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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128972
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】調整可能な静的分級機
(51)【国際特許分類】
   B07B 7/08 20060101AFI20240913BHJP
【FI】
B07B7/08
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024036209
(22)【出願日】2024-03-08
(31)【優先権主張番号】18/120,094
(32)【優先日】2023-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523116686
【氏名又は名称】シェンク プロセス エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】SCHENCK PROCESS LLC
【住所又は居所原語表記】7901 NW 107th Terrace Kansas City, Missouri 64153, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン, ミカエル
【テーマコード(参考)】
4D021
【Fターム(参考)】
4D021FA22
4D021GA08
4D021GA13
4D021GA17
4D021GA18
4D021HA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】原料の種類および空気流量の幅広いバリエーションに対応することができる静的分級機を提供する。
【解決手段】静的分級機100は、入口10Aおよび出口10Bを有するとともに容器内部領域10Vを有する容器10を含み、分級機チャンバ40は、容器内部領域内で位置決めされ、分級機チャンバは、分級機チャンバの側壁を通って分級機チャンバの分級機内部領域40D内に延在する複数の開口部42を有し、複数の開口部は、気体中に取り込まれた粒子を容器内部領域から分級機内部領域に通過させるように構成され、1以上の流量制限器は、分級機チャンバとともに配置され、流量制限器は、気体中に取り込まれた粒子の最適な流速および方向を静的分級機を通して確立するように構成される、ことを特徴とする静的分級機。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静的分級機(100)であって、
入口(10A)および出口(10B)を有するとともに容器内部領域(10V)を有する容器(10)と、
前記容器内部領域(10V)内で位置決めされる分級機チャンバ(40)であって、前記分級機チャンバ(40)は、前記分級機チャンバ(40)の側壁(44)を通って前記分級機チャンバ(40)の分級機内部領域(40D)内に延在する複数の開口部(42)を有し、前記複数の開口部(42)は、気体中に取り込まれた粒子を前記容器内部領域(10V)から前記分級機内部領域(40D)に通過させるように構成される、分級機チャンバ(40)と、
前記分級機チャンバ(40)とともに配置された少なくとも1つの流量制限器と、
を備え、
前記少なくとも1つの流量制限器は、前記気体中に取り込まれた前記粒子の流速を前記静的分級機(100)を通して確立するように構成され、
前記複数の開口部(42)の各々は軸方向範囲(42A)を有し、前記分級機チャンバ(40)は、出口ダクト(20)に接続された分級機出口(46)を含み、
前記少なくとも1つの流量制限器は、前記出口ダクト(20)内で移動可能に位置決めされるスリーブ(30)を含み、前記スリーブ(30)の遠位端(30A)は、前記分級機内部領域(40D)内に延伸して前記軸方向範囲(42A)を部分的に覆う、静的分級機(100)。
【請求項2】
前記スリーブ(30)と連通するアクチュエータシステム(60)を更に備え、前記アクチュエータシステム(60)は、前記複数の開口部(42)に対して前記スリーブ(30)を軸方向に位置決めするように構成される、請求項1に記載の静的分級機(100)。
【請求項3】
前記複数の開口部(42)の各々に近接して前記分級機チャンバ(40)の前記側壁(44)に回動可能に配置されたベーン(70)を含む第2流量制限器を更に備える、請求項1に記載の静的分級機(100)。
【請求項4】
前記複数の開口部(42)の各々は周方向範囲(42C)を有し、前記ベーン(70)は、前記軸方向範囲(42A)にほぼ等しい軸方向長さ(70L)と、前記周方向範囲(42C)にほぼ等しい周方向弧長(70C)とを有する、請求項3に記載の静的分級機(100)。
【請求項5】
前記ベーン(70)と連通するベーンアクチュエータシステム(70V)を更に備える、請求項3に記載の静的分級機(100)。
【請求項6】
前記分級機チャンバ(40)は、それに固定された上部プレート(40P)を有し、前記ベーン(70)の各々は、前記上部プレート(40P)を通って延在するシャフト(77)に回動可能に取り付けられ、前記ベーンアクチュエータシステム(70V)は、前記シャフト(77)の各々に接続されたリンケージシステムと、前記リンケージシステムに接続されたベーンアクチュエータ(70VA)とを含み、前記ベーンアクチュエータ(70VA)は、前記分級機チャンバ(40)の前記側壁(44)に対して前記ベーン(70)を同期的に回動させるように構成される、請求項5に記載の静的分級機(100)。
【請求項7】
静的分級機(100)であって、
入口(10A)および出口(10B)を有するとともに容器内部領域(10V)を有する容器(10)と、
前記容器内部領域(10V)内で位置決めされる分級機チャンバ(40)であって、前記分級機チャンバ(40)は、前記分級機チャンバ(40)の側壁(44)を通って前記分級機チャンバ(40)の分級機内部領域(40D)内に延在する複数の開口部(42)を有し、前記複数の開口部(40)は、気体中に取り込まれた粒子を前記容器内部領域(10V)から前記分級機内部領域(40D)に通過させるように構成される、分級機チャンバ(40)と、
前記分級機チャンバ(40)にそれぞれ配置された第1流量制限器および第2流量制限器と、
を備え、
前記第1流量制限器および前記第2流量制限器はそれぞれ、前記気体中に取り込まれた前記粒子の流速を前記静的分級機(100)を通して確立するように構成され、
前記第1流量制限器は、前記複数の開口部(42)の少なくとも1つの上に取り外し可能に固定された少なくとも1つのカバー(50)を含み、
前記第2流量制限器は、前記複数の開口部(42)の各々に近接する前記分級機チャンバ(40)の前記側壁(44)に回動可能に配置されたベーン(70)を含む、静的分級機(100)。
【請求項8】
前記複数の開口部(42)の各々は軸方向範囲(42A)と周方向範囲(42C)とを有し、前記少なくとも1つのカバー(50)のそれぞれ1つは、前記複数の開口部(42)の少なくとも1つの前記周方向範囲(42C)を横切って、且つ、前記軸方向範囲(42A)を部分的に横切って延在する、請求項7に記載の静的分級機(100)。
【請求項9】
前記複数の開口部(42)の各々は軸方向範囲(42A)と周方向範囲(42C)とを有し、前記ベーン(70)は、前記軸方向範囲(42A)にほぼ等しい軸方向長さ(70L)と、前記周方向範囲(42C)にほぼ等しい周方向弧長(70C)とを有する、請求項7に記載の静的分級機(100)。
【請求項10】
前記ベーン(70)と連通するベーンアクチュエータシステム(70V)を更に備える、請求項7に記載の静的分級機(100)。
【請求項11】
前記分級機チャンバ(40)は、それに固定された上部プレート(40P)を有し、前記ベーン(70)の各々は、前記上部プレート(40P)を通って延在するシャフト(77)に回動可能に取り付けられ、前記ベーンアクチュエータシステム(70V)は、前記シャフト(77)の各々に接続されたリンケージシステムと、前記リンケージシステムに接続されたベーンアクチュエータ(70VA)とを含み、前記ベーンアクチュエータ(70VA)は、前記分級機チャンバ(40)の側壁(44)に対して前記ベーン(70)を同期的に回動させるように構成される、請求項7に記載の静的分級機(100)。
【請求項12】
前記ベーンアクチュエータ(70VA)は、マニュアル操作用のレバー、または、前記ベーンアクチュエータ(70VA)の電動操作用のモータを含む、請求項5又は10に記載の静的分級機(100)。
【請求項13】
前記複数の開口部(42)の各々は軸方向範囲(42A)を有し、前記分級機チャンバ(40)は、出口ダクト(20)に接続された分級機出口(46)を含み、前記出口ダクト(20)内で移動可能に位置決めされるスリーブ(30)と前記分級機内部領域(40D)内に延伸して前記軸方向範囲(42A)を部分的に覆う前記スリーブ(20)の遠位端(20A)と含む第3流量制限器を更に備える、請求項7に記載の静的分級機(100)。
【請求項14】
前記スリーブ(30)と連通するアクチュエータシステム(60)を更に備え、前記アクチュエータシステム(60)は、前記複数の開口部(42)に対して前記スリーブ(30)を軸方向に位置決めするように構成される、請求項13に記載の静的分級機(100)。
【請求項15】
前記アクチュエータシステム(60)は、前記出口ダクト(20)の外側部分に取り付けられ、前記アクチュエータシステム(60)の一部は、前記出口ダクト(70)のスロット(20X)を通って延在して前記スリーブ(30)に固定される、請求項2又は14に記載の静的分級機(100)。
【請求項16】
前記スリーブ(30)と前記出口ダクト(20)との間で位置決めされて前記スロット(20X)の下方に配置される部分を有する第1シール(80)と、前記スリーブ(30)と前記出口ダクト(20)との間で位置決めされて前記スロット(20X)の上方に配置される部分を有する第2シール(90)とを更に備える、請求項3又は15に記載の静的分級機(100)。
【請求項17】
前記アクチュエータシステム(60)は、前記出口ダクト(20)の第1の側に位置決めされた第1アクチュエータ(60A)と、前記出口ダクト(20)の第2の側に位置決めされた第2アクチュエータ(60B)とを含み、
前記第1アクチュエータ(60A)および前記第2アクチュエータ(60B)は、前記スリーブ(30)を軸方向に移動させるように同期的に連結される、請求項2又は14に記載の静的分級機(100)。
【請求項18】
前記第1アクチュエータ(60A)は第1スクリュージャッキを含み、前記第2アクチュエータ(60B)は第2スクリュージャッキを含み、前記同期的な連結は、
(i)第1リンケージを介して前記第1スクリュージャッキに連結された駆動ギアボックスと、
(ii)第2リンケージを介して前記第2スクリュージャッキに連結された従動ギアボックスと、
(iii)前記駆動ギアボックスを前記従動ギアボックスに連結する第3リンケージと、
を含む、請求項17に記載の静的分級機(100)。
【請求項19】
前記第1アクチュエータ(60A)は第1リニアアクチュエータを含み、前記第2アクチュエータ(60B)は第2リニアアクチュエータを含み、前記第1リニアアクチュエータおよび前記第2リニアアクチュエータは同期的に連結され、前記同期的な連結は電子的である、請求項2又は請求項14に記載の静的分級機(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉砕ミルシステムのための静的分級機を対象とし、静的分級機は、挽かれた(ground)または粉砕された(pulverized)異なるサイズの粒子を分離するように構成され、そこを通る気体中に取り込まれた粒子の流速を調整して急峻な粒子分離を維持するための複数の流量制限手段を有する。
【背景技術】
【0002】
粉砕ミルは、スタッコ(stucco)、リン酸塩岩、塩、バイオマス、コークス、および石炭の製造に使用される鉱物、石灰石、石膏などの固体材料を破砕(crush)して微粒子にするために使用される。インパクトハンマーミルおよびボールレースミルは、石膏などの特定の種類の固体材料の破砕、粉砕(pulverize)、乾燥およびフラッシュ焼成を全て1つのステップで行うために使用することができる典型的な粉砕ミルである。種々なサイズの粉砕粒子は、粉砕ミルから下流の分級機に排出される。従来技術の分級機の1つは、米国特許第2,108,609号に開示されている「ウィザーセパレータ(whizzer separator)」として知られている。別の分級機は、タービン分級機である。従来技術の分級機の1つは、微粒子の分級のために使用することができる。
【0003】
分級機の効率は、分級機を通る空気流および分級される材料の種類に依存する。従来技術の静的分級機は、分級機の物理的構造に基づいて、空気の特定の空気流および速度に限定される。したがって、典型的には異なる材料を分級するために異なる分級機が使用され、広範囲の異なる材料、例えば、天然石膏および合成石膏(FGD)を分級するために単一の分級機を使用することができない。壁板製造用に同量のスタッコを製造するには、原料中の水分レベルが高いため、FGDの焼成では、天然石膏の焼成よりもはるかに多くの空気流が必要となる。過去10年間、石炭火力発電所が西洋諸国で閉鎖されたため、石膏源が大きく変化してきた。同時に、発展途上国では、石炭火力発電所が未だ建設されており、将来的にはより多くのFGD原料が利用可能になるであろう。つまり、理想的な新しい焼成システムは、原料の種類および空気流量の幅広いバリエーションに対応することができる必要がある。
【0004】
したがって、前述の問題に対処する改良された分級機が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
本明細書では、入口および出口を有するとともに容器内部領域を有する容器を含む静的分級機が開示される。前記静的分級機は、前記容器内部領域内で位置決めされる分級機チャンバを含む。前記分級機チャンバは、前記分級機チャンバの側壁を通って前記分級機チャンバの分級機内部領域内に延在する複数の開口部を有する。前記複数の開口部はそれぞれ、気体中に取り込まれた粒子を前記容器内部領域から前記分級機内部領域に通過させるように構成される。前記静的分級機は、前記分級機チャンバとともに配置された1以上の流量制限器を含む。前記1以上の流量制限器は、前記気体中に取り込まれた前記粒子の流速を前記静的分級機を通して確立するように構成される。前記複数の開口部の各々は軸方向範囲を有する。前記分級機チャンバは、出口ダクトに接続された分級機出口を含む。前記流量制限器は、前記出口ダクト内で移動可能に位置決めされるスリーブを含み、前記スリーブの遠位端は、前記分級機内部領域内に延伸して前記軸方向範囲を部分的に覆う。
【0006】
特定の実施形態では、前記静的分級機は、前記スリーブと連通するアクチュエータシステムを含む。前記アクチュエータシステムは、前記複数の開口部に対して前記スリーブを軸方向に位置決めするように構成される。
【0007】
特定の実施形態では、前記アクチュエータシステムは、前記出口ダクトの外側部分に取り付けられ、前記アクチュエータシステムの一部は、前記出口ダクトのスロットを通って延在して前記スリーブに固定される。
【0008】
特定の実施形態では、前記静的分級機は、前記スリーブと前記出口ダクトとの間で半径方向に位置決めされて前記スロットの下方に軸方向に配置される部分を有する第1シールと、前記スリーブと前記出口ダクトとの間で半径方向に位置決めされて前記スロットの上方に軸方向に配置される部分を有する第2シールとを含む。
【0009】
特定の実施形態では、前記アクチュエータシステムはラックアンドピニオンデバイスである。
【0010】
特定の実施形態では、前記アクチュエータシステムは、前記ダクトの第1の側に位置決めされる第1アクチュエータと、前記ダクトの第2の側に位置決めされる第2アクチュエータとを含む。前記第1アクチュエータおよび前記第2アクチュエータは、前記スリーブを軸方向に移動させるように同期的に連結される。
【0011】
特定の実施形態では、前記第1アクチュエータは第1スクリュージャッキであり、前記第2アクチュエータは第2スクリュージャッキである。前記同期連結システムは、(i)第1リンケージを介して前記第1スクリュージャッキに連結された駆動ギアボックスと、(ii)第2リンケージを介して前記第2スクリュージャッキに連結された従動ギアボックスと、(iii)前記駆動ギアボックスを前記従動ギアボックスに連結する第3リンケージと、を含む。
【0012】
特定の実施形態では、前記第1アクチュエータは第1リニアアクチュエータであり、前記第2アクチュエータは第2リニアアクチュエータである。前記第1リニアアクチュエータおよび前記第2リニアアクチュエータは、電子システムを介して同期的に連結される。
【0013】
特定の実施形態では、前記静的分級機内の第2流量制限器は、前記複数の開口部の各々に近接して前記分級機チャンバの前記側壁に回動可能に配置されたベーンを含む。
【0014】
特定の実施形態では、前記複数の開口部の各々は軸方向範囲と周方向範囲とを有し、前記ベーンは、前記軸方向範囲とほぼ等しい軸方向長さを有する。前記ベーンは、前記周方向範囲とほぼ等しい周方向弧長を有する。
【0015】
特定の実施形態では、前記ベーンと連通するベーンアクチュエータシステムが存在する。
【0016】
特定の実施形態では、前記分級機チャンバは、それに固定された上部プレートを有する。前記ベーンの各々は、前記上部プレートを通って延在するシャフトに回動可能に取り付けられる。前記ベーンアクチュエータシステムは、前記シャフトの各々に接続されたリンケージシステムと、前記リンケージシステムに接続されたベーンアクチュエータとを含む。前記ベーンアクチュエータは、前記分級機チャンバの前記側壁に対して前記ベーンを同期的に回動させるように構成される。
【0017】
特定の実施形態では、前記ベーンアクチュエータは、マニュアル操作用のレバー、または、前記ベーンアクチュエータの電動操作用のモータを含む。
【0018】
本明細書では、入口および出口を有するとともに容器内部領域を有する容器を含む静的分級機が開示される。前記静的分級機は、前記容器内部領域内で位置決めされる分級機チャンバを含む。前記分級機チャンバは、前記分級機チャンバの側壁を通って前記分級機チャンバの分級機内部領域に延在する複数の開口部を有する。前記複数の開口部は、気体中に取り込まれた粒子を前記容器内部領域から前記分級機内部領域に通過させるように構成される。前記静的分級機は、前記分級機チャンバとともにそれぞれ配置された第1流量制限器および第2流量制限器を含む。前記第1流量制限器および前記第2流量制限器はそれぞれ、前記気体中に取り込まれた前記粒子の流速を前記静的分級機を通して確立するように構成される。前記第1流量制限器は、前記複数の開口部の1以上の上に取り外し可能にそれぞれ固定される1以上のカバーを含む。前記第2流量制限器は、前記複数の開口部の各々に近接して前記分級機チャンバの前記側壁に回動可能に配置された1以上のベーンを含む。
【0019】
特定の実施形態では、前記複数の開口部の各々は軸方向範囲と周方向範囲とを有する。前記カバーのそれぞれ1つは、前記複数の開口部の1以上の前記周方向範囲を横切って、且つ、前記軸方向範囲を部分的に横切って延在する。
【0020】
特定の実施形態では、前記複数の開口部の各々は軸方向範囲と周方向範囲とを有する。前記ベーンの各々は、前記軸方向範囲とほぼ等しい軸方向長さを有するとともに、前記周方向範囲とほぼ等しい周方向弧長を有する。
【0021】
特定の実施形態では、前記静的分級機は、前記ベーンと連通するベーンアクチュエータシステムを含む。
【0022】
特定の実施形態では、前記分級機チャンバは、それに固定された上部プレートを有する。前記ベーンの各々は、前記上部プレートを通って延在するシャフトに回動可能に取り付けられる。前記ベーンアクチュエータシステムは、前記シャフトの各々に接続されたリンケージシステムを含む。前記リンケージシステムにはベーンアクチュエータが接続される。前記ベーンアクチュエータは、前記分級機チャンバの前記側壁に対して前記ベーンを同期的に回動させるように構成される。
【0023】
特定の実施形態では、前記ベーンアクチュエータは、マニュアル操作用のレバー、または、前記ベーンアクチュエータの電動操作用のモータを含む。
【0024】
特定の実施形態では、前記複数の開口部の各々は軸方向範囲を有する。前記分級機チャンバは、出口ダクトに接続された分級機出口を含む。前記静的分級機は、前記出口ダクト内で移動可能に位置決めされるスリーブとして構成される第3流量制限器を更に含み、前記スリーブの遠位端は、前記分級機内部領域内に延伸して前記軸方向範囲を部分的に覆う。
【0025】
特定の実施形態では、アクチュエータシステムは、前記スリーブと連通している。前記アクチュエータシステムは、前記複数の開口部に対して前記スリーブを軸方向に位置決めするように構成される。
【0026】
特定の実施形態では、前記アクチュエータシステムは、前記出口ダクトの外側部分に取り付けられ、前記アクチュエータシステムの一部(例えば、アーム)は、前記出口ダクトのスロットを通って延在して前記スリーブに固定される。
【0027】
特定の実施形態では、第1シールは、前記スリーブと前記出口ダクトとの間で半径方向に位置決めされて前記スロットの下方に軸方向に配置される部分を有し、第2シールは、前記スリーブと前記出口ダクトとの間で半径方向に位置決めされて前記スロットの上方に軸方向に配置される部分を有する。
【0028】
特定の実施形態では、前記アクチュエータシステムはラックアンドピニオンデバイスである。
【0029】
特定の実施形態では、前記アクチュエータシステムは、前記ダクトの第1の側に位置決めされる第1アクチュエータと、前記ダクトの第2の側に位置決めされる第2アクチュエータとを含む。前記第1アクチュエータおよび前記第2アクチュエータは、前記スリーブを軸方向に移動させるように同期的に連結される。
【0030】
特定の実施形態では、前記第1アクチュエータは第1スクリュージャッキであり、前記第2アクチュエータは第2スクリュージャッキである。前記同期連結システムは、(i)第1リンケージを介して前記第1スクリュージャッキに連結される駆動ギアボックスと、(ii)第2のリンケージを介して前記第2スクリュージャッキに連結される従動ギアボックスと、(iii)前記駆動ギアボックスを前記従動ギアボックスに連結する第3リンケージと、を含む。
【0031】
特定の実施形態では、前記第1アクチュエータは第1リニアアクチュエータを含み、前記第2アクチュエータは第2リニアアクチュエータを含む。前記第1リニアアクチュエータおよび前記第2リニアアクチュエータは、電子システムを介して同期的に連結される。
【0032】
本明細書では、入口および出口を有するとともに容器内部領域を有する容器を含む静的分級機が開示される。分級機チャンバは、前記容器内部領域内で位置決めされる。前記分級機チャンバは、前記分級機チャンバの側壁を通って前記分級機チャンバの分級機内部領域に延在する複数の開口部を有する。前記複数の開口部は、気体中に取り込まれた粒子を前記容器内部領域から前記分級機内部領域に通過させるように構成される。少なくとも1つの流量制限器が、前記分級機チャンバとともに配置される。前記少なくとも1つの流量制限器は、前記気体中に取り込まれた前記粒子の流速および方向を前記静的分級機の内部で確立するように構成される。
【0033】
特定の実施形態では、前記少なくとも1つの流量制限器は、前記複数の開口部のそれぞれの1つの上に取り外し可能に固定されたカバーを含む。いくつかの実施形態では、前記複数の開口部の各々は、その上に固定されたカバーを有する。
【0034】
特定の実施形態では、前記複数の開口部の各々は軸方向範囲と周方向範囲とを有し、前記少なくとも1つのカバーの各々は、前記周方向範囲を横切って、且つ、前記軸方向範囲を部分的に横切って延在する。
【0035】
特定の実施形態では、前記複数の開口部の各々は軸方向範囲を有し、前記分級機チャンバは、前記出口ダクトに接続された分級機出口を含む。前記少なくとも1つの流量制限器は、前記出口ダクト内で移動可能に位置決めされるスリーブを含み、前記スリーブの遠位端は、前記分級機内部領域内に延伸して前記軸方向範囲を部分的に覆う。
【0036】
特定の実施形態では、単一のアクチュエータシステムが前記スリーブと連通しており、前記アクチュエータシステムは、前記複数の開口部に対して前記スリーブを軸方向に位置決めするように構成される。特定の実施形態では、2以上のアクチュエータシステム(例えば、4つのアクチュエータ)が前記スリーブと連通しており、前記アクチュエータシステムは、前記複数の開口部に対して前記スリーブを軸方向に位置決めするように構成される。
【0037】
特定の実施形態では、前記アクチュエータシステムは、前記出口ダクトの外側部分に取り付けられ、前記アクチュエータシステムの一部は、前記出口ダクトのスロットを通って延在して前記スリーブに固定される。
【0038】
特定の実施形態では、前記静的分級機は、前記スリーブと前記出口ダクトとの間で半径方向に位置決めされて前記スロットの下方に軸方向に配置される部分を有する第1シールと、前記スリーブと前記出口ダクトとの間で半径方向に位置決めされて前記スロットの上方に軸方向に配置される部分を有する第2シールとを含む。
【0039】
特定の実施形態では、前記アクチュエータシステムは、単一のラックアンドピニオンデバイスを含む。特定の実施形態では、前記アクチュエータシステムは、2以上のラックアンドピニオンデバイスを含む。
【0040】
特定の実施形態では、前記アクチュエータシステムは、前記ダクトの第1の側に位置決めされる第1アクチュエータと、前記ダクトの第2の側に位置決めされる第2アクチュエータとを含む。前記第1アクチュエータおよび前記第2アクチュエータは、前記スリーブを軸方向に移動させるように同期的に連結される。
【0041】
特定の実施形態では、前記第1アクチュエータは第1スクリュージャッキを含み、前記第2アクチュエータは第2スクリュージャッキを含む。前記同期的な連結は、(i)第1リンケージを介して前記第1スクリュージャッキに連結された駆動ギアボックスと、(ii)第2リンケージを介して前記第2スクリュージャッキに連結された従動ギアボックスと、(iii)前記駆動ギアボックスを前記従動ギアボックスに連結する第3リンケージと、を含む。
【0042】
特定の実施形態では、前記第1アクチュエータは第1リニアアクチュエータを含み、前記第2アクチュエータは第2リニアアクチュエータを含む。前記第1リニアアクチュエータおよび前記第2リニアアクチュエータは同期的に連結され、前記同期的な結合は電子的である。
【0043】
特定の実施形態では、前記少なくとも1つの流量制限器は、前記複数の開口部の各々に近接して前記分級機チャンバの前記側壁に回動可能に配置されたベーンを備える。
【0044】
特定の実施形態では、前記複数の開口部の各々は軸方向範囲と周方向範囲とを有し、前記ベーンは、前記軸方向範囲とほぼ等しい軸方向長さと、前記周方向範囲とほぼ等しい周方向弧長とを有する。
【0045】
特定の実施形態では、前記静的分級機は、前記ベーンと連通するベーンアクチュエータシステムを含む。
【0046】
特定の実施形態では、前記分級機チャンバは、それに固定された上部プレートを有し、前記ベーンの各々は、前記上部プレートを通って延在するシャフトに回動可能に取り付けられる。前記ベーンアクチュエータシステムは、前記シャフトの各々に接続されたリンケージシステムと、前記リンケージシステムに接続されたベーンアクチュエータとを含む。前記ベーンアクチュエータは、前記分級機チャンバの前記側壁に対して前記ベーンを同期的に回動させるように構成される。
【0047】
特定の実施形態では、前記ベーンアクチュエータはモータを含む。
【0048】
特定の実施形態では、前記スリーブは外径を有し、前記ベーンの外縁は、前記ベーンが半径方向内向きの最大位置まで延伸したときの基準径を有する基準円(R)を画定する。前記外径は前記基準径よりも小さく、前記スリーブの前記遠位端は、前記スリーブが前記分級機内部領域内に延伸して前記軸方向範囲を部分的に覆うときに前記ベーンから離間する。
【0049】
特定の実施形態では、前記スリーブは外径を有し、前記ベーンの外縁は、前記ベーンが半径方向内向きの最大位置まで延伸したときの基準径を有する基準円を画定する。前記外径は前記基準径よりも小さく、前記スリーブの前記遠位端は、前記スリーブが前記分級機内部領域内に延伸して前記軸方向範囲を部分的に覆うときに前記ベーンから離間する。
【0050】
特定の実施形態では、前記カバー、前記スリーブおよび前記ベーンを含む3つの流量制限器が使用される。
【0051】
特定の実施形態では、2つの流量制限器、即ち、前記スリーブおよび前記ベーンのみが使用される。
【0052】
特定の実施形態では、2つの流量制限器、即ち、前記カバーおよび前記ベーンのみが使用される。
【図面の簡単な説明】
【0053】
図1図1は、スリーブ移動のための単一アクチュエータを使用した本発明の静的分級機の断面図である。
【0054】
図2A図2Aは、断面A-Aに沿った図1の静的分級機の上面断面図である。
【0055】
図2B図2Bは、断面B-Bに沿った図1の静的分級機の上面断面図である。
【0056】
図2C図2Cは、下部シールの、図1の詳細2Cの拡大断面図である。
【0057】
図2D図2Dは、図11および図12の静的分級機で使用するためのセグメント化シールの上面図である。
【0058】
図2E図2Eは、図2Gの上部シールの、並びに、上部シールおよび下部シールの図1の詳細2Eの拡大断面図である。
【0059】
図2F図2Fは、図1の詳細2Eおよび図1の詳細2Cの上部および/または下部シール構成で使用するための完全な円形シールの上面図である。
【0060】
図2G図2Gは、スロットが貫通して延びるマルチピース出口ダクトの別の実施形態の斜視図である。
【0061】
図3図3は、図1の静的分級機の上面図である。
【0062】
図4図4は、図1の静的分級機の一部の正面図である。
【0063】
図5図5は、図3の断面A-Aに沿った静的分級機の一部の拡大図である。
【0064】
図6図6は、分級機チャンバ内の開口部の上に位置決めされる2つのカバーが示された図1の静的分級機の一部の正面図である。
【0065】
図7図7は、図6の断面C-Cに沿った分級機チャンバ内の開口部の上面断面図である。
【0066】
図8A図8Aは、図6に示された大きなカバーの正面図である。
【0067】
図8B図8Bは、図8Aのカバーの上面断面図である。
【0068】
図9A図9Aは、図6に示された小さなカバーの正面図である。
【0069】
図9B図9Bは、図9Aのカバーの上面断面図である。
【0070】
図10A図10Aは、図1に示されたものと同様であるが、より大きいサイズの静的分級機の一部の正面図である。
【0071】
図10B図10Bは、様々な回動位置にあるベーンが示された図10Aの静的分級機の一部の上面図である。
【0072】
図10C図10Cは、大型分級機のベーンの1つのモータおよびアクチュエータの拡大断面図である。
【0073】
図10D図10Dは、図10Cのアクチュエータのためのリンケージプレートの上面図である。
【0074】
図10E図10Eは、図10Cのアクチュエータのためのコネクタチューブである。
【0075】
図10F図10Fは、図10Eのコネクタチューブの上面図である。
【0076】
図11A図11Aは、スリーブと連通する2つのスクリュージャッキアクチュエータが示されており、その半分が延伸して示され、他の半分が後退して示された静的分級機の一部の断面図である。
【0077】
図11B図11Bは、図11Aの2つのスクリュージャッキおよび静的分級機の上面図である。
【0078】
図12A図12Aは、スリーブと連通する2つのリニアアクチュエータが示された大型分級機の静的分級機の一部の断面図である。
【0079】
図12B図12Aの詳細12Bの拡大図である。
【0080】
図13図13は、粉砕機システムにおける静的分級機の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0081】
図1に示されるように、本発明の静的分級機は、全体的に符号100で示されている。静的分級機100は、入口10Aおよび出口10Bを有するとともに容器内部領域10Vを有する容器10を含む。容器10は、入口10Aに向かって内側に先細になる下部コーン10Cに移行する上部ドラム10Dを含む。
【0082】
静的分級機100は、上部ドラム10Dの内側の容器内部領域10V内で位置決めされる分級機チャンバ40(例えば、出口スリーブ)を含む。分級機チャンバ40は、分級機チャンバ40の側壁44を通って分級機チャンバ40の分級機内部領域40D内に延在する複数の開口部42(例えば、窓)を有する。複数の開口部42は、気体中に取り込まれた粒子を容器内部領域10Vから分級機内部領域40Dに通過させるように構成される。
【0083】
静的分級機100は、本明細書で更に説明されるように、分級機チャンバ40とともに配置された1以上の流量制限器を含む。流量制限器の各々は、気体中に取り込まれた粒子の流速および/または方向を静的分級機100を通して確立するように構成される。使用される流量制限器の数および種類は、必要な粒子サイズおよびシステムの空気流量に依存する。
【0084】
本発明の静的分級機100は、大きな粒子を小さな粒子から分離することができる点で有用である。流量制限器は、プロセス要件の変更によりシステムの流量が著しく変化した場合であっても、分級効率を最適化し、効率を維持するのに役立つ。
【0085】
分級機チャンバ40の上部ドラム10Dは、そこに固定された上部プレート40Pを有する。分級機チャンバ40は、上部プレート40Pに形成された分級機出口46を有する。分級機出口46は出口ダクト20(例えば、取り込みダクト)に接続され、それを通して、分級された微細な粒子が気体流中に取り込まれる。
【0086】
図6の実施形態に示されるように、流量制限器は、分級機チャンバ40の側壁44に取り外し可能に固定され(例えば、ボルトで固定され)、複数の開口部42のうち2つの一部の上に位置決めされるカバー50の形態である。複数の開口部42の各々は、軸方向範囲42Aと円周方向範囲42Cとを有する。カバー50の各々は、周方向範囲42Cを横切って、且つ、軸方向範囲42Aを部分的に横切って延在する。例えば、カバー50の1つ(図6の左側の1つ)は、他のカバー50(図6の右側の1つ)よりも大きな割合で軸方向範囲を横切って延びている。2つのカバー50のみがそれぞれ1つの開口部42の上に位置決めされて示されているが、カバー50は、必要とされる流速および粒子分離サイズに応じて、本明細書に示されているよりも大きくても小さくてもよく、並びに、開口部42の各々がそこに固定されたカバー50を有してもよいため、本発明はこの点に関して限定されるものではない。いくつかの実施形態では、カバー50は、開口部42のうちの2以上、または開口部のすべてにわたって延在する。
【0087】
図1図2Aおよび図2Bの実施形態に示されるように、流量制限器は、出口ダクト20内で軸方向に(長手方向軸Lに沿って)移動可能に位置決めされるスリーブ30の形態であり、スリーブ30の遠位端30Aは、分級機内部領域40D内に延伸して開口部42の軸方向範囲42Aの上部を部分的に覆う。アクチュエータシステム60は、スリーブ30と連通しており、例えば、アクチュエータシステムの一部が適切な締結具66でスリーブ30にボルト締めされる。アクチュエータシステム60は、複数の開口部42に対してスリーブ30を軸方向に位置決めするように構成される。アクチュエータシステム60は、適切な締結システム64を用いて出口ダクト20の外側部分に取り付けられる。アクチュエータシステム60の一部(例えば、アクチュエータアーム62)は、図2Bに示されるように、出口ダクト20の長手方向スロット20Xを通って延在し、スリーブ30に固定される。図1および図2Bに示される実施形態では、アクチュエータシステム60は、ラック68とハンドクランク60Hとを有するラックアンドピニオンデバイス60Rである。
【0088】
図2Cに示されるように、第1シール80は、スリーブ30と出口ダクト20との間で半径方向に位置決めされてスロット20Xの下方に軸方向に配置される部分を有する。第1シール80は、複数の締結具82およびワッシャシステム84によって、上部ドラム10Dの内側で、上部プレート40Pに固定される。第1シール80は、上部プレート40Pから半径方向内向きに突出し、スリーブ40の外面30Yが当該シール80に摺動可能に係合するときに当該外面30Yにシール係合する。いくつかの実施形態では、第1シール80は、セグメント化されており、図2Dに示されるように複数のパーツを有する。いくつかの実施形態では、第2シール80は、図2Fに示されるように完全な円形のパーツである。いくつかの実施形態では、第1シールは、グラファイト、シリコーンまたはフッ素エラストマー(例えば、Viton(登録商標))材料などの高温耐性のガスケット材料である。
【0089】
図2Eに示されるように、第2シール90は、スリーブ30と出口ダクト20との間で半径方向に位置決めされてスロット20Xの上方に軸方向に配置される部分を有する。出口ダクト20は、第1フランジ20F1と第2フランジ20F2とを有し、第2シール90は、複数の締結具92によってそれらの間に固定される。当該シール90(固定シール)の一部は、出口ダクト20から半径方向内向きに突出し、スリーブ30の外面30Yが当該シール90に摺動可能に係合するときに当該外面にシール係合する。いくつかの実施形態では、第2シール90は、セグメント化されており、図2Dに示されるように複数のパーツを有する。いくつかの実施形態では、第2シール90は、完全な円形のパーツである。いくつかの実施形態では、第1シールは、グラファイト、シリコーンまたはフッ素エラストマー(例えば、Viton(登録商標))材料などの高温耐性のガスケット材料である。シール80、90は、システムが負圧下で動作しているときに、スロット20Xを通って気体中に周囲空気流の漏れが入ることを防止するのに有用である。シール80、90はまた、システムが正圧下で動作している場合、プロセス粒子の流れが周囲に漏出することを防止する。
【0090】
いくつかの実施形態では、図2Gに示されるように、シール80は、除去されて、複数部品の出口ダクト20、20’上で、図2Cに示されるシール90およびフランジ20F1、20F2に置き換えられる。
【0091】
図1および図2Bはラックアンドピニオン60Rのアクチュエータシステム60を示しているが、他のアクチュエータシステム60が本発明に含まれるため、この点に関して本発明は限定されるものではない。例えば、図11Aに示されるように、アクチュエータシステム60は、第1アクチュエータ60Aおよび第2アクチュエータ60Bを含む。第1アクチュエータ60Aはダクト20の第1の側20Aに位置決めされ、第2アクチュエータ60Bはダクト20の第2の側20Bに位置決めされる。いくつかの実施形態では、第1アクチュエータ60Aおよび第2アクチュエータ60Bは、スクリュージャッキである。図11Bに示されるように、第1アクチュエータ60Aおよび第2アクチュエータ60Bは、スリーブ30を軸方向に移動させるように同期的に連結される。第1アクチュエータ60Aおよび第2アクチュエータ60Bは、第1リンケージ68Aを介して第1アクチュエータ60Aに連結された駆動ギアボックス66Aと、第2リンケージ68Aを介して第2アクチュエータ60Bに連結された従動ギアボックス66Aと、駆動ギアボックス66Aを従動ギアボックス66Bに連結する第3リンケージ68Cとを介して同期的に連結される。
【0092】
図11Bに示されるように、駆動ギアボックス66Aは、ハンドクランクまたはモータによって駆動され、第1リンケージ68Aおよび第3リンケージ68Cを同期的に回転させる。第3リンケージ68Cの回転は、第2ギアボックス66Bを介して第2リンケージ68Bを回転させる。第1リンケージ68Aの回転により、第1アクチュエータ60Aは、それと共に配置された第1アクチュエータロッド60AJを延伸または後退させる。第2リンケージ68Bの回転により、第2アクチュエータ60Bは、それと共に配置された第2アクチュエータロッド60BJを延伸または後退させる。第1アクチュエータロッド60AJは、出口ダクト20内のスロット20Xを通って延在してスリーブ30に固定される第1コネクタアーム61Aを有する。第2アクチュエータロッド60BJは、出口ダクト20内のスロット20Xを通って延在してスリーブ30の全径を通って延在された第2コネクタアーム/ロッド61Bを有する。第1アクチュエータロッド60AJおよび第2アクチュエータロッド60BJの各々は、第1アクチュエータロッド60AJおよび第2アクチュエータロッド60BJよりも僅かに大きい径を有するそれぞれのパイプ60P(図11A参照)によって保護されている。第1アクチュエータロッド60AJと第2アクチュエータロッド60BJとは同期的に移動する。明確にするために、図11Aの左側は、第1アクチュエータ60Aから外側に延伸した第1アクチュエータロッド60AJを示しており、それによって、開口部42の一部を覆うようにスリーブ30’の遠位端30A’を下方に延在させている。図11Aの右側は、第2アクチュエータ60B内に後退した第2アクチュエータロッド60BJを示しており、それによってスリーブ30の遠位端30Aを上方に移動させ、それによって開口部42を露出させている。
【0093】
図12Aに示すように、第1アクチュエータ60Aは第1リニアアクチュエータ60ALであり、第2アクチュエータ60Bは第2リニアアクチュエータ60BLである。第1リニアアクチュエータ60ALと第2リニアアクチュエータ60BLとは、同期的に延伸または後退するように、互いに電子的に同期的に連結されている。図2Bに示されるように、リニアアクチュエータ60BLは、そこから延在して、スリーブ30に固定されたクロスメンバ(例えば、チューブ)30Xと連通する(例えば、その中に延在する)コネクタアーム61Bを有する。クロスメンバ30Xは、スリーブ30を横切って延在し、スリーブ30の対向する内壁に固定される。コネクタアーム61Bは、クロスメンバ30Xを通って延在し、第1リニアアクチュエータ60ALに固定される。
【0094】
図4および図5に示されるように、流量制限器は、複数の開口部42の各々に近接する分級機チャンバ40の側壁44に隣り合って回動可能に取り付けられた(例えば、シャフト71に取り付けられた)ベーン70(例えば、弓形プロファイルを有する)の形態である。ベーン70は、開口部42の軸方向範囲42Aにほぼ等しい軸方向長さ70Lを有し、並びに、ベーン70は、開口部42の周方向範囲42Cにほぼ等しい周方向弧長70Cを有する。制御ロッド71は、分級機チャンバ40から出て上部プレート40Pを通って延在する。第1リニアアクチュエータ60ALおよび第2アクチュエータ60Bが図示および説明されているが、2つよりも多いアクチュエータ(例えば、3つ、4つ、または、それより多いアクチュエータ)が使用されてもよい。
【0095】
図3図10Cおよび図1Dに示されるように、ベーンアクチュエータシステム70Vはベーン70と連通している。ベーンアクチュエータシステム70Vは、シャフト71の各々に接続されたコネクタプレート74と、隣り合うコネクタプレート74を接続するリンケージロッド75とを有するリンケージシステムを含む。ベーンアクチュエータ72は、アクチュエータレバー76に取り付けられた拡張可能なブッシング76Xを介してシャフト71の1つに接続されたアクチュエータシャフト72Xを有する。ベーンアクチュエータ72を有するシャフト71に取り付けられたコネクタプレート74は、それぞれ1つのリンケージロッド75によって1つの隣り合うコネクタプレート74にのみ接続される。図3に示されるように、ベーンアクチュエータ72を有するシャフト71の左側に位置決めされたシャフト71の間には、リンケージロッド75が設けられていない。シャフト71は、内部に収容されたベアリングを介して取付スリーブ77内に支持されている。取付スリーブ77は、上部プレート40Pに固定される。ベーンアクチュエータ72は、開口部42を通る気体中に取り込まれる粒子の流れの大きさを調整するために、分級機チャンバ40の側壁44に対してベーン70を同期的に回動させるように構成される。ベーンアクチュエータ72は、モータまたはハンドクランクを含む。コネクタプレート74は、例えば、略三角形として示されている。しかしながら、いくつかの実施形態では、コネクタプレートは、例えば図10Dに示されるように、矩形形状76を有していてもよい。コネクタプレート75は、他の三角形状のコネクタプレート74よりも大きな耐荷重能(load carrying capability)を提供するために、ベーンアクチュエータを有するシャフト71上で使用するのに有用である。
【0096】
図2Aに示されるように、スリーブ30は外径30Dを有する。図10Bに示されるように、ベーン70の外縁70Gは、ベーン70が半径方向内向きの最大位置まで延伸したときの基準径RDを有する基準円Rを画定する。外径30Dは基準径RDよりも小さいため、スリーブ30が分級機内部領域40D内に延伸して軸方向範囲42Aを部分的に覆うとき、スリーブ30の遠位端30Aがベーン70から離隔される。
【0097】
静的分級機100は、図13に示されるように、粉砕ミルシステム1000において有用である。粉砕システム1000は、気体に取り込まれた粉砕粒子を、上流の送風機および空気加熱器システム300から入口ダクト10Aを介して静的分級機100に供給する粉砕ミル200(例えば、インパクトミル)を含む。粗い不良品は、分級機チャンバ40内で分級され、戻りダクト40Rを介して粉砕ミル200に戻される。分級された微粒子は、ファンシステム500の助けを借りて集塵機400に搬送される。
【0098】
いくつかの実施形態では、静的分級機100は、カバー50、可動スリーブ30、および調整可能ベーン70を含む3種類の流量制限器を含む。
【0099】
いくつかの実施形態では、静的分級機100は、2種類の流量制限器、即ち、スリーブ30および調整可能ベーン70のみを含む。
【0100】
いくつかの実施形態では、静的分級機100は、2種類の流量制限器、即ち、カバー50および調整可能ベーン70のみを含む。
【0101】
項目として列挙される以下の条項は、本発明の実施形態を表す。
【0102】
項目1. 静的分級機(100)であって、入口(10A)および出口(10B)を有するとともに容器内部領域(10V)を有する容器(10)と、前記容器内部領域(10V)内で位置決めされる分級機チャンバ(40)であって、前記分級機チャンバ(40)は、前記分級機チャンバ(40)の側壁(44)を通って前記分級機チャンバ(40)の分級機内部領域(40D)内に延在する複数の開口部(42)を有し、前記複数の開口部(42)は、気体中に取り込まれた粒子を前記容器内部領域(10V)から前記分級機内部領域(40D)に通過させるように構成される、分級機チャンバ(40)と、前記分級機チャンバ(40)とともに配置された少なくとも1つの流量制限器と、を備え、前記少なくとも1つの流量制限器は、前記気体中に取り込まれた前記粒子の流速を前記静的分級機(100)を通して確立するように構成される、静的分級機(100)。
【0103】
項目2. 前記少なくとも1つの流量制限器は、前記複数の開口部(42)の少なくとも1つの上に取り外し可能に固定された少なくとも1つのカバー(50)を含む、項目1に記載の静的分級機(100)。
【0104】
項目3. 前記複数の開口部(42)の各々は軸方向範囲(42A)と周方向範囲(42C)とを有し、前記少なくとも1つのカバー(50)のそれぞれ1つは、前記複数の開口部(42)のそれぞれ1つの前記周方向範囲(42C)を横切って、且つ、前記軸方向範囲(42A)を部分的に横切って延在する、項目2に記載の静的分級機(100)。
【0105】
項目4. 前記複数の開口部(42)の各々は軸方向範囲(42A)を有し、前記分級機チャンバ(40)は、出口ダクト(20)に接続された分級機出口(46)を含み、前記少なくとも1つの流量制限器は、前記出口ダクト(20)内で移動可能に位置決めされるスリーブ(30)を含み、前記スリーブ(30A)の遠位端(30A)は、前記分級機内部領域(40D)内に延伸して前記軸方向範囲(42A)を部分的に覆う、項目1に記載の静的分級機(100)。
【0106】
項目5. 前記スリーブ(30)と連通するアクチュエータシステム(60)を更に備え、前記アクチュエータシステム(60)は、前記複数の開口部(42)に対して前記スリーブ(30)を軸方向に位置決めするように構成される、請求項4に記載の静的分級機(100)。
【0107】
項目6. 前記アクチュエータシステム(60)は、前記出口ダクト(20)の外側部分に取り付けられ、前記アクチュエータシステム(60)の一部は、前記出口ダクト(20)のスロット(20X)を通って延在して前記スリーブ(30)に固定される、項目5に記載の静的分級機(100)。
【0108】
項目7. 前記スリーブ(30)と前記出口ダクト(20)との間で半径方向に位置決めされて前記スロット(20X)の下方に軸方向に配置される部分を有する第1シール(80)と、前記スリーブ(30)と前記出口ダクト(20)との間で半径方向に位置決めされて前記スロット(20X)の上方に軸方向に配置された部分を有する第2シール(90)とを更に備える、請求項6に記載の静的分級機(100)。
【0109】
項目8. 前記アクチュエータシステム(60)は、ラックアンドピニオンデバイス(60R)を含む、項目5に記載の静的分級機(100)。
【0110】
項目9. 前記アクチュエータシステム(60)は、前記ダクト(20)の第1の側(20A)に位置決めされる第1アクチュエータ(60A)と、前記ダクト(20)の第2の側(20B)に位置決めされる第2アクチュエータ(60B)とを含み、前記第1アクチュエータ(60A)および前記第2アクチュエータ(60B)は、前記スリーブ(30)を軸方向に移動させるように同期的に連結される、項目5に記載の静的分級機(100)。
【0111】
項目10. 前記第1アクチュエータ(60A)は第1スクリュージャッキを含み、前記第2アクチュエータ(60B)は第2スクリュージャッキを含み、前記同期的な連結は、(i)第1リンケージ(68A)を介して前記第1スクリュージャッキ(60AJ)に連結された駆動ギアボックス(66A)と、(ii)第2リンケージ(68A)を介して前記第2スクリュージャッキ(60BJ)に連結された従動ギアボックス(66A)と、(iii)前記駆動ギアボックス(66A)を前記従動ギアボックス(66B)に連結する第3リンケージ(68C)と、を含む、項目9に記載の静的分級機(100)。
【0112】
項目11. 前記第1アクチュエータ(60A)は第1リニアアクチュエータ(60AL)を含み、前記第2アクチュエータ(60B)は第2リニアアクチュエータ(60BL)を含み、前記第1リニアアクチュエータ(60AL)および前記第2リニアアクチュエータ(60BL)は同期的に連結され、前記同期的な連結は電子的である、項目5に記載の静的分級機(100)。
【0113】
項目12. 前記少なくとも1つの流量制限器は、前記複数の開口部(42)の各々に近接して前記分級機チャンバ(40)の前記側壁(44)に回動可能に配置されたベーン(70)を含む、項目1に記載の静的分級機(100)。
【0114】
項目13. 前記複数の開口部(42)の各々は軸方向範囲(42A)と周方向範囲(42C)とを有し、前記ベーン(70)は、前記軸方向範囲(42A)にほぼ等しい軸方向長さ(70L)と、前記周方向範囲(42C)にほぼ等しい周方向弧長(70C)とを有する、項目12に記載の静的分級機(100)。
【0115】
項目14. 前記ベーン(70)と連通するベーンアクチュエータシステム(70V)を更に備える、項目12に記載の静的分級機(100)。
【0116】
項目15. 前記分級機チャンバ(40)は、それに固定された上部プレート(40P)を有し、前記ベーン(70)の各々は、前記上部プレート(40P)を通って延在するシャフト(77)に回動可能に取り付けられ、前記ベーンアクチュエータシステム(70V)は、前記シャフト(77)の各々に接続されたリンケージシステムと、前記リンケージシステムに接続されたベーンアクチュエータ(70VA)とを含み、前記ベーンアクチュエータ(70VA)は、前記分級機チャンバ(40)の前記側壁(44)に対して前記ベーン(70)を同期的に回動させるように構成される、項目14に記載の静的分級機(100)。
【0117】
項目16. 前記ベーンアクチュエータ(70VA)は、マニュアル操作用のレバー、または、前記ベーンアクチュエータの電動操作用のモータを含む、項目15に記載の静的分級機(100)。
【0118】
項目17. 前記複数の開口部(42)の少なくとも1つの上に取り外し可能に固定された項目2および任意選択で項目3に記載の静的分級機(100)と、(b)項目4および任意選択で項目5~11のいずれかに記載のスリーブ(30)であって、前記複数の開口部(42)の各々は軸方向範囲(42A)を有し、前記分級機チャンバ(40)は、出口ダクト(20)に接続された分級機出口(46)を含み、前記スリーブ(30)は、前記出口ダクト(20)内で移動可能に位置決めされ、前記スリーブ(30)の遠位端(30A)は、前記分級機内部領域(40D)内に延在して軸方向範囲(42A)を部分的に覆う、スリーブ(30)と、(c)前記複数の開口部(42)の各々に近接して前記分級機チャンバ(40)の前記側壁(44)に回動可能に配置された項目12および任意選択で項目13~16のいずれかに記載のベーン(70)。
【0119】
項目18. 前記スリーブ(30)は外径(30D)を有し、前記ベーン(70)の外縁(70G)は、前記ベーン(70)が半径方向内向きの最大位置まで延伸したときの基準径(RD)を有する基準円(R)を画定し、前記外径(30D)は前記基準径よりも小さく、前記スリーブ(30)の前記遠位端(30A)は、前記スリーブ(30)が前記分級機内部領域(40D)内に延伸して前記軸方向範囲(42A)を部分的に覆うときに前記ベーン(70)から離隔する、項目17に記載の静的分級機(100)。
【0120】
項目19. (a)項目4および任意選択で項目5~11のいずれかに記載のスリーブ(30)であって、前記複数の開口部(42)の各々は軸方向範囲(42A)を有し、前記分級機チャンバ(40)は、出口ダクト(20)に接続された分級機出口(46)を含み、前記スリーブ(30)は、前記出口ダクト(20)内で移動可能に位置決めされ、前記スリーブ(30)の遠位端(30A)は、前記分級機内部領域(40D)内に延伸して前記軸方向範囲(42A)を部分的に覆う、スリーブ(30)と、(b)前記複数の開口部(42)の各々に近接して前記分級機チャンバ(40)の前記側壁(44)に回動可能に配置された項目12および任意選択で項目13~16のいずれかに記載のベーン(70)とを含む、項目1に記載の静的分級機(100)。
【0121】
項目20. 前記スリーブ(30)は外径(30D)を有し、前記ベーン(70)の外縁(70G)は、前記ベーン(70)が半径方向内向きの最大位置まで延伸したときの基準径(RD)を有する基準円(R)を画定し、前記外径(30D)は前記基準径よりも小さく、前記スリーブ(30)の前記遠位端(30A)は、前記スリーブ(30)が前記分級機内部領域(40D)内に延伸して前記軸方向範囲(42A)を部分的に覆うときに前記ベーン(70)から離隔する、項目19に記載の静的分級機(100)。
【0122】
項目21. (a)前記複数の開口部(42)の少なくとも1つの上に取り外し可能に固定された項目2および任意選択で項目3に記載の少なくとも1つのカバー(50)と、(b)前記複数の開口部(42)の各々に近接して前記分級機チャンバ(40)の前記側壁(44)に回動可能に配置された項目12および任意選択で項目13~16のいずれかに記載のベーン(70)とを含む、項目1に記載の静的分級機(100)。
【0123】
項目22. 静的分級機であって、入口および出口を有するとともに容器内部領域を有する容器と、前記容器内部領域内で位置決めされる分級機チャンバであって、前記分級機チャンバは、前記分級機チャンバの側壁を通って前記分級機チャンバの分級機内部領域内に延在する複数の開口部を有し、前記複数の開口部は、気体中に取り込まれた粒子を前記容器内部領域から前記分級機内部領域に通過させるように構成される、分級機チャンバと、前記分級機チャンバとともに配置された少なくとも1つの流量制限器と、を備え、前記少なくとも1つの流量制限器は、前記気体中に取り込まれた前記粒子の流速を前記静的分級機を通して確立するように構成され、前記複数の開口部の各々は軸方向範囲を有し、前記分級機チャンバは、出口ダクトに接続された分級機出口を備え、前記少なくとも1つの流量制限器は、前記出口ダクト内で移動可能に位置決めされるスリーブを含み、前記スリーブの遠位端は、前記分級機内部領域内に延伸して前記軸方向範囲を部分的に覆う、静的分級機。
【0124】
項目23. 前記スリーブと連通するアクチュエータシステムを更に備え、前記アクチュエータシステムは、前記複数の開口部に対して前記スリーブを軸方向に位置決めするように構成される、項目22に記載の静的分級機。
【0125】
項目24. 前記アクチュエータシステムは、前記出口ダクトの外側部分に取り付けられ、前記アクチュエータシステムの一部は、前記出口ダクトのスロットを通って延在して前記スリーブに固定される、項目23に記載の静的分級機。
【0126】
項目25. 前記スリーブと前記出口ダクトとの間で位置決めされて前記スロットの下方に配置される部分を有する第1シールと、前記スリーブと前記出口ダクトとの間で位置決めされて前記スロットの上方に配置される部分を有する第2シールとを更に備える、項目24に記載の静的分級機。
【0127】
項目26. 前記アクチュエータシステムは、ラックアンドピニオンデバイスを備える、項目23に記載の静的分級機。
【0128】
項目27. 前記アクチュエータシステムは、前記ダクトの第1の側に位置決めされる第1アクチュエータと、前記ダクトの第2の側に位置決めされる第2アクチュエータとを含み、前記第1アクチュエータおよび前記第2アクチュエータは、前記スリーブを軸方向に移動させるように同期的に連結される、項目23に記載の静的分級機。
【0129】
項目28. 前記第1アクチュエータは第1スクリュージャッキを含み、前記第2アクチュエータは第2スクリュージャッキを含み、前記同期的な連結は、(i)第1リンケージを介して前記第1スクリュージャッキに連結された駆動ギアボックスと、(ii)第2リンケージを介して前記第2スクリュージャッキに連結された従動ギアボックスと、(iii)前記駆動ギアボックスを前記従動ギアボックスに連結する第3リンケージと、を含む、項目27に記載の静的分級機。
【0130】
項目29. 前記第1アクチュエータは第1リニアアクチュエータを含み、前記第2アクチュエータは第2リニアアクチュエータを含み、前記第1リニアアクチュエータおよび前記第2リニアアクチュエータは同期的に連結され、前記同期的な連結は電子的である、項目23に記載の静的分級機。
【0131】
項目30. 前記複数の開口部の各々に近接して前記分級機チャンバの前記側壁に回動可能に配置されたベーンを含む第2流量制限器を更に備える、項目22に記載の静的分級機。
【0132】
項目31. 前記複数の開口部の各々は軸方向範囲と周方向範囲とを有し、前記ベーンは、前記軸方向範囲とほぼ等しい軸方向長さと、前記周方向範囲とほぼ等しい周方向弧長とを有する、項目30に記載の静的分級機。
【0133】
項目32. 前記ベーンと連通するベーンアクチュエータシステムを更に備える、項目30に記載の静的分級機。
【0134】
項目33. 前記分級機チャンバは、それに固定された上部プレートを有し、前記ベーンの各々は、前記上部プレートを通って延在するシャフトに回動可能に取り付けられ、前記ベーンアクチュエータシステムは、前記シャフトの各々に接続されたリンケージシステムと、前記リンケージシステムに接続されたベーンアクチュエータとを含み、前記ベーンアクチュエータは、前記分級機チャンバの前記側壁に対して前記ベーンを同期的に回動させるように構成される、項目32に記載の静的分級機。
【0135】
項目34. 前記ベーンアクチュエータは、マニュアル操作用のレバー、または、前記ベーンアクチュエータの電動操作用のモータを含む、項目32に記載の静的分級機。
【0136】
項目35. 静的分級機であって、入口および出口を有するとともに容器内部領域を有する容器と、前記容器内部領域内で位置決めされる分級機チャンバであって、前記分級機チャンバは、前記分級機チャンバの側壁を通って前記分級機チャンバの分級機内部領域内に延在する複数の開口部を有し、前記複数の開口部は、気体中に取り込まれた粒子を前記容器内部領域から前記分級機内部領域に通過させるように構成される、分級機チャンバと、前記分級機チャンバとともにそれぞれ配置された第1流量制限器および第2流量制限器と、を備え、前記第1流量制限器および前記第2流量制限器はそれぞれ、前記気体中に取り込まれた前記粒子の流速を前記静的分級機を通して確立するように構成されており、前記第2流量制限器は、前記複数の開口部の各々に近接して前記分級機チャンバの前記側壁に回動可能に配置されたベーンを含み、前記第1流量制限器は、前記複数の開口部の少なくとも1つの上に取り外し可能に固定された少なくとも1つのカバーを含む、静的分級機。
【0137】
項目36. 前記複数の開口部の各々は軸方向範囲と周方向範囲とを有し、前記少なくとも1つのカバーのそれぞれ1つは、前記複数の開口部の少なくとも1つの前記周方向範囲を横切って、且つ、前記軸方向範囲を部分的に横切って延在する、項目35に記載の静的分級機。
【0138】
項目37. 前記複数の開口部の各々は軸方向範囲と周方向範囲とを有し、前記ベーンは、前記軸方向範囲とほぼ等しい軸方向長さと、前記周方向範囲とほぼ等しい周方向弧長とを有する、項目35に記載の静的分級機。
【0139】
項目38. 前記ベーンと連通するベーンアクチュエータシステムを更に備える、項目35に記載の静的分級機。
【0140】
項目39. 前記分級機チャンバは、それに固定された上部プレートを有し、前記ベーンの各々は、前記上部プレートを通って延在するシャフトに回動可能に取り付けられ、前記ベーンアクチュエータシステムは、前記シャフトの各々に接続されたリンケージシステムと、前記リンケージシステムに接続されたベーンアクチュエータとを含み、前記ベーンアクチュエータは、前記分級機チャンバの前記側壁に対して前記ベーンを同期的に回動させるように構成される、項目35に記載の静的分級機。
【0141】
項目40. 前記ベーンアクチュエータは、マニュアル操作用のレバー、または、前記ベーンアクチュエータの電動操作用のモータを含む、項目38に記載の静的分級機。
【0142】
項目41. 前記複数の開口部の各々は軸方向範囲を有し、前記分級機チャンバは、出口ダクトに接続された分級機出口を含み、前記出口ダクト内で移動可能に位置決めされるスリーブと前記分級機内部領域内に延伸して前記軸方向範囲を部分的に覆う前記スリーブの遠位端とを含む第3流量制限器を更に備える、項目35に記載の静的分級機。
【0143】
項目42. 前記スリーブと連通するアクチュエータシステムを更に備え、前記アクチュエータシステムは、前記複数の開口部に対して前記スリーブを軸方向に位置決めするように構成される、項目41に記載の静的分級機。
【0144】
項目43. 前記アクチュエータシステムは、前記出口ダクトの外側部分に取り付けられ、前記アクチュエータシステムの一部は、前記出口ダクトのスロットを通って延在して前記スリーブに固定される、項目42に記載の静的分級機。
【0145】
項目44. 前記スリーブと前記出口ダクトとの間で位置決めされて前記スロットの下方に配置される部分を有する第1シールと、前記スリーブと前記出口ダクトとの間で位置決めされて前記スロットの上方に配置される部分を有する第2シールとを更に備える、項目43に記載の静的分級機。
【0146】
項目45. 前記アクチュエータシステムは、ラックアンドピニオンデバイスを備える、項目43、21に記載の静的分級機。
【0147】
項目46. 前記アクチュエータシステムは、前記ダクトの第1の側に位置決めされる第1アクチュエータと、前記ダクトの第2の側に位置決めされる第2アクチュエータとを備え、前記第1アクチュエータおよび前記第2アクチュエータは、前記スリーブを軸方向に移動させるように同期的に連結される、項目43に記載の静的分級機。
【0148】
項目47. 前記第1アクチュエータは第1スクリュージャッキを含み、前記第2アクチュエータは第2スクリュージャッキを含み、前記同期的な連結は、(i)第1リンケージを介して前記第1スクリュージャッキに連結された駆動ギアボックスと、(ii)第2リンケージを介して前記第2スクリュージャッキに連結された従動ギアボックスと、(iii)前記駆動ギアボックスを前記従動ギアボックスに連結する第3リンケージと、を含む、項目46に記載の静的分級機。
【0149】
項目48. 前記第1アクチュエータは第1リニアアクチュエータを含み、前記第2アクチュエータは第2リニアアクチュエータを含み、前記第1リニアアクチュエータおよび前記第2リニアアクチュエータは同期的に連結され、前記同期的な連結は電子的である、項目43に記載の静的分級機。
【0150】
本発明を、その詳細な実施形態に関して示して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができ、その要素の代わりに均等物を用いることができることが、当業者によって理解されるのであろう。加えて、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本発明の教示に適合させるように変更を行うことができる。したがって、本発明は上記の詳細な説明で開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明は添付の特許請求の範囲内に入る全ての実施形態を含むことが意図される。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
【手続補正書】
【提出日】2024-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静的分級機(100)であって、
入口(10A)および出口(10B)を有するとともに容器内部領域(10V)を有する容器(10)と、
前記容器内部領域(10V)内で位置決めされる分級機チャンバ(40)であって、前記分級機チャンバ(40)は、前記分級機チャンバ(40)の側壁(44)を通って前記分級機チャンバ(40)の分級機内部領域(40D)内に延在する複数の開口部(42)を有し、前記複数の開口部(42)は、気体中に取り込まれた粒子を前記容器内部領域(10V)から前記分級機内部領域(40D)に通過させるように構成される、分級機チャンバ(40)と、
前記分級機チャンバ(40)とともに配置された少なくとも1つの流量制限器と、
を備え、
前記少なくとも1つの流量制限器は、前記気体中に取り込まれた前記粒子の流速を前記静的分級機(100)を通して確立するように構成され、
前記複数の開口部(42)の各々は軸方向範囲(42A)を有し、前記分級機チャンバ(40)は、出口ダクト(20)に接続された分級機出口(46)を含み、
前記少なくとも1つの流量制限器は、前記出口ダクト(20)内で移動可能に位置決めされるスリーブ(30)を含み、前記スリーブ(30)の遠位端(30A)は、前記分級機内部領域(40D)内に延伸して前記軸方向範囲(42A)を部分的に覆う、静的分級機(100)。
【請求項2】
前記スリーブ(30)と連通するアクチュエータシステム(60)を更に備え、前記アクチュエータシステム(60)は、前記複数の開口部(42)に対して前記スリーブ(30)を軸方向に位置決めするように構成される、請求項1に記載の静的分級機(100)。
【請求項3】
前記複数の開口部(42)の各々に近接して前記分級機チャンバ(40)の前記側壁(44)に回動可能に配置されたベーン(70)を含む第2流量制限器を更に備える、請求項1に記載の静的分級機(100)。
【請求項4】
前記複数の開口部(42)の各々は周方向範囲(42C)を有し、前記ベーン(70)は、前記軸方向範囲(42A)にほぼ等しい軸方向長さ(70L)と、前記周方向範囲(42C)にほぼ等しい周方向弧長(70C)とを有する、請求項3に記載の静的分級機(100)。
【請求項5】
前記ベーン(70)と連通するベーンアクチュエータシステム(70V)を更に備える、請求項3に記載の静的分級機(100)。
【請求項6】
前記分級機チャンバ(40)は、それに固定された上部プレート(40P)を有し、前記ベーン(70)の各々は、前記上部プレート(40P)を通って延在するシャフト(77)に回動可能に取り付けられ、前記ベーンアクチュエータシステム(70V)は、前記シャフト(77)の各々に接続されたリンケージシステムと、前記リンケージシステムに接続されたベーンアクチュエータ(70VA)とを含み、前記ベーンアクチュエータ(70VA)は、前記分級機チャンバ(40)の前記側壁(44)に対して前記ベーン(70)を同期的に回動させるように構成される、請求項5に記載の静的分級機(100)。
【請求項7】
静的分級機(100)であって、
入口(10A)および出口(10B)を有するとともに容器内部領域(10V)を有する容器(10)と、
前記容器内部領域(10V)内で位置決めされる分級機チャンバ(40)であって、前記分級機チャンバ(40)は、前記分級機チャンバ(40)の側壁(44)を通って前記分級機チャンバ(40)の分級機内部領域(40D)内に延在する複数の開口部(42)を有し、前記複数の開口部(40)は、気体中に取り込まれた粒子を前記容器内部領域(10V)から前記分級機内部領域(40D)に通過させるように構成される、分級機チャンバ(40)と、
前記分級機チャンバ(40)にそれぞれ配置された第1流量制限器および第2流量制限器と、
を備え、
前記第1流量制限器および前記第2流量制限器はそれぞれ、前記気体中に取り込まれた前記粒子の流速を前記静的分級機(100)を通して確立するように構成され、
前記第1流量制限器は、前記複数の開口部(42)の少なくとも1つの上に取り外し可能に固定された少なくとも1つのカバー(50)を含み、
前記第2流量制限器は、前記複数の開口部(42)の各々に近接する前記分級機チャンバ(40)の前記側壁(44)に回動可能に配置されたベーン(70)を含む、静的分級機(100)。
【請求項8】
前記複数の開口部(42)の各々は軸方向範囲(42A)と周方向範囲(42C)とを有し、前記少なくとも1つのカバー(50)のそれぞれ1つは、前記複数の開口部(42)の少なくとも1つの前記周方向範囲(42C)を横切って、且つ、前記軸方向範囲(42A)を部分的に横切って延在する、請求項7に記載の静的分級機(100)。
【請求項9】
前記複数の開口部(42)の各々は軸方向範囲(42A)と周方向範囲(42C)とを有し、前記ベーン(70)は、前記軸方向範囲(42A)にほぼ等しい軸方向長さ(70L)と、前記周方向範囲(42C)にほぼ等しい周方向弧長(70C)とを有する、請求項7に記載の静的分級機(100)。
【請求項10】
前記ベーン(70)と連通するベーンアクチュエータシステム(70V)を更に備える、請求項7に記載の静的分級機(100)。
【請求項11】
前記分級機チャンバ(40)は、それに固定された上部プレート(40P)を有し、前記ベーン(70)の各々は、前記上部プレート(40P)を通って延在するシャフト(77)に回動可能に取り付けられ、前記ベーンアクチュエータシステム(70V)は、前記シャフト(77)の各々に接続されたリンケージシステムと、前記リンケージシステムに接続されたベーンアクチュエータ(70VA)とを含み、前記ベーンアクチュエータ(70VA)は、前記分級機チャンバ(40)の側壁(44)に対して前記ベーン(70)を同期的に回動させるように構成される、請求項10に記載の静的分級機(100)。
【請求項12】
前記ベーンアクチュエータ(70VA)は、マニュアル操作用のレバー、または、前記ベーンアクチュエータ(70VA)の電動操作用のモータを含む、請求項又は11に記載の静的分級機(100)。
【請求項13】
前記複数の開口部(42)の各々は軸方向範囲(42A)を有し、前記分級機チャンバ(40)は、出口ダクト(20)に接続された分級機出口(46)を含み、前記出口ダクト(20)内で移動可能に位置決めされるスリーブ(30)と前記分級機内部領域(40D)内に延伸して前記軸方向範囲(42A)を部分的に覆う前記スリーブ(30)の遠位端(20A)と含む第3流量制限器を更に備える、請求項7に記載の静的分級機(100)。
【請求項14】
前記スリーブ(30)と連通するアクチュエータシステム(60)を更に備え、前記アクチュエータシステム(60)は、前記複数の開口部(42)に対して前記スリーブ(30)を軸方向に位置決めするように構成される、請求項13に記載の静的分級機(100)。
【請求項15】
前記アクチュエータシステム(60)は、前記出口ダクト(20)の外側部分に取り付けられ、前記アクチュエータシステム(60)の一部は、前記出口ダクト(70)のスロット(20X)を通って延在して前記スリーブ(30)に固定される、請求項2又は14に記載の静的分級機(100)。
【請求項16】
前記スリーブ(30)と前記出口ダクト(20)との間で位置決めされて前記スロット(20X)の下方に配置される部分を有する第1シール(80)と、前記スリーブ(30)と前記出口ダクト(20)との間で位置決めされて前記スロット(20X)の上方に配置される部分を有する第2シール(90)とを更に備える、請求項15に記載の静的分級機(100)。
【請求項17】
前記アクチュエータシステム(60)は、前記出口ダクト(20)の第1の側に位置決めされた第1アクチュエータ(60A)と、前記出口ダクト(20)の第2の側に位置決めされた第2アクチュエータ(60B)とを含み、
前記第1アクチュエータ(60A)および前記第2アクチュエータ(60B)は、前記スリーブ(30)を軸方向に移動させるように同期的に連結される、請求項2又は14に記載の静的分級機(100)。
【請求項18】
前記第1アクチュエータ(60A)は第1スクリュージャッキを含み、前記第2アクチュエータ(60B)は第2スクリュージャッキを含み、前記同期的な連結は、
(i)第1リンケージを介して前記第1スクリュージャッキに連結された駆動ギアボックスと、
(ii)第2リンケージを介して前記第2スクリュージャッキに連結された従動ギアボックスと、
(iii)前記駆動ギアボックスを前記従動ギアボックスに連結する第3リンケージと、
を含む、請求項17に記載の静的分級機(100)。
【請求項19】
前記第1アクチュエータ(60A)は第1リニアアクチュエータを含み、前記第2アクチュエータ(60B)は第2リニアアクチュエータを含み、前記第1リニアアクチュエータおよび前記第2リニアアクチュエータは同期的に連結され、前記同期的な連結は電子的である、請求項17に記載の静的分級機(100)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0085】
分級機チャンバ40の上部ドラム10Dは、そこに固定された上部プレート40Pを有する。分級機チャンバ40は、上部プレート40Pに形成された分級機出口46を有する。分級機出口46は出口ダクト20(例えば、取り込みダクト)に接続され、それを通して、分級された微細な粒子が気体流中に取り込まれてダクト出口22を介して排出される。
【外国語明細書】