(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128810
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】検査装置及び対象物検知方法
(51)【国際特許分類】
G01N 21/956 20060101AFI20240913BHJP
【FI】
G01N21/956 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038040
(22)【出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 貴茂
(72)【発明者】
【氏名】吉田 邦雄
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA65
2G051AB20
2G051AC12
2G051BA20
2G051CA04
2G051DA06
(57)【要約】
【課題】搬送部に支持されて搬送される対象物を確実に検知する。
【解決手段】対象物の外観を検査する検査装置であって、前記対象物を支持し、前記検査装置内を搬送する対象物搬送部と、前記対象物搬送部に支持された前記対象物を検知する対象物検知部と、前記対象物が搬送される方向に沿って、搬送される該対象物が移動すべき領域の少なくとも一部を含む検知対象領域を撮像する撮像部と、前記撮像部を移動させる移動部と、を備え、前記対象物検知部は、前記撮像部によって撮像された画像を処理する画像処理部を含み、前記画像を処理して取得された情報に基づいて、前記対象物搬送部に支持された前記対象物を検知することを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物の外観を検査する検査装置であって、
前記対象物を支持し、前記検査装置内を搬送する対象物搬送部と、
前記対象物搬送部に支持された前記対象物を検知する対象物検知部と、
前記対象物の搬送方向に沿って、搬送される該対象物が移動すべき領域の少なくとも一部を含む検知対象領域を撮像する撮像部と、
前記撮像部を移動させる移動部と、
を備え、
前記対象物検知部は、前記撮像部によって撮像された画像を処理する画像処理部を含み、前記画像を処理して取得された情報に基づいて、前記対象物搬送部に支持された前記対象物を検知することを特徴とする検査装置。
【請求項2】
前記検知対象領域は、前記検査装置において実行される検査プログラムに関連付けられた前記対象物の前記搬送方向の長さに基づいて設定されることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記検知対象領域は、前記検査装置において検査可能な前記対象物のうち前記搬送方向の長さが最短である該対象物の該搬送方向の長さに基づいて設定されることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項4】
前記検知対象領域は、前記対象物の前記搬送方向の端部の形状に基づいて設定されることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項5】
前記情報は、前記画像に含まれる輝度に関する輝度情報であり、
前記対象物検知部は、前記輝度情報に基づいて、前記対象物搬送部に支持された前記対象物の有無を検知することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の検査装置。
【請求項6】
前記対象物搬送部に支持されて搬送される前記対象物によって反射又は遮断される電磁波又は音波に基づいて、前記対象物の位置を検出する位置検出部を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の検査装置。
【請求項7】
前記位置検出部は、前記対象物搬送部によって搬送される前記対象物の停止位置への到着を検出する到着位置検出部を含み、
前記撮像部は、前記停止位置を含む前記検知対象領域を撮像することを特徴とする請求項6に記載の検査装置。
【請求項8】
前記撮像部は、前記対象物の外観を検査するために該対象物を撮像する検査撮像部であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の検査装置。
【請求項9】
前記対象物検知部が前記対象物搬送部に支持された前記対象物を検知した場合に、該対象物の位置を算出する位置算出部と、
算出された前記位置に基づいて、前記対象物搬送部によって、前記対象物を所定位置まで搬送させる位置修正指示部と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の検査装置。
【請求項10】
前記対象物搬送部に支持されて搬送される前記対象物によって反射又は遮断される電磁波又は音波に基づいて、前記対象物の位置を検出する位置検出部を備えたことを特徴とする請求項9に記載の検査装置。
【請求項11】
前記位置検出部は、前記対象物搬送部によって搬送される前記対象物の停止位置への到着を検出する到着位置検出部を含み、
前記撮像部は、前記停止位置を含む前記検知対象領域を撮像することを特徴とする請求項10に記載の検査装置。
【請求項12】
前記位置検出部は、前記到着位置検出部に対して、前記対象物の前記搬送方向の上流側に位置する上流位置検出部を含み、
前記移動部は、前記上流位置検出部が前記対象物を検出したタイミングに基づいて、前記停止位置を含む前記検知対象領域を撮像し得る位置に前記撮像部を移動させることを特徴とする請求項11に記載の検査装置。
【請求項13】
対象物の外観を検査する検査装置において、対象物搬送部に支持されて前記検査装置内を搬送される前記対象物を検知する対象物検知方法であって、
前記対象物の搬送方向に沿って、搬送される該対象物が移動すべき領域の少なくとも一部を含む検知対象領域を撮像し、
撮像された画像を処理して取得された情報に基づいて、前記対象物搬送部に支持された前記対象物の有無を検知することを特徴とする対象物検知方法。
【請求項14】
前記検知対象領域は、前記検査装置において実行される検査プログラムに関連付けられた前記対象物の前記搬送方向の長さに基づいて設定されることを特徴とする請求項13に記載の対象物検知方法。
【請求項15】
前記検知対象領域は、前記検査装置において検査可能な前記対象物のうち前記搬送方向の長さが最短である該対象物の該搬送方向の長さに基づいて設定されることを特徴とする請求項13に記載の対象物検知方法。
【請求項16】
前記検知対象領域は、前記対象物の前記搬送方向の端部の形状に基づいて設定されることを特徴とする請求項13に記載の対象物検知方法。
【請求項17】
前記情報は、前記画像に含まれる輝度に関する輝度情報であり、
前記輝度情報に基づいて、前記対象物搬送部に支持された前記対象物の有無を検知することを特徴とする請求項13乃至16のいずれか1項に記載の対象物検知方法。
【請求項18】
前記検査装置は、前記対象物搬送部に支持されて搬送される前記対象物によって反射又は遮断される電磁波又は音波に基づいて、前記対象物の位置を検出する位置検出部を備えたことを特徴とする請求項13乃至16のいずれか1項に記載の対象物検知方法。
【請求項19】
前記位置検出部は、前記対象物搬送部によって搬送される前記対象物の停止位置への到着を検出する到着位置検出部を含み、
前記検知対象領域は、前記停止位置を含むことを特徴とする請求項18に記載の対象物検知方法。
【請求項20】
前記検知対象領域の撮像は、前記対象物の外観を検査するために該対象物を撮像する検査撮像部によって行われることを特徴とする請求項13乃至16のいずれか1項に記載の対象物検知方法。
【請求項21】
前記対象物搬送部に支持された前記対象物を検知した場合に、該対象物の位置を算出し、
算出された前記位置に基づいて、前記対象物搬送部によって、前記対象物を所定位置ま
で搬送させることを特徴とする請求項13乃至16のいずれか1項に記載の対象物検知方法。
【請求項22】
前記検査装置は、前記対象物搬送部に支持されて搬送される前記対象物によって反射又は遮断される電磁波又は音波に基づいて、前記対象物の位置を検出する位置検出部を備えたことを特徴とする請求項21に記載の対象物検知方法。
【請求項23】
前記位置検出部は、前記対象物搬送部によって搬送される前記対象物の停止位置への到着を検出する到着位置検出部を含み、
前記検知対象領域は、前記停止位置を含むことを特徴とする請求項22に記載の対象物検知方法。
【請求項24】
前記位置検出部は、前記到着位置検出部に対して、前記対象物の前記搬送方向の上流側に位置する上流位置検出部を含み、
前記上流位置検出部が前記対象物を検出したタイミングに基づいて、前記停止位置を含む前記検知対象領域を撮像し得る位置に前記検知対象領域を撮像する撮像部を移動させることを特徴とする請求項23に記載の対象物検知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査装置及び対象物検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
製品又は部品などの物品の製造工程又は流通工程においては、物品の様々な検査や処理が行われる。例えば、電子回路基板の表面実装工程について考えると、プリント基板の表面にはんだペーストを印刷する工程、プリント基板上に電子部品をマウントする工程、リフロー炉によってはんだを溶融して電子部品を固着する工程などから構成される。そして、自動化が進んだラインでは、各々の工程のあいだに基板検査装置が配置され、プリント基板自体の不良、印刷不良、マウント不良、はんだ付け不良等の自動検査が行われる。中でも、プリント基板をカメラで撮影し、得られた画像を解析することで検査を行うタイプの基板外観検査装置(以下、単に「装置」ともいう。)は、非接触で高速かつ高精度な検査が行えることから、様々な種類の検査に広く利用されている。なお、以下の明細書においては電子回路基板、プリント基板をともに単に「基板」と称する場合がある。
【0003】
ここでは、基板を支持するコンベアのベルトを回転させることにより、装置内に基板を搬入し、基板が所定位置に達したことを検出すると、コンベアを停止させる。基板が、装置内のコンベア上に在荷することを確認する方法としては、コンベアを一定時間回転し、コンベアの回転に合わせて搬送される基板が、コンベアと直角に交差して配置されたファイバセンサの光路を遮蔽することにより確認する方法が知られている(特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、このような在荷検知方法では、基板が何らかの理由で、コンベアの回転に合わせて搬送されない場合(例えば、コンベアによる挟み込み、コンベアからの脱落、コンベア上での滑り等の原因が考えられる。)には、一定時間内にファイバセンサの光路を遮蔽しないため、基板が装置内で在荷状態にあるにも関わらず、基板が在荷状態にないと誤判断する。
【0005】
また、コンベア上に、搬送に用いるベルトのひげ・ほつれと呼ばれるような異物が存在する場合には、この異物がファイバセンサの光路を遮蔽することで、装置内に基板が存在しないにも関わらず、基板が在荷状態にあると誤判断する。
【0006】
また、基板の端部からコネクタが突出するような特徴的な部品実装がなされた基板では、基板の所定の停止位置への到着を検知するファイバセンサである到着センサが、基板端を基準としているため、突出するコネクタの先端部を基板の端部と誤検知することにより、基板が停止位置の手前で停止してしまう。
【0007】
また、基板表面に平行なスリットが基板の端部に形成されていたり、基板の端部に幅方向の一部を切り欠いた切り欠きが形成されたりするように特徴的な形状の基板においても、到着センサの遮光が正しく動作せず、基板が停止位置を過ぎて停止してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、搬送部に支持されて搬送される対象物を確実に検知する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するための本発明は、
対象物の外観を検査する検査装置であって、
前記対象物を支持し、前記検査装置内を搬送する対象物搬送部と、
前記対象物搬送部に支持された前記対象物を検知する対象物検知部と、
前記対象物が搬送される方向に沿って、搬送される該対象物が移動すべき領域の少なくとも一部を含む検知対象領域を撮像する撮像部と、
前記撮像部を移動させる移動部と、
を備え、
前記対象物検知部は、前記撮像部によって撮像された画像を処理する画像処理部を含み、前記画像を処理して取得された情報に基づいて、前記対象物搬送部に支持された前記対象物を検知することを特徴とする。
【0011】
これによれば、対象物の搬送方向に沿って、搬送される対象物が移動すべき領域の少なくとも一部を含む検知対象領域が撮像部によって撮像されるので、対象物が対象物搬送部によって正常に搬送されていれば移動することとなる領域、すなわち対象物が存在する可能性のある領域の少なくとも一部が、対象物の搬送方向に沿って撮像される。従って、対象物搬送部によって支持され、搬送される対象物が存在すれば、その少なくとも一部を撮像することができる。このようにして撮像された画像を画像処理部において処理することによって取得された情報に基づいて、対象物搬送部に支持された対象物の有無又はその位置を検知するので、対象物搬送部に支持された対象物を確実に検知することができる。
【0012】
また、本発明において、
前記検知対象領域は、前記検査装置において実行される検査プログラムに関連付けられた前記対象物の前記搬送方向の長さに基づいて設定されるようにしてもよい。
【0013】
検査装置において実行させる検査プログラムには、対象物の搬送方向の長さが関連付けられているので、対象物の搬送方向の長さに基づいて、検知対象領域を設定することにより、搬送方向に沿って、一の検知対象領域と、次の検知対象領域との間隔が、対象物の搬送方向の長さより小さくなるように設定することができる。このように設定すれば、対象物搬送部によって支持された対象物は、いずれかの検知対象領域に必ず含まれることとなる。従って、搬送される対象物が移動すべき領域の全体に亘って連続的に検知対象領域を設定することなく、搬送方向に沿って離散的に検知対象領域を設定しても、確実に対象物を検知することができ、検査対象物の検知に要する時間を短縮することができる。
【0014】
また、本発明において、
前記検知対象領域は、前記検査装置において検査可能な前記対象物のうち前記搬送方向の長さが最短である該対象物の該搬送方向の長さに基づいて設定されるようにしてもよい。
【0015】
一般的に、検査装置の仕様により、検査可能な対象物のうち、搬送方向の長さが最短である対象物の搬送方向の長さが定められている。対象物の搬送方向の長さが最短である対象物の長さに基づいて、検知対象領域を設定することにより、搬送方向に沿って、一の検知対象領域と、次の検知対象領域との間隔が、対象物の搬送方向の最短の長さより小さくなるように設定することができる。このように検知対象領域を設定すれば、検査可能な対象物の搬送方向の長さは、搬送方向の長さが最短のものの長さより長いので、検査可能な対象物が存在すれば、いずれかの検知対象領域に必ず含まれることとなる。従って、搬送
される対象物が移動すべき領域の全体に亘って連続的に検知対象領域を設定することなく、搬送方向に沿って離散的に検知対象領域を設定しても、確実に対象物を検知することができ、検査対象物の検知に要する時間を短縮することができる。
【0016】
また、本発明において、
前記検知対象領域は、前記対象物の前記搬送方向の端部の形状に基づいて設定されるようにしてもよい。
【0017】
このようにすれば、対象物の搬送方向の端部に突起物、切欠き、スリット等が形成され、対象物の搬送方向の端部の形状が異形である場合にも、その形状に基づいて検知対象領域を設定することにより、対象物の有無又は位置の正確な検知が可能となる。
【0018】
また、本発明において、
前記情報は、前記画像に含まれる輝度に関する輝度情報であり、
前記対象物検知部は、前記輝度情報に基づいて、前記対象物搬送部に支持された前記対象物の有無を検知するようにしてもよい。ただし、画像処理によって取得される情報は輝度情報に限定されず、色相に関する色相情報や彩度に関する彩度情報であってもよく、これらの組み合わせであってもよく、画像処理によって取得できる適宜の特徴量を用いることができる。
【0019】
また、本発明において、
前記対象物搬送部に支持されて搬送される前記対象物によって反射又は遮断される電磁波又は音波に基づいて、前記対象物の位置を検出する位置検出部を備えるようにしてもよい。
【0020】
位置検出部によって、対象物搬送部に支持された対象物を検知することもできるので、位置検出部を用いて対象物の検知を補完して、撮像部を用いた対象物の検知を実施することもできる。これにより、より確実な対象物の検知が可能となる。
【0021】
また、本発明において、
前記位置検出部は、前記対象物搬送部によって搬送される前記対象物の停止位置への到着を検出する到着位置検出部を含み、
前記撮像部は、前記停止位置を含む前記検知対象領域を撮像するようにしてもよい。
【0022】
また、本発明において、
前記撮像部は、前記対象物の外観を検査するために該対象物を撮像する検査撮像部であるようにしてもよい。
【0023】
対象物の外観検査のために対象物を撮像する検査撮像部を用いて、対象物搬送部によって支持された対象物の有無の検知を行うようにすれば、対象物の有無の検知のために新たな撮像部を設ける必要がないので、コスト及びスペースの増加を抑制することができる。
【0024】
また、本発明において、
前記対象物検知部が前記対象物搬送部に支持された前記対象物を検知した場合に、該対象物の位置を算出する位置算出部と、
算出された前記位置に基づいて、前記対象物搬送部によって、前記対象物を所定位置まで搬送させる位置修正指示部と、
を備えるようにしてもよい。
【0025】
このようにすれば、単に、対象物搬送部によって支持された対象物を検知するにとどま
らず、対象物搬送部によって支持された対象物が存在はするものの、所定位置に存在しない場合には、対象物を所定位置に搬送させることにより、検査装置に通常の動作を行わせることができる。
【0026】
また、本発明において、
前記対象物搬送部に支持されて搬送される前記対象物によって反射又は遮断される電磁波又は音波に基づいて、前記対象物の位置を検出する位置検出部を備えるようにしてもよい。
【0027】
このようにすれば、位置検出部によって、対象物搬送部に支持された対象物を検知することもできるので、位置検出部を用いて対象物の検知を補完して、撮像部を用いた対象物の検知を実施することもできる。これにより、より確実な対象物を検知して、対象物を所定位置に搬送させることにより、検査装置に通常の動作を行わせることができる。
【0028】
また、本発明において、
前記位置検出部は、前記対象物搬送部によって搬送される前記対象物の停止位置への到着を検出する到着位置検出部を含み、
前記撮像部は、前記停止位置を含む前記検知対象領域を撮像するようにしてもよい。
【0029】
これによれば、到着位置検出部が、対象物の停止位置への到着を正確に検出できない場合にも、撮像部によって撮像された画像を画像処理部において処理することによって取得された情報に基づいて、対象物の正確な位置修正が可能となる。
【0030】
また、本発明において、
前記位置検出部は、前記到着位置検出部に対して、前記対象物の前記搬送方向の上流側に位置する上流位置検出部を含み、
前記移動部は、前記上流位置検出部が前記対象物を検出したタイミングに基づいて、前記停止位置を含む前記検知対象領域を撮像し得る位置に前記撮像部を移動させるようにしてもよい。
【0031】
これによれば、上流位置検出部が対象物を検出したタイミングに基づいて、撮像部が、停止位置を含む検知対象領域を撮像し得る位置に移動するので、対象物が停止位置に到着するタイミングに合わせて、撮像部による撮像が可能となるので、対象物の正確な検知及び位置修正が余計な時間をかけることなく可能となる。
【0032】
また、本発明は、
対象物の外観を検査する検査装置において、対象物搬送部に支持されて前記検査装置内を搬送される前記対象物の有無を検知する対象物検知方法であって、
前記対象物の搬送方向に沿って、搬送される該対象物が移動すべき領域の少なくとも一部を含む検知対象領域を撮像し、
撮像された画像を処理して取得された情報に基づいて、前記対象物搬送部に支持された前記対象物の有無を検知することを特徴とする。
【0033】
また、本発明において、
前記検知対象領域は、前記検査装置において実行される検査プログラムに関連付けられた前記対象物の前記搬送方向の長さに基づいて設定されるようにしてもよい。
【0034】
また、本発明において、
前記検知対象領域は、前記検査装置において検査可能な前記対象物のうち前記搬送方向の長さが最短である該対象物の該搬送方向の長さに基づいて設定されるようにしてもよい
。
【0035】
また、本発明において、
前記検知対象領域は、前記対象物の前記搬送方向の端部の形状に基づいて設定されるようにしてもよい。
【0036】
また、本発明において、
前記情報は、前記画像に含まれる輝度に関する輝度情報であり、
前記輝度情報に基づいて、前記対象物搬送部に支持された前記対象物の有無を検知するようにしてもよい。
【0037】
また、本発明において、
前記検査装置は、前記対象物搬送部に支持されて搬送される前記対象物によって反射又は遮断される電磁波又は音波に基づいて、前記対象物の位置を検出する位置検出部を備えるようにしてもよい。
【0038】
また、本発明において、
前記位置検出部は、前記対象物搬送部によって搬送される前記対象物の停止位置への到着を検出する到着位置検出部を含み、
前記検知対象領域は、前記停止位置を含むようにしてもよい。
【0039】
また、本発明において、
前記検知対象領域の撮像は、前記対象物の外観を検査するために該対象物を撮像する検査撮像部によって行われるようにしてもよい。
【0040】
また、本発明において、
前記対象物搬送部に支持された前記対象物があることを検知した場合に、該対象物の位置を算出し、
算出された前記位置に基づいて、前記対象物搬送部によって、前記対象物を所定位置まで搬送させるようにしてもよい。
【0041】
また、本発明において、
前記検査装置は、前記対象物搬送部に支持されて搬送される前記対象物によって反射又は遮断される電磁波又は音波に基づいて、前記対象物の位置を検出する位置検出部を備えるようにしてもよい。
【0042】
また、本発明において、
前記位置検出部は、前記対象物搬送部によって搬送される前記対象物の停止位置への到着を検出する到着位置検出部を含み、
前記検知対象領域は、前記停止位置を含むようにしてもよい。
【0043】
また、本発明において、
前記位置検出部は、前記到着位置検出部に対して、前記対象物の前記搬送方向の上流側に位置する上流位置検出部を含み、
前記上流位置検出部が前記対象物を検出したタイミングに基づいて、前記停止位置を含む前記検知対象領域を撮像し得る位置に前記撮像部を移動させるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0044】
本発明によれば、搬送部に支持されて搬送される対象物を確実に検知できる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】本発明の実施例における基板検査装置の概要を示す図である。
【
図2】本発明の実施例における基板検査装置の正面図及び側面図である。
【
図3】本発明の実施例における基板検査装置のブロック図である。
【
図4】本発明の実施例における対象物検知方法を説明する模式図である。
【
図5】本発明の実施例における基準値取得方法を説明するフローチャートである。
【
図6】本発明の実施例における対象物検知方法を説明するフローチャートである。
【
図7】本発明の実施例における対象物検知方法を説明する模式図である。
【
図8】本発明の実施例における他の対象物検知方法を説明するフローチャートである。
【
図9】本発明の実施例における他の対象物検知方法を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
〔適用例〕
以下、本発明の適用例について、図面を参照しつつ説明する。
【0047】
本適用例に係る基板検査装置1は、
図1及び
図2に示すように、検査対象となる基板Kが、搬送ベルト11a及び11bに支持されてX方向の上流側から下流側に搬送される。基板検査装置1には、この搬送ベルト11a及び11b上を搬送される基板Kによって遮光されて変化する光量によって基板Kの通過又は到着を検知するファイバセンサ15、16及び17が設けられている。
【0048】
しかし、ファイバセンサ15、16及び17では、基板Kが搬送ベルト11a及び11b上に存在(在荷)しているか否かを正確に検知できない場合があるため、本適用例に係る基板検査装置1では、基板Kの外観検査のためのカメラ13cを利用して基板Kの在荷検知を行う。
【0049】
この対象物検知方法では、まず、在荷判定のレファレンスとなる基準値を取得し、次に、その基準値を用いて在荷判定を行う。
【0050】
図4に示す模式図及び
図5に示すフローチャートを参照して、基準値の取得方法を説明する。
まず、カメラ13cを基準位置に移動させる(ステップS1)。ここでは、ファイバセンサ17の投光ユニット17aから出射される検出光の光路L17と、搬送ベルト11b上に設定されたラインL1とが上面から見て交差する基準位置P1としたとき、視野V1のX方向及びY方向の中心が基準位置P1に一致するカメラ13cの位置を基準位置とする。
【0051】
次に、搬送ベルト11a及び11b上に基板Kが存在しない状態で、カメラ13cを基準位置から基準レールとなる基板レール21bの搬送ベルト11bに沿って先端位置側(
図4では左側)へ第1間隔ずつ移動し、n回(
図4では7回)撮影することにより、RGB画像をn枚取得する(ステップS2)。ここでは、搬送ベルト11bに沿って基準位置から、カメラ13cをX方向上流側へ移動させるときの第1間隔は、隣り合う視野Vkと視野Vk+1(1≦k≦6)が互いに接し、視野Vkと視野Vk+1との間が隙間なく連続するような間隔とする。
【0052】
次に、Y方向の基準位置P1の1ライン分、すなわち上述のラインL1に沿った1ライン分をHSV変換し、X方向の各画素のH(Hue:色相)及びV(Value:明度)の中央値を基準値として取得し、保持する(ステップS3)。
【0053】
このようにして取得された基準値を用いた対象物検知方法を
図6に示すフローチャートと
図7に示す模式図を参照して説明する。
【0054】
ここでは、カメラ13cを基準位置まで移動させ(ステップS11)、基準位置から、基板長(基板KのX方向の長さ)が分からない場合には仕様上の最小基板長Lminに基づく第2間隔D2、検査プログラムから分かっている場合には、基板長Lに基づく第3間隔D3ずつX方向に沿って上流側へと移動させて、撮影し、RGB画像を取得する(ステップS12~S14)。
ここでは、第2間隔D2としては、
図7に示すように、仕様上の最小基板長Lminと視野VkのX方向の長さWVとの和Lmin+WVより小さい値D2を設定することにより、X方向に沿ったいずれかの位置での撮影における視野Vkに、基板Kの少なくとも一部が含まれることとなる。
【0055】
そして、RGB画像のY方向の基準位置P1を通る1ライン分、すなわちラインL1に沿った1ライン分をHSV変換し、H及びVの値を基準値と比較し(ステップS15)、このH及びVの値と基準値との差が、所定の閾値より大きいか否かを判断する(ステップS16)。ここで、H及びVの値と基準値との差が、所定の閾値より大きいと判断された場合には、搬送ベルト11a及び11b上に基板Kがあると判断し(ステップS17)、H及びVの値と基準値との差が、所定の閾値以下であると判断された場合には、撮影された視野の範囲内には搬送ベルト11a及び11b上に基板Kがないと判断する(ステップS18)。
【0056】
そして、ステップS19で、終端位置、すなわち、ファイバセンサ17の検出位置に基板Kがあるか否かを判断し、終端位置に基板Kがないと判断された場合には、異常を報知して(ステップS20)、処理を終了し、終端位置に基板Kがあると判断された場合には、基板Kは適正な位置に搬送されていると判断し(ステップS21)、処理を終了する。
【0057】
また、ステップS18で、撮影された視野の範囲内には搬送ベルト11a及び11b上に基板Kがないと判断された場合には、範囲内の撮影を完了しているかを判断する(ステップS22)。
そして、範囲内の撮影を完了していると判断された場合には、基板検査装置1内には基板Kがないと判断して(ステップS23)、処理を終了する。
範囲内の撮影を完了していないと判断された場合には、ステップS12以降の処理を繰り返す。
【0058】
このような、在荷検知処理により、基板Kの在荷状態を確実に検知することができる。
【0059】
〔実施例1〕
以下に各図面(上記の適用例で一旦説明した図も含む)を順次参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている具体的構成は、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、以下においては、特に電子回路基板の検査に本発明を適用した例について説明するが、本発明の対象となる物品は電子回路基板に限られない。
【0060】
(装置構成)
図1及び
図2に、本実施例における基板検査装置1の構成を模式的に示す。
図1は装置の上面図、
図2(a)は装置の正面図、
図2(b)は装置の側面図である。なお、
図1及び
図2では、説明の便宜から装置内部の構造を透過的に示しているが、実際の装置は筐体で覆われており、外側から装置内部の構造を視認したり、(安全上の制約から)装置内部に容易にアクセスしたりすることはできない。
【0061】
この基板検査装置1は、検査対象となる基板Kをカメラで撮影し、得られた画像を解析することにより基板Kの各種検査を行う外観基板検査装置である。例えば、表面実装ラインの印刷工程とマウント工程の間ではんだペーストの印刷不良を検査したり、マウント工程とリフロー工程の間で部品のマウント不良を検査したり、或いは、リフロー工程の下流ではんだ付け不良を検査したりする目的で使用される。基板Kは、本発明の対象物に相当し、基板検査装置1は、本発明の検査装置に相当する。
【0062】
図1及び
図2に示すように、基板検査装置1は、本体フレーム10によって構成された水平テーブルの上に、搬送レーン11が設けられた構成を有している。以下、基板Kの搬送方向をX方向、水平面内でX方向に直交する方向をY方向、鉛直方向をZ方向と呼ぶ。搬送レーン11は、搬送ベルト11aを有する基板レール21aと、搬送ベルト11bを有する基板レール21bから構成される。上流装置から搬入された基板Kは,Y方向両端部を2つの搬送ベルト11a及び11bに支持されながら、X方向下流側へと搬送される。また、搬送レーン11には、搬送ベルト11a及び11b上を搬送される基板Kの通過又は到着を検知するファイバセンサ15、16、17が搬送ベルト11a及び11bに沿ってX方向の上流側から下流側に設けられている。ここでは、X方向が、本発明の搬送方向に相当する。
【0063】
搬送レーン11が設置された水平テーブルの上方には、検査ヘッド13が配置されている。検査ヘッド13は、撮影時に基板Kを照らすための照明13aと、光学系13bと、カメラ13cとを有して構成される。検査ヘッド13の構成は検査の種類
や目的によって適宜設計すればよい。例えば、いわゆるカラーハイライト方式と呼ばれる検査を行う場合には、RGBの3色のリング状光源からなる照明13aと、カラー撮影が可能なカメラ13cとを用いればよい。検査ヘッド13は、X方向とY方向の2軸制御が可能なヘッド移動機構31に取り付けられている。カメラ13cは、本発明の撮像部及び検査撮像部に相当し、ヘッド移動機構31は、本発明の移動部に相当する。
【0064】
本実施例においては、一つの基板内に複数箇所の検査対象部位(部品)があることが多いため、検査時には検査対象部位が視野内に収まるような撮影位置まで、ヘッド移動機構31が検査ヘッド13を移動させる。各撮影位置の座標情報は、基板Kの種類ごとに予め設定されている。なお、本実施例における基板検査装置1は、1レーン、1カメラの構成であるため、1つの検査ヘッド13を移動させて基板Kの検査を行うことになる。装置構成はこれに限らず、複数の搬送レーンを有し、搬送レーン毎に検査ヘッドを設けてもよいし、1つの検査ヘッドを移動させて、複数の搬送レーン上の基板Kの検査を行うようにしてもよい。搬送ベルト11a、11bは本発明の対象物搬送部に相当する。
【0065】
図3は、基板検査装置1のブロック図である。第1搬送レール軸30a及び第2搬送レール軸30bは、それぞれ基板レール21a,21b,22a,22bのY方向位置を変更するための移動機構30であり、例えばボールねじなどのアクチュエータによって構成可能である。X軸31a、Y軸31bは、検査ヘッド13をX方向、Y方向に移動させるためのヘッド移動機構31を構成するアクチュエータであり、これもボールねじなどによって構成できる。基板搬送軸32は、搬送レーン11の搬送ベルト11a,11bを回転させるための機構である。また、搬送レーン11には、投光ユニット15a、16a、17aから出射された検出光を、それぞれ受光ユニット15b、16b、17bによって受光し、受光光量が基板Kで遮られて減少することで基板Kの通過又は到着を検出するファイバセンサ15、16、17が設けられており、この投光ユニット15a、16a、17a及び受光ユニット15b、16b、17bは光ファイバによってそれぞれファイバアンプ15c、16c、17cと接続されている。ファイバアンプ15c、16c、17cによって、それぞれ投光ユニット15a、16a、17aから出射する検出光の光量が制御
されており、また、受光ユニット15b、16b、17bにおいて受光された受光光量はそれぞれファイバアンプ15c、16c、17cによって検知される。基板Kの通過又は到着を検出するセンサとしては、ファイバセンサ17等のように光を利用して位置を検出するセンサに限らず、音波を利用して位置を検出するセンサを用いてもよい。ここでは、ファイバセンサ15、16、17は本発明の位置検出部に相当し、ファイバセンサ17は本発明の到着位置検出部に相当し、ファイバセンサ15、16は上流位置検出部に相当する。また、ここでは、検出光が本発明の電磁波に相当する。
【0066】
制御部33は、基板検査装置1の各部を統括制御するためのマイクロプロセッサユニットであり、例えばPLC(プログラマブルロジックコントローラ)等を含んで構成されるものである。制御部33は、上述した各機構(アクチュエータ)の駆動を制御するための軸制御部33aとしての機能と、検査ヘッド13の照明13a及びカメラ13cの駆動を制御するための撮像・照明点灯制御部33bとしての機能をもつ。さらに、センサ通信ユニット15d、16d、17dを介してファイバアンプ15c、16c、17cからの情報を取得するとともに、ファイバアンプ15c、16c、17cの作動を制御するためのセンサ制御部33cとしての機能を持つ。PC34及び操作モニタ35は、操作者が基板検査装置1に対して操作指示を入力したり、各種の設定を行ったりするために利用されるものである。
【0067】
PC34は、例えば、CPUやGPU等のプロセッサ、RAMやROM等の主記憶装置、EPROM、ハードディスクドライブ、リムーバブルメディア等の補助記憶装置を有するコンピュータである。補助記憶装置には、オペレーティングシステム(OS)、検査プログラム、在荷検知プログラム等の各種プログラム、各種テーブル等が格納され、そこに格納されたプログラムを主記憶装置の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、所定の目的に合致した各機能を実現することができる。PC34は、後述する基板Kの在荷検知処理を実行するための画像処理部34a、在荷検知制御部34b及び基準値記憶部34cとしての機能をもつ。PC34及び操作モニタ35は、基板検査装置1と一体的に構成されていてもよいし、基板検査装置1とは別体のパーソナルコンピュータ(例えばモバイルPC、スレート型端末、スマートフォンなど)により構成してもよい。ここでは、画像処理部34aは、本発明の画像処理部に相当し、画像処理部34a及び在荷検知制御部34bは、本発明の対象物検知部に相当する。また、後述するように、在荷検知制御部34bは、本発明の位置算出部及び位置修正指示部に相当する。
【0068】
(対象物検知方法)
図4は、搬送レーン11の搬送ベルト11a及び11bと、搬送レーン11に沿って配置された3つのファイバセンサ15、16、17の投光ユニット15a、16a、17aとの関係を示す模式図である。X方向下流の投光ユニット17aを含むファイバセンサ17が、いわゆる到着センサであり、基板Kの端部がファイバセンサ17の光路L17を遮ったことを検知すると、軸制御部33aは、基板Kが所定の検査位置に到着したものと判断し、搬送ベルト11a及び11bの回転を停止させる。以下に説明する対象物検知方法では、上述した、外観検査用のカメラ13cを用いる。
【0069】
図4に示す、破線で囲まれた四角形がカメラ13cによる撮影時の1つの視野を示す。上述したように、ヘッド移動機構31に取り付けられ、撮像・照明点灯制御部33bによって、XY方向の適宜の位置へ移動させて、撮影を行うことができる。
【0070】
図5は、在荷検知におけるレファレンスとなる基準値を取得するための基準値取得方法を説明するフローチャートである。
まず、PC34の在荷検知制御部34bが、撮像・照明点灯制御部33bに指令を出力
し、カメラ13cを基準位置に移動させる(ステップS1)。ここでは、投光ユニット17aから出射される検出光の光路L17と、搬送ベルト11b上に設定されたラインL1とが上面から見て交差する基準位置P1としたとき、視野V1のX方向及びY方向の中心が基準位置P1に一致するカメラ13cの位置を基準位置としている。ここでは、基準位置P1を含むファイバセンサ17の設置位置(ファイバセンサ17によって検出すべき位置)は、本発明の停止位置及び所定位置に相当する。
【0071】
次に、PC34の在荷検知制御部34bが、撮像・照明点灯制御部33bに指令を出力し、搬送ベルト11a及び11b上に基板Kが存在しない状態で、カメラ13cを基準位置から基準レールとなる基板レール21bの搬送ベルト11bに沿って先端位置側(
図4では左側)へ第1間隔ずつ移動し、n回(
図4では7回)撮影することにより、RGB画像をn枚取得する(ステップS2)。ここでは、搬送ベルト11bに沿って基準位置から、カメラ13cをX方向上流側へ移動させるときの第1間隔は、隣り合う視野Vkと視野Vk+1(1≦k≦6)が互いに接し、視野Vkと視野Vk+1との間が隙間なく連続するような間隔とする。ここでは、視野Vk(1≦k≦6)に含まれる領域が本発明の検知対象領域に相当する。
【0072】
次に、PC34の画像処理部34aが、ステップS2において取得された各RGB画像の、Y方向の基準位置P1の1ライン分、すなわち上述のラインL1に沿った1ライン分をHSV変換し、X方向の各画素のH(Hue:色相)及びV(Value:明度)の中央値を基準値として取得し、在荷検知制御部34bが、PC34の基準値記憶部34cにこの基準値を記憶させ、保持する(ステップS3)。すなわち、搬送ベルト11bのラインL1に沿った部位のRGB画像に基づいて、基準値が取得される。ここでは、Vの値は、本発明の輝度情報に相当する。
【0073】
図6は、本実施例の対象物検知方法を説明するフローチャートである。
まず、PC34の在荷検知制御部34bが、撮像・照明点灯制御部33bに指令を出力し、カメラ13cを上述の基準位置に移動させる(ステップS11)。
【0074】
次に、在荷検知制御部34bが、検査プログラムがあるか否かを判断する(ステップS12)。これは、検査プログラムがある場合には、検査対象である基板Kのサイズに関する情報が含まれており、基板KのX方向の長さの情報が取得できるからである。検査プログラムは、本発明の検査プログラムに相当し、基板KのX方向の長さが、本発明の、対象物の搬送方向の長さに相当する。
ステップS12において、検査プログラムがないと判断された場合には、PC34の在荷検知制御部34bが、撮像・照明点灯制御部33bに指令を出力し、基板レール21bの搬送ベルト11bに沿って、カメラ13cを基準位置から先端位置側へ第2間隔D2だけ移動し、撮影によりRGB画像を取得する(ステップS13)。ただし、最初に、このステップS13を実行するときは、カメラ13cを基準位置に移動させて、撮影によりRGB画像を取得し、2回目以降は、前回の撮影位置から先端位置側へ第2距離だけ移動し、撮影によりRGB画像を取得する。
【0075】
ここで、第2間隔D2としては、例えば、
図6に示す値を設定することができる。ここでは、基板検査装置1において、仕様上、検査し得る最短の基板Kminの基板長をLminとする。このとき、カメラ13cが基準位置にあるときの視野V1から、X方向に先端位置側へLmin+WV以上移動すると、基板Kminが、視野V1と視野V2の間に存在しても検知できないこととなってしまう。このため、Lmin+WV>D2を満たす第2間隔D2とすれば、仕様上最短の基板Kminであってもいずれかの視野Vkに基板Kminの一部が含まれることとなり、いかなる基板長の基板Kが搬送される場合であっても、検知が可能となる。ここでは、基板Kminが、本発明の、検査装置において検査
可能な対象物のうち搬送方向の長さが最短である対象物に相当し、最小基板長Lminが、本発明の、検査装置において検査可能な対象物のうち搬送方向の長さが最短である対象物の搬送方向の長さに相当する。
なお、このように、カメラ13cによって撮影する視野Vkを離散的に設定する場合に限られず、
図4に示したように、互いに隙間なく連続的に設定してもよい。
【0076】
次に、画像処理部34aが、RGB画像のY方向の基準位置P1を通る1ライン分、すなわちラインL1に沿った1ライン分をHSV変換し、在荷検知制御部34bが、H及びVの値を基準値と比較する(ステップS15)。
そして、在荷検知制御部34bが、このH及びVの値と基準値との差が、所定の閾値より大きいか否かを判断する(ステップS16)。
【0077】
そして、H及びVの値と基準値との差が、所定の閾値より大きいと判断された場合には、搬送ベルト11a及び11b上に基板Kがあると判断し(ステップS17)、ステップS19に進む。
また、H及びVの値と基準値との差が、所定の閾値以下であると判断された場合には、撮影された視野の範囲内には搬送ベルト11a及び11b上に基板Kがないと判断し(ステップS18)、ステップS22に進む。
【0078】
次に、ステップS19では、在荷検知制御部34bが、終端位置、すなわち、ファイバセンサ17の検出位置に基板Kがあるか否かを判断する。
ステップS19において、終端位置に基板Kがないと判断された場合には、基板Kが終端位置まで搬送される途中の位置に存在しており、何らかの異常が発生している可能性があるので、在荷検知制御部34bが、操作モニタ35にメッセージを表示させ等により異常を報知して(ステップS20)、処理を終了する。
ステップS19において、終端位置に基板Kがあると判断された場合には、基板Kは適正な位置に搬送されていると判断し(ステップS21)、在荷検知制御部34bは処理を終了する。
【0079】
ステップS22では、在荷検知制御部34bが、範囲内の撮影を完了しているかを判断する。ここでは、範囲は、例えば、ファイバセンサ15の検知領域から、ファイバセンサ17の検知領域までを含む範囲と設定する。この範囲は、在荷検知処理の目的に応じて適宜設定すればよい。
そして、範囲内の撮影を完了していると判断された場合には、在荷検知制御部34bは、基板検査装置1内には基板Kがないと判断して(ステップS23)、処理を終了する。このとき、在荷検知制御部34bは、操作モニタ35等にその旨を表示させてもよい。
範囲内の撮影を完了していないと判断された場合には、在荷検知制御部34bは、ステップS12に戻って処理を続ける。ただし、このときには、検査プログラムの有無の情報は、在荷検知制御部34bが認識しているので、ステップS12をスキップし、検査プログラムの有無に応じてステップS13又はステップS14に進んでもよい。
【0080】
最後に、ステップS12において、検査プログラムがあると判断された場合のステップS14の処理について説明する。この場合には、検査プログラムによって、基板Kの基板長Lが分かっているので、
図7において、最小基板長Lminを一般の基板長Lに代えた場合の説明が成り立ち、第3間隔D3として、L+WV>D3を満たす値を設定すればよい。このように第3間隔D3を設定すれば、カメラ13cの移動に伴って、撮影時の視野Vkと次の視野Vk+1が離散的に設定されても、搬送対象となっている基板Kを確実に検知することができる。ただし、最初に、このステップS14を実行するときは、カメラ13cを基準位置に移動させて、撮影によりRGB画像を取得し、2回目以降は、前回の撮影位置から先端位置側へ第3距離だけ移動し、撮影によりRGB画像を取得する。ステ
ップS14に続いては、ステップS15に進み、以降の処理は上述した通りなので、説明は省略する。
なお、ここでも、カメラ13cによって撮影する視野Vkを離散的に設定する場合に限られず、
図4に示したように、互いに隙間なく連続的に設定してもよい。
【0081】
基板検査装置1において、段取り替えで、検査対象の基板Kのサイズが変わる場合には、搬送ベルト11a及び11bの幅を変更することがある。このような場合に、基板Kが在荷していると、搬送ベルト11a及び11bの幅の変更時に破損する可能性があるので、このような段取り替え時に、本実施例の在荷検知処理を行うことは有効である。
また、基板検査装置1が、何らかのエラーから復旧する場合には、各機能が停止しているので、基板Kが在荷しているか否かが分からないことがあるので、このような場合にも、本実施例の在荷検知処理は有効である。
【0082】
このような、在荷検知処理により、基板Kの在荷状態を確実に検知することができる。
また、従来技術について説明したように、基板の端部にコネクタが突出しており、ファイバセンサ17では、コネクタの先端の終端位置への到着を、基板Kの端部の到着と誤判断し、基板Kの端部が終端位置に至る手前で、搬送ベルト11a及び11bの回転を停止させることがなくなり、基板Kが正しく位置しているかを確実に検知することができる。
【0083】
図6に示すフローチャートでは、カメラ13cで1回撮影するごとに、そのときの視野の範囲での基板Kの在荷の有無を判断しているが、範囲内でのすべての撮影が完了してから基板Kの在荷の有無を判断するようにしてもよい。
また、本実施例では、
図2に示すように、基板Kの外観検査に用いられるカメラ13cによって在荷検知を行っているが、基板Kの外観検査に用いられるカメラ13cと別のカメラを用いて在荷検知を行ってもよい。
また、本実施例では、1ラインL1分の画像データに基づいて、在荷検知を行っているが、複数ライン分の画像データを用いてもよいし、視野のY方向全体の画像データを用いてもよい。
また、本実施例では、RGB画像をHSV変換したデータを用いているが、画像処理の方法はこれに限られない。
【0084】
(他の対象物検知方法)
図8に、他の対象物検知方法の処理手順を説明するフローチャートを示す。ステップS19において、終端位置に基板Kがないと判断された場合の処理を除いて、
図6に示したフローチャートと同様であるため、異なる処理について説明し、
図6に示したフローチャートと同様の処理については説明を省略する。
【0085】
ここでは、在荷検知制御部34bは、終端位置に基板Kがないと判断された場合に、撮影したRGB画像から取得されたH及びVの値に基づいて、搬送ベルト11a及び11b上に在荷する基板Kの端部の位置を算出する(ステップS31)。ここで、基板Kの端部の位置の算出方法は適宜の方法を採用することができる。
【0086】
そして、算出された基板Kの端部の位置に応じて、在荷検知制御部34bは、軸制御部33aに指令を出力し、基板Kの端部が終端位置に位置するよう搬送ベルト11a及び11bを回転させ、基板Kを移動させる(ステップS32)。
【0087】
<変形例1>
上述の実施例では、搬送ベルト11bに沿ったラインL1に沿ったRGB画像に基づいて、在荷検知を行っているが、
図10に示すように、撮影した視野V1のRGB画像のうち在荷検知のために用いるラインとしては、搬送ベルト11b上のラインL1に限らず、
搬送ベルト11bからY方向に離れたラインL2やラインL3のようなライン上のRGB画像をTSV変換してもよいし、基板Kの形状のデータに基づいてラインの位置を自動的に設定するようにしてもよいし、複数のラインに沿ったRBG画像をそれぞれTSV変換するようにしてもよい。このようにすれば、
図10に示すように、端部に切り欠きC1を有する基板Kcについても、切り欠きC1の位置を、カメラ13cの撮影画像を用いて検出することができる。このようにして検出された切り欠きC1の位置と、基板Kcの形状のデータを用いて、基板Kcを正しい終端位置に位置させることができる。
<変形例2>
また、カメラ13cによる撮影時の視野V1等にファイバセンサ17の一部を含む位置に配置しておく。そして、先端側のファイバセンサ15の検知時から、搬送速度及び搬送時間に基づいて、基板Kのファイバセンサ17への到着時を算出することができるので、これに合わせてカメラ13cをファイバセンサ17の近傍に移動させることができる。このような状態で、撮影を行い、カメラ13cの受光部中央画素位置を基準として、そこからカメラ13cに写る基板端の距離(ピクセル数×分解能)から、基板端の終端位置からのずれ量を算出することができる。例えば、基板Kが終端位置をオーバーランしている場合には、+100μmのずれがある場合に、その情報を基板検査の補正情報として用いることにより、ファイバセンサ17の代替として使用することもでき、高精度で、基板Kの位置情報を取得することができる。撮影を連続的に行い、基板Kが写るタイミングで、基板Kのファイバセンサ17への到着時を算出するようにしてもよい。
【0088】
なお、以下には本発明の構成要件と実施例の構成とを対比可能とするために、本開示の構成要件を図面の符号付きで記載しておく。
<付記1>
対象物(K)の外観を検査する検査装置(1)であって、
前記対象物(K)を支持し、前記検査装置(1)内を搬送する対象物搬送部(11a、11b)と、
前記対象物搬送部(11a、11b)に支持された前記対象物(K)を検知する対象物検知部(34a、34b)と、
前記対象物(K)の搬送方向に沿って、搬送される該対象物(K)が移動すべき領域の少なくとも一部を含む検知対象領域を撮像する撮像部(13c)と、
前記撮像部を移動させる移動部(31)と、
を備え、
前記対象物検知部(34a、34b)は、前記撮像部(13c)によって撮像された画像を処理する画像処理部(34a)を含み、前記画像を処理して取得された情報に基づいて、前記対象物搬送部(11a、11b)に支持された前記対象物(K)を検知することを特徴とする検査装置(1)。
<付記2>
前記検知対象領域は、前記検査装置(1)において実行される検査プログラムに関連付けられた前記対象物(K)の前記搬送方向の長さに基づいて設定されることを特徴とする付記1に記載の検査装置(1)。
<付記3>
前記検知対象領域は、前記検査装置(1)において検査可能な前記対象物のうち前記搬送方向の長さが最短である該対象物(K)の該搬送方向の長さに基づいて設定されることを特徴とする付記1又は2に記載の検査装置(1)。
<付記4>
前記検知対象領域は、前記対象物(K)の前記搬送方向の端部の形状に基づいて設定されることを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載の検査装置(1)。
<付記5>
前記情報は、前記画像に含まれる輝度に関する輝度情報であり、
前記対象物検知部(34a、34b)は、前記輝度情報に基づいて、前記対象物搬送部
(11a、11b)に支持された前記対象物(K)の有無を検知することを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載の検査装置(1)。
<付記6>
前記対象物搬送部(11a、11b)に支持されて搬送される前記対象物(K)によって反射又は遮断される電磁波又は音波に基づいて、前記対象物の位置を検出する位置検出部(15、16、17)を備えたことを特徴とする付記1乃至5のいずれかに記載の検査装置(1)。
<付記7>
前記位置検出部(15、16、17)は、前記対象物搬送部(11a、11b)によって搬送される前記対象物(K)の停止位置への到着を検出する到着位置検出部(17)を含み、
前記撮像部(13c)は、前記停止位置を含む前記検知対象領域を撮像することを特徴とする付記6に記載の検査装置(1)。
<付記8>
前記撮像部(13c)は、前記対象物(K)の外観を検査するために該対象物(K)を撮像する検査撮像部(13c)であることを特徴とする付記1乃至7のいずれかに記載の検査装置。
<付記9>
前記対象物検知部(34a、34b)が前記対象物搬送部(11a、11b)に支持された前記対象物(K)を検知した場合に、該対象物(K)の位置を算出する位置算出部(34b)と、
算出された前記位置に基づいて、前記対象物搬送部(11a、11b)によって、前記対象物を所定位置まで搬送させる位置修正指示部(34b)と、
を備えたことを特徴とする付記1乃至7のいずれかに記載の検査装置(1)。
<付記10>
前記対象物搬送部(11a、11b)に支持されて搬送される前記対象物によって反射又は遮断される電磁波又は音波に基づいて、前記対象物の位置を検出する位置検出部(15、16、17)を備えたことを特徴とする付記9に記載の検査装置。
<付記11>
前記位置検出部(15、16、17)は、前記対象物搬送部(11a、11b)によって搬送される前記対象物(K)の停止位置への到着を検出する到着位置検出部(17)を含み、
前記撮像部(13c)は、前記停止位置を含む前記検知対象領域を撮像することを特徴とする付記10に記載の検査装置。
<付記12>
前記位置検出部(15、16、17)は、前記到着位置検出部(17)に対して、前記対象物の搬送方向の上流側に位置する上流位置検出部(15、16)を含み、
前記移動部(31)は、前記上流位置検出部(15、16)が前記対象物(K)を検出したタイミングに基づいて、前記停止位置を含む前記検知対象領域を撮像し得る位置に前記撮像部(13c)を移動させることを特徴とする付記11に記載の検査装置。
<付記13>
対象物の外観を検査する検査装置(1)において、対象物搬送部(11a、11b)に支持されて前記検査装置(1)内を搬送される前記対象物(K)を検知する対象物検知方法であって、
前記対象物(K)の搬送方向に沿って、搬送される該対象物(K)が移動すべき領域の少なくとも一部を含む検知対象領域を撮像し、
撮像された画像を処理して取得された情報に基づいて、前記対象物搬送部(11a、11b)に支持された前記対象物(K)の有無を検知することを特徴とする対象物検知方法。
<付記14>
前記検知対象領域は、前記検査装置(1)において実行される検査プログラムに関連付けられた前記対象物(K)の前記搬送方向の長さに基づいて設定されることを特徴とする付記13に記載の対象物検知方法。
<付記15>
前記検知対象領域は、前記検査装置(1)において検査可能な前記対象物(K)のうち前記搬送方向の長さが最短である該対象物(Kmin)の該搬送方向の長さに基づいて設定されることを特徴とする付記13又は14に記載の対象物検知方法。
<付記16>
前記検知対象領域は、前記対象物(K)の前記搬送方向の端部の形状に基づいて設定されることを特徴とする付記13乃至15のいずれかに記載の対象物検知方法。
<付記17>
前記情報は、前記画像に含まれる輝度に関する輝度情報であり、
前記輝度情報に基づいて、前記対象物搬送部(11a、11b)に支持された前記対象物(K)の有無を検知することを特徴とする付記9乃至11のいずれかに記載の対象物検知方法。
<付記18>
前記検査装置(1)は、前記対象物搬送部(11a、11b)に支持されて搬送される前記対象物(K)によって反射又は遮断される電磁波又は音波に基づいて、前記対象物の位置を検出する位置検出部(15、16、17)を備えたことを特徴とする付記13乃至17のいずれかに記載の対象物検知方法。
<付記19>
前記位置検出部(15、16、17)は、前記対象物搬送部(11a、11b)によって搬送される前記対象物の停止位置への到着を検出する到着位置検出部(17)を含み、
前記検知対象領域は、前記停止位置を含むことを特徴とする付記18に記載の対象物検知方法。
<付記20>
前記検知対象領域の撮像は、前記対象物の外観を検査するために該対象物を撮像する検査撮像部によって行われることを特徴とする付記13乃至19のいずれかに記載の対象物検知方法。
<付記21>
前記対象物搬送部(11a、11b)に支持された前記対象物(K)を検知した場合に、該対象物(K)の位置を算出し、
算出された前記位置に基づいて、前記対象物搬送部(11a、11b)によって、前記対象物(K)を所定位置まで搬送させることを特徴とする付記13乃至20のいずれかに記載の対象物検知方法。
<付記22>
前記検査装置(1)は、前記対象物搬送部(11a、11b)に支持されて搬送される前記対象物(K)によって反射又は遮断される電磁波又は音波に基づいて、前記対象物(K)の位置を検出する位置検出部(15、16、17)を備えたことを特徴とする付記21に記載の対象物検知方法。
<付記23>
前記位置検出部(15、16、17)は、前記対象物搬送部(11a、11b)によって搬送される前記対象物(K)の停止位置への到着を検出する到着位置検出部(17)を含み、
前記検知対象領域は、前記停止位置を含むことを特徴とする付記22に記載の対象物検知方法。
<付記24>
前記位置検出部(15、16、17)は、前記到着位置検出部(17)に対して、前記対象物(K)の搬送方向の上流側に位置する上流位置検出部(15、16)を含み、
前記上流位置検出部(15、16)が前記対象物(K)を検出したタイミングに基づい
て、前記停止位置を含む前記検知対象領域を撮像し得る位置に前記撮像部(13c)を移動させることを特徴とする付記23に記載の対象物検知方法。
【符号の説明】
【0089】
1・・・基板検査装置
11a,11b・・・搬送ベルト
13c・・・カメラ
31・・・ヘッド移動機構
34a・・・画像処理部
34b・・・在荷検知制御部
K・・・基板