(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024129959
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】表示システム、画像出力装置、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
G09G 5/00 20060101AFI20240920BHJP
G09G 5/373 20060101ALI20240920BHJP
G09G 5/37 20060101ALI20240920BHJP
G09G 5/38 20060101ALI20240920BHJP
H04N 7/01 20060101ALI20240920BHJP
H04N 21/431 20110101ALI20240920BHJP
【FI】
G09G5/00 555D
G09G5/00 520V
G09G5/00 510V
G09G5/373 100
G09G5/373 200
G09G5/37 600
G09G5/38 100
H04N7/01 170
H04N21/431
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023039391
(22)【出願日】2023-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】藤森 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】木原 裕彦
【テーマコード(参考)】
5C063
5C164
5C182
【Fターム(参考)】
5C063BA03
5C063CA05
5C164FA17
5C164PA33
5C164UB10S
5C164UB71S
5C164UB82P
5C164UB83P
5C164UC27S
5C182AA02
5C182AA03
5C182AA04
5C182AA12
5C182AA14
5C182AB02
5C182AB08
5C182AC03
5C182AC43
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA04
5C182BA06
5C182BB03
5C182BB11
5C182BC03
5C182BC11
5C182BC14
5C182BC22
5C182BC25
5C182BC26
5C182BC41
5C182CA01
5C182CB13
5C182CB14
5C182CB23
5C182CB27
5C182CB33
5C182CB42
5C182CC02
5C182CC26
(57)【要約】
【課題】画像出力装置から表示装置に伝送される情報量を削減する。
【解決手段】第1アスペクト比の画像を出力する画像出力装置と、画像出力装置が出力する画像を表示する表示装置と、を有し、表示装置は、第1方向の解像度である第1解像度と、第1方向と直交する第2方向の解像度である第2解像度と、を示す情報を含む解像度情報を画像出力装置に送信し、画像出力装置は、表示装置から解像度情報を受信することと、解像度情報に基づいて、第1解像度より小さい第3解像度と、第2解像度とを有し、第1アスペクト比と同じアスペクト比である第1画像を表示装置に出力することと、を実行し、表示装置は、第1画像を含み、第1解像度と第2解像度とを有する第2画像を表示する、表示システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1アスペクト比の画像を出力する画像出力装置と、前記画像出力装置が出力する画像を表示する表示装置と、を有し、
前記表示装置は、第1方向の解像度である第1解像度と、前記第1方向と直交する第2方向の解像度である第2解像度と、を示す情報を含む解像度情報を前記画像出力装置に送信し、
前記画像出力装置は、
前記表示装置から前記解像度情報を受信することと、
前記解像度情報に基づいて、前記第1解像度より小さい第3解像度と、前記第2解像度とを有し、前記第1アスペクト比と同じアスペクト比である第1画像を前記表示装置に出力することと、を実行し、
前記表示装置は、前記第1画像を含み、前記第1解像度と前記第2解像度とを有する第2画像を表示する、表示システム。
【請求項2】
前記画像出力装置は、
ディスプレイを備え、
前記ディスプレイに、前記第1方向の解像度が第4解像度であり、前記第2方向の解像度が第5解像度であり、前記第1アスペクト比を有する第3画像を表示し、
前記第1アスペクト比と、前記第1解像度及び前記第2解像度に対応する第2アスペクト比とが異なる場合に、前記表示装置に前記第1画像を出力する、請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記画像出力装置は、前記第1アスペクト比と前記第2アスペクト比とが同じ場合に、前記表示装置に前記第3画像を出力する、請求項2に記載の表示システム。
【請求項4】
前記画像出力装置が出力する前記第1画像は、前記第2アスペクト比を維持するように前記第3画像を前記第2解像度に合わせて拡大または縮小した画像である、請求項2に記載の表示システム。
【請求項5】
前記表示装置は、表示領域に画像を表示する光学装置を有し、
前記表示領域に、前記第2画像が配置される配置領域が設定され、
前記第1解像度および前記第2解像度は、前記配置領域の解像度または前記配置領域のアスペクト比に対応する解像度である、請求項1に記載の表示システム。
【請求項6】
前記表示装置は、
前記配置領域の解像度を変更する操作を受け付けることと、
前記操作に応じて、変更後の前記配置領域の前記解像度に、前記第2画像の解像度を変更することと、
前記変更後の前記配置領域に前記解像度を変更した前記第2画像を表示することと、
前記配置領域の前記解像度を確定する操作を受け付けた場合、変更後の前記配置領域の解像度に対応する前記第1解像度および前記第2解像度を含む前記解像度情報を、前記画像出力装置に送信することと、
を実行する、請求項5に記載の表示システム。
【請求項7】
前記第2画像は、前記第1画像と、前記第1解像度と前記第3解像度との差に対応する余白画像とを含む、請求項5または請求項6に記載の表示システム。
【請求項8】
表示装置に画像を送信する通信装置と、少なくとも1つのプロセッサーと、を有し、
前記プロセッサーは、
第1アスペクト比の画像を前記通信装置により送信することと、
前記表示装置から、第1方向の解像度である第1解像度と、前記第1方向と直交する第2方向の解像度である第2解像度と、を示す情報を含む解像度情報を前記通信装置により受信することと、
前記解像度情報を受信した場合に、前記解像度情報に基づいて、前記第1解像度より小さい第3解像度と、前記第2解像度とを有し、前記第1アスペクト比と同じアスペクト比である第1画像を前記表示装置に出力することと、
を実行する、画像出力装置。
【請求項9】
表示装置と画像を送信する通信装置を有するコンピューターが実行するプログラムであって、
前記コンピューターに、
第1アスペクト比の画像を前記通信装置により送信することと、
前記表示装置から、第1方向の解像度である第1解像度と、前記第1方向と直交する第2方向の解像度である第2解像度と、を示す情報を含む解像度情報を前記通信装置により受信することと、
前記解像度情報を受信した場合に、前記解像度情報に基づいて、前記第1解像度より小さい第3解像度と、前記第2解像度とを有し、前記第1アスペクト比と同じアスペクト比である第1画像を前記表示装置に出力することと、
を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示システム、画像出力装置、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、映像出力装置が出力する映像を表示装置により表示する技術が知られている。例えば、特許文献1には、表示装置が映像出力装置に対して解像度情報を送信し、映像出力装置が解像度情報に従って映像を出力するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表示装置が表示する画像のアスペクト比と、映像出力装置が有する画像のアスペクト比とが異なる場合、表示装置が表示する画像には余白が含まれる。このため、表示装置による表示は、いわゆるレターボックス、ピラーボックス、サイドパネル等と呼ばれる形態となる。この場合、映像出力装置が余白部分を出力するので、不要な情報が表示装置に伝送されるので、効率が悪いという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に係る一態様は、第1アスペクト比の画像を出力する画像出力装置と、前記画像出力装置が出力する画像を表示する表示装置と、を有し、前記表示装置は、第1方向の解像度である第1解像度と、前記第1方向と直交する第2方向の解像度である第2解像度と、を示す情報を含む解像度情報を前記画像出力装置に送信し、前記画像出力装置は、前記表示装置から前記解像度情報を受信することと、前記解像度情報に基づいて、前記第1解像度より小さい第3解像度と、前記第2解像度とを有し、前記第1アスペクト比と同じアスペクト比である第1画像を前記表示装置に出力することと、を実行し、前記表示装置は、前記第1画像を含み、前記第1解像度と前記第2解像度とを有する第2画像を表示する、表示システムである。
【0006】
本開示に係る別の一態様は、表示装置に画像を送信する通信装置と、少なくとも1つのプロセッサーと、を有し、前記プロセッサーは、第1アスペクト比の画像を前記通信装置により送信することと、前記表示装置から、第1方向の解像度である第1解像度と、前記第1方向と直交する第2方向の解像度である第2解像度と、を示す情報を含む解像度情報を前記通信装置により受信することと、前記解像度情報を受信した場合に、前記解像度情報に基づいて、前記第1解像度より小さい第3解像度と、前記第2解像度とを有し、前記第1アスペクト比と同じアスペクト比である第1画像を前記表示装置に出力することと、を実行する、画像出力装置である。
【0007】
本開示に係るさらに別の一態様は、表示装置と画像を送信する通信装置を有するコンピューターが実行するプログラムであって、前記コンピューターに、第1アスペクト比の画像を前記通信装置により送信することと、前記表示装置から、第1方向の解像度である第1解像度と、前記第1方向と直交する第2方向の解像度である第2解像度と、を示す情報を含む解像度情報を前記通信装置により受信することと、前記解像度情報を受信した場合に、前記解像度情報に基づいて、前記第1解像度より小さい第3解像度と、前記第2解像度とを有し、前記第1アスペクト比と同じアスペクト比である第1画像を前記表示装置に出力することと、を実行させる、プログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図6】表示システムの別の動作例を示すシーケンス図。
【
図8】表示システムの別の動作例を示すシーケンス図。
【
図9】表示システムの別の動作例を示すシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1.表示システムの構成]
図1は、表示システム100の構成を示す図である。
表示システム100は、表示装置と、表示装置に画像を出力する画像出力装置とを含む。表示装置に接続される画像出力装置の種類、及び、画像出力装置の数について制限はない。本実施形態の表示システム100は、表示装置の例としてプロジェクター1を含み、画像出力装置の例としてPC(Personal Computer)2、及び、端末装置3を含む。端末装置3は、携帯可能なサイズのコンピューターであり、例えば、タブレット型PC、或いは、スマートフォンである。画像出力装置は、画像ソース、或いは、映像ソースと呼ぶこともできる。
【0010】
プロジェクター1は、投写面に対して画像光を投写することにより、投写面に画像を形成する。投写面は、幕状のスクリーン、建造物の壁面、その他の物体の表面である。投写面は平面に限らず、曲面や、凹凸を有する面であってもよい。本実施形態のプロジェクター1はスクリーンSCRを投写面として利用する。以下の説明において、プロジェクター1がスクリーンSCRに画像を形成することを表示と呼び、スクリーンSCRにプロジェクター1が形成する画像を、表示画像PPとする。スクリーンSCRにおいて、プロジェクター1が表示画像PPを形成可能な領域を、表示領域PAとする。
【0011】
プロジェクター1には、PC2及び端末装置3が接続される。プロジェクター1とPC2とを接続する接続方式、及び、プロジェクター1と端末装置3とを接続する接続方式は制限されない。例えば、プロジェクター1とPC2とを近距離無線通信により接続してもよい。近距離無線通信としては、Wi-Fi、Bluetooth、UWB(Ultra Wide Band)、或いはその他の公知の無線通信方式を利用できる。Wi-Fiは登録商標である。Bluetoothは登録商標である。また、例えば、プロジェクター1とPC2とをケーブルで接続してもよい。ケーブルとしてはHDMI(High-Definition Multimedia Interface)ケーブル、USB(Universal Serial Bus)ケーブル、或いはその他の公知の映像伝送方式に対応するケーブルを利用できる。HDMIは登録商標である。これらの接続形態はプロジェクター1と端末装置3との接続にも同様に適用できる。
【0012】
本実施形態では、プロジェクター1、PC2、及び端末装置3が、通信ネットワークNWを通じて相互にデータ通信可能に接続される。通信ネットワークNWは、ローカルネットワークでもよいし、専用回線や、公衆回線網、インターネット等を含んで構成されるグローバルネットワークでもよい。プロジェクター1、PC2及び端末装置3は、それぞれ、近距離無線通信またはセルラー通信により通信ネットワークNWに接続されてもよいし、通信ケーブルにより通信ネットワークNWに接続されてもよい。
【0013】
PC2は、ディスプレイ20を備える。ディスプレイ20は、液晶表示パネル、或いは、有機EL(Electro Luminescence)パネルを備える。PC2は、後述するアプリケーションプログラムの機能により、PC画像P1をディスプレイ20に表示する。PC2は、ミラーリング機能により、ディスプレイ20に表示するPC画像P1と同じ画像をプロジェクター1に出力する。
【0014】
端末装置3は、タッチパネル30を備える。タッチパネル30は、液晶表示パネル、或いは、有機ELパネルで構成される表示パネルと、表示パネルの表面に重畳配置されたタッチセンサーとを備える。端末装置3は、タッチセンサーによってタッチパネル30に対するタッチ操作を検出する。端末装置3は、後述するアプリケーションプログラムの機能により、TE(Terminal Equipment)画像P2をタッチパネル30に表示する。端末装置3は、ミラーリング機能により、タッチパネル30に表示するTE画像P2と同じ画像をプロジェクター1に出力する。
【0015】
PC2がプロジェクター1に出力する画像は、例えばデジタル画像データであり、静止画像のデータであっても動画像のデータであってもよい。PC2がプロジェクター1に出力するデータのフォーマット等は制限されない。例えば、PC2は、MPEG(Motion Picture Expert Group)等の規格に準拠したデータをプロジェクター1に出力する。PC2がプロジェクター1に対し、画像データをストリーミング送信してもよい。PC2がプロジェクター1に出力する画像データは音声データを伴うデータであってもよい。端末装置3がプロジェクター1に出力する画像についても同様である。以下の説明では、PC2がプロジェクター1に出力する画像、及び、端末装置3がプロジェクター1に出力する画像を、静止画像か映像であるかに関わらず、画像と呼ぶ。
【0016】
表示システム100において、PC2及び端末装置3がプロジェクター1に画像を出力する場合、プロジェクター1は、PC2が出力する画像と端末装置3が出力する画像とを含む表示画像PPを表示する。PC2がプロジェクター1に画像を出力する場合、プロジェクター1は、PC2が出力する画像を含む表示画像PPを表示する。端末装置3がプロジェクター1に画像を出力する場合、プロジェクター1は、端末装置3が出力する画像を含む表示画像PPを表示する。
【0017】
[2.プロジェクターの構成]
図2は、プロジェクター1のブロック図である。
プロジェクター1は、PJ(Projector)制御部11を備える。PJ制御部11は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等で構成されるPJプロセッサー110、及び、PJ記憶部120を備える。PJ制御部11は、PJプロセッサー110によってプログラムを実行することにより、プロジェクター1の各部を制御する。
【0018】
PJ記憶部120は、フラッシュメモリー等の半導体メモリー素子で構成される不揮発性の記憶装置である。PJ記憶部120は、PJプロセッサー110により実行されるプログラム、及び、PJプロセッサー110によって処理されるデータ等を記憶する。PJ記憶部120は、例えば、制御プログラム121、及び、設定情報122を記憶する。また、PJ記憶部120は、揮発性記憶領域を備え、PJプロセッサー110が実行するプログラムや処理対象のデータを一時的に記憶するワークエリアを構成してもよい。PJプロセッサー110は、PJ記憶部120が記憶する制御プログラム121を読み出して実行することによって、ハードウェア及びソフトウェアの協働により各種処理を実行する。
【0019】
プロジェクター1は、投写面に画像光を投写する投写部13を備える。投写部13は、例えば、光源、光変調装置、及び投写光学系を含む。光源は、PJ制御部11の制御に従って点灯し、光変調装置に向けて光を発する。光源の具体的な構成は制限されない。例えば、光源は、ハロゲンランプ、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ等のランプ、或いは、LEDやレーザー光源等の固体光源が挙げられる。光変調装置は、光源が発する光を変調する。光変調装置の具体的な構成は制限されない。例えば、光変調装置は、透過型液晶パネル、反射型液晶パネル、或いは、デジタルミラーデバイス(Digital Micromirror Device)で構成することができる。投写部13が備える投写光学系は、光変調装置により変調された画像光を投写面に結像させるレンズ、ミラー、プリズム等を備える。投写部13は、光学装置の一例に対応する。
【0020】
投写部13は、光源に電力を供給する光源駆動回路、及び、光変調装置に描画を実行させる駆動回路を備えてもよい。投写部13は、ズーム機構や、フォーカスの調整を行うフォーカス調整機構等を備えてもよい。これらの駆動回路は、例えば、バス19によりPJ制御部11に接続され、PJ制御部11の制御に従って動作する。
【0021】
プロジェクター1は、画像処理部14、リモコン受光部15、操作パネル16、及び、PJ通信部17を備える。これらの各部は、PJ制御部11にバス19を介して接続される。
【0022】
画像処理部14は、PJ制御部11の制御に従って、PC2及び端末装置3の少なくとも一方から入力される画像データに対する画像処理を実行する。画像処理部14が行う画像処理は、例えば、解像度変換処理、リサイズ処理、幾何補正処理、デジタルズーム処理、輝度調整処理、投写位置補正処理が挙げられる。画像処理部14が実行する画像処理の種類は、PJ制御部11により指定される。また、画像処理部14が画像処理に用いるパラメーターや演算用のデータは、PJ制御部11から画像処理部14に入力される。画像処理部14は、画像処理後の映像を表示するための表示信号を生成し、投写部13の光変調装置に出力する。PJ制御部11は、画像処理部14による画像処理のパラメーターや演算用のデータを、設定情報122に基づき設定する。
【0023】
画像処理部14は、例えば集積回路により構成されてもよい。この種の集積回路は、LSI、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System-on-a-chip)等を含む。また、集積回路の構成の一部にアナログ回路が含まれてもよく、上記の集積回路とPJ制御部11とが統合された構成であってもよい。
【0024】
リモコン受光部15は、不図示のリモコン装置が送信する無線信号を受信する。リモコン受光部15は、受信した信号を復号することによって操作信号を生成し、PJ制御部11に出力する。リモコン受光部15が受信する無線信号は、例えば、赤外線信号が挙げられるが、その他の信号であってもよい。
【0025】
操作パネル16は、プロジェクター1の筐体に設けられ、ユーザーが操作可能な各種スイッチを備える。操作パネル16は、スイッチが操作されることに応じてPJ制御部11に操作信号を出力する。
【0026】
PJ通信部17は、通信ネットワークNWに接続され、データを送信するトランスミッター、及び、データを受信するレシーバーを備える通信装置である。PJ通信部17は、通信ネットワークNWを介してPC2、及び、端末装置3との間で通信を実行する。PJ通信部17は、例えば、イーサネットケーブルを接続するコネクター、及び、信号を送受信する通信回路を備える。イーサネットは登録商標である。PJ通信部17は、上述した無線通信を実行する無線通信装置であってもよい。
【0027】
プロジェクター1は、PJ通信部17に加え、映像ソースとしての機器に接続されるインターフェイスを有してもよい。例えば、プロジェクター1は、所定の通信規格に準拠したコネクター及びインターフェイス回路等の通信ハードウェアを備えるインターフェイスを備える。このインターフェイスは、例えば、HDMI、HDBaseT、USB等のデジタルインターフェイスである。HDMI及びHDBaseTは登録商標である。また、プロジェクター1は、インターフェイスとして、RCA端子や、VGA端子、S端子、D端子等のアナログの映像端子を備え、アナログの映像信号を受信可能な構成であってもよい。
【0028】
PJ制御部11は、リモコン受光部15または操作パネル16によってユーザーの入力操作を受け付ける。PJ制御部11は、ユーザーの入力操作に応じて、投写部13に映像を投写させる。例えば、PJ制御部11は、画像処理部14を制御して映像データに対する画像処理を実行させ、投写部13の光源および光変調装置を制御することにより、画像処理部14が処理した映像を投写面に投写させる。
【0029】
[3.画像出力装置の構成]
図3は、画像出力装置の構成を示すブロック図であり、PC2及び端末装置3のブロック図である。
【0030】
PC2は、PC制御部21、PC表示部24、PC入力部25、及び、PC通信部26を備え、これらの各部はバス27によって相互に接続される。
【0031】
PC制御部21は、PCプロセッサー210、及び、PC記憶部220を含む。PCプロセッサー210は、CPUやMPU等のプロセッサーで構成される。PC制御部21は、PCプロセッサー210によってプログラムを実行することにより、PC2の各部を制御する。
【0032】
PC記憶部220は、フラッシュメモリー、磁気的記録媒体、光学的記録媒体等によりデータを不揮発的に記憶する記憶装置である。PC記憶部220は、PCプロセッサー210により実行されるプログラム、及び、PCプロセッサー210によって処理されるデータ等を記憶する。PC記憶部220は、例えば、OS(Operating System)221、アプリケーションプログラム222、及び、画像データ223を記憶する。OS221は、PC2を制御する基本制御ソフトウェアであり、アプリケーションプログラム222が実行されるプラットフォームを提供する。アプリケーションプログラム222は、プロジェクター1に対して映像を出力する機能を有するためのプログラムである。画像データ223は、PC2が処理および送信可能な画像データであり、例えば、映像コンテンツの映像データである。PC2は、PC制御部21によって、ディスプレイ20に画像データ223に基づく画像を表示させる。
【0033】
PC表示部24は、PC制御部21の制御に従ってディスプレイ20を駆動することにより、ディスプレイ20に画像や映像を表示させる。PC表示部24は、例えば、画像データを処理する集積回路を備え、ディスプレイ20に画像信号を出力する回路である。PC表示部24は、PC2の外部に接続される表示デバイスに接続され、この表示デバイスに画像を表示させてもよい。
【0034】
PC入力部25は、PC2のユーザーにより操作される入力デバイスを備え、或いは、入力デバイスに接続される。入力デバイスは、操作スイッチを有するスイッチパネル、タッチパネル、マウス、キーボード等である。PC入力部25は、入力デバイスに対するユーザーの操作を検出し、検出結果をPC制御部21に出力する。
【0035】
PC通信部26は、通信ネットワークNWに接続され、データを送信するトランスミッター、及び、データを受信するレシーバーを備える通信装置である。PC通信部26は、PC制御部21の制御に従って、通信ネットワークNWを介してプロジェクター1と通信を実行する。PC通信部26は、例えば、イーサネットケーブルを接続するコネクター、及び、信号を送受信する通信回路を備える。PC通信部26は、Wi-Fi等の無線通信を実行する無線通信装置であってもよい。PC通信部26は通信装置の一例である。
【0036】
PCプロセッサー210は、アプリケーションプログラム222を実行することにより、プロジェクター1に画像を出力する。この場合、PCプロセッサー210は、PC記憶部220から画像データ223を読み出して再生する処理を実行する。詳細には、PCプロセッサー210は、画像データ223に基づく画像を、PC表示部24によってディスプレイ20に表示させる。また、PCプロセッサー210は、ディスプレイ20に表示させた画像を、通信ネットワークNWを介してプロジェクター1に出力する。また、PCプロセッサー210は、OS221の機能によって画像等をディスプレイ20に表示させる。この場合、PCプロセッサー210は、ディスプレイ20に表示させた画像をプロジェクター1に出力する。
【0037】
端末装置3は、TE制御部31、TE表示部34、TE入力部35、及び、TE通信部36を備え、これらの各部はバス37によって相互に接続される。
【0038】
TE制御部31は、TEプロセッサー310、及び、TE記憶部320を含む。TEプロセッサー310は、CPUやMPU等のプロセッサーで構成される。TE制御部31は、TEプロセッサー310によってプログラムを実行することにより、端末装置3の各部を制御する。
【0039】
TE記憶部320は、フラッシュメモリー、磁気的記録媒体、光学的記録媒体等によりデータを不揮発的に記憶する記憶装置である。TE記憶部320は、TEプロセッサー310により実行されるプログラム、及び、TEプロセッサー310によって処理されるデータ等を記憶する。TE記憶部320は、例えば、OS221、アプリケーションプログラム322、及び、画像データ323を記憶する。OS321は、端末装置3を制御する基本制御ソフトウェアであり、アプリケーションプログラム322が実行されるプラットフォームを提供する。アプリケーションプログラム322は、プロジェクター1に対して映像を出力する機能を有するためのプログラムである。画像データ323は、端末装置3が処理および送信可能な画像データであり、例えば、映像コンテンツの映像データである。端末装置3は、TE制御部31によって、タッチパネル30に画像データ323に基づく画像を表示させる。
【0040】
TE表示部34は、TE制御部31の制御に従ってタッチパネル30を駆動することにより、タッチパネル30に画像や映像を表示させる。TE表示部34は、端末装置3の外部に接続される表示デバイスに接続され、この表示デバイスに画像を表示させてもよい。
【0041】
TE入力部35は、タッチパネル30に対するタッチ操作を検出することにより、端末装置3のユーザーによる入力を受け付けて、入力内容をTE制御部31に出力する。TE入力部35は、タッチパネル30とは異なる入力デバイスに接続されてもよい。
【0042】
TE通信部36は、通信ネットワークNWに接続され、データを送信するトランスミッター、及び、データを受信するレシーバーを備える通信装置である。TE通信部36は、TE制御部31の制御に従って、通信ネットワークNWを介してプロジェクター1と通信を実行する。TE通信部36は、例えば、イーサネットケーブルを接続するコネクター、及び、信号を送受信する通信回路を備える。TE通信部36は、Wi-Fi等の無線通信を実行する無線通信装置であってもよい。
【0043】
TEプロセッサー310は、アプリケーションプログラム322を実行することにより、プロジェクター1に画像を出力する。この場合、TEプロセッサー310は、PC記憶部220から画像データ223を読み出して再生する処理を実行する。詳細には、TEプロセッサー310は、画像データ223に基づく画像を、PC表示部24によってタッチパネル30に表示させる。また、TEプロセッサー310は、タッチパネル30に表示させた画像を、通信ネットワークNWを介してプロジェクター1に出力する。また、TEプロセッサー310は、OS321の機能によって画像等をタッチパネル30に表示させる。この場合、TEプロセッサー310は、タッチパネル30に表示させた画像をプロジェクター1に出力する。
【0044】
[4.表示システムの動作]
[4-1.1台の画像出力装置を用いる動作]
図4は、表示システム100の動作例を示すシーケンス図である。
図4のステップSA1-SA5は、プロジェクター1のPJ制御部11が実行する動作であり、ステップSB1-SB5は、PC2のPC制御部21が実行する動作である。
図5は、
図4の表示システム100の動作の説明図であり、
図5に示す具体的な解像度の数値は説明のための一例である。
【0045】
図4及び
図5には、表示システム100の動作の例として、PC2がプロジェクター1に画像を出力する動作を示す。この場合、端末装置3を含む、PC2以外の画像出力装置はプロジェクター1に画像を出力しない。
【0046】
この動作例では、
図5に示すように、PC2が送信画像SP1を生成してプロジェクター1に出力する。プロジェクター1は、スクリーンSCR上の表示領域PAに、PC2が送信する送信画像SP1を含む表示画像PPを表示する。
【0047】
表示領域PAは、スクリーンSCRにおいてプロジェクター1が画像を表示可能な最大の領域である。表示画像PPは、表示領域PAにプロジェクター1が表示する表示画像であり、投写画像ということもできる。表示領域PAにおいて送信画像SP1が表示される領域を、配置領域A1とする。
図5の例において配置領域A1は、表示領域PAと一致する。
【0048】
この動作例で、PC2は、ディスプレイ20に表示しているPC画像P1と同じ画像を、プロジェクター1に出力する。PC2がプロジェクター1に出力する画像を、送信画像SP1とする。送信画像SP1は、PC2が、PC画像P1と同じ画像データ223を用いて生成する画像である。
【0049】
図4において、PC2は、PC2が送信する画像の解像度を示す端末解像度をプロジェクター1に送信する(ステップSB1)。端末解像度は、PC2が画像を出力する機能に依存して決定される解像度である。例えば、PC2の端末解像度は、ディスプレイ20の表示解像度に合わせて決められている。この場合、PC2が送信する端末解像度はPC画像P1の解像度である。
PC2は複数の異なる解像度で画像を出力可能であってもよく、この場合、PC2は、複数の端末解像度をプロジェクター1に送信してもよい。
【0050】
プロジェクター1はPC2から端末解像度を受信する(ステップSA1)。プロジェクター1は、端末解像度と、表示領域PAに表示可能な表示画像PPの解像度とをもとに、画像配置を決定する(ステップSA2)。画像配置は、PC2が送信する送信画像を表示画像PPに当てはめた場合の、送信画像の解像度および位置である。
図4の動作例では、プロジェクター1が1つのPC2が送信する画像のみを表示する。このため、画像配置は、表示画像PPの中央に、できるだけ大きいサイズでPC2の送信画像を表示する配置となる。
【0051】
プロジェクター1は、ステップSA2で決定した画像配置に基づき、解像度情報を生成し、生成した解像度情報をPC2に送信する(ステップSA3)。
図5の例では、PC2の送信画像を表示できる領域は、表示画像PPの全体である。この場合の解像度情報は、表示画像PPの解像度である水平方向1920ドット、垂直方向1080ドットである。
【0052】
PC2は、プロジェクター1が送信した解像度情報を受信し(ステップSB2)、解像度情報に基づいて仮想キャンバスV1を生成する(ステップSB3)。仮想キャンバスV1はPC2が送信画像SP1を描画する仮想の表示領域であり、仮想キャンバスV1の解像度は、プロジェクター1から受信した解像度情報と同じである。
図5の例では、水平方向1920ドット、垂直方向1080ドットの仮想キャンバスV1が生成される。
【0053】
PC2は、仮想キャンバスV1に送信画像SP1を形成する(ステップSB4)。ステップSB4で、PC2は、PC画像P1のアスペクト比を維持し、かつ、仮想キャンバスに形成可能な最大の送信画像SP1を形成する。つまり、仮想キャンバスに形成される送信画像SP1は、水平方向の解像度または垂直方向の解像度のいずれかが仮想キャンバスの解像度と一致し、PC画像P1とアスペクト比が等しい画像である。
図5の例では、水平方向1920ドット、垂直方向1080ドットの仮想キャンバスV1に、水平方向1600ドット×垂直方向1200ドットのアスペクト比で送信画像SP1が形成される。結果として送信画像SP1の解像度は水平方向1440ドット×垂直方向1080ドットとなる。この送信画像SP1は、垂直方向の解像度が仮想キャンバスV1と一致し、水平方向の解像度は仮想キャンバスV1より小さい。
【0054】
PC2は、仮想キャンバスV1に形成した送信画像SP1の出力を開始する(ステップSB5)。プロジェクター1は、PC2から出力される送信画像SP1の受信を開始し(ステップSA4)、受信した送信画像SP1を含む表示画像PPの表示を開始する(ステップSA5)。
【0055】
図5に示すように、表示画像PPにおいては、水平方向における送信画像SP1の解像度と表示画像PPの解像度とに差があるため余白領域が発生する。この余白領域には余白画像BKが表示される。しかしながら、PC2が出力する送信画像SP1は、予め表示画像PPの解像度に合わせて形成された画像であり、余白領域を含んでいない。
【0056】
また、送信画像SP1の解像度は、表示画像PPの解像度以下である。具体的には、仮想キャンバスV1のアスペクト比とPC画像P1のアスペクト比とが一致しない場合、水平方向及び垂直方向の一方で、送信画像SP1の解像度は表示画像PPの解像度と一致し、他方では送信画像SP1の解像度は表示画像PPの解像度より小さい。また、仮想キャンバスV1のアスペクト比とPC画像P1のアスペクト比とが一致する場合、水平方向及び垂直方向において送信画像SP1の解像度は表示画像PPの解像度と一致する。このため、送信画像SP1は、余白画像BKを含まないこと、及び、必要十分な解像度であることから、不要な情報を含まない。従って、PC2からプロジェクター1へ伝送する情報量を抑えることができ、効率の向上を図ることができる。
【0057】
送信画像SP1は第1画像の一例に対応し、表示画像PPは第2画像の一例に対応する。プロジェクター1が送信する解像度情報は、第1解像度および第2解像度を含み、PC2の端末解像度は第3解像度および第2解像度を含む。例えば、
図4及び
図5の例において、表示画像PPの水平方向の解像度は第1解像度の一例であり、表示画像PPの垂直方向の解像度および端末解像度の垂直方向の解像度は第2解像度の一例である。送信画像SP1の水平方向の解像度は第3解像度の一例である。この例では、画像の水平方向が第1方向の一例であり、画像の垂直方向が第2方向の一例である。送信画像SP1のアスペクト比は第1アスペクト比の一例であり、表示画像PPのアスペクト比は第2アスペクト比の一例である。また、PC画像P1の水平方向の解像度は第4解像度の一例であり、PC画像P1の垂直方向の解像度は第5解像度の一例である。
【0058】
[4-2.複数の画像出力装置を用いる動作]
図6は、表示システム100の別の動作例を示すシーケンス図である。
図6のステップSA11-SA15はPJ制御部11により実行される。ステップSB1-SB5は
図4と同様の動作であり、PC制御部21により実行される。ステップSC1-SC5は端末装置3のTE制御部31により実行される。
図7は、
図5の表示システム100の動作の説明図であり、
図7に示す具体的な解像度の数値は説明のための一例である。
【0059】
図6及び
図7には、表示システム100の動作の例として、PC2及び端末装置3がプロジェクター1に画像を出力する動作を示す。
【0060】
この動作例において、PC2は、
図4及び
図5で説明した場合と同様に、送信画像SP1を生成してプロジェクター1に出力する。送信画像SP1は、例えば、PC2がディスプレイ20に表示するPC画像P1と同じ画像である。端末装置3は、送信画像SP2を生成してプロジェクター1に出力する。送信画像SP2は、例えば、端末装置3がタッチパネル30に表示するTE画像P2と同じ画像である。プロジェクター1は、スクリーンSCR上の表示領域PAに、送信画像SP1、及び、送信画像SP2を含む表示画像PPを表示する。
【0061】
プロジェクター1は、表示領域PAに、送信画像SP1を表示するための配置領域A1と、送信画像SP2を表示するための配置領域A2と、を設ける。表示領域PAを効果的に利用するため、表示領域PAの全体が配置領域A1と配置領域A2に分割されることが好ましい。プロジェクター1は、設定情報122に従って、表示領域PAにおける配置領域A1の位置と配置領域A2の位置とを決定する。設定情報122は、プロジェクター1に接続された画像出力装置の数、画像出力装置の種類、及び、画像出力装置の出力画像の解像度等に基づいて、配置領域A1と配置領域A2の位置および解像度を定めるための情報を含む。
【0062】
図6において、PC2は、PC2が送信する画像の解像度を示す端末解像度をプロジェクター1に送信する(ステップSB1)。また、端末装置3は、端末装置3が送信する画像の解像度を示す端末解像度をプロジェクター1に送信する(ステップSC1)。
【0063】
プロジェクター1は、PC2、及び、端末装置3から端末解像度を受信する(ステップSA11)。プロジェクター1は、PC2の端末解像度、端末装置3の端末解像度、及び、表示画像PPの解像度をもとに、画像配置を決定する(ステップSA12)。画像配置は、PC2及び端末装置3が送信する送信画像を表示画像PPに当てはめた場合の、送信画像の解像度および位置である。
図7の例では、表示領域PAにおける送信画像SP1の解像度と位置、及び、表示領域PAにおける送信画像SP2の解像度と位置を含む画像配置が決定される。
【0064】
プロジェクター1は、ステップSA12で決定した画像配置に基づき、PC2に対する解像度情報と、端末装置3に対する解像度情報とを生成し、生成した解像度情報をPC2及び端末装置3に送信する(ステップSA13)。
図7の例では、PC2の解像度情報は、配置領域A1の解像度である水平方向1200ドット×垂直方向1080ドットを示す。また、端末装置3の解像度情報は、配置領域A2の解像度である水平方向720ドット×垂直方向1080ドットを示す。
【0065】
PC2は、プロジェクター1が送信した解像度情報を受信し(ステップSB2)、仮想キャンバスV1を生成し(ステップSB3)、仮想キャンバスV1に送信画像SP1を形成する(ステップSB4)。PC2は、仮想キャンバスV1に形成した送信画像SP1の出力を開始する(ステップSB5)。
【0066】
端末装置3は、プロジェクター1が送信した解像度情報を受信し(ステップSC2)、受信した解像度情報に基づき仮想キャンバスを生成する(ステップSC3)。ステップSC3で生成される仮想キャンバスは、解像度情報が示す水平方向720ドット×垂直方向1080ドットの仮想の領域である。端末装置3は、仮想キャンバスに送信画像SP2を形成する(ステップSC4)。
【0067】
ステップSC4で、端末装置3は、TE画像P2のアスペクト比を維持し、かつ、仮想キャンバスに形成可能な最大の送信画像SP2を形成する。つまり、仮想キャンバスに形成される送信画像SP2は、水平方向の解像度または垂直方向の解像度のいずれかが仮想キャンバスの解像度と一致し、TE画像P2とアスペクト比が等しい画像である。
図7の例では、水平方向720ドット×垂直方向1080ドットの仮想キャンバスに、水平方向720ドット×垂直方向1080ドットのアスペクト比で送信画像SP2が形成される。端末装置3は、仮想キャンバスに形成した送信画像SP2の出力を開始する(ステップSC5)。
【0068】
プロジェクター1は、PC2から出力される送信画像SP1の受信、及び、端末装置3から出力される送信画像SP2の受信を開始し(ステップSA14)、受信した送信画像SP1を含む表示画像PPの表示を開始する(ステップSA15)。
【0069】
このように、表示システム100では、複数の画像出力装置がプロジェクター1に対して送信画像を送信する場合に、プロジェクター1が複数の送信画像を表示領域PAに配置して表示する。この動作において、プロジェクター1が画像出力装置に解像度情報を送信し、画像出力装置が解像度情報に基づいて送信画像を出力する。このため、画像出力装置が出力する送信画像は不要な情報を含まないので、複数の画像出力装置からプロジェクター1へ伝送する情報量を抑えることができ、効率の向上を図ることができる。
【0070】
端末装置3がプロジェクター1に送信画像SP2を出力する構成において、送信画像SP2は第3画像の一例に対応する。端末装置3の端末解像度は第3解像度および第2解像度を含む。例えば、
図6及び
図7の例において、送信画像SP2の水平方向の解像度は第3解像度の一例である。送信画像SP2のアスペクト比は第1アスペクト比の一例である。また、TE画像P2の水平方向の解像度は第4解像度の一例であり、TE画像P2の垂直方向の解像度は第5解像度の一例である。
【0071】
[4-3.端末装置の回転に対応する動作]
図8は、表示システム100の別の動作例を示すシーケンス図である。
図8には、端末装置3がプロジェクター1に送信画像SP2を出力している間に、端末装置3が回転した場合の動作を示す。
【0072】
端末装置3は、
図1等に示すように、タッチパネル30が縦長となる向きで使用可能なデバイスである。また、ユーザーは、端末装置3を90°回転させて、タッチパネル30が横長となる向きで使用することも可能である。タッチパネル30が縦長となる向きで、TE画像P2が水平方向720ドット×垂直方向1080ドットの解像度である場合に、端末装置3を90°回転させると、TE画像P2の解像度は水平方向1080ドット×垂直方向720ドットとなる。
【0073】
図8の動作は、端末装置3が、タッチパネル30の解像度が変化するように回転した場合の動作である。ステップSA21-SA25はプロジェクター1により実行される。ステップSC2-SC5、SC11-SC12は端末装置3により実行される動作であり、
図6と共通する動作に同じステップ番号を付す。
【0074】
端末装置3は、プロジェクター1に送信画像SP2を出力している間に端末装置3が回転したことを検出すると(ステップSC11)、回転を示す回転通知をプロジェクター1に送信する(ステップSC12)。ステップSC12で、端末装置3は、回転した後のTE画像P2の解像度を示す端末解像度を、回転通知に代えて、或いは回転通知に加えて、プロジェクター1に送信してもよい。また、端末装置3は、ステップSC12で、プロジェクター1への送信画像SP2の出力を停止してもよい。
【0075】
プロジェクター1は、端末装置3から回転通知を受信し(ステップSA21)、回転後の端末装置3の端末解像度に基づいて画像配置を求めることにより、画像配置を更新する(ステップSA22)。プロジェクター1は、更新した画像配置に従って端末装置3の解像度情報を生成し、解像度情報を端末装置3に送信する(ステップSA23)。
【0076】
端末装置3は、解像度情報をプロジェクター1から受信する(ステップSC2)。ステップSC2以後の動作は、
図6を参照して説明した動作と同様である。
端末装置3が送信画像SP2の出力を開始すると(ステップSC5)、プロジェクター1は、送信画像SP2の受信を開始し(ステップSA24)、受信した送信画像SP2に基づき表示画像PPの表示を開始する(ステップSA25)。
【0077】
このように、画像出力装置からプロジェクター1に画像を出力している間に、画像出力装置の端末解像度が変化した場合、変化した端末解像度に基づいてプロジェクター1が解像度情報を画像出力装置に送信する。例えば、端末装置3を回転させる操作は、解像度を変更する操作に対応する。このため、プロジェクター1は、画像出力装置の端末解像度の変化に対応して、表示画像PPにおける送信画像の配置を最適化し、最適化された配置に従って画像出力装置が画像を送信する。従って、表示システム100は、端末解像度の変化に対応して、画像出力装置からプロジェクター1に伝送される情報量を削減し、効率の向上を図ることができる。
【0078】
図8に示す動作は、例えば、PC2がプロジェクター1に送信画像SP1を出力している間に、ディスプレイ20の表示解像度が変化した場合にも適用できる。
【0079】
[4-4.表示画像の変化に関する動作]
図9は、表示システム100の別の動作例を示すシーケンス図である。
図9のステップSA22-SA25、SA31-SA35はPJ制御部11により実行される。このうちステップSA22-SA25は
図8と同様の動作である。ステップSB2-SB5は
図4と同様の動作であり、PC制御部21により実行される。
【0080】
図10は、
図9の表示システム100の動作の説明図であり、
図10に示す具体的な解像度の数値は説明のための一例である。
【0081】
図9の動作は、PC2がプロジェクター1に送信画像SP1を出力している状態で実行される。プロジェクター1は、表示領域PAに表示する送信画像SP1のサイズを、ユーザーの領域変更指示に従って変更可能な機能を有する。領域変更指示は、表示領域PAにおける配置領域A1の位置の変更の指示及びサイズの指示の少なくとも一方を含む。領域変更指示は、例えば、ユーザーが不図示のリモコン装置または操作パネル16を操作することによってプロジェクター1に入力される。ここで、領域または画像のサイズは、解像度に相当する。例えば、配置領域A1のサイズは、配置領域A1の水平方向と垂直方向の解像度を示す数値である。領域変更指示は、配置領域A1、A2の解像度を変更する操作に該当する。例えば、プロジェクター1が
図5に示すように表示領域PAに最大の大きさで送信画像SP1を表示している状態で、送信画像SP1を表示するサイズの変更をユーザーが指示した場合、プロジェクター1は、表示領域PAにおける配置領域A1のサイズを変更する。
図10の例では、配置領域A1のサイズが表示領域PAよりも小さいサイズに変更され、配置領域A1の位置が表示領域PAの中央から右下に偏った位置に変更される。この場合、配置領域A1の解像度は、水平方向および垂直方向において、表示領域PAよりも小さい値となる。具体的には、表示領域PAの解像度が水平方向1920ドット×垂直方向1080ドットであるのに対し、変更後の配置領域A1の解像度は、水平方向720ドット×垂直方向540ドットである。送信画像SP1を表示するサイズの変更をユーザーが指示する場合に、ユーザーは解像度を指定することで表示するサイズを変更してもよい。この場合、解像度を指定する操作が、領域変更指示に該当する。
【0082】
図9に示すように、プロジェクター1は、ユーザーによる領域変更指示を受け付けると(ステップSA31)、領域変更指示に従って配置領域A1の位置及びサイズの少なくとも一方を変更する(ステップSA32)。プロジェクター1は、変更後の配置領域A1に合わせて表示画像PPのサイズを変更する画像処理を行い(ステップSA33)、画像処理を施した表示画像PPを、変更後の配置領域A1に表示する(ステップSA34)。ステップSA33-SA34は、プロジェクター1がPC2から受信した送信画像SP1の画像処理と表示位置の調整を行うが、PC2が出力する送信画像SP1の解像度は変化しない。
【0083】
プロジェクター1は、ユーザーにより、領域変更指示の内容を確定させる確定操作がなされたか否かを判定する(ステップSA35)。確定操作がされていない場合(ステップSA35;NO)、プロジェクター1は、ステップSA31に戻る。これにより、ユーザーは、領域変更指示を行い、領域変更指示に従って表示画像PPの表示サイズと表示位置が変更された様子を見て、さらに領域変更指示を行うことが可能である。そして、ユーザーは、スクリーンSCRにおける送信画像SP1のサイズと位置が、所望の通りに変更された場合、不図示のリモコン装置または操作パネル16を操作して、確定操作を行う。
【0084】
確定操作がされたと判定した場合(ステップSA35;YES)、プロジェクター1は、画像配置を更新する(ステップSA22)。プロジェクター1は、更新した画像配置に従ってPC2の解像度情報を生成し、解像度情報をPC2に送信する(ステップSA23)。
【0085】
PC2は、解像度情報をプロジェクター1から受信する(ステップSB2)。PC2は、受信した解像度情報に従って仮想キャンバスV1を生成し(ステップSB3)、生成した仮想キャンバスV1に送信画像SP1を形成する(ステップSB4)。PC2は、仮想キャンバスV1に形成した送信画像SP1の出力を開始する(ステップSB5)。ステップSB5において、PC2により、新たな解像度情報に基づく送信画像SP1の出力が開始される。
【0086】
プロジェクター1は、PC2からの送信画像SP1の受信を開始し(ステップSA24)、受信した送信画像SP1に基づき表示画像PPの表示を開始する(ステップSA25)。
【0087】
このように、画像出力装置からプロジェクター1に画像を出力している間に、ユーザーの指示によって、画像出力装置が出力する送信画像の表示サイズおよび表示位置を変更できる。ユーザーは、送信画像の表示サイズおよび表示位置を確定させるまでの間、表示サイズおよび表示位置を繰り返し変更させることができる。送信画像の表示サイズおよび表示位置が確定されるまで、画像出力装置が出力する送信画像の解像度は変更されず、プロジェクター1が、配置領域を変更することに合わせて、送信画像の解像度の変更と、表示位置の変更とを実行する。そして、送信画像の表示サイズおよび表示位置が確定された後、プロジェクター1は、画像出力装置に新たな解像度情報を送信し、これによって画像出力装置が出力する送信画像の解像度が変更される。これにより、ユーザーが表示領域PAにおける送信画像の表示サイズや位置を任意に変更することができる。そして、送信画像の表示サイズおよび表示位置が確定されるまでの表示の変更を、プロジェクター1が実行することにより、プロジェクター1と画像出力装置との間で送受信される情報が少なくて済む。このため、画像出力装置からプロジェクター1に伝送される情報量を削減し、効率の向上を図ることができる。
【0088】
[5.他の実施形態]
上述した実施形態は本発明の好適な実施の形態である。但し、これに限定されるものでなはく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上記実施形態において、画像出力装置としてPC2及び端末装置3を例示したが、画像出力装置の具体的な態様は限定されない。例えば、画像出力装置は、デスクトップ型PC等のコンピューター、及び、コンピューター以外の装置であってもよい。具体的には、DVD(Digital Versatile Disc)プレイヤー、ネットワークプレイヤー等を画像出力装置として用いてもよい。
【0089】
表示装置は、プロジェクター1に限定されず、例えば、液晶表示パネルに画像を表示する液晶表示装置や、有機ELパネルに画像を表示する表示装置など、モニター若しくは液晶テレビ等の自発光型の表示装置であってもよい。また、その他の各種の表示装置を用いてもよい。
【0090】
また、PJプロセッサー110、PCプロセッサー210、及び、TEプロセッサー310は、単一のプロセッサーであってもよいし、複数のプロセッサーで構成されてもよい。
【0091】
図2及び
図3に示したプロジェクター1、PC2、端末装置3の各機能部は、機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態及び変形例においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、また、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
【0092】
また、
図4、
図6、
図8、
図9に示した処理単位は、各部の動作を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって本発明が制限されることはない。例えば、上記各図の処理を、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできるし、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。
【0093】
制御プログラム121は、例えば、プロジェクター1によって読み取り可能に記録した記録媒体に、非一時的に記録しておくことも可能である。記録媒体としては、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。アプリケーションプログラム222、322も同様である。記録媒体は、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital VerSAtile Disc)、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体である。また、これらのプログラムをサーバー装置等に記憶させておき、サーバー装置からプロジェクター1、PC2、及び端末装置3のいずれかがプログラムをダウンロードすることで上述の動作を実現することもできる。
【0094】
[6.本開示のまとめ]
以下、本開示のまとめを付記する。
【0095】
(付記1)第1アスペクト比の画像を出力する画像出力装置と、前記画像出力装置が出力する画像を表示する表示装置と、を有し、前記表示装置は、第1方向の解像度である第1解像度と、前記第1方向と直交する第2方向の解像度である第2解像度と、を示す情報を含む解像度情報を前記画像出力装置に送信し、前記画像出力装置は、前記表示装置から前記解像度情報を受信することと、前記解像度情報に基づいて、前記第1解像度より小さい第3解像度と、前記第2解像度とを有し、前記第1アスペクト比と同じアスペクト比である第1画像を前記表示装置に出力することと、を実行し、前記表示装置は、前記第1画像を含み、前記第1解像度と前記第2解像度とを有する第2画像を表示する、表示システム。
これにより、画像出力装置が表示装置に出力する第1画像の解像度を、表示装置が表示する第2画像の解像度に合わせて、画像出力装置が調整する。このため、画像出力装置から表示装置に出力される画像が、表示装置が表示する解像度に合わせて最適化された状態で伝送される。これにより、画像出力装置から表示装置に伝送される情報量を削減し、画像の伝送に関する効率の向上を図ることができる。また、表示装置が解像度を最適化する処理を省略できるため、表示装置における処理の効率を向上させることができる。
【0096】
(付記2)前記画像出力装置は、ディスプレイを備え、前記ディスプレイに、前記第1方向の解像度が第4解像度であり、前記第2方向の解像度が第5解像度であり、前記第1アスペクト比を有する第3画像を表示し、前記第1アスペクト比と、前記第1解像度及び前記第2解像度に対応する第2アスペクト比とが異なる場合に、前記表示装置に前記第1画像を出力する、付記1に記載の表示システム。
これにより、表示装置が指定する解像度に対応するアスペクト比と、画像出力装置が出力する画像とのアスペクト比とが異なり、例えばレターボックスやピラーボックスで表示装置が表示を行う場合に、画像出力装置が出力する画像から余白部分を省略できる。このため、画像出力装置から表示装置に伝送される情報量を効果的に削減できる。
【0097】
(付記3)前記画像出力装置は、前記第1アスペクト比と前記第2アスペクト比とが同じ場合に、前記表示装置に前記第3画像を出力する、付記2に記載の表示システム。
これにより、表示装置が、例えばレターボックスやピラーボックスで表示を行う必要がない場合に、画像出力装置から表示装置に適切な画像を出力できる。
【0098】
(付記4)前記画像出力装置が出力する前記第1画像は、前記第2アスペクト比を維持するように前記第3画像を前記第2解像度に合わせて拡大または縮小した画像である、付記2または付記3に記載の表示システム。
これにより、画像出力装置から表示装置に伝送される情報量を削減し、画像出力装置が出力する画像を、アスペクト比を維持した状態で表示装置によって表示できる。
【0099】
(付記5)前記表示装置は、表示領域に画像を表示する光学装置を有し、前記表示領域に、前記第2画像が配置される配置領域が設定され、前記第1解像度および前記第2解像度は、前記配置領域の解像度または前記配置領域のアスペクト比に対応する解像度である、付記1から付記4のいずれかに記載の表示システム。
これにより、画像出力装置によって、表示装置の表示領域に適した画像を表示装置に出力することができ、画像出力装置から表示装置に伝送される情報量を削減できる。
【0100】
(付記6)前記表示装置は、前記配置領域の解像度を変更する操作を受け付けることと、前記操作に応じて、変更後の前記配置領域の前記解像度に、前記第2画像の解像度を変更することと、前記変更後の前記配置領域に前記解像度を変更した前記第2画像を表示することと、前記配置領域の前記解像度を確定する操作を受け付けた場合、変更後の前記配置領域の解像度に対応する前記第1解像度および前記第2解像度を含む前記解像度情報を、前記画像出力装置に送信することと、を実行する、付記5に記載の表示システム。
これにより、表示装置において画像出力装置が出力する画像の配置等を変更可能であり、変更中に表示装置と画像出力装置との間で伝送される情報量を削減できる。
【0101】
(付記7)前記第2画像は、前記第1画像と、前記第1解像度と前記第3解像度との差に対応する余白画像とを含む、付記5または付記6に記載の表示システム。
これにより、表示装置が余白画像と第2画像とを配置領域に表示する場合に、画像出力装置が余白画像を含まない第2画像を表示装置に出力する。このため、画像出力装置から表示装置に伝送される情報量を、効果的に削減できる。
【0102】
(付記8)表示装置に画像を送信する通信装置と、少なくとも1つのプロセッサーと、を有し、前記プロセッサーは、第1アスペクト比の画像を前記通信装置により送信することと、前記表示装置から、第1方向の解像度である第1解像度と、前記第1方向と直交する第2方向の解像度である第2解像度と、を示す情報を含む解像度情報を前記通信装置により受信することと、前記解像度情報を受信した場合に、前記解像度情報に基づいて、前記第1解像度より小さい第3解像度と、前記第2解像度とを有し、前記第1アスペクト比と同じアスペクト比である第1画像を前記表示装置に出力することと、を実行する、画像出力装置。
これにより、画像出力装置が表示装置に出力する第1画像の解像度を、表示装置が表示する第2画像の解像度に合わせて、画像出力装置が調整する。このため、画像出力装置から表示装置に出力される画像が、表示装置が表示する解像度に合わせて最適化された状態で伝送される。これにより、画像出力装置から表示装置に伝送される情報量を削減し、画像の伝送に関する効率の向上を図ることができる。また、表示装置が解像度を最適化する処理を省略できるため、表示装置における処理の効率を向上させることができる。
【0103】
(付記9)表示装置と画像を送信する通信装置を有するコンピューターが実行するプログラムであって、前記コンピューターに、第1アスペクト比の画像を前記通信装置により送信することと、前記表示装置から、第1方向の解像度である第1解像度と、前記第1方向と直交する第2方向の解像度である第2解像度と、を示す情報を含む解像度情報を前記通信装置により受信することと、前記解像度情報を受信した場合に、前記解像度情報に基づいて、前記第1解像度より小さい第3解像度と、前記第2解像度とを有し、前記第1アスペクト比と同じアスペクト比である第1画像を前記表示装置に出力することと、を実行させる、プログラム。
このプログラムをコンピューターが実行することにより、コンピューターが表示装置に出力する第1画像の解像度を、表示装置が表示する第2画像の解像度に合わせて、コンピューターが調整する。このため、コンピューターから表示装置に出力される画像が、表示装置が表示する解像度に合わせて最適化された状態で伝送される。これにより、コンピューターと表示装置との間で伝送される情報量を削減し、画像の伝送に関する効率の向上を図ることができる。また、表示装置が解像度を最適化する処理を省略できるため、表示装置における処理の効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0104】
1…プロジェクター(表示装置)、2…PC(画像出力装置)、3…端末装置(画像出力装置)、11…PJ制御部、13…投写部(表示部)、14…画像処理部、15…リモコン受光部、16…操作パネル、17…PJ通信部、20…ディスプレイ、21…PC制御部、24…PC表示部、25…PC入力部、26…PC通信部(通信装置)、30…タッチパネル、31…TE制御部、34…TE表示部、35…TE入力部、36…TE通信部、100…表示システム、110…PJプロセッサー、120…PJ記憶部、121…制御プログラム、122…設定情報、210…PCプロセッサー、220…PC記憶部、221…OS、222…アプリケーションプログラム、223…画像データ、310…TEプロセッサー、320…TE記憶部、321…OS、322…アプリケーションプログラム、323…画像データ、A1、A2…配置領域、BK…余白画像、NW…通信ネットワーク、P1…PC画像、P2…TE画像、PA…表示領域、PC2…プロジェクター、PP…表示画像(第2画像)、SCR…スクリーン、SP1、SP2…送信画像(第1画像)