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特開2024-128653エレベータ式駐車装置とその制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128653
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】エレベータ式駐車装置とその制御方法
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/18 20060101AFI20240913BHJP
   E04H 6/42 20060101ALI20240913BHJP
【FI】
E04H6/18 606B
E04H6/42 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023037744
(22)【出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】000198363
【氏名又は名称】IHI運搬機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097515
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 実
(74)【代理人】
【識別番号】100136700
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 俊博
(72)【発明者】
【氏名】住谷 拓朗
(72)【発明者】
【氏名】山本 類
(72)【発明者】
【氏名】倉橋 宗孝
(72)【発明者】
【氏名】▲曽▼我 隆之
(72)【発明者】
【氏名】長尾 真之介
(72)【発明者】
【氏名】小林 和幸
(57)【要約】      (修正有)
【課題】パレット支持高さから車路面までの高さが異なる複数のパレットを混用して各パレットの入出庫位置における車路面高さを同一にできるエレベータ式駐車装置とその制御方法を提供する。
【解決手段】第1パレット10Aと第2パレット10Bを混用するエレベータ式駐車装置100が、ケージ20、ケージを格納棚及び入出庫レベルFLにおいて支持するケージ支持装置40、補助支持装置50、及び制御装置を備える。第2パレット10Bはパレット支持高さから車路面までの高さが第1パレット10Aよりも高く設定されている。ケージ20は、横行用レール22と横行装置を有する。ケージ支持装置40は、第1パレット10Aの車路面11Aを入出庫レベルFLに位置決めする。補助支持装置50は、ケージ20を支持して第2パレット10Bの車路面11Bを入出庫レベルFLに位置決めする。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入出庫レベルから上下方向に延びる昇降路内を昇降するケージと、昇降路の幅方向端部に隣接して上下方向に間隔を隔てて設けられた複数の格納棚と、前記ケージを前記格納棚及び前記入出庫レベルにおいて支持するケージ支持装置と、を備え、
前記ケージは、車両を載せるパレットを支持しその横行を案内する横行用レールと、前記パレットを前記格納棚との間で横行させる横行装置と、を有するエレベータ式駐車装置であって、
前記パレットは、第1パレットと、パレット支持高さから車路面までの高さが前記第1パレットよりも高い第2パレットと、からなり、
前記ケージ支持装置は、前記第1パレットの前記車路面を前記入出庫レベルに位置決めするようになっており、
さらに、前記ケージを支持して前記第2パレットの前記車路面を同一の前記入出庫レベルに位置決めする補助支持装置と、
前記入出庫レベルにおいて、前記ケージ支持装置と前記補助支持装置を排他的に制御する制御装置と、を備えたエレベータ式駐車装置。
【請求項2】
前記ケージ支持装置は、前記昇降路の前記格納棚及び前記入出庫レベルの近傍に上下方向に間隔を隔てて設けられた複数の第1支持部材と、
前記ケージに設けられ、前記第1支持部材の上面に当接する支持位置と前記第1支持部材と干渉しない退避位置との間で第1移動爪を移動させる第1ストッパ装置と、を有する、請求項1に記載のエレベータ式駐車装置。
【請求項3】
前記第1支持部材は、前記第1支持部材の上面と前記第1移動爪との当接により、前記横行用レールを前記格納棚の棚レールと同一高さに位置決めしかつ前記第1パレットの前記車路面を前記入出庫レベルに位置決めするように設定されている、請求項2に記載のエレベータ式駐車装置。
【請求項4】
前記補助支持装置は、前記昇降路の前記入出庫レベルの近傍であって前記第1支持部材と異なる高さに設けられた第2支持部材と、
前記ケージに設けられ、前記第2支持部材の上面に当接する支持位置と前記第1支持部材及び前記第2支持部材と干渉しない退避位置との間で第2移動爪を移動させる第2ストッパ装置と、を有する、請求項2に記載のエレベータ式駐車装置。
【請求項5】
前記第1パレットの前記パレット支持高さから前記車路面までの高さは、前記第2パレットよりも路面高差だけ低く設定されており、
ケージ上において、前記第2移動爪の前記支持位置は、前記第1移動爪の前記支持位置から第1距離の下方に設定されており、
前記入出庫レベルの近傍において、前記第2支持部材の上面は、前記第1支持部材の上面から第2距離の下方に設定されており、
第2距離=第1距離+路面高差の関係を満たす、請求項4に記載のエレベータ式駐車装置。
【請求項6】
前記第2距離の最小値は、前記ケージの下降速度において前記第2移動爪が作動できる長さであり、
前記第2距離の最大値は、前記第2支持部材とその真下の前記第1支持部材の間で、前記第1移動爪が作動できる長さである、請求項5に記載のエレベータ式駐車装置。
【請求項7】
前記補助支持装置は、平面視で前記第1支持部材と干渉しないケージ上の位置に設けられた第3支持部材と、
前記入出庫レベルの近傍に設けられ、前記第3支持部材の下面に当接する支持位置と前記第3支持部材と干渉しない退避位置との間で第3移動爪を移動させる第3ストッパ装置と、を有する、請求項2に記載のエレベータ式駐車装置。
【請求項8】
前記第1パレットの前記車路面が前記入出庫レベルに位置決めされた状態において、前記第3移動爪の前記支持位置は前記第3支持部材の下面から下方に路面高差Δhだけ離れて位置する、請求項7に記載のエレベータ式駐車装置。
【請求項9】
前記第1パレットと前記第2パレットは、それぞれの側面に長手方向に水平に延び下方が開口し、かつ前記パレット支持高さから同一高さに構成された横行用溝を有する、請求項1に記載のエレベータ式駐車装置。
【請求項10】
前記横行装置は、前記横行用溝と係合する横行用ピンを水平旋回させる水平旋回装置と、前記水平旋回装置をケージ上において昇降させる昇降装置とを備える、請求項9に記載のエレベータ式駐車装置。
【請求項11】
前記第1パレットは、上面に凹凸がある凹凸パレットであり、
前記第2パレットは、上面が平らなフラットパレットであり、
前記パレット支持高さは、ケージ上の前記横行用レールの上面の高さである、請求項1に記載のエレベータ式駐車装置。
【請求項12】
請求項1に記載のエレベータ式駐車装置の制御方法であって、
前記ケージ支持装置を作動させかつ前記補助支持装置を非作動状態に保持して、前記第1パレットの前記車路面を前記入出庫レベルに位置決めし、
前記ケージ支持装置を非作動状態に保持しかつ前記補助支持装置を作動させて、前記第2パレットの前記車路面を同一の前記入出庫レベルに位置決めする、エレベータ式駐車装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パレット支持高さから車路面までの高さが異なる複数のパレットを用いるエレベータ式駐車装置とその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータ式駐車装置は、建屋の中央に設けられた昇降路と、昇降路の両側に多段に設けられた格納棚と、格納棚に沿って昇降路を昇降し格納棚との間で車両(例えば乗用車)を載せたパレットを横行させるケージとを備える。
【0003】
また、エレベータ式駐車装置において、上面に凹凸があるパレット(以下、「凹凸パレット」)と上面が平らなパレット(以下、「フラットパレット」)を用いる場合がある。かかるエレベータ式駐車装置は、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-249580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
凹凸パレットは、上面に凹凸があり、この凹凸により曲げ剛性が高いので、全体を薄く構成できる。そのため、ケージ上の横行用レールの上面(以下、パレット支持高さ)から凹凸パレットの車路面(車両の支持面)までの高さは相対的に低く(例えば130mmに)設定することができる。
これに対し、フラットパレットは、上面(車路面)が平らであることから、凹凸パレットと同等の剛性を確保するために車路面の下に補強材が必要不可欠となる。そのため、パレット支持高さからフラットパレットの車路面までの高さは相対的に高く(例えば230mmに)なる。
以下、凹凸パレットとフラットパレットのパレット支持高さから車路面までの高さの差を単に「路面高差」と呼ぶ。路面高差は、例えば100mmである。
【0006】
凹凸パレットは、従来のエレベータ式駐車装置に広く用いられている。
従来のエレベータ式駐車装置において、凹凸パレットの一部をフラットパレットに置き換えた場合、車両の入出庫位置において、フラットパレットの車路面は凹凸パレットの車路面よりも高くなり、路面高差の分(例えば100mm)の段差が生じる。そのため、車両の入出庫に支障が生じるため、凹凸パレットとフラットパレットとの混用は難しかった。
【0007】
特許文献1では、この問題を解決するために、パレット支持高さから車路面までの高さを、凹凸パレットとフラットパレットとで同一に設定して、入出庫位置における各パレットの車路面高さを同一にしている。
しかし、特許文献1には、以下の問題点があった。
【0008】
昇降路の両側に設けられた格納棚には、ケージ上の横行用レールと対向する位置に棚用レールが設けられ、この棚用レールの上部が車両格納空間となる。
フラットパレットの場合、従来の凹凸パレットの車路面より路面高差の分だけ車路面が高くなる。そのため、その分、格納棚の車両格納空間が低くなり、格納車両の車高が制限される。
【0009】
特許文献1の場合、凹凸パレットのパレット支持高さから車路面までの高さを、フラットパレットと同一にするため、凹凸パレットの車路面高さをその分高くする必要がある。その結果、凹凸パレットの格納棚における車両格納空間がフラットパレットと同様に低くなり、凹凸パレット上の車高が制限されてしまう。
なお、この車高制限を回避するために、格納棚をその分高く設定すると、収容台数が減少する。
【0010】
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、パレット支持高さから車路面までの高さが異なる複数のパレットを混用することができ、かつ各パレットの入出庫位置における車路面高さを同一にできるエレベータ式駐車装置とその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、入出庫レベルから上下方向に延びる昇降路内を昇降するケージと、昇降路の幅方向端部に隣接して上下方向に間隔を隔てて設けられた複数の格納棚と、前記ケージを前記格納棚及び前記入出庫レベルにおいて支持するケージ支持装置と、を備え、
前記ケージは、車両を載せるパレットを支持しその横行を案内する横行用レールと、前記パレットを前記格納棚との間で横行させる横行装置と、を有するエレベータ式駐車装置であって、
前記パレットは、第1パレットと、パレット支持高さから車路面までの高さが前記第1パレットよりも高い第2パレットと、からなり、
前記ケージ支持装置は、前記第1パレットの前記車路面を前記入出庫レベルに位置決めするようになっており、
さらに、前記ケージを支持して前記第2パレットの前記車路面を同一の前記入出庫レベルに位置決めする補助支持装置と、
前記入出庫レベルにおいて、前記ケージ支持装置と前記補助支持装置を排他的に制御する制御装置と、を備えたエレベータ式駐車装置が提供される。
【0012】
また、本発明によれば、上記のエレベータ式駐車装置の制御方法であって、
前記ケージ支持装置を作動させかつ前記補助支持装置を非作動状態に保持して、前記第1パレットの前記車路面を前記入出庫レベルに位置決めし、
前記ケージ支持装置を非作動状態に保持しかつ前記補助支持装置を作動させて、前記第2パレットの前記車路面を同一の前記入出庫レベルに位置決めする、エレベータ式駐車装置の制御方法が提供される。
【発明の効果】
【0013】
上記本発明によれば、ケージ支持装置がケージを支持して第1パレットの車路面を入出庫レベルに位置決めし、補助支持装置がケージを支持して第2パレットの車路面を同一の入出庫レベルに位置決めする。
従って、入出庫レベルにおいて、ケージ支持装置と補助支持装置を排他的に制御することで、パレット支持高さから車路面までの高さが異なる複数のパレットを混用することができ、かつ各パレットの入出庫位置における車路面高さを同一にすることができる。
【0014】
言い換えれば、ケージ支持装置を作動させかつ補助支持装置を非作動状態に保持して、第1パレットの車路面を入出庫レベルに位置決めすることができる。また、ケージ支持装置を非作動状態に保持しかつ補助支持装置を作動させて、第2パレットの車路面を同一の入出庫レベルに位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】従来のエレベータ式駐車装置の概略図である。
図2】本発明による第1パレットの平面図(A)と第2パレットの平面図(B)である。
図3】第1パレットの正面図(A)と第2パレットの正面図(B)である。
図4】第1パレットの車輪部側面図(A)と第2パレットの車輪部側面図(B)である。
図5】格納棚との位置関係を示すケージの平面図である。
図6】ケージの側面図(A)とその部分拡大図(B)である。
図7】ケージ上の高さ関係を示す図である。
図8】ケージの正面図である。
図9】第1ストッパ装置の説明図である。
図10】第1パレットと第2パレットの入出庫位置における高さ関係を示す図である。
図11】補助支持装置の第2実施形態図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0017】
図1は、従来のエレベータ式駐車装置1の概略図である。
このエレベータ式駐車装置1は、吊ロープ2(例えば、ワイヤロープ)に四隅が吊り下げられ鉛直な昇降路を昇降するケージ3と、ケージ3を昇降させる昇降機構4と、を備える。
【0018】
昇降機構4は、シーブ駆動装置5、従動滑車6、駆動シーブ7、およびカウンタウェイト8を備える。シーブ駆動装置5は、駆動シーブ7を回転する。駆動シーブ7には、吊ロープ2の中間部が掛け渡されており、吊ロープ2の一端は、ケージ3に固定されており、吊ロープ2の他端は、カウンタウェイト8に固定されている。
【0019】
従って、駆動シーブ7が回転すると、駆動シーブ7に掛けられた吊ロープ2が、その回転方向により、ケージ3に向けて繰り出され、または、ケージ側から引き上げられてカウンタウェイト8に向けて繰り出され、これにより、ケージ3が昇降する。
図1の例では、このような吊ロープ2が、4本設けられている。これら4本の吊ロープ2は、それぞれ、ケージ3の四隅から延びて、従動滑車6、駆動シーブ7、従動滑車6にこの順で掛けられ、カウンタウェイト8まで延びている。
【0020】
上述した昇降機構4は、駆動シーブ7と吊ロープ2との摩擦力によりケージ3を昇降させるため、トラクション式(摩擦式)と呼ばれる。トラクション式の昇降機構4は、低層から高層までの多くの駐車装置に適している。
【0021】
一方、昇降機構4には、他にドラム式が知られている。ドラム式の昇降機構4は、円筒形のドラムに吊ロープ2を巻き付けて、吊ロープ2を巻き上げ、巻き戻しするものである。ドラム式の昇降機構4は、低層から中層の駐車装置に適している。
本発明のエレベータ式駐車装置100は、上述したトラクション式でもドラム式であってもよい。
【0022】
図2は、本発明による第1パレット10Aの平面図(A)と第2パレット10Bの平面図(B)である。
この例で第1パレット10Aは、上面に凹凸がある凹凸パレットであり、第2パレット10Bは、上面が平らなフラットパレットである。
なお、第2パレット10Bのパレット支持高さから車路面までの高さが第1パレット10Aよりも高い限りで、第1パレット10Aと第2パレット10Bは、凹凸パレットとフラットパレットに限定されず、その他のパレットであってもよい。
パレット支持高さは、ケージ上の横行用レール22の上面の高さである。
【0023】
以下、区別が不要な場合、第1パレット10Aと第2パレット10Bを単にパレット10と呼ぶ。
この図において、Oは各パレット10の中心位置、Xはパレット10の幅方向、Yは長さ方向である。
【0024】
第1パレット10A(この例で凹凸パレット)は、上面に凹凸があり、この凹凸により曲げ剛性が高いので、全体を薄く構成できる。図2(A)において、11Aが車路面(車両の支持面)であり、2つの車路面11Aの間とパレットの両幅端部に車路面11Aより高く折り曲げられた剛性付加部12a,12bが設けられている。
一方、第2パレット10B(この例でフラットパレット)は、図2(B)において、上面(車路面11B)が平らであることから、第1パレット10Aと同等の剛性を確保するために車路面11Bの下に補強材が必要不可欠となる。
【0025】
図2において、第1パレット10Aと第2パレット10Bの平面視の外形寸法は同一である。
また、各パレット10は、同一位置に横行用溝14と横行用車輪16を有する。
横行用溝14は、それぞれの側面の同一位置に長手方向(Y方向)に水平に延び下方が開口している。
横行用車輪16は、それぞれの長さ方向(Y方向)の両端部近傍に設けられ、幅方向(X方向)に移動可能に構成されている。
【0026】
図3は、第1パレット10Aの正面図(A)と第2パレット10Bの正面図(B)である。
この例において、横行用溝14は、横行用車輪16のパレット支持高さ(横行用レール22の上面)から同一高さに構成されている。なおこの構成は必須ではなく、実質的に同一高さであることが好ましいが、異なっていてもよい。
また、この例で、横行用車輪16は、幅方向(X方向)の両端部近傍にそれぞれ1対が設けられている。なおこの構成は必須ではなく、3以上であってもよい。また、横行用車輪16と横行用レール22との位置関係を逆にし、パレット側にレールを設け、ケージ側に横行用の車輪又はローラを設けてもよい。
【0027】
図4は、第1パレット10Aの車輪部側面図(A)と第2パレット10Bの車輪部側面図(B)である。
この図において、第1パレット10Aのパレット支持高さから車路面11Aまでの高さが、第2パレット10Bのパレット支持高さから車路面11Bまでよりも低く設定されている。
この差を単に「路面高差Δh」と呼ぶ。路面高差Δhは、例えば100mmである。
【0028】
図5は、格納棚30との位置関係を示すケージ20の平面図である。
本発明のエレベータ式駐車装置100は、入出庫レベルFLから上下方向に延びる昇降路内を昇降するケージ20と、昇降路の幅方向端部(この例で両端部)に隣接して上下方向に間隔を隔てて設けられた複数の格納棚30と、を備える。
【0029】
ケージ20は、図1に示したケージ3と同様に、吊ロープ2(例えば、ワイヤロープ)に四隅が吊り下げられ、吊ロープ2の巻上げ/巻き戻しにより、四隅が同期して昇降路内を昇降する。また、この昇降は、昇降路の四隅に位置し鉛直に延びる案内柱9により案内される。案内柱9はこの例ではH型鋼であるが、本発明はこれに限定されず、その他の部材であってもよい。
【0030】
図5において、ケージ20は、車両を載せるパレット10の横行を案内する横行用レール22と、パレット10を格納棚30との間で横行させる横行装置24と、を有する。
【0031】
横行用レール22は、パレット10の横行用車輪16を支持するようにケージ20の長さ方向(Y方向)の両端部近傍に1対が設けられ、かつ幅方向(X方向)に水平に延びる。
格納棚30には、横行用レール22の延長位置に、横行用レール22と幅寸法が同一の棚レール32が設けられ、ケージ20との間でパレット10を横行できるようになっている。
【0032】
横行装置24は、パレット10の横行用溝14と係合する横行用ピン25を水平旋回させる水平旋回装置26を有する。また水平旋回装置26の回転中心は、パレットの中心Oと一致している。
この構成により、横行用ピン25がパレットの横行用溝14に嵌合している状態で横行用ピン25を水平旋回させることにより、横行用レール22と棚レール32で横行用車輪16を案内して、ケージ20と格納棚30の間でパレット10を横行することができる。
【0033】
図6は、ケージ20の側面図(A)とその部分拡大図(B)である。
この図において、ケージフレーム21は、ケージ20の四隅に位置するケージ吊り部21a、ケージ吊り部21aを連結して水平に延びるケージ水平部21b、及びケージ水平部21bの中央部下方に固定された昇降装置支持部21cを有する。
【0034】
図5図6において、横行装置24は、さらに水平旋回装置26をケージ上において昇降させる昇降装置28とを備える。
【0035】
水平旋回装置26の横行用ピン25は、例えば鉛直軸を中心に自由回転する円筒形のローラである。
水平旋回装置26は、例えば旋回駆動装置26a、ターンテーブル26b、及び水平部材26cからなる。旋回駆動装置26aは、例えばターンテーブル26bに固定されたリングギヤと、これと噛みあうピニオンギヤを回転駆動するモータとからなる。
水平部材26cは、先端の上面に横行用ピン25が固定され、末端がターンテーブル26bの外面に固定されている。
さらに、水平部材26cは、横行用ピン25がパレット10と干渉することなく、パレット10の下面を支持できるようになっている。
【0036】
図6において、昇降装置28は、例えば昇降フレーム28a、昇降用ボールネジ28b、ボールナット28c、同期スプロケット28d、及びスラスト軸受28eからなる。
昇降フレーム28aは、その上部に水平旋回装置26が固定され、ケージフレーム21の昇降装置支持部21cに対し上下動可能に取り付けられている。
【0037】
この例で昇降フレーム28aの4隅にボールナット28cが固定されている。また、ボールナット28cと螺号する4本の昇降用ボールネジ28bが鉛直に伸び、それぞれの下端はスラスト軸受28eを介して昇降装置支持部21cに固定されている。
各昇降用ボールネジ28bには、同期スプロケット28dが取り付けられており、これと噛み合うチェーン(図示せず)により、4本の昇降用ボールネジ28bが同期して回転する。さらに、このチェーン又は同期スプロケット28dを駆動する駆動モータ(図示せず)が設けられている。
【0038】
上述した昇降装置28により、駆動モータ(図示せず)で4本の昇降用ボールネジ28bを同期して回転することにより、昇降フレーム28aをケージフレーム21に対して昇降させることができる。また、その昇降位置を、リミットスイッチ又はNC制御により、任意の位置に正確に設定することができる。
【0039】
昇降装置28は、平面視で横行用ピン25がパレット10の横行用溝14に一致した状態で、水平旋回装置26を昇降させる。
昇降位置は、空振レベルH0、横行レベルH1、及び旋回レベルH2の3位置である。
【0040】
図7は、ケージ上の高さ関係を示す図である。
(第1パレット10A)
第1パレット10A(この例で凹凸パレット)の車路面11Aは、パレット支持高さ(横行用レール22の上面)から実質的に車輪高さh1に位置し、その上に横行用溝14(溝高さh2)が設けられている。
【0041】
(第2パレット10B)
第2パレット10B(この例でフラットパレット)の下面は実質的に車輪高さh1に位置し、車路面11Bは(車輪高さh1+第2パレット10Bの厚さb1)の高さに位置する。また、横行用溝14の溝高さh2は、第1パレット10Aと実質的に同じである。
この例で、横行用溝14の溝高さh2は第2パレット10Bの厚さb1と実質的に同一に設定されている。
この結果、ケージ上において、第1パレット10Aの車路面11Aは、第2パレット10Bの車路面11Bよりも路面高差Δhだけ低い位置となる。路面高差Δhは、例えば100mmである。
【0042】
(横行用ピン25と水平部材26c)
図6図7の空振レベルH0において、水平部材26cの上面はパレット支持高さ(横行用レール22の上面)より少し上に位置し、横行用ピン25は水平部材26cの上面から上方にピン長さL0を有する。ピン長さL0は車輪高さh1及び横行用溝14の溝高さh2よりも短く設定されている。
すなわち、空振レベルH0において、水平部材26cの上面は両方のパレット10の下面(車輪以外の部分、以下同じ)より下方に位置し、かつ横行用ピン25の上端も両方のパレット10の下面及び横行用溝14より下方に位置する。
従って、この空振レベルH0において、水平部材26c及び横行用ピン25を両方のパレット10及び横行用溝14と干渉することなく自由に水平旋回することができる。
【0043】
図6図7の横行レベルH1は、空振レベルH0の上方であって車輪高さh1より低い位置に設定されている。
この横行レベルH1において、水平部材26cの上面は両方のパレット10の下面より下方に位置するが、横行用ピン25の上部が両方のパレット10の横行用溝14の下端より上方に位置するように横行用ピン25の長さが設定されている。
従って、横行レベルH1では、横行用車輪16は横行用レール22により支持かつ案内されており、水平部材26c及び横行用ピン25を水平旋回することにより両方のパレット10を横行用レール22で案内して横行させることができる。
【0044】
図6図7の旋回レベルH2は、第2パレット10Bの車路面11Aの高さ(h1+b1)よりも高く設定されている。
この旋回レベルH2において、水平部材26cの上面が両方のパレット10の下面を支持して上方に位置し、横行用ピン25の全体が両方のパレット10の横行用溝14の内部に位置する。またこの際、横行用車輪16が横行用レール22の上方に離れる。
従って、この旋回レベルH2では、横行用車輪16が横行用レール22から離れており、水平部材26c及び横行用ピン25を水平旋回することによりパレット10をケージ上で水平旋回させることができる。
【0045】
なお、上述した昇降装置28は、必須ではなく、パレット10の水平旋回が不要な場合には、これを省略することができる。その場合、水平旋回装置26は、その他の横行機構(例えば、カム機構)であってもよい。
【0046】
図8は、ケージ20の正面図である。この図は、第1パレット10Aを支持し、格納棚30に隣接して停止した状態を示している。
【0047】
この図において、エレベータ式駐車装置100は、ケージ20を格納棚30及び入出庫レベルFLにおいて支持するケージ支持装置40を備える。
この例で、ケージ支持装置40は、昇降路の四隅にそれぞれ設けられた複数の第1支持部材34と、ケージ20の四隅にそれぞれ設けられた第1ストッパ装置42とを備える。
複数の第1支持部材34は、昇降路の格納棚30及び入出庫レベルFLの近傍(図10参照)に上下方向に間隔を隔てて設けられている。複数の第1支持部材34の上下方向の間隔P1は、複数の格納棚30及び入出庫レベルFLに対応して設定される。間隔P1は、例えば1600~1700mm(好ましくは1610mm)である。
【0048】
第1ストッパ装置42は、ケージ上に設けられ、第1支持部材34の上面に当接する支持位置と第1支持部材34と干渉しない退避位置との間で第1移動爪43を移動させる。
第1支持部材34は、第1支持部材34と第1移動爪43との当接により、横行用レール22を格納棚30の棚レール32と同一高さに位置決めし、かつ図9に示すように、第1パレット10Aの車路面11Aを入出庫レベルFLに位置決めするように設定される。
【0049】
図9は、第1ストッパ装置42の説明図である。
この図において、第1ストッパ装置42は、ケージ20のケージ吊り部21aとケージ水平部21bに設けられる。
第1ストッパ装置42は、第1移動爪43とストッパ駆動装置44を有する。
第1移動爪43は、支持位置(実線で示す)と退避位置(破線で示す)との間を、ピンを中心に旋回可能に構成されている。ストッパ駆動装置44は、ワイヤ45を介して第1移動爪43に連結され、第1移動爪43を、支持位置(実線)と退避位置(破線)との間で移動するようになっている。なお46は、戻り用バネである。
上述した第1移動爪43、ワイヤ45、戻り用バネ46は、ケージ20の四隅にそれぞれ設けられる。これに対し、ストッパ駆動装置44は、1台のみを設置し、4本のワイヤ45を同期して作動させるのがよい。
【0050】
図9において、ケージ吊り部21aの幅方向外側(図で右側)には隣接して棚柱(図示せず)が設けられ、その一部に第1支持部材34が固定されている。
第1支持部材34は、入出庫部及び昇降路の各段にそれぞれ設けられ、その上に支持位置(実線)の第1移動爪43が載り、ケージ20の高さを位置決めするようになっている。
上述した構成により、ケージ支持装置40は、図9に示すように、第1パレット10Aの車路面11Aを入出庫レベルFLに位置決めすることができる。
【0051】
図8において、エレベータ式駐車装置100は、さらに、補助支持装置50と制御装置60を備える。
図10は、第1パレット10Aと第2パレット10Bの入出庫位置における高さ関係を示す図である。
補助支持装置50は、図10の右側に示すように、ケージ20を支持して第2パレット10Bの車路面11Bを入出庫レベルFLに位置決めする。
【0052】
(補助支持装置50の第1実施形態)
図10において、補助支持装置50は、昇降路の四隅にそれぞれ設けられた第2支持部材36と、ケージ20の四隅にそれぞれ設けられた第2ストッパ装置52を備える。
第2支持部材36は、昇降路の入出庫レベルFLの近傍であって第1支持部材34と異なる高さに設けられる。また、平面視において、第2支持部材36と第1支持部材34の位置は同じである。
第2ストッパ装置52は、ケージ20に設けられ、第2支持部材36の上面に当接する支持位置と第1支持部材34及び第2支持部材36と干渉しない退避位置との間で第2移動爪53を移動させる。
この例で、第2ストッパ装置52の構造は、図9に示した第1ストッパ装置42と同じである。
【0053】
図8において、ケージ上において、第2移動爪53の支持位置は、第1移動爪43の支持位置から第1距離L1の下方に設定されている。
【0054】
図10において、左側が第1パレット10Aの停止高さ、右側が第2パレット10Bの停止高さである。
入出庫レベルFLの近傍において、第2支持部材36の上面は、第1支持部材34の上面から第2距離L2の下方であって、第2距離L2=第1距離L1+路面高差Δhの関係を満たすように設定されている。
【0055】
また、平面視において、第2支持部材36と第1支持部材34の位置は同じであるため、第2移動爪53が第1支持部材34と干渉しないようにする必要がある。そのため、パレット10が第2パレット10Bである場合、第2距離L2の範囲で補助支持装置50を作動させて、ケージ20の下降中に第2移動爪53を退避位置から支持位置に移動する必要がある。
例えば、第2移動爪53の作動時間が1秒間、ケージ20の下降速度が毎秒500mmとすると、第2距離L2の最小値は500×1+α(第1支持部材34の高さ)≒600mmとなる。
また、路面高差Δhが100mmとすると、第1距離L1の最小値は500mm(=600-100)となる。すなわち、第1距離L1の最小値は路面高差Δhよりも大きい値となる。
【0056】
一方、平面視において、第2支持部材36と第1支持部材34の位置が同じであるため、第2支持部材36とその真下の第1支持部材34の間で、第1移動爪43が確実に作動できるように第2距離L2を設定する必要がある。
例えば、第1移動爪43の作動時間が1秒間、ケージ20の下降速度が毎秒500mmとすると、第2支持部材36とその下方の第1支持部材34との最小間隔は、500mm(=500×1)となる。
この場合、第1支持部材34の上下方向の間隔P1が1600mmとすると、第2距離L2の最大値は、1600-500-α(第2支持部材36の高さ)≒1000mmとなる。
従って、この例で第1距離L1は500~900mmの範囲、第2距離L2は、600~1000mmの範囲であることが好ましい。
【0057】
制御装置60は、図10に示すように、入出庫レベルFLにおいて、ケージ支持装置40と補助支持装置50を排他的に制御する。
【0058】
以下、本発明のエレベータ式駐車装置の制御方法を説明する。この制御方法は、上述したエレベータ式駐車装置100を用いる。
【0059】
(昇降中)
ケージ20の昇降中は、ケージ支持装置40及び補助支持装置50を非作動状態にし、第1移動爪43及び第2移動爪53を退避位置に保持する。これにより、第1支持部材34及び第2支持部材36と干渉することなく、ケージ20を自由に昇降させることができる。
【0060】
(下降中の停止)
ケージ20の下降中に格納棚30で停止させる場合、ケージ支持装置40と補助支持装置50を非作動状態のまま下降させ、対応する第1支持部材34とその上の第1支持部材34との間でケージ支持装置40を作動状態にして第1移動爪43を支持位置に移動する。この際に、下降速度を減速することが好ましい。
【0061】
(上昇中の停止)
ケージ20の上昇中に格納棚30で停止させる場合、ケージ支持装置40及び補助支持装置50を非作動状態のまま上昇させ、対応する第1支持部材34とその上の第1支持部材34との間で上昇を一旦停止する。次いで、ケージ支持装置40を作動状態にして第1移動爪43を支持位置に移動してケージ20を下降させる。この際も、下降速度を減速することが好ましい。
【0062】
入出庫レベルFLにおける制御は、ケージ上のパレット10の種類に応じて異なり、以下の制御を実施する。
【0063】
(A)パレット10が第1パレット10A(この例で凹凸パレット)である場合、ケージ支持装置40を作動させかつ補助支持装置50を非作動状態に保持して、第1パレット10Aの車路面11Aを入出庫レベルFLに位置決めする。
なお、ケージ20の下降中と上昇中の動作は、格納棚30で停止させる場合と同様である。
【0064】
(B)パレット10が第2パレット10B(この例でフラットパレット)である場合、ケージ支持装置40を非作動状態に保持しかつ補助支持装置50を作動させて、第2パレット10Bの車路面11Bを同一の入出庫レベルFLに位置決めする。
なお、ケージ20の下降中と上昇中の動作は、補助支持装置50を作動させる点を除き、格納棚30で停止させる場合と同様である。
【0065】
(補助支持装置50の第2実施形態)
図11は、補助支持装置50の第2実施形態図である。
この図において、補助支持装置50は、第3支持部材38と第3ストッパ装置54を備える。
【0066】
第3支持部材38は、平面視で第1支持部材34と干渉しないケージ上の位置に固定して設けられている。第1実施形態と相違し、ケージ上の第3支持部材38の位置は、第1移動爪43と干渉しない限りで、その上方又は下方であってもよい。
第3ストッパ装置54は、入出庫レベルFLの近傍の固定部分に設けられ、第3支持部材38の下面に当接する支持位置と第3支持部材38と干渉しない退避位置との間で第3移動爪55を移動させる。
【0067】
この例で、第3ストッパ装置54の構造は、入出庫部の固定側に設けられる点を除き、図9に示した第1ストッパ装置42と同じである。また、この構造は必須ではなく、第3移動爪55を支持位置と退避位置との間で移動可能な限りでその他の構造であってもよい。
また、第3ストッパ装置54の作動は、第3支持部材38の下面に第3移動爪55の上面が当接する点を除き、図10に示した第2ストッパ装置52と同じである。
【0068】
図11に示すように、第1パレット10Aの車路面11Aが入出庫レベルFLに位置決めされた状態において、第3移動爪55の支持位置は第3支持部材38の下面から下方に路面高差Δhだけ離れて位置する。
すなわち、パレット10が第2パレット10Bである場合、ケージ支持装置40を非作動状態に保持し補助支持装置50を作動させることで、第2パレット10Bの車路面11Bを入出庫レベルFLに位置決めすることができる。
【0069】
なおパレット支持高さから車路面までの高さが異なる複数のパレット10は、上述した2種に限定されず、3種以上であってもよい。
【0070】
上述した第1、第2の実施形態によれば、第1パレット10A(凹凸パレット)の車路面11Aが第2パレット10B(フラットパレット)の車路面11Bよりも低いので、格納棚30における第1パレット10Aの車路面11Aを低く維持して、第1パレット上の最大車高を維持することができる。
【0071】
また、ケージ支持装置40がケージ20を支持して第1パレット10Aの車路面11Aを入出庫レベルFLに位置決めし、補助支持装置50がケージ20を支持して第2パレット10Bの車路面11Bを同一の入出庫レベルFLに位置決めする。
従って、入出庫レベルFLにおいて、ケージ支持装置40と補助支持装置50を排他的に制御することで、パレット支持高さから車路面までの高さが異なる複数のパレット10を混用でき、かつ各パレットの入出庫位置における車路面高さを同一にすることができる。
【0072】
言い換えれば、ケージ支持装置40を作動させかつ補助支持装置50を非作動状態に保持して、第1パレット10Aの車路面11Aを入出庫レベルFLに位置決めすることができる。また、ケージ支持装置40を非作動状態に保持しかつ補助支持装置を作動させて、第2パレット10Bの車路面11Bを同一の入出庫レベルFLに位置決めすることができる。
【0073】
なお本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0074】
b1 厚さ、FL 入出庫レベル、L0 ピン長さ、L1 第1距離、
L2 第2距離、Δh 路面高差、H0 空振レベル、H1 横行レベル、
h1 車輪高さ、H2 旋回レベル、h2 溝高さ、
1 エレベータ式駐車装置、2 吊ロープ、3 ケージ、4 昇降機構、
5 シーブ駆動装置、6 従動滑車、7 駆動シーブ、8 カウンタウェイト、
9 案内柱、10 パレット、10A 第1パレット(凹凸パレット)、
10B 第2パレット(フラットパレット)、11A 車路面、11B 車路面、
12a,12b 剛性付加部、14 横行用溝、16 横行用車輪、
20 ケージ、21 ケージフレーム、21a ケージ吊り部、
21b ケージ水平部、21c 昇降装置支持部、22 横行用レール、
24 横行装置、25 横行用ピン、26 水平旋回装置、26a 旋回駆動装置、
26b ターンテーブル、26c 水平部材、28 昇降装置、28a 昇降フレーム、
28b 昇降用ボールネジ、28c ボールナット、28d 同期スプロケット、
28e スラスト軸受、30 格納棚、32 棚レール、34 第1支持部材、
36 第2支持部材、38 第3支持部材、40 ケージ支持装置、
42 第1ストッパ装置、43 第1移動爪、44 ストッパ駆動装置、45 ワイヤ、
46 戻り用バネ、50 補助支持装置、52 第2ストッパ装置、53 第2移動爪、
54 第3ストッパ装置、55 第3移動爪、60 制御装置、
100 エレベータ式駐車装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11