(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129604
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】契約支援装置及び契約支援方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240919BHJP
G06Q 40/08 20120101ALI20240919BHJP
【FI】
G06Q30/0601
G06Q40/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038924
(22)【出願日】2023-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 洵
【テーマコード(参考)】
5L030
5L040
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L030BB22
5L040BB61
5L049BB22
5L055BB61
(57)【要約】
【課題】車両の契約及び保険の申し込みを簡潔に行うことが可能な契約支援装置を提供する。
【解決手段】契約支援装置2は、車両に関する見積書又は注文書を作成するための項目に対する入力を受け付けるとともに、車両に関する保険に加入するための保険申込情報の入力を受け付ける手段と、車両に関する見積書又は注文書に基づく車両の売買契約時に、保険申込情報に基づいて、車両に関する保険への加入を申し込む手段と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に関する見積書又は注文書を作成するための項目に対する入力を受け付けるとともに、前記車両に関する保険に加入するための保険申込情報の入力を受け付ける手段と、
前記車両に関する見積書又は注文書に基づく前記車両の売買契約時に、前記保険申込情報に基づいて、前記車両に関する保険への加入を申し込む手段と、
を備える契約支援装置。
【請求項2】
前記車両の見積り時に、前記車両に関する保険の見積りを提示する手段を、
さらに備える請求項1記載の契約支援装置。
【請求項3】
前記保険申込情報には、免許証のカラー、前記車両の使用目的、現在の保険の等級、過去1年間の走行距離、又は前記車両を保管する都道府県のうち、少なくともいずれかが含まれる、
請求項1記載の契約支援装置。
【請求項4】
前記車両に関する保険を案内した担当者を確認するための画面を表示させる手段を、
さらに備える請求項1記載の契約支援装置。
【請求項5】
前記受け付ける手段は、前記保険申込情報の入力を受け付ける際に、前記車両に関する保険を提供する保険会社の選択を、さらに受け付ける、
請求項1記載の契約支援装置。
【請求項6】
プロセッサにより実行される方法であって、
車両に関する見積書又は注文書を作成するための項目に対する入力を受け付けるとともに、前記車両に関する保険に加入するための保険申込情報の入力を受け付けるステップと、
前記車両に関する見積書又は注文書に基づく前記車両の売買契約時に、前記保険申込情報に基づいて、前記車両に関する保険への加入を申し込むステップと、
を含む契約支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、契約支援装置及び契約支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、リース車両を管理する業務の効率化を図るリース車両管理システムが開示されている。この管理システムでは、リース会社と法人ユーザの双方が、リース車両に関する車両管理情報をウェブ画面上で検索して閲覧できるようになっている。そして、リースや車両保険などの契約が満了に近づいたときに、再リース、代替、返却、保険契約の継続や終了などの満了後のユーザの意向をリース会社に連絡する機能が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両を購入する場合、車両の契約とは別に、自動車保険や車両保険などの車両に関する保険に加入して契約する。特許文献1の管理システムでは、契約したリース及び車両保険の情報をまとめて管理しているが、それぞれどのように契約して登録するのかは開示がない。一般に、車両の売買契約手続きは車両の販売会社と行い、車両に関する保険への加入手続きは保険会社と行うため、それぞれ独立した別個の手続を行うことになり、手間がかかる。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、車両の契約及び保険の申し込みを簡潔に行うことが可能な契約支援装置及び契約支援方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様である契約支援装置は、車両に関する見積書又は注文書を作成するための項目に対する入力を受け付けるとともに、車両に関する保険に加入するための保険申込情報の入力を受け付ける手段と、車両に関する見積書又は注文書に基づく車両の売買契約時に、保険申込情報に基づいて、車両に関する保険への加入を申し込む手段と、を備える。
【0007】
この態様によれば、顧客が販売店で車両の見積書又は注文書を作成するときに、車両に関する保険の申込情報も入力しておき、販売店で車両を契約するときに、登録済みの申込情報を用いて保険会社に保険の契約を申し込むことが可能となる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、車両の契約及び保険の申し込みを簡潔に行うことが可能な契約支援装置及び契約支援方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態に係る契約支援装置を含む契約支援システムの構成を例示する図である。
【
図2】
図1に示す契約支援装置の構成を例示するブロック図である。
【
図3】
図1に示す店員端末の構成を例示するブロック図である。
【
図4】店員端末の表示部に表示される顧客管理画面を例示する図である。
【
図5】店員端末の表示部に表示される車両選定画面を例示する図である。
【
図6】店員端末の表示部に表示される見積書又は注文書作成画面を例示する図である。
【
図7】店員端末の表示部に表示される車両に関する保険の見積条件を設定する欄を例示する図である。
【
図8】店員端末の表示部に表示される車両に関する保険の見積条件を設定する欄を例示する図である。
【
図9】店員端末の表示部に表示される見積書確認画面を例示する図である。
【
図10】店員端末の表示部に表示される保険申込画面を例示する図である。
【
図11】顧客端末の表示部に表示される保険申込画面を例示する図である。
【
図12】店員端末と契約支援装置との間で実行される処理の流れを例示するシーケンスチャートである。
【
図13】顧客端末と保険会社のサイトとの間で実行される処理の流れを例示するシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
[契約支援システムの構成]
図1は、本発明の実施形態に係る契約支援装置2を含む契約支援システム1の構成図である。同図に示すように、契約支援システム1は、契約支援装置2と、店員端末3と、顧客端末4とを備える。ネットワークNは、契約支援装置2と店員端末3と顧客端末4との間で相互に情報を送受信可能な通信網を含む。通信網は、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせなどのいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0012】
店員端末3は、例えば、新車や中古車などの自動車を販売する自動車販売店の店員が使用するタブレット端末であり、ネットワークNを介して契約支援装置2及び顧客端末4と通信できるように構成される。なお、店員端末3は、タブレット端末に限定されず、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)端末、ノートPC、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、その他の端末装置であってもよい。
【0013】
顧客端末4は、例えば、新車や中古車などの自動車の購入を所望する顧客が使用するスマートフォンであり、ネットワークNを介して契約支援装置2及び店員端末3と通信できるように構成される。なお、顧客端末4は、スマートフォンに限定されず、例えば、PC端末、ノートPC、タブレット端末、携帯情報端末(PDA)、その他の端末装置であってもよい。
【0014】
[契約支援装置の構成]
契約支援装置2は、例えば、演算処理能力の高いコンピュータによって構成され、そのコンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムが動作することにより、サーバ機能を実現するものである。ここで、契約支援装置2を構成するコンピュータは、必ずしも1台である必要はなく、ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。
【0015】
図2に示すように、契約支援装置2は、例えば、制御部21と、通信部22と、記憶部23とを備える。
【0016】
制御部21は、例えばCPUなどのプロセッサである。制御部21は、記憶部23に記憶されているプログラム231を実行することにより、契約支援装置2の各種機能を実現する。
【0017】
制御部21が実現する各種機能には、契約支援サービスを提供するための機能が含まれる。契約支援サービスは、例えば、店員が顧客と商談しながら、店員端末3を用いて、車両の選定や、見積書又は注文書の作成を行うなど、車両を契約するまでに行う一連の作業を支援するサービスである。この契約支援サービスの詳細については後述する。
【0018】
通信部22は、通信インタフェースであり、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の端末と通信する機能を有する。通信は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。
【0019】
記憶部23は、例えばディスクドライブ又は半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶部23には、例えば、契約支援装置2の各種機能を実現するためのプログラム231や、そのプログラム231で使用される各種のデータ232が格納される。各種のデータには、例えば、店舗に関する店舗情報、店員に関する店員情報、顧客に関する顧客情報、車両に関する車両情報、見積書又は注文書に関する情報、車両の契約に関する情報、自動車保険や車両保険などを含む車両に関する保険の情報が含まれる。
【0020】
[店員端末の構成]
図3に示すように、店員端末3は、例えば、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、表示部35とを備える。なお、顧客端末4も店員端末3と同様の構成を有する。したがって、以下では店員端末3の構成について説明し、顧客端末4の構成についてはその説明を省略する。
【0021】
制御部31は、例えばCPUなどのプロセッサである。制御部31は、記憶部32に記憶されているプログラム321を実行することにより、店員端末3の各種機能を実現する。
【0022】
記憶部32は、例えばディスクドライブ又は半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶部32には、例えば、店員端末3の各種機能を実現するためのプログラム321や、そのプログラム321で使用される各種のデータなどが格納される。
【0023】
通信部33は、通信インタフェースであり、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の端末と通信する機能を有する。通信は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。
【0024】
入力部34は、ユーザからの入力を受け付ける入力用インタフェースである。入力部34として、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス、マイクなどを用いることができる。
【0025】
表示部35は、画像や画面などを表示する表示用インタフェースである。表示部35として、例えば、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイなどを用いることができる。
【0026】
ここで、店員端末3は、契約支援サービス用のアプリケーション(以下、「アプリ」ともいう。)をインストールしてもよいし、インストールしなくてもよい。
【0027】
契約支援サービス用のアプリをインストールした場合には、例えば、インストールしたアプリを実行することによって店員端末3に表示される画面を用いて、店員端末3と契約支援装置2との間でデータをやり取りすることが好ましい。
【0028】
他方、契約支援サービス用のアプリをインストールしない場合には、例えば、店員端末3が契約支援装置2の特定サイトに接続することによって店員端末3に表示される画面を用いて、店員端末3と契約支援装置2との間でデータをやり取りすることが好ましい。
【0029】
[契約支援サービスの詳細]
契約支援装置2により提供される契約支援サービスについて説明する。
【0030】
契約支援サービスに含まれる主な機能として、例えば、顧客管理機能、車両選定機能、見積書又は注文書の作成機能、車両に関する保険の見積機能、見積書確認機能、車両に関する保険の申込機能などがある。それぞれの機能について以下に説明する。
【0031】
[顧客管理機能]
顧客管理機能は、顧客の進捗状況などを管理するための機能である。
【0032】
図4に、顧客の進捗状況などを管理するための顧客管理画面4aの一例を示す。顧客管理画面4aには、例えば、検索条件設定欄4bと、検索ボタン4cと、新規商談ボタン4dと、顧客一覧表示欄4eとが設けられている。
【0033】
検索条件設定欄4bには、既存の顧客を検索する条件に設定可能な項目として、例えば、商談日、顧客NO、顧客名、車種、見積状況、及びアフター見積状況が設けられている。例示的に、店員が検索条件設定欄4bに検索条件を設定し、検索ボタン4cを押下すると、その検索条件に合致する顧客の情報が顧客一覧表示欄4eに表示される。
【0034】
顧客一覧表示欄4eには、例示的に、顧客を選択するためのチェック欄と、商談日、顧客名、商談のステータス、見積書の作成状況及びアフター見積りの作成状況をそれぞれ表示する欄と、チャット開始ボタンとが設けられている。例えば、チェック欄にチェックを付けてチャット開始ボタンを押下すると、チェックを付けた顧客とチャットを開始することができる。
【0035】
他方、新規の顧客と商談を行う場合には、新規商談ボタン4dを押下する。この新規商談ボタン4dを押下すると、後述する
図5の車両選定画面5aに遷移する。
【0036】
[車両選定機能]
車両選定機能は、顧客が所望する車両を選定するための機能である。
【0037】
図5に、顧客が所望する車両を選定するための車両選定画面5aの一例を示す。車両選定画面5aには、例えば、検索条件設定欄5bと、検索ボタン5cと、一つ以上の車両表示欄5dとが設けられている。
【0038】
検索条件設定欄5bには、車両を検索する条件に設定可能な項目として、例えば、メーカ、車種、グレード、価格、年式、走行距離、型式、車体番号及び任意ワードが設けられている。例示的に、店員が顧客と商談しながら、検索条件設定欄5bに検索条件を設定し、検索ボタン5cを押下すると、その検索条件に合致する車両の情報が、車両ごとに設けられる車両表示欄5dに表示される。
【0039】
車両表示欄5dには、例示的に、車種や価格、走行距離などの車両に関する情報を表示する欄と、4つのボタンとが設けられている。4つのボタンには、例えば、車両の詳細情報を表示するためのボタンと、見積書又は注文書を作成するためのボタン5eと、アフター見積をするためのボタンと、契約を申し込むためのボタン5fとが含まれる。契約を申し込むためのボタン5fは、見積書又は注文書を作成するまでは選択できないようにしてもよい。
【0040】
例示的に、店員が顧客と商談しながら、見積書又は注文書を作成するためのボタン5eを押下すると、後述する
図6の見積書又は注文書作成画面6aに遷移する。
【0041】
[見積書又は注文書の作成機能]
見積書又は注文書の作成機能は、顧客が所望する車両に関する見積書又は注文書を作成するための機能である。
【0042】
図6に、見積書又は注文書を作成するための見積書又は注文書作成画面6aの一例を示す。見積書又は注文書作成画面6aには、例えば、支払総額及びその内訳を入力又は表示する欄6bと、ローンの返済条件を入力する欄6cと、アフター見積りの条件を選択する欄6dと、車両に関する保険の見積条件を設定する欄6eと、内容を保存するためのボタン6fと、が設けられている。アフター見積りには、例えば、車両のメンテナンスやアフター保証に関する費用の見積りを含むことができる。車両に関する保険の見積条件を設定する欄6eの詳細については後述する。
【0043】
例示的に、店員が顧客と商談しながら、見積書又は注文書作成画面6aの各項目を入力し、内容を保存するためのボタン6fを押下すると、後述する
図9の見積書確認画面9aに遷移する。
【0044】
[車両に関する保険の見積機能]
車両に関する保険の見積機能は、車両に関する保険の見積額を試算するための機能である。
【0045】
図7及び
図8に、
図6に示す車両に関する保険の見積条件を設定する欄6eのみを拡大した図を例示する。
図7は、車両に関する保険の見積条件を設定する欄6eの各項目に条件が設定されていない状態であり、
図8は、車両に関する保険の見積条件を設定する欄6eの各項目に設定された条件により算出された見積額が表示されている状態である。見積額は、各項目に設定される条件によって変動する。
【0046】
図7及び
図8には、例えば、免許証のカラー(ゴールド又はブルー)を選択する欄6eaと、車両の使用目的(日常・レジャー、通勤・通学又は業務)を選択する欄6ebと、生年月日を入力する欄6ecと、現在の保険の等級を入力する欄6edと、過去1年間の走行距離を入力する欄6eeと、車両を保管する都道府県を入力する欄6efと、見積額を更新するボタン6egと、見積額を表示する欄6ehと、が設けられている。
【0047】
図8の見積額を表示する欄6ehには、見積額が表示されている。この見積額は、車両に関する保険の見積条件を設定する欄6eの各項目に条件を設定し、見積額を更新するボタン6egを押下するたびに、再計算され、更新される。
【0048】
[見積書確認機能]
見積書確認機能は、顧客が所望する車両に関する見積書を確認するための機能である。
【0049】
図9に、見積書を確認するための見積書確認画面9aの一例を示す。見積書確認画面9aには、例えば、見積書9bの内容が表示され、見積書9bの内容を編集するためのボタン、見積書9bを送信するためのボタン、及び契約へ進むためのボタン9cが設けられている。見積書9bは、
図6の見積書又は注文書作成画面6aで入力された情報に基づいて作成される。なお、注文書として情報が入力されている場合には、この画面で注文書を確認できるようにしてもよい。
【0050】
例示的に、店員が顧客と商談しながら、見積書9bの内容確認を顧客と共に行い、契約へ進むためのボタン9cを押下すると、見積書9bの内容に基づいて種々の確認手続きが行われ、その後、後述する
図10の車両に関する保険申込画面10aに移行する。
【0051】
ここで、上記種々の確認手続きには、例えば、車両に関する契約内容(支払総額やローンの返済条件など)を確認する手続きと、アフター見積りの内容を確認する手続きと、車両に関する保険の見積りの内容を確認する手続きと、を含むことができる。これらの確認手続きが終了すると、保険会社のサイトのURLを含むメールが顧客宛に送信される。このURLの詳細については後述する。
【0052】
[車両に関する保険の申込機能]
車両に関する保険の申込機能は、車両に関する保険を申し込むための機能である。
【0053】
図10に、車両に関する保険を申し込むための保険申込画面10aの一例を示す。保険申込画面10aには、画面の上段に、車両に関する保険の商品を顧客に案内した担当者を確認するための担当者確認欄10bが設けられる一方、画面の下段に、保険会社のサイト(保険会社装置)のURLで作成したQRコード(登録商標)10cが表示される。
【0054】
担当者確認欄10bは、ガバナンスを強化するために設けられたものであり、車両に関する保険の商品を顧客に案内した担当者が、例えば正社員や有資格者などの正当な身分を有する担当者であることを顧客に確認してもらうチェック機能を有する。具体的に、担当者の身分や能力などを担当者ごとに表示する担当者確認欄10bから、商品を案内した担当者を顧客に選択してもらう。なお、例外的に、担当者確認欄10bに、該当なしの選択欄を設けることとしてもよい。また、担当者確認欄10bは、保険申込画面10aに設けることには限定されず、他の画面に設けてもよい。
【0055】
店員端末3に表示されたQRコード(登録商標)10cを、顧客端末4で読み取ると、
図11に示す保険会社のサイトに設けられた保険申込画面11aが顧客端末4に表示される。QRコード(登録商標)10cの作成に用いるURLは、上記の確認手続き後に顧客宛に送信されるメールのURLと同じである。URLをメールで送信することで、顧客は、店員端末3が存在しない場所(例えば自宅)でもメールのURLから保険会社のサイトに設けられた保険申込画面11aにアクセスすることができる。
【0056】
図11の保険申込画面11aは、車両に関する保険への加入に必要な情報を顧客が入力し、車両に関する保険への加入を保険会社に申し込むための画面である。車両に関する保険への加入に必要な情報には、例えば、名前、住所、連絡先の電話番号、メールアドレス、クレジットカードの番号などを含むことができる。
【0057】
なお、
図11の保険申込画面11aは、保険会社のサイトに設けることに限定されず、例えば、契約支援装置2のサイトに設けてもよい。この場合、例えば、契約支援装置2のサイトに設けられた保険申込画面11aに入力された情報を、保険会社のサイトなどに送信し、車両に関する保険への加入を申し込めるようにすることが好ましい。
【0058】
[契約支援システムの動作]
図12及び
図13を参照し、契約支援システム1を利用して店員が顧客と商談を進める際の動作の一例について説明する。
図12は、店員端末3と契約支援装置2との間で実行される処理の流れを例示するシーケンスチャートである。
【0059】
最初に、店員端末3は、店員の操作指示に従って、顧客管理画面4aの表示要求を契約支援装置2に送信する(ステップS101)。
【0060】
続いて、契約支援装置2は、
図4の顧客管理画面4aを店員端末3に表示させる(ステップS102)。
【0061】
続いて、店員端末3において、顧客管理画面4aの新規商談ボタン4dが押下される(ステップS103)と、契約支援装置2は、
図5の車両選定画面5aを店員端末3に表示させる(ステップS104)。
【0062】
続いて、店員端末3において、車両選定画面5aの見積書又は注文書を作成するためのボタン5eが押下される(ステップS105)と、契約支援装置2は、
図6の見積書又は注文書作成画面6aを店員端末3に表示させる(ステップS106)。
【0063】
続いて、店員端末3において、見積書又は注文書作成画面6aの内容を保存するためのボタン6fが押下される(ステップS107)と、契約支援装置2は、
図9の見積書確認画面9aを店員端末3に表示させる(ステップS108)。
【0064】
続いて、店員端末3において、見積書確認画面9aの契約へ進むためのボタン9cが押下される(ステップS109)と、契約支援装置2は、
図10の保険申込画面10aを店員端末3に表示させる(ステップS110)。
【0065】
図13は、顧客端末4と保険会社のサイトとの間で実行される処理の流れを例示するシーケンスチャートである。
【0066】
最初に、顧客端末4は、店員端末3に表示された保険申込画面10aのQRコード(登録商標)10cを顧客端末4で読み取り、その結果表示されるURLにアクセスする(ステップS201)。
【0067】
続いて、保険会社のサイトは、URLにアクセスしてきた顧客端末4に対し、
図11の保険申込画面11aを表示させる(ステップS202)。
【0068】
続いて、顧客端末4において、保険申込画面11aの保険申込ボタンが押下される(ステップS203)と、保険会社のサイトは、保険契約処理を実行する。
【0069】
上述したように、契約支援装置2によれば、車両に関する見積書又は注文書を作成するための項目に対する入力を受け付けるとともに、車両に関する保険に加入するための保険申込情報の入力を受け付け、その後、車両に関する見積書又は注文書に基づく車両の売買契約時に、保険申込情報に基づいて、車両に関する保険への加入を申し込むことができる。
【0070】
これにより、顧客が販売店で車両の見積書又は注文書を作成するときに、車両に関する保険の申込情報も入力しておき、販売店で車両を契約するときに、登録済みの申込情報を用いて保険会社に保険の契約を申し込むことができる。
【0071】
それゆえ、実施形態に係る契約支援装置2によれば、車両の契約及び保険の申し込みを簡潔に行うことが可能となる。
【0072】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、又は並列に実行することができる。
【0073】
上述した実施形態では、顧客が保険を契約する保険会社が固定されているが、保険会社を選択できるようにしてもよい。例えば、
図7に示す車両に関する保険の見積条件を設定する欄6eに、保険会社の選択欄を設け、顧客に所望の保険会社を選択させてもよい。さらに、車両に関する保険の見積条件を設定する欄6eに設ける項目を、顧客が選択した保険会社によって異ならせてもよい。
【0074】
また、車両に関する保険の見積条件を設定する欄6eに設ける項目は、
図7に例示する項目に限定されない。例えば、タイヤのパンク保証や飛び石保証などのオプション項目を設けてもよい。
【0075】
さらに、車両に関する保険以外の商品と組み合わせたプランを顧客に提供してもよい。車両に関する保険以外の商品には、例えば、生命保険や、アフターサービス、メンテナンスサービスなどを含むことができる。顧客が組み合わせプランを契約する場合には、組み合わせの合計額よりも割引きした額で提供してもよい。
【符号の説明】
【0076】
1…契約支援システム、2…契約支援装置、3…店員端末、4…顧客端末、21…制御部、22…通信部、23…記憶部、31…制御部、32…記憶部、33…通信部、34…入力部、35…表示部、231…プログラム、232…データ、321…プログラム