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特開2024-12891コンテンツ生成方法、コンテンツ生成システム、及び、コンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012891
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】コンテンツ生成方法、コンテンツ生成システム、及び、コンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/854 20110101AFI20240124BHJP
   G06T 11/60 20060101ALI20240124BHJP
   G06T 13/80 20110101ALI20240124BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20240124BHJP
   G06F 3/04842 20220101ALI20240124BHJP
   G06F 16/28 20190101ALI20240124BHJP
   H04N 21/472 20110101ALI20240124BHJP
【FI】
H04N21/854
G06T11/60 100A
G06T13/80 B
G06T1/00 200C
G06F3/04842
G06F16/28
H04N21/472
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022114675
(22)【出願日】2022-07-19
(71)【出願人】
【識別番号】593006630
【氏名又は名称】学校法人立命館
(71)【出願人】
【識別番号】399030060
【氏名又は名称】学校法人 関西大学
(74)【代理人】
【識別番号】100111567
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 寛
(72)【発明者】
【氏名】西原 陽子
(72)【発明者】
【氏名】山西 良典
【テーマコード(参考)】
5B050
5B175
5C164
5E555
【Fターム(参考)】
5B050AA03
5B050BA06
5B050BA16
5B050BA20
5B050CA07
5B050CA08
5B050EA04
5B050EA12
5B050EA19
5B050FA02
5B050FA13
5B175AA02
5C164MC01P
5C164UD41P
5E555AA29
5E555AA30
5E555BA02
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA74
5E555BA83
5E555BA87
5E555BB02
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC17
5E555CA12
5E555CB14
5E555CB33
5E555CB34
5E555CC03
5E555DB43
5E555DB53
5E555DB57
5E555DC11
5E555DC32
5E555EA07
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】コンテンツを、ユーザの目的に応じた態様で表示させることのできる表示方法及び表示システムを提供する。
【解決手段】表示方法は、複数のコンテンツ要素が順に並ぶことにより一つのストーリーを構成している第1のコンテンツから第2のコンテンツを生成するため、コンピュータに実装されたコンテンツ生成方法であって、ストーリーに関する複数の評価指標の中から少なくとも一つの評価指標を選択するユーザ操作を受け付け(S1)、ユーザ操作によって選択された評価指標を用いて、複数のコンテンツ要素の中から第2のコンテンツの生成に用いられる表示要素を決定し(S4)、表示要素を用いて、ユーザの目的に応じた第2のコンテンツを生成する(S7)、ことを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツ要素が順に並ぶことにより一つのストーリーを構成している第1のコンテンツから第2のコンテンツを生成するため、コンピュータに実装されたコンテンツ生成方法であって、
前記ストーリーに関する複数の評価指標の中から少なくとも一つの評価指標を選択するユーザ操作を受け付け、
前記ユーザ操作によって選択された前記評価指標を用いて、前記複数のコンテンツ要素の中から前記第2のコンテンツの生成に用いられる表示要素を決定し、
前記表示要素を用いて、前記ユーザの目的に応じた前記第2のコンテンツを生成する、ことを含む
コンテンツ生成方法。
【請求項2】
前記第2のコンテンツにおける前記表示要素は、前記第1のコンテンツにおける前記表示要素の順序と同じ順序で並んでいる
請求項1に記載のコンテンツ生成方法。
【請求項3】
前記第2のコンテンツは、前記複数のコンテンツ要素のうち、前記表示要素として決定されなかった非表示要素を更に含み、
前記非表示要素は、前記第2のコンテンツにおいて、前記表示要素とは異なる表示態様で表示される
請求項1に記載のコンテンツ生成方法。
【請求項4】
前記第2のコンテンツにおける前記表示要素及び前記非表示要素は、前記第1のコンテンツにおける前記表示要素及び前記非表示要素の順序と同じ順序で並んでいる
請求項3に記載のコンテンツ生成方法。
【請求項5】
前記異なる表示態様とは、前記非表示要素を前記表示要素よりも低い視認性で表示させる態様である
請求項3に記載のコンテンツ生成方法。
【請求項6】
前記選択された評価指標は、前記ストーリーに対する前記コンテンツ要素の重要度である
請求項1に記載のコンテンツ生成方法。
【請求項7】
前記選択された評価指標は、前記ストーリーに対する前記コンテンツ要素の希少度である
請求項1に記載のコンテンツ生成方法。
【請求項8】
前記選択された評価指標は、前記ストーリーに対する前記コンテンツ要素の重要度と希少度とである
請求項1に記載のコンテンツ生成方法。
【請求項9】
前記選択された評価指標は、ユーザの好みに合わせて設定されるユーザ指標である
請求項1に記載のコンテンツ生成方法。
【請求項10】
前記評価指標は、複数の評価値を有しており、前記評価値は選択可能である
請求項1~9のいずれか1項に記載のコンテンツ生成方法。
【請求項11】
複数のコンテンツ要素が順に並ぶことにより一つのストーリーを構成している第1のコンテンツから第2のコンテンツを生成するコンテンツ生成システムであって、
前記ストーリーに関連する複数の評価指標の中から少なくとも一つの評価指標を選択するユーザ操作を受け付ける入力部と、
選択された前記評価指標を用いて、前記複数のコンテンツ要素の中から前記第2のコンテンツの生成に用いられる表示要素を決定し、
前記表示要素を用いて、前記ユーザの目的に応じた前記第2のコンテンツを生成する、よう構成されているプロセッサと、を備える
コンテンツ生成システム。
【請求項12】
前記第2のコンテンツは、前記複数のコンテンツ要素のうち、前記表示要素として決定されなかった非表示要素を更に含み、
前記非表示要素は、前記第2のコンテンツにおいて、前記表示要素とは異なる表示態様で表示される
請求項11に記載のコンテンツ生成システム。
【請求項13】
前記複数のコンテンツ要素の前記複数の評価指標を有するコンテンツ情報を有するデータベースをさらに備える
請求項11に記載のコンテンツ生成システム。
【請求項14】
複数のコンテンツ要素が順に並ぶことにより一つのストーリーを構成している第1のコンテンツから第2のコンテンツを生成するコンテンツ生成処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
前記コンテンツ生成処理は、
前記ストーリーに関する複数の評価指標の中から少なくとも一つの評価指標を選択するユーザ操作を受け付け、
前記ユーザ操作によって選択された前記評価指標を用いて、前記複数のコンテンツ要素の中から前記第2のコンテンツの生成に用いられる表示要素を決定し、
前記表示要素を用いて、前記ユーザの目的に応じた前記第2のコンテンツを生成する、ことを含む
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンテンツ生成方法、コンテンツ生成システム、及び、コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ドラマや小説や漫画などのコンテンツは、複数のコンテンツ要素が順に並ぶことによってストーリー性を有している。このようなコンテンツの生成方法の一例として、特開2007-336085号公報(以下、特許文献1)は、コンテンツの再生を中断した位置以降の予告を生成する方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-336085号公報
【発明の概要】
【0004】
ユーザによっては、すでに閲覧したコンテンツか否かを判別するためにコンテンツを表示させたい場合がある。ただし、コンテンツの内容を閲覧前には知りたくない場合には、コンテンツを表示させたくないという要望もある。また、内容をある程度把握してからコンテンツを閲覧したい場合もあり、その場合にはコンテンツの閲覧前にコンテンツを表示させたいという要望がある。そのため、特許文献1に開示されているような、一律の方法でコンテンツを生成しても、ユーザの目的に応じたコンテンツが生成されていない場合がある。そのため、ユーザの目的に応じたコンテンツを生成することのできるコンテンツ生成方法、コンテンツ生成システム、及び、コンピュータプログラムが望まれる。
【0005】
ここで、コンテンツ生成方法は、複数のコンテンツ要素が順に並ぶことにより一つのストーリーを構成している第1のコンテンツから第2のコンテンツを生成するため、コンピュータに実装されたコンテンツ生成方法であって、ストーリーに関連する複数の評価指標の中から少なくとも一つの評価指標を選択するユーザ操作を受け、選択された評価指標を用いて、複数のコンテンツ要素の中から表示要素を決定し、表示要素を用いて、ユーザの目的に応じた第2のコンテンツを生成する、ことを含む。
【0006】
また、コンテンツ生成システムは、複数のコンテンツ要素が順に並ぶことにより一つのストーリーを構成している第1のコンテンツから第2のコンテンツを生成するコンテンツ生成システムであって、ストーリーに関連する複数の評価指標の中から選択された少なくとも一つの評価指標を選択するユーザ操作を受け付ける入力部と、選択された評価指標を用いて、複数のコンテンツ要素の中から第2のコンテンツの生成に用いられる表示要素を決定し、表示要素を順に並べることにより、ユーザの目的に応じた第2のコンテンツを生成する、よう構成されているプロセッサと、を備える。
【0007】
また、コンピュータプログラムは、複数のコンテンツ要素が順に並ぶことにより一つのストーリーを構成している第1のコンテンツから第2のコンテンツを生成するコンテンツ生成処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、コンテンツ生成処理は、ストーリーに関する複数の評価指標の中から少なくとも一つの評価指標を選択するユーザ操作を受け付け、ユーザ操作によって選択された評価指標を用いて、複数のコンテンツ要素の中から第2のコンテンツの生成に用いられる表示要素を決定し、表示要素を用いて、ユーザの目的に応じた第2のコンテンツを生成する、ことを含む。
【0008】
更なる詳細は、後述の実施形態として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態にかかるコンテンツ生成システムの構成の一例を表した図である。
図2図2は、コンテンツ情報の具体例を表した図である。
図3図3は、コンテンツ生成システムにおけるコンテンツの生成方法の流れの一例を表した図である。
図4図4は、表示画面の一例を表した概略図である。
図5図5は、第1のコンテンツが漫画である場合の第2のコンテンツの生成方法の具体例を説明するための図である。
図6図6は、第1のコンテンツが漫画である場合の第2のコンテンツの生成方法の具体例を説明するための図である。
図7図7は、第1のコンテンツが漫画である場合の第2のコンテンツの生成方法の具体例を説明するための図である。
図8図8は、第1のコンテンツが漫画である場合の第2のコンテンツの生成方法の具体例を説明するための図である。
図9図9は、第1のコンテンツが漫画である場合の第2のコンテンツの生成方法の具体例を説明するための図である。
図10図10は、第1のコンテンツが動画である場合の第2のコンテンツの生成方法の具体例を説明するための図である。
図11図11は、第1のコンテンツが動画である場合の第2のコンテンツの生成方法の具体例を説明するための図である。
図12図12は、第1のコンテンツがテキストである場合の第2のコンテンツの生成方法の具体例を説明するための図である。
図13図13は、第1のコンテンツがテキストである場合の第2のコンテンツの生成方法の具体例を説明するための図である。
図14図14は、他の例に係る端末装置での表示画面の具体例を表した図である。
図15図15は、他の例に係る端末装置での表示画面の具体例を表した図である。
図16図16は、他の例に係る端末装置での表示画面の具体例を表した図である。
図17図17は、他の例に係る端末装置での表示画面の具体例を表した図である。
図18図18は、他の例に係る端末装置での表示画面の具体例を表した図である。
図19図19は、他の例に係る端末装置での表示画面の具体例を表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<1.コンテンツ生成方法、コンテンツ生成システム、及び、コンピュータプログラムの概要>
【0011】
(1)ある実施の形態に従うコンテンツ生成方法は、複数のコンテンツ要素が順に並ぶことにより一つのストーリーを構成している第1のコンテンツから第2のコンテンツを生成するため、コンピュータに実装されたコンテンツ生成方法であって、ストーリーに関連する複数の評価指標の中から少なくとも一つの評価指標を選択するユーザ操作を受け、ユーザ操作によって選択された評価指標を用いて、複数のコンテンツ要素の中から第2のコンテンツの生成に用いられる表示要素を決定し、表示要素を用いて、ユーザの目的に応じた第2のコンテンツを生成する、ことを含む。
【0012】
コンテンツ要素は、コンテンツを構成する表示可能な1つの単位コンテンツを指す。複数のコンテンツ要素が順に並ぶことは、複数のコンテンツ要素の表示順が予め規定されていることを指す。一つのストーリーを構成しているコンテンツは、複数のコンテンツ要素が規定された順で表示されることによって、ストーリー展開が生じるコンテンツを指す。
【0013】
ストーリーに関連する複数の評価指標の中から少なくとも一つの評価指標を選択するユーザ操作を受け、選択された評価指標を用いて、複数のコンテンツ要素の中から第2のコンテンツの生成に用いられる表示要素を決定することによって、ユーザのコンテンツ表示の目的に応じた表示要素を決定し、第2のコンテンツを生成することができる。また、複数の評価指標の中から決定に用いる評価指標を選択可能なことによって、ユーザの目的により近い第2のコンテンツを生成することができる。
【0014】
(2)好ましくは、第2のコンテンツにおける表示要素は、第1のコンテンツにおける表示要素の順序と同じ順序で並んでいる。これにより、ユーザは、第1のコンテンツにおける表示要素の順序で第2のコンテンツを表示させることができる。
【0015】
(3)好ましくは、第2のコンテンツは、複数のコンテンツ要素のうち、表示要素として決定されなかった非表示要素を更に含み、非表示要素は、第2のコンテンツにおいて、表示要素とは異なる表示態様で表示される。このような第2のコンテンツが表示されることによって、ユーザは、表示要素と非表示要素とを区別して視認することができる。その結果、ユーザのコンテンツ表示の目的に応じた第2のコンテンツが生成されることになる。
【0016】
(4)好ましくは、第2のコンテンツにおける表示要素及び非表示要素は、第1のコンテンツにおける表示要素及び非表示要素の順序と同じ順序で並んでいる。これにより、ユーザは、第1のコンテンツにおける表示要素及び非表示要素の順序で第2のコンテンツを表示させることができる。
【0017】
(5)好ましくは、異なる表示態様とは、非表示要素を表示要素よりも低い視認性で表示させる態様である。このような第2のコンテンツが表示されることによって、非表示要素より表示要素の視認性が高くなる。その結果、ユーザのコンテンツ表示の目的に応じた第2のコンテンツが生成されることになる。
【0018】
(6)好ましくは、選択された評価指標は、ストーリーに対するコンテンツ要素の重要度である。これにより、ストーリーに対するコンテンツ要素の重要度を用いて第2のコンテンツが生成されるようになる。
【0019】
(7)好ましくは、選択された評価指標は、ストーリーに対するコンテンツ要素の希少度である。これにより、ストーリーに対するコンテンツ要素の希少度を用いて第2のコンテンツが生成されるようになる。
【0020】
(8)好ましくは、選択された評価指標は、ストーリーに対するコンテンツ要素の重要度と希少度とである。これにより、ストーリーに対するコンテンツ要素の重要度とストーリーに対するコンテンツ要素の希少度とを用いて第2のコンテンツが生成されるようになる。
【0021】
(9)好ましくは、選択された評価指標は、ユーザの好みに合わせて設定されるユーザ指標である。これにより、ユーザの好みに合わせて設定されるユーザ指標を用いて第2のコンテンツが生成されるようになる。
【0022】
(10)好ましくは、評価指標は、複数の評価値を有しており、評価値は選択可能である。これにより、評価指標について選択された評価値を用いて第2のコンテンツが生成されるようになる。
【0023】
(11)ある実施の形態に従うコンテンツ生成システムは、複数のコンテンツ要素が順に並ぶことにより一つのストーリーを構成している第1のコンテンツから第2のコンテンツを生成するコンテンツ生成システムであって、ストーリーに関連する複数の評価指標の中から選択された少なくとも一つの評価指標を選択するユーザ操作を受け付ける入力部と、選択された評価指標を用いて、複数のコンテンツ要素の中から、第2のコンテンツの生成に用いられる表示要素を決定し、表示要素を用いて、ユーザの目的に応じた第2のコンテンツを生成する、よう構成されているプロセッサと、を備える。
【0024】
プロセッサが、ユーザ操作によって選択された評価指標を用いて、複数のコンテンツ要素の中から第2のコンテンツの生成に用いられる表示要素を決定することによって、ユーザのコンテンツ表示の目的に応じた表示要素を決定し、第2のコンテンツを生成することができる。また、複数の評価指標の中から決定に用いる評価指標を選択可能なことによって、ユーザの目的により近い第2のコンテンツを生成することができる。
【0025】
(12)好ましくは、第2のコンテンツは、複数のコンテンツ要素のうち、表示要素として決定されなかった非表示要素を更に含み、非表示要素は、第2のコンテンツにおいて、表示要素とは異なる表示態様で表示される。このような第2のコンテンツが表示されることによって、ユーザは、表示要素と非表示要素とを区別して視認することができる。その結果、ユーザのコンテンツ表示の目的に応じた第2のコンテンツが生成されることになる。
【0026】
(13)好ましくは、コンテンツ生成システムは、複数のコンテンツ要素の複数の評価指標を有するコンテンツ情報を有するデータベースをさらに備える。このデータベースを参照することにより、プロセッサは、選択された評価指標を用いて、複数のコンテンツ要素の中から、表示要素と、非表示要素とを決定し、第2のコンテンツを生成することができる。
【0027】
(14)ある実施の形態に従うコンピュータプログラムは、複数のコンテンツ要素が順に並ぶことによってストーリー性を有する第1のコンテンツから第2のコンテンツを生成するコンテンツ生成処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、コンテンツ生成処理は、ストーリーに関する複数の評価指標の中から少なくとも一つの評価指標を選択するユーザ操作を受け付け、ユーザ操作によって選択された評価指標を用いて、複数のコンテンツ要素の中から第2のコンテンツの生成に用いられる表示要素を決定し、表示要素を用いて、ユーザの目的に応じた第2のコンテンツを生成する、ことを含む。
【0028】
コンピュータプログラムがコンピュータに、ユーザ操作によって選択された評価指標を用いて、複数のコンテンツ要素の中から第2のコンテンツの生成に用いられる表示要素を決定させることによって、コンピュータは、ユーザのコンテンツ表示の目的に応じた表示要素を決定し、第2のコンテンツを生成することができる。また、複数の評価指標の中から決定に用いる評価指標を選択可能なことによって、ユーザの目的により近い第2のコンテンツを生成することができる。
【0029】
<2.コンテンツ生成方法、コンテンツ生成システム、及び、コンピュータプログラムの例>
【0030】
図1は、本実施の形態にかかるコンテンツ生成システム100の構成の一例を表した図である。コンテンツ生成システム100は、第1のコンテンツから第2のコンテンツを生成するシステムである。第1のコンテンツは、コンピュータによってディスプレイに表示可能なコンテンツであって、複数のコンテンツ要素が順に並ぶことにより一つのストーリーを構成している。
【0031】
コンテンツ要素は、コンテンツを構成する表示可能な1つの単位コンテンツを指す。複数のコンテンツ要素が順に並ぶことは、複数のコンテンツ要素の表示順が予め規定されていることを指す。一つのストーリーを構成するコンテンツは、複数のコンテンツ要素が規定された順で表示されることによって、ストーリー展開が生じるコンテンツを指す。以下、一つのストーリーを構成するコンテンツを、単にコンテンツと称する。コンテンツは、例えば、ディスプレイに表示可能な漫画、動画、テキストである。
【0032】
コンテンツが漫画の場合、コンテンツ要素は、例えばコマである。漫画のコマは、ある1時点を表し、1時点を示す領域が意味的に区切られた領域、例えば、枠線に囲まれた1つの画像、又は、枠線に囲まれていないが一定の区画を示す範囲の1つの画像である。ディスプレイに表示される漫画では、コマが規定された順に複数、配置されて、表示ユニットであるページが構成される。ディスプレイでのページの表示が規定された順に切り替わることで、コマが順に表示されるようになり、ストーリー展開が生じる。
【0033】
コンテンツである動画は、例えば、映画やアニメーションや授業動画などである。コンテンツが動画の場合、コンテンツ要素は、例えばシーンである。動画のシーンは、ある1時点の表示画像と再生音声である。動画では、ディスプレイに複数のシーンが規定された順で連続的に表示されることにより、ストーリー展開が生じる。
【0034】
コンテンツであるディスプレイに表示されるテキストは、例えば、小説や教科書などである。コンテンツがテキストの場合、コンテンツ要素は、例えば段落や節である。段落は、区切られた、文字列である1又は複数の文章のまとまりであって、具体的には、改行の次の文字からその次の改行までの文字列を指す。ディスプレイに表示されるテキストでは、段落が規定された順に1又は複数並んで配置されて、表示ユニットであるページが構成される。ディスプレイでのページの表示が規定された順に切り替わることで、段落が順に表示されるようになり、ストーリー展開が生じる。
【0035】
コンテンツ生成システム100は、端末装置20を有する。端末装置20は、ユーザが携帯する端末装置、又は、デスクトップパソコン、ノートパソコン、モバイルパソコンなどのパーソナルコンピュータである。端末装置20は、コンテンツを表示する表示部25を有している。表示部25は、入力部27を兼ね備えるタッチパネルであってもよい。
【0036】
端末装置20は、プロセッサ21とメモリ22とを有するコンピュータを備えている。プロセッサ21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。メモリ22は、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含む。または、メモリ22は、一次記憶装置であってもよいし、二次記憶装置であってもよい。
【0037】
メモリ22は、プロセッサ21で実行されるアプリ221を記憶している。アプリ221は、プロセッサ21に、後述の、サーバ10と協働してコンテンツ生成システム100として動作させるためのプログラムを指す。プロセッサ21は、アプリ221を実行することによって、後述の、サーバ10と協働してコンテンツ生成システム100として動作する。
【0038】
端末装置20は、通信装置23を有する。通信装置23は、インターネットなどのネットワーク40を介して他の装置と通信可能である。これにより、端末装置20は、ネットワーク40を介して後述のサーバ10と通信可能である。
【0039】
コンテンツ生成システム100は、サーバ10を有する。サーバ10は、第1のコンテンツから第2のコンテンツを生成するコンテンツ生成処理を実行し、第2のコンテンツを端末装置20の表示部25に表示させる。サーバ10は、プロセッサ11とメモリ12とを有するコンピュータを備えている。サーバ10は、複数のコンピュータが協働して実現されるものであってもよい。
【0040】
プロセッサ11は、例えば、CPUである。メモリ12は、フラッシュメモリ、EEPROM、ROM、RAMなどを含む。または、メモリ12は、一次記憶装置であってもよいし、二次記憶装置であってもよい。
【0041】
メモリ12は、プロセッサ11で実行されるプログラム121を記憶している。プロセッサ11は、プログラム121を実行することによって、コンテンツ生成処理を実行する。すなわち、プロセッサ11は、プログラム121を実行することによって第1のコンテンツから第2のコンテンツを生成し、端末装置20の表示部25に表示させる、よう構成されている。
【0042】
プログラム121は、コンピュータ読取り可能である非一時的な記録媒体に記録されたプログラム製品として提供されてもよい。プログラム121は、ネットワークを介したダウンロードによって提供されてもよい。プログラム121は、アプリケーションプログラムとして提供されてもよいし、その一部または全部が、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)に含まれていてもよい。
【0043】
サーバ10は、通信装置13を有する。通信装置13は、ネットワーク40を介して他の装置と通信可能である。これにより、サーバ10は、ネットワーク40を介して端末装置20と通信可能である。また、サーバ10は、後述のデータベース30にアクセス可能である。
【0044】
コンテンツ生成処理は、決定処理111と、表示制御処理112とを含む。決定処理111は、第1のコンテンツの複数のコンテンツ要素のうちの表示要素と非表示要素との少なくとも一方を決定することを含む。非表示要素は、表示要素より低い視認性で表示部25に表示させるコンテンツ要素を指す。表示要素は、第2のコンテンツの生成に用いられるコンテンツ要素であって、例えば通常の表示など、非表示要素より高い視認性で表示部25に表示させるコンテンツ要素を指す。
【0045】
表示制御処理112は、第2のコンテンツを表示部25に表示させることを含み、第2のコンテンツを表示部25に表示させることは、一例として、表示要素と非表示要素とを、それぞれ異なる表示態様で表示部25に表示させることを含む。この場合、表示制御処理112は、表示要素及び非表示要素それぞれを表示態様に応じて表示させるための表示用データを第2のコンテンツとして生成し、表示の指示とともに通信装置13に渡し、端末装置20に送信させることを含む。これにより、第1のコンテンツから第2のコンテンツが生成され、第2のコンテンツが端末装置20に表示される。
【0046】
コンテンツ生成システム100は、データベース30を有する。データベース30は、コンテンツ情報31を記憶している。コンテンツ情報31は、コンテンツについて、複数のコンテンツ要素それぞれの特徴量を有する。データベース30は、コンテンツごとにコンテンツ情報31を記憶している。
【0047】
図2は、コンテンツ情報の具体例を表した図である。図2を参照して、データベース30は、複数のコンテンツそれぞれについてのコンテンツ情報31A,31B,31C,…を記憶している。コンテンツ情報31A,31B,31C,…を代表させてコンテンツ情報31と称する。図2の例では、コンテンツは漫画が想定されており、その漫画は、「コマ」ごとに区分され、複数のコマが「話」の単位で区切られ、さらに、複数話が「巻」の単位で区切られて構成されている。
【0048】
コンテンツ情報31は、コンテンツの時系列情報32を含む。時系列情報32は、コンテンツ要素の表示順に関連した情報を指し、例えば、コマ番号32A、話数32B、巻番号32Cを含む。これにより、コンテンツ要素ごとに、コンテンツ全体における配置が識別されるとともに、コンテンツ要素の順が識別される。時系列情報32は、コンテンツ生成の際に、コンテンツ要素ごとに予め付与されているものであって、その情報を自動的、又は、手動で読み取ることによって、時系列情報32が生成される。
【0049】
コンテンツ情報31は、構成情報33を含む。構成情報33は、コンテンツ要素を構成するオブジェクトに関する情報を指し、例えば、特定のキャラクタA,Bの有無を示すキャラクタ情報33A,33B、建物や道具などの特定のオブジェクトA,Bの有無を示すオブジェクト情報33C,33Dを含む。これにより、コンテンツ要素ごとに、構成するオブジェクトが識別される。構成情報33は、画像解析などによって自動生成されてもよいし、手動で読み取ることによって生成されてもよい。
【0050】
コンテンツ情報31は、特徴量34,35を含む。特徴量34,35は、コンテンツ要素の評価指標それぞれについての値を指す。評価指標は、コンテンツのストーリーに関する指標であって、サーバ10において、第1のコンテンツの複数のコンテンツ要素のうちの表示要素と非表示要素との少なくとも一方を決定するために用いられる指標である。
【0051】
この例では、評価指標として、「重要度」と「希少度」とが用いられるものとする。これら評価指標については後述する。特徴量34は、当該コンテンツ要素の、コンテンツ全体にわたる重要度に関する値であり、特徴量35は、当該コンテンツ要素の、コンテンツ全体にわたる希少度に関する値である。これら特徴量34,35は、規定のオブジェクトやセリフの有無や登場回数などに基づく判定を行うことで自動生成されてもよいし、手動で生成されてもよい。「重要度」は、セリフ、画像などの情報から決めてもよく、また、印象に残ったコマの投票数などのソーシャルデータを用いて決めてもよい。重要度を自動生成する手法としては、例えば、TextRankや、極性評価などが考えられる。TextRankは文間のつながりに基づいて単語の重要度を評価する方法である。極性評価は、単語のポジティブ・ネガティブなどを評価する方法である。希少度を自動生成する手法としては、例えば、単語の頻度(TF:Term-Frequency)や、単語の相対頻度や、単語が属するトピックの希少度に基づく方法などが考えられる。単語の相対頻度としては、例えば、TF(Term-Frequency)を単語種類で割った値が考えられる。単語が属するトピックの希少度としては、例えば、単語をトピックに分類した上でトピックごとの頻度を見て、希少なトピックに所属する単語の希少度が考えられる。
【0052】
データベース30は、サーバ10とは異なる装置であってもよい。この場合、サーバ10はネットワーク40を介してデータベース30にアクセスすることによって、必要なコンテンツ情報を得ることができる。他の例として、データベース30は、サーバ10に搭載されていてもよい。いずれの場合も、サーバ10がデータベース30にアクセスすることに含まれる。
【0053】
図3は、コンテンツ生成システム100におけるコンテンツ生成方法の流れの一例を表した図である。コンテンツ生成方法では、第1のコンテンツから第2のコンテンツが生成される。この例では、端末装置20の表示部25が、タッチパネルとして用いられている。すなわち、表示部25は、第2のコンテンツを表示するディスプレイ、かつ、コンテンツに関するユーザ操作を受け付ける入力部27として用いられている。
【0054】
図3のコンテンツ生成方法は、一例として、端末装置20のユーザが、アプリ221を起動させることによって開始される。端末装置20のプロセッサ21は、ユーザの指示に従ってアプリ221を起動すると、表示部25に画面を表示させる(ステップS1)。アプリ221により表示される表示画面51(図4参照)は、サーバ10に対して、コンテンツ生成処理を実行させるためのユーザ操作を受け付けるとともに、第2のコンテンツを表示するための画面である。ステップS2において、端末装置20は、表示画面51に対する、評価指標の選択及び指標値の指定のユーザ操作を受け付ける。
【0055】
図4は、表示部25に表示された表示画面51の一例を表した概略図である。図4を参照して、表示画面51は、第1のコンテンツを選択するためのボタン52を有する。ボタン52は、一例として、タッチすることによって、複数のコンテンツを選択可能に表示する。複数のコンテンツは、アプリ221に予め記憶されていてもよいし、プロセッサ21がサーバ10に問い合わせることによって得られてもよい。表示画面51は、その中から第1のコンテンツを選択するユーザ操作を受け付ける。
【0056】
好ましくは、表示画面51は、選択した第1のコンテンツのうちの表示させる範囲を選択するためのボタン52Aを有する。表示させる範囲は、一例として、順番が規定されている複数のコンテンツ要素のうちの最初のコンテンツ要素と最後のコンテンツ要素とで規定される。一例として、第1のコンテンツが漫画の場合、最初に表示させるコマと最後に表示させるコマとが指定されてもよい。他の例として、複数のコンテンツ要素の区切りのうちの最初の区切りと最後の区切りとで規定されてもよい。一例として、第1のコンテンツが漫画の場合、最初に表示させるページと最後に表示させるページとが指定されてもよい。
【0057】
表示画面51は、第2のコンテンツを表示する領域53を有する。プロセッサ21は、後述するコンテンツ生成処理を行ったサーバ10から第2のコンテンツである表示データを受信すると、表示データに基づく表示を領域53に行う。これにより、端末装置20のユーザは、指定したコンテンツを第1のコンテンツとし、設定に応じてサーバ10によって生成された第2のコンテンツを端末装置20の表示部25に表示させることができる。
【0058】
表示画面51は、複数の評価指標の中からの、サーバ10でのコンテンツ生成処理に用いる評価指標の選択、及び、選択した評価指標の評価値の指定、に関するユーザ操作を受け付けるボタン54,55,56を有する。この例では、評価指標として、「重要度」(第1の指標)と「希少度」(第2の指標)とが用いられるものとする。ボタン55,56は、それぞれ、重要度と希少度とを選択し、評価値の指定を受け付けるためのボタンである。
【0059】
一例として、ボタン55,56は、それぞれ、スライド式のボタンであって、左右方向にスライドして指を離す位置によって、「重要度」及び「希少度」それぞれの選択、及び、評価値の指定を受け付けることができる。例えば、左から右に向けて評価値が大きくなる場合、左端が0を表して、その評価指標を選択していないことを示している。
【0060】
評価指標「重要度」は、ストーリー展開に関する指標の一例であって、ストーリー展開に対するコンテンツ要素の寄与度合を数値化した指標である。重要度が高いコンテンツ要素ほど、ストーリー展開の理解にとって重要である。言い換えると、ユーザは、重要度が高いコンテンツ要素を閲覧するほど、そのコンテンツのストーリー展開を把握しやすくなる。
【0061】
評価指標「希少度」は、ストーリー展開には関わらず、異なる観点からストーリーに関する指標の一例であって、コンテンツ要素の出現頻度を数値化した指標である。希少度の高いコンテンツ要素ほど、コンテンツにおける出現頻度が低く、希少度の低いコンテンツ要素ほど、コンテンツにおける出現頻度が高い。
【0062】
評価指標「重要度」と、「希少度」とを用いると、例えば、次のような組み合わせでこれら評価指標を用いてコンテンツ要素を抽出することができる。
組み合わせ1)「重要度」低、「希少度」高
組み合わせ2)「重要度」高、「希少度」高
組み合わせ3)「重要度」低、「希少度」低
組み合わせ4)「重要度」高、「希少度」低
【0063】
組み合わせ1)の評価指標を用いてコンテンツ要素を抽出する場合、ストーリー展開に対するコンテンツ要素の寄与度合が低く(「重要度」低)、かつ、出現頻度の低い(「希少度」高)コンテンツ要素が得られる。このようなコンテンツ要素は、ストーリー展開が把握され難く、かつ、印象に残りやすいコンテンツ要素であると言える。これは、例えば、ストーリー展開を把握することなく第1のコンテンツを既読か未読か判定したい場合に、その判定の支援に適したコンテンツ要素であると言える。そのため、このような目的で第2のコンテンツの表示をさせたい場合、組み合わせ1)の評価指標を設定することが考えられる。
【0064】
組み合わせ2)の評価指標を用いてコンテンツ要素を抽出する場合、ストーリー展開に対するコンテンツ要素の寄与度合が高く(「重要度」高)、かつ、出現頻度の低い(「希少度」高)コンテンツ要素が得られる。このようなコンテンツ要素は、ストーリー展開が把握されやすく、かつ、印象に残りやすいコンテンツ要素であると言える。これは、例えば、印象的なシーンを閲覧したい場合に、その候補となるコンテンツ要素であると言える。そのため、このような目的で第2のコンテンツの表示をさせたい場合、組み合わせ2)の評価指標を設定することが考えられる。
【0065】
組み合わせ3)の評価指標を用いてコンテンツ要素を抽出する場合、ストーリー展開に対するコンテンツ要素の寄与度合が低く(「重要度」低)、かつ、出現頻度の高い(「希少度」低)コンテンツ要素が得られる。このようなコンテンツ要素は、一般的なコンテンツによく用いられるコンテンツ要素であると言える。これは、例えば、コンテンツ作成のヒントとしてコンテンツ要素を利用したい場合に、その候補となるコンテンツ要素であると言える。そのため、このような目的で第2のコンテンツの表示をさせたい場合、組み合わせ3)の評価指標を設定することが考えられる。
【0066】
組み合わせ4)の評価指標を用いてコンテンツ要素を抽出する場合、ストーリー展開に対するコンテンツ要素の寄与度合が高く(「重要度」高)、かつ、出現頻度の高い(「希少度」低)コンテンツ要素が得られる。このようなコンテンツ要素は、ストーリー展開が把握されやすいコンテンツ要素であると言える。これは、例えば、第1のコンテンツのストーリー展開を理解するための要約のような第2のコンテンツを表示させたい場合に、その候補となるコンテンツ要素であると言える。そのため、このような目的で第2のコンテンツの表示をさせたい場合、組み合わせ4)の評価指標を設定することが考えられる。
【0067】
表示画面51がボタン55,56を有することで、ユーザは、例えば、上記のような組み合わせ1)~4)を、目的に応じて設定することができる。これにより、ユーザの目的に応じた第2のコンテンツの表示を指示することができる。
【0068】
好ましくは、表示画面51は、ボタン55,56に替えて、上記の組み合わせ1)~4)それぞれに対応した評価指標の選択、及び、選択した評価指標の評価値の指定を指示するためのボタン54を有する。具体的には、組み合わせ1)となる評価指標の選択、及び、選択した評価指標の評価値を指定するためのボタン54A、組み合わせ2)となる評価指標の選択、及び、選択した評価指標の評価値を指定するためのボタン54B、組み合わせ3)となる評価指標の選択、及び、選択した評価指標の評価値を指定するためのボタン54C、組み合わせ4)となる評価指標の選択、及び、選択した評価指標の評価値を指定するためのボタン54Dを有する。これらボタン54を有することによって、評価指標ごとの選択や指標値の指定が難しい場合や煩雑な場合であっても、目的に応じた評価指標の選択及び指標値の指定を行うことができる。
【0069】
ボタン54は、図4に表されたように、ボタン55,56に加えて配置されていてもよい。この場合、ボタン54によって目的に応じた評価指標ごとの選択や指標値の指定を行った後、ボタン55,56を用いて、さらに微調整が可能であってもよい。また、後述の、第2のコンテンツの表示の後に、ボタン55,56を用いて、さらに微調整が可能であってもよい。これにより、ユーザの表示の目的により適した第2のコンテンツを生成することができる。又は、ボタン55,56がなく、ボタン54だけでもよい。
【0070】
表示画面51は、第2のコンテンツの生成及び表示を指示するボタン57を有する。端末装置20のプロセッサ21は、ボタン57がタッチされることによって評価指標の選択及び指標値の指定を確定し、予め記憶しているサーバ10に対して送信する(ステップS3)。ステップS3でプロセッサ21は、表示対象としてボタン52によって選択された対象コンテンツ(第1のコンテンツ)、ボタン52Aによって選択された表示させる範囲、ボタン55,56、及び/又はボタン54で指示された評価指標の選択及び指標値の指定をサーバ10に送信する。
【0071】
サーバ10は、端末装置20からステップS3で送信された情報を受信すると、指定された第1のコンテンツの指定された範囲のコンテンツ要素それぞれについて、表示要素と非表示要素とのうちの少なくとも一方を決定し(ステップS4)、表示要素及び非表示要素それぞれを異なる表示態様で表示させるための表示データを第2のコンテンツとして生成する(ステップS5)。第2のコンテンツとしての表示データは、サーバ10から端末装置20に送信される(ステップS6)。端末装置20のプロセッサ21は、表示画面51の領域53に表示データに基づいて第2のコンテンツを表示する(ステップS7)。
【0072】
図3のコンテンツ生成方法において、ステップS7でコンテンツが表示部25に表示された後に、ステップS2以降が繰り返されてもよい。例えば、ステップS2のユーザ操作によって設定された評価指標及び評価値を用いてステップS7で第2のコンテンツが表示された後に、さらに、ステップS2で評価指標及び評価値が設定されてもよい。その場合、再度、ステップS3~S6が行われて、ステップS7で表示された第2のコンテンツが変化する。これにより、ユーザは、表示された第2のコンテンツを見ながら設定を調整することができる。そのため、より目的にあった第2のコンテンツを生成させることができる。
【0073】
図5図13は、コンテンツの生成方法の具体例を説明するための図である。図5図9は、第1のコンテンツが漫画である場合の第2のコンテンツの生成方法の具体例を説明するための図である。図10,11は、第1のコンテンツが動画である場合の第2のコンテンツの生成方法の具体例を説明するための図である。図12,13は、第1のコンテンツがテキストである場合の第2のコンテンツの生成方法の具体例を説明するための図である。
【0074】
図5では、漫画であるコンテンツ200(第1のコンテンツ)の表示対象範囲である第n~n+1ページに、漫画を構成するコマであるコンテンツ要素201~213が含まれることが示されている。コンテンツ要素201~213は、それぞれ、この順で表示されることが規定されている13のコマに相当する。
【0075】
第1のコンテンツとしてコンテンツ200、及び、表示範囲が端末装置20から指示されたとき、サーバ10のプロセッサ11は、データベース30のコンテンツ200についてのコンテンツ要素201~213を参照し、選択された評価指標に関して、付与されている特徴量と指定された評価値とを比較する。プロセッサ11は、コンテンツ要素201~213のうち、付与されている特徴量34,35が選択された評価指標の指定された評価値を満たすコンテンツ要素を表示要素又は非表示要素と決定する。
【0076】
好ましくは、プロセッサ11は、表示対象範囲についての特徴量と指定された評価値とを比較する。この例の場合、コンテンツ要素201~213それぞれに付与されている「重要度」及び「希少度」それぞれの特徴量であって、第n~n+1ページについての特徴量34,35と、「重要度」及び「希少度」それぞれの設定された評価値とを比較する。
【0077】
(組み合わせ1 「重要度」低、「希少度」高の場合)
例えば、ボタン54Aで評価指標の選択及び指標値の指定が行われた場合、すなわち、組み合わせ1)が設定された場合、プロセッサ11は、「重要度」の特徴量34が設定より低く、かつ、「希少度」の特徴量35が設定より高いコンテンツ要素を、指定された評価値を満たすコンテンツ要素であって表示要素と決定し、それ以外のコンテンツ要素を非表示要素と決定する。
【0078】
この例では、プロセッサ11は、コンテンツ要素201,203,208を表示要素と決定し、それ以外のコンテンツ要素202,204~207,209~213を非表示要素とする。コンテンツ要素201,203,208は、ストーリー展開に対するコンテンツ要素の寄与度合が低く、かつ、出現頻度の低いコンテンツ要素であり、コンテンツ要素202,204~207,209~213はそれを満たさないコンテンツ要素となる。
【0079】
なお、表示要素と非表示要素との決定は、一方のみ決定し、コンテンツ要素201~211のうちの決定されなかったコンテンツ要素を他方とするものであってもよい。以降の具体例でも同様である。
【0080】
この場合、サーバ10からコンテンツ要素201~213それぞれについて表示態様を指定した表示データを受信した端末装置20は、表示画面51の領域53に図6のコンテンツ200A(第2のコンテンツ)を表示する。すなわち、表示データは第2のコンテンツを表示させるものであって、端末装置20に、表示要素であるコンテンツ要素201,203,208と、非表示要素であるコンテンツ要素202,204~207,209~213とを異なる表示態様で表示させるものである。
【0081】
異なる表示態様は、表示要素と非表示要素とが識別可能であって、非表示要素の方が表示要素より視認性が低い表示態様を指す。異なる表示態様は、一例として、図6のように、表示要素を通常の表示とし、非表示要素の全面を背景色の表示とすることであってよい。
【0082】
具体的には、図6を参照して、表示要素であるコンテンツ要素201,203,208を通常通りに表示し、非表示要素であるコンテンツ要素202,204~207,209~213を、例えば全面を白色として表示してもよい。全面を白色として表示することは、白色のマスク画像を重畳することであってもよいし、全面を白画素に置き換えることであってもよい。
【0083】
異なる表示態様は、他の例として、表示要素を通常の表示とし、非表示要素の表示濃度を薄くしたり、少なくとも一部にマスク画像を重畳したり、解像度を低くしたり、サイズを小さくしたり、それらの組み合わせであってもよい。以降の具体例でも同様である。また、非表示要素に関しては、コマそのものを表示せず、表示要素だけを抽出し、順に詰めて表示してもよい。すなわち、非表示要素の異なる表示態様は、非表示要素を表示しないことを含んでもよい。また、複数の非表示要素のうちの少なくとも1つを表示しないことを含んでもよい。また、この場合、表示要素の表示順を、例えば重要度の順など、予め設定された規定に基づいて並べ替えてもよい。
【0084】
表示画面51の領域53に図6のコンテンツ200Aが表示されることによって、端末装置20のユーザは、コンテンツ要素201,203,208を、コンテンツ200において規定された順で視認することができるとともに、コンテンツ要素202,204~207,209~213を、コンテンツ要素201,203,208との表示順の関係を維持したまま、表示されないコンテンツ要素であることを視覚的に把握することができる。そのため、例えば、ストーリー展開を把握することなくコンテンツ200を既読か未読か判定したいという端末装置20のユーザを適切に支援することができる。
【0085】
(組み合わせ2 「重要度」高、「希少度」高の場合)
ボタン54Bで評価指標の選択及び指標値の指定が行われた場合、すなわち、組み合わせ2)が設定された場合、プロセッサ11は、一例として、「重要度」の特徴量34が設定より高く、かつ、「希少度」の特徴量35が設定より高いコンテンツ要素を、指定された評価値を満たすコンテンツ要素であって表示要素と決定し、それ以外のコンテンツ要素を非表示要素と決定する。
【0086】
この例では、プロセッサ11は、コンテンツ要素207,213を表示要素と決定し、それ以外のコンテンツ要素201~206,208~212を非表示要素とする。コンテンツ要素207,213は、ストーリー展開に対するコンテンツ要素の寄与度合が高く、かつ、出現頻度の低いコンテンツ要素であり、コンテンツ要素201~206,208~212はそれを満たさないコンテンツ要素となる。
【0087】
この場合、サーバ10から表示データを受信した端末装置20は、表示画面51の領域53に図7のコンテンツ200B(第2のコンテンツ)を表示する。すなわち、表示データは第2のコンテンツを表示させるものであって、端末装置20に、表示要素であるコンテンツ要素207,213と、非表示要素であるコンテンツ要素201~206,208~212とを異なる表示態様で表示させるものである。一例として、図7を参照して、表示要素であるコンテンツ要素207,213を通常通りに表示させ、非表示要素であるコンテンツ要素201~206,208~212を、例えば全面を白色として表示させる。
【0088】
表示画面51の領域53に図7のコンテンツ200Bが表示されることによって、端末装置20のユーザは、コンテンツ要素207,213を、コンテンツ200において規定された順で視認することができるとともに、コンテンツ要素201~206,208~212を、コンテンツ要素207,213との表示順の関係を維持したまま、表示されないコンテンツ要素であることを視覚的に把握することができる。そのため、例えば、印象的なシーンを閲覧したい端末装置20のユーザのニーズに応じた第2のコンテンツの表示を行うことができる。
【0089】
(組み合わせ3 「重要度」低、「希少度」低の場合)
ボタン54Cで評価指標の選択及び指標値の指定が行われた場合、すなわち、組み合わせ3)が設定された場合、プロセッサ11は、一例として、「重要度」の特徴量34が設定より低く、かつ、「希少度」の特徴量35が設定より低いコンテンツ要素を、指定された評価値を満たすコンテンツ要素であって表示要素と決定し、それ以外のコンテンツ要素を非表示要素と決定する。
【0090】
この例では、プロセッサ11は、コンテンツ要素204のみを表示要素と決定し、それ以外のコンテンツ要素201~203,205~213を非表示要素とする。コンテンツ要素204は、ストーリー展開に対するコンテンツ要素の寄与度合が低く、かつ、出現頻度の高いコンテンツ要素であり、コンテンツ要素201~203,205~213はそれを満たさないコンテンツ要素となる。
【0091】
この場合、サーバ10から表示データを受信した端末装置20は、表示画面51の領域53に図8のコンテンツ200C(第2のコンテンツ)を表示する。すなわち、表示データは第2のコンテンツを表示させるものであって、端末装置20に、表示要素であるコンテンツ要素204と、非表示要素であるコンテンツ要素201~203,205~213とを異なる表示態様で表示させるものである。一例として、図8を参照して、表示要素であるコンテンツ要素204を通常通りに表示させ、非表示要素であるコンテンツ要素201~203,205~213を、例えば全面を白色として表示させる。
【0092】
表示画面51の領域53に図8のコンテンツ200Cが表示されることによって、端末装置20のユーザは、コンテンツ要素204を、コンテンツ200において規定された順で視認することができるとともに、コンテンツ要素201~203,205~213を、コンテンツ要素204との表示順の関係を維持したまま、表示されないコンテンツ要素であることを視覚的に把握することができる。そのため、例えば、コンテンツ作成のヒントとしてコンテンツ要素を利用したい端末装置20のユーザのニーズに応じた第2のコンテンツの表示を行うことができる。
【0093】
(組み合わせ4 「重要度」高、「希少度」低の場合)
ボタン54Dで評価指標の選択及び指標値の指定が行われた場合、すなわち、組み合わせ3)が設定された場合、プロセッサ11は、一例として、「重要度」の特徴量34が設定より高く、かつ、「希少度」の特徴量35が設定より低いコンテンツ要素を、指定された評価値を満たすコンテンツ要素であって表示要素と決定し、それ以外のコンテンツ要素を非表示要素と決定する。
【0094】
この例では、プロセッサ11は、コンテンツ要素202,209を表示要素と決定し、それ以外のコンテンツ要素201,203~208,210~213を非表示要素とする。コンテンツ要素202,209は、ストーリー展開に対するコンテンツ要素の寄与度合が高く、かつ、出現頻度の高いコンテンツ要素であり、コンテンツ要素201,203~208,210~213はそれを満たさないコンテンツ要素となる。
【0095】
この場合、サーバ10から表示データを受信した端末装置20は、表示画面51の領域53に図9のコンテンツ200D(第2のコンテンツ)を表示する。すなわち、表示データは第2のコンテンツを表示させるものであって、端末装置20に、表示要素であるコンテンツ要素202,209と、非表示要素であるコンテンツ要素201,203~208,210~213とを異なる表示態様で表示させるものである。一例として、図9を参照して、表示要素であるコンテンツ要素202,209を通常通りに表示させ、非表示要素であるコンテンツ要素201,203~208,210~213を、例えば全面を白色として表示させる。
【0096】
表示画面51の領域53に図9のコンテンツ200Dが表示されることによって、端末装置20のユーザは、コンテンツ要素202,209を、コンテンツ200において規定された順で視認することができるとともに、コンテンツ要素201,203~208,210~213を、コンテンツ要素202,209との表示順の関係を維持したまま、表示されないコンテンツ要素であることを視覚的に把握することができる。そのため、例えば、コンテンツのストーリー展開を理解するための要約のようなコンテンツを表示させたい端末装置20のユーザのニーズに応じた第2のコンテンツの表示を行うことができる。
【0097】
上記では図4に示す端末装置20を用いて説明したが、端末装置はこれに限るものではない。図14図19は、他の例に係る端末装置での表示画面の具体例を表した図である。例えば、図14に示すように、端末装置20の表示画面61に第1のコンテンツを選択するための「コンテンツ」のボタン62と、評価指標を選択するための「閲覧方法」のボタン63と、が表示されており、ユーザがどちらかを選択できるようになっていてもよい。
【0098】
ユーザが「コンテンツ」のボタン62を押すと、図15に示すように、コンテンツ一覧を提示した表示画面64が表示される。表示画面64には、複数のコンテンツそれぞれを選択するためのボタン65A~65Fが表示されている。
【0099】
ユーザがコンテンツ「5 ラブひな」を表すボタン65Eを押すと、図16に示すように、表示画面66が表示される。表示画面66は設定された第1のコンテンツを表示する領域67を含み、領域67には、表示画面64で設定されたコンテンツ「ラブひな」が設定されている。表示画面66は、設定されたコンテンツの範囲の指定を受け付けるためのボタン68を含んでもよい。ボタン68で範囲の指定を受け付けることを選択した後、領域69に範囲を入力することによって範囲を指定することもできる。
【0100】
範囲の指定をボタン68で受け付けると、図17に示すように、表示画面71が表示される。表示画面71は、閲覧方法の選択を行うか否かを指示するボタン72を有する。ユーザがボタン72を押すと、図18に示すように、表示画面73が表示される。表示画面73には、複数の閲覧方法それぞれを選択するためのボタン74A~74Fが表示されている。
【0101】
ユーザが閲覧方法「1 既読・未読」を表すボタン74Aを押すと、図19に示すように、表示画面75が表示される。表示画面75は、第2のコンテンツを表示する領域76を有する。領域76には、表示画面73で選択された閲覧方法「組み合わせ1」の場合に第1のコンテンツから抽出されたコンテンツ要素である第2のコンテンツが表示されている。表示画面の表示順は図14図19の順に限定されない。例えば、「閲覧方法」を先に選択して、その後「コンテンツ」を選択してもよい。
【0102】
(動画の場合)
図10では、動画であるコンテンツ300(第1のコンテンツ)の表示対象範囲であるシーンn~n+14に、動画を構成するコマであるコンテンツ要素301~311が含まれることが示されている。コンテンツ要素301~311は、それぞれ、この順で表示されることが規定されているシーンに相当する。
【0103】
コンテンツ300及び表示範囲が端末装置20から指示されたとき、サーバ10のプロセッサ11は、データベース30のコンテンツ300についてのコンテンツ要素301~311を参照し、付与されている特徴量34,35が選択された評価指標の指定された評価値を満たすコンテンツ要素を表示要素又は非表示要素と決定する。
【0104】
一例として、プロセッサ11がコンテンツ要素301,304~306,308,311,315を表示要素、その他のコンテンツ要素302,303,307,309,310,312~314を非表示要素と決定し、表示データを生成すると、その表示データに従う端末装置20では、表示画面51の領域53に、図11のコンテンツ300A(第2のコンテンツ)が表示される。この場合、一例として、表示要素であるコンテンツ要素301,304~306,308,311,315が通常通りに表示され、非表示要素であるコンテンツ要素302,303,307,309,310,312~314が例えば全面を白色として表示される。
【0105】
表示画面51の領域53に図11のコンテンツ300Aが表示されることによって、端末装置20のユーザは、コンテンツ要素301,304~306,308,311,315を、コンテンツ200において規定された順で視認することができるとともに、コンテンツ要素302,303,307,309,310,312~314を、コンテンツ要素301,304~306,308,311,315との表示順の関係を維持したまま、表示されないコンテンツ要素であることを視覚的に把握することができる。そのため、設定したユーザのニーズに応じた第2のコンテンツの表示ができる。
【0106】
ただし、コンテンツ要素302,303,307,309,310,312~314そのものを表示せず、コンテンツ要素301,304~306,308,311,315だけを表示してもよい。この場合は、表示要素と非表示要素との関係はわからなくなるが、非表示要素がなくなるので、短い時間で視聴することができるようになる。また、この場合、コンテンツ要素301,304~306,308,311,315の表示順を、例えば重要度の順など、予め設定された規定に基づいて並べ替えてもよい。
【0107】
(テキストの場合)
図12では、テキストであるコンテンツ400(第1のコンテンツ)の表示対象範囲である第nページに、テキストを構成する段落であるコンテンツ要素401~403が含まれることが示されている。コンテンツ要素401~403は、それぞれ、この順で表示されることが規定されている3つの段落に相当する。
【0108】
コンテンツ300及び表示範囲が端末装置20から指示されたとき、サーバ10のプロセッサ11は、データベース30のコンテンツ400についてのコンテンツ要素401~403を参照し、付与されている特徴量34,35が選択された評価指標の指定された評価値を満たすコンテンツ要素を表示要素又は非表示要素と決定する。
【0109】
一例として、プロセッサ11がコンテンツ要素401,403を表示要素、その他のコンテンツ要素402を非表示要素と決定し、表示データを生成すると、その表示データに従う端末装置20では、表示画面51の領域53に、図13のコンテンツ400A(第2のコンテンツ)が表示される。この場合、一例として、表示要素であるコンテンツ要素401,403が通常通りに表示され、非表示要素であるコンテンツ要素402が例えば全面を白色として表示される。
【0110】
表示画面51の領域53に図13のコンテンツ400Aが表示されることによって、端末装置20のユーザは、コンテンツ要素401,403をコンテンツ400において規定された順で視認することができるとともに、コンテンツ要素402を、コンテンツ要素401,403との表示順の関係を維持したまま、表示されないコンテンツ要素であることを視覚的に把握することができる。そのため、設定したユーザのニーズに応じた第2のコンテンツの表示ができる。
【0111】
ただし、コンテンツ要素402そのものを表示せず、コンテンツ要素401,403だけを表示してもよい。この場合は、表示要素と非表示要素との関係はわからなくなるが、非表示要素がなくなるので、短い時間で読むことができるようになる。また、この場合、コンテンツ要素401,403の表示順を、例えば重要度の順など、予め設定された規定に基づいて並べ替えてもよい。
【0112】
なお、上記の例では、コンテンツ生成システム100がサーバ10、端末装置20、及び、データベース30を含み、これらがネットワーク40を介して通信しながらコンテンツ生成処理を実行するものとしているが、すべての処理を端末装置20のみが行ってもよいし、サーバ10の実行するコンテンツ生成処理の少なくとも一部を端末装置20が実行してもよい。
【0113】
なお、上記の例では、評価指標として「重要度」と「希少度」とを例に挙げて説明したが、「重要度」又は「希少度」のいずれか一方でも構わない。又は、「非重要度」及び/又は「非希少度」でも構わない。ただし、「重要度」及び「希少度」の2つの評価指標を用いることにより、上記のように4つの組み合わせが可能になり、利用範囲を広げることができる。さらに「重要度」と「希少度」とに他の評価指標を加え、3以上の評価指標を用いても構わない。多くの評価指標を用いることにより、多くの組み合わせが可能になり、利用範囲をさらに広げることができる。
【0114】
また、評価指標はこれらに限らない。ユーザの好みに合わせて設定されるユーザ指標を評価指標として用いてもよい。例えば、ユーザ指標(評価指標)として「昆虫」を設定しておくことにより、「昆虫」が好きなユーザは、複数のコンテンツ要素のうち、「昆虫のシーン」を表示することができる。逆に、「昆虫」が嫌いなユーザは、複数のコンテンツ要素のうち、「昆虫のシーン」を非表示にすることができる。もちろん、「昆虫」以外に、ユーザが好きな物、嫌いな物、興味のある物などを評価指標として用いることができる。例えば「鳥」「犬」「猫」「乗り物」「ヒーロー」「宇宙人」「恋人」「少年」「少女」などを評価指標として用いることができる。
【0115】
また、ユーザ指標(評価指標)として「恐怖度」を設定しておくことにより、映画のコンテンツを閲覧する際に、「怖いもの」が好きなユーザは、複数のコンテンツ要素のうち、「恐怖シーン」を表示することができる。逆に「怖いもの」が嫌いなユーザは、複数のコンテンツ要素のうち、「恐怖シーン」を非表示にすることができる。もちろん「恐怖」以外に、他の感情やユーザが関心を持っていることを評価指標として用いることができる。例えば「喜び」「悲しみ」「驚き」「落胆」「希望」「残酷」などを評価指標として用いることができる。また、複数のユーザ指標(評価指標)を組み合わせて用いてもよい。
【0116】
データベース30のコンテンツ情報31に、ユーザ指標(評価指標)を予め記憶させておくことにより、上記のような処理をさせることができる。
【0117】
本発明によれば、第1のコンテンツから、ユーザの目的に応じた第2のコンテンツを生成することができる。例えば、既読か未読かを判定したいユーザや、印象深いシーンだけを見たいユーザや、要約を知りたいユーザなど、そのユーザの目的に応じた第2のコンテンツを生成することができる。
【0118】
例えば、多くの本を読んだユーザにとっては、ある本を読んだかどうか思い出せない場合がある。多くの映画を見たユーザにとっては、ある映画を見たかどうか思い出せない場合がある。そのような場合に、本発明を用いることにより、既読か未読かを判断できる。また、すべてが表示されるわけではないので、未読の場合でも、検索した後でその作品を観ることができる。
【0119】
<3.付記>
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0120】
10 :サーバ
11 :プロセッサ
12 :メモリ
13 :通信装置
20 :端末装置
21 :プロセッサ
22 :メモリ
23 :通信装置
25 :表示部
27 :入力部
30 :データベース
31 :コンテンツ情報
31A :コンテンツ情報
31B :コンテンツ情報
31C :コンテンツ情報
32 :時系列情報
32A :ページ番号
32B :話数
32C :巻番号
33 :構成情報
33A :キャラクタ情報
33B :キャラクタ情報
33C :オブジェクト情報
33D :オブジェクト情報
34 :特徴量
35 :特徴量
40 :ネットワーク
51 :表示画面
52 :ボタン
52A :ボタン
53 :領域
54 :ボタン
54A :ボタン
54B :ボタン
54C :ボタン
54D :ボタン
55 :ボタン
56 :ボタン
57 :ボタン
61 :表示画面
62 :ボタン
63 :ボタン
64 :表示画面
65A :ボタン
65B :ボタン
65C :ボタン
65D :ボタン
65E :ボタン
65F :ボタン
66 :表示画面
67 :領域
68 :ボタン
69 :領域
71 :表示画面
72 :ボタン
73 :表示画面
74A :ボタン
74B :ボタン
74C :ボタン
74D :ボタン
74E :ボタン
74F :ボタン
75 :表示画面
76 :領域
100 :コンテンツ生成システム
111 :決定処理
112 :表示制御処理
121 :プログラム
200 :コンテンツ
200A :コンテンツ
200B :コンテンツ
200C :コンテンツ
200D :コンテンツ
201 :コンテンツ要素
202 :コンテンツ要素
203 :コンテンツ要素
204 :コンテンツ要素
205 :コンテンツ要素
206 :コンテンツ要素
207 :コンテンツ要素
208 :コンテンツ要素
209 :コンテンツ要素
210 :コンテンツ要素
211 :コンテンツ要素
212 :コンテンツ要素
213 :コンテンツ要素
221 :アプリ
300 :コンテンツ
300A :コンテンツ
301 :コンテンツ要素
302 :コンテンツ要素
303 :コンテンツ要素
304 :コンテンツ要素
305 :コンテンツ要素
306 :コンテンツ要素
307 :コンテンツ要素
308 :コンテンツ要素
309 :コンテンツ要素
310 :コンテンツ要素
311 :コンテンツ要素
312 :コンテンツ要素
313 :コンテンツ要素
314 :コンテンツ要素
400 :コンテンツ
400A :コンテンツ
401 :コンテンツ要素
402 :コンテンツ要素
403 :コンテンツ要素
図1
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