(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129419
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】バスバ
(51)【国際特許分類】
H01M 50/503 20210101AFI20240919BHJP
【FI】
H01M50/503
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038621
(22)【出願日】2023-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】大塚 祐一郎
(72)【発明者】
【氏名】中山 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】村越 元貴
(72)【発明者】
【氏名】加藤 元
(72)【発明者】
【氏名】片岡 真之
(72)【発明者】
【氏名】北島 量彬
【テーマコード(参考)】
5H043
【Fターム(参考)】
5H043AA05
5H043BA00
5H043FA04
5H043JA02F
5H043JA07F
5H043JA08F
5H043KA27F
(57)【要約】
【課題】梱包箱を小さくして、梱包費、輸送費の削減を図ったバスバを提供する。
【解決手段】第1バスバ部2は、長尺状の第1平板部21と、長尺状の第2平板部22と、第1平板部21及び第2平板部22の間に設けられ、第1平板部21及び第2平板部22の幅方向に沿って折り曲げられた折り曲げ部23と、を有する。長尺状の第2バスバ部3は、第1バスバ部2とは別体に設けられる。第2バスバ部3は、長手方向の一端部31が第1平板部21に重ねられ、第1平板部21の厚さ方向に沿った回転軸回りに回転自在となるように第1平板部21に取り付けられた。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状の第1平板部と、長尺状の第2平板部と、前記第1平板部及び前記第2平板部の間に設けられ、前記第1平板部及び前記第2平板部の幅方向に沿って折り曲げられた折り折り曲げ部と、を有する第1バスバ部と、
前記第1バスバ部とは別体に設けられた長尺状の第2バスバ部と、を備え、
前記第2バスバ部は、長手方向の一端部が前記第1平板部に重ねられ、前記第1平板部の厚さ方向に沿った回転軸回りに回転自在となるように前記第1平板部に取り付けられた、
バスバ。
【請求項2】
請求項1に記載のバスバにおいて、
前記回転軸となる第1ボルトと、
前記第1ボルトに螺合される第1ナットと、
第2ボルトと、
前記第2ボルトに螺合される第2ナットと、を備え、
前記第1平板部及び前記第2バスバ部には、前記第1ボルトを通す第1挿通孔と、前記第2バスバ部の前記長手方向の他端部が前記折り折り曲げ部から離れた展開位置まで回転した状態で互いに重なり合い、前記第2ボルトを通す第2挿通孔と、が各々設けられている、
バスバ。
【請求項3】
請求項2に記載のバスバにおいて、
前記第1平板部及び前記第2バスバ部のうち一方の前記第2挿通孔には、前記第2ボルトを圧入する弾性部材から構成された圧入部が挿入され、
前記第1平板部及び前記第2バスバ部のうち他方には、前記第2挿通孔に重なる位置に前記第2ナットが固定されている、
バスバ。
【請求項4】
請求項2に記載のバスバにおいて、
前記第1ナットは、前記第1ボルトを圧入する弾性部材から構成された圧入部を有する、
バスバ。
【請求項5】
請求項2に記載のバスバにおいて、
前記第1平板部及び前記第2バスバ部のうち一方には、前記第1挿通孔に重なる位置に前記第1ナットが固定されている、
バスバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バスバに関する。
【背景技術】
【0002】
電池パックには、電池パックを囲うようにL字状またはU字状のバスバが取り付けられている(特許文献1)。この電池パックに取り付けられるバスバは、サイズが例えば1mを越えるような大型のものである。このため、梱包箱のサイズが大きくなり、梱包費、輸送費がかかる、という課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、梱包箱を小さくして、梱包費、輸送費の削減を図ったバスバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述した目的を達成するために、本発明に係るバスバは、下記を特徴としている。
長尺状の第1平板部と、長尺状の第2平板部と、前記第1平板部及び前記第2平板部の間に設けられ、前記第1平板部及び前記第2平板部の幅方向に沿って折り曲げられた折り折り曲げ部と、を有する第1バスバ部と、
前記第1バスバ部とは別体に設けられた長尺状の第2バスバ部と、を備え、
前記第2バスバ部は、長手方向の一端部が前記第1平板部に重ねられ、前記第1平板部の厚さ方向に沿った回転軸回りに回転自在となるように前記第1平板部に取り付けられた、
バスバであること。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、梱包箱を小さくして、梱包費、輸送費の削減を図ったバスバを提供することができる。
【0007】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、第2バスバ部が展開位置にあるときの本発明のバスバの一実施形態を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、第2バスバ部が収容位置にあるときの
図1に示すバスバの斜視図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態における
図1のA-A線断面図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態における
図2のB-B線断面図である。
【
図5】
図5は、
図2に示すバスバを梱包箱に収容した状態を示す図である。
【
図6】
図6は、第2実施形態における
図1のA-A線断面図である。
【
図7】
図7は、第2実施形態における
図2のB-B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0010】
以下、説明の便宜上、
図1~
図7に示すように、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」及び「下」を定義する。「前後方向」、「左右方向」及び「上下方向」は、互いに直交している。
【0011】
図1及び
図2などに示すバスバ1は、箱型の電池パックに、電池パックを囲うように取り付けられ、全体として略L字状に形成されている。バスバ1は、それぞれ別体に設けられた第1バスバ部2と、第2バスバ部3と、を備えている。第1バスバ部2は、金属板に打ち抜き加工、折り曲げ加工を施して形成され、第1平板部21、第2平板部22及び折り曲げ部23が1枚の金属板によって一体に形成されている。
【0012】
第1平板部21及び第2平板部22は各々平板状に設けられている。第1平板部21は前後方向に長尺に設けられ、第2平板部22は左右方向に長尺に設けられている。本実施形態では、第1平板部21の長さが、第2平板部22の長さよりも短く設けられている。
【0013】
折り曲げ部23は、第1平板部21及び第2平板部22の間に設けられ、第1平板部21及び第2平板部22の幅方向に沿って折り曲げられている。本実施形態では、折り曲げ部23は、第1平板部21及び第2平板部22の間に2箇所設けられている。折り曲げ部23を設けることにより、第1平板部21及び第2平板部22の厚さ方向は互いに異なる。本実施形態では、第1平板部21は、厚さ方向が左右方向に沿うように設けられ、第2平板部22は、厚さ方向が前後方向に沿うように設けられる。
【0014】
第2バスバ部3は、平板状に設けられ、前後方向に長尺に設けられている。第2バスバ部3は、厚さ方向が左右方向に沿うように設けられ、長手方向の一端部31が第1平板部21に重ねられる。本実施形態では、第2バスバ部3は、第1平板部21において第2平板部22が延在している側(右側)とは反対側(左側)に重ねられる。第2バスバ部3は、第1平板部21の厚さ方向(左右方向)に沿った回転軸回りに回転自在となるように第1平板部21に取り付けられている。
【0015】
次に、上述した第2バスバ部3の回転機構について、
図3及び
図4を参照して説明する。
図3は、
図1のA-A線断面図である。
図4は、
図2のB-B線断面図である。なお、
図3及び
図4は、図面を簡単にするため後述するボルト4,6、ナット7については断面ではなく側面となっている。バスバ1は、回転軸としてのボルト4(=第1ボルト)と、ボルト4に螺合されるナット5(=第1ナット)と、を備えている。
【0016】
ボルト4は、金属製である。第1平板部21及び第2バスバ部3には、ボルト4を通す挿通孔211,311(=第1挿通孔)が各々設けられている。挿通孔211は、第1平板部21の折り曲げ部23から離れた側の端部に設けられている。挿通孔311は、第2バスバ部3の一端部31に設けられている。
【0017】
本実施形態ではナット5は、金属製のナット本体51と、圧入部52と、を有している。ナット本体51は、円柱状に設けられ、内周面にボルト4に螺合するネジ溝が設けられている。圧入部52は、リング状に設けられ、ナット本体51内に収容されている。圧入部52は、樹脂(例えばナイロン)などの弾性部材から構成され、ナット本体51に螺合されたボルト4が圧入される。本実施形態では、ナット5は、第1平板部21の挿通孔211に重なる位置に溶接などにより固定されている。ナット5は、第1平板部21の第2バスバ部3とは反対側の面に固定される。
【0018】
以上の構成によれば、
図1に示す展開位置と、
図2に示す収容位置と、の間で第2バスバ部3を回転軸(ボルト4)回りに回転させることができる。
図1に示すように展開位置において、第2バスバ部3の長手方向の他端部32は、折り曲げ部23から離れた位置となる。展開位置においては、第1平板部21の端部と、第2バスバ部3の一端部31とが重なり、バスバ1の前後方向の長さは、第1平板部21と第2バスバ部3の長さを合わせた長さと略等しくなる。
【0019】
図2に示すように、収容位置において、第2バスバ部3の他端部32は、折り曲げ部23に近づいた位置となる。本実施形態では、第1平板部21の長さと、第2バスバ部3との長さはほぼ同じに設けられている。このため、収容位置においては、第1平板部21と第2バスバ部3とがほぼ全長に亘って重なり、バスバ1の前後方向の長さは、第1平板部21または第2バスバ部3の長さとほぼ等しくなる。即ち、収容位置におけるバスバ1の前後方向の長さは、展開位置におけるバスバ1の前後方向の長さの略半分とすることができる。
【0020】
また、
図3及び
図4に示すように、本実施形態においてバスバ1は、第2バスバ部3を展開位置で固定するためのボルト6(=第2ボルト)と、ボルト6に螺合されるナット7(=第2ナット)と、を備えている。ボルト6及びナット7は、金属製である。第1平板部21及び第2バスバ部3には、第2バスバ部3を展開位置まで回転した状態で互いに重なり合い、ボルト6を通す挿通孔212、312(=第2挿通孔)が各々設けられている。
【0021】
本実施形態では、挿通孔212は、挿通孔211よりも折り曲げ部23から離れた側に設けられている。本実施形態では、挿通孔311は、挿通孔312よりも第2バスバ部3の端部側に設けられている。従って、第2バスバ部3が収容位置にあるときには、
図4に示すように、挿通孔312は、挿通孔311よりも折り曲げ部23側に位置する。第2バスバ部3が展開位置にあるときには、
図3に示すように、挿通孔312は、挿通孔311よりも折り曲げ部23から離れた側に位置し、挿通孔212に重なる。
【0022】
金属製のナット7は、円筒状に設けられ、内周面にボルト6を螺合するネジ溝が設けられた周知のナットである。第2バスバ部3の挿通孔312には、ボルト6を圧入する圧入部8が挿入されている。圧入部8は、樹脂(例えばナイロン)などの弾性部材から構成されたリング状に設けられている。圧入部8は、挿通孔312内に挿通されたボルト6が圧入される。また、ナット7は、第2バスバ部3の挿通孔212に重なる位置に溶接などにより固定されている。ナット7は、第2バスバ部3とは反対側の面に溶接される。
【0023】
次に、上述したバスバ1の製造から電池ユニットまでの取り付けについて説明する。金属板により、第1バスバ部2と第2バスバ部3とを別体に製造する。次に、
図4に示すように、第1平板部21の挿通孔211に重なる位置にナット5を溶接し、挿通孔212に重なる位置にナット7を溶接する。次に、ボルト4を挿通孔211、311に通し、ナット5に螺合させる。このとき、ボルト4の先端がナット5から突出しないようにして、ボルト4の頭部と第2バスバ部3とに大きく隙間を空けて、第2バスバ部3が回転しやすいようにする。
【0024】
次に、第2バスバ部3の他端部32を折り曲げ部23に向けて回転させ、収容位置とする。また、第2バスバ部3の挿通孔312内に圧入部8を挿入し、圧入部8内にボルト6を圧入させる。そして、
図4に示すように、バスバ1にボルト6とナット7が固定され、
図2に示すように、第2バスバ部3が収容位置の状態で、バスバ1を梱包箱10内に収容する。このとき、例えば、
図5に示すように、平面上に2つのバスバ1,1を収容することができる。具体的には、2つのバスバ1,1の第2平板部22同士が対向し、第1平板部21、第2バスバ部3同士が対向するように梱包箱10内に配置される。
【0025】
梱包箱10に梱包されたバスバ1は、電池パックへの取り付け工場に輸送される。工場に輸送されると、第2バスバ部3の他端部32を折り曲げ部23から離すように回転させ、展開位置とする。第2バスバ部3を展開位置とすると、
図3に示すように、挿通孔212、312が重なる。ボルト6をさらに押し込んで挿通孔212を通ってナット7に螺合させる。また、ボルト4をさらにナット5に螺合させて、ボルト4の頭部とナット5との間に第1バスバ部2及び第2バスバ部3を挟み込む。即ち、2箇所で第1バスバ部2及び第2バスバ部3がボルト締結され、第2バスバ部3が展開位置で固定される。第2バスバ部3が展開位置で固定されたバスバ1を電池パックに取り付ける。
【0026】
上述した実施形態によれば、第2バスバ部3は、長手方向の一端部31が第1平板部21に重ねられ、第1平板部21の厚さ方向に沿った回転軸回りに回転自在となるように第1平板部21に取り付けられる。これにより、第2バスバ部3を
図1に示す展開位置と、
図2に示す収容位置との間で回転させることができる。上述したように収容位置ではバスバ1の前後方向の長さは展開位置の半分と短くすることができる。このため、梱包箱10の大きさも小さくすることができ、梱包費、輸送費の削減を図ることができる。
【0027】
上述した実施形態によれば、第1平板部21及び第2バスバ部3には、ボルト4を通す挿通孔211、311と、第2バスバ部3の長手方向の他端部32が折り曲げ部23から離れた展開位置まで回転した状態で互いに重なり合い、ボルト6を通す挿通孔212、312と、が各々設けられている。これにより、2箇所でボルド締めすることができ、第2バスバ部3を強固に展開位置で固定することができる。
【0028】
上述した実施形態によれば、挿通孔312内には、ボルト6を圧入する圧入部8が挿入され、第1平板部21には、挿通孔212に重なる位置にナット7が固定されている。圧入部8により収容位置のときに干渉することのない位置でボルト6を仮係止できる。ボルト6を仮係止し、ナット7を固定した状態で第2バスバ部3を収容位置にして梱包、搬送することができる。このため、第2バスバ部3を展開位置に固定する際にボルト6とナット7をセットする必要もなく、またその際にボルト6、ナット7を落下させる懸念もないため、固定作業が容易となる。
【0029】
上述した実施形態によれば、ナット5は、圧入部52を有する。これにより、ボルト4の頭部と第2バスバ部3との隙間を大きく開けた状態で、ナット5に強固に仮係止することができる。
【0030】
上述した実施形態によれば、第1平板部21には、挿通孔211に重なる位置にナット5が溶接により固定されている。これにより、ナット5を落下させる懸念がなく、第1バスバ部2、第2バスバ部3にボルト4、ナット5を取り付ける作業が容易となる。
【0031】
(第2実施形態)
上述した実施形態によれば、バスバ1の第2バスバ部3が収容位置にある状態でボルト6とナット7が取り付けられていたが、これに限ったものではない。例えば、ボルト6,ナット7を取り付けない状態でバスバ1を輸送して、電池パックへの取り付け工場で第2バスバ部3を展開位置に固定する際にボルト6,ナット7を取り付けるようにしてもよい。
【0032】
この場合、例えば、
図6及び
図7に示す構成とすることが考えられる。
図6及び
図7において、上述した第1実施形態で既に説明した
図3及び
図4に示すバスバ1と同等の部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0033】
第2実施形態では、ボルト4、ナット5の代わりに両端にフランジが設けられたピン4Bが第1平板部21及び第2バスバ部3に設けた挿通孔211,311内に挿入されている。また、第1平板部21及び第2バスバ部3に挿通孔212、312をそれぞれ2箇所設けている。第1平板部21においては、2つの挿通孔212,212の間に挿通孔211が設けられている。第2バスバ部3においては、2つの挿通孔312,312の間に挿通孔312が設けられている。
【0034】
そして、
図7に示すように、後述するボルト6B、ナット7Bを取り付けない状態で、第2バスバ部3を収容位置にして梱包し、電池パックの取り付け工場まで輸送する。電池パックの取り付け工場で、
図6に示すように、第2バスバ部3を展開位置にして、2本のボルト6Bを2つの挿通孔212,312内にそれぞれ挿入して、ナット7B,7Bでボルト締めする。これにより、第2バスバ部3を展開位置に強固に固定することができる。
【0035】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0036】
第1実施形態では、ナット5を第1平板部21に溶接して固定していたがこれに限ったものではない。ナット5はボルト4に螺合しているだけでよく、第1平板部21に溶接しなくてもよい。
【0037】
また、第1実施形態では、ナット5は、圧入部52を有していたが、これに限ったものではない。圧入部52はなくてもよい。
【0038】
また、上述した実施形態では、第1バスバ部2は、略L字状に設けていたが、これに限ったものではない。第1バスバ部2は、第2平板部22の右側を前側に向けて折り曲げて略U字状に設け、2つの第1平板部21を設けるようにしてもよい。そして、この2つの第1平板部21に対して回転自在に2つの第2バスバ部3を各々取り付けてもよい。
【0039】
また、上述した実施形態では、展開位置にある第2バスバ部3をボルト締めにより第1平板部21に固定していたが、これに限ったものではない。リベットを用いて固定してもよい。
【0040】
また、上述した実施形態では、第2バスバ部3は、第1平板部21の左側に重ねられていたが、これに限ったものではない。第2バスバ部3は、第1平板部21の右側に重ねられていてもよい。
【0041】
ここで、上述した本発明に係るバスバの実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[5]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
長尺状の第1平板部(21)と、長尺状の第2平板部(22)と、前記第1平板部(21)及び前記第2平板部(22)の間に設けられ、前記第1平板部(21)及び前記第2平板部(22)の幅方向に沿って折り曲げられた折り折り曲げ部(23)と、を有する第1バスバ部(2)と、
前記第1バスバ部(2)とは別体に設けられた長尺状の第2バスバ部(3)と、を備え、
前記第2バスバ部(3)は、長手方向の一端部(31)が前記第1平板部(21)に重ねられ、前記第1平板部(21)の厚さ方向に沿った回転軸回りに回転自在となるように前記第1平板部(21)に取り付けられた、
バスバ(1)。
【0042】
上記[1]の構成によれば、第2バスバ部(3)を、第2バスバ部(3)の他端部(32)を折り曲げ部(23)から離した展開位置と他端部(32)を折り曲げ部(23)に近づけた収容位置との間で回転させることができる。収容位置ではバスバ(1)の長さは展開位置よりも短くすることができる。このため、梱包箱(10)の大きさも小さくすることができ、梱包費、輸送費の削減を図ることができる。
【0043】
[2]
[1]に記載のバスバ(1)において、
前記回転軸となる第1ボルト(4)と、
前記第1ボルト(4)に螺合される第1ナット(5)と、
第2ボルト(6)と、
前記第2ボルト(6)に螺合される第2ナット(7)と、を備え、
前記第1平板部(21)及び前記第2バスバ部(3)には、前記第1ボルト(4)を通す第1挿通孔(211,311)と、前記第2バスバ部(3)の前記長手方向の他端部(32)が前記折り曲げ部(23)から離れた展開位置まで回転した状態で互いに重なり合い、前記第2ボルト(6)を通す第2挿通孔(212,312)と、が各々設けられている、
バスバ(1)。
【0044】
上記[2]の構成によれば、2箇所でボルド締めすることができ、第2バスバ部(3)を強固に展開位置で固定することができる。
【0045】
[3]
[2]に記載のバスバ(1)において、
前記第1平板部(21)及び前記第2バスバ部(3)のうち一方の前記第2挿通孔(212,312)には、前記第2ボルト(6)を圧入する弾性部材から構成された圧入部(8)が挿入され、
前記第1平板部(21)及び前記第2バスバ部(3)のうち他方には、前記第2挿通孔(212,312)に重なる位置に前記第2ナット(7)が固定されている、
バスバ(1)。
【0046】
上記[3]の構成によれば、圧入部(8)により収容位置のときに干渉することのない位置で第2ボルト(6)を仮係止できる。第2ボルト(6)を仮係止し、第2ナット(7)を固定した状態で第2バスバ部(3)を収容位置にして梱包、搬送することができる。このため、第2バスバ部(3)を展開位置に固定する際に第2ボルト(6)と第2ナット(7)をセットする必要もなく、またその際に第2ボルト(6)、第2ナット(7)を落下させる懸念もないため、固定作業が容易となる。
【0047】
[4]
[2]に記載のバスバ(1)において、
前記第1ナット(5)は、前記第1ボルト(4)を圧入する弾性部材から構成された圧入部(8)を有する、
バスバ(1)。
【0048】
上記[4]の構成によれば、第1ボルト(4)の頭部と第2バスバ部(3)との隙間を大きく開けた状態で、ナット5に強固に仮係止することができる。
【0049】
[5]
[2]に記載のバスバ(1)において、
前記第1平板部(21)及び前記第2バスバ部(3)のうち一方には、前記第1挿通孔(211,311)に重なる位置に前記第1ナット(5)が固定されている、
バスバ(1)。
【0050】
上記[5]の構成によれば、第1ナット(5)を落下させる懸念がなく、第1バスバ部(2)、第2バスバ部(3)に第1ボルト(4)、第1ナット(5)を取り付ける作業が容易となる。
【符号の説明】
【0051】
1 バスバ
2 第1バスバ部
3 第2バスバ部
4 ボルト(第1ボルト、回転軸)
4B ピン(回転軸)
5 ナット(第1ナット)
6 ボルト(第2ボルト)
7 ナット(第2ナット)
8 圧入部
21 第1平板部
22 第2平板部
23 折り曲げ部
31 一端部
32 他端部
211,311 挿通孔(第1挿通孔)
212,312 挿通孔(第2挿通孔)