(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129785
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】バッテリパックとその手動サービスディスコネクト、バッテリの保護方法
(51)【国際特許分類】
H01R 13/71 20060101AFI20240919BHJP
H01M 50/588 20210101ALI20240919BHJP
H01M 50/296 20210101ALI20240919BHJP
H01M 50/59 20210101ALI20240919BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
H01R13/71
H01M50/588 101
H01M50/296
H01M50/59
H02J7/00 S
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023213902
(22)【出願日】2023-12-19
(31)【優先権主張番号】202310234374.9
(32)【優先日】2023-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】507357232
【氏名又は名称】株式会社AESCジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】楊 明平
(72)【発明者】
【氏名】何 亞飛
【テーマコード(参考)】
5E021
5G503
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5E021FA03
5E021FB20
5E021FC27
5E021KA08
5E021MA24
5G503AA01
5G503AA07
5G503BA01
5G503BB01
5G503CC08
5G503DA08
5G503FA06
5G503FA16
5G503GA11
5G503GD04
5H040AA06
5H040AS07
5H040AY08
5H040NN01
5H043AA04
5H043AA13
5H043GA23
5H043GA25
5H043LA02D
5H043LA24D
(57)【要約】 (修正有)
【課題】バッテリパックとその手動サービスディスコネクト、バッテリの保護方法が提供される。
【解決手段】手動サービスディスコネクトは、ベースアセンブリと、上部カバーアセンブリと、を含む。ベースアセンブリは、ベース本体202と、ベース本体上に絶縁固定された2つの第1の高電圧端子と、ベース本体ベース本体上に絶縁固定された2つの第2の高電圧端子を含む。上部カバーアセンブリは、上部カバー本体102と、上部カバー本体上に固定され、2つの第1の高電圧端子に対応する2つの第3の高電圧端子13と、上部カバー本体上に固定され、2つの第2の高電圧端子に対応する2つの第4の高電圧端子14と、を備える。2つの第3の高電圧端子は電気的に接続され、2つの第4の高電圧端子は電気的に接続される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースアセンブリと、上部カバーアセンブリと、を備え、
前記ベースアセンブリは、ベース本体と、前記ベース本体上に絶縁固定された2つの第1の高電圧端子と、前記ベース本体上に絶縁固定された2つの第2の高電圧端子と、を含み、
前記上部カバーアセンブリは、上部カバー本体と、前記上部カバー本体上に固定され、前記2つの第1の高電圧端子に対応し、電気的に接続された2つの第3の高電圧端子と、前記上部カバー本体上に固定され、前記2つの第2の高電圧端子に対応し、電気的に接続された2つの第4の高電圧端子と、を含み、
前記上部カバーアセンブリが前記ベースアセンブリと係合すると、前記2つの第1の高電圧端子は前記2つの第3の高電圧端子を介して電気的に接続され、前記2つの第2の高電圧端子は前記2つの第4の高電圧端子を介して電気的に接続される、手動サービスディスコネクト。
【請求項2】
前記ベースアセンブリは、前記ベース本体上に絶縁固定された2つの第1の連動端子をさらに備え、
前記上部カバーアセンブリは、前記上部カバー本体上に固定され、前記2つの第1の連動端子に対応し、電気的に接続された2つの第2の連動端子をさらに備え、
前記上部カバーアセンブリが前記ベースアセンブリと係合すると、前記2つの第1の連動端子が前記2つの第2の連動端子を介して電気的に接続される、請求項1に記載の手動サービスディスコネクト。
【請求項3】
前記第1の連動端子と前記第2の連動端子の長さの合計は、前記第1の高電圧端子と前記第3の高電圧端子の長さの合計、前記第2の高電圧端子と前記第4の高電圧端子の長さの合計の少なくとも一方よりも短い、請求項2に記載の手動サービスディスコネクト。
【請求項4】
前記2つの第1の高電圧端子は互いに平行であり、前記2つの第2の高電圧端子は互いに平行であり、前記2つの第3の高電圧端子は互いに平行であり、前記2つの第4の高電圧端子は互いに平行である、請求項2に記載の手動サービスディスコネクト。
【請求項5】
前記2つの第1の連動端子は互いに平行であり、前記2つの第2の連動端子は互いに平行である、請求項2に記載の手動サービスディスコネクト。
【請求項6】
前記2つの第1の高電圧端子のうちの一方と、前記2つの第2の高電圧端子のうちの一方は互いに平行であり、前記2つの第1の高電圧端子とのうちの他方と、前記2つの第2の高電圧端子のうちの他方は互いに平行である、
及び又は前記2つの第3の高電圧端子のうちの一方と、前記2つの第4の高電圧端子のうちの一方は互いに平行であり、前記2つの第3の高電圧端子とのうちの他方と、前記2つの第4の高電圧端子のうちの他方は互いに平行である、請求項4に記載の手動サービスディスコネクト。
【請求項7】
前記ベースアセンブリは、前記ベース本体上に絶縁固定された少なくとも2つの第1の低電圧端子をさらに備え、
前記上部カバーアセンブリは、前記上部カバー本体上に固定され、前記2つの第1の低電圧端子に対応し、電気的に接続された2つの第2の低電圧端子をさらに備え、
前記上部カバーアセンブリが前記ベースアセンブリと係合すると、前記2つの第1の低電圧端子は前記2つの第2の低電圧端子を介して電気的に接続される、請求項2乃至6のいずれか一項に記載の手動サービスディスコネクト。
【請求項8】
前記第1の連動端子と前記第2の連動端子の長さの合計は、前記第1の低電圧端子と前記第2の低電圧端子の長さの合計よりも短い、請求項7に記載の手動サービスディスコネクト。
【請求項9】
前記第1の低電圧端子と前記第2の低電圧端子の長さの合計は、前記第1の高電圧端子と前記第3の高電圧端子の長さの合計、前記第2の高電圧端子と前記第4の高電圧端子の長さの合計の少なくとも一方よりも短い、請求項7に記載の手動サービスディスコネクト。
【請求項10】
高電圧正極回路に接続された高電圧正極と、高電圧負極回路に接続された高電圧負極と、を含むバッテリユニットと、
請求項1に記載の手動サービスディスコネクトであって、前記2つの第1の高電圧端子のうちの前記1つは前記高電圧正極に接続され、前記2つの第2の高電圧端子のうちの前記1つは前記高電圧負極に接続された手動サービスディスコネクトと、
を備え、
前記上部カバーアセンブリが前記ベースアセンブリと係合すると、前記2つの第1の高電圧端子が前記2つの第3の高電圧端子を介して電気的に接続されて前記高電圧正極回路を導通し、前記2つの第2の高電圧端子が前記2つの第4の高電圧端子を介して電気的に接続されて前記高電圧負極回路を導通して高電圧ループを形成し、
前記上部カバーアセンブリが前記ベースアセンブリから分離されると、前記高電圧正極回路が接続解除され、前記高電圧負極回路が接続解除される、バッテリパック。
【請求項11】
前記バッテリパックは、前記2つの第1の連動端子が接続されたバッテリ管理システムをさらに備え、
前記上部カバーアセンブリが前記ベースアセンブリと係合すると、前記2つの第1の連動端子が前記2つの第2の連動端子を介して電気的に接続されて高電圧連動ループを形成し、
前記上部カバーアセンブリが前記ベースアセンブリから分離されると、前記高電圧連動ループが接続解除される、
及び又は前記上部カバーアセンブリが前記ベースアセンブリと係合すると、前記2つの第1の低電圧端子が前記2つの第2の低電圧端子を介して電気的に接続されて低電圧電源ループを形成し、前記低電圧電源ループは、前記高電圧ループ上に配置されたスイッチング装置に電力を供給して、前記スイッチング装置を閉じるように構成され、
前記上部カバーアセンブリが前記ベースアセンブリから分離されると、前記低電圧電源ループが接続解除され、前記高電圧ループの接続解除がトリガされる、請求項10に記載のバッテリパック。
【請求項12】
前記低電圧電源ループは、KL30ループ又はKL31ループである、請求項11に記載のバッテリパック。
【請求項13】
前記上部カバーアセンブリを前記ベースアセンブリから分離すると、前記高電圧正極回路が接続解除され、前記高電圧負極回路が接続解除されることを含む、
及び又は前記上部カバーアセンブリを前記ベースアセンブリから分離した後、前記高電圧正極回路を接続解除する前記ステップ及び前記高電圧負極回路を接続解除する前に、前記方法は、
高電圧連動ループを接続解除し、バッテリ管理システムをトリガして高電圧制御信号を生成し、前記高電圧制御信号を提供して前記高電圧ループの接続解除を制御することをさらに含む、請求項10に記載のバッテリパックに応用されたバッテリの保護方法。
【請求項14】
前記上部カバーアセンブリを前記ベースアセンブリから分離した後、前記高電圧正極回路を接続解除する前記ステップ及び前記高電圧負極回路を接続解除する前に、前記方法は、
前記高電圧ループを接続解除するために、低電圧電源ループを接続解除してバッテリ管理システムなどのコントローラとバッテリ管理システムのうちの少なくとも1つへの電力供給を停止することをさらに含む、請求項13に記載のバッテリの保護方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリ制御の技術分野に関し、特に、バッテリパック、その手動サービスディスコネクト、及びバッテリの保護方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車の感電保護は、
図1に示すように、バッテリの正極又は負極の近くに手動サービスディスコネクト(Manuel Service Disconnect、以下MSDという)を追加することによって実現される。ここで、1及び2は、ベースアセンブリ上の2つの高電圧端子である。設置及びメンテナンス中、オペレータがMSDのプラグを抜き、MSDの上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されるため、ベースアセンブリの2つの高電圧端子(1、2)が上部カバーアセンブリの2つの高電圧端子から切り離される。これにより、高電圧ループを遮断し、作業者の感電を防止する機能を実現する。
【0003】
しかしながら、従来技術の欠点は、MSDの上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されるとき、
図2に示す負極のように、バッテリパックの一方の電極のみが接続解除される可能性があることである。バッテリパックの正極とバッテリケースとの間が接続されている(
図2の破線)場合、絶縁異常が発生した場合、バッテリパックの正極と負極との間にはなおも電位差が存在し、オペレータが感電する危険性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、バッテリを取り外しても感電リスクが依然として存在するという従来技術における手動サービスディスコネクトの欠点を克服するために、バッテリパック、その手動サービスディスコネクト(MSD)、及びバッテリの保護方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の技術的解決策によって上記の技術的問題を解決する。
【0006】
第1の態様では、本発明は、ベースアセンブリと、上部カバーアセンブリと、を備える手動サービスディスコネクトを提供する。ベースアセンブリは、ベース本体と、ベース本体上に絶縁固定された2つの第1の高電圧端子と、ベース本体ベース本体上に絶縁固定された2つの第2の高電圧端子と、を含む。上部カバーアセンブリは、上部カバー本体と、上部カバー本体上に固定され、2つの第1の高電圧端子に対応する2つの第3の高電圧端子と、上部カバー本体上に固定され、2つの第2の高電圧端子に対応する2つの第4の高電圧端子と、を備える。2つの第3の高電圧端子は電気的に接続され、2つの第4の高電圧端子は電気的に接続される。上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、2つの第1の高電圧端子が2つの第3の高電圧端子を介して電気的に接続されて2つの第2の高電圧端子が2つの第4の高電圧端子を介して電気的に接続される。
【0007】
好ましくは、ベースアセンブリは、ベース本体上に絶縁固定された2つの第1の連動端子をさらに含む。上部カバーアセンブリは、上部カバー本体上に固定され、2つの第1の連動端子に対応する2つの第2の連動端子を含み、2つの第2の連動端子は電気的に接続される。上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、2つの第1の連動端子が2つの第2の連動端子を介して電気的に接続される。
【0008】
好ましくは、第1の連動端子と第2の連動端子の長さの合計は、第1の高電圧端子と第3の高電圧端子の長さの合計よりも短い。及び/又は第1の連動端子と第2の連動端子の長さの合計は、第2の高電圧端子と第4の高電圧端子の長さの合計よりも短い。
【0009】
好ましくは、2つの第1の高電圧端子は互いに平行であり、2つの第2の高電圧端子は互いに平行であり、2つの第3の高電圧端子は互いに平行であり、2つの第4の高電圧端子は互いに平行であり、及び/又は2つの第1の連動端子は互いに平行であり、2つの第2の連動端子は互いに平行である。
【0010】
好ましくは、2つの第1の高電圧端子のうちの一方と、2つの第2の高電圧端子のうちの一方は互いに平行であり、2つの第1の高電圧端子のうちの他方と、2つの第2の高電圧端子のうちの他方は互いに平行であり、及び/又は2つの第3の高電圧端子のうちの一方と、2つの第4の高電圧端子のうちの一方は互いに平行であり、2つの第3の高電圧端子のうちの他方と、2つの第4の高電圧端子のうちの他方は互いに平行である。
【0011】
好ましくは、ベースアセンブリは、ベース本体上に絶縁固定された少なくとも2つの第1の低電圧端子をさらに含む。また、上部カバーアセンブリは、2つの第1の低電圧端子に対応して上部カバー本体上に固定された2つの第2の低電圧端子を備え、2つの第2の低電圧端子は電気的に接続される。上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、2つの第1の低電圧端子が2つの第2の低電圧端子を介して電気的に接続される。
【0012】
好ましくは、第1の連動端子と第2の連動端子の長さの合計は、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計よりも短い。及び/又は第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計は、第1の高電圧端子と第3の高電圧端子の長さの合計よりも短い。
及び/又は第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計は、第2の高電圧端子と第4の高電圧端子の長さの合計よりも短い。
【0013】
第2の態様において、本発明は、バッテリパックを提供し、バッテリパックは、バッテリユニットを含む。バッテリユニットは、高電圧正極と高電圧負極とを含み、高電圧正極は高電圧正極回路に接続され、高電圧負極は高電圧負極回路に接続される。バッテリパックは、上記のような手動サービスディスコネクトを含み、2つの第1の高電圧端子のうちの一方は高電圧正極に接続され、2つの第2の高電圧端子のうちの一方は高電圧負極に接続される。上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、2つの第1の高電圧端子は2つの第3の高電圧端子を介して電気的に接続されて、高電圧正極回路を導通し、2つの第2の高電圧端子は2つの第4の高電圧端子を介して電気的に接続されて、高電圧負極回路を導通して、高電圧ループを形成する。上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、高電圧正極回路が接続解除され、高電圧負極回路が接続解除される。
【0014】
好ましくは、バッテリパックは、バッテリ管理システムをさらに備え、2つの第1の連動端子はバッテリ管理システムに接続される。上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、2つの第1の連動端子が2つの第2の連動端子を介して電気的に接続されて高電圧連動ループを形成する。上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、高電圧連動ループが接続解除される。
【0015】
好ましくは、上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、2つの第1の低電圧端子が2つの第2の低電圧端子を介して電気的に接続されて低電圧電源ループを形成する。低電圧電源ループは、スイッチング装置に電力を供給して、スイッチング装置を閉じるように構成される。スイッチング装置は、高電圧ループ上に配置される。上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、低電圧電源ループが接続解除され、高電圧ループの接続解除がトリガされる。
【0016】
好ましくは、低電圧電源ループは、KL30ループ又はKL31ループである。
【0017】
第3の態様において、本発明は、上記のバッテリパックに適用されるバッテリの保護方法を提供する。バッテリの保護方法は、上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、高電圧正極回路が接続解除され、高電圧負極回路が接続解除されることを含む。
【0018】
好ましくは、上部カバーアセンブリをベースアセンブリから分離するステップの後、高電圧正極回路を接続解除するステップ及び高電圧負極回路を接続解除するステップよりも前に、この方法は、高電圧連動ループが接続解除され、バッテリ管理システムがトリガされて高電圧制御信号を生成し、高電圧制御信号は高電圧ループの接続解除を制御するために提供されることをさらに含む。
【0019】
好ましくは、上部カバーアセンブリをベースアセンブリから分離するステップの後、高電圧正極回路を接続解除するステップ及び高電圧負極回路を接続解除するステップよりも前に、この方法は、低電圧電源ループが接続解除され、スイッチング装置及び/又はバッテリ管理システムへの電力供給が停止され、高電圧ループが接続解除されることをさらに含む。
【0020】
当該分野における常識に基づいて、上述の好ましい条件を自由に組み合わせて本発明の好ましい例を得ることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によって達成される有利な効果は、手動サービスディスコネクトが、ベースアセンブリ及び上部カバーアセンブリ上に合計4レベルの高電圧端子を有することである。上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、手動サービスディスコネクトが使用され、バッテリの正極と負極とがそれぞれ高電圧正極回路と高電圧負極回路とに接続され、高電圧ループが形成される。上部カバーアセンブリがベースアセンブリから接続解除されると、手動サービスディスコネクトにより、同時にバッテリの正極と負極とがそれぞれ高電圧正極回路と高電圧負極回路から切り離されることができ、バッテリの正極及び負極とバッテリケースとの間に異常な絶縁があっても高電圧ループが形成されないため、オペレータの感電リスクが低減され、安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】従来技術における一方向手動サービスディスコネクトの概略構造図である。
【
図2】従来技術における一方向手動サービスディスコネクトの保護回路の概略図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態における手動サービスディスコネクトの第1の構造図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態における手動サービスディスコネクトの第2の構造図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態における手動サービスディスコネクトの第3の構造図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態における手動サービスディスコネクトの第4の構造図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態におけるバッテリパックの保護回路の概略図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態におけるバッテリパックの電源オンオフシーケンス図である。
【
図9】本発明の第3の実施形態におけるバッテリの保護方法の第1の概略フローチャートである。
【
図10】本発明の第3の実施形態におけるバッテリの保護方法の第2の概略フローチャートである。
【
図11】本発明の第3の実施形態におけるバッテリの保護方法の第3の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例の範囲に限定されるものではない。
【0024】
実施形態1
【0025】
本実施形態は、手動サービスディスコネクトを提供する。
図3及び
図4を参照すると、手動サービスディスコネクトは、ベースアセンブリと、上部カバーアセンブリと、を含む。上部カバーアセンブリは、上部カバー101と、上部カバー本体102と、を含む。上部カバー本体102は、ベース本体202に対応して配置される。
【0026】
ベースアセンブリは、ベース本体202と、ベース本体202上に絶縁固定された2つの第1の高電圧端子11と、ベース本体202上に絶縁固定された2つの第2の高電圧端子12と、を含む。
【0027】
上部カバーアセンブリは、上部カバー本体102と、上部カバー本体102上に固定され、2つの第1の高電圧端子11に対応する2つの第3の高電圧端子13と、上部カバー本体102上に固定され、2つの第2の高電圧端子12に対応する2つの第4の高電圧端子14と、を備える。2つの第3の高電圧端子13は電気的に接続され、2つの第4の高電圧端子14は電気的に接続される。
【0028】
上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、2つの第1の高電圧端子11は2つの第3の高電圧端子13を介して電気的に接続され、2つの第2の高電圧端子12は2つの第4の高電圧端子14を介して電気的に接続される。
【0029】
本実施形態では、本実施形態において、手動サービスディスコネクトは、ベースアセンブリ及び上部カバーアセンブリ上に合計4レベルの高電圧端子を有する。使用時、バッテリユニットの高電圧正極は、第1の高電圧端子11及び第3の高電圧端子13を介して高電圧正極回路に接続される。バッテリユニットの高電圧負極は、第2の高電圧端子12及び第4の高電圧端子14を介して高電圧負極回路に接続される。上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、手動サービスディスコネクトにより、バッテリユニットの高電圧正極と高電圧負極とが同時に接続され得る。上部カバーアセンブリがベースアセンブリから接続解除されると、手動サービスディスコネクトにより、バッテリユニットの高電圧正極と高電圧負極とが同時に接続解除され得る。したがって、バッテリパックの高電圧負極とバッテリケース(
図2の点線はバッテリボックスを示す)との間の絶縁異常を回避でき、これにより、バッテリパックの分解や高電圧ループのメンテナンスの安全性が向上する。
【0030】
いわゆる絶縁異常とは、バッテリパックの1つの電極が接続解除された場合に、
図2に示す高電圧負極の接続解除を例にとると、
図1に示す2つの高電圧端子(1、2)の電気的接続が高電圧負極から接続解除されるが、バッテリパックの高電圧正極とバッテリケースの間には依然として通信があり、バッテリパックの正極と負極の間には電位差が存在することを意味する。
【0031】
本実施形態で提供される手動サービスディスコネクトでは、上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、高電圧正極とバッテリパックの高電圧負極とバッテリケースとの間の絶縁異常を回避するために、高電圧正極回路と高電圧負極回路とが同時に接続解除される。これにより、メンテナンス中におけるオペレータの感電リスクをさらに効果的に低減することができ、メンテナンス中におけるオペレータの安全性を向上させることができる。
【0032】
いくつかの任意の実施形態において、
図4を参照すると、ベースアセンブリは、ベース本体202上に絶縁固定された2つの第1の連動端子21をさらに含む。
【0033】
上部カバーアセンブリは、上部カバー本体102上に固定され、2つの第1の連動端子21に対応する2つの第2の連動端子22(
図5を参照)をさらに含む。2つの第2の連動端子22は電気的に接続される。
【0034】
上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、2つの第1の連動端子21は2つの第2の連動端子22を介して電気的に接続される。
【0035】
本実施形態において、上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、第1の連動端子21及び第2の連動端子22を含む手動サービスディスコネクトは、バッテリ管理システム(BMS,Battery Management System)回路との高電圧連動ループを形成することができる。上部カバーアセンブリがベースアセンブリから接続解除されると、高電圧連動ループが接続解除され、バッテリ管理システムは高電圧制御信号を生成する。高電圧制御信号は、リレーなどのスイッチング装置の電源を制御及び接続解除するように構成され、リレーなどのスイッチング装置を接続解除することにより、リレーなどのスイッチング装置を含む高電圧ループを接続解除し、それによってさらに感電を防止し、安全性を向上することができる。
【0036】
いくつかの任意の実施形態において、第1の連動端子21と第2の連動端子22の長さの合計は、第1の高電圧端子11と第3の高電圧端子13の長さの合計よりも短い。
【0037】
いくつかの任意の実施形態において、第1の連動端子21の長さは各第1の高電圧端子11の長さよりも短く、各第2の連動端子22の長さは各第3の高電圧端子13の長さと等しく、したがって、第1の連動端子21と第2の連動端子22の長さの合計は、第1の高電圧端子11と第3の高電圧端子13の長さの合計よりも短い。第1の連動端子21と第1の高電圧端子11との長さの差Dは、1mm以上であって良いが、これに限定されない。
【0038】
いくつかの任意の実施形態において、各第2の連動端子22の長さは各第3の高電圧端子13の長さよりも短く、各第1の連動端子21の長さは各第1の高電圧端子11の長さと等しく、したがって、第1の連動端子21と第2の連動端子22の長さの合計は、第1の高電圧端子11と第3の高電圧端子13の長さの合計よりも短い。第1の連動端子21と第3の高電圧端子13との長さの差Dは、1mm以上であって良いが、これに限定されない
【0039】
いくつかの任意の実施形態において、各第1の連動端子21の長さは各第1の高電圧端子11の長さよりも短く、各第2の連動端子22の長さは各第3の高電圧端子13の長さよりも短く、したがって、第1の連動端子21と第2の連動端子22の長さの合計は、第1の高電圧端子11と第3の高電圧端子13の長さの合計よりも短い。
【0040】
本実施形態において、手動サービスディスコネクトがオンになると、つまり、上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、高電圧正極回路が最初に接続され、次に高電圧連動ループが接続される。つまり、高電圧ループは高電圧連動ループよりも先に接続され、高電圧連動ループ上に配置されたバッテリ管理システムなどのコントローラが、高電圧ループ上の電気機器などの負荷に電力を供給し、それによって電気の使用の安全性が確保される。
【0041】
手動サービスディスコネクトが接続解除されると、つまり、上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、高電圧連動ループが最初に接続解除され、次に高電圧正極回路が接続解除されて良い。つまり、高電圧ループは高電圧連動ループよりも後に接続解除され、高電圧連動ループ上に配置されたバッテリ管理システムなどのコントローラは、高電圧ループ上の電気部品などの負荷よりも先に電力を遮断することができる。
【0042】
高電圧連動ループは、高電圧ループの接続状態を検出し、高電圧ループ上の電気部品などの負荷が接続されていないか、又は誤って接続解除されていないかを特定するために使用することができる。手動サービスディスコネクトの上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、第1の高電圧端子11と第3の高電圧端子13が、第1の連動端子21と第2の連動端子22よりも先に接触し、高電圧ループは高電圧連動ループよりも先に接続され、したがって、高電圧連動ループは、高電圧ループが正常に接続されているかどうかを検出することができる。手動サービスディスコネクトの上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離される場合、第1の高電圧端子11と第3の高電圧端子13は、第1の連動端子21と第2の連動端子22よりも後に接続解除され、高電圧ループは高電圧連動ループよりも後に接続解除される。これにより、高電圧連動ループが最初に接続解除され、これにより、最初にバッテリ管理システムをトリガして高電圧制御信号を生成し、リレーの接続解除を制御するため、高電圧ループを接続解除することができる。高電圧ループ内の電流は0又はほぼ0であり、確実に第1の高電圧端子11と第3の高電圧端子13を無電で接続解除する。つまり、上部カバーアセンブリとベースアセンブリは高電圧電力を使用せずに分離されるため、メンテナンス中におけるオペレータの感電リスクをさらに効果的に低減することができ、メンテナンス中におけるオペレータの安全性を向上させることができる。バッテリ管理システムが故障した場合でも、高電圧連動ループが接続解除された後に、2つの高電圧端子が接続解除されるので、高電圧ループは直接接続解除され、これにより、保守員の感電が防止され、安全性がさらに向上し、保守員の安全を強化することができる。
【0043】
いくつかの任意の実施形態において、第1の連動端子21と第2の連動端子22の長さの合計は、第2の高電圧端子11と第4の高電圧端子14の長さの合計よりも短い。
【0044】
いくつかの任意の実施形態において、各第1の連動端子21の長さは各第2の高電圧端子12の長さよりも短く、各第2の連動端子22の長さは各第4の高電圧端子14の長さに等しい。したがって、第1の連動端子21と第2の連動端子22の長さの合計は、第2の高電圧端子12と第4の高電圧端子14の長さの合計よりも短くなる。第1の連動端子21と第2の高電圧端子12との長さの差Dは、1mm以上であって良いが、これに限定されない。
【0045】
ある任意の実施形態において、各第2の連動端子22の長さは各第4の高電圧端子14の長さよりも短く、各第1の連動端子21の長さは各第2の高電圧端子12の長さに等しい。したがって、第1の連動端子21と第2の連動端子22の長さの合計は、第2の高電圧端子12と第4の高電圧端子14の長さの合計よりも短くなる。第2の連動端子22と第4の高電圧端子14との長さの差Dは、1mm以上であって良いが、これに限定されない。
【0046】
いくつかの任意の実施形態において、各第1の連動端子21の長さは各第2の高電圧端子12の長さよりも短く、各第2の連動端子22の長さは各第4の高電圧端子14の長さよりも短い。したがって、第1の連動端子21と第2の連動端子22の長さの合計は、第2の高電圧端子12と第4の高電圧端子14の長さの合計よりも短くなる。
【0047】
本実施形態において、上部カバーアセンブリがベースアセンブリに接続されると、高電圧負極回路が最初に接続され、次に高電圧連動ループが接続される。つまり、高電圧ループは高電圧連動ループよりも先に接続され、高電圧連動ループ上に配置されたバッテリ管理システムなどのコントローラは、高電圧ループ上の電気機器などの負荷に電力を供給し、電気の使用の安全性を確保することができる。上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、高電圧連動ループが最初に接続解除され、次に高電圧負極ループが接続解除されることができる。つまり、高電圧ループが高電圧連動ループよりも後に接続解除され、高電圧連動ループ上に配置されたバッテリ管理システムなどのコントローラは、高電圧ループ上の電気機器などの負荷よりも先に電力を遮断することができる。
【0048】
高電圧連動ループは、高電圧ループの接続状態を検出し、高電圧ループ上の電気部品などの負荷が接続されていないか、又は誤って接続解除されていないかを特定するために使用することができる。手動サービスディスコネクトの上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、第2の高電圧端子12と第4の高電圧端子14が、第1の連動端子21と第2の連動端子22よりも先に接触し、高電圧ループは高電圧連動ループよりも先に接続され、したがって、高電圧連動ループは、高電圧ループが正常に接続されているかどうかを検出することができる。手動サービスディスコネクトの上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、第2の高電圧端子12と第4の高電圧端子14は、第1の連動端子21と第2の連動端子22よりも後に接続解除され、高電圧ループは高電圧連動ループよりも後に接続解除されるため、高電圧連動ループが最初に接続解除され、これにより、最初にバッテリ管理システムをトリガして高電圧制御信号を生成し、高電圧ループの接続解除を制御することができる。高電圧ループ内の電流は0又はほぼ0であり、確実に第2の高電圧端子12と第4の高電圧端子14を無電で接続解除する。つまり、上部カバーアセンブリとベースアセンブリは高電圧電力を使用せずに分離されるため、メンテナンス中におけるオペレータの感電リスクが効果的に低減され、メンテナンス中におけるオペレータの安全性を向上することができる。バッテリ管理システムが故障した場合でも、高電圧連動ループが接続解除された後に、2つの高電圧端子が接続解除されるので、高電圧ループは直接接続解除され、これにより、保守員の感電が防止され、安全性がさらに向上し、保守員の安全が強化される。
【0049】
いくつかの任意の実施形態において、第1の連動端子21と第2の連動端子22の長さの合計は、第1の高電圧端子11と第3の高電圧端子13の長さの合計よりも短い。したがって、高電圧ループは高電圧連動ループよりも先に接続され、高電圧連動ループよりも後に接続解除される。
【0050】
さらに、第1の連動端子21と第2の連動端子22の長さの合計も、第2の高電圧端子12と第4の高電圧端子14の長さの合計よりも短い。したがって、高電圧ループは高電圧連動ループよりも先に接続され、高電圧連動ループよりも後に接続解除される。
【0051】
各第1の連動端子21の長さは各第1の高電圧端子11の長さよりも短い。又は各第2の連動端子22の長さは各第3の高電圧端子13の長さよりも短い。そして、各第1の連動端子21の長さは各第2の高電圧端子12の長さよりも短い。又は各第2の連動端子22の長さは各第4の高電圧端子14の長さよりも短い。
【0052】
本実施形態において、上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、高電圧正極回路と高電圧負極回路が最初に接続され、次に高電圧連動ループに接続される。つまり、高電圧ループは高電圧連動ループよりも先に接続される。
【0053】
上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離される場合、高電圧連動ループが最初に接続解除され、次に高電圧正極回路と高電圧負極回路が接続解除され、その後、高電圧連動ループ上に配置されたバッテリ管理システムなどのコントローラが、高電圧ループ上の電気機器などの負荷を遮断することができる。
【0054】
高電圧連動ループは、高電圧ループの接続状態を検出し、高電圧ループ上の電気部品などの負荷が接続されていないか、又は誤って接続解除されていないかを特定するために使用することができる。手動サービスディスコネクトの上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、第1の高電圧端子11と第3の高電圧端子13、及び第2の高電圧端子12と第4の高電圧端子14は第1の連動端子21と第2の連動端子22よりも先に接触し、高電圧ループは高電圧連動ループよりも先に接続されるため、高電圧連動ループは、高電圧ループが正常に接続されたかどうかを検出することができる。手動サービスディスコネクトの上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、第1の高電圧端子11と第3の高電圧端子13、及び第2の高電圧端子12と第4の高電圧端子14は第1の連動端子21と第2の連動端子22よりも後に接続解除され、高電圧ループは高電圧連動ループよりも後に接続解除されるため、高電圧連動ループが先に接続解除され、最初にバッテリ管理システムをトリガして高電圧制御信号を生成し、高電圧ループが接続解除するように制御することができる。高電圧ループ内の電流は0又はほぼ0であり、確実に第1の高電圧端子11と第3の高電圧端子13を無電で接続解除し、第2の高電圧端子12と第4の高電圧端子14を無電で接続解除する。つまり、上部カバーアセンブリとベースアセンブリは高電圧電力を使用せずに分離されるため、メンテナンス中におけるオペレータの感電リスクが効果的に低減され、メンテナンス中におけるオペレータの安全性が向上する。バッテリ管理システムが故障した場合でも、高電圧連動ループが接続解除された後に、2つの高電圧端子が接続解除されるので、高電圧ループは直接接続解除され、これにより保守員の感電が防止され、安全性がさらに向上し、保守員の安全が強化される。
【0055】
いくつかの任意の実施形態において、2つの第1の高電圧端子11は互いに平行であり、2つの第2の高電圧端子12は互いに平行であり、2つの第3の高電圧端子13は互いに平行であり、2つの第4の高電圧端子は互いに平行である。
【0056】
いくつかの任意の実施形態において、2つの第1の連動端子21は互いに平行であり、2つの第2の連動端子22は互いに平行である。
【0057】
いくつかの任意の実施形態において、2つの第1の高電圧端子11は互いに平行であり、2つの第2の高電圧端子12は互いに平行であり、2つの第3の高電圧端子13は互いに平行であり、2つの第4の高電圧端子は互いに平行であり、2つの第1の連動端子21は互いに平行であり、2つの第2の連動端子22は互いに平行である。
【0058】
いくつかの任意の実施形態において、2つの第1の高電圧端子11のうちの一方と、2つの第2の高電圧端子12のうちの一方は互いに平行である。2つの第1の高電圧端子11のうちの他方と、2つの第2の高電圧端子12のうちの他方は互いに平行である。
【0059】
いくつかの任意の実施形態において、2つの第3の高電圧端子13のうちの一方と、2つの第4の高電圧端子14のうちの一方は互いに平行である。2つの第3の高電圧端子13のうちの他方と、2つの第4の高電圧端子14のうちの他方は互いに平行である。
【0060】
いくつかの任意の実施形態において、2つの第1の高電圧端子11のうちの一方と、2つの第2の高電圧端子12のうちの一方は互いに平行である。2つの第1の高電圧端子11のうちの他方と、2つの第2の高電圧端子12のうちの他方は互いに平行であり、2つの第3の高電圧端子13のうちの一方と、2つの第4の高電圧端子14のうちの一方は互いに平行である。2つの第3の高電圧端子13のうちの他方と、2つの第4の高電圧端子14のうちの他方は互いに平行である。
【0061】
本実施形態において、手動サービスディスコネクトでは端子が互いに平行に配置されており、これにより、手動サービスディスコネクトの組み立てと製造のコストが効果的に削減され、組み立てと製造の効率が向上する。
【0062】
いくつかの任意の実施形態において、
図3及び
図6を参照すると、ベースアセンブリは、ベース本体202上に絶縁固定された少なくとも2つの第1の低電圧端子31をさらに含む。
【0063】
上部カバーアセンブリは、上部カバー本体102上に固定され、2つの第1の低電圧端子31に対応する2つの第2の低電圧端子32をさらに備え、2つの第2の低電圧端子32は電気的に接続される。
【0064】
上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、2つの第1の低電圧端子31は2つの第2の低電圧端子32を介して電気的に接続され、高電圧負極回路(又は高電圧正極回路)を導通し、低電圧電源ループ(KL30ループ又はKL31ループ)を形成する。低電圧電源ループは、バッテリ管理システムなどのコントローラに電力を直接供給でき、また、高電圧ループ上に設定されているリレーなどのスイッチング装置に電力を供給することもできる。
【0065】
本実施形態において、上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、手動サービスは、KL30ループ又はKL31ループを導通して、低電圧電源ループを形成する。これは、低電圧電源ループが、バッテリ管理システムなどのコントローラに電力を直接供給することができるからである。上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、低電圧電源ループが接続解除され、バッテリ管理システムなどのコントローラがリレーなどのスイッチング装置に高電圧制御信号を送信し、制御リレーなどのスイッチング装置が接続解除されることで、直列に接続されたリレーなどのスイッチング装置の高電圧ループが接続解除されるため、感電がさらに防止され、安全性が向上する。
【0066】
さらに、低電圧電源ループは、リレーなどのスバッテリ管理システムなどのコントローラに電力を供給することもできる。上部カバーアセンブリをベースアセンブリから分離すると、低電圧電源ループが接続解除され、リレーなどのスイッチング装置も接続解除される。したがって、リレーなどのスイッチング装置を含む高電圧ループが接続解除されるので、バッテリ管理システムが故障した場合、リレーなどのスイッチング装置も接続解除され、高電圧ループが接続解除され、高電圧ループの電流がゼロになる。保守員が手動サービスディスコネクトのプラグを抜くと、手動サービスディスコネクトは充電されないため、保守員の感電がさらに防止され、安全性が向上する。
【0067】
いくつかの任意の実施形態において、第1の連動端子21と第2の連動端子22の長さの合計は、第1の低電圧端子31と第2の低電圧端子32の長さの合計よりも短い。
【0068】
いくつかの任意の実施形態において、各第1の連動端子21の長さは各第1の低電圧端子31の長さよりも短く、各第2の連動端子22の長さは各第2の低電圧端子32の長さに等しい。したがって、第1の連動端子21と第2の連動端子22の長さの合計は、第1の低電圧端子31と第2の低電圧端子32の長さの合計よりも短くなる。第1の連動端子21と第1の低電圧端子31との長さの差Dは、1mm以上であって良いが、これに限定されない。
【0069】
いくつかの任意の実施形態において、各第2の連動端子22の長さは各第2の低電圧端子32の長さよりも短く、各第1の連動端子21の長さは第1の低電圧端子31の長さと等しい。したがって、第1の連動端子21と第2の連動端子22の長さの合計は、第1の低電圧端子31と第2の低電圧端子32の長さの合計よりも短くなる。
図5を参照すると、第2の連動端子22と第2の低電圧端子32との長さの差Dは、1mm以上であって良いが、これに限定されない。
【0070】
いくつかの任意の実施形態において、第1の連動端子21の長さは各第1の低電圧端子31の長さよりも短く、各第2の連動端子22の長さは各第2の低電圧端子32の長さよりも短い。したがって、第1の連動端子21と第2の連動端子22の長さの合計は、第2の高電圧端子12と第4の高電圧端子14の長さの合計よりも短くなる。
【0071】
本実施形態において、手動サービスディスコネクトが接続解除される場合、つまり、上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離される場合、高電圧連動ループが最初に接続解除され、次に低電圧電源ループが接続解除されて良い。つまり、高電圧連動ループ上に設定されたバッテリ管理システムなどのコントローラは、高電圧制御信号を送信して高電圧ループを接続解除し、次にリレーなどのスイッチング装置やバッテリ管理システムの電源ループが接続解除される。このようにして、高電圧連動ループ上のバッテリ管理システムなどのコントローラが故障により高電圧制御信号を送信できなくなった場合でも、物理的に電源を遮断して、バッテリ管理システム、リレーなどのスイッチング装置、及びその他の高電圧ループ上の負荷の電源が確かにオフになるようにすることができる。さらに、高電圧連動ループが最初に接続解除されるため、高電圧連動ループ上に配置されたバッテリ管理システムなどのコントローラは高電圧制御信号を送信することができ、まず、高電圧ループの接続解除をソフトに制御して、高電圧ループが接続解除される前に、高電圧ループの電流が確かに0又はほぼ0になるようにすることができる。これにより、手動サービスディスコネクト、リレーなどのスイッチング装置は充電されないので、リレーなどのスイッチング装置、手動サービスディスコネクトなどが接続解除される際のアーク放電を回避することができ、高電圧ループ上の電気装置などの負荷の焼損を回避することができる。
【0072】
高電圧連動ループは、高電圧ループ上のリレーなどのスイッチング装置を制御するために使用することもできる。手動サービスディスコネクトの上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、第1の低電圧端子31と第2の低電圧端子32が、第1の連動端子21と第2の連動端子22よりも先に接触し、低電圧電源ループは高電圧連動ループよりも先に接続されるので、高電圧連動ループは、低電圧電源ループが正常に電力供給しているかどうかを検出することができる。手動サービスディスコネクトの上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されるとき、第1の低電圧端子31と第2の低電圧端子32は第1の連動端子21と第2の連動端子22よりも後に接続解除され、低電圧電源ループは高電圧連動ループよりも後に接続解除されるため、高電圧連動ループが最初に接続解除され、バッテリ管理システムなどのコントローラは、リレーなどのスイッチング装置に高電圧制御信号を送信して、高電圧ループの接続解除をソフトに制御する。高電圧ループの電流は0又はほぼ0であり、手動サービスディスコネクトは充電されないので、手動サービスディスコネクトが接続解除される際のアーク放電を回避することができ、高電圧ループ上の負荷の焼損を回避することができる。さらに、高電圧連動ループ上のバッテリ管理システムなどのコントローラが故障して接続解除制御信号を送信できなかった場合でも、低電圧電源ループは電源供給を停止し、リレーなどのスイッチング装置やバッテリ管理システムなどのコントローラの電源を強制的にオフにすることができるので、保守員の感電が防止され、保守員の安全性を強化することができる。
【0073】
いくつかの任意の実施形態において、第1の低電圧端子31と第2の低電圧端子32の長さの合計は、第1の高電圧端子11と第3の高電圧端子13の長さの合計よりも短い。
【0074】
各第1の低電圧端子31の長さは、各第1の高電圧端子11の長さよりも短い。又は、各第2の低電圧端子32の長さは、各第3の高電圧端子13の長さよりも短い。
【0075】
本実施形態において、上部カバーアセンブリがベースアセンブリに接続されると、最初に高電圧正極回路が接続され、次に低電圧電源ループが接続され、つまり、高電圧ループが低電圧電源ループよりも先に接続され、バッテリ管理システムなどのコントローラやリレーなどのスイッチング装置は、電気の使用の安全性を確保するために高電圧ループ上の電気機器などの負荷に接続される。
【0076】
上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離される場合、低電圧電源ループが最初に接続解除され、次に高電圧正極回路が接続解除される。つまり、高電圧ループは低電圧電源ループよりも後に接続解除され、バッテリ管理システムなどのコントローラやリレーなどのスイッチング装置は、高電圧ループ上の電気機器などの負荷よりも先に接続解除されるため、電気機器などの負荷の焼損を回避し、手動サービスディスコネクトが接続解除される際のアーク放電を回避することができ、安全性をさらに向上させることができる。
【0077】
いくつかの任意の実施形態において、第1の低電圧端子31と第2の低電圧端子32の長さの合計は、第2の高電圧端子12と第4の高電圧端子14の長さの合計よりも短い。
【0078】
各第1の低電圧端子31の長さは、各第2の高電圧端子12の長さよりも短い。又は、各第2の低電圧端子32の長さは、各第4の高電圧端子14の長さよりも短い。
【0079】
本実施形態において、上部カバーアセンブリがベースアセンブリに接続されると、高電圧負極回路が最初に接続され、次に低電圧電源ループが接続される。つまり、高電圧ループは低電圧電源ループよりも先に接続され、バッテリ管理システムなどのコントローラやリレーなどのスイッチング装置は、電気の使用の安全性を確保するため、高電圧ループ上の電気機器などの負荷に接続される。
【0080】
上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、低電圧電源ループが最初に接続解除され、次に高電圧負極回路が接続解除されることができる。つまり、高電圧ループは低電圧電源ループよりも後に接続解除され、バッテリ管理システムなどのコントローラやリレーなどのスイッチング装置は、高電圧ループ上の電気機器などの負荷よりも先に接続解除されるため、電気機器などの負荷の焼損を回避し、手動サービスディスコネクトが接続解除される際のアーク放電を回避することができ、安全性をさらに向上させることができる。
【0081】
いくつかの任意の実施形態において、第1の低電圧端子31と第2の低電圧端子32の長さの合計は、第1の高電圧端子11と第3の高電圧端子13の長さの合計よりも短い。また、第1の低電圧端子31と第2の低電圧端子32の長さの合計も、第2の高電圧端子12と第4の高電圧端子14の長さの合計よりも短い。
【0082】
各第1の低電圧端子31の長さは各第1の高電圧端子11の長さよりも短く、又は、各第2の低電圧端子32の長さは各第3の高電圧端子13の長さよりも短い。そして、各第1の低電圧端子31の長さは各第2の高電圧端子12の長さよりも短く、又は、各第2の低電圧端子32の長さは各第4の高電圧端子14の長さよりも短い。
【0083】
上記と同様に、つまり、高電圧ループは低電圧電源ループよりも先に接続され、バッテリ管理システムなどのコントローラやリレーなどのスイッチング装置は、高電圧ループ上の電気機器などの負荷に接続される。高電圧ループは、低電圧電源ループよりも後に接続解除され、バッテリ管理システムなどのコントローラやリレーなどのスイッチング装置は、高電圧ループ上の電気機器などの負荷よりも先に接続解除される。
【0084】
本実施形態において、上部カバーアセンブリがベースアセンブリに接続されると、高電圧負極回路と高電圧正極回路が最初に接続され、次に低電圧電源ループが接続され、バッテリ管理システムなどのコントローラやリレーなどのスイッチング装置は高電圧ループ上の電気機器などの負荷よりも後に接続され、これにより、電気の使用の安全性が確保される。上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、低電圧電源ループが最初に接続解除され、次に高電圧負極回路と高電圧正極回路が接続解除されることができ、バッテリ管理システムなどのコントローラやリレーなどのスイッチング装置は、高電圧ループ上の電気機器などの負荷よりも先に接続解除されるので、電気機器などの負荷の焼損を回避し、手動サービスディスコネクトが接続解除される際のアーク放電を回避し、安全性をさらに向上させることができる。
【0085】
実施形態2
【0086】
本実施形態は、バッテリパックを提供する。
図7を参照すると、バッテリパックは、バッテリユニットを含み、バッテリユニットは、高電圧正極5と高電圧負極6を含む。高電圧正極5は高電圧正極回路51に接続され、高電圧負極6は高電圧負極回路61に接続される。
【0087】
バッテリパックは、第1の実施形態と同様に手動サービスディスコネクト4を備え、2つの第1の高電圧端子11のうちの一方は高電圧正極5に接続され、2つの第2の高電圧端子12のうちの一方は高電圧負極6に接続される。
【0088】
2つの第1の高電圧端子11のうちの他方は、高電圧正極回路51に接続され、2つの第2の高電圧端子12のうちの他方は高電圧負極回路61に接続される。
【0089】
上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、2つの第1の高電圧端子11は2つの第3の高電圧端子を介して電気的に接続され、高電圧正極回路51を導通し、2つの第2の高電圧端子12は第4の高電圧端子を介して電気的に接続されて、高電圧負極回路61を導通して高電圧ループを形成し、負荷に電力を供給する。
【0090】
上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、高電圧正極回路51が接続解除され、高電圧負極回路61が接続解除される.
【0091】
本実施形態のバッテリパックにおいて、手動サービスディスコネクト4を高電圧正極5と高電圧負極6に同時に接続しても良い。上部カバーアセンブリがベースアセンブリから接続解除されると、高電圧正極回路51と高電圧負極回路61の両方が接続解除され、これにより、メンテナンス中におけるオペレータの感電リスクが低減され、メンテナンス中におけるオペレータの安全性を向上することができる。
【0092】
いくつかの任意の実装方法では、
図7を参照すると、バッテリパックはバッテリ管理システム7をさらに備え、2つの第1の連動端子21は、電池管理システム7に接続される。
【0093】
上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、2つの第1の連動端子21は2つの第2の連動端子を介して電気的に接続され、高電圧連動ループ(HVIL,High Voltage Interlocking Loop)を形成する。
【0094】
上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、高電圧連動ループが接続解除される。
【0095】
本実施形態において、上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、手動サービスディスコネクト4は、バッテリ管理システム7などのコントローラ及びリレー8などのスイッチング装置とともに、高電圧連動ループを形成する。上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、高電圧連動ループが接続解除され、バッテリ管理システム7などのコントローラがリレー8などのスイッチング装置への電源供給を接続解除するため、リレー8などのスイッチング装置が接続解除され、リレー8などのスイッチング装置を含む高電圧ループが接続解除されるので、これにより感電をさらに防止し、安全性を向上させることができる。
【0096】
いくつかの任意の実施形態において、
図7を参照すると、上部カバーアセンブリがベースアセンブリと係合すると、2つの第1の低電圧端子31は2つの第2の低電圧端子を介して電気的に接続されて、低電圧電源ループを形成する。低電圧電源ループは、スイッチング装置に電力を供給してスイッチング装置を閉じるために使用される。スイッチング装置は高電圧ループ上に配置される。
【0097】
低電圧電源ループは、バッテリ管理システムなどのコントローラに電力を直接供給したり、リレーなどのスイッチング装置に電力を供給したりすることができる。リレーなどのスイッチング装置は、高電圧負極回路上、又は高電圧正極回路上、又は高電圧負極回路と高電圧正極回路上にそれぞれ設定される。
【0098】
低電圧電源ループが、バッテリ管理システムなどのコントローラに電力を直接供給する場合、上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、低電圧電源ループが接続解除され、バッテリ管理システムなどのコントローラがリレーなどのスイッチング装置の電源を接続解除するため、リレーなどのスイッチング装置を含む高電圧ループが接続解除される。
【0099】
リレーなどのスイッチング装置が電源を供給する場合、上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、低電圧電源ループが接続解除され、高電圧ループの接続解除がトリガされる。
【0100】
低電圧電源ループは、KL30(低電圧電源ループの正端ループ)ループ又はKL31(低電圧電源ループの負端ループ)ループである。
【0101】
本実施形態において、上部カバーアセンブリがベースアセンブリに接続されると、手動サービスディスコネクト4はKL30ループ又はKL31ループをオンにして、低電圧電源ループを形成する。低電圧電源ループがバッテリ管理システムなどのコントローラに電力を直接供給する場合、上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、低電圧電源ループが接続解除され、バッテリ管理システムなどのコントローラは、リレーなどのスイッチング装置の電源を接続解除する。これにより、リレーなどのスイッチング装置が接続解除され、リレーなどのスイッチング装置を含む高電圧ループが接続解除される。低電圧電源ループがリレー8などのスイッチング装置に電力を供給している場合、上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、低電圧電源ループが接続解除され、リレー8などのスイッチング装置も接続解除されるので、リレー8などのスイッチング装置を含む高電圧ループが接続解除され、バッテリ管理システムが故障した場合、リレーなどのスイッチング装置も確実に接続解除され、感電をさらに防止し、安全性を向上することができる。
【0102】
図8は、バッテリパックの電源オンオフシーケンス図である。手動サービスディスコネクト4が接続解除されると、バッテリパックは、まず高電圧連動ループを接続解除し、次に低電圧電源ループを接続解除し、最後に高電圧正極回路51と高電圧負極回路61を接続解除することにより、感電をさらに防止し、バッテリパックの安全性を向上させる。
【0103】
手動サービスディスコネクトの例を以下に説明する。それは、ベースアセンブリと、上部カバーアセンブリと、を含む。ベースアセンブリは、ベース本体を含み、上部カバーアセンブリは、上部カバー本体を含み、4レベルの高電圧端子、2レベルの連動端子、及び2レベルの低電圧端子をさらに含む。4レベルの高電圧端子のうち、第1の高電圧端子と第2の高電圧端子は、手動サービスディスコネクトのベース本体上に固定され、第3の高電圧端子と第4の高電圧端子は、手動サービスディスコネクトの上部カバー本体上に固定される。2レベルの連動端子のうちの第1の連動端子は、手動サービスディスコネクトのベース本体上に固定され、第2の連動端子は、手動サービスディスコネクトの上部カバー本体上に固定される。2レベルの低電圧端子のうちの第1の低電圧端子は、手動サービスディスコネクトのベース本体上に固定され、第2の低電圧端子は、手動サービスディスコネクトの上部カバー本体上に固定される。
【0104】
4レベルの高電圧端子は、バッテリパックの高電圧ループに接続され、2レベルの連動端子は、バッテリパックの高電圧連動ループに接続され、2レベルの低電圧端子は、バッテリパックの低電圧電源ループに接続される。手動サービスディスコネクトの第1の高電圧端子と第2の高電圧端子の長さの合計は、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計よりも長く、第3の高電圧端子と第4の高電圧端子の長さの合計は、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計よりも長く、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計は、第1の連動端子と第2の連動端子の長さの合計よりも長い。
【0105】
メンテナンスが必要な場合、保守員は手動サービスディスコネクトを接続解除し、つまり、手動サービスディスコネクトの上部カバーアセンブリとベースアセンブリを分離する。手動サービスディスコネクトの第1の高電圧端子と第2の高電圧端子の長さの合計は、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計よりも長いため、第3の高電圧端子と第4の高電圧端子の長さの合計は、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計よりも長く、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計は、第1の連動端子と第2の連動端子の長さの合計よりも長く、高電圧連動ループ、低電圧電源ループ、高電圧ループが順に接続解除される。つまり、まずバッテリ管理システムなどのコントローラが高電圧ループを接続解除するように高電圧制御信号を生成させるように設定し、高電圧ループの電流がゼロになる。次に低電圧電源ループのリレーなどのスイッチング装置が接続解除され、次に高電圧ループの電気機器などの負荷が接続解除され、負荷の焼損を防止し、最後に高電圧ループ上の負荷などの電気機器の電源供給を、ソフト接続解除からハード接続解除まで接続解除する。まず高電圧連動ループ上のバッテリ管理システムなどのコントローラから送信される高電圧制御信号を介して、高電圧ループの電流をゼロにすることができるため、高電圧ループ上の電気機器などの負荷の焼損を防止することができ、手動サービスディスコネクト時やリレーが接続解除される際のアーク放電を回避することができる。また、ソフト接続解除からハード接続解除まで3段階で高電圧ループの接続解除を確実に行うため、保守員が手動サービスディスコネクトを取り外す際の感電を防止することができる。このように、高電圧連動ループが接続解除されるときに、バッテリ管理システムなどのコントローラが故障し、高電圧ループの接続解除を制御できない場合でも、高電圧ループ上の負荷への電力供給を直接停止したり、高電圧ループを直接接続解除したりすることができる。
【0106】
メンテナンスが終了すると保守員は手動サービスディスコネクトを開き、つまり、上部カバーアセンブリを手動サービスのベースアセンブリに係合させる。同様に、手動サービスディスコネクトの第1の高電圧端子と第2の高電圧端子の長さの合計は、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計よりも長く、第3の高電圧端子と第4の高電圧端子の長さは、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計よりも長く、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計は、第1の連動端子と第2の連動端子の長さの合計よりも長く、高電圧ループ、低電圧電源ループ、高電圧連動ループが順に接続される。つまり、まず高電圧ループ上の負荷などの電気機器に電力が供給され、次に低電圧電源ループ上のリレーなどのスイッチング装置に電力が供給され、最後にバッテリ管理などのコントローラに電力が供給され、電気の使用の安全性が確保される。
【0107】
実施形態3
【0108】
本実施形態では、
図9に示すように、第2の実施形態と同様にバッテリパックに適用されるバッテリの保護方法を提供する。バッテリの保護方法は、S1 上部カバーアセンブリをベースアセンブリから分離する。S2 高電圧正極回路を接続解除し、高電圧負極回路を接続解除する、ことを含む。
【0109】
本実施形態において、上部カバーアセンブリがベースアセンブリから接続解除されると、高電圧正極回路と高高電圧負極回路の両方が接続解除され、これにより、メンテナンス中におけるオペレータの感電リスクが低減され、メンテナンス中におけるオペレータの安全性を向上することができる。
【0110】
ある任意の実施形態において、
図9を参照すると、ステップS1の後、ステップS2よりも先に、この方法は、S3 高電圧連動ループを接続解除し、バッテリ管理システムをトリガして高電圧制御信号を生成し、高電圧制御信号を提供して高電圧ループの接続解除を制御する、ことを含む。
【0111】
本実施形態において、上部カバーアセンブリがベースアセンブリから分離されると、高電圧連動ループが接続解除され、バッテリ管理システムなどのコントローラがリレーなどのスイッチング装置の電源を接続解除するため、リレーなどのスイッチング装置の高電圧ループが接続解除され、これにより、感電をさらに防止し、安全性を向上させることができる。さらに、高電圧連動ループが最初に接続解除され、次に高電圧正極回路と高電圧負極回路が接続解除されるため、電気機器の焼損やアーク放電が回避され、安全性をさらに向上させることができる。
【0112】
いくつかの任意の実施形態において、
図10を参照すると、ステップS1の後、ステップS2よりも前に、この方法は、S4 低電圧電源ループを接続解除するために、スイッチング装置への電力供給を停止し、高電圧ループを接続解除することも含む。
【0113】
本実施形態において、スイッチング装置が高電圧ループ上に配置されているため、低電圧電源ループが接続解除され、スイッチング装置も接続解除されるため、スイッチング装置を含む高電圧ループが接続解除され、これにより、バッテリ管理システムに障害が発生した場合、スイッチング装置も確実に接続解除され、感電をさらに防止し、安全性を向上させることができる。
【0114】
いくつかの任意の実施形態において、
図11を参照すると、ステップS1の後、ステップS2よりも前に、この方法は、S5 低電圧電源ループを接続解除するために、バッテリ管理システムへの電力供給を停止し、高電圧ループを接続解除することも含む。
【0115】
本実施形態において、低電圧電源ループが接続解除され、バッテリ管理システムがスイッチング装置を接続解除するように制御することで、スイッチング装置を含む高電圧ループが接続解除され、感電がさらに防止され、安全性を向上することができる。
【0116】
ある任意の実施形態において、ステップS1の後、ステップS2よりも前に、この方法は、S6 低電圧電源ループを接続解除するために、スイッチング装置及びバッテリ管理システムへの電力供給を停止し、高電圧ループを接続解除することも含む。
【0117】
本実施形態において、スイッチング装置は、バッテリ管理システムによってだけでなく、直接電源をオフすることによっても接続解除されることができる。これにより、スイッチング装置が確実に接続解除され、スイッチング装置を含む高電圧ループを接続解除し、それにより感電がさらに防止され、安全性を向上することができる。
【0118】
手動サービスディスコネクトの例を以下に説明する。それは、ベースアセンブリと、上部カバーアセンブリと、を含む。ベースアセンブリは、ベース本体を含み、上部カバーアセンブリは、上部カバー本体を含み、さらに4レベルの高電圧端子、2レベルの連動端子、及び2レベルの低電圧端子を含む。4レベルの高電圧端子のうち、第1の高電圧端子と第2の高電圧端子は手動サービスディスコネクトのベース本体上に固定され、第3の高電圧端子と第4の高電圧端子は手動サービスディスコネクトの上部カバー本体上に固定される。2レベルの連動端子のうちの第1の連動端子は手動サービスディスコネクトのベース本体上に固定され、第2の連動端子は手動サービスディスコネクトの上部カバー本体上に固定される。2レベルの低電圧端子のうちの第1の低電圧端子は手動サービスディスコネクトのベース本体上に固定され、第2の低電圧端子は、手動サービスディスコネクトの上部カバー本体上に固定される。
【0119】
4レベルの高電圧端子はバッテリパックの高電圧ループに接続され、2レベルの連動端子はバッテリパックの高電圧連動ループに接続され、2レベルの低電圧端子はバッテリパックの低電圧電源ループに接続される。手動サービスディスコネクトの第1の高電圧端子と第2の高電圧端子の長さの合計は、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計よりも長く、第3の高電圧端子と第4の高電圧端子の長さの合計は、前記第1の低電圧端子と前記第2の低電圧端子の長さの合計よりも長く、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計は、第1の連動端子と第2の連動端子の長さの合計よりも長い。
【0120】
メンテナンスが必要な場合、保守員は手動サービスディスコネクトを取り外し、つまり、手動サービスディスコネクトの上部カバーアセンブリをベースアセンブリから分離する。手動サービスディスコネクトの第1の高電圧端子と第2の高電圧端子の長さの合計は、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計よりも長く、第3の高電圧端子と第4の高電圧端子の長さの合計は、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計よりも長く、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計は、第1の連動端子と第2の連動端子の長さの合計よりも長いので、高電圧連動ループ、低電圧電源ループ、高電圧ループが順に接続解除される。つまり、バッテリ管理システムなどのコントローラを最初にトリガして高電圧制御信号を生成し、リレーなどのスイッチング装置を接続解除するように制御する。次に高電圧ループ上の電気機器などの負荷への電力供給を停止し、停止リレーなどのスイッチング機器やバッテリ管理システムなどのコントローラへの電力供給を停止し、次に高電圧ループ上の電気機器などの負荷への電力供給を停止し、最後に高電圧ループ上の電気機器などの負荷への電源供給を直接接続解除する。ソフト接続解除からハード接続解除まで、まず高電圧連動ループ上のバッテリ管理システムなどのコントローラから送信される高電圧制御信号を通じて、高電圧ループ上の電流をゼロにし、これにより、高電圧ループ上の電気機器などの負荷の焼損が回避され、手動サービスディスコネクトやリレーが接続解除される際のアーク放電を回避することができる。さらに、ソフト接続解除からハード接続解除まで3段階で高電圧ループの接続解除を確実に行うため、保守員が手動サービスディスコネクトを取り外す際の感電を防止することができる。このようにして、高電圧連動ループが接続解除され、バッテリ管理システムなどのコントローラが故障して高電圧ループの接続解除を制御できなくなった場合でも、高電圧ループの負荷への電力供給を直接停止することができ、又は、高電圧ループを直接接続解除することができる。
【0121】
メンテナンスが終了すると、メンテナンス担当者は手動サービスディスコネクトを開き、つまり、上部カバーアセンブリを手動サービスのベースアセンブリに係合させる。同様に、手動サービスディスコネクトの第1の高電圧端子と第2の高電圧端子の長さの合計は、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計よりも長く、第3の高電圧端子と第4の高電圧端子の長さは、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計よりも長く、第1の低電圧端子と第2の低電圧端子の長さの合計は、第1の連動端子と第2の連動端子の長さの合計よりも長いため、高電圧ループ、低電圧電源ループ、高電圧連動ループが順に接続される。つまり、まず高電圧ループ上の電気機器などの負荷に電力が供給される。次にリレーなどのスイッチング装置やバッテリ管理システムなどのコントローラに電力が供給される。最後に、バッテリ管理システムなどのコントローラは信号を直接トリガし、リレーなどのスイッチング装置を開くように制御するように設定されるため、高電圧ループ上の電気機器などの負荷の正常な動作を確保し、電気の使用の安全性確保される。
【0122】
以上、本発明の具体的な実施例について説明したが、当業者であれば、これは一例に過ぎず、本発明の保護範囲は添付の特許請求の範囲によって規定されることを理解することができる。本発明の原理及び本質から逸脱することなく、これらの実施形態に変更又は修正を加えることができるが、これらの変更及び修正はすべて、本発明の保護範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0123】
本発明のバッテリパック、その手動サービスディスコネクト、及びバッテリ保護方法は、バッテリの技術分野に適用することができる。
【符号の説明】
【0124】
1, 2: 高電圧端子
4, MSD: 手動サービスディスコネクト
5: 高電圧正極
6: 高電圧負極
7, BMS: バッテリ管理システム
8: バッテリ管理システムなどのコントローラ
11: 第1の高電圧端子
12: 第2の高電圧端子
13: 第3の高電圧端子
14: 第4の高電圧端子
21: 第1の連動端子
22: 第2の連動端子
31: 第1の低電圧端子
32: 第2の低電圧端子
51: 高電圧正極回路
61: 高電圧負極回路
101: 上部カバー
102: 上部カバー本体
202: ベース本体
D: 長さの差
HVIL: 高電圧連動ループ
KL30, KL31: 低電圧電源ループ
S1~S5: ステップ
【外国語明細書】