(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129515
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】ベッドシステム
(51)【国際特許分類】
A61G 7/05 20060101AFI20240919BHJP
A47C 21/08 20060101ALI20240919BHJP
A61G 7/043 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
A61G7/05
A47C21/08 Z
A61G7/043
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038766
(22)【出願日】2023-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】原田 昌和
(72)【発明者】
【氏名】笠井 航
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 邦恭
【テーマコード(参考)】
4C040
【Fターム(参考)】
4C040AA30
4C040BB01
4C040EE05
4C040EE08
4C040GG10
(57)【要約】
【課題】利用者の転落を防止するベッドシステムを提供する。
【解決手段】一実施形態によると、ベッドシステム1は、ベッド本体10と、ベッド本体10に設けられるサイドレール21,31,41,51と、サイドレール21,31,41,51を駆動するサイドレール駆動制御回路131と、ベッド本体10上の利用者の動作を検知するAIカメラ装置と、AIカメラ装置が検知する利用者の動作に基づいて、サイドレール駆動制御回路131を制御する制御部101と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッド本体と、
前記ベッド本体に設けられるサイドレールと、
前記サイドレールを駆動する駆動部と、
前記ベッド本体上の利用者の動作を検知する第1検知部と、
前記第1検知部が検知する前記利用者の動作に基づいて、前記駆動部を制御する制御部と、
を備えるベッドシステム。
【請求項2】
前記駆動部は、前記サイドレールを第1位置と、第2位置と、の間を動作させる、
請求項1に記載のベッドシステム。
【請求項3】
前記第1位置は、前記利用者が前記ベッド本体から転落するのを前記サイドレールが防止する位置であり、
前記第2位置は、前記利用者の前記ベッド本体に対する昇降動作を前記サイドレールが妨げない位置である、
請求項2に記載のベッドシステム。
【請求項4】
前記サイドレールを前記第1位置でロックするロック機構を備え、
前記制御部は、
前記サイドレールを前記第1位置から前記第2位置に動作させる場合、前記ロック機構を解除した後、前記サイドレールを動作させ、
前記サイドレールを前記第2位置から前記第1位置に動作させる場合、前記サイドレールを動作させた後、前記ロック機構をロックする、
請求項2に記載のベッドシステム。
【請求項5】
前記第1検知部は、
前記利用者の動作パターンを記憶する動作パターン記憶部と、
前記動作パターン記憶部に記憶される前記利用者の動作パターンに基づいて、前記利用者の動作を予測する予測部と、
を有し、
前記制御部は、前記予測部が予測する前記利用者の動作に基づいて前記駆動部を制御する、
請求項1に記載のベッドシステム。
【請求項6】
前記ベッド本体は、
前記利用者の頭側に設けられるヘッドボードと、
前記利用者の足側に設けられるフットボードと、
を有し、
前記第1検知部は、前記フットボードに設けられる、
請求項1に記載のベッドシステム。
【請求項7】
ベッド本体と、
前記ベッド本体に設けられるサイドレールと、
前記サイドレールを駆動する駆動部と、
前記ベッド本体外の被利用者の動作を検知する第2検知部と、
前記第2検知部が検知する前記被利用者の動作に基づいて、前記駆動部を制御する制御部と、
を備えるベッドシステム。
【請求項8】
ベッド本体と、
前記ベッド本体に設けられるサイドレールと、
前記サイドレールを駆動する駆動部と、
前記ベッド本体上の利用者の動作を検知する第1検知部と、
前記ベッド本体外の被利用者の動作を検知する第2検知部と、
前記第1検知部が検知する前記利用者の動作、及び前記第2検知部が検知する前記被利用者の動作に基づいて、前記駆動部を制御する制御部と、
を備えるベッドシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ベッドシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
サイドレールを備えたベッドが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ベッドの利用者がベッドから転落しないように、サイドレールを設けるベッドがある。しかしながら、利用者がベッドを利用する際、サイドレールを上げ忘れることがある。このような場合、サイドレールにより利用者の転落防止をすることができない。また、サイドレールは、例えば、ロック機構により固定されるタイプもある。このようなタイプの場合、ロック機構の解除はベッド上からは行いにくい構造になっている。
【0005】
本発明の実施形態は、利用者の転落を防止するベッドシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、ベッドシステムは、ベッド本体と、前記ベッド本体に設けられるサイドレールと、前記サイドレールを駆動する駆動部と、前記ベッド本体上の利用者の動作を検知する第1検知部と、前記第1検知部が検知する前記利用者の動作に基づいて、前記駆動部を制御する制御部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態に係るベッドシステムの一例を示す斜視図。
【
図2】第1実施形態に係るベッドシステムの一例を示す斜視図。
【
図9】第2実施形態に係るベッドシステムの一例を示す斜視図。
【
図10】2台のAIカメラ装置の構成の一例を示す図。
【
図11】
図3のベッドシステムに追加する構成の一例を示す図。
【
図13】処置対応処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0009】
(第1実施形態)
図1は、ベッドシステム1の一例を示す斜視図である。ベッドシステム1は、本実施形態では、ベッド本体10と、複数のサイドレール(本実施形態では、4個のサイドレール21,31,41,51)と、AIカメラ装置(第1検知部)61と、を含み構成される。
【0010】
ベッド本体10は、上面視において、矩形状である。また、本実施形態では、ベッド本体10は、電動式ベッドである。ベッド本体10は、複数のアクチュエータ(
図1において図示省略)、並びに背ボトム11、腰ボトム12、膝ボトム13、足ボトム14、及びフレーム(
図1において図示省略)を含む。背ボトム11は、ベッド本体10を利用する利用者の背中からお腹の部分を支える。腰ボトム12は、利用者の腰部分を支える。膝ボトム13は、利用者の膝部分を支える。膝ボトム13は、足ボトム14と連動して動作し、足ボトム14は、利用者の足部分を支える。フレームは、背ボトム11、腰ボトム12,膝ボトム13、足ボトム14の下側に設けられる。
【0011】
さらに、ベッド本体10は、利用者の頭側にヘッドボード15、足側にフットボード16が設けられている。フットボード16の上側、かつ、幅方向の中央部分には、AIカメラ装置61が設けられている。AIカメラ装置61の撮影範囲は、少なくともベッド本体10上の利用者を撮影可能な範囲であり、本実施形態では、さらにベッド本体10のヘッドボード15側の周辺も撮影可能な範囲とする。これにより、ベッド本体10上の利用者の動作を撮影することが可能になる。ベッド本体10の4隅の下側には、車輪(図示省略)が設けられている。これにより、看護師、または、介護士などがベッドシステム1を移動させることが可能になっている。
【0012】
ベッド本体10の側面には、4個のサイドレールが設けられる。4個のサイドレールは、利用者がベッド本体10上から転倒することを防止するための柵である。具体的には、ベッド本体10の両側面に長手方向に沿って、頭側にサイドレール21,31、足側にサイドレール41,51が、それぞれ設けられる。サイドレール21,31、及びサイドレール41,51は、それぞれ、サイドレール本体部22,32,42,52、ステー27,37,47,57などを備える。サイドレール21,31は、ベッド本体10の幅方向の中心線に対して、線対称の構造をしており、サイドレール41,51は、同様に、線対称の構造をしている。本実施形態は、サイドレール21,31、並びにサイドレール41,51は、線対称の構造をしているが、線対称の構造に限るものではない。
【0013】
ベッドシステム1において、サイドレールは、ベッド本体に4個設けなくても、少なくとも1つ設けられればよい。例えば、壁面に沿ってベッドシステム1が配置される場合には、壁面側には、サイドレールを設けなくてもよい。また、ベッド本体10の両側、かつ、利用者の頭側にそれぞれサイドレールを設け、足側にはサイドレールを設けないようにしてもよい。利用者の状態やベッドシステム1の部屋での配置によって、ベッド本体10に設ける、サイドレールの数を変更してもよい。また、本実施形態では、ベッド本体10に4個のサイドレール(2個の頭側のサイドレール21,31、及び2個の足側のサイドレール41,51)を設けることが可能な場合で説明するが、4個を超えるサイドレールを設けるように構成してもよい。
【0014】
また、4個のサイドレール21,31,41,51は、それぞれ、鉛直方向に動作可能に構成される。
図1は、4個のサイドレール21,31,41,51が全て第1位置(利用者がベッド本体10から転落するのをサイドレールが防止する位置)に位置している状態を示している。また、
図2は、足側のサイドレール41が第2位置(利用者のベッド本体10に対する昇降動作をサイドレールが妨げない位置)に位置している状態を示した、ベッドシステム1の一例を示す斜視図である。なお、
図2においては、サイドレール41のみ第2位置に位置している状態を示しているが、他のサイドレール21,31,51も同様に、第2位置に動作することが可能になっている。なお、本実施形態では、サイドレール21,31,41,51は、鉛直方向に動作可能としているが、第1位置と、第2位置と、に動作させる構成は、これに限るものではない。例えば、サイドレールがベッド本体10の長手方向、かつ、ベッド本体10の上面から下面に回動可能となるように、サイドレールをベッド本体10に設けてもよい。また、例えば、サイドレールがベッド本体10の上面と平行、かつ、ベッド本体10の短手方向に回動可能となるように、サイドレールをベッド本体10に設けてもよい。このように、サイドレールをベッド本体10に設けても、サイドレールを第1位置と、第2位置と、の間で動作させることが可能である。
【0015】
サイドレール21,31,41,51は、それぞれ、第1面21a,31a,41a,51aと、第2面21b,31b,41b,51bと、を有する。第1面は、ベッド本体10の外側から視認できる面であり、第2面は、ベッド本体10の内側から視認できる面である(つまり、第1面と反対面である)。
図1においては、第1面21a,41a,第2面31b,51bが図示されている。
【0016】
次に、頭側のサイドレール21,31について説明する。サイドレール21,31は、線対称な構造をしているため、サイドレール21について説明する。サイドレール21のサイドレール本体部22は、第1高さの第1部分23と、第1高さより低い第2高さの第2部分24と、を含む。第1部分23と、第2部分24と、は、連続的に形成されている。第1部分23の幅は第2部分24の幅より長くなっている。第1部分23及び第2部分24の上側部分は、丸みを有する手すり状部分25が形成されている。第1部分23においては、手すり状部分25の下側に穴部26が設けられている。この穴部26により、第1部分23の手すり状部分25が円柱状になり、利用者が当該手すり状部分25を掴めるようになっている。
【0017】
第1部分23の下側には、ステー27が設けられている。ステー27は、第1部分23の第2面21b側から取り付けられている。ステー27には、ロック機構27aが設けられている。ロック機構27aは、ステー27の中央部に配置されている。
【0018】
次に、足側のサイドレール41,51について説明する。サイドレール41,51は、線対称な構造をしているため、サイドレール41について説明する。サイドレール41のサイドレール本体部42は、頭側のサイドレール本体部22の第1部分23に相当する形状であり、第1部分23とはベッド本体10の長手方向の中心に対して対称的にベッド本体10に設けられる。サイドレール本体部42は、上側に丸みを有する手すり状部分45が形成されており、当該手すり状部分45の下側には、穴部46が設けられている。この穴部46により、手すり状部分45が円柱状となり、利用者が当該部分を掴めるようになっている。サイドレール本体部42に取り付けられるステー47にもロック機構47aが設けられている。ロック機構47aは、ステー47の中央部に配置されている。
【0019】
図3は、ベッドシステム1の構成の一例を示す図である。
図3に示すように、ベッドシステム1は、制御部101、通信部102、記憶部103、背制御回路104、背ACT(アクチュエータ)105、背ボトム11、膝制御回路106、膝ACT(アクチュエータ)107、膝ボトム13、第1高さ制御回路108、第1高さACT(アクチュエータ)109、第2高さ制御回路110、第2高さACT(アクチュエータ)111、フレーム17、第1センサ121、第2センサ122、第3センサ123、第4センサ124、サイドレール駆動制御回路(駆動部)131、サイドレールACT(アクチュエータ)132、サイドレールACT(アクチュエータ)133、サイドレールACT(アクチュエータ)134、サイドレールACT(アクチュエータ)135、サイドレール21、サイドレール31、サイドレール41、サイドレール51、及びロック機構センサ部140を有する。サイドレール21、サイドレール31、サイドレール41、及びサイドレール51には、それぞれ、ロック機構27a、ロック機構37a、ロック機構47a、及びロック機構57aが含まれる。
【0020】
ここで、ロック機構27a、ロック機構37a、ロック機構47a、及びロック機構57aについて説明する。ロック機構27a,37a,47a,57aは、同様な構成をしているため、ロック機構27aを例に上げて説明する。
サイドレールACT132によりサイドレール21は、第1位置でロックすることが可能になっているが、サイドレールACT132のブレーキ機構(図示省略)を解放することにより、サイドレール21は手動で動作させることが可能になる。このようにサイドレール21を手動で動作させる場合に、ロック機構27aが用いられる。ロック機構27aをロックさせることにより、サイドレール21を第1位置で固定することができる。また、ロック機構27aのロックを解除することにより、ベッドシステム1が
図1に示す第1位置から第2位置までサイドレール21を動作させることが可能になる。このように、第2位置まで下げられたサイドレール21を、利用者等が上昇させて第1位置に位置させた後、ロック機構27aをロックすることにより、サイドレール21は、再び第1位置で固定される。ロック機構センサ部140は、ロック機構27a~57aがそれぞれロックされているか否かを検知する4つのセンサを含む。制御部101は、ロック機構センサ部140の検知結果に基づいて、ロック機構27a~57aがそれぞれロックされているか否かを判定することができる。
【0021】
制御部101は、CPU、ROM、RAM等から構成される。制御部101は、図示省略の操作装置からの指示に基づいて、ベッド本体10及びサイドレール21,31,41,51の動作を制御する。通信部102は、図示省略の操作装置との間で情報を送受信するためのインタフェースである。また、通信部102は、AIカメラ装置61との間で情報を送受信するためのインタフェースである。記憶部103は、各種プログラム、及び各種データを記憶する。各種プログラムは、例えば、背ボトム11の角度、膝ボトム13の角度、フレーム17の高さを動作させるプログラム、及び4個のサイドレール21,31,41,51の動作させるプログラムである。各種データは、例えば、背ボトム11の角度、膝ボトム13の角度、フレーム17の高さを動作させることが可能な範囲の値(例えば、第1高さACT109、及び第2高さACT111の動作する長さ)、及び第1位置、及び第2位置での第1センサ121~第4センサ124の検出値を記憶する。
【0022】
背制御回路104は、背ACT105を制御し、背ボトム11を動作させる。背ボトム11は、ベッド本体10に寝ている利用者の背中から頭部を支え、利用者の背部を上昇させるように動作する。膝制御回路106は、膝ACT107を制御し、膝ボトム13を動作させる。膝ボトム13は、例えば、足ボトム14と共に、利用者の膝部分を折り曲げるように動作する。第1高さ制御回路108は、第1高さACT109を制御し、フレーム17の頭側の高さを制御する。第2高さ制御回路110は、第2高さACT111を制御し、フレーム17の足側の高さを制御する。第1高さACT109、及び第2高さACT111は、ベッド本体10のフレーム17の高さを変化させるためのアクチュエータである。第1高さACT109、及び第2高さACT111が同じ量だけ変化することにより、フレーム17が高さ方向に動作する。また、第1高さACT109、及び第2高さACT111の長さに差をつけることにより、フレーム17がベッド本体10の設置面に対して傾斜するように動作する。
【0023】
第1センサ121、第2センサ122、第3センサ123、及び第4センサ124は、例えば、それぞれ、頭側のサイドレール21、頭側のサイドレール31、足側のサイドレール41、及び足側のサイドレール51に設けられる。第1センサ121、第2センサ122、第3センサ123、及び第4センサ124は、同一の構成であるため、以下では、第1センサ121について説明する。
【0024】
第1センサ121は、サイドレール21の状態を検出する。ここで、状態とは、例えば、本実施形態では、サイドレール21が第1位置に位置しているか、第2位置の位置に位置しているかである。第1センサ121は、例えば、気圧センサ、光センサ、磁気センサ、マーキュリースイッチ、ボールスイッチ、赤外線センサ、及び加速度計のいずれかである。いずれのセンサを用いても、サイドレール21が第1位置に位置しているか、第2位置に位置しているかを区別可能に取り付けられる。例えば、第1センサ121が気圧センサの場合、第1の位置での気圧と、第2の位置での気圧と、を検出できれば良い。このため、気圧センサが設けられる位置は、ステー27内でもよいし、サイドレール本体部22内でもよい。第1センサ121が光センサの場合、例えば、サイドレール21の第2面21b側、かつ、第1位置ではフレーム17を検出できないが、第2位置ではフレーム17を検出できる、という位置に光センサを設ければよい。第1センサ121で検出した検出結果は、制御部101に送信される。
【0025】
サイドレール駆動制御回路131は、サイドレールACT132~サイドレールACT135の動作を制御する。サイドレールACT132~サイドレールACT135は、それぞれ、サイドレール21~サイドレール51を第1位置から第2位置、または、第2位置から第1位置へ動作させる。
【0026】
図4は、AIカメラ装置61の構成の一例を示す図である。
図4に示すように、AIカメラ装置61は、制御部201、撮影部202、通信部203、及び記憶部204を含む。記憶部204は、画像解析部205、及び学習モデル部206を含む。
【0027】
制御部201は、CPU、ROM、RAM等から構成される。制御部201は、撮影した画像の解析等を行う。本実施形態では、制御部201は、ベッド本体10上の利用者の動作を解析する。この画像解析結果を示す情報は、ベッド本体10の制御部101に送信される。撮影部202は、ベッド本体10上及びベッド本体10の周辺を撮影する。通信部203は、ベッド本体10の制御部101に情報を送信するためのインタフェースである。記憶部204は、ハード・ディスク・ドライブなどの記憶装置である。画像解析部205は、撮影部202が撮影する撮影画像から利用者の動作を解析するためのプログラム、データ等が記憶される。学習モデル部206は、利用者の動作パターン、及び動作時の所持品、服装等の画像を記憶する。制御部201は、画像解析部205を用いた解析により、利用者の有無、及び動作を検知することができる。例えば、制御部201は、利用者がベッド本体10上に存在するか否か、利用者が睡眠中であるか、起床する動作であるか、離床する動作であるか、等を検知することができる。また、学習モデル部(動作パターン記憶部)206に利用者の動作パターン、及び動作時の所持品、服装等の画像を記憶しておき、制御部201が画像解析を行う場合に、当該動作パターン等と比較することにより、制御部(予測部)201は、利用者の動作を予測することが可能になる。本実施形態のベッドシステム1では、利用者の動作を予測して、後述するサイドレール21~51の動作を制御することとするが、撮影画像に基づいて、利用者の動作が判断され、サイドレール21~51の動作が制御されるようにしてもよい。なお、本実施形態では、AIカメラ装置61が画像解析を行う場合で説明したが、これに限るものではない。例えば、ベッド本体10の制御部101がカメラ装置で撮影した画像を解析するようにしてもよい。また、例えば、カメラ装置で撮影した画像をネットワークに接続された解析サーバに送信し、当該解析サーバが画像を解析し、ベッド本体10がネットワークを介して解析サーバから解析結果を受信するようにしてもよい。
【0028】
次に、ベッドシステム1の制御について説明する。制御部101は、AIカメラ装置61の撮影画像に基づく画像解析結果を示す情報(以下、「画像解析結果情報」という。)を常時受信し、受信する画像解析結果情報に基づいて、サイドレール21,31,41,51を動作させる。画像解析結果情報には、利用者がベッド本体10上に存在するか否かを示す情報、及び、利用者がベッド本体10上に存在する場合には、利用者が存在する情報に加え、利用者が睡眠中であることを示す情報、起床動作を示す情報、離床動作を示す情報等が含まれる。以下では、4つの処理について説明するが、ベッドシステム1は、少なくとも1つの処理を実行できればよい。
【0029】
図5は、ベッド本体10上に利用者が存在する場合の処理の一例を示すフローチャートである。なお、当該処理は、利用者の状態に応じて看護師等の操作により、ON/OFFすること、及び利用者が自らの操作により、ON/OFFすることが可能である。
図5に示すように、制御部101は、画像解析結果情報を取得する(ST101)。画像解析結果情報は、AIカメラ装置61から通信部102を介して取得される。ここで、画像解析結果情報には、利用者がベッド本体10上に存在しているか否かを示す情報が含まれる。
【0030】
次に、制御部101は、AIカメラ装置61から受信する画像解析結果情報に基づいて、利用者がベッド本体10上か否かを判定する(ST102)。制御部101により利用者がベッド本体10上に存在しないと判定された場合(ST102:NO)、処理は終了する。
【0031】
また、利用者がベッド本体10上に存在すると判定した場合(ST102:YES)、制御部101は、サイドレール21~51の位置を取得する(ST103)。例えば、制御部101は、第1センサ121~第4センサ124から、それぞれ、サイドレール21~51の位置情報を取得する。ここで、位置情報は、サイドレール21~51がそれぞれ第1位置に位置しているか、第2位置に位置しているか、を示す情報である。
【0032】
次に、制御部101は、サイドレール21~51が、それぞれ、第2位置に位置しているか否かを判定する(ST104)。第2位置に位置していると判定した場合(ST104:YES)、制御部101は、第2位置のサイドレールを第1位置に動作させる(ST105)。例えば、制御部101は、サイドレール駆動制御回路131に対して、第2位置に位置しているサイドレールを第1位置に動作させるように指示を送信する。サイドレール駆動制御回路131は、当該指示を受信すると、指示されたサイドレールACTにサイドレールを第1位置へ動作させる。これにより、第2位置のサイドレールが第1位置に位置するようになる。
【0033】
サイドレールを第1位置に動作させた場合(ST105)、制御部101は、第1位置に動作させたサイドレールのロック機構をロックする(ST106)。例えば、サイドレール21が第2位置から第1位置に動作した場合、制御部101は、サイドレール駆動制御回路131を介して、ロック機構27aに対して、ロックするように指示を送信する。これにより、ロック機構27aはロックされ、サイドレール21は第1位置で固定される。
【0034】
サイドレールのロック機構をロックした場合(ST106)、または、全てのサイドレール21~51が第2位置にない、つまり、第1位置に位置していると判定した場合(ST104:NO)、処理は終了する。
【0035】
この処理を実行することにより、ベッドシステム1は、ベッド本体10上に利用者が存在する場合に、利用者がサイドレールを上げるのを忘れていても、第2位置に位置しているサイドレール21,31,41,51を自動的に第1位置に動作させることができる。したがって、ベッドシステム1は、ベッド本体10上の利用者の転落や転倒といった不意の事態を防止することができる。
【0036】
図6は、ベッド本体10上の利用者が離床する場合の処理の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、制御部101は、画像解析結果情報を取得する(ST201)。画像解析結果情報は、AIカメラ装置61から通信部102を介して取得される。ここで、画像解析結果情報には、利用者が存在しているか否かを示す情報、及び利用者が存在している場合には、離床する動作を示すか否かの情報が含まれる。
【0037】
次に、制御部101は、画像解析結果情報に基づいて、利用者の動作が離床動作であるか否かを判定する(ST202)。制御部101により利用者が離床動作をしていないと判定された場合(ST202:NO)、処理は終了する。
【0038】
また、利用者の動作が離床動作であると判定した場合(ST202:YES)、制御部101は、サイドレール21~51の位置を取得する(ST203)。この処理は、既述のステップST103の処理と同様である。
【0039】
次に、制御部101は、サイドレール21~51が、それぞれ、第1位置に位置しているか否かを判定する(ST204)。第1位置に位置していると判定した場合(ST204:YES)、制御部101は、第1位置に位置しているサイドレールのロック機構のロックを解除し(ST205)、ロック機構のロックを解除したサイドレールを第1位置から第2位置に動作させる(ST206)。
【0040】
サイドレールを第2位置に動作させた場合(ST206)、または、全てのサイドレール21~サイドレール51が第1位置にない、つまり、第2位置に位置していると判定した場合(ST204:NO)、処理は終了する。
【0041】
この処理を実行することにより、ベッドシステム1は、ベッド本体10上の利用者が離床する場合に、利用者がサイドレールを下げなくても、第1位置に位置しているサイドレール21,31,41,51を自動的に第2位置に動作させることができる。したがって、ベッド本体10上の利用者が離床の際、サイドレールのロックの解除時に転落や転倒といった不意の事態を防止することができる。なお、ユーザの離床時に全てのサイドレール21~51が第2位置に位置する場合で説明したが、これに限るものではない。離床時にサイドレールが第1位置にあることが望ましい場合、例えば、所定のサイドレールが離床時にグリップの役割を果たす場合も考えられる。このため、ベッドシステム1は、離床時に、全てのサイドレール21~51を第2位置に動作させないようにしてもよい。
【0042】
図7は、ベッド本体10上の利用者が睡眠中である場合の処理の一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、制御部101は、画像解析結果情報を取得する(ST301)。画像解析結果情報は、AIカメラ装置61から通信部102を介して取得される。ここで、画像解析結果情報には、利用者が存在しているか否かを示す情報、及び利用者が存在している場合には、睡眠中であることを示すか否かの情報が含まれる。
【0043】
次に、制御部101は、画像解析結果情報に基づいて、利用者が睡眠中であるか否かを判定する(ST302)。制御部101により利用者が睡眠中でないと判定された場合(ST302:NO)、処理は終了する。
【0044】
また、利用者がベッド本体10上に存在すると判定した場合(ST302:YES)、制御部101は、サイドレール21~51の位置を取得する(ST303)。次に、制御部101は、サイドレール21~51が、それぞれ、第2位置に位置しているか否かを判定する(ST304)。第2位置に位置していると判定した場合(ST304:YES)、制御部101は、第2位置のサイドレールを第1位置に動作させる(ST305)。サイドレールを第1位置に動作させた場合、制御部101は、第1位置に動作させたサイドレールのロック機構をロックする(ST306)。このステップST303~ST306の処理は、既述のステップST103~ST106の処理と同様である。
【0045】
第1位置に動作させたサイドレールをロックした場合(ST306)、または、制御部101により第2位置に位置しているサイドレールがないと判定された場合(ST304:NO)、制御部101は、ベッの状態を取得する(ST307)。ここで、ベッドの状態とは、ベッド本体10の床高さ、及び背ボトム11,膝ボトム13の角度である。ベッド本体10の床高は、例えば、第1高さACT109、及び第2高さACT111の現在の長さから求められる。したがって、例えば、制御部101は、第1高さ制御回路108、及び第2高さ制御回路110から、それぞれ、第1高さACT109、及び第2高さACT111の現在の長さを取得し、現在の床高を求める。さらに、例えば、制御部101は、背制御回路104、及び膝制御回路106から、それぞれ、背ACT105の長さ、及び膝ACT107の長さを取得し、現在の背ボトム11、及び膝ボトム13の角度を取得する。
【0046】
次に、制御部101は、最低床高かつフラットな状態か否かを判定する(ST308)。最低床高は、ベッド本体10の高さが最も低い状態の高さである。言い換えれば、第1高さACT109、及び第2高さACT111の長さが最も小さくなっている状態である。例えば、制御部101は、第1高さ制御回路108、及び第2高さ制御回路110から、それぞれ、取得する第1高さACT109、及び第2高さACT111の現在の長さが、最も小さい長さであるか否かに基づいて、最低床高か否かを判定することができる。また、フラットな状態とは、背ACT105、及び膝ACT107の長さがそれぞれ最も小さくなっている状態である。言い換えれば、ベッド本体10の上面を構成する背ボトム11、腰ボトム12、膝ボトム13、及び足ボトム14がほぼ平面になっている状態である。例えば、制御部101は、背制御回路104、及び膝制御回路106から取得する現在の背ACT105の長さ、及び膝ACT107の長さが最も小さい長さであるか否かに基づいて、フラットな状態か否かを判定することができる。
【0047】
最低床高かつフラットな状態でないと判定した場合(ST308:NO)、制御部101は、ベッド本体10の高さを最低床高かつフラットな状態に動作させる(ST309)。例えば、制御部101は、第1高さ制御回路108、及び第2高さ制御回路110に対して、第1高さACT109、及び第2高さACT111の長さが最も小さくするように指示を送信する。これにより、第1高さ制御回路108、及び第2高さ制御回路110は、第1高さACT109、及び第2高さACT111の長さが最も小さくなるように動作する。さらに、例えば、制御部101は、背制御回路104、及び膝制御回路106に対して、背ACT105、及び膝ACT107の長さが最も小さくなるように指示を送信する。これにより、背制御回路104、及び膝制御回路106は、背ACT105、及び膝ACT107の長さが最も小さくなるように動作する。これにより、ベッド本体10の高さが最低床高かつフラットな状態になる。ベッド本体10の高さが最低床高かつフラットな状態になった場合(ST309)、または、制御部101により最低床高かつフラットな状態であると判定された場合(ST308:YES)、処理は終了する。
【0048】
この処理を実行することにより、ベッドシステム1は、ベッド本体10上の利用者が睡眠中である場合に、利用者がサイドレールを下げるのを忘れても、第2位置に位置しているサイドレール21,31,41,51を自動的に第1位置に動作させることができる。したがって、ベッド本体10上の利用者が睡眠中に、ベッド本体10から転落する事態を防止することができる。さらに、ベッドシステム1は、利用者が睡眠中である場合に、ベッド本体10の高さを最低床高かつフラットな状態に自動的に位置させることができる。これにより、利用者が無意識にサイドレール21,31,41,51を乗り越えてしまう事態が生じて転落したとしても、影響を最低限に留めることが可能になる。
【0049】
上記
図7に示すフローチャートでは、各サイドレール21~51を第1位置へ動作させ、動作させたサイドレールのロック機構をロックし(ST303~ST306)、その後ベッド本体10の状態を最低床高かつフラットな状態にしている(ST307~ST309)が、これに限るものではない。例えば、(ST303~ST306)の処理と、(ST307~ST309)の処理と、を逆にする、すなわちベッド本体10の状態を最低床高かつフラットな状態にし、その後、各サイドレール21~51を第1位置へ動作させ、動作させたサイドレールのロック機構をロックしてもよいし、(ST303~ST306)の処理と、(ST307~ST309)の処理と、を同時にする、すなわちベッド本体10の状態を最低床高かつフラットな状態にしつつ、各サイドレール21~51を第1位置へ動作させ、動作させたサイドレールのロック機構をロックしてもよい。
【0050】
図8は、ベッド本体10上の利用者が起床する場合の処理の一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、制御部101は、画像解析結果情報を取得する(ST401)。画像解析結果情報は、AIカメラ装置61から通信部102を介して取得される。ここで、画像解析結果情報には、利用者が存在しているか否かを示す情報、及び利用者が存在している場合には、離床する動作を示すか否かの情報が含まれる。
【0051】
次に、制御部101は、画像解析結果情報に基づいて、利用者の動作が起床動作であるか否かを判定する(ST402)。制御部101により利用者が起床動作をしていないと判定された場合(ST402:NO)、処理は終了する。
【0052】
また、利用者の動作が起床動作であると判定した場合(ST402:YES)、制御部101は、背動作を実行する(ST403)。背動作は、背ボトム11を上側に上昇させ、利用者の頭部から背中を持ち上げる動作である。次に、制御部101は、ベッド本体10の床高を取得し(ST404)、最低床高であるか否かを判定する(ST405)。最低床高でないと判定した場合(ST405:NO)、制御部101は、ベッド本体10の高さを最低床高に動作させる(ST406)。このステップST404~ST406の処理は、既述のステップST307~ST309の床高を最低床高に動作させる処理と同様な処理である。
【0053】
ベッド本体10の高さが最低床高になった場合(ST406)、または、制御部101により最低床高であると判定された場合(ST405:YES)、制御部101は、サイドレール21~~51の位置を取得する(ST407)。次に、制御部101は、サイドレール21~51が、それぞれ、第1位置に位置しているか否かを判定する(ST408)。第1位置に位置していると判定した場合(ST408:YES)、制御部101は、第1位置に位置しているサイドレールのロック機構のロックを解除し(ST409)、ロック機構のロックを解除した第1位置のサイドレールを第2位置に動作させる(ST410)。このステップST407~ST410の処理は、既述のステップST203~ST206の処理と同様な処理である。第1位置のサイドレールを第2位置へ動作させた場合(ST410)、または、全てのサイドレール21~51が第1位置でない、つまり、第2位置であると判定された場合(ST408:NO)、処理は終了する。
【0054】
この処理を実行することにより、ベッドシステム1は、ベッド本体10上の利用者が起床する場合に、利用者がサイドレールを下げていなくても、第1位置に位置しているサイドレール21,31,41,51を自動的に第2位置に動作させることができる。したがって、利用者がベッド本体10から降りる際に、サイドレール21,31,41,51に衝突してベッド本体10から転倒する事態を防止することができる。さらに、ベッドシステム1は、利用者が起床する場合に、ベッド本体10の高さを最低床高に自動的に位置させることができる。これにより、利用者がベッド本体10から降りる際に、ふらつく等の事態が生じて転倒したとしても、影響を最低限に留めることが可能になる。なお、ベッド本体10を最低床高に動作させた後、サイドレール21~51を第1位置から第2位置へ動作するようにしているが、サイドレール21~51を第2位置へ動作させた後、ベッド本体10を最低床高に動作させるようにしてもよい。これにより、ベッド本体10を動作させている際に、利用者がベッド本体10から転落してしまう可能性を防止することができる。
【0055】
上記
図8に示すフローチャートでは、ベッド本体10の状態を最低床高にし(ST404~ST406)、その後各サイドレール21~51を第2位置へ動作させている(ST407~ST410)が、これに限るものではない。例えば、(ST404~ST406)の処理と、(ST407~ST410)の処理と、を逆にする、すなわち各サイドレール21~51を第2位置動作させ、その後、ベッド本体10の状態を最低床高にしてもよいし、(ST404~ST406)の処理と、(ST407~ST410)の処理と、を同時にする、すなわちベッド本体10の状態を最低床高にしつつ、各サイドレール21~51を第2位置へ動作させてもよい。
【0056】
なお、ユーザの起床時に全てのサイドレール21~51が第2位置に位置する場合で説明したが、これに限るものではない。起床時にサイドレールが第1位置にあることが望ましい場合、例えば、所定のサイドレールが起床時にグリップの役割を果たす場合も考えられる。このため、ベッドシステム1は、起床時に、全てのサイドレール21~51を第2位置に動作させないようにしてもよい。
【0057】
以上説明したように、ベッドシステム1によると、ベッド本体10を利用する利用者の転倒や転落を防止することができる。また、AIカメラ装置61をフットボード16に設けているため、顔を含む利用者の体全体を撮影することができ、画像解析部205の処理の精度を高めることができる。
【0058】
(第2実施形態)
第2実施形態は、ベッドシステムが、AIカメラ装置を2台設けている点が第1実施形態と異なっている。以下では、第1実施形態と異なる構成、及び処理について詳細な説明をし、第1実施形態と同様な構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0059】
図9は、ベッドシステム1aの一例を示す斜視図である。ベッドシステム1aは、本実施形態では、ベッド本体10と、複数のサイドレール(本実施形態では、4個のサイドレール21,31,41,51)と、AIカメラ装置(第1検知部)61と、AIカメラ装置(第2検知部)62と、を含み構成される。
【0060】
図9に示すように、AIカメラ装置62は、ヘッドボード15に取り付けられている。AIカメラ装置62の撮影範囲は、ベッド本体10上の利用者及びベッド本体10のフットボード16側の周辺を撮影可能な範囲である。AIカメラ装置61,62により、ベッド本体10上の利用者に加えて、ベッド本体10の周辺を撮影することが可能になる。
図10は、2台のAIカメラ装置61,62の構成の一例を示す図である。
図10に示すように、本実施形態では、AIカメラ装置62は、制御部301と、撮影部302と、通信部303と、を含む。通信部303は、AIカメラ装置61の通信部203と、通信可能に接続する。AIカメラ装置62で撮影した画像をAIカメラ装置61に送信して、AIカメラ装置61で画像解析、動作の予測等を行う。これにより、AIカメラ装置61は、ベッド本体10の利用者の動作に加え、ベッド本体10の周辺に位置する医師・看護師等の動作も画像解析部205により解析することが可能になる。
【0061】
また、医師・看護師等の動作パターン、及び動作時の所持品、服装等の画像を学習モデル部206に記憶することにより、制御部201は、利用者の動作を予測することに加え、医師・看護師の動作を予測することが可能になる。このため、AIカメラ装置61からベッド本体10に送信される画像解析結果情報には、利用者がベッド本体10上に存在するか否かを示す情報、及び、利用者がベッド本体10上に存在する場合には、利用者が存在する情報に加え、利用者が睡眠中か否かを示す情報、起床動作を示す情報、離床動作を示す情報等、並びに、医師・看護師が存在するか否か、医師・看護師が存在する場合には、医師・看護師の身長を示す情報、及び動作を示す情報が含まれる。医師・看護師の動作を示す情報としては、例えば、ベッド本体10を搬送する動作を示す情報、医師・看護師が利用者に処置をする動作を示す情報である。ここで、身長を示す情報とは、例えば、設定値(例えば、看護師の腰の位置等)、または、目安となる対象(例えば、マットレス等)があるかどうかを認識し、当該認識した情報が所定の適切な位置にあるかどうかを識別するための情報である。
【0062】
図11は、本実施形態でベッドシステム1に追加する構成の一例を示す図である。
図11に示すように、ベッドシステム1aは、車輪センサ151,152,153,154、電源ケーブルセンサ161、及び表示部171を備える。制御部101は、車輪センサ151,152,153,154、電源ケーブルセンサ161、及び表示部171それぞれと接続される。なお、
図11において、制御部101を除いて
図3において図示した構成の図示は省略している。
【0063】
車輪センサ151~154は、ベッド本体10の下側の4隅に設けられる車輪(図示省略)がロックされているか否かを検知するセンサである。例えば、車輪には、ロック機構として第1端部、及び第2端部を有するペダルが設けられており、看護師等が第1端部を踏みこむことにより、ロック機構がロックされた状態になり、車輪が駆動しないようになる。第2端部が踏み込まれることにより、ロック機構が解除された状態になり、車輪が駆動するようになる。ロック機構がロックされたロック状態か、ロックが解除された解除状態か、を検知する構成は任意であるが、例えば、車輪と、ペダルの第2端部と、の距離をマグネットスイッチにより検知するように車輪センサ151~154を構成すればよい。車輪センサ151~154が検知する検知結果は、制御部101に送信される。
【0064】
電源ケーブルセンサ161は、ベッド本体10に電源を供給する電源ケーブル(図示省略)がケーブル受け入れ部(図示省略)に受け入れられているか否かを検知するセンサである。電源ケーブルは、壁面に設けられたコンセントと、ベッド本体10と、を接続するケーブルである。電源ケーブルセンサ161は、ケーブル受け入れ部に電源ケーブルが受け入れられている状態と、受け入れられていない状態と、を検知する。電源ケーブルセンサ161の検知結果は、制御部101に送信される。
【0065】
表示部171は、看護師等にベッドシステム1aに関する情報を報知する。表示部171には、例えば、車輪センサ151~154がロック状態か、解除状態か、を示す情報、及び、電源ケーブルを検知している状態を示す検知状態か、電源ケーブルを検知してない状態を示す非検知状態か、を示す情報が表示される。表示部171は、例えば、車輪センサ151~154及び電源ケーブルセンサ161に対応するランプを設け、当該ランプの点灯/消灯により、車輪センサ151~154のロック状態/解除状態、電源ケーブルセンサ161検知状態/非検知状態を報知するようにしてもよい。なお、表示部171は、電源ケーブル(図示省略)がコンセントに接続されていない状態でも、例えば、ベッド本体10が内蔵する充電池により、一定期間表示することが可能である。
【0066】
図12は、看護師がベッドシステム1aを搬送する場合の処理の一例を示すフローチャートである。
図12に示すように、制御部101は、画像解析結果情報を取得する(ST501)。画像解析結果情報は、AIカメラ装置61から通信部102を介して取得される。ここで、画像解析結果情報には、看護師が存在しているか否かを示す情報、及び看護師が存在している場合には、ベッド本体10を搬送する動作を示すか否かの情報が含まれる。
【0067】
次に、制御部101は、画像解析結果情報に基づいて、看護師の動作が搬送動作であるか否かを判定する(ST502)。制御部101により看護師が搬送動作をしていないと判定された場合(ST502:NO)、処理は終了する。
【0068】
また、看護師の搬送動作であると判定した場合(ST502:YES)、制御部101は、車輪センサ151~154から送信される情報に基づいて、各車輪が解除状態にあるか否かを判定する(ST503)。解除状態にあると判定した場合(ST503:YES)、制御部101は、電源ケーブルセンサ161から送信される情報に基づいて、電源ケーブルが非検知状態であるか否かを判定する(ST505)。制御部101が解除状態にないと判定した場合(ST503:NO)、制御部101は、表示部171に各車輪が解除状態にないことを表示部171に表示し(ST504)、非検知状態であると判定した場合(ST505:YES)、電源ケーブルが非検知状態であることを表示部171に表示する(ST506)。解除状態にない旨、及び非検知である旨は、例えば、各状態に対応するランプを表示部171に設け、当該ランプの点灯/消灯により示されるように構成すればよい。このように表示部171に表示がされた後、それぞれ処理は、ステップST503,ST505に戻る。このように、各車輪のロックが解除状態でない場合、電源ケーブルがケーブル受け入れ部に収容されていない場合は、表示部171の対応するランプが点灯する。看護師は、当該点灯しているランプに対応する車輪のロックを解除し、または、電源ケーブルをケーブル受け入れ部に収容する。その結果、表示部171のランプが消灯する。これにより、看護師は、ベッドシステム1aを搬送しても良い状態であることを視認できる。
【0069】
ステップST505でNOと判定された場合、つまり、電源ケーブルが検知状態である場合、制御部101は、サイドレール21~51の位置を取得する(ST507)。次に、制御部101は、サイドレール21~51が、それぞれ、第2位置に位置しているか否かを判定する(ST508)。第2位置に位置していると判定した場合(ST508:YES)、制御部101は、第2位置のサイドレールを第1位置に動作させる(ST509)。サイドレールを第1位置に動作させた場合、制御部101は、第1位置に動作させたサイドレールのロック機構をロックする(ST510)。このステップST507~ST510の処理は、既述のステップST103~106の処理と同様である。
【0070】
サイドレールのロック機構をロックした場合(S510)、または、全てのサイドレール21~サイドレール51が第2位置にない、つまり、第1位置に位置していると判定した場合(ST508:NO)、制御部101は、ベッド本体10の状態を取得し(ST511)、フラットな状態か否かを判定し(ST512)、フラットな状態でないと判定した場合(ST512:NO)、ベッド本体10上をフラットな状態に動作させる(ST513)。具体的には、制御部101は、背ACT105、及び膝ACT107の長さを最も小さくし、背ボトム11、腰ボトム12、膝ボトム13、及び足ボトム14をほぼ平面の状態にする。
【0071】
ベッド本体10上をフラットな状態に動作させた場合(ST513)、または、フラットな状態であると判定した場合(ST512:YES)、制御部101は、身長を示す情報を取得する(ST514)。身長を示す情報は、例えば、画像解析結果情報に含まれる。次に、制御部101は、ベッド本体10の現在の床高を取得し(ST515)、適切な床高であるか否かを判定する(ST516)。ここで、適切な床高とは、看護師がベッドシステム1aの搬送を行う際に、ベッドシステム1aの搬送がし易い高さである。この適切な床高は、看護師の身長によって異なる。このため、例えば、既述の身長を示す情報と、適切な床高と、を対応させた第1対応関係情報を予め規定して、記憶部103に記憶しておけばよい。制御部101は、この記憶部103に記憶される第1対応関係情報と、画像解析結果情報に含まれる身長を示す情報と、から適切な床高を取得する。適切な床高でないと判定した場合(ST516:NO)、制御部101は、ベッド本体10の高さを適切な床高に動作させる(ST517)。
【0072】
ベッド本体10の高さが適切な床高になった場合(ST517)、または、制御部101により適切な床高であると判定された場合(ST516:YES)、この処理は終了する。
【0073】
この処理を実行することにより、ベッドシステム1aは、ベッド本体10を看護師が搬送する場合に、第2位置に位置しているサイドレール21,31,41,51を自動的に第1位置に動作させることができる。したがって、搬送中に利用者がベッド本体10から転倒する事態を防止することができる。また、ベッドシステム1aは、ベッド本体10の床高を看護師の身長に応じて自動調整することができるため、看護師は、楽な姿勢でベッドシステム1を搬送することができる。
【0074】
図13は、看護師がベッド本体10の利用者に処置をする場合の処置対応処理の一例を示すフローチャートである。
図13に示すように、制御部101は、画像解析結果情報を取得する(ST601)。画像解析結果情報は、AIカメラ装置61から通信部102を介して取得される。ここで、画像解析結果情報には、看護師が存在しているか否かを示す情報、及び看護師が存在している場合には、ベッド本体10の利用者に処置をする動作を示すか否かの情報が含まれる。
【0075】
次に、制御部101は、画像解析結果情報に基づいて、看護師の動作が処置動作であるか否かを判定する(ST602)。制御部101により看護師が処置動作をしていないと判定された場合(ST602:NO)、処理は終了する。
【0076】
また、利用者の動作が処置動作であると判定した場合(ST602:YES)、制御部101は、看護師の身長を示す情報を取得する(ST603)。身長を示す情報は、例えば、画像解析結果情報に含まれる。次に、制御部101は、ベッド本体10の現在の床高を取得し(ST604)、適切な床高であるか否かを判定する(ST605)。ここで、適切な床高とは、看護師が利用者に処置を行う際に、処置がし易い高さである。この適切な床高は、看護師の身長によって異なる。このため、例えば、既述の身長を示す情報と、適切な床高と、を対応させた第2対応関係情報を予め規定して、記憶部103に記憶しておけばよい。制御部101は、この記憶部103に記憶される第2対応関係情報と、画像解析結果情報に含まれる身長を示す情報と、から適切な床高を取得する。適切な床高でないと判定した場合(ST605:NO)、制御部101は、ベッド本体10の高さを適切な床高に動作させる(ST606)。
【0077】
ベッド本体10の高さが適切な床高になった場合(ST606)、または、制御部101により適切な床高であると判定された場合(ST605:YES)、制御部101は、サイドレール21~51の位置を取得する(ST607)。次に、制御部101は、サイドレール21~51が、それぞれ、第1位置に位置しているか否かを判定する(ST608)。第1位置に位置していると判定した場合(ST608:YES)、制御部101は、第1位置に位置しているサイドレールのロック機構のロックを解除し(ST609)、ロック機構のロックを解除した第1位置のサイドレールを第2位置に動作させる(ST610)。このステップST607~ST610の処理は、既述のステップST203~ST206の処理と同様な処理である。
【0078】
この処理を実行することにより、ベッドシステム1aは、看護師が利用者に対して何等かの処置をする場合に、処置をする動作であると認識できたタイミングで、第1位置に位置しているサイドレール21,31,41,51を自動的に第2位置に動作させることができる。したがって、看護師が利用者に処置を行う際に、サイドレール21~51が邪魔にならない。また、ベッドシステム1aは、処置をする動作であると認識できたタイミングで、処置を行う看護師の身長に合わせて、ベッド本体10の高さを変更することができる。このように、事前にベッド本体10の高さが変更されるため、看護師は、スムーズに利用者に対する処置を行うことができる。
【0079】
なお、上記各実施形態では、ベッド本体10のフットボード16にAIカメラ装置61を、または、ヘッドボード15、及びフットボード16にそれぞれAIカメラ装置62,61を取り付ける構成を説明しているが、これに限るものではない。例えば、ベッド本体10の上側の天井にAIカメラ装置を取り付け、利用者、または、利用者、及び医師・看護師を上側から下方向に向けて撮影するように構成してもよい。また、例えば、ベッド本体10の近傍の壁面の上部にAIカメラ装置を取り付け、利用者、または、利用者、及び医師・看護師を斜め下方に向けて撮影するように構成してもよい。このように、AIカメラ装置を設けることにより、ベッドシステムは、1つのAIカメラ装置を用いて、利用者の動作、及び医師・看護師の動作を検知・予測することが可能になる。
【0080】
さらに、上記各実施形態では、ベッドシステム1,1aは、利用者、及び、医師・看護師の動作をAIカメラ装置61,62により検知する場合を説明しているが、これに限るものではい。例えば、利用者の動作を検知する検知部をベッド本体10に設け、当該検知部の検知結果に基づいて、ベッドシステム1,1aがサイドレール21~51の動作を制御するようにしてもよい。このような検知部は、例えば、離床キャッチと称される利用者の離床を検知するセンサを用いればよい。
【0081】
またさらに、上記第2実施形態では、AIカメラ装置62の撮影画像がAIカメラ装置61により、AIカメラ装置61で撮影する撮影画像と共に画像解析される場合で説明したが、これに限るものではない。AIカメラ装置61と、AIカメラ装置62と、は、それぞれ別に画像解析処理を行うようにしてもよい。この場合、AIカメラ装置61は、利用者の動作の画像を画像解析し、AIカメラ装置62は、医師・看護師の動作の画像を画像解析してもよい。また、ベッドシステム1において、AIカメラ装置61をヘッドボード15に設けるようにして、医師・看護師の動作の画像をAIカメラ装置61により、画像解析するようにしてもよい。
【0082】
またさらに、第2実施形態の車輪センサ151~154を第1実施形態のベッドシステム1に設けるように構成し、既述の
図6に示す処理、
図7に示す処理、及び
図8に示す処理において、制御部101が車輪センサから送信される情報に基づいて、車輪のロックが解除状態であるか否かを判定し、車輪がロック状態である場合に、処理を進めるようにしてもよい。当該判定処理は、例えば、
図6においては、離床動作か否かの判定処理(ST202)の後に、
図7においては、睡眠中か否かの判定処理(ST302)の後に、
図8においては、起床動作か否かの判定処理(ST402)の後に、実行するようにすればよい。このように車輪がロック状態でないと処理が進まないように構成することにより、ベッドシステム1は、安全性を確保することが可能になる。
【0083】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、ベッドシステムに含まれるセンサ、処理部、制御回路、アクチュエータ、及びAIカメラ装置などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
【0084】
各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0085】
その他、本発明の実施形態として上述したベッドシステムを基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのベッドシステムも、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0086】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0087】
実施形態は、以下の態様を含む。
【0088】
(付記1)
ベッド本体と、
前記ベッド本体に設けられるサイドレールと、
前記サイドレールを駆動する駆動部と、
前記ベッド本体上の利用者の動作を検知する第1検知部と、
前記第1検知部が検知する前記利用者の動作に基づいて、前記駆動部を制御する制御部と、
を備えるベッドシステム。
【0089】
(付記2)
前記駆動部は、前記サイドレールを第1位置と、第2位置と、の間を動作させる、
付記1に記載のベッドシステム。
【0090】
(付記3)
前記第1位置は、前記利用者が前記ベッド本体から転落するのを前記サイドレールが防止する位置であり、
前記第2位置は、前記利用者の前記ベッド本体に対する昇降動作を前記サイドレールが妨げない位置である、
付記2に記載のベッドシステム。
【0091】
(付記4)
前記サイドレールを前記第1位置でロックするロック機構を備え、
前記制御部は、
前記サイドレールを前記第1位置から前記第2位置に動作させる場合、前記ロック機構を解除した後、前記サイドレールを動作させ、
前記サイドレールを前記第2位置から前記第1位置に動作させる場合、前記サイドレールを動作させた後、前記ロック機構をロックする、
付記2または3に記載のベッドシステム。
【0092】
(付記5)
前記第1検知部は、
前記利用者の動作パターンを記憶する動作パターン記憶部と、
前記動作パターン記憶部に記憶される前記利用者の動作パターンに基づいて、前記利用者の動作を予測する予測部と、
を有し、
前記制御部は、前記予測部が予測する前記利用者の動作に基づいて前記駆動部を制御する、
付記1から4のいずれか1つに記載のベッドシステム。
【0093】
(付記6)
前記ベッド本体は、
前記利用者の頭側に設けられるヘッドボードと、
前記利用者の足側に設けられるフットボードと、
を有し、
前記第1検知部は、前記フットボードに設けられる、
付記1から5のいずれか1つに記載のベッドシステム。
【0094】
(付記7)
ベッド本体と、
前記ベッド本体に設けられるサイドレールと、
前記サイドレールを駆動する駆動部と、
前記ベッド本体外の被利用者の動作を検知する第2検知部と、
前記第2検知部が検知する前記被利用者の動作に基づいて、前記駆動部を制御する制御部と、
を備えるベッドシステム。
【0095】
(付記8)
ベッド本体と、
前記ベッド本体に設けられるサイドレールと、
前記サイドレールを駆動する駆動部と、
前記ベッド本体上の利用者の動作を検知する第1検知部と、
前記ベッド本体外の被利用者の動作を検知する第2検知部と、
前記第1検知部が検知する前記利用者の動作、及び前記第2検知部が検知する前記被利用者の動作に基づいて、前記駆動部を制御する制御部と、
を備えるベッドシステム。
【符号の説明】
【0096】
1,1a…ベッドシステム、10…ベッド本体、15…ヘッドボード、16…フットボード、17…フレーム、21,31,41,51…サイドレール、27a,37a,47a,57a…ロック機構、61,62…AIカメラ装置、101…制御部、121…第1センサ、122…第2センサ、123…第3センサ、124…第4センサ、131…サイドレール駆動制御回路、201,301…制御部、202,302…撮影部、203,303…通信部、204…記憶部、205…画像解析部、206…学習モデル部