(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001291
(43)【公開日】2024-01-09
(54)【発明の名称】コンベヤのメンテナンスのための改良された方法
(51)【国際特許分類】
B65G 17/06 20060101AFI20231226BHJP
【FI】
B65G17/06 A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023186551
(22)【出願日】2023-10-31
(62)【分割の表示】P 2020514957の分割
【原出願日】2018-12-21
(31)【優先権主張番号】PCT/US2018/066877
(32)【優先日】2018-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520082061
【氏名又は名称】イージス ソーテーション エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Aegis Sortation LLC
【住所又は居所原語表記】1916 Stanley Gault Pkwy, Louisville, Kentucky, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アイス ケネス ジェイ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】1つ以上のコンベヤシューにRFIDタグなどの機能を組み込む「スマートシュー」技術、および1つ以上のコンベヤシューのピンコンポーネントにRFIDタグなどの機能を組み込む「欠落ピン検出」技術の一方または両方を採用し、選択的無線追跡および識別機能を可能とする、コンベヤ動作およびメンテナンスのためのシステムおよび方法が提供される。
【解決手段】コンベヤシステムは、1つ以上のRFIDリーダーと直接交信することを可能とするシュー管理システムを備え、このアプリケーションとリーダーとの間のインターフェースがソケットインターフェースを介して実施することができる場合、「スマートシュー」および/または「欠落ピン検出」RFIDタグに関連付けられた情報を検出、保存、および/または監視できる。システムおよび方法は、さらにまたは任意選択で、独自のスラット設置および取り外しに備えられる。
【選択図】
図23
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベアシステムにスラットを取り付ける方法であって、
前記方法は、
スラットアセンブリを提供することであって、前記スラットアセンブリは、スラットと、前記スラットに取り付けられたフックを含むラッチと、シャフトを含むコントローラとを含む、提供することと、
係合位置に前記シャフトの軸方向に前記シャフトの動きを制御し、前記シャフトが前記フックの位置を押すようにし、それによって、前記フックを旋回させ、前記フックを前記コンベアシステムのハブに係合することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記コントローラは、前記フックから離れる軸方向に前記シャフトを変位されるバネをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フックと共に押している間に前記シャフトを回転されることによって、前記シャフトを係合位置に固定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記シャフトは、そこに形成されるスロットを有するヘッド部分を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
コンベアシステムにスラットを取り付ける方法であって、
前記方法は、
スラットアセンブリを提供することであって、前記スラットアセンブリは、スラットと、前記スラットに取り付けられたフックを含むラッチと、シャフトとバネを含むコントローラとを提供することであって、前記ラッチは、前記コンベアシステムのハブと係合する係合位置にある、提供することと、
前記シャフトのヘッド部分を回転させて、前記バネを押す状態から前記シャフトを解放することであって、前記バネは、前記フックから離れるように前記シャフトを押し、それによって前記フックを旋回させ、前記フックが前記コンベアシステムの前記ハブから解放される、解放することと、
を含む、方法。
【請求項6】
前記シャフトは、そこに形成されるスロットを有するヘッド部分を含む、請求項5に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年9月7日に出願された国際出願PCT/US18/50025の一部継続である、2018年12月20日に出願された国際出願PCT/US18/66877の一部継続出願であり、これらは、2017年9月7日に出願された先行米国仮特許出願第62/555,061号に対して優先権を主張し、3つすべての内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
概して、本開示の例示的実施形態は、コンベヤおよびコンベヤ動作の分野に関し、特に、スライド式シューソーターを含む選別コンベヤシステムに関する。本開示の例示的実施形態は、ソータースラットの設置および取り外しのためのシステムおよび方法を提供する。本開示の特定の実施形態の例示的実施は、スラットの設置および/または取り外しにつながり得る、コンベヤ動作中の欠落シューおよび/または欠落ピンの検出、識別および/または補正を可能にするシステムおよび方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
従来、パッケージはソーター上に置かれ、ソータースラットに乗って進む。シューがスラットを横切ってスライドし、パッケージを、それが最初に置かれたソーターから追い出し、パッケージを特定の新しい行き先に向かわせる。
【0004】
従来のコンベヤシステム(
図3に概略的に示すコンベヤ300を含むものなど)に配備されたスライド式シューソーターの動作中、コンベヤシュー(
図4に概略的に示すシュー400など)がコンベヤから外れると、そのような事態のタイムリーな検出は困難な場合があり、パッケージの取り扱いを間違えたり、場合によっては故障し、かなりの時間、動作を停止したりすることになる。
【0005】
さらに、コンベヤシステムに従来配備されているシューソーターは、
図19に概略的に示すようにピンおよびローラーの構成を有し、シュー10の底部はスラット14に取り付けられたハウジング12を備え、ローラー16およびピン18を含むピンコンポーネントがブラケット11を介してスラット14に接続されている。動作中、ピンコンポーネントがシューから外れて、欠落ピンによる不具合となることがあり、欠落ピンの発生をタイムリーに検出することは、コンベヤおよびコンベヤ動作の分野におけるさらに別の課題である。
【0006】
シューが欠落し、またはピンが欠落した場合、スラットは、スラットに新しいシュー/ピンを設置するために取り外され、次いでソーター上に設置し戻す必要がある。このような取り外し/設置のための業界のダウンタイムにはかなりのコストが求められる。
【発明の概要】
【0007】
本開示の例示的実施形態は、1つ以上のシューが、選択的無線追跡および識別機能を可能とする1つ以上の機能が選択的に組み込まれた「スマートシュー」技術および/または「欠落ピン検出」技術を採用するシステムおよび方法と、独自のスラット設置および取り外しの機能および技術を採用し、少なくとも以下に説明する利点を提供するシステムおよび方法とを提供することにより、少なくともそのような欠点に対処する。
【0008】
本開示の一態様によれば、ハウジングと、シューに一意的に関連付けられた情報を送信する無線周波数トランシーバを含む回路と、回路をハウジングに対して固定する機構とを含むコンベヤシューが提供される。
【0009】
一例示的実施によれば、シューに一意的に関連付けられた情報を送信する無線周波数トランシーバを含む回路は、無線周波数識別(RFID)タグを備える。
【0010】
本開示の別の態様によれば、ピンコンポーネントを備えたコンベヤシューであって、ピンコンポーネントは、ピンおよびローラーと、ピンコンポーネントおよび/またはシューに一意的に関連付けられた情報を送信する無線周波数トランシーバを含む別の回路と、別の回路をピンコンポーネントに対して固定する別のメカニズムとを含む、コンベヤシューが提供される。
【0011】
一例示的実施によれば、ピンコンポーネントおよび/またはシューに一意的に関連付けられた情報を送信する無線周波数トランシーバを含む別の回路は、別の無線周波数識別(RFID)タグを備える。
【0012】
本開示のさらに別の態様によれば、ハウジングと、シューに一意的に関連付けられた情報を送信する無線周波数トランシーバを含む回路と、回路をハウジングに対して固定する機構と、ピンおよびローラーを含むピンコンポーネントと、ピンコンポーネントおよび/またはシューに一意的に関連付けられた情報を送信する無線周波数トランシーバを含む別の回路と、別の回路をピンコンポーネントに対して固定する別の機構とを含む、コンベヤシューが提供される。
【0013】
任意選択で、前述の態様のいずれにおいても、回路をハウジングに対して固定する機構は、回路をハウジングに対して確実に装着して、シューの動作中に装着を維持する。
【0014】
任意選択で、前述の態様のいずれにおいても、別の回路をピンコンポーネントに対して固定する別の機構は、別の回路をピンコンポーネントに対して確実に装着して、シューの動作中に装着を維持する。
【0015】
任意選択で、前述の態様のいずれにおいても、回路をハウジングに対して固定する機構は、RFIDタグをその中に取り外し可能に固定する空洞を前記ハウジング内に備える。
【0016】
任意選択で、前述の態様のいずれにおいても、別の回路をピンコンポーネントに対して固定する他の機構は、別のRFIDタグをその中に取り外し可能に固定する空洞をカバー内に含むローラーカバーまたはハブキャップを備える。
【0017】
任意選択で、前述の態様のいずれにおいても、RFIDタグおよび/または別のRFIDタグは、シューおよび/またはピンコンポーネントに一意的に関連付けられたRFIDリーダー情報を提供する1つ以上のRFIDリーダーとの通信を選択的に確立する。
【0018】
本開示の別の態様によれば、コンベヤと、前述の態様のうちの1つ以上を任意の組み合わせで備える少なくとも1つのコンベヤシューと、少なくとも1つのシューの回路のうちの少なくとも1つと選択的に通信を確立する少なくとも1つのリーダーとを含む、システムが提供される。
【0019】
一例示的実施によれば、システムは、少なくとも1つのコンベヤシューおよび/または少なくとも1つのピンコンポーネントに一意的に関連付けられた情報を選択的に受信、処理、保存、および/または表示する少なくとも1つのリーダーと有線または無線通信するユーザインターフェースをさらに含むことができる。
【0020】
任意選択で、前述の態様のいずれにおいても、システムは、コンベヤシューに一意的に関連付けられた情報を送信する回路および/またはピンコンポーネントに一意的に関連付けられた情報を送信する別の回路を各々が含む、複数のコンベヤシューを含む。
【0021】
任意選択で、前述の態様のいずれにおいても、ユーザインターフェースを含むシステムは、ユーザインターフェースが、複数のコンベヤシューおよび/またはピンコンポーネントのうちの少なくとも一方に一意的に関連付けられた情報に基づいてコンベヤの動作を選択的に制御するように構成することができる。
【0022】
本開示の別の態様によれば、前述の態様のうちの1つ以上を任意の組み合わせで備える少なくとも1つのコンベヤシューをコンベヤ上に配備することと、少なくとも1つのリーダーと、少なくとも1つのコンベヤシューの回路および/またはピンコンポーネントの別の回路との間の通信を選択的に確立することとを含む、方法が提供される。
【0023】
一例示的実施によれば、方法は、ユーザインターフェースと少なくとも1つのリーダーとの間に有線または無線通信を選択的に確立することと、少なくとも1つのコンベヤシューおよび/または少なくとも1つのピンコンポーネントに一意的に関連付けられた前記情報を、ユーザインターフェースを介して選択的に受信、処理、保存、および/または表示することとをさらに含むことができる。
【0024】
任意選択で、前述の態様のいずれにおいても、方法は、コンベヤシューおよび/またはピンコンポーネントに一意的に関連付けられた情報を送信する回路および/または別の回路を各々が含む、複数のコンベヤシューをコンベヤ上に配備することを含む。
【0025】
任意選択で、前述の態様のいずれにおいても、方法は、複数のコンベヤシューおよび/またはピンコンポーネントのうちの少なくとも一方に一意的に関連付けられた情報に基づいてコンベヤの動作をユーザインターフェースを介して選択的に制御することを含む。
【0026】
任意選択で、前述の態様のいずれにおいても、方法は、複数のコンベヤシューおよび/またはピンコンポーネントのうちの少なくとも一方に一意的に関連付けられた情報に基づいて、コンベヤの動作を、例えばユーザインターフェースを介して、自立的に制御することを含む。
【0027】
本開示のさらに別の態様によれば、スラットに関連付けられたアクセス可能ラッチコントローラの動作によってスラットを固定およびソーターから解放するためのラッチ機構を含むソータースラットの設置および取り外しのためのシステムおよび方法が提供される。
【0028】
任意選択で、コンベヤシステムおよび/もしくはコンベヤシューならびに/またはその操作および/もしくはメンテナンスのための任意の方法は、「スマートシュー」技術および/または「欠落ピン検出」技術および/またはソータースラットの設置および取り外しのためのシステムおよび方法を含む、前述の態様のいずれかに従う特徴を含むことができる。
【0029】
本開示の上記および他の目的、利点、および顕著な特徴は、添付の図面と併せれば、その例示的実施形態の以下の詳細な説明から当業者には明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本開示の実施形態に係るコンベヤシューの実施例を示す。
【
図2】本開示の実施形態に係るコンベヤシューの別の図の実施例を示す。
【
図5】本開示の実施形態に係るシステムの実施例の概略図である。
【
図6】本開示の実施形態に係るシステムの実施例の別の概略図である。
【
図7】本開示の実施形態に係るシステムの動作の実施例の概略図である。
【
図8】本開示の実施形態に係るシステム構成を使用する方法の実施例の概略図である。
【
図9】本開示の実施形態に係るシステム構成を使用する方法の実施例の概略図である。
【
図10】本開示の実施形態に係るシステム構成を使用する方法の実施例の概略図である。
【
図11】本開示の実施形態に係るシステム構成を使用する方法の実施例の概略図である。
【
図12】本開示の実施形態に係るシステムの動作の別の実施例の概略図である。
【
図13】本開示の実施形態に係るシステムの動作の実施例の概略図である。
【
図14】本開示の実施形態に係るシステムの実施例の別の概略図である。
【
図15】本開示の実施形態に係るシステムのソフトウェアおよびハードウェアコンポーネントを含む動作の実施例の概略図である。
【
図16】本開示の実施形態に係るコンベヤシューの別の実施例を示す。
【
図17】本開示の実施形態に係るシステムのハードウェアコンポーネントの構成の実施例の概略図である。
【
図18】本開示の実施形態に係るシステムのハードウェアコンポーネントの構成の別の実施例の概略図である。
【
図19】従来のピンコンポーネントを含むコンベヤシューの実施例を示す。
【
図20】本開示の実施形態に係るピンコンポーネントを含むコンベヤシューの実施例を示す。
【
図21】本開示の実施形態に係るピンコンポーネントを含むコンベヤシューの別の図の実施例を示す。
【
図22】本開示の実施形態の例示的実施を含む、コンベヤまたはソーターの概略図である。
【
図23】本開示の例示的実施形態に係るソータースラットの取り外しおよび設置のためのシステムおよび方法の概略図である。
【
図24】本開示の例示的実施形態に係るソータースラットの取り外しおよび設置のためのシステムおよび方法を含む、コンベヤまたはソーターの別の図である側面図の実施例を示す。
【
図25】本開示の例示的実施形態に係るソータースラットの取り外しおよび設置のためのシステムおよび方法を含む、コンベヤまたはソーターの別の図である底面図の実施例を示す。
【
図26】本開示の例示的実施形態に係るソータースラットの取り外しおよび設置のためのシステムおよび方法を含む、コンベヤまたはソーターの別の図である底面斜視図の実施例を示す。
【
図27】本開示の例示的実施形態に係るソータースラットの取り外しおよび設置のためのシステムおよび方法を含む、コンベヤまたはソーターにおけるスラット上のシューの分解図の実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本説明で例示される事項は、本開示の例示的実施形態の包括的な理解を支援するために提供される。したがって、当業者は、開示された実施形態の範囲および趣旨から逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態のさまざまな変更および修正を行うことができることを認識するであろう。また、明確かつ簡潔にするために、周知の機能および構造の説明は省略する。
【0032】
「スマートシュー」技術を採用する本開示の一例示的実施形態は、無線周波数識別(RFID)タグを含む少なくとも1つのシューを提供し、少なくとも1つのシューが、RFIDタグと通信できるRFIDリーダーであり得るリーダーによって一意的に識別されることを可能にする。
【0033】
「欠落ピン検出」技術を採用する本開示の別の例示的実施形態は、RFIDタグを有するピンコンポーネントを含む少なくとも1つのシューを提供し、ピンコンポーネントがRFIDタグと通信できるRFIDリーダーであり得るリーダーによって一意的に識別されることを可能にする。
【0034】
「スマートシュー」技術および「欠落ピン検出」技術を採用する本開示のさらに別の例示的実施形態は、ピンコンポーネントを含み、RFIDタグがシューハウジングに対して配置されかつ別のRFIDタグがピンコンポーネントに対して配置された少なくとも1つのシューを提供し、少なくとも1つのシューおよび/またはピンコンポーネントが、RFIDタグのうちの少なくとも一方と通信または選択的に通信できるRFIDリーダーであり得るリーダーによって一意的に識別されることを可能にする。
【0035】
「スマートシュー」技術および/または「欠落ピン検出」技術を採用する本開示のさらなる例示的実施形態は、複数またはすべてのシューが、各々、シューハウジングに対して配置されたRFIDタグおよび/またはピンコンポーネントに関して配置されたRFIDタグを含むコンベヤシステムを提供し、シューおよび/またはピンコンポーネントの各々が、各シュー、ピンコンポーネント、および/またはコンベヤシステムの動作を示すリアルタイムおよび/または履歴データを提供するためにコンベヤシステムによって配備された少なくとも1つのリーダーによって一意的に識別および監視されることを可能にする。
【0036】
「スマートシュー」技術および/または「欠落ピン検出」技術を採用する本開示のなおさらなる例示的実施形態は、複数またはすべてのシューが、各々、シューハウジングに対して配置されたRFIDタグおよび/またはピンコンポーネントに対して配置された別のRFIDタグを含むコンベヤシステムを提供し、シューおよび/またはピンコンポーネントの各々がコンベヤシステムによって配備された少なくとも1つのリーダーによって一意的に識別され、それによって、コンベヤシステムの動作が、リーダーによって提供される、各シュー、ピンコンポーネント、および/またはコンベヤシステムの動作を示すリアルタイムデータおよび/または履歴データに基づいて、ユーザによって制御されるか、または自立的に制御されることを可能にする。
【0037】
図1および
図2の実施例に概略的に示された本開示の例示的実施形態の非限定的な例示的実施では、スライド式アセンブリ130上に配置されたスマートシュー100は、RFIDタグ200をその中に含むハウジング102を備える。図示したように、ハウジング102は、RFIDタグ200用のトレイ112を収容するためのスロットまたはコンパートメント124を含むことができ、一旦RFIDタグ200がトレイ112に配置されると、トレイ112は、例えばトレイ112の1つ以上の部分120をハウジング102に装着する1つ以上のネジ116およびナット118によって、スロットまたはコンパートメント124内に固定され得る。またさらなる例示的実施では、ハウジング102は、ハウジング102をスラット104に取り付けるための、穴126、128などの1つ以上の取り付け領域を含む。ピンコンポーネント106、108は、取り付けブラケット110を介してスラット104に接続されている。
【0038】
図1および
図2を参照して詳細な実施を説明するが、RFIDタグをコンベヤシステムのシューの中または上に装着するまたは組み込む任意の手段は、本開示の範囲内である。
【0039】
図20および
図21の実施例に概略的に示された本開示の例示的実施形態の別の非限定的な例示的実施では、従来のシュー、またはRFIDタグ200をその中に含むハウジング102を備えるスマートシュー100は、シュー1に関連付けられたピンコンポーネント2000を備えており、例えば、シュー1のハウジング2がスラット4に取り付けられ、ピンコンポーネント2000が取り付けブラケット3を介してスラット4に接続される。図示したように、コンポーネント2000は、ピン2018に回転可能に配置されたローラー2016を含み、RFIDタグ2004を収容するためのカバーまたはハブキャップ2002をさらに含み、一旦RFIDタグ2004がカバー2002の中または上に配置されると、カバー2002はローラー2016に対して取り外し可能にまたは永久的に固定することができ、RFIDタグ2004は、
図21に示すように、カバー2002の中でカバー2002の内側表面2003とローラー2016の外側表面2017との間に固定される。インターフェース2020も、カバー2002をピン2018に対してまたはローラー2016に対してのいずれかで回転可能に固定するために設けられ、ローラー2016は、ピン2018に固定されたインターフェース2020に対して、またはピン2018に対してインターフェース2020とともに回転することができる。
【0040】
一例示的実施では、カバー2002を、例えばピン2018に対して構成された1つ以上の圧力バンド2006によって、ローラー2016に取り外し可能にまたは永久的に固定することができる。別の例示的実施では、ピン2018は、少なくとも部分的にねじ山を含み、雌ねじが切られたバンド/またはナット2006がカバー2006をローラー2016に対して固定することができる。さらに別の例示的実施では、バンド2006をピン2018の一部分にスナップ嵌めして、カバー2006をローラー2016に対して固定することができる。さらなる例示的実施では、バンド2006の使用の有無にかかわらず、カバー2006をローラー2016に対してインターフェース2020によって固定することができる。
【0041】
図20に示すまたさらなる例示的実施では、要素2004は、カバーまたはハブキャップ2002内に配置されたRFIDタグ(図示せず)上に配置された中間カバーまたは封止要素であり得る。なおさらなる例示的実施では、カバー2002、インターフェース2020、RFIDタグ(要素2004の下のカバー2002内に図示せず)を備える要素2004は、
図21に示すように、ローラー2016に対してピン2018に取り付けられたユニットとして組み立てることができる。例えば、そのような組み立てユニットは、ローラー2016がピン2018に対して回転できる限り、バンド2006の使用の有無にかかわらず、ピン2018および/またはローラー2016に回転可能に固定することもできるし、または固定しないこともできる。
【0042】
図20および
図21を参照して詳細な実施を説明するが、コンベヤシステムのシューのピンコンポーネントの中または上にRFIDタグを装着するまたは組み込む任意の手段は、本開示の範囲内である。
【0043】
本開示の別の例示的実施形態は、1つ以上のシュー、好ましくはすべてのシューが、例えば
図1および
図2を参照して上述したように、それらに関連付けられているRFIDタグ、および/または例えば
図20および
図21を参照して上記で説明したように、それらのピンコンポーネントに関連付けられているRFIDタグを有するシューと、少なくとも1つのRFIDタグリーダーとを含むコンベヤシステムを提供する。一例示的実施によれば、コンベヤシステムは、例えば、このアプリケーションとリーダーとの間のインターフェースがソケットインターフェースを介して実施され得る場合、顧客がリーダーと直接交信することを可能にするシュー管理システムを備える。さらなる例示的実施では、OPC(オープンプラットフォームコミュニケーション)ラッパーをインターフェースの周りに作成して、HMI(ヒューマンマシンインターフェース)がシュー管理システムと直接交信できるようする。
【0044】
本開示の一例示的実施形態は、例えば
図1および
図2を参照して説明したように構成されたRFIDタグを備えたシューを配備するコンベヤ動作を監視するためのシステムおよび方法を提供し、シューのRFIDタグと、コンベヤおよび/またはシューに対して戦略的に配備された少なくとも1つのRFIDリーダーとの間の通信と、少なくとも1つのリーダーと、ポータブルコンピュータ、携帯通信デバイス、サーバー、およびインターネットベースのソリューションなどのユーザインターフェースを提供するシステムおよび/またはプログラマブルロジックコントローラ(PLC)との間の通信とを使用して、シューがコンベヤから外れたときなどの欠落シューの正確な検出および識別を容易にする。一例示的実施では、RFIDリーダーのハードウェアに適応可能なイーサネット工業プロトコル(EIP)および/または伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)などの利用可能なプロトコルを使用して、PLCへの通信をサポートすることができる。
【0045】
本開示の一例示的実施形態は、
図20および
図21を参照して上述したように構成されたRFIDタグを備えたシューを配備するコンベヤ動作を監視するためのシステムおよび方法を提供し、ピンコンポーネントのRFIDタグと、コンベヤおよび/またはシューに対して戦略的に配備された少なくとも1つのRFIDリーダーとの間の通信と、少なくとも1つのリーダーと、ポータブルコンピュータ、携帯通信デバイス、サーバー、およびインターネットベースのソリューションなどのユーザインターフェースを提供するシステムおよび/またはプログラマブルロジックコントローラ(PLC)との間の通信とを使用して、欠落ピンならびに/または欠落ピンおよび/もしくは機能不良ピンを有するシューの正確な検出および識別を容易にする。一例示的実施では、RFIDリーダーのハードウェアに適応可能なイーサネット工業プロトコル(EIP)および/または伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)などの利用可能なプロトコルを使用して、PLCへの通信をサポートすることができる。
【0046】
一例示的実施では、本開示の例示的実施形態に係るシステムおよび方法は、スマートシュー技術および/または欠落ピン検出技術を実施するコンベヤシステムのためのさまざまな動作モードを提供し、動作モードには、非限定的に、少なくとも1つのリーダーが、どんな1つ(複数)のRFIDタグがそれぞれのシューおよび/またはピンコンポーネントのうちのいずれか1つ以上に存在するかを判定するコミッショニングおよびセットアップモード、ソーターコンベヤが動作速度で走行し、少なくとも1つのリーダーが、ソーター上の1つ以上のRFIDタグ担持シューおよび/またはピンコンポーネントの状態を能動的に監視する動作モード、特定のシューおよび/またはピンコンポーネントがリーダーにあるときにPLCが通知を要求でき、リーダーはシュー状態および/またはピンコンポーネント状態の通知を送ることにより応答でき、したがってPLCがシューおよび/またはピンコンポーネントをメンテナンス領域内に適切に提示できるメンテナンスモード、ならびに/または識別された破損シューがソーターによってメンテナンス領域に提示される破損シュー提示モードおよび/もしくは欠落ピンコンポーネント提示モードが含まれる。
【0047】
「スマートシュー」技術および/または「欠落ピン検出」技術を配備する本開示の例示的実施形態のシステムおよび方法によって提供されるさまざまな動作モードの例示的な非限定的実施を、
図5~
図18を参照して以下のように説明するが、「スマートシュー」技術の実施例に関して説明されるRFIDコンポーネントの監視および配備は、「欠落ピン検出」技術のRFIDコンポーネントの監視および配備に同等に適用可能であり、そのような類似の説明(つまり、「欠落シュー」のRFIDの配備および処置に対して「欠落ピン」を類推できるところ)は省略される。
【0048】
図5~
図7を参照すると、例示的実施によれば、RFIDコンポーネントが追加された欠落シュー検出システムは、任意選択で、既存のコンベヤ製品ラインに配備して、以下を、非限定的にかつ任意の組み合わせで、提供することができる。
【0049】
欠落シューの検出および補正:コンベヤの動作中、コンベヤ500上の欠落している「ソートシュー」を自動的に識別し、例えばコンベヤメンテナンスステーション510にメッセージを送信して、コンベヤを「欠落シューメンテナンス」モードに設定すること。欠落シューメンテナンスモードから、一連の補正ステップに従ってオペレータはそのシューを交換する。
【0050】
「シュー無関連」コンベヤメンテナンスサイクル中のセクション識別:
図1および
図2を参照して上記で説明したようなものなど、ソートシュー上のRFIDタグを使用して、従来の(シュー無関連)コンベヤメンテナンスサイクル中にコンベヤ500の「すでに完了した」セクション520、521、522、523、524を識別すること。
【0051】
ソートシューの周カウント記録の維持:予防的メンテナンスの目的で、システムは、シュー650、660がコンベヤ600の周りを回転した回数を記録することができる。「欠落シューの検出および補正」プロセス中に個々のシューが交換されると、それらのシューはシステムによって退けられ(decommissioned)、一方で、新しい(交換)シューが導入され、それら自体の周カウント記録が開始される。
【0052】
例示的実施:欠落シューの識別および交換機能が所望されない場合、周カウント読み取り機能のみを、1つのRFID読み取りポイントを使用して実施することができ、これは1つのリーダーと2つのアンテナと解釈される。
【0053】
RFIDシステムコミッショニングおよびRFIDセットアップ手順:新たに配備されるすべてのコンベヤ600には、RFIDタグを有するソートシュー、例えば、タグ702を取り付けた
図1および2を参照して上述した特徴の任意の組み合わせを含むシュー660を取り付けることができる。コンベヤシステムが最初に電源を入れられ、かつ/またはコミッショニングまたはセットアップモードにされると、2つの指定された読み取りポイントのうちの一方にあるRFIDリーダー630および/または640が、これらのRFIDタグを一度に1つずつプログラミングし始めることができる。一旦すべてのタグが符号化サイクル670を通過すると、コンベヤシステムのRFIDコンポーネントは「使用準備完了」とみなすことができる。
【0054】
例示的な詳細な実施
○RFIDシステムは、これらのタグ702を数字番号順に符号化し、このプロセスの開始時にプログラムした最初のタグを読み取ると、符号化サイクルが完了したときを知ることができる。
○RFIDタグ符号化プロセス中にタグが見逃されていた(プログラムされなかった)場合、これは、後続のコンベヤ走行サイクル中にシステムによって検出され、システムは符号化サイクルを再び実行するようオペレータに促す。
○セットアップサイクル770中に各シュータグが符号化されるとき、そのタグのRFID EPC番号はデータベース700に記録される。その時点から、そのシューはそのEPC番号によって個別に識別される。
【0055】
図8~
図13を参照すると、例示的実施は、任意選択でかつ/または他の特徴と組み合わせて、以下のように欠落シュー検出および周カウントを提供する。コンベヤ800が走行しているとき、すべてのシューのRFIDタグは、RFID読み取りポイントを通過するたびに、1つの全周を完了したと記録される。特定のタグが所定数の周を走行した後にRFID読み取りポイントを通過しなかった場合(つまり、シューが欠落していると判定するのにかかる「走行数」は状況に応じて設定できる)、そのタグ(つまり、そのシュー)はシステムによって欠落していると見なされる。その結果、システムは警告を送信し、「欠落シュー」回復モードに入る。欠落シュー回復モードの間、オペレータは警告をバイパスまたは受け入れることができ、警告を受け入れると、コンベヤは自動的に1/5の速度に減速し(つまり、600fpmから120fpmまで減速し)、オペレータは次いで欠落シューを探すことが可能となる。
【0056】
オペレータがコンベヤのメンテナンスステーション/プラットフォームの上から欠落シューを探すとき、コンベヤを「ジョギング」モードにする。RFIDセットアッププロセス中にすべてのRFIDタグに順番に番号が付けられているため、オペレータは、「欠落シューベアリング」がコンベヤ上のどこにあり、いつメンテナンスステーションに到着するかが正確に分かるという利点を有する。
【0057】
例示的実施は、
図8~
図11を参照して以下のように説明することができる。
●ステップ1(
図8):シューが欠落したベアリングが、2つの読み取りポイント810および820を通過し、するとシステムはそのシューを欠落とみなす。
●ステップ2(
図9):オペレータが警告を受け入れると、コンベヤは、例えば1/5の速度(1分当たり120フィート)に減速する。
●ステップ3(
図10):「欠落シューベアリング」領域850に絞り込むと、オペレータはコンベヤを「ジョギング」モードにして、そのベアリングを単離する。
●ステップ4(
図11):オペレータは、欠落シュー804の直前にあったRFIDタグ805および803に絞り込むことにより、欠落シューのベアリングを見つける。
【0058】
図12を参照すると、交換タグ符号化の例示的実施は以下を含み、欠落シューがコンベヤ上で物理的に交換された後、交換用シュー1216のRFIDタグが、例えばリーダー/エンコーダ1220を介して、その特定のシューが正しい物理的順序でシステムによって識別されるように符号化されることが重要である。関連ステップは次のとおりである:
a.シュー1216が、コンベヤ1200のベアリングに物理的に配置される。
b.オペレータがシステムをタグ再符号化モードにし、するとコンベヤは「新規交換」RFIDタグを探して周回を開始する。システムは、コンベヤ1200上のその直前の1210、1212、1214などのシューのタグをスキャンおよび識別することにより、どのタグを再符号化するかが分かる。また、システムは、交換タグを符号化するEPC番号が分かっており、交換タグは(ジョギングなどのために)常に正しい順序でシステムによって認識される。
c.交換タグは、それに交換された元のタグと同じEPC番号に、そのタグが「交換」シューに関連付けられていることを識別する1ビットの変更をEPCの最後に加えたもので符号化される。
【0059】
例示的実施:上記プロセス全体は、コンベヤコンソールの手動オーバーライドオプションを通していつでも迂回できるため、欠落シューをいつ交換するかの判断がオペレータによってなされ得る。
【0060】
図13を参照すると、例示的実施は、例えば、コンベヤ1300がセクション化され、各セクション1301、1302、1303、1304、1305、1306、1307、1308はその内部に存在するRFIDタグによって識別される、シュー無関連「コンベヤメンテナンスモード」を提供する。従来のメンテナンスサイクル(つまり、RFID無関連の漸進的コンベヤメンテナンス)の間、オペレータ(コンベヤメンテナンスステーション1350)は、個々のセクションごとにコンベヤをジョギングし、それらのセクションにサービスを提供し、結果としてシステム内のそれらのセクションを、サービスが完了(例えば、セクション1301、1302、1306、1307、1308)、進行中(例えば、セクション1305)、または依然としてサービスが必要(例えば、セクション1303および1304)のいずれかとして識別/分類することができる。
【0061】
図14を参照すると、例示的実施は、非限定的にかつ任意の組み合わせで、選別コンベヤ1400の各端部に1つずつ、2つのRFID読み取りステーション1440、1450を含むハードウェアを提供する。ステーション1440、1450などの任意のステーションまたはすべてのステーションは、リーダー1446と、例えば左揃えまたは右揃えできるシューを捕捉するためにベルト1404の左側1406および右側1408を覆う2つのアンテナ1442、1444を含むことができる。リーダーは、例えば定格がNEMA1のエンクロージャ1449内に配置でき、アンテナはベルト1404の真下に取り付けることができる。一例示的実施では、ステーション1440、1450の両方がタグを読み取ることができるが、「ステーション1」1440のみを符号化プロセスを扱うように構成することができる。例えば、PC1448はステーション1440のエンクロージャ1449内に設置されるが、両方のステーション1440、1450のリーダーに接続して通信できる。
【0062】
一例示的実施に係るRFIDソフトウェアスタック1500を概略的に示す
図15を参照すると、RFIDソフトウェア要件の実施例は以下を含む。
【0063】
機能的ユーザインターフェース(UI)要件
a.コンベヤをコミッショニングモードにするためのUI
b.コンベヤが「欠落シューの識別および回復」モードになったときのための警告通知のためのUI
c.コンベヤを「欠落シューの識別および回復」モードから「交換タグプログラミング」モードへ切り替えるためのUI
d.コンベヤを交換タグプログラミングモードから「通常動作」モードに切り替えるためのUI
e.RFIDシステムのリモートアクセストラブルシューティングのためのUI層
i.リーダーの「オンライン」検証
ii.リーダーの再起動
iii.リーダー設定プッシュアウト(手動ステップ)
iv.アンテナ-ポートの検証
v.ファームウェアアップグレード機能
vi.設定チェック(選択された設定)
f.RFIDシステムの現場動作のためのUI層
i.上記項目a~dを参照
【0064】
2)インフラストラクチャおよびエンジンロジック要件:
g.システムセットアップおよび構成情報(タグID関連付けなど)を保存する静的データベース
h.タグ読み取り記録用の動的データベース
i.システムセットアップエンジン-タグを順番に符号化し、それらのタグを静的データベースに記録し、それらのタグがコンベヤ上で物理的にどのように(どの順番で)並んでいるかの知識を維持する
j.「欠落タグ」回復モード-検出されることなく2つの読み取りポイントを通過したことからタグ(シュー)が欠落していると結論付け、タグが欠落しているとみなされた結果としてコンベヤを自動的に減速モード(1/5の速度)にし、最後に、警告を送信するロジック
k.再プログラミング/タグ交換モード-(その前のタグを識別することにより、および/またはEPCを、E200プレフィックスを有するとして認識することにより)どのタグをプログラムする必要があるかを識別するロジック、交換タグを、その先行タグと同じEPCであるが、ただし「交換対オリジナル」タグの識別のために最後に1ビットが追加されたもので自動的にプログラムするロジック
l.周カウント-シュータグがコンベヤチェックポイントを通過した回数をカウントする機能
m.タグID関連付けによるコンベヤセクション識別のためのロジック
n.リモートアクセストラブルシューティング用ソフトウェア層(上記の「機能的ユーザインターフェース要件」節における箇条書き「e」を参照)
o.現場システム動作用ソフトウェア層(上記の「機能的ユーザインターフェース要件」節の箇条書きa~dを参照)
【0065】
RFIDタグの選択、タグの配置およびタグの符号化の例示的実施の説明は、次のとおりである。
【0066】
タグの選択:任意のRFIDタグを、本開示に従って実施することができる。例えば、本出願用に選択されるタグは、Alien Technology LLC製のALN-9830などの従来のRFIDタグであり得る。70mm×9.5mmのこのタグは、成形シュー内に適合し得る。インレイの形状と配向により、迅速かつ近接した読み取りを容易に行うことができる。しかしながら、所望される実施とテストに基づいて、他のRFID設計も使用し得る。
【0067】
タグの配置:上記の
図1および
図2の実施例で説明し、さらに
図16に示すように、射出成形プロセス中にタグをシュー1600に挿入することができる。タグがコンベヤスラット1602と平行になるように配向することができる。
【0068】
タグの符号化:RFIDシステムは、96ビットEPCバンク全部を使用して任意の方法で符号化できる。例示的実施では、システムがそのシューの新しい周カウントを開始することを把握するために、ビットうちの1つを使用して、シューが交換用シューであることを識別することができる。
【0069】
図17および
図18の実施例を参照すると、ハードウェア設計には、Alien Technology LLC製のものなど、さまざまなハードウェアコンポーネントを使用して、本開示の実施形態を実施するオプションがある。
【0070】
固定リーダー構成の一実施例を
図17に示すが、ここでは、全RFID用ソリューションソフトウェアがハブユニット1750内に存在し、以下を含むことができる:
●リーダーファームウェア
●ミドルウェア
●データベース(静的および動的)
●イベント制御エンジン
●プロセスロジックエンジン
●全ローカルRFID動作用ソフトウェア層
●全リモートアクセストラブルシューティング用ソフトウェア層
●ユーザインターフェース
【0071】
一例示的実施(
図14も参照)では、ハブユニット1750およびスポークユニット1755は、RFIDリーダーを含み、それぞれのアンテナ1751、1752および1756、1757に接続することができる。ハブユニット1750およびスポークユニット1755は、イーサネットコンポーネント1780を介してコンベヤエンジン1790と相互接続することができる。
【0072】
モジュール構成の一実施例を
図18に示すが、ここで、全RFID用ソリューションソフトウェアは、マイクロプロセッサと、コンピュータ実行可能命令の記憶装置を含む非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体とを含む1つ以上の接続されたコンピューティングデバイス1850、1860内に存在し、以下を含むことができる:
●リーダーファームウェア
●ミドルウェア
●データベース(静的および動的)
●イベント制御エンジン
●プロセスロジックエンジン
●全ローカルRFID動作用ソフトウェア層
●全リモートアクセストラブルシューティング用ソフトウェア層
●ユーザインターフェース
【0073】
一例示的実施(
図14および
図17も参照)では、コンピューティングデバイス1850、1860は、RFIDリーダーを含み、それぞれのアンテナ1853、1854および1863、1864に接続することができるそれぞれのモジュール1852、1862に有線または無線構成で接続することができる。モジュール1852、1862は、イーサネットコンポーネント1880を介してコンベヤエンジン1990と相互接続することができる。
【0074】
本開示の実施形態のさらなる例示的実施は、リーダーデータ収集に備えられ、リーダーと通信するユーザデバイス、またはリーダー自体が、ソーターのために、例えばファイル形式で、すべての有効なRFID値のリストを保存し、起動時に、ファイルを読み取り、例えばファイルが見つからないか、または読み取れない場合は、エラーが報告される。またさらなる例示的実施では、PLCが受信するすべてのコマンドを、例えば日付ごとにファイル/フォルダ形式で保存することができ、例えばローリング方式で、特定の期間(例えば、1ヶ月)の記録を保存し、利用可能とすることができる。なおさらなる例示的実施では、記録される項目は、非限定的に、
●電源投入イベント
●コマンドイベント
●欠落シュー検出を記録する
●メンテナンスモードの使用
のいずれかを含むことができ、かつ/またはシューデータは、各シューについて(例えば、少なくとも)、
●各特定のシューがスキャナによって「読み取られ」てからの回転数
●シューが最後に「読まれた」ときのタイムスタンプ
を含むことができる。
【0075】
本開示の実施形態のさらなる例示的実施によれば、以下の非限定的なインターフェースの実施例には以下が含まれる:
PLCからリーダー
【表1】
リーダーからPLC
【表2】
【0076】
欠落した/機能不良のシューおよび/またはピンを検出すると、新しいシューおよび/またはピンをスラットに設置するために、シューがその上に乗って進むソータースラットをソーターから取り外し、次いでソーター上に再設置する必要があり得る。
【0077】
ここで
図22~
図27を参照すると、本開示の例示的実施形態の非限定的な例示的実施は、ソータースラットの取り外しおよび設置のためのシステムおよび方法を提供し、ここで、ソーター4000は、ハブ4008が接続され、各ハブ4008にはホイール4004が取り付けられたスラットガイド4002と、スラット3030をソーター4000に取り外し可能に装着するためのラッチ機構4010を含むアセンブリ4006とを備える。
【0078】
一例示的実施では、各ハブ4008にはスラット3030が関連付けられており、ラッチ機構4010により、スラット3030がソーター4000に、それぞれのスラット3030に関連付けられたハブ4008で取り外し可能にラッチする。
【0079】
一例示的実施では、例えばカムとして実施することができるラッチ機構4040は、コントローラ4014によって選択的に操作されて、ハブ4008に係合Aするまたはハブ4008を解放Bする(注記付きの
図24の実施例を参照)ラッチ4012を備え、それによって、関連付けられたハブ4008に対してスラット3030をそれに応じて設置または取り外すことを選択的に可能にする。任意選択で、ハブ4008は、ラッチ4012の係合および/またはハブ4008からの解放/係合解除を促進するスリーブ4018を含むことができる。任意選択で、アセンブリ4006は、ラッチ機構4040を覆うためのカバー4019を含むことができ、そうすると、特にコントローラ4014の特定の部分のみが露出したままで、スラット3030に係合Aしかつ/またはスラット3030をハブ4008から解放Bするラッチ機構との外部インターフェースが可能となる。
【0080】
一例示的実施では、ラッチ機構4040は、任意選択で、ハブ4008に選択的に係合するためのフック4020を含むコンポーネントの組み合わせを備える。フック4020は、任意選択で、ピボット4022上に取り付けることができ、かつ/または任意選択で、ばね4024によって、例えば係合解除または解放B位置において、付勢することができる。フック4020は、任意選択で、コントローラ4014と通信するレバー4026を含み、フック4020を係合位置Aおよび/または解放位置Bの間で選択的に旋回させることができる。一例示的実施では、ラッチ4012は、フック2020、ピボット4022、ばね4024、およびレバー2020を備える。
【0081】
一例示的実施では、ラッチ機構4040は、任意選択で、ラッチ4012と選択的にインターフェースするためのシャフト4030を含むコンポーネントの組み合わせを備え、ラッチ4012をハブ4008に選択的に係合Aおよび/または係合解除Bさせる。例えば、シャフト4030の軸方向変位は、ラッチ4012に作用して、ラッチ4012をハブ4008に選択的に係合Aおよび/または係合解除Bさせる。別の例示的実施では、シャフト4030は、ヘッド部分4032およびロッド部分4034を備え、シャフト4030は、例えばねじ回しによってアクセス可能なスロット4038などの外部インターフェースを任意選択で含むことができるヘッド部分4032によって回転することができ、ロッド部分4034をラッチ4012に対して前進または後退させて、ラッチ4012をハブ4008に選択的に係合Aおよび/または係合解除Bする。
【0082】
また別の例示的実施では、シャフト4030を、後退位置で、例えばばね4036によって付勢することができ、そうすると、ラッチ4012は解放または係合解除B位置に留まる。またさらなる例示的実施では、アセンブリ4006に対するシャフト4030の回転運動により、シャフト4030の軸方向の動きが生じ、そうすると、一方の方向におけるヘッド部分4032の回転(例えば、1/4回転)によりロッド部分4032が軸方向に前進して、ラッチ4012をハブ4008に係合Aさせ、反対方向におけるヘッド部分4032の回転(例えば、1/4回転)により、ロッド部分4032が軸方向に後退して、ラッチ4012をハブ4008から係合解除Bさせる。なおさらなる例示的実施では、シャフト4030をアセンブリ4006に対して回転させてラッチ4012をハブ4008に係合Aさせると、シャフト4030がアセンブリ4006に対してロックされ、例えばラッチ4012がハブ4008から偶発的に係合解除するのを防ぐことができる。
【0083】
一例示的実施では、コントローラ4014は、上述の特徴の1つまたはすべてを含むシャフト4030、および/またはばね4036を備える。
【0084】
一例示的実施では、ソーター4000の各スラット3030は、その上に配置されたシュー3000を備え、そのシュー3000はスラット3030に乗って進むことになる。
【0085】
一例示的実施では、ソーター4000のスラット3030上に配置されたシュー3000は、スラットインターフェース3004に取り付けられたハウジング3002を備え、取り付けブラケット3010を介してスラットインターフェース3004に接続されたピンコンポーネントであるローラー3006およびピン3008を含む(例えば、
図27を参照)。
【0086】
本開示の例示的実施によれば、シュー3000は、従来のソーターシュー、または例えば
図1~
図21に示された特徴のいずれかおよび/またはすべてを含む「スマートシュー」および/または「欠落ピン検出」技術を含むシューであり得る。
【0087】
スラットの設置および取り外しのためのシステムおよび方法の詳細な実施を
図22~
図27を参照して説明したが、解放機構に作用する外部コントローラの操作によりスラットを選択的に設置または取り外すいかなる手段も本開示の範囲内にある。
【0088】
本開示を、その特定の例示的実施形態を参照して図示および説明したが、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態および詳細にさまざまな変更がなされ得ることが当業者には理解されよう。例えば、さまざまな通信プロトコルをさまざまなRFIDタグおよびRFIDリーダーハードウェアとともに配備でき、かつ/あるいはさまざまな視覚および/もしくは音声ユーザインターフェースを実施して、情報を処理および/もしくは表示することならびに/またはシステムのハードウェアおよび/もしくはソフトウェアコンポーネントを制御することを容易に行い得る。
【0089】
加えて、以下の図面は、本開示の特定の例示的実施形態の実施の非限定的な実施例をさらに説明し、それに関連する技術の説明を支援するものである。
【0090】
したがって、説明および図は、例としてのみ意図されており、添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物の全範囲に記載されているものを除き、例示的実施形態をいかようにも限定するものではない。また、上記で説明したさまざまな例示的実施形態のさまざまな要素のさまざまな技術的態様は、他の多くの方法で組み合わせることができ、それらはすべて本開示の範囲内であるとみなされる。