(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129231
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】情報処理装置、電子楽器、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G10G 1/02 20060101AFI20240919BHJP
G10H 1/00 20060101ALI20240919BHJP
G09B 15/00 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
G10G1/02
G10H1/00 102Z
G09B15/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038295
(22)【出願日】2023-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】梶川 知哉
【テーマコード(参考)】
5D182
5D478
【Fターム(参考)】
5D182AA02
5D182AA03
5D182AB01
5D478CC31
5D478FF03
5D478FF12
5D478FF23
(57)【要約】
【課題】ユーザが演奏する箇所の演奏難易度をリアルタイムで認識できるようにする。
【解決手段】電子楽器の制御部は、鍵盤による演奏対象となる楽曲の楽曲データにおける所定の単位区間ごとに演奏難易度を判定し、楽曲データに含まれる各音の演奏タイミングにおいて鍵盤における前記各音に対応する鍵を示す演奏ガイドを、前記各音を含む所定の単位区間の演奏難易度に応じた態様で表示する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の操作子による演奏対象となる楽曲の楽曲データにおける所定の単位区間ごとに演奏難易度を判定し、前記楽曲データに含まれる各音の演奏タイミングに対応するタイミングに前記複数の操作子のうち前記各音に対応する操作子を示す演奏ガイドを、前記各音を含む前記所定の単位区間の前記演奏難易度に応じた態様で表示する制御部、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記楽曲データを解析し、前記所定の単位区間ごとに、同時に弾く音数、譜割りの細かさ、音高差の大きさ、右手と左手のリズムのずれの有無、の少なくとも一つの情報を取得し、取得した情報に基づいて、前記所定の単位区間ごとの演奏難易度を判定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
複数の操作子による演奏対象となる楽曲の楽曲データに含まれる各音の演奏難易度を判定し、前記各音の演奏タイミングに対応するタイミングに前記複数の操作子のうち前記各音に対応する操作子を示す演奏ガイドを、前記各音の演奏難易度に応じた態様で表示する制御部、
を備える情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記楽曲データを解析し、前記各音の同時に弾く音数、前記各音の直前の音との音高差の大きさ、前記各音が含まれている所定の単位区間における譜割りの細かさ、前記各音が含まれている前記所定の単位区間における右手と左手のリズムのずれの有無、の少なくとも一つの情報を取得し、取得した情報に基づいて、前記各音の演奏難易度を判定する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記演奏難易度が高いほど、濃い色調、明るい照度、又は速い点滅速度で前記演奏ガイドを表示する、請求項1又は3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記複数の操作子には発光素子が内蔵されており、
前記制御部は、前記楽曲データに含まれる各音の演奏タイミングに対応するタイミングに前記各音に対応する操作子を示す演奏ガイドとして、前記各音に対応する操作子の発光素子を、前記演奏難易度に応じた態様で発光させる、請求項1又は3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記複数の操作子を表す画像を表示する表示部を備え、
前記制御部は、前記楽曲データに含まれる各音の演奏タイミングに対応するタイミングに前記各音に対応する操作子を示す演奏ガイドとして、前記複数の操作子を表す画像の前記各音に対応する操作子の画像を、前記演奏難易度に応じた態様で表示する、請求項1又は3に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記複数の操作子は、タッチパネルを備える表示部の画面上に表示された画像により構成され、当該画像における操作された操作子に応じた楽器音を出力するものであり、
前記制御部は、前記楽曲データに含まれる各音の演奏タイミングに対応するタイミングに前記各音に対応する操作子を示す演奏ガイドとして、前記画像に含まれる前記各音に対応する操作子を、前記演奏難易度に応じた態様で表示する、請求項1又は3に記載の情報処理装置。
【請求項9】
請求項1又は3に記載の情報処理装置と、
複数の操作子と、
を備える電子楽器。
【請求項10】
コンピュータが、
複数の操作子による演奏対象となる楽曲の楽曲データにおける所定の単位区間ごとに演奏難易度を判定し、前記楽曲データに含まれる各音の演奏タイミングに対応するタイミングに前記複数の操作子のうち前記各音に対応する操作子を示す演奏ガイドを、前記各音を含む前記所定の単位区間の前記演奏難易度に応じた態様で表示する、
制御方法。
【請求項11】
コンピュータが、
複数の操作子による演奏対象となる楽曲の楽曲データに含まれる各音の演奏難易度を判定し、前記各音の演奏タイミングに対応するタイミングに前記複数の操作子のうち前記各音に対応する操作子を示す演奏ガイドを、前記各音の演奏難易度に応じた態様で表示する、
制御方法。
【請求項12】
コンピュータに、
複数の操作子による演奏対象となる楽曲の楽曲データにおける所定の単位区間ごとに演奏難易度を判定し、前記楽曲データに含まれる各音の演奏タイミングに対応するタイミングに前記複数の操作子のうち前記各音に対応する操作子を示す演奏ガイドを、前記各音を含む前記所定の単位区間の前記演奏難易度に応じた態様で表示する、
処理を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータに、
複数の操作子による演奏対象となる楽曲の楽曲データに含まれる各音の演奏難易度を判定し、前記各音の演奏タイミングに対応するタイミングに前記複数の操作子のうち前記各音に対応する操作子を示す演奏ガイドを、前記各音の演奏難易度に応じた態様で表示する、
処理を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、電子楽器、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鍵盤で演奏すべき音符に関するデータに基づいて、演奏すべき音符の演奏難易度を検知し、演奏難易度に応じて自動演奏テンポを変更する機能を備えた電子楽器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の技術では、ユーザが演奏する箇所の演奏難易度をリアルタイムで認識することはできなかった。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、ユーザが演奏する箇所の演奏難易度をリアルタイムで認識できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の第1の側面による情報処理装置は、
複数の操作子による演奏対象となる楽曲の楽曲データにおける所定の単位区間ごとに演奏難易度を判定し、前記楽曲データに含まれる各音の演奏タイミングに対応するタイミングに前記複数の操作子のうち前記各音に対応する操作子を示す演奏ガイドを、前記各音を含む前記所定の単位区間の前記演奏難易度に応じた態様で表示する制御部、
を備える。
【0007】
本発明の第2の側面による情報処理装置は、
複数の操作子による演奏対象となる楽曲の楽曲データに含まれる各音の演奏難易度を判定し、前記各音の演奏タイミングに対応するタイミングに前記複数の操作子のうち前記各音に対応する操作子を示す演奏ガイドを、前記各音の演奏難易度に応じた態様で表示する制御部、
を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザが演奏する箇所の演奏難易度をリアルタイムで認識できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の情報処理装置を備える電子楽器の機能的構成を示すブロック図である。
【
図2】難度指標テーブルのデータ格納例を示す図である。
【
図3】
図1の制御部により実行される発光制御情報生成処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】発光制御情報生成処理及び発光制御処理による演奏ガイド表示例を示すために用意された楽譜の一例を示す図である。
【
図5】
図4の楽譜の「B1」の拍における演奏ガイド表示例を示した図である。
【
図6】
図4の楽譜の「B2」の拍における演奏ガイド表示例を示した図である。
【
図7】
図4の楽譜の「B3」の拍における演奏ガイド表示例を示した図である。
【
図8】
図4の楽譜の「B4」の拍における演奏ガイド表示例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されている。そのため、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0011】
[電子楽器1の構成]
図1は、本発明に係る電子楽器1の全体構成例を示す図である。
電子楽器1は、
図1に示すように、制御部11、記憶部12、鍵盤13、入力部14、表示部15、通信部16、出力部17、発光部18等を備えて構成され、各部はバス19により接続されている。
【0012】
制御部11は、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成され、電子楽器1の各部を制御するコンピュータである。具体的には、制御部11のCPUは、記憶部12に記憶されているシステムプログラムや各種プログラムの中から指定されたプログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
例えば、制御部11は、記憶部12に記憶されているプログラムとの協働により後述する発光制御情報生成処理及び発光制御処理を実行することにより、本発明の情報処理装置の制御部として機能する。
【0013】
記憶部12は、不揮発性の半導体メモリやHDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。記憶部12は、電子楽器1のシステムプログラムや各種プログラム、プログラムの実行に必要なデータを記憶する。記憶部12は、電子楽器1に内蔵されたものに限られず、電子楽器1に対して着脱可能な外部記録媒体を含んでもよい。
【0014】
本実施形態において、記憶部12には、複数の楽曲の楽曲データが、楽曲を識別するための曲番号や曲名に対応付けて記憶されている。楽曲データは、例えば、SMF(Standard MIDI(Musical Instrument Digital Interface) File)等のMIDI形式のデータであり、右手、左手のパートごとのノートONの情報(ノートON(押鍵)のタイミング(演奏開始タイミング)、音高(ノート番号)等)、ノートOFFの情報(ノートOFF(離鍵)のタイミング(演奏終了タイミング)、音高等)、拍子の情報、1拍当たりのtickの情報等により構成される。すなわち、ノートONの情報及びノートOFFの情報は、楽曲データに含まれる各音(各音符)の演奏タイミング及び音高を示す情報である。
【0015】
また、記憶部12には、
図2(a)~(d)に示す難度指標テーブル121~124が記憶されている。
図2(a)は、難度指標テーブル121のデータ格納例を示す図である。難度指標テーブル121は、「同時に弾く音数」を表す、所定tick以内(例えば、+5tick以内)に存在するノートONの個数から難度指数を導出するためのテーブルである。
図2(a)に示すように、難度指標テーブル121には、ノートON個数と難度指数とが対応付けて格納されている。
【0016】
図2(b)は、難度指標テーブル122のデータ格納例を示す図である。難度指標テーブル122は、「譜割りの細かさ」を表す、所定の単位区間内のノートON検出回数から難度指数を導出するためのテーブルである。
図2(b)に示すように、難度指標テーブル122には、所定の単位区間内のノートON検出回数と難度指数とが対応付けて格納されている。ここで、本実施形態では、4分音符を1拍、所定の単位区間を1拍とした場合を例にとりする。すなわち、ノートONの検出回数が0~1の場合は、1拍に4分音符以上相当が割り当てられていることを表す。ノートONの検出回数が2~3の場合は、1拍に8分音符相当が割り当てられていることを表す。ノートONの検出回数が4以上の場合は、1拍に16分音符相当以下(16分音符相当又はそれより短い音符)が割り当てられていることを表す。
【0017】
図2(c)は、難度指標テーブル123のデータ格納例を示す図である。難度指標テーブル123は、「跳躍の大きさ(音高差の大きさ)」を表す、前回のノートONとの音高差(半音差を1とする)から難度指数を導出するためのテーブルである。
図2(c)に示すように、難度指標テーブル123には、前回のノートONとの音高差(半音差を1とする)と難度指数とが対応付けて格納されている。
【0018】
図2(d)は、難度指標テーブル124のデータ格納例を示す図である。難度指標テーブル124は、「右手と左手のリズムのずれの有無」から難度指数を導出するためのテーブルである。
図2(d)に示すように、難度指標テーブル124には、右手の左手のリズムのずれの有無と難度指数とが対応付けて格納されている。
【0019】
また、記憶部12は、図示しない発光制御テーブルが記憶されている。発光制御テーブルは、演奏難易度と、発光部18におけるLEDの発光態様(表示態様)とを対応付けて記憶するテーブルである。
【0020】
鍵盤13は、複数の鍵(複数の操作子)、及び押鍵/離鍵された鍵を検出する検出部等を備え、押鍵/離鍵された鍵の音高、ベロシティやタイミングの情報を制御部11に出力する。鍵盤13の各鍵には、発光部18の発光素子であるLED(Light Emitting Diode)が内蔵されている。
【0021】
入力部14は、押しボタンスイッチや表示部15に取り付けられたタッチパネル等で構成されている。入力部14は、ユーザによる押しボタンスイッチの操作信号や画面上の操作信号を制御部11に出力する。
【0022】
表示部15は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成され、制御部11から指示された表示情報に従い各種表示を行う。
【0023】
通信部16は、外部機器との間で通信を行うための有線ユニットや無線ユニットを備え、外部機器とデータ送受信を行う。
【0024】
出力部17は、図示しない音源部、フィルタ部、D/Aコンバータ、増幅器、ミキサー、スピーカ等を備える。出力部17は、制御部11からの指示に従って、音源部により、音源部に備えられた波形ROMに予め記憶された波形データを読み出すか又は波形データを生成して、波形データに基づく楽器音を、フィルタ部、D/Aコンバータ、増幅器、ミキサーを介してスピーカから出力する。
【0025】
発光部18は、鍵盤13の各鍵に備えられた複数の発光素子(LED)により構成される。各LEDは、色調又は照度を変えて点灯、点滅可能である。発光部18は、制御部11から指定された鍵に対応するLEDを指定された発光態様で発光する。
【0026】
[電子楽器1の動作]
次に、電子楽器1における動作について説明する。
入力部14の操作により演奏ガイド機能がオンに設定され、鍵盤13による演奏対象となる楽曲が選択され、スタートが指示されると、制御部11は、発光制御情報生成処理及び発光制御処理を開始する。発光制御情報生成処理は、選択された楽曲データにおける所定の単位区間(本実施形態では、1拍)ごとに演奏難易度を判定し、楽曲データに含まれる各音の演奏タイミングにおいてその音に対応する鍵を示す演奏ガイドとして、その音に対応する鍵のLEDをその音を含む所定の単位区間の演奏難易度に応じた態様で発光させるための発光制御情報を生成して発光制御処理に出力する処理である。発光制御処理は、発光制御情報生成処理から出力された発光制御情報に基づいて発光部18を制御し、演奏すべきタイミングで演奏すべき鍵のLEDを、演奏難易度に応じた態様で発光させる処理である。
【0027】
本実施形態において、演奏難易度は、以下の(1)~(4)の項目の難度指数に基づいて判定される。なお、演奏難易度は、難しいほど値が高く、易しいほど値が低いものとする。
(1)同時に弾く音数
単音よりも音数の多い和音のほうが演奏は難しい。そこで、単音は難度指数が低く、音数の多い和音ほど難度指数は高い。
(2)譜割りの細かさ
拍に割り当てられる音符数が多くなるほど演奏は難しい。そこで、譜割りが細かいほど難度指数は高い。
(3)跳躍の大きさ(音高差の大きさ)
音高が隣り合う鍵を弾くより離れた鍵を弾くほうが演奏は難しい。そこで、前回の押鍵との音高差が大きいほど難度指数は高い。
(4)右手と左手のリズムのずれの有無
右手と左手のリズムがずれると演奏は難しい。そこで、右手と左手のリズムにずれがある場合、ずれがない場合よりも難度指数が高い。
【0028】
図3は、発光制御情報生成処理の流れを示すフローチャートである。以下、
図3を参照して発光制御情報生成処理について説明する。
【0029】
発光制御情報生成処理において、まず、制御部11は、選択された楽曲の楽曲データから、右手パートに存在するノートONを探索する(ステップS1)。
次いで、制御部11は、1拍の終端のタイミングであるか否かを判断する(ステップS2)。
1拍の終端のタイミングではないと判断した場合(ステップS2;NO)、制御部11は、ノートONが検出されたか否かを判断する(ステップS3)。
ノートONが検出されていないと判断した場合(ステップ3;NO)、制御部11は、ステップS1に戻る。
【0030】
ノートONが検出されたと判断した場合(ステップS3;YES)、制御部11は、検出されたノートONの情報を取得して保持(RAMに記憶)する(ステップS4)。
【0031】
次いで、制御部11は、今回検出されたノートONと同タイミングのノートONの個数を取得する(ステップS5)。
ステップS5において、制御部11は、今回検出されたノートONのノートONタイミング+5tick以内のノートONを同タイミングのノートON(同時に弾く音)とみなして、同タイミングのノートONの情報及び同タイミングのノートONの個数を取得する。なお、同タイミングのノートONの個数には、今回検出されたノートONも個数に含む。ステップS5において、制御部11は、上記(1)の「同時に弾く音数」を示す情報として、今回検出されたノートONと同タイミングのノートONの個数を取得する。
【0032】
次いで、制御部11は、前回のノートONとの音高差を取得する(ステップS6)。
すなわち、今回検出されたノートONの音高(ノート番号)と、前回のノートONの音高(ノート番号)との差分を前回のノートONとの音高差として取得する。ステップS6において、制御部11は、上記(3)の「跳躍の大きさ」を示す情報として、音高差を取得する。
なお、同タイミングのノートON(同時に弾く音)がある場合、本実施形態では、同タイミングの複数のノートONのそれぞれと前回のノートONの音高との差分のうち最小値を前回のノートONとの音高差として取得することとする。すなわち、同タイミングの複数のノートONのうち、前回のノートONの音高に最も近い音高が前回のノートONとどれだけ離れているかを音高差として取得する。なお、最小値に限らず、平均値や最大値を音高差として取得することとしてもよい。
【0033】
次いで、制御部11は、現在の拍(演奏難易度の判定対象の拍)における、タイミングの異なるノートONの検出回数をカウントし(ステップS7)、ステップS1に戻る。ステップS7において、制御部11は、例えば、今回検出されたノートONのタイミングが現在の拍における今までに検出されたノートONのタイミングと異なる場合、検出回数を1カウントアップする。
ステップS7において、制御部11は、上記(2)の「譜割りの細かさ」を示す情報として、現在の拍におけるタイミングの異なるノートONの検出回数をカウントする。
【0034】
なお、制御部11は、上記ステップS5~S7で取得した情報を、ステップS4で保持したノートONの情報に対応付けて制御部11のRAMに記憶する。
ステップS1に戻った際、制御部11は、右手パートのノートONの情報のうちまだノートONの情報を取得(保持)していないノートONを探索する。すでに検出されたノートONと同タイミングのノートONについては、すでにノートONの情報は取得されているため、異なるタイミングの次のノートONを探索する。
【0035】
一方、ステップS2において、1拍の終端であると判断した場合(ステップS2;YES)、制御部11は、ステップS8に移行し、同じ拍の左手パートに対して、ステップS1~S7と同様の処理を実行する(ステップS8)。
【0036】
次いで、制御部11は、右手パートと左手パートのノートONタイミングを比較して、右手パートと左手パートのノートONタイミングのずれの有無の情報を取得する(ステップS9)。
ステップS9において、制御部11は、上記(4)の「右手と左手のリズムのずれの有無」を示す情報として、右手パートと左手パートのノートONタイミングのずれの有無の情報を取得する。ここで、本実施形態では、右手パートと左手パートの一方のパートのノートON中におけるもう一方のパートのノートONが交互に発生している場合に、右手と左手のリズムにずれが有るとみなす。
【0037】
次いで、制御部11は、取得した各情報に基づいて、右手パートと左手パートのそれぞれの、現在の拍における演奏難易度を判定する(ステップS10)。
ステップS10において、制御部11は、まず、右手パート、左手パートのそれぞれに対して取得した各情報に基づいて上述の(1)~(4)の項目のそれぞれの難度指数を取得する。(1)の「同時に弾く音数」の難度指数は、現在の拍内で取得された同タイミングのノートONの個数(例えば、現在の拍内で取得された同タイミングのノートONの個数の最大値)と、難度指標テーブル121に基づいて取得する。(2)の「譜割りの細かさ」の難度指数は、現在の拍における最終的な検出回数のカウント値と、難度指標テーブル122に基づいて取得する。(3)の「跳躍の大きさ」の難度指数は、現在の拍内で取得された音高差(例えば、現在の拍内で取得された前回のノートONとの音高差の最大値)と、難度指標テーブル123に基づいて取得する。(4)の「右手と左手のリズムのずれの有無」の難度指数は、現在の拍内で取得された右手パートと左手パートのノートONタイミングのずれの有無の情報と、難度指標テーブル124に基づいて取得する。
次いで、制御部11は、右手パート、左手パートのそれぞれに対して、取得された上記(1)~(4)の各項目の難度指数を合算することにより、現在の拍における演奏難易度を判定する。なお、合算の代わりに、例えば、上記(1)~(4)の項目ごとに係数をかけて合算するなど、他の方法により演奏難易度を判定することとしてもよい。
【0038】
次いで、制御部11は、判定した演奏難易度に基づいて、現在の拍における各音の発光制御情報を生成して発光制御処理に出力し(ステップS11)、ステップS12に移行する。
発光制御情報は、楽曲データの各音のノートONの情報、ノートOFFの情報及び発光態様を含む。制御部11は、記憶部12に記憶されている図示しない発光制御テーブルに基づいて、判定された演奏難易度に対応する発光態様を決定し、決定した発光態様を現在の拍内の各音のノートONの情報及びノートOFFの情報に対応付けて発光制御情報を生成する。そして、生成した発光制御情報を発光制御処理に出力する。
【0039】
ここで、発光制御テーブルにおいては、演奏難易度が高いほど目立つ発光態様が対応付けられている。例えば、演奏難易度が高いほど、濃い色調、明るい照度、又は速い点滅速度での点滅、が対応付けられている。
【0040】
ステップS12において、制御部11は、楽曲データの終端であるか否かを判断する(ステップS12)。
楽曲データの終端ではないと判断した場合(ステップS12;NO)、制御部11は、次の拍へ移行する(ステップS13)。なお、RAMに記憶されている前の拍の情報はクリアする。そして、制御部11は、ステップS1に戻り、ステップS1~S12の処理を繰り返し実行する。
楽曲データの終端であると判断した場合(ステップS12;YES)、制御部11は、発光制御情報生成処理を終了する。
【0041】
制御部11は、例えば、発光制御情報生成処理と並行して発光制御処理を開始し、発光制御情報生成処理から発光制御情報が出力されると、出力された発光制御情報に基づいて発光部18を制御する。すなわち、制御部11は、選択された楽曲データに含まれる各音の演奏タイミングにおいて鍵盤13における各音の音高に対応する鍵を示す演奏ガイドを、前記各音を含む所定の単位区間(本実施形態では、拍)の演奏難易度に応じた態様で表示させる。
【0042】
図4は、上記発光制御情報生成処理及び発光制御処理による演奏ガイド表示例を示すために用意した楽譜の一例を示す図である。
図5は、
図4の楽譜の「B1」の拍における鍵盤演奏ガイド表示例を示した図である。
図6は、
図4の楽譜の「B2」の拍における演奏ガイド表示例を示した図である。
図7は、
図4の楽譜の「B3」の拍における演奏ガイド表示例を示した図である。
図8は、
図4の楽譜の「B4」の拍における演奏ガイド表示例を示した図である。なお、
図5~
図8における発光態様と演奏難易度との対応関係は、各図に示すとおりである。
【0043】
図4の楽譜の「B1」の拍では、左手パートの「ド」も右手パートの「ド」も単音で、4分音符以上であり、曲の始めなので音高差はなく、右手と左手のリズムが揃っている。よって、左手パート及び右手パートとも、上記の(1)~(4)の難度指数は0となるため、演奏難易度は0となり、
図5に示すように、淡い色でそれぞれの「ド」の鍵が発光する。
【0044】
図4の楽譜の「B2」の拍では、左手パートの「ド」は単音で、4分音符以上であり、音高差はなく、右手とのリズムのずれはない。よって、上記の(1)~(4)の難度指数は0であるため、左手パートの演奏難易度は0であり、
図6に示すように、淡い色で左手パートの「ド」の鍵が発光する。
一方、
図4の楽譜の「B2」の拍の右手パートは「ミ」、「ソ」、「ド」の3つの音の和音となっているため、上記(1)の難度指数は1であるが、4分音符以上であり、直前の音符との音高差は5以下であり、左手とのリズムのずれはないため、上記(2)~(4)の難度指数は0である。よって、右手パートの演奏難易度は1となるため、
図6に示すように、左手パートの「ド」よりも濃い色かつ明るい照度で「ミ」、「ソ」、「ド」の鍵が同時に発光する。
【0045】
図4の楽譜の「B3」の拍では、左手パートの「ソ」は単音で、4分音符以上であり、直前の音符との音高差は5以下であり、右手とのリズムが揃っている。よって、上記の(1)~(4)の難度指数は0であるため、左手パートの演奏難易度は0となり、
図7(a)~(d)に示すように、淡い色で左手パートの「ソ」の鍵が発光する。
一方、
図4の楽譜の「B3」の拍では、右手パートの「ソ」、「ラ」、「シ」、「ド」は4連符(16分音符相当)となっているため、上記(2)の難度指数は2であるが、単音で、直前の音符との音高差は5以下であり、左手とのリズムのずれはないため、(1)、(3)、(4)の難度指数は0である。よって、右手パートの演奏難易度は2となるため、
図7(a)~(d)に示すように、右手パートの「ソ」、「ラ」、「シ」、「ド」は、左手パートよりも濃い色及び明るい照度で、さらに点滅して発光する。
【0046】
図4の楽譜の「B4」の拍では、左手パートの「ド」、「レ」は単音で、直前の音符との音高差は5以下であり、右手とのリズムが揃っているが、8分音符相当の連符である。よって、上記の(1)、(3)、(4)の難度指数は0であり、(2)の難度指数は1であるため、左手パートの演奏難易度は1となり、
図8(a)~(b)に示すように、演奏難易度が0よりも濃い色かつ明るい照度で順次左手パートの「ド」、「レ」の鍵が発光する。
一方、
図4の楽譜の「B4」の拍では、右手パートは「ミ」、「ソ」、「ド」の和音と「ソ」の連符(8分音符相当)となっているため、右手パートについての上記(1)、(2)の難度指数は1であるが、直前の音符との音高差は5以下であり、左手とのリズムが揃っているため、(3)、(4)の難度指数は0である。よって、
図4の楽譜の「B4」の右手パートについての演奏難易度は2となり、
図8(a)~(b)に示すように、右手パートの「ミ」、「ソ」、「ド」の和音及び「ソ」の連符は、左手パートよりもさらに濃い色及び明るい照度で、さらに点滅して発光する。
【0047】
このように、演奏(押鍵)すべきタイミングで押鍵すべき鍵のLEDが、演奏難易度に応じた態様で発光する(表示される)ので、ユーザは、演奏する箇所の演奏難易度をリアルタイムで認識することができる。
【0048】
(変形例1)
上記実施形態では、所定の単位区間ごと(上記実施形態では拍ごと)に演奏難易度を判定する場合を例にとり説明したが、楽曲データに含まれる各音の演奏難易度を判定することとしてもよい。例えば、制御部11は、楽曲データを解析し、上記の(1)の同時に弾く音数及び(3)の音高差については、各音ごとに(ノートONごとに)取得して各音についての難度指数を取得する。(2)の譜割りの細かさ及び(4)の右手と左手のリズムのずれの有無については、上記実施形態のように所定の単位区間ごとに取得し、各音が含まれている単位区間の譜割りの細かさ及び右手と左手のリズムのずれの有無を、各音の譜割りの細かさ及び右手と左手のリズムのずれの有無として取得して、各音の難度指数を取得する。そして、制御部11は、右手パートと左手パートのそれぞれについて、各音の(1)~(4)の項目のそれぞれの難度指数を合算することにより、各音の演奏難易度を判定し、各音の演奏タイミングにおいて、各音に対応する鍵を示す演奏ガイドを各音の演奏難易度に応じた態様で表示する。なお、上述のように、合算以外の別の手法で難度指数に基づく各音の演奏難易度を判定することとしてもよい。
【0049】
(変形例2)
上記実施形態では、鍵盤13の各鍵に発光素子が内蔵されており、制御部11は、演奏ガイドとして、楽曲データの各音の演奏タイミングにおいて、各音に対応する鍵の発光素子をその音を含む所定の単位区間(本実施形態では、拍)における演奏難易度に応じた態様で発光させることとして説明した。また、変形例1では、制御部11は、演奏ガイドとして、楽曲データの各音の演奏タイミングにおいて、各音に対応する鍵の発光素子を各音の演奏難易度に応じた態様で発光させることとして説明した。しかし、演奏ガイドの態様は、これに限定されない。例えば、制御部11は、表示部15に鍵盤を表す画像を表示し、演奏ガイドとして、楽曲データの各音の演奏タイミングにおいて、上記鍵盤を表す画像の各音に対応する鍵の画像を演奏難易度に応じた態様で表示することとしてもよい。例えば、各音の演奏タイミングにおいて、鍵盤を表す画像の各音の音高に対応する鍵の画像を、演奏難易度が高いほど目立つよう、演奏難易度に応じた色調又は明るさにより表示したり、さらに点滅を加える(演奏難易度が高いほど速い点滅速度で点滅させる)等したりして表示することとしてもよい。これにより、ユーザは、電子楽器1の表示部15上で、演奏する箇所の演奏難易度をリアルタイムで確認することができる。
【0050】
(変形例3)
また、上記実施形態では、本発明に係る情報処理装置が電子楽器1に備えられている場合を例にとり説明したが、本発明に係る情報処理装置は、電子楽器1と別体であってもよい。例えば、本発明に係る情報処理装置は、電子楽器1と通信接続可能なスマートフォンやタブレット、ノートパソコン等であってもよい。そして、情報処理装置のCPUは、情報処理装置の表示部に鍵盤を表す画像を表示し、演奏ガイドとして、楽曲データの各音の演奏タイミングにおいて、上記鍵盤を表す画像の各音に対応する鍵の画像を演奏難易度に応じた態様で表示することとしてもよい。例えば、各音の演奏タイミングにおいて、鍵盤を表す画像の各音の音高に対応する鍵の画像を、演奏難易度が高いほど目立つよう、演奏難易度に応じた色調又は明るさにより表示したり、さらに点滅を加える(演奏難易度が高いほど速い点滅速度で点滅させる)等したりして表示することとしてもよい。これにより、ユーザは、スマートフォンやタブレット、ノートパソコン等の情報処理装置上で、演奏する箇所の演奏難易度をリアルタイムで確認することができる。変形例1についても同様に、情報処理装置の表示部に鍵盤を表す画像を表示し、演奏ガイドとして、楽曲データの各音の演奏タイミングにおいて、上記鍵盤を表す画像の各音に対応する鍵の画像を演奏難易度に応じた態様で表示することとしてもよい。
【0051】
(変形例4)
また、鍵盤は、スマートフォンやタブレット、ノートパソコン等の情報処理装置における、タッチパネルを備える表示部に表示された複数の鍵が配列された鍵盤画像(いわゆる、タッチパネル鍵盤)であってもよい。そして、情報処理装置のCPUは、演奏ガイドとして、楽曲データの各音の演奏タイミングにおいて、上記鍵盤画像に含まれる各音に対応する鍵の画像を演奏難易度に応じた態様で表示することとしてもよい。例えば、各音の演奏タイミングにおいて、鍵盤画像に含まれる各音の音高に対応する鍵の画像を、演奏難易度が高いほど目立つよう、演奏難易度に応じた色調又は明るさにより表示したり、さらに点滅を加える(演奏難易度が高いほど速い点滅速度で点滅させる)等したりして表示することとしてもよい。これにより、ユーザは、タッチパネル鍵盤で演奏する際においても、演奏する箇所の演奏難易度をリアルタイムで認識することができる。変形例1についても同様に、鍵盤がタッチパネル鍵盤であってもよく、演奏ガイドとして、楽曲データの各音の演奏タイミングにおいて、タッチパネル鍵盤の鍵盤画像の各音に対応する鍵の画像を演奏難易度に応じた態様で表示することとしてもよい。
【0052】
以上説明したように、電子楽器1の制御部11は、鍵盤13(複数の操作子)による演奏対象となる楽曲の楽曲データにおける所定の単位区間ごとに演奏難易度を判定し、楽曲データに含まれる各音の演奏タイミングにおいて鍵盤13における前記各音に対応する鍵(操作子)を示す演奏ガイドを、前記各音を含む所定の単位区間の演奏難易度に応じた態様で表示する。
したがって、演奏(押鍵)すべきタイミングで押鍵すべき鍵の演奏ガイドが、各音を含む所定の単位区間の演奏難易度に応じた態様で表示されるので、ユーザは、演奏する箇所の演奏難易度をリアルタイムで認識することができる。
【0053】
例えば、制御部11は、楽曲データを解析し、所定の単位区間ごとに、同時に弾く音数、譜割りの細かさ、音高差の大きさ、右手と左手のリズムのずれの有無の情報を取得し、取得した情報に基づいて、所定の単位区間ごとの演奏難易度を判定する。したがって、演奏難易度を適切に判定することができる。
【0054】
また、制御部11は、鍵盤13の鍵による演奏対象となる楽曲の楽曲データに含まれる各音の演奏難易度を判定し、各音の演奏タイミングに対応するタイミングに鍵盤13の各音に対応する鍵を示す演奏ガイドを、各音の演奏難易度に応じた態様で表示する。
したがって、演奏(押鍵)すべきタイミングで押鍵すべき鍵の演奏ガイドが、各音の演奏難易度に応じた態様で表示されるので、ユーザは、演奏する箇所の演奏難易度をリアルタイムで認識することができる。
【0055】
また、制御部11は、楽曲データを解析し、各音の同時に弾く音数、各音の直前の音との音高差の大きさ、各音が含まれている所定の単位区間における譜割りの細かさ、各音が含まれている所定の単位区間における右手と左手のリズムのずれの有無、の少なくとも一つの情報を取得し、取得した情報に基づいて、各音の演奏難易度を判定する。したがって、演奏難易度を適切に判定することができる。
【0056】
また、例えば、制御部11は、演奏難易度が高いほど目立つ表示態様で演奏ガイドを表示する。したがって、ユーザは、演奏難易度が高い箇所を容易に認識することができ、演奏難易度が高い箇所に注意を払いながら演奏することができる。
【0057】
また、例えば、制御部11は、演奏難易度が高いほど、濃い色調、明るい照度、又は速い点滅速度で演奏ガイドを表示する。したがって、ユーザは、演奏難易度が高い箇所を容易に認識することができ、演奏難易度が高い箇所に注意を払いながら演奏することができる。
【0058】
また、鍵盤13の各鍵には発光素子が内蔵されており、制御部11は、楽曲データに含まれる各音の演奏タイミングにおいて前記各音に対応する鍵を示す演奏ガイドとして、前記各音に対応する鍵の発光素子を、前記各音を含む所定の単位区間の演奏難易度に応じた態様で発光させる。したがって、ユーザは、演奏する箇所の演奏難易度をリアルタイムで容易に認識することができる。
【0059】
なお、上記実施形態における記述内容は、本発明に係る情報処理装置、電子楽器、制御方法及びプログラムの好適な一例であり、これに限定されるものではない。
【0060】
例えば、上記実施形態及び変形例では、(1)同時に弾く音数、(2)譜割りの細かさ、(3)跳躍の大きさ(音高差の大きさ)、(4)右手と左手のリズムのずれの有無、の4つの項目の情報を取得し、取得した4つの項目の情報に基づいて演奏難易度を判定することとした。しかし、上記(1)~(4)の項目の情報の少なくとも一つ以上を取得し、取得した情報に基づいて演奏難易度を判定することとしてもよい。
【0061】
また、上記実施形態では、演奏難易度を判定する単位である所定の単位区間が拍(1拍)である場合を例にとり説明したが、所定の単位区間はこれに限定されない。所定の単位区間は、例えば、所定数(複数)の拍であってもよいし、一又は複数の小節であってもよいし、一つの音符の区間であってもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、電子楽器2が鍵盤楽器である場合を例にとり説明したが、他の電子楽器としてもよい。
また、楽曲データの各音の演奏ガイドを表示するタイミングは、各音の演奏タイミングに限定されず、例えば、演奏タイミングの直前(所定時間前)など、演奏タイミングに対応するタイミングであればよい。
【0063】
また、例えば、上記実施形態では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体として半導体メモリやハードディスクを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、SSDや、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
【0064】
その他、情報処理装置、電子楽器の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0065】
以上に本発明の実施形態及び変形例を説明したが、本発明の技術的範囲は上述の実施形態及び変形例に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載に基づいて定められる。更に、特許請求の範囲の記載から本発明の本質とは関係のない変更を加えた均等な範囲も本発明の技術的範囲に含む。
【符号の説明】
【0066】
1 電子楽器
11 制御部
12 記憶部
13 鍵盤
14 入力部
15 表示部
16 通信部
17 出力部
18 発光部
19 バス