(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129584
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】駆動装置
(51)【国際特許分類】
A01G 3/04 20060101AFI20240919BHJP
B25F 5/02 20060101ALI20240919BHJP
B25F 5/00 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
A01G3/04 501A
B25F5/02
B25F5/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038895
(22)【出願日】2023-03-13
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年2月9日に(1)株式会社やまびこのウェブサイトhttps://smp.yamabiko-corp.co.jp/login及びhttps://smp.yamabiko-corp.co.jp/ui2/member/asset-detail/62516及び(2)デジタルパンフレット 令和5年2月9日付にて発表
(71)【出願人】
【識別番号】509264132
【氏名又は名称】株式会社やまびこ
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】児玉 久夫
【テーマコード(参考)】
3C064
【Fターム(参考)】
3C064AA05
3C064AA06
3C064AB01
3C064AC02
3C064AC11
3C064BA13
3C064BA33
3C064BB52
3C064BB63
3C064BB78
3C064CA55
3C064CA60
3C064CA61
3C064CB17
3C064CB19
3C064CB24
3C064CB28
3C064CB63
3C064CB65
3C064CB69
3C064CB71
(57)【要約】 (修正有)
【課題】構成が簡単で操作性に優れる回転ロック機構を備える駆動装置を提供する。
【解決手段】駆動装置は、装置本体と、ハンドルとを備える。装置本体は、対象物を刈払又は切断する剪定部を有する。ハンドルは、装置本体に対して回転可能に接続され、回転ロック機構と、駆動操作機構とを有する。回転ロック機構は、装置本体に対するハンドルの回転を阻止する回転阻止位置と、装置本体に対するハンドルの回転を許容する回転許容位置とに変位可能な回転ロックレバーを有する。駆動操作機構は、剪定部の作動を制御するスイッチと、スイッチを押し込む接触位置と、スイッチから離間する非接触位置との間で変位可能なスロットルレバーとを有する。スロットルレバーは、回転ロックレバーが回転許容位置にあるとき、回転ロックレバーに接触して非接触位置に維持され、回転阻止位置にあるとき、接触位置への変位が許容されるように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持式の駆動装置であって、
装置本体と、ハンドルとを備え、
前記装置本体は、対象物を刈払又は切断する剪定部を有し、
前記ハンドルは、前記剪定部と反対側において、前記装置本体に対して回転可能に接続され、回転ロック機構と、駆動操作機構とを有し、
前記回転ロック機構は、前記装置本体と係合することにより、前記装置本体に対する前記ハンドルの回転を阻止する回転阻止位置と、前記装置本体との係合が解除されることにより、前記装置本体に対する前記ハンドルの回転を許容する回転許容位置とに変位可能な回転ロックレバーを有し、
前記駆動操作機構は、前記剪定部の作動を制御するスイッチと、前記スイッチを押し込む接触位置と、前記スイッチから離間する非接触位置との間で変位可能なスロットルレバーとを有し、
前記スロットルレバーは、前記回転ロックレバーが前記回転許容位置にあるとき、前記回転ロックレバーに接触して前記非接触位置に維持され、前記回転ロックレバーが前記回転阻止位置にあるとき、前記接触位置への変位が許容されるように構成されている、駆動装置。
【請求項2】
請求項1に記載の駆動装置において、
前記回転ロックレバーは、その前記装置本体側の端部に爪部を有し、
前記装置本体は、前記爪部が挿入される溝部を有し、
前記爪部が前記溝部に挿入されることにより、前記回転ロック機構と前記装置本体とが係合するように構成されている、駆動装置。
【請求項3】
請求項2に記載の駆動装置において、
前記装置本体は、円弧状に配置された複数の前記溝部を有する、駆動装置。
【請求項4】
請求項1に記載の駆動装置において、
前記スロットルレバーは、長尺のレバー本体と、当接部とを有し、
前記レバー本体は、その長手方向の途中で、前記ハンドルに回動可能に取り付けられ、
前記当接部は、前記レバー本体の前記装置本体側の端部に、前記レバー本体から前記回転ロックレバーに向かって延びるように接続され、前記回転許容位置にある前記回転ロックレバーに当接するように構成されている、駆動装置。
【請求項5】
請求項4に記載の駆動装置において、
前記当接部と前記回転ロックレバーとの当接面は、前記当接部から前記回転ロックレバーに付与される力とほぼ直交するように形成されている、駆動装置。
【請求項6】
請求項5に記載の駆動装置において、
前記回転ロックレバーは、前記爪部を有する第1の腕部と、前記当接面を有する第2の腕部とを有し、前記第1の腕部と前記第2の腕部との接続部又はその近傍において、前記ハンドルに回動可能に取り付けられている、駆動装置。
【請求項7】
請求項6に記載の駆動装置において、
前記当接部から前記回転ロックレバーに付与される力は、前記第2の腕部の長手方向に沿っており、かつ前記力が付与される方向に、前記回転ロックレバーの回動中心が位置している、駆動装置。
【請求項8】
請求項6に記載の駆動装置において、
前記回転ロックレバーは、さらに、前記第2の腕部を介して前記第1の腕部と反対側に、前記回転ロックレバーの回動操作を行う操作部を有する、駆動装置。
【請求項9】
請求項8に記載の駆動装置において、
前記操作部は、前記第1の腕部と前記第2の腕部との接続部又はその近傍に接続されている、駆動装置。
【請求項10】
請求項9に記載の駆動装置において、
前記スロットルレバーが前記接触位置にある状態で、前記回転ロックレバーの前記回転許容位置への回動操作を試みたとき、前記第2の腕部が前記スロットルレバーの前記当接部の側面に当接して、その回動が規制されるように構成されている、駆動装置。
【請求項11】
請求項10に記載の駆動装置において、
前記第2の腕部から前記当接部の側面に付与される力は、前記当接部の長手方向とほぼ直交する方向に沿っており、かつ前記力が付与される方向と反対の方向に、前記スロットルレバーの回動中心が位置している、駆動装置。
【請求項12】
請求項1に記載の駆動装置において、
前記回転ロック機構は、さらに、前記回転ロックレバーを前記回転許容位置から前記回転阻止位置に向かって付勢するように構成された付勢部材を有する、駆動装置。
【請求項13】
請求項1に記載の駆動装置において、
前記ハンドルは、さらに、前記スロットルレバーの前記非接触位置から前記接触位置への変位を阻止するように構成された変位阻止機構を有する、駆動装置。
【請求項14】
請求項1に記載の駆動装置において、
前記ハンドルは、さらに、ハンドルケースと、前記ハンドルケースの外側に設けられた衝撃吸収部材とを有し、
前記ハンドルケースは、前記剪定部と反対側に延在する第1の部分と、前記第1の部分に連続し、前記ハンドルの回転中心側に向かって湾曲する第2の部分とを含み、
前記衝撃吸収部材は、少なくとも前記第2の部分の前記装置本体から最も離間した領域を覆っている、駆動装置。
【請求項15】
請求項14に記載の駆動装置において、
前記ハンドルケースは、さらに、前記装置本体と反対側に突出する凸部を含み、
前記凸部は、前記ハンドルの回転中心に対してほぼ直交する平坦面を有する、駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
生垣や植木の剪定に使用する手持作業機械が知られている(特許文献1参照)。この手持作業機械は、駆動動力を発生するエンジンを有する作業機械本体と、作業機械本体に対して回転可能な後部ハンドグリップとを備えている。また、後部ハンドグリップには、エンジンの出力を制御するスロットルレバーと、後部ハンドグリップの作業機械本体に対する回転を規制するロックレバーとが設けられている。
【0003】
かかる手持作業機械において、スロットルレバーを操作していない状態で、ロックレバーによるロックを解除すると、後部ハンドグリップの作業機械本体に対する回転操作が可能となる。一方、スロットルレバーを操作している状態では、スロットルレバーに取り付けられたロックアームと、ロックレバーとの2つの部材の作用によって、後部ハンドグリップの作業機械本体に対する回転操作が規制される。また、後者の状態で、ロックレバーによるロックを無理やり解除しても、依然としてロックアームの作用によって、後部ハンドグリップの作業機械本体に対する回転操作が規制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記手持作業機械では、回転ロック機構の構成が複雑である。
本発明では上記事情に鑑み、構成が簡単で操作性に優れる回転ロック機構を備える駆動装置を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、手持式の駆動装置が提供される。この駆動装置は、装置本体と、ハンドルとを備える。装置本体は、対象物を刈払又は切断する剪定部を有する。ハンドルは、剪定部と反対側において、装置本体に対して回転可能に接続され、回転ロック機構と、駆動操作機構とを有する。回転ロック機構は、装置本体と係合することにより、装置本体に対するハンドルの回転を阻止する回転阻止位置と、装置本体との係合が解除されることにより、装置本体に対するハンドルの回転を許容する回転許容位置とに変位可能な回転ロックレバーを有する。駆動操作機構は、剪定部の作動を制御するスイッチと、スイッチを押し込む接触位置と、スイッチから離間する非接触位置との間で変位可能なスロットルレバーとを有する。スロットルレバーは、回転ロックレバーが回転許容位置にあるとき、回転ロックレバーに接触して非接触位置に維持され、回転ロックレバーが回転阻止位置にあるとき、接触位置への変位が許容されるように構成されている。
【0007】
このような態様によれば、回転ロック機構の構成が簡単であり、その操作性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】ヘッジトリマーを上側から見た全体斜視図である。
【
図2】ヘッジトリマーを下側から見た全体斜視図である。
【
図3】本体ケースの一部を取り外した状態の駆動操作部を示す側面図である。
【
図4】
図3から後ハンドルのハンドルケースの一部を取り外した状態の駆動操作部を示す側面図(回転ロック状態かつ変位ロック状態)である。
【
図5】後ハンドルのハンドルケースの反対側の一部を取り外した状態の駆動操作部を示す側面図(回転ロック状態かつ変位ロック状態)である。
【
図6】後ハンドルを取り外した状態の本体を後側から見た図である。
【
図7】変位ロック状態を解除し、スロットルレバーによる駆動スイッチの押し込み操作を開始した状態を示す側面図である。
【
図8】スロットルレバーにより、駆動スイッチを最も押し込んだ状態を示す側面図である。
【
図9】回転ロック状態を解除した後に、スロットルレバーによる駆動スイッチの押し込み操作を試みた場合を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
図1は、ヘッジトリマーを上側から見た全体斜視図である。
図2は、ヘッジトリマーを下側から見た全体斜視図である。
図3は、本体ケースの一部を取り外した状態の駆動操作部を示す側面図である。
図4は、
図3から後ハンドルのハンドルケースの一部を取り外した状態の駆動操作部を示す側面図(回転ロック状態かつ変位ロック状態)である。
図5は、後ハンドルのハンドルケースの反対側の一部を取り外した状態の駆動操作部を示す側面図(回転ロック状態かつ変位ロック状態)である。
【0010】
図6は、後ハンドルを取り外した状態の本体を後側から見た図である。
図7は、変位ロック状態を解除し、スロットルレバーによる駆動スイッチの押し込み操作を開始した状態を示す側面図である。
図8は、スロットルレバーにより、駆動スイッチを最も押し込んだ状態を示す側面図である。
図9は、回転ロック状態を解除した後に、スロットルレバーによる駆動スイッチの押し込み操作を試みた場合を示す側面図である。
なお、図中に示した「上下」、「左右」及び「前後」に基いて、ヘッジトリマー及びヘッジトリマーを構成する各部材の方向を規定する。
【0011】
図1に示すヘッジトリマー1は、生垣や植木の刈り込みや剪定に用いられる手持式の小型切断作業機(駆動装置)であり、バッテリ100を装着して電動で駆動する。
ヘッジトリマー1は、駆動操作部2と、駆動操作部2の前側に接続されたカッター組立体6とを備えている。
駆動操作部2は、本体3と、本体3の前側に設けられた前ハンドル4と、本体3の後側に設けられた後ハンドル5とを有している。前ハンドル4と後ハンドル5とを手で把持することにより、ヘッジトリマー1の操作を行うことができる。
本実施形態では、本体3及びカッター組立体6により、装置本体が構成されている。すなわち、装置本体は、対象物を刈払又は切断する剪定部として、カッター組立体6を有する。
【0012】
本体3の前側には、カッター組立体6が接続され、カッター組立体6の後側の部分は、カバー7で保護されている。
カッター組立体(ヘッジトリマー用のカッター組立体)6は、下側カッター61と、上側カッター62と、下側カッターサポート63と、上側カッターサポート64とを有している。下側カッター61及び上側カッター62とは、互いに重ね合わされ、長手方向(前後方向)に沿って相対的にスライド可能に設けられている。
なお、下側カッター61の構成と上側カッター62の構成とは、実質的に同一である。
【0013】
下側カッターサポート63は、下側カッター61の下側に設けられている。また、下側カッターサポート63は、軽量化の観点から、
図2に示すように、前側サポート63aと後側サポート63bとの2つの部分に分割して設けられている。すなわち、カッター組立体6は、下側カッター61の上側カッター62と反対側に、下側カッター61の一部を覆うように設けられた下側カッターサポート63を備えている。
一方、上側カッターサポート64は、上側カッター62の上側に設けられている。また、上側カッターサポート64は、カッター組立体6の長手方向(前後方向)に沿って延在している。
【0014】
下側カッター61及び上側カッター62のそれぞれは、カッター本体Mと、カッター本体Mから側方に突出する複数の刃部Bとを有している。本実施形態のカッター組立体6は、下側カッター61及び上側カッター62のそれぞれの複数の刃部Bがカッター本体Mの両側に突出する両刃仕様である。
下側カッター61のカッター本体Mには、その厚さ方向に貫通するとともに、長手方向に沿った長孔611が形成されている。また、上側カッター62のカッター本体Mにも、その厚さ方向に貫通するとともに、長手方向に沿った長孔(図示せず。)が形成されている。かかる長孔を形成することにより、下側カッター61及び上側カッター62のそれぞれの軽量化を図ることができる。
なお、下側カッター61及び上側カッター62のそれぞれは、複数の刃部Bがカッター本体Mの一方側にのみ突出する片刃仕様であってもよい。
【0015】
本体3は、本体ケース31と、本体ケース31に収容された電動モータ32とを有している。
本体ケース31は、樹脂製の箱体であり、上面が下面に対して傾斜している。本体ケース31の上面は、後側から前側に向かうに連れて下がるように傾斜している。すなわち、本体ケース31は、後部よりも前部が低く形成されている。そして、本体ケース31は、側面視でほぼ三角形に形成されている。
電動モータ(動力源)32は、駆動伝達機構(図示せず。)を介して、カッター組立体6に接続され、カッター組立体6を駆動させる。後述するように、カッター組立体6は、下側カッター61及び上側カッター62を備えており、電動モータ32は、これらを長手方向に沿って相対的にスライドさせる。
【0016】
本体ケース31の上面には、バッテリ100を取り付けるためのバッテリ取付部33が設けられている。バッテリ取付部33は、本体ケース31の上面に合わせて、後部から前部に向かうに連れて下がるように傾斜している。
バッテリ100は、前後方向に延びている直方体のケースに、複数個のリチウムイオン電池セルを収容して所定の出力を実現した一般的なバッテリである。
また、
図6に示すように、バッテリ100の後側端面には、電源オン/オフ用のボタン101と、電池残量を示す表示部102とが設けられている。
【0017】
図示しないが、バッテリ100の下面の後端部には、バッテリ取付部33に係合する係合部が突出している。
バッテリ取付部33にバッテリ100を取り付けるときには、バッテリ100をバッテリ取付部33に対して後方から前方に向けてスライドさせながら、バッテリ100の下部をバッテリ取付部33に嵌合させる。そして、バッテリ100の前端部がバッテリ取付部33の前端部に支持される位置まで移動させると、バッテリ100の係合部がバッテリ取付部33に係合して、バッテリ100がバッテリ取付部33に固定される。
【0018】
バッテリ取付部33に取り付けられたバッテリ100は、後側から前側に向かうに連れて下がるように傾斜し、後部よりも前部が低く配置される。
バッテリ取付部33の上面には、金属製の接続端子(図示せず。)が設けられている。接続端子は、制御基板(図示せず。)や電動モータ32に電気的に接続されている。そして、バッテリ取付部33の接続端子にバッテリ100の接続端子が電気的に接続されることにより、バッテリ100から制御基板や電動モータ32に電力が供給される。
【0019】
バッテリ取付部33からバッテリ100を取り外すときには、バッテリ100の後端部に設けられた連結用レバー34(
図2及び
図6参照)を操作すると、バッテリ取付部33と係合部との係合状態が解除され、バッテリ100をバッテリ取付部33に対して後方に向けてスライドさせることが可能となる。
【0020】
本体ケース31の前側には、
図1に示すように、前ハンドル4が設けられている。前ハンドル4は、バッテリ取付部33に取り付けられたバッテリ100の前方に位置する。
前ハンドル4は、左右方向に延びている横部と、横部の左右の端部から下方に延びる縦部とを有し、これらが一体的に形成されている。そして、2つの縦部の下端部が本体ケース31の前端部に固定されている。
【0021】
本体ケース31の後側には、後ハンドル5が設けられている。後ハンドル5は、
図3に示すように、前後方向に沿った軸を回転中心Oとして回転可能に、本体3(本体ケース31)の後部に連結されている。具体的には、後ハンドル5の前側には、円筒状の接続部50が突出して設けられ、この接続部50が本体3の後側内面に凹没して形成された支持部30内に配置されている。これにより、後ハンドル5は、カッター組立体(剪定部)6と反対側において、装置本体に対して回転可能に接続されている。
後ハンドル5には、左右方向に貫通した開口部が形成された把持部51が形成されている。作業者がヘッジトリマー1を持つときには、把持部51の開口部に手を差し入れて、後ハンドル5を把持する。
また、後ハンドル5の上側には、電源スイッチ54が設けられている。
【0022】
後ハンドル5は、回転ロック機構と、駆動操作機構と、変位阻止機構とを有している。
回転ロック機構は、装置本体(本体3)と係合することにより、装置本体に対する後ハンドル5の回転を阻止する回転阻止位置と、装置本体との係合が解除されることにより、装置本体に対する後ハンドル5の回転を許容する回転許容位置とに変位可能な回転ロックレバー55を有している。
図4に示すように、回転ロックレバー55は、第1の腕部551と第2の腕部552とを有する。第1の腕部551及び第2の腕部552は、それぞれ細長い板状をなしている。第2の腕部552は、ほぼ直線状である一方、第1の腕部551は、第2の腕部552に対して前側に傾斜して延び、長手方向の途中で屈曲している。
【0023】
なお、第1の腕部551及び第2の腕部552の左右両側の面には、所定の形状を有する複数の凸条が突出形成されている。これにより、第1の腕部551及び第2の腕部552を補強するような構成となっている。
また、回転ロックレバー55は、第1の腕部551と第2の腕部552との接続部553又はその近傍において、後ハンドル5(ハンドルケース5a)に回動可能に取り付けられている。したがって、回転ロックレバー55は、回動中心553aを中心として反時計回り及び時計回りに所定の角度範囲で回動可能である。
【0024】
第1の腕部551は、その接続部553と反対側の端部に爪部551aを有している。すなわち、回転ロックレバー55は、その装置本体(本体3)側の端部に爪部551aを有している。一方、装置本体は、爪部551aが挿入される溝部31aを有している。そして、爪部551aが溝部31aに挿入されることにより、回転ロック機構(回転ロックレバー55)と装置本体(本体3)とが係合するように構成されている。この状態(回転ロック状態)で、本体3に対する後ハンドル5の回動が阻止される。すなわち、
図4に示す回転ロックレバー55の位置が回転阻止位置である。
一方、
図9に示すように、回転ロックレバー55を反時計回りに回動させ、爪部551aを溝部31aから離脱させる。この状態(回転アンロック状態)で、本体3に対する後ハンドル5の回動が許容される。すなわち、
図9に示す回転ロックレバー55の位置が回転許容位置である。
【0025】
本実施形態では、装置本体(本体3)は、円弧状に配置された5つ(複数)の溝部31aを有している。5つの溝部31aは、
図6中の上側の「0°」の位置、左右両側の「45°」の位置、及び左右両側の「90°」の位置に設けられている。なお、溝部31aの設置数は、5つに限らず、2つ、3つ、4つ、又は6つ以上であってもよい。
かかる構成によれば、回転ロックレバー55を回転許容位置とした後、本体3に対して後ハンドル5を回動させ、所定の溝部31aに爪部551aを挿入することにより回転阻止位置とする。これにより、カッター組立体6の上下方向と後ハンドル5の上下方向とを周方向においてズレた状態で、本体3と後ハンドル5とを固定することができる。これにより、生垣の鉛直方向に沿った面のヘッジトリマー1(カッター組立体6)による剪定作業の作業性が向上する。
【0026】
また、回転ロックレバー55は、さらに、第2の腕部552を介して第1の腕部551と反対側に、回転ロックレバー55の回動操作を行う操作部554を有している。この操作部554も、第1の腕部551と第2の腕部552との接続部553又はその近傍に接続されている。これにより、回転ロックレバー55の回動操作を比較的小さな力で行うことができるようになる。
操作部554は、上側に凸となるような湾曲形状をなし、スロットルレバー52を操作する指が届く範囲に配置されている。このため、本体3に対して後ハンドル5を回転させる場合、作業者は把持部51を手で把持した状態で、スロットルレバー52を操作している指(人差し指又は中指)を離して、カッター組立体6の作動を止めて、操作部554にスロットルレバー52を操作していた指(人差し指又は中指)を引っ掛けることができる。つまり、作業者は把持部51を把持している手を動かすことなく、安全且つ片手でカッター組立体6の作動又は後ハンドル5の回転を操作することができ、回転ロックレバー55の回動操作を簡便に行うことができる。
第2の腕部552は、その接続部553と反対側の端面に、後述するスロットルレバー52の当接部522の先端面が当接する当接面552aを有している。
なお、本実施形態では、第1の腕部551、第2の腕部552、接続部553及び操作部554は、一体的に形成されているが、これらは別体として形成し、互いに接続して構成してもよい。
【0027】
回転ロック機構は、
図4に示すように、さらに、トーションバネ(付勢部材)57を有している。このトーションバネ57は、第1の腕部551の下側においてハンドルケース5aの内面に固定され、第1の腕部551に接触している。これにより、トーションバネ57は、回転ロックレバー55を時計回りに回動するように付勢している。すなわち、トーションバネ57は、回転ロックレバー55を回転許容位置(
図9参照)から回転阻止位置(
図4参照)に向かって付勢するように構成されている。
このため、回転ロックレバー55が回転許容位置にある状態で、操作部554から指等を外すと、回転ロックレバー55は、トーションバネ57の付勢力により時計回りに回動して、爪部551aが溝部31aに挿入されることにより回転阻止位置に至る。
なお、付勢部材は、トーションバネ57に限らず、例えば、板バネ、コイルバネ、弾性を有するゴム製のブロック体等であってもよい。
【0028】
駆動操作機構は、駆動スイッチ56と、スロットルレバー52とを有している。
駆動スイッチ56は、カッター組立体(剪定部)6の作動を制御する。具体的には、駆動スイッチ56は、その押し込み量に応じて(
図7及び
図8参照)、電動モータ32の回転速度を制御して、カッター組立体6(下側カッター61及び上側カッター62)の移動速度(スライド速度)を増減させる。
スロットルレバー52は、長尺のレバー本体521を有している。そして、レバー本体521は、その長手方向の途中で、後ハンドル5(ハンドルケース5a)に回動可能に取り付けられている。かかる構成により、スロットルレバー52は、駆動スイッチ56の頭部に接触して下側に押し込む接触位置(
図7及び
図8参照)と、駆動スイッチ56から離間する非接触位置(
図4参照)との間で、回動中心523を中心として回動(変位)可能に構成されている。
【0029】
また、スロットルレバー52は、当接部522を有している。この当接部522は、レバー本体521の装置本体側の端部(前端部)に、レバー本体521から回転ロックレバー55に向かって延びるように接続されている。
なお、
図5に示すように、レバー本体521の前側部分及び当接部522の右側の面には、所定の形状を有する複数の凸条が突出形成されている。これにより、レバー本体521の前側部分及び当接部522を補強するような構成となっている。
なお、本実施形態では、レバー本体521及び当接部522は、一体的に形成されているが、これらは別体として形成し、互いに接続して構成してもよい。
【0030】
そして、当接部522は、
図9に示すように、回転許容位置にある回転ロックレバー55(第2の腕部552)に当接するように構成されている。
そのため、スロットルレバー52は、回転ロックレバー55が回転許容位置にあるとき、回転ロックレバー55に当接(接触)して非接触位置に維持されるように構成されている。これにより、装置本体(本体3)に対して後ハンドル5を回転させる操作を行っている間に、誤ってスロットルレバー52により駆動スイッチ56を押し込んでしまって、カッター組立体6が作動するのを好適に防止することができる。したがって、かかる構成は、作業者にとって安全性が高い。
【0031】
図9に示すように、当接部522と回転ロックレバー55(第2の腕部552)との当接面522a、552aは、当接部522から回転ロックレバー55(第2の腕部552)に付与される力とほぼ直交するように形成されている。かかる構成によれば、当接部522の第2の腕部552に対する当接状態を維持し易くなる。このため、当接部522が不本意に第2の腕部552からズレてしまって、スロットルレバー52のレバー本体521によって駆動スイッチ56を押し込むことを好適に防止することができる。
また、当接部522から回転ロックレバー55(第2の腕部552)に付与される力(
図9中の太い矢印)は、第2の腕部552の長手方向に沿っており、かつ力が付与される方向に、回転ロックレバー55の回動中心553aが位置していることが好ましい。これにより、当接部522の第2の腕部552からの不本意なズレをより確実に防止することができる。
【0032】
ここで、回転ロックレバー55が回転許容位置にある状態で、仮に、回転ロックレバー55が時計回りに若干回動すると、爪部551aの後側角部が本体3(本体ケース31)の隣り合う溝部31a同士の部分に接触するようになる。この接触は、装置本体(本体3)に対して後ハンドル5を回転させる操作の抵抗となる。
これに対して、本実施形態によれば、上述のように、当接部522が第2の腕部552に当接した状態が確実に維持され、回転ロックレバー55の時計回り及び反時計回りの回動が規制される。したがって、爪部551aの後側角部が本体3に接触することによる不都合の発生を好適に防止することができる。
【0033】
一方、
図7及び
図8に示すように、回転ロックレバー55が回転阻止位置にあるとき、スロットルレバー52は、駆動スイッチ56に対して非接触位置から接触位置への回動(変位)が許容されるように構成されている。これにより、スロットルレバー52で駆動スイッチ56を確実に押し込むことにより、カッター組立体6を確実に作動させることができる。
この状態で、すなわちスロットルレバー52が駆動スイッチ56に対して接触位置にある状態で、回転ロックレバー55の回転許容位置への回動操作を試みたとき、第2の腕部552がスロットルレバー52の当接部522の側面(後側側面)に当接して、その回動が規制されるように構成されている。これにより、カッター組立体6が作動している状態で、装置本体(本体3)に対する後ハンドル5の回転が防止されるため、安全性が高い。
【0034】
また、第2の腕部552から当接部522の側面に付与される力(
図8中の太い矢印)は、当接部522の長手方向とほぼ直交する方向に沿っており、かつ力が付与される方向と反対の方向に、スロットルレバー52の回動中心523が位置していることが好ましい。これにより、第2の腕部552の当接部522からの不本意なズレをより確実に防止することができる。
変位阻止機構は、スロットルレバー52の駆動スイッチ56に対する非接触位置から接触位置への変位を阻止するように構成されている。具体的には、変位阻止機構は、ロック解除レバー53を有している。
このロック解除レバー53は、長尺のレバー本体531を有している。そして、レバー本体521は、その長手方向の前端部で、後ハンドル5(ハンドルケース5a)に回動可能に取り付けられている。
【0035】
また、ロック解除レバー53は、係止部532を有している。この係止部532は、レバー本体531の装置本体(本体3)側の端部に、レバー本体531からスロットルレバー52に向かって延びるように接続されている。
なお、本実施形態では、レバー本体531及び係止部532は、一体的に形成されているが、これらは別体として形成し、互いに接続して構成してもよい。
さらに、係止部532のレバー本体531と反対側の端部には、切欠き532aが形成されている。
そして、係止部532は、
図4に示すように、その切欠き532aが非接触位置にあるレバー本体521に形成された開口521aの縁部に係止されるように構成されている。これにより、スロットルレバー52の反時計回りの回動が規制される。
【0036】
この状態(変位ロック状態)から、ロック解除レバー53を時計回りに回動させると、
図7に示すように、係止部532(切欠き532a)のスロットルレバー52の開口521aの縁部への係止が解除されるとともに、係止部532は、レバー本体521の開口521aの直上に位置するようになる。この状態は、変位ロック状態が解除された変位アンロック状態である。
このため、スロットルレバー52の反時計周りの回動操作は、ロック解除レバー53によって阻止されることなく行うことができる。その結果、
図8に示すように、スロットルレバー52を非接触位置から接触位置に向けて回動(変位)させることができる。
【0037】
変位阻止機構は、さらに、ロック解除レバー53をスロットルレバー52から離間する方向に付勢するトーションバネ(付勢部材)58を有している。
図4に示すように、このトーションバネ58の一端部は、ロック解除レバー53のレバー本体531に固定され、他端部は、スロットルレバー52のレバー本体521の回動中心523より後側の部分に固定されている。
図8に示すように、把持部51を把持して、ロック解除レバー53のレバー本体531とスロットルレバー52のレバー本体521の後側の部分とを押圧して接近させると、トーションバネ58が圧縮されて、これらを互いに離間する方向に付勢する。
【0038】
この状態で、レバー本体521の後側の部分への押圧力を解除すると、
図7に示すように、トーションバネ58の付勢力により、レバー本体521の後側の部分は、レバー本体531から離間した状態となる。
このような後ハンドル5によれば、片手で把持部51を把持し、例えば、手の腹でロック解除レバー53を押し込む操作を、人差し指及び中指でスロットルレバー52を引き上げる操作を行うことができ、スロットルレバー52を操作する同じ人差し指及び中指で回転ロックレバー55を引き上げる操作を行うことができる。
すなわち、かかる後ハンドル5では、片手で3つのレバーの回動操作を行うことができるため、操作性に優れる。
また、かかる後ハンドル5では、装置本体に対する後ハンドル5の回転操作と、カッター組立体6の作動操作とを同時にできないように、各レバー52~53の構成及び配置が設計されているため、安全性が高い。
【0039】
以上のような後ハンドル5(ハンドルケース5a、スロットルレバー52、ロック解除レバー53を及び回転ロックレバー55)、前ハンドル4及び本体ケース31は、それぞれ機械的強度を確保する観点から、比較的硬質な樹脂材料で構成することが好ましい。
かかる比較的硬質な樹脂材料としては、例えば、ABS樹脂、AS樹脂、ポリアミド(ナイロン)、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。これらの樹脂は、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0040】
また、
図3に示すように、後ハンドル5は、ハンドルケース5aと、ハンドルケース5aの外側に設けられた衝撃吸収部材5bとを有している。ハンドルケース5aは、把持部51で説明したように、開口部を有する環状をなしている。
このハンドルケース5aは、カッター組立体6と反対側(後側)に延在する第1の部分5a1と、第1の部分5a1に連続し、後ハンドル5の回転中心O側(下側)に向かって湾曲する第2の部分5a2とを含んでいる。第1の部分5a1には、駆動操作機構及び変位阻止機構が収容されている。
【0041】
衝撃吸収部材5bは、少なくとも第2の部分5a2の装置本体(本体3)から最も離間した領域(最も後側に突出した領域)を覆っている。本実施形態では、衝撃吸収部材5bは、第1の部分5a1の後側の領域から第2の部分5a2の装置本体(本体3)から最も離間した領域にわたって覆っている。
この衝撃吸収部材5bは、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴムのようなコム材料で構成されている。
かかる構成により、カッター組立体6を鉛直上方に向けた状態で、ヘッジトリマー1を不本意に落下させてしまった場合でも、衝撃吸収部材5bが地面からの衝撃を吸収することにより後ハンドル5が破損し難くすることができる。
【0042】
さらに、ハンドルケース5aは、装置本体(本体3)と反対側(後側)に突出する凸部511を含んでいる。凸部511は、ハンドルケース5aと一体的に形成されており、後ハンドル5の回転中心Oに対してほぼ直交する平坦面511aを有している。
また、凸部511は、衝撃吸収部材5bに隣り合って、かつ回転中心Oが貫くように配置されている。かかる凸部511を設けることにより、地面からの衝撃を衝撃吸収部材5bで吸収した後、地面に凸部511が接触することによりさらに衝撃を吸収し易くなり、後ハンドル5の破損をより確実に防止することができる。
なお、凸部511は、ハンドルケース5aとは別体として形成し、ハンドルケース5aに固定するようにしてもよい。
【0043】
以上のようなヘッジトリマー1では、装置本体に対する後ハンドル5の回転操作と、カッター組立体6の作動操作とを同時にできないように、各レバー52~53の構成及び配置が設計されているため、安全性が高い。
なお、ヘッジトリマー1の動力源には、電動モータ32に代えて、エンジンを採用してもよい。
また、対象物を切断する剪定部は、外周に剪定刃を有する円盤、連続移動する剪定刃を有するチェーンソー等であってもよい。
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0044】
(1)手持式の駆動装置であって、装置本体と、ハンドルとを備え、前記装置本体は、対象物を刈払又は切断する剪定部を有し、前記ハンドルは、前記剪定部と反対側において、前記装置本体に対して回転可能に接続され、回転ロック機構と、駆動操作機構とを有し、前記回転ロック機構は、前記装置本体と係合することにより、前記装置本体に対する前記ハンドルの回転を阻止する回転阻止位置と、前記装置本体との係合が解除されることにより、前記装置本体に対する前記ハンドルの回転を許容する回転許容位置とに変位可能な回転ロックレバーを有し、前記駆動操作機構は、前記剪定部の作動を制御するスイッチと、前記スイッチを押し込む接触位置と、前記スイッチから離間する非接触位置との間で変位可能なスロットルレバーとを有し、前記スロットルレバーは、前記回転ロックレバーが前記回転許容位置にあるとき、前記回転ロックレバーに接触して前記非接触位置に維持され、前記回転ロックレバーが前記回転阻止位置にあるとき、前記接触位置への変位が許容されるように構成されている、駆動装置。
【0045】
(2)上記(1)に記載の駆動装置において、前記回転ロックレバーは、その前記装置本体側の端部に爪部を有し、前記装置本体は、前記爪部が挿入される溝部を有し、前記爪部が前記溝部に挿入されることにより、前記回転ロック機構と前記装置本体とが係合するように構成されている、駆動装置。
【0046】
(3)上記(2)に記載の駆動装置において、前記装置本体は、円弧状に配置された複数の前記溝部を有する、駆動装置。
【0047】
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の駆動装置において、前記スロットルレバーは、長尺のレバー本体と、当接部とを有し、前記レバー本体は、その長手方向の途中で、前記ハンドルに回動可能に取り付けられ、前記当接部は、前記レバー本体の前記装置本体側の端部に、前記レバー本体から前記回転ロックレバーに向かって延びるように接続され、前記回転許容位置にある前記回転ロックレバーに当接するように構成されている、駆動装置。
【0048】
(5)上記(4)に記載の駆動装置において、前記当接部と前記回転ロックレバーとの当接面は、前記当接部から前記回転ロックレバーに付与される力とほぼ直交するように形成されている、駆動装置。
【0049】
(6)上記(5)に記載の駆動装置において、前記回転ロックレバーは、前記爪部を有する第1の腕部と、前記当接面を有する第2の腕部とを有し、前記第1の腕部と前記第2の腕部との接続部又はその近傍において、前記ハンドルに回動可能に取り付けられている、駆動装置。
【0050】
(7)上記(6)に記載の駆動装置において、前記当接部から前記回転ロックレバーに付与される力は、前記第2の腕部の長手方向に沿っており、かつ前記力が付与される方向に、前記回転ロックレバーの回動中心が位置している、駆動装置。
【0051】
(8)上記(6)又は(7)に記載の駆動装置において、前記回転ロックレバーは、さらに、前記第2の腕部を介して前記第1の腕部と反対側に、前記回転ロックレバーの回動操作を行う操作部を有する、駆動装置。
【0052】
(9)上記(8)に記載の駆動装置において、前記操作部は、前記第1の腕部と前記第2の腕部との接続部又はその近傍に接続されている、駆動装置。
【0053】
(10)上記(9)に記載の駆動装置において、前記スロットルレバーが前記接触位置にある状態で、前記回転ロックレバーの前記回転許容位置への回動操作を試みたとき、前記第2の腕部が前記スロットルレバーの前記当接部の側面に当接して、その回動が規制されるように構成されている、駆動装置。
【0054】
(11)上記(10)に記載の駆動装置において、前記第2の腕部から前記当接部の側面に付与される力は、前記当接部の長手方向とほぼ直交する方向に沿っており、かつ前記力が付与される方向と反対の方向に、前記スロットルレバーの回動中心が位置している、駆動装置。
【0055】
(12)上記(1)~(11)のいずれか1つに記載の駆動装置において、前記回転ロック機構は、さらに、前記回転ロックレバーを前記回転許容位置から前記回転阻止位置に向かって付勢するように構成された付勢部材を有する、駆動装置。
【0056】
(13)上記(1)~(12)のいずれか1つに記載の駆動装置において、前記ハンドルは、さらに、前記スロットルレバーの前記非接触位置から前記接触位置への変位を阻止するように構成された変位阻止機構を有する、駆動装置。
【0057】
(14)上記(1)~(13)のいずれか1つに記載の駆動装置において、前記ハンドルは、さらに、ハンドルケースと、前記ハンドルケースの外側に設けられた衝撃吸収部材とを有し、前記ハンドルケースは、前記剪定部と反対側に延在する第1の部分と、前記第1の部分に連続し、前記ハンドルの回転中心側に向かって湾曲する第2の部分とを含み、前記衝撃吸収部材は、少なくとも前記第2の部分の前記装置本体から最も離間した領域を覆っている、駆動装置。
【0058】
(15)上記(14)に記載の駆動装置において、前記ハンドルケースは、さらに、前記装置本体と反対側に突出する凸部を含み、前記凸部は、前記ハンドルの回転中心に対してほぼ直交する平坦面を有する、駆動装置。
もちろん、この限りではない。
【0059】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0060】
1 :ヘッジトリマー
2 :駆動操作部
3 :本体
30 :支持部
31 :本体ケース
31a :溝部
32 :電動モータ
33 :バッテリ取付部
34 :連結用レバー
4 :前ハンドル
5 :後ハンドル
50 :接続部
51 :把持部
5a :ハンドルケース
5a1 :第1の部分
5a2 :第2の部分
5b :衝撃吸収部材
511 :凸部
511a :平坦面
52 :スロットルレバー
521 :レバー本体
521a :開口
522 :当接部
522a :当接面
523 :回動中心
53 :ロック解除レバー
531 :レバー本体
532 :係止部
532a :切欠き
54 :電源スイッチ
55 :回転ロックレバー
551 :第1の腕部
551a :爪部
552 :第2の腕部
552a :当接面
553 :接続部
553a :回動中心
554 :操作部
56 :駆動スイッチ
57 :トーションバネ
58 :トーションバネ
6 :カッター組立体
61 :下側カッター
611 :長孔
62 :上側カッター
63 :下側カッターサポート
63a :前側サポート
63b :後側サポート
64 :上側カッターサポート
7 :カバー
100 :バッテリ
101 :ボタン
102 :表示部
B :刃部
M :カッター本体
O :回転中心