(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129427
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】空調システム
(51)【国際特許分類】
F25B 27/02 20060101AFI20240919BHJP
F24F 5/00 20060101ALI20240919BHJP
F24F 11/47 20180101ALI20240919BHJP
F24F 11/62 20180101ALI20240919BHJP
F24H 4/02 20220101ALI20240919BHJP
F24H 1/00 20220101ALI20240919BHJP
F25B 30/06 20060101ALI20240919BHJP
F25B 1/00 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
F25B27/02 R
F24F5/00 Z
F24F11/47
F24F11/62
F24H4/02 A
F24H1/00 631A
F25B30/06 T
F25B1/00 397Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038636
(22)【出願日】2023-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】593063161
【氏名又は名称】株式会社NTTファシリティーズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】二渡 直樹
(72)【発明者】
【氏名】宇田川 陽介
(72)【発明者】
【氏名】白川 拓也
(72)【発明者】
【氏名】舘林 恵介
【テーマコード(参考)】
3L054
3L122
3L260
【Fターム(参考)】
3L054BF10
3L122AA23
3L122AA25
3L122AA26
3L122BA37
3L122DA01
3L122EA09
3L260AA11
3L260AB02
3L260BA42
3L260BA46
3L260BA74
3L260CB14
3L260CB18
3L260CB78
3L260EA04
3L260EA07
3L260EA08
3L260FB54
3L260FB55
3L260FC36
(57)【要約】
【課題】 一般的に、室内空気温度は低温であるので、ヒートポンプ給湯器の温熱源として利用すると、高い効率を得ることが難しい、という点に鑑みた空調システムの一例を開示する。
【解決手段】 空調システムは、室内を冷房する空調装置3と、ヒートポンプ式の給湯器2とを備え、空調装置3の廃熱を室内の空気を介すことなく、給湯器2の吸熱器2Aに供給する。これにより、給湯器2の温熱源として高い効率を得ることが可能となり得る。さらに、地熱利用空気及び室外空気のうち少なくとも一方が空調装置3の放熱器3Aに供給される。これにより、空調装置3及び給湯器2の合計消費電力の上昇を抑制しながら、サーバ室の冷房及び給湯用の湯を生成でき得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内を冷房する空調装置と、
ヒートポンプ式の給湯器とを備え、
前記空調装置の廃熱を前記室内の空気を介すことなく、前記給湯器の吸熱器に供給する空調システム。
【請求項2】
地熱を吸収した空気(以下、地熱利用空気という。)を生成する地熱回収装置と、
地熱利用空気及び室外空気のうち少なくとも一方を前記空調装置の放熱器に供給する放熱用空気供給装置と
を備える空調システム。
【請求項3】
前記放熱用空気供給装置は、
前記放熱器に室外空気を供給した場合の前記空調装置及び前記給湯器の合計消費電力を予測する第1予測部、
前記放熱器に地熱利用空気を供給した場合の前記空調装置及び前記給湯器の合計消費電力を予測する第2予測部、並びに
前記第1予測部及び前記第2予測部の予測値を利用して前記放熱器に供給する空気を選択する予測選択部を有しており、
前記予測選択部は、
前記第1予測部の予測値が前記第2予測部の予測値より小さい場合には、前記放熱器に室外空気を供給し、
前記第1予測部の予測値が前記第2予測部の予測値より大きい場合には、前記放熱器に地熱利用空気を供給する
請求項2に記載の空調システム。
【請求項4】
前記放熱器に室外空気が供給されている場合の前記空調装置及び前記給湯器の合計消費電力を計測する第1計測部、
前記放熱器に地熱利用空気が供給されている場合の前記空調装置及び前記給湯器の合計消費電力を計測する第2計測部、並びに
前記第1予測部及び前記第2予測部の予測値、並びに第1計測部及び第2計測部の計測値を利用して前記放熱器に供給する空気を選択する実測選択部を有しており、
前記実測選択部は、
前記放熱器に室外空気が供給されている場合において、前記第1計測部の計測値が前記第2予測部の予測値より大きい場合には、前記放熱器に供給する空気を地熱利用空気に変更し、
前記放熱器に地熱利用空気が供給されている場合において、前記第2計測部の計測値が前記第1予測部の予測値より大きい場合には、前記放熱器に供給する空気を室外空気に変更する
請求項3に記載の空調システム。
【請求項5】
前記放熱用空気供給装置は、
前記放熱器の温度又は当該放熱器内の冷媒圧力が予め決められた値を超えたときに、室外空気及び地熱利用空気のうち温度が低い空気を前記放熱器に供給する空調優先選択部を有する請求項2ないし4のいずれか1項に記載の空調システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空調装置の廃熱を給湯器に供給可能な空調システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載の空調システムは、室内を空調する空調装置と、ヒートポンプ式の給湯装置とが設けられた空調システムであって、空調装置には冷水コイルが設けられ、給湯装置は室内からの空気と熱交換を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の空調システムでは、発熱源の排熱により暖められた室内空気をヒートポンプ給湯器の温熱源として利用する。一般的に、室内空気温度は低温であるので、ヒートポンプ給湯器の温熱源として利用すると、高い効率を得ることが難しい。本開示は、当該点に鑑みた空調システムの一例を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
空調システムは、例えば、室内を冷房する空調装置(3)と、ヒートポンプ式の給湯器(2)とを備え、空調装置(3)の廃熱を室内の空気を介すことなく、給湯器(2)の吸熱器(2A)に供給することが望ましい。
【0006】
これにより、空調装置(3)の廃熱が、室内の空気を介すことなく、給湯器(2)の吸熱器(2A)に供給されるので、給湯器の温熱源として高い効率を得ることが可能となり得る。
【0007】
因みに、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本開示は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る空調システムを示す図である。
【
図2】第1実施形態に係る放熱用空気供給装置の作動を示すフローチャートである。
【
図3】第2実施形態に係る放熱用空気供給装置の作動を示すフローチャートである。
【
図4】第3実施形態に係る空調優先選択機能を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の「発明の実施形態」は、本開示の技術的範囲に属する実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的構成や構造等に限定されない。
【0010】
少なくとも符号が付されて説明された部材又は部位は、「1つの」等の断りがされた場合を除き、少なくとも1つ設けられている。つまり、「1つの」等の断りがない場合には、当該部材は2以上設けられていてもよい。
【0011】
(第1実施形態)
<1.空調システムの概要(
図1参照)>
本実施形態に係る空調システム1は、サーバ室内を冷房するとともに、冷房時に当該サーバ室から吸収した熱(以下、排熱という。)を給湯器2に供給可能である。なお、サーバ室内には、少なくとも1つの情報通信技術用機器(図示せず。)が設置されている。
【0012】
情報通信技術用機器は、少なくとも情報処理を実行する情報処理ユニット(例えば、CPUやGPU等)を有する。このため、空調システム1は、サーバ室内の室温が予め決められた温度範囲となるように、当該サーバ室を冷房する。
【0013】
そして、空調システム1は、給湯器2、空調装置3、地熱回収装置4及び放熱用空気供給装置5等を少なくとも備える。
空調装置3は、サーバ室内を冷房する。当該空調装置3は、冷却器(図示せず。)、放熱器3A、圧縮機(図示せず。)及び減圧器(図示せず。)等を有する蒸気圧縮式冷凍機を利用した熱源機である。冷却器は、サーバ室に供給する空気を冷却する。放熱器3Aは、冷却器で吸熱された熱を放熱する熱交換器である。
【0014】
給湯器2は、ヒートポンプ式の給湯器である。当該給湯器2は、吸熱器2A、圧縮機(図示せず。)、加熱用熱交換器(図示せず。)及び減圧器(図示せず。)等を少なくとも有する。そして、当該給湯器2では、吸熱器2Aにて吸熱された熱が、圧縮機の圧縮仕事相当の熱と共に加熱用熱交換器で水に供給される。
【0015】
地熱回収装置4は、地熱を吸収した空気(以下、地熱利用空気という。)を生成する。なお、地熱利用空気は、例えば、クールチューブ、クールピット、トンネル等の地中内の管に室外空気を流通させることにより得られる。
【0016】
そして、地熱利用空気は、通常、年間を通して温度変化が小さい。このため、一般的には、夏場における地熱利用空気の温度は、室外空気の温度より低く、冬場における地熱利用空気の温度は、室外空気の温度より高い。
【0017】
放熱用空気供給装置5は、地熱利用空気及び室外空気のうち少なくとも一方を放熱器3Aに供給することが可能である。当該放熱用空気供給装置5は、第1空気弁5A、第2空気弁5B及び制御部5C等を少なくとも有する。
【0018】
第1空気弁5Aは、放熱器3Aに供給する室外空気の量を調整するためのバルブである。第2空気弁5Bは、放熱器3Aに供給する地熱利用空気の量を調整するためのバルブである。なお、本実施形態では、2つの空気弁5A、5Bは、開閉弁にて構成されている。
【0019】
制御部5Cは、第1空気弁5A及び第2空気弁5Bの開閉作動を制御可能である。当該制御部5Cには、第1温度センサ6A及び第2温度センサ6Bの検出信号が入力されている。第1温度センサ6Aは、室外空気の温度を検出する。第2温度センサ6Bは、地熱利用空気の温度を検出する。
【0020】
なお、制御部5Cは、CPU、ROM及びRAM等を有するコンピュータにて構成されている。そして、第1空気弁5A及び第2空気弁5Bの開閉作動を制御するためのソフトウェアは、ROM等の不揮発性記憶装置に予め記憶されている。
【0021】
<2.放熱用空気供給装置の作動>
<2.1 作動の概要>
放熱用空気供給装置5、つまり制御部5Cは、第1予測機能、第2予測機能及び予測選択機能が発揮可能である。換言すれば、上記ソフトウェアは、制御部5Cを第1予測機能、第2予測機能及び予測選択機能として機能させる。
【0022】
第1予測機能は、放熱器3Aに室外空気を供給した場合の空調装置3及び給湯器2の合計消費電力Epoを予測する予測機能である。第2予測機能は、放熱器3Aに地熱利用空気を供給した場合の空調装置3及び給湯器2の合計消費電力Epgを予測する機能である。
【0023】
なお、制御部5Cには、給湯器2及び空調装置3それぞれの消費電力を予測するための情報が入力されている。そして、制御部5Cは、当該情報、第1温度センサ6A及び第2温度センサ6Bの検出温度を利用して、第1予測機能及び第2予測機能を実行する。
【0024】
予測選択機能は、第1予測機能及び第2予測機能の予測値を利用して放熱器3Aに供給する空気を選択する機能である。
具体的には、予測選択機能は、第1予測機能の予測値が第2予測機能の予測値より小さい場合には、放熱器3Aに室外空気を供給し、少なくとも第1予測機能の予測値が第2予測機能の予測値より大きい場合には、放熱器3Aに地熱利用空気を供給する。
【0025】
<2.2 作動の詳細(
図2参照)>
制御部5Cは、先ず室外空気の温度及び地熱利用空気の温度を取得した後(S1)、放熱器3Aに室外空気を供給した場合の空調装置3及び給湯器2の合計消費電力Epo、及び放熱器3Aに地熱利用空気を供給した場合の空調装置3及び給湯器2の合計消費電力Epgを予測する(S2)。
【0026】
次に、制御部5Cは、消費電力Epoと消費電力Epgとを比較する(S3)。消費電力Epoが消費電力Epgより小さいと判断された場合には(S3:YES)、制御部5Cは、放熱器3Aに室外空気を供給する(S4)。消費電力Epoが消費電力Epg以上であると判断された場合には(S3:NO)、制御部5Cは、放熱器3Aに地熱利用空気を供給する。
【0027】
<3.本実施形態に係る空調システムの特徴>
本実施形態に係る空調システム1では、空調装置3の廃熱、つまり放熱器3Aから排出される高温の排気が、室内の空気を介すことなく、給湯器2の吸熱器2Aに供給されるので(
図1参照)、給湯器2の温熱源として高い効率を得ることが可能となり得る。
【0028】
当該空調システム1では、地熱利用空気及び室外空気のうち少なくとも一方が空調装置3の放熱器3Aに供給される。これにより、上記のように、空調装置3及び給湯器2の合計消費電力の上昇を抑制しながら、サーバ室の冷房及び給湯用の湯を生成でき得る。
【0029】
(第2実施形態)
本実施形態に係る空調システムは、第1実施形態に係る空調システム1に対して、放熱用空気供給装置5の作動が異なる。本実施形態に係る空調システムは、放熱用空気供給装置5の作動以外は、第1実施形態に係る空調システム1と同じである。以下の説明は、相違点に関する説明である。
【0030】
<放熱用空気供給装置の作動の概要>
放熱用空気供給装置5、つまり制御部5Cは、第1予測機能、第2予測機能、第1計測機能、第2計測機能、及び実測選択機能が発揮可能である。換言すれば、上記ソフトウェアは、制御部5Cを第1予測機能、第2予測機能、第1計測機能、第2計測機能、及び実測選択機能として機能させる。
【0031】
第1計測機能は、放熱器3Aに室外空気が供給されている場合の空調装置3及び給湯器2の合計消費電力Emoを計測する機能である。第2計測機能は、放熱器3Aに地熱利用空気が供給されている場合の空調装置3及び給湯器2の合計消費電力Emgを計測する機能である。
【0032】
なお、制御部5Cには、給湯器2及び空調装置3それぞれの消費電力を計測するための情報が入力されている。そして、制御部5Cは、当該情報及び第1温度センサ6A及び第2温度センサ6Bの検出温度を利用して、第1計測機能及び第2計測機能を実行する。
【0033】
実測選択機能は、第1予測機能及び第2予測機能の予測値、並びに第1計測機能及び第2計測機能の計測値を利用して放熱器3Aに供給する空気を選択する機能である。
具体的には、実測選択機能は、放熱器3Aに室外空気が供給されている場合において、少なくとも第1計測機能の計測値Emoが第2予測機能の予測値Epgより大きい場合には、放熱器3Aに供給する空気を地熱利用空気に変更する。
【0034】
さらに、実測選択機能は、放熱器3Aに地熱利用空気が供給されている場合において、少なくとも第2計測機能の計測値Emgが第1予測機能の予測値Epoより大きい場合には、放熱器3Aに供給する空気を室外空気に変更する。
【0035】
<作動の詳細(
図3参照)>
制御部5Cは、先ず、現時において、放熱器3Aに供給されている空気が室外空気であるか否かを判断する(S11)。放熱器3Aに供給されている空気が室外空気である場合には(S11:YES)、制御部5Cは、計測値Emo及び地熱利用空気の温度を取得した後(S12)、予測値Epgを予測する(S13)。
【0036】
次に、制御部5Cは、計測値Emoと予測値Epgとを比較する(S14)。計測値Emoが予測値Epgより小さい場合には(S14:YES)、制御部5Cは、放熱器3Aに供給する空気を室外空気とする(S15)。計測値Emoが予測値Epg以上場合には(S14:NO)、制御部5Cは、放熱器3Aに供給する空気を地熱利用空気とする(S16)。
【0037】
放熱器3Aに供給されている空気が室外空気でない場合(S11:NO)、つまり放熱器3Aに地熱利用空気が供給されている場合には、制御部5Cは、計測値Emg及び室外空気の温度を取得した後(S17)、予測値Epoを予測する(S18)。
【0038】
次に、制御部5Cは、計測値Emgと予測値Epoとを比較する(S19)。予測値Epoが計測値Emgより小さい場合には(S19:YES)、制御部5Cは、放熱器3Aに供給する空気を室外空気とする(S20)。予測値Epoが計測値Emg以上である場合には(S19:NO)、放熱器3Aに供給する空気を地熱利用空気とする(21)。
【0039】
<本実施形態に係る空調システムの特徴>
本実施形態では、第1予測機能及び第2予測機能の予測値、並びに第1計測機能及び第2計測機能の計測値を利用して放熱器3Aに供給する空気を選択する。これにより、上記のように、空調装置3及び給湯器2の合計消費電力の上昇を抑制しながら、サーバ室の冷房及び給湯用の湯を生成でき得る。
【0040】
(第3実施形態)
本実施形態に係る空調システムは、第1実施形態に係る空調システム又は第2実施形態に係る空調システムにおいて、更に、空調優先選択機能が発揮可能である。なお、空調優先選択機能は、制御部5Cにてソフトウェアが実行されることにより実現される。
【0041】
空調優先選択機能とは、放熱器3Aの温度又は放熱器3A内の冷媒圧力が予め決められた値を超えたときに、室外空気及び地熱利用空気のうち温度が低い空気を放熱器3Aに供給する機能である。これにより、サーバ室を確実に冷房し続けることが可能となり得る。
【0042】
具体的には、
図4に示されるように、制御部5Cは、先ず、放熱器3Aの温度又は放熱器3A内の冷媒圧力が予め決められた値を超えたか否か、つまり空調装置3の警報信号が発せられたか否かを判断する(S31)。
【0043】
次に、制御部5Cは、室外空気及び地熱利用空気の温度を取得した後(S32)、室外空気の温度と地熱利用空気の温度とを比較する(S33)。室外空気の温度が地熱利用空気の温度より低いと判断された場合には(S33:YES)、制御部5Cは、室外空気を放熱器3Aに供給する。
【0044】
室外空気の温度が地熱利用空気の温度以上であると判断された場合には(S33:NO)、制御部5Cは、地熱利用空気を放熱器3Aに供給する。次に、制御部5Cは、放熱器3Aの温度及び放熱器3A内の冷媒圧力それぞれが予め決められた値以下となった否か、つまり、警報信号が停止したか否かを判断する(S36)。
【0045】
警報信号が継続している場合には(S36:NO)、制御部5Cは、S32を再び実行する。警報信号が停止した場合には(S36:YES)、制御部5Cは、空調優先機能を停止させる。
【0046】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、地熱利用空気及び室外空気のうち少なくとも一方を空調装置3の放熱器3Aに供給する構成であった。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、常に、地熱利用空気を放熱器3Aに供給する構成であってもよい。
【0047】
さらに、本開示は、上述の実施形態に記載された開示の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されない。したがって、上述した複数の実施形態のうち少なくとも2つの実施形態が組み合わせられた構成、又は上述の実施形態において、図示された構成要件もしくは符号を付して説明された構成要件のうちいずれかが廃止された構成であってもよい。
【符号の説明】
【0048】
1… 空調システム 2…給湯器 2A… 吸熱器
3… 空調装置 3A…放熱器 4… 地熱回収装置
5… 放熱用空気供給装置 5A…第1空気弁 5B… 第2空気弁
5C… 制御部 6A…第1温度センサ 6B… 第2温度センサ