(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012872
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】小火器類用支持支援装着具
(51)【国際特許分類】
F41C 23/10 20060101AFI20240124BHJP
A63H 5/04 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
F41C23/10
A63H5/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022114647
(22)【出願日】2022-07-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.「2022年ショットショージャパン 春の部」における販売 (1)販売日 令和4年5月28日から5月29日 (2)販売販売会名、主催者、開催場所 2022年ショットショージャパン 春の部 株式会社ディエスアイ 大阪府大阪市中央区西心斎橋2-9-28 サンボール地下1階会場 2.「2022年ショットショージャパン 春の部」の事前宣伝を目的とするウェブサイトにおける公開 (1)ウェブサイトの掲載日 令和4年5月25日 (2)ウェブサイトのアドレス https://twitter.com/t_mout_takki/status/1529421294059810816?t=QHGo5C7LIHQeyM2FztuPhw&s=19
(71)【出願人】
【識別番号】513228340
【氏名又は名称】田村装備開発株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104499
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 達人
(72)【発明者】
【氏名】田村 忠嗣
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA12
2C150CA13
2C150DC07
2C150EH09
2C150FB14
(57)【要約】 (修正有)
【課題】小火器の握把に装着することによって、使用者が握把を握る手のひらの各部位と握把との位置関係を感知しやすくし、支持や安定性を向上させ、さらに動作の正確性・円滑性を向上させることができる装着具を提供する。
【解決手段】小火器類の握把に外嵌めされる支持支援装着具101であって、ゴム状弾性材料からなる環状成形体の外周面に、肉厚が周囲と比べて厚く、当該装着具を握把に装着したときに握把の表面に突起を付与することができる突起付与部8を備えている。
【選択図】
図9A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
小火器及びその玩具よりなる群から選ばれる小火器類の握把に外嵌めされる支持支援装着具であって、
ゴム状弾性材料からなる環状成形体の外周面に、肉厚が周囲と比べて厚く、当該装着具を握把に装着したときに握把の表面に突起を付与することができる突起付与部を備えている、支持支援装着具。
【請求項2】
前記突起付与部の肉厚が1.0mm以上5.0mm以下である、請求項1に記載の支持支援装着具。
【請求項3】
前記支持支援装着具の環開口部の軸方向長さと定義される前記突起付与部の幅が5.0mm以上20.0mm以下である、請求項1に記載の支持支援装着具。
【請求項4】
前記支持支援装着具の外周面の周回方向長さと定義される前記突起付与部の長さが10.0mm以上である、請求項1に記載の支持支援装着具。
【請求項5】
前記支持支援装着具を環開口部の軸方向の一方から見た投影面を上面、他方から見た投影面を底面と定義した場合に、前記上面及び前記底面の形状が略長方形であり、
前記上面の形状である長方形の長辺を含む2つの面のうち一方を右側面、他方を左側面と定義した場合に、前記右側面及び左側面の形状が略三角形であり、
前記上面の形状である長方形の短辺を含む2つの面のうち前記左右側面の形状である略三角形の頂点側となる短辺を含む面を前面、前記左右側面の形状である略三角形の底辺側となる短辺を含む面を背面と定義した場合に、前記前面に前記突起付与部が設けられている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の支持支援装着具。
【請求項6】
前記環開口部の辺縁に沿って、肉厚が部分的に厚く形成された線状補強部が設けられている、請求項5に記載の支持支援装着具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は小火器類用支持支援装着具に関し、詳しくは、当該装着具を拳銃等の小火器やそれを模した玩具の握把に装着したときに、使用者が握把を握る手のひらの各部位と握把との位置関係を感知しやすくなる突起を、握把の表面に付与することができる支持支援装着具に関する。
【背景技術】
【0002】
拳銃等の小火器を使用する場合、人間の手の機能は、小指球側(中指から小指及び小指球の領域)の機能と、母指球側(親指から中指及び母指球の領域)の機能とに分けられる(
図12参照)。小指球側は小火器の支持や位置安定の機能に向いているが、細かな操作は不得意であり、一方、母指球側は細かな操作の機能に向いているが、小火器の支持や安定は不得意である。小火器の使用者は、小指球側と母指球とで握把を包み込むように握って支え、母指球側で主に照準の調整や引金を引く等の細かな操作を行う。このように、小指球側の機能と母指球側の機能が相互に補い合うことで、一連の操作が円滑に行われる。
しかし、小指球側と母指球側は手のひらのなかで近接した位置に存在しているため、小火器の操作中に感覚エラーや機能不良等の混乱を起こすことがある。そのような混乱が手元の狂いや調子の悪さなど動作の正確性・円滑性の低下につながり、ひいては痛みや身体的障害につながるという問題がある。
従来、小火器の握把に滑り止め用パーツを装着することは知られている。しかし、滑り止め用装着具では、手のひらのなかの小指球側と母指球側の間の感覚エラーや握把との位置関係の誤認を是正することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、小火器の握把に装着することによって、使用者が握把を握る手のひらの各部位と握把との位置関係を感知しやすくし、支持や安定性を向上させ、さらに動作の正確性・円滑性を向上させることができる装着具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の支持支援装着具は、小火器及びその玩具よりなる群から選ばれる小火器類の握把に外嵌めされる支持支援装着具であって、ゴム状弾性材料からなる環状成形体の外周面に、肉厚が周囲と比べて厚く、当該装着具を握把に装着したときに握把の表面に突起を付与することができる突起付与部を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明の支持支援装着具を小火器類の握把に装着し、握把前端部の所定位置に意図的な突起を出現させることにより、使用者が握把を握ったときに支持や安定性の要となる小指球側の感覚を認識させることができる。これにより、小指球側と母指球側が正確に連動し、母指球側においても引き金を引く動作や照準を合わせる動作など細かな操作のしやすさが向上するため、小火器類のハンドリング全体の向上につながる。
また、本発明の支持支援装着具は、小火器類の握把に簡易かつ着脱自在に装着できる。警察や自衛隊などの公的機関から所属員に支給される装備品を改造することは原則として許されず厳しく制約されるが、本発明の支持支援装着具を用いる場合には、握把そのものの形状を改変しないで握把に突起を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1A】本発明の支持支援装着具の一実施形態(装着具101)を示す写真である。
【
図1B】本発明の支持支援装着具の一実施形態(装着具101)を示す写真である。
【
図1C】本発明の支持支援装着具の一実施形態(装着具101)を示す写真である。
【
図2A】前記装着具101を拳銃の握把に装着した状態を示す写真である。
【
図2B】前記装着具101を拳銃の握把に装着した状態を示す写真である。
【
図2C】前記装着具101を拳銃の握把に装着した状態を示す写真である。
【
図3】前記装着具101を拳銃(模型)の握把に装着した状態を示す写真である。
【
図4】前記装着具101を装着した拳銃を操作する状態を示す写真である。
【
図5】前記装着具101を他の小火器の握把に装着した状態を示す写真である。
【
図6】前記装着具101を装着した他の小火器を操作する状態を示す写真である。
【
図7】前記装着具101を他の小火器の握把に装着した状態を示す写真である。
【
図8】前記装着具101を装着した他の小火器を操作する状態を示す写真である。
【
図12】小指球側(中指から小指及び小指球の領域)の機能と、母指球側(親指から人差指及び母指球の領域)の機能を説明する写真である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明について以下に説明する。なお、本発明において「小火器類」とは、拳銃、小銃、機関拳銃、機関銃を含む小火器、及び、それらを模した玩具を意味する。本発明は、小火器の玩具であって模擬弾を発射できるもの(トイガン)の操作性を向上させることもできる。
【0008】
本発明の支持支援装着具は、小火器及びその玩具よりなる群から選ばれる小火器類の握把に外嵌めされる支持支援装着具であって、ゴム状弾性材料からなる環状成形体の外周面に、肉厚が周囲と比べて厚く、当該装着具を握把に装着したときに握把の表面に突起を付与することができる突起付与部を備えていることを特徴とする。
【0009】
好ましい実施形態の一つにおいて、前記突起付与部の肉厚は1.0mm以上5.0mm以下であってもよい。
好ましい実施形態の他の一つにおいて、前記支持支援装着具の環開口部の軸方向長さと定義される前記突起付与部の幅は、5.0mm以上20.0mm以下であってもよい。
好ましい実施形態の他の一つにおいて、前記支持支援装着具の外周面の周回方向長さと定義される前記突起付与部の長さは、10.0mm以上であってもよい。
【0010】
他の好ましい実施形態において、前記支持支援装着具を環開口部の軸方向の一方から見た投影面を上面、他方から見た投影面を底面と定義した場合に、前記上面及び前記底面の形状が略長方形であり、
前記上面の形状である長方形の長辺を含む2つの面のうち一方を右側面、他方を左側面と定義した場合に、前記右側面及び前記左側面の形状が略三角形であり、
前記上面の形状である長方形の短辺を含む2つの面のうち前記左右側面の形状である略三角形の頂点側となる短辺を含む面を前面、前記左右側面の形状である略三角形の底辺側となる短辺を含む面を背面と定義した場合に、前記前面に前記突起付与部が設けられていてもよい。
側面視形状が略三角形である上記の実施形態においては、前記環開口部の辺縁に沿って、肉厚が部分的に厚く形成された線状補強部が設けられていてもよい。
【0011】
本発明の支持支援装着具を小火器類の握把に装着し、握把前端部の所定位置に意図的な突起を出現させることにより、使用者が握把を握ったときに支持や安定性の要となる小指球側の感覚を認識させることができる。これにより、小指球側と母指球側が正確に連動し、母指球側においても引き金を引く動作や照準を合わせる動作など細かな操作のしやすさが向上するため、小火器類のハンドリング全体の向上につながる。
【0012】
本発明の支持支援装着具は、小火器類の握把に簡易かつ着脱自在に装着できる。警察や自衛隊などの公的機関から所属員に支給される装備品を改造することは原則として許されず厳しく制約されるが、本発明の支持支援装着具を用いる場合には、握把そのものの形状を改変しないで握把に突起を付与することができる。
本発明の支持支援装着具を小火器の握把に装着し、個々の使用者の特性に合わせて突起付与部を位置合わせすることにより、照準合わせの精度や動作の円滑性など、小火器類のハンドリング全体を向上させることができる。すなわち、規格化された握把を改造することなく、突起を付与する位置を個々の使用者に合わせて容易かつ最適に調節することができる。
【0013】
[第1実施形態]
以下に、好ましい実施形態を参照して説明する。
図1A、
図1B及び
図1Cは、本発明の支持支援装着具の一実施形態(装着具101)を示す写真である。
図2A、
図2B及び
図2Cは、装着具101を拳銃の握把に装着した状態を示す写真である。
図3は、前記装着具101を拳銃(色付き模型)の握把に装着した状態を示す写真である。
図4は、装着具101を装着した拳銃を操作する状態を示す写真である。
図5は、装着具101を他の小火器の握把に装着した状態を示す写真である。
図6は、装着具101を装着した他の小火器を操作する状態を示す写真である。
図7は、装着具101を他の小火器の握把に装着した状態を示す写真である。
図8は、装着具101を装着した他の小火器を操作する状態を示す写真である。
図9Aは、装着具101の上面図である。
図9Bは、装着具101の左側面図である。
図9Cは、装着具101の前面図である。
図9Dは、装着具101の背面図である。なお、図中の寸法を示す数値の単位はmmであり、記号Rが曲率半径を示す。
【0014】
装着具101は、ブチルゴム(IIR)からなる環状成形体であり、環開口部1を有する。環状成形体を形成するゴム状弾性材料としては、ブチルゴム(IIR)のほかに例えば、シリコンゴム(SI)、フッ素ゴム(FKM)などのゴム素材を使用することができる。
装着具101を環開口部1の軸方向Xの一方向から見た投影面を上面2、当該軸方向Xの他方向から見た投影面を底面3と定義した場合に、装着具101の上面視形状及び前記底面視形状は略長方形であり、且つ対称な形状である。
前記上面視形状である略長方形の長辺を含む2つの面のうち一方を右側面4、他方を左側面5と定義した場合に、装着具101の右側面視形状及び左側面視形状は略三角形であり、且つ対称な形状である。
前記上面視形状である略長方形の短辺を含む2つの面のうち、前記左右の側面視形状である略三角形の頂点側となる短辺を含む面を前面6、前記左右の側面視形状である略三角形の底辺側となる短辺を含む面を背面7と定義した場合に、装着具101の前面視形状は横長の略長方形であり、装着具101の背面視形状は縦長の略長方形である。
【0015】
装着具101の前面6の全体に、肉厚が厚く形成された突起付与部が設けられている。当該突起付与部は肉厚3.5mmであり、他の部分の肉厚が1mm及び後述する線状補強部の肉厚が2mmであるのに比べて厚く形成されている。
装着具の外周面に肉厚が周囲と比べて厚い部分、すなわち突起付与部を形成することによって、当該装着具を小火器の握把に外嵌めしたときに握把の前端側に突起が付与され、当該突起が付与された位置を指の腹側(物を握るときの内側、指紋がある側)又は側面で感知できるようになる。
また装着具101の突起付与部は、支持支援装着具の周回方向に対して略平行方向に延伸している。当該突起付与部は、支持支援装着具の環開口部の軸方向長さと定義される突起付与部の幅(W)が10mmであり、支持支援装着具の外周面の周回方向長さと定義される突起付与部の長さ(L)が21mmである。
【0016】
本発明において、突起付与部は、指の腹又は側面で感知することができ、且つ、小火器の操作中に違和感や支障を生じさせない肉厚、幅、長さであることが好ましい。本発明において突起付与部の好ましい肉厚、幅、長さは、以下のとおりである。なお、突起付与部の肉厚、幅又は長さが均一ではない場合には、それらの寸法は、最大寸法により特定する。
突起付与部により付与される突起を適切な高さにする観点から、突起付与部の肉厚は、非装着状態において1.0mm以上5.0mm以下であることが好ましく、2.0mm以上4.0mm以下であることがさらに好ましい。突起付与部の肉厚が小さすぎると、突起付与部の段差を感知しにくくなる。一方、突起付与部の肉厚が大きすぎると、指が突起付与部に当たったときに違和感を覚えるおそれがある。
【0017】
支持支援装着具の環開口部の軸方向長さと定義される前記突起付与部の幅(W)は、非装着状態において5.0mm以上20.0mm以下であることが好ましく、7.0mm以上15.0mm以下であることがさらに好ましい。突起付与部の幅が小さすぎると、突起部の存在を感知しにくくなる。一方、突起付与部の幅が大きすぎると、指が突起付与部に当たったときに縦長の感触を感じるため、握把と手のひらの適切な位置関係を認識しにくくなるおそれがある。
【0018】
支持支援装着具の外周面の周回方向長さと定義される突起付与部の長さ(L)は、非装着状態において10.0mm以上であることが好ましく、20.0mm以上であることがさらに好ましい。突起付与部の長さを一定以上とすることにより、小火器の握把の前端側に配置された突起付与部の段差を、薬指(第4指)の先端から第2関節(PIP関節)までの触感で感知できるため、握把と手のひらの適切な位置関係を認識しやすい。突起付与部の長さの上限は特に制約されないが、通常は最長で40.0mmあれば充分である。
突起付与部を、支持支援装着具の外周面の周回方向に対して略平行に延伸して設ける場合、連続的に形成しても良いし、断続的に形成しても良い。断続的に設ける場合には、少なくとも始点・中間点・終点の少なくとも3か所に肉厚が厚い隆起部を設けることにより、突起付与部の段差を感知しやすくなる。
【0019】
本発明においては、支持支援装着具の強度を高くするために、突起付与部を設けた部分以外の部分に、周囲と比べて肉厚が部分的に厚く形成された線状補強部を連続的又は断続的に設けてもよい。
装着具101は、環開口部1の辺縁に沿って、肉厚が厚く形成された線状補強部9が連続的に設けられている。当該線状補強部は肉厚2mmであり、突起付与部の肉厚(3.5mm)と比べれば薄いが、他の部分の肉厚1mmと比べて厚く形成されている。
【0020】
装着具101は、
図2及び
図3の写真に示されるように、小火器の握把に外嵌めされる。装着具101の前面6に設けられた突起付与部は握把の前端部に配置され、装着具101の背面7に間隔をあけて上下2段に設けられた線状補強部は握把の後端部に配置される。高さ方向の標準的な配置は、使用者が握把を握ったときに薬指(第4指)の腹が握把の前端部に触れる位置に突起付与部が配置され、上下2段に設けられた線状補強部のうち下段側の線状補強部が銃撃の構え体勢をとったときに略水平となるように位置決めされる。
上記のように装着具101を位置決めして装着し、握把の所定位置に意図的な突起を出現させることにより、使用者が握把を握ったときに薬指の腹が突起付与部に当たり、手のひら側の掌から母指球にかけてあるへこみと、握把の形状とが良く馴染むため、使用者に支持や安定性の要となる小指球側の感覚を認識させることができる。これにより、小指球側と母指球側が正確に連動し、母指球側においても引き金を引く動作や照準を合わせる動作など細かな操作のしやすさが向上するため、小火器類のハンドリング全体の向上につながる。
装着具101を小火器の握把に装着する場合には、握把の後端部に2本の線状補強部が所定の間隔をあけて上下に配置されるため、握把を手で握ったときに母指球部が上下2本の線状補強部の位置を感知し、支持安定性がさらに向上する。
【0021】
なお、支持支援装着具の位置決めは、使用者の個々の特性に合わせて自由に調節可能である。例えば、使用者が握把を握ったときに薬指(第4指)の上部側側面が握把の前端部に触れ、突起付与部の段差が薬指(第4指)の側面に乗るような位置に、支持支援装着具を位置合わせしてもよい。
【0022】
[第2実施形態]
以下に、他の実施形態を説明する。
図10Aは装着具102の上面図である。
図10Bは装着具102の左側面図である。
図10Cは装着具102の前面図である。
図10Dは装着具102の背面図である。なお、図中の寸法を示す数値の単位はmmであり、記号Rが曲率半径を示す。
装着具102は、ゴム状弾性材料からなる環状成形体であり、環開口部1を有する。
装着具102を環開口部1の軸方向Xの一方向から見た投影面を上面2、当該軸方向Xの他方向から見た投影面を底面3と定義した場合に、装着具102の上面視形状及び前記底面視形状は略長方形であり、且つ対称な形状である。
前記上面視形状である略長方形の長辺を含む2つの面のうち一方を右側面4、他方を左側面5と定義した場合に、装着具102の右側面視形状及び左側面視形状は略長方形であり、且つ対称な形状である。
前記上面視形状である略長方形の短辺を含む2つの面のうち一方を前面6、他方を背面7と定義した場合に、装着具102の前面視形状及び後面視形状は略長方形であり、且つ対称な形状である。
【0023】
装着具102において、突起付与部8は装着具102の前面6だけに設けられており、装着具102の背面7には設けられていない。当該突起付与部8は肉厚3.5mmであり、他の部分の肉厚が2mmであるのに比べて厚く形成されている。
突起付与部8は、前面6の高さ方向の2分の1に相当する位置を維持しながら、前面6の周回方向に対して略平行に延伸し、前面6を完全に横断するように設けられている。当該突起付与部は、支持支援装着具の環開口部の軸方向長さと定義される突起付与部の幅(W)が10mmであり、支持支援装着具の外周面の周回方向長さと定義される突起付与部の長さ(L)が21mmである。
【0024】
[第3実施形態]
以下に、他の実施形態を説明する。
図11Aは装着具103の上面図である。
図11Bは装着具103の左側面図である。
図11Cは装着具103の前面図である。
図11Dは装着具103の背面図である。なお、図中の寸法を示す数値の単位はmmであり、記号Rが曲率半径を示す。
装着具103は、ゴム状弾性材料からなる環状成形体であり、環開口部1を有する。
装着具103を環開口部1の軸方向Xの一方向から見た投影面を上面2、当該軸方向Xの他方向から見た投影面を底面3と定義した場合に、装着具103の上面視形状及び前記底面視形状は略長方形であり、且つ対称な形状である。
前記上面視形状である略長方形の長辺を含む2つの面のうち一方を右側面4、他方を左側面5と定義した場合に、装着具103の右側面視形状及び左側面視形状は略長方形であり、且つ対称な形状である。
前記上面視形状である略長方形の短辺を含む2つの面のうち一方を前面6、他方を背面7と定義した場合に、装着具103の前面視形状及び後面視形状は横長の略長方形であり、且つ対称な形状である。
【0025】
装着具103において、突起付与部8は装着具103の前面6だけに設けられており、装着具103の背面7には設けられていない。当該突起付与部8は肉厚3.5mmであり、他の部分の肉厚が2mmであるのに比べて厚く形成されている。
突起付与部8は、装着具103の前面6の全体に設けられている。当該突起付与部は、支持支援装着具の環開口部の軸方向長さと定義される突起付与部の幅(W)が10mmであり、支持支援装着具の外周面の周回方向長さと定義される突起付与部の長さ(L)が21mmである。
【符号の説明】
【0026】
101、102、103 支持支援装着具
1 環開口部
2 上面
3 底面
4 右側面
5 左側面
6 前面
7 背面
8 突起付与部
9 線状補強部