(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128811
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】表示システム、及び、表示方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20240913BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20240913BHJP
G09G 5/38 20060101ALI20240913BHJP
G01S 5/02 20100101ALI20240913BHJP
H04L 67/52 20220101ALI20240913BHJP
H04L 67/54 20220101ALI20240913BHJP
【FI】
G06Q10/10
G09G5/00 555D
G09G5/38
G09G5/00 530M
G09G5/00 530D
G09G5/00 550X
G01S5/02 Z
H04L67/52
H04L67/54
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038041
(22)【出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】田上 直紀
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 毅
【テーマコード(参考)】
5C182
5J062
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5C182AA02
5C182AA03
5C182AC02
5C182AC12
5C182AC32
5C182AC35
5C182BA76
5C182BB02
5C182BC26
5C182CA21
5C182CB23
5C182CB41
5C182CB47
5C182CB54
5C182DA68
5J062BB05
5J062CC11
5J062CC15
5J062CC18
5J062FF01
5J062FF02
5L010AA11
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】空間に滞在する人の位置及びステータスを提示することができる表示システムを提供する。
【解決手段】表示システム10は、携帯端末30の位置情報を取得する取得部44と、空間60に含まれるエリアごとにステータスが規定されたステータス情報が記憶される記憶部43と、取得された位置情報と、ステータス情報とを照合することにより、第一通信装置を使用する対象者のステータスを特定する特定部45と、取得された位置情報、及び、特定されたステータスを表示装置50へ出力する出力部46とを備える。表示装置50に表示されるステータス確認画面においては、空間60における対象者の位置と、特定されたステータスとが表示される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間に位置する第一通信装置と前記空間に設置された複数の第二通信装置それぞれとの通信状態に基づいて算出された前記第一通信装置の位置情報を取得する取得部と、
前記空間に含まれるエリアごとにステータスが規定されたステータス情報が記憶される記憶部と、
取得された前記位置情報と、前記ステータス情報とを照合することにより、前記第一通信装置を使用する対象者のステータスを特定する特定部と、
取得された前記位置情報、及び、特定された前記ステータスを表示装置へ出力する出力部とを備え、
前記表示装置に表示される画面においては、前記空間における前記対象者の位置と、特定された前記ステータスとが表示される
表示システム。
【請求項2】
前記ステータス情報において規定されるステータスには、非表示ステータスが含まれ、
特定された前記ステータスが前記非表示ステータスである場合、前記画面において、前記対象者の位置、及び、特定された前記ステータスは非表示となる
請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記ステータス情報において規定されるステータスは、前記対象者によって変更される
請求項1に記載の表示システム。
【請求項4】
前記ステータス情報は、アクセスキーの入力を要件として変更可能である
請求項1に記載の表示システム。
【請求項5】
前記対象者の前記ステータス情報を変更するための前記アクセスキーは、前記対象者以外の人のステータス情報を変更するためのアクセスキーと異なる
請求項4に記載の表示システム。
【請求項6】
前記ステータス情報において規定されるエリアは、第一アクセスキーの入力を要件として変更可能であり、
前記ステータス情報において規定されるステータスは、前記第一アクセスキーと異なる第二アクセスキーの入力を要件として変更可能である
請求項1に記載の表示システム。
【請求項7】
前記記憶部には、前記対象者の開示レベルと、前記表示装置を使用して前記画面を視認する閲覧者の閲覧レベルとが規定された権限情報が含まれ、
前記出力部は、さらに、前記権限情報に基づいて、取得された前記位置情報、及び、特定された前記ステータスを前記表示装置に出力するか否かを決定する
請求項1に記載の表示システム。
【請求項8】
前記権限情報は、アクセスキーの入力を要件として変更可能である
請求項7に記載の表示システム。
【請求項9】
前記出力部は、取得された前記位置情報、及び、特定された前記ステータスに加えて、前記対象者の開示レベルを示す開示レベル情報を前記表示装置へ出力し、
前記表示装置には、前記表示装置を使用して前記画面を視認する閲覧者の閲覧レベルを示す閲覧レベル情報が記憶され、
前記表示装置は、前記出力部から取得した前記開示レベル情報と、前記閲覧レベル情報とに基づいて、前記空間における前記対象者の位置、及び、特定された前記ステータスを前記画面に表示するか非表示にするかを決定する
請求項1に記載の表示システム。
【請求項10】
前記閲覧レベル情報は、前記表示装置への操作によって変更される
請求項9に記載の表示システム。
【請求項11】
前記第一通信装置は、前記第一通信装置への前記対象者の操作に基づいて、前記対象者の位置の非表示を要求する非表示要求を送信し、
前記取得部により前記非表示要求が取得された場合、前記画面において、前記対象者の位置、及び、特定された前記ステータスは非表示となる
請求項1に記載の表示システム。
【請求項12】
前記複数の第二通信装置のそれぞれは、照明器具である
請求項1に記載の表示システム。
【請求項13】
さらに、
前記取得部、前記記憶部、前記特定部、及び、前記出力部を含むサーバ装置と、
前記第一通信装置と、
前記複数の第二通信装置と、
前記表示装置とを備える
請求項1~12のいずれか1項に記載の表示システム。
【請求項14】
コンピュータによって実行される表示方法であって、
空間に位置する第一通信装置と前記空間に設置された複数の第二通信装置それぞれとの通信状態に基づいて算出された前記第一通信装置の位置情報を取得する取得ステップと、
取得された前記位置情報と、前記コンピュータがアクセス可能な記憶部に記憶された、前記空間に含まれるエリアごとにステータスが規定されたステータス情報とを照合することにより、前記第一通信装置を使用する対象者のステータスを特定する特定ステップと、
取得された前記位置情報、及び、特定された前記ステータスを表示装置へ出力する出力ステップとを含み、
前記表示装置に表示される画面においては、前記空間における前記対象者の位置と、特定された前記ステータスとが表示される
表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示システム、及び、表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
施設内の空間に滞在する人の位置を推定する技術が提案されている。特許文献1には、各人の位置情報を正確に把握してビジネスコミュニケーションを円滑化するビジネスコミュニケーションシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
人の位置を表示するシステムにおいて、当該人が現在置かれている状況(以下、ステータスとも記載される)を、適切に閲覧者に提示することは難しい。
【0005】
本発明は、空間に滞在する人の位置及びステータスを提示することができる、表示システム、及び、表示方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る表示システムは、空間に位置する第一通信装置と前記空間に設置された複数の第二通信装置それぞれとの通信状態に基づいて算出された前記第一通信装置の位置情報を取得する取得部と、前記空間に含まれるエリアごとにステータスが規定されたステータス情報が記憶される記憶部と、取得された前記位置情報と、前記ステータス情報とを照合することにより、前記第一通信装置を使用する対象者のステータスを特定する特定部と、取得された前記位置情報、及び、特定された前記ステータスを表示装置へ出力する出力部とを備え、前記表示装置に表示される画面においては、前記空間における前記対象者の位置と、特定された前記ステータスとが表示される。
【0007】
本発明の一態様に係る表示方法は、コンピュータによって実行される表示方法であって、空間に位置する第一通信装置と前記空間に設置された複数の第二通信装置それぞれとの通信状態に基づいて算出された前記第一通信装置の位置情報を取得する取得ステップと、取得された前記位置情報と、前記コンピュータがアクセス可能な記憶部に記憶された、前記空間に含まれるエリアごとにステータスが規定されたステータス情報とを照合することにより、前記第一通信装置を使用する対象者のステータスを特定する特定ステップと、取得された前記位置情報、及び、特定された前記ステータスを表示装置へ出力する出力ステップとを含み、前記表示装置に表示される画面においては、前記空間における前記対象者の位置と、特定された前記ステータスとが表示される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の表示システム、及び、表示方法は、空間に滞在する人の位置及びステータスを提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る表示システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る表示システムが適用される空間を示す図である。
【
図3】
図3は、ステータス情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、マップ形式のステータス確認画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、リスト形式のステータス確認画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施の形態に係る表示システムの動作例1のシーケンス図である。
【
図8】
図8は、現在位置管理情報の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施の形態に係る表示システムの動作例2のシーケンス図である。
【
図10】
図10は、実施の形態に係る表示システムの動作例3のシーケンス図である。
【
図11】
図11は、動作例3における現在位置管理情報の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施の形態に係る表示システムの動作例4のシーケンス図である。
【
図13】
図13は、実施の形態に係る表示システムの動作例5のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0012】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る表示システムの構成について説明する。
図1は、実施の形態に係る表示システムの機能構成を示すブロック図である。
図2は、実施の形態に係る表示システムが適用される空間を示す図である。
【0013】
図1及び
図2に示される表示システム10は、空間60(より具体的には、室内空間)における人の位置、及び、当該人のステータスを、表示装置50の表示部52に表示することができるシステムである。空間60は、例えば、オフィスビル内のオフィス空間である。ステータスは、オフィス空間で働く人が現在おかれている状況を意味し、具体的には、取り込み中、電話連絡可能、及び、休憩中などの各種ステータスを意味する。なお、空間60を構成する施設は、オフィスビルに限定されない。施設は、例えば、商業施設、病院、または、工場などであってもよい。
【0014】
表示システム10は、具体的には、複数の照明器具20と、複数の携帯端末30と、サーバ装置40と、表示装置50とを備える。
【0015】
まず、照明器具20について説明する。照明器具20は、空間60の天井に設置されて、当該空間60を照らすベースライトなどである。照明器具20の態様は、特に限定されるものではなく、シーリングライト、ダウンライト、または、スポットライト等であってもよい。照明器具20は、具体的には、光源21と、発信部22とを備える。
【0016】
光源21は、系統電源から供給される電力を用いて発光する。光源21が発する光は、例えば、白色光である。光源21は、例えば、LED(Light Emitting Diode)素子によって実現されるが、半導体レーザ、有機EL(Electro-Luminescence)、または、無機EL等の他の発光素子によって実現されてもよい。
【0017】
発信部22は、ビーコン信号(アドバタイズ信号などと呼ばれることもある)を定期的に発信する。発信部22は、具体的には、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)などの通信プロトコル(通信規格)にしたがってビーコン信号を発信する無線通信回路である。
【0018】
次に、携帯端末30について説明する。携帯端末30は、携帯端末30と複数の照明器具20それぞれとの無線通信の通信状態に基づいて、携帯端末30の現在位置を計測する。携帯端末30は、具体的には、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯型の情報端末である。また、携帯端末30は、表示システム10において用いられる専用端末であってもよい。携帯端末30は、例えば、空間60において働く人が使用する、パーソナルな情報端末である。携帯端末30は、具体的には、操作受付部31と、表示部32と、第一通信部33と、第二通信部34と、情報処理部35と、記憶部36とを備える。
【0019】
操作受付部31は、携帯端末30を使用する人の操作を受け付ける。操作受付部31は、具体的には、タッチパネルなどによって実現される。
【0020】
表示部32は、画像が表示されるディスプレイである。表示部32は、例えば、液晶パネルまたは有機ELパネルなどの表示パネルによって実現される。
【0021】
第一通信部33は、携帯端末30が複数の照明器具20のそれぞれが発するビーコン信号(電波)を受信するための無線通信回路である。第一通信部33は、具体的には、BLEなどの通信規格(通信プロトコル)にしたがってビーコン信号を受信する。
【0022】
第二通信部34は、携帯端末30がサーバ装置40と広域通信ネットワークを通じた無線通信を行うための無線通信回路である。ここでの広域通信ネットワークは、移動体通信ネットワーク、及び、インターネットなどである。
【0023】
情報処理部35は、携帯端末30の現在位置を計測するための情報処理を行う。情報処理部35は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。情報処理部35の機能は、情報処理部35を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサなどのハードウェアが記憶部36に記憶されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することによって実現される。
【0024】
記憶部36は、上記情報処理に必要な情報が記憶される記憶装置である。記憶部36に記憶される情報には、情報処理部35が実行するコンピュータプログラムが含まれる。コンピュータプログラムは、例えば、ユーザによってあらかじめ記憶部36にインストールされる、いわゆるアプリケーションプログラム(以下、単にアプリとも記載される)である。記憶部36は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
【0025】
また、記憶部36には、上記情報処理に必要な情報として、複数の照明器具20の配置(座標)を示す配置情報が記憶されている。配置情報においては、照明器具20のIDと、照明器具20の位置(三次元座標)とが対応付けられている。配置情報は、例えば、上記アプリがインストールされるときに合わせて記憶部36に記憶される。
【0026】
次に、サーバ装置40について説明する。サーバ装置40は、複数の携帯端末30のそれぞれから当該携帯端末30の現在の位置情報(以下、単に位置情報とも記載される)を受信し、受信した位置情報に基づいて、複数の携帯端末30を使用する複数の人のステータスを特定する。サーバ装置40は、例えば、空間60を構成する施設の外に設けられたクラウドコンピュータであるが、当該施設の中に設けられたエッジコンピュータであってもよい。サーバ装置40は、通信部41と、情報処理部42と、記憶部43とを備える。
【0027】
通信部41は、サーバ装置40が携帯端末30及び表示装置50と広域通信ネットワークを通じた通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部41は、例えば、複数の携帯端末30のそれぞれから位置情報を受信する。通信部41によって行われる通信は、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0028】
情報処理部42は、携帯端末30の位置情報から当該携帯端末30を使用する人のステータスを特定するための情報処理を行う。情報処理部42は、具体的には、プロセッサまたはマイクロコンピュータによって実現される。情報処理部42は、機能的な構成要素として、取得部44、特定部45、及び、出力部46を備える。取得部44、特定部45、及び、出力部46の機能は、情報処理部42を構成するプロセッサまたはマイクロコンピュータが記憶部43に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。取得部44、特定部45、及び、出力部46が行う具体的な情報処理については後述する。
【0029】
記憶部43は、上記情報処理に必要な情報が記憶される記憶装置である。記憶部43に記憶される情報には、情報処理部42が実行するコンピュータプログラムが含まれる。記憶部43は、具体的には、半導体メモリまたはHDDなどによって実現される。
【0030】
記憶部43には、上記情報処理に必要な情報として、ステータス情報が記憶される。
図3は、ステータス情報の一例を示す図である。
【0031】
ステータス情報は、携帯端末30の位置情報から当該携帯端末30を使用する人のステータスを特定するための情報である。
図2示されるように、ステータス情報においては、空間60に含まれるエリアごとにステータスが規定されている。エリアは、エリアの座標範囲、エリア番号、及び、エリア名称によって規定される。ステータスは、エリアごとに、かつ、携帯端末30の識別情報(
図3の端末ID)ごとに規定される。言い換えれば、ステータスは、エリアごとに、かつ、携帯端末30を使用する人ごとに規定される。
【0032】
エリアは、直線、曲線、及び、直線と曲線との組み合わせによって規定される。エリアは、例えば、表示システム10の管理者が管理端末(図示せず)を使用してサーバ装置40へアクセスすることにより設定するが、管理端末またはサーバ装置40に図面(エリアマップ)を自動認識させることにより設定されてもよい。
【0033】
ステータスは、携帯端末30を使用する人が携帯端末30を使用してサーバ装置40へアクセスすることにより設定する。つまり、携帯端末30を使用する人は、自身のステータスであって他の人に通知されるステータスをあらかじめサーバ装置40に設定する。以上のようなエリアとステータスとを設定する処理は、エリアとステータスとを対応させるステップと考えることもできる。
【0034】
なお、ステータス情報は、アクセスキーの入力を要件として変更されてもよい。アクセスキーは、パスワード、パスコード、または、暗証番号などと言い換えることができる。
【0035】
例えば、ステータス情報において規定されるエリアは、第一アクセスキーの入力を要件として変更され、ステータス情報において規定されるステータスは、第一アクセスキーと異なる第二アクセスキーの入力を要件として変更される。また、例えば、ある人のステータス情報を変更するための第二アクセスキーは、他の人のステータス情報を変更するための第二アクセスキーと異なる。これにより、管理者と、複数の携帯端末30を使用する人のそれぞれとが適切な範囲でステータス情報を変更することができる。
【0036】
また、記憶部43には、人管理情報が記憶される。
図4は、人管理情報の一例を示す図である。人管理情報は、複数の携帯端末30の端末IDと、携帯端末30の所有者の名称と、権限情報とが対応付けられた情報である。人管理情報は、例えば、表示システム10の管理者が管理端末(図示せず)を使用してサーバ装置40へアクセスすることにより設定する。人管理情報は、例えば、アクセスキーの入力を要件として変更される。
【0037】
次に、表示装置50について説明する。表示装置50は、携帯端末30の位置情報、及び、当該携帯端末30を使用する人のステータスなどの情報を受信し、受信した情報に基づいて携帯端末30を所持している人の位置、及び、当該人のステータスを示すステータス確認画面を表示部52に表示する。
図5は、マップ形式のステータス確認画面の一例を示す図である。
図6は、リスト形式のステータス確認画面の一例を示す図である。
【0038】
表示装置50は、例えば、複数の携帯端末30のうちの1つである。つまり、表示装置50は、空間60において働く人が使用する、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯型の情報端末である。表示装置50は、複数の携帯端末30とは別の情報端末であってもよく、例えば、パーソナルコンピュータなどの据え置き型の情報端末であってもよい。
【0039】
表示装置50は、具体的には、操作受付部51と、表示部52と、第一通信部53と、第二通信部54と、情報処理部55と、記憶部56とを備える。
【0040】
操作受付部51は、表示装置50を使用する人の操作を受け付ける。操作受付部51は、具体的には、タッチパネル、キーボード、または、マウスなどによって実現される。
【0041】
表示部52は、画像が表示されるディスプレイである。表示部52は、例えば、液晶パネルまたは有機ELパネルなどの表示パネルによって実現される。
【0042】
第一通信部53は、表示装置50が複数の照明器具20のそれぞれが発するビーコン信号(電波)を受信するための無線通信回路である。第一通信部53は、具体的には、BLEなどの通信規格(通信プロトコル)にしたがってビーコン信号を受信する。なお、表示装置50が複数の携帯端末30とは別の装置である場合、表示装置50は、第一通信部53を備えていなくてもよい。
【0043】
第二通信部54は、表示装置50がサーバ装置40と広域通信ネットワークを通じた無線通信を行うための無線通信回路である。
【0044】
情報処理部55は、
図5及び
図6のステータス確認画面の少なくとも一方を表示するための情報処理を行う。情報処理部55は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。情報処理部55の機能は、情報処理部55を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサなどのハードウェアが記憶部56に記憶されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することによって実現される。
【0045】
記憶部56は、上記情報処理に必要な情報が記憶される記憶装置である。記憶部56に記憶される情報には、情報処理部55が実行するコンピュータプログラムが含まれる。コンピュータプログラムは、例えば、ユーザによってあらかじめ記憶部56にインストールされる、アプリである。コンピュータプログラムは、WEBブラウザであってもよい。記憶部56は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
【0046】
また、表示部52に
図5のようなステータス確認画面が表示される場合、記憶部56には、上記情報処理に必要な情報として、空間60のマップ情報が記憶される。空間60のマップ情報は、言い換えれば、間取り情報であり、空間60を上方から見たマップを示す情報である。マップ情報には、座標軸が設定されている。マップ情報は、例えば、上記アプリがインストールされるときに合わせて記憶部56に記憶されるが、WEBブラウザの実行中にサーバ装置40からダウンロードされてもよい。
【0047】
[動作例1]
表示システム10は、各々が携帯端末30を所有している複数の人の位置及びステータスを、マップ形式またはリスト形式で表示装置50に表示することができる。つまり、表示システム10は、
図5または
図6のステータス確認画面を表示装置50に表示することができる。以下、このような表示システム10の動作例1について説明する。
図7は、表示システム10の動作例1のシーケンス図である。なお、以下の動作例1の説明では、1つの携帯端末30について説明されるが、他の複数の携帯端末30も同様の動作を行うものとする。以下の動作例1の説明では、携帯端末30を使用する人は、対象者と記載され、表示装置50を使用する人は、閲覧者と記載される。
【0048】
対象者は、空間60に位置するときに上述のアプリを実行中の携帯端末30を所持している。空間60においては、複数の照明器具20のそれぞれは、定期的にビーコン信号を送信しており、ビーコン信号には、当該照明器具20のIDが含まれる。IDは、例えば、MAC(Media Access Control)アドレスであるが、その他のIDであってもよい。
【0049】
携帯端末30の第一通信部33は、複数の照明器具20のそれぞれからビーコン信号を受信し(S11)、情報処理部35は、受信したビーコン信号の受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を計測する(S12)。
【0050】
次に、情報処理部35は、計測した受信信号強度と、記憶部36に記憶された配置情報とに基づいて、携帯端末30の位置を特定する(S13)。携帯端末30の位置は、具体的には、携帯端末30の三次元座標である。
【0051】
情報処理部35は、具体的には、ビーコン信号に含まれるビーコン信号の発信元の照明器具20のIDと、配置情報とを照合することにより、ビーコン信号の発信元の照明器具20の位置(三次元座標)を特定することができる。ここで、ステップS12で計測されたビーコン信号の受信信号強度は、ビーコン信号の発信元の照明器具20から携帯端末30までの推定距離とみなすことができる。そうすると、情報処理部35は、複数の照明器具20それぞれの位置と、当該位置からの携帯端末30までの推定距離とから携帯端末30の位置を特定(推定)することができる。言い換えれば、情報処理部35は、位置情報を算出することができる。なお、受信信号強度に基づいて位置を特定する方法については、既存のどのようなアルゴリズムが用いられてもよい。
【0052】
次に、情報処理部35は、携帯端末30の端末IDと、特定した携帯端末30の位置(三次元座標)を示す位置情報とをサーバ装置40へ送信する(S14)。端末ID及び位置情報は、具体的には、第二通信部34によってサーバ装置40へ送信される。
【0053】
サーバ装置40の通信部41は、端末ID及び位置情報を受信する。取得部44は、端末ID及び位置情報を取得する(S15)。特定部45は、ステップS15において取得された端末ID及び位置情報と、記憶部43に記憶されたステータス情報(
図3)とを照合することにより、対象者が位置するエリア、ステータス、及び、名称を特定する(S16)。特定部45は、ステップS15において取得された位置情報が示す座標がステータス情報におけるどのエリアに所属するかを特定し、特定したエリアに対応付けられた複数のステータスのうち、ステップS15において取得された端末IDに対応するステータスを対象者のステータスとして特定する。
【0054】
また、特定部45は、ステップS15において取得された端末IDと、人管理情報(
図4)とを照合することにより、対象者の名称を特定する。このとき、名称(文字)に代えて、または、名称に加えて、
図5のステータス確認画面に表示されるアイコン(絵または記号)などが特定されてもよい。
【0055】
ステップS11~ステップS16の処理は、複数の携帯端末30を対象として行われる。この結果、出力部46は、
図8に示されるような現在位置管理情報を生成し、記憶部43に記憶することができる。
図8は、現在位置管理情報の一例を示す図である。
図8に示されるように現在位置管理情報には、複数の対象者それぞれの、名称、現在の位置情報、現在のエリア、及び、現在のステータスが含まれる。現在位置管理情報は、ステップS11~ステップS16の処理が繰り返し行われることで適時に更新される。
【0056】
ここで、閲覧者は、ステータス確認画面を表示するための所定の操作を表示装置50に対して行い、操作受付部51は所定の操作を受け付ける(S17)。情報処理部55は、所定の操作に応じて記憶部36に記憶されたアプリまたはWEBブラウザを実行する。この結果、第二通信部54は、情報要求をサーバ装置40へ送信する(S18)。情報要求には、表示装置50の端末IDが含まれる。
【0057】
サーバ装置40の通信部41は、情報要求を受信する。出力部46は、情報要求に応じて最新の現在位置管理情報(
図8)を表示装置50へ出力(送信)する(S19)。現在位置管理情報は、具体的には、通信部41によって表示装置50へ送信される。
【0058】
表示装置50の第二通信部54は、現在位置管理情報を受信する。情報処理部55は、受信した現在位置管理情報に基づいて、
図5または
図6のステータス確認画面を表示部52に表示する(S20)。
【0059】
情報処理部55は、
図5に示されるようなマップ形式のステータス確認画面を表示する場合、記憶部56から空間60のマップ情報を読み出し、読み出したマップ情報における、対象者の現在の位置(座標)に、対象者の名称が記述されたアイコンと、対象者のステータスとを重畳する。この結果、情報処理部55は、
図5に示されるようなマップ形式のステータス確認画面を表示することができる。なお、ステータスは、文字だけでなく、文字、図形、及び、色などを1つ以上組み合わせて表示されてもよい。
【0060】
また、情報処理部55は、
図6に示されるようなリスト形式のステータス確認画面を表示する場合、現在位置管理情報に基づいて、対象者の名称、対象者が現在位置しているエリア、及び、対象者のステータスを対応付けてリスト形式で表示する。この結果、情報処理部55は、
図6に示されるようなリスト形式のステータス確認画面を表示することができる。
【0061】
なお、情報処理部55は、マップ形式のステータス確認画面、及び、リスト形式のステータス確認画面の少なくとも一方を表示部52に表示すればよい。また、情報処理部55は、閲覧者の操作に応じてマップ形式のステータス確認画面とリスト形式のステータス確認画面とを切り替えて(選択的に)表示してもよい。
【0062】
以上説明したように、表示システム10(サーバ装置40)は、空間60に位置する携帯端末30と空間60に設置された複数の照明器具20それぞれとの通信状態に基づいて算出された携帯端末30の位置情報を取得する取得部44と、空間60に含まれるエリアごとにステータスが規定されたステータス情報が記憶される記憶部43と、取得された位置情報と、ステータス情報とを照合することにより、携帯端末30を使用する対象者のステータスを特定する特定部45と、取得された位置情報、及び、特定されたステータスを表示装置50へ出力する出力部46とを備える。表示装置50に表示されるステータス確認画面においては、空間60における対象者の位置と、特定されたステータスとが表示される。対象者の位置は、
図5のステータス確認画面のようにマップ上で示されてもよいし、
図6のステータス確認画面のようにエリアの名称で示されてもよい。
【0063】
このような表示システム10は、対象者のステータスを自動的に変更できるので、対象者のステータスを手動で変更するようなシステムに比べて利便性が向上されたシステムであるといえる。
【0064】
ところで、ステータス情報において規定される対象者のステータスは、当該対象者によって変更されると説明した。ここで、対象者は、ステータスを「非表示」にすることもできる。つまり、ステータス情報において規定されるステータスには、非表示ステータスが含まれる。
【0065】
ステップS16において特定された対象者のステータスが非表示ステータスである場合、ステータス確認画面において、表示装置50は、当該対象者の位置及びステータスを非表示にする。具体的には、
図5のステータス確認画面においては、対象者のアイコン及びステータスがマップ上に表示されない。
図6のステータス確認画面においては、対象者が位置するエリア及び対象者のステータスがブランク(空白)になるか、あるいは、「非表示」と記載される。あるいは、
図6のステータス確認画面において、非表示の対象者の行全体が表示されない(完全非表示)。つまり、
図6のステータス確認画面において位置及びステータスを非表示にする、とは、エリア及びステータスが表示されないか、または、エリア及びステータスが非表示である旨が表示されることを意味する。なお、非表示の意味合いについては、以下の実施の形態についても同様である。
【0066】
このように、ステータス情報において規定されるステータスに非表示ステータスが設けられれば、対象者が現在の位置を知られたくない場合等に、対象者の位置及びステータスを非表示にすることができる。つまり、表示システム10は、対象者のプライバシーを尊重することができる。
【0067】
なお、人が位置を推定されたくない場所(プライバシーエリア)にビーコン発信器を設置しないことにより、プライバシーエリアにおける人の位置を非表示(計測不能)にする方法も考えられる。このような方法は、プライバシーエリアの周辺エリアに設置されるビーコン発信器が発するビーコン信号により人の位置が推定されてしまう可能性がある。これに対し、表示システム10においては、ステータス情報を用いることで、対象者の位置をより確実に非表示にすることができる。
【0068】
[動作例2]
次に、権限情報(
図4)に応じてサーバ装置40が現在位置管理情報の開示範囲を制限する動作例(動作例2)について説明する。
図9は、表示システム10の動作例2のシーケンス図である。ステップS11~ステップS16の処理は、動作例1と同一であるため詳細な説明が省略される。
【0069】
閲覧者は、ステータス確認画面を表示するための所定の操作を表示装置50に対して行い、操作受付部51は所定の操作を受け付ける(S17)。情報処理部55は、所定の操作に応じて記憶部36に記憶されたアプリまたはWEBブラウザを実行する。この結果、第二通信部54は、情報要求をサーバ装置40へ送信する(S18)。情報要求には、表示装置50の端末IDが含まれる。
【0070】
サーバ装置40の通信部41は、情報要求を受信する。出力部46は、情報要求に含まれる表示装置50の端末IDと、記憶部43に記憶された権限情報(
図4)とに基づいて、現在位置管理情報(
図8)の開示範囲を必要に応じて制限(減縮)する(S19a)。
【0071】
出力部46は、まず、情報要求に含まれる表示装置50の端末IDと権限情報とに基づいて、閲覧者の閲覧レベルを特定する。
図4の例では、閲覧者の閲覧レベルは、当該閲覧者への開示が許可されている対象者の開示レベルを示している。例えば、閲覧者の閲覧レベルがレベル1、2であれば、当該閲覧者には、開示レベル1、2の対象者の位置及びステータスの開示が許可されているが、開示レベル3の対象者の位置及びステータスの開示は許可されていない。
【0072】
なお、複数の対象者(閲覧者でもある)それぞれの閲覧レベル及び開示レベルは、表示システム10の管理者が管理端末(図示せず)を使用してサーバ装置40へアクセスすることにより設定する。管理者は、例えば、対象者の職位または職種に応じて閲覧レベル及び開示レベルを設定する。
【0073】
出力部46は、閲覧者の閲覧レベル及び対象者の開示レベルに基づいて、当該閲覧者への開示が許可されていない対象者の情報を、現在位置管理情報から削除(除外)する。閲覧者の閲覧レベルが最高レベルである場合には、現在位置管理情報の開示範囲の制限(一部の情報の削除)は行われない。
【0074】
次に、出力部46は、開示範囲が必要に応じて制限された現在位置管理情報を表示装置50へ出力(送信)する(S20a)。現在位置管理情報は、具体的には、通信部41によって表示装置50へ送信される。
【0075】
表示装置50の第二通信部54は、現在位置管理情報を受信する。情報処理部55は、受信した現在位置管理情報に基づいて、
図5または
図6のステータス確認画面を表示部52に表示する(S21a)。ステップS21aにおいては、ステップS19aにおいて削除された対象者の情報については非表示となる。
【0076】
以上説明したように、動作例2においては、サーバ装置40の記憶部43には、対象者の開示レベルと、表示装置50を使用してステータス確認画面を視認する閲覧者の閲覧レベルとが規定された権限情報が含まれ、出力部46は、権限情報に基づいて、複数の対象者それぞれの位置情報及びステータスを表示装置50に出力するか否かを決定する。
【0077】
このような表示システム10は、対象者の開示レベルと閲覧者の閲覧レベルとに応じて現在位置管理情報の開示範囲を制限することができる。
【0078】
[動作例3]
次に、表示装置50が現在位置管理情報の開示範囲を制限する動作例(動作例3)について説明する。
図10は、表示システム10の動作例3のシーケンス図である。ステップS11~ステップS16の処理は、動作例1と同一であるため詳細な説明が省略される。
【0079】
閲覧者は、ステータス確認画面を表示するための所定の操作を表示装置50に対して行い、操作受付部51は所定の操作を受け付ける(S17)。情報処理部55は、所定の操作に応じて記憶部36に記憶されたアプリまたはWEBブラウザを実行する。この結果、第二通信部54は、情報要求をサーバ装置40へ送信する(S18)。情報要求には、表示装置50の端末IDが含まれる。
【0080】
サーバ装置40の通信部41は、情報要求を受信する。出力部46は、情報要求に応じて最新の現在位置管理情報を表示装置50へ出力(送信)する(S19b)。このとき、出力部46は、現在位置管理情報に、対象者の開示レベルを示す開示レベル情報を含める。
図11は、動作例3における現在位置管理情報の一例を示す図である。現在位置管理情報は、具体的には、通信部41によって表示装置50へ送信される。
【0081】
表示装置50の第二通信部54は、現在位置管理情報を受信する。情報処理部55は、受信した現在位置管理情報の開示範囲を必要に応じて制限(減縮)する(S20b)。
【0082】
ここで、動作例3では、閲覧者の閲覧レベルを示す閲覧レベル情報が表示装置50の記憶部56にあらかじめ記憶されている。閲覧レベル情報は、例えば、表示システム10の管理者が表示装置50を操作することにより記憶部56に記憶される。例えば、表示装置50(携帯端末30でもある)が会社から従業者に貸与される場合に、従業者の職位または職種に応じて管理者が閲覧レベル情報を設定した表示装置を貸与するようなケースが想定される。
【0083】
情報処理部55は、記憶部56を参照することにより、記憶部56にあらかじめ記憶された閲覧レベル情報が示す閲覧レベルを特定する。情報処理部55は、特定した閲覧者の閲覧レベル、及び、現在位置管理情報(
図11)に含まれる対象者の開示レベルに基づいて、当該閲覧者への開示が許可されていない対象者の情報を、現在位置管理情報から削除(除外)する。閲覧者の閲覧レベルが最高レベルである場合には、現在位置管理情報の開示範囲の制限(一部の情報の削除)は行われない。
【0084】
次に、情報処理部55は、開示範囲が必要に応じて制限された現在位置管理情報に基づいて、
図5または
図6のステータス確認画面を表示部52に表示する(S21b)。ステップS21bにおいては、ステップS20bにおいて削除された対象者の情報については非表示となる。
【0085】
以上説明したように、動作例3においては、出力部46は、位置情報及びステータスに加えて、対象者の開示レベルを示す開示レベル情報を表示装置50へ出力する。表示装置50には、閲覧者の閲覧レベルを示す閲覧レベル情報が記憶されており、表示装置50は、出力部46から取得した開示レベル情報と、閲覧レベル情報とに基づいて、空間60における対象者の位置をステータス確認画面に表示するか非表示にするかを決定する。
【0086】
このような表示システム10は、対象者の開示レベルと閲覧者の閲覧レベルとに応じて現在位置管理情報の開示範囲を制限することができる。
【0087】
[動作例4]
動作例1では、ステップS13において携帯端末30が携帯端末30の位置情報を算出したが、位置情報の算出は、サーバ装置40によって行われてもよい。以下、このような表示システム10の動作例4について説明する。
図12は、表示システム10の動作例4のシーケンス図である。
【0088】
対象者は、空間60に位置するときに上述のアプリを実行中の携帯端末30を所持している。携帯端末30の第一通信部33は、複数の照明器具20のそれぞれからビーコン信号を受信し(S11)、情報処理部35は、受信したビーコン信号の受信信号強度を計測する(S12)。
【0089】
次に、情報処理部35は、携帯端末30の端末IDと、計測した受信信号強度を示す信号強度情報とをサーバ装置40へ送信する(S13c)。端末ID及び信号強度情報は、具体的には、第二通信部34によってサーバ装置40へ送信される。なお、信号強度情報においては、ビーコン信号の発信元の照明器具20のIDと、当該ビーコン信号の受信信号強度とが対応付けられている。
【0090】
サーバ装置40の通信部41は、端末ID及び信号強度情報を受信する。取得部44は、端末ID及び信号強度情報を取得する(S14c)。ここで、動作例4においては、照明器具20のIDと、照明器具20の位置(三次元座標)とが対応付けられた配置情報が記憶部43にあらかじめ記憶されている。
【0091】
取得部44は、取得された信号強度情報が示す受信信号強度と、記憶部43に記憶された配置情報とに基づいて、携帯端末30の位置を示す位置情報を取得する(S15c)。携帯端末30の位置は、具体的には、携帯端末30の三次元座標である。
【0092】
取得部44は、具体的には、ビーコン信号の発信元の照明器具20のIDと、配置情報とを照合することにより、ビーコン信号の発信元の照明器具20の位置(三次元座標)を特定することができる。ここで、信号強度情報が示すビーコン信号の受信信号強度は、ビーコン信号の発信元の照明器具20から携帯端末30までの推定距離とみなすことができる。そうすると、取得部44は、複数の照明器具20それぞれの位置と、当該位置からの携帯端末30までの推定距離から携帯端末30の位置を特定(推定)し、特定した位置を示す位置情報を取得(算出)することができる。なお、受信信号強度に基づいて位置を特定する方法については、既存のどのようなアルゴリズムが用いられてもよい。次のステップS16以降の処理は、動作例1と同様であるため詳細な説明が省略される。
【0093】
以上説明したように、動作例1においては、携帯端末30の位置情報の算出は、サーバ装置40によって行われてもよい。動作例2及び3においても同様である。
【0094】
また、動作例1~動作例3において、携帯端末30の位置情報の算出は、図示されない測位システム(測位サーバ)によって行われ、算出された位置情報は、測位システムからサーバ装置40へ提供されてもよい。
【0095】
[動作例5]
対象者は、閲覧者に自身の位置及びステータスを知られたくない場合に、携帯端末30への操作によって自身の位置及びステータスを非表示にすることもできる。以下、このような表示システム10の動作例5について説明する。
図13は、表示システム10の動作例5のシーケンス図である。なお、以下の動作例5の説明では、定期的にステップS11~ステップS16の処理が行われることにより、サーバ装置40の記憶部43に最新の現在位置管理情報が記憶されているものとする。
【0096】
対象者は、自身の位置及びステータスを非表示にするための所定の操作を携帯端末30に対して行い、操作受付部31は所定の操作を受け付ける(S31)。情報処理部35は、所定の操作に応じて記憶部36に記憶されたアプリを実行する。この結果、第二通信部34は、非表示要求をサーバ装置40へ送信する(S32)。非表示要求には、携帯端末30の端末IDが含まれる。
【0097】
サーバ装置40の通信部41は、非表示要求を受信する。取得部44は、非表示要求を取得し(S33)、非表示要求に含まれる端末IDを記憶部43に記憶された非表示リストへ登録する(S34)。
【0098】
その後、閲覧者は、ステータス確認画面を表示するための所定の操作を表示装置50に対して行い、操作受付部51は所定の操作を受け付ける(S35)。情報処理部55は、所定の操作に応じて記憶部36に記憶されたアプリまたはWEBブラウザを実行する。この結果、第二通信部54は、情報要求をサーバ装置40へ送信する(S36)。情報要求には、表示装置50の端末IDが含まれる。
【0099】
サーバ装置40の通信部41は、情報要求を受信する。出力部46は、記憶部43に記憶された最新の現在位置管理情報を読み出し、現在位置管理情報から非表示リストに登録されている端末IDの情報を削除(除外)する(S37)。
【0100】
次に、出力部46は、非表示リストに登録されている端末IDの情報が削除された現在位置管理情報を表示装置50へ出力(送信)する(S38)。現在位置管理情報は、具体的には、通信部41によって表示装置50へ送信される。
【0101】
表示装置50の第二通信部54は、現在位置管理情報を受信する。情報処理部55は、受信した現在位置管理情報に基づいて、ステータス確認画面を表示部52に表示する(S39)。このステータス確認画面においては、非表示リストに登録された端末IDに対応する対象者の位置及びステータスが非表示となる。
【0102】
以上説明したように、携帯端末30は、携帯端末30への対象者の操作に基づいて、対象者の位置及びステータスの非表示を要求する非表示要求を送信し、取得部44により非表示要求が取得された場合、ステータス確認画面において、対象者の位置及びステータスは非表示となる。
【0103】
このような表示システム10によれば、対象者は、閲覧者に自身の位置及びステータスを知られたくない場合に、携帯端末30への操作によって自身の位置及びステータスを非表示にすることができる。なお、非表示リストからの登録を解除するときにも、ステップS31~ステップS34と同様の手順にしたがって情報処理が行われる。
【0104】
[変形例]
上記実施の形態では、照明器具20がビーコン発信器として使用されたが、照明器具20に代えて専用のビーコン発信器が使用されてもよい。なお、照明器具20をビーコン発信器として使用する利点として、以下のような利点が挙げられる。
【0105】
照明器具20は、天井におおむね等間隔で網羅的に設置されることから、照明器具20がビーコン発信器として使用されれば、ビーコン発信器が自ずと網羅的に配置される、という利点がある。また、照明器具20は、障害物等が少ない天井に設置されることから、照明器具20がビーコン発信器として使用される場合には、ビーコン信号(電波)に対しても障害物が少ないという利点がある。また、照明器具20と別体の専用のビーコン発信器を設置する場合には、ビーコン発信器への給電(電源線の配線)が課題となるが、照明器具20がビーコン発信器として使用される場合には、給電については考慮しなくてよい利点がある。
【0106】
また、上記実施の形態では、携帯端末30がビーコン受信器として機能し、複数の照明器具20のそれぞれがビーコン発信器として機能する例について説明されたが、携帯端末30がビーコン発信器として機能し、複数の照明器具20のそれぞれがビーコン受信器として機能してもよい。このようにビーコン信号の発信と受信とが逆の関係となるシステムも、携帯端末30の位置情報を算出することが可能である。
【0107】
以上のことから、対象者の位置情報を算出するために対象者によって所持される第一通信装置としては、ビーコン信号の発信または受信が可能な携帯端末30、専用のビーコン発信器、及び、専用のビーコン受信器などが例示される。空間に設置される複数の第二通信装置としては、ビーコン信号の発信または受信が可能な照明器具20、専用のビーコン発信器、及び、専用のビーコン受信器などが例示される。対象者(第一通信装置)の位置情報は、空間60に位置する第一通信装置と空間60に設置された複数の第二通信装置それぞれとの通信状態に基づいて算出されればよい。
【0108】
また、携帯端末30(対象者)の現在位置は、受信信号強度に加えて、ビーコン信号の受信角度(AoA:Angle of Arrival)を用いて計測されてもよい。携帯端末30の現在位置は、上記ビーコン信号を用いた測位手法に、携帯端末30が備える加速度センサ等を用いたPDR(Pedestrian Dead Reckoning)と呼ばれる測位手法を組み合わせて計測されてもよい。携帯端末20の現在位置は、UWB(Ultra Wide Band)通信に基づいて計測されてもよい。
【0109】
また、表示装置50は、映像出力部を備え、表示装置50と画面サイズが異なる他の表示装置に映像信号を出力することにより、他の表示装置にステータス確認画面を表示してもよい。映像出力部は、例えば、映像出力端子であるが、他の表示装置と局所通信ネットワークを介して通信する通信回路(第一通信部53など)であってもよい。他の表示装置としては、空間60を構成する施設のエントランスに設けられた大型モニターなどが例示される。
【0110】
他の表示装置にステータス確認画面を表示するときには、表示装置50は、他の表示装置の画面サイズに合わせてステータス確認画面のサイズ(アスペクト比)を調整し、調整後のステータス確認画面を他の表示装置に表示してもよい。
【0111】
[効果等]
以下、本明細書の開示内容から得られる発明を例示し、当該発明から得られる効果等について説明する。
【0112】
発明1は、空間60に位置する第一通信装置と空間60に設置された複数の第二通信装置それぞれとの通信状態に基づいて算出された第一通信装置の位置情報を取得する取得部44と、空間60に含まれるエリアごとにステータスが規定されたステータス情報が記憶される記憶部43と、取得された位置情報と、ステータス情報とを照合することにより、第一通信装置を使用する対象者のステータスを特定する特定部45と、取得された位置情報、及び、特定されたステータスを表示装置50へ出力する出力部46とを備え、表示装置50に表示されるステータス確認画面においては、空間60における対象者の位置と、特定されたステータスとが表示される、表示システム10である。
【0113】
このような表示システム10は、対象者(空間60に滞在する人)の位置及びステータスを提示することができる。
【0114】
発明2は、ステータス情報において規定されるステータスには、非表示ステータスが含まれ、特定されたステータスが非表示ステータスである場合、ステータス確認画面において、対象者の位置、及び、特定されたステータスは非表示となる、発明1の表示システム10である。
【0115】
このような表示システム10は、対象者の位置及びステータスを隠すことができる。
【0116】
発明3は、ステータス情報において規定されるステータスは、対象者によって変更される、発明1または2の表示システム10である。
【0117】
このような表示システム10は、対象者の所望のステータスを閲覧者に提示することができる。
【0118】
発明4は、ステータス情報は、アクセスキーの入力を要件として変更可能である、発明1~3のいずれかの表示システム10である。
【0119】
このような表示システム10は、アクセスキーを把握している人にのみ、ステータス情報の変更を許可することができる。
【0120】
発明5は、対象者のステータス情報を変更するためのアクセスキーは、対象者以外の人のステータス情報を変更するためのアクセスキーと異なる、発明4の表示システム10である。
【0121】
このような表示システム10は、対象者に当該対象者に向けたアクセスキーを通知することで、対象者本人のみに当該対象者のステータス情報の変更を許可することができる。
【0122】
発明6は、ステータス情報において規定されるエリアは、第一アクセスキーの入力を要件として変更可能であり、ステータス情報において規定されるステータスは、第一アクセスキーと異なる第二アクセスキーの入力を要件として変更可能である、発明1~5のいずれかの表示システム10である。
【0123】
このような表示システム10は、ステータス情報において規定されるエリアの変更を許可する人と、ステータス情報において規定されるステータスの変更を許可する人とを区別することができる。
【0124】
発明7は、記憶部43には、対象者の開示レベルと、表示装置50を使用してステータス確認画面を視認する閲覧者の閲覧レベルとが規定された権限情報が含まれ、出力部46は、さらに、権限情報に基づいて、取得された位置情報、及び、特定されたステータスを表示装置50に出力するか否かを決定する、発明1~6のいずれかの表示システム10である。
【0125】
このような表示システム10は、対象者の開示レベルと閲覧者の閲覧レベルとに応じて対象者の位置及びステータスを開示するか否かを決定することができる。
【0126】
発明8は、権限情報は、アクセスキーの入力を要件として変更可能である、発明7の表示システム10である。
【0127】
このような表示システム10は、アクセスキーを把握している人にのみ、権限情報の変更を許可することができる。
【0128】
発明9は、出力部46は、取得された位置情報、及び、特定されたステータスに加えて、対象者の開示レベルを示す開示レベル情報を表示装置50へ出力し、表示装置50には、表示装置50を使用してステータス確認画面を視認する閲覧者の閲覧レベルを示す閲覧レベル情報が記憶され、表示装置50は、出力部46から取得した開示レベル情報と、閲覧レベル情報とに基づいて、空間60における対象者の位置、及び、特定されたステータスをステータス確認画面に表示するか非表示にするかを決定する、発明1~6のいずれかの表示システム10である。
【0129】
このような表示システム10は、対象者の開示レベルと閲覧者の閲覧レベルとに応じて対象者の位置及びステータスを開示するか否かを決定することができる。
【0130】
発明10は、閲覧レベル情報は、表示装置50への操作によって変更される、発明9の表示システム10である。
【0131】
このような表示システム10は、表示装置50に記憶される閲覧レベル情報を表示装置50への操作によって変更することができる。
【0132】
発明11は、第一通信装置は、第一通信装置への対象者の操作に基づいて、対象者の位置の非表示を要求する非表示要求を送信し、取得部44により非表示要求が取得された場合、ステータス確認画面において、対象者の位置、及び、特定されたステータスは非表示となる、発明1~10のいずれかの表示システム10である。
【0133】
このような表示システム10によれば、対象者は、閲覧者に自身の位置及びステータスを知られたくない場合に、携帯端末30への操作によって自身の位置及びステータスを非表示にすることができる。
【0134】
発明12は、複数の第二通信装置のそれぞれは、照明器具20である、発明1~11のいずれかの表示システム10である。
【0135】
このような表示システム10は、照明器具20をビーコン発信器として使用することができる。
【0136】
発明13は、さらに、取得部44、記憶部43、特定部45、及び、出力部46を含むサーバ装置40と、第一通信装置と、複数の第二通信装置と、表示装置50とを備える、発明1~12のいずれかの表示システム10である。
【0137】
このように、表示システム10は、サーバ装置40、第一通信装置、複数の第二通信装置、及び、表示装置50によって実現可能である。
【0138】
発明14は、コンピュータによって実行される表示方法であって、空間60に位置する第一通信装置と空間60に設置された複数の第二通信装置それぞれとの通信状態に基づいて算出された第一通信装置の位置情報を取得する取得ステップS15、S15cと、取得された位置情報と、上記コンピュータがアクセス可能な記憶部43に記憶された、空間60に含まれるエリアごとにステータスが規定されたステータス情報とを照合することにより、第一通信装置を使用する対象者のステータスを特定する特定ステップS16と、取得された位置情報、及び、特定されたステータスを表示装置50へ出力する出力ステップS19、S20a、S19b、S38とを含み、表示装置50に表示されるステータス確認画面においては、空間60における対象者の位置と、特定されたステータスとが表示される、表示方法である。
【0139】
このような表示方法は、対象者の位置及びステータスを提示することができる。
【0140】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0141】
例えば、上記実施の形態では、表示システムは、複数の装置によって実現された。このように表示システムが複数の装置によって実現される場合、表示システムが備える構成要素(特に、機能的な構成要素)は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。例えば、サーバ装置40が備える機能の一部または全部は、携帯端末または表示装置によって備えられてもよい。携帯端末または表示装置が備える機能の一部または全部は、サーバ装置によって備えられてもよい。
【0142】
また、表示システムは、単一の装置として実現されてもよい。例えば、表示システムは、携帯端末、サーバ装置、及び、表示装置のいずれかに相当する単一の装置として実現されてもよい。
【0143】
例えば、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。また、装置間の通信においては、図示されない中継装置(ブロードバンドルータなど)が介在してもよい。
【0144】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0145】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0146】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0147】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0148】
例えば、本発明は、上記実施の形態の携帯端末、サーバ装置、表示装置、または、表示システムとして実現されてもよいし、携帯端末、サーバ装置、表示装置、または、表示システムなど(コンピュータ)が実行する方法として実現されてもよい。本発明は、このような方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよいし、このようなプログラムが記録された非一時的な記録媒体として実現されてもよい。このようなプログラムには、汎用のコンピュータを、上記実施の形態の携帯端末、サーバ装置、または、表示装置として機能させるためのアプリケーションプログラムが含まれる。
【0149】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0150】
10 表示システム
20 照明器具(第二通信装置)
21 光源
22 発信部
30 携帯端末(第一通信装置)
31、51 操作受付部
32、52 表示部
33、53 第一通信部
34、54 第二通信部
35、42、55 情報処理部
36、43、56 記憶部
40 サーバ装置
41 通信部
44 取得部
45 特定部
46 出力部
50 表示装置
60 空間