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  • 特開-プレカット加工方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129221
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】プレカット加工方法
(51)【国際特許分類】
   B27B 31/08 20060101AFI20240919BHJP
   B27C 9/00 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
B27B31/08 B
B27C9/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038279
(22)【出願日】2023-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】596008231
【氏名又は名称】株式会社トーアエンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100102923
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 雄二
(72)【発明者】
【氏名】野口 睦
(57)【要約】      (修正有)
【課題】羽柄材や構造材のような長尺材を加工するプレカットラインにおいて、加工機の製品排出側における作業者の負荷を軽減し、さらに、設備コストを抑制して、素材の歩留まりの向上を図る。
【解決手段】素材20にプレカット対象製品24を割付けて加工機12に投入する。加工機12で加工された製品24を排出側に排出する。プレカット加工で発生した残材28を再利用するときには、残材28に相当する部分が素材20の加工機12の投入側に位置するように、素材20に製品24を割付ける。残材28を加工機12の投入側から取り出して保管する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
羽柄材もしくは構造材をプレカットするための装置において、
残材に相当する部分が、素材の加工機の投入側に位置するように、素材にプレカット対象の製品を割付けてから加工機に投入し、
加工機で加工された製品を排出側に排出し、
プレカット加工で発生した残材を、加工機の投入側から取り出すことを特徴とするプレカット加工方法。
【請求項2】
上記の残材を再利用するときには、加工機の投入側から残材を取り出して、加工機の投入側に保管することを特徴とする請求項1に記載のプレカット加工方法。
【請求項3】
1本の素材に対して排出順序の早い製品が先に加工機でプレカットされるように、全ての素材に対して割付けがされ、先に加工機に投入されてプレカットされる素材の一部に割付けられる製品の排出順序よりも、次に加工機に投入される素材に割付けられる最初にプレカットされる製品の排出順序が先のときは、先に加工機に投入された素材の排出順序の遅い製品を割付ける部分を残し、加工機の投入側からプレカットされる前に取り出して保管し、保管した部分を排出順序に従って加工機に再投入してプレカットをすることを特徴とする請求項1に記載のプレカット方法。
【請求項4】
素材置き場には、材幅または材高さの寸法の異なる複数種類の素材が仕分けされて配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のプレカット加工方法。
【請求項5】
素材置き場には、素材が山積みされて配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のプレカット加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、羽柄材や構造材を無駄なく効率よくプレカットするためのプレカット加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
羽柄材は筋違や間柱やまぐさ等に使われる木材で、構造材は土台、柱、粱などの構造に使われる木材である。これらの建設材料は、いずれも、3m~4mの長さの素材をプレカットして製品化される。
【0003】
建設材料を加工するプレカットラインでは、材料置き場から取り出された素材が加工機に投入されて切り分けられながらプレカットされ、製品として排出される。
1本の素材に1本あるいは複数本の製品が割付けられる。割り付けできなかった部分は残材として排出される。多くの残材は廃棄されるが、他の製品のプレカットに使用可能な長さのものまで廃棄するのは資源の無駄になる。
【0004】
そこで、加工機から製品とともに排出された残材のうち、再利用可能な長さのものは、経験を積んだ作業者が判断して保管しておき、まとめて投入側に戻していた。
しかし、素材が長尺で、プレカットラインは数十メートルにもなるから、長さも重量もある残材を人力で加工機の投入側に戻すのは作業者の負荷が大きい。これを機械化するには設備コストが増大する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-69088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、羽柄材や構造材のような長尺材を加工するプレカットラインにおいて、加工機の製品排出側における作業者の負荷を軽減し、さらに、設備コストを抑制して、素材の歩留まりの向上を図ることを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
【0008】
<構成1>
羽柄材もしくは構造材をプレカットするための装置において、
残材に相当する部分が、素材の加工機の投入側に位置するように、素材にプレカット対象の製品を割付けてから加工機に投入し、
加工機で加工された製品を排出側に排出し、
プレカット加工で発生した残材を、加工機の投入側から取り出すことを特徴とするプレカット加工方法。
【0009】
<構成2>
上記の残材を再利用するときには、加工機の投入側から残材を取り出して、加工機の投入側に保管することを特徴とする構成1に記載のプレカット加工方法。
【0010】
<構成3>
1本の素材に対して排出順序の早い製品が先に加工機でプレカットされるように、全ての素材に対して割付けがされ、先に加工機に投入されてプレカットされる素材の一部に割付けられる製品の排出順序よりも、次に加工機に投入される素材に割付けられる最初にプレカットされる製品の排出順序が先のときは、先に加工機に投入された素材の排出順序の遅い製品を割付ける部分を残し、加工機の投入側からプレカットされる前に取り出して保管し、保管した部分を排出順序に従って加工機に再投入してプレカットをすることを特徴とする構成1に記載のプレカット方法。
【0011】
<構成4>
素材置き場には、材幅または材高さの寸法の異なる複数種類の素材が仕分けされて配置されることを特徴とする構成1または2に記載のプレカット加工方法。
【0012】
<構成5>
素材置き場には、素材が山積みされて配置されていることを特徴とする構成1または2に記載のプレカット加工方法。
【発明の効果】
【0013】
<構成1の効果>
素材の加工機の投入側に残材に相当する部分があれば、プレカットされた製品が排出側に排出されたときに、加工機の投入側で残材を掴んで取り出すことができる。
<構成2の効果>
プレカットの残材を加工機の投入側から取り出して保管し、残材を有効に再利用できる。加工機の投入側に保管場所を設けておけば、素材投入用のロボットアーム等の届く範囲で残材の搬送ができる。
<構成3の効果>
歩留まりを優先して素材に割付けをすると梱包順の割付けが難しい。排出順序の遅い製品を割付けた部分を一時退避させて保管すれば、その後に排出順序に従ってプレカットをして排出できる。
<構成4の効果>
ロボットアームを使えば素材置き場に複数種類の素材がストックされていても、これらを区別して取り出すことができる。大がかりな投入用コンベアを複数設ける必要がない。
<構成5の効果>
ロボットアームを使えば素材置き場に素材が山積みされていても、一本ずつ取り出すことができる。コンベア上に素材を1本ずつ整列させる作業が要らなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】残材ストックを設けたプレカットラインの平面図
図2】プレカット制御システムのブロック図
図3】素材への製品割り付け例の説明図
図4】実施例1の動作手順の説明図
図5】実施例2の動作手順の説明図
図6】複数種類の素材を置いた素材置き場の説明図
図7】素材を山積みした素材置き場の説明図
【発明を実施するための形態】
【実施例0015】
図1に示したプレカットラインでは、素材置き場18に搬入された素材20が、ロボットアーム22によって取り上げられて投入側コンベア14に投入される。素材20は投入側コンベア14から矢印A方向に送られて、加工機12に進入する。加工機12の内部でプレカットされた製品24は、排出側コンベア16に排出された後、製品置き場26に運ばれて、その後梱包される。
【0016】
図2に示すように、プレカットラインを制御するためのコンピュータ48では、例えば、プレカット制御装置50が動作して、プレカットデータ52に従って、加工機12やロボットアーム22を制御する。
【0017】
コンピュータ48の記憶装置54には、プレカットデータ52から抽出された、割り付けデータ56やロボット制御データ58や排出順序データ60が記憶されている。割り付けデータ56は、素材20に歩留まり良く製品を割り付けるためのデータである。ロボット制御データ58は、ロボットアーム22を制御して素材20や残材28をタイミング良く搬送するために使用される制御データである。排出順序データ60は、加工機12から排出される製品の順序を管理するためのデータである。排出順序データ60は、実施例2でのみ使用される。
【0018】
図1に示した加工機12では、上記のように、投入された素材20をプレカットして、加工された製品24を排出側に排出する。ここで、プレカット加工で発生した残材28を再利用するときには、ロボットアーム22で、その残材28を、加工機12の投入側から取り出して、残材ストック30に保管する。
【0019】
残材ストック30に搬送された残材28には、所定のタイミングで、プレカット制御装置50が、プレカットデータ52に従って製品の割り付けをする。割付けられた残材28は、ロボットアーム22により残材ストック30から取り出して加工機12に投入される。残材28に、投入前に予め割り付けがされていてもよい。これは、実施例2で説明する。
【0020】
上記のように、この実施例では、プレカットされた素材20の残材28を、加工機12の排出側に排出せずに投入側から取り出して、加工機12の投入側にある残材ストック30に保管する。さらに、その残材28を、プレカット制御装置50の制御により加工機12に再投入することができる。これで、残材28を自由に有効利用できる。
【0021】
上記の処理を可能にするには、次のような割り付けが必要になる。図3において、(a)に示した素材20aには、割り付け済み部分32と未割り付け部分34がある。未割り付け部分34が残材28に相当する部分である。素材20は矢印Aの方向に加工機12に投入される。この、残材28に相当する部分が、素材20の加工機12の投入側に位置するように、製品24を割付ける。
【0022】
このように、素材20の加工機12の投入側に残材28に相当する部分があれば、プレカットされた製品24が排出側に排出されるときに、加工機12の投入側に露出した残材28を、ロボットアーム22で掴んで取り出すことができる。
【0023】
図4には、上記のプレカット制御装置50の動作手順をフローチャートで示した。まず、ステップS11では、素材20を素材置き場18からロボットアーム22が取り出して加工機12に投入する。ステップS12では、加工機12がその素材20のプレカット処理をする。ステップS13では、加工機12が加工後の製品24の排出をする。
【0024】
ステップS14では、プレカット制御装置50が、再利用可能な残材が残ったかどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS15の処理に移行し、ノーのときはステップS16の処理に進む。ステップS15では、残材28を残材ストック30へ保管する。ステップS16では、プレカット制御装置50が、残材ストックにある残材をプレカットするかどうかという判断をする。即ち、ここで、既に残材ストックに保管されている残材について、次にプレカットをするかどうかを判断する。この判断の結果がイエスのときはステップS11の処理に移行し、ノーのときはステップS17の処理に移行する。ステップS17では、残材ストックにある残材28を加工機12に投入する。以上のような処理を繰り返す。
【0025】
素材20の素材置き場18から加工機12への投入だけでなく、残材28の残材ストック30への搬送と、残材ストック30から加工機12への投入にロボットアーム22を使用すれば、コンベアを設備するよりもラインの構造を簡素化することができる。残材ストック30は加工機12の投入側にあればよく、素材置き場18と一体になっていても構わない。
【0026】
図1に示した加工機12とその製品排出側の長さは、かなり縮小して図示しており、羽柄材もしくは構造材をプレカットするための装置では、実際には10メートル以上あるため、製品排出側から図示したロボットアーム22の届く範囲で残材を取り出すのは困難である。従って、この実施例のように加工機12の投入側で残材28を取り出して、加工機12の投入側の残材ストック30に保管することで、ロボットアーム22を活用できるようにした。
【0027】
なお、上記の残材に割り付け可能な製品を、プレカット処理の前後に決めておいてもよいし、その寸法が十分長いと判断される場合には、割り付ける製品が未定でも残材ストックに取り出すとよい。一方、当面は使用する予定が無ければ、残材をそのまま排出側に送り出しても構わない。
【実施例0028】
実施例2では、図1のプレカットラインを使用して、図3(b)と(c)に示した素材20bと20cとを使用して、図5に示した手順でプレカット制御を行う。
【0029】
まず、図3の(b)と(c)により、よく知られたファーストフィット法を用いて、素材20bと20cとに製品を割付ける方法を説明する。はじめに、素材20bに排出順序1番の製品36を割り付ける。この素材20bにはこのほかに排出順序2番の製品38を割り付けるだけの長さがないので、素材20cに排出順序2番の製品38を割り付ける。
【0030】
次の排出順序3番の製品40は素材20bに割り付けることができる。そして、次の排出順序4番の製品42と排出順序5番の製品44を素材20cに割り付ける。
【0031】
この実施例では、実施例1と同様に、1本の素材に対してどの製品を割り付ける場合でも、排出順序の早い製品が先に加工機12でプレカットされるように、全ての素材にこの順序を守って割付けをする。
【0032】
ここで、このままプレカットをすると、排出順序1番の製品36、排出順序3番の製品40、排出順序2番の製品38、排出順序4番の製品42の順番にプレカットされて排出されてしまう、例えば、特許文献1には、柱状の建設材料を現場に搬入する前に、梱包順に材料を並べ変える技術が紹介されている。しかし、これは設備コストの増大を招く。
【0033】
そこで、予め、先に加工機12に投入されてプレカットされる素材20bの一部に割付けられた製品(排出順序3番の製品40)の排出順序と、次に加工機に投入される素材20cに割付けられた最初にプレカットされる製品(排出順序2番の製品38)の排出順序とを比較する。
【0034】
排出順序3番の製品40よりも排出順序2番の製品38の排出順序が先だから、先に加工機に投入された素材20b中の排出順序の遅い製品(排出順序3番の製品40)を割付けた部分を、実施例1の残材と同様に扱う。即ち、排出順序3番の製品40を割り付けた部分を残し、加工機12の投入側からプレカットする前に取り出して、残材ストック30に保管する。
【0035】
その後、素材20cをプレカットして排出順序2番の製品38を排出すると、今度は、排出順序4番の製品42を割り付けた部分を加工機12の投入側からプレカットする前に取り出して、残材ストック30に保管する。
【0036】
続いて、排出順序3番の製品40を割付けた部分を、残材ストック30から取り出して、加工機12に再投入してプレカットをする。最後に、排出順序4番の製品42を割付けた部分を、残材ストック30から取り出して、加工機12に再投入してプレカットをする。これで、排出順序1番の製品36、排出順序2番の製品38、排出順序3番の製品40、排出順序4番の製品42の順番にプレカットされて排出されるから、そのまま梱包をすることができる。
【0037】
図5には、実施例2でのプレカット制御装置50の動作手順をフローチャートで示した。このフローチャートのステップS21~23で、素材20bの排出順序1番の製品36をプレカットして排出し、ステップS24で、排出順序3番の製品を割り付けた部分を残材と判断する。
【0038】
ステップS25でこの残材を残材ストック30に保存する。次のステップS26では、既に残材ストックに保管された残材のプレカットをするかどうか判断して、このケースではステップS21に戻り、新たな素材20cのプレカット処理に移行する。その後、ステップS22で排出順序2番の製品38をプレカットし、ステップS23でその製品を排出する。次にステップS24で、排出順序4番の製品42と排出順序5番の製品44を割り付けた部分を残材と判断する。ステップS25で、この残材を残材ストックに保管する。
【0039】
そして、ステップS26で、今度は以前に残材ストックに保管された排出順序3番の製品40をプレカットすると判断して、ステップS27で残材ストック30から残材28を取り出して、加工機12に再投入する。これでステップS22に戻り、排出順序3番の製品40をプレカットして排出する。その後はステップS26とステップS27で、排出順序4番の製品42と排出順序5番の製品44を割り付けた残材を取り出し、ステップS22でプレカットすればよい。
【0040】
即ち、上記のように、プレカット制御装置50は、製品の排出順序を指定し、素材置き場18にある素材または残材ストックにある残材を使用して、上記の排出順序どおりにプレカットされるように、加工機に投入をすることができる。
【0041】
従って、歩留まりを優先して素材に割付けをすると梱包順の割付けが難しいが、排出順序の遅い製品を割付けた部分を残材として残材ストックに保管をして一時退避させれば、その後に排出順序に従ってプレカットをして順序よく排出できる。これで、無駄なく効率よくプレカットができる。
【0042】
なお、入荷する素材20にはその長さに多少ばらつきがある。一部に傷があって使用可能な長さが予定より短くなることもある。従って、素材20を加工機12に投入する直前に素材20の寸法を測り、使用可能な長さの範囲で割り付けをしてプレカットをすることがある。
【0043】
そのような場合には、まず、最初に投入された素材に排出順序1番の製品36を割り付けてプレカットする。その残材に排出順序2番の製品38が割り付けられないことがわかったら、とりあえず残材として保管しておく。次に投入される素材20に排出順序2番の製品38を割り付け、その後、残材を有効利用する製品を見つけてから割り付けをしてプレカットする、といった方法も可能である。
【0044】
即ち、予め全ての素材に製品の割り付けをして、図3に示したような素材毎の排出順を示す排出順序データ60を生成しておいてもよいし、各素材を加工機12に投入する直前に製品の割り付けをして、任意のタイミングで、残材への製品の割り付けをしても構わない。
【実施例0045】
例えば、窓などの開口部では、間柱や窓台といった場所毎に異なる断面寸法の素材を使用する。これらの製品を梱包に便利な順にプレカットをして排出するためには、加工機に投入する素材をその都度切り替えなければならない。
【0046】
図6に示したプレカットラインでは、素材置き場18の横幅を長くしている。この実施例では、断面寸法の異なる2種類の素材20a、20b素材置き場18に配置した。羽柄材や構造材では、素材の長さはその断面寸法にかかわらずほぼ均一であるが、用途に応じてその材幅寸法や材高寸法が異なるものを使用する。素材置き場には素材20a、20bを左右に仕分けして配置することにした。
【0047】
従来は、素材置き場18に配置した複数種類の素材を自動的に選別して加工機に投入するために、断面寸法の異なる素材ごとに個別に投入用のコンベアを設けていた。これに対してロボットアームを使用すると仕分けされた素材を自由に選別して、加工機に投入できるから、コンベアを設ける設備を節約することができる。
【実施例0048】
上記の実施例3では、素材置き場18に複数種類の素材を仕分けして配置することでこの問題を解決した。この実施例4では、さらに、図7に示すように、素材20を山積して配置することができるようにした。例えば、素材20が搬入されたとき、梱包を解いた状態で、そのまま山積みをしておくこともできる。
【0049】
即ち、購入時の荷姿のまま素材置き場18に素材20を搬入することも可能になる。実施例3では素材置き場18の横幅を長くして2種類の素材を置いたが、横幅方向に素材置き場18を伸ばすには限界があるから、縦幅を広げる。これで、図7中の破線の場所に別の断面寸法の素材をおくこともできる。
【0050】
ロボットアーム22は、プレカット制御装置50(図3)の制御により、どこにどの素材が配置されているかを識別し、山積された素材20を上から順番に取り出して、加工機12に投入することができる。これによって、素材置き場18への素材20の搬入や仕分け作業の負担をより一層軽減することができる。
【符号の説明】
【0051】
12 加工機
14 投入側コンベア
16 排出側コンベア
18 素材置き場
20 素材
22 ロボットアーム
24 製品
26 製品置き場
28 残材
30 残材ストック
32 割り付け済み部分
34 未割り付け部分
36 排出順序1番の製品
38 排出順序2番の製品
40 排出順序3番の製品
42 排出順序4番の製品
44 排出順序5番の製品
46 排出順序6番の製品
48 コンピュータ
50 プレカット制御装置
52 プレカットデータ
54 記憶装置
56 割り付けデータ
58 ロボット制御データ
60 排出順序データ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7