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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129432
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】制御装置、プログラム、及び飛行体
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/38 20090101AFI20240919BHJP
   H04W 84/06 20090101ALI20240919BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20240919BHJP
   H04W 24/04 20090101ALI20240919BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20240919BHJP
【FI】
H04W52/38
H04W84/06
H04W52/02
H04W24/04
H04W16/28
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038641
(22)【出願日】2023-03-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】船越 水祥
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067KK02
5K067KK03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】飛行体の前記電力状態が不足状態であると判定部が判定した場合、飛行体の消費電力がより少なくなるように制御する制御装置、プログラム及び飛行体を提供する。
【解決手段】システム10において、飛行体100の制御装置150は、成層圏プラットフォームとして機能し、SL(Service Link)アンテナからSLビームを照射することによって無線通信エリアを形成して無線通信エリア内の通信端末200に無線通信サービスを提供する飛行体の電力状態に関連する電力状態関連情報を取得する情報取得部と、電力状態関連情報に基づいて、飛行体の電力状態が不足状態であるか否かを判定する判定部と、飛行体の電力状態が不足状態であると判定部が判定した場合、飛行体の消費電力がより少なくなるように、SLビームの周波数帯域幅及び出力パワーのうちの少なくともいずれかを制御する制御部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
成層圏プラットフォームとして機能し、SL(Service Link)アンテナを用いてSLビームを照射することによって無線通信エリアを形成して前記無線通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する飛行体の電力状態に関連する電力状態関連情報を取得する情報取得部と、
前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が不足状態であるか否かを判定する判定部と、
前記飛行体の前記電力状態が不足状態であると前記判定部が判定した場合、前記飛行体の消費電力がより少なくなるように、前記SLビームの周波数帯域幅及び出力パワーのうちの少なくともいずれかを制御する制御部と
を備える、制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記SLビームの前記周波数帯域幅がより狭くなるように、前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御する、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得し、
前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が予め定められた周波数帯域幅制御解除条件を満たすか否かを判定し、
前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が前記周波数帯域幅制御解除条件を満たすと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記周波数帯域幅の制御を解除する、
請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得し、
前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が予め定められた削減目標条件を満たすか否かを判定し、
前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たさないと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記出力パワーがより弱くなるように、前記SLビームの前記出力パワーを制御する、
請求項2又は3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記情報取得部は、前記無線通信エリア内の複数の前記通信端末のそれぞれから、前記SLビームによって搬送された信号を前記通信端末が受信した受信信号強度を示す受信信号強度情報をさらに取得し、
前記制御装置は、
前記複数の通信端末のそれぞれから取得した前記受信信号強度情報に基づいて、前記SLビームの前記出力パワーを弱くする通信端末を選択する選択部
をさらに備え、
前記制御部は、前記選択部によって選択された前記通信端末に向けて出力される前記SLビームの前記出力パワーがより弱くなるように、前記SLビームの前記出力パワーを制御する、
請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記出力パワーを制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得し、
前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記出力パワーを制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たすか否かを判定し、
前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たさないと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記周波数帯域幅をさらに制御する、
請求項4に記載の制御装置。
【請求項7】
前記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得し、
前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が予め定められた削減目標条件を満たすか否かを判定し、
前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たさないと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記周波数帯域幅をさらに制御する、
請求項2又は3に記載の制御装置。
【請求項8】
前記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅をさらに制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得し、
前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅をさらに制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たすか否かを判定し、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たさないと判定した場合、前記SLビームの前記周波数帯域幅が予め定められた限界周波数帯域幅より狭いか否かを判定し、
前記制御部は、前記SLビームの前記周波数帯域幅が前記限界周波数帯域幅より狭いと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記出力パワーがより弱くなるように、前記SLビームの前記出力パワーを制御する、
請求項7に記載の制御装置。
【請求項9】
前記SLビームの前記周波数帯域幅を変更したことを通知する通知メッセージを前記無線通信エリア内の前記通信端末に送信する送信部
をさらに備え、
前記送信部は、前記飛行体の前記電力状態が不足状態である場合に、前記通知メッセージを前記無線通信エリア内の前記通信端末に送信しない、
請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が不足状態であると前記判定部が判定した場合、前記飛行体の消費電力がより少なくなるように、前記飛行体に搭載され、且つ、地上のゲートウェイと前記飛行体との間にフィーダリンクを確立するために用いられるFL(Feeder Link)アンテナによって照射されるFLビームの周波数帯域幅及び出力パワーのうちの少なくともいずれかを制御する、請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項11】
コンピュータを、請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置として機能させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置を備える、飛行体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、プログラム、及び飛行体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、地上のゲートウェイとフィーダリンクを確立し、地上の端末とサービスリンクを確立し、ゲートウェイと端末との通信を中継することにより端末に無線通信サービスを提供するHAPS(High Altitude Platform Station)が記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2019-135823号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、制御装置が提供される。前記制御装置は、成層圏プラットフォームとして機能し、SL(Service Link)アンテナを用いてSLビームを照射することによって無線通信エリアを形成して前記無線通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する飛行体の電力状態に関連する電力状態関連情報を取得する情報取得部を備えてよい。前記制御装置は、前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が不足状態であるか否かを判定する判定部を備えてよい。前記制御装置は、前記飛行体の前記電力状態が不足状態であると前記判定部が判定した場合、前記飛行体の消費電力がより少なくなるように、前記SLビームの周波数帯域幅及び出力パワーのうちの少なくともいずれかを制御する制御部を備えてよい。
【0004】
前記制御装置において、前記制御部は、前記SLビームの前記周波数帯域幅がより狭くなるように、前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御してよい。
【0005】
前記いずれかの制御装置において、前記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得してよく、前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が予め定められた周波数帯域幅制御解除条件を満たすか否かを判定してよく、前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が前記周波数帯域幅制御解除条件を満たすと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記周波数帯域幅の制御を解除してよい。
【0006】
前記いずれかの制御装置において、前記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得してよく、前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が予め定められた削減目標条件を満たすか否かを判定してよく、前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たさないと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記出力パワーがより弱くなるように、前記SLビームの前記出力パワーを制御してよい。
【0007】
前記いずれかの制御装置において、前記情報取得部は、前記無線通信エリア内の複数の前記通信端末のそれぞれから、前記SLビームによって搬送された信号を前記通信端末が受信した受信信号強度を示す受信信号強度情報をさらに取得してよく、前記制御装置は、前記複数の通信端末のそれぞれから取得した前記受信信号強度情報に基づいて、前記SLビームの前記出力パワーを弱くする通信端末を選択する選択部をさらに備えてよく、前記制御部は、前記選択部によって選択された前記通信端末に向けて出力される前記SLビームの前記出力パワーがより弱くなるように、前記SLビームの前記出力パワーを制御してよい。
【0008】
前記いずれかの制御装置において、前記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記出力パワーを制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得してよく、前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記出力パワーを制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たすか否かを判定してよく、前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たさないと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記周波数帯域幅をさらに制御してよい。
【0009】
前記いずれかの制御装置において、前記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得してよく、前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が予め定められた削減目標条件を満たすか否かを判定してよく、前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たさないと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記周波数帯域幅をさらに制御してよい。
【0010】
前記いずれかの制御装置において、前記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅をさらに制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得してよく、前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅をさらに制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たすか否かを判定し、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たさないと判定した場合、前記SLビームの前記周波数帯域幅が予め定められた限界周波数帯域幅より狭いか否かを判定してよく、前記制御部は、前記SLビームの前記周波数帯域幅が前記限界周波数帯域幅より狭いと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記出力パワーがより弱くなるように、前記SLビームの前記出力パワーを制御してよい。
【0011】
前記いずれかの制御装置は、前記SLビームの前記周波数帯域幅を変更したことを通知する通知メッセージを前記無線通信エリア内の前記通信端末に送信する送信部をさらに備えてよく、前記送信部は、前記飛行体の前記電力状態が不足状態である場合に、前記通知メッセージを前記無線通信エリア内の前記通信端末に送信しなくてよい。
【0012】
前記いずれかの制御装置において、前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が不足状態であると前記判定部が判定した場合、前記飛行体の消費電力がより少なくなるように、前記飛行体に搭載され、且つ、地上のゲートウェイと前記飛行体との間にフィーダリンクを確立するために用いられるFL(Feeder Link)アンテナによって照射されるFLビームの周波数帯域幅及び出力パワーのうちの少なくともいずれかを制御してよい。
【0013】
前記いずれかの制御装置は、前記飛行体の前記電力状態が不足状態であるか否かを判定するための条件である不足状態判定条件を設定する制御関連条件設定部と、前記飛行体の飛行位置を示す飛行位置情報と、前記飛行体が当該飛行位置情報によって示される当該飛行位置にいるときの当該飛行位置を含む天気データと、前記飛行体が当該飛行位置にいるときに前記飛行体に搭載された太陽電池パネルによって発電された単位時間当たりの発電電力量を示す発電電力量情報とを含む学習データを格納する学習データ格納部と、前記学習データ格納部に格納されている複数の前記学習データを教師データとして用いて、前記飛行体の飛行位置情報及び前記飛行体が当該飛行位置情報によって示される飛行位置にいるときの当該飛行位置を含む天気データから、前記飛行体が当該飛行位置にいるときに前記太陽電池パネルによって発電される単位時間当たりの発電電力量を推定するモデルを機械学習により生成するモデル生成部とをさらに備えてよく、前記情報取得部は、前記飛行体の飛行位置情報及び前記飛行体が当該飛行位置情報によって示される当該飛行位置にいるときの当該飛行位置を含む天気データをさらに取得してよく、前記制御関連条件設定部は、前記モデル生成部によって生成されたモデルを用いて、前記情報取得部によって取得された当該飛行位置情報及び当該天気データから、前記飛行体が当該飛行位置情報によって示される当該飛行位置にいるときに前記太陽電池パネルによって発電される単位時間当たりの前記発電電力量を推定し、推定した前記発電電力量に基づいて、前記不足状態判定条件を設定してよい。
【0014】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータを、前記制御装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0015】
本発明の一実施態様によれば、前記制御装置を備える、飛行体が提供される。
【0016】
尚、前記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】システム10の一例を概略的に示す。
図2】SLビームの周波数と出力パワーの関係の一例を説明するためのグラフである。
図3】制御装置150の機能構成の一例を概略的に示す。
図4】制御装置150の処理の流れの一例を説明するための説明図である。
図5】制御装置150の処理の流れの他の一例を説明するための説明図である。
図6】制御装置150の処理の流れの他の一例を説明するための説明図である。
図7】制御装置150又は通信管理装置300として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
HAPSは、HAPSに搭載された太陽電池パネル及びバッテリによって供給される電力を用いて無線通信サービスを提供するため、HAPSに供給される電力が不足する事態が発生する恐れがある。その一方で、現在の実装では、HAPSの消費電力を任意にコントロールできない。本実施形態に係るシステム10は、例えば、HAPSの電力不足が検知された場合、HAPSによる無線通信サービスの提供を継続しつつ、HAPSの通信リソースの段階的な制限を行うことで、HAPSの消費電力の抑制を図る仕組みを採用する。
【0019】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0020】
図1は、システム10の一例を概略的に示す。システム10は、飛行体100を備えてよい。システム10は、通信管理装置300を備えてよい。システム10は、天気データ管理サーバ400を備えてよい。
【0021】
飛行体100は、主翼部121、本体部122、プロペラ124、太陽電池パネル130、SLアンテナ132、及びFLアンテナ134を有する。主翼部121及び本体部122の少なくともいずれかには、バッテリが配置される。バッテリは、太陽電池パネル130によって発電された電力を蓄電する。本体部122は、制御装置150を含む。
【0022】
制御装置150は、飛行体100の各種機能を制御する。制御装置150は、例えば、飛行体100の飛行機能を制御する。制御装置150は、例えば、バッテリに蓄電された電力を用いてプロペラ124を回転させることによって、飛行体100の飛行機能を制御する。
【0023】
制御装置150は、例えば、飛行体100の通信機能を制御する。制御装置150は、例えば、バッテリに蓄電された電力を用いてSLアンテナ132及びFLアンテナ134のそれぞれにビームを照射させることによって、飛行体100の通信機能を制御する。
【0024】
飛行体100は、例えば、SLアンテナ132を用いてSLビームを照射することによって、無線通信エリア142を形成して無線通信エリア142内の通信端末200に無線通信サービスを提供する。飛行体100は、例えば、ビームフォーミング技術を用いてSLアンテナ132により照射されるビームの照射位置や照射範囲を調整することによって、無線通信エリア142の位置や範囲を調整する。飛行体100は、例えば、SLアンテナ132を用いて無線通信エリア142内の通信端末200と飛行体100との間にサービスリンクを確立する。
【0025】
無線通信エリア142は、例えば、1つのセルを含む。無線通信エリア142は、例えば、複数のセルを含む。この場合、SLアンテナ132は、マルチビームアンテナであってよい。
【0026】
通信端末200は、飛行体100とサービスリンクを確立することが可能な通信端末であればどのような通信端末であってもよい。例えば、通信端末200は、スマートフォン等の携帯電話、タブレット端末及びウェアラブル端末等である。通信端末200は、PC(Personal Computer)であってもよい。通信端末200は、IoT(Internet of Thing)端末であってもよい。通信端末200は、IoE(Internet of Everything)に該当するあらゆるものを含み得る。
【0027】
飛行体100は、例えば、FLアンテナ134を用いてFLビームを照射することによって、地上のゲートウェイ40と飛行体100との間にフィーダリンクを確立する。飛行体100は、例えば、ビームフォーミング技術を用いてFLアンテナ134により照射されるFLビームの照射位置や照射範囲を調整することによって、ゲートウェイ40と飛行体100との間にフィーダリンクを確立する。飛行体100は、ゲートウェイ40を介して、ネットワーク20にアクセスしてよい。
【0028】
ネットワーク20は、通信事業者によって提供されるコアネットワークを含んでよい。コアネットワークは、例えば、5G(5th Generation)通信システムに準拠する。コアネットワークは、6G(6th Generation)通信システム以降の移動体通信システムに準拠してもよい。コアネットワークは、3G(3rd Generation)通信システムに準拠してもよい。コアネットワークは、LTE(Long Term Evolution)通信システムに準拠してもよい。ネットワーク20は、インターネットを含んでもよい。
【0029】
飛行体100は、例えば、成層圏を飛行して通信端末200に無線通信サービスを提供する。成層圏は、例えば、高度約10kmから高度約50kmまでのエリアである。飛行体100は、成層圏プラットフォームとして機能してよい。飛行体100は、例えば、HAPSである。飛行体100は、例えば、カバー対象の地上のエリアの上空を巡回しながら、無線通信エリア142によって当該エリアをカバーする。
【0030】
制御装置150は、例えば、飛行体100の電力状態に関連する電力状態関連情報を取得する。制御装置150は、例えば、電力状態関連情報を定期的に取得する。
【0031】
制御装置150は、例えば、電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が不足状態であるか否かを判定する。制御装置150は、例えば、飛行体100の電力状態が不足状態であるか否かを定期的に判定する。
【0032】
制御装置150は、例えば、飛行体100の電力状態が不足状態であると判定した場合、飛行体100の消費電力がより少なくなるように、飛行体100の通信機能を制御する。制御装置150は、例えば、SLビームを制御する。制御装置150は、例えば、SLビームの周波数帯域幅及び出力パワーのうちの少なくともいずれかを制御する。
【0033】
制御装置150は、FLビームを制御してもよい。制御装置150は、例えば、FLビームの周波数帯域幅及び出力パワーのうちの少なくともいずれかを制御する。
【0034】
制御装置150は、飛行体100の飛行位置を示す飛行位置情報を取得してもよい。制御装置150は、例えば、飛行位置情報を定期的に取得する。
【0035】
制御装置150は、例えば、サービスリンクを介して、無線通信エリア142内の通信端末200と通信する。制御装置150は、例えば、通信端末200から、SLビームによって搬送された信号を通信端末200が受信した受信信号強度を示す受信信号強度情報を受信する。
【0036】
制御装置150は、例えば、ネットワーク20を介して、外部装置と通信する。制御装置150は、例えば、飛行体100の通信機能を管理する通信管理装置300と通信する。制御装置150は、例えば、飛行体100の電力状態関連情報を通信管理装置300に送信する。制御装置150は、飛行体100の電力状態が不足状態であるか否かを判定した判定結果を通信管理装置300に送信してもよい。
【0037】
通信管理装置300は、電力状態関連情報及び判定結果の少なくともいずれかに基づいて、飛行体100の電力状態が不足状態であるか否かを判定してよい。通信管理装置300は、飛行体100の電力状態が不足状態であると判定した場合、飛行体100の消費電力がより少なくなるように、飛行体100の通信機能を制御する。通信管理装置300は、例えば、飛行体100の通信機能を制御する通信制御信号を飛行体100に送信することによって、飛行体100の通信機能を制御する。この場合、制御装置150は、通信管理装置300から受信した通信制御信号に基づいて、飛行体100の通信機能を制御してよい。
【0038】
通信管理装置300は、制御装置150と同様にして、飛行体100の電力状態が不足状態であるか否かの判定処理及び飛行体100の通信機能の制御処理を実行してよい。通信管理装置300は、制御装置150の一例であってよい。
【0039】
飛行体100は、例えば、天気データを管理する天気データ管理サーバ400と通信する。飛行体100は、例えば、飛行体100の飛行位置情報を天気データ管理サーバ400に送信する。天気データ管理サーバ400は、飛行体100から飛行位置情報を受信したことに応じて、当該飛行位置情報によって示される飛行体100の飛行位置を含む天気データを飛行体100に送信してよい。制御装置150は、天気データ管理サーバ400から当該天気データを受信してよい。
【0040】
天気データは、例えば、現在時刻の天気データを含む。天気データは、例えば、現在時刻から予め定められた期間が経過した後の天気を予測した天気データを含む。
【0041】
成層圏プラットフォームとして機能する飛行体は、飛行体に搭載された太陽電池パネル及びバッテリによって供給される電力を用いて無線通信サービスを提供する点において、電力が安定して供給される地上の基地局とは異なる。加えて、一定以上の電力が飛行体の飛行を継続するために確保される必要があり、機体の軽量化の観点から、飛行体に搭載可能なバッテリのバッテリ容量が制限されている。したがって、飛行体に電力が安定して供給されないことに起因して、飛行体の電力が不足する事態が発生する恐れがある。特に、夜間の時間帯や悪天の場合等、太陽電池パネルに照射される日射量が少ない場合、飛行体の電力が不足する事態が発生する恐れがより一層高まる。飛行体の電力が不足する事態が発生すると、最悪の場合、飛行体による無線通信サービスを維持できなくなる。その一方で、現在の実装では、飛行体の電力が不足する事態が発生した場合に、無線通信サービスを維持しつつ、飛行体の消費電力がより少なくなるように飛行体を制御できない。以上より、飛行体の電力が不足する事態が発生した場合に、無線通信サービスを維持しつつ、飛行体の消費電力がより少なくなるように飛行体を制御できることが望ましい。
【0042】
これに対して、本実施形態に係るシステム10によれば、制御装置150は、飛行体100の電力状態関連情報を取得し、取得した電力状態関連情報に基づいて飛行体100の電力状態が不足状態であるか否かを判定する。そして、制御装置150は、飛行体100の電力状態が不足状態であると判定した場合、飛行体100の消費電力がより少なくなるように、SLビームの周波数帯域幅及び出力パワーのうちの少なくともいずれかを制御する。例えば、制御装置150は、SLビームの周波数帯域幅を制御する場合、無線通信サービスを維持可能な範囲内でSLビームの周波数帯域幅をより狭くする。また、制御装置150は、SLビームの出力パワーを制御する場合、無線通信サービスを維持可能な範囲内でSLビームの出力パワーをより弱くする。これにより、本実施形態に係るシステム10は、飛行体100の電力が不足する事態が発生した場合に、無線通信サービスを維持しつつ、飛行体100の消費電力がより少なくなるように飛行体100を制御できる。
【0043】
図2は、SLビームの周波数と出力パワーの関係の一例を説明するためのグラフである。図2に示されているグラフにおいて、横軸は周波数であり、縦軸は出力パワーである。ここでは、図2に示されているグラフを用いて、制御装置150がSLビームを段階的に制御する場合の一例を主に説明する。
【0044】
図2の(A)は、SLビームを制御する前のSLビームの周波数と出力パワーの関係の一例を説明するためのグラフである。図2の(A)に示されるように、SLビームは中心周波数がf~f12の12個のサブキャリアを含み、SLビームの周波数帯域幅はBWである。ここでは、SLアンテナ132が図2の(A)に示されるSLビームを照射している場合において、飛行体100の電力状態が不足状態であると制御装置150が判定したものとして、説明を続ける。
【0045】
図2の(B)は、SLビームの周波数帯域幅を制御した後のSLビームの周波数と出力パワーの関係の一例を説明するためのグラフである。図2の(A)及び図2の(B)に示されるように、制御装置150は、SLビームに含まれるサブキャリアの数を、中心周波数がそれぞれf~f12である12個のサブキャリアから中心周波数がそれぞれf~f10である8個のサブキャリアに減少させることによって、SLビームの周波数帯域幅をBWからBW'に狭くしている。ここでは、SLアンテナ132が図2の(B)に示されるSLビームを照射している場合において、飛行体100の電力状態が不足状態であると制御装置150が判定したものとして、説明を続ける。
【0046】
図2の(C)は、SLビームの出力パワーを制御した後のSLビームの周波数と出力パワーの関係の一例を説明するためのグラフである。図2の(B)及び図2の(C)に示されるように、制御装置150は、SLビームに含まれる各サブキャリアの出力パワーのうち、中心周波数がfであるサブキャリアの出力パワーをPからP'に弱くし、中心周波数がfであるサブキャリアの出力パワーをPからP'に弱くすることによって、SLビームの出力パワーを弱くしている。
【0047】
図2に示される一例によれば、制御装置150は、飛行体100の電力状態が不足状態であると判定した場合、最初に、SLビームの周波数帯域幅を制御することによって飛行体100の消費電力を少なくする。その後、制御装置150は、必要に応じて、SLビームの出力パワーを制御することによって飛行体100の消費電力をさらに少なくする。SLビームの周波数帯域幅の制御は、SLビームの出力パワーの制御と比較して、飛行体100の消費電力を高速に制御できる傾向にある。その一方で、SLビームの出力パワーの制御は、SLビームの周波数帯域幅の制御と比較して、飛行体100の消費電力を細かく制御できる傾向にある。したがって、図2に示される一例によれば、制御装置150は、最初にSLビームの周波数帯域幅を制御し、その後、必要に応じてSLビームの出力パワーを制御することで、飛行体100の消費電力を高速に制御することと、飛行体100の消費電力を細かく制御することとを両立できる。
【0048】
図3は、制御装置150の機能構成の一例を概略的に示す。制御装置150は、情報取得部152、制御関連条件設定部154、制御関連条件格納部156、判定部158、制御部160、選択部162、送信部164、学習データ格納部166、モデル生成部168、モデル格納部170、及び、モデル取得部172を備える。尚、制御装置150がこれらの全ての構成を備えることが必須とは限らない。
【0049】
情報取得部152は、各種情報を取得する。情報取得部152は、例えば、飛行体100が備える各種機能を用いることによって、各種情報を取得する。情報取得部152は、例えば、飛行体100が備える各種センサを用いることによって、各種情報を取得する。情報取得部152は、例えば、外部装置から各種情報を受信することによって、各種情報を取得する。
【0050】
情報取得部152は、例えば、飛行体100の電力状態関連情報を取得する。電力状態関連情報は、例えば、太陽電池パネル130によって発電された単位時間当たりの発電電力量を示す発電電力量情報を含む。電力状態関連情報は、飛行体100によって消費された単位時間当たりの消費電力量を示す消費電力量情報を含む。電力状態関連情報は、飛行体100に搭載されたバッテリのバッテリ残量を示すバッテリ残量情報を含んでもよい。
【0051】
情報取得部152は、例えば、飛行体100の飛行位置情報を取得する。情報取得部152は、例えば、飛行体100に搭載されたGNSS(Global Navigation Satellite System)機能を用いて、飛行位置情報を取得する。情報取得部152は、例えば、飛行体100に搭載されたGPS(Global Positioning System)機能を用いて、飛行位置情報を取得する。情報取得部152は、飛行体100に搭載されたRTK(Real Time Kinematic)機能を用いて、飛行位置情報を取得してもよい。
【0052】
飛行位置情報は、例えば、飛行体100の経度を示す経度情報を含む。飛行位置情報は、例えば、飛行体100の緯度を示す緯度情報を含む。飛行位置情報は、例えば、飛行体100の高度を示す高度情報を含む。
【0053】
情報取得部152は、例えば、サービスリンクの単位時間当たりのトラフィック量を示すトラフィック量情報を取得する。情報取得部152は、例えば、無線通信エリア142のトラフィック量情報を取得する。情報取得部152は、例えば、無線通信エリア142が複数のセルを含む場合、無線通信エリア142内のセル毎にトラフィック量情報を取得する。情報取得部152は、無線通信エリア142内の通信端末200毎にトラフィック量情報を取得してもよい。
【0054】
情報取得部152は、例えば、無線通信エリア142内の通信端末200から、受信信号強度情報を取得する。情報取得部152は、例えば、無線通信エリア142内の複数の通信端末200のそれぞれから、受信信号強度情報を取得する。
【0055】
情報取得部152は、例えば、通信管理装置300から、通信制御信号を取得する。通信制御信号は、例えば、SLビームの周波数帯域幅を制御するSLビーム周波数帯域幅制御信号を含む。通信制御信号は、例えば、SLビームの出力パワーを制御するSLビーム出力パワー制御信号を含む。通信制御信号は、例えば、FLビームの周波数帯域幅を制御するFLビーム周波数帯域幅制御信号を含む。通信制御信号は、FLビームの出力パワーを制御するFLビーム出力パワー制御信号を含んでもよい。
【0056】
情報取得部152は、天気データ管理サーバ400から、飛行体100の飛行位置を含む天気データを取得してもよい。天気データは、例えば、日射量を示す日射量データを含む。天気データは、例えば、雲量を示す雲量データを含む。天気データは、例えば、降雨量を示す降雨量データを含む。天気データは、例えば、降雪量を示す降雪量データを含む。天気データは、例えば、風速及び風向を示す風データを含む。天気データは、例えば、温度を示す温度データを含む。天気データは、例えば、湿度を示す湿度データを含む。天気データは、天気に関するその他の任意のデータを含んでよい。
【0057】
制御関連条件設定部154は、飛行体100の通信機能の制御に関連する各種制御関連条件を設定する。制御関連条件設定部154は、例えば、飛行体100の電力状態が不足状態であるか否かを判定するための条件である不足状態判定条件を設定する。不足状態判定条件は、例えば、予め定められた期間内に太陽電池パネル130によって発電された発電電力量が、当該期間内に飛行体100によって消費された消費電力量と比較して、予め定められた第1電力量閾値より少ないことを含む。不足状態判定条件は、例えば、飛行体100に搭載されたバッテリのバッテリ残量が、予め定められた第1バッテリ残量閾値より低いことを含む。不足状態判定条件は、当該バッテリ残量が、予め定められた期間内に予め定められた減少量閾値より減少したことを含んでもよい。
【0058】
制御関連条件設定部154は、例えば、飛行体100の通信機能を制御した後に飛行体100の電力状態が満たすべき条件である削減目標条件を設定する。削減目標条件は、例えば、飛行体100の通信機能を制御した後の飛行体100の単位時間当たりの消費電力量が、飛行体100の通信機能を制御する前の飛行体100の単位時間当たりの消費電力量と比較して、予め定められた第2電力量閾値より少ないことを含む。削減目標条件は、例えば、飛行体100の通信機能を制御する前の飛行体100の単位時間当たりの消費電力量に対する飛行体100の通信機能を制御した後の飛行体100の単位時間当たりの消費電力量の割合が、予め定められた割合閾値より小さいことを含む。
【0059】
制御関連条件設定部154は、例えば、飛行体100の通信機能を制御した後において、当該制御を解除するために飛行体100の電力状態が満たすべき条件である制御解除条件を設定する。制御解除条件は、例えば、SLビームの周波数帯域幅の制御を解除するために飛行体100の電力状態が満たすべき条件である第1周波数帯域幅制御解除条件を含む。第1周波数帯域幅制御解除条件は、例えば、予め定められた期間内に太陽電池パネル130によって発電された発電電力量が、当該期間内に飛行体100によって消費された消費電力量と比較して、予め定められた第3電力量閾値より多いことを含む。第1周波数帯域幅制御解除条件は、例えば、飛行体100に搭載されたバッテリのバッテリ残量が、予め定められた第2バッテリ残量閾値より多いことを含む。第1周波数帯域幅制御解除条件は、当該バッテリ残量が、予め定められた期間内に予め定められた第1増加量閾値より増加したことを含んでもよい。
【0060】
制御解除条件は、例えば、SLビームの出力パワーの制御を解除するために飛行体100の電力状態が満たすべき条件である第1出力パワー制御解除条件を含む。第1出力パワー制御解除条件は、例えば、予め定められた期間内に太陽電池パネル130によって発電された発電電力量が、当該期間内に飛行体100によって消費された消費電力量と比較して、予め定められた第4電力量閾値より多いことを含む。第1出力パワー制御解除条件は、例えば、飛行体100に搭載されたバッテリのバッテリ残量が、予め定められた第3バッテリ残量閾値より多いことを含む。第1出力パワー制御解除条件は、当該バッテリ残量が、予め定められた期間内に予め定められた第2増加量閾値より増加したことを含んでもよい。
【0061】
制御解除条件は、例えば、FLビームの周波数帯域幅の制御を解除するために飛行体100の電力状態が満たすべき条件である第2周波数帯域幅制御解除条件を含む。第2周波数帯域幅制御解除条件は、例えば、予め定められた期間内に太陽電池パネル130によって発電された発電電力量が、当該期間内に飛行体100によって消費された消費電力量と比較して、予め定められた第5電力量閾値より多いことを含む。第2周波数帯域幅制御解除条件は、例えば、飛行体100に搭載されたバッテリのバッテリ残量が、予め定められた第4バッテリ残量閾値より多いことを含む。第2周波数帯域幅制御解除条件は、当該バッテリ残量が、予め定められた期間内に予め定められた第3増加量閾値より増加したことを含んでもよい。
【0062】
制御解除条件は、FLビームの出力パワーの制御を解除するために飛行体100の電力状態が満たすべき条件である第2出力パワー制御解除条件を含んでもよい。第2出力パワー制御解除条件は、例えば、予め定められた期間内に太陽電池パネル130によって発電された発電電力量が、当該期間内に飛行体100によって消費された消費電力量と比較して、予め定められた第6電力量閾値より多いことを含む。第2出力パワー制御解除条件は、例えば、飛行体100に搭載されたバッテリのバッテリ残量が、予め定められた第5バッテリ残量閾値より多いことを含む。第2出力パワー制御解除条件は、当該バッテリ残量が、予め定められた期間内に予め定められた第4増加量閾値より増加したことを含んでもよい。
【0063】
制御関連条件設定部154は、例えば、各種制御関連条件に含まれる各種閾値を設定することによって、各種制御関連条件を設定する。制御関連条件設定部154は、例えば、不足状態判定条件に含まれる閾値を設定する。制御関連条件設定部154は、例えば、削減目標条件に含まれる閾値を設定する。制御関連条件設定部154は、例えば、制御解除条件に含まれる閾値を設定する。
【0064】
制御関連条件設定部154は、例えば、第3電力閾値が第4電力閾値より大きくなるように、第3電力閾値及び第4電力閾値のうちの少なくともいずれかを設定する。制御関連条件設定部154は、例えば、第2バッテリ残量閾値が第3バッテリ残量閾値より大きくなるように、第2バッテリ残量閾値及び第3バッテリ残量閾値のうちの少なくともいずれかを設定する。制御関連条件設定部154は、第1増加量閾値が第2増加量閾値より大きくなるように、第1増加量閾値及び第2増加量閾値のうちの少なくともいずれかを設定する。
【0065】
制御関連条件設定部154は、例えば、第5電力閾値が第6電力閾値より大きくなるように、第5電力閾値及び第6電力閾値のうちの少なくともいずれかを設定する。制御関連条件設定部154は、例えば、第4バッテリ残量閾値が第5バッテリ残量閾値より大きくなるように、第4バッテリ残量閾値及び第5バッテリ残量閾値のうちの少なくともいずれかを設定する。制御関連条件設定部154は、第3増加量閾値が第4増加量閾値より大きくなるように、第3増加量閾値及び第4増加量閾値のうちの少なくともいずれかを設定する。
【0066】
制御関連条件設定部154は、例えば、情報取得部152が取得した各種情報に基づいて、各種制御関連条件を設定する。制御関連条件設定部154は、例えば、電力状態関連情報に含まれる発電電力量情報に基づいて、各種閾値を設定する。
【0067】
制御関連条件設定部154は、例えば、発電電力量情報によって示される発電電力量が少ないほど不足状態判定条件に含まれる電力量閾値を小さく設定する。制御関連条件設定部154は、例えば、当該発電電力量が少ないほど不足状態判定条件に含まれるバッテリ残量閾値を大きく設定する。制御関連条件設定部154は、当該発電電力量が少ないほど不足状態判定条件に含まれる減少量閾値を小さく設定してもよい。
【0068】
制御関連条件設定部154は、例えば、当該発電電力量が少ないほど削減目標条件に含まれる電力量閾値を大きく設定する。制御関連条件設定部154は、当該発電電力量が少ないほど削減目標条件に含まれる割合閾値を小さく設定してもよい。
【0069】
制御関連条件設定部154は、例えば、当該発電電力量が少ないほど制御解除条件に含まれる電力量閾値を大きく設定する。制御関連条件設定部154は、例えば、当該発電電力量が少ないほど制御解除条件に含まれるバッテリ残量閾値を大きく設定する。制御関連条件設定部154は、当該発電電力量が少ないほど制御解除条件に含まれる増加量閾値を大きく設定してもよい。
【0070】
制御関連条件設定部154は、飛行体100の飛行位置を含む天気データに含まれる日射量データに基づいて、各種制御関連条件を設定してもよい。制御関連条件設定部154は、例えば、日射量データによって示される日射量が少ないほど不足状態判定条件に含まれる電力量閾値を小さく設定する。制御関連条件設定部154は、例えば、当該日射量が少ないほど不足状態判定条件に含まれるバッテリ残量閾値を大きく設定する。制御関連条件設定部154は、当該日射量が少ないほど不足状態判定条件に含まれる減少量閾値を小さく設定してもよい。
【0071】
制御関連条件設定部154は、例えば、当該日射量が少ないほど削減目標条件に含まれる電力量閾値を大きく設定する。制御関連条件設定部154は、当該日射量が少ないほど削減目標条件に含まれる割合閾値を小さく設定してもよい。
【0072】
制御関連条件設定部154は、例えば、当該日射量が少ないほど制御解除条件に含まれる電力量閾値を大きく設定する。制御関連条件設定部154は、例えば、当該日射量が少ないほど制御解除条件に含まれるバッテリ残量閾値を大きく設定する。制御関連条件設定部154は、当該日射量が少ないほど制御解除条件に含まれる増加量閾値を大きく設定してもよい。
【0073】
制御関連条件設定部154は、時間帯に基づいて、各種制御関連条件を設定してもよい。制御関連条件設定部154は、例えば、時間帯に基づいて、各種制御関連条件に含まれる各種閾値を設定する。
【0074】
制御関連条件設定部154は、例えば、夜間の時間帯の方が日中の時間帯より値が小さくなるように、不足状態判定条件に含まれる電力量閾値を設定する。制御関連条件設定部154は、例えば、夜間の時間帯の方が日中の時間帯より値が大きくなるように、不足状態判定条件に含まれるバッテリ残量閾値を設定する。制御関連条件設定部154は、夜間の時間帯の方が日中の時間帯より値が小さくなるように、不足状態判定条件に含まれる減少量閾値を設定してもよい。
【0075】
制御関連条件設定部154は、例えば、夜間の時間帯の方が日中の時間帯より値が大きくなるように、削減目標条件に含まれる電力量閾値を設定する。制御関連条件設定部154は、夜間の時間帯の方が日中の時間帯より値が小さくなるように、削減目標条件に含まれる割合閾値を設定してもよい。
【0076】
制御関連条件設定部154は、例えば、夜間の時間帯の方が日中の時間帯より値が大きくなるように、制御解除条件に含まれる電力量閾値を設定する。制御関連条件設定部154は、例えば、夜間の時間帯の方が日中の時間帯より値が大きくなるように、制御解除条件に含まれるバッテリ残量閾値を設定する。制御関連条件設定部154は、夜間の時間帯の方が日中の時間帯より値が大きくなるように、制御解除条件に含まれる増加量閾値を設定してもよい。
【0077】
制御関連条件格納部156は、各種制御関連条件を格納する。制御関連条件格納部156は、例えば、制御関連条件設定部154によって設定された各種制御関連条件を格納する。制御関連条件格納部156は、情報取得部152が取得した各種制御関連条件を格納してもよい。
【0078】
判定部158は、例えば、情報取得部152が取得した飛行体100の電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が不足状態であるか否かを判定する。判定部158は、例えば、飛行体100の電力状態が制御関連条件格納部156に含まれる不足状態判定条件を満たすか否かを判定することによって、飛行体100の電力状態が不足状態であるか否かを判定する。判定部158は、例えば、飛行体100の電力状態が不足状態判定条件を満たす場合に飛行体100の電力状態が不足状態であると判定し、飛行体100の電力状態が不足状態判定条件を満たさない場合に飛行体100の電力状態が不足状態でないと判定する。制御関連条件設定部154は、飛行体100の電力状態が不足状態であると判定部158が判定したことに応じて、飛行体100の各種制御関連条件を設定してもよい。
【0079】
制御部160は、飛行体100の通信機能を制御する。制御部160は、例えば、飛行体100の電力状態が不足状態であると判定部158が判定した場合、飛行体100の消費電力がより少なくなるように、飛行体100の通信機能を制御する。
【0080】
制御部160は、例えば、飛行体100の通信制御信号を生成し、生成した通信制御信号に基づいて飛行体100の通信機能を制御する。制御部160は、情報取得部152が通信管理装置300から取得した飛行体100の通信制御信号に基づいて、飛行体100の通信機能を制御してもよい。
【0081】
制御部160は、例えば、SLビームを制御することによって、飛行体100の通信機能を制御する。制御部160は、例えば、SLビームの周波数帯域幅及び出力パワーのうちの少なくともいずれかを制御する。
【0082】
制御部160は、例えば、SLビームの周波数帯域幅がより狭くなるように、SLビームの周波数帯域幅を制御する。制御部160は、例えば、SLビームの周波数帯域幅の下限をより高くすることによって、SLビームの周波数帯域幅を狭くする。制御部160は、例えば、SLビームの周波数帯域幅の上限をより低くすることによって、SLビームの周波数帯域幅を狭くする。制御部160は、SLビームの出力パワーがより弱くなるように、SLビームの出力パワーを制御してもよい。
【0083】
情報取得部152は、例えば、制御部160がSLビームの周波数帯域幅を制御した後の飛行体100の電力状態関連情報を取得する。判定部158は、例えば、当該電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が、制御関連条件格納部156に格納されている第1周波数帯域幅制御解除条件を満たすか否かを判定する。
【0084】
制御部160は、当該電力状態が第1周波数帯域幅制御解除条件を満たすと判定部158が判定した場合、SLビームの周波数帯域幅の制御を解除してよい。制御部160は、当該電力状態が第1周波数帯域幅制御解除条件を満たさないと判定部158が判定した場合、SLビームの周波数帯域幅の制御を継続してよい。
【0085】
情報取得部152は、例えば、制御部160がSLビームの出力パワーを制御した後の飛行体100の電力状態関連情報を取得する。判定部158は、例えば、当該電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が、制御関連条件格納部156に格納されている第1出力パワー制御解除条件を満たすか否かを判定する。
【0086】
制御部160は、当該電力状態が第1出力パワー制御解除条件を満たすと判定部158が判定した場合、SLビームの出力パワーの制御を解除してよい。制御部160は、当該電力状態が第1出力パワー制御解除条件を満たさないと判定部158が判定した場合、SLビームの出力パワーの制御を継続してよい。
【0087】
制御部160は、例えば、SLビームを段階的に制御する。制御部160は、例えば、SLビームの周波数帯域幅を最初に制御し、その後、必要に応じてSLビームの出力パワーを制御することによって、SLビームを段階的に制御する。
【0088】
例えば、制御部160は、SLビームの周波数帯域幅を制御する。判定部158は、制御部160がSLビームの周波数帯域幅を制御した後の飛行体100の電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が、制御関連条件格納部156に格納されている削減目標条件を満たすか否かを判定する。制御部160は、当該電力状態が削減目標条件を満たさないと判定部158が判定した場合、SLビームの出力パワーを制御する。
【0089】
その後、判定部158は、制御部160がSLビームの出力パワーを制御した後の電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が、削減目標条件を満たすか否かを判定してよい。制御部160は、当該電力状態が削減目標条件を満たさないと制御部160が判定した場合、SLビームの周波数帯域幅をさらに制御してよい。
【0090】
制御部160は、SLビームの出力パワーを最初に制御し、その後、必要に応じてSLビームの周波数帯域幅を制御することによって、SLビームを段階的に制御してもよい。この場合、制御部160は、SLビームの周波数帯域幅を最初に制御する場合と同様にして、SLビームを段階的に制御してよい。
【0091】
制御部160は、例えば、SLビームの周波数帯域幅を段階的に制御する。例えば、制御部160は、SLビームの周波数帯域幅を制御する。判定部158は、制御部160がSLビームの周波数帯域幅を制御した後の電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たすか否かを判定する。制御部160は、当該電力状態が削減目標条件を満たさないと判定部158が判定した場合、SLビームの周波数帯域幅をさらに制御する。
【0092】
情報取得部152は、制御部160がSLビームの周波数帯域幅をさらに制御した後の飛行体100の電力状態関連情報を取得する。判定部158は、当該電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たすか否かを判定する。判定部158は、当該電力状態が削減目標条件を満たさないと判定した場合、SLビームの周波数帯域幅が予め定められた限界周波数帯域幅より狭いか否かを判定する。
【0093】
制御部160は、SLビームの周波数帯域幅が限界周波数帯域幅より狭いと判定部158が判定した場合、SLビームの出力パワーを制御してよい。制御部160は、SLビームの周波数帯域幅が限界周波数帯域幅より狭いと判定部158が判定した場合、飛行体100の通信機能を停止してもよい。
【0094】
制御部160は、例えば、SLビームの出力パワーを段階的に制御する。例えば、制御部160は、SLビームの出力パワーを制御する。判定部158は、制御部160がSLビームの出力パワーを制御した後の電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たすか否かを判定する。制御部160は、当該電力状態が削減目標条件を満たさないと判定部158が判定した場合、SLビームの出力パワーをさらに制御する。
【0095】
情報取得部152は、制御部160がSLビームの出力パワーをさらに制御した後の飛行体100の電力状態関連情報を取得する。判定部158は、当該電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たすか否かを判定する。判定部158は、当該電力状態が削減目標条件を満たさないと判定した場合、SLビームの出力パワーが予め定められた限界出力パワーより弱いか否かを判定する。
【0096】
制御部160は、SLビームの出力パワーが限界出力パワーより弱いと判定部158が判定した場合、SLビームの周波数帯域幅を制御してよい。制御部160は、SLビームの出力パワーが限界出力パワーより弱いと判定部158が判定した場合、飛行体100の通信機能を停止してもよい。
【0097】
制御部160は、無線通信エリア142が複数のセルを含む場合、セル毎にSLビームを制御してもよい。制御部160は、例えば、情報取得部152によって取得されたセル毎のトラフィック量情報に基づいてSLビームの制御対象のセルを決定し、決定したセルのSLビームを制御する。
【0098】
制御部160は、例えば、無線通信エリア142に含まれる複数のセルを、トラフィック量情報によって示されるトラフィック量が少ない順に順位付けし、順位が高い順に予め定められた数のセルがSLビームの制御対象のセルであると決定することによって、SLビームの制御対象のセルを決定する。制御部160は、無線通信エリア142に含まれる複数のセルのうち、トラフィック量情報によって示されるトラフィック量が予め定められたトラフィック量閾値より低いセルがSLビームの制御対象のセルであると決定することによって、SLビームの制御対象のセルを決定してもよい。
【0099】
制御部160は、FLビームを制御することによって、飛行体100の通信機能を制御してもよい。制御部160は、例えば、SLビームを制御したことに応じてFLビームを制御する。制御部160は、例えば、情報取得部152によって取得された無線通信エリア142のトラフィック量情報によって示されるトラフィック量に応じて、FLビームを制御する。制御部160は、例えば、SLビームの制御によって減少したトラフィック量が多いほど、飛行体100の消費電力がより少なくなるように、FLビームを制御する。制御部160は、SLビームを制御する前にFLビームを制御してもよい。
【0100】
制御部160は、例えば、FLビームの周波数帯域幅及び出力パワーのうちの少なくともいずれかを制御する。制御部160は、例えば、FLビームの周波数帯域幅がより狭くなるように、FLビームの周波数帯域幅を制御する。制御部160は、例えば、SLビームの周波数帯域幅を制御する場合と同様にして、FLビームの周波数帯域幅を制御する。制御部160は、FLビームの出力パワーがより弱くなるように、FLビームの出力パワーを制御してもよい。
【0101】
情報取得部152は、例えば、制御部160がFLビームの周波数帯域幅を制御した後の飛行体100の電力状態関連情報を取得する。判定部158は、例えば、当該電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が、制御関連条件格納部156に格納されている第2周波数帯域幅制御解除条件を満たすか否かを判定する。
【0102】
制御部160は、当該電力状態が第2周波数帯域幅制御解除条件を満たすと判定部158が判定した場合、FLビームの周波数帯域幅の制御を解除してよい。制御部160は、当該電力状態が第2周波数帯域幅制御解除条件を満たさないと判定部158が判定した場合、FLビームの周波数帯域幅の制御を継続してよい。
【0103】
情報取得部152は、例えば、制御部160がFLビームの出力パワーを制御した後の飛行体100の電力状態関連情報を取得する。判定部158は、例えば、当該電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が、制御関連条件格納部156に格納されている第2出力パワー制御解除条件を満たすか否かを判定する。
【0104】
制御部160は、当該電力状態が第2出力パワー制御解除条件を満たすと判定部158が判定した場合、FLビームの出力パワーの制御を解除してよい。制御部160は、当該電力状態が第2出力パワー制御解除条件を満たさないと判定部158が判定した場合、FLビームの出力パワーの制御を継続してよい。
【0105】
制御部160は、例えば、FLビームを段階的に制御する。制御部160は、例えば、SLビームを段階的に制御する場合と同様にして、FLビームを段階的に制御する。
【0106】
制御部160は、例えば、FLビームの周波数帯域幅を段階的に制御する。制御部160は、例えば、SLビームの周波数帯域幅を段階的に制御する場合と同様にして、FLビームの周波数帯域幅を段階的に制御する。
【0107】
制御部160は、例えば、FLビームの出力パワーを段階的に制御する。制御部160は、例えば、SLビームの出力パワーを段階的に制御する場合と同様にして、FLビームの出力パワーを段階的に制御する。
【0108】
制御装置150は、飛行体100の電力状態が不足状態であると判定した場合、飛行体100の消費電力がより少なくなるように、SLビームを制御することに加えて、FLビームを制御する。これにより、制御装置150は、飛行体100の電力が不足する事態が発生した場合に、無線通信サービスを維持しつつ、飛行体100の消費電力をより一層少なくするように飛行体100を制御できる。
【0109】
選択部162は、SLビームの出力パワーを制御する場合に、SLビームの出力パワーを弱くする無線通信エリア142内の通信端末200を選択する。制御部160は、選択部162によって選択された通信端末200に向けて出力されるSLビームの出力パワーがより弱くなるように、SLビームの出力パワーを制御する。
【0110】
選択部162は、例えば、情報取得部152が無線通信エリア142内の複数の通信端末200のそれぞれから取得した受信信号強度情報に基づいて、通信端末200を選択する。選択部162は、例えば、複数の通信端末200を、受信信号強度情報によって示される受信信号強度が高い順に順位付けし、順位が高い順に予め定められた数の通信端末200をSLビームの出力パワーを弱くする通信端末200として選択する。
【0111】
選択部162は、複数の通信端末200のうち、受信信号強度情報によって示される受信信号強度が予め定められた受信信号強度閾値より高い通信端末200をSLビームの出力パワーを弱くする通信端末200として選択してもよい。選択部162は、受信信号強度が受信信号強度閾値より高い通信端末200が複数存在する場合、受信信号強度が受信信号強度閾値より高い複数の通信端末200からSLビームの出力パワーを弱くする通信端末200をさらに選択してもよい。
【0112】
選択部162は、例えば、情報取得部152によって取得された通信端末200毎のトラフィック量情報に基づいて、受信信号強度が受信信号強度閾値より高い複数の通信端末200からSLビームの出力パワーを弱くする通信端末200を選択する。制御部160は、例えば、受信信号強度が受信信号強度閾値より高い複数の通信端末200を、トラフィック量情報によって示されるトラフィック量が少ない順に順位付けし、順位が高い順に予め定められた数の通信端末200をSLビームの出力パワーを弱くする通信端末200として選択する。
【0113】
選択部162は、ネットワークスライシング技術を用いて、受信信号強度が受信信号強度閾値より高い複数の通信端末200のそれぞれと飛行体100との間の通信の優先度を設定し、受信信号強度が受信信号強度閾値より高い複数の通信端末200を当該優先度が低い順に順位付けし、順位が低い順に予め定められた数の通信端末200をSLビームの出力パワーを弱くする通信端末200として選択してもよい。ネットワークスライシング技術とは、サービスや目的毎にネットワークを仮想的な論理ネットワークであるスライスに分割する技術である。
【0114】
選択部162は、例えば、情報取得部152が取得した各種情報に基づいて、SLビームの出力パワーを弱くする通信端末200の数を決定する。選択部162は、例えば、電力状態関連情報に含まれる発電電力量情報に基づいて、SLビームの出力パワーを弱くする通信端末200の数を決定する。選択部162は、例えば、当該発電電力量情報によって示される発電電力量が少ないほどSLビームの出力パワーを弱くする通信端末200の数が多くなるように、SLビームの出力パワーを弱くする通信端末200の数を決定する。
【0115】
選択部162は、飛行体100の飛行位置を含む天気データに含まれる日射量データに基づいて、SLビームの出力パワーを弱くする通信端末200の数を決定してもよい。選択部162は、例えば、日射量データによって示される日射量が少ないほどSLビームの出力パワーを弱くする通信端末200の数が多くなるように、SLビームの出力パワーを弱くする通信端末200の数を決定する。
【0116】
選択部162は、時間帯に基づいて、SLビームの出力パワーを弱くする通信端末200の数を決定してもよい。選択部162は、例えば、夜間の時間帯の方が日中の時間帯よりSLビームの出力パワーを弱くする通信端末200の数が多くなるように、SLビームの出力パワーを弱くする通信端末200の数を決定する。
【0117】
選択部162は、例えば、情報取得部152が取得した各種情報に基づいて、受信信号強度閾値を設定する。選択部162は、例えば、電力状態関連情報に含まれる発電電力量情報に基づいて、受信信号強度閾値を設定する。選択部162は、例えば、当該発電電力量情報によって示される発電電力量が少ないほど受信信号強度閾値が小さくなるように、受信信号強度閾値を設定する。
【0118】
選択部162は、飛行体100の飛行位置を含む天気データに含まれる日射量データに基づいて、受信信号強度閾値を設定してもよい。選択部162は、例えば、日射量データによって示される日射量が少ないほど受信信号強度閾値が小さくなるように、受信信号強度閾値を設定する。
【0119】
選択部162は、時間帯に基づいて、受信信号強度閾値を設定してもよい。選択部162は、例えば、夜間の時間帯の方が日中の時間帯より受信信号強度閾値の値が小さくなるように、受信信号強度閾値を設定する。
【0120】
選択部162は、飛行体100によって提供される無線通信サービスを利用するユーザが無線通信サービスを提供する通信事業者と締結している契約の契約内容に基づいて、SLビームの出力パワーを弱くする通信端末200を選択してもよい。選択部162は、例えば、ノーマルプランの契約を通信事業者と締結しているユーザ及びノーマルプランより高額なプランであるプレミアムプランの契約を通信事業者と締結しているユーザが存在する場合、ノーマルプランの契約を通信事業者と締結しているユーザが所有する通信端末200の中から、SLビームの出力パワーを弱くする通信端末200を選択する。
【0121】
制御装置150は、無線通信エリア142内の複数の通信端末200のうち、受信信号強度が良好な通信端末200をSLビームの出力パワーを弱くする通信端末200として選択し、選択した通信端末200に向けて出力されるSLビームの出力パワーがより弱くなるように、SLビームの出力パワーを制御する。受信信号強度が良好な通信端末200は無線通信エリア142のセルのセンター部分に位置している傾向にあり、受信信号強度が良好でない通信端末200は無線通信エリア142のセルのエッジ部分に位置している傾向にある。仮に、無線通信エリア142のセルのエッジ部分に位置している傾向にある通信端末200に向けて出力されるSLビームの出力パワーを弱くした場合、飛行体100は、当該通信端末200に無線通信サービスを提供できなくなる。これは、無線通信エリア142のカバレッジが狭くすることを意味する。
【0122】
これに対して、制御装置150は、無線通信エリア142のセルのセンター部分に位置している傾向にある通信端末200に向けて出力されるSLビームの出力パワーを弱くし、無線通信エリア142のセルのエッジ部分に位置している傾向にある通信端末200に向けて出力されるSLビームの出力パワーを維持する。これにより、制御装置150は、無線通信エリア142のカバレッジを狭くすることなく、飛行体100の消費電力がより少なくなるように飛行体100を制御できる。
【0123】
送信部164は、ネットワーク20を介して、各種情報を送信する。送信部164は、例えば、定期的に各種情報を送信する。
【0124】
送信部164は、無線通信エリア142内の通信端末200に通知メッセージを送信する。送信部164は、例えば、SLビームの周波数帯域幅を通知する通知メッセージを通信端末200に送信する。送信部164は、例えば、当該通知メッセージを通信端末200に定期的に送信する。当該通知メッセージを受信した通信端末200は、当該通知メッセージによって示されるSLビームの周波数帯域幅をスキャンする。
【0125】
送信部164は、制御部160がSLビームの周波数帯域幅を変更した場合、SLビームの周波数帯域幅を変更したことを通知する通知メッセージを通信端末200に送信する。送信部164は、例えば、制御部160がSLビームの周波数帯域幅を制御した場合、当該通知メッセージを通信端末200に送信する。送信部164は、制御部160がSLビームの周波数帯域幅の制御を解除した場合、当該通知メッセージを通信端末200に送信する。当該通知メッセージを受信した通信端末200は、当該通知メッセージによって示される変更後のSLビームの周波数帯域幅をスキャンする。
【0126】
送信部164は、飛行体100の電力状態が不足状態である場合に、SLビームの周波数帯域幅を変更したことを通知する通知メッセージを通信端末200に送信しなくてもよい。これにより、当該通知メッセージを通信端末200に送信するために必要な電力を節約することができ、飛行体100の電力状態が不足状態である場合に、飛行体100の消費電力をより一層少なくできる。
【0127】
送信部164は、飛行体100の電力状態関連情報を通信管理装置300に送信してもよい。送信部164は、飛行体100の電力状態が不足状態であるか否かを判定部158が判定した判定結果を通信管理装置300に送信してもよい。
【0128】
情報取得部152は、学習データを取得してもよい。学習データは、例えば、飛行体100の飛行位置を示す飛行位置情報と、飛行体100が当該飛行位置情報によって示される当該飛行位置にいるときの当該飛行位置を含む天気データと、飛行体100が当該飛行位置にいるときに飛行体100に搭載された太陽電池パネル130によって発電された単位時間当たりの発電電力量を示す発電電力量情報とを含む。情報取得部152は、取得した学習データを学習データ格納部166に格納してよい。
【0129】
モデル生成部168は、太陽電池パネル130によって発電される単位時間当たりの発電電力量を推定するモデルを機械学習により生成する。モデル生成部168は、例えば、学習データ格納部166に格納されている複数の学習データを教師データとして用いて、飛行体100の飛行位置情報及び飛行体100が当該飛行位置情報によって示される飛行位置にいるときの当該飛行位置を含む天気データから、飛行体100が当該飛行位置にいるときに太陽電池パネル130によって発電される単位時間当たりの発電電力量を推定するモデルを機械学習により生成する。モデル生成部168は、生成したモデルをモデル格納部170に格納してよい。
【0130】
情報取得部152は、飛行体100の飛行位置情報及び飛行体100が当該飛行位置情報によって示される飛行位置にいるときの当該飛行位置を含む天気データを取得してよい。制御関連条件設定部154は、モデル格納部170に格納されているモデルを用いて、情報取得部152によって取得された当該飛行位置情報及び当該天気データから、飛行体100が当該飛行位置情報によって示される当該飛行位置にいるときに太陽電池パネル130によって発電される単位時間当たりの発電電力量を推定してよい。制御関連条件設定部154は、推定した当該発電電力量に基づいて、各種制御関連条件を設定してよい。
【0131】
モデル取得部172は、太陽電池パネル130によって発電される単位時間当たりの発電電力量を推定するモデルを取得する。モデル取得部172は、例えば、モデル生成部168によって生成されたモデルと同様のモデルを取得する。
【0132】
図4は、制御装置150の処理の流れの一例を説明するための説明図である。ここでは、制御装置150がSLビームを制御していない状態を開始状態として説明する。
【0133】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102において、情報取得部152は、飛行体100の電力状態関連情報を取得する。S104において、判定部158は、S102で情報取得部152が取得した飛行体100の電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が不足状態であるか否かを判定する。判定部158は、例えば、飛行体100の電力状態が制御関連条件格納部156に格納されている不足状態判定条件を満たすか否かを判定することによって、飛行体100の電力状態が不足状態であるか否かを判定する。飛行体100の電力状態が不足状態であると判定部158が判定した場合、S106に進む。飛行体100の電力状態が不足状態でないと判定部158が判定した場合、制御装置150がSLビームを制御することなく処理が終了する。
【0134】
S106において、制御部160は、SLビームの周波数帯域幅がより狭くなるように、SLビームの周波数帯域幅を制御する。S108において、情報取得部152は、S106で制御部160がSLビームの周波数帯域幅を制御した後の飛行体100の電力状態関連情報を取得する。
【0135】
S110において、判定部158は、S108で情報取得部152が取得した飛行体100の電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が制御関連条件格納部156に格納されている削減目標条件を満たさないか否かを判定する。飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たさないと判定部158が判定した場合、S112に進む。飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たすと判定部158が判定した場合、S120に進む。
【0136】
S112において、制御部160は、SLビームの出力パワーがより弱くなるように、SLビームの出力パワーを制御する。ここでは、飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たすまで制御部160がSLビームの出力パワーを弱くするものとして、説明を続ける。
【0137】
S114において、情報取得部152は、S112で制御部160がSLビームの出力パワーを制御した後の飛行体100の電力状態関連情報を取得する。S116において、判定部158は、S114で情報取得部152が取得した電力状態関連情報に基づいて、SLビームの出力パワーの制御を解除するか否かを判定する。判定部158は、例えば、飛行体100の電力状態が制御関連条件格納部156に格納されている第1出力パワー制御解除条件を満たすか否かを判定することによって、SLビームの出力パワーの制御を解除するか否かを判定する。SLビームの出力パワーの制御を解除すると判定部158が判定した場合、S118に進む。SLビームの出力パワーの制御を解除しないと判定部158が判定した場合、S114に戻る。
【0138】
S118において、制御部160は、SLビームの出力パワーの制御を解除する。S120において、判定部158は、S114で情報取得部152が取得した電力状態関連情報に基づいて、SLビームの周波数帯域幅の制御を解除するか否かを判定する。判定部158は、例えば、飛行体100の電力状態が制御関連条件格納部156に格納されている第1周波数帯域幅制御解除条件を満たすか否かを判定することによって、SLビームの周波数帯域幅の制御を解除するか否かを判定する。SLビームの周波数帯域幅の制御を解除すると判定部158が判定した場合、S122に進む。SLビームの周波数帯域幅の制御を解除しないと判定部158が判定した場合、S108に戻る。
【0139】
S122において、制御部160は、SLビームの周波数帯域幅の制御を解除する。その後、飛行体100の電力状態が不足状態である場合に制御装置150がSLビームを制御する処理が終了する。
【0140】
図5は、制御装置150の処理の流れの他の一例を説明するための説明図である。ここでは、制御装置150がSLビームを制御していない状態を開始状態として説明する。
【0141】
S202において、情報取得部152は、飛行体100の電力状態関連情報を取得する。S204において、判定部158は、S202で情報取得部152が取得した飛行体100の電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が不足状態であるか否かを判定する。飛行体100の電力状態が不足状態であると判定部158が判定した場合、S206に進む。飛行体100の電力状態が不足状態でないと判定部158が判定した場合、制御装置150がSLビームを制御することなく処理が終了する。
【0142】
S206において、制御部160は、SLビームの周波数帯域幅がより狭くなるように、SLビームの周波数帯域幅を制御する。S208において、情報取得部152は、S206で制御部160がSLビームの周波数帯域幅を制御した後の飛行体100の電力状態関連情報を取得する。
【0143】
S210において、判定部158は、S208で情報取得部152が取得した飛行体100の電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たさないか否かを判定する。飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たさないと判定部158が判定した場合、S212に進む。飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たすと判定部158が判定した場合、飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たすまで制御装置150がSLビームを制御する処理が終了する。
【0144】
S212において、制御部160は、SLビームの出力パワーがより弱くなるように、SLビームの出力パワーを制御する。S214において、情報取得部152は、S212で制御部160がSLビームの出力パワーを制御した後の飛行体100の電力状態関連情報を取得する。
【0145】
S216において、判定部158は、S214で情報取得部152が取得した電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たさないか否かを判定する。飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たさないと判定部158が判定した場合、S206に戻る。この場合、制御部160は、SLビームの周波数帯域幅をさらに制御し、必要に応じて、SLビームの出力パワーをさらに制御する。飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たすと判定部158が判定した場合、飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たすまで制御装置150がSLビームを制御する処理が終了する。
【0146】
図6は、制御装置150の処理の流れの他の一例を説明するための説明図である。ここでは、制御装置150がSLビームを制御していない状態を開始状態として説明する。
【0147】
S302において、情報取得部152は、飛行体100の電力状態関連情報を取得する。S304において、判定部158は、S302で情報取得部152が取得した飛行体100の電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が不足状態であるか否かを判定する。飛行体100の電力状態が不足状態であると判定部158が判定した場合、S306に進む。飛行体100の電力状態が不足状態でないと判定部158が判定した場合、制御装置150がSLビームを制御することなく処理が終了する。
【0148】
S306において、制御部160は、SLビームの周波数帯域幅がより狭くなるように、SLビームの周波数帯域幅を制御する。S308において、情報取得部152は、S306で制御部160がSLビームの周波数帯域幅を制御した後の飛行体100の電力状態関連情報を取得する。
【0149】
S310において、判定部158は、S208で情報取得部152が取得した飛行体100の電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たさないか否かを判定する。飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たさないと判定部158が判定した場合、S312に進む。飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たすと判定部158が判定した場合、飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たすまで制御装置150がSLビームを制御する処理が終了する。
【0150】
S312において、判定部158は、S306で制御部160が制御した後のSLビームの周波数帯域幅が限界周波数帯域幅より狭いか否かを判定する。SLビームの周波数帯域幅が限界周波数帯域幅より狭いと判定部158が判定した場合、S314に進む。SLビームの周波数帯域幅が限界周波数帯域幅より広いと判定部158が判定した場合、S306に戻り、SLビームの周波数帯域幅をさらに制御する。
【0151】
S314において、制御部160は、SLビームの出力パワーがより弱くなるように、SLビームの出力パワーを制御する。S316において、情報取得部152は、S314で制御部160がSLビームの出力パワーを制御した後の飛行体100の電力状態関連情報を取得する。
【0152】
S318において、判定部158は、S316で情報取得部152が取得した電力状態関連情報に基づいて、飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たさないか否かを判定する。飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たさないと判定部158が判定した場合、S320に進む。飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たすと判定部158が判定した場合、飛行体100の電力状態が削減目標条件を満たすまで制御装置150がSLビームを制御する処理が終了する。
【0153】
S320において、判定部158は、S314で制御部160が制御した後のSLビームの出力パワーが限界出力パワーより弱いか否かを判定する。SLビームの出力パワーが限界出力パワーより弱いと判定部158が判定した場合、S322に進む。SLビームの出力パワーが限界出力パワーより強いと判定部158が判定した場合、S314に戻り、SLビームの出力パワーをさらに制御する。
【0154】
S322において、制御部160は、飛行体100の通信機能を停止する。これにより、制御装置150がSLビームを制御する処理が終了する。
【0155】
図7は、制御装置150又は通信管理装置300として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、上記実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0156】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ1226、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブ1226は、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボード1242のようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0157】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0158】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ1226は、プログラム又はデータをDVD-ROM1227等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0159】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0160】
プログラムは、DVD-ROM1227又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0161】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM1227、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0162】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ1226(DVD-ROM1227)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0163】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0164】
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0165】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0166】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0167】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0168】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0169】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0170】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0171】
10 システム、20 ネットワーク、40 ゲートウェイ、100 飛行体、121 主翼部、122 本体部、124 プロペラ、130 太陽電池パネル、132 SLアンテナ、134 FLアンテナ、142 無線通信エリア、150 制御装置、152 情報取得部、154 制御関連条件設定部、156 制御関連条件格納部、158 判定部、160 制御部、162 選択部、164 送信部、166 学習データ格納部、168 モデル生成部、170 モデル格納部、172 モデル取得部、200 通信端末、300 通信管理装置、400 天気データ管理サーバ、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1226 DVDドライブ、1227 DVD-ROM、1230 ROM、1240 入出力チップ、1242 キーボード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-05-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
成層圏プラットフォームとして機能し、SL(Service Link)アンテナを用いてSLビームを照射することによって無線通信エリアを形成して前記無線通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する飛行体の電力状態に関連する電力状態関連情報を取得する情報取得部と、
前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が不足状態であるか否かを判定する判定部と、
前記飛行体の前記電力状態が不足状態であると前記判定部が判定した場合、前記飛行体の消費電力がより少なくなるように、前記SLビームの周波数帯域幅及び出力パワーのうちの少なくともいずれかを制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記SLビームの前記周波数帯域幅がより狭くなるように、前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御し、
前記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得し、
前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が予め定められた削減目標条件を満たすか否かを判定し、
前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たさないと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記出力パワーがより弱くなるように、前記SLビームの前記出力パワーを制御する、
御装置。
【請求項2】
前記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得し、
前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が予め定められた周波数帯域幅制御解除条件を満たすか否かを判定し、
前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が前記周波数帯域幅制御解除条件を満たすと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記周波数帯域幅の制御を解除する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記情報取得部は、前記無線通信エリア内の複数の前記通信端末のそれぞれから、前記SLビームによって搬送された信号を前記通信端末が受信した受信信号強度を示す受信信号強度情報をさらに取得し、
前記制御装置は、
前記複数の通信端末のそれぞれから取得した前記受信信号強度情報に基づいて、前記SLビームの前記出力パワーを弱くする通信端末を選択する選択部
をさらに備え、
前記制御部は、前記選択部によって選択された前記通信端末に向けて出力される前記SLビームの前記出力パワーがより弱くなるように、前記SLビームの前記出力パワーを制御する、
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記出力パワーを制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得し、
前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記出力パワーを制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たすか否かを判定し、
前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たさないと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記周波数帯域幅をさらに制御する、
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項5】
成層圏プラットフォームとして機能し、SL(Service Link)アンテナを用いてSLビームを照射することによって無線通信エリアを形成して前記無線通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する飛行体の電力状態に関連する電力状態関連情報を取得する情報取得部と、
前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が不足状態であるか否かを判定する判定部と、
前記飛行体の前記電力状態が不足状態であると前記判定部が判定した場合、前記飛行体の消費電力がより少なくなるように、前記SLビームの周波数帯域幅及び出力パワーのうちの少なくともいずれかを制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記SLビームの前記周波数帯域幅がより狭くなるように、前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御し、
前記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得し、
前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅を制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が予め定められた削減目標条件を満たすか否かを判定し、
前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たさないと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記周波数帯域幅をさらに制御し、
記情報取得部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅をさらに制御した後の前記電力状態関連情報をさらに取得し、
前記判定部は、前記制御部が前記SLビームの前記周波数帯域幅をさらに制御した後の前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たすか否かを判定し、前記飛行体の前記電力状態が前記削減目標条件を満たさないと判定した場合、前記SLビームの前記周波数帯域幅が予め定められた限界周波数帯域幅より狭いか否かを判定し、
前記制御部は、前記SLビームの前記周波数帯域幅が前記限界周波数帯域幅より狭いと前記判定部が判定した場合、前記SLビームの前記出力パワーがより弱くなるように、前記SLビームの前記出力パワーを制御する
御装置。
【請求項6】
成層圏プラットフォームとして機能し、SL(Service Link)アンテナを用いてSLビームを照射することによって無線通信エリアを形成して前記無線通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する飛行体の電力状態に関連する電力状態関連情報を取得する情報取得部と、
前記電力状態関連情報に基づいて、前記飛行体の前記電力状態が不足状態であるか否かを判定する判定部と、
前記飛行体の前記電力状態が不足状態であると前記判定部が判定した場合、前記飛行体の消費電力がより少なくなるように、前記SLビームの周波数帯域幅及び出力パワーのうちの少なくともいずれかを制御する制御部と、
前記SLビームの前記周波数帯域幅を変更したことを通知する通知メッセージを前記無線通信エリア内の前記通信端末に送信する送信部と
を備え、
前記送信部は、前記飛行体の前記電力状態が不足状態である場合に、前記通知メッセージを前記無線通信エリア内の前記通信端末に送信しない
御装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記飛行体の前記電力状態が不足状態であると前記判定部が判定した場合、前記飛行体の消費電力がより少なくなるように、前記飛行体に搭載され、且つ、地上のゲートウェイと前記飛行体との間にフィーダリンクを確立するために用いられるFL(Feeder Link)アンテナによって照射されるFLビームの周波数帯域幅及び出力パワーのうちの少なくともいずれかを制御する、請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項8】
コンピュータを、請求項1、5、及び6のいずれか一項に記載の制御装置として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項1、5、及び6のいずれか一項に記載の制御装置を備える、飛行体。