(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129757
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】食材用ミキサーのバルブ開閉切換装置及びバルブ開閉切換方式
(51)【国際特許分類】
A47J 27/16 20060101AFI20240919BHJP
B01F 35/221 20220101ALI20240919BHJP
B01F 35/90 20220101ALI20240919BHJP
B01F 35/92 20220101ALI20240919BHJP
A47J 27/14 20060101ALI20240919BHJP
F25D 9/00 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
A47J27/16 B
B01F35/221
B01F35/90
B01F35/92
A47J27/14 C
F25D9/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023039166
(22)【出願日】2023-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】591150052
【氏名又は名称】株式会社愛工舎製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100114568
【弁理士】
【氏名又は名称】北島 恒之
(72)【発明者】
【氏名】鹿村 千隼
【テーマコード(参考)】
3L044
4B054
4G037
【Fターム(参考)】
3L044AA03
3L044BA09
3L044CA01
3L044DB01
3L044DB02
3L044FA01
3L044KA02
3L044KA04
4B054AA02
4B054AB01
4B054AB13
4B054AC14
4B054AC20
4B054BA05
4B054BB02
4B054BC03
4B054BC06
4B054BC19
4B054CC11
4B054CH11
4B054CH16
4G037CA03
4G037CA18
4G037EA04
(57)【要約】
【課題】食材用ミキサーにおいて、ミキサー撹拌容器の加熱/冷却に用いる気体・液体媒体のミキサーへの供給・排出用パイプホース類の付け換えを行うことなく、連続的処理を可能としたバルブ切換装置、及びバルブの切換方式を提供する。
【解決手段】バルブ切換装置に複数の接栓CN1~8を設け、ミキサー撹拌容器の加熱/冷却に用いる各種媒体の供給・排出用の複数のパイプホース類を接続する。さらに、装置内部に各種媒体の流通配管路、係る配管路の各所に設けた自動制御バルブVL1~10、各々のバルブに開閉制御信号を出力する制御回路CNTを備える。加熱/冷却など事象発生の際に、所定のタイミングで所定のバルブ開閉切換信号を各々のバルブに出力し、装置内部における媒体の流通配管経路を逐次変更して、ミキサーへの媒体供給・排出用パイプホース類の付け換えを行うことなくミキサー撹拌容器の加熱/冷却処理を連続して行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食材用ミキサーに内設された攪拌容器の加熱/冷却用の気体・液体を前記ミキサーに供給、或は排出する各種自動制御バルブを備えたバルブ開閉切換装置であって、
前記撹拌容器に外覆された加熱/冷却ジャケットの鉛直方向上部に設けた接栓に接続されるジャケット上側入出力接栓CN1と、前記ジャケットの鉛直方向下部に設けた接栓に接続されるジャケット下側入出力接栓CN2を備え、
加熱スチームを取り入れるスチーム入力接栓CN3と、冷却に用いた通常水を排出する水出力接栓CN4と、使用後の冷却水をチラーユニット(冷却水循環装置)に還元するチラー出力接栓CN5と、通常水を取り入れる水入力接栓CN6と、前記チラーユニットから冷却水を取り入れるチラー入力接栓CN7と、前記ジャケットの残留スチーム及びドレインを排出するドレイン出力接栓CN8とを備え、
前記接栓CN3とCN1とを接続する配管路に縦続して設けたスチーム開閉バルブVLなま2とスチーム調整バルブVL1を備え、さらに、前記接栓CN4とCN1との配管路に水出力バルブVL3を備え、前記接栓CN5とCN1との配管路に縦続して設けた逆止弁NV1とチラー出力バルブVL4を備え、
前記接栓CN6とCN2とを接続する配管路に縦続して設けた水入力バルブVL6と逆止弁NV3を備え、さらに、前記接栓CN7とCN2との配管路に縦続して設けたチラー入力バルブVL7と逆止弁NV4を備え、前記接栓CN5とCN7とをバイパスする配管路に縦続して設けたチラー・バイパス開閉バルブVL5と逆止弁NV2を備え、
前記接栓CN8とCN2との配管路間に縦続して設けたジャケット側開閉バルブVL8とドレイン出力接栓側バルブVL9と、当該VL8、9との間にスチームトラップSTを設け、さらに、前記接栓CN8とCN2とをバイパスする配管路を設けて当該配管路を開閉するドレイン・バイパス開閉バルブVL10を備え、
かつ、前記バルブVL1~VL10の開度或は開閉を制御する制御信号を出力するバルブ開閉制御回路CNTを備えたことを特徴としたバルブ開閉切換装置。
【請求項2】
前記バルブVL1~10は、前記バルブ開閉制御回路CNTから各バルブ宛に出力される制御信号によって、その開度或は開閉動作がコントロールされる自動制御バルブであることを特徴とした請求項1に記載の食材用ミキサーのバルブ開閉切換装置。
【請求項3】
前記バルブVL1~10が逆流防止機能を有する高機能自動制御バルブである場合、前記の各バルブに縦続して接続された各逆止弁NV1~4は不要であることを特徴とした請求項1に記載の食材用ミキサーのバルブ開閉切換装置。
【請求項4】
請求項1に記載のバルブ開閉切換装置において、前記バルブ開閉制御回路CNTから前記バルブVL1~10の各々に対し、
スチームによる撹拌容器ジャケットの加熱の際には、前記バルブVL1に対して開度調整信号が出力され、前記バルブVL2に対して開信号が出力され、前記バルブVL3、4に対して閉信号が出力され、前記バルブVL5に対して開信号が出力され、前記バルブVL6、7に対して閉信号が出力され、前記バルブVL8、9に対して開信号が出力され、前記バルブVL10に対して閉信号が出力され、
通常水による撹拌容器ジャケットの冷却の際には、前記バルブVL1、2に対して閉信号が出力され、前記バルブVL3に対して開信号が出力され、前記バルブVL4に対して閉信号が出力され、前記バルブVL5、6に対して開信号が出力され、前記バルブVL7~10に対して閉信号が出力され、
チラーユニットによる撹拌容器ジャケットの冷却(若しくは加熱)の際には、前記バル
ブVL1~3に対して閉信号が出力され、前記バルブVL4に対して開信号が出力され、
前記バルブVL5、6に対して閉信号が出力され、前記バルブVL7に対して開信号が出
力され、前記バルブVL8~10に対して閉信号が出力され、
攪拌機ジャケット内残留水の全排出の際には、前記バルブVL1~4に対して閉信号が
出力され、前記バルブ5に対して開信号が出力され、前記バルブVL6~9に対して閉信
号が出力され、前記バルブVL10に対して開信号が出力される、ことを特徴としたバル
ブ開閉切換方式。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は食材用ミキサーに関するものであり、より詳細には、当該ミキサーに内設された撹拌容器の加熱/冷却用としてミキサーに入出力される気体・液体の流通制御を司る複数のバルブの開閉切換を行うバルブ開閉切換装置、及びその開閉切換制御方式に関するものである。
【背景技術】
【0002】
食品や食材の製造業界においては、添付の第2図の写真に示すような、食品・食材撹拌用の業務用大型ミキサーが広く使用されている。なお、このような食品・食材関連の製造機器は、業界の一部では「フード・プロセッサ」と呼称される場合も多い。
【0003】
通常、このようなミキサーは第3図に示すように、その内部で被撹拌食材の破砕、撹拌、混練、乳化等を行う撹拌容器a、撹拌容器aの底部略中央に設けられた回転刃b、回転刃bを回転駆動する電動機や減速ギア機構などが収められた駆動部c、及び各種のミキシング動作をコントロールする電子回路や操作パネルなどが設けられた制御部dから構成される。なお、係るミキサー各部位の材質には、その機械的な強度や耐腐食性、更には食品・食材に対する衛生面の観点から主にステンレス鋼材が使用されている。
【0004】
当該ミキサーにおいて、回転刃bは被撹拌食材を粉砕・破断・細切りして、これらを撹拌・混練する役目を担うものであり、平刃型やノコ刃型など各種の形状のものが用いられている。すなわち、被撹拌食材の種類や食品の用途に応じて適切な形状の回転刃が機器のオペレータによって適宜選択され、撹拌容器aの底部略中央から撹拌容器aの内部に突出した回転軸a2にアタッチメントとして取り付けられる。
【0005】
当該ミキサーを用いて、クリームやケーキ・パン生地、或はフルーツ果肉や穀類など各種食材のミキシングを行う場合、先ず、各種食材を撹拌容器aに投入後、撹拌容器上部の開閉蓋a1を閉じた後に制御部dから所定のミキシング操作指示を行う。これによって、撹拌容器aの内部では回転刃bが駆動部cに内蔵された電動機や減速ギア機構などにより回転駆動され、所定の時間に亘り、所定のミキシングプロセスに基づいて被撹拌食材の破砕・撹拌・混練・乳化等の処理が実施されることになる。
【0006】
ところで、一連のミキシングプロセスにおいては、各種の被撹拌食材それぞれ独特の風味や食感を作り出すため、ミキシングの処理中に撹拌容器aを加熱或は冷却する必要が生ずる。それ故、第4図(a)に示すように、撹拌容器aには、これを外覆するジャケット部a3を設け、撹拌容器の壁面をいわゆる二重構造とすることが多い。すなわち、係るジャケット部に加熱/冷却用のスチームや温水、或は冷却水などを流通させて撹拌容器全体の温度を適正にコントロールするのである。
【0007】
従来、このようなニーズを満足すべく、例えば特許文献1~3に示すような技術が開示されている。これらの従来技術では、何れも第4図(a)に示すジャケット部の上下に設けた接栓a31若しくはa32から、冷却用の冷却水、或は加熱用の温水やスチームをジャケット部a3に供給、或は排出してミキシング処理中における撹拌容器aの加熱/冷却を行うものである。
【0008】
【特許文献1】特表2013-531479号公報
【特許文献2】特開2022-147653号公報
【特許文献3】特開2023-011572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1~3に示された従来技術では、撹拌容器の加熱/冷却を行う毎に、ジャケット部の上側接栓31、或は下側接栓32に接続する冷却水や温水、或はスチームなど各種の液体・気体の供給/排出用パイプホースを、冷却/加熱の処理過程を変更する毎に付け換える必要があった。
【0010】
それ故、一連のミキシング処理において複数回に及ぶ、加熱/冷却の処理過程が必要となる場合には、媒体の入出力パイプホースの取り付け、取り外し作業によって著しく作業効率が阻害される。また、このような付換え作業による作業操作時間の遅滞によって、撹拌処理中の食材に適切な加熱・冷却処理を加えたにも関わらず、その適正温度が維持され難いという欠点もあった。
【0011】
本発明は、係る課題の解決を目的とするものであって、食材用ミキサーに入出力される加熱/冷却用各種媒体の導通パイプホースの取り付け、或は取り外し作業を行うことなく、これらの媒体が導通するパイプ配管路に設けたバルブの開閉切換制御を行うことによって、ミキサー撹拌容器の加熱/冷却処理切換の速やかな達成を可能としたバルブ切換装置、及びバルブ切換制御方式を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の観点による食材用ミキサーのバルブ開閉切換装置は、
食材用ミキサーに内設された攪拌容器の加熱/冷却用の気体・液体を前記ミキサーに供給、或は排出する各種自動制御バルブを備えたバルブ開閉切換装置であって、
前記撹拌容器に外覆された加熱/冷却ジャケットの鉛直方向上部に設けた接栓に接続されるジャケット上側入出力接栓CN1と、前記ジャケットの鉛直方向下部に設けた接栓に接続されるジャケット下側入出力接栓CN2を備え、
加熱スチームを取り入れるスチーム入力接栓CN3と、冷却に用いた通常水を排出する水出力接栓CN4と、使用後の冷却水をチラーユニット(冷却水循環装置)に還元するチラー出力接栓CN5と、通常水を取り入れる水入力接栓CN6と、前記チラーユニットから冷却水を取り入れるチラー入力接栓CN7と、前記ジャケットの残留スチーム及びドレインを排出するドレイン出力接栓CN8とを備え、
前記接栓CN3とCN1とを接続する配管路に縦続して設けたスチーム開閉バルブVL2とスチーム調整バルブVL1を備え、さらに、前記接栓CN4とCN1との配管路に水出力バルブVL3を備え、前記接栓CN5とCN1との配管路に縦続して設けた逆止弁NV1とチラー出力バルブVL4を備え、
前記接栓CN6とCN2とを接続する配管路に縦続して設けた水入力バルブVL6と逆止弁NV3を備え、さらに、前記接栓CN7とCN2との配管路に縦続して設けたチラー入力バルブVL7と逆止弁NV4を備え、前記接栓CN5とCN7とをバイパスする配管路に縦続して設けたチラー・バイパス開閉バルブVL5と逆止弁NV2を備え、
前記接栓CN8とCN2との配管路間に縦続して設けたジャケット側開閉バルブVL8とドレイン出力接栓側バルブVL9と、当該VL8、9との間にスチームトラップSTを設け、さらに、前記接栓CN8とCN2とをバイパスする配管路を設けて当該配管路を開閉するドレイン・バイパス開閉バルブVL10を備え、
かつ、前記バルブVL1~VL10の開度或は開閉を制御する制御信号を出力するバルブ開閉制御回路CNTを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の第2の観点による食材用ミキサーのバルブ開閉切換装置は、前記第1の観点において、
前記バルブVL1~10は、前記バルブ開閉制御回路CNTから各バルブ宛に出力される制御信号によって、その開度或は開閉動作がコントロールされる自動制御バルブであることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の第3の観点による食材用ミキサーのバルブ開閉切換装置は、前記第1の観点において、
前記バルブVL1~10が逆流防止機能を有する高機能自動制御バルブである場合、前記の各バルブに縦続して接続された各逆止弁NV1~4は不要であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の第4の観点による食材用ミキサーのバルブ開閉切換制御方式は、前記第1の観点によるバルブ開閉切換装置において、
前記バルブ開閉制御回路CNTから前記バルブVL1~10の各々に対し、
スチームによる撹拌容器ジャケットの加熱の際には、前記バルブVL1に対して開度調整信号が出力され、前記バルブVL2に対して開信号が出力され、前記バルブVL3、4に対して閉信号が出力され、前記バルブVL5に対して開信号が出力され、前記バルブVL6、7に対して閉信号が出力され、前記バルブVL8、9に対して開信号が出力され、前記バルブVL10に対して閉信号が出力され、
通常水による撹拌容器ジャケットの冷却の際には、前記バルブVL1、2に対して閉信号が出力され、前記バルブVL3に対して開信号が出力され、前記バルブVL4に対して閉信号が出力され、前記バルブVL5、6に対して開信号が出力され、前記バルブVL7~10に対して閉信号が出力され、
チラーユニットによるミキサー撹拌容器ジャケットの冷却(若しくは加熱)の際には、前記バルブVL1~3に対し閉信号が出力され、前記バルブVL4に対して開信号が出力され、前記バルブVL5、6に対して閉信号が出力され、前記バルブVL7に対して開信号が出力され、前記バルブVL8~10に対して閉信号が出力され、
攪拌機ジャケット内残留水の全排出の際には、前記バルブVL1~4に対して閉信号
が出力され、前記バルブVL5に対して開信号が出力され、前記バルブVL6~9に対し
て閉信号が出力され、前記バルブVL10に対して開信号が出力されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
以上の解決手段を備えた本発明によれば、業務用食材ミキサーのミキシング処理における被撹拌食材の加熱/冷却処理過程の切換を、加熱/冷却用媒体の導通パイプホース類の付け換えを行うことなく短時間に実施することができる。これによって、ミキシング処理全体の作業工程の効率化が可能となり、さらに加熱/冷却処理過程の切換に要する時間の短縮化により加熱/冷却によって達成された適正温度の維持が容易となる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明を実現するための最良の形態である実施例に関し、本明細書に添付した各々の図面に基づいて以下に説明を行う。
【0018】
(1)本発明に係る装置の概要構成
(1-1)本発明に係る装置の主要構成部位
本発明に基づくバルブ開閉切換装置1(以下、単に「本装置1」という)の主要構成部位を添付の第1図に示す。同図に示すように本装置1は、主に、接栓CN1~8、自動制御バルブVL1~10、逆止弁NV1~4、スチームトラップST、及びバルブ切換制御回路CNTから構成されている。
【0019】
接栓CN1~8は、冷却水やスチーム等の液体・気体などの媒体を本装置に入力、或は本装置から出力するための各種のパイプホース類を本装置1に接続するためのコネクタである。これらのパイプホース類は、ねじ止めなどの嵌合手段によって気密性を担保しつつ、液漏れや気体漏れが生じないように各接栓CN1~8に嵌合・接続される。
【0020】
すなわち、所定のパイプホースを介して接栓CN1には、前述の第4図(a)に示したミキサーの攪拌容器ジャケット部の上側接栓a31からのパイプホースが接続され、CN2にはジャケット部の下側接栓a32からのパイプホースが接続される。また、CN3には外部のスチーム発生装置(図示せず)からのスチーム供給用のパイプホースが接続され、CN4には撹拌容器ジャケットの冷却に使用された通常水の排出用パイプホースが接続される。
【0021】
さらに、CN5には、撹拌容器ジャケットの冷却に使用されたチラー冷却水のチラーユニット(冷却水循環装置:図示せず)への排出用パイプホースが接続され、CN6には攪拌容器ジャケットの冷却に使用される通常水の供給パイプホースが接続される。また、CN7にはチラーユニットから供給されるチラー冷却水の供給パイプホースが接続される。なお、チラーユニット(冷却水循環装置)とは、一定温度に調温した水をミキサーなどの対象機器に循環させることによって、対象機器を冷却/加熱する装置の総称であり空冷式や水冷式など各種の形式がある。ちなみに、本発明で使用するチラーユニットについては、特に形式の限定は不要であり種々の形式のチラーユニットを使用することができる。
【0022】
なお、本装置でミキサーの撹拌容器ジャケットの冷却用として、通常水とチラーユニットを利用した2系統の循環媒体を使用しているが、これは実際のミキサー運用時における利便性・経済性を配慮したものである。例えば、ミキサー撹拌容器のジャケット部が摂氏90度以上になっている場合、これを冷却するために、いきなりチラーユニットからの冷却水を使用するとチラーユニットが過負荷となるおそれがある。それ故、先ずジャケットの粗熱を取り去るために最初は通常水を循環させて或る程度の温度まで冷却し、然る後にチラーユニットからの冷却水系統に切り換えてジャケットの冷却を継続するのである。これによって、チラーユニットの負担を軽減させ、経済的かつ効率的にミキサージャケット部の冷却を行うことができる。
【0023】
一方、接栓CN8には、ジャケットの加熱に用い後のスチームやドレインを出力するためのパイプホースが接続される。攪拌容器ジャケットをスチームにより加熱した場合、スチームが冷えた際に残留凝固水(ドレイン)が生ずる。したがって、このドレインを排出するための設備である。なお、以上に述べた各接栓CN1~8への各種パイプホース類の接続作業は、ミキシング処理を開始する以前に行うものであり、ミキシング処理の実行中は、原則として取り付け変更等の作業を必要としないことは言うまでもない。
【0024】
続いて、自動制御バルブVL1~10について説明を行う。先ず、VL1、2は、ミキサーの攪拌容器ジャケットに加熱用のスチームを供給するための配管路に設けたバルブである。VL2はバルブの開/閉のみを行う通常の自動制御バルブであるが、VL1は、バルブを流れるスチームの流量をコントロールできるように、孔の貫通したボールを弁体とした自動制御用のいわゆるボールバルブが採用されている。
【0025】
さらに、VL3は、ジャケットで使用した冷却後の通常水を排出するためのバルブであり、VL4は、同じく使用後のチラー冷却水をチラーユニットに還元するためのバルブである。また、VL5は、チラーユニットから供給される冷却水を、ミキサーを通さずチラーユニットに還流させるバイパス配管路の開閉バルブである。そして、VL6は、ジャケット冷却用の通常水を供給するためのバルブである。同様に、VL7はチラー冷却水をチラーユニットからジャケットへ供給するためのバルブである。
【0026】
また、VL8、VL9は、ミキサーの拌容器ジャケットをスチーム加熱する際、使用後のスチーム並びにその凝固水(ドレイン)を外部に排出するための配管路に設けたバルブである。この配管路には、ジャケット内の加熱スチームを無駄に外部に逃がさないようにスチームトラップSTが設けられている。それ故、このSTをいわゆるサンドイッチするような配置で2つのバルブVL8、9が設けられている。
【0027】
スチームトラップSTは、一々バルブの手動操作によってドレインを排出する面倒を無くし、かつスチームの無駄な漏れを防ぐための機器である。スチームトラップには、トラップ内に設けたディスク弁上面の圧力変化を利用して、発生したドレインを間欠的に排出するディスク方式や、トラップ内の密閉フロート弁が受ける浮力変化により弁開度を可変してドレインを連続的に排出するフリーフロート方式など各種の形式が存在する。ちなみに、本装置では何れの形式のスチームトラップもその利用が可能である。また、VL10は、ミキサーにおけるミキシング処理を終了させて、攪拌容器ジャケットの内部に残留したスチーム、チラー冷却水や通常水などの媒体を完全に排出する際に使用されるバルブである。
【0028】
自動制御バルブVL1~10には、後述のバルブ切換制御回路CNTから各々のバルブ宛の制御信号線が接続されており、CNTから出力される制御信号によってそれぞれのバルブの開閉動作やバルブ開度などが制御される。バルブVL1~10は、各々が内蔵するソレノイドやアクチュエータなどによりバルブの弁体が駆動され、バルブを通過する気体や液体などの媒体の流れがコントロールされる。ちなみに、これらのソレノイドやアクチュエータはCNTから制御信号によって駆動制御されることは言うまでも無い。
【0029】
なお、第1図中に示す自動制御バルブVL1~10の各々の頭頂部に記載されている「NC」「NO」の表記は、それぞれ「ノーマル・クローズ」「ノーマルオープン」の略記であり、それぞれのバルブが非作動時(ノーマル時)には「閉」(クローズ)となっているか、或は「開」(オープン)となっているかを示す指標である。
【0030】
一方、逆止弁NV1~4は、各種の配管中を流れる流体の逆流を防止するための逆流防止弁である。逆止弁は、配管中を流れる流体の背圧を利用してその弁体を可動させ、流体が流路方向とは逆に流れることを防止する構造となっている。一般に、逆止弁は逆止め弁やチャッキ弁などとも呼称され、ポペット式やリフト式など各種の形式があるが、本装置においては何れの形式の逆止弁もその使用が可能である。
【0031】
なお、本装置1において使用されている各バルブは、VL1の電動ボールバルブを除き、逆流防止機能が付加されていない単純な自動制御バルブなので、システム保全の観点からこのような逆止弁の追加設置が必要となっている。それ故、本装置内の各バルブをVL1と同様の逆流防止機能付きの大型かつ高価・高機能の自動制御バルブ(例えば、前述の電動ボールバルブや、エアーオペレート・バルブ(別途圧搾空気配管を接続してバルブを制御))に置き換えた場合には、これらの逆止弁の付加設置を省略することができる。
【0032】
バルブ切換制御回路CNTは、本装置内の各バルブの開閉制御を担うコントロール回路であり、マイクロプロセッサ(μCPU)や、ROM、RAMなどの各種メモリ回路、及び各種の電子部品回路から構成されている(何れも図示せず)。また、CNTの機能をさらに高機能化させ高度の制御を可能とすべく、ハードディスクなどの高集積度のメモリ類をその内部に備えるようにしても良い。なお、CNTには各種の操作指示を入力するための各種スイッチや、キーボードの類、或は本装置の動作ステイタスを示すための表示パネル類や警報ランプ類などが具備されていることは言うまでもない。
【0033】
ミキサーにおけるミキシング処理の進行中、CNTからは各バルブVL1~10に宛てて、それぞれの開閉動作を制御する制御信号11~20(第1図中のCNTから矢印で引き出されているマル囲み数字番号)が適宜出力される。したがって、CNTと各バルブとの間は、これらの電気制御信号を導通するためのケーブルなどで接続されている。但し、本装置の内部配線の簡略化やメンテナンス容易化の観点から、例えば、微弱電波や赤外線などの無線媒体を使用してこれらの制御信号を、CNTから各バルブまで伝達するようにしても良い。
【0034】
なお、以上に説明した各構成部位の他にも本装置1には、例えば、装置各部が必要とする電源を供給する電源供給部や、本装置のオペレータが使用する操作・表示部、処理動作中にエラーや障害が発生した時にそれを報知するアラーム出力部など多くの関係部位が含まれる。しかしながら、それらの部位は本発明の骨子とは直接的な関係が無いため、その記載並びに説明は省略する。
【0035】
上記に述べた本装置1の各構成部位は、装置筐体の内部に収納設置され、互いに配管などによって接続されることになる。ちなみに、本装置1は、その装置収納筐体の選択によって様々な外観を取り得ることが可能であるが、例えば、前述の第2図(従来の業務用食材ミキサーの外観写真)において、その向かって左側に示される制御ボックス筐体のような形で本装置1を実現しても良い。
【0036】
(1-2)本装置における各主要構成部位の接続関係
次に、上記で述べた各主要構成部位の本装置筐体内における互いの接続関係について説明を行う。本装置1を構成する各部位は、前述のように本装置の筐体内、或はその筐体盤面や壁面に取り付けられ、各種の配管やケーブルにより互いに連結されている。なお、接栓CN1~8までの各コネクタ類は、ミキサーやチラーユニットなどの外部機器とパイプホース類を介して結合されるため、各パイプホース類の脱着時の利便性・迅速性を考慮して本装置筐体の盤面や側壁面、或は背面などに設けられていることは言うまでもない。
【0037】
先ず、第1図に示す通り接栓CN1からの配管は、本装置の筐体内において3分岐され、それぞれがVL1、VL3、VL4の各バルブの一端に接続される。前述の通り、本装置外部においてCN1には、パイプホースを介してミキサーの攪拌容器ジャケットの上側接栓a31が接続されている。なお、CN1からの配管の一端に圧力計PIが接続されているが、これはミキサーの攪拌容器ジャケットに供給される加熱用スチームの圧力を確認するためであり、本発明の骨子とは無関係であるためその説明は省略する。また、同様の趣旨からPIの設置位置は、その機能が達成されれば特に問題は無く第1図に記載された位置に限定されるものではない。
【0038】
続いて、ボールバルブVL1の他端には縦続してVL2の一端が接続され、さらにVL2の他端は接栓CN3に接続される。これによって、この配管路を経由して本装置外部のスチーム発生装置(図示せず)からミキサーの撹拌容器ジャケット部へ加熱用のスチームが供給されることになる。
【0039】
一方、バルブVL3の他端は、接栓CN4に接続され、係る配管経路を経由しミキサーの撹拌容器ジャケット部から、冷却に使用された後の通常水の排出が行われる。また、バルブVL4の他端には縦続して逆止弁NV1の一端が接続され、さらにNV1の他端にはCN5が接続される。これによって、ミキサーの撹拌容器ジャケットから冷却に使用された後のチラー冷却水のチラーユニットへの還流配管路が形成される。
【0040】
続いて、接栓CN2からの配管について説明を行う。なお、CN2にはパイプホースを介してミキサーの攪拌容器ジャケットの下側接栓a32が接続されていることは言うまでもない。先ず、CN2からの配管路は本装置の筐体内で4分岐され、それぞれが、逆止弁NV3、NV4、バルブVL8、VL10のそれぞれの一端に接続される。
【0041】
NV3の他端には縦続してバルブVL6の一端が接続され、VL6の他端は接栓CN6に接続される。すなわち、この配管経路を通してミキサーの撹拌容器ジャケットへ冷却用の通常水が供給される。同様に、NV4の他端には縦続してVL7の一端が接続され、VL7の他端はCN7に接続される。この配管経路を経由してミキサーの撹拌容器ジャケットへチラー冷却水がチラーユニットから供給されることになる。
【0042】
一方、バルブVL8の他端はスチームトラップSTの一端に接続され、当該STの他端はVL9の一端に接続され、VL9の他端はCN8に接続される。これによって、攪拌容器ジャケットの加熱に利用された残余スチームやドレインを外部に排出する配管経路が形成される。なお、VL10の他端はVL9の他端と共にCN8に接続されている。これは前述のように、ミキサーにおける処理を終了した際にジャケット内の残留水やドレインを全て外部に排出するため、スチームトラップSTを通る配管経路のバイパス配管路を設けるためである。
【0043】
さらに、接栓CN5からの配管は筐体内で分岐し逆止弁NV2の一端に接続され、NV2の他端は縦続してVL5の一端に接続される。そして、VL5の他端は接栓CN7に接続されている。これは、前述のように、チラーユニットから供給されたチラー冷却水をミキサーで使用することなく、単にチラーユニットに還流するバイパス配管路を設けるためである。
【0044】
このようなチラーユニット冷却水のバイパス配管路を設けることによって、水をミキサーに供給することなくチラーユニット内のみで還流させておくことが可能となる。すなわち、このバイパス配管路のバルブVL5を開き、同時にバルブVL4、7を閉じることにより、チラーユニットを用いて予め冷却水をチラーユニット内で循環させ所定温度にまで冷却/加熱しておくことができる。これによって、ミキサー撹拌容器の冷却を実施する段になってから、バルブVL5を閉じてVL4、7を開き、予め冷却/加熱した水をミキサーに供給することにより短時間で攪拌容器ジャケットの冷却/加熱が可能となる。
【0045】
(2)本発明における各バルブの動作シーケンス
本装置1のミキシング処理動作中の動作シーケンスについて以下に説明を行う。
(2-1)ミキサーの撹拌容器ジャケットをスチームで加熱する場合
攪拌容器ジャケットをスチームにより所定の温度に加熱する場合、バルブ切換制御回路CNTは、各々のバルブに対して次のよう開閉制御信号を出力する。
VL1 VL2 VL3 VL4 VL5 VL6 VL7 VL8 VL9 VL10
調整開 開 閉 閉 開 閉 閉 開 開 閉
【0046】
これによって、外部のスチーム発生装置(図示せず)からのスチームは。接栓CN3から本装置に入力し、バルブVL2、VL1を経由して接栓CN1を通り、所定のパイプホースを介してミキサーの攪拌容器ジャケットの上側接栓31に供給される。なお、ジャケット部の温度上昇を調整するため、ボールバルブVL1のバルブ開度が調整され、バルブを通過するスチームの流量が適宜コントロールされることは言うまでもない。
【0047】
また、ジャケット部の加熱処理に用いられたスチームは、ジャケットの下側接栓32からミキサー外部に排出され、所定のパイプホースを経由して、接栓CN2を通り本装置に入力される。そして、バルブVL8、スチームトラップST、バルブVL9の配管路を経由し、接栓CN8に至り本装置から排出される。なお、排出スチーム中のドレインは、STにより分離され、同じくCN8から外部に排出されるのである。
【0048】
なお、実際の機器操作においては、ミキサーに供給されるスチーム圧を利用してジャケット内の残留水やドレインを強制的に排出すべく、スチーム供給開始時の数秒間はバルブVL10を開いておく。そして、加熱効率を高めるため、スチームによるドレイン強制排水から所定時間の経過後にバルブVL8~10を閉じ、ジャケットからのスチームの逸失を防いで加熱処理を進めるようになっている。
【0049】
ちなみに、ミキサーの攪拌容器ジャケットに対するスチームの供給を、ジャケット上側の接栓31から行い、その排出を下側の接栓32から行うは次のような合理的理由からである。すなわち、第4図(b)に示すように、ジャケット部の下側接栓a32から加熱用のスチームを吹き込み、その回収を上側接栓a31から行った場合、スチームはジャケットa3内で急速に上昇するのでジャケット部に吹き込まれたスチームは、ジャケット部全体を万遍なく加熱しないうちに外部へ排出されてしまい加熱効率が著しく低下するためである。
【0050】
(2-2)ミキサーの撹拌容器ジャケットを通常水で冷却する場合
攪拌容器のジャケットを通常(常温)の水で冷却する場合には、バルブ切換制御回路CNTは、各バルブに対して次のよう開閉制御信号を出力する。
VL1 VL2 VL3 VL4 VL5 VL6 VL7 VL8 VL9 VL10
閉 閉 開 閉 開 開 閉 閉 閉 閉
【0051】
これによって、装置外部から供給される通常水は、接栓CN6を通りバルブVL6、逆止弁NV3を通過し、接栓CN2から所定のホースパイプを介してミキサーの攪拌容器ジャケットの下側接栓a32に供給される。一方、ジャケットの冷却に使用された後の通常水は、ジャケットの上側接栓a31から回収され、所定のホースパイプを介して本装置1の接栓CN1に入力される。そして、CN1から入力した冷却使用後の常温水は、然る後にバルブVL3を経由して、接栓CN4を通り所定のホースパイプを介して外部に排出されるのである。
【0052】
(2-3)撹拌容器ジャケットをチラーユニットからの冷却水で冷却する場合
ミキサーの攪拌容器ジャケットをチラーユニットからの冷却水(チラー冷却水)を利用して冷却する場合は、バルブ切換制御回路CNTは、各バルブに対して次のよう開閉制御信号を出力する。
VL1 VL2 VL3 VL4 VL5 VL6 VL7 VL8 VL9 VL10
閉 閉 閉 開 閉 閉 開 閉 閉 閉
【0053】
これによって、装置外部のチラーユニットから供給される冷却水は、所定のホースパイプを介して接栓CN7を通り、バルブVL7、逆止弁NV4を通過し、接栓CN2からホースパイプを介してミキサーの攪拌容器ジャケットの下側接栓a32に供給される。一方、ジャケットの冷却に使用された後のチラー冷却水は、ジャケットの上側接栓a31から回収され、所定のホースパイプを介して本装置1の接栓CN1に入力される。
【0054】
そして、CN1から本装置に入力された使用後のチラー冷却水は、然る後にバルブVL4、逆止弁NV1を経由して、接栓CN5を通り所定のホースパイプを介してチラーユニットに還流されるのである。なお、チラーユニットを用いてミキサーの冷却を行う場合には、前述のようにバルブVL5を閉じ、チラーユニット冷却水のバイパス配管路を閉じておくことは言うまでもない。
【0055】
なお、上記の説明ではチラーユニットを用いてミキサーの冷却を行う場合を例にとって説明を行ったが、逆にチラーユニットで高水温の温水を作り、これを用いてミキサーの撹拌容器ジャケットの加熱・保温を行う場合も、上記と同様のバルブの開閉制御プロセスを踏むものである。
【0056】
(2-4)撹拌容器ジャケット内のドレイン開放時
ミキサーの攪拌容器ジャケット内の残留水やドレインなどを全て排出する場合(ドレイン開放時)は、バルブ切換制御回路CNTは、各バルブに対して次のよう開閉制御信号を出力する。
VL1 VL2 VL3 VL4 VL5 VL6 VL7 VL8 VL9 VL10
閉 閉 閉 閉 開 閉 閉 閉 閉 開
これによって、ミキシング処理の終了時などにジャケット内に残った残留水やドレインなどを全て排出するのである。
【0057】
なお、ミキサーの攪拌容器ジャケットに通常水やチラーユニット冷却水(或は加熱水)などの液体を供給する場合は、スチーム供給時とは逆にジャケット下側の接栓a32から行い、その排出を上側の接栓a31から行うのは次のような理由からである。すなわち、第4図(c)に示すように、ジャケット部の上側接栓から液体を供給し、その回収を下側接栓から行った場合、液体は重力により自然落下するので、ジャケット部に供給された液体は、ジャケット部全体を万遍なく冷却或は加熱しない内に排出されてしまい、冷却/加熱効率が低下するためである。
【0058】
以上に説明したように、本発明によれば食材用ミキサーに入出力される加熱/冷却用各種媒体の導通パイプホースの取り付け、或は取り外し作業を行うことなく、これらの媒体が導通するパイプ配管路に設けた複数のバルブの開閉切換制御を行うことにより達成できる。これによって、ミキシング作業の効率化が実現でき、設定した加熱/冷却温度の維持が容易となる。
【0059】
なお、本発明の実施形態は、以上に説明した実施例に限定されるものではなく、例えば、各々の実施例を構成する各部位の形状や配置或いはその素材などは、本発明の趣旨を逸脱することなく、現実の実施態様に即して適宜変更ができるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明の構成は、乳製品業界や製菓業界をはじめとして、加熱/冷却を伴う食材の撹拌・混練を必要とする各種の食品製造業界においてその利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【
図1】本発明によるバルブ切換装置の概要構成を示すブロック図である。
【
図2】食材用の大型業務用ミキサーの一例を示す外観写真である。
【
図3】係るミキサーによるミキシング処理の様子を表した概念図である。
【
図4】ミキサー撹拌容器の加熱/冷却用ジャケットの構造を表す概念図である。
【符号の説明】
【0062】
1 …本発明に基づくバルブ切換装置
CN1~8 …気体・液体の入出力用接栓(コネクタ)
VL1~10…自動制御バルブ
NV1~4 …逆止弁
ST …スチームトラップ
CNT …バルブ切換制御回路
a …撹拌容器
a1 …撹拌容器開閉蓋
a2 …回転軸
a3 …撹拌容器加熱/冷却用ジャケット
a31 …加熱/冷却用ジャケット上側接栓
a32 …加熱/冷却用ジャケット下側接栓
b …回転刃
c …回転駆動部
d …制御部