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特開2024-130119工作機械、クーラント制御方法、及び、工作機械用プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130119
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】工作機械、クーラント制御方法、及び、工作機械用プログラム
(51)【国際特許分類】
   B23Q 11/10 20060101AFI20240920BHJP
   B23Q 17/24 20060101ALI20240920BHJP
   B23Q 17/00 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
B23Q11/10 E
B23Q11/10 D
B23Q17/24 A
B23Q17/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023039647
(22)【出願日】2023-03-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-08-07
(71)【出願人】
【識別番号】000146847
【氏名又は名称】DMG森精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100185719
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 悠樹
(74)【代理人】
【識別番号】100150072
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 賢司
(72)【発明者】
【氏名】神田 悟
(72)【発明者】
【氏名】船越 元気
【テーマコード(参考)】
3C011
3C029
【Fターム(参考)】
3C011EE02
3C011EE08
3C029CC01
3C029CC10
3C029EE03
3C029EE20
(57)【要約】
【課題】機内へのクーラント供給状態を確認しながら、クーラントの圧力や流量を加工条件やその他の目的に適した値に調節しやすく、使い勝手の良い工作機械を提供する。
【解決手段】機外においてオペレータが機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤1、を備え、前記操作盤1が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイス2を具備し、制御器Cが、前記受付デバイス2に受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新する設定値更新部41を具備した。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、
前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、
前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、
前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、
クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、
機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、を備え、
前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備し、
前記制御器が、前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新する設定値更新部を具備することを特徴とする工作機械。
【請求項2】
前記受付デバイスが、オペレータからのタッチ操作又は回転操作を受け付けるものであり、
前記設定値更新部が、前記受付デバイスに対する操作を受け付けると直ちに前記設定値を更新するように構成された請求項1記載の工作機械。
【請求項3】
前記受付デバイスが、設定値を減少させるための減少操作キーと、設定値を増加させるための物理的な増加操作キーであり、前記減少操作キー及び前記増加操作キーが押し込み操作を受け付けるものである請求項2記載の工作機械。
【請求項4】
前記操作盤が、テーブル又は主軸に関する速度を変更するための操作を受け付ける速度用の操作キー又は操作ダイヤルをさらに具備しており、
前記受付デバイスは、前記速度用の操作キー又は操作ダイヤル又とは別に設けられている請求項1記載の工作機械。
【請求項5】
前記機内と前記機外を仕切るカバー体又はドアに形成されており、前記機外から前記機内を観察するための観察窓をさらに備え、
前記操作盤は前記観察窓の近傍に設けられている請求項1記載の工作機械。
【請求項6】
前記機内に設けられたカメラをさらに備え、
前記操作盤が前記カメラで撮像された動画像を表示するディスプレイをさらに具備する請求項1記載の工作機械。
【請求項7】
少なくとも初期設定における前記設定値を記憶し、前記設定値更新部に対して前記設定値を出力する設定値記憶部をさらに備え、
前記設定値記憶部が、前記受付デバイスへの操作により変更された設定値である変更後設定値と、その変更後設定値が使用された加工プロセスに関する情報を示すプロセスデータとを対にして記憶するように構成されており、
前記設定値記憶部は、入力されているプロセスデータに対応する前記変更後設定値が存在する場合には、前記変更後設定値を前記設定値更新部に出力するように構成された請求項1記載の工作機械。
【請求項8】
前記ポンプ装置が、ポンプと、前記ポンプを駆動するモータとを具備し、
前記制御器が、
前記モータに対して設定された周波数の電流を供給するインバータと、
前記設定値と前記測定値の偏差が小さくなるように前記インバータの出力する電流の周波数を設定する周波数設定部と、を具備する請求項1記載の工作機械。
【請求項9】
前記流体センサが、前記流路において前記吐出機構と前記ポンプ装置との間に設けられた圧力センサであり、
前記制御器が、前記ポンプ装置を圧力フィードバック制御するように構成された請求項1記載の工作機械。
【請求項10】
前記流体センサが、前記流路において前記吐出機構と前記ポンプ装置との間に設けられた流量センサであり、
前記制御器が、前記ポンプ装置を流量フィードバック制御するように構成された請求項1記載の工作機械。
【請求項11】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、を備え、前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備する工作機械を用いたクーラント制御方法であって、
前記制御器に前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新させることを特徴とするクーラント制御方法。
【請求項12】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、を備え、前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備する工作機械に用いられるプログラムであって、
前記制御器に前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新する設定値更新部としての機能を発揮させることを特徴とする工作機械用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機内に吐出されるクーラントの例えば圧力を制御可能に構成された工作機械に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば工具及び主軸内に貫通路を形成し、工具の先端部からクーラントを噴出させるスルースピンドルクーラントと呼ばれる工作機械の機内へのクーラント供給方法がある。このようなクーラント供給方法では、タンクに貯留されているクーラントをポンプ装置によって吸引し、加圧して工具側へと供給することでクーラントを工具から噴出させている。この際、クーラントの圧力が高くなりすぎると、ポンプ装置の吐出側に設けられているリリーフ弁から多量のクーラントがタンクへ戻されて、エネルギーの無駄が発生してしまう。
【0003】
特許文献1に記載の発明では、ポンプ装置から吐出されるクーラントの圧力を制御し、クーラントがリリーフ弁からタンクに戻ってしまう閾値圧力よりも若干低い目標圧力で一定に保つことにより無駄となるクーラント量を低減している。具体的には流路に圧力センサを設けておき、測定圧力に基づく圧力フィードバック制御によりポンプ装置のモータに印加される電流の周波数を変更している。また、工具径等の影響で前述した目標圧力を実現できる周波数は異なるため、リリーフ弁からクーラントが戻り始める周波数を予め実験で工具ごとに求めておき、主軸に取り付けられている工具に応じて初期設定の周波数を変更するようにもしている。
【0004】
すなわち、上述したようなクーラントの制御方法は、常に予め定められた1つの目標圧力で保たれることになるため、工具の先端部からは最も勢いよくクーラントが噴出する状態だけが実現されることになる。
【0005】
ところで、加工条件等によっては上記のような最も勢いのある状態でクーラントを吐出させるのではなく、クーラントの勢いを弱めてより適切な状態に調節したいことがある。このような場合、NCプログラムにおけるMコードにおいて設定しているクーラント圧力の数値を編集し、その後クーラントの供給を実行することで所望の勢いを得ることはできる。また、特許文献1に記載の発明のようにソフトウエアにより提供されるモータに印加される電流の周波数の編集画面において周波数の値を変更し、決定ボタンを押して周波数の変更を反映させた後、再びクーラントの供給を実行することでも同様の結果は得ることは可能ではある。
【0006】
しかしながら、NCプログラムやモータの駆動周波数の編集作業が必要となるため、例えば加工中の機内のクーラントの吐出状態を確認しながら、同時に逐次クーラントの圧力を増減させて最も加工条件に適したクーラント吐出を実現することは難しい。言い換えると、従来の機内へのクーラント供給に関する調節作業のためユーザインターフェースは十分に検討できておらず、オペレータにとって使い勝手の悪いものになってしまっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許5269955号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上述したような問題に鑑みてなされたものであり、機内へのクーラント供給状態を確認しながら、クーラントの圧力や流量を加工条件やその他の目的に適した値に調節しやすく、使い勝手の良い工作機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明に係る工作機械は、機内にクーラントを吐出する吐出機構と、前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、を備え、前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備し、前記制御器が、前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新する設定値更新部を具備することを特徴とする。
【0010】
このようなものであれば、オペレータは前記機内のクーラントが供給されている状態を見ながら前記操作盤に設けられている前記受付デバイスに対して設定値を適宜変更できるので、従来と比較してクーラントの圧力又は流量の状態を設定しやすく、使いやすい。このため、加工条件や切屑を残さず流すといった様々な目的に応じたクーラント供給状態を実現しやすい。
【0011】
オペレータによる前記受付デバイスへの操作を簡単なものとして、操作に関する最終的な承認動作を省くことができ、前記機内のクーラントの供給状態を確認しながらの設定作業をやりやすくするには、前記受付デバイスが、オペレータからのタッチ操作又は回転操作を受け付けるものであり、前記設定値更新部が、前記受付デバイスに対する操作を受け付けると直ちに前記設定値を更新するように構成されたものであればよい。
【0012】
オペレータが前記機内のクーラントの供給状態を確認しながら前記設定値の調節作業を行う場合でも、操作の間違いなどが生じにくくするには、前記受付デバイスが、設定値を減少させるための減少操作キーと、設定値を増加させるための物理的な増加操作キーであり、前記減少操作キー及び前記増加操作キーが押し込み操作を受け付けるものであればよい。
【0013】
クーラントの供給状態を調整するための操作を行う際に、誤って主軸やテーブルを操作してしまうのを防ぎやすくするには、前記操作盤が、テーブル又は主軸に関する速度を変更するための操作を受け付ける速度用の操作キー又は操作ダイヤルをさらに具備しており、前記受付デバイスは、前記速度用の操作キー又は操作ダイヤル又とは別に設けられていればよい。
【0014】
オペレータが前記機内のクーラントの供給状態を直接確認しながら前記設定値を調節しやすくできる具体的な態様としては、前記機内と前記機外を仕切るカバー体又はドアに形成されており、前記機外から前記機内を観察するための観察窓をさらに備え、前記操作盤は前記観察窓の近傍に設けられているものが挙げられる。
【0015】
オペレータが前記操作盤のみを見ながら前記機内のクーラントの供給状態を確認しつつ、前記設定値を適切な値に調節しやすく、かつ、前記操作盤の設ける位置の自由度を高めたり、安全のために観察窓をなくしたりできる態様としては、前記機内に設けられたカメラをさらに備え、前記操作盤が前記カメラで撮像された動画像を表示するディスプレイをさらに具備するものが挙げられる。
【0016】
同じ加工プロセスが行われる場合には、以前に調節された前記設定値が自動的に設定されるようにして、オペレータの負担を低減しつつ、さらに使い勝手を向上させたり、自動化を容易にしたりするには、少なくとも初期設定における前記設定値を記憶し、前記設定値更新部に対して前記設定値を出力する設定値記憶部をさらに備え、前記設定値記憶部が、前記受付デバイスへの操作により変更された設定値である変更後設定値と、その変更後設定値が使用された加工プロセスに関する情報を示すプロセスデータとを対にして記憶するように構成されており、前記設定値記憶部は、入力されているプロセスデータに対応する前記変更後設定値が存在する場合には、前記変更後設定値を前記設定値更新部に出力するように構成されたものであればよい。
【0017】
クーラントの圧力又は流量を制御するための具体的な態様としては、前記ポンプ装置が、ポンプと、前記ポンプを駆動するモータとを具備し、前記制御器が、前記モータに対して設定された周波数の電流を供給するインバータと、前記設定値と前記測定値の偏差が小さくなるように前記インバータの出力する電流の周波数を設定する周波数設定部と、を具備するものが挙げられる。
【0018】
例えばスルースピンドルクーラントのように高圧がかからないとクーラントが噴出されにくい場合であっても確実にクーラントが噴出するように制御するには、前記流体センサが、前記流路において前記吐出機構と前記ポンプ装置との間に設けられた圧力センサであり、前記制御器が、前記ポンプ装置を圧力フィードバック制御するように構成されたものであればよい。
【0019】
前記機内に供給されるクーラントの量を加工条件等を満たしつつ所定量以下に制限して、クーラントやエネルギーの消費量を低減し、省エネを実現しやすくするには、前記流体センサが、前記流路において前記吐出機構と前記ポンプ装置との間に設けられた流量センサであり、前記制御器が、前記ポンプ装置を流量フィードバック制御するように構成されたものであればよい。
【0020】
本発明に係るクーラント制御方法は、機内にクーラントを吐出する吐出機構と、前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、を備え、前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備する工作機械を用いたクーラント制御方法であって、前記制御器に前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新させることを特徴とする。このようなクーラント制御方法であればオペレータは前記機内のクーラントの供給状況を確認しながら前記設定値を調節しやすい。
【0021】
例えば既存の工作機械に設けられている操作盤を換装し、プログラムをアップデートすることによって本発明に係る工作機械と同等の効果を享受できるようにするには、機内にクーラントを吐出する吐出機構と、前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、を備え、前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備する工作機械に用いられるプログラムであって、前記制御器に前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新する設定値更新部としての機能を発揮させることを特徴とする工作機械用プログラムを用いればよい。なお、工作機械用プログラムは電子的に配信されるものであってもよいし、CD、DVD、フラッシュメモリなどのプログラム記録媒体に記録されたもので合っても構わない。
【発明の効果】
【0022】
このように本発明に係る工作機械であれば、前記機内のクーラント供給状態を確認しつつ、前記設定値を調節して、加工条件やその他の目的に応じたクーラント供給状態を実現しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第1実施形態に係る工作機械の外観を示す模式的斜視図。
図2】第1実施形態の工作機械の操作盤を示す模式図。
図3】第1実施形態の操作盤における操作キー群の拡大図。
図4】第1実施形態のクーラント回路に関する構成を示す模式図。
図5】第1実施形態のクーラントの圧力制御構成を示す模式図。
図6】第2実施形態の工作機械におけるクーラントの流量制御構成を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の第1実施形態に係る工作機械100について、図面を参照しながら説明する。図1は工作機械100の外観を示すものである。本明細書で言う「工作機械」とは、ワークを加工する機能を備えた種々の装置を包含する概念である。本明細書では、工作機械100の一例として横形のマシニングセンタを例に挙げて説明を行うが、工作機械100はこれに限定されない。例えば、工作機械100は立形のマシニングセンタであってもよい。また、工作機械100はターニングセンタや5軸加工機、複合加工機であってもよい。加えて、工作機械100は研削機やその他の切削機械であってもよい。また、加工は除去加工だけを含む概念ではなく、付加加工も含み得る概念である。
【0025】
図1に示すように工作機械100は機内と機外を仕切るカバー体CVと、複数の開閉可能なドアDR1、DR2と、操作盤1とを備えている。この工作機械100は機内に切削加工が行われる加工エリアと、内扉により仕切られており、待機中の次のワークがパレットの上に載置されている待機エリアが内部に区切って設定されている。一方のドアは機外から加工エリアにアクセスするための加工エリア用ドアDR1であり、他方のドアは機外から待機エリアにアクセスするための待機エリア用ドアDR2である。各ドアには機内の様子を機外から観察できる観察窓OWが形成されている。加工エリア用ドアDR1の近傍には操作盤1が設けられている。オペレータは操作盤1の前に立った状態で加工エリア用ドアDR1の前に立つ状態となる。つまり、オペレータは操作盤1を操作しながらわずかに体の向きを加工エリア側に向けるだけで、観察窓OWを介して機内の様子、特にクーラントの供給状態を視認できるように構成されている。
【0026】
カバー体CVはスプラッシュガードとも呼ばれ、工作機械100の外観をなすとともに機内と機外を区分けしている。
【0027】
操作盤1は、例えば汎用のコンピュータによって構成されており、中央部のヒンジ機構によりそれぞれ回転可能に連結された上筐体と下筐体とを具備する。図2に示すように操作盤1の上筐体は加工に関する各種情報を表示するためのディスプレイ11を備える。ディスプレイ11は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであり、タッチパネルディスプレイとして構成されている。このディスプレイ11にオペレータがタッチ操作をすることで工作機械100に関する各種操作を行うこともできる。
【0028】
操作盤1の下筐体は、例えばNCプログラムの編集や各種操作のために用いられるキーボード12と、テーブル(図示しない)や主軸Sの送り速度を調節するための第1操作ダイヤル13と、送り速度に対するオーバーライドを調節するための第2操作ダイヤル14と、工作機械100を構成する各機器の操作を行うために用いられる横方向に3行に並びバー形状をなす操作キー群15と、を少なくとも備えている。
【0029】
操作キー群15は、物理的なキーとLCDを組み合わせて構成されており、図3に示すように最も下側の行に設定されている複数の操作キーから構成される機能変更領域16において使用した機能項目を選択すると、上側2行の複数の操作キーから構成される操作領域17について各操作キーの表示、及び、その割り当てられている機能が変更されるように構成されている。つまり、複数種類の項目についてそれぞれの機能を選択するために1つずつ対応する操作キーを割り当てると膨大な数になるとともに、非常に理解しづらい構成となってしまうが、操作領域17にある各操作キーには複数種類の項目ごとに別々の機能を割り当てるとともにその表示も変更されるようにしている。
【0030】
図3では機能変更領域16においてクーラントの供給などに関する操作を行うためのクーラントボタンが選択されている状態を示している。このため、操作領域17にある各操作キーには、クーラントのオンオフの切り替え機能や、機内に設けられている複数のクーラントの吐出機構2のうちいずれの吐出機構2からクーラントを吐出させるかを選択するための機能が割り当てられており、各操作キーの表示もクーラントボタンが選択されている場合に応じた表示に変更されている。特に機能変更領域16でクーラントの操作キーが選択されている状態では、機内に吐出されるクーラントの圧力の設定値を変更するための操作キーが現れる。すなわち、図3においてはクーラントの圧力の設定値を減少させる減少操作キー18と、圧力の設定値を増加させる増加操作キー19が操作領域17に設定される。第1実施形態における減少操作キー18及び増加操作キー19は請求項における受付デバイスに相当するものであり、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更するための操作をオペレータから受け付けるものである。第1実施形態では各操作キーを押した回数に応じて5barずつ設定値を変更することができる。なお、設定値が変更される態様はこれに限られるものではなく、操作キーを押下している時間に応じて変更される量が比例又は相関するようにしてもよい。また、各操作キーを押した回数又は時間に応じて現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するように設定してもよい。
【0031】
次に第1実施形態の工作機械100におけるクーラント回路に関する構成について図4を参照しながら説明する。なお、図4においては機能的なつながりを分かりやすくするために、実際の機器の配置とは異なる記載をしていることもある。したがって、図4は各機器の構造、大きさ、位置等を正確に表していない場合もある。また、工作機械100におけるテーブル、ATC、CNC等といった工作機械に通常用いられている機構については説明を省略しているが、例えば既存のものを用いることができる。
【0032】
図4に示すようにクーラント回路は、工作機械100の機内と機外との間でクーラントを循環させるものであり、機内で使用されて切屑や潤滑油等を含み汚れたクーラント(以下、ダーティクーラントともいう)を回収して、切屑や潤滑油を除去したクーラント(以下、クリーンクーラントともいう)にし、再び機内に供給するように構成されている。
【0033】
このクーラント回路は、機内においてクーラントを吐出する吐出機構2と、機内で使用されて回収されたダーティークーラントから切屑等を除去し、外部に廃棄するチップコンベア3と、チップコンベア3において切屑が除去されたクーラントが貯留される平面状をなす回収タンクTN1と、回収タンクTN1から切屑が除去されたダーティークーラントが移送され、貯留される立型の貯留タンクTN2と、貯留タンクTN2又はその後段に設けられた各種分離機構(図示しない)により浄化されたクリーンクーラントを各吐出機構2に圧送するポンプ装置PPと、を備えている。そして、クーラントはこのようなクーラント回路内を循環するように構成されている。
【0034】
各部について詳述する。工作機械100の機内に設けられている吐出機構2は、各種使用目的に応じた態様で設けられている。いくつかについて代表させて説明すると、吐出機構2は、天井部に設けられてシャワークーラントを供給するもの、工作機械100の下部に設けられた切屑受けにある切屑をチップコンベア3へと流すためのもの、工具TLの先端部からクーラントを吐出させて加工時の潤滑及び冷却するためのもの等がある。説明していない用途においても様々な用途があり、それに応じた位置に吐出機構2はそれぞれ設けられている。吐出機構2は例えばノズルとして構成されているものであり、ポンプ装置PPにより加圧されたクーラントが機内に噴射されることになる。以下の説明では吐出機構2のうち特にスルースピンドルクーラント機構STを例として説明する。スルースピンドルクーラント機構STは、工具TL及び主軸Sについて貫通路を設けておき、工具TLの先端部からクーラントが加工点等に直接クーラントが吐出されるようにしたものである。第1実施形態では例えば加工プロセスや加工条件に応じてオペレータが適切な圧力でクーラントが工具TLの先端部から吐出されるように調節可能に構成している。
【0035】
チップコンベア3は筐体内に収容されているコンベアによってクーラントに含まれている切屑を掻き出し例えば機外に配置されているチップバケット等に排出する。また、チップコンベア3内には微小な金属片などを濾し取る円筒状をなす金属フィルタ31が設けられている。金属フィルタ31を通過したクーラントは回収タンクTN1へと流れていくように構成されている。
【0036】
回収タンクTN1は工作機械100の下部においてチップコンベア3の幅方向(紙面奥側)に並べて設けられているが、わかりやすさのため、図4においてはチップコンベア3の長手方向に連ならせて記載している。回収タンクTN1に回収されたクーラントは移送ポンプにより後段の貯留タンクTN2の上側へ汲み上げられる。
【0037】
貯留タンクTN2はクーラントのバッファとして機能するものであり、この貯留タンクTN2を通過したクリーンクーラントがポンプ装置PPにより各吐出機構2に圧送される。なお、図4は分かりやすさのため、スルースピンドル機構STとポンプ装置PPとの間の流路Lのみを記載しているが他の吐出機構2と貯留タンクTN2との間は接続されている。流路L上にはスルースピンドルクーラントとして吐出されているクーラントの圧力又は流量を測定するための流体センサとして圧力センサPSと流量センサFMがそれぞれ設けられている。
【0038】
ポンプ装置PPはその回転数がインバータ5から入力される電流の周波数を変化させることで制御される。第1実施形態では圧力センサPSで測定される測定圧力と設定値である設定圧力との偏差が小さくなるように圧力フィードバック制御によってインバータ5が出力する周波数が制御される。ここで、クーラントの圧力制御を司る制御器Cとしての機能は、PLC4の演算機能を利用して実現される。PLC4はCPU、メモリ、各種入出力機器、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ等を備えたいわゆるコンピュータであって、メモリに可能されている工作機械100用のプログラムが実行され、各種機器が協業することにより少なくとも前述した制御器Cとしての機能が実現される。
【0039】
次に図5を参照しながら機内に吐出されるクーラントの圧力制御に関する構成と、オペレータによるクーラントの圧力調整作業について説明する。
【0040】
図5に示すように制御器Cは、PLC4によってその機能が実現される設定値記憶部43、設定値更新部41、駆動周波数設定部42と、インバータ5、ポンプ装置PP、圧力センサPS、操作盤1等が協業することによりその機能が実現されている。
【0041】
設定値記憶部43は、例えばスルースピンドルクーラントとして吐出されるクーラントの初期設定圧力を設定値として少なくとも記憶している。初期設定圧力(初期設定における設定値)については例えば想定される代表的な使用工具TLや加工条件において実験を行って決められた工場出荷時の値である。初期設定圧力については実験を行ったときの加工プロセスに関する情報を示すプロセスデータとともに対にして記憶されている。初期設定圧力はNCプログラム等を解析して得られた加工プロセスに関する情報に基づき、設定値記憶部43において記憶されている加工プロセスの情報に対応する設定圧力が存在しない場合に使用される。加工プロセスに対応する設定圧力が記憶されている場合にはその設定圧力が設定値更新部41に出力される。また、設定値記憶部43は後述するようにオペレータによる操作盤1への操作により現在設定されている設定圧力が変更されて、その加工プロセスが終了した場合には変更された値とプロセスデータとを対にして新たに記憶する。
【0042】
設定値更新部41は、オペレータの操作により受付デバイスである減少操作キー18又は増加操作キー19の入力があった場合には、設定値記憶部43から出力されており、現在設定されている設定圧力について所定値分だけ変更する。逆にオペレータによる減少操作キー18又は増加操作キー19の入力がない場合には設定値記憶部43から出力されている設定圧力をそのまま維持し続ける。
【0043】
駆動周波数設定部42は、圧力センサPSで測定されるクーラントの吐出圧力と、設定値更新部41により出力されている設定圧力との偏差が小さくなるようにインバータ5から出力される電流の周波数を設定する。ここで、モータMの駆動周波数とポンプPから出力される吐出圧力との間の関係は予め取得されており、その対応関係に基づいて適切な周波数が設定されることになる。
【0044】
このように構成された工作機械100においてオペレータによるスピンドルスルークーラントの噴出状態の調節作業について説明する。まず、操作盤1によりスピンドルスルークーラントをオンの状態にすると、設定値記憶部43に記憶されている初期設定圧力に基づく圧力フィードバック制御により制御器Cはポンプ装置PPを制御する。オペレータは加工エリア用ドアDR1に設けられている観察窓OWを介して加工エリア内を観察し、工具TLの先端部から所望の状態でクーラントが噴射されているかを確認する。ここで、クーラントの勢いが加工プロセス等で求められている勢いよりも強すぎる場合にはオペレータは機内を観察しながら減少操作キー18を1又は複数回押下し、設定圧力を低下させていく。この際、減少操作キー18を押下した時点で即座に設定値更新部41は設定圧力を低下させるので、オペレータは機内から目を離さずに設定圧力を調節することが可能である。つまり、設定圧力の変更作業と機内の状態の確認を交互に行う必要はない。また、仮にオペレータが設定圧力を低くしすぎてしまった場合には、オペレータは増加操作キー19を1又は複数回押下して設定圧力を上昇させて調節することもできる。また、オペレータにより設定圧力が変更された場合には加工プロセスが終了した時点で、変更された設定圧力とプロセスデータを対にして設定値記憶部43に記憶される。仮に別のNCプログラムを実行する際に同じプロセスデータが検出された場合には、設定値記憶部43は初期設定圧力ではなく、対応する変更された設定圧力を最初から出力する。
【0045】
このように第1実施形態に係る工作機械100であれば、加工エリア用ドアDR1の近傍に設けられた操作盤1にクーラントの吐出に関する設定値を変更するための受付デバイスである減少操作キー18及び増加操作キー19が設けられているとともに、受付デバイスに操作があった場合には設定値更新部41は直ちに設定圧力を変更するように構成されているので、オペレータは加工エリア用ドアDR1に形成された観察窓OWを介してクーラントの吐出状態を確認しながら簡単に設定圧力を調節できる。したがって、従来よりもクーラントの吐出状態を加工条件や加工プロセスに適した状態に調節しやすい。
【0046】
また、オペレータによって変更された設定圧力は自動的に設定値記憶部43に記憶されて、次に同じ加工プロセスがあった場合には最初から適用させることができる。つまり、工作機械100を使いこんでいくほど、オペレータがクーラントの吐出状態の調整を行う頻度を低減できる。また、加工プロセスの自動化をより実現しやすくできる。
【0047】
次に第2実施形態の工作機械100について図6を参照しながら説明する。第2実施形態の工作機械100は、クーラントの吐出状態について圧力フィードバック制御ではなく、流量フィードバック制御により制御する点が異なっている。図6に示すように設定値記憶部43が記憶している設定値は設定流量となり、設定値更新部41が操作盤1の受付デバイスに対して操作があった場合に更新するのは設定流量となる。駆動周波数設定部42は、設定流量と測定流量の偏差に基づいてインバータ5から出力される電流の周波数を決定する。加えて、操作盤1の減少操作キー18及び増加操作キー19は設定流量を所定値ずつ又は所定割合ずつ変更するものとして構成される。
【0048】
このような第2実施形態の工作機械100であっても、オペレータは機内の状態を確認しながら設定流量を調節してクーラントの吐出状態を簡単に調節することができる。
【0049】
その他の実施形態について説明する。受付デバイスの例としては減少操作キー及び増加操作キーの例を挙げたがこれに限られるものではない。例えば受付デバイスは、クーラントの設定圧力又は設定流量を変更するための操作ダイヤルであっても構わない。また、受付デバイスは物理的なキーやダイヤルに限られるものではなく、ソフトウエアによりタッチパネルディスプレイ上において実現されるものであっても構わない。また、機内の状態を確認できるカメラを設けておき、操作盤のディスプレイにおいてクーラントの吐出状態を確認できるようにしておき、オペレータが受付デバイスに操作を入力することでクーラントの吐出状態が変化するのを確認できるようにしてもよい。
【0050】
各実施形態ではスピンドルスルークーラントの吐出状態を変更させる例に基づいて説明したが、これに限られる必要はない。例えばシャワークーラントや切屑流しクーラントの吐出状態についてもオペレータが操作盤の受付デバイスに対して操作を行うことで調節できるようにしてもよい。また、クーラントが吐出されるのは加工エリアに限られるものではなく、待機エリアに対して吐出されてもよい。
【0051】
立型の貯留タンクについては省略し、回収タンクから各吐出機構にクーラントが圧送されるように構成してもよい。ポンプについては既知の様々な作動原理のものを用いても構わない。
【0052】
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な変更や、各実施形態の一部同士の組み合わせを行っても構わない。
【符号の説明】
【0053】
100 工作機械、DR1 加工エリア用ドア、DR2 待機エリア用ドア、OW 観察窓、1 操作盤、CV カバー体、11 ディスプレイ、12 キーボード、13 第1操作ダイヤル、14 第2操作ダイヤル、15 操作キー群、16 機能変更領域、17 操作領域、18 減少操作キー(受付デバイス)、19 増加操作キー(受付デバイス)、2 吐出機構、ST スルースピンドルクーラント機構、3 チップコンベア、31 フィルタ、TN1 回収タンク、TN2 貯留タンク、PP ポンプ装置、圧力センサPS、流量センサFM、4 PLC、41 設定値更新部、42 駆動周波数設定部、43 設定値記憶部、5 インバータ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-05-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、
前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、
前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、
前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、
クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、
機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、を備え、
前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備し、
前記制御器が、前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新する設定値更新部を具備し、
前記操作盤が、テーブル又は主軸に関する速度を変更するための操作を受け付ける速度用の操作キー又は操作ダイヤルをさらに具備しており、
前記受付デバイスは、前記速度用の操作キー又は操作ダイヤル又とは別に設けられている工作機械。
【請求項2】
前記受付デバイスが、オペレータからのタッチ操作又は回転操作を受け付けるものであり、
前記設定値更新部が、前記受付デバイスに対する操作を受け付けると直ちに前記設定値を更新するように構成された請求項1記載の工作機械。
【請求項3】
前記受付デバイスが、設定値を減少させるための減少操作キーと、設定値を増加させるための物理的な増加操作キーであり、前記減少操作キー及び前記増加操作キーが押し込み操作を受け付けるものである請求項2記載の工作機械。
【請求項4】
前記機内と前記機外を仕切るカバー体又はドアに形成されており、前記機外から前記機内を観察するための観察窓をさらに備え、
前記操作盤は前記観察窓の近傍に設けられている請求項1記載の工作機械。
【請求項5】
前記機内に設けられたカメラをさらに備え、
前記操作盤が前記カメラで撮像された動画像を表示するディスプレイをさらに具備する請求項1記載の工作機械。
【請求項6】
前記ポンプ装置が、ポンプと、前記ポンプを駆動するモータとを具備し、
前記制御器が、
前記モータに対して設定された周波数の電流を供給するインバータと、
前記設定値と前記測定値の偏差が小さくなるように前記インバータの出力する電流の周波数を設定する周波数設定部と、を具備する請求項1記載の工作機械。
【請求項7】
前記流体センサが、前記流路において前記吐出機構と前記ポンプ装置との間に設けられた圧力センサであり、
前記制御器が、前記ポンプ装置を圧力フィードバック制御するように構成された請求項1記載の工作機械。
【請求項8】
前記流体センサが、前記流路において前記吐出機構と前記ポンプ装置との間に設けられた流量センサであり、
前記制御器が、前記ポンプ装置を流量フィードバック制御するように構成された請求項1記載の工作機械。
【請求項9】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、
前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、
前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、
前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、
クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、
機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、を備え、
前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備し、
前記制御器が、前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新する設定値更新部を具備し、
少なくとも初期設定における前記設定値を記憶し、前記設定値更新部に対して前記設定値を出力する設定値記憶部をさらに備え、
前記設定値記憶部が、前記受付デバイスへの操作により変更された設定値である変更後設定値と、その変更後設定値が使用された加工プロセスに関する情報を示すプロセスデータとを対にして記憶するように構成されており、
前記設定値記憶部は、入力されているプロセスデータに対応する前記変更後設定値が存在する場合には、前記変更後設定値を前記設定値更新部に出力するように構成された工作機械。
【請求項10】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、を備え、前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備し、前記操作盤が、テーブル又は主軸に関する速度を変更するための操作を受け付ける速度用の操作キー又は操作ダイヤルをさらに具備しており、前記受付デバイスは、前記速度用の操作キー又は操作ダイヤル又とは別に設けられている工作機械を用いたクーラント制御方法であって、
前記制御器に前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新させることを特徴とするクーラント制御方法。
【請求項11】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、少なくとも初期設定における前記設定値を記憶し、前記制御器に対して前記設定値を出力する設定値記憶部と、を備え、前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備する工作機械を用いたクーラント制御方法であって、
前記制御器に前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新させ、
前記受付デバイスへの操作により変更された設定値である変更後設定値と、その変更後設定値が使用された加工プロセスに関する情報を示すプロセスデータとを対にして前記設定値記憶部に記憶させ、
入力されているプロセスデータに対応する前記変更後設定値が存在する場合には、前記変更後設定値を前記制御器に出力させることを特徴とするクーラント制御方法。
【請求項12】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、を備え、前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備し、前記操作盤が、テーブル又は主軸に関する速度を変更するための操作を受け付ける速度用の操作キー又は操作ダイヤルをさらに具備しており、前記受付デバイスは、前記速度用の操作キー又は操作ダイヤル又とは別に設けられている工作機械に用いられるプログラムであって、
前記制御器に前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新する設定値更新部としての機能を発揮させることを特徴とする工作機械用プログラム。
【請求項13】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、少なくとも初期設定における前記設定値を記憶し、前記制御器に対して前記設定値を出力する設定値記憶部と、を備え、前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備する工作機械に用いられるプログラムであって、
前記プログラムは、前記制御器に、
前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新する設定値更新部としての機能と、
前記受付デバイスへの操作により変更された設定値である変更後設定値と、その変更後設定値が使用された加工プロセスに関する情報を示すプロセスデータとを対にして前記設定値記憶部に記憶する機能と、
入力されているプロセスデータに対応する前記変更後設定値が存在する場合には、前記変更後設定値を前記設定値更新部に出力する機能とを発揮させることを特徴とする工作機械用プログラム。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、
前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、
前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、
前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、
クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、
機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、を備え、
前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備し、
前記制御器が、前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新する設定値更新部を具備し、
前記操作盤が、テーブル又は主軸に関する速度を変更するための操作を受け付ける速度用の操作キー又は操作ダイヤルをさらに具備しており、
前記受付デバイスは、前記速度用の操作キー又は操作ダイヤルとは別に設けられている工作機械。
【請求項2】
前記受付デバイスが、オペレータからのタッチ操作又は回転操作を受け付けるものであり、
前記設定値更新部が、前記受付デバイスに対する操作を受け付けると直ちに前記設定値を更新するように構成された請求項1記載の工作機械。
【請求項3】
前記受付デバイスが、設定値を減少させるための減少操作キーと、設定値を増加させるための物理的な増加操作キーであり、前記減少操作キー及び前記増加操作キーが押し込み操作を受け付けるものである請求項2記載の工作機械。
【請求項4】
前記機内と前記機外を仕切るカバー体又はドアに形成されており、前記機外から前記機内を観察するための観察窓をさらに備え、
前記操作盤は前記観察窓の近傍に設けられている請求項1記載の工作機械。
【請求項5】
前記機内に設けられたカメラをさらに備え、
前記操作盤が前記カメラで撮像された動画像を表示するディスプレイをさらに具備する請求項1記載の工作機械。
【請求項6】
前記ポンプ装置が、ポンプと、前記ポンプを駆動するモータとを具備し、
前記制御器が、
前記モータに対して設定された周波数の電流を供給するインバータと、
前記設定値と前記測定値の偏差が小さくなるように前記インバータの出力する電流の周波数を設定する周波数設定部と、を具備する請求項1記載の工作機械。
【請求項7】
前記流体センサが、前記流路において前記吐出機構と前記ポンプ装置との間に設けられた圧力センサであり、
前記制御器が、前記ポンプ装置を圧力フィードバック制御するように構成された請求項1記載の工作機械。
【請求項8】
前記流体センサが、前記流路において前記吐出機構と前記ポンプ装置との間に設けられた流量センサであり、
前記制御器が、前記ポンプ装置を流量フィードバック制御するように構成された請求項1記載の工作機械。
【請求項9】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、
前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、
前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、
前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、
クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、
機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、を備え、
前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備し、
前記制御器が、前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新する設定値更新部を具備し、
少なくとも初期設定における前記設定値を記憶し、前記設定値更新部に対して前記設定値を出力する設定値記憶部をさらに備え、
前記設定値記憶部が、前記受付デバイスへの操作により変更された設定値である変更後設定値と、その変更後設定値が使用された加工プロセスに関する情報を示すプロセスデータとを対にして記憶するように構成されており、
前記設定値記憶部は、入力されているプロセスデータに対応する前記変更後設定値が存在する場合には、前記変更後設定値を前記設定値更新部に出力するように構成された工作機械。
【請求項10】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、を備え、前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備し、前記操作盤が、テーブル又は主軸に関する速度を変更するための操作を受け付ける速度用の操作キー又は操作ダイヤルをさらに具備しており、前記受付デバイスは、前記速度用の操作キー又は操作ダイヤルとは別に設けられている工作機械を用いたクーラント制御方法であって、
前記制御器に前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新させることを特徴とするクーラント制御方法。
【請求項11】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、少なくとも初期設定における前記設定値を記憶し、前記制御器に対して前記設定値を出力する設定値記憶部と、を備え、前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備する工作機械を用いたクーラント制御方法であって、
前記制御器に前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新させ、
前記受付デバイスへの操作により変更された設定値である変更後設定値と、その変更後設定値が使用された加工プロセスに関する情報を示すプロセスデータとを対にして前記設定値記憶部に記憶させ、
入力されているプロセスデータに対応する前記変更後設定値が存在する場合には、前記変更後設定値を前記制御器に出力させることを特徴とするクーラント制御方法。
【請求項12】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、を備え、前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備し、前記操作盤が、テーブル又は主軸に関する速度を変更するための操作を受け付ける速度用の操作キー又は操作ダイヤルをさらに具備しており、前記受付デバイスは、前記速度用の操作キー又は操作ダイヤルとは別に設けられている工作機械に用いられるプログラムであって、
前記制御器に前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新する設定値更新部としての機能を発揮させることを特徴とする工作機械用プログラム。
【請求項13】
機内にクーラントを吐出する吐出機構と、前記吐出機構に供給されるクーラントを貯留するタンクと、前記タンクと前記吐出機構との間を接続する流路上に設けられており、クーラントを圧送するポンプ装置と、前記流路上に設けられており、当該流路を流れるクーラントの圧力又は流量を測定する流体センサと、クーラントの圧力又は流量に関する設定値と前記流体センサで測定される測定値との偏差に基づいて、前記ポンプ装置を制御する制御器と、機外においてオペレータが前記機内の状態を観察可能な位置に設けられている、又は、前記機内の状態を画像で確認可能に構成されている操作盤と、少なくとも初期設定における前記設定値を記憶し、前記制御器に対して前記設定値を出力する設定値記憶部と、を備え、前記操作盤が、現在設定されている設定値を所定値分だけ変更する、又は、現在設定されている設定値を所定倍率分だけ変更するための操作を受け付ける受付デバイスを具備する工作機械に用いられるプログラムであって、
前記プログラムは、前記制御器に、
前記受付デバイスに受け付けられた操作に応じて現在設定されている前記設定値を別の値に更新する設定値更新部としての機能と、
前記受付デバイスへの操作により変更された設定値である変更後設定値と、その変更後設定値が使用された加工プロセスに関する情報を示すプロセスデータとを対にして前記設定値記憶部に記憶する機能と、
入力されているプロセスデータに対応する前記変更後設定値が存在する場合には、前記変更後設定値を前記設定値更新部に出力する機能とを発揮させることを特徴とする工作機械用プログラム。