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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130091
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】電気治療器
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/32 20060101AFI20240920BHJP
   A61N 1/04 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
A61N1/32
A61N1/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023039605
(22)【出願日】2023-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】503246015
【氏名又は名称】オムロンヘルスケア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西田 知之
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053BB04
4C053BB06
4C053BB23
4C053JJ04
4C053JJ27
(57)【要約】
【課題】体表面に貼り付け可能であり、つかみやすく体表面から容易に取り外し可能な電気治療器を提供する。
【解決手段】電気治療器100Aは、筒状部材20と、筒状部材20に固定された本体部10と、使用者の体表面に貼り付け可能に筒状部材20に設けられた電極部30と、を備え、筒状部材20は、使用状態において使用者の体表面側に位置する第1部分と使用者の体表面が位置する側とは反対側に位置する第2部分とを有し、第1部分は、使用状態において使用者の体表面側を向く第1面を有し、電極部30は、第1面に設けられており、本体部10は、少なくとも一部が第2部分に重なるように第2部分に固定されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状部材と、
使用者の体表面に貼り付け可能に前記筒状部材に設けられた電極部と、を備え、
前記筒状部材は、使用状態において使用者の体表面側に位置する第1部分と使用者の体表面が位置する側とは反対側に位置する第2部分とを有し、
前記第1部分は、使用状態において使用者の体表面側を向く第1面を有し、
前記電極部は、前記第1面に設けられている、電気治療器。
【請求項2】
前記筒状部材に固定された本体部をさらに備え、
前記本体部は、少なくとも一部が前記第2部分に重なるように前記第2部分に固定されている、請求項1に記載の電気治療器。
【請求項3】
前記筒状部材は、互いに間隔をあけて配置された第1筒状部材および第2筒状部材を含み、
前記第1筒状部材および前記第2筒状部材の各々は、前記第1部分および前記第2部分を有し、
前記電極部は、前記第1筒状部材が有する前記第1面に設けられた第1電極部と、前記第2筒状部材が有する前記第1面に設けられた第2電極部とを含み、
前記本体部は、前記第1筒状部材と前記第2筒状部材とに跨がるようにして前記第1筒状部材が有する前記第2部分および前記第2筒状部材が有する前記第2部分に固定されている、請求項2に記載の電気治療器。
【請求項4】
前記第1筒状部材が有する第1筒軸と前記第2筒状部材が有する第2筒軸とは平行であり、
前記第1筒軸および前記第2筒軸は、平面視した場合に、前記第1筒状部材と前記第2筒状部材とが並ぶ方向と直交する、請求項3に記載の電気治療器。
【請求項5】
前記筒状部材は、互いに間隔をあけて配置された第1筒状部材および第2筒状部材を含み、
前記第1筒状部材および前記第2筒状部材の各々は、前記第1部分および前記第2部分を有し、
前記電極部は、前記第1筒状部材が有する前記第1面に設けられた第1電極部と、前記第2筒状部材が有する前記第1面に設けられた第2電極部とを含み、
前記本体部が固定される固定部材をさらに備え、
前記固定部材は、前記第1筒状部材が有する前記第2部分に固定された第1固定部と、前記第2筒状部材が有する前記第2部分に固定された第2固定部とを含み、
前記第1筒状部材と前記第2筒状部材とが並ぶ配列方向における前記本体部の一端側が前記第1固定部に固定され、かつ、前記配列方向における前記本体部の他端側が前記第2固定部に固定されることにより、前記本体部が前記固定部材を介して前記第1筒状部材および前記第2筒状部材に固定されている、請求項2に記載の電気治療器。
【請求項6】
前記第1筒状部材が有する第1筒軸と前記第2筒状部材が有する第2筒軸とは、平面視した場合に、前記配列方向に平行である、請求項5に記載の電気治療器。
【請求項7】
前記第1部分は、前記筒状部材の筒軸方向に平行な長さが周方向に一定に設けられており、
前記第2部分は、前記筒軸方向に平行な長さが前記第1部分よりも短くなっている箇所を有する、請求項1から6のいずれか1項に記載の電気治療器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気治療器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気治療器として、特開2007-44479号公報(特許文献1)には、無機質ビーズが充填された扁平状の袋の片面に、一対の導電性布帛からなる皮膚接触電極部および当該電極部に低周波電流を導くための端子部とが一体に組み合わせて設けられてなる低周波治療器が開示されている。
【0003】
また、特開2017-189268号公報(特許文献2)には、直線状に間隔をあけて設けられた一対の導電性粘着シートと、当該一対の導電性粘着シートに跨がるように設けられた治療器本体(本体部)とを備えた電気治療器が開示されており、一対の導電性粘着シートのうち一方側の導電性粘着シートに摘片が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-44479号公報
【特許文献2】特開2017-189268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の電気治療器にあっては、使用時においては、袋に充填されたビーズの重みによって皮膚接触電極部を使用者の体表面に押し付ける構成である。このため、前後方向に肩に跨がるように電気治療器を設置する等、電気治療器を配置する箇所が限定されてしまう。また、電気治療器の配置箇所の如何によって、電気治療器を安定して体表面に密着させることが困難となる。
【0006】
特許文献2に記載の電気治療器にあっては、摘片を用いて一対の導電性粘着シートの一方側の導電性粘着シートの端部側から順に、一方側の導電性粘着シート、本体部、他方側の導電性粘着シートを剥がすため、治療部位から電気治療器を全体的に取り外すことが困難となる。また、電気治療器が後背部、あるいは服の内側に配置され、摘片を視認できない場合には、摘片を見つけにくく、剥離が困難となることがある。
【0007】
本開示は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的は、体表面に貼り付け可能であり、体表面から容易に取り外しやすく利便性の高い電気治療器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に基づく電気治療器は、筒状部材と、使用者の体表面に貼り付け可能に上記筒状部材に設けられた電極部と、を備える。上記筒状部材は、使用状態において使用者の体表面側に位置する第1部分と使用者の体表面が位置する側とは反対側に位置する第2部分とを有する。上記第1部分は、使用状態において使用者の体表面側を向く第1面を有する。上記電極部は、上記第1面に設けられている。
【0009】
上記構成によれば、電極部によって電気治療器を体表面に貼り付けることができる。また、電池器治療器を取り外す際には、電極部が設けられている第1部分側とは反対側に位置する第2部分を把持したり、筒状部材の内側に指等を通したりして筒状部材を掴みやすくなっている。筒状部材を体表面から離れる方向に移動させることで、周方向における電極部の両端側から電極部の中央側に向けて剥離力を作用させることができる。この結果、電気治療器を容易に取り外すことができ、利便性を向上させることができる。
【0010】
上記本開示に基づく電気治療器は、上記筒状部材に固定された本体部をさらに備えていてもよい。この場合には、上記本体部は、少なくとも一部が上記第2部分に重なるように上記第2部分に固定されていてもよい。
【0011】
上記構成によれば、本体部を把持して体表面から離れる方向に移動させることで、電極部に剥離力を作用させ、電気治療器を全体的にかつ容易に体表面から取り外すことができる。
【0012】
上記本開示に基づく電気治療器にあっては、上記筒状部材は、互いに間隔をあけて配置された第1筒状部材および第2筒状部材を含んでいてもよい。上記第1筒状部材および上記第2筒状部材の各々は、上記第1部分および上記第2部分を有する。上記電極部は、上記第1筒状部材が有する上記第1面に設けられた第1電極部と、上記第2筒状部材が有する上記第1面に設けられた第2電極部とを含んでいてもよい。この場合には、上記本体部は、上記第1筒状部材と上記第2筒状部材とに跨がるようにして上記第1筒状部材が有する上記第2部分および上記第2筒状部材が有する上記第2部分に固定されていてもよい。
【0013】
上記構成によれば、間隔をあけて配置された第1筒状部材および第2筒状部材に跨がるように本体部が第1筒状部材および第2筒状部材に固定されている。このため、本体部を把持して体表面から離れる方向に移動させることで、第1電極部および第2電極部に同時に剥離力を作用させることができ、電気治療器を全体的にかつ容易に体表面から取り外すことができる。
【0014】
上記本開示に基づく電気治療器にあっては、上記第1筒状部材が有する第1筒軸と上記第2筒状部材が有する第2筒軸とは平行であってもよい。上記第1筒軸および上記第2筒軸は、平面視した場合に上記第1筒状部材と上記第2筒状部材とが並ぶ方向と直交してもよい。
【0015】
上記構成によれば、本体部を把持して体表面から離れる方向に移動させることにより、第1筒状部材に設けられた第1電極部および第2筒状部材に設けられた第2電極部の各々に対して、第1筒状部材と第2筒状部材とが並ぶ方向における当該第1電極部および第2電極部の両端部に、第1筒状部材および第2筒状部材の周方向の内側に向かうように剥離力を作用することができる。これにより、本体部、第1筒状部材、および第2筒状部材を全体的にかつ容易に体表面から取り外すことができる。
【0016】
上記本開示に基づく電気治療器にあっては、上記筒状部材は、第1方向に間隔をあけて配置された第1筒状部材および第2筒状部材を含んでいてもよい。上記第1筒状部材および上記第2筒状部材の各々は、上記第1部分および上記第2部分を有する。上記電極部は、上記第1筒状部材が有する上記第1面に設けられた第1電極部と、上記第2筒状部材が有する上記第1面に設けられた第2電極部とを含んでいてもよい。上記電気治療器は、上記本体部が固定される固定部材をさらに備えていてもよい。上記固定部材は、上記第1筒状部材が有する上記第2部分に固定された第1固定部と、上記第2筒状部材が有する上記第2部分に固定された第2固定部とを含んでいてもよい。この場合には、上記第1筒状部材と上記第2筒状部材とが並ぶ配列方向における上記本体部の一端側が上記第1固定部に固定され、かつ、上記配列方向における上記本体部の他端側が上記第2固定部に固定されることにより、上記本体部が上記固定部材を介して上記第1筒状部材および上記第2筒状部材に固定されていてもよい。
【0017】
上記構成によれば、第1筒状部材に固定された第1固定部および第2筒状部材に固定された第2固定部に跨がるように本体部が固定されている。このため、本体部を把持して体表面から離れる方向に移動させることで、第1電極部および第2電極部に同時に剥離力を作用させることができ、電気治療器を全体的にかつ容易に体表面から取り外すことができる。
【0018】
上記本開示に基づく電気治療器にあっては、上記第1筒状部材が有する第1筒軸と上記第2筒状部材が有する第2筒軸とは、平面視した場合に上記配列方向に平行であってもよい。
【0019】
上記構成によれば、本体部を把持して体表面から離れる方向に移動させることにより、第1筒状部材に設けられた第1電極部および第2筒部材に設けられた第2電極部の各々に対して、筒軸方向における第1電極部および第2電極部の両端部に、第1筒状部材および第2筒状部材の周方向の内側に向かうように剥離力を作用することができる。これにより、本体部、第1筒状部、および第2筒状部を全体的にかつ容易に体表面から取り外すことができる。
【0020】
上記本開示に基づく電気治療器にあっては、上記第1部分は、上記筒状部材の筒軸方向に平行な長さが周方向に一定に設けられていてもよい。上記第2部分は、上記筒軸方向に平行な長さが前記第1部分よりも短くなっている箇所を有していてもよい。
【0021】
上記のような第2部分の形状とすることにより、筒状部材の面積を削減し、電気治療器の軽量化、および製造コストを低減することができる。
【発明の効果】
【0022】
本開示によれば、体表面に貼り付け可能であり、体表面から容易に取り外しやすく利便性の高い電気治療器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】実施の形態1に係る電気治療器の概略図である。
図2】実施の形態2に係る電気治療器の概略図である。
図3】実施の形態2に係る電気治療器を取り外す様子を示す図である。
図4】実施の形態3に係る電気治療器の概略図である。
図5】第1変形例に係る電気治療器の概略図である。
図6】実施の形態4に係る電気治療器の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本開示の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る電気治療器の概略図である。図1を参照して、実施の形態1に係る電気治療器100について説明する。
【0026】
図1に示すように、実施の形態1に係る電気治療器100は、本体部10、筒状部材20、2つの電極部30、2つの端子部40、および2つの配線部41を含む。
【0027】
電気治療器100は、たとえば、使用者の体表面に接触する電極部30に低周波パルス電流を供給することで、使用者の疼痛を緩和する低周波治療器である。低周波パルス電流の周波数は、たとえば、1Hz以上1200Hz以下である。
【0028】
本体部10は、筒状部材20から離れた位置に配置されている。本体部10は、収容ケース11、回路部12を含む。収容ケース11は、略箱型形状を有し、内部に回路部12を収容する。回路部12は、配線部41および端子部40を介して電極部30に電気的に接続されている。回路部12は、電極部30に流れる電流、および電圧等を制御する。回路部12は、所望の回路が形成された回路基板である。
【0029】
筒状部材20は、筒状に形成されており、筒軸AXを有する。筒状部材20は、たとえば、円筒状に形成されている。なお、筒状部材20の形状は、電極部30が設けられる領域を確保しつつ、周方向に連続して筒状に形成される限り、円筒状に限定されない。
【0030】
筒状部材20は、使用状態において使用者の体表面側に位置する第1部分21と、使用状態において使用者の体表面側位置する側とは反対側に位置する第2部分22とを有する。当該第1部分21および第2部分22とが周方向に連続することで筒状部材20が構成されている。
【0031】
第1部分21は、外表面21aおよび内表面21bを有する。外表面21aは、使用状態において使用者の体表面側を向く第1面に相当する。第2部分22は、外表面22aおよび内表面21bを有する。上記外表面21aおよび外表面22aは、周方向に連続しており、筒状部材20の外表面を構成している。内表面21bおよび内表面22bは、周方向に連続しており、筒状部材20の内表面を構成している。
【0032】
2つの電極部30の各々は、使用者の体表面に貼り付け可能に筒状部材20に設けられている。2つの電極部30は、筒軸AXに平行な方向に並んで配置されている。電極部30は、たとえば、ゲルパッドでもよいし、粘着層と電極とが併存するものであってもよい。
【0033】
電極部30は、上記第1部分21の外表面21aに設けられている。電極部30は、略矩形形状を有する。より特定的には、電極部30は、周方向に向かい合う一対の辺部が筒軸AX方向と略平行となる略矩形形状を有する。なお、電極部30の形状は、矩形形状に限定されず、円形状、楕円形状、多角形状、オーバル形状等適宜の形状を採用することができる。また、電極部の外縁を構成するラインは、直線に限定されず、ジグザグ状でもよいし、曲線であってもよい。
【0034】
2つの端子部40は、上記2つの電極部30に対応するように設けられている。2つの端子部40は、上記第1部分21の内表面21b側に設けられている。これにより、電極部30に近い位置に端子部40を設けることができる。端子部30には、配線部41を着脱可能に取り付けることができる。なお、本実施の形態においては、2つの配線部41が、対応する2つの端子部40に接続される場合を例示しているが、これに限定されない。1つの配線部41が、端子部40側で2つに分岐するように設けられており、分岐された各部分が対応する端子部40に接続されていてもよい。
【0035】
本実施の形態においては、電極部30によって電気治療器100を体表面に貼り付けることができる。また、電池器治療器100を取り外す際には、電極部30が設けられている第1部分21側とは反対側に位置する第2部分22を把持したり、筒状部材20の内側に指等を通したりして筒状部材20を掴みやすくなっている。筒状部材20を体表面から離れる方向に移動させることで、周方向における電極部30の両端側から電極部30の中央側に向けて剥離力を作用させることができる。この結果、電気治療器を容易に取り外すことができ、利便性を向上させることができる。
【0036】
なお、実施の形態1においては、筒状部材20に2つの電極部30が設けられる場合を例示して説明したが、これに限定されない。1つの筒状部材20に1つの電極部30が設けられたユニットを2つ用い、当該2つのユニットの各々が、配線部41を介して本体部10の回路部12に接続されるように構成されてもよい。また、電極部30の個数は、3つ以上であってもよい。また、複数の電極部30は、筒軸AX方向に並んで配置される場合を例示したが、これに限定されず、筒状部材20の周方向に並んで配置されてもよい。
【0037】
(実施の形態2)
図2は、実施の形態2に係る電気治療器の概略図である。図2を参照して、実施の形態2に係る電気治療器100Aについて説明する。図2に示すように、実施の形態2に係る電気治療器100Aは、本体部10、筒状部材20、および電極部30を備える。
【0038】
本体部10は、収容ケース11、回路部12を含む。収容ケース11は、略箱型形状を有し、内部に回路部12を収容する。収容ケース11は、第1方向(DR1)方向の両側に第1端部13および第2端部14を有する。第1方向は、第1端部13および第2端部14が対向する方向である。
【0039】
第1端部13は、第1方向の一方側に位置し、第2端部14は、第1方向の他方側に位置する。第1端部13および第2端部14は、平面視した場合に略直線状に延在する。第1端部13および第2端部14は、第1方向に直交する方向に延在している。
【0040】
回路部12は、電気経路(不図示)を介して電極部30に電気的に接続されている。なお、当該電気経路は、後述する第1筒状部材210および第2筒状部材220の各々に設けられている。回路部12は、電極部30に流れる電流、および電圧等を制御する。回路部12は、所望の回路が形成された回路基板である。
【0041】
筒状部材20は、第1筒状部材210および第2筒状部材220を含む。第1筒状部材210および第2筒状部材220は、互いに間隔をあけて配置されている。第1筒状部材210および第2筒状部材220が並ぶ配列方向は、上記第1方向と平行である。
【0042】
第1筒状部材210は、筒状に形成されており、筒軸AX1(第1筒軸)を有する。第1筒状部材210は、たとえば、円筒状に形成されている。なお、第1筒状部材210の形状は、後述する第1電極部310が設けられる領域を確保しつつ、周方向に連続して筒状に形成される限り、円筒状に限定されない。
【0043】
第1筒状部材210は、使用状態において使用者の体表面側に位置する第1部分211と、使用状態において使用者の体表面側位置する側とは反対側に位置する第2部分212とを有する。当該第1部分211および第2部分212とが周方向に連続することで第1筒状部材210が構成されている。
【0044】
第1部分211は、外表面211aおよび内表面211bを有する。外表面211aは、使用状態において使用者の体表面側を向く第1面に相当する。第2部分212は、外表面212aおよび内表面211bを有する。上記外表面211aおよび外表面212aは、周方向に連続しており、第1筒状部材210の外表面を構成している。内表面211bおよび内表面212bは、周方向に連続しており、第1筒状部材210の内表面を構成している。
【0045】
第2筒状部材220は、筒状に形成されており、筒軸AX2(第2筒軸)を有する。第2筒状部材220は、たとえば、円筒状に形成されている。なお、第2筒状部材220の形状は、後述する第2電極部320が設けられる領域を確保しつつ、周方向に連続して筒状に形成される限り、円筒状に限定されない。
【0046】
第2筒状部材220は、使用状態において使用者の体表面側に位置する第1部分221と、使用状態において使用者の体表面側位置する側とは反対側に位置する第2部分222とを有する。当該第1部分221および第2部分222とが周方向に連続することで第2筒状部材220が構成されている。
【0047】
第1部分221は、外表面221aおよび内表面221bを有する。外表面221aは、使用状態において使用者の体表面側を向く第1面に相当する。第2部分222は、外表面222aおよび内表面222bを有する。上記外表面221aおよび外表面222aは、周方向に連続しており、第2筒状部材220の外表面を構成している。内表面221bおよび内表面222bは、周方向に連続しており、第2筒状部材220の内表面を構成している。
【0048】
第1筒状部材210および第2筒状部材220は、筒軸AX1および筒軸AX2が上記配列方向と直交するように配置されている。
【0049】
電極部30は、使用者の体表面に貼り付け可能に筒状部材20に設けられている。電極部30は、第1電極部310および第2電極部320を含む。第1電極部310および第2電極部320は、たとえば、ゲルパッドでもよいし、粘着層と電極とが併存するものであってもよい。
【0050】
第1電極部310は、第1筒状部材210が有する第1部分211の外表面211aに設けられている。第1電極部310は、略矩形形状を有する。第1電極部310は、外縁を構成する第1ライン311、第2ライン312、第3ライン313、および第4ライン314を有する。
【0051】
第1ライン311および第2ライン312は、第1筒状部材210の周方向に並んで配置されている。第1ライン311は、第2ライン312よりも本体部10に近い側に位置する。第1ライン311および第2ライン312は、筒軸AX1と平行な方向に延在している。第1ライン311および第2ライン312は、本体部10の第1端部13と略平行である。
【0052】
第1ライン311および第2ライン312の各々は、筒軸AX1に平行な方向において一方側に位置する一方側端部、および筒軸AX1に平行な方向において他方側に位置する他方側端部を有する。
【0053】
第3ライン313は、第1ライン311および第2ライン312の上記一方側端部同士を接続する。第4ライン314は、第1ライン311および第2ライン312の上記他方側端部同士を接続する。第3ライン313および第4ライン314は、第1筒状部材210の周方向に沿って延在する。
【0054】
第2電極部320は、第2筒状部材220が有する第1部分221の外表面221aに設けられている。第2電極部320は、略矩形形状を有する。第2電極部320は、外縁を構成する第1ライン321、第2ライン322、第3ライン323、および第4ライン324を有する。
【0055】
第1ライン321および第2ライン322は、第2筒状部材220の周方向に並んで配置されている。第1ライン321は、第2ライン322よりも本体部10に近い側に位置する。第1ライン321および第2ライン322は、筒軸AX2と平行な方向に延在している。第1ライン321および第2ライン322は、本体部10の第2端部14と略平行である。
【0056】
第1ライン321および第2ライン322の各々は、筒軸AX2に平行な方向において一方側に位置する一方側端部、および筒軸AX2に平行な方向において他方側に位置する他方側端部を有する。
【0057】
第3ライン323は、第1ライン321および第2ライン322の上記一方側端部同士を接続する。第4ライン324は、第1ライン321および第2ライン322の上記他方側端部同士を接続する。第3ライン323および第4ライン324は、第2筒状部材220の周方向に沿って延在する。
【0058】
本体部10は、少なくとも一部が筒状部材20の第2部分(212、222)に重なるようにして第2部分(212、222)に固定されている。具体的には、本体部10は、第1筒状部材210および第2筒状部材220に跨るように第2部分(212、222)に固定される。より特定的には、本体部10の第1端部13側が、第1筒状部材210が有する第2部分212の外表面212aに固定されており、本体部10の第2端部14側が、第2筒状部材220が有する第2部分222の外表面222aに固定されている。なお、本体部10は、第2部分212、222の内表面212b、222b側に固定されていもよい。
【0059】
電気治療器100Aは、たとえば、筒軸AX1および筒軸AX2が上下方向(鉛直方向)に略平行となるように体表面に取り付けられる場合がある。この場合においては、下方側、すなわち第1方向と直交する第2方向(DR2方向)の一方側(より特定的には筒軸AX1、AX2に平行な方向における一方側)に向けて本体部10の重力が電気治療器100Aに作用する。
【0060】
第1電極部310および第2電極部320は、たとえば導電性ゲルまたは粘着層を含んでおり、上記第1方向からの応力および上記第2方向からの応力を緩衝する。このため、第1電極部310および第2電極部320は、体表面から剥がれにくくなっている。
【0061】
さらに、第1電極部310は、本体部10の第1端部13が延在する方向と略平行に延在する第1ライン311および第2ライン312を含んでおり、第2電極部320は、第2端部14が延在する方向と略平行に延在する第1ライン321および第2ライン322を含んでいる。このため、第1電極部310および第2電極部320がより剥がれにくくなり、治療中に電気治療器100Aが治療部位から剥がれにくくなる。
【0062】
図3は、実施の形態2に係る電気治療器を取り外す様子を示す図である。図3を参照して、実施の形態2に係る電気治療器100Aを取り外す際の動作について説明する。
【0063】
図3に示すように、電気治療器100Aを体表面から取り外す際には、本体部10を把持して体表面から離れる方向に移動させる。これにより、第1筒状部材210側および第2筒状部材220側のそれぞれで、第1電極部310および第2電極部320に同時に剥離力を作用させることができる。
【0064】
具体的には、第1筒状部材210側においては、図中矢印AR1、AR2に示すように、上記配列方向における第1電極部310の両端部(より特定的には第1ライン311および第2ライン312)の各々に、第1筒状部材210の周方向の内側に向かうように剥離力を作用させることができる。
【0065】
第2筒状部材220側においては、図中矢印AR3、AR4に示すように、上記配列方向における第2電極部320の両端部(より特定的には第1ライン311および第2ライン312)の各々に、第2筒状部材220の周方向の内側に向かうように剥離力を作用させることができる。
【0066】
このようにして、第1電極部310および第2電極部320を同時に体表面から剥離して、電気治療器100Aを全体的に体表面から取り外すことができる。この結果、電気治療器を容易に取り外すことができる。
【0067】
なお、上述においては、筒軸AX1および筒軸AX2が上下方向(鉛直方向)に略平行となるように電気治療器100Aを体表面に取り付けられる場合を例示して説明したが、導電層30を介して体表面に電流を流すことができる限り、電気治療器100を取り付ける向きは特に限定されない。筒軸AX1および筒軸AX2が上下方向と異なる方向を向く場合であっても、本体部10を体表面から離れる方向に移動させることにより、電気治療器100Aを全体的にかつ容易に体表面から取り外すことができる。以下の実施の形態3,4においても同様である。
【0068】
(実施の形態3)
図4は、実施の形態3に係る電気治療器の概略図である。図4を参照して、実施の形態3に係る電気治療器100Bについて説明する。
【0069】
図4に示すように、実施の形態3に係る電気治療器100Bは、実施の形態2に係る電気治療器100Aと比較した場合に、筒状部材20および電極部30の構成が相違する。
【0070】
筒状部材20は、単数の筒状部材で構成されている。筒状部材20は、筒軸AX3を有する。筒軸AX3は、平面視した場合に、本体部10の第1端部13および第2端部14が対向する第1方向と直交する方向である。筒状部材20は、使用状態において使用者の体表面側に位置する第1部分21と使用者の体表面側が位置する側とは反対側に位置する第2部分22とを含む。第1部分21と第2部分22とが周方向に連続することで筒状部材20が構成されている。筒状部材20には、2つの電極部30が設けられている。
【0071】
第1部分21は外表面21aおよび内表面21bを有し、第2部分22は外表面22aおよび内表面22bを有する。第1部分21の外表面21aは、使用状態において使用者の体表面側を向く第1面に相当する。
【0072】
2つの電極部30の各々は、略矩形形状を有する。各電極部30は、外縁を構成する第1ライン31、第2ライン32、第3ライン33、および第4ライン34を有する。なお、第1~4ライン31~34は、実施の形態2に係る第1~4ライン311~314とほぼ同様の構成であるため、その説明については省略する。
【0073】
本体部10は、平面視した場合に電極部30に重なるように配置されている。本体部10は、電極部30に対して、筒状部材20の周方向の反対側に配置されている。本体部10は、全体的に第2部分22に重なるようにして第2部分22に固定されている。本体部10は、第2部分22の外表面22aに固定されてもよいし、第2部分22の内表面22bに固定されてもよい。
【0074】
電気治療器100Bは、たとえば、筒軸AX3が上下方向(鉛直方向)に略平行となるように体表面に取り付けられる場合がある。この場合においては、下方側、すなわち第1方向と直交する第2方向(DR2方向)の一方側(より特定的には筒軸AX3に平行な方向における一方側)に向けて本体部10の重力が電気治療器100Aに作用する。
【0075】
この場合においても、実施の形態2同様に、電極部30は、応力を緩衝する機能を発揮しつつ、本体部10の第1端部13が延在する方向と略平行に延在する第1ライン31および第2ライン32を含んでいる。このため、電極部30が剥がれにくくなり、治療中に電気治療器100Aが治療部位から剥がれにくくなる。
【0076】
電気治療器100Bを体表面から取り外す際には、本体部10を把持して体表面から離れる方向に移動させる。これにより、電極部30に剥離力を作用させることができる。
【0077】
具体的には、図中矢印AR1、AR2に示すように、第1方向における電極部30の両端部(より特定的には第1ライン31および第2ライン32)の各々に、筒状部材20の周方向の内側に向かうように剥離力を作用させることができる。
【0078】
このようにして、本体部10を移動させるという単一の動作で、電気治療器100Bを全体的にかつ容易に体表面から取り外すことができる。
【0079】
(第1変形例)
図5は、第1変形例に係る電気治療器の概略図である。図5を参照して、第1変形例に係る電気治療器100Cについて説明する。
【0080】
図5に示すように、第1変形例に係る電気治療器100Cは、実施の形態3に係る電気治療器100Bと比較して、第2部分22の形状が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0081】
第1部分21は、筒状部材20の筒軸AX3方向に平行な長さが筒状部材20の周方向に一定に設けられている。第2部分22は、筒軸AX3方向に平行な長さが上記周方向において異なる部分を含むように設けられている。第2部分22は、筒軸方向に平行な長さが第1部分21よりも短くなっている箇所を有する。第2部分22は、本体部10と重なる領域において、筒軸AX3方向に平行な長さが第1部分21よりも短くなっている。より特定的には、第2部分22は、第1部分21との境界部から本体部10に向かうにつれて、筒軸AX3方向に平行な長さが短くなっている。
【0082】
上記のように構成される場合であっても、第1変形例に係る電気治療器100Cは、実施の形態3に係る電気治療器100Bとほぼ同様の効果を有する。また、第2部分22が上記のような形状を有することにより、筒状部材20の面積を削減し、電気治療器100Cの軽量化、および製造コストを低減することができる。
【0083】
なお、上記第1変形例の筒状部材20の構成については、実施の形態2および後述する実施の形態4の第1筒状部材210および第2筒状部材220についても適用することができる。
【0084】
(実施の形態4)
図6は、実施の形態4に係る電気治療器の概略図である。図6を参照して、実施の形態4に係る電気治療器100Dについて説明する。
【0085】
図6に示すように、実施の形態4に係る電気治療器100Dは、実施の形態2に係る電気治療器100Aと比較して、固定部材50を備えている点、および第1筒状部材210および第2筒状部材220の向きが相違する。その他の構成についてはほぼ同様である。
【0086】
固定部材50は、本体部10が固定される部材である。固定部材50は、第1固定部51および第2固定部52を含む。
【0087】
第1固定部51は、第1筒状部材210が有する第2部分212に固定されている。より特定的には、第1固定部51は、第2部分212の外表面212aに固定されている。第1固定部51は、筒軸AX1方向に沿って延在する。第1固定部51は、たとえば、筒軸AX1方向に平行な方向において、第2部分212の一端から他端に到達するように設けられている。
【0088】
第2固定部52は、第2筒状部材220が有する第2部分222に固定されている。より特定的には、第2固定部52は、第2部分222の外表面222aに固定されている。第2固定部52は、筒軸AX2方向に沿って延在する。第2固定部52は、たとえば、筒軸AX2方向に平行な方向において、第2部分222の一端から他端に到達するように設けられている。第2固定部52は、第1固定部51と略同一直線状に配置されている。
【0089】
第1固定部51および第2固定部52は、プラスチック等の樹脂部材、あるいは金属部材によって構成されている。第1固定部51および第2固定部52は、棒状に設けられていてもよいし、扁平な形状に設けられていてもよい。
【0090】
第1筒状部材210の筒軸AX1と第2筒状部材220の筒軸AX2とは、平面視した場合に、第1筒状部材210と第2筒状部材220とが並ぶ配列方向と平行である。また、第1筒状部材210の筒軸AX1と第2筒状部材220の筒軸AX2とは、本体部10の第1端部13および第2端部14が対向する第1方向(DR1方向)と平行である。
【0091】
この場合において、第1電極部310側においては、第1ライン311および第2ライン312は、第1筒状部材210の周方向に並んで配置されている。第3ライン313は、筒軸AX1に平行な方向において本体部10に近い側に位置する第1ライン311および第2ライン312の端部同士を接続する。第4ライン314は、筒軸AX1に平行な方向において本体部10から遠い側に位置する第1ライン311および第2ライン312の端部同士を接続する。
【0092】
同様に、第2電極部320側においては、第1ライン321および第2ライン322は、第2筒状部材220の周方向に並んで配置されている。第3ライン323は、筒軸AX2に平行な方向において本体部10に近い側に位置する第1ライン321および第2ライン322の端部同士を接続する。第4ライン324は、筒軸AX2に平行な方向において本体部10から遠い側に位置する第1ライン321および第2ライン322の端部同士を接続する。
【0093】
上記第3ライン313,323、および上記第4ライン314,324は、第1電極部310および第2電極部320が貼り付けられた状態、あるいは、平面視した状態においては、本体部10の第1端部13および第2端部14と略平行となる。
【0094】
本体部10は、固定部材50に固定されている。具体的には、第1筒状部材210と第2筒状部材とが並ぶ配列方向における本体部10の一端側が第1固定部51に固定され、かつ、配列方向における本体部10の他端側が第2固定部52に固定されている。すなわち、本体部10の第1端部13が第1固定部51に固定されており、本体部10の第2端部14が第2固定部52に固定されている。これにより、本体部10は、固定部材50を介して第1筒状部材210および第2筒状部材220に固定されている。
【0095】
電気治療器100Dは、たとえば、筒軸AX1,AX2が、上下方向(鉛直方向)に略平行となるように体表面に取り付けられる場合がある。この場合においては、下方側(筒軸方向の一方側)に向けて本体部10の重力が電気治療器100Aに作用する。
【0096】
実施の形態4においても、第1電極部310および第2電極部320は、応力を緩衝する機能を発揮する。加えて、筒軸AX1,AX2方向に平行な第1ライン311,第2ライン312および第1ライン321,第2ライン322が突っ張ることにより、DR1方向に剥がれにくくなり、治療中に電気治療器100Dが治療部位から剥がれにくくなる。
【0097】
電気治療器100Dを体表面から取り外す際には、本体部10を把持して体表面から離れる方向に移動させる。この際、本体部10が固定された固定部材50(より特定的には第1固定部51および第2固定部52)も移動し、これにより、第1電極部310および第2電極部320に同時に剥離力を作用させることができる。
【0098】
具体的には、図中矢印AR1、AR2に示すように、第1筒状部材210の周方向における第1電極部310の両端部(より特定的には第1ライン311および第2ライン312)の各々に、第1筒状部材210の周方向の内側に向かうように剥離力を作用させることができる。
【0099】
また、図中矢印AR3、AR4に示すように、第2筒状部材220の周方向における第2電極部320の両端部(より特定的には第1ライン321および第2ライン322)の各々に、第2筒状部材220の周方向の内側に向かうように剥離力を作用させることができる。
【0100】
さらに、第1固定部51が、筒軸AX1方向において第1筒状部材210の上記一端から上記他端に到達するように設けられ、第2固定部52が筒軸AX2方向において第2筒状部材220の上記一端から上記他端に到達するように設けられていることにより、第1電極部310および第2電極部320に均一に剥離力を作用させることができる。
【0101】
このようにして、実施の形態4においても、本体部10を移動させるという単一の動作で、電気治療器100Dを全体的にかつ容易に体表面から取り外すことができる。
【0102】
なお、上述した実施の形態2から4および変形例においては、第1電極部310、第2電極部320、および電極部30が矩形形状である場合を例示したが、これに限定されず、円形状、楕円形状、多角形状、オーバル形状等適宜の形状を採用することができる。また、電極部の外縁を構成するラインは、直線に限定されず、ジグザグ状でもよいし、曲線であってもよい。
【0103】
[付記]
以上のように、本実施形態は以下のような開示を含む。
【0104】
[構成1]
筒状部材(20)と、
使用者の体表面に貼り付け可能に上記筒状部材(20)に設けられた電極部(30)と、を備え、
上記筒状部材(20)は、使用状態において使用者の体表面側に位置する第1部分(21)と使用者の体表面が位置する側とは反対側に位置する第2部分(22)とを有し、
上記第1部分(21)は、使用状態において使用者の体表面側を向く第1面を有し、
上記電極部(30)は、上記第1面に設けられている、電気治療器(100,100A,100B,100C,100D)。
[構成2]
上記筒状部材に固定された本体部(10)をさらに備え、
上記本体部(10)は、少なくとも一部が上記第2部分(22)に重なるように上記第2部分(22)に固定されている、上記構成1に記載の電気治療器(100A,100B,100C,100D)。
【0105】
[構成3]
上記筒状部材(20)は、互いに間隔をあけて配置された第1筒状部材(210)および第2筒状部材(220)を含み、
上記第1筒状部材(210)および上記第2筒状部材(220)の各々は、上記第1部分(211,221)および上記第2部分(212,222)を有し、
上記電極部(30)は、上記第1筒状部材(210)が有する上記第1面に設けられた第1電極部(310)と、上記第2筒状部材(220)が有する上記第1面に設けられた第2電極部(320)とを含み、
上記本体部(10)は、上記第1筒状部材(210)と上記第2筒状部材(220)とに跨がるようにして上記第1筒状部材(210)が有する上記第2部分(212)および上記第2筒状部材(220)が有する上記第2部分(222)に固定されている、構成2に記載の電気治療器(100A)。
【0106】
[構成4]
上記第1筒状部材(210)が有する第1筒軸と上記第2筒状部材(220)が有する第2筒軸とは平行であり、
上記第1筒軸および上記第2筒軸は、平面視した場合に、上記第1筒状部材(210)と上記第2筒状部材(220)とが並ぶ方向と直交する、構成3に記載の電気治療器(100A)。
【0107】
[構成5]
上記筒状部材(20)は、互いに間隔をあけて配置された第1筒状部材(210)および第2筒状部材220)を含み、
上記第1筒状部材(210)および上記第2筒状部材(220)の各々は、上記第1部分(211,221)および上記第2部分(212,222)を有し、
上記電極部(30)は、上記第1筒状部材(210)が有する上記第1面に設けられた第1電極部(310)と、上記第2筒状部材が有する上記第1面に設けられた第2電極部(320)とを含み、
上記本体部(10)が固定される固定部材(50)をさらに備え、
上記固定部材(50)は、上記第1筒状部材(210)が有する上記第2部分(212)に固定された第1固定部(51)と、上記第2筒状部材(220)が有する上記第2部分(222)に固定された第2固定部(52)とを含み、
上記第1筒状部材(210)と上記第2筒状部材(220)とが並ぶ配列方向における上記本体部(10)の一端側が上記第1固定部(51)に固定され、かつ、上記配列方向における上記本体部(10)の他端側が上記第2固定部(52)に固定されることにより、上記本体部(10)が上記固定部材(50)を介して上記第1筒状部材(210)および上記第2筒状部材(220)に固定されている、構成2に記載の電気治療器(100D)。
【0108】
[構成6]
上記第1筒状部材(210)が有する第1筒軸と上記第2筒状部材(220)が有する第2筒軸とは、平面視した場合に、上記配列方向に平行である、構成5に記載の電気治療器(100D)。
【0109】
[構成7]
上記第1部分(21)は、上記筒状部材(20)の筒軸方向に平行な長さが周方向に一定に設けられており、
上記第2部分(22)は、上記本体部(10)と重なる領域において、上記筒軸方向に平行な長さが上記第1部分(21)よりも短くなっている、構成1から構成6のいずれか1項に記載の電気治療器(100C)。
【0110】
以上、今回開示された実施の形態および変形例はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0111】
10 本体部、11 収容ケース、12 回路部、13 第1端部、14 第2端部、20 筒状部材、21 第1部分、21a 外表面、21b 内表面、22 第2部分、22a 外表面、22b 内表面、30 電極部、31 第1ライン、32 第2ライン、33 第3ライン、34 第4ライン、41 配線部、50 固定部材、51 第1固定部、52 第2固定部、100,100A,100B,100C,100D 電気治療器、210 第1筒状部材、211 第1部分、211a 外表面、211b 内表面、212 第2部分、212a 外表面、212b 内表面、220 第2筒状部材、221 第1部分、221a 外表面、221b 内表面、222 第2部分、222a 外表面、222b 内表面、310 第1電極部、311 第1ライン、312 第2ライン、313 第3ライン、314 第4ライン、320 第2電極部、321 第1ライン、322 第2ライン、323 第3ライン、324 第4ライン、AX1,AX2,AX3 筒軸。
図1
図2
図3
図4
図5
図6