(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130160
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】照明器具、及び、照明システム
(51)【国際特許分類】
H05B 47/16 20200101AFI20240920BHJP
H05B 47/17 20200101ALI20240920BHJP
H05B 47/175 20200101ALI20240920BHJP
H05B 47/20 20200101ALI20240920BHJP
【FI】
H05B47/16
H05B47/17
H05B47/175
H05B47/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023039715
(22)【出願日】2023-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】日高 佑図
(72)【発明者】
【氏名】大市 明伸
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA06
3K273QA31
3K273QA34
3K273RA12
3K273SA23
3K273SA37
3K273SA60
3K273TA15
3K273TA27
3K273TA28
3K273TA40
3K273TA41
3K273TA54
3K273TA57
3K273TA62
3K273TA65
3K273UA22
3K273UA23
(57)【要約】
【課題】照明器具をスケジュールにしたがって動作させるときに参照される時刻のずれを抑制することができる照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具20は、第1時刻情報を管理し、第1時刻情報が示す時刻と、記憶部28に記憶された第1スケジュール情報が示す第1スケジュールとを照合することにより、光源22を第1スケジュールにしたがって発光制御する自立モードの動作を実行する情報処理部27と、コントローラ30によって定期的に送信される第2時刻情報であって、コントローラ30によって計測された時刻を示す第2時刻情報を受信する通信部29とを備える。情報処理部27は、自立モードの動作中に、第2時刻情報が受信されるごとに、第1時刻情報が示す時刻を受信された第2時刻情報が示す時刻に合わせる時刻更新処理を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源の発光制御のスケジュールを示すスケジュール情報が記憶された記憶部と、
第1時刻情報を管理し、前記第1時刻情報が示す時刻と、前記スケジュール情報が示すスケジュールとを照合することにより、前記光源を前記スケジュールにしたがって発光制御する自立モードの動作を実行する情報処理部と、
コントローラによって定期的に送信される第2時刻情報であって、前記コントローラによって計測された時刻を示す第2時刻情報を受信する通信部とを備え、
前記情報処理部は、前記自立モードの動作中に、前記第2時刻情報が受信されるごとに、前記第1時刻情報が示す時刻を受信された前記第2時刻情報が示す時刻に合わせる時刻更新処理を行う
照明器具。
【請求項2】
前記通信部は、前記コントローラによって送信されるスケジュール変更指令を受信し、
前記情報処理部は、受信された前記スケジュール変更指令に基づいて、前記スケジュール情報を変更する
請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記通信部は、前記コントローラと公衆網または自営網を通じて通信する
請求項1に記載の照明器具。
【請求項4】
前記照明器具は、屋外に設置される
請求項1に記載の照明器具。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の照明器具と、
前記コントローラとを備える
照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具、及び、照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
照明器具をあらかじめ定められたスケジュールにしたがって制御する技術が知られている。特許文献1には、照明器具の制御のスケジュールを示すスケジュール情報があらかじめ記憶された信号変換ユニットが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、照明器具をスケジュールにしたがって動作させるときに参照される時刻のずれを抑制することができる照明器具等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る照明器具は、光源と、前記光源の発光制御のスケジュールを示すスケジュール情報が記憶された記憶部と、第1時刻情報を管理し、前記第1時刻情報が示す時刻と、前記スケジュール情報が示すスケジュールとを照合することにより、前記光源を前記スケジュールにしたがって発光制御する自立モードの動作を実行する情報処理部と、コントローラによって定期的に送信される第2時刻情報であって、前記コントローラによって計測された時刻を示す第2時刻情報を受信する通信部とを備え、前記情報処理部は、前記自立モードの動作中に、前記第2時刻情報が受信されるごとに、前記第1時刻情報が示す時刻を受信された前記第2時刻情報が示す時刻に合わせる時刻更新処理を行う。
【0006】
本発明の一態様に係る照明システムは、前記照明器具と、前記コントローラとを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の照明器具等は、照明器具をスケジュールにしたがって動作させるときに参照される時刻のずれを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る照明システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る照明器具の外観図である。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る照明システムの動作例1のシーケンス図である。
【
図4】
図4は、実施の形態に係る照明システムの動作例2のシーケンス図である。
【
図5】
図5は、実施の形態に係る照明システムの動作例3のシーケンス図である。
【
図6】
図6は、実施の形態に係る照明システムの動作例4のシーケンス図である。
【
図7】
図7は、実施の形態に係る照明システムの動作例5のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0010】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0011】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る照明システムの構成について説明する。
図1は、実施の形態に係る照明システムの機能構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、照明システム10は、複数の照明器具20と、コントローラ30と、情報端末40とを備える。照明システム10は、照明器具20を少なくとも1つ備えていればよい。まず、照明器具20について
図1に加えて
図2を参照しながら説明する。
図2は、照明器具20の外観図である。
【0012】
照明器具20は、屋外に設置される街路灯である。照明器具20は、具体的には、照明器具本体21と、照明器具本体21に取り付けられる通信端末24とを備える。なお、
図2の例では、照明器具本体21に通信端末24が外付けされているが、通信端末24は、照明器具本体21に内蔵されてもよい。照明器具20は、照明器具20の動作に必要な範囲で、照明器具本体21が備える構成要素と通信端末24が備える構成要素とを備えていればよく、照明器具本体21と通信端末24とが明確に区別される必要はない。
【0013】
照明器具本体21は、光源22と、電源部23とを備える。光源22は、照明器具20が照明器具20の周囲を照らすために白色光を照射する。光源22は、例えば、LED(Light Emitting Diode)素子によって実現されるが、半導体レーザ、有機EL(Electro-Luminescence)、または、無機EL等の他の発光素子によって実現されてもよい。
【0014】
電源部23は、系統電源50からスイッチ部26を介して供給される交流電力を光源22の発光に適した直流電力に変換する。電源部23は、例えば、AC(Alternating Current)-DC(Direct Current)コンバータ、及び、DC-DCコンバータなどによって実現される。つまり、電源部23は、電源回路によって実現される。
【0015】
通信端末24は、電源部25と、スイッチ部26と、情報処理部27と、記憶部28と、通信部29とを備える。
【0016】
電源部25は、系統電源50から供給される交流電力を、通信端末24(情報処理部27等)の動作に適した直流電力に変換する。電源部25は、例えば、AC-DCコンバータ、及び、DC-DCコンバータなどによって実現される。つまり、電源部25は、電源回路によって実現される。
【0017】
スイッチ部26は、情報処理部27から出力される制御信号に基づいて、系統電源50から供給される交流電力の電源部23へのオン及びオフ(つまり、光源22の点灯及び消灯)を行う。スイッチ部26は、例えば、リレー素子によって実現されるが、パワー半導体スイッチング素子によって実現されてもよい。
【0018】
情報処理部27は、記憶部28に記憶された第1スケジュール情報が示す第1スケジュールにしたがって光源22を点灯及び消灯する自立モードの動作、及び、コントローラ30によって送信される制御指令に基づいて光源22を点灯及び消灯する被制御モードの動作を行う。自立モードの動作、及び、被制御モードの動作は、いずれも、照明器具20の周囲が暗くなる時間帯(17:00~翌6:00)などに光源22を発光させ、これ以外の時間帯に光源22を消灯させる動作であるが、照明器具20が自立して光源22を制御するかコントローラ30からの制御指令にしたがって光源22を制御するかが異なる。情報処理部27は、スイッチ部26へ制御信号(点灯指示信号または消灯指示信号)を出力することにより、光源22の点灯または消灯することができる。
【0019】
情報処理部27は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。情報処理部27の機能は、情報処理部27を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサなどのハードウェアが記憶部28に記憶されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することによって実現される。
【0020】
記憶部28は、第1スケジュール情報、及び、情報処理部27が実行するコンピュータプログラム等、照明器具20の動作に必要な情報が記憶される記憶装置である。記憶部28は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。なお、第1スケジュール情報は、光源22を点灯させる時刻、及び、光源22を消灯させる時刻を示す情報である。
【0021】
通信部29は、照明器具20が、コントローラ30と無線通信(より具体的には、電波通信)を行うための無線通信回路である。通信部29は、公衆網(Public Network)または自営網(Private Network)を通じてコントローラ30と通信を行う。公衆網を通じた通信の通信規格としては、LTE(Long Term Evolution)及びSigfoxなどが例示される。自営網を通じた通信の通信規格としては、LoRaWAN(Long Range Wide Area Network)、及び、プライベートLoRaなどが例示される。なお、通信規格については一例であり、特に限定されない。
【0022】
次に、コントローラ30及び情報端末40について
図1を参照しながら説明する。コントローラ30は、被制御モードの動作中の複数の照明器具20を制御するスケジュールコントローラであり、具体的には、サーバ装置(クラウドサーバ)である。コントローラ30は、通信部31と、情報処理部32と、記憶部33と、計時部34とを備える。
【0023】
通信部31は、コントローラ30が、複数の照明器具20、及び、情報端末40と無線通信(より具体的には、電波通信)を行うための無線通信回路である。通信部31は、公衆網または自営網を通じて複数の照明器具20、及び、情報端末40と通信を行う。
【0024】
情報処理部32は、記憶部33に記憶された、第3スケジュール情報が示す第3スケジュールに基づき、通信部31を用いて制御指令(点灯指令または消灯指令)を照明器具20へ送信することにより、当該照明器具20の被制御モードの動作を実現する。情報処理部32は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。情報処理部32の機能は、情報処理部32を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサなどのハードウェアが記憶部33に記憶されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することによって実現される。
【0025】
記憶部33は、第3スケジュール情報、及び、情報処理部32が実行するコンピュータプログラム等、コントローラ30の動作に必要な情報が記憶される記憶装置である。記憶部33は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)または半導体メモリなどによって実現される。なお、第3スケジュール情報は、照明器具20を点灯させる時刻、及び、照明器具20を消灯させる時刻を示す情報である。
【0026】
計時部34は、コントローラ30において使用される現在時刻を計測する。言い換えれば、計時部34は、現在時刻を管理する。計時部34は、RTC(Real Time Clock)などによって実現される。コントローラ30がNITZ(Network Identity and Time Zone)に対応している場合、計時部34によって計測される現在時刻は、定期的に補正される。なお、コントローラ30は、照明器具20よりも単位時間当たりの情報処理量が多い(情報処理能力の高い)装置であり、計時部34によって計測される時刻は、照明器具20の情報処理部27によって管理(計測)される時刻よりも精度が高い。
【0027】
情報端末40は、照明システム10の管理者等が、コントローラ30にアクセスするために使用するユーザインターフェース装置である。情報端末40は、具体的には、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、または、タブレット端末などである。管理者等は、情報端末40を使用してコントローラ30へアクセスすることで、例えば、記憶部33に記憶された第3スケジュール情報を変更することができる。
【0028】
[動作例1]
上述のように、照明システム10は、照明器具20の周囲が暗くなる時間帯(17:00~翌6:00)などに光源22を発光させ、これ以外の時間帯に光源22を消灯させるスケジュール動作を行う。以下、照明システム10の動作例1について説明する。
図3は、照明システムの動作例1のシーケンス図である。なお、
図3においては、照明システム10が備える複数の照明器具20の任意の1つを図示している。以降の
図4~
図7についても同様である。
【0029】
動作例1において、照明器具20は、基本的には、被制御モードの動作を行う(S11)。被制御モードの動作中の照明器具20は、コントローラ30によって送信される制御指令に基づいて光源22を点灯及び消灯する。コントローラ30の情報処理部32は、例えば、通信部31を用いて、記憶部33に記憶された第3スケジュール情報が示す点灯時刻に点灯指令を送信し、第3スケジュール情報が示す消灯時刻に消灯指令を送信する。これにより、照明システム10は、照明器具20の周囲が暗くなる時間帯に照明器具20を発光させることができる。
【0030】
被制御モードの動作中の照明器具20は、コントローラ30と通信できない状態(以下、通信異常状態とも記載される)になると、点灯指令及び消灯指令を受信できない。このため、照明器具20は、周囲が暗くなる時間帯になっても照明器具20が点灯しない、または、照明器具20が発光したまま消灯しない状態に陥ってしまう。そこで、照明器具20は、被制御モードの動作中に通信異常状態であることを検出すると、自立モードに遷移する。
【0031】
動作例1では、通信異常状態を検出するために、コントローラ30から照明器具20へ定期的に送信される時刻情報を利用する。時刻情報は、計時部34によって計測された時刻を示す情報であり、照明器具20の情報処理部27が管理している第1時刻情報(言い換えれば、情報処理部27が計測している時刻を示す情報)の時刻合わせに用いられる。なお、時刻情報は、例えば、24時間(1日)ごとにコントローラ30から照明器具20へ送信される。時刻情報が送信される時間間隔は、1時間等であってもよい。時刻情報が送信される時間間隔は、経験的または実験的に適宜定められればよく、特に限定されない。
【0032】
照明器具20の情報処理部27は、通信部29によって時刻情報が受信されるごとに(S12)、時刻更新処理、及び、カウントリセットを行う(S13)。
【0033】
時刻更新処理は、情報処理部27が管理している第1時刻情報が示す時刻を、受信された時刻情報(第2時刻情報)が示す時刻に合わせる処理である。時刻更新処理は、言い換えれば、時刻補正処理である。
【0034】
カウントリセットは、通信異常状態を判定するためのカウント値を0にリセットする処理である。情報処理部27は、通信部29によって時刻情報が受信されるごとにカウント値をリセットし、かつ、あらためて時刻のカウント(カウント値のインクリメント)を開始する。
【0035】
通信異常状態になると、通信部29は所定時間以上時刻情報を受信することができない(S14)。このため、カウントリセットは行われず、カウント値は、上記所定時間に対応する所定値(所定時間に対応する値)以上となる。ここでの所定時間は、例えば、24時間(1日)であるが、特に限定されない。所定時間は、経験的または実験的に適宜定められればよい。情報処理部27は、カウント値が所定値以上となると、被制御モードから自立モードに遷移し、自立モードの動作を行う(S15)。
【0036】
自立モードの動作中の情報処理部27は、記憶部28に記憶された第1スケジュール情報が示す点灯時刻に光源22を点灯し、第1スケジュール情報が示す消灯時刻に光源22を消灯する。情報処理部27は、具体的には、情報処理部27によって管理(計測)されている第1時刻情報が示す時刻と、第1スケジュール情報が示す第1スケジュール(点灯時刻及び消灯時刻)とを照合することで、点灯時刻に光源22を点灯し、消灯時刻に光源22を消灯することができる。なお、第1スケジュール情報が示す第1スケジュールは、例えば、第3スケジュール情報が示す第3スケジュールと同一である。
【0037】
[動作例1の効果等]
以上説明したように、照明器具20は、コントローラ30から受信した制御指令に基づいて光源22を点灯及び消灯する被制御モードの動作中に時刻情報が所定時間以上受信されなかった場合、自立モードの動作を行う。自立モードの動作は、照明器具20が管理している第1時刻情報が示す時刻と、第1スケジュール情報が示す第1スケジュールとを照合することにより、光源22を当該第1スケジュールにしたがって点灯及び消灯する。
【0038】
これにより、照明システム10は、通信異常状態になっても、照明器具20の周囲が暗くなる時間帯に照明器具20を発光させることができる。
【0039】
[動作例2]
次に、照明システム10の動作例2について説明する。
図4は、照明システム10の動作例2のシーケンス図である。
【0040】
動作例2において、照明器具20の情報処理部27は、コントローラ30と通信が可能であるかどうかにかかわらず自立モードの動作を行い(S21)、被制御モードの動作は行わない。照明器具20の通信部29は、コントローラ30と通信可能であるときには、コントローラ30から時刻情報を定期的に受信する。
【0041】
情報処理部27は、通信部29によって時刻情報が受信されるごとに(S22)、時刻更新処理を行う(S23)。上述のように、時刻更新処理は、情報処理部27が管理している第1時刻情報が示す時刻を、受信された時刻情報(第2時刻情報)が示す時刻に合わせる処理である。
【0042】
ここで、動作例2において、照明システム10の管理者等は、情報端末40を用いてコントローラ30にアクセスすることで、コントローラ30にスケジュールの変更指令を送信させることができる。言い換えれば、コントローラ30の情報処理部32は、通信部31を用いて、スケジュールの変更指令を照明器具20へ送信することができる。スケジュールの変更指令は、第1スケジュール情報が示す第1スケジュールを、管理者等の所望のスケジュールに変更するための情報である。
【0043】
照明器具20の通信部29は、コントローラ30によって送信されるスケジュール変更指令を受信する(S24)。情報処理部27は、受信されたスケジュール変更指令に基づいて、記憶部28に記憶されている第1スケジュール情報を変更する(S25)。
図4の例では、情報処理部27は、第1スケジュール情報が示す第1スケジュールを、17:00~翌6:00に光源22を発光させるスケジュールから18:00~翌7:00に光源22を発光させるスケジュールに変更する。
【0044】
以上、照明システム10の動作例2について説明した。動作例2と動作例1との相違点について補足すると、動作例1では、自立モードの動作は、通信異常状態であるときに行われることから、自立モードの動作中に時刻情報が受信されることはない。これに対し、動作例2では、照明器具20は、自立モードの動作中に時刻情報を受信し、受信した時刻情報に基づいて時刻更新処理を行う。また、動作例1では、時刻情報が受信されるごとにカウントリセットが行われたが、動作例2では、通信異常状態を判定するための時刻のカウントが行われないことから、カウントリセットも行われない。
【0045】
[動作例2の効果等]
以下、動作例2から得られる発明を例示し、当該発明から得られる効果等について説明する。
【0046】
発明1は、光源22と、光源22の発光制御のスケジュールを示す第1スケジュール情報が記憶された記憶部28と、第1時刻情報を管理し、第1時刻情報が示す時刻と、第1スケジュール情報が示す第1スケジュールとを照合することにより、光源22を第1スケジュールにしたがって発光制御する自立モードの動作を実行する情報処理部27と、コントローラ30によって定期的に送信される第2時刻情報であって、コントローラ30によって計測された時刻を示す第2時刻情報を受信する通信部29とを備え、情報処理部27は、自立モードの動作中に、第2時刻情報が受信されるごとに、第1時刻情報が示す時刻を受信された第2時刻情報が示す時刻に合わせる時刻更新処理を行う照明器具20である。
【0047】
このような照明器具20は、照明器具20が管理している時刻をコントローラ30から送信される(より正確な)時刻に合わせることができる。したがって、照明器具20は、照明器具20をスケジュールにしたがって動作させるときに参照される時刻のずれを抑制することができる。
【0048】
発明2は、通信部29は、コントローラ30によって送信されるスケジュール変更指令を受信し、情報処理部27は、受信されたスケジュール変更指令に基づいて、スケジュール情報を変更する、発明1の照明器具20である。
【0049】
このような照明器具20は、コントローラ30から送信されるスケジュール変更指令に基づいて、スケジュール情報を変更することができる。管理者等は、情報端末40を用いてコントローラ30にアクセスすることで、遠隔からスケジュール情報を意図的に変更することができる。このため、照明器具20は、照明器具の設置場所に赴かなければスケジュール情報の変更ができない照明器具よりも、スケジュール情報の変更が容易であるといえる。
【0050】
[動作例3]
次に、照明システム10の動作例3について説明する。
図5は、照明システム10の動作例3のシーケンス図である。
【0051】
動作例3において、照明器具20の情報処理部27は、コントローラ30と通信が可能であるかどうかにかかわらず自立モードの動作を行う(S31)。自立モードの動作中の照明器具20の通信部29は、コントローラ30から時刻情報を定期的に受信する(S32)。
【0052】
情報処理部27は、通信部29によって時刻情報が受信されるごとに、時刻更新処理を行う(S33)。上述のように、時刻更新処理は、情報処理部27が管理している第1時刻情報が示す時刻を、受信された時刻情報(第2時刻情報)が示す時刻に合わせる処理である。なお、動作例1では、時刻情報が受信されるごとにカウントリセットが行われたが、動作例3では、通信異常状態を判定するための時刻のカウントが行われないことから、カウントリセットも行われない。
【0053】
ここで、動作例3において、照明システム10の管理者等は、情報端末40を用いてコントローラ30にアクセスすることで、コントローラ30にモード変更指令を送信させることができる。言い換えれば、コントローラ30の情報処理部32は、通信部31を用いて、モード変更指令を照明器具20へ送信することができる(S34)。モード変更指令は、照明器具20の動作モードを、自立モード及び被制御モードの一方から他方へ変更するための情報である。
【0054】
照明器具20の通信部29は、コントローラ30によって送信されるモード変更指令を受信する。情報処理部27は、受信されたモード変更指令に基づいて、自立モードから被制御モードに遷移し、被制御モードの動作を行う(S35)。被制御モードの動作中の照明器具20の通信部29は、コントローラ30から時刻情報を定期的に受信し(S36)、情報処理部27は、通信部29によって時刻情報が受信されるごとに、時刻更新処理を行う(S37)。
【0055】
なお、被制御モードの動作中の情報処理部27は、通信部29によってモード変更指令が受信されると(S38)、受信されたモード変更指令に基づいて、被制御モードから自立モードに遷移し、自立モードの動作を行う(S39)。
【0056】
以上、照明システム10の動作例3について説明した。なお、動作例3において、被制御モードの動作中に通信異常状態であると判定されたときに、被制御モードから自立モードに切り替えられてもよい。つまり、動作例3においては、動作例1と同様の動作モードの切り替えがさらに行われてもよい。この場合、被制御モードの動作中の情報処理部27は、通信部29によって時刻情報が受信されるごとにカウント値をリセットし、かつ、あらためて時刻のカウント(カウント値のインクリメント)を開始する。
【0057】
[動作例3の効果等]
以下、動作例3から得られる発明を例示し、当該発明から得られる効果等について説明する。
【0058】
発明1は、光源22と、光源22の発光制御の第1スケジュールを示す第1スケジュール情報が記憶された記憶部28と、コントローラ30によって送信される制御指令を受信する通信部29と、第1スケジュール情報が示す第1スケジュールにしたがって光源22を発光制御する自立モード(第1モードの一例)の動作、及び、受信された制御指令に基づいて光源22を発光制御する被制御モード(第2モードの一例)の動作を行う情報処理部27とを備え、情報処理部27は、コントローラ30によって送信されるモード変更指令が通信部29によって受信された場合に、受信されたモード変更指令に基づいて自立モード及び被制御モードの一方から他方へ切り替える、照明器具20である。
【0059】
このような照明器具20は、動作モード(自立モード及び被制御モード)を、コントローラ30から送信されるスケジュール変更指令に基づいて変更することができる。管理者等は、情報端末40を用いてコントローラ30にアクセスすることで、遠隔から動作モードを意図的に変更することができる。このため、照明器具20は、照明器具の設置場所に赴かなければ動作モードの変更ができない照明器具よりも、動作モードの変更が容易であるといえる。
【0060】
発明2は、通信部29は、コントローラ30によって定期的に送信される時刻情報を受信し、情報処理部27は、被制御モードの動作中に時刻情報が所定時間以上受信されなかった場合、自立モードの動作を行う、発明1の照明器具20である。
【0061】
このような照明器具20は、時刻情報の受信が途絶えた場合に、被制御モードから自立モードに動作モードを変更することでスケジュールにしたがって動作することができる。
【0062】
[動作例4]
次に、照明システム10の動作例4について説明する。
図6は、照明システム10の動作例4のシーケンス図である。
【0063】
動作例4において、照明器具20は、基本的には、自立モードの動作を行う(S41)。自立モードの動作中の照明器具20の通信部29は、コントローラ30から時刻情報を定期的に受信する(S42)。照明器具20の情報処理部27は、通信部29によって時刻情報が受信されるごとに、時刻更新処理、及び、カウントリセットを行う(S43)。
【0064】
通信異常状態になると、通信部29は所定時間以上時刻情報を受信することができない(S44)。このため、カウントリセットは行われず、カウント値は、上記所定時間に対応する所定値(所定時間に対応する値)以上となる。情報処理部27は、カウント値が所定値以上となると、自立モードから特別自立モードに遷移し、特別自立モードの動作を行う(S45)。
【0065】
自立モードの動作中の情報処理部27は、記憶部28に記憶された第1スケジュール情報が示す点灯時刻に光源22を点灯し、第1スケジュール情報が示す消灯時刻に光源22を消灯する。これに対し、特別自立モードの動作中の情報処理部27は、記憶部28に記憶された、第1スケジュール情報と異なる第2スケジュール情報が示す点灯時刻に光源22を点灯し、第2スケジュール情報が示す消灯時刻に光源22を消灯する。
【0066】
ここで、第2スケジュール情報が示す第2スケジュールは、例えば、第1スケジュール情報が示す第1スケジュールよりも光源22が発光している時間が長いスケジュールである。例えば、第1スケジュールが17:00~翌6:00に光源22を発光させるスケジュールである場合、第2スケジュールは、16:00~翌7:00に光源22を発光させるスケジュールである。
【0067】
動作例4では、自立モードの動作中の照明器具20が通信異常状態になると、時刻情報を受信できない。このため、通信異常状態が長期間継続すると、情報処理部27が管理している第1時刻情報が示す時刻のずれが大きくなる可能性がある。そうすると、照明器具20の周囲が暗くなる時間帯に照明器具20を発光させることができない状況、つまり、安全性が低下した状況が生じてしまう可能性がある。
【0068】
そこで、照明器具20は、自立モードの動作中に通信異常状態であることを検出すると、自立モードから特別自立モードに遷移し、特別自立モードにおいては、第1スケジュールよりも光源22が発光している時間が長い第2スケジュールにしたがって、光源22が発光する。これにより、照明システム10は、安全性の低下(照明器具20の周囲が暗くなる時間帯に照明器具20を発光させることができないこと)を抑制することができる。
【0069】
なお、第2スケジュールを示す第2スケジュール情報はあらかじめ記憶部28に記憶されるが、第2スケジュールは、第1スケジュール情報に基づいて算出されてもよい。例えば、情報処理部27は、第1スケジュール情報が示す第1スケジュールの点灯時刻をm時間前倒しし、第1スケジュールの消灯時刻をn時間後ろ倒しする(m、n>0)、というアルゴリズムに基づいて、第2スケジュールを算出してもよい。
【0070】
以上、照明システム10の動作例4について説明した。なお、動作例4において、照明器具20は、当初は、被制御モードで動作し、被制御モードの動作中に通信異常状態であると判定されたときに、被制御モードから自立モードに切り替えられてもよい。つまり、
図6に示される動作の前に、動作例1と同様の動作モードの切り替えが行われてもよい。
【0071】
この場合、被制御モードから自立モードへの切り替えの要件を第1所定時間以上時刻情報を受信することができないこととし、自立モードから特別自立モードへの切り替えの要件を第2所定時間以上時刻情報を受信することができないこととすると、第2所定時間の長さは、第1所定時間の長さと同一であってもよいし、第1所定時間の長さよりも長くてもよいし、第1所定時間の長さよりも短くてもよい。ここでの同一とは、厳密な意味ではなく、実質的に同一であることを意味する。
【0072】
[動作例4の効果等]
以下、動作例4から得られる発明を例示し、当該発明から得られる効果等について説明する。
【0073】
発明1は、光源22と、光源22の発光制御の第1スケジュールを示す第1スケジュール情報が記憶された記憶部28と、第1スケジュール情報が示す第1スケジュールにしたがって光源22を発光制御する自立モード(第1モードの一例)の動作を行う情報処理部27と、情報処理部27が管理する第1時刻情報が示す時刻を補正するための第2時刻情報であってコントローラ30によって定期的に送信される第2時刻情報を受信する通信部29とを備え、情報処理部27は、第1モードの動作中に第2時刻情報が第1所定時間以上受信されなかった場合、第1スケジュールと異なる第2スケジュールに基づいて光源22を発光制御する特別自立モード(第2モードの一例)の動作を行う、照明器具20である。
【0074】
このような照明器具20は、通信異常が発生したと推定される場合に、自立モードを特別自立モードに変更することができる。つまり、照明器具20は、通信異常が発生したと推定される場合に、動作モードを自動的に変更することができる。
【0075】
発明2は、第2スケジュールは、第1スケジュールよりも光源22が発光している時間が長いスケジュールである、発明1の照明器具20である。
【0076】
このような照明器具20は、第2時刻情報が受信できず時刻ずれが懸念される場合に第2スケジュールにしたがって動作することで、発光が必要とされるにもかかわらず光源22が発光しない状態(安全性が低下した状態)の発生を抑制することができる。
【0077】
発明3は、通信部29は、さらに、コントローラ30によって送信される制御指令を受信し、情報処理部27は、受信された制御指令に基づいて光源22を発光制御する被制御モード(第3モードの一例)の動作をさらに行い、被制御モードの動作中に第2時刻情報が第2所定時間以上受信されなかった場合、自立モードの動作を行う、発明1または2の照明器具20である。
【0078】
このような照明器具20は、第2時刻情報が受信できず被制御モードで動作できない場合に自立モードの動作を行うことで、発光が必要とされるにもかかわらず光源22が発光しない状態(安全性が低下した状態)の発生を抑制することができる。
【0079】
発明4は、第2所定時間の長さは、第1所定時間の長さと同一である、発明3の照明器具20である。
【0080】
このような照明器具20は、自立モードから特別自立モードに遷移するときの通信異常の有無の判定に関する時間的な要件を、被制御モードから自立モードに遷移するときの通信異常の有無の判定に関する時間的な要件に揃えることができる。
【0081】
発明5は、第2所定時間の長さは、第1所定時間の長さと異なる、発明3の照明器具20である。
【0082】
このような照明器具20は、自立モードから特別自立モードに遷移するときの通信異常の有無の判定に関する時間的な要件を、被制御モードから自立モードに遷移するときの通信異常の有無の判定に関する時間的な要件と異ならせることができる。
【0083】
[動作例5]
次に、照明システム10の動作例5について説明する。
図7は、照明システム10の動作例5のシーケンス図である。
【0084】
動作例5において、照明器具20は、基本的には、被制御モードの動作を行う(S51)。被制御モードの動作中の照明器具20の通信部29は、コントローラ30から時刻情報を定期的に受信する(S52)。照明器具20の情報処理部27は、通信部29によって時刻情報が受信されるごとに、時刻更新処理(S53)を行う。
【0085】
動作例5では、通信異常状態を検出するために、コントローラ30から照明器具20へ定期的に送信される監視情報を利用する。監視情報は、通信の疎通性を確認するための情報であり、時刻情報とは異なる情報である。コントローラ30は、照明器具20から監視情報に対する応答情報が受信されたときに、照明器具20との通信に異常が無いと判定し、照明器具20から監視情報に対する応答情報が受信されなかったときに、照明器具20との通信に異常があると判定することができる。監視情報は、死活監視情報または生存確認情報などと言い換えることができる。
【0086】
このように、監視情報は、照明器具20に応答を求める情報である点が時刻情報と異なる。なお、時刻情報は、照明器具20に応答を求める情報であってもよい。また、監視情報には、計時部34によって計測された時刻を示す情報は含まれないが、含まれてもよい。
【0087】
監視情報は、例えば、24時間(1日)ごとにコントローラ30から照明器具20へ送信される。監視情報が送信される時間間隔は、1時間等であってもよい。監視情報が送信される時間間隔は、経験的または実験的に適宜定められればよく、特に限定されない。コントローラ30によって監視情報が送信される時間間隔(第1の時間間隔)は、時刻情報が送信される時間間隔(第2の時間間隔)と同一であってもよいし、異なってもよい。ここでの同一とは、厳密な意味ではなく、実質的に同一であることを意味する。
【0088】
照明器具20の情報処理部27は、通信部29によって監視情報が受信されるごとに(S54)、応答情報の送信と(S55)、カウントリセットとを行う(S56)。上述のように、カウントリセットは、通信異常状態を判定するためのカウント値を0にリセットする処理である。情報処理部27は、通信部29によって時刻情報が受信されるごとにカウント値をリセットし、かつ、あらためて時刻のカウント(カウント値のインクリメント)を開始する。なお、動作例5においては、情報処理部27は、通信部29によって時刻情報が受信されてもカウントリセットは行わない。
【0089】
通信異常状態になると、通信部29は所定時間以上監視情報を受信することができない(S57)。このため、カウントリセットは行われず、カウント値は、上記所定時間に対応する所定値(所定時間に対応する値)以上となる。所定時間は、例えば、24時間(1日)であるが、特に限定されない。所定時間は、経験的または実験的に適宜定められればよい。情報処理部27は、カウント値が所定値以上となると、被制御モードから自立モードに遷移し、自立モードの動作を行う(S58)。
【0090】
以上、照明システム10の動作例5について説明した。動作例5と動作例1との相違点について補足すると、動作例1では、時刻情報が受信されると、時刻更新処理及びカウントリセットが行われた。これに対し、動作例5では、時刻情報が受信されると、時刻更新処理は行われるがカウントリセットは行われない。また、動作例5では、監視情報が受信されると、カウントリセットが行われる。監視情報が受信されたときには、時刻更新処理は行われない。動作例5では、時刻更新処理のタイミングとカウントリセットのタイミングとを別にすることができる利点がある。
【0091】
なお、動作例1と動作例5とを組み合わせて、時刻情報が受信されたとき、及び、監視情報が受信されたときのいずれにも、カウントリセット、及び、時刻のカウントの開始が行われてもよい。
【0092】
[動作例5の効果等]
以下、動作例5から得られる発明を例示し、当該発明から得られる効果等について説明する。
【0093】
発明1は、光源22と、光源22の発光制御の第1スケジュールを示す第1スケジュール情報が記憶された記憶部28と、コントローラ30によって送信される制御指令を受信する通信部29と、スケジュール情報が示すスケジュールにしたがって光源22を発光制御する自立モード(第1モードの一例)の動作、及び、受信された制御指令に基づいて光源22を発光制御する被制御モード(第2モードの一例)の動作を行う情報処理部27とを備え、通信部29は、コントローラ30によって第1の時間間隔で送信される時刻情報を受信し、かつ、コントローラ30によって第2の時間間隔で送信される、通信の疎通性を確認するための監視情報を受信し、情報処理部27は、被制御モードの動作中に監視情報が所定時間以上受信されなかった場合、自立モードの動作を行う、照明器具20である。
【0094】
このような照明器具20は、監視情報に基づいて通信異常が発生したと推定される場合に、被制御モードを自立モードに変更することができる。つまり、照明器具20は、通信異常が発生したと推定される場合に、動作モードを自動的に変更することができる。
【0095】
発明2は、情報処理部27は、時刻情報が受信されるごとに、情報処理部27が管理している第1時刻情報を受信された時刻情報に合わせる時刻更新処理を行い、監視情報が受信されるごとに、通信部29を用いてコントローラ30へ応答情報を送信する、発明1の照明器具20である。
【0096】
このような照明器具20は、コントローラ30への応答(応答情報の送信)が要求される監視情報に基づいて通信異常が発生したと推定される場合に、被制御モードを自立モードに変更することができる。
【0097】
[変形例]
上記実施の形態では、照明器具20は街路灯であると説明されたが、照明器具20は、街路灯以外の屋外に設置される照明器具であってもよい。また、照明器具20は、屋内に設置される照明器具であってもよい。
【0098】
また、上記実施の形態では、第1スケジュール、第2スケジュール、及び、第3スケジュールのそれぞれは、光源22を発光制御する比較的シンプルなスケジュールであった。しかしながら、第1スケジュール、第2スケジュール、及び、第3スケジュールのそれぞれは、調光率の経時変化(フェードイン、フェードアウト)、及び、色温度の経時変化などを含む、比較的複雑なスケジュールであってもよい。この場合、照明器具20は、調光率の経時変化、及び、色温度の経時変化を実現するための回路等を備え、情報処理部27は、第1スケジュール、第2スケジュール、及び、第3スケジュールのいずれかにしたがって光源22を発光制御すればよい。発光制御には、点灯制御、消灯制御、調光制御、及び、発光色の制御(調色制御)などが含まれる。
【0099】
また、動作例1~5で説明された各処理は任意に組み合わされてよい。例えば、動作例2で説明したスケジュール変更指令に基づくスケジュールの変更は、動作例1、3~5においても行われてもよい。また、動作例3で説明したモード変更指令に基づく動作モードの変更は、動作例1~2、4~5においても行われてもよい。また、動作例5で説明した監視情報の受信に基づく通信異常状態の判定は、動作例1~4においても行われてもよい。
【0100】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0101】
例えば、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0102】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0103】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0104】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0105】
例えば、本発明は、上記実施の形態の照明システム、照明器具、または、コントローラとして実現されてもよいし、照明システム、照明器具、または、コントローラなどのコンピュータが実行する方法として実現されてもよい。本発明は、このような方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよいし、このようなプログラムが記録された非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0106】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0107】
10 照明システム
20 照明器具
21 照明器具本体
22 光源
23、25 電源部
24 通信端末
26 スイッチ部
27、32 情報処理部
28、33 記憶部
29、31 通信部
30 コントローラ
34 計時部
40 情報端末
50 系統電源