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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129571
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】立体駐車装置
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/18 20060101AFI20240919BHJP
   E04H 6/06 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
E04H6/18 601F
E04H6/18 601G
E04H6/06 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038875
(22)【出願日】2023-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】000163095
【氏名又は名称】極東開発工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂田 優
(72)【発明者】
【氏名】野上 達矢
(57)【要約】
【課題】より安全に装置全体を動作させることができる立体駐車装置を提供する。
【解決手段】昇降可能に配置される複数のパレット20・20・・・と、複数のパレット20・20・・・の周囲を囲む囲い部30と、装置全体の動作を制御する制御部(制御手段)40とを備え、各々のパレット20に車両Wを搭載して駐車させる立体駐車装置であって、囲い部30は、パレット20に対して車両Wの出入庫を行う出入口13を開閉するゲート31と、出入口13を除いた領域を囲み、立体駐車装置1の内側と外側とを隔てるフェンス32と、囲い部30を乗り越えて立体駐車装置1の内側に侵入物が侵入するのを検知可能なセンサ33とを有し、制御部(制御手段)40は、センサ33が侵入物の侵入を検知した場合、立体駐車装置1の動作を停止させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降可能に配置される複数のパレットと、
前記複数のパレットの周囲を囲む囲い部と、
装置全体の動作を制御する制御手段とを備え、
各々の前記パレットに車両を搭載して駐車させる立体駐車装置であって、
前記囲い部は、
前記パレットに対して車両の出入庫を行う出入口を開閉するゲートと、
前記出入口を除いた領域を囲み、立体駐車装置の内側と外側とを隔てる隔壁と、
前記囲い部を乗り越えて立体駐車装置の内側に侵入物が侵入するのを検知可能なセンサとを有し、
前記制御手段は、
前記センサが侵入物の侵入を検知した場合、立体駐車装置の動作を停止させる、
ことを特徴とする立体駐車装置。
【請求項2】
前記センサは、
閉状態にある前記ゲートの周囲に設けられ、当該ゲートを乗り越えて立体駐車装置の内側に侵入物が侵入するのを検知可能なゲート乗り越えセンサと、
前記隔壁における設置面からの高さ寸法の1/2以上の位置に配置され、当該隔壁を乗り越えて立体駐車装置の内側に侵入物が侵入するのを検知可能な隔壁乗り越えセンサとを有し、
前記制御手段は、
前記ゲート乗り越えセンサ及び前記隔壁乗り越えセンサのうち、少なくとも何れか一方が侵入物の侵入を検知した場合、立体駐車装置の動作を停止させる、
ことを特徴とする、請求項1に記載の立体駐車装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
立体駐車装置の動作を停止させた停止状態を解除する解除スイッチを有し、
前記解除スイッチを操作して前記停止状態を解除することにより、立体駐車装置を動作可能な状態にする、
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の立体駐車装置。
【請求項4】
前記隔壁は、
前記ゲートとの対向側に配置される第1隔壁と、
前記第1隔壁の水平方向両端部から前記ゲートに向かって配置される第2隔壁及び第3隔壁とを有し、
前記センサは、
前記第1隔壁、前記第2隔壁、及び前記第3隔壁の上端部に沿った検知領域を有するように配置される、
ことを特徴とする、請求項1に記載の立体駐車装置。
【請求項5】
前記センサは、前記隔壁の設置面から上方に400mm以上離間した位置に配置される、
ことを特徴とする、請求項1に記載の立体駐車装置。
【請求項6】
前記センサは光電センサからなる、
ことを特徴とする、請求項1に記載の立体駐車装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体駐車装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、限られたスペースを有効利用し、より多くの車両を駐車させる装置として、機械式の立体駐車装置が知られている。
立体駐車装置は、複数の車両を立体的に駐車させる装置であって、主に、フレーム構造体の内部において昇降可能に配置される複数のパレットと、当該パレットに対して車両の出入庫を行う出入口を開閉するゲートとを備えている。
また、上記出入口は、フレーム構造体の一部であって、立体駐車装置の所定の階層(例えば、地上1階の階層)に設けられており、上記ゲートは、主に昇降装置によって昇降させることにより、出入口を開閉する構成となっている。
さらに、上記出入口が設けられる階層において、当該出入口を除いた複数のパレットの周囲には、立体駐車装置の内側と外側とを隔てる隔壁(例えば、フェンス)が配置されている。
【0003】
そして、立体駐車装置に車両を駐車させる場合には、先ず始めに、ゲートを開いて出入口より車両を入庫させて、当該車両をパレットに搭載し、次に、ゲートを閉じて車両を搭載したパレットを所定の階層へと昇降させる。
以上の手順を繰り返すことにより、複数の車両は、各パレットに搭載された状態にて所定の階層に配置され、立体的に駐車される。
なお、このような機械式の立体駐車装置としては、各パレットが昇降するだけでなく、横行する機能も兼ね備えた、パズル式の立体駐車装置も知られている。
【0004】
このような構成からなる立体駐車装置の一例として、例えば特許文献1においては、装置内部(立体駐車装置の内側)への人の不法侵入を検知する侵入検知センサを備えた、機械式立体駐車装置が開示されている。
上記機械式立体駐車装置において、侵入検知センサは、ゲートを乗り越えて装置内部に人が侵入するのを検知するゲート乗り越え検知センサと、外囲い(フェンス)を乗り越えて装置内部に人が侵入するのを検知する立駐機場侵入検知センサとにより構成されている。
そして、これらの侵入検知センサは、ゲートが閉状態にある間、常に検知可能な状態となり、装置内部への人の不法侵入を監視する構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-139336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1における機械式立体駐車装置においては、故障等によってゲートを閉状態にすることが困難な場合、侵入検知センサを検知可能な状態とすることができず、その結果、例えば、動作中の機械式立体駐車装置の内部に、予期せず人が侵入するのを防止することができなくなる虞がある。
【0007】
本発明は、以上に示した現状の問題点に鑑みてなされたものであり、より安全に装置全体を動作させることができる立体駐車装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0009】
即ち、本発明の第1形態に係る立体駐車装置は、昇降可能に配置される複数のパレットと、前記複数のパレットの周囲を囲む囲い部と、装置全体の動作を制御する制御手段とを備え、各々の前記パレットに車両を搭載して駐車させる立体駐車装置であって、前記囲い部は、前記パレットに対して車両の出入庫を行う出入口を開閉するゲートと、前記出入口を除いた領域を囲み、立体駐車装置の内側と外側とを隔てる隔壁と、前記囲い部を乗り越えて立体駐車装置の内側に侵入物が侵入するのを検知可能なセンサとを有し、前記制御手段は、前記センサが侵入物の侵入を検知した場合、立体駐車装置の動作を停止させることを特徴とする。
このような構成を有することにより、本発明に係る立体駐車装置によれば、例えば故障等によって、一時的にゲートを閉状態にすることができなくなった場合であっても、センサによって装置内部(立体駐車装置の内側)への侵入物(例えば人や動物等)の侵入を常に監視し、当該センサによって侵入物(人や動物等)の侵入を検知した場合には、立体駐車装置の動作を直ちに停止させることができる。
従って、従来の立体駐車装置に比べて、より安全に装置全体を動作させることができる。
また、例えば装置内部に侵入物(人や動物等)が立ち入る必要がある場合には、立体駐車装置の動作を確実に停止させて、より安全に立ち入ることができる。
【0010】
また、本発明の第2形態に係る立体駐車装置は、上記第1形態の立体駐車装置において、前記センサが、閉状態にある前記ゲートの周囲に設けられ、当該ゲートを乗り越えて立体駐車装置の内側に侵入物が侵入するのを検知可能なゲート乗り越えセンサと、前記隔壁における設置面からの高さ寸法の1/2以上の位置に配置され、当該隔壁を乗り越えて立体駐車装置の内側に侵入物が侵入するのを検知可能な隔壁乗り越えセンサとを有し、前記制御手段は、前記ゲート乗り越えセンサ及び前記隔壁乗り越えセンサのうち、少なくとも何れか一方が侵入物の侵入を検知した場合、立体駐車装置の動作を停止させることを特徴とする。
このような構成を有することにより、本発明に係る立体駐車装置によれば、ゲートまたは隔壁の何れを乗り越えて、装置内部に侵入物(人や動物等)が侵入した場合であっても、ゲートまたは隔壁を乗り越えようとする侵入物を検知して、立体駐車装置の動作を直ちに停止させることができる。
従って、従来の立体駐車装置に比べて、より確実且つ安全に装置全体を動作させることができる。
また、例えば装置内部に侵入物(人や動物等)が立ち入る必要がある場合には、立体駐車装置の動作をより確実に停止させて、安全に立ち入ることができる。
【0011】
また、本発明の第3形態に係る立体駐車装置は、上記第1形態または上記第2形態の立体駐車装置において、前記制御手段は、立体駐車装置の動作を停止させた停止状態を解除する解除スイッチを有し、前記解除スイッチを操作して前記停止状態を解除することにより、立体駐車装置を動作可能な状態にすることを特徴とする。
このような構成を有することにより、本発明に係る立体駐車装置によれば、解除スイッチによって上記停止状態を解除しない限り、当該停止状態を維持させることができる。
従って、例えば装置内部に侵入物(人や動物等)が立ち入る必要がある場合、一時的に停止状態となった立体駐車装置が、意図せず不意に動作を開始するのを防止することができ、従来の立体駐車装置に比べて、より確実且つ安全に立ち入ることができる。
【0012】
また、本発明の第4形態に係る立体駐車装置は、上記第1形態の立体駐車装置において、前記隔壁が、前記ゲートとの対向側に配置される第1隔壁と、前記第1隔壁の水平方向両端部から前記ゲートに向かって配置される第2隔壁及び第3隔壁とを有し、前記センサは、前記第1隔壁、前記第2隔壁、及び前記第3隔壁の上端部に沿った検知領域を有するように配置されることを特徴とする。
このような構成を有することにより、本発明に係る立体駐車装置によれば、第1隔壁、第2隔壁、または第3隔壁の何れを乗り越えて、装置内部に侵入物(人や動物等)が侵入した場合であっても、立体駐車装置の動作を直ちに停止させることができる。
従って、従来の立体駐車装置に比べて、より確実且つ安全に装置全体を動作させることができる。
また、例えば装置内部に侵入物(人や動物等)が立ち入る必要がある場合には、立体駐車装置の動作をより確実に停止させて、安全に立ち入ることができる。
【0013】
また、本発明の第5形態に係る立体駐車装置は、上記第1形態の立体駐車装置において、前記センサが、前記隔壁の設置面から上方に400mm以上離間した位置に配置されることを特徴とする。
このような構成を有することにより、本発明に係る立体駐車装置によれば、例えば、センサ自身を跨いで装置内部に侵入物(人や動物等)が侵入した場合のように、当該センサによって侵入物(人や動物等)の侵入を検知することができない状況を、極力回避することができる。
従って、従来の立体駐車装置に比べて、より確実且つ安全に装置全体を動作させることができる。
また、例えば装置内部に侵入物(人や動物等)が立ち入る必要がある場合には、立体駐車装置の動作をより確実に停止させて、安全に立ち入ることができる。
【0014】
また、本発明の第6形態に係る立体駐車装置は、前記センサが光電センサからなることを特徴とする。
このような構成を有することにより、本発明に係る立体駐車装置によれば、非接触にて対象物を検知する光電センサによって、センサを構成することにより、当該対象物との接触を回避し、より安全に装置内部への侵入物(人や動物等)の侵入を検知することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明に係る立体駐車装置によれば、より安全に装置全体を動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係る立体駐車装置の全体的な構成を示した正面図である。
図2】立体駐車装置の構成を示した図であって、図1中の矢視Xの方向に見た断面平面図である。
図3】立体駐車装置の制御部の構成を示したブロック図である。
図4】立体駐車装置の動作手順を説明するための図であって、認証コードを入力する際の各手順を経時的に順に示したフローチャートである。
図5】立体駐車装置の動作手順を説明するための図であって、選択されたパレットを出入庫位置に移動させる際の各手順を経時的に順に示したフローチャートである。
図6】立体駐車装置の動作手順を説明するための図であって、ゲートを開動作させる際の各手順を経時的に順に示したフローチャートである。
図7】立体駐車装置の動作手順を説明するための図であって、選択されたパレット上に車両を搭載させる際の各手順を経時的に順に示したフローチャートである。
図8】立体駐車装置の動作手順を説明するための図であって、ゲートを閉動作させる際の各手順を経時的に順に示したフローチャートである。
図9】立体駐車装置の動作手順を説明するための図であって、車両を載置させたパレットを所定の格納位置に移動させる際の各手順を経時的に順に示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の一実施形態について、図1乃至図9を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、立体駐車装置1の出入口13が設けられる側を前側とし、図1及び図2中に示した矢印の方向によって、立体駐車装置1の前後方向、左右方向、及び上下方向を規定して記述する。
【0018】
[立体駐車装置1の全体構成]
先ず、本発明を具現化した立体駐車装置1の全体構成について、図1乃至図3を用いて説明する。
【0019】
図1に示すように、本実施形態における立体駐車装置1は、複数の車両W・W・・・を立体的に駐車させる、機械式の立体駐車装置であって、複数の階層に分かれて設けられる格納空間S・S・・・に対して、各車両Wを夫々配置することにより、これら複数の車両W・W・・・を同時に駐車させる装置である。
立体駐車装置1は、主に、装置本体の骨格をなすフレーム構造体10と、フレーム構造体10の内部において昇降及び横行可能に配置される複数のパレット20・20・・・と、これら複数のパレット20・20・・・の周囲を囲む囲い部30と、装置全体の動作を制御する制御部40(図3を参照)とを備えている。
【0020】
フレーム構造体10は、所定間隔にて平行に立設される複数本の支柱11・11・・・と、互いに隣接する支柱11・11間に配置され、且つこれら両部材11・11を連結する複数本の梁材12・12・・・とを有し、例えば本実施形態においては、3階建ての構造体として構成されている。
また、各支柱11は、立体駐車装置1に作用する荷重を支持可能な、十分な剛性を有する部材からなり、例えば本実施形態においては、H型鋼が採用されている。
【0021】
なお、フレーム構造体10によって構成される階層数については、本実施形態に限定されるものではなく、例えば2階建て、或いは4階建て以上の構造体として構成されていてもよい。
【0022】
また、本実施形態において、フレーム構造体10は、地上Gに設置された構成からなるが、これに限定されるものではなく、例えば、1階に相当する第1階層F1が地下空間(ピット内)に位置し、2階以上の階に相当する第2階層F2及び第3階層F3が地上Gに位置するように配置されていてもよく、或いは、フレーム構造体10の全体が、地下空間(ピット内)に位置するように配置されていてもよい。
【0023】
そして、フレーム構造体10の内部には、各車両Wを格納可能な複数(本実施形態においては、2個所)の格納空間S・Sが、各々の階層ごとに設けられている。
また、フレーム構造体10の前側における所定の階層(本実施形態においては、地上1階に位置する第1階層F1)には、各パレット20に対して車両Wの出入庫を行う複数(本実施形態においては、2個所)の出入口13・13が、当該フレーム構造体10の一部として設けられている。具体的には、各出入口13は、フレーム構造体10の前側において、互いに隣接して配置される支柱11・11間の空間によって構成されている。
【0024】
パレット20は、各車両Wを搭載して所定の位置まで移動し、当該車両Wを駐車させるものであって、フレーム構造体10の内部における各格納空間Sに夫々配置されるとともに、所定の移動手段(パレット移動手段21。図3を参照)によって昇降及び横行可能に構成されている。
【0025】
そして、立体駐車装置1に車両Wを駐車(入庫)させる場合には、パレット移動手段21によって、車両Wが未搭載のパレット20を第1階層F1にまで移動させ、所定の出入口13を介してパレット20上に車両Wを進入させて搭載した後、再び当該パレット20を所定の位置まで移動させる。
また、立体駐車装置1に駐車された車両Wを出庫させる場合には、パレット移動手段21によって、所望の車両Wが搭載されたパレット20を第1階層F1にまで移動させ、所定の出入口13を介してパレット20上より車両Wを進出させた後、再び当該パレット20を所定の位置まで移動させる。
【0026】
なお、パレット20の構成については、本実施形態に限定されるものではなく、例えば、車両Wの出入庫時におけるパレット20の移動専用の空間部として、第1階層F1を地下空間(ピット内)に位置させた立体駐車装置のように、所定の昇降手段によって、昇降動作のみ可能に構成されていてもよい。
【0027】
囲い部30は、立体駐車装置1(より具体的には、フレーム構造体10)の内側と外側とを隔てるものであって、主に、ゲート31、フェンス32、及びセンサ33等を有する。
【0028】
ゲート31は、フレーム構造体10における複数の出入口13・13に夫々設けられ、各出入口13を開閉するものである。
ゲート31は、例えば、矩形枠体形状に形成されたゲートフレーム31a、及び当該ゲートフレーム31aの内周側を閉塞するように配置されるパネル部材31b等により構成される。
またゲート31は、所定の移動手段(ゲート移動手段34。図3を参照)によって、昇降可能に設けられている。
なお、上記パネル部材31bは、例えば、パンチングメタル(内抜金網)や、格子状のメッシュ部材からなる矩形板状の部材により形成される。
【0029】
ゲート31は、各出入口13において、車両Wの出入庫方向(本実施形態においては、前後方向)と直交し、且つ当該車両Wの車幅方向(本実施形態においては、左右方向)と平行に配置され、ゲート移動手段34によって上下方向に移動(昇降)することにより、各出入口13を開閉可能に構成されている。
例えば、本実施形態においては、ゲート移動手段34によって、ゲート31を所定の下限位置に移動(下降)させることにより、出入口13が閉状態となり、また、ゲート31を所定の上限位置に移動(上昇)させることにより、出入口13が開状態となる。
【0030】
なお、ゲート移動手段34によるゲート31の移動方向については、本実施形態のような上下方向に限定されるものではなく、上記車幅方向(左右方向)であってもよい。
【0031】
ゲート31によって出入口13が閉じられた状態において、ゲート31の上端部と、出入口13の上端部との間には開口部Pが生じることから、ゲート31の近傍には、後述するゲート乗り越えセンサ33aが設けられ、当該ゲート乗り越えセンサ33aによって、開口部Pを介して装置内部(立体駐車装置1の内側)に侵入物が侵入するのを常に監視する構成となっている。
【0032】
ここで、上記侵入物としては、例えば人や動物や自走式のロボット等、不意に装置内部に侵入可能な全てのものが想定される。
本実施形態においては、主に侵入物として人を想定し、以下説明する。
【0033】
なお、本実施形態においては、上記上限位置にゲート31が到達したことを検知する上限検知センサと、上記下限位置にゲート31が到達したことを検知する下限検知センサとが各々設けられており、上限検知センサによる検知信号によって、出入口13の開状態を把握し、また、下限検知センサによる検知信号によって、出入口13の閉状態を把握する構成となっている。
つまり、本実施形態においては、上限検知センサからなるゲート開状態検知センサ35と、下限検知センサからなるゲート閉状態検知センサ36とが、各々設けられている。
【0034】
フェンス32は、本発明に係る隔壁の一例であって、少なくとも出入口13が設けられた階層(本実施形態においては、地上1階に位置する第1階層F1)において、当該出入口13を除いた領域を囲み、立体駐車装置1の内側と外側とを隔てるものである。
なお、フェンス32に代替し、例えば、複数の微細な貫通孔が設けられた鉄板部材(パンチングメタル)や、石膏ボードや、木製のボード等によって、上記隔壁が構成されていてもよい。
【0035】
フェンス32は、立体駐車装置1の第1階層F1において、複数の出入口13・13を除いた領域、即ち、当該立体駐車装置1(より具体的には、フレーム構造体10)の左右両側及び後側を囲むようにして、フレーム構造体10の側面に配設されている。
具体的には、図2に示すように、フェンス32は、ゲート31との対向側(本実施形態においては、後方側)に配置される第1フェンス32aと、当該第1フェンス32aの水平方向両端部(本実施形態においては、左右両端部)からゲート31に向かって配置される第2フェンス32b及び第3フェンス32cとを有する。
なお、第1フェンス32aは本発明に係る第1隔壁の一例であり、第2フェンス32bは本発明に係る第2隔壁の一例であり、第3フェンス32cは本発明に係る第3隔壁の一例である。
【0036】
ここで、フェンス32は、防犯等の理由から設けられるものであり、一般的には、ゲート31によって出入口13が閉じられた状態において、少なくとも出入口13が設けられた階層(第1階層F1)より、立体駐車装置1の内側に、容易に人が侵入することができない程度に、フレーム構造体10の左右両側及び後側を閉塞するように設けられている。
例えば、図1において、フェンス32は、設置面である地上Gからの高さ寸法H1が、1400mm以上となるように、設定されている(H1≧1400mm)。
【0037】
そして、フェンス32の近傍には、後述するフェンス乗り越えセンサ33bが設けられており、当該フェンス乗り越えセンサ33bによって、装置内部への人の侵入を常に監視する構成となっている。
【0038】
センサ33は、囲い部30を乗り越えて、立体駐車装置1の内側に人が侵入するのを検知するものである。
センサ33は、ゲート乗り越えセンサ33a、及びフェンス乗り越えセンサ33bを有する。
【0039】
ゲート乗り越えセンサ33aは、ゲート31を乗り越えて、立体駐車装置1の内側に人が侵入するのを検知するものである。
ゲート乗り越えセンサ33aは、例えば一対の透光部及び受光部からなる光電センサによって構成され、フレーム構造体10の前側において、一方の支柱11(本実施形態においては、最右端側に配置された支柱11)から他方の支柱11(本実施形態においては、最左端側に配置された支柱11)に亘って、光軸L1を略水平方向に向けた状態で配置される。
【0040】
ゲート乗り越えセンサ33aは、閉状態にあるゲート31の周囲に設けられ、例えば本実施形態においては、当該ゲート31の裏側(後側)近傍において、フェンス32の設置面である地上Gから上方に400mm以上離間した、高さ寸法H2の位置に配置されている(H2≧400mm)。
【0041】
このように、地上Gからの高さ寸法H2が400mm以上となる位置に、ゲート乗り越えセンサ33aを配置することにより、例えば、当該ゲート乗り越えセンサ33aの光軸L1を跨いだり、或いは、ゲート31に手をかけて、ゲート乗り越えセンサ33aの光軸L1を飛び越えたりして、ゲート乗り越えセンサ33aが検知することなく、装置内部に人が侵入するのを、極力回避することができる。
【0042】
フェンス乗り越えセンサ33bは、本発明に係る隔壁乗り越えセンサの一例であって、フェンス32を乗り越えて、立体駐車装置1の内側に人が侵入するのを検知するものである。
フェンス乗り越えセンサ33bは、図2に示すように、第1フェンス32a(フレーム構造体10の後側に配置されるフェンス32)の周囲に設けられる第1フェンス乗り越えセンサ33b1と、第2フェンス32b(フレーム構造体10の右側に配置されるフェンス32)の周囲に設けられる第2フェンス乗り越えセンサ33b2と、第3フェンス32c(フレーム構造体10の左側に配置されるフェンス32)の周囲に設けられる第3フェンス乗り越えセンサ33b3とを有する。
【0043】
なお、フェンス乗り越えセンサ33bの構成については、本実施形態に限定されるものではなく、第1フェンス32a、第2フェンス32b、及び第3フェンス32cのうち、少なくとも何れかのフェンスの周囲に設けられていればよい。
【0044】
第1フェンス乗り越えセンサ33b1、第2フェンス乗り越えセンサ33b2、及び第3フェンス乗り越えセンサ33b3は、上記ゲート乗り越えセンサ33aと同様に、例えば一対の透光部及び受光部からなる光電センサによって、各々構成されている。
【0045】
ここで、上述したゲート乗り越えセンサ33a、及びフェンス乗り越えセンサ33b(第1フェンス乗り越えセンサ33b1、第2フェンス乗り越えセンサ33b2、及び第3フェンス乗り越えセンサ33b3)の構成については、光電センサに限定されるものではなく、人の侵入を検知可能なものであれば、何れのタイプのセンサを採用することも可能である。
即ち、ゲート乗り越えセンサ33a、及びフェンス乗り越えセンサ33bは、例えば、音波や触覚(圧力)によって対象物を感知するセンサや、高さの変動(例えば、0~200mmの高さの変動を検知する)や人感(体温等)によって対象物を感知するセンサなどにより構成されていてもよい。
【0046】
但し、本実施形態のように、非接触にて対象物(人の侵入)を検知する光電センサによって、ゲート乗り越えセンサ33a及びフェンス乗り越えセンサ33bを構成することにより、当該対象物との接触を回避し、より安全に装置内部への人の侵入を検知することができる。
【0047】
第1フェンス乗り越えセンサ33b1は、光軸L2を略水平方向に向けた状態で、第1フェンス32aの上端部に配置されるとともに、光軸L2が当該上端部に沿って位置するように配置される。
つまり、第1フェンス乗り越えセンサ33b1は、第1フェンス32aの上端部に沿った検知領域を有するように、配置されている。
【0048】
また、第2フェンス乗り越えセンサ33b2は、光軸L3を略水平方向に向けた状態で、第2フェンス32bの上端部に配置されるとともに、光軸L3が当該上端部に沿って位置するように配置される。
つまり、第2フェンス乗り越えセンサ33b2は、第2フェンス32bの上端部に沿った検知領域を有するように、配置されている。
【0049】
さらに、第3フェンス乗り越えセンサ33b3は、光軸L3を略水平方向に向けた状態で、第3フェンス32cの上端部に配置されるとともに、光軸L3が当該上端部に沿って位置するように配置される。
つまり、第3フェンス乗り越えセンサ33b3は、第3フェンス32cの上端部に沿った検知領域を有するように、配置されている。
【0050】
このような構成を有することにより、本実施形態における立体駐車装置1によれば、第1フェンス32a、第2フェンス32b、または第3フェンス32cの何れを乗り越えて、装置内部に人が侵入した場合であっても、これら複数のフェンス乗り越えセンサ33b(第1フェンス乗り越えセンサ33b1、第2フェンス乗り越えセンサ33b2、及び第3フェンス乗り越えセンサ33b3)によって確実に検知し、後述するように、立体駐車装置1の動作を直ちに停止させることができる。
【0051】
従って、従来の立体駐車装置に比べて、より確実且つ安全に装置全体を動作させることができる。
また、例えば装置内部に人が立ち入る必要がある場合には、立体駐車装置1の動作をより確実に停止させて、安全に立ち入ることができる。
【0052】
図1において、フェンス乗り越えセンサ33bの配置位置の高さ寸法については、フェンス32の設置面である地上Gから500mm以上であることが好ましく、当該フェンス32における設置面(地上G)からの高さ寸法H1の1/2以上の位置(700mm以上の高さの位置)に配置されるのがより好ましい。
例えば、本実施形態において、フェンス乗り越えセンサ33bは、フェンス32の囲い支柱の上端部に設けられており、当該フェンス乗り越えセンサ33bの光源による検知領域については、およそ人体における指の太さの半分程度(5mm~10mm程度)に設定されている。
【0053】
このような高さ寸法の位置にフェンス乗り越えセンサ33bを配置することにより、例えば、当該フェンス乗り越えセンサ33bの光軸L2・L3・L4を跨いだり、或いは、フェンス32に手をかけて、フェンス乗り越えセンサ33bの光軸L2・L3・L4を飛び越えたりして、フェンス乗り越えセンサ33bが検知することなく、装置内部に人が侵入するのを、極力回避することができる。
【0054】
なお、フェンス乗り越えセンサ33bの配置位置については、本実施形態に限定されるものではなく、フェンス32を乗り越えて、装置内部に人が侵入するのを検知可能であれば、何れの位置に配置されていてもよい。
【0055】
例えば、フェンス乗り越えセンサ33bは、フェンス32の周囲であって、装置内部(フェンス32の内側)、及び/または装置外部(フェンス32の外側)に配置されていてもよい。
フェンス32の内側にフェンス乗り越えセンサ33bを設ける場合、当該フェンス乗り越えセンサ33bは、フェンス32と支柱11との間(例えば、約500mm以下程度の隙間)、或いは、空のパレット20(または、車両Wを搭載したパレット20)が昇降及び横行する際の、軌跡の範囲の外側に位置するように配置されることが望ましい。
また、フェンス32の外側にフェンス乗り越えセンサ33bを設ける場合、当該フェンス乗り越えセンサ33bは、当該フェンス32に対して、外側に300mm以下の範囲内に配置されることが望ましい。
【0056】
また、フェンス乗り越えセンサ33bは、本実施形態のように、フェンス32(の上端部)に配置されていてもよく、或いは、フレーム構造体10の支柱11に配置されていてもよい。
【0057】
また、フェンス乗り越えセンサ33bは、第2階層F2に位置するパレット20の下面に配置されていてもよい。
ここで、第2階層F2に位置するパレット20に比べて、フェンス32の高さが低い場合、フェンス乗り越えセンサ33bは、当該パレット20の上面または下面に対して、下方の位置に配置される。
【0058】
さらに、第2フェンス32bの前端側(ゲート31側)に配置される第2フェンス乗り越えセンサ33b2、及び第3フェンス32cの前端側(ゲート31側)に配置される第3フェンス乗り越えセンサ33b3については、上述したゲート乗り越えセンサ33aと兼用する構成としてもよい。
また、フェンス乗り越えセンサ33bは、フェンス32の上端部、及び装置内部の双方に設けられていてもよく、これら複数のフェンス乗り越えセンサ33b・33b・・・の組み合わせ、取付個所、配置位置については、任意に設定することができる。
フェンス乗り越えセンサ33bは、各フェンス32(第1フェンス32a、第2フェンス32b、第3フェンス32c)の一辺あたりに2個以上設けてもよいし、2枚のフェンス32・32の2辺(各辺)に跨るように設けられていてもよい。
【0059】
制御部40は、本発明に係る制御手段の一例であって、上述したように、立体駐車装置1全体の動作を制御するものである。
制御部40は、図3に示すように、制御装置41、及び操作装置42とを備える。
【0060】
制御装置41は、CPU(Central Processing Unit)によって構成される演算処理部や、ROM(Read Only Memory)・RAM(Random Access Memory)・HDD(Hard Disk Drive)等によって構成される記憶部などを備え、当該記憶部には、立体駐車装置1に設けられる各種移動手段(パレット移動手段21及びゲート移動手段34等)を動作させるためのプログラムが、予め格納されている。
また、制御装置41は、上記各種移動手段や、ゲート乗り越えセンサ33a、フェンス乗り越えセンサ33b、ゲート開状態検知センサ35、及びゲート閉状態検知センサ36等からなる各種センサ類や、後述する操作装置42などと、電気的に通信可能に接続されている。
【0061】
そして、制御装置41は、操作装置42より入力される操作信号(電気信号)、及び上記各種センサ類から入力される検知信号(電気信号)に基づき、上記プログラムに従い演算処理を実行し、当該演算処理の演算結果に基づき、上記各種移動手段に出力信号(電気信号)を適宜送信して、装置全体の動作を制御する。
【0062】
操作装置42は、例えばフレーム構造体10の前側において、一対の出入口13・13の間に位置する支柱11に配置された本体装置42a、及び当該一対の出入口13・13の両側(左右両側)に位置する支柱11・11に配置された、一対の無人確認装置42b・42bを有する(図1を参照)。
【0063】
本体装置42aは、非常停止スイッチ42a1、タッチパネル42a2、及びキースイッチ42a3等を有する。
【0064】
非常停止スイッチ42a1は、立体駐車装置1における全ての動作(機械的動作)を停止させるスイッチである。
非常停止スイッチ42a1が操作されると、各々のパレット20の昇降及び横行動作が即座に停止する。また、非常停止スイッチ42a1が操作されると、ゲート31の開閉動作も即座に停止し、当該ゲート31は、中途の開閉位置で停止する。
【0065】
タッチパネル42a2は、表示機能及び入力機能を備えたものであり、例えば、車両Wの出入庫時において、所望の車両Wを搭載した(または搭載させる)パレット20の番号を入力したり、或いは認証番号等を入力したりすることが可能となっている。
また、タッチパネル42a2は、入力した番号や、各種操作ボタンなどを表示可能となっており、入力されたデータを操作信号(電気信号)として、制御装置41に送信可能となっている。
【0066】
なお、タッチパネル42a2に表示される各種操作ボタンとしては、立体駐車装置1の動作状況に応じて適宜表示される安全確認完了ボタンZ1、パレット選択ボタンZ2、パレット呼出ボタンZ3、認証コード入力ボタンZ4、及び運転ボタンZ5等が挙げられる。
【0067】
キースイッチ42a3は、タッチパネル42a2による各々のパレット20の移動操作や、ゲート31の開閉動作を可能または不能とするものである。
キースイッチ42a3には、所定の安全キー(図示せず)と係合可能な係合孔が設けられており、当該安全キーを係合孔に挿入させた状態で、所定の方向に回動させることにより、タッチパネル42a2による操作を可能または不能とすることができる。
【0068】
無人確認装置42bは、無人確認ボタン42b1等を有する。
無人確認ボタン42b1は、本発明に係る解錠スイッチの一例であって、立体駐車装置1の動作を一時的に停止させた停止状態を解除し、再び動作可能な状態に復帰させるものである。
【0069】
具体的には、例えば、非常停止スイッチ42a1を操作して、立体駐車装置1における全ての動作を一時的に停止させた場合、装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1を操作する(押下する)ことにより、当該立体駐車装置1は、再び動作可能な状態へと復帰される。
また、後述するように、ゲート乗り越えセンサ33a及びフェンス乗り越えセンサ33bのうち、少なくとも何れか一方によって、装置内部への人の侵入が検知され、立体駐車装置1における全ての動作を一時的に停止させた場合も同様に、装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1を操作(押下)することにより、当該立体駐車装置1は、再び動作可能な状態へと復帰される。
【0070】
このように、本実施形態においては、制御部40(より具体的には、無人確認装置42b)が、立体駐車装置1の動作を停止させた停止状態を解除するための、無人確認ボタン42b1を有しており、無人確認ボタン42b1を操作(押下)して当該停止状態を解除することにより、立体駐車装置1を再び動作可能な状態にする構成となっている。
【0071】
このような構成を有することにより、本実施形態における立体駐車装置1によれば、無人確認ボタン42b1によって上記停止状態を解除しない限り、当該停止状態を維持させることができる。
従って、例えば装置内部に人が立ち入る必要がある場合、一時的に停止状態となった立体駐車装置1が、意図せず不意に動作を開始するのを防止することができ、従来の立体駐車装置に比べて、より確実且つ安全に立ち入ることができる。
【0072】
なお、制御部40の構成については、本実施形態に限定されるものではない。
例えば、本体装置42a及び無人確認装置42bが一体的に構成されていてもよく、或いは、制御装置41及び操作装置42(本体装置42a及び無人確認装置42b)の全てが、一体的に構成されていてもよい。
【0073】
[立体駐車装置1の動作手順]
次に、立体駐車装置1の動作手順の一例として、車両Wを入庫する場合の動作手順について、図4乃至図9を用いて説明する。
【0074】
なお、以下の説明において、ゲート乗り越えセンサ33a及びフェンス乗り越えセンサ33bにおける「検知状態」とは、これらのセンサ33a・33bが、装置内部への人の侵入を検知している状態だけでなく、これらのセンサ33a・33bによって装置内部への人の侵入が検知された後、立体駐車装置1が再び動作可能な状態に復帰されていない状態をも意味する。
また、フェンス乗り越えセンサ33bにおける「検知状態」とは、第1フェンス乗り越えセンサ33b1、第2フェンス乗り越えセンサ33b2、及び第3フェンス乗り越えセンサ33b3のうち、少なくとも何れかのセンサが検知状態であることを意味する。
【0075】
先ず始めに、図4に示すように、キースイッチ42a3に安全キーを差込み所定の方向に回動することにより、当該キースイッチ42a3を「入」の状態にする(ステップS01)。
【0076】
キースイッチ42a3が「入」の状態となると、制御装置41は、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態であるか否かを判断する(ステップS02)。
【0077】
その結果、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態であると判断した場合(YES判定)、制御装置41は、立体駐車装置1の停止状態を維持し、装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1が操作(押下)されることで(ステップS03)、立体駐車装置1を動作可能な状態に復帰させ、再びステップS02を実行する。
【0078】
一方、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態でないと判断した場合(NO判定)、制御装置41は、続いてフェンス乗り越えセンサ33bが検知状態であるか否かを判断する(ステップS04)。
【0079】
その結果、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態であると判断した場合(YES判定)、制御装置41は、上記ゲート乗り越えセンサ33aの場合と同じく、立体駐車装置1の停止状態を維持し、装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1が操作(押下)されることで(ステップS03)、立体駐車装置1を動作可能な状態に復帰させ、再びステップS02を実行する。
【0080】
一方、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態でないと判断した場合(NO判定)、制御装置41は、タッチパネル42a2(図3を参照)上に安全確認完了ボタンZ1を表示する。
【0081】
なお、上記ステップS02及び上記ステップS04の実行手順については、何れのステップを先に実行してもよく、また同時に実行してもよい。
【0082】
タッチパネル42a2に表示された安全確認完了ボタンZ1が押下されると、制御装置41は、当該タッチパネル42a2上の表示を、パレット選択ボタンZ2(図3を参照)及びパレット呼出ボタンZ3に切り替える。
そして、パレット選択ボタンZ2によって、車両を入庫するための所定のパレット20が選択され、且つパレット呼出ボタンZ3が押下されると、制御装置41は、当該タッチパネル42a2上の表示を、認証コード入力ボタンZ4(図3を参照)に切り替える。
【0083】
認証コード入力ボタンZ4によって、利用者毎に個別に付与された認証コードが入力されると(ステップS05)、制御装置41は、タッチパネル42a2上の表示を、運転ボタンZ5(図3を参照)に切り替える。
そして、上記運転ボタンZ5が押下されると(ステップS06)、制御装置41は、図5に示すように、選択されたパレット20の移動を開始する(ステップS11)。
【0084】
パレット20の移動が開始されると、制御装置41は、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態であるか否かを判断する(ステップS12)。
【0085】
その結果、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態であると判断した場合(YES判定)、制御装置41は、異常を検知したと判断し、パレット20の移動を停止するとともに、立体駐車装置1における全ての動作を一時的に停止する(ステップS13)。
その後、装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1が操作(押下)されることで(ステップS14)、制御装置41は、立体駐車装置1を動作可能な状態に復帰させ、再びステップS12を実行する。
【0086】
一方、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態でないと判断した場合(NO判定)、制御装置41は、続いてフェンス乗り越えセンサ33bが検知状態であるか否かを判断する(ステップS15)。
【0087】
その結果、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態であると判断した場合(YES判定)、制御装置41は、上記ゲート乗り越えセンサ33aの場合と同じく、異常を検知したと判断し、パレット20の移動を停止するとともに、立体駐車装置1における全ての動作を一時的に停止する(ステップS13)。
その後、装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1が操作(押下)されることで(ステップS14)、制御装置41は、立体駐車装置1を動作可能な状態に復帰させ、再びステップS12を実行する。
【0088】
一方、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態でないと判断した場合(NO判定)、制御装置41は、パレット20の移動を継続する。
【0089】
なお、上記ステップS12及び上記ステップS15の実行手順についても、上述した上記ステップS02及び上記ステップS04と同じく、何れのステップを先に実行してもよく、また同時に実行してもよい。
【0090】
そして、制御装置41は、所定の出入庫位置(出入口13)にパレット20が到達したか否かを逐次確認し(ステップS16)、未だ到達していないと判断した場合(NO判定)、再びステップS12を実行する。
【0091】
一方、所定の出入庫位置(出入口13)にパレット20が到達したと判断した場合(YES判定)、制御装置41は、パレット20の移動を停止する(ステップS17)。
【0092】
パレット20の移動が停止されると、制御装置41は、図6に示すように、ゲート31の開動作を開始する(ステップS21)。
【0093】
ゲート31の開動作が開始されると、制御装置41は、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態であるか否かを判断する(ステップS22)。
【0094】
その結果、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態であると判断した場合(YES判定)、制御装置41は、異常を検知したと判断し、ゲート31の開動作を停止するとともに、立体駐車装置1における全ての動作を一時的に停止する(ステップS23)。
その後、装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1が操作(押下)されることで(ステップS24)、制御装置41は、立体駐車装置1を動作可能な状態に復帰させ、再びステップS22を実行する。
【0095】
一方、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態でないと判断した場合(NO判定)、制御装置41は、続いて、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態であるか否かを判断する(ステップS25)。
【0096】
その結果、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態であると判断した場合(YES判定)、制御装置41は、上記ゲート乗り越えセンサ33aの場合と同じく、異常を検知したと判断し、ゲート31の開動作を停止するとともに、立体駐車装置1における全ての動作を一時的に停止する(ステップS23)。
その後、装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1が操作(押下)されることで(ステップS24)、制御装置41は、立体駐車装置1を動作可能な状態に復帰させ、再びステップS22を実行する。
【0097】
一方、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態でないと判断した場合(NO判定)、制御装置41は、ゲート31の開動作を継続する。
【0098】
なお、上記ステップS22及び上記ステップS25の実行手順についても、上述した上記ステップS02及び上記ステップS04と同じく、何れのステップを先に実行してもよく、また同時に実行してもよい。
【0099】
そして、制御装置41は、所定の上限位置にゲート31が到達して開状態となったか否かを逐次確認し(ステップS26)、未だ開状態となっていないと判断した場合(NO判定)、再びステップS22を実行する。
【0100】
一方、所定の上限位置にゲート31が到達して開状態となったと判断したした場合(YES判定)、制御装置41は、ゲート31の開動作を停止する(ステップS27)。
【0101】
ゲート31が開状態となると、図7に示すように、出入口13を介して車両Wが入庫され(ステップS31)、パレット20上の所定位置に当該車両Wが搭載される。
その後、装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1が操作(押下)されると(ステップS32)、制御装置41は、無人であることの確認中に、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態となったか否かを判断する(ステップS33)。
【0102】
その結果、無人であることの確認中に、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態となったと判断した場合(YES判定)、制御装置41は、異常を検知したと判断し、立体駐車装置1における全ての動作を一時的に停止する。
その後、再び装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1が操作(押下)されることで(ステップS34)、制御装置41は、立体駐車装置1を動作可能な状態に復帰させ、ステップS33を実行する。
【0103】
一方、無人であることの確認中に、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態となっていないと判断した場合(NO判定)、制御装置41は、続いて、無人であることの確認中に、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態となったか否かを判断する(ステップS34)。
【0104】
その結果、無人であることの確認中に、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態となったと判断した場合(YES判定)、制御装置41は、上記ゲート乗り越えセンサ33aの場合と同じく、異常を検知したと判断し、立体駐車装置1における全ての動作を一時的に停止する。
その後、再び装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1が操作(押下)されることで(ステップS34)、制御装置41は、立体駐車装置1を動作可能な状態に復帰させ、ステップS33を実行する。
【0105】
一方、無人であることの確認中に、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態となっていないと判断した場合(NO判定)、制御装置41は、図8に示すように、ゲート31の閉動作を開始する(ステップS41)。
【0106】
なお、上記ステップS33及び上記ステップS34の実行手順についても、上述した上記ステップS02及び上記ステップS04と同じく、何れのステップを先に実行してもよく、また同時に実行してもよい。
【0107】
ゲート31の閉動作が開始されると、制御装置41は、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態であるか否かを判断する(ステップS42)。
【0108】
その結果、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態であると判断した場合(YES判定)、制御装置41は、異常を検知したと判断し、ゲート31の閉動作を停止するとともに、立体駐車装置1における全ての動作を一時的に停止する(ステップS43)。
その後、装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1が操作(押下)されることで(ステップS44)、制御装置41は、立体駐車装置1を動作可能な状態に復帰させ、再びステップS42を実行する。
【0109】
一方、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態でないと判断した場合(NO判定)、制御装置41は、続いて、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態であるか否かを判断する(ステップS45)。
【0110】
その結果、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態であると判断した場合(YES判定)、制御装置41は、上記ゲート乗り越えセンサ33aの場合と同じく、異常を検知したと判断し、ゲート31の閉動作を停止するとともに、立体駐車装置1における全ての動作を一時的に停止する(ステップS43)。
その後、装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1が操作(押下)されることで(ステップS44)、制御装置41は、立体駐車装置1を動作可能な状態に復帰させ、再びステップS42を実行する。
【0111】
一方、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態でないと判断した場合(NO判定)、制御装置41は、ゲート31の閉動作を継続する。
【0112】
なお、上記ステップS42及び上記ステップS45の実行手順についても、上述した上記ステップS02及び上記ステップS04と同じく、何れのステップを先に実行してもよく、また同時に実行してもよい。
【0113】
そして、制御装置41は、所定の下限位置にゲート31が到達して閉状態となったか否かを逐次確認し(ステップS46)、未だ閉状態となっていないと判断した場合には(NO判定)、再びステップS42を実行する。
【0114】
一方、所定の下限位置にゲート31が到達して閉状態となったと判断した場合(YES判定)、制御装置41は、ゲート31の閉動作を停止する(ステップS47)。
【0115】
ゲート31が閉状態となると、制御装置41は、図9に示すように、車両Wが搭載されたパレット20の移動を開始する(ステップS51)。
また、キースイッチ42a3に差込まれた安全キーを、上記所定の方向との逆方向に回動することにより、当該キースイッチ42a3を「切」の状態とし(ステップS52)、その後、キースイッチ42a3より安全キーを抜脱する。
【0116】
パレット20の移動が開始されると、制御装置41は、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態であるか否かを判断する(ステップS53)。
【0117】
その結果、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態であると判断した場合(YES判定)、制御装置41は、異常を検知したと判断し、パレット20の移動を停止するとともに、立体駐車装置1における全ての動作を一時的に停止する(ステップS54)。
その後、装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1が操作(押下)されることで(ステップS55)、制御装置41は、立体駐車装置1を動作可能な状態に復帰させ、再びステップS53を実行する。
【0118】
一方、ゲート乗り越えセンサ33aが検知状態でないと判断した場合(NO判定)、制御装置41は、続いて、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態であるか否かを判断する(ステップS56)。
【0119】
その結果、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態であると判断した場合(YES判定)、制御装置41は、上記ゲート乗り越えセンサ33aの場合と同じく、異常を検知したと判断し、パレット20の移動を停止するとともに、立体駐車装置1における全ての動作を一時的に停止する(ステップS54)。
その後、装置内部が無人であることを確認したうえで、無人確認ボタン42b1が操作(押下)されることで(ステップS55)、制御装置41は、立体駐車装置1を動作可能な状態に復帰させ、再びステップS53を実行する。
【0120】
一方、フェンス乗り越えセンサ33bが検知状態でないと判断した場合(NO判定)、制御装置41は、パレット20の移動を継続する。
【0121】
なお、上記ステップS53及び上記ステップS56の実行手順についても、上述した上記ステップS02及び上記ステップS04と同じく、何れのステップを先に実行してもよく、また同時に実行してもよい。
【0122】
そして、制御装置41は、所定の駐車位置(格納空間S)にパレット20が到達したか否かを逐次確認し(ステップS57)、未だ到達していないと判断した場合(NO判定)、再びステップS53を実行する。
【0123】
一方、所定の駐車位置(格納空間S)にパレット20が到達したと判断した場合(YES判定)、制御装置41は、パレット20の移動を停止する(ステップS58)。
これにより、車両Wを入庫する場合における、立体駐車装置1の一連の動作手順は終了する。
【0124】
なお、車両Wを出庫する場合における、立体駐車装置1の動作手順については、主に、上記ステップS06の実行前に、パレット選択ボタンZ2によって選択されたパレット20に、既に所定の車両Wが搭載されている点について相違し、上述した車両Wを入庫する場合における、立体駐車装置1の動作手順と略同等である。
また、車両Wを出入庫する前の状態、及び車両Wを出入庫した後の状態における立体駐車装置1においても、制御装置41は、常に、ゲート乗り越えセンサ33a及びフェンス乗り越えセンサ33bが、検知状態であるか否かを判断しており、これらのセンサ33a・33bのうち、少なくとも何れか一方が検知状態であると判断した場合には、無人確認ボタン42b1が操作(押下)されるまで、立体駐車装置1における全ての動作を一時的に停止する構成となっている。
【0125】
このように、本実施形態において、制御部40(より具体的には、制御装置41)は、ゲート乗り越えセンサ33a及びフェンス乗り越えセンサ33bのうち、少なくとも何れか一方が装置内部への人の侵入を検知した場合、立体駐車装置の停止状態を維持するとともに、例えば車両の出入庫時のような作動状態である場合には、直ちに、立体駐車装置1における全ての動作を一時的に停止させる構成となっている。
【0126】
このような構成を有することにより、本実施形態における立体駐車装置1によれば、ゲート31またはフェンス32の何れを乗り越えて、装置内部に人が侵入した場合であっても、ゲート31またはフェンス32を乗り越えようとする人を検知して、立体駐車装置1の動作を直ちに停止させることができる。
従って、従来の立体駐車装置に比べて、より確実且つ安全に装置全体を動作させることができる。
また、例えば装置内部に人が立ち入る必要がある場合には、立体駐車装置1の動作をより確実に停止させて、安全に立ち入ることができる。
【0127】
以上のように、本実施形態における立体駐車装置1は、昇降可能に配置される複数のパレット20・20・・・と、複数のパレット20・20・・・の周囲を囲む囲い部30と、装置全体の動作を制御する制御部(制御手段)40とを備え、各々のパレット20に車両Wを搭載して駐車させる立体駐車装置である。
ここで、囲い部30は、パレット20に対して車両Wの出入庫を行う出入口13を開閉するゲート31と、出入口13を除いた領域を囲み、立体駐車装置1の内側と外側とを隔てるフェンス(隔壁)32と、囲い部30を乗り越えて立体駐車装置1の内側に人(侵入物)が侵入するのを検知可能なセンサ33とを有している。
そして、制御部(制御手段)40は、センサ33が人(侵入物)の侵入を検知した場合、立体駐車装置1の動作を停止させる構成となっている。
【0128】
このような構成を有することにより、本実施形態における立体駐車装置1によれば、例えば故障等によって、一時的にゲート31を閉状態にすることができなくなった場合であっても、センサ33によって装置内部(立体駐車装置の内側)への人の侵入を常に監視し、当該センサ33によって人の侵入を検知した場合には、立体駐車装置1の動作を直ちに停止させることができる。
従って、従来の立体駐車装置に比べて、より安全に装置全体を動作させることができる。
また、例えば装置内部に人が立ち入る必要がある場合には、立体駐車装置1の動作を確実に停止させて、より安全に立ち入ることができる。
【0129】
以上、本発明を具現化する一実施形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、及び範囲内の全ての変更を含む。
【0130】
例えば、上述したステップS02及びステップS04において、ゲート乗り越えセンサ33a及びフェンス乗り越えセンサ33bにおける検知状態の判断については、これら両センサ33a・33bについて同時に実行することとしてもよいし、フェンス乗り越えセンサ33bにおける検知状態の判断を実行した後(ステップS04)、ゲート乗り越えセンサ33aにおける検知状態の判断を実行してもよい(ステップS02)。
【0131】
また、フェンス32を乗り越えて、立体駐車装置1の内側に侵入する際、人は伏せた姿勢にて乗り越えると予想される。
このことから、フェンス乗り越えセンサ33bの高さ方向における配置位置については、当該フェンス乗り越えセンサ33bによって、伏せた状態でフェンス32を乗り越えようとする人の頭部、背部等が検知可能な範囲内であれば、フェンス32の上端部から離れた、何れの位置に設けられていてもよい。
なお、本実施形態においては、第2階層F2に位置するパレット20の配置位置が、フェンス乗り越えセンサ33bの高さ方向における配置位置の上限に相当する。
【0132】
また、立体駐車装置1の内側(装置内部)にフェンス乗り越えセンサ33bを配置する場合、当該フェンス乗り越えセンサ33bは、フェンス32を乗り越えて装置内部に飛び降りた人が、検知領域を超えない範囲内であれば、何れの配置位置に設けられていてもよい。
さらに、立体駐車装置1の外側(装置外部)にフェンス乗り越えセンサ33bを配置する場合、当該フェンス乗り越えセンサ33bは、例えば、立体駐車装置1の周辺に存在する植物等の物体を誤検知しない範囲内であれば、何れの配置位置に設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0133】
1 立体駐車装置
13 出入口
20 パレット
30 囲い部
31 ゲート
32 フェンス(隔壁)
32a 第1フェンス(第1隔壁)
32b 第2フェンス(第2隔壁)
32c 第3フェンス(第3隔壁)
33 センサ
33a ゲート乗り越えセンサ
33b フェンス乗り越えセンサ(隔壁乗り越えセンサ)
40 制御部(制御手段)
42b1 無人確認ボタン(解除スイッチ)
G 地上(設置面)
H1 高さ寸法
W 車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9