(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129557
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】高さミリング装置及び高さミリング部材
(51)【国際特許分類】
B23C 3/12 20060101AFI20240919BHJP
B23C 1/08 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
B23C3/12 B
B23C1/08
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038852
(22)【出願日】2023-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】507244219
【氏名又は名称】惠亞工程股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黄建徳
【テーマコード(参考)】
3C022
【Fターム(参考)】
3C022DD01
3C022DD11
(57)【要約】
【課題】高さミリング装置を提供する。
【解決手段】前記高さミリング装置は、作業面を有する基台と、該作業面に移動可能に設けられた高さミリング部材とを備えており、前記高さミリング部材で目標物に対して高さの加工処理を行うことにより、生産時間を加速させ、生産効率を向上させ、人的コストを低減させることができる。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのミリングカッターツールと、
カップリングにより前記ミリングカッターツールと直線的に一体化され、前記ミリングカッターツールを該カップリングにより直接駆動する少なくとも1つのサーボモータと、
対向する両側の表面にスライドレールがそれぞれ設けられた少なくとも1つの支持構造と、
前記支持構造の左右両側に対称的に設けられており、一方の側に前記サーボモータ及び前記ミリングカッターツールが配置され、他方の側にスライドベースが配置された少なくとも1つの搭載構造と、
前記搭載構造上のミリングカッターツールを前記スライドレールに上下方向に沿って加工すべき脚座の所望の高さに直線移動させるように駆動する少なくとも1つの調整構造と、
を備える、高さミリング部材。
【請求項2】
前記搭載構造は、L形枠体となり、前記支持構造の左右両側に対称的に設けられており、
前記搭載構造は、一方の端側に向けて前記ミリングカッターツール及び前記サーボモータが配置されることで、前記搭載構造上のミリングカッターツールが前記スライドレールに上下方向に沿って直線移動することを特徴とする、請求項1に記載の高さミリング部材。
【請求項3】
前記サーボモータはカップリングベースの上ベース体にボルトで固定され、該カップリングベースの下ベース体は前記ミリングカッターツールのミリングカッターヘッドにボルトで固定され、前記カップリングは、前記カップリングベース内に設けられ、前記サーボモータと前記ミリングカッターヘッドとを接続し、前記カップリングは高性能防振材からなる円筒状構造であり、前記サーボモータの回転軸は前記カップリングの一方の端に固定され、前記ミリングカッターヘッドの回転軸は前記カップリングの他方の端に固定され、前記少なくとも1つのサーボモータは4つのサーボモータであり、該4つのサーボモータがそれぞれ同時に回転されることにより、前記ミリングカッターツールが同時に加工を行うことができる、請求項1に記載の高さミリング部材。
【請求項4】
前記支持構造の底部にはナットと該ナットに接合されるボールスクリューとが固定され、動力セットによって該ボールスクリューを回転駆動して前記ナットを直線運動させることで、前記支持構造が直線移動し、少なくとも1つの支持構造は2つであり、2つの前記動力セットはそれぞれに対応する前記ボールスクリューを回動駆動することで、前記ミリングカッターツールは同時に所望の位置に移動可能となる、請求項1に記載の高さミリング部材。
【請求項5】
請求項1に記載の高さミリング部材と、
作業面を有する基台と、
前記作業面に平行に設けられ、目標物を搭載し該目標物の移動を制限する位置決め構造であって、前記目標物が、対向する第1の表面及び第2の表面、該第1の表面及び第2の表面に隣接する側面、並びに該側面より突出する凸縁を有し、前記第2の表面の4つの隅には4つの脚座が設けられた位置決め構造と、
前記位置決め構造の対向する両側に対応して設けられ、前記目標物を前記位置決め構造に押圧する固定部と、
前記支持構造の移動を駆動し、前記高さミリング部材の直線運動を駆動し、前記目標物の高さミリング処理を行う駆動構造と、
を備えることを特徴とする、高さミリング装置。
【請求項6】
前記高さミリング部材は、前記基台の作業面に移動可能に設けられ、前記位置決め構造の対向する両側にそれぞれ設置されることにより、前記目標物に対して高さミリング処理を行い、前記目標物の脚座の端面を加工し、
前記少なくとも1つのミリングカッターツール及び前記サーボモータは、前記少なくとも1つの搭載構造により、前記基台における支持構造に設けられ、
前記搭載構造は、その同一の端側には前記サーボモータ及び前記ミリングカッターツールが配置され、前記位置決め構造の外側には前記目標物の側面を受け止めるストッパーが配置されていることを特徴とする、請求項5に記載の高さミリング装置。
【請求項7】
前記駆動構造は、ボールネジと、該ボールネジに接合する軸受けと、前記ボールネジに接合するナットとを含み、
前記軸受けは、前記基台に固定された軸受けベースに設置され、
前記ナットは、前記支持構造の底部に固定されていることを特徴とする、請求項5に記載の高さミリング装置。
【請求項8】
前記基台には動力セットが設置され、それが減速機により前記基台に固着され、
前記動力セットは、前記減速機を駆動して前記ボールネジを回転させることを特徴とする、請求項7に記載の高さミリング装置。
【請求項9】
前記支持構造の底部に配置された複数のスライダーと、
前記基台に配置され前記スライダーに対応して接合する複数のスライドレールと
をさらに備え、
前記スライダーが前記スライドレールに沿って直線移動することで、前記駆動構造が、前記支持構造及びその上の2つの搭載構造並びに該搭載構造に固定された前記サーボモータ及び前記ミリングカッターツールを同時に駆動して、ともに前記基台に対して所定の距離だけ移動させることができることを特徴とする、請求項5に記載の高さミリング装置。
【請求項10】
スライドレールと該スライドレールに接合するスライドベースとを含むガイド構造をさらに備え、
前記スライドレールが前記支持構造に固定され、前記スライドベースが前記搭載構造に固定されることで、前記搭載構造は、前記ガイド構造により前記支持構造に設けられ、前記調整構造が作動する場合、前記搭載構造及びその上のミリングカッターツールを前記支持構造に対して昇降させるように駆動することができることを特徴とする、請求項5に記載の高さミリング装置。
【請求項11】
前記調整構造は、回転ロッドと該回転ロッドにより回転される回転盤とを含み、
前記調整構造は、減速機を回転させて、スクリューロッドを回転させ、該スクリューロッドにより前記搭載構造に固定されたナットを上下運動させるように駆動することで、前記スクリューロッドが前記搭載構造の昇降を駆動させるとともに、前記ミリングカッターツールを所望の高さ位置に移動させるように駆動することを特徴とする、請求項10に記載の高さミリング装置。
【請求項12】
前記支持構造に位置制限止め板が設けられ、前記基台に前記位置制限止め板に当接する位置制限器が設けられることで、該位置制限器により前記位置制限止め板の位置が制御され、前記支持構造の移動距離が制御されることを特徴とする、請求項5に記載の高さミリング装置。
【請求項13】
前記高さミリング装置には、2つの独立した支持構造と4つの独立した前記搭載構造とが設置され、
1つの独立した前記支持構造及び2つの独立した前記搭載構造を1つの機械セットとして、合計2つの機械セットが設けられ、
2つの機械セットは、前記位置決め構造の対向する両側にそれぞれ平行に設置され、
単一の機械セットにおける2つの独立した前記搭載構造は、一つの独立した前記支持構造の対向する両側にそれぞれ固定され、
前記搭載構造上の各前記ミリングカッターツールは、同一の動力セットにより同時に駆動されることを特徴とする、請求項5に記載の高さミリング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バリを処理する機具に関し、特に、高さ(高度ともいう)ミリング装置及びその高さミリング部材に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、二重床装置は、静電防止の機械室又はクリーンルームに広く適用されている。そのうち、既存のアルミニウム合金ダイキャスト成型の二重床に対しては、通常、金型製作、アルミニウム溶融、ダイキャスト、成型及びトリミング等の5つの製造工程により製造されてなる。成型プロセスにおいて、二重床の表面と底部には複数のバリが生じ、これらのバリによって、取り付け過程において二重床同士の間が密接できず、ステージフレームとの間とも密接できないほか、作業者の取り付けにも不利となり、作業者の安全性が不十分になるおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、現在の方法では、成型後の二重床の4つの脚座に対して人工でバリを除去する必要があるため、生産効率が低くなるのみならず、加工のたびに手間が掛かる。
【0004】
従って、如何にして上記従来技術の欠点を解消するかは、現在業界で解決すべき重要な課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記従来技術の欠点に鑑み、本発明は、少なくとも1つのミリングカッターツールと、カップリングにより該ミリングカッターツールと直線的に一体化され、該ミリングカッターツールを該カップリングを介して直接駆動する少なくとも1つのサーボモータと、対向する両側の表面にスライドレールがそれぞれ設けられた少なくとも1つの支持構造と、該支持構造の左右両側に対称的に設けられており、一方の側に該サーボモータ及び該ミリングカッターツールが配置され、他方の側にスライドベースが配置された少なくとも1つの搭載構造と、該搭載構造上のミリングカッターツールを該スライドレールに上下方向に沿って加工すべき脚座の所望の高さに直線移動させるように駆動する少なくとも1つの調整構造と、を備える高さミリング部材を提供する。
【0006】
前記の高さミリング部材において、該搭載構造は、L形枠体となり、該支持構造の左右両側に対称的に設けられており、また、該搭載構造は、一方の端側に向けて該ミリングカッターツール及び該サーボモータが配置されることで、該搭載構造上のミリングカッターツールが該スライドレールに上下方向に沿って直線移動する。
【0007】
前記の高さミリング部材において、該サーボモータはカップリングベースの上ベース体にボルトで固定され、該カップリングベースの下ベース体は該ミリングカッターツールのミリングカッターヘッドにボルトで固定され、該カップリングは、該カップリングベース内に設けられ、該サーボモータと該ミリングカッターヘッドとを接続し、該カップリングは高性能防振材からなる円筒状構造であり、該サーボモータの回転軸は該カップリングの一方の端に固定され、該ミリングカッターヘッドの回転軸は該カップリングの他方の端に固定され、該少なくとも1つのサーボモータは4つのサーボモータであり、該4つのサーボモータがそれぞれ同時に回転されることにより、該ミリングカッターツールが同時に加工を行うことができる。
【0008】
前記の高さミリング部材において、該支持構造の底部にはナットと該ナットに接合されるボールスクリューとが固定され、該動力セットによって該ボールスクリューを回転駆動して該ナットを直線運動させることで、該支持構造が直線移動し、少なくとも1つの支持構造は2つであり、2つの該動力セットは同時にそれぞれに対応する該ボールスクリューを回動駆動することで、該ミリングカッターツールを同時に所望の位置に移動可能となる。
【0009】
本発明は、前記の高さミリング部材と、作業面を有する基台と、該作業面に平行に設けられ、目標物を搭載して該目標物の移動を制限する位置決め構造であって、該目標物が、対向する第1の表面及び第2の表面、該第1及び第2の表面に隣接する側面、並びに該側面から突出する凸縁を有し、該第2の表面の4つの隅には4つの脚座が設けられた位置決め構造と、該位置決め構造の対向する両側に対応して設けられ、該目標物を該位置決め構造に押圧する固定部と、該支持構造の移動を駆動し、該高さミリング部材の直線運動を駆動し、該目標物の高さミリング処理を行う駆動構造と、を備える高さミリング装置をも提供する。
【0010】
例えば、該高さミリング部材は、該基台の作業面に移動可能に設けられ、該位置決め構造の対向する両側にそれぞれ設置されることにより、該目標物に対して高さミリング処理を行い、該目標物の脚座の端面を加工し、また、該少なくとも1つのミリングカッターツール及び該サーボモータは、該少なくとも1つの搭載構造により、該基台における支持構造に設けられ、また、該搭載構造は、その同一の端側には該サーボモータ及び該ミリングカッターツールが配置され、該位置決め構造の外側には該目標物の側面を受け止めるストッパーが配置されている。
【0011】
あるいは、該駆動構造は、ボールネジと、該ボールネジに接合する軸受けと、該ボールネジに接合するナットとを含み、該軸受けは、該基台に固定された軸受けベースに設置され、該ナットは、該支持構造の底部に固定されている。
【0012】
さらに、該基台には動力セットが設置され、それが減速機により該基台に固定され、また、該動力セットは、該減速機を駆動して該ボールネジを回転させる。
【0013】
前記の高さミリング装置は、該支持構造の底部に配置された複数のスライダーと、該基台に配置され該スライダーに対応して接合する複数のスライドレールとをさらに備え、該スライダーが該スライドレールに沿って直線移動することにより、該駆動構造が、該支持構造及びその上の2つの搭載構造並びに該搭載構造に固定された該サーボモータ及び該ミリングカッターツールを同時に駆動して、ともに該基台に対して所定の距離だけ移動させることができる。
【0014】
前記の高さミリング装置は、スライドレールと該スライドレールに接合するスライドベースとを含むガイド構造をさらに備え、該スライドレールが該支持構造に固定され、該スライドベースが該搭載構造に固定されることで、該搭載構造は、該ガイド構造により該支持構造に設けられ、該調整構造が作動する場合、該搭載構造及びその上のミリングカッターツールを該支持構造に対して昇降させるように駆動することができる。
【0015】
前記の高さミリング装置において、該調整構造は、回転ロッドと該回転ロッドにより回転される回転盤とを含み、該調整構造は、減速機を回転させて、スクリューロッドの回転を駆動させ、該スクリューロッドにより該搭載構造に固定されたナットを上下運動させるように駆動することで、該スクリューロッドが該搭載構造の昇降を駆動させるとともに、該ミリングカッターツールを所望の高さ位置に移動させるように駆動する。
【0016】
前記の高さミリング装置において、該支持構造に位置制限止め板が設けられ、該基台に該位置制限止め板に当接する位置制限器が設けられることで、該位置制限器により該位置制限止め板の位置が制御され、該支持構造の移動距離が制御される。
【0017】
前記の高さミリング装置において、該高さミリング装置には、2つの独立した支持構造と4つの独立した該搭載構造とが設置され、1つの独立した該支持構造及び2つの独立した該搭載構造を1つの機械セットとして、合計2つの機械セットが設けられ、2つの機械セットは、該位置決め構造の対向する両側にそれぞれ平行に設置され、一つの機械セットにおける2つの独立した該搭載構造は、一つの独立した該支持構造の対向する両側にそれぞれ固定され、該搭載構造上の各該ミリングカッターツールは、同一の動力セットにより同時に駆動されることができる。
【発明の効果】
【0018】
上記からわかるように、本発明に係る高さミリング装置及びその高さミリング部材によれば、主に該サーボモータが該ミリングカッターツールを作動させることで、該高さミリング部材が、例えば、二重床に対して脚座の高さの加工処理を行い、生産時間を加速させ、生産効率を向上させるとともに、人的コストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1A】本発明に係る高さミリング装置が加工機器に適用される正面立体模式図である。
【
図1A-1】本発明に係る高さミリング装置が加工機器に適用される背面立体模式図である。
【
図1C】
図1Aの加工機器の加工すべき目標物の上面立体模式図である。
【
図1D】
図1Aの加工機器の加工済みの目標物の側面平面模式図である。
【
図2A】本発明に係る高さミリング装置の立体模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、特定の具体的な実施例により本発明の実施形態を説明する。本明細書の記載内容により、当業者が簡単に本発明のその他の利点や効果を理解できる。
【0021】
本明細書に添付された図面に示す構造、比例、寸法等は、明細書の記載内容に合わせて当業者に理解や閲読させるためのものであり、本発明の実施可能な条件を制限するものではないため、技術上の実質的な意味を有せず、いかなる構造の修飾、比例関係の変更又は寸法の調整は、本発明の効果及び目的に影響を与えるものでなければ、本発明に開示された技術内容の範囲に入る。さらに、本明細書に記載された例えば「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、及び「一」等の用語は、記載の明瞭さのためのものであり、本発明の実施可能な範囲を限定するものではなく、その相対関係の変更又は調整は、技術内容の実質的な変更でなければ、本発明の実施可能な範囲と見なすことができる。
【0022】
図1A及び
図1A-1は、本発明に係る加工機器1の立体模式図である。
図1A及び
図1A-1に示すように、該加工機器1は、輸送装置1aと、高さミリング装置2と、エッジミリング装置3と、反転装置4と、孔開け装置5とを備える。
【0023】
この実施例において、該加工機器1は、生産ラインの方向を左、右方向(例えば、矢印方向Y)として、該生産ラインに垂直する方向を前、後方向(例えば、矢印方向X)として、該加工機器1の高さに沿う方向を上、下方向(例えば、矢印方向Z)として定義する。ここで、該方位は、本実施例の配置を説明するものにすぎず、特に制限されるものではないと理解すべきである。
【0024】
前記の輸送装置1aは、目標物9を所望の生産ラインの加工位置に輸送(例えば、クリップする)するためのものであるので、該輸送装置1aが、該高さミリング装置2、エッジミリング装置3、反転装置4及び孔開け装置5等の該目標物9を載置するための上方の周囲の箇所に配置されることで、該目標物9を該高さミリング装置2、エッジミリング装置3、反転装置4及び/又は孔開け装置5の上に載置することに有利となる。
【0025】
この実施例において、
図1Bに示すように、該輸送装置1aは、少なくとも1つの出し入れ部材10と、該出し入れ部材10を移動可能に架設する支持部材11(該支持部材11は2つのブラケット110と該2つのブラケット110に設けられた横梁111とを含む)とを備えることで、該出し入れ部材10が該目標物9を出し入れるように用いられ、該出し入れ部材10が該支持部材11の移動に合わせて該目標物9を移動させる。
【0026】
さらに、該出し入れ部材10は、挟持部材100を有するクリッパー10aと、該クリッパー10aを架設するための搭載部10bとを備える。
【0027】
一つの実施例において、
図1B-1に示すように(または
図1B-2及び
図1B-3に示す支持部材11a)、該横梁111には該出し入れ部材10の移動をガイドするためのスライドレール112とスライドベース116とが配置され、該スライドレール112は該横梁111に固定され、該スライドベース116は該搭載部10bに固定され、該スライドベース116及び該搭載部10bは、該スライドレール112を直線運動し、かつ少なくとも1つのラック112aと該ラック112aに噛合されかつ該出し入れ部材10に接続される歯車113とが配置され、該ラック112aは該横梁111に固定され、一つのサーボモータ10e及び減速機114は該搭載部10bに固定され、該サーボモータ10eまたは動力部10cにより該歯車113を回転させ、該歯車113が該ラック112aに沿って回動することにより、該出し入れ部材10を直線移動させ、該出し入れ部材10が該スライドレール112により2つのブラケット110の間を安定して直線移動できる。具体的には、該サーボモータ10eは該搭載部10bに固定(
図1B-1に示すボルト115)された減速機114に合わせて該歯車113を回転させる。ここで、該支持部材11、11aの種類は繁多であり、特に制限されるものではない。
【0028】
例えば、該クリッパー10aの挟持部材100は、必要に応じて幅Dを調整することで幅の異なる目標物9をクリップでき、油圧シリンダ又は空気圧シリンダ(動力源10dとする)により2つのクリッパー10aの距離を制御することで、目標物9を挟持又は開放することができる。また、該搭載部10bは、移動フレームであり、該横梁111(又は該スライドレール112)には垂直に架設され、該歯車113に枢着され、該歯車113は、該ラック112a(
図1B-1参照)に噛合され、該歯車113は、外力(例えばサーボモータ10e)により該減速機114に合わせて駆動されることで、該出し入れ部材10がスライドベース(例えば、該搭載部10b)とスライドレール部材(例えば、該スライドレール112及びその上のラック112aと歯車113)上に矢印方向Yへ直線に往復運動することができる。具体的には、該クリッパー10aは、複数の動力源10d(
図1Bに示す気圧又は油圧シリンダ)により、それらの挟持部材100を外伸又は内縮させる(矢印方向Yへ)ことで、開放又はクリップ動作を発生させる。また、該搭載部10bの底部には該クリッパー10aに接続される伸縮構造101(
図1B-1に示すガイドロッド)が配置されることで、該クリッパー10aをシリンダ102により昇降させる。
【0029】
また、該出し入れ部材10の数量は、必要に応じて設定することができる。例えば、該高さミリング装置2、エッジミリング装置3及び反転装置4に対応する加工箇所にはそれぞれ該出し入れ部材10が配置されているため、少なくとも2つの出し入れ部材10が配置されている。具体的には、各該出し入れ部材10は、該高さミリング装置2と該エッジミリング装置3との間、及び該エッジミリング装置3と該反転装置4との間にそれぞれ設けられ、また、必要に応じて、それらの該出し入れ部材10を該目標物9の中間搬送部材として該ブラケット110と該高さミリング装置2との間(
図1B-2に示す破線)に増設することで、該目標物9を各加工箇所へ出し入れし続けることにより、生産ライン全体の加工処理フローを完成することができる。
【0030】
また、該目標物9は、二重床であり、
図1C、
図1C-1及び
図1C-2に示すように、対向する第1の表面9a(例えば、床面)及び第2の表面9b(例えば、底側端部)と、該第1及び第2の表面9a、9bに隣接する側面9cとを有する。例えば、該目標物9は、ほぼ矩形体(例えば、正方形板)であり、該目標物9の底部(例えば、該第2の表面9bの側であり、二重床の底部である)はハニカム状であり、また、該目標物9の第2の表面9bの4つの隅には脚座90が形成され、該4つの脚座90には開口900(
図1Dをご参照)が設置されることで、4つの脚座90をそれぞれネジで該二重床用の支持レッグに固定する。具体的には、該脚座90の端面9dは、該目標物9の第2の表面9bからやや突出し(
図1C-2に示す高さの差h)、該第1の表面9aのエッジには該側面9cから突出する凸縁91が形成されている。該凸縁91は、該エッジミリング装置3の加工すべき二重床の4つのエッジである。この実施例における目標物9は二重床であるため、以下、該目標物9を二重床と称する。
【0031】
図2A~
図2Fは、本発明に係る高さミリング装置2の模式図である。この実施例において、前記の高さミリング装置2は、生産ライン全体の加工処理フローの最初期間で設けられ、該輸送装置1aに合わせて作動し、該脚座90の端面9dを加工することに用いられる。例えば、該二重床の4つの脚座90の端面9dのバリを除去し、該二重床の所望の高さ寸法を加工処理する。
【0032】
図2A~
図2Fに示すように、前記の高さミリング装置2は、該目標物9の4つの脚座90の端面9dを加工する高さミリング部材2aを備え、該高さミリング部材2aは、少なくとも1つのミリングカッターツール20と、少なくとも1つのサーボモータ26と、少なくとも1つの支持構造23と、該支持構造23の両側にそれぞれ設けられてそれらのミリングカッターツール20が架設される搭載構造24と、調整構造25とを備える。前記目標物9は、固定装置2bに固定され、該固定装置2bは、基台21と、該基台21に平行に設けられた位置決め構造22とを備え、少なくとも1つの高さミリング部材2aが該基台21に設けられて該位置決め構造22の周囲に位置され、該高さミリング部材2aが該位置決め構造22に対応して該位置決め構造22に対して昇降し、該目標物9(二重床)に対する高さミリング加工量を調整し、該高さミリング加工量の設定が完成した後、水平に移動し、該目標物9の脚座90を加工し、該目標物9の高さミリング処理が完成した後、該輸送装置1に該目標物9を該位置決め構造22から分離させる。
【0033】
前記の基台21は機具テーブルであり、ほぼ矩形体(又は長方体)となり、その作業面Sも矩形(又は長方形)平面となる。
【0034】
この実施例において、該基台21内には、生産ラインに必要な機電部材、例えば、モータ、ケーブル又は他の関連の機器部材が配置されていてもよく、特に制限されるものではない。
【0035】
前記の位置決め構造22は、
図2Aに示す該目標物9を位置決めして搭載するために、該基台21の作業面Sの中間箇所に配置されている。
【0036】
この実施例において、該位置決め構造22はフレーム体であり、例えば、平行に配設された2つのストリップ状枠体22a又は正方形枠体であり、該高さミリング部材2aは、それらの枠体22aの対向する両側(例えば前側、後側)に配置され、該固定装置2bは、少なくとも1つの固定部220(例えば、ロータリーシリンダクランプ)をさらに備える。該固定部220は、該位置決め構造22の対向する両側の外側に配置されている。使用の場合、この実施例における固定部220は、ロータリーシリンダクランプにより、該二重床を該基台21に固定するとともに、それらの枠体22aの一方の側に少なくとも1つのロータリーシリンダクランプがそれぞれ設置されることで、ミリング作業が行われる過程において、該二重床の移動を制限して該位置決め構造22から外れることを回避できる。
【0037】
さらに、該固定装置2bは、少なくとも1つのストッパー220aをさらに備え、該ストッパー220aは、該位置決め構造22の外側(例えば、該位置決め構造22の該ロータリーシリンダクリッパーが設けられた側に垂直する他の側)に設置され、該ストッパー220aにより該二重床の側面9cを受け止めることで、作業者は、目標物9(例えば、矢印方向Y1へ)を該位置決め構造22に容易に載置することができる。ここで、該輸送装置1によりインレット(図示せず)から加工処理すべき目標物9をクリップし、それを該位置決め構造22上の加工位置に載置してもよいと理解すべきである。
【0038】
前記の高さミリング部材2aは、該位置決め構造22の対向する両側(例えば、前側、後側)に対称的に配置され、該
図2A及び
図2A-1に示すように、各該高さミリング部材2aは、少なくとも1つのミリングカッターツール20と、該基台21に移動可能に設けられた少なくとも1つの支持構造23と、該支持構造23の両側にそれぞれ設けられそれらのミリングカッターツール20を架設する搭載構造24とを備え、該支持構造23の該基台21に対する移動により、該搭載構造24及びその上のミリングカッターツール20を該位置決め構造22に接近又は離間させる。
【0039】
この実施例において、該高さミリング装置2は、2つの独立した支持構造23と4つの独立した該搭載構造24とが設置され、1つの独立した支持構造23及び2つの独立した該搭載構造24を1つの機械セット(合計2つの機械セット)として、2つの機械セットが該位置決め構造22の対向する両側にそれぞれ平行に設置され、単一の機械セットにおける2つの独立した該搭載構造24は、一つの独立した支持構造23の対向する両側にそれぞれ固定され、各該搭載構造24上の2つのミリングカッターツール20を、同時に同一の動力セット28により駆動し該搭載構造24とともに直線移動することができ、2つの動力セット28により該支持構造23を同時に駆動することで、該目標物9の4つの脚座90を所望の高さに迅速に同時に加工することができ、該ミリングカッターツール20は、その本体20aの底端箇所にミリングカッター200が配置されている。ここで、ミリングカッター200に関しては、種類は多くあり、特に制限されるものではないと理解すべきである。
【0040】
さらに、該支持構造23はベース体であり、該基台21の作業面Sに移動可能に配置されている。また、該基台21の作業面Sには、該支持構造23の移動を駆動する駆動構造27と、該駆動構造27を作動させる動力セット28とが設置されている。例えば、該動力セット28はモータであり、減速機280により該基台21の側面21cに固着され、該駆動構造27は、ボールネジ27aと、軸受け(図示せず)と、ナット27bとを備え、該軸受けは、軸受けベース270(該基台21の側面21cに固着されている)に設置され、該ボールネジ27aの一端は、該軸受けベース270の軸受けに接合され、該ナット27bを該支持構造23の底部に固定させる。該動力セット28が該減速機280を駆動して該ボールネジ27aを回転させる場合、該ボールネジ27aの回転により、該ナット27b上の支持構造23を直線に所定の距離だけ往復運動させるように駆動することができる。ここで、該距離は、該脚座90の幅d(
図1C-2をご参照)以上である。これにより、該ボールネジ27aは、該支持構造23を該位置決め構造22に対して接近又は離間させるように駆動することができる。さらに、該支持構造23の側面には少なくとも1つの位置制限止め板23aが配置され、該基台21には少なくとも1つの位置制限器23bが設置され、該位置制限止め板23aが該位置制限器23bに接触する位置により、該ミリングカッターツール20の加工ストロークを制御することができる。2つの動力セット28がそれぞれ同時にそれぞれに対応するボールスクリュー27aの回転を駆動すると、該ミリングカッターツール20を所望の位置に同時に移動させることができ、加工時間が短縮される。
【0041】
具体的には、スライドレールとスライドベースの組み合わせ21aは、該支持構造23の底部にスライドベースとして複数のスライダー210が配置され、該基台21にガイドレールとして該スライダー210に対応して接合する複数のスライドレール211が配置されることで、該スライダー210が該スライドレール211に沿って直線移動可能となり、該駆動構造27が、該支持構造23及びその上の2つの搭載構造24並びに該搭載構造24に固定された該サーボモータ26及び該ミリングカッターツール20を同時に駆動して、ともに該基台21に対して所定の距離だけ(該脚座90の幅d以上)移動させることができ、4つの脚座90の端面9dを加工し、該二重床の所望の高さを達成することができる。ここで、該支持構造23の駆動は、液圧シリンダ又は空気圧シリンダにより行ってもよい。
【0042】
また、該搭載構造24はL形枠体であり、該支持構造23の左右両側に対称的に設けられ、該搭載構造24は、同一の端側にサーボモータ26及び該ミリングカッターツール20が配置され、該搭載構造24は、該位置決め構造22に向ける端側に該ミリングカッターツール20が配置され、該サーボモータ26により該ミリングカッターツール20を作動させて回転させることにより、該目標物9の脚座90を所望の高さに加工する。具体的には、
図2E及び
図2Fに示すように、該サーボモータ26は、カップリングベース26aの上ベース体263にボルト261で固定され、該カップリングベース26aの下ベース体264は該ミリングカッターツール20のミリングカッターヘッド26bにボルト261で固定され、該カップリングベース26a内には、該サーボモータ26と該ミリングカッターヘッド26bとを接続する高性能防振材からなる円筒構造であるカップリング260が設けられている。該サーボモータ26の回転軸26cは該カップリング260の一方の端に固定され、該ミリングカッターヘッド26bの回転軸262は該カップリング260の他方の端に固定され、4つのサーボモータ26はそれぞれ同時に回転することで、該ミリングカッターヘッド26bは該目標物9の4つの脚座90を所望の高さに同時に加工することができ、4分の3の加工時間が節約可能となる。
【0043】
また、該搭載構造24は、該支持構造23に対して昇降可能(矢印方向Zへ上下移動)であり、該支持構造23の上には、例えば、回転ロッド250と回転盤251とからなる調整構造25が配置されている。該調整構造25は、回転ロッド250と、該回転ロッド250により回転される回転盤251とを含み、手動で該回転ロッド250によって該回転盤251を回転させることにより、該調整構造25により減速機25aを回転させ、該減速機25aによりスクリューロッド250aを回転させ、さらに、該スクリューロッド250aによりナット251aを上下運動させるように駆動する。該ナット251aが該搭載枠24に固定されているため、該スクリューロッド250aにより該搭載構造24の昇降(例えば、矢印方向Z)を駆動するとともに、該ミリングカッターツール20を所望の高さ位置に移動させることができる。例えば、該搭載構造24は、ガイド構造24aにより該支持構造23に設置可能となり、該ガイド構造24aは、スライドレール240aと該スライドレール240aに接合するスライドベース241aとを備え、該スライドベース241aは、該支持構造23上の対向する両側の表面にそれぞれ固定され、該スライドベース241aは、該搭載構造24にそれぞれ固定されることで、該回転ロッド250により該回転盤251を回転させる場合、該搭載構造24上のミリングカッターツール20を該スライドレール240a上に上下方向(例えば、矢印方向Z)に沿って直線移動させるようにそれぞれ駆動することができ、該調整構造25上の数値メーター上の目盛りに基づいて、該ミリングカッターツール20を加工すべき脚座90の所望の高さに調整することができる。具体的には、該調整構造25の回転盤251には、該搭載構造24の高さの位置を明確に制御するために、数値メータ(図示せず)が配置されてもよい。これにより、該ミリングカッターツール20により、該目標物9の4つの脚座90の所望の高さ、例えば、ミリング前の二重床の高さ56mmからミリング後の高さ55mmにミリングすることができる。
【0044】
生産ラインで該加工機器1を使用する場合、該輸送装置1aにおける1つの出し入れ部材10により単一の目標物9を該高さミリング装置2に輸送することで、該高さミリング装置2が該目標物9の4つの脚座90に対して高さミリング作業(即ちバリミリング)を行う。高さミリング作業が完成した後、該輸送装置1aの他の出し入れ部材10により、該目標物9を該高さミリング装置2からエッジミリング装置3に輸送し、エッジミリング作業を行い、該エッジミリング装置3により、該目標物9の4つの側面9c上の凸縁91に対してバリミリングを行う。
【0045】
前期のミリング作業は、二重床の底部(該目標物9の第2の表面9b)に対して加工処理を行い、後期の孔開け作業は、二重床の頂面(該目標物9の第1の表面9a)に加工処理を行うため、孔開け作業が行われる前に、二重床の面を反転させる必要がある。従って、該輸送装置1aの他の出し入れ部材10により該目標物9を該エッジミリング装置3から反転装置4に輸送して、該目標物9を180度反転させた後、該孔開け装置5に移動させる。
【0046】
最後に、該孔開け装置5により、該目標物9の脚座90の箇所に必要なザグリ孔の孔開け作業(例えば、
図1Dに示す開口900)を行い、該孔開け作業が完成した後、該加工処理が完成した目標物8(
図1D参照)を送出することで、二重床全体の加工処理フローを完成する。
【0047】
上記のように、本発明に係る高さミリング装置2及びその高さミリング部材2aは、主に、該サーボモータ26により該ミリングカッターツール20を作動させ、該サーボモータ26は該カップリング260により該ミリングカッターツール20と直線的に一体化され、体積の縮小が可能となり、該サーボモータ26により該ミリングカッターツール20の回転を直接駆動することができる。従って、本発明は、主な特徴として、該サーボモータ26を用いて該ミリングカッターツール20の回転を直接駆動することにより、該高さミリング装置2の体積を縮小することが可能となるだけでなく、該サーボモータ26の回転をデジタル制御可能なので、加工精度及び加工速度を向上可能となり、従来技術のような一般のモータ駆動では達成できない効果を奏することができる。
【0048】
さらに、該高さミリング部材2aにより、二重床に対して脚座90の高さの加工処理を行うことで、生産時間を加速させ、生産効率を向上させるとともに、人的コストを低減させることができる。
【0049】
また、該サーボモータ26はカップリング260により駆動されることで、振動を効果的に低減でき、該高さミリング装置2及びその高さミリング部材2aの作動時の騒音が低減される。例えば、従来のベルト伝動のモータと比較して、該サーボモータ26と該ミリングカッターツール20とが直線的に一体化されているため、従来の伝動機構において必要となる2つのベルトプーリーとベルト(従来のモータでは、ミリングカッターツールを駆動して回転加工するために、ベルトプーリーが必要である)の配置なくし、体積を顕著に縮小させ、かつ精度を大幅に向上させ、ベルトプーリーの駆動によって生じた振動及び騒音等の問題を解消できる。
【0050】
従って、本発明に係る効果は下記の通りである。
第一点として、サーボモータ26が用いられる利点が挙げられる。
1、応答速度が速いため、サーボモータ26は短時間内で所望の速度(2000RPM以上)に達すことができ、待ち時間が減少でき、床の加工速度を高めることができる。
2、サーボモータ26の利用可能な回転速度範囲(3000~5000RPM)が広いため、異なる床加工厚さに応じて必要の回転速度を調整することができ、刃物の使用時間(寿命)を延長し、加工精度を向上させることができる。例えば、二重床の厚さ加工範囲が1mmから2~12mmのセグメントに拡大した場合、切削厚さが大きくなり、切削抵抗が増大し、切削発熱も増加したため、サーボモータ26の回転速度を調整して切削速度を低減させる。
3、サーボモータ26は如何なる回転速度においても安定したトルクを維持可能であり、ミリングカッターツール20を直接駆動して加工するため、従来のステッピングモータでの高負荷、慣性の過大または回転速度の増加時のトルク不足の問題がなく、それによるミリングカッターツールの駆動不可という課題は生じない。ここで、従来のステッピングモータのトルク(ねじり)は回転速度の増加に応じて逓減する。
【0051】
第二点として、本発明に係るサーボモータ26と該ミリングカッターツール20とが直線的に一体化されて直接駆動される形態の利点が挙げられる。
1、利用スペースを削減でき、高さミリング装置2全体の寸法をさらに小型化できる。
2、効率が向上したため、減速機構でのパワー消耗、例えば、従来のモータに用いられるベルト、チェーンまたはギアボックスの部品の相互摩擦はなくなる。
3、騒音を低減可能である。本発明の全体配置はより簡易化され、部品も少なくなり、振動が発生しにくく、それによって生じる騒音も小さくなる。
4、寿命が延長可能であり、部品も少ないので、損壊しやすい部品、例えば、従来の加工システムにおける部品の老化(例えばベルトの張り)または応力による大半の損壊が少なくなる。
【0052】
上記実施例は、本発明の原理及びその効果を例示的に説明するためのものに過ぎず、本発明を限定するためのものではない。当業者が、本発明の精神及び範囲を逸脱しなければ、上記の実施例に対して修正を施すことが可能である。従って、本発明の権利保護範囲は、後述の特許請求の範囲の通りである。
【符号の説明】
【0053】
1 加工機器
1a 輸送装置
10 出し入れ部材
10a クリッパー
10b 搭載部
10c 動力部
10d 動力源
10e サーボモータ
100 挟持部材
101 伸縮構造
102 シリンダ
11、11a 支持部材
110 ブラケット
111 横梁
112 位置制限部材
112a ラック
113 歯車
114 減速機
115、261 ボルト
116 スライドベース
2 高さミリング装置
2a 高さミリング部材
2b 固定装置
20 ミリングカッターツール
20a 本体
200 ミリングカッター
21 基台
21a ガイドレールとスライドベースとの組み合わせ
210 スライダー
211 スライドレール
21c 側面
22 位置決め構造
22a 枠体
220 固定部
220a ストッパー
23 支持構造
23a 位置制限止め板
23b 位置制限器
24 搭載構造
24a ガイド構造
240a スライドレール
241a スライドベース
25 調整構造
250 回転ロッド
251 回転盤
25a 減速機
250a スクリューロッド
251a ナット
26 サーボモータ
26a カップリングベース
26b ミリングカッターヘッド
26c、262 回転軸
260 カップリング
263 上ベース体
264 下ベース体
27 駆動構造
27a ボールネジ
27b ナット
27c 軸受け
270 軸受けベース
28 動力セット
280 減速機
3 エッジミリング装置
4 反転装置
5 孔開け装置
8、9 目標物
9a 第1の表面
9b 第2の表面
9c 側面
9d 端面
90 脚座
91 凸縁
900 開口
D、d 幅
h 高さの差
S 作業面
X、Y、Y1、Z 矢印方向