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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129424
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】物品保管装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20240919BHJP
【FI】
B65G1/04 551A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038631
(22)【出願日】2023-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003355
【氏名又は名称】株式会社椿本チエイン
(74)【代理人】
【識別番号】100153497
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 信男
(74)【代理人】
【識別番号】100138254
【弁理士】
【氏名又は名称】澤井 容子
(72)【発明者】
【氏名】岡本 正吾
(72)【発明者】
【氏名】松田 治隆
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022AA15
3F022FF01
3F022JJ08
3F022KK11
3F022KK14
3F022MM01
3F022MM13
3F022MM17
3F022MM51
3F022MM57
3F022NN05
(57)【要約】
【課題】簡単な構成で、保管棚内の収容効率を向上でき、搬送台車の構成が複雑化することなく、安定した物品の出し入れを可能とする物品保管装置を提供すること。
【解決手段】搬送路Rと、搬送空間Sの側方に配置された保管棚110と、搬送路Rを移動し保管棚110の側方に物品Wを移動可能な搬送台車120とを有する物品保管装置100であって、保管棚110は、物品Wを載置可能な保管トレイ(保管載置部)112と、物品Wを搬送空間Sに進退移動する進退移動機構113とを有し、搬送台車120は、物品Wを保持可能な物品保持機構113と、搬送路R上を移動可能な駆動機構123とを有し、物品保持機構124は、搬送空間Sに移動した保管トレイ(保管載置部)112上の物品Wを、上方または下方から保持すること。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送路と、前記搬送路の下方の搬送空間の側方に配置された保管棚と、前記搬送路を移動し前記保管棚の側方に物品を移動可能な搬送台車とを有する物品保管装置であって、
前記保管棚は、物品を載置可能な保管載置部と、物品を前記保管棚から前記搬送空間に進退移動する進退移動機構とを有し、
前記搬送台車は、前記物品を保持可能な物品保持機構と、前記搬送路上を移動可能な駆動機構とを有し、
前記物品保持機構は、前記搬送空間に移動した物品を、上方または下方から保持することを特徴とする物品保管装置。
【請求項2】
前記進退移動機構は、前記保管載置部を進退移動することを特徴とする請求項1に記載の物品保管装置。
【請求項3】
前記搬送台車は、前記物品保持機構を昇降する昇降移動機構を有することを特徴とする請求項1に記載の物品保管装置。
【請求項4】
前記保管棚は、前記保管載置部を上下方向に複数収容可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の物品保管装置。
【請求項5】
前記保管棚は、前記保管載置部を水平方向にのみ複数収容可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の物品保管装置。
【請求項6】
前記搬送路は、天井に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の物品保管装置。
【請求項7】
前記搬送空間の下方には、上面を開放した補助保管棚が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の物品保管装置。
【請求項8】
前記補助保管棚は、前記搬送空間の下方に設けられ上面を開放した開口部と、前記開口部の側方に設けられ前記保管載置部を収容可能に構成された補助保管空間と、物品を前記補助保管空間から前記開口部へ進退移動可能な補助進退移動機構とを有することを特徴とする請求項7に記載の物品保管装置。
【請求項9】
前記保管棚は、天井から吊り下げられていることを特徴とする請求項1に記載の物品保管装置。
【請求項10】
前記保管棚は、前記搬送路の少なくとも直線に形成された経路のすべての側方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の物品保管装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送空間の側方に配置された保管棚と、搬送路を移動し保管棚から物品を出し入れ可能な搬送台車とを有する物品保管装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、搬送空間の側方に配置された保管棚と、搬送路を移動して保管棚から物品を出し入れする搬送台車とを有する物品保管装置は、例えば、特許文献1等で公知である。
【0003】
この特許文献1に記載の物品保管装置(物品搬送設備)は、天井側に形成される搬送路(走行レール11)と、搬送路(走行レール11)の下方の搬送空間の側方に配置された保管棚(天井保管棚20)と、搬送路(走行レール11)を移動し保管棚(天井保管棚20)から物品(フープ90)を出し入れ可能な搬送台車(天井搬送車12)とを有している。
保管棚(天井保管棚20)には、物品(フープ90)が載置される保管載置部(載置部21・22)が設けられ、保管載置部(載置部21・22)は、搬送台車(天井搬送車12)との間で物品(フープ90)の移載が行われる位置を基準に昇降移動が可能であるように構成されているものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-96668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記特許文献等で公知の物品保管装置は、未だ改善の余地があった。
すなわち、特許文献1で公知の物品保管装置は、搬送台車が物品を出し入れ可能な高さまで保管載置部を移動させているため、上下方向に保管載置部が移動可能な空間を確保する必要があり、収容効率が低減してしまう虞があった。
また、保管棚内を複数の保管載置部を搬送台車が物品を出し入れ可能な高さまで循環移動できるような構成にすることも可能だが、保管棚の構成が複雑となり、メンテンナンス頻度が増加し、コストアップに繋がる虞があった。
【0006】
さらに、搬送台車と保管載置部との間で物品を出し入れする際、搬送台車側に設けたアームを保管載置部側に伸ばす構成とした場合、物品を保持したアームにかかるモーメントによって搬送台車が傾いたりふらつくことがないように強固に構成する必要があり、装置構成が複雑化し、コストアップする虞があった。
また、物品を出し入れする際に搬送台車の位置を安定化させるために、搬送台車に保管棚を掴んだり突っ張るような構成を設けることがあるが、搬送台車の構成が複雑化する虞があった。
【0007】
本発明は、これらの問題点を解決するものであり、簡単な構成で、保管棚内の収容効率を向上でき、搬送台車の構成が複雑化することなく、安定した物品の出し入れを可能とする物品保管装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の物品保管装置は、搬送路と、前記搬送路の下方の搬送空間の側方に配置された保管棚と、前記搬送路を移動し前記保管棚の側方に物品を移動可能な搬送台車とを有する物品保管装置であって、前記保管棚は、物品を載置可能な保管載置部と、物品を前記保管棚から前記搬送空間に進退移動する進退移動機構とを有し、前記搬送台車は、前記物品を保持可能な物品保持機構と、前記搬送路上を移動可能な駆動機構とを有し、前記物品保持機構は、前記搬送空間に移動した物品を、上方または下方から保持することを特徴とすることにより、前記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る物品保管装置は、保管棚には物品を搬送空間に進退移動する進退移動機構が設けられているため、保管棚に保管載置部を上下方向に多段配置することもでき、保管載置部を搬送路の直下にのみ配置して搬送台車が直接物品を出し入れする場合に比べて収容効率を向上できる。
また、搬送台車の物品保持機構は、進退移動機構によって搬送空間に移動した物品を、上方または下方から保持するため、搬送台車が物品を出し入れする際、搬送台車側が横方向に物品を移動することがなく、物品出し入れ時のモーメントの発生を考慮して搬送台車を強固に構成する必要がなく、装置構成を簡素化でき、コストアップを抑制できる。
【0010】
請求項2に記載の構成によれば、進退移動機構は、保管載置部を進退移動するため、物品を進退移動機構が保持することなく搬送台車の上方または下方に移動させることができ、物品保持機構による物品の保持タイミングの自由度が向上する。
請求項3に記載の構成によれば、搬送台車は、物品保持機構を昇降する昇降移動機構を有しているため、保管棚に保管載置部が上下方向に多段配置されていた場合でも、物品を出し入れする対象の保管載置部に物品保持機構が高さを合わせることができるため、搬送台車を複数設ける必要がない。
また、搬送台車によって出し入れする物品の高さが統一されていない場合、物品の高さに合わせて搬送台車の物品保持機構を昇降させて高さを適宜合わせることができる。
【0011】
請求項4に記載の構成によれば、保管棚は、保管載置部を上下方向に複数収容可能に構成されているため、収容効率を向上できる。
請求項5に記載の構成によれば、保管棚は、保管載置部を左右方向に複数収容可能に構成されているため、例えば、物品の保管棚への搬入出位置での作業時の高さを保管載置部と同じ高さにすることで、搬送台車の物品保持機構を昇降移動させることなく物品を搬入出可能となり、搬送台車の構成を水平移動にのみ対応した構成へ簡素化でき、製造コストやメンテナンスコストを抑制できる。
【0012】
請求項6に記載の構成によれば、搬送路は、天井に設けられているため、搬送台車を天井に近い位置に配置することができ、天井に近い位置に設けた保管載置部に対しても物品の出し入れの対応ができ、保管棚内に上下方向により一層効率的に保管載置部を配置することができる。
また、搬送路や保管棚の直下を作業スペースや通路等に使用することもできるため、搬送路に沿った天井部分に自由に保管棚を配置できるため、デッドスペースであった頭上空間を有効活用できスペース効率が向上するとともに、物品保管装置のメンテナンス時のアクセスがしやすくなる等、作業効率が向上する。
請求項7に記載の構成によれば、搬送空間の下方には、上面を開放した補助保管棚が設けられているため、搬送空間の側方だけでなく、搬送空間の下方にも物品を出し入れ可能な設備を設けることができ、より一層物品の収容効率を向上できる。
【0013】
請求項8に記載の構成によれば、補助保管棚は、搬送空間の下方に設けられ上面を開放した開口部と、開口部の側方に設けられ保管載置部を収容可能に構成された補助保管空間と、物品を補助保管空間から開口部へ進退移動可能な補助進退移動機構とを有するため、補助保管棚内に保管載置部をより一層多く配置することができる。
また、補助保管棚を保管棚と別個の構成とすることもできるため、例えば、保管棚と補助保管棚との間に作業スペースや移動スペースを設けることもでき、収容効率を向上するとともに物品保管装置全体のレイアウトの自由度を向上できる。
請求項9に記載の構成によれば、保管棚は、天井から吊り下げられているため、保管棚と地上側とを繋ぐ柱等を設けずに、作業スペースや通路等をより一層自由に配置することができる。
【0014】
請求項10に記載の構成によれば、保管棚は、搬送路の少なくとも直線に形成された経路のすべての側方に配置されているため、より一層物品の収容効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る物品保管装置100の側面図。
図2】本発明の一実施形態に係る物品保管装置100の正面図。
図3】本発明の一実施形態に係る物品保管装置100のA部拡大図。
図4】本発明の一実施形態に係る物品保管装置100のB部拡大図。
図5】本発明の一実施形態に係る物品保管装置100による、物品Wの搬出手順1を示す正面図。
図6】本発明の一実施形態に係る物品保管装置100による、物品Wの搬出手順2を示す正面図。
図7】本発明の一実施形態に係る物品保管装置100による、物品Wの搬出手順3を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明の一実施形態に係る物品保管装置100について、図面に基づいて説明する。
【0017】
本発明の一実施形態に係る物品保管装置100は、図1乃至図4に示すように、天井Tから吊り下げられた保管棚110と、天井Tに接続されたレール状の搬送路R上を移動可能な搬送台車120とを有している。
【0018】
保管棚110は、天井Tに接続し搬送路Rの側方から下方に延びる複数の接続柱111と、接続柱111に沿って上下方向および左右方向に複数設けられた保管載置部である保管トレイ112と、保管トレイ112を搬送路Rの下方の搬送空間Sに進退移動する進退移動機構113とを有しており、床面Gには接続されていない。
保管トレイ112は、物品Wを載置可能に構成されており、上下方向に複数設けられた保管トレイ112は、物品Wの高さ以上離れた間隔で配置されている。
これによって、保管棚110内の上方から下方までの空間に効率的に物品Wを収容可能できる。
【0019】
搬送台車120は、本体部121と、レール状の搬送路R上を走行する走行ローラ122と、走行ローラ122を駆動する駆動機構123と、本体部121の下部に設けられた物品保持機構124と、物品保持機構124を昇降する昇降移動機構126とを有している。
物品保持機構124の下部には、搬入出対象である物品Wの上部に設けられた持ち手Whを保持可能に構成されたハンガー125が設けられている。
【0020】
次に、本発明の一実施形態に係る物品保管装置100による、保管トレイ112上に載置された物品Wの搬出手順について、図3乃至図7を用いて説明する。
【0021】
まず、搬送台車120を搬出対象の物品Wが保管されている保管トレイ112の位置まで搬送路Rに沿って移動させる。
次に、図5に示すように、進退移動機構113を動作させ、物品Wを載置した状態の保管トレイ112を搬送空間Sに進出させる。
【0022】
さらに、搬送台車120の昇降移動機構126を動作させて物品保持機構124を下降して搬送空間Sに移動させた物品Wの近傍に到達させた後、図6に示すように、物品Wの上部に設けられた持ち手Whをハンガー125で保持することで、物品Wを物品保持機構124によって保持することができる。
このとき、物品Wは搬送空間Sに移動しており、物品保持機構124は、本体部121の下方に位置しており、物品保持機構124の下方に位置している物品Wを保持するため、物品保持機構124や本体部121に対して、横方向からのモーメントが発生することがなく、本体部121や物品保持機構124が横方向に傾くなどして保管棚110に接触するような虞がない。
【0023】
また、本体部121や物品保持機構124の傾きを防止するような強固な構造を設ける必要がないため、コストアップを抑えることができる。
特に、物品保持機構124の傾きを防止する方法として、搬送空間Sの両側方に配置された保管棚110に物品保持機構124を一時的に固定するような方法を取る必要がないため、クリーンルーム等、保管棚110と搬送台車120との接触によってゴミが発生することを嫌う環境の物品保管装置100としても問題なく利用できる。
【0024】
物品Wを保持したまま、図7に示すように昇降移動機構126を動作させて物品保持機構124を本体部121側へ上昇させ、本体部121まで物品保持機構124が上昇した後、搬送台車120を搬送路Rに沿って物品の受け渡し位置(図示しない)まで移動して保持した物品Wの搬出を完了するものである。
また、物品保持機構124が保持した物品が載置されていた保管トレイ112は、進退移動機構113によって搬送空間Sから元の位置へ戻る。
【0025】
物品Wの搬入手順は、物品Wの搬出手順とほぼ逆の手順で実施でき、搬送台車120の物品保持機構124で保持した物品Wを、搬送空間Sに進出させた保管トレイ112まで昇降移動機構126で下降させて載置した後、保管トレイ112を搬送空間Sから元の位置へ戻すことで完了できる。
【0026】
なお、保管棚110は床面Gに接続されておらず、天井Tと接続柱111で接続されているため、床面G側の空間を自由に利用することができる。
これによって、例えば、搬送空間Sの下方を物品Wの受け渡し位置(図示しない)とすることもできるため、搬入出の際に搬送台車120の移動量を抑え、より迅速に物品Wの搬入出を実施することもできる。
【0027】
また、保管棚110の下方や搬送空間Sの下方を通路とすることもできるため、メンテンナンス時の物品保管装置100内の各所へのアクセスも容易となり、作業効率が向上する。
また、保管棚110を天井付近のみに設置することで、搬送路や保管棚の直下に作業スペースや通路等のスペースを確保しつつ、搬送路に沿って多数の保管スペースを確保することが可能であり、収容効率が向上する。
【0028】
さらに、例えば、保管棚110の下方の空間に保管棚とは別の物品の保管棚を設け、搬送空間の下方に地上走行型の搬送台車を別途配置することで、天井に近い空間の保管棚には天井の搬送路を走行する搬送台車が物品の搬入出を実施し、地上に近い空間の保管棚には地上走行型の搬送台車が物品の搬入出を実施でき、搬送台車の昇降時間を短くでき、より一層搬入出にかかる時間を低減できる。
また、天井の搬送路を走行する搬送台車と地上走行型の搬送台車との間で物品の受け渡しを可能とすることで、作業者が天井付近の高所に設けられた保管棚の物品であっても、地上走行型の搬送台車を介して地上で安全に受け取ることができる。
【0029】
また、保管棚110を搬送路Rの両側方から下方まで密に配置すれば、1つの搬送台車が取り扱うことのできる保管棚の数をより一層多くでき、物品保管装置内の搬送路や搬送台車の占める空間の割合を少なくできるとともに、保管棚の占める空間の割合を増加できる。
さらに、保管棚110の下方の床面Gよりも下に追加の保管棚である補助保管棚(図示しない)を設け、搬送空間Sの下方の床面を開口して開口部(図示しない)を設け、開口部(図示しない)まで補助保管棚(図示しない)に保管された物品Wを移動可能に構成すれば、より一層多くの物品Wを保管することができ、収容効率をさらに向上できる。
【0030】
また、物品保持機構124は昇降移動機構126によって搬送空間S内を昇降できるため、高さの異なる物品Wに対しても、適切な高さまで物品保持機構124を下降させて確実に物品Wを保持することができる。
さらに、保管棚110を搬送路Rの直線経路のすべての側方に配置することで、より一層物品Wの収容効率を向上することができ、例えば、天井の低い空間内であっても、十分な数の物品Wの収容場所を確保できる。
また、保管棚110を搬送路Rの曲線経路等の側方に配置することで、さらに一層物品Wの収容効率を向上できる。
【0031】
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0032】
なお、上述した実施形態では、搬送台車は物品を上方から物品保持機構のハンガで保持するものとして説明したが、物品の保持方法はこれに限定されず、例えば、物品保持機構の上部に物品を乗せるように保持してもよく、物品保持機構にアームを設けて物品の周囲をアームで掴むように保持してもよい。
また、上述した実施形態では、搬送台車は、物品保持機構が本体部から離脱して搬送空間の下方へ移動するように構成されているものとして説明したが、搬送台車の構成はこれに限定されず、例えば、搬送台車の走行ローラおよび駆動機構以外が搬送空間内を昇降するように構成してもよい。
【0033】
また、上述した実施形態では、保管棚は、天井から吊り下げられており、床面とは接続されていないものとして説明したが、保管棚の構成はこれに限定されず、例えば、床面から接続柱で接続されていてもよく、物品保管装置の設置された空間の壁に接続されていてもよい。
また、上述した実施形態では、物品は、保管トレイに載置され、進退移動機構は保管トレイごと物品を搬送空間へ進退移動するものとして説明したが、保管トレイや進退移動機構の構成はこれに限定されず、例えば、フォークやアーム等で構成された進退移動機構が保管トレイを動かさずに物品を保持して搬送空間へ進退移動してもよい。
【0034】
また、上述した実施形態では、物品は、保管トレイに直接載置されるものとして説明したが、物品の保管トレイへの載置方法はこれに限定されず、例えば、物品を載せたパレットやコンテナ等ごと保管トレイへ載置してもよい。
【符号の説明】
【0035】
100 ・・・ 物品保管装置
110 ・・・ 保管棚
111 ・・・ 接続柱
112 ・・・ 保管トレイ(保管載置部)
113 ・・・ 進退移動機構
120 ・・・ 搬送台車
121 ・・・ 本体部
122 ・・・ 走行ローラ
123 ・・・ 駆動機構
124 ・・・ 物品保持機構
125 ・・・ ハンガー
126 ・・・ 昇降移動機構
W ・・・ 物品
Wh ・・・ 持ち手
T ・・・ 天井
R ・・・ 搬送路
G ・・・ 床面
S ・・・ 搬送空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7