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特開2024-129299カメラ用ワイパー装置及びカメラ用ワイパー装置を備えたカメラ
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  • 特開-カメラ用ワイパー装置及びカメラ用ワイパー装置を備えたカメラ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129299
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】カメラ用ワイパー装置及びカメラ用ワイパー装置を備えたカメラ
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20240919BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20240919BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20240919BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20240919BHJP
   H04N 23/52 20230101ALN20240919BHJP
【FI】
G03B17/56 Z
G03B17/02
G03B15/00 V
G03B15/00 S
H04N23/50
H04N23/52
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038411
(22)【出願日】2023-03-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】502128442
【氏名又は名称】株式会社鎌田工業
(71)【出願人】
【識別番号】522228399
【氏名又は名称】鎌田 政人
(74)【代理人】
【識別番号】100195051
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 海幹
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 政人
(72)【発明者】
【氏名】江▲崎▼ 秀司
【テーマコード(参考)】
2H100
2H105
3D225
5C122
【Fターム(参考)】
2H100CC04
2H100EE06
2H105EE06
3D225AA11
3D225AD22
5C122DA14
5C122EA36
5C122EA55
(57)【要約】
【課題】カメラレンズの前方部分の汚れ等を除去すると共にカメラの撮像に影響を与えることのないカメラ用ワイパー装置及びカメラ用ワイパー装置を備えたカメラを提供する。
【解決手段】本発明に係るカメラ用ワイパー装置1は、回転体2と、ファン部12と、ワイパー部15と、基体23と、からなり、回転体2は、固定部3と回転部8とを備えたリング形状に形成し、ファン部12は、複数の羽根14からなるシロッコファンと、反転作用部10と、を回転部8に配設し、ワイパー部15は、ワイパーアーム16とワイパーアーム16に配設したワイパー20からなり、ワイパーアーム16の端部には、ワイパーアーム16の円弧に対して直交方向に突出した反転基部19を形成することで回転体2による回転で反転作用部10が反転基部19を衝打して枢支部17を基点としてワイパー部15が反転往復動作するよう構成したことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラレンズの前方の汚れを除去する装置であって、
回転体と、ファン部と、ワイパー部と、基体と、からなり、
前記回転体は、前記カメラレンズが露出するカメラ用開口を有する固定部とその外周に位置する回転部とを備えたリング形状に形成し、
前記ファン部は、複数の羽根からなるシロッコファンと、前記カメラ用開口に向けて突出した反転作用部と、を前記回転部に配設し、
前記ワイパー部は、略半円弧状のワイパーアームと前記ワイパーアームの凹側に配設したワイパーからなり、前記ワイパー部が前記カメラ用開口を跨ぐように前記ワイパーを内側として前記ワイパーアームの両端部を前記固定部に枢支連結する枢支部を有し、
更に、前記ワイパーアームの端部には、前記ワイパーアームの円弧に対して直交方向に突出した反転基部を形成することで前記回転体による回転で前記反転作用部が前記反転基部を衝打して前記枢支部を基点として前記ワイパー部が回動するよう形成し、
前記基体は、前記回転体を保持可能に形成すると共にカメラ本体を設置自在とするカメラ装着部を形成し、
流体により前記ファン部を回転させることで前記ワイパー部が前記カメラレンズの前方に当接しながら反転往復動作するよう構成したことを特徴とするカメラ用ワイパー装置。
【請求項2】
前記反転基部は、前記ワイパーアームの両端部に形成し、前記反転作用部は、前記回転部に一箇所形成したことを特徴とする請求項1に記載のカメラ用ワイパー装置。
【請求項3】
前記固定部には、前記ワイパー部が前記回転体の軸線方向に対して直角以上の角度で前方に向けて傾斜する位置で当接する反転推進部を前記カメラ用開口の外周に形成したことを特徴とする請求項1に記載のカメラ用ワイパー装置。
【請求項4】
前記ファン部に向けて流体を送出自在とする送出ノズルを有する流体送出部を前記基体に形成したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のカメラ用ワイパー装置。
【請求項5】
請求項1に記載のカメラ用ワイパー装置を備えたカメラ。
【請求項6】
請求項4に記載のカメラ用ワイパー装置を備えたカメラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の外装に設置されるカメラの汚れ等を除去するカメラ用ワイパー装置及びカメラ用ワイパー装置を備えたカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の車両には後退時に背後の状況が明確になるようバックカメラを装着することが一般的となっており、また、未装着車であっても後付けで装着可能な製品も多数存在する。
【0003】
また、多様な各種センサー類の技術の進歩により高精度で小型のセンサー類が比較的安価に提供されるようになり、更に、近年の脱炭素化への世界的な取り組みも相まって電気自動車の普及も急速に進んでおり、電子部品であるイメージセンサーを撮像素子としたカメラを車両に複数設置して安全性や操作性を向上させる動きも活発になっている。
【0004】
このように、車両への複数のカメラの装着が今後ますます増加することが予想される中において、カメラレンズの前面部分に付着した水滴はレンズ効果によって撮像を大きく歪めてしまい、状況を明確に把握するためのカメラとしての機能を充分に発揮することができないという問題を有している。
【0005】
特に、バックカメラのように車両の後方に設置されるカメラは、後退時の車両の速度が極低速であるため付着した水滴が風圧で除去されることは期待できず、別途の何らかの方法で水滴を除去しなければならないため、撥水性や親水性のコーティング剤をレンズカバーに塗布する対策が講じられている。
【0006】
しかしながら、このようなコーティング剤は性質上効果が持続しないため定期的に塗布作業を行なわなければならず煩雑である。
【0007】
また、レンズカバーに圧縮空気を吹き付けて強制的に水滴を除去する技術も実用化されつつあるが、圧縮空気だけでは水滴以外の汚れを除去することが出来ず本方式には限界がある。
【0008】
このような状況において、例えば、特許文献1に係るカメラレンズ用ワイパーが開示されており、本技術によれば、車外に露出した車載カメラのレンズの付着物を除去する拭取部と、水分を検知して変形する高分子樹脂を用いて拭取部を駆動させる駆動部と、を備えることで、高分子樹脂の検知結果に基づき拭取部が車載カメラのレンズに沿って移動することができるので、レンズに付着した付着物を適切に除去することが可能となり、更に、高分子樹脂が拭取部を駆動させるので、別途、制御系を備える必要がないとされている。
【0009】
また、例えば、特許文献2に係る水滴除去機構が開示されており、本技術によれば、車体に取り付けられたカメラの側方で、カメラにおける前後方向に延び、且つカメラの幅方向と平行な揺動軸によって揺動自在に支持され、車体の振動によって先端部が揺動可能なアームと、レンズに接触した状態でアームの先端部に固定され、アームの揺動によってレンズに付着した水滴を除去するワイパーと、を備えることで、車体の振動によってアームを揺動させることでワイパーを作動させるので、新たな配線や電力を要することなく、レンズの水滴を除去することができるとされている。
【0010】
また、対象がカメラではないものの表面の汚れ等を除去する技術として、例えば、特許文献3に係る防塵視線誘導標が開示されており、本技術によれば、ポールなどへの取り付け部を有する本体部の前面に、反射体と該反射体の前面に突出する軸部とが設けられて、軸部には風圧で回転するプロペラが設けられ、またプロペラの反射体側には反射体表面に当接するプレートが設けられた防塵視線誘導標において、本体部が弾性を有するポリウレタンゴム、プロペラおよびプレートが弾性を有するポリウレタンゴムの一体品、軸部が樹脂製、反射体が反射シート表面をウレタンフィルムで覆ったものからなり、本体部およプロペラが弾性を有するポリウレタンゴムによって形成されているので、車両などと接触した場合の衝撃が少なく、破損しにくいだけでなく車両などに傷をつけることもない。また、破損した場合でも、その破片などによって歩行者や後続車両の通行が妨げられることもないとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2013-081097号公報
【特許文献2】特開2017-149256号公報
【特許文献3】登実3002296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
確かに、特許文献1に係る技術によれば、水分を検知して変形する高分子樹脂によりカメラレンズ表面を拭取部が駆動するため、別途の制御系を配設することなく自動的に駆動する点では優れている。
【0013】
しかしながら、高分子樹脂の変形によって拭取部を駆動させる限り駆動速度や往復速度の高速化は期待できないため、拭取部によって水分を除去した直後にカメラレンズ表面に雨滴が付着しても、次に拭取部が雨滴を除去するまでの間はレンズ効果によって撮像を大きく歪めてしまいカメラ本来の機能を充分に発揮させることができない。
【0014】
更に、高分子樹脂の変形による拭取部の駆動では、カメラレンズ表面に対する拭取部の押圧力に限界があるため、固着した汚れを除去する程度の除去力を期待することはできない。
【0015】
また、特許文献2に係る技術によれば、車体の振動によってアームが揺動しワイパーが作動するので、本技術においても別途の制御系を配設することなく自動的に揺動する点では優れている。
【0016】
しかしながら、後退時は車体の速度が極低速であるため車体の動きによる振動を期待し難く、しかも、カメラレンズ表面に固着した汚れまでをワイパーで除去しようとすると、カメラレンズ表面に対してワイパーを強く付勢させておく必要があるため小さな振動ではアームを充分に揺動させることができず、安定した除去力を期待することはできない。
【0017】
また、特許文献3に係る技術によれば、風圧によるプロペラの回転によりプロペラに設けられたプレートが反射体の表面と当接しながら回転するため、本技術においても別途の制御系を配設することなく風力があれば自動的に回転する点では優れている。
【0018】
しかしながら、本技術を車体用カメラに応用した場合、速度が極低速な後退時は風圧が期待できないためカメラレンズ表面の汚れ等を適切に除去することは出来ず、しかも、プロペラの軸部をカメラレンズの中央に配設することは出来ず、軸部を大幅に中心からずらして配設すると装置全体が大型化してしまうため車体用カメラへの応用には本技術は適していない。
【0019】
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、シンプルな機構でカメラレンズの前面部分の水分や汚れを除去できると共に、カメラの撮像に影響を与えることのないカメラ用ワイパー装置及びカメラ用ワイパー装置を備えたカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
以上のような目的を達成するために、本発明は以下のようなものを提供する。
【0021】
請求項1に係る発明では、カメラレンズの前方の汚れを除去する装置であって、回転体と、ファン部と、ワイパー部と、基体と、からなり、前記回転体は、前記カメラレンズが露出するカメラ用開口を有する固定部とその外周に位置する回転部とを備えたリング形状に形成し、前記ファン部は、複数の羽根からなるシロッコファンと、前記カメラ用開口に向けて突出した反転作用部と、を前記回転部に配設し、前記ワイパー部は、略半円弧状のワイパーアームと前記ワイパーアームの凹側に配設したワイパーからなり、前記ワイパー部が前記カメラ用開口を跨ぐように前記ワイパーを内側として前記ワイパーアームの両端部を前記固定部に枢支連結する枢支部を有し、更に、前記ワイパーアームの端部には、前記ワイパーアームの円弧に対して直交方向に突出した反転基部を形成することで前記回転体による回転で前記反転作用部が前記反転基部を衝打して前記枢支部を基点として前記ワイパー部が回動するよう形成し、前記基体は、前記回転体を保持可能に形成すると共にカメラ本体を設置自在とするカメラ装着部を形成し、流体により前記ファン部を回転させることで前記ワイパー部が前記カメラレンズの前方に当接しながら反転往復動作するよう構成したことを特徴とするカメラ用ワイパー装置を提供せんとする。
【0022】
請求項2に係る発明では、前記反転基部は、前記ワイパーアームの両端部に形成し、前記反転作用部は、前記回転部に一箇所形成したことを特徴とする請求項1に記載のカメラ用ワイパー装置を提供せんとする。
【0023】
請求項3に係る発明では、前記固定部には、前記ワイパー部が前記回転体の軸線方向に対して直角以上の角度で前方に向けて傾斜する位置で当接する反転推進部を前記カメラ用開口の外周に形成したことを特徴とする請求項1に記載のカメラ用ワイパー装置を提供せんとする。
【0024】
請求項4に係る発明では、前記ファン部に向けて流体を送出自在とする送出ノズルを有する流体送出部を前記基体に形成したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のカメラ用ワイパー装置を提供せんとする。
【0025】
請求項5に係る発明では、請求項1に記載のカメラ用ワイパー装置を備えたカメラを提供せんとする。
【0026】
請求項6に係る発明では、請求項4に記載のカメラ用ワイパー装置を備えたカメラを提供せんとする。
【発明の効果】
【0027】
請求項1記載の発明によれば、回転体と、ファン部と、ワイパー部と、基体と、からなり、回転体は、カメラレンズが露出するカメラ用開口を有する固定部とその外周に位置する回転部とを備えたリング形状に形成し、ファン部は、複数の羽根からなるシロッコファンと、カメラ用開口に向けて突出した反転作用部と、を回転部に配設し、ワイパー部は、略半円弧状のワイパーアームとワイパーアームの凹側に配設したワイパーからなり、ワイパー部がカメラ用開口を跨ぐようにワイパーを内側としてワイパーアームの両端部を固定部に枢支連結する枢支部を有し、更に、ワイパーアームの端部には、ワイパーアームの円弧に対して直交方向に突出した反転基部を形成することで回転体による回転で反転作用部が反転基部を衝打して枢支部を基点としてワイパー部が回動するよう形成し、基体は、回転体を保持可能に形成すると共にカメラ本体を設置自在とするカメラ装着部を形成し、流体によりファン部を回転させることでワイパー部がカメラレンズの前方に当接しながら反転往復動作するよう構成したことより、カメラの撮像に影響を与えることなく、しかも、小型に製造できるので違和感なくカメラ本体に設置することができる。
【0028】
請求項2記載の発明によれば、反転基部は、ワイパーアームの両端部に形成し、反転作用部は、回転部に一箇所形成したことより、反転作用部が反転基部を衝打する回数が増えるため反転往復動作が活発となりカメラレンズの前方の汚れを更に除去し易くなる。
【0029】
また、反転作用部による反転基部の衝打をタイミング良く繰り返すことができるため、反転作用部と反転基部への機械的負荷を低減させることができる。
【0030】
請求項3記載の発明によれば、固定部には、ワイパー部が回転体の軸線方向に対して直角以上の角度で前方に向けて傾斜する位置で当接する反転推進部をカメラ用開口の外周に形成したことより、ワイパー部の反転往復動作を補助しワイパー部をスムーズに動かすことができる。
【0031】
請求項4記載の発明によれば、ファン部に向けて流体を送出自在とする送出ノズルを有する流体送出部を基体に形成したことより、風圧が期待できない車両の後退時であってもカメラの撮像に影響を与えずにカメラレンズ表面の水滴や汚れを確実に除去することができる。
【0032】
請求項5記載の発明によれば、請求項1に記載のカメラ用ワイパー装置を備えたカメラであることより、走行時の風や風雨がファン部を回転させることでカメラの撮像に影響を与えずにカメラレンズ表面の水滴や汚れを確実に除去することができ、しかも、外観上も違和感のないカメラを提供することが出来る。
【0033】
請求項6記載の発明によれば、請求項4に記載のカメラ用ワイパー装置を備えたカメラであることより、風圧が期待できない車両の後退時であってもカメラの撮像に影響を与えずにカメラレンズ表面の水滴や汚れを確実に除去することができ、しかも、外観上も違和感のないカメラを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本実施形態に係るカメラ用ワイパー装置の前方斜視図である。
図2】(a)はカメラレンズが湾曲状のカメラ本体及び本実施形態に係るカメラ用ワイパー装置の前方斜視図で、(b)はカメラレンズが平坦なカメラ本体及び本実施形態に係るカメラ用ワイパー装置に湾曲状のレンズカバーを形成した前方斜視図である。
図3】本実施形態に係るカメラの前方斜視図である。
図4】本実施形態に係るカメラ用ワイパー装置を備えたカメラの平面図である。
図5図4のA-A線部分断面図である。
図6】(a)はワイパー部が下方に位置するファン部とワイパー部の説明斜視図で、(b)はワイパー部が上方に位置するファン部とワイパー部の説明斜視図である。
図7】本実施形態に係るカメラ用ワイパー装置の前方斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明に係るカメラ用ワイパー装置の要旨は、カメラレンズの前方の汚れを除去する装置であって、回転体と、ファン部と、ワイパー部と、基体と、からなり、回転体は、カメラレンズが露出するカメラ用開口を有する固定部とその外周に位置する回転部とを備えたリング形状に形成し、ファン部は、複数の羽根からなるシロッコファンと、カメラ用開口に向けて突出した反転作用部と、を回転部に配設し、ワイパー部は、略半円弧状のワイパーアームとワイパーアームの凹側に配設したワイパーからなり、ワイパー部がカメラ用開口を跨ぐようにワイパーを内側としてワイパーアームの両端部を固定部に枢支連結する枢支部を有し、更に、ワイパーアームの端部には、ワイパーアームの円弧に対して直交方向に突出した反転基部を形成することで回転体による回転で反転作用部が反転基部を衝打して枢支部を基点としてワイパー部が回動するよう形成し、基体は、回転体を保持可能に形成すると共にカメラ本体を設置自在とするカメラ装着部を形成し、流体によりファン部を回転させることでワイパー部がカメラレンズの前方に当接しながら反転往復動作するよう構成したことを特徴とする。すなわち、シンプルな機構でカメラレンズの前面部分の水分や汚れを除去できると共に、カメラの撮像に影響を与えることのないカメラ用ワイパー装置の提供を図ろうとするものである。
【0036】
また、上述のカメラ用ワイパー装置を備えることで、カメラの撮像に影響を与えずにカメラレンズ表面の水滴や汚れを確実に除去することができ、しかも、外観上も違和感のないカメラの提供を図ろうとするものである。
【0037】
以下、本発明に係るカメラ用ワイパー装置1及びカメラ用ワイパー装置1を備えたカメラAについて図面を参照しながら説明する。また、本説明中において左右同一又は左右対称の構造や部品については、原則として同一の符号を付し、左右何れか一方のみを説明して、他方については説明を適宜省略する。
【0038】
なお、本実施形態に係るカメラ用ワイパー装置1の前方とは複数の羽根14からなるシロッコファンが位置する側を示し、後方とはカメラ筐体102が配設される側を示し、下方とは流体送出部27の送出ノズル28が位置する側を示し、右方とは流体送出部27が位置する側を示している。
【0039】
また、本説明では、図2(a)、(b)、図3に示すカメラ100は、カメラが未装着の車両に後付けで設置するタイプの一例を示したものであり、カメラレンズ103を前方に配設した矩形ブロック状のカメラ筐体102からなるカメラ本体101と、ボルト105の締結により取付け角度を自在とする略コ字状の取付けステー104と、からなる。
【0040】
なお、取付けステー104の上面には強力な両面テープ106を有しており、カメラ100の設置個所に貼着自在に構成すると共に、電気配線については省略し図示していない。
【0041】
また、カメラ100の取付け方法や形状等は本実施形態に限定されるものではなく、後付けであるか否か等についても問題でないことは言うまでもない。
【0042】
また、本説明中におけるカメラレンズ103とは、カメラ本体101に一体形成された部分のみではなく、例えばレンズカバー31等、撮像を得るためのカメラレンズ103の前方に位置する如何なる部材であっても汚れ等が撮像に影響する部材であればカメラレンズ103の語と同義である。
【0043】
本発明の実施形態に係るカメラ用ワイパー装置1は、図1図3に示すように、カメラレンズ103の前方の汚れを除去する装置であって、回転体2と、ファン部12と、ワイパー部15と、基体23と、からなり、回転体2は、カメラレンズ103が露出するカメラ用開口5を有する固定部3とその外周に位置する回転部8とを備えたリング形状に形成し、ファン部12は、複数の羽根14からなるシロッコファンと、カメラ用開口5に向けて突出した反転作用部10と、を回転部8に配設し、ワイパー部15は、略半円弧状のワイパーアーム16とワイパーアーム16の凹側に配設したワイパー20からなり、ワイパー部15がカメラ用開口5を跨ぐようにワイパー20を内側としてワイパーアーム16の両端部を固定部3に枢支連結する枢支部17を有し、更に、ワイパーアーム16の端部には、ワイパーアーム16の円弧に対して直交方向に突出した反転基部19を形成することで回転体2による回転で反転作用部10が反転基部19を衝打して枢支部17を基点としてワイパー部15が回動するよう形成し、基体23は、回転体2を保持可能に形成すると共にカメラ本体101を設置自在とするカメラ装着部24を形成し、流体cによりファン部12を回転させることでワイパー部15がカメラレンズ103の前方に当接しながら反転往復動作するよう構成している。
【0044】
また、ファン部12に向けて流体cを送出自在とする送出ノズル28を有する流体送出部27を基体23に形成している。
【0045】
このように構成したカメラ用ワイパー装置1は、図3に示すように、カメラ本体101のカメラ筐体102の前方に配設したカメラレンズ103に向けてカメラ装着部24を外嵌しカメラ本体101に装着される。
【0046】
なお、図2(a)に示したカメラレンズ103は、回転体2の固定部3に形成したカメラ用開口5に挿入可能なように先端を湾曲状として突出した平面視半楕円形状としているが、例えば、図2(b)に示すような略平坦なカメラレンズ103a等であっても、先端を湾曲状としたレンズカバー31を固定部3に予め形成してカメラ用開口5を囲繞したカメラ用ワイパー装置1とすることで、カメラレンズが如何なる形状のカメラ100であっても対応できる構成となっている。
【0047】
また、流体送出部27の送出ノズル28には、例えば、車両の後退時に出力される電気信号であるバック信号により作動するエジェクター等のポンプ装置で生じた空気cが送出ノズル28に送出され、図4に示すように、回転体2と連設するファン部12を回転させる。
【0048】
なお、流体送出部27が対象とする流体cは空気等の気体だけでなく液体であってもよく、例えば、洗浄液を送出ノズル28から送出することでファン部12を回転させるだけでなく、カメラレンズ103の洗浄性能も向上させることができる。
【0049】
また、流体送出部27の位置は、説明の便宜上、下方から上方に向けて流体cを送出するように図示しているが、流体送出部27の配設位置が本実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【0050】
また、図5図6(a)、(b)に示すように、ファン部12の回転と共に同じく回転部8と連設した反転作用部10の回転により、反転作用部10がワイパー部15の反転基部19を衝打し、枢支部17を基点としてワイパー部15が回動してカメラレンズ103に付着した水滴や汚れがワイパー部15の反転往復動作によって除去される。
【0051】
この場合、ワイパー部15がカメラレンズ103を被覆して撮像に影響しないようにワイパー部15が安定して所望の位置で停止できるよう2箇所の枢支部17が略水平な位置となるよう配設することで、停止した安定状態で常にワイパー部15を下方に垂下させておくことができる。
【0052】
更に、図2(a)、図5に示すように、固定部3にワイパー部15が回転体2の軸線方向Lに対して前方に向けて傾斜する位置で当接する反転推進部6をカメラ用開口5の外周に形成すれば上方で停止しかけたワイパー部15を下方へ傾倒させることができる。
【0053】
また、ワイパーアーム16の頂部に錘を付加することや、材質を金属で形成することでワイパー部15の下方への傾倒を促すこともできる。
【0054】
また、カメラ用ワイパー装置1をバックカメラ用として用いる場合、回転体2の軸線方向Lは下方に傾斜(一般的に30°程度)させて車両に設置されるため、ワイパー部15が下方で揺動し撮像に影響を与える場合は、ワイパーアーム16に磁石(又は金属)を配設することや、ワイパーアーム16を金属で形成し、ワイパーアーム16と当接する下方側の固定部3(反転推進部6含む)に金属(又は磁石)を配設することでワイパー部15を稼働させていない時にはワイパーアーム16を固定部3に当接させた状態を維持することができる。
【0055】
なお、車両の前方等、走行時に風圧を生じる箇所に設置されるカメラにおいては、送出ノズル28を用いなくてもファン部12が風圧で回転するため、その場合、流体送出部27は必須ではない。
【0056】
このように構成された本実施形態に係るカメラ用ワイパー装置1の各部の構成について、以下、具体的に詳述する。
【0057】
回転体2は、固定部3と回転部8とを備えたリング形状のベアリングからなり、球軸受やコロ軸受で構成されたラジアル軸受やスラスト軸受を用いることができ、本実施形態では、図4図5に示すように、球軸受のラジアル軸受を回転体2として採用している。
【0058】
また、固定部3と回転部8はベアリングにおける内側面と外側面に対応し、固定部3をなす内側面を基体23に固定することで回転部8をなす外側面が回転自在となる。
【0059】
なお、回転部8をなす外側面は、ベアリングの外側面9と一体に連設形成されているため当該外側面9も回転部8となる。
【0060】
また、回転体2の中央部の開口を中心とした固定部3は、当該開口をカメラレンズ103が露出するカメラ用開口5とし、当該開口に図2図3で示すようにカメラ本体101のレンズ部分が挿入される。
【0061】
また、固定部3は、図4図5に示すように、回転体2の内側面と嵌合する円筒状に形成し、基体23と連設することで固定部3が基体23に固定され回転体2が基体23に装着固定される。
【0062】
また、固定部3の周側壁には、後述する枢支部17の枢軸18を枢支連結する軸孔7を水平方向に対向して2箇所形成すると共に、固定部3の鉛直方向の外側面には前方に突出した反転推進部6を形成している。
【0063】
反転推進部6は、ワイパー部15が回転体2の軸線方向L(図5における左右方向)に対して直角以下の角度で前方に向けて傾斜する位置で当接するよう固定部3の周側壁を越えて前方に突出して形成しており、この突出量によって反転推進部6とワイパー部15との当接時の角度が規定される。
【0064】
なお、反転推進部6は、固定部3の周側壁の一部として一体形成する等、本発明の要旨の範囲内で種々の変形・変更が可能である。
【0065】
また、固定部3をなす回転体2の内側面は、ベアリングの内側面4と一体に連設形成されているため当該内側面4も固定部3となる。
【0066】
また、上述したように、ワイパー部15の停止時にワイパー部15の下方への移動を促すために錘を付加することや、ワイパー部15を稼働させていない時にワイパー部15が撮像に影響を与えないようにワイパーアーム16に磁石を付加する等、本発明の要旨の範囲内で種々の変形・変更が可能である。
【0067】
ファン部12は、図1等に示すように、回転部8の外側面9に回転体2の中心に向けて放射状に立設した複数の板状の羽根14からなるシロッコファンと、カメラ用開口5に向けて突出した反転作用部10を回転部8に配設している。
【0068】
具体的には、図6(a)に示すように、外周面に複数の羽根14を突設した環状のファン基部13の内側面を回転体2の外側面に外嵌することで回転部8と一体になって回転するよう形成している。
【0069】
なお、羽根14は、ファン基部13に対して傾斜して突設することや、羽根14自体の形状を湾曲させる等、流体cによる回転に適した形状を適宜採用することができる。
【0070】
また、反転作用部10は、羽根14と同様にファン基部13の外周面において羽根14の間隙に突設しており、本説明の図においては他の羽根14よりも高さが低い羽根14aに反転作用部10を突設しているが、他の羽根14と同様の高さであってもよい。
【0071】
なお、反転作用部10は、本実施形態のように回転部8に一箇所形成すれば良いが、反転作用部10の個数は本実施形態に限定されない。
【0072】
ワイパー部15は、図4図6(a)、図7に示すように、略半円弧状のワイパーアーム16とワイパーアーム16の凹側に配設したワイパー20からなり、ワイパー部15がカメラ用開口5を跨ぐようにワイパー20を内側としてワイパーアーム16の両端部を固定部3に枢支連結する枢支部17を形成している。
【0073】
また、ワイパー部15の曲率は、図2(a)に示すような先端が湾曲したカメラレンズ103の曲率と略等しく形成しているが、図2(b)に示すような平坦なカメラレンズ103の場合は、ワイパー部15の曲率と略等しいレンズカバー31を固定部3に予め形成することで対応可能としている。
【0074】
ワイパー20は、ブラシ状に形成し、ブラシの材質は合成樹脂材料よりも継時変形し難い豚毛等の動物の毛を用いることが望ましく、また、ブラシ状でなくとも可撓性と弾性を備えたゴム材等の合成樹脂材料をワイパーアーム16に沿って形成しても良い。
【0075】
枢支部17は、ワイパーアーム16の両端部の内側から対峙するように突出した枢軸18を形成し、固定部3の軸孔7に枢着することで枢支部17を基点としてワイパー部15が上下に回動自在となる。
【0076】
また、ワイパーアーム16の端部には、回転する反転作用部10の衝打によりワイパー部15が回動する側においてワイパーアーム16の円弧に対して直交方向に突出した反転基部19を形成することで、回転体2による回転で反転作用部10が反転基部19を衝打して枢支部17を基点とするワイパー部15の回動を実現する。
【0077】
具体的には、図6(a)に示すように、ワイパーアーム16の両端部に反転基部19を形成した場合、下方に位置するワイパー部15の一方の反転基部19に対し、回転するファン部12の反転作用部10が衝打することで図6(b)の如くワイパー部15が上方に回動し、更に、他方の反転基部19に対し、反転作用部10が衝打することでワイパー部15が下方に回動する。
【0078】
このようなワイパー部15の反転往復動作を繰り返すことでカメラレンズ103の表面に当接するワイパー20が汚れ等を除去することができる。
【0079】
なお、本実施形態のように上下反転回動するようにワイパー部15を配設した場合は、反転推進部6の効果も相まって上方に移動したワイパー部15は常に下方に戻って来るため、反転基部19は少なくともワイパーアーム16の一方の端部に形成すれば良いが、ワイパーアーム16の両端部に反転基部19を形成することで反転作用部10による反転基部19の衝打回数が確実に増加するため、両端部に形成した方がワイパー20よる洗浄効果を安定して高めることができる。
【0080】
基体23は、図2図3図5に示すように、回転体2を保持可能に形成すると共にカメラ本体101を設置自在とするカメラ装着部24を形成している。
【0081】
具体的には、基体23は、合成樹脂材料からなり、固定部3のカメラ用開口5と連通する開口を穿設し、その開口の前方周縁を囲繞する円筒状の固定部3と連設することで回転体2が基体23に装着固定され、基体23の後部にはカメラ筐体102を外嵌する筒状のカメラ装着部24を形成している。
【0082】
また、基体23の右下部には、ファン部12に向けて流体cを送出自在とするために基体23と一体に形成した流体送出部27を有し、流体送出部27は、回転するファン部12の羽根14と干渉しないように湾曲凹状に形成してファン部12の近傍に配置される。
【0083】
流体送出部27の湾曲面には、下方から挿入固定さる送出ノズル28と連通した送出口29を穿設すると共に、送出ノズル28の基端には配管継手60を形成して流体cを送出するための配管30が接続される。
【0084】
なお、本実施形態に係るカメラ用ワイパー装置1は、風圧でシロッコファンを回転させることが出来るので流体送出部27は必ずしも必須の構成ではないが、確実にシロッコファンを回転させてカメラレンズ103の汚れを除去するには重要な構成となる。
【0085】
また、本実施形態に係るカメラ用ワイパー装置1の前面を撮像に影響しないようステンレス等の金属材料からなる格子状の金網等で囲繞することで洗車時等にファン部12やワイパー部15を保護することも可能となる。
【0086】
以上説明したように本実施形態に係るカメラ用ワイパー装置1は構成しており、カメラレンズ103の前方の汚れを除去する装置であって、回転体2と、ファン部12と、ワイパー部15と、基体23と、からなり、回転体2は、カメラレンズ103が露出するカメラ用開口5を有する固定部3とその外周に位置する回転部8とを備えたリング形状に形成し、ファン部12は、複数の羽根14からなるシロッコファンと、カメラ用開口5に向けて突出した反転作用部10と、を回転部8に配設し、ワイパー部15は、略半円弧状のワイパーアーム16とワイパーアーム16の凹側に配設したワイパー20からなり、ワイパー部15がカメラ用開口5を跨ぐようにワイパー20を内側としてワイパーアーム16の両端部を固定部3に枢支連結する枢支部17を有し、更に、ワイパーアーム16の端部には、ワイパーアーム16の円弧に対して直交方向に突出した反転基部19を形成することで回転体2による回転で反転作用部10が反転基部19を衝打して枢支部17を基点としてワイパー部15が回動するよう形成し、基体23は、回転体2を保持可能に形成すると共にカメラ本体101を設置自在とするカメラ装着部24を形成し、流体cによりファン部12を回転させることでワイパー部15がカメラレンズ103の前方に当接しながら反転往復動作するよう構成したことより、カメラ100の撮像に影響を与えることなく、しかも、小型に製造できるので違和感なくカメラ本体101に設置することができる。
【0087】
また、反転基部19は、ワイパーアーム16の両端部に形成し、反転作用部10は、回転部8に一箇所形成したことより、反転作用部10が反転基部19を衝打する回数が増えるため反転往復動作が活発となりカメラレンズ103の前方の汚れを更に除去し易くなる。
【0088】
また、反転作用部10による反転基部19の衝打をタイミング良く繰り返すことができるため、反転作用部10と反転基部19への機械的負荷を低減させることができる。
【0089】
また、固定部3には、ワイパー部15が回転体2の軸線方向に対して直角以上の角度で前方に向けて傾斜する位置で当接する反転推進部6をカメラ用開口5の外周に形成したことより、ワイパー部15の反転往復動作を補助しワイパー部15をスムーズに動かすことができる。
【0090】
また、ファン部12に向けて流体cを送出自在とする送出ノズル28を有する流体送出部27を基体に形成したことより、風圧が期待できない車両の後退時であってもカメラ100の撮像に影響を与えずにカメラレンズ103表面の水滴や汚れを確実に除去することができる。
【0091】
更に、上述した本実施形態に係るカメラ用ワイパー装置1を備えたカメラ100であれば、走行時の風や風雨がファン部12を回転させることでカメラの撮像に影響を与えずにカメラレンズ103表面の水滴や汚れを確実に除去することができ、しかも、外観上も違和感のないカメラ100を提供することが出来る。
【0092】
しかも、流体送出部27を有することで、風圧が期待できない車両の後退時であってもカメラ100の撮像に影響を与えずにカメラレンズ103表面の水滴や汚れを確実に除去することができ、しかも、外観上も違和感のないカメラ100を提供することが出来る。
【0093】
以上、本発明の本実施形態に係るカメラ用ワイパー装置1及びカメラ用ワイパー装置を備えたカメラ100の好ましい実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0094】
A カメラ用ワイパー装置を備えたカメラ
c 流体
L 軸線方向
1 カメラ用ワイパー装置
2 回転体
3 固定部
5 カメラ用開口
6 反転推進部
8 回転部
10 反転作用部
12 ファン部
14 羽根
15 ワイパー部
16 ワイパーアーム
17 枢支部
19 反転基部
20 ワイパー
23 基体
24 カメラ装着部
27 流体送出部
28 送出ノズル
100 カメラ
103 カメラレンズ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7