(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128919
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】プロジェクト管理システム、プログラム及びプロジェクト管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20240913BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023158933
(22)【出願日】2023-09-22
(62)【分割の表示】P 2023037535の分割
【原出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】523002644
【氏名又は名称】PwCビジネスアシュアランス合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100148242
【弁理士】
【氏名又は名称】諌山 太郎
(72)【発明者】
【氏名】丸山 琢永
(72)【発明者】
【氏名】皆本 祥男
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】事業者毎に最適な操作及び最適な表示を行うことができるので、共同プロジェクトにおけるデータを用いた管理において各業者の利便性を向上させることが可能なシステム及びそのプログラムを提供すること。
【解決手段】プロジェクト管理サーバ装置10は、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の3者が連携して実行するプロジェクトを管理する場合であって、プロジェクトデータを各端末装置20に提供する際に、受付処理によって指示を受け付けた事業者の種別及びプロジェクトのステータスに基づいて、プロジェクトデータの入力制御又は表示制御をする構成を有している。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定のプロジェクトを実行する特定事業者、当該プロジェクトに対して金銭的な助成を行う助成事業者、及び、当該プロジェクトの管理を行うプロジェクト管理事業者のうちの少なくとも二者と連携して当該プロジェクトのデータ管理を行うプロジェクト管理システムであって、
少なくとも前記二者の指示をそれぞれ受け付ける受付処理を実行する受付処理手段と、
前記受付処理によって受け付けた指示に基づいて、前記プロジェクトに関するデータをプロジェクトデータとして記憶手段に登録し、又は、更新するデータ管理手段と、
所与の指示に基づいて、前記プロジェクトのステータスを検出する検出手段と、
前記検出されたステータスを前記プロジェクトデータに対応付けて前記記憶手段に登録し、又は、当該特定したステータスに既に当該記憶手段に登録されたステータスを更新するステータス管理手段と、
前記プロジェクトデータを、少なくとも前記二者の各端末装置に提供する提供手段と、
前記プロジェクトデータを各端末装置に提供する際に、前記受付処理によって指示を受け付けた事業者の種別と、前記登録されたステータスと、に基づいて、前記プロジェクトデータにおけるデータ入力に関する制御を行う入力制御処理、及び、前記プロジェクトデータの表示態様を制御する表示態様制御処理の少なくともいずれか1の処理を実行するデータ処理手段と、
を備えることを特徴とするプロジェクト管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のプロジェクト管理システムにおいて、
前記データ管理手段が、
前記入力制御処理として、前記特定事業者、前記助成事業者及び前記プロジェクト管理事業者のうち1の事業者の前記プロジェクトデータの特定の項目に対する入力に関する作業を、他の前記ステータスにおける他の事業者の同一のプロジェクトデータの同一の特定の項目に対する入力に関する作業とは異なる制御によって、実行する、プロジェクト管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載のプロジェクト管理システムにおいて、
前記データ管理手段が、
前記入力制御処理として、前記事業者の種別及びステータスの組み合わせによって、前記プロジェクトデータにおける全部の項目、又は、一部の項目に対する入力の可否を制御する、プロジェクト管理システム。
【請求項4】
請求項1に記載のプロジェクト管理システムにおいて、
前記データ管理手段が、
前記入力制御処理として、前記特定事業者、前記助成事業者及び前記プロジェクト管理事業者のうち1の事業者の前記プロジェクトデータの入力項目を、同一のステータスにおける他の事業者の当該プロジェクトデータの入力項目とは異なる入力項目に設定する、プロジェクト管理システム。
【請求項5】
請求項1に記載のプロジェクト管理システムにおいて、
前記データ管理手段が、
前記表示態様制御処理として、特定の前記ステータスにおいて、前記特定事業者、前記助成事業者及び前記プロジェクト管理事業者のうち1の事業者のプロジェクトデータを、プロジェクトデータの各項目に沿って、他の事業者において表示されるプロジェクトデータの表示態様とは異なる表示態様によって、表示させる、プロジェクト管理システム。
【請求項6】
請求項1に記載のプロジェクト管理システムにおいて、
前記データ管理手段が、
前記表示態様制御処理として、特定の前記ステータスにおいて、前記特定事業者、前記助成事業者及び前記プロジェクト管理事業者のうち1の事業者のプロジェクトデータを、当該プロジェクトデータに関連する項目毎にまとめて、他の事業者において表示されるプロジェクトデータの表示指標が異なる表示態様によって、表示させる、プロジェクト管理システム。
【請求項7】
請求項1に記載のプロジェクト管理システムにおいて、
前記記憶手段に、事業種別毎、又は、ステータス毎に、入力項目又は表示対象を規定するフォーマットデータが記憶されており、
前記データ処理手段が、
前記事業者の種別及び前記ステータスに基づいて、使用する前記フォーマットデータを特定し、当該特定したフォーマットデータに基づいて、入力制御処理、及び、表示態様制御処理の少なくともいずれか1の処理を実行する、プロジェクト管理システム。
【請求項8】
特定のプロジェクトを実行する特定事業者、当該プロジェクトに対して金銭的な助成を行う助成事業者、及び、当該プロジェクトの管理を行うプロジェクト管理事業者のうちの少なくとも二者と連携して当該プロジェクトのデータ管理を行うプログラムであって、
少なくとも前記二者の指示をそれぞれ受け付ける受付処理を実行する受付処理手段、
前記受付処理によって受け付けた指示に基づいて、前記プロジェクトに関するデータをプロジェクトデータとして記憶手段に登録し、又は、更新するデータ管理手段、
所与の指示に基づいて、前記プロジェクトのステータスを検出する検出手段、
前記検出されたステータスを前記プロジェクトデータに対応付けて前記記憶手段に登録し、又は、当該特定したステータスに既に当該記憶手段に登録されたステータスを更新するステータス管理手段、
前記プロジェクトデータを、少なくとも前記二者の各端末装置に提供する提供手段、及び、
前記プロジェクトデータを各端末装置に提供する際に、前記受付処理によって指示を受け付けた事業者の種別と、前記登録されたステータスと、に基づいて、前記プロジェクトデータにおけるデータ入力に関する制御を行う入力制御処理、及び、前記プロジェクトデータの表示態様を制御する表示態様制御処理の少なくともいずれか1の処理を実行するデータ処理手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
特定のプロジェクトを実行する特定事業者、当該プロジェクトに対して金銭的な助成を行う助成事業者、及び、当該プロジェクトの管理を行うプロジェクト管理事業者のうちの少なくとも二者と連携して当該プロジェクトのデータ管理を行う、コンピュータにより実行されるプロジェクト管理方法であって、
少なくとも前記二者の指示をそれぞれ受け付ける受付処理を実行し、
前記受付処理によって受け付けた指示に基づいて、前記プロジェクトに関するデータをプロジェクトデータとして記憶手段に登録し、又は、更新し、
所与の指示に基づいて、前記プロジェクトのステータスを検出し、
前記検出されたステータスを前記プロジェクトデータに対応付けて前記記憶手段に登録し、又は、当該特定したステータスに既に当該記憶手段に登録されたステータスを更新し、
前記プロジェクトデータを、少なくとも前記二者の各端末装置に提供し、
前記プロジェクトデータを各端末装置に提供する際に、前記受付処理によって指示を
受け付けた事業者の種別と、前記登録されたステータスと、に基づいて、前記プロジェクトデータにおけるデータ入力に関する制御を行う入力制御処理、及び、前記プロジェクトデータの表示態様を制御する表示態様制御処理の少なくともいずれか1の処理を実行する、
ことを特徴とするプロジェクト管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクト管理システム、プログラム及びプロジェクト管理方法などに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、投資情報、金融情報又は工事に関する情報など複数の事業者が共同して所定の情報を管理し、又は、当該情報に基づいて、事業に関する監査などの進行状況やそれらのデータを管理するめのシステムが知られている。
【0003】
特に、最近では、プロジェクトを処理するためのワークフローを管理し、あらゆる仕事の発生から完了までを管理し、かつ、効率化していく汎用的なシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のシステムなどにあっては、単にワークフローによってプロジェクトを管理しているだけあり、プロジェクトを実際に実行する事業者、そのプロジェクトを管理監督する事業者、及び、当該事業に助成や出資をする事業者のそれぞれに対して、効率よく、かつ、適切な処理を実行するための支援を実行していない。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、事業者毎に最適な操作及び最適な表示を行うことができるので、共同プロジェクトにおけるデータを用いた管理において各業者の利便性を向上させることが可能なシステム及びそのプログラムなどを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記課題を解決するため、本発明は、
特定のプロジェクトを実行する特定事業者、当該プロジェクトに対して金銭的な助成を行う助成事業者、及び、当該プロジェクトの管理を行うプロジェクト管理事業者と連携して当該プロジェクトのデータ管理を行うプロジェクト管理システムであって、
前記特定事業者、前記助成事業者及び前記プロジェクト管理事業者の指示をそれぞれ受け付ける受付処理を実行する受付処理手段と、
前記受付処理によって受け付けた指示に基づいて、前記プロジェクトに関するデータをプロジェクトデータとして記憶手段に登録し、又は、更新するデータ管理手段と、
前記所与の指示に基づいて、前記プロジェクトのステータスを検出する検出手段と、
前記検出されたステータスを前記プロジェクトデータに対応付けて前記記憶手段に登録し、又は、当該特定したステータスに既に当該記憶手段に登録されたステータスを更新するステータス管理手段と、
前記プロジェクトデータを、前記特定事業者、前記助成事業者及び前記プロジェクト管理事業者の各端末装置に提供する提供手段と、
前記プロジェクトデータを各端末装置に提供する際に、前記受付処理によって指示を受け付けた事業者の種別と、前記登録されたステータスと、に基づいて、前記プロジェクトデータにおけるデータ入力に関する制御を行う入力制御処理、及び、前記プロジェクト
データの表示態様を制御する表示態様制御処理の少なくともいずれか1の処理を実行するデータ処理手段と、
を備える、構成を有している。
【0008】
この構成により、本発明は、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の3者が連携して実行するプロジェクトを管理する場合に、事業者の種別及びプロジェクトのステータスに基づいて、プロジェクトデータの入力制御又は表示制御をすることができる。
【0009】
したがって、本発明は、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の3者によって共同のプロジェクトのデータを管理する場合に、事業者毎に最適な操作及び最適な表示を行うことができるので、共同プロジェクトにおけるデータを用いた管理において各業者の利便性を向上させることができる。
【0010】
なお、「プロジェクト」には、例えば、大学又は企業などの研究事業、公益的なイベントを含むイベント事業、建設事業(建築又は土木に関する事業)、及び、投資事業などが含まれる。
【0011】
また、「プロジェクトデータ」には、経費や予算、工期やスケジュール、労働時間や人員、資材や原材料、投資、事業計画、及び、報告書(日報、事業報告又は財務状況)などのプロジェクトの進捗に関わるデータが含まれる。
【0012】
そして、「ステータス」には、日程やスケジュール的に分けられたステータス、事業者の指示などの予め定められたタイミングによって分けられたステータス、金額によって分けられたステータスなどが含まれる。
【0013】
さらに、「所与の指示」には、例えば、イベントの実況を視聴する視聴者の指示、プロジェクト管理システムの管理者の指示及びプログラムの指示などが含まれる。
【0014】
上記に加えて、「入力制御処理」には、例えば、
(A1)事業者の種別、ステータス又はその双方の組み合わせによって全部又は一部の項目の入力の可否を制御する処理、
(A2)1の事業者(例えば、プロジェクト管理事業者)の特定のプロジェクトデータの特定の項目に対する入力に関する作業を、他のステータスにおける他の事業者(例えば、特定事業者)の同一のプロジェクトデータの同一項目に対する入力作業とは異なる制御によって実行する処理、及び、
(A3)1の事業者(例えば、特定事業者)におけるプロジェクトデータに対する入力項目を、他の事業者(例えば、プロジェクト管理事業者)における同一ステータスの入力項目とは異なる項目に設定する処理、
などが含まれる。
【0015】
特に、上記の「入力に関する作業」には、データを入力する作業及び入力されたデータの内容を確認するための作業などが含まれる。
【0016】
また、「表示態様」には、例えば、画面表示される際の入力項目の表示や非表示の制御、装飾(色、サイズ、形、網掛けその他の装飾)の有無、デザイン、及び、並び(行列の変換や順番の入れ替え)などが含まれる。
【0017】
さらに、「表示態様制御処理」には、例えば、
(B1)特定のステータスにおいて、1の事業者(例えば、特定事業者)のプロジェクト
データを、プロジェクトデータの各項目に沿って、他の事業者(例えば、助成事業者)において表示されるプロジェクトデータの表示態様とは異なる表示態様によって、表示させる処理、及び、
(B2)特定のステータスにおいて、1の事業者(例えば、特定事業者)のプロジェクトデータを、関連する項目毎にまとめて、他の事業者(例えば、助成事業者)において表示されるプロジェクトデータの表示指標が異なる表示態様によって、表示させる処理、
など、1の事業者において、特定のステータスにおけるプロジェクトデータを、他のステータスのプロジェクトデータの表示態様とは異なる表示態様によって、表示させる処理が含まれる。
【0018】
(2)また、本発明は、
前記データ管理手段が、
前記入力制御処理として、前記特定事業者、前記助成事業者及び前記プロジェクト管理事業者のうち1の事業者の前記プロジェクトデータの特定の項目に対する入力に関する作業を、他の前記ステータスにおける他の事業者の同一のプロジェクトデータの同一の特定の項目に対する入力に関する作業とは異なる制御によって、実行する、構成を有している。
【0019】
この構成により、本発明は、例えば、特定の項目が入力される場合に、事業者の種別に応じて、データの入力作業を補助する処理、又は、添付データの添付を確認させるため処理などを実行すべき処理と、不要な処理と、を選別して入力制御を実行することができる。
【0020】
したがって、本発明は、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の3者によって共同のプロジェクトのデータを管理する場合に、事業者毎に最適な操作及び最適な表示を行うことができる。
【0021】
(3)また、本発明は、
前記データ管理手段が、
前記入力制御処理として、前記事業者の種別及びステータスの組み合わせによって、前記プロジェクトデータにおける全部の項目、又は、一部の項目に対する入力の可否を制御する、構成を有している。
【0022】
この構成により、本発明は、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の種別、及び、これらとステータスの組み合わせにおいては、プロジェクトデータの全項目若しくは一部の項目の入力を禁止し、又は、プロジェクトデータの全項目若しくは一部の項目の入力を許可することができる。
【0023】
例えば、本発明は、特定のステータスの場合に、プロジェクト管理事業者に対して、他の種類の事業者(例えば、特定事業者)による入力可能な入力項目への入力禁止、又は、当該特定事業者が前記第1ステータスの場合に入力禁止な入力項目への入力許可を実行することができる。
【0024】
したがって、本発明は、プロジェクトデータの入力ミスを減らしつつ、事業者毎に最適な操作を行うことができる。
【0025】
(4)また、本発明は、
前記データ管理手段が、
前記入力制御処理として、前記特定事業者、前記助成事業者及び前記プロジェクト管理事業者のうち1の事業者の前記プロジェクトデータの入力項目を、同一のステータスに
おける他の事業者の当該プロジェクトデータの入力項目とは異なる入力項目に設定する、構成を有している。
【0026】
この構成により、本発明は、同一ステータスであっても、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の種別が異なれば、入力項目を変化させることができるので、ミス無く、迅速なデータ入力又はその確認を行うことができる。
【0027】
(5)また、本発明は、
前記データ管理手段が、
前記表示態様制御処理として、特定の前記ステータスにおいて、前記特定事業者、前記助成事業者及び前記プロジェクト管理事業者のうち1の事業者のプロジェクトデータを、プロジェクトデータの各項目に沿って、他の事業者において表示されるプロジェクトデータの表示態様とは異なる表示態様によって、表示させる、構成を有している。
【0028】
この構成により、本発明は、例えば、書類提出時などの特定のステータスにおいて、特定事業者においてプロジェクトデータの入力がしやすいデータフォーマットによって表示される表示態様と、助成事業者によって所定のフォーマット形式に沿って当該プロジェクトデータを表示する表示態様と、などによってプロジェクトデータの各項目に沿って、他の事業者において表示されるプロジェクトデータの表示態様とは異なる表示態様させることができる。
【0029】
したがって、本発明は、同一ステータスであっても、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の種別が異なれば、適切な表示態様によってプロジェクトデータを表示させることができるので、ミス無く、迅速なデータ入力又はその確認を行うことができる。
【0030】
(6)また、本発明は、
前記データ管理手段が、
前記表示態様制御処理として、特定の前記ステータスにおいて、前記特定事業者、前記助成事業者及び前記プロジェクト管理事業者のうち1の事業者のプロジェクトデータを、当該プロジェクトデータに関連する項目毎にまとめて、他の事業者において表示されるプロジェクトデータの表示指標が異なる表示態様によって、表示させる、構成を有している。
【0031】
この構成により、本発明は、例えば、適切なデータ入力を行うことができるとともに、同一ステータスであっても、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の種別が異なれば、適切な表示態様によってプロジェクトデータを表示させることができる。
【0032】
したがって、本発明は、ミスは無く、迅速なデータ入力又はその確認を行うことができる。
【0033】
(7)また、本発明は、
前記記憶手段に、前記事業種別毎、又は、ステータス毎に、入力項目又は表示対象を規定するフォーマットデータが記憶されており、
前記データ処理手段が、
前記事業者の種別及び前記ステータスに基づいて、使用する前記フォーマットデータを特定し、当該特定したフォーマットデータに基づいて、入力制御処理、及び、表示態様制御処理の少なくともいずれか1の処理を実行する、構成を有している。
【0034】
この構成により、本発明は、事業種別毎、又は、ステータス毎に、フォーマットデータ
を切り替えることによって入力制御及び表示制御することができるので、事業者の種別や事業者種別毎に、入力制御又は表示制御を行うためのシステム設計やプログラムの生成を簡素化させて、迅速、適切、かつ、低コストで実現させることができる、
【0035】
(8)また、上記課題を解決するため、本発明は、
特定のプロジェクトを実行する特定事業者、当該プロジェクトに対して金銭的な助成を行う助成事業者、及び、当該プロジェクトの管理を行うプロジェクト管理事業者と連携して当該プロジェクトのデータ管理を行うプログラムであって、
前記特定事業者、前記助成事業者及び前記プロジェクト管理事業者の指示をそれぞれ受け付ける受付処理を実行する受付処理手段、
前記受付処理によって受け付けた指示に基づいて、前記プロジェクトに関するデータをプロジェクトデータとして記憶手段に登録し、又は、更新するデータ管理手段、
前記所与の指示に基づいて、前記プロジェクトのステータスを検出する検出手段、
前記検出されたステータスを前記プロジェクトデータに対応付けて前記記憶手段に登録し、又は、当該特定したステータスに既に当該記憶手段に登録されたステータスを更新するステータス管理手段、
前記プロジェクトデータを、前記特定事業者、前記助成事業者及び前記プロジェクト管理事業者の各端末装置に提供する提供手段、及び、
前記プロジェクトデータを各端末装置に提供する際に、前記受付処理によって指示を受け付けた事業者の種別と、前記登録されたステータスと、に基づいて、前記プロジェクトデータにおけるデータ入力に関する制御を行う入力制御処理、及び、前記プロジェクトデータの表示態様を制御する表示態様制御処理の少なくともいずれか1の処理を実行するデータ処理手段、
としてコンピュータを機能させる、構成を有している。
【0036】
(9)また、上記課題を解決するため、本発明は、
特定のプロジェクトを実行する特定事業者、当該プロジェクトに対して金銭的な助成を行う助成事業者、及び、当該プロジェクトの管理を行うプロジェクト管理事業者と連携して当該プロジェクトのデータ管理を行うプロジェクト管理方法であって、
前記特定事業者、前記助成事業者及び前記プロジェクト管理事業者の指示をそれぞれ受け付ける受付処理を実行し、
前記受付処理によって受け付けた指示に基づいて、前記プロジェクトに関するデータをプロジェクトデータとして記憶手段に登録し、又は、更新し、
前記所与の指示に基づいて、前記プロジェクトのステータスを検出し、
前記検出されたステータスを前記プロジェクトデータに対応付けて前記記憶手段に登録し、又は、当該特定したステータスに既に当該記憶手段に登録されたステータスを更新し、
前記プロジェクトデータを、前記特定事業者、前記助成事業者及び前記プロジェクト管理事業者の各端末装置に提供し、
前記プロジェクトデータを各端末装置に提供する際に、前記受付処理によって指示を受け付けた事業者の種別と、前記登録されたステータスと、に基づいて、前記プロジェクトデータにおけるデータ入力に関する制御を行う入力制御処理、及び、前記プロジェクトデータの表示態様を制御する表示態様制御処理の少なくともいずれか1の処理を実行する、構成を有している。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】一実施形態におけるプロジェクト管理システムの構成を示すシステム構成図である。
【
図2】一実施形態のプロジェクト管理サーバ装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。
【
図3】一実施形態の端末装置の構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図4】一実施形態のプロジェクト管理サーバ装置におけるプロジェクトデータのデータ管理(入力制御処理及び表示態様制御処理)に関する処理について説明するための図である。
【
図5】一実施形態のプロジェクトデータ記憶部に登録されているプロジェクトデータの例を示す図である。
【
図6】一実施形態のプロジェクト管理サーバ装置において実行されるデータ処理の1つである入力制御処理について説明するための図である。
【
図7】一実施形態のプロジェクト管理サーバ装置において実行されるデータ処理の1つである入力制御処理について説明するための図である。
【
図8】一実施形態のプロジェクト管理サーバ装置において実行されるデータ処理の1つである入力制御処理について説明するための図である。
【
図9】一実施形態のプロジェクト管理サーバ装置において実行されるデータ処理の1つである入力制御処理について説明するための図である。
【
図10】一実施形態のプロジェクト管理サーバ装置において実行されるデータ処理の1つである表示態様制御処理について説明するための図である。
【
図11】一実施形態のプロジェクト管理サーバ装置において実行されるデータ処理の1つである表示態様制御処理について説明するための図である。
【
図12】一実施形態のプロジェクト管理サーバ装置によって実行される入力制御処理及び表示態様制御処理を含むデータ管理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特定のプロジェクトを実行する特定事業者と、当該プロジェクトに対して金銭的な助成を行う助成事業者と、当該プロジェクトの管理を行うプロジェクト管理事業者と、連携して当該プロジェクトのデータ管理を行うプロジェクト管理システムに対して本願のプロジェクト管理システムなどを適用した場合の実施形態である。
【0039】
[1]プロジェクト管理システム
まず、
図1を用いて本実施形態のプロジェクト管理システムSの概要について説明する。
【0040】
なお、
図1は、本実施形態におけるプロジェクト管理システムSの構成を示すシステム構成図である。
【0041】
また、図が煩雑になることを防止するために、
図1においては、一部の事業者のユーザによって利用される端末装置20のみを示している。
【0042】
すなわち、実際のプロジェクト管理システムSにおいては、
図1に示しているよりも多数の端末装置20が存在している。
【0043】
本実施形態のプロジェクト管理システムSは、特定のプロジェクトに関するデータ(以下、「プロジェクトデータ」という。)を、当該プログラムの進行状況などを示すステータスに対応付けつつ、各事業者に対して利便性を向上させたデータ管理を実行するシステムである。
【0044】
特に、プロジェクト管理システムSは、3者以上の事業者によって、経費の執行管理、及び、書類又は経費の監査などの経費又は書類の検査をデータ上で共同して実行可能とするシステムである。
【0045】
そして、プロジェクト管理システムSは、プロジェクトデータに関する指示を受け付けた事業者の種別と、当該プロジェクトの進行状況を示すステータスと、に基づいて、当該プロジェクトデータを管理し、各事業者に対して、プロジェクトデータの入力サポート及び検査サポートを含むプロジェクト管理を行うためのシステムである。
【0046】
具体的には、本実施形態のプロジェクト管理システムSは、
図1に示すように、データの入力サポートを含むプロジェクト管理に関する各種の処理を実行するプロジェクト管理サーバ装置10と、インターネットなどのネットワークを介してプロジェクト管理サーバ装置10に接続され、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者がそれぞれ有する端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)と、から構成される。
【0047】
プロジェクト管理サーバ装置10は、例えば、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)や所定のプラットフォーム等を利用してデータ処理(入力制御処理及び表示態様制御処理)を含む各種の処理を実行する情報処理装置である。
【0048】
また、プロジェクト管理サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0049】
そして、プロジェクト管理サーバ装置10は、プロジェクトデータの管理を行うために用いる各種の情報が記憶される各種のデータベース(広義には記憶装置、メモリ)を有している。ただし、本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10は、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)にアクセスしてもよい。
【0050】
さらに、プロジェクト管理サーバ装置10は、各端末装置20と連動し、プロジェクトデータの入力制御及び当該プロジェクトデータの入力時や検査時(すなわち、確認時)などにおける表示制御などの当該プロジェクトデータを管理にするための各処理を実行する構成を有している。
【0051】
端末装置20は、各事業者(具体的には、各事情者に属するユーザ)によって利用されるPC(パーソナルコンピュータ)、タブレット型情報通信端末装置、スマートフォン、携帯型電話機、ゲーム装置、又は、HMDなどの情報処理装置によって構成される通信端末装置である。
【0052】
また、端末装置20は、インターネット(WAN)やLANなどのネットワークを介してプロジェクト管理サーバ装置10に接続可能な装置であり、プロジェクト管理サーバ装置10と有線又は無線によって通信回線を確立して各種のデータの授受を行う構成を有している。
【0053】
そして、端末装置20は、ユーザによって入力された入力情報などのプロジェクト管理サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及び、プロジェクト管理サーバ装置10から受信したデータを用いて表示制御を行う表示機能を備える構成を有している。
【0054】
さらに、端末装置20は、プロジェクト管理サーバ装置10と連動して、各事業者及びそれらに属するユーザを新規に登録するための処理を実行する。
【0055】
具体的には、端末装置20は、事業者に関する情報(以下、「事業者情報」という。)、及び、各事業者に属するユーザに関する情報(以下、「ユーザ情報」という。)の新規登録、及び、その更新を行う。
【0056】
[2]プロジェクト管理サーバ装置
次に、
図2を用いて本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10について説明する。
【0057】
なお、
図2は、本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10の構成を示す機能ブロック図の一例である。
【0058】
本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10は、
図2に例示するように、処理部100と、記憶部170と、情報記憶媒体180と、通信部196と、を有している。なお、プロジェクト管理サーバ装置10は、
図2の各部を全て含む必要はなく、その一部を省略した構成としてもよい。
【0059】
記憶部170は、処理部100などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などのハードウェアにより実現できる。特に、記憶部170は、各種の処理を実行する際に用いるワークエリアとして機能する。
【0060】
そして、本実施形態の記憶部170は、ワーク領域として使用される主記憶部171と、プロジェクトデータの管理に必要なデータが記憶される管理用データ記憶部172と、プロジェクトデータが記憶されたプロジェクトデータ記憶部173と、各事業者の情報(すなわち、事業者情報)及び当該各事業者に属するユーザに関する情報(すなわち、ユーザ情報)が記憶された事業者情報等記憶部174と、を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0061】
情報記憶媒体180は、コンピュータにより読み取り可能であり、この情報記憶媒体180にはプログラムやデータなどが格納されている。すなわち、情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0062】
なお、処理部100は、この情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)から読み出されたデータに基づいて本実施形態の種々の処理を行うことができる。
【0063】
例えば、情報記憶媒体180は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、ソリッドステートドライブ等のフラッシュメモリ、磁気テープ、又は、メモリ(ROM)、メモリカード等である。
【0064】
通信部196は、外部(例えば、端末装置20又はサービス用サーバ装置30)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0065】
処理部100は、記憶部170に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。なお、本実施形態の処理部100が、情報記憶媒体180に格納されているプログラムやデータを読み出し、読み出したプログラムやデータを一時的に記憶部170に格納し、そのプログラムやデータに基づいて処理を行ってもよい。
【0066】
また、処理部100(プロセッサ)は、記憶部170内の主記憶部をワーク領域として各種処理を行う。そして、処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0067】
具体的には、処理部100は、通信制御部101、入力受付処理部102、データ管理部103、ステータス管理部104、データ処理部105、タイマ管理部110、及び、情報提供部111を含む。
【0068】
なお、例えば、本実施形態の入力受付処理部102は、本発明の受信手段を構成し、データ管理部103は、本発明のデータ管理手段及び検出手段を構成する。また、例えば、本発明のステータス管理部104は、本発明の判定処理手段及びステータス制御手段を構成し、データ処理部105は、本発明のデータ調整手段を構成する。さらに、情報提供部111は、本発明の提供手段を構成する。
【0069】
通信制御部101は、ネットワークを介して端末装置20などと通信回線を確立し、相互に通信を行う。
【0070】
入力受付処理部102は、通信制御部101を介して各事業者の端末装置20によって入力された各ユーザの指示を受け付ける。
【0071】
データ管理部103は、各事業者の端末装置20によって受け付けた各事業者の指示に基づいて、プロジェクトに関するデータをプロジェクトデータとしてプロジェクトデータ記憶部173に登録し、又は、更新する。
【0072】
また、データ管理部103は、事業者情報として、各事業者の事業者IDに対応付けて、各事業者が特定事業者であるか、助成事業者であるか、又は、プロジェクト管理事業者であるかを示す事業種別の情報(以下、「事業種別情報」という。)を事業者情報等記憶部174に登録し、その管理を行う。
【0073】
さらに、データ管理部103は、端末装置20と連動し、ユーザ情報として、各事業者に属するユーザのユーザIDに対応付けて、各ユーザが属する事業者の事業者ID及び管理権限を事業者情報等記憶部174に登録し、その管理を行う。
【0074】
ステータス管理部104は、受け付けた各事業者の指示に基づいて、プロジェクトの進行状況を検出し、検出したプロジェクトの進行状況に基づいて、当該プロジェクトのステータスを特定する。
【0075】
そして、ステータス管理部104は、当該特定したステータスをプロジェクトデータに対応付けてプロジェクトデータ記憶部173に登録し、又は、当該特定したステータスに既に当該プロジェクトデータ記憶部173に登録されたステータスを更新する。
【0076】
データ処理部105は、各端末装置20にプロジェクトデータを提供する際に、受け付けた各事業者における種別と、登録されているステータスと、に基づいて、プロジェクトデータへの入力に関する制御を行う入力制御処理、プロジェクトデータの表示態様の制御を行う表示態様制御処理、又は、その双方を実行する。
【0077】
タイマ管理部110は、現在日時や所定のタイミングからの計測を行う機能を有しており、所定のタイミングが到来した場合に、現在時刻や計測結果を出力する。
【0078】
情報提供部111は、各事業者の端末装置20の指示に基づいて、プロジェクトデータを各事業者の端末装置20に提供する。
【0079】
特に、情報提供部111は、入力制御処理、表示態様制御処理又はその双方の処理が実行されたプロジェクトデータを提供してもよいし、端末装置20と連動し、端末装置20において入力制御処理、表示態様制御処理又はその双方の処理を実行させるための制御データを提供してもよい。
【0080】
[3]端末装置
次に、
図3を用いて、端末装置20について説明する。なお、
図3は、本実施形態の端末装置20の構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0081】
本実施形態の端末装置20は、
図3に示すように、処理部200と、タッチパネル等で構成される操作入力部260と、記憶部270と、情報記憶媒体280と、液晶パネル等の表示素子によって構成される表示部290と、通信部296と、音出力部292と、を有している。
【0082】
操作入力部260は、プレーヤからの入力情報を入力するための機器であり、プレーヤの入力情報を処理部200に出力する。
【0083】
本実施形態の操作入力部260は、ユーザの入力情報(入力信号)を検出する検出部262を備え、例えば、レバー、ボタン、マイク、タッチパネル型ディスプレー、キーボード、マウスなどによって構成される。
【0084】
記憶部270は、処理部200などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などのハードウェアにより実現できる。
【0085】
そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272と、プロジェクトデータにアクセスする際に必要なユーザの識別情報(ユーザID)及びパスワードなどの各事業者に属するユーザに関する情報が記憶されたユーザ情報記憶部273と、を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0086】
情報記憶媒体280は、コンピュータにより読み取り可能であり、この情報記憶媒体280には各種のアプリ、OS(オペレーティングシステム)の他に、特に、本実施形態においては、当該端末装置20に対応するユーザのユーザIDを含む各種のデータが記憶されている。
【0087】
すなわち、情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのアプリ(各部の処理をコンピュータに実行させるためのアプリ)及びユーザIDが記憶される。
【0088】
例えば、情報記憶媒体280は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)、メモリカード等である。
【0089】
通信部296は、外部(例えば、他の端末装置20、プロジェクト管理サーバ装置10及びサービス用サーバ装置30)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0090】
処理部200は、この情報記憶媒体280に格納されるアプリを読み出して実行することによって本実施形態の種々の処理を行うことができる。なお、情報記憶媒体280に記憶させておくアプリの種別については、任意である。
【0091】
処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるアプリに基づいて本実施形態の種々の処理を行う。なお、本実施形態の処理部200が、情報記憶媒体280に格納されているプログラムやデータを読み出し、読み出したプログラムやデータを一時的に記憶部27
0に格納し、そのプログラムやデータに基づいて処理を行ってもよい。
【0092】
また、処理部200(プロセッサ)は、記憶部270内の主記憶部をワーク領域として各種処理を行う。そして、処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0093】
処理部200は、通信制御部210、Webブラウザ211、表示制御部213、入力処理部214、データ登録更新処理部215、描画部220、音処理部230を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0094】
通信制御部210は、プロジェクト管理サーバ装置10とデータを送受信する処理を行う。また、通信制御部210は、プロジェクト管理サーバ装置10から送信されたデータを受信し、当該受信したデータを記憶部270に格納する処理、受信したデータを解析する処理、その他のデータの送受信に関する制御処理等を行う。
【0095】
なお、通信制御部210は、プロジェクト管理サーバ装置10の宛先情報(IPアドレス、ポート番号)を情報記憶媒体280に記憶し、管理する処理を行うようにしてもよい。そして、通信制御部210は、ユーザからの通信開始の入力情報を受け付けた場合に、プロジェクト管理サーバ装置10との通信を行うようにしてもよい。
【0096】
特に、通信制御部210は、プロジェクトデータのアクセス又は取得するために、プロジェクト管理サーバ装置10にユーザの識別情報、入力情報又はパスワードなどを送信し、又は、必要なデータをプロジェクト管理サーバ装置10から受信する処理を行う。
【0097】
Webブラウザ211は、Webページ(認証用画面、ロック解除用画面又はサービス享受用画面)を閲覧するためのアプリケーションプログラムであって、Webサーバ(プロジェクト管理サーバ装置10やサービス用サーバ装置30)から、HTMLファイルや画像ファイル等をダウンロードし、レイアウトを解析して表示制御する。
【0098】
また、Webブラウザ211は、入力フォーム(リンクやボタンやテキストボックス等)を用いてデータをWebサーバ(プロジェクト管理サーバ装置10やサービス用サーバ装置30)に送信する。
【0099】
なお、端末装置20は、Webブラウザ211によって、インターネットを介してURLによって指定されたWebサーバ(例えば、サービス用サーバ装置30)からの情報を表示させることができる。
【0100】
例えば、端末装置20は、プロジェクト管理サーバ装置10から受信した各コンテンツ(HTML等のデータ)をWebブラウザ211によって表示させることができる。
【0101】
表示制御部213は、表示部290に表示する処理を行う。例えば、表示制御部213は、Webブラウザ211を用いて表示してもよい。
【0102】
入力処理部214は、ユーザによって操作入力部260から入力された入力情報を認識し、認識した情報に基づいて各種の処理を実行する。
【0103】
データ登録更新処理部215は、事業者又は当該事業者に属するユーザの新規登録又は更新をする際に、プロジェクト管理サーバ装置10と連動して、事業者情報、及び、ユーザ情報の新規登録、及び、その更新を行う。
【0104】
描画部220は、処理部200で行われる種々の処理に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示制御部213によって表示部290に出力する。
【0105】
音処理部230は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などを生成し、音出力部292に出力する。
【0106】
[4]本実施形態の手法
[4.1]概要
次に、
図4を用いて本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10におけるプロジェクトデータのデータ管理(入力制御処理及び表示態様制御処理)に関する処理について説明する。
【0107】
なお、
図4は、本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10におけるプロジェクトデータのデータ管理(入力制御処理及び表示態様制御処理)に関する処理について説明するための図である。
【0108】
プロジェクト管理サーバ装置10は、特定のプロジェクトを実行する特定事業者、当該プロジェクトに対して金銭的な助成を行う助成事業者、及び、当該プロジェクトのプロジェクト管理を行うプロジェクト管理事業者と連携して当該プロジェクトのプロジェクト管理に関する処理を実行する構成を有している。
【0109】
特に、プロジェクト管理サーバ装置10は、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の3者が連携して実行するプロジェクトを管理する場合に、事業者の種別及びプロジェクトのステータスに基づいて、プロジェクトデータの入力制御又は表示制御を実行する構成を有している。
【0110】
具体的には、プロジェクト管理サーバ装置10は、
(A1)特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の指示をそれぞれ受け付ける入力受付処理、
(A2)受付処理によって受け付けた指示に基づいて、プロジェクトに関するデータをプロジェクトデータとしてプロジェクトデータ記憶部173に登録し、又は、更新するデータ管理処理、
(A3)受付処理によって受け付けた指示に基づいて、プロジェクトのステータスを検出するステータス検出処理と、
(A4)検出したステータスをプロジェクトデータに対応付けてプロジェクトデータ記憶部173に登録し、又は、当該特定したステータスに既に当該プロジェクトデータ記憶部173に登録されたステータスを更新するステータス制御処理、
(A5)プロジェクトデータを、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の各端末装置20に提供するデータ提供処理、及び、
(A6)プロジェクトデータを各端末装置20に提供する際に、受付処理によって指示を受け付けた事業者の種別と、登録されたステータスと、に基づいて、プロジェクトデータにおけるデータ入力に関する制御を行う入力制御処理、及び、プロジェクトデータの表示態様を制御する表示態様制御処理の少なくともいずれか1の処理を実行するデータ処理、を実行する構成を有している。
【0111】
このような構成を有することによって、本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10は、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の3者によって共同のプロジェクトのデータを管理する場合に、事業者毎に最適な操作及び最適な表示を行うことができるので、共同プロジェクトにおけるデータを用いた管理において各業者の利便性を向上させることができるようになっている。
【0112】
[4.2]プロジェクトデータ
次に、
図5を用いて本実施形態のプロジェクトデータについて説明する。
【0113】
なお、
図5は、本実施形態のプロジェクトデータ記憶部173に登録されているプロジェクトデータの例を示す図である。
【0114】
本実施形態のプロジェクトデータは、例えば、大学又は企業などの研究事業、公益的なイベントを含むイベント事業、建設事業(建築又は土木に関する事業)、及び、投資事業などの特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者を含む3者以上の事業者が関わる共同運用するためのプロジェクトに関するデータである。
【0115】
そして、プロジェクトデータは、このようなプロジェクトに関する経費や予算、工期やスケジュール、労働時間や人員、資材や原材料、投資、事業計画、及び、報告書(日報、事業報告又は財務状況)などのプロジェクトに関するデータである。
【0116】
例えば、プロジェクトデータには、
図5に示すように、プロジェクト毎に、プロジェクトIDに対応付けて、
(A1)データにアクセス可能な各事業者IDに対応付けられたユーザID及びパスワードデータと、
(A2)各項目に関するプロジェクトデータの本体を構成する本体データと、
(A3)現時点でのステータスを示すステータス情報と、
が含まれる。
【0117】
そして、各プロジェクトデータは、上述のように、プロジェクトデータ記憶部173に記憶されている。
【0118】
特に、本体データは、プロジェクトに関する経費や予算、工期やスケジュール、労働時間や人員、資材や原材料、投資、事業計画、及び、報告書などを構成するデータである。
【0119】
また、ステータス情報は、プロジェクトのステータスを示す情報であって、例えば、入力ステータス(申請準備)、申請確認ステータス、申請差戻ステータス、及び、提出(申請受理)ステータスなどの各ステータスを示す情報である。
【0120】
[4.3]入力受付処理及びデータ管理
次に、本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10において実行される入力受付処理及びデータ管理処理について説明する。
【0121】
入力受付処理部102は、各事業者の端末装置20によって入力されて送信された当該各事業者に属するユーザの指示を受信し、受信したユーザの指示を受け付ける入力受付処理を実行する。
【0122】
具体的には、入力受付処理部102は、プロジェクトデータに対するデータ入力、検査、又は、申請などに対するユーザの指示を受け付ける。
【0123】
特に、入力受付処理部102は、所与の項目におけるデータの登録又は修正、入力されているデータの表示(該当する項目の表示及びプロジェクトデータ全ての項目の表示)、及び、ステータスの変更指示を受け付ける、
【0124】
なお、入力受付処理部102は、端末装置20によって受け付けられた指示に代えて、
プロジェクト管理サーバ装置10の管理者の指示及びプログラムの指示を受け付けてもよい。
【0125】
一方、データ管理部103は、入力受付処理によって受け付けた指示に基づいて、プロジェクトに関するデータをプロジェクトデータとしてプロジェクトデータ記憶部173に登録し、又は、更新を行う。
【0126】
[4.4]ステータス検出処理を含むステータス制御処理
次に、本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10において実行されるステータス検出処理を含むステータス制御処理部について説明する。
【0127】
ステータス管理部104は、入力受付処理によって受け付けたユーザの指示に基づいて、プロジェクトのステータスを検出するステータス検出処理と、検出したステータスをプロジェクトデータに対応付けてプロジェクトデータ記憶部173に登録するステータス制御処理を実行する。
【0128】
特に、ステータス管理部104は、ステータス検出処理としては、日程やスケジュール的に分けられた複数のステータスの中から、事業者の指示などの予め定められたタイミングによって分けられたステータスの中から、又は、金額によって分けられた複数のステータスの中から、1のステータスを検出する。
【0129】
また、ステータス管理部104は、入力受付処理によって受け付けたユーザの指示によって指定されたステータスを、現在のステータスとして検出する。
【0130】
例えば、ステータス管理部104は、
(A1)特定事業者がプロジェクトデータとしてデータを入力中であることを示すステータス(申請準備)、
(A2)当該データが入力されたプロジェクトデータがプロジェクト管理事業者によって確認中であることを示すステータス(申請確認中)、
(A3)プロジェクトデータのプロジェクト管理事業者による確認が終了したことを示すステータス(申請確認済み)、
(A4)助成事業者にプロジェクトデータが申請されたことを示すステータス(申請受理)、又は、
(A5)特定事業者においてプロジェクトデータに対するデータ入力の修正をしていることを示すステータス(申請差戻)
のいずれかを検出する。
【0131】
なお、ステータス管理部104は、ユーザの指示に代えて、又は、加えて、プロジェクトデータのデータ入力状況、時刻などのタイミング若しくはスケジュール、又は、プロジェクト自体の進捗(例えば、作業日報からの検出)に基づいて、プロジェクトデータにおけるステータスを検出してもよい。
【0132】
一方、ステータス管理部104は、ステータス制御処理として、プロジェクトデータのステータスを検出すると、検出したステータスをプロジェクトデータに対応付けてプロジェクトデータ記憶部173に登録し、又は、当該特定したステータスに既に当該プロジェクトデータ記憶部173に登録されたステータスを更新する。
【0133】
[4.5]データ提供処理
次に、本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10によって実行されるデータ提供処理について説明する。
【0134】
情報提供部111は、プロジェクトデータを、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の各端末装置20に提供するデータ提供処理を実行する。
【0135】
具体的には、情報提供部111は、ユーザによって、プロジェクトデータの閲覧(データ入力を実行する場合も含む。)の指示を受信すると、プロジェクトデータ記憶部173に記憶されているプロジェクトデータを提供する。
【0136】
特に、本実施形態の情報提供部111は、データ処理部105によって入力制御処理、表示態様制御処理、又は、その双方の処理が実行されたプロジェクトデータを該当する端末装置20に送信する。
【0137】
[4.6]データ処理(入力制御処理及び表示態様制御処理)
[4.6.1]入力制御処理
次に、
図6~
図11を用いて、本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10において実行されるデータ処理の1つである入力制御処理について説明する。
【0138】
なお、
図6~
図11は、本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10において実行されるデータ処理の1つである入力制御処理について説明するための図である。
【0139】
(入力制御処理の概要)
データ処理部105は、プロジェクトデータを各端末装置20に提供する際に、入力受付処理によって指示を受け付けた事業者の種別と、その時点において登録されているプロジェクトデータのステータスと、に基づいて、当該プロジェクトデータにおけるデータ入力に関する制御を行う入力制御処理を実行する。
【0140】
すなわち、データ処理部105は、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の3者が連携して実行するプロジェクトを管理する場合に、事業者の種別及びプロジェクトのステータスに基づいて、プロジェクトデータの入力制御処理を実行することが可能な構成を有している。
【0141】
具体的には、データ処理部105は、入力制御処理としては、
(A1)事業者の種別、ステータス又はその双方の組み合わせによって全部又は一部の項目の入力の可否を制御する処理(以下に示す「入力制御処理1」)、又は、
(A2)1の事業者(例えば、プロジェクト管理事業者)の特定のプロジェクトデータの特定の項目に対する入力に関する作業を、他のステータスにおける他の事業者(例えば、特定事業者)の同一のプロジェクトデータの同一項目に対する入力作業とは異なる制御によって実行する処理(以下に示す「入力制御処理2」)、及び、
(A3)1の事業者(例えば、特定事業者)におけるプロジェクトデータに対する入力項目を、他の事業者(例えば、プロジェクト管理事業者)における同一ステータスの入力項目とは異なる項目に設定する処理(以下に示す「入力制御処理3」)、
を実行する。
【0142】
なお、本実施形態のデータ処理部105において実行される入力制御処理1、入力制御処理2、及び、入力制御処理3の詳細については以下に説明する。
【0143】
(入力制御処理1)
データ処理部105は、入力制御処理として、事業者の種別及びステータスの組み合わせによって、プロジェクトデータにおける全部の項目、又は、一部の項目に対する入力の可否を制御する。
【0144】
すなわち、データ処理部105は、入力制御処理として、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の種別、及び、これらとステータスの組み合わせにおいては、プロジェクトデータの全項目若しくは一部の項目の入力を禁止し、又は、プロジェクトデータの全項目若しくは一部の項目の入力を許可することが可能な構成を有している。
【0145】
例えば、データ処理部105は、
図6に示すように、申請確認中のステータスの場合に、プロジェクト管理事業者に対して、他の種類の事業者(例えば、特定事業者)による入力可能な入力項目への入力禁止、又は、当該特定事業者が申請確認中のステータスの場合に入力禁止な入力項目への入力許可を実行する。
【0146】
なお、
図6(A)は、特定事業者用プロジェクトデータの表示画面の例を示す図であり、
図6(B)は、プロジェクト管理事業者用プロジェクトデータの表示画面の例を示す図である。
【0147】
また、
図6(A)の特定事業者用プロジェクトデータの表示画面においては、四角で囲まれた項目に対してテキスト入力又はプルダウンメニューによる選択入力が可能であり、更新ボタンをクリックすることによってプロジェクトデータの更新を行うことが可能なことが示されている。
【0148】
その一方、
図6(B)のプロジェクト管理事業者用プロジェクトデータの表示画面においては、入力項目は表示されるだけであり、入力もできず(全入力項目の入力禁止)、かつ、更新のボタンもクリックできないことが示されている。
【0149】
(入力制御処理2)
データ処理部105は、入力制御処理として、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者のうち1の事業者のプロジェクトデータの特定の項目に対する入力に関する作業を、他のステータスにおける他の事業者の同一のプロジェクトデータの同一の特定の項目に対する入力に関する作業とは異なる制御によって、実行する。
【0150】
すなわち、データ処理部105は、入力制御処理として、プロジェクトデータに対して特定の項目が入力される場合に、事業者の種別に応じて、データの入力作業を補助する処理、又は、添付データの添付を確認させるため処理などを実行すべき処理と、不要な処理と、を選別して入力制御を実行することが可能な構成を有している。
【0151】
例えば、データ処理部105は、
図7に示すように、申請準備中のステータスの場合には、特定事業者のユーザによって、特定の項目に対する入力を実行した場合には、プロジェクト管理事業者の同ステータスのプロジェクトデータの表示とは異なり、証憑の添付が必須であることの通知など、入力データに応じて必須書類の添付を促すアラートを通知する入力作業を補助する処理を、入力制御処理として、実行する。
【0152】
なお、
図7(A)は、特定事業者用プロジェクトデータの表示画面の例を示す図であり、
図7(B)は、プロジェクト管理事業者用プロジェクトデータの表示画面の例を示す図である。
【0153】
また、
図7(A)の特定事業者用プロジェクトデータの表示画面においては、証憑が必要なNo.3の入力について、証憑がアップされていないことによってアラート表示がされていることが示されている。
【0154】
その一方、
図7(B)のプロジェクト管理事業者用プロジェクトデータの表示画面にお
いては、入力項目は表示されるだけであり、アラート表示もなく、かつ、更新のボタンもクリックできないことが示されている。
【0155】
また、例えば、データ処理部105は、
図8に示すように、申請確認中のステータスの場合には、特定事業者の同ステータスのプロジェクトデータの表示とは異なり、プロジェクト管理事業者のユーザによって、特定の項目に対する検査を実行した場合には、当該項目が検査済みであることを示すマーキング表示を行う入力作業を補助する処理、入力制御処理として、実行する。
【0156】
なお、
図8(A)は、プロジェクト管理事業者用プロジェクトデータの表示画面の例を示す図であり、
図8(B)は、特定事業者用プロジェクトデータの表示画面の例を示す図である。
【0157】
また、
図8(A)のプロジェクト管理事業者用プロジェクトデータの表示画面においては、確認が行われた項目に対するチェックボックスをクリックした場合に該当する項目全体にマーキングされることが示されている。
【0158】
その一方、
図8(B)の特定事業者用プロジェクトデータの表示画面においては、各入力項目が同様に表示されるだけであることが示されている。ただし、
図8(B)においては、当該ステータスにおいては、特定事業者用プロジェクトデータの表示画面であっても、入力項目への入力も不可となっていることが示されている。
【0159】
(入力制御処理3)
データ処理部105は、入力制御処理として、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者のうち1の事業者のプロジェクトデータの入力項目を、同一のステータスにおける他の事業者の当該プロジェクトデータの入力項目とは異なる入力項目に設定する。
【0160】
すなわち、データ処理部105は、同一ステータスであっても、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の種別が異なれば、入力項目を変化させることが可能な構成を有している。
【0161】
具体的には、データ処理部105は、プロジェクト管理事業者に対して、プロジェクトデータの入力項目を、同一のステータスにおける他の種類の事業者(例えば、特定事業者)の当該プロジェクトデータの入力項目とは異なる入力項目に設定する。
【0162】
例えば、データ処理部105は、
図9に示すように、申請確認中のステータスの場合には、特定事業者のプロジェクトデータの入力を全項目に対して禁止に、プロジェクト管理事業者の特定事業者のプロジェクトデータの入力の一部(適正コメントの入力項目)を追加する。
【0163】
なお、
図9(A)は、特定事業者用プロジェクトデータの表示画面の例を示す図であり、
図9(B)は、プロジェクト管理事業者用プロジェクトデータの表示画面の例を示す図である。
【0164】
また、
図9(A)の特定事業者用プロジェクトデータの表示画面においては、プロジェクトデータにおいて入力項目が全面禁止になっていることが示されている。
【0165】
その一方、
図9(B)のプロジェクト管理事業者用プロジェクトデータの表示画面においては、同一のステータスについて、No.3の入力項目についてその修正を依頼する旨のコメントを入力するための項目があることが示されている。ただし、
図9(B)におい
ては、その他の入力項目については入力禁止となっていることが示されている。
【0166】
また、データ処理部105は、申請確認中の次のステータスである申請差戻ステータスに移行し、特定事業者のユーザが当該プロジェクトデータにアクセスした場合には、
図9(B)に示される特定の入力項目についてその修正を依頼する旨のコメントの項目を、特定事業者用プロジェクトデータの表示画面に表示させるための制御(以下で説明する表示態様制御処理の一例)を実行する。
【0167】
[4.6.2]表示態様制御処理
次に、本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10において実行されるデータ処理の1つである表示態様制御処理について説明する。
【0168】
(入力制御処理の概要)
データ処理部105は、プロジェクトデータを各端末装置20に提供する際に、入力受付処理によって指示を受け付けた事業者の種別と、その時点において登録されているプロジェクトデータのステータスと、に基づいて、当該プロジェクトデータの表示態様を制御する表示態様制御処理を実行する。
【0169】
すなわち、データ処理部105は、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の3者が連携して実行するプロジェクトを管理する場合に、事業者の種別及びプロジェクトのステータスに基づいて、プロジェクトデータの表示態様制御処理を実行することが可能な構成を有している。
【0170】
具体的には、データ処理部105は、表示態様制御処理としては、
(B1)特定のステータスにおいて、1の事業者(例えば、特定事業者)のプロジェクトデータを、プロジェクトデータの各項目に沿って、他の事業者(例えば、助成事業者)において表示されるプロジェクトデータの表示態様とは異なる表示態様によって、表示させる処理、及び、
(B2)特定のステータスにおいて、1の事業者(例えば、特定事業者)のプロジェクトデータを、関連する項目毎にまとめて、他の事業者(例えば、助成事業者)において表示されるプロジェクトデータの表示指標が異なる表示態様によって、表示させる処理、
など、1の事業者において、特定のステータスにおけるプロジェクトデータを、他のステータスのプロジェクトデータの表示態様とは異なる表示態様によって、表示させる処理を実行する。
【0171】
なお、本実施形態の表示態様には、例えば、画面表示される際の入力項目の表示や非表示の制御、装飾(色、サイズ、形、網掛けその他の装飾)の有無、デザイン、及び、並び(行列の変換や順番の入れ替え)などが含まれる。
【0172】
(表示態様制御処理1)
データ処理部105は、表示態様制御処理として、特定のステータスにおいて、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者のうち1の事業者のプロジェクトデータを、プロジェクトデータの各項目に沿って、他の事業者において表示されるプロジェクトデータの表示態様とは異なる表示態様によって、表示させる。
【0173】
すなわち、データ処理部105は、特定事業者においてプロジェクトデータの入力がしやすいデータフォーマットによって表示される表示態様と、助成事業者によって所定のフォーマット形式に沿って当該プロジェクトデータを表示する表示態様と、を変えるなど、プロジェクトデータの各項目に沿って、他の事業者において表示されるプロジェクトデータの表示態様とは異なる表示態様させることが可能な構成を有している。
【0174】
例えば、データ処理部105は、
図10に示すように、申請確認中のステータスの場合であって、入力項目が経費に関する各項目の場合には、特定事業者には、勘定科目、数量、金額、及び、日付などを申請プロジェクトデータの各項目をそれぞれ確認可能に表示させる表示態様制御処理を実行する。
【0175】
また、例えば、データ処理部105は、
図10に示すように、申請確認中のステータスの場合であって、入力項目が業務進行業況に関する各項目の場合には、特定事業者には、担当者名、作業行程、作業時間、現場写真、及び、作業日報などを申請プロジェクトデータの各項目をそれぞれ確認可能に表示させる表示態様制御処理を実行する。
【0176】
その一方、例えば、データ処理部105は、上記と同一のステータスにおいて、助成事業者には、申請手続きフォーマットに沿ってプロジェクトデータの各項目を表示させる。
【0177】
なお、
図10は、助成事業者用プロジェクトデータの表示画面であって、プロジェクトデータを申請書類としての特定の様式に合致させて表示させた画面の例を示す図である。ただし、
図10のプロジェクトデータの表示画面は、助成事業者用であって特定事業者及びプロジェクト管理事業者のプロジェクトデータとしては表示されない。
【0178】
(表示態様制御処理2)
データ処理部105は、表示態様制御処理として、特定のステータスにおいて、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者のうち1の事業者のプロジェクトデータを、当該プロジェクトデータに関連する項目毎にまとめて、他の事業者において表示されるプロジェクトデータの表示指標が異なる表示態様によって、表示させる。
【0179】
すなわち、データ処理部105は、適切なデータ入力を行うことができるとともに、同一ステータスであっても、特定事業者、助成事業者及びプロジェクト管理事業者の種別が異なれば、適切な表示態様によってプロジェクトデータを表示させることが可能な構成を有している。
【0180】
例えば、データ処理部105は、
図11に示すように、助成事業者によっては、プロジェクトデータの項目を複数のカテゴリに分類し、当該分類毎にプロジェクトデータを表示させる表示態様制御処理を実行する。
【0181】
その一方、例えば、データ処理部105は、上記と同一のステータスにおいて、特定事業者によっては、プロジェクトデータの各項目を全部表示させる表示態様制御処理を実行する。
【0182】
なお、
図11は、助成事業者用プロジェクトデータの表示画面であって、特定事業者における経費執行管理において、その計画に対して、入力中、確認待ち、承認済み、及び、支払済みの各カテゴリの実績を表示した例を示す図である。ただし、
図11のプロジェクトデータの表示画面は、助成事業者用の画面であって特定事業者及びプロジェクト管理事業者のプロジェクトデータとしては表示されない。
【0183】
[4.7]変形例
次に、本実施形態の変形例について説明する。
【0184】
(端末装置によるデータ処理)
本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10において、入力制御処理、表示態様制御処理又はその双方の処理が実行されているが、これらの処理が、プロジェクト管理サーバ
装置10と協働して端末装置20において実行されてもよいし、端末装置20において単独で実行されてもよい。
【0185】
すなわち、端末装置20は、プロジェクトデータとともに、入力制御処理及び表示態様制御処理を実行するための制御データ又はプログラムデータをプロジェクト管理サーバ装置10から取得し、当該取得した制御データ又はプログラムデータに基づいて、入力制御処理、表示態様制御処理又はその双方の処理を実行してもよい。
【0186】
(サーバ装置の他の構成例)
本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10においては、1台のサーバ装置によって実現してもよいし、又は、それぞれ、複数のサーバ装置によって構成されてもよい。
【0187】
また、本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10においては、プロジェクト管理事業者の端末装置20の機能が組み込まれてもよい。
【0188】
(その他のデータ処理)
本実施形態においては、データ処理部105は、事業種別毎、又は、ステータス毎に、入力項目又は表示対象を規定するフォーマットデータを用いて、入力制御処理、及び、表示態様制御処理の少なくともいずれか1の処理を実行してもよい。
【0189】
すなわち、データ処理部105は、事業種別毎、又は、ステータス毎に、入力制御又は表示制御を行うためのシステム設計やプログラムの生成を簡素化させて、迅速、適切、かつ、低コストで実現可能な構成を有している。
【0190】
具体的には、事業種別毎、又は、ステータス毎に、入力項目又は表示対象を規定するフォーマットデータが管理用データ記憶部172に記憶されていることを前提に、当該事業者の種別及びステータスに基づいて、使用するフォーマットデータを特定する。
【0191】
そして、データ処理部105は、当該特定したフォーマットデータに基づいて、入力制御処理、及び、表示態様制御処理の少なくともいずれか1の処理を実行する。
【0192】
なお、この場合であっても、データ処理部105は、申請確認中のステータスの場合には、申請手続きフォーマットに沿ってプロジェクトデータの各項目を表示させることができるようになっている。
【0193】
(複数の特定事業者を管理する場合)
本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10は、1の特定事業者に対する特定のプロジェクトについてプロジェクト管理事業者及び助成事業者が、該当するプロジェクトデータの管理を行っているが、プロジェクト管理事業者及び助成事業者が、複数の特定事業者に対してそれぞれ管理しつつ、複数の特定事業者から構成されるグループとしての管理をも実行してもよい。
【0194】
この場合には、プロジェクト管理サーバ装置10は、グループに属するプロジェクトデータを横断的に集計、又は、解析しつつ、プロジェクト管理事業者及び助成事業者に対する入力制御処理及び表示態様制御処理を実行することが可能な構成を有する。
【0195】
(プロジェクトデータの出力)
本実施形態においては、プロジェクトデータの入力が完了し、上記のように、所定の申請手続きフォーマットに沿ってプロジェクトデータの各項目を表示させた場合には、当該表示されたフォーマットに沿ってプロジェクタデータを印刷して提供してもよい。
【0196】
[5]本実施形態における動作
次に、
図12を用いて本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10によって実行される入力制御処理及び表示態様制御処理を含むデータ管理の動作について説明する。
【0197】
なお、
図12は、本実施形態のプロジェクト管理サーバ装置10によって実行される入力制御処理及び表示態様制御処理を含むデータ管理の動作を示すフローチャートである。
【0198】
本動作においては、既に各事業者のユーザがプロジェクト管理サーバ装置10にログイン可能に登録されているものとする。
【0199】
また、本動作においては、プロジェクトデータが既にプロジェクトデータ記憶部173に記憶されているものとし、入力制御処理及び表示態様制御処理に用いるフォーマットデータなどの各種のデータが管理用データ記憶部172に記憶されている。
【0200】
まず、データ処理部105は、入力受付処理部102を介してユーザのログインを検出すると(ステップS101)、ユーザを特定しつつ、当該ユーザが属する事業者種別及びアクセス可能なプロジェクトデータを特定する(ステップS102)。
【0201】
次いで、ステータス管理部104は、特定したアクセス可能なプロジェクトデータにおけるステータスを特定する(ステップS103)。
【0202】
次いで、データ処理部105は、特定したユーザが属する事業者及びステータスに基づいて、プロジェクトデータに対する入力制御処理及び表示態様制御処理の各種のデータ処理の実行を開始する(ステップS104)。
【0203】
このとき、情報提供部111は、該当するプロジェクトデータに対して、入力制御処理及び表示態様制御処理されたプロジェクトデータの該当するユーザの端末装置20への提供を開始する。
【0204】
なお、データ処理部105は、入力制御処理及び表示態様制御処理を含むデータ処理の実行を開始すると、入力受付処理部102及び情報提供部111と連動しプロジェクトデータに対するデータの入力及び修正、データの確認、又は、データの申請などのユーザの属する事業者の種別に応じて各種のデータ処理を実行する。
【0205】
次いで、データ処理部105は、データ処理の実行中に、入力受付処理部102を介して、ユーザからのステータスの変更指示を受信したか否かを判定する(ステップS105)。
【0206】
このとき、データ処理部105は、ユーザからのステータスの変更指示を受信したと判定した場合には、ステップS106の処理に移行し、ユーザからのステータスの変更指示を受信していないと判定した場合には、直接ステップS107の処理に移行する。
【0207】
次いで、データ処理部105は、ユーザからのステータスの変更指示を受信したと判定した場合には、該当するプロジェクトデータのステータス情報を指示されたステータスに更新する(ステップS106)。
【0208】
次いで、データ処理部105は、入力受付処理部102を介してデータ処理の終了の指示が入力されたか否かを判定する(ステップS107)。
【0209】
このとき、データ処理部105は、データ処理の終了の指示が入力されたと判定した場合には、本動作を終了させ、データ処理の終了の指示が入力されていないと判定したしたら、ステップS105の処理に戻る。
【0210】
[6]その他
本実施形態の記憶部170は、プロジェクト管理サーバ装置10と単独でネットワークに接続されていてもよいし、それぞれ、1又は複数のデータベースで形成されていてもよい。
【0211】
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0212】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0213】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0214】
S :認証管理通信システム
10 :プロジェクト管理サーバ装置
20 :端末装置
30 :サービス用サーバ装置
100 :処理部
101 :通信制御部
102 :入力受付処理部
103 :データ管理部
104 :ステータス管理部
105 :データ処理部
110 :タイマ管理部
111 :情報提供部
170 :記憶部
171 :主記憶部
172 :管理用データ記憶部
173 :プロジェクトデータ記憶部
174 :事業者情報等記憶部
180 :情報記憶媒体
196 :通信部
200 :処理部
210 :通信制御部
211 :Webブラウザ
213 :表示制御部
214 :入力処理部
215 :データ登録更新処理部
220 :描画部
230 :音処理部
260 :操作入力部
262 :検出部
270 :記憶部
271 :主記憶部
272 :画像バッファ
273 :ユーザ情報記憶部
280 :情報記憶媒体
290 :表示部
292 :音出力部
296 :通信部