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特開2024-129360照明装置、半導体製造装置の照明装置、及びファンフィルタユニット
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  • 特開-照明装置、半導体製造装置の照明装置、及びファンフィルタユニット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129360
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】照明装置、半導体製造装置の照明装置、及びファンフィルタユニット
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/20 20200101AFI20240919BHJP
   H05B 47/11 20200101ALI20240919BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20240919BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20240919BHJP
   F21V 29/67 20150101ALI20240919BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240919BHJP
【FI】
H05B47/20
H05B47/11
F21V23/00 113
F21V23/04 100
F21V23/00 110
F21V23/00 140
F21V29/67 100
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038511
(22)【出願日】2023-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】502129933
【氏名又は名称】株式会社日立産機システム
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】安達 東彦
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 真人
【テーマコード(参考)】
3K014
3K273
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K273PA02
3K273QA34
3K273QA37
3K273RA02
3K273SA04
3K273SA38
3K273SA50
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA17
3K273TA51
3K273TA70
3K273UA12
3K273UA14
3K273UA22
(57)【要約】
【課題】
本発明は、照明の照度低下を検知することができる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】
光を照射するLED照明11を備えるLED照明装置10において、LED照明11の電源をON/OFFするLED照明スイッチ14と、LED照明スイッチ14のON/OFFを検出するON/OFF検出部15と、LED照明11の照度を検知する照度センサ12と、LED照明スイッチ14のONが検出された場合において、照度が予め定められた閾値以下であるときはアラーム信号を上位機器20に出力する制御機器13とを備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を照射する照明を備える照明装置において、
前記照明の電源をON/OFFするスイッチと、
前記スイッチのON/OFFを検出する検出部と、
前記照明の照度を検知する照度センサと、
前記スイッチのONが検出された場合において、前記照度が予め定められた閾値以下であるときはアラーム信号を上位機器に出力する制御部とを備える照明装置。
【請求項2】
請求項1記載の照明装置において、
前記閾値は、前記照明の製造時の照度より低い値に設定される照明装置。
【請求項3】
請求項2記載の照明装置において、
前記閾値は、前記照明を使用可能な照度の下限値より高い値に設定される照明装置。
【請求項4】
半導体製造装置の照明装置において、
光を照射する照明と、
前記照明の電源をON/OFFするスイッチと、
前記スイッチのON/OFFを検出する検出部と、
前記照明の照度を検知する照度センサと、
前記スイッチのONが検出された場合において、前記照度が予め定められた閾値以下であるときはアラーム信号を上位機器に出力する制御部とを備える半導体製造装置の照明装置。
【請求項5】
請求項4記載の半導体製造装置の照明装置において、
前記閾値は、前記半導体製造装置において前記照明を使用可能な照度の下限値より高い値に設定される半導体製造装置の照明装置。
【請求項6】
吸込面から空気を吸い込み吹出面から吹き出すファンと、
前記ファンが吸い込んだ空気を濾過するフィルタとを備えるファンフィルタユニットにおいて、
光を照射する照明と、
前記照明の電源をON/OFFするスイッチと、
前記スイッチのON/OFFを検出する検出部と、
前記照明の照度を検知する照度センサと、
前記スイッチのONが検出された場合において、前記照度が予め定められた閾値以下であるときはアラーム信号を上位機器に出力する制御部とを、さらに備えるファンフィルタユニット。
【請求項7】
請求項6記載のファンフィルタユニットにおいて、
前記照明が照射した光を拡散する光拡散板を、さらに備えるファンフィルタユニット。
【請求項8】
請求項7記載のファンフィルタユニットにおいて、
前記光拡散板は前記吹出面の全面に配置され、前記吹出面から吹き出される空気を通す開口部を有するファンフィルタユニット。
【請求項9】
請求項7記載のファンフィルタユニットにおいて、
前記光拡散板は、前記吹出面の一部に配置されたファンフィルタユニット。
【請求項10】
請求項7記載のファンフィルタユニットにおいて、
半導体製造装置に使用されるファンフィルタユニット。
【請求項11】
請求項10記載のファンフィルタユニットにおいて、
前記照度センサは、前記半導体製造装置内に配置されたファンフィルタユニット。
【請求項12】
請求項11に記載のファンフィルタユニットにおいて、
前記光拡散板は前記半導体製造装置内に配置されたファンフィルタユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置、半導体製造装置の照明装置、及びファンフィルタユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造装置では、半導体の素材であるシリコンウエハに感光材を塗布し、露光することにより回路のパターンを転写する。この露光工程以前に露光現象が起きないように、半導体製造装置の照明には、波長が長く感光材に影響しない黄色の蛍光灯が使用されてきた。しかし、蛍光灯は寿命が約1年と短く、毎年交換する必要があり、交換のたびに半導体製造装置の運転を停止する必要がある。また、蛍光灯は微量の水銀を含むため、将来的に利用できなくなる可能性がある。
【0003】
そのため、近年は半導体製造装置にLED(Light Emitting Diode)照明が使用されているが、LED照明は寿命により照度が低下するため交換が必要となる。LED照明の使用状況により寿命は異なるので、交換時期を予測するのは困難である。
【0004】
また、半導体製造装置にLED照明が使用される場合、常に人が見ている訳ではないので、照度の低下や故障に気づかない場合がある。
【0005】
特許文献1には、照度センサにより測定されるLED照明装置の測定照度が設定値以下に低下したとき、点灯スイッチのON時にLED素子の点灯状態を変化させ寿命であることを告知するLED照明装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010-113986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
半導体製造装置では、LED照明の光量の変化によりシリコンウエハに塗布された感光剤が不均一に固化する等、製品に不良を生じさせることが懸念される。そのため、半導体製造装置に用いるLED照明に、特許文献1に記載されたLED素子の点灯状態を変化させ寿命であることを告知する技術を適用することはできない。
【0008】
本発明は、照明の照度低下を検知する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、代表的な本発明の照明装置の一つは、光を照射する照明を備える照明装置において、照明の電源をON/OFFするスイッチと、スイッチのON/OFFを検出する検出部と、照明の照度を検知する照度センサと、スイッチのONが検出された場合において、照度が予め定められた閾値以下であるときはアラーム信号を上位機器に出力する制御部とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、照明の照度低下を検知することができる。
【0011】
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施例1のLED照明装置の構成の一例を示す図である。
図2】実施例1のLED照明装置の制御機器のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】実施例1のLED照明装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図4】実施例2のLED照明装置を設けたファンフィルタユニットの構成の一例を示す断面図である。
図5】実施例3のLED照明装置を設けたファンフィルタユニットの構成の一例を示す断面図である。
図6】実施例4のLED照明装置を設けたファンフィルタユニットの構成の一例を示す断面図である。
図7】実施例5のLED照明装置を設けたファンフィルタユニットの構成の一例を示す断面図である。
図8】実施例6のLED照明装置を設けたファンフィルタユニットの構成の一例を示す断面図である。
図9】実施例7のLED照明装置の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施例を図面を用いて説明する。
【0014】
なお、実施例を説明するための各図において、同一の構成要素には同一の符号を付し、その繰り返しの説明を省略する場合がある。
【実施例0015】
図1は、実施例1のLED照明装置の構成の一例を示す図である。
【0016】
図1に示すように、実施例1のLED照明装置10は、複数のLED素子により光を照射するLED照明11と、LED照明11の照度を検知する照度センサ12と、LED照明装置10を制御する制御機器13と、ユーザがLED照明11の電源をON/OFFするためのLED照明スイッチ14と、LED照明11のON/OFFを検出するON/OFF検出部15とを備える。制御機器13は、照度センサ12及びON/OFF検出部15にそれぞれ接続されている。
【0017】
照度センサ12はLED照明11の照度を検知しやすいように、LED照明11の照射面に設けることが望ましいが、照度を検知できれば、特に設ける場所に制限はない。照度センサ12が検知した照度は制御機器13に出力される。
【0018】
ON/OFF検出部15は、リレーにより構成され、LED照明11のON/OFFを検出して、制御機器13にON/OFF信号を出力する。
【0019】
制御機器13は、上位機器20に接続されている。上位機器20は、例えば、LED照明11が設置された施設の制御室などに設けられ、施設内の機器の状態を監視するために用いられる。
【0020】
図2は、実施例1のLED照明装置の制御機器のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
図2に示すように、制御機器13は、入力部131と、演算部132と、出力部133とを備える。
【0022】
入力部131は、照度センサ12から出力されたLED照明11の照度や、ON/OFF検出部15から出力されたON/OFF信号を受付ける。演算部132は、後述する図3の処理を実行し、LED照明11の照度が予め定められた閾値以下であるときは、出力部133からアラーム信号を上位機器20に出力する。
【0023】
上位機器20は、LED照明装置10の制御機器13が出力したアラーム信号を受付けると、表示部への表示や、ランプの点灯、音声などにより、アラームを発してLED照明11の照度低下をユーザに知らせる。照度低下を知らされたユーザは、LED照明11を交換する。
【0024】
図3は、実施例1のLED照明装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【0025】
図3において、制御機器13は、LED照明スイッチ14がONであるか否かを判別する(ステップS101)。
【0026】
ユーザによりLED照明スイッチ14がONにされると、LED照明11が点灯し、ON/OFF検出部15がLED照明スイッチ14のONを検出する。LED照明スイッチ14のONを検出したON/OFF検出部15は、制御機器13にON信号を出力する。
【0027】
一方、ユーザによりLED照明スイッチ14がOFFにされると、LED照明11が消灯し、ON/OFF検出部15がLED照明スイッチ14のOFFを検出する。LED照明スイッチ14のOFFを検出したON/OFF検出部15は、制御機器13にOFF信号を出力する。
【0028】
制御機器13は、ON/OFF検出部15が出力したON/OFF信号に基づいて、LED照明スイッチ14がONであるか判断する。
【0029】
LED照明スイッチ14がONであるときは(ステップS101でYES)、制御機器13は、LED照明11の照度が予め定められた閾値以下であるか否かを判別する(ステップS102)。照度センサ12がLED照明11の照度を検知して制御機器13に出力し、制御機器13は、照度センサ12が出力した照度が予め定められた閾値以下であるか判断する。
【0030】
LED照明11の照度が予め定められた閾値以下であるときは(ステップS102でYES)、制御機器13は、上位機器20にアラーム信号を出力し、処理を終了する。
【0031】
上位機器20は、LED照明装置10の制御機器13が出力したアラーム信号を受付けると、表示部への表示や、ランプの点灯、音声などにより、アラームを発してLED照明11の照度低下をユーザに知らせる。照度低下を知らされたユーザは、LED照明11を交換する。
【0032】
閾値は、LED照明11の製造時の照度より低い値で設定されるが、LED照明11の用途に応じて、LED照明11を使用可能な照度の下限値より高い値に設定される。これにより、LED照明11が完全に使用できなくなる前に照度低下を検知して、LED照明11を交換することができる。
【0033】
LED照明11が半導体製造装置に使用される場合には、閾値は、半導体製造装置において、LED照明11を使用可能な照度の下限値より高い値に設定される。例えば、閾値は、半導体製造に使用される感光剤に影響を与えない照度の下限値より高い値に設定されることが好ましい。
【0034】
本実施例によれば、制御機器13は、LED照明11の照度が閾値以下であるときは、上位機器20にアラーム信号を出力するので、LED照明の照度低下を検知することができる。
【0035】
また、制御室に設置された上位機器20によりアラームを発するので、多数のLED照明を有する施設においてもLED照明の照度低下を容易に監視することができる。さらに、半導体製造装置に使用される場合には、半導体の製造に影響を与えることなく、LED照明11の照度低下をユーザに知らせることができる。
【0036】
本実施例を適用することにより、半導体製造工場においては、LED照明の点検のために半導体製造装置を停止させる必要がなく、生産性を向上させることができる。また、LED照明を定期的に交換していた場合には、本実施例を適用することにより、照度の低下していないLED照明を廃棄してしまうことを防止することができ、環境負荷を低減することができる。
【実施例0037】
図4は、実施例2のLED照明装置を設けたファンフィルタユニットの構成の一例を示す断面図である。
【0038】
実施例2では、LED照明装置10がファンフィルタユニット30(Fan Filter Unit:以下、本明細書では「FFU」と称する)に設けられた例について説明する。FFU30は、半導体製造装置等に搭載され、装置内に清浄な空気を供給する。
【0039】
図4に示すように、FFU30は、ファン31と、モータ32と、フィルタ33と、チャンバ34とを備える。
【0040】
モータ32により駆動されたファン31は、吸込面36から空気を吸い込む。吸い込まれた空気は、フィルタ33により濾過され、チャンバ34を通過し、吹出面37から装置内へと吹き出される。
【0041】
チャンバ34には、FFU30が搭載された装置内を照明するために、LED照明11が設けられている。また、チャンバ34には、LED照明11の照度を検知可能な位置に、照度センサ12が設けられている。
【0042】
図4のLED照明装置において、実施例1と同様にLED照明スイッチ14がONであり、LED照明11の照度が予め定められた閾値以下であるときは、制御機器13は、上位機器20にアラーム信号を出力する。上位機器20は、LED照明装置10の制御機器13が出力したアラーム信号を受付けると、表示部への表示や、ランプの点灯、音声などにより、アラームを発してLED照明11の照度低下をユーザに知らせる。照度低下を知らされたユーザは、LED照明11を交換する。
【0043】
本実施例では、FFU30の下部に設けられたチャンバ34にLED照明11を設けたが、チャンバ34の代わりに平板等でもよい。
【0044】
本実施例によれば、制御機器13は、LED照明11の照度が閾値以下であるときは、上位機器20にアラーム信号を出力するので、LED照明の照度低下を検知することができる。
【0045】
また、制御室に設置された上位機器20によりアラームを発するので、多数のLED照明を有する施設においてもLED照明の照度低下を容易に監視することができる。さらに、半導体製造装置に使用される場合には、半導体の製造に影響を与えることなく、LED照明11の照度低下をユーザに知らせることができる。
【0046】
また、FFU30にLED照明11を設けることにより、FFU30が搭載される装置にLED照明を設ける必要がなく、装置上部の空間を確保することができる。
【実施例0047】
図5は、実施例3のLED照明装置を設けたファンフィルタユニットの構成の一例を示す断面図である。
【0048】
実施例3は、FFU30の吹出面37の全面に光拡散板35が設けられた点で、実施例2と異なる。
【0049】
図5に示すように、FFU30の吹出面37の全面に、LED照明11の光を拡散する光拡散板35が設けられている。光拡散板35には、穴やスリットのような開口部が設けられており、フィルタ33を通過した空気はこの開口部を通過することにより、FFU30が搭載された装置内に供給される。
【0050】
光拡散板35がLED照明11の光を拡散するので、照度センサ12はLED照明11の照射面から外れた位置に配置しても照度を検知することができる。
【0051】
なお、光拡散板35の代わりに光を反射する反射板であってもよい。
【0052】
図5のLED照明装置において、実施例1と同様にLED照明スイッチ14がONであり、LED照明11の照度が予め定められた閾値以下であるときは、制御機器13は、上位機器20にアラーム信号を出力する。上位機器20は、LED照明装置10の制御機器13が出力したアラーム信号を受付けると、表示部への表示や、ランプの点灯、音声などにより、アラームを発してLED照明11の照度低下をユーザに知らせる。照度低下を知らされたユーザは、LED照明11を交換する。
【0053】
本実施例によれば、制御機器13は、LED照明11の照度が閾値以下であるときは、上位機器20にアラーム信号を出力するので、LED照明の照度低下を検知することができる。
【0054】
また、制御室に設置された上位機器20によりアラームを発するので、多数のLED照明を有する施設においてもLED照明の照度低下を容易に監視することができる。さらに、半導体製造装置に使用される場合には、半導体の製造に影響を与えることなく、LED照明11の照度低下をユーザに知らせることができる。
【0055】
また、LED照明11の光を拡散する光拡散板35を備えるので、照度センサ12をLED照明11の照射面から外れた位置に配置することができる。そのため、LED照明11による光の照射を妨げることなく、照度センサ12を配置することができる。
【0056】
さらに、光拡散板35は吹出面37の全面に設けられているので、光を広範囲に拡散することができ、照度センサ12を配置可能な範囲を広くとることができる。
【実施例0057】
図6は、実施例4のLED照明装置を設けたファンフィルタユニットの構成の一例を示す断面図である。
【0058】
実施例4は、FFU30の吹出面37の一部に光拡散板35が設けられた点で、実施例3と異なる。
【0059】
図6に示すように、FFU30の吹出面37の一部に、LED照明11の光を拡散する光拡散板35が設けられている。光拡散板35は、吹出面37の一部にのみ設けられているので、フィルタ33を通過した空気は、吹出面37の光拡散板35が設けられていない部分を通過することにより、FFU30が搭載された装置内に供給される。
【0060】
光拡散板35がLED照明11の光を拡散するので、照度センサ12はLED照明11の照射面から外れた位置に配置しても照度を検知することができる。
【0061】
なお、光拡散板35の代わりに光を反射する反射板であってもよい。
【0062】
図6のLED照明装置において、実施例1と同様にLED照明スイッチ14がONであり、LED照明11の照度が予め定められた閾値以下であるときは、制御機器13は、上位機器20にアラーム信号を出力する。上位機器20は、LED照明装置10の制御機器13が出力したアラーム信号を受付けると、表示部への表示や、ランプの点灯、音声などにより、アラームを発してLED照明11の照度低下をユーザに知らせる。照度低下を知らされたユーザは、LED照明11を交換する。
【0063】
本実施例によれば、制御機器13は、LED照明11の照度が閾値以下であるときは、上位機器20にアラーム信号を出力するので、LED照明の照度低下を検知することができる。
【0064】
また、制御室に設置された上位機器20によりアラームを発するので、多数のLED照明を有する施設においてもLED照明の照度低下を容易に監視することができる。さらに、半導体製造装置に使用される場合には、半導体の製造に影響を与えることなく、LED照明11の照度低下をユーザに知らせることができる。
【0065】
また、LED照明11の光を拡散する光拡散板35を備えるので、照度センサ12をLED照明11の照射面から外れた位置に配置することができる。そのため、LED照明11による光の照射を妨げることなく、照度センサ12を配置することができる。
【0066】
さらに、光拡散板35は吹出面37の一部に設けられているので、FFU30から吹き出される空気の流れを妨げることなく、光を拡散することができる。
【実施例0067】
図7は、実施例5のLED照明装置を設けたファンフィルタユニットの構成の一例を示す断面図である。
【0068】
実施例5は、FFU30が搭載された半導体製造装置に照度センサ12が設けられた点で、実施例2と異なる。
【0069】
図7に示すように、FFU30は、半導体製造装置40の上部に搭載されている。照度センサ12は、半導体製造装置40の内部に設けられている。照度センサ12はLED照明11の照度を検知しやすいように、LED照明11の照射面に設けることが望ましいが、照度を検知できれば、特に設ける場所に制限はない。
【0070】
図7のLED照明装置において、実施例1と同様にLED照明スイッチ14がONであり、LED照明11の照度が予め定められた閾値以下であるときは、制御機器13は、上位機器20にアラーム信号を出力する。上位機器20は、LED照明装置10の制御機器13が出力したアラーム信号を受付けると、表示部への表示や、ランプの点灯、音声などにより、アラームを発してLED照明11の照度低下をユーザに知らせる。照度低下を知らされたユーザは、LED照明11を交換する。
【0071】
本実施例によれば、制御機器13は、LED照明11の照度が閾値以下であるときは、上位機器20にアラーム信号を出力するので、LED照明の照度低下を検知することができる。
【0072】
また、制御室に設置された上位機器20によりアラームを発するので、多数のLED照明を有する施設においてもLED照明の照度低下を容易に監視することができる。さらに、半導体の製造に影響を与えることなく、LED照明11の照度低下をユーザに知らせることができる。
【0073】
また、照度センサ12を半導体製造装置40の内部に配置しているので、LED照明11による光の照射やFFU30から吹き出される空気の流れを妨げることなく、照度センサ12を配置することができる。
【実施例0074】
図8は、実施例6のLED照明装置を設けたファンフィルタユニットの構成の一例を示す断面図である。
【0075】
実施例6は、半導体製造装置40の内部に光拡散板35が設けられた点で、実施例5と異なる。
【0076】
図8に示すように、半導体製造装置40の内部に、LED照明11の光を拡散する光拡散板35が設けられている。
【0077】
光拡散板35がLED照明11の光を拡散するので、照度センサ12はLED照明11の照射面から外れた位置に配置しても照度を検知することができる。
【0078】
図8では、LED照明11の照度を検知しやすいように、光拡散板35を照度センサ12に向けて配置しているが、光拡散板35の配置や向きはこれに限定されず、照度センサ12がLED照明11の照度を検知可能であればよい。
【0079】
なお、光拡散板35の代わりに光を反射する反射板であってもよい。
【0080】
図8のLED照明装置において、実施例1と同様にLED照明スイッチ14がONであり、LED照明11の照度が予め定められた閾値以下であるときは、制御機器13は、上位機器20にアラーム信号を出力する。上位機器20は、LED照明装置10の制御機器13が出力したアラーム信号を受付けると、表示部への表示や、ランプの点灯、音声などにより、アラームを発してLED照明11の照度低下をユーザに知らせる。照度低下を知らされたユーザは、LED照明11を交換する。
【0081】
本実施例によれば、制御機器13は、LED照明11の照度が閾値以下であるときは、上位機器20にアラーム信号を出力するので、LED照明の照度低下を検知することができる。
【0082】
また、制御室に設置された上位機器20によりアラームを発するので、多数のLED照明を有する施設においてもLED照明の照度低下を容易に監視することができる。さらに、半導体の製造に影響を与えることなく、LED照明11の照度低下をユーザに知らせることができる。
【0083】
また、照度センサ12を半導体製造装置40の内部に配置しているので、LED照明11による光の照射やFFU30から吹き出される空気の流れを妨げることなく、照度センサ12を配置することができる。
【0084】
さらに、LED照明11の光を拡散する光拡散板35を備えるので、照度センサ12をLED照明11の照射面から外れた位置に配置することができる。そのため、LED照明11による光の照射を妨げることなく、照度センサ12を配置することができる。
【実施例0085】
図9は、実施例7のLED照明装置の構成の一例を示す図である。
【0086】
実施例7では、複数のLED照明11が部屋に設けられた例について説明する。
【0087】
図9に示すように、部屋50の上部には、部屋50の室内を照明するために、複数のLED照明11a,11bが設けられている。また、部屋50の壁には、LED照明11a,11bの照度を検知可能な位置に、照度センサ12が設けられている。
【0088】
また、LED照明装置10は、ユーザがLED照明11a,11bを各々ON/OFFするためのLED照明スイッチ14a,14bと、LED照明11のON/OFFを各々検出するON/OFF検出部15a,15bとを備える。
【0089】
図9のLED照明装置において、LED照明スイッチ14a,14bの少なくとも一つがONであり、LED照明11a,11bの照度が予め定められた閾値以下であるときは、制御機器13は、上位機器20にアラーム信号を出力する。
【0090】
本実施例では、部屋50に複数のLED照明11a,11bが設けられており、点灯しているLED照明の数によって照度が異なる。例えば、LED照明11aが点灯しており、LED照明11bが消灯している場合は、LED照明11a,11bが両方点灯している場合より照度が低くなる。そのため、閾値は、ON/OFF検出部15a,15bによりONが検出されたLED照明の数ごとに設定される。
【0091】
制御機器13は、ON/OFF検出部15a,15bが出力したON/OFF信号に基づいて、LED照明スイッチがONになっているLED照明の数を算出し、算出されたLED照明の数に対応した閾値を用いてLED照明11a,11bの照度が閾値以下であるか判断する。
【0092】
上位機器20は、LED照明装置10の制御機器13が出力したアラーム信号を受付けると、表示部への表示や、ランプの点灯、音声などにより、アラームを発してLED照明11の照度低下をユーザに知らせる。照度低下を知らされたユーザは、LED照明11を交換する。
【0093】
本実施例において、上位機器20は、例えば、病院のような多数の部屋を有する施設の制御室に設けられる。これにより、制御室から施設内の各部屋のLED照明の照度低下を監視することができる。
【0094】
なお、本実施例では、部屋50に一つの照度センサ12が設けられた例について説明したが、複数設けてられていてもよい。また、上記実施例のように光拡散板を設けてもよい。
【0095】
本実施例によれば、制御機器13は、LED照明11a,11bの照度が閾値以下であるときは、上位機器20にアラーム信号を出力するので、LED照明の照度低下を検知することができる。
【0096】
また、制御室に設置された上位機器20によりアラームを発するので、多数のLED照明を有する施設においてもLED照明の照度低下を容易に監視することができる。
【0097】
また、閾値はON/OFF検出部15a,15bによりONが検出されたLED照明の数ごとに設定されるので、一つの部屋に複数のLED照明が設けられた場合にも、LED照明の照度低下を正確に検知することができる。
【0098】
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0099】
10 LED照明装置
11 LED照明
12 照度センサ
13 制御機器
14 LED照明スイッチ
15 ON/OFF検出部
20 上位機器
30 FFU
34 チャンバ
35 光拡散板
40 半導体製造装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9