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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129919
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】保持装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240920BHJP
   H01M 50/244 20210101ALI20240920BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H01M50/244 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023039312
(22)【出願日】2023-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】平沼 淳二
(72)【発明者】
【氏名】合田 瑠希
【テーマコード(参考)】
5G503
5H040
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA03
5H040AA12
5H040AS04
5H040AS05
5H040AY08
5H040CC13
5H040CC35
5H040DD06
5H040DD14
5H040NN03
(57)【要約】
【課題】保持装置の位置ずれを抑制する。
【解決手段】保持装置1は、蓄電器10を着脱可能に保持する保持部2を備える。保持装置1は、保持装置1を載置するときに、載置面Fと対向する底部3と、底部3に固定された状態で保持装置1と載置面Fとの相対移動を制限する制限部100と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電器を着脱可能に保持する保持部を備える保持装置であって、
前記保持装置は、
前記保持装置を載置するときに、載置面と対向する底部と、
前記底部に固定された状態で前記保持装置と前記載置面との相対移動を制限する制限部と、を備える、
保持装置。
【請求項2】
前記制限部は、前記保持部に対して前記蓄電器が着脱する方向に、前記保持装置が前記載置面に対して相対移動することを制限する、
請求項1に記載の保持装置。
【請求項3】
前記保持装置は、前記蓄電器に設けられる第1端子と着脱可能な第2端子を更に備え、
前記保持部に対して前記蓄電器を着脱するときに、前記第2端子に対して前記第1端子の着脱がなされる、
請求項2に記載の保持装置。
【請求項4】
前記制限部は、
前記底部に沿って延びる第1延在部と、
前記第1延在部の端部から前記第1延在部と交差し且つ前記底部から離れる方向に延びる第2延在部と、を有する、
請求項1から3の何れか一項に記載の保持装置。
【請求項5】
前記底部は、前記制限部の一部との当接により、前記第1延在部が延びる方向と交差する方向に前記制限部が移動することを制限する凸部を有する、
請求項4に記載の保持装置。
【請求項6】
前記制限部は、
前記保持装置の延在方向の一方側に固定される一方側部材と、
前記保持装置の延在方向の他方側に固定される他方側部材と、を含む、
請求項1から5の何れか一項に記載の保持装置。
【請求項7】
前記一方側部材と前記他方側部材とは、互いに同一形状である、
請求項6に記載の保持装置。
【請求項8】
前記底部は、前記制限部に設けられる被係合部と係合可能な係合部を備える、
請求項1から7の何れか一項に記載の保持装置。
【請求項9】
前記被係合部及び前記係合部は、それぞれ複数設けられ、
前記制限部は、複数の前記被係合部と複数の前記係合部との係合により、前記底部に対する複数位置で固定可能とされる、
請求項8に記載の保持装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、バッテリを載置するトレイを備える充電器が開示されている。充電器は、充電器を載置するときに、載置面と対向する底部を備える。例えば、底部には、ゴム等の弾性体からなる足部(ゴム足)が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2021/059685号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、底部にゴム足が設けられている場合、載置面とゴム足との位置ずれは、両者の摩擦抵抗に頼るものとなる。摩擦抵抗に頼るだけでは、蓄電器を着脱等する際に保持装置も引っ張られて移動してしまう可能性が高い。そのため、保持装置の位置ずれを抑制することが望まれている。
【0005】
本願は上記課題の解決のため、保持装置の位置ずれを抑制することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題の解決手段として、本発明の態様は以下の構成を有する。
(1)本発明の態様に係る保持装置(例えば、実施形態での保持装置1)は、蓄電器(例えば、実施形態での蓄電器10)を着脱可能に保持する保持部(例えば、実施形態での保持部2)を備える保持装置であって、前記保持装置は、前記保持装置を載置するときに、載置面(例えば、実施形態での載置面F)と対向する底部(例えば、実施形態での底部3)と、前記底部に固定された状態で前記保持装置と前記載置面との相対移動を制限する制限部(例えば、実施形態での制限部100)と、を備える。
【0007】
(2)上記(1)に記載の保持装置では、前記制限部は、前記保持部に対して前記蓄電器が着脱する方向(例えば、実施形態での蓄電器が着脱する方向V1)に、前記保持装置が前記載置面に対して相対移動することを制限してもよい。
【0008】
(3)上記(2)に記載の保持装置は、前記蓄電器に設けられる第1端子(例えば、実施形態での第1端子18)と着脱可能な第2端子(例えば、実施形態での第2端子35)を更に備え、前記保持部に対して前記蓄電器を着脱するときに、前記第2端子に対して前記第1端子の着脱がなされてもよい。
【0009】
(4)上記(1)から(3)の何れかに記載の保持装置では、前記制限部は、前記底部に沿って延びる第1延在部(例えば、実施形態での第1延在部111)と、前記第1延在部の端部から前記第1延在部と交差し且つ前記底部から離れる方向に延びる第2延在部(例えば、実施形態での第2延在部112)と、を有してもよい。
【0010】
(5)上記(4)に記載の保持装置では、前記底部は、前記制限部の一部との当接により、前記第1延在部が延びる方向と交差する方向に前記制限部が移動することを制限する凸部(例えば、実施形態での凸部126,127)を有してもよい。
【0011】
(6)上記(1)から(5)の何れかに記載の保持装置では、前記制限部は、前記保持装置の延在方向の一方側に固定される一方側部材(例えば、実施形態での一方側部材100A)と、前記保持装置の延在方向の他方側に固定される他方側部材(例えば、実施形態での他方側部材100B)と、を含んでもよい。
【0012】
(7)上記(6)に記載の保持装置では、前記一方側部材と前記他方側部材とは、互いに同一形状であってもよい。
【0013】
(8)上記(1)から(7)の何れかに記載の保持装置では、前記底部は、前記制限部に設けられる被係合部(例えば、実施形態での被係合部114A,114B,114C,114D,114E)と係合可能な係合部(例えば、実施形態での係合部120A,120B)を備えてもよい。
【0014】
(9)上記(8)に記載の保持装置では、前記被係合部及び前記係合部は、それぞれ複数設けられ、前記制限部は、複数の前記被係合部と複数の前記係合部との係合により、前記底部に対する複数位置で固定可能とされてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の上記(1)に記載の保持装置によれば、底部に固定された状態で保持装置と載置面との相対移動を制限する制限部を備えることで、蓄電器を着脱等する際に保持装置も引っ張られて移動してしまう可能性は低い。したがって、保持装置の位置ずれを抑制することができる。
【0016】
本発明の上記(2)に記載の保持装置によれば、蓄電器を着脱する際に保持装置も引っ張られて移動してしまうこと最大限に抑制できる。したがって、保持装置の位置ずれを更に抑制することができる。
【0017】
本発明の上記(3)に記載の保持装置によれば、保持装置の第2端子に対して蓄電器の第1端子の着脱がなされるときに保持装置が載置面に対して動きやすくなっている場合でも、保持装置の位置ずれを抑制することができる。
【0018】
本発明の上記(4)に記載の保持装置によれば、第1延在部を載置面に沿わせるとともに第2延在部を載置場所の一部に係合させることにより、保持装置の位置ずれを抑制することができる。
【0019】
本発明の上記(5)に記載の保持装置によれば、底部の凸部に制限部の一部を当接させることにより、第1延在部が延びる方向と交差する方向における保持装置の位置ずれを抑制することができる。
【0020】
本発明の上記(6)に記載の保持装置によれば、一方側部材により保持装置の延在方向の一方側を固定するとともに、他方側部材により保持装置の延在方向の他方側を固定することにより、保持装置の延在方向の両方側における保持装置の位置ずれを抑制することができる。
【0021】
本発明の上記(7)に記載の保持装置によれば、一方側部材と他方側部材とを互いに共通の部品とすることができる。したがって、部品点数(種類)を削減し、低コスト化に寄与する。必要に応じて、一方側部材及び他方側部材のうちの一方(1個)を他方に用いることもできる。
【0022】
本発明の上記(8)に記載の保持装置によれば、底部の係合部を制限部の被係合部に係合させることにより、底部に対して制限部を固定することができる。
【0023】
本発明の上記(9)に記載の保持装置によれば、底部に対する複数位置で制限部を固定することができるので、載置面の幅に合わせて制限部の位置調整が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】実施形態に係る保持装置が蓄電器を保持した状態の側面図。
図2】実施形態に係る保持装置の前面図。
図3】実施形態に係る保持装置を左側下方から見た斜視図。
図4】実施形態に係る保持装置の底部から制限部を外した状態の斜視図。
図5】実施形態に係る保持装置の下面図。
図6】実施形態に係る保持装置の制限部の位置調整を説明する図。
図7】実施形態に係る制限部の位置調整の第1の例を説明する図。
図8】実施形態に係る制限部の位置調整の第2の例を説明する図。
図9】実施形態に係る制限部の位置調整の第3の例を説明する図。
図10】実施形態に係る一方側部材の装着方法の手順を説明する図。
図11図10に続く、一方側部材の装着方法の手順を説明する図。
図12図5のXII-XII断面図。
図13】実施形態に係る他方側部材の装着方法の手順を説明する図。
図14図13に続く、他方側部材の装着方法の手順を説明する図。
図15図5のXV-XV断面図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の説明では、保持装置の一例として、蓄電器としてのバッテリ等の蓄電池(二次電池)を着脱可能に保持する蓄電器保持装置を挙げて説明する。着脱可能とは、装着及び離脱可能のことである。実施形態の保持装置は、着脱可能な態様のうち、着脱のための別途の工具等を要さない着脱自在な態様である。以下の説明において、例えば「平行」や「直交」、「中心」、「同軸」等の相対的又は絶対的な配置を示す表現は、厳密にそのような配置を意味するのみならず、公差や同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も含むものとする。以下の説明に用いる図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0026】
<保持装置>
図1から図4を併せて参照し、保持装置1は、蓄電器10を着脱可能に保持する保持部2と、保持装置1を載置するときに載置面Fと対向する底部3と、保持装置1の前方を向く前面4aを有する前部4と、保持装置1の後方を向く後面5aを有する後部5と、保持装置1の上方を向く上面6aを有する上部6と、保持装置1の左側方を向く左面7aを有する左側部7と、保持装置1の右側方を向く右面8aを有する右側部8と、を備える。実施形態において、保持装置1が載置される載置面Fは、棚などの台130における平坦な面(水平面)とする。以下の説明では、図示のように互いに直交する3軸方向を、前後方向、左右方向及び上下方向と定義する。上下方向は、鉛直方向とも呼ぶ。上下方向の下方は、重力方向に相当する。
【0027】
保持装置1には、前部4から上部6にかけて開口部20が形成される。開口部20を介して保持装置1の内部には、蓄電器10の外形に沿う形状の収容空間21が形成される。収容空間21は、保持装置1の上部6から凹設される。収容空間21は、複数の面(具体的には、底面(第1部31の上面31a)、並びに、底面の左右縁部及び後端部からそれぞれ立ち上がる3つの側面(左右の側部7,8の内側面、及び、第2部32の前面32a)により形成される。なお、3つの側面の少なくとも1つは、平面でなくてもよい。
【0028】
左側部7及び右側部8は、前方側から後方側に向けて高くなるよう、上端が傾斜するように(後ろ上がりとなるように)形成されている。収容空間21の上下方向の長さも、前方側から後方側に向けて長くなっており、後方側が最大長さとなっている。
【0029】
<蓄電器>
図1及び図2を併せて参照し、蓄電器10は、単一のバッテリパックによりユニット化して構成されている。例えば、蓄電器10は、リチウムイオンバッテリである。例えば、蓄電器10は、二輪又は四輪の電動車両に搭載された走行モータの電力源として用いることができる。なお、蓄電器10は、上記に限らず、種々の用途に用いることができる。例えば、蓄電器10は、電動車両以外の電気機器に適用してもよい。
【0030】
蓄電器10は、全体として略直方体形状を有する。以下では、保持装置1への蓄電器10の収容状態を基準として、蓄電器10の各面を、上面11、下面12、左面13、右面14、前面15及び後面16と定義する。蓄電器10の左右方向の長さは、収容空間21の左右方向の長さと略同じである。蓄電器10の上下方向の長さは、収容空間21の上下方向の最大長さと略同じである。蓄電器10の前後方向の長さは、収容空間21の前後方向の最大長さと略同じである。
【0031】
蓄電器10は、開口部20を介して収容空間21に収容される。蓄電器10の収容状態において、蓄電器10の上面11及び前面15は、保持装置1から露出する。蓄電器10の前面15には、取っ手17が設けられる。例えば、利用者は、取っ手17を把持して後面16を下方に向けた垂下状態で、蓄電器10を持ち運ぶことができる。蓄電器10は、後面16を地面や床面に当接した状態で自立することができる。
【0032】
蓄電器10の後面16の上部には、第1端子18が設けられる。例えば、第1端子18は、左右方向に互いに離間して配置された略平板状の複数の金属製の端子を備える。例えば、第1端子18は、左右方向に延びる凹状のレセプタクル(雌型コネクタ)である。
【0033】
<保持部>
図1及び図2を併せて参照し、保持部2は、蓄電器10の下面12(蓄電器10の第1方向を向く第1面の一例)を保持する第1部31と、蓄電器10の後面16(蓄電器10の第1方向と交差する第2方向を向く第2面の一例)を保持する第2部32と、を有する。保持部2は、全体として断面視略L字状である。第1部31及び第2部32の左右方向の長さは、収容空間21の左右方向の長さと略同じである。第1部31の前後方向の長さは、収容空間21の前後方向の長さと略同じである。第2部32の上下方向の長さは、収容空間21の上下方向の最大長さと略同じである。
【0034】
保持部2は、第1部31に沿う方向V1に蓄電器10を着脱するよう設けられる。第1部31の上面31aには、蓄電器10の収容時に蓄電器10の下面12が当接する。第2部32の前面32aには、蓄電器10の収容時に蓄電器10の後面16が当接する。第1部31の上面31aは、上面31aに沿って蓄電器10の下面12が円滑に摺動可能となるように滑らかに構成される。例えば、第1部31の上面31aと蓄電器10の下面12との接触面積が小さくなるように、第1部31の上面には、前後方向に延びる互いに平行な複数のリブ又はレールが突設される。
【0035】
第1部31及び第2部32は、底部3に対して斜めに交差する方向に延びている。第1部31の上面は、後方にかけて下り勾配で傾斜している。第2部32は、第1部31の後端部から後方かつ上方に向けて第1部31に対し略直角に延びている。
【0036】
第2部32の前面32aには、ラベルを貼り付け可能な領域33が設けられる。第2部32の上部には、第2部32を前後方向に貫通する貫通孔34が形成される。貫通孔34は、蓄電器10の第1端子18の位置に対応して左右方向に延びている。第2部32の上部後面には、蓄電器10に設けられる第1端子18と着脱可能な第2端子35が設けられる。
【0037】
例えば、第2端子35は、ブラケット(不図示)を介してボルト37等の締結部材で第2部32に取り付けられる。例えば、先ず、第2部32の後面に第2端子35を固定したブラケットを配置する。次に、ブラケットの雌ねじ部(不図示)に、保持装置1の外部(第2部32の前方側)からボルト37を締め付ける。これにより、ブラケットを介して第2端子35を第2部32に固定することができる。
【0038】
例えば、第2端子35は、左右方向に互いに離間して配置された略平板状の複数の金属製の端子を備える。例えば、第2端子35は、左右方向に延びるプラグ(雄型コネクタ)である。第2端子35は、貫通孔34から前方(具体的には前方かつ上方)に向けて突出している。第2端子35において貫通孔34から前方に突出する部分は、常時露出している。
【0039】
例えば、利用者は、収容空間21に収容された蓄電器10を、第1部31の上面に沿って矢印V1方向に押す。すると、蓄電器10の第1端子18(レセプタクル)に保持装置1のプラグ(第2端子35)が嵌合する。これにより、第1端子18と第2端子35とを接続することができる。
【0040】
<前部>
前部4は、第1部31に沿う方向V1から見て、保持部2よりも下方に配置される。前部4は、保持装置1の前方を向く前面4aを有する。前部4の前面4aには、インジケータ等の表示部50(図2参照)が設けられる。なお、前部4の前面4aは、略水平方向前方を向くことに限らず、水平方向に対して斜めを向く面でもよい。
【0041】
<底部>
図3を併せて参照し、底部3は、保持装置1を載置するときに載置面Fに対して平行に配置される底部本体60と、前部4の下端と接続されるように、かつ、載置面Fから離間するように設けられる連接部61と、を有する。
【0042】
底部本体60は、前後方向に沿うように延びている。例えば、底部本体60の下面には、ラベルを貼り付け可能な領域62が設けられる。
連接部61は、後方にかけて下り勾配で傾斜している。
【0043】
底部本体60には、ゴム等の弾性体からなる足部65(ゴム足)が設けられている。図の例では、足部65は、底部本体60の四隅部(4つの角部)に1つずつ合計4つ設けられている。なお、足部65の設置数は、上記に限らず、設計仕様に応じて変更することができる。
【0044】
<制御装置など>
保持装置1は、内部空間40に、保持部2に保持された蓄電器10と電力伝達可能に設けられる電力変換装置81と、電力変換装置81を制御する制御装置82と、を備える。
【0045】
例えば、電力変換装置81は、AC/DCインバータである。例えば、電力変換装置81は、電力源(例えば、系統電力)から供給された交流電力を直流電力に変換し、蓄電器10に供給する。
【0046】
例えば、電力変換装置81には、保持装置1の外部の交流電力源が接続される。この状態で、蓄電器10の第1端子18と保持装置1の第2端子35とを接続すると、電力変換装置81を介して蓄電器10に電力が供給される。これにより、蓄電器10が充電される。なお、蓄電器10の第1端子18と保持装置1の第2端子35とを接続した際に、蓄電器10の電力を保持装置1側に供給するように構成することもできる。
【0047】
図示はしないが、保持装置1の上部6には、交流電力アウトレット等の電気機器のプラグが接続される電気端子(レセプタクル)が設けられてもよい。例えば、保持装置1の内部には、蓄電器10から供給された直流電力を交流電力に変換し、アウトレットに接続された電気機器に供給するDC/AC変換のインバータが設けられてもよい。この場合、保持装置1は、充電装置としての機能に加えて給電装置としての機能を有する。
【0048】
<制限部>
図1から図4を併せて参照し、保持装置1は、底部3に固定された状態で保持装置1と載置面Fとの相対移動を制限する制限部100を備える。制限部100は、保持部2に対して蓄電器10が着脱する方向V1に、保持装置1が載置面Fに対して相対移動することを制限する。保持部2に対して蓄電器10が着脱する方向V1は、第1部31に沿う方向V1に相当する。
【0049】
本実施形態では、保持部2に対して蓄電器10を着脱するときに、第2端子35に対して第1端子18の着脱がなされる。例えば、利用者が蓄電器10を矢印V1方向に押すと、蓄電器10の第1端子18(レセプタクル)に保持装置1のプラグ(第2端子35)が嵌合することにより、第2端子35に対して第1端子18の接続がなされる。例えば、第2端子35に対して第1端子18の接続がなされた状態から利用者が蓄電器10を矢印V1とは反対方向に引くと、第2端子35に対して第1端子18の脱離がなされる。
【0050】
制限部100は、保持装置1の延在方向の一方側に固定される一方側部材100Aと、保持装置1の延在方向の他方側に固定される他方側部材100Bと、を含む。保持装置1の延在方向は、保持装置1の前後方向に相当する。一方側部材100Aは、保持装置1の前側下部(底部3の前部)に固定される。他方側部材100Bは、保持装置1の後側下部(底部3の後部)に固定される。
【0051】
本実施形態では、一方側部材100Aと他方側部材100Bとは、互いに同一形状である。一方側部材100Aと他方側部材100Bとは、保持装置1の延在方向における向きが互いに逆向きに配置されること以外は、互いに同一の構成を有する。以下の説明では、一方側部材100Aの構成について詳細に説明する。他方側部材100Bにおいて一方側部材100Aと同一の構成は同一の符号を付し、詳細説明は省略する。
【0052】
図3から図5を併せて参照し、一方側部材100Aは、下面視で全体として前方側に開く略U字状を有している。一方側部材100Aは、下面視で左右中心線CLを対称軸として線対称形状を有している。例えば、一方側部材100Aは、一枚の金属板を折り曲げることで形成されている。一方側部材100Aは、前後方向に延びる左右一対の前後延在部101,102と、左右一対の前後延在部101,102の後部同士を左右方向に連結する連結部103と、を備える。
【0053】
前後延在部101,102は、底部3に沿って延びる第1延在部111と、第1延在部111の前端部(第1延在部111の端部の一例)から下方(第1延在部111と交差し且つ底部3から離れる方向の一例)に延びる第2延在部112と、を有する。第2延在部112の上下方向の長さは、第1延在部111の前後方向の長さよりも短い。
【0054】
前後延在部101,102は、第1延在部111の後部から左右方向外側に張り出す張出部113を備える。前後延在部101,102は、張出部113に被係合部114A,114B,114C,114D,114Eを備える。被係合部114A,114B,114C,114D,114Eは、前後方向に間隔をあけて複数設けられる。張出部113には、前後方向に間隔をあけて複数の係合孔115A,115B,115C,115D,115Eが形成されている。被係合部114A,114B,114C,114D,114Eは、張出部113において係合孔115A,115B,115C,115D,115Eを形成する部分のうち左右方向に延びる部分の前後方向内側の端部に相当する。
【0055】
図の例では、複数の係合孔115A,115B,115C,115D,115Eは、左右片側の張出部113において5個(左右両側で合計10個)形成されている。なお、係合孔115A,115B,115C,115D,115Eの数は、上記に限らず、設計仕様に応じて変更することができる。
【0056】
底部3は、制限部100に設けられる被係合部114A,114B,114C,114D,114Eと係合可能な係合部120A,120Bを備える。係合部120A,120Bは、左右一対の前後延在部101,102に設けられる被係合部114A,114B,114C,114D,114Eと対応するように、底部3の左右に設けられている。係合部120A,120Bは、前後方向に間隔をあけて複数設けられている。係合部120A,120Bは、底部3の下面から下方に突出する突出部121と、突出部121の下端から後方に延びた後に上方に突出する爪部122と、を備える。
【0057】
底部3は、張出部113の前端部と当接可能な当接凸部125を備える。当接凸部125は、左右一対の前後延在部101,102に設けられる張出部113と対応するように、底部3の左右に設けられている。当接凸部125は、下面視で左右方向に延びている。
【0058】
図の例では、当接凸部125は、底部3の前側に設けられている。当接凸部125は、底部3の後側には設けられていない。なお、当接凸部125の設置態様は、上記に限らず、設計仕様に応じて変更することができる。
【0059】
底部3は、制限部100の一部との当接により、左右方向(第1延在部111が延びる方向と交差する方向の一例)に制限部100が移動することを制限する凸部126,127を有している。凸部126,127は、左右一対の前後延在部101,102に設けられる張出部113と対応するように、底部3の左右に設けられている。
【0060】
凸部126,127は、張出部113の後部の左右方向内端部との当接により左右方向内側に制限部100が移動することを制限する内側凸部126と、張出部113の左右方向外端部との当接により左右方向外側に制限部100が移動することを制限する外側凸部127と、を含む。
【0061】
図5を併せて参照し、内側凸部126は、下面視で張出部113の後部の左右方向内端部に沿うように前後方向に延びている。外側凸部127は、下面視で張出部113の左右方向外端部に沿うように前後方向に延びている。外側凸部127の前後方向の長さは、内側凸部126の前後方向の長さよりも長い。外側凸部127は、下面視で当接凸部125の左右方向外端から内側凸部126の前後方向内端よりも前後方向内側に位置するように連続して延びている。外側凸部127と当接凸部125とは、下面視でL字状をなすように一体に形成されている。
【0062】
図4及び図5を併せて参照し、被係合部114A,114B,114C,114D,114E及び係合部120A,120Bは、それぞれ複数設けられる。制限部100は、複数の被係合部114A,114B,114C,114D,114Eと複数の係合部120A,120Bとの係合により、底部3に対する複数位置で固定可能とされる。
【0063】
図の例では、複数の被係合部114A,114B,114C,114D,114Eは、左右片側の張出部113において5個(左右両側で合計10個)設けられている。図の例では、係合部120A,120Bは、底部3の左右片側において2個(左右両側で合計4個)設けられている。図の例では、左右片側の張出部113において5個のうち2個(左右両側で合計10個のうち4個)の被係合部114A,114Cと、底部3の左右片側において2個(左右両側で合計4個)の係合部120A,120Bとが係合している。なお、被係合部114A,114B,114C,114D,114Eの数及び係合部120A,120Bの数は、上記に限らず、設計仕様に応じて変更することができる。
【0064】
<制限部の位置調整>
以下、制限部100の位置調整の一例について図6から図9を参照して説明する。
図6に示すように、制限部100の位置調整により、前後方向において3種類の長さ(第1の長さL1、第2の長さL2及び第3の長さL3)に対応することができる。図の例では、第1の長さL1は、底部3の前後方向の長さよりも長い。第2の長さL2は、前後方向において第1の長さL1よりも長い(L2>L1)。第3の長さL3は、前後方向において第2の長さL2よりも長い(L3>L2)。
【0065】
図7を併せて参照し、第1の長さL1にするには、左右片側の張出部113において5個のうち前後方向外側から数えて1個目及び3個目の2個(左右両側で合計10個のうち4個)の被係合部114A,114Cと、底部3の左右片側において2個(左右両側で合計4個)の係合部120A,120Bとを係合する。
【0066】
図8を併せて参照し、第2の長さL2にするには、左右片側の張出部113において5個のうち前後方向外側から数えて2個目及び4個目の2個(左右両側で合計10個のうち4個)の被係合部114B,114Dと、底部3の左右片側において2個(左右両側で合計4個)の係合部120A,120Bとを係合する。
【0067】
図9を併せて参照し、第3の長さL3にするには、左右片側の張出部113において5個のうち前後方向外側から数えて3個目及び5個目の2個(左右両側で合計10個のうち4個)の被係合部114C,114Eと、底部3の左右片側において2個(左右両側で合計4個)の係合部120A,120Bとを係合する。
【0068】
<底部の前側に対する制限部の装着方法>
以下、底部3の前側に対する制限部100(一方側部材100A)の装着方法の一例について図10から図12を参照して説明する。
図10に示すように、先ず、底部3の前側の係合部120A,120Bの位置に一方側部材100Aの係合孔115A,115B,115C,115D,115Eを合わせて、一方側部材100Aを底部3の前側下面に合わせる。図の例では、左右片側の張出部113において5個のうち前後方向外側から数えて1個目及び3個目の2個(左右両側で合計10個のうち4個)の係合孔115A,115Cを使用する。
【0069】
次に、図11に示すように、一方側部材100Aを底部3の下面と平行に前側に向けて移動させ、被係合部114A,114B,114C,114D,114Eと係合部120A,120Bとを係合させる。図の例では、左右片側の張出部113において5個のうち前後方向外側から数えて1個目及び3個目の2個(左右両側で合計10個のうち4個)の被係合部114A,114Cと、底部3の左右片側において2個(左右両側で合計4個)の係合部120A,120Bとを係合させている。
【0070】
これにより、図12に示すように、各被係合部114A,114C(張出部113において係合孔115A,115Cを形成する部分のうち左右方向に延びる部分の前後方向内側の端部)に各係合部120A,120Bの爪部122が引っ掛かる。以上により、底部3の前側に対する一方側部材100Aの装着が完了する。
【0071】
例えば、各被係合部114A,114Cに各係合部120A,120Bの爪部122が引っ掛かった状態(以下「爪係合状態」ともいう。)では、底部3の前側の当接凸部125は、張出部113の前端部と当接してもよい。これにより、爪係合状態において前側に一方側部材100Aが移動することが制限される。
【0072】
例えば、爪係合状態では、底部3の内側凸部126は、張出部113の後部の左右方向内端部と当接してもよい。これにより、爪係合状態において左右方向内側に一方側部材100Aが移動することが制限される。
【0073】
例えば、爪係合状態では、底部3の外側凸部127は、張出部113の左右方向外端部と当接してもよい。これにより、爪係合状態において左右方向外側に一方側部材100Aが移動することが制限される。
【0074】
<底部の後側に対する制限部の装着方法>
以下、底部3の後側に対する制限部100(他方側部材100B)の装着方法の一例について図13から図15を参照して説明する。
図13に示すように、先ず、底部3の後側の係合部120A,120Bの位置に他方側部材100Bの係合孔115A,115B,115C,115D,115Eを合わせて、他方側部材100Bを底部3の後側下面に合わせる。図の例では、左右片側の張出部113において5個のうち前後方向外側から数えて1個目及び3個目の2個(左右両側で合計10個のうち4個)の係合孔115A,115Cを使用する。
【0075】
次に、図14に示すように、他方側部材100Bを底部3の下面と平行に後側に向けて移動させ、被係合部114A,114B,114C,114D,114Eと係合部120A,120Bとを係合させる。図の例では、左右片側の張出部113において5個のうち前後方向外側から数えて1個目及び3個目の2個(左右両側で合計10個のうち4個)の被係合部114A,114Cと、底部3の左右片側において2個(左右両側で合計4個)の係合部120A,120Bとを係合させている。
【0076】
これにより、図15に示すように、各被係合部114A,114C(張出部113において係合孔115A,115Cを形成する部分のうち左右方向に延びる部分の前後方向内側の端部)に各係合部120A,120Bの爪部122が引っ掛かる。以上により、底部3の後側に対する他方側部材100Bの装着が完了する。なお、上記の制限部100の位置調整を他方側部材100Bに対して行うことで、3段階の位置で他方側部材100Bの装着が可能となる。
【0077】
例えば、爪係合状態では、底部3の内側凸部126は、張出部113の後部の左右方向内端部と当接してもよい。これにより、爪係合状態において左右方向内側に他方側部材100Bが移動することが制限される。
【0078】
例えば、爪係合状態では、底部3の外側凸部127は、張出部113の左右方向外端部と当接してもよい。これにより、爪係合状態において左右方向外側に他方側部材100Bが移動することが制限される。
【0079】
<載置面に対する制限部の装着方法>
載置面に対する制限部100の装着方法の一例について説明する。
図1においては、保持装置1が載置される台130を示している。
図の例では、上面に水平な載置面Fを有する台130を挙げて説明する。
先ず、上記の通り制限部100の位置調整を行うことで、台130の前後方向の長さに、制限部100の前後方向の長さを合わせる。制限部100の前後方向の長さは、前後方向において一方側部材100Aの第2延在部112と他方側部材100Bの第2延在部112との間の長さに相当する。
【0080】
次に、制限部100の位置調整が行われた保持装置1を台130の上に設置する。以上により、載置面Fに対する制限部100の装着が完了する。
【0081】
<作用効果>
以上説明したように、上記実施形態の保持装置1は、蓄電器10を着脱可能に保持する保持部2を備える。保持装置1は、保持装置1を載置するときに、載置面Fと対向する底部3と、底部3に固定された状態で保持装置1と載置面Fとの相対移動を制限する制限部100と、を備える。
この構成によれば、底部3に固定された状態で保持装置1と載置面Fとの相対移動を制限する制限部100を備えることで、蓄電器10を着脱等する際に保持装置1も引っ張られて移動してしまう可能性は低い。したがって、保持装置1の位置ずれを抑制することができる。
【0082】
上記実施形態では、制限部100は、保持部2に対して蓄電器10が着脱する方向V1に、保持装置1が載置面Fに対して相対移動することを制限する。
この構成によれば、蓄電器10を着脱する際に保持装置1も引っ張られて移動してしまうこと最大限に抑制できる。したがって、保持装置1の位置ずれを更に抑制することができる。
【0083】
上記実施形態では、保持装置1は、蓄電器10に設けられる第1端子18と着脱可能な第2端子35を備える。保持部2に対して蓄電器10を着脱するときに、第2端子35に対して第1端子18の着脱がなされる。
この構成によれば、保持装置1の第2端子35に対して蓄電器10の第1端子18の着脱がなされるときに保持装置1が載置面Fに対して動きやすくなっている場合でも、保持装置1の位置ずれを抑制することができる。
【0084】
上記実施形態では、制限部100は、底部3に沿って延びる第1延在部111と、第1延在部111の端部から第1延在部111と交差し且つ底部3から離れる方向に延びる第2延在部112と、を有する。
この構成によれば、第1延在部111を載置面Fに沿わせるとともに第2延在部112を載置場所の一部に係合させることにより、保持装置1の位置ずれを抑制することができる。
【0085】
上記実施形態では、底部3は、制限部100の一部との当接により、第1延在部111が延びる方向と交差する方向に制限部100が移動することを制限する凸部126,127を有している。
この構成によれば、底部3の凸部126,127に制限部100の一部を当接させることにより、第1延在部111が延びる方向と交差する方向における保持装置1の位置ずれを抑制することができる。
【0086】
上記実施形態では、制限部100は、保持装置1の延在方向の一方側に固定される一方側部材100Aと、保持装置1の延在方向の他方側に固定される他方側部材100Bと、を含む。
この構成によれば、一方側部材100Aにより保持装置1の延在方向の一方側を固定するとともに、他方側部材100Bにより保持装置1の延在方向の他方側を固定することにより、保持装置1の延在方向の両方側における保持装置1の位置ずれを抑制することができる。
【0087】
上記実施形態では、一方側部材100Aと他方側部材100Bとは、互いに同一形状である。
この構成によれば、一方側部材100Aと他方側部材100Bとを互いに共通の部品とすることができる。したがって、部品点数(種類)を削減し、低コスト化に寄与する。必要に応じて、一方側部材100A及び他方側部材100Bのうちの一方(1個)を他方に用いることもできる。
【0088】
上記実施形態では、底部3は、制限部100に設けられる被係合部114A,114B,114C,114D,114Eと係合可能な係合部120A,120Bを備える。
この構成によれば、底部3の係合部120A,120Bを制限部100の被係合部114A,114B,114C,114D,114Eに係合させることにより、底部3に対して制限部100を固定することができる。
【0089】
上記実施形態では、被係合部114A,114B,114C,114D,114E及び係合部120A,120Bは、それぞれ複数設けられる。制限部100は、複数の被係合部114A,114B,114C,114D,114Eと複数の係合部120A,120Bとの係合により、底部3に対する複数位置で固定可能とされる。
この構成によれば、底部3に対する複数位置で制限部100を固定することができるので、載置面Fの幅に合わせて制限部100の位置調整が可能となる。
【0090】
<変形例>
上記実施形態では、制限部は、保持部に対して蓄電器が着脱する方向に、保持装置が載置面に対して相対移動することを制限する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、制限部は、保持部に対して蓄電器が着脱する方向とは異なる方向に、保持装置が載置面に対して相対移動することを制限してもよい。例えば、制限部が相対移動を制限する態様は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0091】
上記実施形態では、保持装置は、蓄電器に設けられる第1端子と着脱可能な第2端子を備え、保持部に対して蓄電器を着脱するときに、第2端子に対して第1端子の着脱がなされる例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、保持部に対して蓄電器を着脱するとき以外に、第2端子に対して第1端子の着脱がなされてもよい。例えば、第1端子及び第2端子のうちの少なくとも一方は、別途のアクチュエータ等で進退駆動されるように構成されてもよい。例えば、第2端子に対して第1端子の着脱がなされる態様は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0092】
上記実施形態では、制限部は、底部に沿って延びる第1延在部と、第1延在部の端部から第1延在部と交差し且つ底部から離れる方向に延びる第2延在部と、を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、制限部は、第1延在部及び第2延在部を有していなくてもよい。例えば、制限部は、底部に固定される部分(例えば、凹部又は凸部)と、載置面に固定される部分(例えば、凹部又は凸部)と、を有していてもよい。例えば、制限部の構成態様は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0093】
上記実施形態では、底部は、制限部の一部との当接により、第1延在部が延びる方向と交差する方向に制限部が移動することを制限する凸部を有している例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、底部は、制限部の凸部との係合により、第1延在部が延びる方向と交差する方向に制限部が移動することを制限する凹部を有してもよい。例えば、第1延在部が延びる方向と交差する方向に制限部が移動することを制限する態様は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0094】
上記実施形態では、制限部は、保持装置の延在方向の一方側に固定される一方側部材と、保持装置の延在方向の他方側に固定される他方側部材と、を含む例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、制限部は、一方側部材及び他方側部材の両方を含まなくてもよい。例えば、制限部は、保持装置の延在方向の一方側及び他方側のうち何れか一方側に設けられ、他方側に設けられなくてもよい。例えば、制限部の構成態様は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0095】
上記実施形態では、一方側部材と他方側部材とは、互いに同一形状である例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、一方側部材と他方側部材とは、互いに異なる形状でもよい。例えば、一方側部材及び他方側部材の形状は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0096】
上記実施形態では、底部は、制限部に設けられる被係合部と係合可能な係合部を備える例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、底部は、係合部を備えなくてもよい。例えば、底部と制限部とは、接着剤又は溶接等で互いに固定されていてもよい。例えば、底部と制限部との固定態様は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0097】
上記実施形態では、被係合部及び係合部は、それぞれ複数設けられる。制限部は、複数の被係合部と複数の係合部との係合により、底部に対する複数位置で固定可能とされる例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、被係合部及び係合部は、それぞれ1つずつ設けられてもよい。例えば、制限部は、底部に対して1箇所で固定可能とされてもよい。例えば、被係合部及び係合部の設置態様は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0098】
上記実施形態では、保持装置に蓄電器のレセプタクル(第1端子)と接続可能なプラグ(第2端子)が設けられる例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、保持装置にレセプタクルが設けられるとともに、蓄電器にレセプタクルに嵌合するプラグが設けられてもよい。例えば、第1端子及び第2端子の構成態様は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0099】
上記実施形態では、保持装置が単一の蓄電器を保持する1つの保持部を備える例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、保持装置は、複数の保持部を備え、複数の蓄電器を同時に保持可能に構成されてもよい。例えば、保持装置は、左右方向及び上下方向の少なくとも一方向に複数並べて配置されることで、複数の蓄電器を同時に保持するようにしてもよい。例えば、保持装置が蓄電器を保持する態様は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0100】
上記実施形態では、保持装置の一例として、バッテリに対し外部から電力を供給する充電装置を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、保持装置は、バッテリの電力を外部に供給する給電装置であってもよい。例えば、保持装置は、充電機能を有さない給電装置であってもよい。例えば、保持装置は、バッテリの電力を利用する電力利用装置のバッテリ装着部に適用されてもよい。例えば、保持装置の適用態様は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0101】
上記実施形態では、保持装置の一例として、蓄電器としてのバッテリ等の蓄電池(二次電池)を着脱可能に保持する蓄電器保持装置を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、保持装置は、蓄電器としてのキャパシタを保持するものであってもよい。例えば、蓄電器は、バッテリに限らず、キャパシタ等の他の電力蓄積機器でもよい。例えば、本発明が適用される蓄電器は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0102】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形および置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0103】
1 保持装置
2 保持部
3 底部
10 蓄電器
18 第1端子
35 第2端子
100 制限部
100A 一方向部材
100B 他方向部材
111 第1延在部
112 第2延在部
114A,114B,114C,114D,114E 被係合部
120A,120B 係合部
126 内側凸部(凸部)
127 外側凸部(凸部)
F 載置面
V1 矢印(蓄電器が着脱する方向)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15