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特開2024-129821情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129821
(43)【公開日】2024-09-27
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/06 20120101AFI20240919BHJP
【FI】
G06Q20/06
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024071667
(22)【出願日】2024-04-25
(62)【分割の表示】P 2023039010の分割
【原出願日】2023-03-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-08-19
(71)【出願人】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河野 勇輝
(72)【発明者】
【氏名】土門 弘典
【テーマコード(参考)】
5L020
【Fターム(参考)】
5L020AA12
(57)【要約】
【課題】送金の意図を十分に伝える。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、受付部と、表示制御部と、送金制御部と、を有する。受付部は、端末装置を介して所定の決済サービスを提供する決済アプリケーションを介して、送金者から送金額と、受金者と、受金者に閲覧させる商品と商品の提供者とを表示するコンテンツの指定とを受け付ける。表示制御部は、受金者の端末装置上で実行される決済アプリケーションを介して、商品と商品の提供者とを表示するコンテンツを表示させる。送金制御部は、送金者と紐づく口座から受金者と紐づく口座に、送金額分の電子マネーを移動させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置を介して所定の決済サービスを提供する決済アプリケーションを介して、送金者から送金額と、受金者と、受金者に閲覧させる商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツの指定とを受け付ける受付部と、
前記受金者の端末装置上で実行される前記決済アプリケーションを介して、前記商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツを表示させる表示制御部と、
前記送金者と紐づく口座から前記受金者と紐づく口座に、前記送金額分の電子マネーを移動させる送金制御部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記受金者の端末装置に対して電子マネーの受け取りを承諾する操作が行われた場合に、前記商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツを表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記受金者の端末装置に対して電子マネーの受け取りを承諾する操作が行われた場合に、前記送金額を表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記送金制御部は、前記受金者の端末装置において前記商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツが表示された後に、前記電子マネーを移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、動画像を前記商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツとして表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記送金額を基に、前記受金者に閲覧させる商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツを選択する選択部をさらに有し、
前記受付部は、前記選択部によって選択された商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツの指定を受け付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記送金者から前記受金者に宛てたメッセージを基に、前記受金者に閲覧させる商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツを選択する選択部をさらに有し、
前記受付部は、前記メッセージ、及び前記選択部によって選択された商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツの指定を受け付け、
前記表示制御部は、前記決済アプリケーションを介して、前記メッセージ及び前記商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツを表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
データベースに記憶された前記受金者の属性を基に、前記受金者に閲覧させる商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツを選択する選択部をさらに有し、
前記受付部は、前記選択部によって選択された商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツの指定を受け付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
データベースに記憶された前記送金者と前記受金者の関係を基に、前記受金者に閲覧させる商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツを選択する選択部をさらに有し、
前記受付部は、前記選択部によって選択された商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツの指定を受け付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
データベースに記憶された前記受金者の前記決済アプリケーションを使った決済の履歴を基に、前記受金者に閲覧させる商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツを選択する選択部をさらに有し、
前記受付部は、前記選択部によって選択された商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツの指定を受け付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツが前記受金者に閲覧されたことに応じて、前記商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツの提供者から、前記決済アプリケーションの提供者に対して支払われる広告料を計算する計算部をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記計算部は、前記受金者によって前記商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツが閲覧された回数が多いほど前記支払われる広告料を大きくなるように計算することを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記計算部は、前記送金額が大きいほど前記支払われる広告料を大きくなるように計算することを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項14】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
端末装置を介して所定の決済サービスを提供する決済アプリケーションを介して、送金者から送金額と、受金者と、受金者に閲覧させる商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツの指定とを受け付ける受付工程と、
前記受金者の端末装置上で実行される前記決済アプリケーションを介して、前記商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツを表示させる表示制御工程と、
前記送金者と紐づく口座から前記受金者と紐づく口座に、前記送金額分の電子マネーを移動させる送金制御工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項15】
端末装置を介して所定の決済サービスを提供する決済アプリケーションを介して、送金者から送金額と、受金者と、受金者に閲覧させる商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツの指定とを受け付ける受付手順と、
前記受金者の端末装置上で実行される前記決済アプリケーションを介して、前記商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツを表示させる表示制御手順と、
前記送金者と紐づく口座から前記受金者と紐づく口座に、前記送金額分の電子マネーを移動させる送金制御手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者間での電子マネーの送受において付加価値を提供する技術が知られている。このような技術の一例として、所定の意図で送信された電子マネーの受け取り操作を行う端末装置の画面上に、意図に応じた画像等のコンテンツを表示させる技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-15261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、送金先の利用者に、送金の意図が十分に伝わらない場合がある。
【0005】
例えば、上記の従来技術では、受け取り側の利用者は、端末装置の画面上で、コンテンツを十分に視聴することなく送金された金額のみを確認し、受け取り操作を行うことができる。これにより、コンテンツによって表現される送金の意図が十分に伝わらない場合がある。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、送金先の利用者に、送金の意図を十分に伝えることができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る情報処理装置は、端末装置を介して所定の決済サービスを提供する決済アプリケーションを介して、送金者から送金額と、受金者と、受金者に閲覧させる商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツの指定とを受け付ける受付部と、前記受金者の端末装置上で実行される前記決済アプリケーションを介して、前記商品と前記商品の提供者とを表示するコンテンツを表示させる表示制御部と、前記送金者と紐づく口座から前記受金者と紐づく口座に、前記送金額分の電子マネーを移動させる送金制御部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、送金の意図を十分に伝えることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る送金処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る端末装置の画面の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る端末装置の画面の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る決済サーバの構成例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る口座データベースの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係るコンテンツデータベースの一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る送金処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、決済サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.実施形態〕
図1を用いて、本実施形態の情報処理装置等により実現される送金処理について説明する。図1は、実施形態に係る送金処理の一例を示す図である。なお、図1では、本実施形態に係る情報処理装置の一例である決済サーバ10によって、実施形態に係る送金処理等が実現されるものとする。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、決済サーバ10と、端末装置20とを含む。決済サーバ10及び端末装置20は、ネットワークN(例えば、図3参照)を介して有線又は無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。なお、図1に示した情報処理システム1には、複数台の決済サーバ10及び複数台の端末装置20が含まれていてもよい。
【0013】
図1に示す決済サーバ10は、実施形態に係る送金処理を実行する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、決済サーバ10は、端末装置20を用いる電子決済に関する電子決済サービスを提供する。例えば、決済サーバ10は、取引対象の提供者や取引対象が提供される利用者の口座を管理しており、利用者からの決済要求に従って、口座間において電子マネーの移行等を行うことで、各種決済を実現する。なお、電子マネーとは、例えば、各種企業が独自に用いるポイントや通貨等であってもよく、日本円やドル等の国家により提供される貨幣を電子的に取引可能としたものであってもよい。
【0014】
図1に示す端末装置20は、利用者によって利用される情報処理装置である。端末装置20は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、端末装置20は、決済サーバ10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。
【0015】
なお、図1に示す例では、端末装置20がスマートフォンである場合を示す。また、図1に示す例では、端末装置20を利用する利用者に応じて、端末装置20を端末装置20-1~20-N(Nは任意の自然数)として説明する。例えば、端末装置20-1は、利用者ID「U1」により識別される利用者(利用者U1)により使用される端末装置20である。また、以下では、端末装置20-1~20-Nについて、特に区別なく説明する場合には、端末装置20と記載する。
【0016】
また、端末装置20は、所定の情報処理を実現する制御情報を決済サーバ10から受け取った場合には、制御情報に従って情報処理を実現する。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語により記述される。なお、決済サーバ10から配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0017】
〔1-1.端末装置20を用いた決済について〕
ここで、決済サーバ10が実行する送金処理に先立ち、端末装置20を用いた決済(電子決済)の一例について説明する。なお、以下の説明では、決済サーバ10から配信されるアプリケーションであって、端末装置20を用いる電子決済用のアプリケーション(以下、単に「決済アプリ」と記載する場合がある)が端末装置20にインストールされているものとする。また、以下の説明では、店舗に配置された2次元コード(QRコード(登録商標))であって、店舗を識別する店舗識別情報を示す2次元コードを用いて、利用者U1が端末装置20-1を用いた決済を行う例について説明するが、実施形態は、これに限定されるものではない。以下に説明する決済の一例は、任意の利用者が任意の端末装置20を用いて、任意の店舗にて決済を行う場合においても適用可能である。また、店舗識別情報は、QRコードのみならず、バーコードや所定のマーク、番号等であってもよい。
【0018】
例えば、利用者U1が店舗にて各種の商品やサービスといった決済対象(取引対象)の利用や購入に伴う決済を行う場合、利用者U1は、端末装置20-1にあらかじめインストールされた決済アプリを起動する。そして、利用者U1は、決済アプリを介して、店舗に設置された店舗識別情報を撮影する。このような場合、端末装置20-1は、決済対象の価格を入力するための画面を表示し、利用者U1或いは店舗の店員から決済金額の入力を受け付ける。そして、端末装置20-1は、利用者U1を識別する利用者識別情報と、店舗識別情報(若しくは、店舗識別情報が示す情報、すなわち、店舗を示す情報(例えば、店舗ID))と、決済金額とを示す決済情報を決済サーバ10へと送信する。
【0019】
このような場合、決済サーバ10は、利用者識別情報が示す利用者U1の口座から、店舗識別情報が示す店舗の口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。そして、決済サーバ10は、決済が完了した旨の通知を端末装置20-1へと送信する。このような場合、端末装置20-1は、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる決済が行われた旨を通知する。
【0020】
なお、端末装置20を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。例えば、端末装置20を用いた決済は、店舗に設置された店舗端末を用いたものであってもよい。具体的な例を挙げると、端末装置20-1は、利用者U1を識別するための利用者識別情報を画面上に表示させる。このような場合、店舗に設置された店舗端末は、端末装置20-1に表示された利用者識別情報を読み取り、利用者識別情報(若しくは、利用者識別情報が示す情報、すなわち、利用者U1を示す情報(例えば、利用者ID))と、決済金額と、店舗を識別する情報とを示す決済情報を決済サーバ10へと送信する。このような場合、決済サーバ10は、利用者識別情報が示す利用者U1の口座から、店舗の口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させ、店舗の店舗端末或いは端末装置20-1に対し、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知してもよい。
【0021】
また、端末装置20を用いた決済は、利用者U1があらかじめ電子マネーをチャージした口座から店舗の口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、利用者U1があらかじめ登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、例えば、端末装置20は、店舗の口座に対して決済金額の電子マネーを移行させるとともに、利用者U1のクレジットカードの運用会社に対し、決済金額を請求してもよい。
【0022】
また、端末装置20-1を用いた決済は、利用者U1の口座から店舗の口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、利用者U1の口座から他の利用者の口座へと電子マネーを移行させる決済(すなわち、利用者間での送金)であってもよい。例えば、送金元の利用者U1が利用する端末装置20-1は、送金先の利用者を識別する利用者識別情報(例えば、送金先の利用者が利用する端末装置に表示される利用者識別情報)を読み取り、利用者U1から送金額の入力を受け付け、読み取った識別情報と、送金額と、利用者U1を識別する利用者識別情報とを示す情報を決済サーバ10へと送信する。このような場合、決済サーバ10は、利用者U1の口座から、送金先の利用者の口座へと、送金額が示す額の電子マネーを移行させ、端末装置20-1或いは送金先の利用者が利用する端末装置に対し、送金が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、送金が行われた旨を通知してもよい。
【0023】
なお、端末装置20を用いた送金は、上述した処理に限定されるものではない。例えば、端末装置20を用いた送金は、送金先の利用者の電話番号や、送金先の利用者を示す情報(例えば、利用者ID)を端末装置20に入力することにより行われてもよい。具体的な例を挙げると、端末装置20-1は、送金先の利用者の電話番号或いは利用者IDと、送金額との入力を利用者U1から受け付け、入力された電話番号或いは利用者IDと、送金額と、利用者U1を識別する利用者識別情報とを決済サーバ10へと送信する。そして、決済サーバ10は、利用者U1の口座から、送信された電話番号或いは利用者IDに紐づけられた利用者の口座へと、送金額が示す額の電子マネーを移行させる。
【0024】
ここで、送金先の利用者の電話番号や利用者IDは、当該利用者に関する情報と紐付けて決済アプリにあらかじめ登録されていてもよい。この場合、端末装置20-1は、決済アプリに登録された利用者(送金先)の指定と、当該利用者への送金額の入力とを利用者U1から受け付け、指定された利用者に紐付けられた電話番号或いは利用者IDと、送金額と、利用者U1を識別する利用者識別情報とを決済サーバ10へと送信する。
【0025】
また、例えば、端末装置20を用いた送金は、送金額を受け取るためのリンク情報を送金先の利用者に提供することにより行われてもよい。具体的な例を挙げると、端末装置20-1は、利用者U1から送金額の入力を受け付けて送金額を受け取るためのリンク情報を生成し、リンク情報を含む電子メールを送信したり、リンク情報を含む投稿情報をSNS(Social Networking Service)に投稿したりすることで、送金先の利用者が利用する端末装置にリンク情報を提供する。そして、送金先の利用者がリンク情報を選択して受け取り操作を行った場合、決済サーバ10は、利用者U1の口座から、送金先の利用者の口座へと、送金額が示す額の電子マネーを移行させる。
【0026】
〔1-2.実施形態の概要について〕
決済サーバ10は、上記の送金処理を行う際に、送金の意図に応じたコンテンツを受金者に提供する。その際、決済サーバ10は、送金の意図が十分に伝わる態様でコンテンツを提供する。なお、送金者は送金元の利用者である。また、受金者は送金先の利用者である。
【0027】
以下、図1を用いて、決済サーバ10が実行する送金処理について説明する。なお、以下の説明では、端末装置20を利用者と同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者U1を端末装置20-1と読み替えることもできる。
【0028】
まず、端末装置20-1は、送金画面を呼び出す(ステップS10)。例えば、端末装置20-1は、利用者U1の操作に応じて、決済アプリを介して送金機能に必要な情報を提供することを決済サーバ10に要求することにより送金画面を呼び出す。また、このとき、端末装置20-1は、受金者を指定した上で送金画面を呼び出すことができる。
【0029】
決済サーバ10は、端末装置20-1からの呼び出しに応じて、コンテンツの情報を含む送金画面を提供する(ステップS20)。例えば、送金画面は、受金者の選択、送金額の入力、及びコンテンツの選択が可能な画面である。
【0030】
続いて、端末装置20-1は、電子マネー受金者、送金額、及びコンテンツに関する指示を決済サーバ10に送信する(ステップS30)。例えば、端末装置20-1は、決済サーバ10から提供された送金画面を介して、送金額とともに、受金者に閲覧させるコンテンツを特定する情報を送信する。
【0031】
図2に送金画面の例を示す。図2は、実施形態に係る端末装置の画面の一例を示す図である。
【0032】
画面C11は、送金画面の初期状態である。決済サーバ10は、送金画面の呼び出しに応じて、端末装置20-1に画面C11を表示させる。
【0033】
画面C11は、例えば決済アプリに備えられたチャット機能を利用したものであってもよい。チャット機能は、指定した利用者との間でテキストメッセージを送受信する機能である。画面C11には、テキストメッセージを送受信する相手として、あらかじめ登録された利用者の一覧が表示される。
【0034】
画面C11では受金者が選択される。図2の例では、「BB」という名称の利用者が受金者として選択されている。そして、受金者が選択された状態で、ラベル「決定」が付されたボタンB11が押下されると、決済サーバ10は、端末装置は画面C12を表示させる。
【0035】
画面C12には、テキストボックスTB11が表示される。テキストボックスTB11には、送金額が入力される。図2の例では、テキストボックスTB11には、送金額として「500」(単位:円)が入力されている。
【0036】
画面C12において送金額が入力されると、決済サーバ10は、端末装置20-1に画面C13を表示させる。画面C13は、テキストボックスTB12、コンテンツの一覧を表示する領域AR11、及び選択中のコンテンツを表示する領域AR12を有する。
【0037】
テキストボックスTB12には、送金者から受金者に宛てたメッセージが入力される。図2の例では、テキストボックスTB12に、「コーヒーを飲んでね。」というメッセージが入力されている。
【0038】
領域AR11には、複数のコンテンツのそれぞれに対応するアイコンが表示される。また、領域AR11に対して左右方向のスワイプ又はドラッグ等の操作が行われると、決済サーバ10は、アイコンの列を操作に応じた方向に移動させることにより、画面外に隠れたアイコンを領域AR11に表示させる。
【0039】
また、領域AR11において、選択中のアイコンは強調表示される。図2の例では、5個のアイコンのうち中央のアイコンが選択中であるため、当該中央のアイコンの枠が細線から太線に変化している。
【0040】
また、決済サーバ10は、領域AR11において選択中のアイコンに対応したコンテンツを領域AR12に表示させる。コンテンツは、例えば動画像である。また、コンテンツは、音声を含んでいてもよい。
【0041】
図2の例では、決済サーバ10は、コーヒーが注がれたカップから湯気が立ち昇るアニメーション(動画像の一例)を領域AR12に表示させる。また、決済サーバ10は、領域AR12の上側に、当該コンテンツの提供者(ここでは「XYコーヒー店」)を表示させる。コンテンツは、提供者が商品及びサービスの広告のために提供するものであってもよい。
【0042】
そして、コンテンツが選択された状態で、ラベル「送金」が付されたボタンB12が押下されると、決済サーバ10は、次のステップ(図1のステップS40)へ進む。
【0043】
図1に戻り、決済サーバ10は、送金指示があったことを端末装置20-2に通知する(ステップS40)。決済サーバ10は、端末装置20-2にインストール済みの決済アプリを介して通知を行うことができる。
【0044】
また、決済サーバ10は、チャット機能を利用して送金指示があったことを通知してもよい。その場合、決済サーバ10は、送金者によって入力されたメッセージとともに、送金指示があったことを示すメッセージを、端末装置20-2のチャット画面に表示する。
【0045】
続いて、端末装置20-2は、送金される電子マネーの受け取りの諾否を決済サーバ10に送信する(ステップS50)。ユーザU2は、端末装置20-2を介して、電子マネーの受け取りを拒否することを示す情報を決済サーバ10に送信することができる。その場合、ステップS60以降の処理は行われない。
【0046】
決済サーバ10は、ユーザU2(端末装置20-2)によって電子マネーの受け取りが承諾された場合、端末装置20-2にコンテンツを提供する(ステップS60)。
【0047】
ステップS40において、決済サーバ10は、端末装置20-2に受け取り画面を表示させることにより、送金指示があったことを通知する。図3に受け取り画面の例を示す。図3は、実施形態に係る端末装置の画面の一例を示す図である。
【0048】
画面C21は、受け取り画面の初期状態である。画面C21では、メッセージ、送金額及びコンテンツは非表示である。また、決済サーバ10は、画面C21に、ラベル「承諾」が付されたボタンB21、及びラベル「拒否」が付されたボタンB22を表示させる。
【0049】
ボタンB21が押下されると、端末装置20-2は、送金される電子マネーの受け取りが承諾されたことを決済サーバ10に通知する。一方、ボタンB22が押下されると、端末装置20-2は、送金される電子マネーの受け取りが拒否されたことを決済サーバ10に通知する。
【0050】
電子マネーの受け取りが承諾された場合、決済サーバ10は、画面C22を表示させることで、コンテンツを提供する。画面C21では非表示であったメッセージ、送金額及びコンテンツが、画面C22では表示される。
【0051】
領域AR21には、コンテンツが表示される。ここで表示されるコンテンツは、送金画面で選択されたコンテンツである。図3の例では、決済サーバ10は、コーヒーが注がれたカップから湯気が立ち昇るアニメーション(動画像の一例)を領域AR21に表示させる。また、決済サーバ10は、領域AR12の上側に、当該コンテンツの提供者(ここでは「XYコーヒー店」)を表示させる。これにより、XYコーヒー店の広告がユーザU2によって閲覧される。
【0052】
その後、決済サーバ10は、送金指示に応じて電子マネー残高を送金元の口座から送金先の口座に移行させる(ステップS70)。例えば、決済サーバ10は、利用者U1の口座から、利用者U2の口座へと、送金額に相当する電子マネーを移行させる送金処理を実行する。
【0053】
また、決済サーバ10は、端末装置20-1からコンテンツの指定を受ける代わりに、自動的にコンテンツを選択してもよい。例えば、決済サーバ10は、送金額、メッセージ、送金者又は受金者の属性、送金者と受金者の関係、送金者又は受金者の決済アプリを使った決済履歴等に基づいて、受金者に閲覧させるコンテンツを選択する。
【0054】
ここで、コンテンツは、提供者が商品及びサービスの広告のために提供するものであるとする。この場合、決済サーバ10は、より広告効果が高まるようなコンテンツを選択する。
【0055】
例えば、図2のAR12に示されたコンテンツは、提供者である「XYコーヒー店」が販売するコーヒーの購入を促すための広告である。
【0056】
決済サーバ10は、広告である複数のコンテンツ(以下、「広告コンテンツ」と呼ぶ)の情報をデータベースとして記憶しているものとする。データベースには、各コンテンツの提供者、及び広告のターゲットに関する情報、広告の対象の商品又はサービスの情報等が含まれる。なお、決済サーバ10は、利用者の属性、利用者間の関係、利用者の決済の履歴(商品、金額等)をデータベースとして記憶している。
【0057】
決済サーバ10は、選択した1つのコンテンツを受金者に閲覧させるコンテンツとして選択してもよいし、選択した複数のコンテンツをリスティングし、画面C13の領域AR11に表示させてもよい。
【0058】
例えば、決済サーバ10は、データベースに含まれる広告コンテンツのうち、対象の商品又はサービスの金額が、画面C12のTB11に入力された送金額に近い1つ以上の広告コンテンツを選択する。
【0059】
例えば、決済サーバ10は、データベースに含まれる広告コンテンツのうち、画面C13のTB12に入力されたメッセージに含まれるキーワードが対応付けられた広告コンテンツを選択する。例えば、決済サーバ10は、「コーヒーを飲んでね。」というメッセージから「コーヒー」というキーワードを抽出する。そして、決済サーバ10は、データベースにおいて「コーヒー」というキーワードと対応付けられた広告コンテンツを検索し、得られた広告コンテンツを選択する。
【0060】
例えば、決済サーバ10は、データベースに含まれる広告コンテンツのうち、対象の商品又はサービスのターゲットが、受金者の属性に合致する1つ以上の広告コンテンツを選択する。例えば、受金者の属性が「20歳代の男性」である場合、決済サーバ10は、対象の商品又はサービスのターゲットが「20歳代の男性」である広告コンテンツを選択する。例えば、受金者の属性が「受験生」である場合、決済サーバ10は、対象の商品又はサービスのターゲットが「受験生」である広告コンテンツを選択する。
【0061】
例えば、決済サーバ10は、受金者が決済アプリを使って「コーヒー」を購入した履歴がある場合、データベースに含まれる広告コンテンツのうち、「コーヒー」が商品として対応付けられた広告コンテンツを選択する。
【0062】
例えば、決済サーバ10は、送金者と受金者の関係が親子(ただし、送金者が親であり、受金者が子供)である場合、データベースに含まれる広告コンテンツのうち、ターゲットが「子供を持つ親」である広告コンテンツを選択する。
【0063】
例えば、決済サーバ10は、受金者が過去の所定の期間に決済アプリを使ってコーヒーを購入した履歴がデータベースに存在する場合、データベースに含まれる広告コンテンツのうち、「コーヒー」が商品として対応付けられた広告コンテンツを選択する。
【0064】
〔2.決済サーバの構成〕
次に、図4を用いて、決済サーバ10の構成について説明する。図4は、実施形態に係る決済サーバの構成例を示す図である。図4に示すように、決済サーバ10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。
【0065】
(通信部11について)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部11は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、端末装置20等との間で情報の送受信を行う。
【0066】
(記憶部12について)
記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図4に示すように、記憶部12は、口座データベース121と、利用者情報データベース122と、コンテンツデータベース123を有する。
【0067】
(口座データベース121について)
口座データベース121は、電子決済サービスの利用者の口座に関する各種の情報を記憶する。ここで、図5を用いて、口座データベース121が記憶する情報の一例を説明する。図5は、実施形態に係る口座データベースの一例を示す図である。図5の例において、口座データベース121は、「口座ID」、「利用者ID」、「口座残高」といった項目を有する。
【0068】
「口座ID」は、口座を識別するための識別情報を示す。「利用者ID」は、口座を所有する所有者(利用者)を識別するための識別情報を示す。「口座残高」は、利用者が所有する口座の残高を示す。
【0069】
すなわち、図5では、口座ID「AID#1」によって識別される口座の所有者が、利用者ID「UID#1」によって識別される利用者であり、口座残高が「7800」である例を示す。
【0070】
(利用者情報データベース122について)
利用者情報データベース122は、電子決済サービスの利用者に関する各種の情報を記憶する。ここで、図6を用いて、利用者情報データベース122が記憶する情報の一例を説明する。図6は、実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。図6の例において、利用者情報データベース122は、「利用者ID」、「決済履歴」、「送金履歴」、「属性情報」といった項目を有する。
【0071】
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「決済履歴」は、電子決済サービスを利用して行った決済の履歴を示し、例えば、決済先(事業者)や、決済対象(取引対象)、決済金額等といった情報が格納される。「送金履歴」は、電子決済サービスを利用して他の利用者に対して行った送金の履歴を示し、例えば、送金先(利用者)や、送金額等といった情報が格納される。「属性情報」は、利用者の属性に関する情報を示し、例えば、デモグラフィック属性や、サイコグラフィック属性等を示す情報が格納される。
【0072】
すなわち、図6では、利用者ID「UID#1」によって識別される利用者の決済履歴が「決済履歴#1」、送金履歴が「送金履歴#1」、属性情報が「属性情報#1」である例を示す。
【0073】
(コンテンツデータベース123について)
コンテンツデータベース123は、コンテンツに関する各種の情報を記憶する。ここで、図7を用いて、コンテンツデータベース123が記憶する情報の一例を説明する。図7は、実施形態に係るコンテンツデータベースの一例を示す図である。図7の例において、コンテンツデータベース123は、「コンテンツID」、「提供者情報」、「ターゲット情報」といった項目を有する。
【0074】
「コンテンツID」は、コンテンツを識別するための識別情報を示す。「提供者情報」は、コンテンツの提供者に関する情報を示す。「ターゲット情報」は、コンテンツの提供を受けることが想定される利用者の属性等に関する情報を示す。
【0075】
すなわち、図7では、コンテンツID「CID#1」によって識別されるコンテンツの提供者情報が「提供者情報#1」、ターゲット情報が「ターゲット情報#1」である例を示す。
【0076】
(制御部13について)
制御部13は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、決済サーバ10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部13は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部13は、図4に示すように、受付部131と、表示制御部132と、送金制御部133と、選択部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。
【0077】
(受付部131)
受付部131は、端末装置を介して所定の決済サービスを提供する決済アプリケーションを介して、送金者から送金額と、受金者と、受金者に閲覧させるコンテンツ(例えば、動画像)の指定とを受け付ける。例えば、受付部131は、図2に示す送金画面を介して、送金額、受金者及びコンテンツの指定を受け付ける。
【0078】
(表示制御部132)
表示制御部132は、受金者の端末装置上で実行される決済アプリケーションを介して、コンテンツを表示させる。例えば、表示制御部132は、図3の受け取り画面にコンテンツを表示させる。
【0079】
表示制御部132は、受金者の端末装置に対して電子マネーの受け取りを承諾する操作が行われた場合に、コンテンツを表示させてもよい。例えば、表示制御部132は、図3の受け取り画面においてボタンB21が押下された場合にコンテンツを表示させる。
【0080】
表示制御部132は、受金者の端末装置に対して電子マネーの受け取りを承諾する操作が行われた場合に、送金額を表示させてもよい。例えば、表示制御部132は、図3の受け取り画面においてボタンB21が押下された場合に送金額を表示させる。
【0081】
(送金制御部133)
送金制御部133は、送金者と紐づく口座から受金者と紐づく口座に、送金額分の電子マネーを移動させる(送金処理)。例えば、送金制御部133は、図1に示すように、受金者からの承諾に応じて送金処理を実行する。
【0082】
また、送金制御部133は、受金者の端末装置においてコンテンツが表示された後に、電子マネーを移動させてもよい。例えば、送金制御部133は、図3の受け取り画面において動画像であるコンテンツの再生が完了した後に送金処理を行う。
【0083】
(選択部134)
選択部134は、送金額、送金者から受金者に宛てたメッセージ、データベースに記憶された受金者の属性、データベースに記憶された送金者と受金者の関係、又はデータベースに記憶された受金者の決済アプリケーションを使った決済の履歴を基に、受金者に閲覧させるコンテンツを選択する。例えば、選択部134は、利用者情報データベース122及びコンテンツデータベース123に記憶された情報を基に、送金者による指定の代わりに、コンテンツを自動的に選択する。
【0084】
〔3.送金処理のフロー〕
次に、図8を用いて、実施形態に係る決済サーバ10の送金処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係る送金処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0085】
図8に示すように、まず、決済サーバ10は、送金処理の要求を受け付ける(ステップS101)。次に、決済サーバ10は、コンテンツの情報を含む送金画面を、送金者の端末装置20-1に表示させる(ステップS102)。続いて、決済サーバ10は、受金者、送金額、及びコンテンツを特定する情報を受け付ける(ステップS103)。続いて、決済サーバ10は、受金者の端末装置20-2に送金指示があったことを通知する(ステップS104)。
【0086】
受金者によって受け取りが承諾された場合(ステップS105、Yes)、決済サーバ10は、受金者の端末装置20-2にコンテンツを表示させる(ステップS106)。そして、決済サーバ10は、送金処理を実行し(ステップS107)、処理を終了する。受金者によって受け取りが承諾されなかった場合(ステップS105、No)、決済サーバ10は、送金処理を実行せずに処理を終了する。
【0087】
〔4.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0088】
〔4-1.広告料について〕
決済サーバ10は、広告コンテンツが受金者に閲覧されたことに応じて、当該広告コンテンツの提供者から、決済アプリケーションの提供者に対して支払われる広告料を計算することができる。
【0089】
例えば、決済サーバ10は、受け取り画面において広告コンテンツが表示され、その後送金処理を行うタイミングで広告料を決定してもよい。また、決済サーバ10は、送金額が大きいほど広告料を大きくしてもよい。また、決済サーバ10は、送金額が大きいほど広告料を大きくしてもよい。また、決済サーバ10は、受金者によって広告コンテンツが閲覧された回数が多いほど、広告料を大きくしてもよい。
【0090】
〔4-2.処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0091】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0092】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0093】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る決済サーバ10は、受付部131と、表示制御部132と、送金制御部133と、を有する。受付部131は、端末装置を介して所定の決済サービスを提供する決済アプリケーションを介して、送金者から送金額と、受金者と、受金者に閲覧させるコンテンツの指定とを受け付ける。表示制御部132は、受金者の端末装置上で実行される決済アプリケーションを介して、コンテンツを表示させる。送金制御部133は、送金者と紐づく口座から受金者と紐づく口座に、送金額分の電子マネーを移動させる。これにより、送金者は受金者に送金をするとともに、受金者にコンテンツを閲覧させることができるので、送金の意図が十分に伝わるようになる。
【0094】
表示制御部132は、受金者の端末装置に対して電子マネーの受け取りを承諾する操作が行われた場合に、コンテンツを表示させる。これにより、決済サーバ10は、受金者にコンテンツをより確実に閲覧させることができる。
【0095】
表示制御部132は、受金者の端末装置に対して電子マネーの受け取りを承諾する操作が行われた場合に、送金額を表示させる。これにより、受金者は電子マネーの受け取りを承諾する操作を行うことになるため、決済サーバ10は、受金者の注意を決済アプリケーションに引き付け、受金者にコンテンツをより確実に閲覧させることができる。
【0096】
送金制御部133は、受金者の端末装置においてコンテンツが表示された後に、電子マネーを移動させる。これにより、決済サーバ10は、受金者にコンテンツをより確実に閲覧させることができる。
【0097】
表示制御部132は、動画像をコンテンツとして表示させる。これにより、決済サーバ10は、受金者にコンテンツに込められた意図を直感的に理解させることができる。
【0098】
決済サーバ10は、選択部134をさらに有する。選択部134は、送金額、送金者から受金者に宛てたメッセージ、データベースに記憶された受金者の属性、データベースに記憶された送金者と受金者の関係、又はデータベースに記憶された受金者の決済アプリケーションを使った決済の履歴を基に、受金者に閲覧させるコンテンツを選択する。これにより、決済サーバ10は、送金の意図を自動的にコンテンツの選択に反映させることができる。また、コンテンツが広告である場合、選択部134によれば、受金者に対する広告効果を高めることができる。
【0099】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る決済サーバ10は、例えば、図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、決済サーバ10を例に挙げて説明する。図9は、決済サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、ROM1200、RAM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0100】
CPU1100は、ROM1200又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1200は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0101】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0102】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0103】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1300を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1300上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等である。
【0104】
例えば、コンピュータ1000が決済サーバ10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1300上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部13の機能を実現する。また、HDD1400には、決済サーバ10の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0105】
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0106】
また、上述した決済サーバ10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現する等、構成は柔軟に変更できる。
【0107】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」等に読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0108】
10 決済サーバ
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
121 口座データベース
122 利用者情報データベース
123 コンテンツデータベース
131 受付部
132 表示制御部
133 送金制御部
134 選択部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9