(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129951
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240920BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20240920BHJP
【FI】
G06Q30/0601 340
G06Q30/0207
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023039374
(22)【出願日】2023-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】村山 大河
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L030BB66
5L049BB07
5L049BB66
(57)【要約】
【課題】従来に比して利便性の高い店舗アプリ及び決済アプリの制御技術を提供する。
【解決手段】アプリケーション制御装置20は、特定の店舗にて利用可能な店舗ポイントを処理する機能を備えた店舗アプリ、及び商取引の決済に利用可能な決済ポイントを処理する機能を備えた決済アプリが実装されているユーザ端末10を制御する。アプリケーション制御装置20は、店舗アプリからの連携要求に従い、店舗アプリに決済アプリを連携する連携部213と、決済アプリから決済ポイントを取得する取得部214と、店舗アプリからの表示要求に従い、店舗ポイントとともに決済ポイントを、ユーザ端末10の店舗アプリの画面に表示する表示制御部215とを具備する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の店舗にて利用可能な店舗ポイントを処理する機能を備えた店舗アプリ、及び商取引の決済に利用可能な決済ポイントを処理する機能を備えた決済アプリが実装されているユーザ端末を制御する情報処理装置であって、
前記店舗アプリからの連携要求に従い、前記店舗アプリに前記決済アプリを連携する連携部と、
前記決済アプリから前記決済ポイントを取得する取得部と、
前記店舗アプリからの表示要求に従い、前記店舗ポイントとともに前記決済ポイントを、前記ユーザ端末の前記店舗アプリの画面に表示する表示制御部と、
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、
前記店舗アプリの画面に、連携された前記決済アプリの操作子を表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記商取引の決済方法として前記決済アプリが選択された場合に、前記店舗ポイント及び前記決済ポイントの使用の要否をユーザに問い合わせる通知部をさらに具備する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記商取引の決済に前記決済アプリが使用された場合に、前記商取引の決済に応じて、前記店舗ポイント及び前記決済ポイントを付与する付与部をさらに具備する、請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
特定の店舗にて利用可能な店舗ポイントを処理する機能を備えた店舗アプリ、及び商取引の決済に利用可能な決済ポイントを処理する機能を備えた決済アプリが実装されているユーザ端末を制御する情報処理装置であって、
前記決済アプリからの連携要求に従い、前記決済アプリに前記店舗アプリを連携する連携部と、
前記店舗アプリから前記店舗ポイントを取得する取得部と、
前記決済アプリからの表示要求に従い、前記店舗ポイントとともに前記決済ポイントを、前記ユーザ端末の前記決済アプリの画面に表示する表示制御部と、
を具備する情報処理装置。
【請求項6】
特定の店舗にて利用可能な店舗ポイントを処理する機能を備えた店舗アプリ、及び商取引の決済に利用可能な決済ポイントを処理する機能を備えた決済アプリが実装されているユーザ端末を制御するコンピュータに、
前記店舗アプリからの連携要求に従い、前記店舗アプリに前記決済アプリを連携する連携ステップと、
前記決済アプリから前記決済ポイントを取得する取得ステップと、
前記店舗アプリからの表示要求に従い、前記店舗ポイントとともに前記決済ポイントを、前記ユーザ端末の前記店舗アプリの画面に表示する表示制御ステップと、
を実行させるための情報処理プログラム。
【請求項7】
特定の店舗にて利用可能な店舗ポイントを処理する機能を備えた店舗アプリ、及び商取引の決済に利用可能な決済ポイントを処理する機能を備えた決済アプリが実装されているユーザ端末を制御するコンピュータによって実行される情報処理方法であって、
前記店舗アプリからの連携要求に従い、前記店舗アプリに前記決済アプリを連携する連携ステップと、
前記決済アプリから前記決済ポイントを取得する取得ステップと、
前記店舗アプリからの表示要求に従い、前記店舗ポイントとともに前記決済ポイントを、前記ユーザ端末の前記店舗アプリの画面に表示する表示制御ステップと、
を含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
商品やサービスの購入金額などに応じてユーザに店舗ポイントを付与するポイントカードを利用したサービスが知られている。このサービスにおいては、店舗ごとに独自のポイントカードを発行するため、ユーザは複数のポイントカードを所持しなければならず、使い勝手が悪いという問題がある(例えば、特許文献1参照)。
このような背景を踏まえ、紙媒体のポイントカードに代えて、ポイントカードをデジタル化して管理する店舗専用のアプリケーション(以下、店舗アプリ)をユーザ端末に導入することが進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
店舗アプリを導入することで、ユーザは複数のポイントカードを所持する必要がなくなるものの、商取引についてキャッシュレス決済を行う際には、その都度、ユーザ端末にインストールされている決済専用のアプリケーション(以下、決済アプリ)を立ち上げて手続きをする必要があり、煩わしく感じてしまう。
【0005】
また、現状では、決済アプリを使用して決済した場合に、決済額などに応じてお得な店舗ポイントや決済ポイントを付与するサービスも存在するが、付与された各ポイントを確認するためには、ユーザは個別に店舗アプリまたは決済アプリを立ち上げる必要があり、煩わしく感じてしまう。
【0006】
本発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、従来に比して利便性の高い店舗アプリ及び決済アプリの制御技術を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様である情報処理装置は、特定の店舗にて利用可能な店舗ポイントを処理する機能を備えた店舗アプリ、及び商取引の決済に利用可能な決済ポイントを処理する機能を備えた決済アプリが実装されているユーザ端末を制御する情報処理装置であって、店舗アプリからの連携要求に従い、店舗アプリに決済アプリを連携する連携部と、決済アプリから決済ポイントを取得する取得部と、店舗アプリからの表示要求に従い、店舗ポイントとともに決済ポイントを、ユーザ端末の店舗アプリの画面に表示する表示制御部と、を備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、従来に比して利便性の高い店舗アプリ及び決済アプリの制御技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】情報処理システムの概略構成を示す図である。
【
図2】ユーザ端末及びアプリケーション制御装置のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】アプリケーション制御装置の主要な機能モジュールを示すブロック図である。
【
図5】店舗アプリのホーム画面を例示した図である。
【
図6】店舗アプリに決済アプリを連携する場合の情報処理システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【
図7】決済アプリに店舗アプリを連携する場合の情報処理システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
A.第1実施形態
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の概略構成を示す図である。
情報処理システム1は、ユーザが操作するユーザ端末10と、アプリケーション制御装置20とを備えて構成される。詳細は後述するが、情報処理システム1は、ユーザ端末10にインストール(実装)されている店舗アプリAP1の店舗ポイントと、決済アプリAP2の決済ポイントの連携を図ることで、ユーザの利便性を向上させることを可能とする。
【0012】
ユーザ端末10とアプリケーション制御装置20は、通信ネットワークNを介して接続される。なお、ユーザ端末10は、本システム1を利用するユーザの数などに応じて任意に設定することが可能である。
【0013】
通信ネットワークNは、ユーザ端末10とアプリケーション制御装置20との間で相互に情報を送受信可能な通信網を含む。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0014】
ユーザ端末10は、商品やサービスの購入など、商取引を行うユーザが利用する端末であり、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、タブレット端末、ハンドヘルドコンピュータデバイス、ウェアラブル端末、携帯電話、スマートフォンなどによって構成されている。ユーザ端末10では、本システム1内でユーザを一意に識別するためのユーザIDが管理されている。
【0015】
ユーザ端末10には、店舗アプリAP1と決済アプリAP2がインストールされている。ここで、「店舗アプリ」は、特定の店舗(例えば、コンビニエンスストア、量販店、専門店など)に来店等するユーザ向けに提供されるアプリケーションであり、紙媒体のポイントカードをデジタル化し、ユーザの購入金額などに応じて付与される店舗ポイントを処理する機能などを備える。「店舗ポイント」は、店舗ポイントの累積数(店舗ポイント数)に応じて、景品、クーポン、購入金額に対する値引きなどへ還元される換金性のある情報である。
【0016】
一方、「決済アプリ」は、ユーザ端末10を利用してキャッシュレス決済を行うユーザ向けに提供されるアプリケーションであり、ユーザの購入金額などに応じて付与される決済ポイントを処理する機能などを備える。「決済ポイント」は、決済ポイントの累積数(決済ポイント数)に応じて、景品、クーポン、購入金額に対する値引きなどへ還元される換金性のある情報である。
【0017】
ユーザは、特定の店舗で商取引の決済を行う場合に、店舗アプリAP1や決済アプリAP2を利用することで、店舗ポイントや決済ポイントの付与を受けるなど、様々な特典を享受することが可能となっている。
【0018】
店舗アプリAP1や決済アプリAP2は、アプリケーション制御装置20等から通信ネットワークNを介してソフトウェアの一部または全部の機能が提供される構成(いわゆるSaaS(Software as a Service)など)であってもよい。
【0019】
アプリケーション制御装置(情報処理装置)20は、汎用的なコンピュータであり、1台のコンピュータで構成されていてもよいし、通信ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。アプリケーション制御装置20には、各ユーザ端末10にインストールされた様々なアプリケーションを制御するための制御プログラムPG1がインストールされている。アプリケーション制御装置20は、制御プログラムPG1を用いることで、店舗アプリAP1や決済アプリAP2がインストールされているユーザ端末10を制御する。例えば、アプリケーション制御装置20は、店舗アプリAP1や決済アプリAP2からの要求に応じて、様々な処理を行い、処理結果を返す制御を行う。
【0020】
<ハードウェア構成>
次に、ユーザ端末10及びアプリケーション制御装置20のハードウェア構成について説明する。
ユーザ端末10及びアプリケーション制御装置20は、例えば
図2に示すハードウェア構成のコンピュータ1000により構成される。
【0021】
入力装置1100は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル等を含み、各操作信号を入力するために用いられる。
表示装置1200は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイを用いて構成される。
【0022】
記憶装置1300は、例えばディスクドライブ又は半導体メモリ(ROM、RAMなど)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からなる物理デバイスの記憶領域が提供する論理デバイスである。記憶装置1300は、オペレーティングシステムプログラムやドライバプログラムを含む各種プログラム、各種データなどを記憶する。ユーザ端末10の記憶装置1300は、上述した店舗アプリAP1や決済アプリAP2などを記憶する一方、アプリケーション制御装置20の記憶装置1300は、制御プログラムPG1を記憶する。
【0023】
プロセッサ1400は、算術演算、論理演算、ビット演算等を処理する算術論理演算ユニット(CPUなど)及び各種レジスタから構成され、記憶装置1300に格納されている各種プログラムを実行することで、コンピュータ1000の各部を中枢的に制御する。
【0024】
通信インタフェース1500は、通信ネットワークN上の他の端末と通信をするためのハードウェアモジュールであり、例えばISDNモデム、ADSLモデム、ケーブルモデム、光モデム、ソフトモデム等の変調復調装置を用いて構成される。
【0025】
<機能構成>
図3は、アプリケーション制御装置20の主要な機能モジュールを示すブロック図である。
【0026】
アプリケーション制御装置20は、受付部211と、管理部212と、連携部213と、取得部214と、表示制御部215と、通知部216と、付与部217とを具備する。これらの各部は、プロセッサ1400等が制御プログラムPG1を実行することによって実現される。
【0027】
受付部211は、各ユーザ端末10にインストールされた店舗アプリAP1や決済アプリAP2から、様々な要求を受け付ける。
管理部212は、店舗アプリAP1や決済アプリAP2に関わる様々なデータを管理するものであり、店舗アプリ・データベースDB1と、決済アプリ・データベースDB2を備える。
【0028】
店舗アプリ・データベースDB1には、各ユーザ端末10にインストールされている店舗アプリAP1に関する情報が登録されている。詳述すると、店舗アプリ・データベースDB1には、ユーザID、店舗アプリの識別ID、店舗アプリのバージョン情報とともに、当該ユーザが保有する店舗ポイント、店舗アプリの利用履歴情報などが対応づけて登録されている。
【0029】
決済アプリ・データベースDB2には、各ユーザ端末10にインストールされている決済アプリAP2に関する情報が登録されている。詳述すると、決済アプリ・データベースDB2には、ユーザID、決済アプリの識別ID、決済アプリのバージョン情報とともに、当該ユーザが保有する決済ポイント、決済アプリの利用履歴情報などが対応づけて登録されている。
【0030】
連携部213は、店舗アプリAP1や決済アプリAP2からの要求に応じて、店舗アプリAP1と決済アプリAP2との連携(アプリ連携)を行う。なお、本実施形態では、店舗アプリAP1に決済アプリAP2を連携する場合を想定するが、後述するように、決済アプリAP2に店舗アプリAP1を連携してもよい。
【0031】
連携部213は、店舗アプリAP1から決済アプリAP2の連携要求を受け取ると、例えば
図4に示すような、店舗アプリAP1と連携すべき決済アプリAP2の選択を促す選択画面PR1を、ユーザ端末10に表示する。
【0032】
図4に示すように、選択画面PR1には、連携候補となる複数の決済アプリAP2が表示される。ユーザは、ユーザ端末10を操作することで、複数の決済アプリAP2の中から、店舗アプリAP1と連携すべき決済アプリAP2を選択する。
【0033】
店舗アプリAP1は、連携すべき決済アプリAP2の選択を受け付けると、これを連携部213に送る。連携部213は、連携すべき決済アプリAP2の選択を受け取ると、店舗アプリAP1の識別IDと、決済アプリAP2の識別IDとを紐づけするなどしてアプリ連携を行う。
【0034】
取得部214は、アプリ連携が行われると、店舗アプリAP1と連携した決済アプリAP2から、当該ユーザが保有する決済ポイントを取得する。取得部214は、決済ポイントを取得すると、これを表示制御部215に送る。
【0035】
表示制御部215は、アプリ連携が行われた後に、店舗アプリAP1から表示要求を受け取ると、店舗アプリAP1のホーム画面などに、店舗アプリAP1の店舗アプリAP1に決済アプリAP2を表示する。さらに、表示制御部215は、その後、ユーザによって決済アプリAP2の選択操作等が行われると、店舗アプリAP1のホーム画面などに、当該ユーザが保有する店舗ポイント及び決済ポイントを表示する。
【0036】
図5は、ユーザ端末10に表示される店舗アプリAP1のホーム画面PR2を例示した図である。
図5のAに示すように、アプリ連携が行われると、店舗アプリAP1のホーム画面PR2には、連携された決済アプリAP2の支払いボタン(操作子)B1が表示される。
【0037】
その後、ユーザによって決済アプリAP2の支払いボタンB1がクリックされると、
図5のBに示すように、店舗アプリAP1のホーム画面PR2には、当該ユーザが保有する店舗ポイント、決済ポイント及び両ポイントの合計などが表示される。
【0038】
店舗アプリAP1のホーム画面PR2に表示される各ポイントは、所定条件下で変更できるようにしてもよい。例えば、キャンペーン期間中に決済アプリAP2を利用する場合には、使用可能な決済ポイントを通常時の1.5倍に変更したり、キャンペーン期間中のみ、期間限定の決済ポイント(+300ポイントなど)を使用できるようにしてもよい。また、ユーザが保有する店舗ポイントや決済ポイントは、ユーザによって決済アプリAP2が選択される前に、店舗アプリAP1のホーム画面PR2に表示してもよい。
【0039】
通知部216は、商取引の決済方法として決済アプリAP2が選択された場合に、各ポイントの使用の要否をユーザに問い合わせる。具体的には、通知部216は、商取引の決済額、使用可能な店舗ポイント、決済ポイント、合計ポイントなどとともに、今回使用する各ポイントの設定を促すメッセージを、ユーザ端末10に通知する。
【0040】
ユーザは、かかる通知を確認すると、ユーザ端末10を操作して各ポイントの使用の要否とともに、各ポイントを使用する場合には、使用するポイント数や使用割合などを設定し、商取引の決済を行う。ここで、合計ポイントを使用する場合には、店舗ポイントから優先的に使用するように設定してもよいが、例えば5:5や8:2など、各ポイントの使用割合をそれぞれ設定してもよい。
【0041】
ユーザによって商取引に必要な設定が行われると、決済サーバ(図示略)において商取引の決済が行われ、決済内容(例えば、商品名、数量、決済日時、決済額など)をあらわす決済情報がアプリケーション制御装置20に送信される。
【0042】
付与部217は、決済サーバから決済情報を受け取ると、今回の商取引の決済に応じたポイントを、ユーザに付与する。一例を挙げて説明すると、付与部217は、例えば決済額のa%を店舗ポイントとして当該ユーザに付与する一方、決済額のb%(b≧a)を決済ポイントとして当該ユーザに付与する。ユーザに付与する各ポイントの算出方法などは、付与部217に予め設定しておけばよい。
【0043】
店舗ポイント及び決済ポイントがユーザに付与されると、管理部212は、店舗アプリ・データベースDB1及び決済アプリ・データベースDB2に登録されている当該ユーザの店舗ポイント及び決済ポイントを更新する。管理部212は、例えば所定時間ごとに、店舗ポイントと決済ポイントに変更がないか否かを確認し、確認結果に基づいて店舗アプリ・データベースDB1及び決済アプリ・データベースDB2を更新してもよい。以下、本実施形態の情報処理システム1の動作について説明する。
【0044】
<動作>
図6は、店舗アプリAP1に決済アプリAP2を連携する場合の情報処理システム1の動作を示すシーケンスチャートである。
【0045】
ユーザは、ユーザ端末10を操作することで、特定の店舗の店舗アプリAP1を立ち上げた後、決済アプリAP2との連携を要求する。
店舗アプリAP1は、決済アプリAP2との連携要求をアプリケーション制御装置20に送信する(ステップS101)。
【0046】
アプリケーション制御装置20は、店舗アプリAP1から決済アプリAP2との連携要求を受け取ると、例えば
図4に示すような、店舗アプリAP1と連携すべき決済アプリAP2の選択を促す選択画面PR1をユーザ端末10に表示する(ステップS102)。連携すべき決済アプリAP2は、ユーザが1つのみ選択できるように構成してもよいが、複数選択できるように構成してもよい。
【0047】
ユーザは、ユーザ端末10を操作することで、複数の決済アプリAP2の中から、店舗アプリAP1と連携すべき決済アプリAP2を選択する。
店舗アプリAP1は、ユーザによって選択された決済アプリAP2をアプリケーション制御装置20に通知する(ステップS103)。
【0048】
アプリケーション制御装置20は、連携すべき決済アプリAP2の選択を受け取ると、店舗アプリAP1の識別IDと、決済アプリAP2の識別IDとを紐づけするなどしてアプリ連携を行う(ステップS104)。
【0049】
アプリケーション制御装置20は、店舗アプリAP1のホーム画面などに、連携された決済アプリAP2の支払いボタンB1を表示する(ステップS105;
図5のA参照)。
さらに、アプリケーション制御装置20は、連携した決済アプリAP2から、当該ユーザが保有する決済ポイントを取得する(ステップS106)。
【0050】
ユーザは、決済アプリAP2の支払いボタンB1をクリックすることで、商取引の決済方法として決済アプリAP2を選択する。
【0051】
店舗アプリAP1は、商取引の決済方法として決済アプリAP2が選択された旨をアプリケーション制御装置20に通知する(ステップS107)。
【0052】
アプリケーション制御装置20は、店舗アプリAP1のホーム画面などに、当該ユーザが保有する店舗ポイント、決済ポイント及び両ポイントの合計などを表示する(ステップS108;
図5のB参照)。
【0053】
アプリケーション制御装置20は、各ポイントの使用の要否等をユーザに問い合わせる(ステップS109)。具体的には、アプリケーション制御装置20は、商取引の決済額、使用可能な店舗ポイント、決済ポイント、合計ポイントなどとともに、今回使用する各ポイントの設定を促すメッセージをユーザ端末10に通知する。
【0054】
ユーザは、通知内容を確認すると、ユーザ端末10を操作して各ポイントの使用の要否や、各ポイントを使用する場合には、使用するポイント数や使用割合などを設定し(ステップS110)、商取引の決済を行う。
【0055】
ユーザ端末10は、ユーザによる設定を受け付けると、決済サーバ(図示略)に商取引の決済を要求する(ステップS111)。決済サーバは、かかる要求に応じて商取引の決済を行った後、決済内容をあらわす決済情報をアプリケーション制御装置20に送信する。
【0056】
アプリケーション制御装置20は、決済サーバから決済情報を受け取ると、決済情報に基づき、今回の商取引の決済に応じた店舗ポイント及び決済ポイントを、ユーザに付与する(ステップS112)。そして、アプリケーション制御装置20は、店舗アプリ・データベースDB1及び決済アプリ・データベースDB2に登録されている当該ユーザの店舗ポイント及び決済ポイントを更新し(ステップS113)、処理を終了する。
【0057】
以上説明したように、本実施形態によれば、店舗アプリに決済アプリが連携されると、店舗アプリのホーム画面などに、決済額などに応じて付与される店舗ポイント及び決済ポイントが表示される。ユーザは、店舗アプリのホーム画面を確認することで、自身が保有する店舗ポイント及び決済ポイントを直ちに把握することができ、ユーザの利便性を飛躍的に高めることが可能となる。
【0058】
B.第2実施形態
上述した第1本実施形態では、店舗アプリAP1に決済アプリAP2を連携する場合について説明したが、以下に示す第2実施形態では、決済アプリAP2に店舗アプリAP1を連携する場合について説明する。なお、システム構成などは第1実施形態と同様であるため、対応する部分には同一符号を付し、詳細な説明は割愛する。
【0059】
<動作>
図7は、決済アプリAP2に店舗アプリAP1を連携する場合の情報処理システム1の動作を示すフローチャートである。
【0060】
ユーザは、ユーザ端末10を操作することで、特定の決済アプリAP2を立ち上げた後、店舗アプリAP1との連携を要求する。
決済アプリAP2は、店舗アプリAP1との連携要求をアプリケーション制御装置20に送信する(ステップS201)。
【0061】
アプリケーション制御装置20は、決済アプリAP2から店舗アプリAP1との連携要求を受け取ると、例えば
図8に示すような、決済アプリAP2と連携すべき店舗アプリAP1の選択を促す選択画面PR1をユーザ端末10に表示する(ステップS202)。
図8に示すように、連携すべき店舗アプリAP1は、ユーザが複数選択できるように構成してもよい。
【0062】
ユーザは、ユーザ端末10を操作することで、決済アプリAP2と連携すべき店舗アプリAP1を1つ以上選択する。
決済アプリAP2は、ユーザによって選択された店舗アプリAP1をアプリケーション制御装置20に通知する(ステップS203)。
【0063】
アプリケーション制御装置20は、連携すべき店舗アプリAP1の選択を受け取ると、店舗アプリAP1の識別IDと、決済アプリAP2の識別IDとを紐づけするなどしてアプリ連携を行う(ステップS204)。
【0064】
アプリケーション制御装置20は、決済アプリAP2のホーム画面などに、連携された店舗アプリAP1を一覧表示する(ステップS205)。
さらに、アプリケーション制御装置20は、連携した各店舗アプリAP1について、当該ユーザが保有する店舗ポイントを取得する(ステップS206)。
【0065】
ユーザは、一覧表示された複数の店舗アプリAP1の中から、特定の店舗アプリAP1をクリックするなどして、今回の商取引で利用する店舗アプリAP1を選択する。ここで、ユーザが利用する店舗にビーコン端末が設置されている場合には、ブルートゥースなどの近距離無線通信を利用して、店舗アプリAP1に誘導するアクセス情報をユーザ端末10に送信してもよい。アクセス情報には、例えばユーザが所有する当該店舗の店舗ポイントの使用の要否や、おすすめ商品などをポップアップ表示するための情報を含めてもよい。
【0066】
決済アプリAP2は、今回の商取引において特定の店舗アプリAP1が選択された旨をアプリケーション制御装置20に通知する(ステップS207)。
【0067】
アプリケーション制御装置20は、決済アプリAP2のホーム画面などに、当該ユーザが保有する店舗ポイント、決済ポイント及び両ポイントの合計などを表示する(ステップS208)。
【0068】
アプリケーション制御装置20は、各ポイントの使用の要否等をユーザに問い合わせる(ステップS209)。具体的には、アプリケーション制御装置20は、商取引の決済額、使用可能な店舗ポイント、決済ポイント、合計ポイントなどとともに、今回使用する各ポイントの設定を促すメッセージをユーザ端末10に通知する。
【0069】
ユーザは、通知内容を確認すると、ユーザ端末10を操作して各ポイントの使用の要否や、各ポイントを使用する場合には、使用するポイント数や使用割合などを設定し(ステップS210)、商取引の決済を行う。
【0070】
ユーザ端末10は、ユーザによる設定を受け付けると、決済サーバ(図示略)に商取引の決済を要求する(ステップS211)。決済サーバは、かかる要求に応じて商取引の決済を行った後、決済内容をあらわす決済情報をアプリケーション制御装置20に送信する。
【0071】
アプリケーション制御装置20は、決済サーバから決済情報を受け取ると、決済情報に基づき、今回の商取引の決済に応じた店舗ポイント及び決済ポイントを、ユーザに付与する(ステップS212)。そして、アプリケーション制御装置20は、店舗アプリ・データベースDB1及び決済アプリ・データベースDB2に登録されている当該ユーザの店舗ポイント及び決済ポイントを更新し(ステップS213)、処理を終了する。
【0072】
以上説明したように、本実施形態によれば、決済アプリに店舗アプリが連携されると、決済アプリのホーム画面などに、決済額などに応じて付与される店舗ポイント及び決済ポイントが表示される。ユーザは、決済アプリのホーム画面を確認することで、自身が保有する決済ポイントとともに、連携された各店舗アプリの店舗ポイントを直ちに把握することができ、ユーザの利便性を飛躍的に高めることが可能となる。
【0073】
D.その他
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。また、上述した実施形態では、店舗アプリを採用する店舗として、コンビニエンスストア、量販店、専門店などを例示したが、例えば宿泊施設や飲食店などにも適用可能である。
【符号の説明】
【0074】
1…情報処理システム、10…ユーザ端末、AP1…店舗アプリ、AP2…決済アプリ、20…アプリケーション制御装置、211…受付部、212…管理部、213…連携部、214…取得部、215…表示制御部、PG1…制御プログラム、DB1…店舗アプリ・データベース、DB2…決済アプリ・データベース、PR1…選択画面、PR2…店舗アプリのホーム画面、PR3…決済アプリのホーム画面、B1…支払いボタン