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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129812
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】車両の充電入力電気コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/30 20060101AFI20240919BHJP
   H01R 43/00 20060101ALI20240919BHJP
   H01R 13/04 20060101ALI20240919BHJP
   B60L 53/16 20190101ALI20240919BHJP
【FI】
H01R4/30
H01R43/00 B
H01R13/04 A
B60L53/16
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024036564
(22)【出願日】2024-03-11
(31)【優先権主張番号】2302316
(32)【優先日】2023-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】518105024
【氏名又は名称】タイコエレクトロニクス フランス エスアーエス
(74)【代理人】
【識別番号】110004347
【氏名又は名称】弁理士法人大場国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オリヴィエ パマール
(72)【発明者】
【氏名】ブルーノ デュポン
【テーマコード(参考)】
5E012
5E051
5H125
【Fターム(参考)】
5E012BA13
5E012BA22
5E051BA01
5E051BB01
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125FF12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、特により迅速かつ簡単なメンテナンス動作を可能にする、充電入力電気コネクタを提供する。
【解決手段】車両の充電入力電気コネクタ(1)であって、電気コネクタは、充電ステーションの対応する可動コネクタを結合方向(A)に受け入れるように構成され、電気コネクタは、コネクタケーシング(100)と、剛性単一導体用コネクタ(200)と、電気端子(300)、特に少なくとも100Aの電流用に構成された電気端子とを備える、電気コネクタに関する。コネクタは、電気端子が、剛性単一導体用コネクタの剛性単一導体端子(209)にねじ留めされて、コネクタケーシングの少なくとも1つの部分を電気端子と剛性単一導体用コネクタとの間にクランプすることを特徴とする。本発明はさらに、そのような車両の充電入力電気コネクタのための電気端子、およびそのような車両の充電入力電気コネクタを組み立てる方法に関する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の充電入力電気コネクタ(1)であって、
前記電気コネクタ(1)は、充電ステーションの対応する可動コネクタを結合方向(A)に受け入れるように構成され、
前記電気コネクタ(1)は、コネクタケーシング(101)と、剛性単一導体用コネクタ(200)と、電気端子(300)、特に少なくとも100Aの電流用に構成された電気端子(300)とを備え、
前記コネクタケーシング(100)は、第1の面(101)と、前記第1の面(101)とは反対の第2の面(103)とを有し、前記コネクタケーシング(101)は、前記第2の面(103)が前記車両のシャーシの内側を向くように、前記車両の前記シャーシに配置されるよう構成され、
前記第1の面(101)は、前記コネクタケーシング(100)を前記対応するコネクタに結合するように構成された第1の結合構造(129)を含み、前記第2の面(103)は、前記コネクタケーシング(100)を前記剛性単一導体用コネクタ(200)に結合するように構成された第2の結合構造(113)を含み、
前記コネクタケーシング(100)は、前記第1の結合構造(129)から前記第2の結合構造(113)へ前記結合方向(A)に延びるキャビティ(123)を含み、前記電気端子(300)は前記キャビティ(123)に配置され、
前記剛性単一導体用コネクタ(200)は、剛性単一導体端子(209)を含む、電気コネクタ(1)において、
前記電気端子(300)は、前記剛性単一導体端子(209)にねじ留めされて、前記コネクタケーシング(100)の少なくとも1つの部分を前記電気端子(300)と前記剛性単一導体用コネクタ(200)との間にクランプすることを特徴とする、電気コネクタ(1)。
【請求項2】
前記剛性単一導体端子(209)は、ねじ(219)を含み、前記電気端子(300)は、前記ねじ(219)を受け入れるように構成されたナット(313)を含み、前記電気端子(300)は、前記ナット(313)を前記ねじ(219)に締め付けることによって、前記剛性単一導体端子(209)にねじ留めされている、請求項1に記載の電気コネクタ。
【請求項3】
前記電気端子(300)は、前記電気端子(300)の第1の端部(307)を有する第1の部分(301)と、前記電気端子(300)の第2の端部(309)を有する第2の部分(303)とを含み、前記第2の端部(309)は前記第1の端部(307)の反対側であり、
前記電気端子(300)の前記第1の部分(301)は、前記対応する電気コネクタの対応する電気端子に接触するように構成され、
前記ナット(313)は前記第2の端部(309)に配置されている、請求項2に記載の電気コネクタ。
【請求項4】
前記第2の部分(303)の最小外径(D2)が、前記第1の部分(301)の最大外径(D1)よりも大きく、特に20%~200%大きい、請求項3に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記第2の部分(303)は突出部分(321)を含み、前記突出部分(321)は、前記第2の部分(303)の前記最小外径(D2)よりも大きい直径(D3)、特に2%~10%大きい直径(D3)を有する、請求項4に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記突出部分(321)は、前記第2の部分(303)から、少なくとも前記第2の端部(309)を向く側で、段形状(323)に、特に垂直に突出する、請求項5に記載のコネクタ。
【請求項7】
クランプされた前記コネクタケーシング(100)の前記少なくとも1つの部分は、前記段形状(323)に相補的な形状(141)を含み、前記相補的な形状(141)は前記キャビティ(123)内に突出して、前記電気端子(300)との形状嵌合による接続を確立し、特に、形状嵌合による前記接続が、前記結合方向(A)への前記電気端子(300)の移動を阻止するようになっている、請求項5または6に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記突出部分(321)は、前記第2の部分(303)と前記第1の部分(301)とを接続する領域(305)に配置されている、請求項5から7のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載のコネクタのための電気端子であって、特に少なくとも100Aの電流用に構成され、前記電気端子(300)は、ナット(313)と、第1の部分(301)と、第2の部分(303)とを備え、
前記第1の部分(301)は前記電気端子(300)の第1の端部(307)を有し、前記第2の部分(303)は前記電気端子(300)の第2の端部(309)を有し、前記第2の端部(309)は前記第1の端部(307)の反対側であり、
前記電気端子(300)の前記第1の部分(301)は、前記対応する電気コネクタの対応する電気端子に接触するように構成され、
前記ナット(313)は前記第2の端部(209)に配置されている、電気端子。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか一項に記載の車両の充電入力電気コネクタ(1)を組み立てる方法であって、
a)前記コネクタケーシング(100)を組み立てるステップと、
b)前記第2の面(103)が前記シャーシの内側を向くように、前記コネクタケーシング(100)を前記車両の前記シャーシに取り付けるステップと、
c)前記剛性単一導体用コネクタ(200)を前記第2の結合構造(113)に結合するステップと、
d)前記電気端子(300)を前記剛性単一導体端子(209)にねじ留めして、前記コネクタケーシング(100)の少なくとも1つの部分を前記電気端子(300)と前記剛性単一導体用コネクタ(200)との間にクランプするステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の充電入力電気コネクタ(charging input electrical connector)に関する。本発明はまた、特に少なくとも100Aの電流用に構成された、そのようなコネクタのための電気端子、およびそのようなコネクタを組み立てる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なタイプの電気自動車およびハイブリッド車に、前記車両のバッテリを充電するための充電入力電気コネクタを設けることが当技術分野で知られている。一般的に、そのような電気コネクタは、車両のシャーシに配置されたコネクタケーシングと、少なくとも1つの電気端子とを備える。特に、コネクタは、第1の面がシャーシの外側を向き、第2の面がシャーシの内側を向くように配置される。
【0003】
電気コネクタは、第1の面で、対応する可動コネクタ、例えば、充電ステーションに属する充電ガンを受け入れて、電気端子を対応する可動コネクタの対応する電気端子に結合するように構成されている。第2の面で、電気コネクタを、「バスバ」とも呼ばれる剛性単一導体(剛性単導体、剛性モノコンダクタ、rigid monoconductors)のセットによってバッテリに電気的に接続することができる。剛性単一導体は、特に、例えば100A超の高い電流の強さを有する直流(DC)によって、「急速」バッテリ充電のために使用される。
【0004】
電気安全およびサイズの制約を守るために、車両のシャーシの内側を通る剛性単一導体のセットの経路は、複雑さおよび長さがますます増加している。これにより、装着、検査、およびメンテナンスが困難になる。
【0005】
さらに、剛性単一導体の端部を電気コネクタのそれぞれの電気端子に溶接またはリベット締めして、剛性単一導体のセットを電気コネクタに固定することが通常である。したがって、メンテナンスの困難さは、充電入力電気コネクタにまで広がる。特に、電気コネクタの一部を交換するために、剛性単一導体のセットのすべてを取り外すことが必要になり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記を考慮して、本発明は、特により迅速かつ簡単なメンテナンス動作を可能にする、改良された充電入力電気コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、本開示による車両の充電入力電気コネクタによって実現される。電気コネクタは、充電ステーションの対応する可動コネクタを結合方向に受け入れるように構成され、コネクタケーシングと、剛性単一導体(剛性単導体、剛性モノコンダクタ、rigid monoconductors)用コネクタと、電気端子、特に少なくとも100Aの電流用に構成された電気端子とを備える。
【0008】
コネクタケーシングは、第1の面と、第1の面とは反対の第2の面とを有し、コネクタケーシングは、第2の面がシャーシの内側を向くように、車両のシャーシに配置されるよう構成され、第1の面は、コネクタケーシングを対応するコネクタに結合するように構成された第1の結合構造を含み、第2の面は、コネクタケーシングを剛性単一導体用コネクタに結合するように構成された第2の結合構造を含む。コネクタケーシングは、第1の結合構造から第2の結合構造への結合方向に延びるキャビティを含み、電気端子はキャビティに配置されている。剛性単一導体用コネクタは、剛性単一導体端子を含む。
【0009】
電気コネクタは、電気端子が剛性単一導体端子にねじ留めされて、コネクタケーシングの少なくとも1つの部分を電気端子と剛性単一導体用コネクタとの間にクランプすることを特徴とする。
【0010】
本発明の電気コネクタのこの構成によれば、剛性単一導体およびコネクタケーシングに対する電気端子の固定は、ねじ留めによって得られる。特に、電気端子はキャビティに配置されているため、シャーシの外側のケーシングの第1の面で、コネクタケーシングを通して、シャーシの内側のケーシングの第2の面において局所化された剛性単一導体の端子にねじ留めすることができる。したがって、車両のシャーシの外側から行われるねじ外しおよびねじ留め動作によって、電気端子を迅速かつ効果的に交換することができる。
【0011】
電気端子は、バッテリの充電中に大きい機械的応力、熱応力、および電気応力を受けるため、端子の劣化がより頻繁に生じ、時には交換が必要になる。本発明は、電気端子の交換を容易にすることによって、充電入力コネクタのメンテナンスを向上させる。
【0012】
電気コネクタの態様によれば、剛性単一導体端子は、ねじを含み、電気端子は、ねじを受け入れるように構成されたナットを含み、電気端子は、ナットをねじに締め付けることによって、剛性単一導体端子にねじ留めされている。
【0013】
ナットを有する電気端子とねじ切りされた剛性単一導体端子とを配置することによって、ねじ-ナット接続のねじ山がさらに保護される。実際に、外側のケーシングにねじ留めされた交換可能な電気端子は、衝撃または他の危険な機械的作用をより受けやすい。したがって、ナットのタッピング(tapping)または雌ねじは、電気端子に関連付けられ、より脆弱な雄ねじは、ケーシングの第2の面のシャーシの内側に収容された剛性単一導体端子に付与される。
【0014】
本発明はまた、以下で説明する態様のうちの1つによるコネクタのための電気端子に基づく。電気端子は、特に少なくとも100Aの電流用に構成されている。電気端子は、ナットと、第1の部分と、第2の部分とを備え、第1の部分は電気端子の第1の端部を有し、第2の部分は電気端子の第2の端部を有し、第2の端部は第1の端部の反対側であり、電気端子の第1の部分は、対応する電気コネクタの対応する電気端子に接触するように構成され、ナットは第2の端部に配置されている。この電気端子により、本発明による車両の充電入力電気コネクタへの実装、したがって、記載される利点を得ることが可能になる。
【0015】
上記のような本発明の範囲を考慮する限り、以下に記載する任意選択の技術的特徴および関連する利点を、1つずつ自由に組み合わせることができ、または特定の実施形態に適応させることができる。特に、本発明の電気端子の任意選択の特徴を、本発明による充電入力電気コネクタの電気端子に付与することもできる。
【0016】
本発明の態様によれば、電気端子は、電気端子の第1の端部を有する第1の部分と、電気端子の第2の端部を有する第2の部分とを備えることができ、第2の端部は第1の端部の反対側であり、電気端子の第1の部分は、対応する電気コネクタの対応する電気端子に接触するように構成され、ナットは第2の端部に配置されている。
【0017】
この構成において、電気端子を、コネクタケーシングを通してねじ留めすることができる。特に、シャーシの外側の第1の端部におけるねじ留め動作により、シャーシの内側の第2の端部における剛性単一導体端子とのねじ留めを得ることができる。
【0018】
本発明の態様によれば、電気端子は、対応する可動コネクタの雌電気端子に結合するように構成された雄電気端子である。雄電気端子は、雌端子よりも薄く軽量であるため、車両における電気端子の配置、特にメンテナンスを容易にすることができる。
【0019】
本発明の態様によれば、電気端子は、第1の端部に配置された絶縁先端部を備えることができる。絶縁先端部は、車両の組立者および使用車が充電入力電気コネクタにおいて感電する危険性を低減させることができる。
【0020】
本発明の態様によれば、バス端子のねじは、特にねじの端部に配置された絶縁ソケットを含むことができる。ソケットは、剛性単一導体の装着中の感電の危険性を低減させることができ、剛性単一導体用コネクタの作業性を高める。
【0021】
本発明の態様によれば、電気コネクタは、複数の、特に2つの前記電気端子を含み、剛性単一導体用コネクタは、電気端子の数に相当するいくつかの剛性単一導体端子を含むことができる。2つの電気端子により、直流電気回路を閉じることができる。複数の電気端子は、伝送可能な電力を増加させ、バッテリ充電速度を高めることができる。
【0022】
本発明の態様によれば、第2の部分の最小外径は、第1の部分の最大外径よりも大きく、特に20%~200%大きい。したがって、第2の部分は、ナットを受け入れるのに十分に幅広であり得る。特に、第2の部分は、電気端子のねじ留めによって固定することを担うため、加わる界面の機械力およびねじれが大きくなり得、直径がより大きいことによって機械的安定性を高めることができる。
【0023】
本発明の態様によれば、第2の部分は突出部分を含むことができ、突出部分は、第2の部分の最小外径よりも大きい直径を有する。突出部分は、第2の部分に当接部を形成し、当接部により、電気端子と剛性単一導体用コネクタとのねじ留めによる組立て中に、コネクタケーシングとの形状嵌合が可能になる。
【0024】
本発明の態様によれば、突出部分は、第2の部分から、少なくとも第2の端部を向く側で、段形状に、特に垂直に突出することができる。突出部分が段形状に突出すると、当接部はより良好に識別されるため、形状嵌合の機械的安定性が高まる。
【0025】
本発明の態様によれば、クランプされたケーシングの少なくとも1つの部分は、段形状に相補的な形状を含むことができ、相補的な形状はキャビティ内に突出して、電気端子との形状嵌合による接続を確立し、特に、形状嵌合による接続が、結合方向への電気端子の移動を阻止するようになっている。
【0026】
したがって、電気端子は、ねじ留め中にコネクタケーシングに当接することができる。特に、電気端子がキャビティに挿入され、剛性単一導体端子にねじ留めされると、突出部分は、コネクタケーシングの相補的な形状に当接し、形状嵌合による接続を確立することができる。電気端子をねじ込んで剛性単一導体端子に近づけることによって、コネクタケーシングの少なくとも1つの部分を、電気端子と剛性単一導体用コネクタとの間にクランプすることができる。
【0027】
本発明の態様によれば、突出部分を、第2の部分と第1の部分とを接続する領域に配置することができる。したがって、突出部分は、第2の端部および第1の端部のナットから離れ、剛性単一導体端子との結合および/または対応するコネクタとの結合を妨げるおそれが小さい。
【0028】
本発明の態様によれば、電気端子は、突出部分に配置されたシール、特に、突出部分の電気端子の周囲に沿って配置されたOリングを含むことができる。シールにより、キャビティのシーリングを向上させ、したがって、車両の内側と外側との間のシーリングを形成することができる。
【0029】
本発明の態様によれば、第1の部分は、相補的な形状を含むクランプ工具と結合するように構成されたクランプ要素、特に形状要素を含む。特に、クランプ要素は、電気端子の軸の中央に位置する三角形、五角形、七角形、または八角形の要素であってよい。クランプ要素により、電気端子と剛性単一導体端子とのねじ留めおよびねじ外しを、クランプ要素に相補的な工具を有する操作者に限定することができる。したがって、クランプ要素は、電気端子のクランプを容易にし、同時に、意図しない取扱いに対するフールプルーフ策を提供するように機能することができる。
【0030】
本発明はさらに、上記の態様のうちの1つによる車両の充電入力電気コネクタを組み立てる方法に基づく。組立て方法は、a)コネクタケーシングを組み立てるステップと、b)第2の面がシャーシの内側を向くように、コネクタケーシングを車両のシャーシに取り付けるステップと、c)剛性単一導体用コネクタを第2の結合構造に結合するステップと、d)電気端子を剛性単一導体端子にねじ留めして、コネクタケーシングの少なくとも1つの部分を電気端子と剛性単一導体用コネクタとの間にクランプするステップとを含む。前述したように、これは、従来技術の組立て方法よりも迅速かつ快適で安価な方法である。
【0031】
前述したような本発明の目的、特徴、および利点は、添付図面を使用して本発明の実施形態の以下のより詳細な説明を考察することによって、より徹底的に理解され認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の実施形態による車両の充電入力電気コネクタのコネクタケーシングおよび剛性単一導体用コネクタを示す図である。
図2】本発明の実施形態による電気端子を示す図である。
図3】本発明の実施形態による車両の充電入力電気コネクタを示す図である。
図4】本発明の実施形態による組立て方法のステップを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下で、同一図形に対する参照符号は、同じ性質の要素を示すために使用される。
【0034】
以下で、図1図3を参照しながら、本発明の第1の実施形態による電気コネクタについて説明する。説明し、図1図3に示す電気コネクタ1は、電気自動車の充電入力コネクタである。本実施形態において、電気コネクタ1は、コンバインド充電システム(CCS)タイプと呼ばれるコネクタ、詳細には、規格IEC62196によって定義されるような、「CCSコンボ2」または「FF」タイプのコネクタである。したがって、電気コネクタ1は、特に「タイプ2」と呼ばれる緩速再充電端子と、急速直流充電用の2つの電気端子とを備える。本発明の代替実施形態において、電気コネクタは、「EE」(もしくは「CCSコンボ1」)、「AA」、「BB」、または「ChaoJi」タイプ、または、前述した本発明の規定に準拠し得、少なくとも1つの電気端子、特に少なくとも100Aの電流用に構成された電気端子を備える、任意の他のタイプであってよい。
【0035】
図1は、組立て中の電気コネクタ1の斜視図である。電気コネクタ1は、コネクタケーシング100と、剛性単一導体用コネクタ200と、2つの電気端子300とを備える。電気端子300は、図1には見られず、図2および図3を参照しながら説明する。電気コネクタ1は、充電ステーションの対応するコネクタ、すなわち「FF」またはCCSコンボ2タイプの充電ガンを、デカルト方向xに平行な結合方向Aに受け入れるように構成されている。
【0036】
コネクタケーシング100は、図1では隠れている第1の面101と、図1に見ることができ、結合方向Aに第1の面101とは反対側の第2の面103とを有する。第1の面101の表面105は、結合方向Aとは逆を向き、第2の面103の表面107は、結合方向Aを向く。
【0037】
第1の面101に、コネクタケーシング100は取付けフレーム109を含み、取付けフレーム109は、コネクタケーシング100を電気自動車のシャーシに固定するための複数の、特に4つの固定孔109aを含む。コネクタケーシング100は、第2の面103、特に表面107が、シャーシの内側、すなわち車両の内部空間側を向くように、シャーシに配置されるよう構成されている。これに対応して、コネクタケーシング100は、第1の面101、特に表面105が、シャーシの外側、すなわち車両が位置する周囲環境側を向くように、シャーシに配置されるよう構成されている。
【0038】
第2の面103の表面107に、前述した緩速充電端子のための内部結合ゾーン111と、第2の結合構造113とが形成されている。第2の結合構造113は、コネクタケーシング100と剛性単一導体用コネクタ200との結合を容易にして、バッテリとの電気接続を確立し、「急速」充電を実施するように構成されている。特に、第2の結合構造113は、第1の仕切り115と、第1の仕切り115を取り囲む第2の仕切り117とを含む。第1の仕切り115および第2の仕切り117は、第2の面103の表面107から結合方向Aに突出する。第1の仕切り115と第2の仕切り117との間の間隙空間119は、剛性単一導体端子209が配置される剛性単一導体用コネクタ200の前端部207を受け入れるように構成されている(図3参照)。
【0039】
第1の仕切り115によって画定された表面の内側に、2つの開口部121が配置されている。開口部121のそれぞれにより、それぞれのキャビティ123にアクセスできる。キャビティ123は、コネクタケーシングを第1の面101から第2の面103へ通り、結合方向Aに沿って延びる。各キャビティ123は、電気端子300を結合方向Aに受け入れるように構成され、これは、図3を参照しながらより十分に説明する。コネクタケーシング100は、アクチュエータ、例えば対応するコネクタとのロックシステムのための固定入力部(fixing input)125と、信号伝達接続のための電子インターフェース構造127とをさらに含む。
【0040】
剛性単一導体用コネクタ200は、剛性単一導体のセットの端部を覆う剛性単一導体用コネクタケーシング201を含む。本実施形態において、剛性単一導体のセットは、2つの剛性単一導体400a、400bを含み、これらは円形断面を有し、絶縁ジャケットを備える。変形形態において、剛性単一導体は、絶縁されていなくてもよく、かつ/または矩形断面を有していてもよい。
【0041】
剛性単一導体用コネクタケーシング201は、略L字形であるか、または90°の角度を有する。したがって、コネクタケーシングは、剛性単一導体400a、400bを受け入れ、かつキャップ205を備える開放後端部203を含む。相補的に、剛性単一導体用コネクタケーシング201は、剛性単一導体400a、400bのそれぞれの端子209が配置されている開放前端部207を含む(図3参照)。
【0042】
図2は、第1の実施形態の電気コネクタ1のための電気端子300を示す。電気端子300は同時に、それ自体、本発明の第2の実施形態による電気端子でもある。電気端子300は、「FF」または「コンバインドコンボ2」タイプのコネクタの急速充電端子のための電気端子であり、少なくとも100Aの電流用に構成され、すなわち、電気端子300を製造するために選択される材料は、少なくとも100Aの電流が流れることによって生じる熱応力、機械的応力、および電気応力に耐えるように構成されている。
【0043】
電気端子300は、主に円筒形の延長形状を有する金属の一体部品である。特に、電気端子300は、結合方向Aに、第1の部分301と第2の部分303とを備える。第1の部分301と第2の部分303とは、同心に配置され、接続領域305で接続されている。第1の部分301は第1の直径D1を有し、第2の部分303は第2の直径D2を有する。第2の直径D2は、第1の直径D1よりも20%~200%、好ましくは50%~70%大きい。
【0044】
第1の部分301は、電気端子300の第1の端部307を含む。第2の部分303は、第1の端部307とは反対側の、電気端子の第2の端部309を含む。作業性および電気安全のために、電気端子300は、第1の端部307で第1の部分301に取り付けられた絶縁先端部311を備える。
【0045】
第2の端部309に、電気端子300はナット313を備える。ナット313は、第2の部分303に同軸に形成されたキャビティ315に配置されている。ナット313はタッピング317を含み、電気端子300を、タッピング317に相補的な雄ねじ山を含むねじ、ボルト、または別のデバイスにねじ留めすることができる。
【0046】
第1の部分301は、接続領域305にクランプ要素319を含む。本実施形態において、クランプ要素319は、第1の部分301の円形断面の局所的な変形であり、クランプトルクを支えることができる。本実施形態において、第1の部分301の円形断面は、拡大された五角形断面Pに変形されている。クランプ要素319は、専用のクランプ工具による電気端子300のねじ留めおよびねじ外しを容易にするように機能する。例えば、専用のクランプ工具を、第1の部分301の上に結合方向Aに通し、クランプ要素319の五角形形状を、工具の相補的な五角形形状に係合させることができる。
【0047】
電気端子301の第2の部分303は、接続領域305に配置されかつ第2の部分303から突出する、同じく円筒形の突出部分321を含む。突出部分321は、結合方向Aに対して垂直に突出する。したがって、突出部分321は段形状323を形成する。突出部分321は、第2の部分303の直径D2よりも大きい直径D3、特に2%~10%大きい直径D3を有する。Oリング325が、突出部分321の円筒形外面327の周囲に沿って配置されている。
【0048】
図3は、最終組立て状態における電気コネクタ1の横断面図である。図3の横断面図は、剛性単一導体用コネクタ200を第2の結合構造113に結合した後の、図1に示すような断面線Cに沿った横断面図に対応する。特に、剛性単一導体用コネクタ200は、前端部207が第2の結合構造113に結合するまで、結合方向Aとは反対の方向Bで、コネクタケーシング100の第2の面103に近づけられる。
【0049】
図3の横断面図は、前端部207が結合シール211を含み、前端部207が第2の結合構造113の仕切り115、117の間の間隙空間119に挿入されたときに、結合をシールすることができることを示す。後部シール213により、キャップ205によって閉じられた後端分203の開口部をシールすることができる。
【0050】
図3は、剛性単一導体用コネクタケーシング201が、それぞれの剛性単一導体400a、400bの剛性単一導体端子209を収容する内部ケーシング215を覆うことを示す。剛性単一導体400a、400bの2つのそれぞれの端子209は同一であり、一方のみについて以下で説明する。
【0051】
端子209は、剛性単一導体400b(または400a)の平坦な端部401b(および/または401a)に対応し、この端部401bに孔217が形成され、孔217は、前記端部401bを結合方向Aに貫通する。端子209はねじ219を含み、このねじ219は、結合方向Aとは反対の方向Bで孔217に挿入され、当接境界面I1で剛性単一導体400bの端部401bに溶接されている。ねじ219は、ナット313のタッピング317に結合するように構成されたねじ切り部分221を含む。ねじ219は、剛性単一導体用コネクタ200の作業性および電気安全を高めるために、絶縁ソケット223も含む。
【0052】
図3の横断面図は、キャビティ123がコネクタケーシング100を通って結合方向に沿って延びることを示す。特に、キャビティ123は、第1の面101に配置された第1の結合構造129から第2の結合構造113へ延びる。第1の結合構造129は、第1の面に、第2の結合構造113に対応して、第1の仕切り131と、第1の仕切り131を取り囲む第2の仕切り133とを含む。2つの仕切り131、133の間の間隙空間135は、対応する可動コネクタの相補要素を受け入れるように構成されている。さらに、図3は、第1の面131が、第2の面103に対応して、緩速再充電端子のための外側結合ゾーン137を含むことを示す。
【0053】
図3に示す最終状態において、電気端子300は、それぞれのキャビティ123に配置されている。特に、電気端子300は、結合方向Aに挿入された後、剛性単一導体端子209のそれぞれのねじ219によって留められている。特に、電気端子300は、回転Rの方向にねじ込まれ、結合方向Aでは電気端子300に徐々に近づき、結合方向Aとは反対の方向Bでは剛性単一導体用コネクタ200に徐々に近づく。
【0054】
電気端子300の結合方向Aへの移動は、キャビティ123内に突出する突起139によって阻止される。突起139は、電気端子300の突出部分321の段形状323に相補的な段形状141によりキャビティ123内に突出する。したがって、ケーシング100の突起139の段形状141と電気端子300の突出部分321の段形状323とは、電気端子300と剛性単一導体端子209とのねじ留め中に境界面I2で当接し、電気端子300がキャビティ123において結合方向Aに移動することを阻止する形状嵌合によって接続を形成する。
【0055】
したがって、回転Rの方向へのねじ込み運動の連続により、電気端子300の第2の端部309が剛性単一導体400a(または400b)の端部401a(または401b)に当接I3するまで、剛性単一導体用コネクタ200を方向Bに近づける。したがって、電気端子300と剛性単一導体端子209とのねじ留めにより、コネクタケーシング100を電気端子300と剛性単一導体用コネクタ200との間にクランプする。特に、電気端子300と剛性単一導体端子209とのねじ留めにより、コネクタケーシング100の部分Pを、境界面I2と、剛性単一導体用コネクタ200と表面107との間の境界面I4との間にクランプする。
【0056】
Oリング325は、電気端子300およびコネクタケーシング100の、特にシャーシの外側と内側との間の配置のシーリングを確実にする。段形状323、141で、電気端子300とコネクタケーシング100とは、接触するかまたは直近にある。したがって、これらの領域は、電気端子300の温度センサなどの、電気端子300を監視または測定するための要素を、コネクタケーシング100に配置するのに適している。
【0057】
電気端子300は、シャーシの外側のケーシング100の第1の面101から、コネクタケーシング100を通して、シャーシの内側のケーシング203の第2の面において局所化された剛性単一導体端子209にねじ留めされる。したがって、車両のシャーシの外側で行われるねじ外しおよびねじ留め動作によって、電気端子300を迅速かつ効果的に交換することができる。特に、コネクタケーシング100を開ける、取り替える、または取り扱う必要がなく、特に、シャーシの内側の剛性単一導体端子209にアクセスする、または剛性単一導体400a、400bを取り扱う必要がない。
【0058】
本発明による電気コネクタ1はさらに、電気端子を剛性単一導体に超音波溶接またはリベット締めするなどの従来技術の解決策に対して高い電気性能を有する。実際に、溶接およびリベット締めは、一般に、電気端子と剛性単一導体端子との間に金属製の四角い形のものまたは別の中間導電部品を介在させる必要がある。中間部品の介在により、回路の電気抵抗を増大させる接触界面が形成されるため、熱損失が生じる。同時に、中間部品を省くと、組立てがより迅速かつ安価になる。
【0059】
電気端子300を剛性単一導体400a、400bおよびコネクタケーシング100から分離可能であることによっても、車両の組立ての柔軟性を高めることができる。一般的に特に重いコネクタケーシング100と、剛性単一導体400a、400bとを、車両のシャーシに、選択された順序で独立して組み立てて取り付けることができる。
【0060】
図4は、本発明の第3の実施形態による組立て方法のステップを概略的に示す。図4の方法は、充電ケーシング100、剛性単一導体用コネクタ200、および電気端子300を備える、前述した車両の充電入力電気コネクタ1を組み立てるステップを示す。
【0061】
図4に示すように、組立て方法は、コネクタケーシング100を組み立てるステップi)から始まる。ステップi)により、図1図3を参照して説明したように、コネクタケーシング100は、面103、101の結合構造113、129と、面101、103を接続するキャビティ123とを有するように組み立てられる。このステップにより、コネクタ100は、剛性単一導体用コネクタ200および電気端子300から独立している。
【0062】
第2のステップii)で、コネクタケーシング100は、第2の面103がシャーシの内側を向き、表面105が結合方向を向くように、車両のシャーシに取り付けられる。例えば、コネクタケーシング100を、取付けフレーム109、固定孔109a、および固定スタッド127によってシャーシに取り付けることができる。これにより、コネクタケーシング100は、剛性単一導体用コネクタ200に結合する準備ができる。
【0063】
したがって、第3のステップiii)で、剛性単一導体用コネクタ200を、結合方向Aとは反対の方向Bに近づけることによって、剛性単一導体用コネクタ200は、コネクタケーシング100に結合される。剛性単一導体用コネクタ200は、剛性単一導体用コネクタ200の結合シール211が第2の結合構造113の間隙空間119にしっかりと収容されるまで、第2の結合構造113に近づけられる。
【0064】
第3の実施形態の方法は、第4の特徴ステップiv)を含み、これにより、電気端子300は、剛性単一導体端子209にねじ留めされて、コネクタケーシング100の少なくとも1つの部分を電気端子300と剛性単一導体用コネクタ200との間にクランプする。特に、電気端子は、第1の面101のキャビティ123に結合方向Aに挿入され、絶縁ソケット223がナットに収容され、それぞれのねじ山221、317が係合するようになっている。ねじ留めは、電気端子300の軸を中心とした回転を含み、最初に、電気端子300を結合方向Aに当接部I2まで近づけ、次に剛性単一導体用コネクタ200を方向Bに当接部I1まで近づける。この方法により、車両の充電入力電気コネクタの特に迅速かつ柔軟な組立てが可能になり、特にコネクタ1の実装によって得られる利点をもたらし、特に交換可能な電気端子300によってメンテナンスが容易になる。
【符号の説明】
【0065】
1 車両の充電入力電気コネクタ
100 コネクタケーシング
101 第1の面
103 第2の面
105 第1の面の表面
107 第2の面の表面
109 取付けフレーム
109a 固定孔
111 緩速再充電端子の内側結合ゾーン
113 第2の結合構造
115 第1の仕切り(第2の構造)
117 第2の仕切り(第2の構造)
119 仕切り(第2の構造)の間の間隙空間
121 キャビティの開口部
123 キャビティ
125 アクチュエータの固定入力部
127 電子インターフェース構造
129 第1の結合構造
131 第1の仕切り(第1の構造)
133 第2の仕切り(第1の構造)
135 仕切り(第1の構造)の間の間隙空間
137 緩速再充電端子の外側結合ゾーン
139 キャビティ内への突起
141 段形状
200 剛性単一導体用コネクタ
201 剛性単一導体用コネクタケーシング
203 後端部
205 キャップ
207 前端部
209 剛性単一導体端子
211 結合シール
213 後部シール
215 内部ケーシング
217 端子の孔
219 端子のねじ
221 ねじのねじ切り部分
300 電気端子
301 第1の部分
303 第2の部分
305 接続領域
307 第1の端部
309 第2の端部
311 絶縁先端部
313 ナット
315 ナットを収容するキャビティ
317 ナットのタッピング
319 クランプ要素
321 突出部分
323 段形状
325 シール
327 突出部分の外面
400a、400b 剛性単一導体
A 結合方向
D1 第1の部分の外径
D2 第2の部分の外径
D3 突出部分の直径
P 五角形断面
I1 剛性単一導体の端部とねじとの溶接境界面
I2 電気端子とコネクタケーシングとの当接部
I3 電気端子と剛性単一導体用コネクタとの当接部
I4 剛性単一導体用コネクタとコネクタケーシングとの境界面
P クランプされた部分
R ねじ込みの回転の方向
x、y、z デカルト方向
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-04-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の充電入力電気コネクタ(1)であって、
前記電気コネクタ(1)は、充電ステーションの対応する可動コネクタを結合方向(A)に受け入れるように構成され、
前記電気コネクタ(1)は、コネクタケーシング(100)と、剛性単一導体用コネクタ(200)と、電気端子(300)とを備え、
前記コネクタケーシング(100)は、第1の面(101)と、前記第1の面(101)とは反対の第2の面(103)とを有し、前記コネクタケーシング(100)は、前記第2の面(103)が前記車両のシャーシの内側を向くように、前記車両の前記シャーシに配置されるよう構成され、
前記第1の面(101)は、前記コネクタケーシング(100)を前記対応する可動コネクタに結合するように構成された第1の結合構造(129)を含み、前記第2の面(103)は、前記コネクタケーシング(100)を前記剛性単一導体用コネクタ(200)に結合するように構成された第2の結合構造(113)を含み、
前記コネクタケーシング(100)は、前記第1の結合構造(129)から前記第2の結合構造(113)へ前記結合方向(A)に延びるキャビティ(123)を含み、前記電気端子(300)は前記キャビティ(123)に配置され、
前記剛性単一導体用コネクタ(200)は、剛性単一導体端子(209)を含む、電気コネクタ(1)において、
前記電気端子(300)は、前記剛性単一導体端子(209)にねじ留めされて、前記コネクタケーシング(100)の少なくとも1つの部分を前記電気端子(300)と前記剛性単一導体用コネクタ(200)との間にクランプすることを特徴とする、電気コネクタ(1)。
【請求項2】
前記剛性単一導体端子(209)は、ねじ(219)を含み、前記電気端子(300)は、前記ねじ(219)を受け入れるように構成されたナット(313)を含み、前記電気端子(300)は、前記ナット(313)を前記ねじ(219)に締め付けることによって、前記剛性単一導体端子(209)にねじ留めされている、請求項1に記載の電気コネクタ(1)
【請求項3】
前記電気端子(300)は、前記電気端子(300)の第1の端部(307)を有する第1の部分(301)と、前記電気端子(300)の第2の端部(309)を有する第2の部分(303)とを含み、前記第2の端部(309)は前記第1の端部(307)の反対側であり、
前記電気端子(300)の前記第1の部分(301)は、前記対応する可動コネクタの対応する電気端子に接触するように構成され、
前記ナット(313)は前記第2の端部(309)に配置されている、請求項2に記載の電気コネクタ(1)
【請求項4】
前記第2の部分(303)の最小外径(D2)が、前記第1の部分(301)の最大外径(D1)よりも大きい、請求項3に記載の電気コネクタ(1)
【請求項5】
前記第2の部分(303)の前記最小外径(D2)が、前記第1の部分(301)の前記最大外径(D1)よりも20%~200%大きい、請求項4に記載の電気コネクタ(1)。
【請求項6】
前記第2の部分(303)は突出部分(321)を含み、前記突出部分(321)は、前記第2の部分(303)の前記最小外径(D2)よりも大きい直径(D3)を有する、請求項4に記載の電気コネクタ(1)
【請求項7】
前記突出部分(321)は、前記第2の部分(303)の前記最小外径(D2)よりも2%~10%大きい前記直径(D3)を有する、請求項6に記載の電気コネクタ(1)。
【請求項8】
前記突出部分(321)は、前記第2の部分(303)から、少なくとも前記第2の端部(309)を向く側で、段形状(323)に突出する、請求項に記載の電気コネクタ(1)
【請求項9】
前記突出部分(321)は、前記結合方向(A)に対して垂直に突出する、請求項8に記載の電気コネクタ(1)。
【請求項10】
クランプされた前記コネクタケーシング(100)の前記少なくとも1つの部分は、前記段形状(323)に相補的な形状(141)を含み、前記相補的な形状(141)は前記キャビティ(123)内に突出して、前記電気端子(300)との形状嵌合による接続を確立する、請求項に記載の電気コネクタ(1)
【請求項11】
形状嵌合による前記接続により、前記結合方向(A)への前記電気端子(300)の移動が阻止される、請求項10に記載の電気コネクタ(1)。
【請求項12】
前記突出部分(321)は、前記第2の部分(303)と前記第1の部分(301)とを接続する領域(305)に配置されている、請求項に記載の電気コネクタ(1)
【請求項13】
前記電気端子(300)は、少なくとも100Aの電流用に構成されている、請求項1に記載の電気コネクタ(1)。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の車両の充電入力電気コネクタ(1)のための電気端子であって、少なくとも100Aの電流用に構成され、前記電気端子(300)は、ナット(313)と、第1の部分(301)と、第2の部分(303)とを備え、
前記第1の部分(301)は前記電気端子(300)の第1の端部(307)を有し、前記第2の部分(303)は前記電気端子(300)の第2の端部(309)を有し、前記第2の端部(309)は前記第1の端部(307)の反対側であり、
前記電気端子(300)の前記第1の部分(301)は、前記対応する可動コネクタの対応する電気端子に接触するように構成され、
前記ナット(313)は前記第2の端部(209)に配置されている、電気端子。
【請求項15】
請求項1から13のいずれか一項に記載の車両の充電入力電気コネクタ(1)を組み立てる方法であって、
a)前記コネクタケーシング(100)を組み立てるステップと、
b)前記第2の面(103)が前記シャーシの内側を向くように、前記コネクタケーシング(100)を前記車両の前記シャーシに取り付けるステップと、
c)前記剛性単一導体用コネクタ(200)を前記第2の結合構造(113)に結合するステップと、
d)前記電気端子(300)を前記剛性単一導体端子(209)にねじ留めして、前記コネクタケーシング(100)の少なくとも1つの部分を前記電気端子(300)と前記剛性単一導体用コネクタ(200)との間にクランプするステップと
を含む、方法。
【外国語明細書】