(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130135
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】空気処理装置及び空気処理システム
(51)【国際特許分類】
F24F 7/007 20060101AFI20240920BHJP
F24F 11/77 20180101ALI20240920BHJP
F24F 8/24 20210101ALI20240920BHJP
F24F 8/50 20210101ALI20240920BHJP
A61L 9/00 20060101ALN20240920BHJP
【FI】
F24F7/007 B
F24F11/77
F24F8/24
F24F8/50
A61L9/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023039672
(22)【出願日】2023-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】稗田 正直
(72)【発明者】
【氏名】貴家 学
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 淳
(72)【発明者】
【氏名】福田 直生
【テーマコード(参考)】
3L056
3L260
4C180
【Fターム(参考)】
3L056BD07
3L260BA09
3L260BA10
3L260BA12
3L260CB52
3L260CB53
3L260CB65
3L260FC02
3L260FC03
3L260FC25
3L260FC26
3L260FC28
4C180AA02
4C180AA03
4C180AA07
4C180CA01
4C180CA02
4C180CC03
4C180DD03
4C180EA17X
4C180HH05
4C180HH11
4C180HH12
4C180HH15
4C180KK01
4C180KK03
4C180KK04
4C180KK05
4C180LL06
4C180LL11
4C180MM08
(57)【要約】
【課題】空気処理部及び外部機器を互いの動作状態に対応させて動作可能にする空気処理装置を提供すること。
【解決手段】実施形態によれば、空気処理装置は、空気処理部、機器接続部及び制御部を備える。空気処理部は、動作することにより空気処理を行い、機器接続部には、外部機器が接続される。制御部は、外部機器が機器接続部に接続された状態において、空気処理部の動作及び外部機器の動作を制御するとともに、互いの動作状態に対応させて空気処理部及び外部機器を動作させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作することにより空気処理を行う第1の空気処理部と;
外部機器が接続される機器接続部と;
前記外部機器が前記機器接続部に接続された状態において、前記第1の空気処理部の動作及び前記外部機器の動作を制御するとともに、互いの動作状態に対応させて前記第1の空気処理部及び前記外部機器を動作させる制御部と;
を具備する、空気処理装置。
【請求項2】
前記機器接続部には、前記外部機器として換気扇が接続され、
前記第1の空気処理部は、動作することにより、気体を放出し、
前記制御部は、前記第1の空気処理部による前記気体の放出状態に対応させて、前記外部機器である前記換気扇の前記動作を制御する、
請求項1の空気処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1の空気処理部による前記気体の放出量を増加させる指令を受けた場合に、前記外部機器である前記換気扇が動作していることに少なくとも基づいて、前記指令に対応させて前記第1の空気処理部による前記気体の前記放出量を増加させる、請求項2の空気処理装置。
【請求項4】
前記第1の空気処理部とは別の第2の空気処理部を備え、かつ、前記第2の空気処理部の動作によって空気処理を行う別の空気処理装置が、前記外部機器として前記機器接続部に接続され、
前記制御部は、検知された検知情報に少なくとも基づいて、前記第1の空気処理部の前記動作の制御、及び、前記別の空気処理装置の前記第2の空気処理部の前記動作の制御に関して判定する、
請求項1の空気処理装置。
【請求項5】
動作することにより空気処理を行う第1の空気処理部、及び、機器接続部を備える空気処理装置と;
前記空気処理装置の前記機器接続部に接続される外部機器と;
前記外部機器が前記空気処理装置の前記機器接続部に接続された状態において、前記第1の空気処理部の動作及び前記外部機器の動作を制御するとともに、互いの動作状態に対応させて前記第1の空気処理部及び前記外部機器を動作させる制御部と;
を具備する、空気処理システム。
【請求項6】
検知部をさらに具備し、
前記外部機器は、前記第1の空気処理部とは別の第2の空気処理部を備え、前記第2の空気処理部の動作によって空気処理を行う別の空気処理装置であり、
前記制御部は、前記検知部で検知された検知情報に少なくとも基づいて、前記第1の空気処理部の前記動作の制御、及び、前記別の空気処理装置の前記第2の空気処理部の前記動作の制御に関して判定する、
請求項5の空気処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、空気処理装置及び空気処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
空気の除菌、脱臭及び芳香等の空気処理を行う空気処理部を備える空気処理装置が用いられている。このような空気処理装置は、単独で用いられたり、空気処理装置とは別体の外部機器と一緒に用いられたりする。空気処理装置及び空気処理装置が用いられる空気処理システムでは、空気処理装置が外部機器と一緒に用いられる場合、空気処理部による空気処理の動作及び外部機器の動作を、互いに対して連動させることが、求められている。すなわち、空気処理部及び外部機器を、互いの動作状態に対応させて動作させることが、求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、空気処理部及び外部機器を互いの動作状態に対応させて動作可能にする空気処理装置及び空気処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、空気処理装置は、第1の空気処理部、機器接続部及び制御部を備える。第1の空気処理部は、動作することにより空気処理を行い、機器接続部には、外部機器が接続される。制御部は、外部機器が機器接続部に接続された状態において、第1の空気処理部の動作及び外部機器の動作を制御するとともに、互いの動作状態に対応させて第1の空気処理部及び外部機器を動作させる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、空気処理部及び外部機器を互いの動作状態に対応させて動作可能にする空気処理装置及び空気処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る空気処理システムを概略的に示すブロック図である。
【
図2】
図2は、第2の実施形態に係る空気処理システムを概略的に示すブロック図である。
【
図3】
図3は、第3の実施形態に係る空気処理システムを概略的に示すブロック図である。
【
図4】
図4は、第4の実施形態に係る空気処理システムを概略的に示すブロック図である。
【
図5】
図5は、第1の適用例において、制御部によって行われる、空気処理部の動作及び換気扇の動作の制御の一例を示す概略図である。
【
図6】
図6は、第2の適用例において、空気処理部の動作によって気体を放出している状態で、気体の放出量を増加させる指令を受けた場合に、制御部等によって行われる処理を概略的に示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、第3の適用例において、制御部等によって行われる処理の一例を概略的に示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、第4の適用例において、制御部等によって行われる処理の一例を概略的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態の空気処理装置(2)は、第1の空気処理部(11)、機器接続部(13)及び制御部(10)を備える。第1の空気処理部(11)は、動作することにより空気処理を行い、機器接続部(13)には、外部機器(3)が接続される。制御部(10)は、外部機器(3)が機器接続部(13)に接続された状態において、第1の空気処理部(11)の動作及び外部機器(3)の動作を制御するとともに、互いの動作状態に対応させて第1の空気処理部(11)及び外部機器(3)を動作させる。これにより、空気処理装置(2)が外部機器(3)と一緒に用いられる場合において、第1の空気処理部(11)による空気処理の動作及び外部機器(3)の動作を、互いに対して連動させることが、可能となる。すなわち、第1の空気処理部(11)及び外部機器(3)を、互いの動作状態に対応させて動作させることが、可能となる。
【0009】
実施形態の空気処理装置(2)では、機器接続部(13)には、外部機器(3)として換気扇が接続され、第1の空気処理部(11)は、動作することにより、気体を放出する。制御部(10)は、第1の空気処理部(11)による気体の放出状態に対応させて、外部機器(3)である換気扇の動作を制御する。これにより、空気処理の動作において第1の空気処理部(11)によって放出される気体が与える影響及び効果等に対応させて、外部機器(3)である換気扇の動作を、適切に制御可能となる。
【0010】
実施形態の空気処理装置(2)では、制御部(10)は、第1の空気処理部(11)による気体の放出量を増加させる指令を受けた場合に、外部機器(3)である換気扇が動作していることに少なくとも基づいて 、指令に対応させて第1の空気処理部(11)による気体の放出量を増加させる。これにより、換気扇の動作によって環境空間の換気が行われている状態では、気体の放出量が増加するため、第1の空気処理部(11)による空気処理の性能が適切に向上する。また、換気扇の動作が停止されている状態では、気体の放出量が増加しないため、環境空間において、放出された気体の影響が適切に低減される。
【0011】
実施形態の空気処理装置(2)では、第1の空気処理部(11)とは別の第2の空気処理部(21)を備え、かつ、第2の空気処理部(21)の動作によって空気処理を行う別の空気処理装置が、外部機器(3)として機器接続部(13)に接続される。制御部(10)は、検知された検知情報に少なくとも基づいて、第1の空気処理部(11)の動作の制御、及び、別の空気処理装置の第2の空気処理部(21)の動作の制御に関して判定する。これにより、検知情報に基づいて、2つの空気処理装置(2,3)の空気処理の動作が、環境空間の状況に対応させて、適切に制御される。
【0012】
実施形態の空気処理システム(1)は、空気処理装置(2)、外部機器(3)及び制御部(10;31)を備える。空気処理装置(2)は、動作することにより空気処理を行う第1の空気処理部(11)、及び、機器接続部(13)を備え、外部機器(3)は、空気処理装置(2)の機器接続部(13)に接続される。制御部(10;31)は、外部機器(3)が空気処理装置(2)の機器接続部(13)に接続された状態において、第1の空気処理部(11)の動作及び外部機器(3)の動作を制御するとともに、互いの動作状態に対応させて第1の空気処理部(11)及び外部機器(3)を動作させる。これにより、空気処理装置(2)が外部機器(3)と一緒に用いられる場合において、第1の空気処理部(11)による空気処理の動作及び外部機器(3)の動作を、互いに対して連動させることが、可能となる。すなわち、第1の空気処理部(11)及び外部機器(3)を、互いの動作状態に対応させて動作させることが、可能となる。
【0013】
実施形態の空気処理システム(1)は、検知部(5)をさらに備える。外部機器(3)は、第1の空気処理部(11)とは別の第2の空気処理部(21)を備え、第2の空気処理部(21)の動作によって空気処理を行う別の空気処理装置である。制御部(10;31)は、検知部(5)で検知された検知情報に少なくとも基づいて、第1の空気処理部(11)の動作の制御、及び、別の空気処理装置の第2の空気処理部(21)の動作の制御に関して判定する。これにより、検知情報に基づいて、2つの空気処理装置(2,3)の空気処理の動作が、環境空間の状況に対応させて、適切に制御される。
【0014】
以下、図面等を参照にして、実施形態について説明する。
【0015】
まず、実施形態の一例として、第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る空気処理システム1を示す。
図1に示すように、本実施形態の空気処理システム1は、空気処理装置2、外部機器3及び検知部5を備える。空気処理装置2は、制御部10、動作部となる空気処理部11、電源端子12、機器接続部13及び入力インタフェース15を備える。また、外部機器3は、動作部21を備える。外部機器3は、電力供給線(例えば、コンセント)を備えており、電力供給線によって外部から電力を受けることで、動作部21が動作可能な機器である。
【0016】
空気処理部(第1の空気処理部)11は、動作することにより、空気の除菌、脱臭及び芳香の1つ以上を空気処理として行う。空気処理部11は、空気の除菌、脱臭及び芳香のいずれか1つのみを行うことが可能でもよく、空気の除菌、脱臭及び芳香のいずれか2つ以上を行うことが可能であってもよい。また、ある一例では、空気処理部11は、複数の動作モードで動作可能である。そして、空気処理部11は、ある1つの動作モードで動作することにより、空気の除菌を主に行い、別のある1つの動作モードで動作することにより、空気の脱臭を主に行い、さらに別のある1つのモードで動作することにより、空気の芳香を主に行う。
【0017】
また、ある一例では、空気処理部11は、複数の動作モードの中のある1つの動作モードで動作することにより、空気の除菌、脱臭及び芳香の中の複数を同時に行ってもよい。なお、“除菌”とは、空気中に存在するウイルス及び菌(細菌)等を不活性化すること等を意味し、“除菌”の代わりに“殺菌”、“滅菌”及び“減菌”等といった用語を用いることも可能である。
【0018】
空気処理部11の動作によって空気の除菌が行われる構成では、例えば、ファンを駆動する等して、空気処理装置2が使用される環境空間から空気処理装置2の内部の処理空間に、空気を導入する。そして、処理空間において、導入された空気に紫外光(主にUV-C)を照射することにより、導入された空気が除菌される。そして、処理空間において除菌された空気が、環境空間に排出される。本構成では、空気処理部11は、処理空間と、処理空間へ紫外光を照射する光源と、を備えている。なお、空気処理部11は、ファンを備えていてもよい。
【0019】
また、空気処理部11の動作によって空気の除菌が行われる構成では、例えば、空気処理装置2の内部の処理空間に光触媒フィルタを配置し、ファンを駆動する等して、空気処理装置2が使用される環境空間から処理空間に、空気を導入する。そして、処理空間において、光触媒フィルタに紫外光(主にUV-A)を照射することにより、導入された空気が脱臭される。そして、処理空間において脱臭された空気が、環境空間に排出される。本構成では、空気処理部11は、空気処理空間と、空気処理空間に配設された光触媒フィルタと、光触媒フィルタへ紫外光を照射する光源と、を備えている。なお、空気処理部11は、処理空間へ紫外光(主にUV-C)を照射する光源や、ファンを備えていてもよい。
【0020】
また、ある一例では、空気処理部11が動作することにより、空気処理装置2の内部において、オゾンが気体として発生する。この際、例えば、ファンを駆動する等して、空気処理装置2の内部へ酸素(空気)を導いたり、空気処理装置2の内部において酸素を発生させたりした後、酸素に紫外光を照射する等して、オゾンを発生させる。また、空気処理装置2の内部を特定のフィルタを配置し、特定のフィルタに紫外光を照射する等して、オゾンを発生させてもよい。そして、空気処理部11は、発生させたオゾンを、気体として、空気処理装置2が使用される環境空間に放出する。これにより、環境空間において、放出されたオゾンによって、空気の除菌及び脱臭の少なくとも一方が行われる。本構成では、空気処理部11は、空気処理空間と、オゾンを発生させる光源と、を備えている。また、空気処理部11は、ファンを備えていてもよいし、光源の光が照射されることでオゾンが発生するフィルタを備えていてもよい。
【0021】
また、空気処理部11の動作によって空気の除菌が行われる構成では、例えば、空気処理装置2において、芳香剤の液体が、タンク等に貯められる。そして、空気処理部11が動作することにより、芳香剤の液体を蒸気化させて、空気処理装置2が使用される環境空間へ噴出する。これにより、蒸気化させた芳香剤が、気体として、環境空間に放出され、環境空間において、空気の芳香が行われる。本構成では、空気処理部11は、芳香剤を入れるためのタンクと、熱や光照射等の手段によって芳香剤を蒸気化させる等の芳香剤の処理を行う芳香剤処理部と、を備えている。なお、空気処理部11は、ファンを備えていてもよい。
【0022】
制御部10は、プロセッサ又は集積回路、及び、メモリ等の記憶媒体から構成される。制御部10を構成するプロセッサ又は集積回路は、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)及びDSP(Digital Signal Processor)等のいずれかを含む。制御部10は、集積回路等を1つのみ備えてもよく、集積回路等を複数備えてもよい。また、制御部10は、記憶媒体を1つのみ備えてもよく、記憶媒体を複数備えてもよい。制御部10では、プロセッサ又は集積回路によって、後述する処理が行われる。
【0023】
空気処理装置2は、電源端子12によって、商用電源等の電源6に電気的に接続可能となる。電源端子12は、例えば、コネクタ、端子台、コンセントのオス側の端子等から構成される。電源端子12によって空気処理装置2が電源6に電気的に接続されることにより、電源6から制御部10に電力が供給される。そして、電源6からの電力によって、制御部10が起動され、制御部10において処理を行うことが、可能となる。
【0024】
空気処理装置2では、制御部10が起動されることにより、制御部10は、空気処理部11の動作を制御する。制御部10は、例えば、空気処理部11への電力の供給状態を制御することにより、空気処理部11の動作を制御する。空気処理部11では、動作することにより空気処理が行われている状態と、空気処理の動作が停止されている状態と、の間が、制御部10による制御によって、切替えられる。また、空気処理部11が複数の動作モードで動作可能な場合、制御部10による制御によって、複数の動作モードの間で、空気処理部11の動作が切替えられる。
【0025】
空気処理装置2では、空気処理部11の動作に関する指令(指令信号)が、入力インタフェース15を介して、制御部10に入力される。制御部10は、入力インタフェース15を介して入力された指令に少なくとも基づいて、空気処理部11の動作を制御する。ある一例では、入力インタフェース15は、通信モジュールから構成される。そして、リモコン等の空気処理装置2とは別体の操作装置で入力された操作に基づいた指令が、操作装置から送信される。そして、操作装置からの指令を入力インタフェース15が受信し、制御部10に、受信した指令が入力される。
【0026】
別のある一例では、空気処理装置2に設けられるボタン、タッチパネル及びスイッチ等のいずれかから、すなわち、空気処理装置2に設けられるユーザインタフェースから入力インタフェース15が構成される。そして、ユーザインタフェースで入力された操作に基づいた指令が、入力インタフェース15から制御部10に入力される。
【0027】
検知部5は、カメラ及びセンサのいずれかである。検知部5となるセンサとしては、人感センサ、温度センサ、湿度センサ、風量センサ、光センサ及び汚染度センサ等が挙げられる。検知部5は、空気処理装置2が使用される環境空間において、検知情報を検知する。また、ある一例では、検知部5は、空気処理装置2が使用される環境空間の外部において、検知情報を検知してもよい。制御部10は、検知部5による検知情報を取得する。また、制御部10は検知部5による検知情報に基づいて、空気処理部11の動作を制御してもよい。なお、
図1の一例では、検知部5は、空気処理装置2とは別体で設けられるが、検知部5が、空気処理装置2に搭載されてもよい。
【0028】
また、本実施形態では、外部機器3に、プロセッサ等から構成される制御部は、設けられない。また、外部機器3は、空気処理装置2の機器接続部13に接続可能である。外部機器3が機器接続部13に接続されることにより、空気処理装置2から外部機器3に電力を供給可能となる。そして、外部機器3が機器接続部13に接続された状態では、空気処理装置2を経由して供給される電力によって、外部機器3の動作部21は、動作可能となる。したがって、本実施形態では、外部機器3が機器接続部13に接続されていない状態において、外部機器3の、空気処理装置2と連動した動作は停止される。ここで、機器接続部13は、例えば、コンセントの雌側の端子等から構成され、空気処理装置2から外部機器3へは、例えば、電力線を通して、電力が供給される。
【0029】
本実施形態の空気処理システム1では、外部機器3が機器接続部13に接続された状態において、空気処理装置2の制御部10は、外部機器3の動作も制御する。制御部10は、例えば、外部機器3の動作部21への電力の供給状態を制御することにより、外部機器3の動作を制御する。外部機器3が機器接続部13に接続された状態では、外部機器3への電力の供給及び供給停止の間が制御部10によって切替えられることにより、外部機器3の動作部21が動作している状態と動作部21の動作が停止している状態との間が、切替えられる。また、ある一例では、外部機器3への電力の供給量が制御部10によって調整されることにより、外部機器3の動作部21の動作速度等の動作状態が、調整される。
【0030】
前述のように、本実施形態では、外部機器3が機器接続部13に接続された状態において、空気処理装置2の制御部10は、空気処理部11の動作に加えて、外部機器3の動作を制御する。この際、制御部10は、空気処理部11の動作状態に基づいて、外部機器3の動作を制御し、外部機器3の動作状態に基づいて、空気処理部11の動作を制御する。このため、制御部10による制御によって、空気処理部11による空気処理の動作及び外部機器3の動作が、互いに対して連動する。すなわち、制御部10は、空気処理部11及び外部機器3を、互いの動作状態に対応させて動作させる。
【0031】
ある一例では、制御部10は、外部機器3の動作状態に対応させて、空気処理部11の動作によって空気処理が行われている状態と空気処理の動作が停止されている状態との間を、切替える。また、空気処理部11が複数の動作モードで動作可能な場合は、制御部10は、外部機器3の動作状態に対応させて、複数の動作モードの間で、空気処理部11の動作を切替える。
【0032】
また、ある一例では、制御部10は、空気処理部11の動作状態に対応させて、外部機器3への電力の供給及び供給停止の間を切替え、外部機器3が動作している状態と外部機器3の動作が停止している状態との間を、切替える。また、電力の供給量に対応して外部機器3の動作部21の動作速度等の動作状態が変化する場合、制御部10は、空気処理部11の動作状態に対応させて、外部機器3への電力の供給量を調整し、動作部21の動作状態を調整する。
【0033】
また、制御部10は、検知部5が検知した検知情報に少なくとも基づいて、空気処理部11の動作の制御、及び、外部機器3の動作部21の動作の制御に関して判定する。この際、制御部10は、検知された検知情報に少なくとも基づいて、空気処理部11による空気処理の動作を行うか否か、及び、外部機器3を動作させるか否か等を、判定する。また、空気処理部11が複数の動作モードで動作可能な場合は、制御部10は、検知された検知情報に少なくとも基づいて、複数の動作モードのいずれで空気処理部11を動作せるか等を、判定してもよい。また、電力の供給量に対応して外部機器3の動作状態が変化する場合は、制御部10は、検知された検知情報に少なくとも基づいて、外部機器3への電力の供給量について、すなわち、外部機器3の動作状態について、判定する。
【0034】
また、制御部10は、タイマー機能を有し、空気処理部11及び外部機器3の動作の制御において、タイマー機能を用いてもよい。ある一例では、制御部10は、タイマー機能を用いて、空気処理部11の動作の開始から規定時間経過した時点で、外部機器3の動作を開始させる。別のある一例では、制御部10は、タイマー機能を用いて、空気処理部11の動作の終了(停止)から規定時間経過した時点で、外部機器3の動作を開始させる。
【0035】
次に、第1の実施形態の変形例として、第2の実施形態について説明する。
図2は、第2の実施形態に係る空気処理システム1を示す。
図2に示すように、本実施形態でも、空気処理システム1は、空気処理装置2、外部機器3及び検知部5を備え、空気処理装置2は、前述の実施形態等と同様の構成となる。ただし、本実施形態では、外部機器3は、動作部21に加えて、制御部22及び入力インタフェース23を備える。また、本実施形態では、外部機器3の動作部21は、複数の動作パターンで動作可能である。そして、動作部21が動作している状態では、複数の動作パターンの選択された1つで、外部機器3が動作する。ある一例では、外部機器3は、複数の動作機能を有し、複数の動作パターンのそれぞれでは、複数の動作機能の1つ以上が実行される。
【0036】
本実施形態でも、外部機器3は、空気処理装置2の機器接続部13に接続可能であり、外部機器3が機器接続部13に接続されることにより、空気処理装置2から外部機器3に電力を供給可能となる。そして、外部機器3が機器接続部13に接続されていない状態では、外部機器3の、空気処理装置2と連動した動作は停止される。
【0037】
制御部22は、空気処理装置2の制御部10と同様に、プロセッサ又は集積回路、及び、メモリ等の記憶媒体から構成される。そして、制御部22を構成するプロセッサ又は集積回路は、CPU、ASIC、FPGA及びDSP等のいずれかを含む。制御部22は、集積回路等を1つのみ備えてもよく、集積回路等を複数備えてもよい。また、制御部22は、記憶媒体を1つのみ備えてもよく、記憶媒体を複数備えてもよい。制御部22では、プロセッサ又は集積回路によって、後述する処理が行われる。
【0038】
本実施形態では、空気処理装置2を経由して供給された電力によって、制御部22が起動され、制御部22において処理を行うことが、可能となる。したがって、外部機器3が機器接続部13に接続されていない状態では、制御部22には、空気処理装置2を経由した電力は供給されない。また、本実施形態では、外部機器3が機器接続部13に接続された状態において、電力線等を通して、空気処理装置2から外部機器3に電力が供給されるとともに、制御部10と制御部22との間で送信される信号が、電力に重畳させて送信されてもよい。
【0039】
本実施形態の外部機器3では、制御部22が起動されることにより、制御部22は、動作部21の動作を制御する。外部機器3では、例えば、動作部21が動作している状態と動作部21の動作が停止されている状態との間が、制御部22の制御によって、切替えられる。また、制御部10の制御によって、前述した複数の動作パターンの間で、動作部21の動作が切替えられる。
【0040】
本実施形態の外部機器3では、外部機器3の動作に関する指令(指令信号)が、入力インタフェース23を介して、制御部22に入力される。制御部22は、入力インタフェース23を介して入力された指令に少なくとも基づいて、外部機器3の動作を制御する。入力インタフェース23は、空気処理装置2の入力インタフェース15と同様に、外部機器3とは別体の操作装置からの指令を受信する通信モジュール、又は、外部機器3に設けられるユーザインタフェースから構成される。そして、空気処理装置2における入力インタフェース15を介しての制御部10への指令の入力と同様にして、外部機器3において、入力インタフェース23を介して制御部22へ指令が入力される。
【0041】
本実施形態でも、外部機器3が機器接続部13に接続された状態において、空気処理装置2の制御部10は、空気処理部11の動作に加えて、外部機器3の動作を制御する。そして、制御部10は、空気処理部11及び外部機器3を、互いの動作状態に対応させて動作させる。また、本実施形態でも、制御部10は、検知部5が検知した検知情報に少なくとも基づいて、空気処理部11の動作の制御、及び、外部機器3の動作部21の動作の制御に関して判定する。
【0042】
本実施形態では、制御部10は、外部機器3の制御部22と協働して、外部機器3の動作を制御する。そして、外部機器3の動作の制御においては、空気処理装置2の制御部10が、マスターとして機能し、外部機器3の制御部22が、スレーブとして機能する。本実施形態では、制御部10によって外部機器3への電力の供給を停止することにより、外部機器3の制御部22が起動していない状態になり、外部機器3の動作が停止される。
【0043】
また、空気処理装置2から外部機器3に電力が供給されている状態において、制御部10は、外部機器3への電力の供給量を制限可能である。例えば、制御部10によって、外部機器3への電力の供給量が、規定電力に制限されると、制御部22は、消費電力が規定電力以下となる動作パターンのみで、外部機器3を動作可能にする。このため、外部機器3への電力の供給量が規定電力に制限された状態では、規定電力より大きい消費電力となる動作パターンで外部機器3を動作させる指令が入力されても、制御部22は、指令に対応する動作パターンで外部機器3を動作させない。このため、外部機器3への電力の供給量が制限されることにより、外部機器3の動作パターンが制限され、外部機器3の動作が制限される。
【0044】
次に、第2の実施形態の変形例として、第3の実施形態について説明する。
図3は、第3の実施形態に係る空気処理システム1を示す。
図3に示すように、本実施形態でも、空気処理システム1は、空気処理装置2、外部機器3及び検知部5を備え、空気処理装置2は、前述の実施形態等と同様の構成となる。ただし、本実施形態では、外部機器3は、動作部21、制御部22及び入力インタフェース23に加えて、電源端子25を備える。本実施形態でも、第2の実施形態等と同様に、外部機器3の動作部21は、複数の動作パターンで動作可能である。
【0045】
本実施形態では、外部機器3は、電源端子25によって、商用電源等の電源6に電気的に接続可能となる。電源端子25は、空気処理装置2の電源端子12と同様に、例えば、コンセントのオス側の端子等から構成される。電源端子25によって外部機器3が電源6に電気的に接続されることにより、電源6から制御部22に電力が供給される。そして、電源6からの電力によって、制御部22が起動され、制御部22において処理を行うことが、可能となる。
【0046】
本実施形態でも、外部機器3は、空気処理装置2の機器接続部13に接続可能である。ただし、本実施形態では、前述の実施形態等とは異なり、機器接続部13は、例えば、通信線が接続されるコネクタ等から構成される。外部機器3が機器接続部13に接続されることにより、空気処理装置2の制御部10は、外部機器3の制御部22と通信可能となり、通信線等を介して制御部22に信号等を送信可能となる。したがって、本実施形態では、外部機器3が機器接続部13に接続されていない状態において、外部機器3に電力は供給されるが、空気処理装置2から外部機器3へ、信号等を送信不可能となる。
【0047】
本実施形態でも、外部機器3が機器接続部13に接続された状態において、空気処理装置2の制御部10は、空気処理部11の動作に加えて、外部機器3の動作を制御する。そして、制御部10は、空気処理部11及び外部機器3を、互いの動作状態に対応させて動作させる。また、本実施形態でも、制御部10は、検知部5が検知した検知情報に少なくとも基づいて、空気処理部11の動作の制御、及び、外部機器3の動作部21の動作の制御に関して判定する。
【0048】
また、本実施形態でも、第2の実施形態等と同様に、制御部10は、外部機器3の制御部22と協働して、外部機器3の動作を制御する。そして、外部機器3の動作の制御においては、空気処理装置2の制御部10が、マスターとして機能し、外部機器3の制御部22が、スレーブとして機能する。ただし、本実施形態では、制御部22は、空気処理装置2の制御部10から制御指令を受信可能であり、制御部10からの制御指令に基づいて、外部機器3の動作を制御する。そして、制御部22は、外部機器3の動作の制御において、入力インタフェース23を介して入力される指令よりも、制御部10からの制御指令を優先させる。
【0049】
例えば、空気処理装置2の制御部10から外部機器3の制御部22へ、外部機器3の動作を停止させる制御指令が送信された場合、制御部22は、制御部10からの制御指令を受信したことに基づいて、動作部21の動作を停止する。この際、外部機器3を動作させる指令が入力インタフェース23を介して入力されても、制御部22は、制御部10からの制御指令を優先し、外部機器3を動作させない。
【0050】
また、制御部10は、外部機器3の制御部22に、外部機器3の動作を制限させる制御指令を送信可能であってもよい。この場合、制御部22は、制御部10からの制御指令を受信したことに基づいて、所定の動作パターンでの動作を禁止する状態に、動作部21の動作を制限する。そして、制御部10からの制御指令によって、外部機器3の動作パターンが制限された状態では、禁止されている所定の動作パターンで外部機器3を動作させる指令が入力インタフェース23を介して入力されても、制御部22は、入力インタフェース23からの指令に対応する所定の動作パターンで外部機器3を動作させない。このため、空気処理装置2の制御部10からの制御指令によって、外部機器3の動作パターンが制限され、外部機器3の動作が制限される。
【0051】
次に、第3の実施形態の変形例として、第4の実施形態について説明する。
図4は、第3の実施形態に係る空気処理システム1を示す。
図3に示すように、本実施形態でも、空気処理システム1は、空気処理装置2、外部機器3及び検知部5を備え、空気処理装置2及び外部機器3は、第3の実施形態等と同様の構成となる。ただし、本実施形態では、空気処理システム1に、中央制御装置30が、空気処理装置2及び外部機器3とは別体で設けられる。そして、中央制御装置30は、空気処理システム1の全体を制御及び管理する中央制御部となる制御部31を備える。
【0052】
中央制御装置30は、例えば、空気処理装置2及び外部機器3とは別体のコンピュータ(サーバ)等から構成される。そして、制御部31は、制御部10,22等と同様に、プロセッサ又は集積回路、及び、メモリ等の記憶媒体から構成される。そして、制御部31を構成するプロセッサ又は集積回路は、CPU、ASIC、FPGA及びDSP等のいずれかを含む。制御部31は、集積回路等を1つのみ備えてもよく、集積回路等を複数備えてもよい。また、制御部31は、記憶媒体を1つのみ備えてもよく、記憶媒体を複数備えてもよい。制御部31では、プロセッサ又は集積回路によって、後述する処理が行われる。
【0053】
また、ある一例では、中央制御装置30は、クラウド環境のサーバから構成されてもよい。クラウド環境のインフラは、仮想CPU等の仮想プロセッサ及びクラウドメモリによって、構成される。中央制御装置30となるクラウド環境のサーバでは、仮想プロセッサ等によって、後述の処理が行われ、クラウドメモリに、処理に必要なデータ等が記憶される。
【0054】
本実施形態では、中央制御装置30の制御部31は、空気処理装置2の制御部10及び外部機器3の制御部22のそれぞれと、無線又は有線によって、通信可能である。また、制御部31には、外部機器3の機器接続部13への接続に関する情報が、制御部10,22の少なくとも一方から送信される。そして、制御部31は、外部機器3の機器接続部13への接続に関する情報に基づいて、外部機器3が機器接続部13へ接続されているか否かを判定する。なお、ある一例では、外部機器3の機器接続部13への接続を検知するセンサ(図示しない)が、設けられる。この場合、制御部31は、センサでの検知結果に基づいて、外部機器3が機器接続部13へ接続されているか否かを判定する。
【0055】
本実施形態では、外部機器3が機器接続部13に接続された状態において、中央制御装置30の制御部31は、空気処理部11の動作に加えて、外部機器3の動作を制御する。そして、制御部31は、前述の実施形態等での空気処理装置2の制御部10と同様に、空気処理部11及び外部機器3を、互いの動作状態に対応させて動作させる。また、本実施形態では、制御部31は、検知部5での検知情報を取得する。そして、制御部31は、前述の実施形態等と制御部10と同様に、検知部5が検知した検知情報に少なくとも基づいて、空気処理部11の動作の制御、及び、外部機器3の動作部21の動作の制御に関して判定する。
【0056】
また、本実施形態では、中央制御装置30の制御部31は、空気処理装置2の制御部10と協働して、空気処理部11の動作を制御する。そして、空気処理部11の動作の制御においては、中央制御装置30の制御部31が、マスターとして機能し、外部機器3の制御部22が、スレーブとして機能する。また、本実施形態では、制御部10は、中央制御装置30の制御部31から制御指令を受信可能であり、制御部31からの制御指令に基づいて、空気処理部11の動作を制御する。そして、制御部10は、空気処理部11の動作の制御において、入力インタフェース15を介して入力される指令よりも、制御部31からの制御指令を優先させる。
【0057】
例えば、中央制御装置30の制御部31から空気処理装置2の制御部10へ、空気処理部11の動作を停止させる制御指令が送信された場合、制御部10は、制御部31からの制御指令を受信したことに基づいて、空気処理部11の動作を停止する。この際、空気処理部11を動作させる指令が入力インタフェース15を介して入力されても、制御部10は、制御部31からの制御指令を優先し、空気処理部11を動作させない。
【0058】
また、制御部31は、空気処理装置2の制御部10に、空気処理部11の動作を制限させる制御指令を送信可能であってもよい。この場合、制御部10は、制御部31からの制御指令を受信したことに基づいて、所定の動作モードでの動作を禁止する状態に、空気処理部11の動作を制限する。そして、制御部31からの制御指令によって、空気処理部11の動作が制限された状態では、禁止されている所定の動作モードで空気処理部11を動作させる指令が入力インタフェース15を介して入力されても、制御部10は、入力インタフェース15からの指令に対応する所定の動作モードで空気処理部11を動作させない。このため、中央制御装置30の制御部31からの制御指令によって、空気処理部11の動作が制限される。
【0059】
また、本実施形態では、制御部31は、外部機器3の制御部22と協働して、外部機器3の動作を制御する。そして、外部機器3の動作の制御においては、中央制御装置30の制御部31が、マスターとして機能し、外部機器3の制御部22が、スレーブとして機能する。
【0060】
また、本実施形態では、制御部22は、中央制御装置30の制御部31から制御指令を受信可能であり、制御部31からの制御指令に基づいて、外部機器3の動作を制御する。そして、制御部22は、外部機器3の動作の制御において、入力インタフェース23を介して入力される指令よりも、制御部31からの制御指令を優先させる。なお、入力インタフェース23を介して入力される指令よりも制御部31からの制御指令を優先させる制御は、第3の実施形態等において入力インタフェース23を介して入力される指令よりも空気処理装置2の制御部10からの制御指令を優先させる制御と、同様にして行われる。
【0061】
前述したいずれの実施形態等でも、外部機器3が機器接続部13に接続された状態において、空気処理装置2の制御部10又は中央制御装置30の制御部31は、空気処理部11の動作に加えて、外部機器3の動作を制御する。そして、制御部10又は制御部31での制御によって、空気処理部11及び外部機器3は、互いの動作状態に対応させて動作する。これにより、空気処理装置2が外部機器3と一緒に用いられる場合において、空気処理部11による空気処理の動作及び外部機器3の動作を、互いに対して連動させることが、可能となる。すなわち、空気処理部11及び外部機器3を、互いの動作状態に対応させて動作させることが、可能となる。
【0062】
また、前述の実施形態等でも、制御部10又は制御部31は、検知部5が検知した検知情報に少なくとも基づいて、空気処理部11の動作の制御、及び、外部機器3の動作部21の動作の制御に関して判定する。このため、空気処理装置2が用いられる環境空間の状況、及び、環境空間の外部の状況等を検知情報として検知することにより、環境空間の状況及び環境空間の外部の状況等に対応させて、空気処理部11の動作及び外部機器3の動作が、適切に制御可能となる。
【0063】
以下、前述した実施形態等の適用例について、説明する。第1の適用例では、外部機器3として、換気扇が機器接続部13に接続される。外部機器3である換気扇が動作することにより、空気処理装置2が使用される環境空間の換気が行われ、環境空間と環境空間の外部との間での空気の入換えが行われる。
【0064】
また、本適用例では、空気処理部11は、複数の動作モードで動作可能である。そして、ある1つの動作モードで空気処理部11が動作することにより、環境空間へオゾンが気体として放出され、環境空間において、放出されたオゾンによって、空気の除菌及び脱臭の少なくとも一方が行われる。また、別のある1つの動作モードで空気処理部11が動作することにより、蒸気化させた芳香剤が、気体として環境空間に放出され、環境空間において、空気の芳香が行われる。
【0065】
図5は、本適用例において、制御部(10又は31)によって行われる、空気処理部11の動作及び換気扇の動作の制御の一例を示す。
図5に示すように、本適用例では、制御部(10又は31)は、空気処理部11がオゾンを放出する動作に対応させて、換気扇を動作させ、換気扇の動作をオン状態にする。
【0066】
ある一例では、制御部(10又は31)は、空気処理部11からのオゾンの放出を開始させるのと同時又はほぼ同時に、換気扇の動作を開始させる。別のある一例では、制御部(10又は31)は、空気処理部11からのオゾンの放出の開始時点から所定の期間経過したことに基づいて、換気扇の動作を開始させる。さらに別のある一例では、制御部(10又は31)は、空気処理部11からオゾンが放出されている間は、換気扇の動作を停止させる。そして、制御部(10又は31)は、空気処理部11からのオゾンの放出の終了時点から所定の期間経過したことに基づいて、換気扇の動作を開始させる。
【0067】
前述のような処理が行われることにより、空気処理部11の動作によってオゾンが環境空間へ放出されても、換気扇の動作によって、放出されたオゾンが環境空間から環境空間の外部へ排出される。このため、放出されたオゾンが環境空間に長時間滞留すること等が有効に防止され、環境空間に存在する人等への放出されたオゾンの影響が、低減される。
【0068】
また、
図5等に示すように、本適用例では、制御部(10又は31)は、空気処理部11が芳香剤の蒸気を放出する動作に対応させて、換気扇の動作を停止させ、換気扇の動作をオフ状態にする。これにより、放出された芳香剤の蒸気が、環境空間に滞留し易くなる。したがって、空気処理部11による空気の芳香が、効果的に行われる。
【0069】
前述のように、本適用例では、制御部(10又は31)は、空気処理部(第1の空気処理部)11による気体の放出状態に対応させて、外部機器3である換気扇の動作を制御する。このため、空気処理の動作において空気処理部11によって放出される気体が与える影響及び効果等に対応させて、外部機器3である換気扇の動作を、適切に制御可能となる。
【0070】
第2の適用例でも、外部機器3として、換気扇が機器接続部13に接続される。そして、空気処理部11は、動作することにより、環境空間にオゾン等の気体を放出し、環境空間において、放出されたオゾンによって、空気の除菌及び脱臭の少なくとも一方が行われる。また、本適用例では、制御部(10又は31)等によって、空気処理部11が動作している状態において、環境空間への気体の放出量を調整可能である。そして、制御部10には、入力インタフェース15を介して、空気処理部11による気体の放出量を増加させる指令を入力可能である。
【0071】
図6は、本適用例において、空気処理部11の動作によって気体を放出している状態で、制御部10が気体の放出量を増加させる指令を受けた場合に、制御部(10又は31)等によって行われる処理を、フローチャートで示す。
図6に示す処理は、気体の放出量を増加させる指令が入力される度に、行われる。
図6の処理を開始すると、制御部(10又は31)等は、換気扇がオン状態であるか否か、すなわち、換気扇が動作しているか否かを判定する(S61)。換気扇が動作している場合は(S61-Yes)、制御部(10又は31)等は、受けた指令に対応させて、空気処理部11の動作による気体の放出量を増加させる(S62)。
【0072】
また、本適用例では、換気扇の動作に関して、動作禁止時間が設定される。そして、制御部(10又は31)等は、動作禁止時間である限り、いかなる状況であっても換気扇を動作させない。ある一例では、夜間に相当する時間が、換気扇の動作禁止時間として、設定される。
図6の処理において、換気扇が動作していない場合は(S61-No)、制御部(10又は31)等は、リアルタイムの時点が換気扇の動作禁止時間であるか否かを判定する(S63)。リアルタイムの時点が動作禁止時間でない場合は(S63-No)、制御部(10又は31)等は、換気扇をオン状態に切替え、換気扇を動作させる(S64)。そして、換気扇の動作を開始させた後において、制御部(10又は30)等は、受けた指令に対応させて、空気処理部11の動作による気体の放出量を増加させる(S62)。
【0073】
リアルタイムの時点が動作禁止時間である場合は(S63-Yes)、制御部(10又は31)等は、受けた指令を拒否する(S65)。このため、空気処理部11の動作による気体の放出量は、増加しない。また、制御部(10又は31)等が、受けた指令を拒否する場合、動作禁止時間であるため、換気扇の動作は、オフ状態で維持される。
【0074】
図6の処理が行われることにより、本適用例では、制御部(10又は30)等は、空気処理部11による気体の放出量を増加させる指令を受けた場合に、外部機器3である換気扇が動作していることに少なくとも基づいて、指令に対応させて空気処理部11による気体の放出量を増加させる。このため、換気扇の動作によって環境空間の換気が行われている状態では、気体の放出量が増加するため、空気処理部11による空気処理の性能が適切に向上する。また、換気扇の動作が停止されている状態では、気体の放出量が増加しないため、環境空間において、放出された気体の影響が適切に低減される。
【0075】
第3の適用例でも、外部機器3として、換気扇が機器接続部13に接続される。また、本適用例では、空気処理部11は、動作することにより、環境空間から空気処理装置2の内部の空間に空気を導入し、処理空間において、導入された空気に対して、紫外光を用いて除菌及び脱臭の少なくとも一方を行う。そして、除菌及び/又は脱臭された空気を、処理空間から環境空間に排出する。
【0076】
本適用例では、検知部5として、2つの温度センサ及び汚染度センサを備える。温度センサの一方は、環境空間の温度を検知し、温度センサの他方は、環境空間の外部の温度を検知する。そして、汚染度センサは、環境空間の外部での空気の汚染度を検知する。制御部(10又は30)等は、温度センサ及び汚染度センサでの検知結果を、検知情報として取得する。
【0077】
図7は、本適用例において、制御部(10又は31)等によって行われる処理の一例を、フローチャートで示す。
図7の処理は、例えば、定期的に行われる。
図7の処理を開始すると、制御部(10又は31)等は、温度センサでの検知結果に基づいて、環境空間と環境空間の外部との間の温度差が、規定範囲であるか否かを判定する(S71)。温度差が規定範囲である場合は(S71-Yes)、制御部(10又は31)等は、汚染度センサでの検知結果に基づいて、環境空間の外部での空気の汚染度が、規定範囲であるか否かを判定する(S72)。
【0078】
汚染度が規定範囲である場合は(S72-Yes)、制御部(10又は31)は、空気処理部11の動作をオフ状態にし(S73)、換気扇の動作をオン状態にする(S74)。また、温度差が規定範囲を超えて大きい場合(S71-No)、及び、汚染度が規定範囲を超えて高い場合(S72-No)のそれぞれでは、制御部(10又は31)は、空気処理部11の動作をオフ状態にし(S73)、換気扇の動作をオン状態にする(S74)。
【0079】
図7の一例の処理が行われることにより、本適用例では、外部との温度差が大きい場合、及び、外部での空気の汚染度が高い場合等の環境空間の換気が適切でない状況では、換気が行われず、空気処理部11の動作によって、除菌及び/又は脱臭が行われる。このため、空気処理装置2が使用される環境空間の状況、及び、環境空間の外部の状況に対応させて、空気処理部11による空気処理及び換気扇による換気が、適切に切替えられる。
【0080】
第4の適用例では、外部機器3として、空気処理装置(第1の空気処理装置)2とは別の空気処理装置が、機器接続部13に接続される。そして、外部機器3となる空気処理装置(第2の空気処理装置)は、動作部21として、空気処理部(第2の空気処理部)を備える。本適用例では、空気処理装置2の空気処理部11は、空気の除菌、脱臭及び芳香の1つ以上を空気処理として行い、外部機器3の空気処理部(動作部21)は、空気処理部11と同様の空気処理を行う。また、外部機器3となる空気処理装置は、空気処理装置2が使用される環境空間において、空気処理装置2が設置されるエリアとは異なるエリアに、設置される。
【0081】
図8は、本適用例において、制御部(10又は31)等によって行われる処理の一例を、フローチャートで示す。
図8の処理は、例えば、定期的に行われる。
図8の処理を開始すると、制御部(10又は31)等は、検知部5による検知情報に基づいて、2つの空気処理装置(2及び3)のそれぞれが設置されるエリアの人口密度を算出する(S81)。
【0082】
ある一例では、検知部5は、環境空間の全体を撮影するカメラを備え、カメラの映像に基づいて、空気処理装置(2及び3)が設置されるエリアごとに、人口密度が算出される。別のある一例では、人感センサ、温度センサ及び湿度センサ等のいずれかが、検知部5として、空気処理装置(2及び3)が設置されるエリアごとに、設けられる。そして、空気処理装置(2及び3)が設置されるエリアごとに、センサでの検知結果に基づいて、人口密度が算出される。
【0083】
そして、制御部(10又は31)等は、2つの空気処理装置(2及び3)の中で設置されるエリアの人口密度が高い一方で、空気処理部(11及び21の対応する一方)の動作をオン状態にする(S82)。そして、制御部(10又は31)等は、2つの空気処理装置(2及び3)の中で設置されるエリアの人口密度が低い一方で、空気処理部(11及び21の対応する一方)の動作をオフ状態にする(S83)。
【0084】
本適用例では、
図8の一例の処理が行われることにより、環境空間において人口密度が高いエリア、すなわち、除菌等の空気処理を行う必要性が高いエリアで、設置される空気処理装置(2及び3の対応する一方)によって、空気処理が行われる。したがって、検知部5での検知情報に基づいて、2つの空気処理装置(2及び3)の空気処理の動作が、環境空間の状況に対応させて、適切に制御される。また、2つの空気処理装置(2及び3)の一方のみを適切に動作させることにより、省エネルギー化及び騒音の低減を実現可能となる。
【0085】
また、第4の適用例のある変形例では、空気処理装置(2及び3)が設置されるエリアごとに、光センサが、検知部5として設けられる。そして、制御部(10又は31)等は、空気処理装置(2及び3)が設置されるエリアごとに、光センサでの検知結果に基づいて、明るさについて判定する。この場合、制御部(10又は31)等は、2つの空気処理装置(2及び3)の中で設置されるエリアが明るい一方で、空気処理部(11及び21の対応する一方)の動作をオン状態にする。そして、制御部(10又は31)等は、2つの空気処理装置(2及び3)の中で設置されるエリアが暗い一方で、空気処理部(11及び21の対応する一方)の動作をオフ状態にする。
【0086】
本変形例では、空気処理装置(2及び3)のそれぞれが設置されるエリアについて、明るいほど、人が存在する可能性が高いと、判定される。このため、環境空間において人が存在する可能性が高いエリア、すなわち、除菌等の空気処理を行う必要性が高いエリアで、設置される空気処理装置(2及び3の対応する一方)によって、空気処理が行われる。したがって、本変形例でも、検知部5での検知情報に基づいて、2つの空気処理装置(2及び3)の空気処理の動作が、環境空間の状況に対応させて、適切に制御される。
【0087】
また、第4の適用例の別のある変形例では、2つ空気処理装置(2及び3)のそれぞれは、オゾンを環境空間に放出することにより、空気の除菌及び脱臭の少なくとも一方を空気処理として行う。そして、空気処理装置(2及び3)が設置されるエリアごとに、風量センサが、検知部5として設けられる。本変形例では、制御部(10又は31)等は、空気処理装置(2及び3)が設置されるエリアごとに、風量センサでの検知結果に基づいて、風量を算出する。
【0088】
また、制御部(10又は31)等は、2つの空気処理装置(2及び3)の中で設置されるエリアでの風量が大きい一方で、空気処理部(11及び21の対応する一方)の動作をオン状態にする。そして、制御部(10又は31)等は、2つの空気処理装置(2及び3)の中で設置されるエリアでの風量が小さい一方で、空気処理部(11及び21の対応する一方)の動作をオフ状態にする。
【0089】
本変形例では、空気処理装置(2及び3)のそれぞれが設置されるエリアについて、風量が大きいほど、風の流れが強いため、空気処理によって放出されるオゾンの影響が小さいと、判定される。このため、環境空間において風量が大きいエリア、すなわち、空気処理において放出されるオゾンの影響が小さいエリアで、設置される空気処理装置(2及び3の対応する一方)によって、オゾンを用いた空気処理が行われる。したがって、本一例でも、検知部5での検知情報に基づいて、2つの空気処理装置(2及び3)の空気処理の動作が、環境空間の状況に対応させて、適切に制御される
また、第4の本適用例のある変形例では、2つの空気処理装置(2及び3)の空気処理部(11及び21)のそれぞれでは、空気の除菌、脱臭及び芳香の1つ以上を空気処理として行うことが可能であるとともに、風を発生させる風発生動作を行うことが可能である。本変形例でも、第4の適用例等と同様に、制御部(10又は31)等は、検知部5での検知情報に基づいて、2つの空気処理装置(2及び3)の一方で、空気処理部(11及び21の対応する一方)の動作をオン状態にし、空気処理を行う。
【0090】
ただし、本変形例では、制御部(10又は31)等は、検知部5での検知情報に基づいて、2つの空気処理装置(2及び3)の他方で、空気処理部(11及び21の対応する一方)の動作をオフ状態にする代わりに、空気処理部(11及び21の対応する一方)の動作を風発生動作のみに制限する。動作が風発生動作のみに制限されている空気処理部(11及び21の対応する一方)は、除菌等の空気処理が禁止される状態に、制御される。
【0091】
ある一例では、動作が制限されている空気処理部(11及び21の対応する一方)は、空気処理を行っている空気処理装置(2及び3の対応する一方)に向かって送風することにより、空気の流れを発生させ、風発生動作を行う。別のある一例では、動作が制限されている空気処理部(11及び21の対応する一方)は、空気処理を行っている空気処理装置(2及び3の対応する一方)が設置されるエリアから、空気を吸込む。これにより、空気処理を行っている空気処理装置(2及び3の対応する一方)から動作が制限されている空気処理部(11及び21の対応する一方)に向かう空気の流れが発生し、風発生動作が行われる。
【0092】
本変形例では、2つの空気処理装置(2及び3)の中で動作が制限されている一方で空気処理部(11及び21の対応する一方)による風発生動作が行われることにより、空気処理装置(2及び3)の中で動作が制限されていない一方での空気処理が、アシストされる。このため、2つの空気処理装置(2及び3)の一方でのみ空気処理を行うことによって、省エネルギー化及び騒音の低減を実現しつつ、空気処理装置(2及び3)の中の動作が制限されている一方での風発生動作によって、空気処理装置(2及び3)の中の動作が制限されていない一方での空気処理の性能を、向上させることが可能となる。
【0093】
また、第4の適用例及びその変形例では、空気処理装置(2及び3)のそれぞれに、告知部としてモニタ等が設けられてもよい。この場合、空気処理装置(2及び3)のそれぞれでは、空気処理の動作が終了すると、モニタ等に空気処理が完了したことを示す情報が表示される。これにより、空気処理装置(2及び3)のそれぞれが設置されるエリアの利用者等は、その利用者が存在するエリアにおいて除菌等の空気処理が行われたことを、認識可能となる。
【0094】
これら少なくとも一つの実施形態によれば、空気処理装置の機器接続部に、外部機器が接続される。そして、制御部は、外部機器が機器接続部に接続された状態において、空気処理部の動作及び外部機器の動作を制御するとともに、互いの動作状態に対応させて空気処理部及び外部機器を動作させる。これにより、空気処理部及び外部機器を互いの動作状態に対応させて動作可能にする空気処理装置及び空気処理システムを提供することができる。
【0095】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0096】
1…空気処理システム、2…空気処理装置、3…外部機器、5…検知部、10…制御部、11…空気処理部(第1の空気処理部)、13…機器接続部、21…動作部、30…中央制御装置、31…制御部。