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特開2024-13023認証システム、認証方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013023
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】認証システム、認証方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/32 20130101AFI20240124BHJP
【FI】
G06F21/32
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022114919
(22)【出願日】2022-07-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】永野 彰
(57)【要約】
【課題】複数の利用者を登録する際の利便性を向上することが可能な認証システム、認証方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】第1の利用者が少なくとも1以上の第2の利用者と共に利用するサービスの利用を申込む際に、第1の利用者が有する利用者端末から、第1の利用者の生体情報及び第2の利用者の生体情報と、少なくとも第1の利用者の生体情報を有する身分証に関する身分証情報とを取得する申込時情報取得部と、取得された生体情報又は身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する登録部と、各利用者がサービスの利用を開始する際に、生体情報と身分証情報とのうち、少なくとも生体情報を取得する利用時情報取得部と、登録された生体情報又は身分証情報と、取得された生体情報又は身分証情報とに基づき、各利用者に対してサービスの利用を許可するか否かを判定する判定部と、を備える認証システム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の利用者が少なくとも1以上の第2の利用者と共に利用するサービスの利用を申込む際に、前記第1の利用者が有する利用者端末から、前記第1の利用者の生体情報及び前記第2の利用者の生体情報と、少なくとも前記第1の利用者の前記生体情報を有する身分証に関する身分証情報とを取得する申込時情報取得部と、
申込時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する登録部と、
各利用者が前記サービスの利用を開始する際に、前記生体情報と前記身分証情報とのうち、少なくとも前記生体情報を取得する利用時情報取得部と、
前記登録部によって登録された前記生体情報又は前記身分証情報と、前記利用時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報とに基づき、各利用者に対して前記サービスの利用を許可するか否かを判定する判定部と、
を備える認証システム。
【請求項2】
前記申込時情報取得部は、前記第1の利用者が有する前記利用者端末から、前記第1の利用者の生体情報と前記第2の利用者の生体情報とが併せて撮像された撮像画像を前記生体情報として取得する、
請求項1に記載の認証システム。
【請求項3】
前記利用時情報取得部は、前記第1の利用者が有する前記利用者端末から、前記第1の利用者の登録情報、生体情報、及び身分証情報を取得し、前記第2の利用者が有する利用者端末から、前記第2の利用者の登録情報及び生体情報を取得する、
請求項1に記載の認証システム。
【請求項4】
前記第1の利用者及び前記第2の利用者の各々に対して、前記生体情報及び前記身分証情報が登録されている利用者、又は前記生体情報のみが登録されている利用者のどちらであるかに応じて、前記サービスの利用可能範囲が異なる権限を設定する権限設定部、
をさらに備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の認証システム。
【請求項5】
前記生体情報が前記利用者の顔画像である場合に、前記撮像画像及び前記身分証情報から前記利用者の顔画像を抽出する抽出部、
をさらに備え、
前記登録部は、前記撮像画像から抽出された顔画像が示す者のうち、前記第1の利用者の身分証情報から抽出された顔画像と一致する者を前記第1の利用者として登録し、一致しない者を前記第2の利用者として登録する、
請求項2に記載の認証システム。
【請求項6】
前記撮像画像から抽出された顔画像を前記利用者端末に表示させ、表示された顔画像が示す者の中から、前記第1の利用者又は前記第2の利用者として登録する者を前記利用者に選択させる利用者選択部、
をさらに備え、
前記登録部は、前記利用者によって選択された者を、前記第1の利用者又は前記第2の利用者として登録する、
請求項5に記載の認証システム。
【請求項7】
申込時情報取得部が、第1の利用者が少なくとも1以上の第2の利用者と共に利用するサービスの利用を申込む際に、前記第1の利用者が有する利用者端末から、前記第1の利用者の生体情報及び前記第2の利用者の生体情報と、少なくとも前記第1の利用者の前記生体情報を有する身分証に関する身分証情報とを取得する申込時情報取得過程と、
登録部が、申込時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する登録過程と、
利用時情報取得部が、各利用者が前記サービスの利用を開始する際に、前記生体情報と前記身分証情報とのうち、少なくとも前記生体情報を取得する利用時情報取得過程と、
判定部が、前記登録部によって登録された前記生体情報又は前記身分証情報と、前記利用時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報とに基づき、各利用者に対して前記サービスの利用を許可するか否かを判定する判定過程と、
を含む認証方法。
【請求項8】
コンピュータを、
第1の利用者が少なくとも1以上の第2の利用者と共に利用するサービスの利用を申込む際に、前記第1の利用者が有する利用者端末から、前記第1の利用者の生体情報及び前記第2の利用者の生体情報と、少なくとも前記第1の利用者の前記生体情報を有する身分証に関する身分証情報とを取得する申込時情報取得手段と、
申込時情報取得手段によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する登録手段と、
各利用者が前記サービスの利用を開始する際に、前記生体情報と前記身分証情報とのうち、少なくとも前記生体情報を取得する利用時情報取得手段と、
前記登録手段によって登録された前記生体情報又は前記身分証情報と、前記利用時情報取得手段によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報とに基づき、各利用者に対して前記サービスの利用を許可するか否かを判定する判定手段と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証システム、認証方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばレンタカーサービスでは、利用者(契約者)はサービスを利用するにあたりレンタカー会社の店舗に赴く必要があった。店舗では、店員との対面でのやり取りによって、利用者の本人確認と運転免許証保持の確認が行われる。これにより、利用者が第三者に自動車をまた貸しするリスクや、免許不携帯者又は免許非保有者に自動車を貸し出してしまうリスクが抑制される。
近年では、サービスの利用申込をオンラインで受け付け、店員が立ち会うことなく自動車を貸し出すサービスの提供が増加している。これにより、店舗における貸し出し以外に、店舗以外の場所にある駐車場などにおいて無人で貸し出すことも可能となっている。しかしながら、上述したリスクの増加が懸念されている。
【0003】
これに関連し、生体認証による本人認証を用いた技術が各種提案されている。例えば、下記特許文献1には、予め利用者の生体情報と免許証情報とを対応付けて登録しておき、利用時に取得する生体情報を用いて免許証情報を照会することで本人認証を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-12537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、複数の利用者が1台の自動車を利用する場合、例えば利用者ごとに会員登録した上で、各々の利用者が生体情報や免許証情報などをそれぞれ登録する必要があり、利用者にとって手間であった。
【0006】
上述の課題を鑑み、本発明の目的は、複数の利用者を登録する際の利便性を向上することが可能な認証システム、認証方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係る認証システムは、第1の利用者が少なくとも1以上の第2の利用者と共に利用するサービスの利用を申込む際に、前記第1の利用者が有する利用者端末から、前記第1の利用者の生体情報及び前記第2の利用者の生体情報と、少なくとも前記第1の利用者の前記生体情報を有する身分証に関する身分証情報とを取得する申込時情報取得部と、申込時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する登録部と、各利用者が前記サービスの利用を開始する際に、前記生体情報と前記身分証情報とのうち、少なくとも前記生体情報を取得する利用時情報取得部と、前記登録部によって登録された前記生体情報又は前記身分証情報と、前記利用時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報とに基づき、各利用者に対して前記サービスの利用を許可するか否かを判定する判定部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る認証方法は、申込時情報取得部が、第1の利用者が少なくとも1以上の第2の利用者と共に利用するサービスの利用を申込む際に、前記第1の利用者が有する利用者端末から、前記第1の利用者の生体情報及び前記第2の利用者の生体情報と、少なくとも前記第1の利用者の前記生体情報を有する身分証に関する身分証情報とを取得する申込時情報取得過程と、登録部が、申込時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する登録過程と、利用時情報取得部が、各利用者が前記サービスの利用を開始する際に、前記生体情報と前記身分証情報とのうち、少なくとも前記生体情報を取得する利用時情報取得過程と、判定部が、前記登録部によって登録された前記生体情報又は前記身分証情報と、前記利用時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報とに基づき、各利用者に対して前記サービスの利用を許可するか否かを判定する判定過程と、を含む。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、第1の利用者が少なくとも1以上の第2の利用者と共に利用するサービスの利用を申込む際に、前記第1の利用者が有する利用者端末から、前記第1の利用者の生体情報及び前記第2の利用者の生体情報と、少なくとも前記第1の利用者の前記生体情報を有する身分証に関する身分証情報とを取得する申込時情報取得手段と、申込時情報取得手段によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する登録手段と、各利用者が前記サービスの利用を開始する際に、前記生体情報と前記身分証情報とのうち、少なくとも前記生体情報を取得する利用時情報取得手段と、前記登録手段によって登録された前記生体情報又は前記身分証情報と、前記利用時情報取得手段によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報とに基づき、各利用者に対して前記サービスの利用を許可するか否かを判定する判定手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の利用者を登録する際の利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係る認証システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図2】本実施形態に係る利用者端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係る申込受付システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る申込内容分析システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
図5】本実施形態に係る利用受付システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
図6】本実施形態に係る申込内容照合システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
図7】本実施形態に係るデータ保持システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
図8】本実施形態に係る人工知能システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
図9】本実施形態に係る機能操作許可システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
図10】本実施形態に係るサービスの利用を申込む際の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図11】本実施形態に係るサービスの利用を申込む際の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図12】本実施形態に係るサービスの利用を開始する際の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図13】本実施形態に係るサービスの利用を開始する際の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
【0013】
<1.認証システムの概略構成>
まず、図1を参照して、本実施形態に係る認証システムの概略構成について説明する。図1は、本実施形態に係る認証システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図1に示す認証システム1は、サービスの利用者(ユーザ)に対して、サービスの利用を許可するか否かの認証を行うためのシステムである。認証システム1は、例えば、利用者に対して対象物を貸し出すサービスにおいて、対象物を利用可能な状態とするための認証を行うために用いられる。サービスの一例として、利用者に対して車両を貸し出すレンタカーサービスやカーシェアリングサービス、利用者に対して会議室、ワークブース、又は倉庫などのスペースを貸し出すレンタルスペースサービスなどがある。以下では、サービスがレンタカーサービスであり、対象物が自動車である例を一例に、本実施形態について説明する。
【0014】
利用者は、メイン利用者(第1の利用者)又はサブ利用者(第2の利用者)である。メイン利用者は、サービスをメインで利用する者である。例えば、メイン利用者は、サービスの申込者(契約者)であり、自動車を運転する者でもある。サブ利用者は、メイン利用者と共にサービスを利用する者である。例えば、サブ利用者は、メイン利用者の同乗者である。サブ利用者のより具体的な例として、パーソナルユースにおける家族やビジネスユースにおける同僚などが挙げられる。以下では、メイン利用者と少なくとも1以上のサブ利用者が利用者に含まれる例を一例に、本実施形態について説明する。
【0015】
サービスにおいて対象物の提供が無人化されている場合、対象物は、利用を申込んだ利用者以外による対象物の利用を防止するため、ロックがかけられた状態(以下、「ロック状態」とも称される)で用意されている。ロック状態は、そのままでは対象物を利用できない状態であり、認証システム1によって遠隔から解除可能な状態であれば、その状態は特に限定されない。例えば、ロック状態は、対象物の機能の操作が制限された状態である。ロック状態の一例として、自動車のドアが施錠された状態、自動車のエンジンがかけられない状態などである。
図1に示すように、認証システム1は、利用者端末10と、申込受付システム20と、申込内容分析システム30と、利用受付システム40と、申込内容照合システム50と、データ保持システム60と、人工知能システム70と、機能操作許可システム80とを有する。
【0016】
(1)利用者端末10
利用者端末10は、利用者がサービスの利用に関する手続きを行うために使用する端末である。利用者端末10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末である。
利用者端末10は、携帯電話網やインターネットなどのネットワークNWを介して、申込受付システム20と、利用受付システム40と通信可能に接続される。
図1には、利用者端末10として、利用者端末10-1と利用者端末10-2とが示されている。以下では、利用者端末10-1がメイン利用者の端末であり、利用者端末10-2がサブ利用者の端末であるものとして説明する。
【0017】
(2)申込受付システム20
申込受付システム20は、利用者からサービス利用の申込みを受け付けるシステムである。申込受付システム20は、例えば、1つ又は複数のサーバ装置(例えば、クラウドサーバ)で構成される。
申込受付システム20は、ネットワークNWを介して、利用者端末10と、申込内容分析システム30と通信可能に接続される。
【0018】
(3)申込内容分析システム30
申込内容分析システム30は、利用者から受け付けた申込の内容を分析するシステムである。申込内容分析システム30は、例えば、1つ又は複数のサーバ装置(例えば、クラウドサーバ)で構成される。
申込内容分析システム30は、ネットワークNWを介して、申込受付システム20と、データ保持システム60と、人工知能システム70と通信可能に接続される。
【0019】
(4)利用受付システム40
利用受付システム40は、利用者からサービスの利用開始を受け付けるシステムである。利用受付システム40は、例えば、1つ又は複数のサーバ装置(例えば、クラウドサーバ)で構成される。
利用受付システム40は、ネットワークNWを介して、利用者端末10と、申込内容照合システム50と通信可能に接続される。
【0020】
(5)申込内容照合システム50
申込内容照合システム50は、利用者から利用開始を受け付けた申込の内容を照合するシステムである。申込内容照合システム50は、例えば、1つ又は複数のサーバ装置(例えば、クラウドサーバ)で構成される。
申込内容照合システム50は、ネットワークNWを介して、利用受付システム40と、データ保持システム60と、人工知能システム70と、機能操作許可システム80と通信可能に接続される。
【0021】
(6)データ保持システム60
データ保持システム60は、利用者の申込みに関する情報(以下、「申込情報」とも称される)を保持するシステムである。データ保持システム60は、例えば、1つ又は複数のサーバ装置(例えば、クラウドサーバ)で構成される。
データ保持システム60は、ネットワークNWを介して、申込内容分析システム30と、申込内容照合システム50と通信可能に接続される。
【0022】
(7)人工知能システム70
人工知能システム70は、人工知能(AI:Artificial Intelligence)によって申込情報を分析するシステムである。人工知能システム70は、例えば、1つ又は複数のサーバ装置(例えば、クラウドサーバ)で構成される。
人工知能システム70は、ネットワークNWを介して、申込内容分析システム30と、申込内容照合システム50と通信可能に接続される。
【0023】
(8)機能操作許可システム80
機能操作許可システム80は、照合結果に応じて対象物の機能操作の許可を与えるシステムである。機能操作許可システム80は、例えば、1つ又は複数のサーバ装置(例えば、クラウドサーバ)で構成される。
機能操作許可システム80は、ネットワークNWを介して、申込内容照合システム50と通信可能に接続される。
【0024】
<2.利用者端末の機能構成>
以上、図1を参照して、本実施形態に係る認証システム1の概略構成について説明した。続いて、図2を参照して、本実施形態に係る利用者端末10の機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係る利用者端末10の機能構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、利用者端末10は、入力部110と、通信部120と、撮像部130と、生体情報取得部140と、記憶部150と、制御部160と、出力部170とを備える。
【0025】
(1)入力部110
入力部110は、利用者による入力を受け付ける機能を有する。入力部110の機能は、例えば、利用者端末10が備えるボタン、タッチパネル、マイクロフォン等によって実現される。
【0026】
利用者は、入力部110を操作して各種情報を入力する。例えば、利用者は、サービスの利用を申込む際に、サービスの利用の申込みに必要な申込情報を入力する。以下、サービスの利用を申込む際に利用者によって入力される申込情報は、「申込時情報」とも称される。申込時情報は、例えば、登録情報と、生体情報と、身分証情報とを含む。登録情報は、例えば、利用者の個人情報(氏名、年齢、住所、電話番号、メールアドレスなど)、予約日時、利用するサービス内容、決済方法などの情報である。生体情報は、例えば、利用者の顔画像である。当該顔画像は、利用者がサービスの利用を申込む際に撮像部130によって撮像された撮像画像である。身分証情報は、利用者の生体情報を有する身分証に関する情報である。身分証情報は、例えば、利用者の顔画像を有する身分証が撮像された撮像画像である。以下では、身分証が運転免許証である例を一例として、本実施形態について説明する。
本実施形態では、メイン利用者は、申込時情報を入力する際に、利用者端末10-1の入力部110を操作して、メイン利用者及びサブ利用者の登録情報と、メイン利用者の生体情報及びサブ利用者の生体情報と、少なくともメイン利用者の身分証情報を入力する。ここでメイン利用者はサブ利用者の身分証情報を併せて入力することもできる。
【0027】
また、利用者は、サービスの利用を開始する際に、サービスの利用の開始に必要な利用に関する情報(以下、「利用情報」とも称される)を入力する。以下、サービスの利用を開始する際に利用者によって入力される利用情報は、「利用時情報」とも称される。利用時情報は、例えば、登録情報と、生体情報と、身分証情報とを含む。利用時情報に含まれる登録情報は、例えば、申込時情報を一意に識別するための識別情報である。一例として、登録情報は、サービスの利用の申込み時に申込単位で発行される申込IDである。利用時情報に含まれる生体情報の顔画像は、利用者がサービスの利用を開始する際に撮像部130によって撮像された撮像画像である。
本実施形態では、メイン利用者は、利用時情報を入力する際に、利用者端末10-1の入力部110を操作して、メイン利用者の生体情報と、メイン利用者の身分証情報を入力する。また、サブ利用者は、利用者端末10-2の入力部110を操作して、サブ利用者の生体情報を入力する。
【0028】
(2)通信部120
通信部120は、各種情報の送受信を行う機能を有する。例えば、通信部120は、ネットワークNWを介して、申込受付システム20及び利用受付システム40と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0029】
(3)撮像部130
撮像部130は、利用者端末10に内蔵された撮像装置(カメラ)である。撮像部130は、入力部110を介した利用者の操作に応じて、利用者の身分証画像や顔画像を撮像する。
【0030】
(4)生体情報取得部140
生体情報取得部140は、利用者の生体情報を取得する機能を有する。生体情報取得部140は、例えば、撮像部130によって撮像された利用者の顔画像を生体情報として取得する。
【0031】
(5)記憶部150
記憶部150は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部150は、例えば、利用者によって入力された申込情報や、撮像部130によって撮像された身分証画像や顔画像などを記憶する。
【0032】
(6)制御部160
制御部160は、利用者端末10の動作全般を制御する機能を有する。例えば、制御部160は、入力部110を介して入力される利用者の操作や、通信部120を介して申込受付システム20や利用受付システム40から受信する情報などに基づき、利用者端末10の動作を制御する。
【0033】
(7)出力部170
出力部170は、各種情報を出力する機能を有する。例えば、出力部170は、通信部120を介して申込受付システム20や利用受付システム40から受信する情報を表示する。
【0034】
<3.申込受付システムの機能構成>
以上、図2を参照して、本実施形態に係る利用者端末10の機能構成について説明した。続いて、図3を参照して、本実施形態に係る申込受付システム20の機能構成について説明する。図3は、本実施形態に係る申込受付システム20の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、申込受付システム20は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを備える。
【0035】
(1)通信部210
通信部210は、各種情報の送受信を行う機能を有する。例えば、通信部210は、ネットワークNWを介して、利用者端末10及び申込内容分析システム30と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0036】
(2)記憶部220
記憶部220は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部220は、例えば、通信部210が利用者端末10又は申込内容分析システム30から受信した情報を記憶する。
【0037】
(3)制御部230
制御部230は、申込受付システム20の動作全般を制御する機能を有する。
図3に示すように、制御部230は、申込時情報取得部231と、選択情報表示部232と、通知表示部233とを備える。
【0038】
(3-1)申込時情報取得部231
申込時情報取得部231は、申込時情報を取得する機能を有する。申込時情報取得部231は、取得した申込時情報を、通信部210を介して申込内容分析システム30へ送信する。
【0039】
例えば、申込時情報取得部231は、メイン利用者が少なくとも1以上のサブ利用者と共に利用するサービスの利用を申込む際に、メイン利用者が有する利用者端末10-1から、申込時情報を取得する。この時、申込時情報取得部231は、メイン利用者の登録情報及びサブ利用者の登録情報と、メイン利用者の生体情報及びサブ利用者の生体情報と、少なくともメイン利用者の身分証情報とを含む申込情報を、申込時情報として取得する。
【0040】
なお、申込時情報取得部231は、メイン利用者の生体情報及びサブ利用者の生体情報として、メイン利用者の顔画像とサブ利用者の顔画像をそれぞれ別の画像として取得してもよいし、1枚の画像として取得してもよい。当該1枚の画像は、例えば、メイン利用者の顔画像とサブ利用者の顔画像とが併せて撮像された撮像画像(即ち集合写真)である。
【0041】
(3-2)選択情報表示部232
選択情報表示部232は、利用者端末10に選択情報を表示させる機能を有する。例えば、選択情報表示部232は、通信部210が申込内容分析システム30から受信した選択情報を、通信部210に利用者端末10へ送信させ、利用者端末10に選択情報を表示させる。
選択情報は、サービスを利用する利用者として登録する者を選択するための情報である。例えば、選択情報は、申込時情報取得部231によって取得された集合写真から抽出された人物の顔画像である。
【0042】
(3-3)通知表示部233
通知表示部233は、利用者端末10に通知を表示させる機能を有する。例えば、通知表示部233は、通信部210が申込内容分析システム30から受信した通知を、通信部210に利用者端末10へ送信させ、利用者端末10に通知を表示させる。申込内容分析システム30から受信する通知は、例えば、エラー通知である。
【0043】
<4.申込内容分析システムの機能構成>
以上、図3を参照して、本実施形態に係る申込受付システム20の機能構成について説明した。続いて、図4を参照して、本実施形態に係る申込内容分析システム30の機能構成について説明する。図4は、本実施形態に係る申込内容分析システム30の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、申込内容分析システム30は、通信部310と、記憶部320と、制御部330とを備える。
【0044】
(1)通信部310
通信部310は、各種情報の送受信を行う機能を有する。例えば、通信部310は、ネットワークNWを介して、申込受付システム20と、データ保持システム60と、人工知能システム70と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0045】
(2)記憶部320
記憶部320は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部320は、例えば、通信部310が申込受付システム20と、データ保持システム60と、人工知能システム70とから受信した情報を記憶する。
【0046】
(3)制御部330
制御部330は、申込内容分析システム30の動作全般を制御する機能を有する。
図4に示すように、制御部330は、登録確認要求部331と、分析要求部332と、利用者選択部333と、適合確認部334と、登録要求部335と、通知部336とを備える。
【0047】
(3-1)登録確認要求部331
登録確認要求部331は、申込情報の登録確認を要求する機能を有する。申込内容分析システム30では、申込受付システム20から受信した申込時情報が、新規登録する情報又は既に登録済みの情報であるかを確認する必要がある。このため、登録確認要求部331は、通信部310を介してデータ保持システム60へ登録確認要求を送信し、データ保持システム60に登録確認を行わせる。この時、登録確認要求には、確認対象となる申込時情報が含まれる。
【0048】
(3-2)分析要求部332
分析要求部332は、生体情報の分析を要求する機能を有する。申込内容分析システム30では、申込受付システム20から受信した申込時情報に含まれる生体情報と、当該申込時情報に含まれる身分証情報が有する生体情報とが、一致するか否かを分析する必要がある。このため、分析要求部332は、通信部310を介して人工知能システム70へ分析要求を送信し、人工知能システム70に分析を行わせる。この時、分析要求には、分析対象となる生体情報と身分証情報とが含まれる。
【0049】
(3-3)利用者選択部333
利用者選択部333は、メイン利用者及びサブ利用者として登録する者を利用者に選択させる機能を有する。例えば、利用者選択部333は、申込受付システム20から受信した申込時情報に集合写真が含まれる場合、当該集合写真から抽出された顔画像を利用者端末10-1に表示させ、表示された顔画像が示す者の中から、メイン利用者又はサブ利用者として登録する者をメイン利用者に選択させる。これにより、メイン利用者は、集合写真にメイン利用者及びサブ利用者以外の人物が写り込んでいた際に、当該人物を選択しないことで登録対象から除外することができる。また逆に、登録しない者を選択することで登録対象から除外するようにしても良い。これらにより、認証システム1が関係のない人物を利用者として誤って登録することを防ぐことができる。
【0050】
(3-4)適合確認部334
適合確認部334は、申込内容が適合するか否かを確認する機能を有する。例えば、適合確認部334は、生体情報の分析が成功したか否かに応じて、申込内容が適合するか否かを判定する。生体情報の分析が成功した場合、即ち、申込時情報に含まれる生体情報と、当該申込時情報に含まれる身分証情報が有する生体情報とが一致した場合、申込内容が適合すると判定する。一方、生体情報の分析が失敗した場合、即ち、申込時情報に含まれる生体情報と、当該申込時情報に含まれる身分証情報が有する生体情報とが不一致であった場合、申込内容が適合しない(非適合)と判定する。
【0051】
(3-5)登録要求部335
登録要求部335は、申込時情報の登録を要求する機能を有する。例えば、申込受付システム20から受信した申込時情報が、新規登録する情報であると判定され、かつ当該申込時情報が適合すると判定されたとする。この場合、登録要求部335は、通信部310を介してデータ保持システム60へ登録要求を送信し、データ保持システム60に申込時情報を登録させる。この時、登録要求には、登録対象となる申込時情報が含まれる。
【0052】
(3-6)通知部336
通知部336は、通知を要求する機能を有する。申込内容分析システム30では、生体情報の分析にて生体情報が一致しなかった場合や、申込時情報の適合確認にて申込時情報が適合しなかった場合などに、入力にエラーがあった旨を示すエラー通知を利用者端末10に表示させる必要がある。このため、通知部336は、通信部310を介して申込受付システム20へエラー通知を送信し、申込受付システム20から利用者端末10にエラー通知を表示させる。
【0053】
<5.利用受付システムの機能構成>
以上、図4を参照して、本実施形態に係る申込内容分析システム30の機能構成について説明した。続いて、図5を参照して、本実施形態に係る利用受付システム40の機能構成について説明する。図5は、本実施形態に係る利用受付システム40の機能構成の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、利用受付システム40は、通信部410と、記憶部420と、制御部430とを備える。
【0054】
(1)通信部410
通信部410は、各種情報の送受信を行う機能を有する。例えば、通信部410は、ネットワークNWを介して、利用者端末10及び申込内容照合システム50と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0055】
(2)記憶部420
記憶部420は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部420は、例えば、通信部410が利用者端末10及び申込内容照合システム50から受信した情報を記憶する。
【0056】
(3)制御部430
制御部430は、利用受付システム40の動作全般を制御する機能を有する。
図5に示すように、制御部430は、利用時情報取得部431と、通知表示部432とを備える。
【0057】
(3-1)利用時情報取得部431
利用時情報取得部431は、利用時情報を取得する機能を有する。利用時情報取得部431は、取得した利用時情報を、通信部410を介して申込内容照合システム50へ送信する。
【0058】
例えば、利用時情報取得部431は、各利用者がサービスの利用を開始する際に、生体情報と身分証情報とのうち、少なくとも生体情報を利用時情報として利用者端末10から取得する。メイン利用者は、自身が有する端末である利用者端末10-1から自身でサービスの利用を開始する操作を行う。この場合、利用時情報取得部431は、利用者端末10-1からメイン利用者の登録情報、生体情報、及び身分証情報をメイン利用者の利用時情報として取得する。
また、サブ利用者は、自身が有する端末である利用者端末10-2から自身でサービスの利用を開始する操作を行う。この場合、利用時情報取得部431は、利用者端末10-2からサブ利用者の登録情報及び生体情報をサブ利用者の利用時情報として取得する。
【0059】
(3-2)通知表示部432
通知表示部432は、利用者端末10に通知を表示させる機能を有する。例えば、通知表示部432は、通信部410が申込内容照合システム50から受信した通知を、通信部410に利用者端末10へ送信させ、利用者端末10に通知を表示させる。申込内容照合システム50から受信する通知は、例えば、エラー通知である。
【0060】
<6.申込内容照合システムの機能構成>
以上、図5を参照して、本実施形態に係る利用受付システム40の機能構成について説明した。続いて、図6を参照して、本実施形態に係る申込内容照合システム50の機能構成について説明する。図6は、本実施形態に係る申込内容照合システム50の機能構成の一例を示すブロック図である。
図6に示すように、申込内容照合システム50は、通信部510と、記憶部520と、制御部530とを備える。
【0061】
(1)通信部510
通信部510は、各種情報の送受信を行う機能を有する。例えば、通信部510は、ネットワークNWを介して、利用受付システム40と、データ保持システム60と、人工知能システム70と、機能操作許可システム80と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0062】
(2)記憶部520
記憶部520は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部520は、例えば、通信部510が利用受付システム40と、データ保持システム60と、人工知能システム70と、機能操作許可システム80とから受信した情報を記憶する。
【0063】
(3)制御部530
制御部530は、申込内容照合システム50の動作全般を制御する機能を有する。
図6に示すように、制御部530は、照合情報取得部531と、照合要求部532と、判定部533と、権限設定部534と、操作許可要求部535と、通知部536とを備える。
【0064】
(3-1)照合情報取得部531
照合情報取得部531は、照合情報を取得する機能を有する。照合情報は、サービスの利用を開始する利用者が、登録されている利用者本人であるか否かを認証するための情報である。具体的に、照合情報は、データ保持システム60に記憶されている申込情報であり、利用受付システム40から受信した利用時情報と対応する申込時情報である。
照合情報取得部531は、通信部510を介してデータ保持システム60へ照合情報要求を送信し、データ保持システム60から照合情報を取得する。当該照合情報要求には、例えば、利用受付システム40から受信した利用時情報に含まれる登録情報(申込ID)が含まれる。
【0065】
(3-2)照合要求部532
照合要求部532は、照合情報と利用時情報との照合を要求する機能を有する。照合要求部532は、通信部510を介して人工知能システム70へ照合要求を送信し、人工知能システム70に照合を行わせる。この時、照合要求には、照合対象となる照合情報と利用時情報とが含まれる。
【0066】
(3-3)判定部533
判定部533は、各利用者に対してサービスの利用を許可するか否かを判定する機能を有する。例えば、判定部533は、データ保持システム60に登録された申込時情報(生体情報又は身分証情報)と、利用時情報取得部431によって取得された利用時情報(生体情報又は身分証情報)とに基づき、各利用者に対してサービスの利用を許可するか否かを判定する。具体的に、判定部533は、登録された申込時情報である照合情報と、利用時情報とに基づく照合の結果に基づき、各利用者に対してサービスの利用を許可するか否かを判定する。照合により申込時情報と利用時情報とが一致し、本人であると確認された場合、判定部533は、各利用者に対してサービスの利用を許可すると判定する。一方、照合により申込時情報と利用時情報とが一致せず、本人でないと確認された場合、判定部533は、各利用者に対してサービスの利用を許可しないと判定する。
【0067】
(3-4)権限設定部534
権限設定部534は、サービスの利用権限を設定する機能を有する。権限設定部534は、メイン利用者及びサブ利用者の各々に対して、生体情報及び身分証情報が登録されている利用者、又は生体情報のみが登録されている利用者のどちらであるかに応じて、サービスの利用可能範囲が異なる権限を設定する。例えば、生体情報及び身分証情報が登録されている利用者には、生体情報のみが登録されている利用者よりも利用可能範囲が広い権限が設定される。以下、利用可能範囲が広い権限は「高次元権限」とも称され、利用可能範囲が狭い権限は「低次元権限」とも称される。
一例として、レンタカーサービスの場合、免許証情報が登録されていない利用者には、自動車のドアを解錠する権限のみ(即ち低次元権限)が設定される。一方、免許証情報も登録されている利用者には、自動車のドアを解錠する権限に加え、自動車のエンジンをかけることもできる権限(即ち高次元権限)も設定される。
【0068】
(3-5)操作許可要求部535
操作許可要求部535は、対象物の操作許可を要求する機能を有する。申込内容照合システム50では、権限設定部534によって設定された権限に応じて対象物を利用可能な状態とする必要がある。このため、操作許可要求部535は、通信部510を介して機能操作許可システム80へ操作許可要求を送信し、機能操作許可システム80に操作許可(対象物を利用可能な状態とする処理)を行わせる。
【0069】
(3-6)通知部536
通知部536は、通知を要求する機能を有する。申込内容照合システム50では、照合にて申込時情報と利用時情報とが一致せず、各利用者に対してサービスの利用を許可しないと判定された場合などに、本人認証にてエラーがあった旨を示すエラー通知を利用者端末10に表示させる必要がある。このため、通知部536は、通信部510を介して利用受付システム40へエラー通知を送信し、利用受付システム40から利用者端末10にエラー通知を表示させる。
また、申込内容照合システム50では、操作許可にて指定された機能のロック状態が解除された場合に、サービスが利用可能となった旨を示す利用可能通知を利用者端末10に表示させる必要がある。このため、通知部536は、通信部510を介して利用受付システム40へ利用可能通知を送信し、利用受付システム40から利用者端末10に利用可能通知を表示させる。
【0070】
<7.データ保持システムの機能構成>
以上、図6を参照して、本実施形態に係る申込内容照合システム50の機能構成について説明した。続いて、図7を参照して、本実施形態に係るデータ保持システム60の機能構成について説明する。図7は、本実施形態に係るデータ保持システム60の機能構成の一例を示すブロック図である。
図7に示すように、データ保持システム60は、通信部610と、記憶部620と、制御部630とを備える。
【0071】
(1)通信部610
通信部610は、各種情報の送受信を行う機能を有する。例えば、通信部610は、ネットワークNWを介して、申込内容分析システム30及び申込内容照合システム50と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0072】
(2)記憶部620
記憶部620は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部620は、例えば、通信部610が申込内容分析システム30及び申込内容照合システム50から受信した情報を記憶する。
【0073】
(3)制御部630
制御部630は、データ保持システム60の動作全般を制御する機能を有する。
図7に示すように、制御部630は、登録確認部631と、登録部632とを備える。
【0074】
(3-1)登録確認部631
登録確認部631は、登録確認を行う機能を有する。例えば、登録確認部631は、通信部610が申込内容分析システム30から登録確認要求を受信した場合に、当該登録確認要求に含まれる申込時情報が、新規登録する情報又は既に登録済みの情報であるかを確認する。このため、登録確認要求部331は、通信部310を介してデータ保持システム60へ登録確認要求を送信し、データ保持システム60に登録確認を行わせる。登録確認後、登録確認部631は、通信部610を介して、登録確認結果を申込内容分析システム30へ送信する。
【0075】
(3-2)登録部632
登録部632は、申込時情報を登録する機能を有する。具体的に、登録部632は、申込時情報取得部231によって取得された申込時情報に含まれる生体情報又は身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する。例えば、利用者がメイン利用者であり、申込時情報に生体情報と身分証情報とが含まれる場合、登録部632は、メイン利用者と、生体情報と、身分証情報とを対応付けて記憶部620に登録する。また、利用者がサブ利用者であり、申込時情報に生体情報のみが含まれる場合、登録部632は、サブ利用者と生体情報とを対応付けて記憶部620に登録する。
なお、申込時情報に含まれる生体情報が集合写真である場合、登録部632は、当該集合写真の中から抽出された人物のうち、利用者によって選択された者を、メイン利用者又はサブ利用者として登録する。
【0076】
<8.人工知能システムの機能構成>
以上、図7を参照して、本実施形態に係るデータ保持システム60の機能構成について説明した。続いて、図8を参照して、本実施形態に係る人工知能システム70の機能構成について説明する。図8は、本実施形態に係る人工知能システム70の機能構成の一例を示すブロック図である。
図8に示すように、人工知能システム70は、通信部710と、記憶部720と、制御部730とを備える。
【0077】
(1)通信部710
通信部710は、各種情報の送受信を行う機能を有する。例えば、通信部710は、ネットワークNWを介して、申込内容分析システム30及び申込内容照合システム50と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0078】
(2)記憶部720
記憶部720は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部720は、例えば、通信部710が申込内容分析システム30及び申込内容照合システム50から受信した情報を記憶する。
【0079】
(3)制御部730
制御部730は、人工知能システム70の動作全般を制御する機能を有する。
図8に示すように、制御部730は、抽出部731と、分析部732、照合部733とを備える。
【0080】
(3-1)抽出部731
抽出部731は、顔画像を抽出する機能を有する。例えば、抽出部731は、生体情報が利用者の顔画像である場合に、撮像画像及び身分証情報から利用者の顔画像を抽出する。利用者がサービスの利用を申込む際には、抽出部731は、分析要求に含まれる生体情報である撮像画像と、身分証情報である撮像画像の各々から、顔画像を抽出する。生体情報が集合写真である場合、抽出部731は、集合写真に写る全ての人物の顔画像を抽出する。
また、利用者がサービスの利用を開始する際には、抽出部731は、照合要求に含まれる生体情報である撮像画像及び身分証情報である撮像画像の各々と、照合情報に含まれる生体情報である撮像画像及び身分証情報である撮像画像の各々とから顔画像を抽出する。
【0081】
(3-2)分析部732
分析部732は、生体情報を分析する機能を有する。例えば、分析部732は、分析要求に含まれていた生体情報である撮像画像と、身分証情報である撮像画像の各々から抽出された顔画像を比較し、各顔画像が一致する人物であるか否かを分析する。
分析後、分析部732は、通信部710を介して、分析結果を申込内容分析システム30へ送信する。なお、生体情報が集合写真である場合、分析部732は、通信部710を介して、集合写真から抽出した全ての顔画像を申込内容分析システム30へ送信する。
【0082】
(3-3)照合部733
照合部733は、生体情報を照合する機能を有する。例えば、照合部733は、照合要求及び照合情報に含まれていた生体情報の撮像画像からそれぞれ抽出された顔画像同士を比較し、各顔画像が一致する人物であるか否かを照合する。
また、照合部733は、照合要求及び照合情報に含まれていた身分証情報である撮像画像からそれぞれ抽出された顔画像同士を比較し、各顔画像が一致する人物であるか否かを照合する。
照合後、照合部733は、通信部710を介して、照合結果を申込内容照合システム50へ送信する。
【0083】
<9.機能操作許可システムの機能構成>
以上、図8を参照して、本実施形態に係る人工知能システム70の機能構成について説明した。続いて、図9を参照して、本実施形態に係る機能操作許可システム80の機能構成について説明する。図9は、本実施形態に係る機能操作許可システム80の機能構成の一例を示すブロック図である。
図9に示すように、機能操作許可システム80は、通信部810と、記憶部820と、制御部830とを備える。
【0084】
(1)通信部810
通信部810は、各種情報の送受信を行う機能を有する。例えば、通信部810は、ネットワークNWを介して、申込内容照合システム50と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0085】
(2)記憶部820
記憶部820は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部820は、例えば、通信部810が申込内容照合システム50から受信した情報を記憶する。
【0086】
(3)制御部830
制御部830は、機能操作許可システム80の動作全般を制御する機能を有する。
図9に示すように、制御部830は、操作許可部831を備える。
【0087】
(3-1)操作許可部831
操作許可部831は、対象物の操作許可を行う機能を有する。例えば、操作許可部831は、申込内容照合システム50の権限設定部534によって設定された権限に応じて、対象物を利用可能な状態とする処理を行う。操作許可後、操作許可部831は、通信部810を介して、許可結果を申込内容照合システム50へ送信する。
一例として、レンタカーサービスの場合、自動車のドアを解錠することのみが可能な低次元権限が設定されている場合、操作許可部831は、自動車のドアのロック状態を解除し、ドアを解錠可能な状態とする。また、自動車のエンジンをかけることもできる高次元権限が設定されている場合、操作許可部831は、自動車のエンジンのロック状態を解除し、エンジンをかけることが可能な状態とする。
【0088】
なお、上述した記憶部150と、記憶部220と、記憶部320と、記憶部420と、記憶部520と、記憶部620と、記憶部720と、記憶部820とは、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、又はこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
また、上述した制御部160と、制御部230と、制御部330と、制御部430と、制御部530と、制御部630と、制御部730と、制御部830とは、例えば、CPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることによって実現される。
【0089】
<10.処理の流れ>
以上、図9を参照して、本実施形態に係る機能操作許可システム80の機能構成について説明した。続いて、図10から図13を参照して、本実施形態に係る処理の流れについて説明する。
【0090】
(1)サービスの利用を申込む際の処理の流れ
図10及び図11を参照して、サービスの利用を申込む際の処理の流れについて説明する。図10及び図11は、本実施形態に係るサービスの利用を申込む際の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図11に示すシーケンス図の処理は、図10に示すシーケンス図の処理の後に続けて実行される。
【0091】
図10に示すように、まず、メイン利用者は、利用者端末10-1に対して、申込時情報を入力する(ステップS101)。例えば、メイン利用者が、利用者端末10-1を操作して、登録情報と、生体情報と、身分証情報とを含む申込情報を申込時情報として入力する。登録情報は、メイン利用者によって入力部110から入力されるメイン利用者とサブ利用者の情報である。生体情報は、撮像部130によって撮像されたメイン利用者とサブ利用者の顔画像である。以下では、申込時情報の生体情報が集合写真である例について説明する。身分証情報は、撮像部130によって身分証が撮像された撮像画像である。
利用者端末10-1の通信部120は、メイン利用者によって入力された申込時情報を申込受付システム20へ送信する(ステップS102)。
【0092】
申込受付システム20の申込時情報取得部231は、通信部210が利用者端末10-1から受信した申込時情報を取得する(ステップS103)。
申込時情報取得部231は、取得した申込時情報を、通信部210を介して申込内容分析システム30へ送信する(ステップS104)。
【0093】
申込内容分析システム30の登録確認要求部331は、申込受付システム20から受信した申込時情報の登録確認を行うために、通信部310を介してデータ保持システム60へ登録確認要求を送信する(ステップS105)。
データ保持システム60の登録確認部631は、通信部610が申込内容分析システム30から受信した登録確認要求に含まれる申込時情報について、登録確認を行う(ステップS106)。登録確認後、登録確認部631は、通信部610を介して、登録確認結果を申込内容分析システム30へ送信する。
【0094】
申込内容分析システム30の分析要求部332は、申込受付システム20から受信した申込時情報に関する生体情報の分析を行うために、通信部310を介して人工知能システム70へ分析要求を送信する(ステップS107)。
人工知能システム70の抽出部731は、通信部710が申込内容分析システム30から受信した分析要求に含まれる生体情報と身分証情報から顔画像を抽出する処理を行う(ステップS108)。
人工知能システム70の分析部732は、抽出された顔画像を比較し、各顔画像が一致する人物であるか否かを分析する処理を行う(ステップS109)。分析後、分析部732は、通信部710を介して、分析結果を申込内容分析システム30へ送信する。
【0095】
続けて、図11に示すように、申込内容分析システム30の利用者選択部333は、通信部310を介して、申込受付システム20へ選択情報を送信する(ステップS201)。当該選択情報は、抽出部731によって集合写真から抽出された複数の人物の顔画像を選択可能に示す情報である。
申込受付システム20の選択情報表示部232は、通信部210が申込内容分析システム30から受信した選択情報を、通信部210に利用者端末10-1へ送信させる(ステップS202)。
利用者端末10-1の出力部170は、通信部120が申込受付システム20から受信した選択情報を表示する(ステップS203)。
【0096】
メイン利用者は、利用者端末10-1に対して、表示された選択情報が示す複数の人物から登録するメイン利用者及びサブ利用者を選択する入力を行う(ステップS204)。
利用者端末10-1の通信部120は、メイン利用者による選択結果を申込受付システム20へ送信する(ステップS205)。
申込受付システム20の通信部210は、利用者端末10-1から受信した選択結果を申込内容分析システム30へ送信する(ステップS206)。
申込内容分析システム30の適合確認部334は、申込内容の適合確認を行う(ステップS207)。
【0097】
申込内容分析システム30の通知部336は、ステップS207までの処理においてエラーが発生したか否かを確認する(ステップS208)。エラーが発生した場合(ステップS208/YES)、処理をステップS209へ進める。一方、エラーが発生しなかった場合(ステップS208/NO)、処理をステップS213へ進める。
【0098】
処理がステップS209へ進んだ場合、通知部336は、通信部310を介して、申込受付システム20へエラー通知を送信する(ステップS209)。
申込受付システム20の通知表示部233は、通信部210が申込内容分析システム30から受信したエラー通知を、通信部210に利用者端末10-1へ送信させる(ステップS210)。
利用者端末10-1の出力部170は、通信部120が申込受付システム20から受信したエラー通知を表示する(ステップS211)。
メイン利用者は、利用者端末10-1に表示されたエラー通知を確認する(ステップS212)。
【0099】
処理がステップS213へ進んだ場合、申込内容分析システム30の登録要求部335は、通信部310を介して、データ保持システム60へ登録要求を送信する(ステップS213)。
データ保持システム60の登録部632は、通信部610が受信した登録要求に含まれる申込時情報を記憶部620に登録する(ステップS214)。
【0100】
(2)サービスの利用を開始する際の処理の流れ
図12及び図13を参照して、サービスの利用を開始する際の処理の流れについて説明する。図12及び図13は、本実施形態に係るサービスの利用を開始する際の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図13に示すシーケンス図の処理は、図12に示すシーケンス図の処理の後に続けて実行される。
【0101】
図12に示すように、まず、利用者は、利用者端末10に対して、利用時情報を入力する(ステップS301)。例えば、メイン利用者は、利用者端末10-1を操作して、登録情報と、生体情報と、身分証情報とを含む利用情報を利用時情報として入力する。また、サブ利用者は、利用者端末10-2を操作して、登録情報と、生体情報とを含む利用情報を利用時情報として入力する。登録情報は、サービスの利用を申込む際に登録した申込情報に対応する申込IDである。生体情報は、撮像部130によって個別に撮像されたメイン利用者又はサブ利用者の顔画像である。身分証情報は、撮像部130によって身分証が撮像された撮像画像である。
利用者端末10の通信部120は、利用者によって入力された利用時情報を利用受付システム40へ送信する(ステップS302)。
【0102】
利用受付システム40の利用時情報取得部431は、通信部410が利用者端末10から受信した利用時情報を取得する(ステップS303)。
利用時情報取得部431は、取得した利用時情報を、通信部410を介して申込内容照合システム50へ送信する(ステップS304)。
【0103】
申込内容照合システム50の照合情報取得部531は、データ保持システム60から照合情報を取得するために、通信部510を介してデータ保持システム60へ照合情報要求を送信する(ステップS305)。
照合情報要求を受信したデータ保持システム60は、照合情報要求に含まれる登録情報(申込ID)に対応する照合情報を記憶部620から取得し、通信部610を介して、照合情報を申込内容照合システム50へ送信する(ステップS306)。
【0104】
申込内容照合システム50の照合要求部532は、通信部510を介して人工知能システム70へ照合要求を送信する(ステップS307)。
人工知能システム70の抽出部731は、通信部710が申込内容照合システム50から受信した照合要求に含まれる生体情報である撮像画像及び身分証情報である撮像画像の各々と、照合情報に含まれる生体情報である撮像画像及び身分証情報である撮像画像の各々とから顔画像を抽出する処理を行う(ステップS308)。
人工知能システム70の照合部733は、抽出された顔画像を比較し、各顔画像が一致する人物であるか否かを照合する処理を行う(ステップS309)。照合後、照合部733は、通信部710を介して、照合結果を申込内容照合システム50へ送信する。
【0105】
続けて、図13に示すように、申込内容照合システム50の判定部533は、照合結果に基づき、各利用者に対してサービスの利用を許可するか否かを判定する(ステップS401)。照合により利用者が本人であると確認された場合、判定部533は、各利用者に対してサービスの利用を許可すると判定する。一方、照合により利用者が本人でないと確認された場合、判定部533は、各利用者に対してサービスの利用を許可しないと判定する。
【0106】
申込内容照合システム50の通知部536は、ステップS401までの処理においてエラーが発生したか否かを確認する(ステップS402)。エラーが発生した場合(ステップS402/YES)、処理をステップS403へ進める。一方、エラーが発生しなかった場合(ステップS402/NO)、処理をステップS407へ進める。
【0107】
処理がステップS402へ進んだ場合、通知部536は、通信部510を介して、利用受付システム40へエラー通知を送信する(ステップS403)。
利用受付システム40の通知表示部432は、通信部410が申込内容照合システム50から受信したエラー通知を、通信部410に利用者端末10へ送信させる(ステップS404)。
利用者端末10の出力部170は、通信部120が利用受付システム40から受信したエラー通知を表示する(ステップS405)。
利用者は、利用者端末10に表示されたエラー通知を確認する(ステップS406)。
【0108】
処理がステップS407へ進んだ場合、申込内容照合システム50の権限設定部534は、サービスの利用権限を設定する(ステップS407)。
申込内容照合システム50の操作許可要求部535は、権限設定部534によって設定された権限に応じて対象物を利用可能な状態とするため、通信部510を介して機能操作許可システム80へ操作許可要求を送信する(ステップS408)。
機能操作許可システム80の操作許可部831は、申込内容照合システム50の権限設定部534によって設定された権限に応じて、対象物を利用可能な状態とする操作許可を行う(ステップS409)。操作許可後、操作許可部831は、通信部810を介して、許可結果を申込内容照合システム50へ送信する。
【0109】
申込内容照合システム50の通信部510は、機能操作許可システム80から受信した許可結果を利用受付システム40へ送信する(ステップS410)。
利用受付システム40の通信部410は、申込内容照合システム50から受信した許可結果を利用者端末10へ送信する(ステップS411)。
利用者端末10の出力部170は、通信部120が利用受付システム40から受信した許可結果を表示する(ステップS412)。
利用者は、利用者端末10に表示された許可結果を確認する(ステップS413)。
【0110】
以上説明したように、本実施形態に係る認証システム1は、メイン利用者(第1の利用者)が少なくとも1以上のサブ利用者(第2の利用者)と共に利用するサービスの利用を申込む際に、メイン利用者が有する利用者端末10-1から、メイン利用者の生体情報及びサブ利用者の生体情報と、少なくともメイン利用者の生体情報を有する身分証に関する身分証情報とを取得する申込時情報取得部231と、申込時情報取得部231によって取得された生体情報又は身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する登録部632と、各利用者がサービスの利用を開始する際に、生体情報と身分証情報とのうち、少なくとも生体情報を取得する利用時情報取得部431と、登録部632によって登録された生体情報又は身分証情報と、利用時情報取得部431によって取得された生体情報又は身分証情報とに基づき、各利用者に対してサービスの利用を許可するか否かを判定する判定部533と、を備える。
【0111】
かかる構成により、メイン利用者と少なくとも1以上のサブ利用者の双方をサービス利用前に登録する際に、それぞれの利用者が個別で利用者端末10を用意して必要な情報の入力を行うのではなく、代表となる利用者の利用者端末10のみを用いて、まとめて各利用者を登録することができる。これにより、メイン利用者が申込みを行う場合には、メイン利用者のみが会員登録をすればよく、サブ利用者の各々が会員登録をする手間を省くことができる。
よって、本実施形態に係る認証システム1は、複数の利用者を登録する際の利便性を向上することを可能とする。
【0112】
また、本実施形態に係る認証システム1では、利用者がサービスの利用を申込む際に申込時情報取得部231によって取得され登録部632によって登録された生体情報及び身分証情報と、利用者がサービスの利用を開始する際に利用時情報取得部431によって取得される生体情報又は身分証情報とに基づき、判定部533によって利用申込時の利用者と利用開始時の利用者とが同一人物であると判定された場合にサービスの利用が許可される。
かかる構成により、サービスを利用するための手続きをオンラインで実施する場合に、貸出時の各種確認における不正の発生を低減することができる。これにより、オンライン上での申込者とは異なる第三者や同乗者が自動車を運転すること(また貸し)や運転免許証非所持の利用者が自動車を運転することなどを防止することができる。
【0113】
また、本実施形態に係る認証システム1では、申込時情報取得部231が、メイン利用者が有する利用者端末10-1から、メイン利用者の生体情報とサブ利用者の生体情報とが併せて撮像された撮像画像(集合写真)を生体情報として取得する。
かかる構成により、メイン利用者とサブ利用者とを一度の撮影でまとめて登録することができ、複数の利用者を登録する際の手間を低減することができる。
【0114】
また、本実施形態に係る認証システム1では、権限設定部534が、メイン利用者及びサブ利用者の各々に対して、生体情報及び身分証情報が登録されている利用者、又は生体情報のみが登録されている利用者のどちらであるかに応じて、サービスの利用可能範囲が異なる権限を設定する。
かかる構成により、例えば、レンタカーサービスにおいて、身分証情報として運転免許証を登録している利用者には運転可能な権限を与えることができ、運転免許証を登録していない利用者には運転可能な権限を与えないことができる。これにより、運転免許証非所持の利用者が自動車を運転することを防止することができる。
【0115】
また、本実施形態に係る認証システム1では、利用者選択部333が、撮像画像(集合写真)から抽出された顔画像を利用者端末10に表示させ、表示された顔画像が示す者の中から、メイン利用者又はサブ利用者として登録する者を利用者に選択させる。また、登録部632が、利用者によって選択された者をメイン利用者又はサブ利用者として登録する。
かかる構成により、例えば利用者が集合写真を屋外などで撮影し、背後に無関係な人物が写り込んでいた場合に、利用者又はサブ利用者が利用者端末上で当該人物を選択的に排除することができる。これにより、無関係な人物を利用者として登録することを防止し、無関係な人物によって不正にサービスを利用されることも防止することができる。
【0116】
<11.変形例>
以上、本発明の実施形態について説明した。続いて、本発明の実施形態の変形例について説明する。なお、以下に説明する各変形例は、単独で本発明の実施形態に適用されてもよいし、組み合わせで本発明の実施形態に適用されてもよい。また、各変形例は、本発明の実施形態で説明した構成に代えて適用されてもよいし、本発明の実施形態で説明した構成に対して追加的に適用されてもよい。
【0117】
上述した実施形態では、申込受付システム20と、申込内容分析システム30と、利用受付システム40と、申込内容照合システム50と、データ保持システム60と、人工知能システム70と、機能操作許可システム80とがそれぞれ独立したシステムである例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、いくつかのシステムを1つのシステムに統合してもよいし、全てのシステムを1つのシステムに統合してもよい。
【0118】
また、上述した実施形態では、生体情報として顔画像が取得される例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、生体情報は、虹彩、指紋、掌紋、静脈、音声などの情報であってもよい。これらの生体情報は、例えば、取得する生体情報に応じた生体センサによって取得される。この場合、身分証は、生体情報を保持可能な構成を有する。例えば、身分証は、IC(Integrated Circuit)チップを有し、当該ICチップに生体情報が保持される。ICチップに保持された生体情報は例えばNFC(Near Field Communication)規格に準拠した携帯端末を用いることで読み取ることができる。
【0119】
また、上述の実施形態では、生体情報が集合写真である場合に、抽出部731によって集合写真から抽出された顔画像の中から登録する人物を利用者に選択させる例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、登録部632が、抽出部731によって集合写真から抽出された顔画像が示す者のうち、メイン利用者の身分証情報から抽出された顔画像と一致する者をメイン利用者として登録し、一致しない者をサブ利用者として登録してもよい。
かかる構成により、利用者が集合写真から登録する人物を選択する手間を省くことができ、複数の利用者を登録する際の手間を低減することができる。
【0120】
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、上述した実施形態における認証システム1の一部又は全部の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0121】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0122】
1…認証システム、10…利用者端末、10…利用者端末、20…申込受付システム、30…申込内容分析システム、40…利用受付システム、50…申込内容照合システム、60…データ保持システム、70…人工知能システム、80…機能操作許可システム、110…入力部、120…通信部、130…撮像部、140…生体情報取得部、150…記憶部、160…制御部、170…出力部、210…通信部、220…記憶部、230…制御部、231…申込時情報取得部、232…選択情報表示部、233…通知表示部、310…通信部、320…記憶部、330…制御部、331…登録確認要求部、332…分析要求部、333…利用者選択部、334…適合確認部、335…登録要求部、336…通知部、410…通信部、420…記憶部、430…制御部、431…利用時情報取得部、432…通知表示部、510…通信部、520…記憶部、530…制御部、531…照合情報取得部、532…照合要求部、533…判定部、534…権限設定部、535…操作許可要求部、536…通知部、610…通信部、620…記憶部、630…制御部、631…登録確認部、632…登録部、710…通信部、720…記憶部、730…制御部、731…抽出部、732…分析部、733…照合部、810…通信部、820…記憶部、830…制御部、831…操作許可部、NW…ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2022-11-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の利用者が少なくとも1以上の第2の利用者と共に利用するサービスの利用を申込む際に、前記第1の利用者が有する利用者端末から、前記第1の利用者の生体情報及び前記第2の利用者の生体情報を取得し、利用者の生体情報を有する前記利用者の身分証に関する身分証情報として、少なくとも前記第1の利用者の前記身分証情報を取得する申込時情報取得部と、
申込時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する登録部と、
各利用者が前記サービスの利用を開始する際に、前記生体情報と前記身分証情報とのうち、少なくとも前記生体情報を取得する利用時情報取得部と、
前記登録部によって登録された前記生体情報又は前記身分証情報と、前記利用時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報とに基づき、各利用者に対して前記サービスの利用を許可するか否かを判定する判定部と、
前記第1の利用者及び前記第2の利用者の各々に対して、前記生体情報及び前記身分証情報が登録されている利用者、又は前記生体情報のみが登録されている利用者のどちらであるかに応じて、前記サービスの利用可能範囲が異なる権限を設定する権限設定部と、
を備える認証システム。
【請求項2】
前記申込時情報取得部は、前記第1の利用者が有する前記利用者端末から、前記第1の利用者の生体情報と前記第2の利用者の生体情報とが併せて撮像された撮像画像を前記生体情報として取得する、
請求項1に記載の認証システム。
【請求項3】
前記利用時情報取得部は、前記第1の利用者が有する前記利用者端末から、前記第1の利用者の登録情報、生体情報、及び身分証情報を取得し、前記第2の利用者が有する利用者端末から、前記第2の利用者の登録情報及び生体情報を取得する、
請求項1に記載の認証システム。
【請求項4】
前記生体情報が前記利用者の顔画像である場合に、前記撮像画像及び前記身分証情報から前記利用者の顔画像を抽出する抽出部、
をさらに備え、
前記登録部は、前記撮像画像から抽出された顔画像が示す者のうち、前記第1の利用者の身分証情報から抽出された顔画像と一致する者を前記第1の利用者として登録し、一致しない者を前記第2の利用者として登録する、
請求項2に記載の認証システム。
【請求項5】
前記生体情報が前記利用者の顔画像である場合に、前記撮像画像及び前記身分証情報から前記利用者の顔画像を抽出する抽出部と、
前記撮像画像から抽出された顔画像を前記利用者端末に表示させ、表示された顔画像が示す者の中から、前記第1の利用者又は前記第2の利用者として登録する者を前記利用者に選択させる利用者選択部
をさらに備え、
前記登録部は、前記利用者によって選択された者を、前記第1の利用者又は前記第2の利用者として登録する、
請求項に記載の認証システム。
【請求項6】
申込時情報取得部が、第1の利用者が少なくとも1以上の第2の利用者と共に利用するサービスの利用を申込む際に、前記第1の利用者が有する利用者端末から、前記第1の利用者の生体情報及び前記第2の利用者の生体情報を取得し、利用者の生体情報を有する前記利用者の身分証に関する身分証情報として、少なくとも前記第1の利用者の前記身分証情報を取得する申込時情報取得過程と、
登録部が、申込時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する登録過程と、
利用時情報取得部が、各利用者が前記サービスの利用を開始する際に、前記生体情報と前記身分証情報とのうち、少なくとも前記生体情報を取得する利用時情報取得過程と、
判定部が、前記登録部によって登録された前記生体情報又は前記身分証情報と、前記利用時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報とに基づき、各利用者に対して前記サービスの利用を許可するか否かを判定する判定過程と、
権限設定部が、前記第1の利用者及び前記第2の利用者の各々に対して、前記生体情報及び前記身分証情報が登録されている利用者、又は前記生体情報のみが登録されている利用者のどちらであるかに応じて、前記サービスの利用可能範囲が異なる権限を設定する権限設定過程と、
を含む認証方法。
【請求項7】
コンピュータを、
第1の利用者が少なくとも1以上の第2の利用者と共に利用するサービスの利用を申込む際に、前記第1の利用者が有する利用者端末から、前記第1の利用者の生体情報及び前記第2の利用者の生体情報を取得し、利用者の生体情報を有する前記利用者の身分証に関する身分証情報として、少なくとも前記第1の利用者の前記身分証情報を取得する申込時情報取得手段と、
申込時情報取得手段によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する登録手段と、
各利用者が前記サービスの利用を開始する際に、前記生体情報と前記身分証情報とのうち、少なくとも前記生体情報を取得する利用時情報取得手段と、
前記登録手段によって登録された前記生体情報又は前記身分証情報と、前記利用時情報取得手段によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報とに基づき、各利用者に対して前記サービスの利用を許可するか否かを判定する判定手段と、
前記第1の利用者及び前記第2の利用者の各々に対して、前記生体情報及び前記身分証情報が登録されている利用者、又は前記生体情報のみが登録されている利用者のどちらであるかに応じて、前記サービスの利用可能範囲が異なる権限を設定する権限設定手段と、
として機能させるためのプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係る認証システムは、第1の利用者が少なくとも1以上の第2の利用者と共に利用するサービスの利用を申込む際に、前記第1の利用者が有する利用者端末から、前記第1の利用者の生体情報及び前記第2の利用者の生体情報を取得し、利用者の生体情報を有する前記利用者の身分証に関する身分証情報として、少なくとも前記第1の利用者の前記身分証情報を取得する申込時情報取得部と、申込時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する登録部と、各利用者が前記サービスの利用を開始する際に、前記生体情報と前記身分証情報とのうち、少なくとも前記生体情報を取得する利用時情報取得部と、前記登録部によって登録された前記生体情報又は前記身分証情報と、前記利用時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報とに基づき、各利用者に対して前記サービスの利用を許可するか否かを判定する判定部と、前記第1の利用者及び前記第2の利用者の各々に対して、前記生体情報及び前記身分証情報が登録されている利用者、又は前記生体情報のみが登録されている利用者のどちらであるかに応じて、前記サービスの利用可能範囲が異なる権限を設定する権限設定部と、を備える。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明の一態様に係る認証方法は、申込時情報取得部が、第1の利用者が少なくとも1以上の第2の利用者と共に利用するサービスの利用を申込む際に、前記第1の利用者が有する利用者端末から、前記第1の利用者の生体情報及び前記第2の利用者の生体情報を取得し、利用者の生体情報を有する前記利用者の身分証に関する身分証情報として、少なくとも前記第1の利用者の前記身分証情報を取得する申込時情報取得過程と、登録部が、申込時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する登録過程と、利用時情報取得部が、各利用者が前記サービスの利用を開始する際に、前記生体情報と前記身分証情報とのうち、少なくとも前記生体情報を取得する利用時情報取得過程と、判定部が、前記登録部によって登録された前記生体情報又は前記身分証情報と、前記利用時情報取得部によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報とに基づき、各利用者に対して前記サービスの利用を許可するか否かを判定する判定過程と、権限設定部が、前記第1の利用者及び前記第2の利用者の各々に対して、前記生体情報及び前記身分証情報が登録されている利用者、又は前記生体情報のみが登録されている利用者のどちらであるかに応じて、前記サービスの利用可能範囲が異なる権限を設定する権限設定過程と、を含む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、第1の利用者が少なくとも1以上の第2の利用者と共に利用するサービスの利用を申込む際に、前記第1の利用者が有する利用者端末から、前記第1の利用者の生体情報及び前記第2の利用者の生体情報を取得し、利用者の生体情報を有する前記利用者の身分証に関する身分証情報として、少なくとも前記第1の利用者の前記身分証情報を取得する申込時情報取得手段と、申込時情報取得手段によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報を利用者ごとに対応付けて登録する登録手段と、各利用者が前記サービスの利用を開始する際に、前記生体情報と前記身分証情報とのうち、少なくとも前記生体情報を取得する利用時情報取得手段と、前記登録手段によって登録された前記生体情報又は前記身分証情報と、前記利用時情報取得手段によって取得された前記生体情報又は前記身分証情報とに基づき、各利用者に対して前記サービスの利用を許可するか否かを判定する判定手段と、前記第1の利用者及び前記第2の利用者の各々に対して、前記生体情報及び前記身分証情報が登録されている利用者、又は前記生体情報のみが登録されている利用者のどちらであるかに応じて、前記サービスの利用可能範囲が異なる権限を設定する権限設定手段と、として機能させる。