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▶ ティーエムアールダブリュー ファウンデーション アイピー エスエーアールエルの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128970
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】画像キャプチャシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/695 20230101AFI20240913BHJP
   H04N 23/698 20230101ALI20240913BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20240913BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20240913BHJP
   G03B 7/091 20210101ALI20240913BHJP
【FI】
H04N23/695
H04N23/698
H04N23/60 300
G03B15/00 U
G03B15/00 Q
G03B15/00 P
G03B7/091
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024036080
(22)【出願日】2024-03-08
(31)【優先権主張番号】18/182,269
(32)【優先日】2023-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520509030
【氏名又は名称】ティーエムアールダブリュー ファウンデーション アイピー エスエーアールエル
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ヤーリ, チェヴァット
(72)【発明者】
【氏名】マンザネラ リドン, ヘスス
【テーマコード(参考)】
2H002
5C122
【Fターム(参考)】
2H002GA15
2H002GA16
5C122DA02
5C122DA08
5C122EA65
5C122EA66
5C122FA03
5C122FA18
5C122FH04
5C122FH09
5C122FH11
5C122FH14
5C122FH20
5C122GC14
5C122GC52
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数のカメラ(画像キャプチャデバイス)を用いて、動いているターゲットを撮影する際に、カメラオペレータが必要である。
【解決手段】ターゲットを有するシーンの画像をキャプチャするように構成された一次カメラ及び二次カメラと、カメラに接続され、カメラからパラメータを受信し、且つカメラを自動的に選択して作動させ、ターゲットをカメラに割り当てるように構成された制御ユニットとを備え、一次カメラにターゲットが割り当てられるときは、一次カメラがターゲットにロックオンし、ターゲットを追跡し、ターゲットが第1の二次カメラの視野にあるときは、制御ユニットは、第1の二次カメラを作動させて制御して、ターゲットを追跡する。ターゲットが第1の二次カメラの視野から出て行き、第2の二次カメラの視野に入るときは、制御ユニットは、第1の二次カメラを無効にし、第2の二次カメラを作動させて制御して、ターゲットを追跡する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のカメラを制御するための画像キャプチャシステムであって、
ターゲットを有するシーンの画像をキャプチャするように構成された一次カメラと、
前記シーンの画像をキャプチャするように構成された第1の二次カメラ及び第2の二次カメラと、
前記一次カメラ並びに前記第1の二次カメラ及び前記第2の二次カメラに接続され、前記一次カメラ並びに前記第1の二次カメラ及び前記第2の二次カメラからパラメータを受信し、且つ前記一次カメラ並びに前記第1の二次カメラ及び前記第2の二次カメラを自動的に選択して作動させ、前記ターゲットを前記一次カメラ並びに前記第1の二次カメラ及び前記第2の二次カメラに割り当てるように構成された制御ユニットと、
を具備し、
前記一次カメラに前記シーンの前記ターゲットが割り当てられるときは、前記一次カメラが前記ターゲットにロックオンし、前記ターゲットを追跡し、
前記ターゲットが前記第1の二次カメラの視野にあることに反応して、前記制御ユニットが、前記第1の二次カメラを作動させて制御して、前記ターゲットを追跡し、
前記ターゲットが前記第1の二次カメラの前記視野から出て行き、前記第2の二次カメラの視野に入ったことに反応して、前記制御ユニットが、前記第1の二次カメラを無効にし、前記第2の二次カメラを作動させて制御して、前記ターゲットを追跡し、
前記一次カメラ並びに前記第1の二次カメラ及び第2の二次カメラが前記ターゲットの異なるビューをキャプチャするように構成されている、
画像キャプチャシステム。
【請求項2】
前記シーンの画像をキャプチャするように構成された第2の一次カメラをさらに具備し、
前記システムは、複数のターゲットの画像を同時にキャプチャするように構成されている、請求項1に記載の画像キャプチャシステム。
【請求項3】
各ターゲットに、対応するカメラに接続する制御データユニットが割り当てられており、前記制御データユニットが、前記制御ユニットに各カメラのパラメータを提供するように構成されている、請求項2に記載の画像キャプチャシステム。
【請求項4】
二次カメラの作動及び制御についての2つの制御データユニット間の競合が、優先ルールによって解決される、請求項3に記載の画像キャプチャシステム。
【請求項5】
前記優先ルールが、
前記ターゲットと前記二次カメラとの相対距離、若しくは、
前記ターゲットのプロファイルデータ、又は、
これらの組み合わせ、
に基づいている、請求項4に記載の画像キャプチャシステム。
【請求項6】
前記一次又は二次カメラのうちの1つ又は複数によって取得されたビューから補間されたカメラビューを提供するように構成されている1つ又は複数の仮想カメラ、
をさらに具備する、請求項1に記載の画像キャプチャシステム。
【請求項7】
前記一次カメラが、前記画像を組み合わせて前記ターゲットのパノラマビューを形成し、組み合わされた前記画像をさらなる処理のためにサーバに送信するようにプログラムされたコンピュータ回路を備える、請求項1に記載の画像キャプチャシステム。
【請求項8】
前記一次カメラが、前記画像から背景を削除するようにプログラムされたコンピュータ回路を備える、請求項1に記載の画像キャプチャシステム。
【請求項9】
前記一次カメラの前記コンピュータ回路が、前記画像を、受信デバイスによってレンダリングされる仮想環境に転送するようにさらにプログラムされている、請求項8に記載の画像キャプチャシステム。
【請求項10】
前記仮想環境が、ビデオ会議セッションをホストすることを可能にし、前記仮想環境でレンダリングされる前記画像がビデオ会議セッションの参加者を表す、請求項9に記載の画像キャプチャシステム。
【請求項11】
前記制御ユニットが、前記一次カメラ内にある、請求項1に記載の画像キャプチャシステム。
【請求項12】
前記一次及び前記二次カメラが、深度情報をキャプチャし、前記深度情報を3次元メッシュに変換するように構成されている、請求項1に記載の画像キャプチャシステム。
【請求項13】
前記二次カメラが前記3次元メッシュを前記一次カメラに送信するように構成されており、前記一次カメラが、前記3次元メッシュを処理し、組み合わせ、圧縮してから、前記圧縮された3次元メッシュを受信デバイスに送信するように構成されている、請求項12に記載の画像キャプチャシステム。
【請求項14】
複数のカメラを制御するための方法であって、
シーンのターゲットを、前記シーンの画像をキャプチャするように構成された一次カメラに割り当てるステップと、
前記ターゲットにロックオンし、前記ターゲットを追跡するステップと、
制御ユニットによって、前記一次カメラ、並びに前記シーンの画像をキャプチャするように構成された第1の二次カメラ及び第2の二次カメラのパラメータを読み取るステップと、
前記ターゲットが前記第1の二次カメラの視野にあることに反応して、前記第1の二次カメラを作動させて制御して、前記ターゲットを追跡するステップと、
前記ターゲットが前記第1の二次カメラの前記視野から出て行き、前記第2の二次カメラの視野に入ったことに反応して、前記第1の二次カメラを無効にし、前記第2の二次カメラを作動させて制御して、前記ターゲットを追跡するステップと、
前記一次カメラ並びに前記第1の二次カメラ及び前記第2の二次カメラから画像を自動的に取得して、前記ターゲットの異なるビューをキャプチャするステップと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記シーンの第2のターゲットを第2の一次カメラに割り当てるステップと、
前記ターゲットの画像を同時にキャプチャするステップと、
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
対応するカメラに接続する制御データユニットを割り当てるステップと、
前記制御データユニットによって、各カメラのパラメータを前記制御ユニットに提供するステップと、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記二次カメラの作動及び制御についての競合を解決するように構成された優先ルールを用意するステップ、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記一次及び前記二次カメラが、深度情報をキャプチャし、前記深度情報を3次元メッシュに変換するように構成されており、
前記二次カメラが、前記3次元メッシュを前記一次カメラに送信するように構成されており、
前記一次カメラが、前記3次元メッシュを処理し、組み合わせ、圧縮してから、前記圧縮された3次元メッシュを受信デバイスに送信するように構成されている、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記一次又は二次カメラのうちの1つ又は複数によって取得されたビューから補間されたカメラビューを提供するように構成されている1つ又は複数の仮想カメラを実装するステップ、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
コンピュータ実行可能な命令を記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
1つ又は複数のコンピューティングデバイスに、
シーンのターゲットを、前記シーンの画像をキャプチャするように構成された一次カメラに割り当てるステップと、
前記ターゲットにロックオンし、前記ターゲットを追跡するステップと、
制御ユニットによって、前記一次カメラのパラメータ、並びに前記シーンの画像をキャプチャするように構成された第1の二次カメラ及び第2の二次カメラのパラメータを読み取るステップと、
前記ターゲットが前記第1の二次カメラの視野にあることに反応して、前記第1の二次カメラを作動させて制御して、前記ターゲットを追跡するステップと、
前記ターゲットが前記第1の二次カメラの前記視野から出て行き、前記第2の二次カメラの視野に入ったことに反応して、前記第1の二次カメラを無効にし、前記第2の二次カメラを作動させて制御して、前記ターゲットを追跡するステップと、
前記一次カメラ並びに前記第1の二次カメラ及び前記第2の二次カメラから画像を自動的に取得して、少なくとも1つの前記ターゲットの異なるビューをキャプチャするステップと、
を実行させる前記コンピュータ実行可能な命令を記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像キャプチャシステム及びそのようなシステムの操作方法に関する。より詳細には、本開示は、複数のカメラ(画像キャプチャデバイス)を用いて、異なる場所からのターゲットの画像を生成する画像キャプチャシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
シーンの記録又は放送では、さらなる解析のために及び/又は視聴体験を向上させるためにイベントの一部を再生することが望ましい場合がよくある。異なる場所にある異なるカメラで撮影されたビデオを再生することで、イベントのより良いビューを得ることができる場合がある。例えば、サッカーの試合の記録及び放送の場合、最初に選択したカメラからは、サッカーボール(ターゲット)が競技の特定の段階で競技場に残っていたかどうかが明確でない場合がある。即時再生機能を使用するときに異なる場所にある異なるカメラの記録を選択することにより、ボールが競技場に残っているかどうかのより良いビューを得ることができる。
【0003】
ライブスポーツイベントのテレビ放送では、ターゲット(ボール及び選手など)がしばしば動いている。従来のテレビ報道システムは、テニスの試合のようなスポーツイベントを報道するために通常6台のカメラを使用する。各カメラにはカメラオペレータが必要である。各カメラは一般には、主なアクションが起こるとされる場所に焦点を当てているため、イベントのすべての側面がキャプチャされて記録されるわけではない。
【発明の概要】
【0004】
この概要は、以下の「発明を実施するための形態」でさらに説明される一連の概念を簡略化した形式で紹介するために提供されている。この概要は、請求項に係る主題の主要な特徴を特定することを意図したものでも、請求項に係る主題の範囲を決定する際の補助として使用することを意図したものでもない。
【0005】
本開示の一態様では、複数のカメラを制御するための画像キャプチャシステムが提供されている。このシステムは、ターゲットを有するシーンの画像をキャプチャするように構成された一次カメラと、シーンの画像をキャプチャするように構成された第1の二次カメラ及び第2の二次カメラと、一次カメラ並びに第1の二次カメラ及び第2の二次カメラに接続され、一次カメラ並びに第1の二次カメラ及び第2の二次カメラからパラメータを受信し、且つ一次カメラ並びに第1の二次カメラ及び第2の二次カメラを自動的に選択して作動させ、ターゲットを一次カメラ並びに第1の二次カメラ及び第2の二次カメラに割り当てるように構成された制御ユニットと、を具備している。一次カメラにシーンのターゲットに割り当てられるときは、一次カメラがターゲットにロックオンし、ターゲットを追跡する。ターゲットが第1の二次カメラの視野にあることに反応して、制御ユニットが、第1の二次カメラを作動させて制御して、ターゲットを追跡する。ターゲットが第1の二次カメラの視野から出て行き、第2の二次カメラの視野に入ったことに反応して、制御ユニットが、第1の二次カメラを無効にし、第2の二次カメラを作動させて制御して、ターゲットを追跡する。一次カメラ並びに第1の二次カメラ及び第2の二次カメラがターゲットの異なるビューをキャプチャするように構成されている。このようにして、システムは、一次カメラ及び作動した二次カメラによって画像を自動的に取得し、ターゲットのカバレッジエリア及びシーンのより精巧なカバレッジを最大化する。
【0006】
システムには1つよりも多い一次カメラが含まれ得る。いくつかの実施形態では、システムはシーンの画像をキャプチャするように構成された第2の一次カメラを含み、システムは複数のターゲットの画像を同時にキャプチャするように構成されている。
【0007】
一実施形態では、各ターゲットに、対応するカメラに接続する制御データユニットが割り当てられており、制御データユニットが、制御ユニットに各カメラのパラメータを提供するように構成されている。
【0008】
いくつかの実施形態では、二次カメラの作動及び制御について2つの制御ユニット間に競合が生じるとき、この競合は、優先ルールによって解決することができる。優先ルールによって、例えば、ターゲットと二次カメラとの相対距離、若しくはターゲットのプロファイルデータ、又はそれらの組み合わせによって、二次カメラの作動が決定され得る。ターゲットは、シーンの参加者、又はシーンで使用される機器であり得る。取得した画像は、ストレージユニットに保存することができる。いくつかの実施形態では、システムは、一次又は二次カメラのうちの1つ又は複数によって取得されたビューから補間されたカメラビューを提供するように構成されている1つ又は複数の仮想カメラをさらに具備する。取得した画像を組み合わせて、ターゲットの完全な360度のパノラマビューを形成することができる。画像キャプチャデバイスの画像の背景を削除して、さらに処理することができる。
【0009】
いくつかの実施形態では、画像はさらに処理され、受信デバイスによってレンダリングされる仮想環境に転送される場合がある。これらの実施形態では、組み合わされた画像は、サーバであり得る処理デバイスに送信される。サーバは、受信デバイスに送信する前に画像に対してさらに処理を行うことがあり、受信デバイスは仮想環境をレンダリングし、組み合わされた画像を仮想環境で表示することができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、一次カメラは、一次カメラ又は他の何らかのデバイスにタスクを行わせるようにプログラムされたコンピュータ回路(例えば、プロセッサ、メモリ、ネットワークインターフェースなど)を備える。一実施形態では、一次カメラは、画像を組み合わせてターゲットのパノラマビューを形成し、且つ組み合わされた画像をさらに処理するためにサーバに送信し、画像から背景を除去し、受信デバイスによってレンダリングされる仮想環境に画像を転送するか、又はそのようなタスク若しくは他のタスクの組み合わせを行うようにプログラムされたコンピュータ回路を備える。
【0011】
いくつかの実施形態では、カメラの作動及び無効は、制御ユニットと通信するスイッチングデバイスによって行われる。
【0012】
いくつかの実施形態では、制御ユニットは一次カメラ内にあり得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、カメラは深度情報をキャプチャするように構成されている。例えば、カメラは、深度画像キャプチャデバイスを含んでいてもよく、また、3D(3次元)メッシュを生成するように構成されている場合がある。
【0014】
本開示の別の態様では、複数のカメラを制御するための方法が提供されている。この方法は、シーンのターゲットを、シーンの画像をキャプチャするように構成された一次カメラに割り当てるステップと、ターゲットにロックオンし、ターゲットを追跡するステップと、制御ユニットによって、一次カメラ、並びにシーンの画像をキャプチャするように構成された第1の二次カメラ及び第2の二次カメラのパラメータを読み取るステップと、ターゲットが第1の二次カメラの視野にあることに反応して、第1の二次カメラを作動させて制御して、ターゲットを追跡するステップと、ターゲットが第1の二次カメラの視野から出て行き、第2の二次カメラの視野に入ったことに反応して、第1の二次カメラを無効にし、第2の二次カメラを作動させて制御して、ターゲットを追跡するステップと、一次カメラ並びに第1の二次カメラ及び第2の二次カメラから画像を自動的に取得して、ターゲットの異なるビューをキャプチャするステップと、を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、この方法は、シーンの第2のターゲットを、第2の一次カメラに割り当てるステップと、ターゲットの画像を同時にキャプチャするステップとをさらに含む。一実施形態では、この方法は、対応するカメラに接続する制御データユニットを割り当てるステップと、制御データユニットによって、各カメラのパラメータを制御ユニットに提供するステップと、をさらに含む。さらなる実施形態では、この方法は、二次カメラの作動及び制御についての競合を解決するように構成された優先ルールを用意するステップをさらに含む。例示的なシナリオでは、二次カメラの作動及び制御についての2つのデータ制御ユニット間の競合は、優先ルールによって解決される。さらなる実施形態では、優先ルールは、ターゲットと二次カメラとの相対距離、若しくはターゲットのプロファイルデータ、又はそれらの組み合わせに基づいて競合を解決する。
【0016】
一実施形態では、この方法は、制御ユニットに接続され、カメラを作動及び無効にするように構成されているスイッチングデバイスを用意するステップをさらに含む。
【0017】
一実施形態では、この方法は、取得した画像をストレージユニットに保存するステップをさらに含む。
【0018】
一実施形態では、この方法は、一次又は二次カメラのうちの1つ又は複数によって取得されたビューから補間されたカメラビューを提供するように構成されている1つ又は複数の仮想カメラを実装するステップをさらに含む。
【0019】
一実施形態では、この方法は、画像を組み合わせて、ターゲットの完全な360度のパノラマビューを形成するステップをさらに含む。
【0020】
一実施形態では、この方法は、画像キャプチャデバイスの画像の背景を除去し、画像をさらに処理するステップをさらに含む。さらなる実施形態では、この方法は、受信デバイスによってレンダリングされる仮想環境にさらなる処理画像を転送するステップ、をさらに含む。
【0021】
一実施形態では、この方法は、3D(3次元)メッシュを生成するように構成されたカメラに少なくとも1つの深度画像キャプチャデバイスを用意するステップをさらに含む。
【0022】
本開示には、コンピュータ実行可能な命令を記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(例えば、揮発性又は不揮発性物理メモリ、ストレージ媒体など)も含まれる。コンピュータ実行可能な命令は、1つ又は複数のコンピューティングデバイスに、本明細書に説明する方法による複数のステップを実行させるように構成されている。
【0023】
上記の概要には、本開示のすべての態様を網羅したリストは含まれていない。本開示には、上記のさまざまな態様のすべての適切な組み合わせから実践できるすべてのシステム及び方法だけでなく、以下の詳細な説明に開示され、特に、本出願とともに出願された特許請求の範囲に指摘されているものも含まれることが企図されている。このような組み合わせには、上記の概要で特に記載されていない利点がある。他の特徴及び利点は、添付の図面及び以下の詳細な説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本開示の実施形態による例示的な画像キャプチャシステムの概略図である。
図2】本開示の実施形態による1つの画像キャプチャ制御システムを有するシステムの概略図である。
図3】本開示の実施形態による3つの画像キャプチャ制御システムを有するシステムの概略図である。
図4】本開示の実施形態による複数のカメラを制御する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の説明では、例示としてさまざまな実施形態を示す図面を参照する。また、以下では、いくつかの例を参照しながら、さまざまな実施形態について説明する。実施形態には、請求項に係る主題の範囲から逸脱することない設計及び構造の変更が含まれ得ることを理解されたい。
【0026】
本開示は、複数の可変照準カメラ(画像キャプチャデバイス)を制御するためのシステム及び方法を開示する。本開示の実施形態では、カメラは特定のターゲットの動きを追うためにターゲットにロックオンし、ターゲットを追跡する。この場合、カメラがターゲットを追跡するにつれてカメラの照準は変化する。ターゲットを追跡することにより、この場合、ターゲットはカメラのビュー領域の中央にあり、したがって、ターゲットのより明確なクローズアップビューが得られる。また、異なる場所からのいくつかのカメラがターゲットを追跡し、したがって、ターゲットのより明確な全周パノラマビューを得ることができることが望ましい。次いで、これらのビューを記録し、記録されたビューからビデオクリップを得ることができる。スポーツイベントにおけるターゲットのビデオクリップを再生するときに、ターゲットを複数の場所から見ることができる。本明細書に開示されるシステム、カメラ、制御ユニット、及び他のデバイスには、さまざまな実施形態において、コンピュータ又は組み込みコンピューティング回路(例えば、プロセッサ、メモリ、ストレージ媒体、ネットワークインターフェースなど)が含まれていてもよい。
【0027】
説明されているカメラには、視覚スペクトルの画像をキャプチャするカメラ、レーザー範囲で動作するLidar、サーマルイメージングデバイス、又は動作周波数範囲に関係なく任意の他の同様のデバイスが含まれていてもよい。説明されているカメラにはまた、深度情報だけでなく幾何学的情報もキャプチャできるキャプチャデバイスが含まれていてもよい。また、3D(3次元)メッシュを生成できる深度キャプチャデバイスも含まれている。
【0028】
いくつかの実施形態では、システムには、シーンの周囲に配置された1つ又は複数の一次カメラ、及び1つ又は複数の二次カメラが含まれる。
【0029】
シーンは、スポーツイベント、劇場での演劇、コンサート、セキュリティ目的で監視されているエリアなどであり得る。システムはビデオ会議でも使用できる。その場合、シーンは会議又は他の集まりであり得る。カメラには、制御ユニットで読み取ることができるパラメータがある。カメラのパラメータには、パン及びチルトなどの移動パラメータだけでなく、ズーム、レンズ開口、焦点、シャッター速度、及びフレームレートなどのレンズパラメータも含まれる。シーンは1つ又は複数のターゲットを有することができる。ターゲットは、シーンの参加者、シーンで使用される機器、又は他の何らかの物体であり得る。機器には、ボール、アイスホッケーのパック、ダーツ若しくは槍などの競技用投射物、又は競技若しくはパフォーマンスで使用され得る他のものが含まれる。
【0030】
例えば、サッカーでは、各サイドに11人の選手、よって合計で22人の選手、1人の審判員、及び2人の線審がいる。これにより、合計で25人の参加者がいる。ターゲットは、参加者の周りのゾーン若しくは一般的なエリア、又はボールのような競技アイテムでもあってもよい。したがって、サッカーのスポーツイベントの場合、26個のターゲットがあり得る。各ターゲットは一次カメラに割り当てられ得る。これは、一次カメラがターゲットにロックオンし、ターゲットを追跡することを意味する。したがって、上記のサッカーの例では、26個の一次カメラを26個のターゲットに割り当てることができる。シーンのターゲットは、一般に動的である又は動いている。選手、ボール、審判員、又は線審が静止している瞬間があるかもしれないが、一般にターゲットはシーンで動的である又は動いている。いくつかの実施形態では、スイッチングユニットがカメラに接続され、制御ユニットがカメラ及びスイッチングユニットを制御する。
【0031】
制御ユニットは一次カメラのパラメータを読み取る。一次カメラのパラメータには、ターゲットの場所に関する情報が含まれている。このようにして、制御ユニットは、一次カメラが追跡しているターゲットの場所情報を得る。
【0032】
制御ユニットには、一次カメラが追跡しているターゲットの詳細を与えることもできる。例えば、サッカー競技の場合、制御ユニットには、ターゲットが選手であるか、ボールであるか、審判員であるか、又は線審であるかについての情報が提供され得る。いくつかのターゲットタイプには、追加情報が関連付けられている場合がある。ターゲットが選手の場合、制御ユニットには、選手がいるサイドとその選手がプレーする位置とに関する情報が提供され得る。選手の名前及び選手の数などの他の情報も制御ユニットに提供されることがある。制御ユニットは、1つ又は複数の二次カメラを作動させて制御する。制御ユニットには、シーンの周囲の二次カメラの場所だけでなく二次カメラの視野(キャプチャエリア)も提供されることがある。
【0033】
二次カメラの作動及び制御は、ターゲットが二次カメラの視野内にあるかどうかに依存し、また、優先ルールに従う。1つ又は複数の二次カメラは、一次カメラで十分にキャプチャされていないターゲットの1つ又は複数のビュー又は部分を追跡及びキャプチャするために使用される。これにより、一次カメラは、作動された二次カメラとの組み合わせで、ターゲットの360度のより全周的なパノラマビューなどのように、ターゲットのカバレッジエリアが拡大される。
【0034】
例示的なシナリオでは、制御ユニットは、ターゲットの4つの側面をカバーするように、一次カメラとの組み合わせで、3つの二次カメラと作動させる。いくつかの実施形態では、各ターゲットについて、ターゲットの全周パノラマビューがキャプチャされる。
【0035】
優先ルールは、1つ又は複数の二次デバイス(複数可)の作動及び制御に関して2つの制御ユニット間で競合があるときに使用される。いくつかの実施形態では、ターゲットに最も近い二次カメラを作動させて、ターゲットの全周パノラマビューを得る。ただし、2つ以上のターゲットがシーン内で非常に接近しているため、各ターゲットに対してどの二次カメラを作動させるかについて競合が生じることがある。したがって、サッカー競技では、ボールと選手とが競技場で非常に近接しているため、特定の二次カメラの作動に関して競合が生じることがある。作動される可能性のある各二次カメラは、ボール及び選手から等距離にある。これを解決する1つの方法は、ボールターゲットが主な関心物体であり、一般に主なアクションがある場所であるため、ボールターゲットが優先されるという優先ルールにすることである。このような優先ルールの下では、ボールに最も近い二次カメラを作動させる。選手をより詳細にカバーするために、次の、すなわち、選手に最も近い二次カメラを作動させる。
【0036】
複数のカメラの出力、すなわち、カメラのビデオフィードをストレージユニットに保存できる。その後、ストレージユニットから複数のビデオフィードを再生できる。さらに編集して、ターゲットが動いているときにターゲットの周りを回転する機能を備えた再生を生成することもできる。
【0037】
図1は、シーンがテニスコート8である例示的な画像キャプチャシステム2の概略図である。可変照準カメラ10~104が、テニスコート8の周りに配置されている。テニスコート8はネット122で上半分と下半分とに分かれている。シングルスのサイドライン130が左側のダブルスのアレー106を画定し、シングルスのサイドライン128が右側のダブルスのアレー108を画定する。テニスコート8の上半分は、サービスライン118によってノーマンズランド124の上セクションに分かれている。テニスコート8の上半分の下セクションは、センターライン120によって右のサービスボックス114と左のサービスボックス110とに分かれている。
【0038】
テニスコート8の下半分は、サービスライン132によってノーマンズランド126の下セクションに分かれている。テニスコート8の下半分の上セクションは、センターライン120によって左のサービスボックス112と右のサービスボックス116とに分かれている。
【0039】
図2には、画像キャプチャ制御システム270を備えるシステム200の概略図が示されている。画像キャプチャ制御システム270には、制御ライン250に接続されたスイッチングユニット205及び制御ユニット211がある。画像キャプチャ制御システム270には、さまざまな実施形態において、コンピュータ又は組み込みコンピューティング回路(例えば、プロセッサ、メモリ、ネットワークインターフェースなど)が含まれていてもよい。スイッチングユニット205には、ビデオフィード出力245を有する、図1に示されているすべてのカメラ(10~104)が接続されている。例示をし易くするために、図2には、図1に示されているすべてのカメラが示されているわけではない。スイッチングユニット205は、ビデオライン260、257、255、及び252でストレージユニット215にも接続されている。ビデオライン260は、ターゲットの正面画像のビデオフィード245を伝送し、一次カメラによってキャプチャされている。ビデオライン257は、ターゲットの左側画像のビデオフィード出力を伝送し、二次カメラによってキャプチャされている。ビデオライン255は、ターゲットの右側画像のビデオフィードを伝送し、二次カメラによってキャプチャされている。ビデオライン257はターゲットの背面画像のビデオフィード出力を伝送し、二次カメラによってキャプチャされている。各カメラ10~104には、制御データユニット210~2104がある。図2に示すように、カメラ10には制御データユニット210があり、カメラ12には制御データユニット212があり、カメラ14には制御データユニット214があり、以下同様である。
【0040】
制御データユニットを使用して、カメラを制御し、カメラからデータを読み取る。カメラのパラメータには、カメラのパン及びチルト、カメラのズーム、シャッター速度、レンズ開口、レンズの焦点、並びにカメラのフレームレートが含まれる。各制御データユニットは、制御データライン240で制御ユニット211に接続されている。制御ユニット211は、制御ライン250でスイッチングユニット205に接続されている。最初に、一次カメラがターゲットにロックオンし、ターゲットを追跡する。これは、例えば、ターゲットが認識されるビデオ処理によって達成することができるか、或いは、ターゲットに指向性トランスミッタ若しくはGPS又はそれらの任意の組み合わせを装備することができる。
【0041】
制御ユニット211には、さまざまな実施形態において、制御データユニット、スイッチングユニットなどと通信するコンピュータ又は組み込みコンピューティング回路(例えば、プロセッサ、ネットワークインターフェース、メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体など)が含まれていてもよい。制御ユニット211は、ターゲットを追跡する一次カメラのパラメータによって、ターゲットがシーン、この場合はテニスコートのどこにあるかをわかっている。制御ユニット211は、制御データライン240を介して一次カメラの制御データユニットから一次カメラのパラメータを読み取る。一次カメラは、例えば、ターゲットの正面ビューをキャプチャする。したがって、制御ユニット211は、一次カメラのビデオフィード245を選択し、スイッチングユニット205を介してビデオフィード245をビデオライン260に接続し、これにより、ターゲットの正面ビューがストレージユニット215のトラックに保存される。制御ユニット211は、他のカメラがどこにあるのか、またそれらの他のカメラの視野もわかっている。一次カメラのパラメータ、ターゲットの場所、並びに他のカメラの場所及び視野がわかっていることで、制御ユニット211は、ターゲットの360度のパノラマビューをキャプチャするためにカメラを制御できる。現在の例では、ターゲットの左右及び背面側もキャプチャする必要があることを意味する。ターゲットの左右及び背面側をキャプチャするために、制御ユニット211は二次カメラを使用する。
【0042】
次に、制御ユニット211は、ターゲットがいる視野を持つ二次カメラを選択して作動させる。左側から開始して、選択された二次カメラは、通常、ターゲットの最も良い左側ビューを有する(通常は左側に最も近い)カメラになる。カメラの選択は、シーンのターゲットの場所によっても異なる。制御ユニット211は、二次カメラにターゲットの場所を送信し、したがって、二次カメラはターゲットの左側の方に向いて、焦点を合わせてキャプチャすることができる。ターゲットの左側がキャプチャされると、制御ユニット211はそのカメラのビデオフィード出力245をビデオライン257に接続する。ターゲットの左側ビューは、ストレージユニット215のトラックに保存される。ターゲットの右側ビュー及び背面ビューでも同じことが行われる。最後に、ターゲットの最も良い右側ビューは、ビデオライン255によってストレージユニット215のトラックに保存され、ターゲットの最も良い背面は、ビデオライン252によってストレージユニット215のトラックに保存される。
【0043】
上の説明では、ターゲットの4つの側がキャプチャされた。なお、ターゲットの4つの側をキャプチャすることが唯一の可能性ではないことを理解されたい。また、ターゲットの2つの側のみ、3つの側、5つ若しくは6つの側、又はそれ以上の側をキャプチャすることも、本開示の範囲内である。いくつかの実施形態では、キャプチャされる側が多いほど、スイッチングユニット205をストレージユニット215に接続するために必要なビデオラインが多くなる。
【0044】
図3は、1つよりも多い画像キャプチャ制御システムを有するシステム300の概略図である。図3図2に似ているが、違いは、図3には、3つの画像キャプチャ制御システム270a、270b、及び270cがあり、各々、ストレージユニット215a、215b、及び215cを有していることである。画像キャプチャ制御システム270aには、図3に示されていないが、図2に示されている画像キャプチャ制御システム270の対応する要素と同様のスイッチングユニット及び制御ユニットがある。スイッチングユニットにはビデオフィード入力10a~104aがあり、ビデオライン260a、257a、255a、及び252aがストレージユニット215aに接続されている。制御ユニット211aは制御データライン240に接続されている。
【0045】
同様に、画像キャプチャ制御システム270bには、スイッチングユニット及び制御ユニットがある。スイッチングユニットには、ビデオフィード入力10b~104bと、ストレージユニット215bに接続されたビデオライン260b、257b、255b、及び252bとがある。制御ユニットは制御データライン240に接続されている。
【0046】
最後に、画像キャプチャ制御システム270cには、スイッチングユニット及び制御ユニットがある。スイッチングユニットには、ビデオフィード入力10c~104cと、ストレージユニット215cに接続されたビデオライン260c、257c、255c、及び252cとがある。制御ユニットは制御データライン240に接続されている。
【0047】
システム300には、スプリッタ310~3104もある。スプリッタは、カメラのビデオフィード245に接続されている。スプリッタは、カメラのビデオフィード出力をn個のビデオフィード出力に分割する。スプリッタ310はカメラ10のビデオフィード245に接続され、ビデオフィード245をn個の出力10a~10nに分割する。スプリッタ312は、カメラ12のビデオフィード出力245をn個の出力12a~12nに分割する。他のスプリッタは、他のカメラについて同様に動作する。各カメラのビデオフィード245をn個のフィードに分割することは、n個の画像キャプチャ制御システムをシステム300に接続できることを意味する。上述したように、図3では、3つの画像キャプチャ制御システムが示されている。
【0048】
スプリッタは画像キャプチャ制御システムに接続されている。そのため、例えば、ビデオフィード10aは、入力として画像キャプチャ制御システム270aに提供される。ビデオフィード12aは、入力として画像キャプチャ制御システム270aに提供され、以下同様である。このようにして、各カメラ12のビデオフィード245は画像キャプチャ制御システム270aに接続される。このようにして、すべてのカメラが画像キャプチャ制御システム270aに接続される。
【0049】
画像キャプチャ制御システム270bについても同じことが言える。スプリッタ310のビデオフィード10bは、入力として画像キャプチャ制御システム270bに提供される。スプリッタ312のビデオフィード12bは、入力として画像キャプチャ制御システム270bに提供され、以下同様である。このようにして、画像キャプチャ制御システム270bは、すべてのカメラのすべてのビデオフィード245に接続されている。
【0050】
画像キャプチャ制御システム270cは、すべてのビデオカメラに同様に接続されている。
【0051】
カメラ選択をより詳細に説明するために、図1を参照する。シングルステニスの試合の場合では、ターゲットaは、ノーマンズランド124にあるテニスコート8の上部分における第1の選手である。第1の選手を追跡するために、図3の第1の画像キャプチャ制御システム270aはカメラ66を一次カメラとして使用する。したがって、カメラ66はターゲットaにロックオンし、ターゲットaを追跡し、ターゲットaの方に向く。カメラ66はターゲットaの正面ビューをキャプチャする。
【0052】
ターゲットaの対戦相手、ターゲットbは、ノーマンズランド126のテニスコート8の下部分にいる第2の選手である。第2の選手を追跡するために、図3の第2の画像キャプチャ制御システム270bは、カメラ18を一次カメラとして使用する。したがって、カメラ18はターゲットbにロックオンし、ターゲットbを追跡し、ターゲットbの方に向く。カメラ18はターゲットbの正面ビューをキャプチャする。
【0053】
図3の第1の画像キャプチャ制御システム270aの制御ユニットは、一次カメラ66のパラメータを読み取る。制御ユニットは、テニスコート8上のターゲットaの位置をわかっているので、それに応じて自動的に二次カメラを作動させて制御してターゲットaのカバレッジエリアを拡大し、これにより、ターゲットaからより全周的なパノラマビューが得られる。
【0054】
第1の画像キャプチャ制御システム270aの制御ユニットは、図1のカメラ20を作動させて制御して、ターゲットaの背面ビューを得る。制御ユニットは、ターゲットaの場所情報をカメラ20に送信し、したがって、カメラ20はターゲットaの方に向いて、焦点を合わせ、背面ビューをキャプチャすることができる。制御ユニットは、ターゲットaの右側ビューをキャプチャするためにカメラ30で同じことを行い、また、ターゲットaの左側ビューをキャプチャするためにカメラ102で同じことを行う。前述したように、4台のカメラだけを作動させて制御して、ターゲットをキャプチャすることが唯一の可能性ではない。例えば、カメラ26を作動させて制御して、ターゲットaの中間の背面右ビューをキャプチャすること、及びカメラ10を作動させて、ターゲットaの中間の背面から左ビューをキャプチャすることも本開示の範囲内である。
【0055】
図3の第2の画像キャプチャ制御システム270bの制御ユニットが、ターゲットbに対しても同じことを行う。制御ユニットは、一次カメラ18のパラメータを読み取る。第2の画像キャプチャ制御システム270bの制御ユニットは、テニスコート8上のターゲットbの場所をわかっているので、それに応じて自動的に二次カメラを作動させて制御して、ターゲットbのカバレッジエリアを拡大する。第2の画像キャプチャ制御システム270bの制御ユニットは、カメラ68を作動させて制御して、ターゲットbの背面ビューを得る。カメラ66は、ターゲットaの正面ビューをキャプチャするように制御されることを思い出されたい。第2の画像キャプチャ制御システム270bの制御ユニットは、ターゲットbの場所情報を、カメラ68に送信し、したがって、カメラ68はターゲットbの方に向いて、焦点を合わせ、背面ビューをキャプチャすることができる。また、カメラ78に送信し、ターゲットbの右側ビューをキャプチャし、カメラ54に送信し、ターゲットbの左側ビューをキャプチャする。
【0056】
ターゲットaがネット122に向かって前進すると、ターゲットaの方に向いてターゲットaを追跡する一次カメラ66がこの変化する場所を検出する。第1の画像キャプチャ制御システムの制御ユニットも、一次カメラ66の制御データユニットを介してこの動きを検出し、これに応じて、ターゲットaの右側及び左側をもともとキャプチャしていたカメラ30及び102を、それらの視野からターゲットaが出て行くにつれて無効にし、ターゲットaの右側及び左側をキャプチャするようにカメラ32及び100を、それらの視野の中にターゲットaが前進するにつれて作動させる。
【0057】
ターゲットaがカメラ30のキャプチャエリアから出て行き、カメラ32の視野に入るにつれて、カメラ30はカメラ32にハンドオーバーすると言うことができる。同様に、ターゲットaがカメラ102の視野から出て行き、カメラ100の視野に入るにつれて、カメラ102がカメラ100にハンドオーバーすると言うことができる。
【0058】
ターゲットaがサービスライン118に到達すると、カメラ32及び100は、それらの視野からターゲットaが出て行くため、無効になる。カメラ34及び98を作動させて、新しい場所におけるターゲットaの右側及び左側をキャプチャする。ターゲットaが右のサービスボックス114の中央に移動する場合、ターゲットaが前のカメラの視野から出て行くため、前の場所のカメラが無効になる。カメラ38を作動させて、右側をキャプチャし、カメラ94を作動させて、各左側をキャプチャし、カメラ22を作動させて、ターゲットaの背面をキャプチャする。これに対応して、ターゲットaが左のサービスボックス110に移動し、ネット122に近い場合、前の場所をキャプチャしていたカメラは、ターゲットaがこれらのカメラの視野から出て行くため、無効になる。カメラ40を作動させて、ターゲットaの右側をキャプチャし、カメラ92を作動させて、ターゲットaの左側をキャプチャし、カメラ14を作動させて、ターゲットaの背面をキャプチャする。一次カメラ66は、ターゲットaを追跡し続けているため、ターゲットaにロックオンし、ターゲットaの方に向き続けたままである。その理由の1つは、一次カメラ66はターゲットaの場所を記録するためである。この場所情報は、一次カメラ66の制御データユニットによって制御ユニットに送られる。制御ユニットは、場所情報を特定の二次カメラの制御データユニットに送信する。これにより、二次カメラがターゲットの方に向いて追跡できるようになる。
【0059】
カメラの照準合わせとは、カメラがターゲットに向けられ、ターゲットがカメラの視野内にあるように、カメラのパン及びチルトが調整されることを意味する。カメラの作動とは、カメラがオフの場合にカメラをオンにし、カメラを制御することを意味する。カメラの無効とは、必ずしもカメラをオフにすることを意味するわけではないが、カメラの制御を解除し、別の制御ユニットが制御できるようにすることを意味する。
【0060】
第2の画像キャプチャ制御システム270bの制御ユニットは、第2の選手、すなわちターゲットbで同じことを行う。ターゲットbがノーマンズランド126の中央にいる場合、カメラ52を作動させてその左側をキャプチャし、カメラ80を作動させてその右側をキャプチャする。カメラ68を作動させて、ターゲットbの背面ビューをキャプチャする。一次カメラであるカメラ18はターゲットbの正面ビューをキャプチャする。
【0061】
ターゲットbが左のサービスボックス112の中央に移動する場合、カメラのハンドオーバーが行われ、ターゲットbが左のサービスボックス112の中央に到達するまで、上記のようにカメラを無効にし、作動させる。ターゲットbが左のサービスボックス112の中央に到達すると、カメラ46がその左側をキャプチャし、カメラ86がその右側をキャプチャし、カメラ62がその背面ビューをキャプチャする。ターゲットbが右のサービスボックス116の中央に移動する場合、最終的にカメラ70が背面ビューをキャプチャするまで、カメラのハンドオーバーが行われる。
【0062】
ボールが追跡される場合は、第3のターゲット、ターゲットcがあることを意味する。この例では、図3の第3の画像キャプチャ制御システム270cが必要になることを意味する。
【0063】
ダブルスの試合の場合、追加の2人の選手及びもう2つのターゲット、ターゲットd及びターゲットeが考慮される。これは、この例では第4及び第5の画像キャプチャ制御システムが必要であることを意味する。したがって、ダブルスの試合の場合、同時に追跡されるターゲットは5つある。当然ながら、一次カメラによって1つ又は複数のターゲットを手動で追跡することができる。各ターゲットには一次カメラと対応する二次カメラとが割り当てられるため、通常のテレビチーム及び人員が手動でシーンをカバーする場合よりも、シーン全般のより精巧なカバレッジが得られる。
【0064】
当然ながら、2つの画像キャプチャ制御システムの制御ユニット間で、二次カメラを制御するための競合が発生する可能性がある。この問題は優先ルールで解決される。例えば、ダブルスの競技において、選手3及び4は片側のチームであり、テニスコート8の下半分にいる。選手3はターゲットdであり、選手4はターゲットeである。ターゲットdは、図1の左のサービスボックス112の中央におり、ターゲットeは右のサービスボックス116の中央にいる。両方のターゲットはネット122から同じ距離にある。したがって、制御ユニットはカメラ46を作動させて制御して、ターゲットdの左側をカバーする。制御ユニットはカメラ86を作動させて制御して、ターゲットdの右側をカバーする。しかし、別の制御ユニットもターゲットeの右側をカバーするためにカメラ86を制御することを望んでいる。2つの制御ユニット間のこの競合を解決するには、優先ルールを使用することができる。例えば、カメラ86がターゲットeにより近いことを考慮して、ターゲットeがカメラ86の優先権を有すると優先ルールによって判断され得、したがって、ターゲットeに関連付けられた制御ユニットにカメラ86の制御が許可される。左のサービスボックス112にいるターゲットdの右側をカバーするために、ターゲットdに関連付けられた制御ユニットは次のカメラ、すなわちカメラ84を使用する必要がある。
【0065】
ターゲットだけでなく、ターゲットの全周ビューのキャプチャ及び記録中に、時間などのメタデータも記録される。各ターゲットはターゲットの全周ビューと、キャプチャ及び記録された時間とを有するため、特定の時間に何が起こったかを確認して分析するために時間を遡ることが可能になる。したがって、例えば、テニスの試合では、再生アクション中に、ボールがテニスコートに当たった時間を遡って、特定の選手によるサーブ中にボールがサービスボックスに入ったかどうかを確認することができる。
【0066】
補間による仮想カメラの生成
図2及び図3に示すように、画像キャプチャ制御システム270は、実際のカメラでターゲットの正面画像260、左画像257、右画像255、及び背面画像252を生成することができるが、実際のカメラの間に挿入された仮想カメラを使用することでいくつかの実施形態を強化することもできる。利用可能である実際のカメラ位置が所望する数よりも少ない場合、又はより高い解像度の画像回転が所望される場合、2つの既存の実際のカメラ間でカメラ画像を補間するために追加の仮想カメラを実装することができる。
【0067】
例えば、図1を参照した上記の説明では、ターゲットaは、ノーマンズランド124の中央にあるテニスコート8の上部分にあった。一次カメラ66を使用して、ターゲットaの正面ビューをキャプチャした。図1のカメラ20を使用して、ターゲットaの背面ビューをキャプチャした。カメラ30を使用して、ターゲットaの右側ビューをキャプチャした。カメラ102を使用して、ターゲットaの左側ビューをキャプチャした。ターゲットaの正面ビューをキャプチャするカメラ66、ターゲットaの背面ビューをキャプチャするカメラ20、ターゲットaの右ビューをキャプチャするカメラ30、及びターゲットaの左ビューをキャプチャするカメラ102はすべて実際の物理的なカメラであり、仮想のソフトウェアカメラとは対照的である。
【0068】
ソフトウェアを使用して、実際のカメラ間の仮想カメラを作成することができる。いくつかの実施形態では、ソフトウェアは、1つの実際のカメラからの各フレームに描写されるビューと、隣接する実際のカメラの対応するビューとを比較する。これらの2つの実際のカメラ66(正面ビュー)とカメラ30(右ビュー)との間に仮想カメラを作成するために、ソフトウェアは実際のカメラによってキャプチャされたビュー間を補間して、仮想カメラに関連付けられた仮想ビューを形成する。これには、例えば、仮想カメラの位置を計算すること、及びシーンの対応する視野を計算することが含まれ得る。ソフトウェアは、コンピュータビジョン技術を使用して、光源の位置、色、及び強度、シーン内の物体の形状、位置、テクスチャ、色、及び反射率など、実際のカメラによってキャプチャされた画像内のシーンの影及び他の特性を検出することができる。この情報に基づいて、ソフトウェアは、仮想カメラの計算された位置及び視野に基づいて、仮想カメラの視点からシーンを再作成することができる。
【0069】
結果として得られる仮想画像は、必ずしも撮影可能な実世界の画像を表すものではない。代わりに、仮想画像は、画像が第1の実際のカメラから第2の実際のカメラに回転されるときに、画像間のよりスムーズな遷移を提供する。したがって、カメラ66及び30を介してスピンするとき、解像度は、それらの間の追加の仮想カメラのために増加する。
【0070】
いくつかの実施形態では、ビューの補間には色値のピクセル単位の補間が含まれる場合がある。2つの実際のカメラが同様の視野をキャプチャする場合などの例示的なシナリオでは、ソフトウェアは、仮想フレームの1つ又は複数の部分の各ピクセルの色を、実際のカメラでキャプチャされたフレーム内の2つの対応するピクセルの色の間の遷移色となるように補間する。2つのカメラ(例えば、カメラ66及び30)に同じ色の対応するピクセルがある場合、仮想画像はその同じ色を有する。2つのカメラ66及び30に異なる色のピクセルがある場合、これらの色が分析され、遷移色が使用される。この遷移色は、赤、緑、及び青の値に基づいて決定できる。例えば、これらの色チャンネルのピクセル値を平均化することによって、又は他の何らかの手段によって決定できる。
【0071】
この特徴は、2つの隣り合う実際のカメラ66と30との間で単一の仮想画像を生成することを用いて説明されているが、このギャップでは2つ又はそれ以上の仮想画像が補間される可能性もある。色遷移は、任意の数の仮想画像を利用するためにスケーリングすることができ、本開示は任意の特定の数の仮想画像に限定されない。
【0072】
画像の組み合わせ
ターゲットのすべての画像を、画像処理によって組み合わせて、ターゲットの完全な360度のパノラマビューを形成することができる。いくつかの実施形態では、カメラは、ターゲットの3D(3次元)メッシュを生成するために使用される深度情報をキャプチャするように構成された深度画像キャプチャデバイスを使用するメッシュ化(meshification)技術を実施する。ターゲットの異なる視点からのこのような3D(3次元)メッシュは、ターゲットの3D(3次元)メッシュとなるように組み合わせるために画像処理デバイスに送られる。いくつかの実施形態では、オーディオキャプチャデバイスが、ターゲットの3D(3次元)メッシュとともに送られるオーディオデータをさらに送信する場合がある。3D(3次元)メッシュ形式で画像を送信することで、画像処理デバイスに画像を送信するとき、また、後の手順で、組み合わされた3D(3次元)メッシュを任意の他の受信デバイスに送信するときの帯域幅及び処理時間を節約できる。画像処理及び組み合わせは一次カメラで行うことができる。したがって、一実施形態では、1つ又は複数の二次カメラがターゲットのそれぞれの角度の3D(3次元)メッシュを一次カメラに送信し、一次カメラは3D(3次元)メッシュを組み合わせてターゲットの360度のパノラマビューを形成する。次に、このパノラマビュー又は3D(3次元)メッシュは、サーバにあってもよいストレージユニットに送られる。次に、パノラマビュー又は3D(3次元)メッシュを、レンダリングされる仮想環境で表示するために受信デバイスに送信する場合もある。
【0073】
いくつかの実施形態では、3D(3次元)メッシュはシーンのターゲットの体積情報から成る深度画像を定義する。3D(3次元)メッシュは、一次カメラでのさらなる処理及び組み合わせのために、送られる前に圧縮することができる。次に、一次カメラは圧縮された3D(3次元)メッシュを、3D(3次元)メッシュからシーンを再構築するように構成された受信デバイスに送信する。或いは、一次カメラは圧縮された3D(3次元)メッシュを、受信デバイスに送信する前に、さらなる処理のためにサーバに送信することができる。いくつかの実施形態では、3D(3次元)メッシュは、圧縮される前に、一次カメラでオーディオデータと同期された後、全体で圧縮されて受信デバイスに(例えば、直接又はサーバを介して)送られる。
【0074】
いくつかの実施形態では、3D(3次元)メッシュの生成は、深度画像を無色の点群に変換することであって、シーンの深度情報は上記の点群の次元に符号化される、変換することと、ポアソンサーフェースアルゴリズムを使用して、点群を複数の三角形と頂点とから成る3次元メッシュに変換することと、3D(3次元)メッシュを圧縮することと、を含む。3D(3次元)メッシュの圧縮は、一次カメラ又はサーバによって実装された構成アプリケーションによって制御できる複数の設定に基づいて行うことができる。構成アプリケーションは、例えば、伝送のフレームレート、視野、及び空間分解能などの設定を構成することができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、深度情報は、赤外線エミッタと少なくとも2つの赤外線(IR:infrared)センサとを備える深度センシングモジュールによってキャプチャされる。また、両方のセンサ間の距離がわかっているならば、エミッタによって環境に投影されたIR点のグリッドとモジュールとの間の距離を正確に計算することができる。或いは、本発明の特定の実施形態では、深度センシングモジュールは光検知測距(LIDAR:Light Detection and Ranging)センサを備える。IR又はLIDARセンサは、シーン又はシーンの視野を表す深度画像を提供することが有利である。LIDARセンサは、シーンの検査に適したレーザー源の放出及び検出の両方のステップから成る。
【0076】
本発明のさらに別の実施形態では、オーディオ収集モジュールは、カージオイド単一指向性マイク及び/又はサラウンド音機器から成る。特にカージオイドマイクは、マイクの前にあるソースからのオーディオのより優れた検出を提供し、これは、以下にさらに開示するように、ビデオ会議で話者(人)からのオーディオ入力を収集する場合に便利である。そのような場合、環境音を減衰させる必要があり、この種のマイクはこのタスクを便利に実行する。それ以外の場合、環境音を放送する必要があるときは、代わりにサラウンドシステム機器を使用できる。
【0077】
ビデオ会議
このシステムは、ビデオ会議の目的にも使用できる。このような場合、ビデオ会議の各参加者がターゲットとなり、一次カメラが割り当てられる。二次カメラは、ビデオ会議の各参加者の側をキャプチャする。さらに、参加者の背景を削除することができる。次に、参加者の画像を、ビデオ会議が可能な仮想環境でライブイベントを表示する仮想環境で転送することができる。これにより、他の参加者がビデオ会議のシーンを通って歩き、異なる視点から他の参加者を見ることができる。
【0078】
ビデオ会議の一例では、システムを使用して、サッカー又はテニスの試合などのライブイベントを、3D(3次元)仮想環境でのビデオ会議設定に取り込むことができる。3D(3次元)仮想環境には、同じ3D(3次元)仮想環境にいる観客も含まれる。3D(3次元)仮想環境は、スポーツスタジアム及び対応するスポーツピッチ又はコートの複製であり得、これらの3D(3次元)モデルであってもよい。この例では、本開示の画像キャプチャシステムを使用して、選手が動的且つ自動的にキャプチャされ、仮想環境の上にオーバーレイされる3D(3次元)メッシュ又は360°のパノラマビューに組み合わされる。仮想環境では、観客はライブイベントを見ることができ、且つ互いのオーディオ及びビデオデータを共有することによってビデオ会議プラットフォームを介して互いに通信することができる。さらに、この例では、観客にも少なくとも1台の一次カメラと、参加者の画像を参加者の現在の場所からキャプチャし、参加者の背景を削除し、次に、さらなる処理のために画像をサーバに送信する前にその画像を組み合わせる画像処理ユニットに送信する複数の二次カメラとが提供される。次に、組み合わされた画像は、仮想環境をレンダリングする受信デバイスに送られ、そこで選手及び観客の3D(3次元)メッシュ、すなわち360°のパノラマビューが受信デバイスで再構築され、仮想環境の上にオーバーレイされる。例えば、3D(3次元)表現はスポーツスタジアムの座席に配置され、ライブで競技が展開するにつれて競技を見ることができる。システムのさまざまなカメラを制御して、ほとんどの場合動いている選手の3D(3次元)メッシュ又は360°のパノラマビューの形式で3D(3次元)表現を提供する機能は、ライブイベントの忠実な表現を作成する。同様に、同じ3D(3次元)仮想環境で観客の忠実な3D(3次元)表現を提供することで、観客の仮想実在感が向上する。
【0079】
いくつかの実施形態では、カメラの場所及びキャプチャエリアを確立し、理解可能なフォーマットで制御ユニットに利用可能にする必要がある。さらに、カメラのパラメータを較正する必要がある。特に焦点及びズームのパラメータは、制御ユニットがカメラの焦点を合わせ、ズームして、カメラによってキャプチャされる画像をほぼ同じサイズにして、焦点が合った状態にしておくことができるように、かなりの注意を必要とする。
【0080】
図4は、複数のカメラを制御するための例示的な方法400のフローチャートである。この方法は、図2の画像キャプチャ制御システム270などのコンピュータシステム、又は他の何らかのコンピュータシステムによって行うことができる。ステップ410では、コンピュータシステムは、シーンのターゲットを、シーンの画像をキャプチャするように構成された一次カメラに割り当てる。ステップ420では、システムはターゲットにロックオンし、ターゲットを追跡する。ステップ430では、システムは、一次カメラ、及びシーンの画像をキャプチャするように構成された二次カメラのパラメータが読み取る。ステップ440では、ターゲットが第1の二次カメラの視野内にあることに反応して、システムは、第1の二次カメラを作動させて制御して、ターゲットを追跡する。ステップ450では、ターゲットが第1の二次カメラの視野から出て行き、第2の二次カメラの視野に入ったことに反応して、システムは、第1の二次カメラを無効にし、第2の二次カメラを作動させて制御して、ターゲットを追跡する。優先ルールを使用して、二次カメラの作動及び制御についての競合を、例えば、ターゲットとそれぞれの二次カメラとの相対距離、ターゲットのプロファイルデータ、又は他の基準若しくは基準の組み合わせに基づいて解決することができる。ステップ460では、システムは、一次カメラ及び各二次カメラによって提供されるビューなど、ターゲットの異なるビューをキャプチャするためにカメラで画像を自動的に取得する。制御データユニットを使用して、個々のカメラに接続し、対応するカメラのパラメータを制御ユニットに提供できる。
【0081】
いくつかの実施形態では、この方法は、シーンの第2のターゲットを第2の一次カメラに割り当てることをさらに含む。このような実施形態では、それぞれのターゲットの画像は同時に又は実質的に同時にキャプチャされることがある。
【0082】
いくつかの実施形態では、この方法は、一次又は二次カメラなど、1つ又は複数の実際の物理的なカメラによって取得されたビューから補間されたカメラビューを提供するように構成された1つ又は複数の仮想カメラを実装することをさらに含む。
【0083】
例示的な実施形態を例示し、説明しているが、本発明の範囲から逸脱することなく、さまざまな変更を加えることができることが理解されるであろう。

図1
図2
図3
図4
【外国語明細書】