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特開2024-130264接合構造体および接合構造体の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130264
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】接合構造体および接合構造体の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 65/16 20060101AFI20240920BHJP
   B32B 15/08 20060101ALI20240920BHJP
   B23K 26/352 20140101ALI20240920BHJP
【FI】
B29C65/16
B32B15/08 A
B23K26/352
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023039891
(22)【出願日】2023-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155712
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 尚
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 大輔
【テーマコード(参考)】
4E168
4F100
4F211
【Fターム(参考)】
4E168AB01
4E168DA23
4E168DA24
4E168DA25
4E168DA26
4E168DA28
4E168DA43
4E168JA02
4F100AB01A
4F100AK01B
4F100BA02
4F100DA03B
4F100DD01A
4F100EJ17
4F100EJ42
4F100EJ52
4F100JB16B
4F211AA04
4F211AA11
4F211AA13
4F211AA15
4F211AA16
4F211AA17
4F211AA21
4F211AA24
4F211AA28
4F211AA29
4F211AA34
4F211AA40
4F211AD03
4F211AF01
4F211AG07
4F211AH33
4F211AR02
4F211AR07
4F211AR08
4F211AR12
4F211TA01
4F211TC08
4F211TD11
4F211TH24
4F211TN27
4F211TQ01
4F211TW06
(57)【要約】
【課題】金属部材である箱体の寸法公差を十分に吸収できる接合構造体を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る接合構造体(100)は、開口(11)を形成する開口縁部面(12)を備える金属製の箱体(1)と、前記開口縁部面と接合する樹脂製の蓋体(2)と、を備え、前記開口縁部面は、寸法公差の範囲で、場所によって前記蓋体の下面(21)までの距離に誤差が生じており、前記開口縁部面の開口内側に位置する前記箱体の壁面と、前記蓋体の下面とが接触する位置での、前記開口縁部面と前記蓋体の下面との距離の最大値が、0.2mm以上である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を形成する開口縁部面を備える金属製の箱体と、
前記開口縁部面と接合して前記箱体の前記開口を密閉する樹脂製の蓋体と、を備え、
前記開口縁部面は、寸法公差の範囲で、場所によって前記蓋体の下面までの距離に誤差が生じており、
前記開口縁部面の開口内側に位置する前記箱体の壁面と、前記蓋体の下面とが接触する位置での、前記開口縁部面と前記蓋体の下面との距離の最大値が、0.2mm以上である、接合構造体。
【請求項2】
前記開口縁部面に、凹凸表面加工が施されている、請求項1に記載の接合構造体。
【請求項3】
前記開口縁部面に、前記凹凸表面加工として、レーザ照射による複数の穿孔部が形成されている、請求項2に記載の接合構造体。
【請求項4】
開口を形成する開口縁部面を備える金属製の箱体と、
前記開口縁部面と接合して前記箱体の前記開口を密閉する樹脂製の蓋体と、を備え、
前記開口縁部面は、寸法公差の範囲で、場所によって前記蓋体の下面までの距離に誤差が生じている、接合構造体の製造方法であって、
前記開口縁部面に凹凸表面加工を施す凹凸表面加工ステップと、
第1圧力により前記蓋体を前記開口縁部面に押圧した状態で、前記開口縁部面を加熱させることにより、前記開口縁部面に接触する前記蓋体を溶融させて、前記蓋体に含まれる樹脂を前記凹凸表面加工に充填させる充填ステップと、
前記第1圧力より低い第2圧力により前記蓋体を前記開口縁部面に押圧した状態で、前記開口縁部面を加熱させることにより、前記箱体および前記蓋体の歪を除去する歪除去ステップと、を含み、
前記充填ステップにおいて、前記開口縁部面の開口内側に位置する前記箱体の壁面と、前記蓋体の下面とが接触する位置での、前記開口縁部面と前記蓋体の下面との距離の最大値が、0.2mm以上となるように、前記蓋体を前記開口縁部面に押圧する、接合構造体の製造方法。
【請求項5】
前記第1圧力は、1.6~7.0MPaであり、前記第2圧力は0.5~2.0MPaである、請求項4に記載の接合構造体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接合構造体および接合構造体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、樹脂部材同士または金属部材と樹脂部材とを入熱により接合する接合技術が知られている。例えば、特許文献1には、レーザを溶着予定領域に沿って照射することにより、樹脂部材同士を溶着予定領域に沿って溶着する方法が開示されている。
【0003】
このような接合技術において、樹脂部材に圧力をかけ、樹脂部材を他の樹脂部材または金属部材に十分に密着させて、樹脂部材を溶融させることにより、接合構造体の密着性を向上させる方法が知られている。特許文献2には、金属部材と樹脂部材とを重ね合わせ、熱および圧力を付与し、樹脂部材を軟化および溶融させた後、固化させて金属部材と樹脂部材とを接合する熱圧式接合方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-024987号公報
【特許文献2】特開2021-154574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の接合技術は、例えば、金属部材である箱体を、当該箱体の開口を覆う樹脂部材により密閉する密閉構造において適用され得る。この場合、樹脂部材は、箱体の表面に接合され、蓋体を形成する。
【0006】
しかしながら、上述の密閉構造において、金属部材である箱体の表面は、製造方法(例えば、鋳型による箱体の成型)に起因して、上下方向に波打った形状を有し得る。金属部材である箱体と樹脂部材との接合の際には、このような寸法公差に対して何らかの対処が要求される。
【0007】
本発明の一態様は、金属部材である箱体の寸法公差を十分に吸収できる接合構造体を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る接合構造体は、開口を形成する開口縁部面を備える金属製の箱体と、前記開口縁部面と接合して前記箱体の前記開口を密閉する樹脂製の蓋体と、を備え、前記開口縁部面は、寸法公差の範囲で、場所によって前記蓋体の下面までの距離に誤差が生じており、前記開口縁部面の開口内側に位置する前記箱体の壁面と、前記蓋体の下面とが接触する位置での、前記開口縁部面と前記蓋体の下面との距離の最大値が、0.2mm以上である。
【0009】
上記の構成によれば、寸法公差が多くとも0.2mmである箱体において、蓋体は、箱体の製造上のばらつきに関わらず、開口縁部面を隙間なく確実に覆うことができる。すなわち、蓋体は、箱体の寸法公差を十分に吸収できる。
【0010】
また、前記開口縁部面に、凹凸表面加工が施されていてもよい。また、前記開口縁部面に、前記凹凸表面加工として、レーザ照射による複数の穿孔部が形成されていてもよい。
【0011】
上記の構成によれば、アンカー効果により箱体と蓋体との接合を強固にすることができる。
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る接合構造体の製造方法は、開口を形成する開口縁部面を備える金属製の箱体と、前記開口縁部面と接合して前記箱体の前記開口を密閉する樹脂製の蓋体と、を備え、前記開口縁部面は、寸法公差の範囲で、場所によって前記蓋体の下面までの距離に誤差が生じている、接合構造体の製造方法であって、前記開口縁部面に凹凸表面加工を施す凹凸表面加工ステップと、第1圧力により前記蓋体を前記開口縁部面に押圧した状態で、前記開口縁部面を加熱させることにより、前記開口縁部面に接触する前記蓋体を溶融させて、前記蓋体に含まれる樹脂を前記凹凸表面加工に充填させる充填ステップと、前記第1圧力より低い第2圧力により前記蓋体を前記開口縁部面に押圧した状態で、前記開口縁部面を加熱させることにより、前記箱体および前記蓋体の歪を除去する歪除去ステップと、を含み、前記充填ステップにおいて、前記開口縁部面の開口内側に位置する前記箱体の壁面と、前記蓋体の下面とが接触する位置での、前記開口縁部面と前記蓋体の下面との距離の最大値が、0.2mm以上となるように、前記蓋体を前記開口縁部面に押圧する。
【0013】
上記の構成によれば、充填ステップの後に歪除去ステップを行っている。すなわち、充填ステップの後に、充填ステップよりも加圧力を低くし、開口縁部面を加熱するアニール処理を箱体および蓋体に対して施している。これにより、充填ステップにおいて接合構造体の密着性を向上させつつ、歪除去ステップにおいて接合構造体の耐熱衝撃性を向上させることができる。すなわち、密着性向上および耐熱衝撃性向上の両立を実現している。
【0014】
そのため、本実施形態に係る接合構造体の製造方法により、従来技術では密着性および耐熱衝撃性の観点から実現し得なかった、上記接合構造体を実現できる。したがって、多くとも0.2mmである箱体の寸法公差を蓋体が十分に吸収できるように、蓋体を箱体に接合できる。
【0015】
また、前記第1圧力は、1.6~7.0MPaであり、前記第2圧力は0.5~2.0MPaである。
【0016】
上記の構成によれば、接合構造体の密着性および耐熱衝撃性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一態様によれば、金属部材である箱体の寸法公差を十分に吸収できる接合構造体を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態1に係る接合構造体の一例を示す斜視図である。
図2】上記接合構造体の断面図である。
図3】上記接合構造体の断面図の部分拡大図である。
図4】上記接合構造体を製造するための製造装置の一例を示す概略断面図である。
図5】上記接合構造体の製造方法の一例を示すフローチャートである。
図6】上記製造方法における、樹脂が複数の穿孔部に充填される様子を示す模式図である。
図7】蓋体の沈み込み量を示す上記接合構造体の断面図の部分拡大図である。
図8】上記接合構造体の製造条件を決定する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一側面に係る実施形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
【0020】
〔実施形態1〕
§1 適用例
まず、図1および図2を用いて、本発明の一態様に係る接合構造体の概要を説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る接合構造体100の一例を示す斜視図である。図2は、接合構造体100の断面図である。
【0021】
図1図2に示すように、接合構造体100は、金属製の箱体1と、樹脂製の蓋体2とを備える。箱体1は、開口11を形成する開口縁部面12を備える。開口縁部面12は、寸法公差Δの範囲で、場所によって蓋体2の下面21までの距離に誤差が生じている。蓋体2は、開口縁部面12と接合して箱体1の開口11を密閉する。
【0022】
ここで、開口縁部面12の開口内側に位置する箱体1の壁面15と、蓋体2の下面21とが接触する位置での、開口縁部面12と蓋体2の下面21との距離の最大値(沈み込み量H)は、0.2mm以上である。このような構成によれば、寸法公差Δが多くとも0.2mmである箱体1において、蓋体2は、箱体1の製造上のばらつきに関わらず、開口縁部面12を隙間なく確実に覆うことができる。すなわち、蓋体2は、箱体1の寸法公差を十分に吸収できる。
【0023】
なお、従来技術では、密着性および耐熱衝撃性の観点から蓋体2の沈み込み量Hを0.2mm以上とすることはできなかった。本実施形態では、詳細は後述するが、箱体1と蓋体2とを接合した後、アニール処理を実施している。これにより、沈み込み量Hを0.2mm以上とした接合構造体100において、密着性向上および耐熱衝撃性向上の両立を実現している。
【0024】
§2 構成例
(1.接合構造体の概略構成)
図1図2に示すように、接合構造体100は、金属製の箱体1と、樹脂製の蓋体2とを備える。接合構造体100において、金属製の箱体1と、樹脂製の蓋体2とが接合されている。以下、箱体1の開口11が形成されている側を上側、その逆側を下側として説明する。
【0025】
箱体1は、その上端において、開口11を形成する開口縁部面12と、開口縁部面12の開口外側にある外縁部面13とを備える。外縁部面13は、開口縁部面12より下方にある。開口縁部面12と外縁部面13とは段差面14により接続されている。箱体1は、開口縁部面12と、段差面14と、開口縁部面12の開口内側に位置する箱体1の壁面15と、から形成される外縁凸部16を有する。
【0026】
箱体1は、金属材料から成型される。金属材料の一例としては、鉄系金属、ステンレス系金属、銅系金属、アルミ系金属、マグネシウム系金属、および、それらの合金が挙げられる。また、金属材料は、金属成型体であってもよく、亜鉛ダイカスト、アルミダイカスト、粉末冶金などであってもよい。
【0027】
蓋体2は、開口縁部面12と接合して箱体1の開口11を密閉する部材である。図2に示すように、蓋体2は、開口11において、開口縁部面12よりも下方に沈み込んでいる。以下、開口11における蓋体2の下端を、蓋体2の下面21と称する。蓋体2の下面21は、箱体1の底面と平行である。図2に示す一例では、外縁部面13の上方においても、蓋体2は、開口縁部面12よりも下方に沈み込んでいる。
【0028】
蓋体2は、外縁凸部16と嵌合する嵌合凹部22を備える。接合構造体100において、外縁凸部16は、嵌合凹部22に嵌合され、所定の接合方法により嵌合凹部22と接合する。このような構造により、蓋体2は、箱体1の開口11を密閉する。嵌合凹部22の形成方法、および、外縁凸部16と嵌合凹部22との接合方法については、図5を参照し後述する。
【0029】
蓋体2は、例えば熱可塑性樹脂である。熱可塑性樹脂の一例としては、PVC(ポリ塩化ビニル)、PS(ポリスチレン)、AS(アクリロニトリル・スチレン共重合体)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)、m-PPE(変性ポリフェニレンエーテル)、PA6(ポリアミド6)、PA66(ポリアミド66)、POM(ポリアセタール)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PSF(ポリサルホン)、PAR(ポリアリレート)、PEI(ポリエーテルイミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PES(ポリエーテルサルホン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PAI(ポリアミドイミド)、LCP(液晶ポリマー)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、および、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)が挙げられる。また、前記熱可塑性樹脂は、TPE(熱可塑性エラストマ)であってもよく、TPEの一例としては、TPO(オレフィン系)、TPS(スチレン系)、TPEE(エステル系)、TPU(ウレタン系)、TPA(ナイロン系)、および、TPVC(塩化ビニル系)が挙げられる。
【0030】
(2.寸法誤差および沈み込み量)
開口縁部面12は、寸法公差の範囲で、場所によって蓋体2の下面21までの距離に誤差が生じている。寸法公差とは、開口縁部面12上の各部における、箱体1の底面までの距離が取り得る値の範囲のことである。
【0031】
開口縁部面12上の各部における、箱体1の底面までの距離を距離Dと称する。開口縁部面12は、箱体1の成型に起因して、上下方向に波打った形状を有する。そのため、開口縁部面12は、場所によって距離Dに誤差が生じている。距離Dの誤差は、この寸法公差Δの範囲内である。また、開口縁部面12上の各部における、蓋体2の下面21までの距離を距離D´と称する。このとき、蓋体2の下面21は、箱体1の底面と平行であるため、距離D´の誤差は距離Dの誤差に等しい。そのため、距離D´の誤差も、この寸法公差Δの範囲内であるといえる。
【0032】
開口縁部面12が備え得る、距離Dの(寸法公差の範囲における)最大寸法D1を有する領域を最大部12aと称する。同様に、開口縁部面12が備え得る、距離Dの(寸法公差の範囲における)最小寸法D2を有する領域を最小部12bと称する。このとき、箱体1の開口縁部面12における寸法公差Δは、Δ=D1-D2と表される。なお、図2に示す一例では、説明のため、開口縁部面12が上述の最大部12aおよび最小部12bを備えている(すなわち、距離Dの誤差が最大である)場合を示している。開口縁部面12は、上述の最大部12aおよび/または最小部12bを備えていなくてもよい。
【0033】
また、箱体1の壁面15と、蓋体2の下面21とが接触する位置での、開口縁部面12と蓋体2の下面21との距離(距離D´)の最大値は、0.2mm以上である。以下、箱体1の壁面15と、蓋体2の下面21とが接触する位置での、距離D´の最大値のことを、蓋体2が箱体1にどれだけ沈み込んでいるかを示す値として、沈み込み量Hと称する。すなわち、沈み込み量Hは、0.2mm以上である。
【0034】
沈み込み量Hを0.2mm以上とすることにより、距離Dの寸法公差Δが多くとも0.2mmである箱体1において、蓋体2は、箱体1の製造上のばらつきに関わらず、開口縁部面12を隙間なく確実に覆うことができる。すなわち、蓋体2は、箱体1の寸法公差を十分に吸収できる。
【0035】
このような接合構造体100は、例えば、寸法が数cmのオーダーである光電センサを製造するために、金属筐体(箱体1)と樹脂カバー(蓋体2)とを接合するような場面に適用可能である。当該光電センサにおいて、距離Dの寸法公差Δは、多くとも0.2mmである。
【0036】
沈み込み量Hは、距離Dの寸法公差Δに合わせて設定してもよい。図2に示す一例では、距離Dの寸法公差Δが0.2mm程度である箱体1に対して、蓋体2の沈み込み量Hを0.2mm程度に設定している。すなわち、沈み込み量Hを距離Dの寸法公差Δと略等しく設定している。このような構成によれば、最小限の沈み込み量Hにより、箱体1の寸法公差を十分に吸収できる。しかしながら、沈み込み量Hは、距離Dの寸法公差Δより大きく設定してもよい。
【0037】
(3.凹凸表面加工)
図3は、接合構造体100の断面図の部分拡大図である。図3に示すように、開口縁部面12において凹凸表面加工が施されている。詳細には、開口縁部面12に、凹凸表面加工として、レーザ照射による複数の穿孔部17が形成されている。複数の穿孔部17には樹脂(蓋体2の一部)が充填されており、これにより、蓋体2は箱体1に接合される。
【0038】
複数の穿孔部17の開口径は、好ましくは30~100μmである。
【0039】
複数の穿孔部17は、互いに独立している。つまり、複数の穿孔部17が形成された表面に垂直な方向から見た場合に、複数の穿孔部17の開口部が互いに重畳しておらず、複数の穿孔部17同士の境界線が明確である。よって、複数の穿孔部17は、連続する溝とは異なる。複数の穿孔部17が互いに独立していることにより、開口縁部面12の表面積が拡大する。これにより、開口縁部面12と、蓋体2との接する面積が拡大されるため、物理的な接合強度が向上するという効果を奏する。
【0040】
複数の穿孔部17の開口部の形状は、特に限定されず、例えば、円形であってもよく、多角形であってもよい。開口部の形状が円形であれば、穿孔を形成しやすい。また、例えば、複数の穿孔部17の深さ方向に垂直な断面の径が、開口部から深さ方向に向かって一定であってもよく、開口部から深さ方向に向かって大きくなり、次いで小さくなってもよく、または開口部から深さ方向に小さくなってもよい。好ましくは、前記穿孔の深さ方向に垂直な断面の径が、開口部から深さ方向に向かって大きくなり、次いで小さくなっている。換言すれば、穿孔の形状は、深さ方向にくびれを有することが好ましい。この構成により、蓋体2がロックされる効果が発現する。すなわち、穿孔の深さ方向に平行な力が働いた場合、穿孔内部で硬化した蓋体2が穿孔外部に引き出されづらくなり、物理的な接合強度が向上するという効果を奏する。穿孔の深さ方向に垂直な断面の径の、開口部から深さ方向に向かう変化は、曲線的であってもよく、直線的であってもよい。
【0041】
複数の穿孔部17のピッチは、特に限定されず、穿孔の開口径、開口縁部面12の体積等に応じて、適宜変更することができる。ただし、複数の穿孔部17のピッチの下限値は、穿孔が重畳しない距離とする。例えば、複数の穿孔部17のピッチは、好ましくは50~200μm、より好ましくは50~150μm、さらに好ましくは50~80μmである。複数の穿孔部17のピッチは、例えば、後述する加工用レーザによるレーザ照射の照射間隔を制御することによって、調整可能である。
【0042】
複数の穿孔部17の深さは、特に限定されず、穿孔の開口径、開口縁部面12の体積等に応じて、適宜変更することができる。例えば、複数の穿孔部17の深さは、好ましくは30~100μmである。
【0043】
なお、開口縁部面12に、凹凸表面加工として、連続する溝部を設けてもよい。
【0044】
(4.接合構造体の製造方法)
次に、図4を参照し、接合構造体を製造するための製造装置1000について説明する。図4は、接合構造体を製造するための製造装置1000の一例を示す概略断面図である。
【0045】
図4に示すように、製造装置1000は、可動ステージ3と、加圧部4と、当接部5と、支持部6と、照射部7とを備える。可動ステージ3は、上下方向に移動し、箱体1および蓋体2を載置する。加圧部4は、可動ステージ3に上向きの所定の圧力を加える。加圧部4は、例えばサーボモータおよびバネを備える装置、またはエアシリンダである。当接部5は、可動ステージ3に載置された箱体1および蓋体2の上方において、支持部6に固定される。当接部5は、接合用レーザに対して高い透過性を有する材料からなる。当接部5は、例えばガラス板である。照射部7は、開口縁部面12に向けて接合用レーザを照射する。
【0046】
次に、図5図7を参照し、接合構造体100の製造方法について説明する。図5は、接合構造体100の製造方法の一例を示すフローチャートである。図6は、樹脂が複数の穿孔部に充填される様子を示す模式図である。図7は、蓋体2の沈み込み量Hを示す接合構造体100の断面図の部分拡大図である。
【0047】
まず、公知の成型方法により成形された金属製の箱体1および樹脂製の蓋体2を用意する。樹脂製の蓋体2は、平板形状を有する樹脂部材である。そして、箱体1の開口縁部面12に加工用レーザを照射することにより、複数の穿孔部17を形成する(図5のS1:凹凸表面加工ステップ)。
【0048】
加工用レーザの種類としては、ファイバレーザ、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザ、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザ等を選択することができ、レーザの波長を考慮すると、ファイバレーザ等が好ましい。
【0049】
次に、第1圧力P1により蓋体2を開口縁部面12に押圧した状態で、開口縁部面12を加熱させることにより、開口縁部面12に接触する蓋体2を溶融させて、蓋体2に含まれる樹脂を複数の穿孔部17に充填させる(図5のS2:充填ステップ)。
【0050】
具体的には、箱体1を可動ステージ3に載置する。そして、箱体1の開口11を覆うように、蓋体2を開口縁部面12と当接させる。詳細には、蓋体2を、水平状態で(すなわち箱体1の底面と平行である状態で)、最も上方に突出した開口縁部面12上の領域(距離Dが最大である開口縁部面12上の領域)と当接させる。その後、可動ステージ3の上下方向の移動により、蓋体2を当接部5の下面に当接させる。そして、加圧部4の上方向の加圧により、蓋体2を当接部5の下面に押圧する。この押圧力の反作用により、蓋体2を開口縁部面12に押圧する。このときの加圧力(第1圧力P1)は、例えば1.6~7.0MPaの範囲であるとよい。
【0051】
また、蓋体2を開口縁部面12に押圧した状態で、接合用レーザを開口縁部面12に向けて照射することにより、開口縁部面12を加熱する。詳細には、レーザの照射領域を開口縁部面12の所定の位置に複数回通過させる。レーザ出力は、例えば約24W以上である。走査速度は、例えば約10mm/sである。
【0052】
このように、蓋体2を開口縁部面12に押圧した状態で、開口縁部面12を加熱させることにより、蓋体2が開口縁部面12に十分に密着した状態で、蓋体2に含まれる樹脂が複数の穿孔部17に充填される。
【0053】
詳細には、図6の符号6001に示すように、複数の穿孔部17が形成された開口縁部面12に蓋体2を押圧させる。そして、開口縁部面12にレーザを照射する。これにより、図6の符号6002に示すように、開口縁部面12が加熱され、開口縁部面12に接触する蓋体2が溶融する。そして、蓋体2に含まれる樹脂が複数の穿孔部17に充填される。図6の符号6002では溶融された樹脂をハッチングで示している。その後、図6の符号6003に示すように、溶融された樹脂が固化される。これにより、箱体1と蓋体2とがアンカー効果によって機械的に接合される。
【0054】
また、図7に示すように、蓋体2を開口縁部面12に押圧することにより、蓋体2が開口縁部面12に当接した状態から沈み込み量Hだけ下方に押し込む。これにより、蓋体2、開口縁部面12を隙間なく確実に覆う(開口縁部面12と嵌合する)嵌合凹部22が形成される。
【0055】
次に、第1圧力P1より低い第2圧力P2により蓋体2を開口縁部面12に押圧した状態で、開口縁部面を加熱することにより、箱体1および蓋体2の歪を除去する(図5のS3:歪除去ステップ)。すなわち、箱体1および蓋体2に対してアニール処理を施す。蓋体2を開口縁部面12に押圧する方法および開口縁部面を加熱する方法は、充填ステップS2と同様である。第2圧力P2は、例えば0.5~2.0MPaの範囲であるとよい。レーザ出力は、例えば約20Wである。走査速度は、例えば約30mm/sである。
【0056】
(5.作用効果)
従来、密着性を向上させるために樹脂部材に加える加圧力を強くすると、接合後の接合構造体における残留応力が大きくなるため、剥離またはクラックを生じさせる可能性が高くなる(すなわち、耐熱衝撃性が低下する)。特に、沈み込み量を0.2mm以上とするとき、耐熱衝撃性が低下する。また、耐熱衝撃性を向上させるために加圧力を下げると密着性が低下してしまう。
【0057】
一方、本実施形態では、充填ステップS2の後に歪除去ステップS3を行っている。すなわち、充填ステップS2の後に、充填ステップS2よりも加圧力を低くし、開口縁部面を加熱するアニール処理を箱体1および蓋体2に対して施している。これにより、充填ステップS2において密着性を向上させつつ、歪除去ステップS3において耐熱衝撃性を向上させることができる。すなわち、密着性向上および耐熱衝撃性向上の両立を実現している。
【0058】
そのため、本実施形態に係る接合構造体100の製造方法により、従来技術では密着性および耐熱衝撃性の観点から実現し得なかった、蓋体2の沈み込み量Hを0.2mm以上とする箱体1と蓋体2との接合を実現できる。したがって、多くとも0.2mmである箱体1の寸法公差を蓋体2が十分に吸収できるように、蓋体2を箱体1に接合できる。
【0059】
(6.接合構造体の利用)
接合構造体100は、例えば、スイッチ、リレー、光電センサおよび近接センサに利用することができる。
【0060】
一般的に、光電センサは、基板等の内部部品が、金属筐体によって封止された構造である。従来、金属筐体によって封止する場合、溶接するか、または表面を加工せずに接着剤によって接合していた。しかし、溶接では、基板等の内部部品が熱によりダメージを受けるおそれがあった。また、表面を加工せずに接着剤によって接合する方法では、はがれやすく、接合強度に改善の余地があった。また、スイッチ、光電センサ、リレー、および近接センサにおいて、金属同士の接合の他に、金属と樹脂の接合を必要とする部分があり、従来、金属と樹脂を直接的に接合していた。しかし、このような方法では、金属と樹脂とがはがれやすい傾向にある。
【0061】
接合構造体100を備えるスイッチ、リレー、光電センサまたは近接センサでは、高い接合強度を有し、さらに内部部品の受ける熱ダメージが軽減され得る。
【0062】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【実施例0063】
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0064】
(製造条件の決定)
接合構造体100の最適な製造条件を決定する方法について以下に説明する。ここで、製造条件としては、充填ステップS2におけるレーザ出力、加圧力、および加熱時間ならびに、歪除去ステップS3におけるレーザ出力、加圧力、および加熱時間等である。図8は、接合構造体100の製造条件を決定する方法を示すフローチャートである。
【0065】
まず、図5の充填ステップS2と同様に、蓋体2に含まれる樹脂を複数の穿孔部17に充填させ、箱体1と蓋体2とを接合する(S11)。次に、複数の穿孔部17への樹脂の充填は十分か否かを検証する(S12)。樹脂の充填が十分であった場合(S12におけるYES)、S16に進む。樹脂の充填が十分でなかった場合(S12におけるNO)、製造条件としての充填ステップS2における加熱時間、レーザ出力、および/または加圧力を増加させる(S13,S14,S15)。そして、当該製造条件により、再びS11を実施する。
【0066】
S16において、樹脂が変質しているか否かを検証する。例えば、レーザの照射により樹脂が分解温度以上まで加熱されることにより、樹脂は分解や発泡などによって変質することがある。樹脂が変質していなかった場合(S16におけるYES)、S18に進む。樹脂が変質していた場合(S16におけるNO)、製造条件としての充填ステップS2におけるレーザ出力を低下させる。(S17)そして、当該製造条件により、再びS11を実施する。
【0067】
S18において、箱体1と蓋体2との接合による気密性(密着性)は十分か否かを検証する。気密性が十分であった場合(S18におけるYES)、S20に進む。気密性が十分でなかった場合(S18におけるNO)、製造条件としての充填ステップS2における加圧力を増加させる(S19)。そして、当該製造条件により、再びS11を実施する。
【0068】
S20において、接合後の接合構造体100の耐熱衝撃性は十分か否かを検証する。耐熱衝撃性が十分であった場合(S20におけるYES)、処理を終了する。この場合、歪除去ステップS3は行わない。耐熱衝撃性が十分でなかった場合(S20におけるNO)、S21に進む。
【0069】
S21において、図5の歪除去ステップS3と同様に、箱体1および蓋体2に対してアニール処理を施す。次に、アニール処理後の接合構造体100の耐熱衝撃性は十分か否かを検証する(S22)。耐熱衝撃性が十分であった場合(S22におけるYES)、処理を終了する。耐熱衝撃性が十分でなかった場合(S22におけるNO)、製造条件としての歪除去ステップS3における加圧力を低下させる(S23)。そして、当該製造条件により、再びS21を実施する。
【0070】
(評価結果)
次に、実施例1~3、比較例1~4における接合構造体100の密着性および耐熱衝撃性について説明する。沈み込み量Hを0.15mm(0.2mm未満)としたときの、接合構造体100の製造条件および評価結果を表1に示す。また、沈み込み量Hを0.30mm(0.2mm以上)としたときの、接合構造体100の製造条件および評価結果を表2に示す。
【表1】
【0071】
【表2】
箱体1としてSUS304の切削加工品(12mm×24mm、開口縁部面12の幅1mm)、蓋体2としてアクリルキャスト板(15mm×30mm、厚み1mm)を用いた。箱体1の長手方向の一端から2mm×21mmの範囲に、ファイバレーザマーカ MX-Z2000H(オムロン株式会社製)を用いてパルスレーザ照射を行うことにより、開口縁部面12に複数の穿孔部17を、穿孔部のピッチが65μmとなるように形成した。複数の穿孔部17は、開口径40~60μmおよび深さ40~60μmを有する。
【0072】
加圧部4としてタイマー制御で圧力を切り替え可能なエアシリンダを用いた。照射部7として半導体レーザを用いた。照射部7によるレーザ照射条件としては表1および表2に示す通りである。
【0073】
熱衝撃試験前(表1および表2における初期)および熱衝撃試験200サイクル後の接合構造体100に対してIP67試験を実施し、接合構造体100の接合性を評価した。ここで、熱衝撃試験は、-40℃で30分処理した後、70℃で30分処理することを1サイクルとし、その他の条件はJIS C 60068-2-14に基づき実施した。熱衝撃試験前における「封止」は、接合構造体100の密着性を示す。また、熱衝撃試験200サイクル後における「封止(剥離)」および「封止(クラック)」は、接合構造体100の耐熱衝撃性を示す。
【0074】
実施例1~3における製造条件は、上述の製造条件の決定方法により決定されたものである。実施例1~3は、充填ステップS2の後にアニール処理を行う場合を示す。具体的には、実施例1~3の製造条件において、歪除去ステップS3における加圧力は、充填ステップS2における加圧力より低く設定される。一方、比較例1の製造条件において、充填ステップS2における加圧力と歪除去ステップS3における加圧力とは共に1.6MPaである。
【0075】
比較例1において、沈み込み量Hを0.2mm未満としたとき、表1に示すように、密着性、外観、および耐熱衝撃性はいずれも良好(〇)と評価された。また、比較例1において、沈み込み量Hを0.2mm以上としたとき、表2に示すように、密着性、外観、および耐熱衝撃性はいずれも不良(×)と評価された。
【0076】
一方、実施例1において、沈み込み量Hを0.2mm未満としたとき、表1に示すように、密着性、外観、および耐熱衝撃性はいずれも良好(〇)と評価された。また、実施例1において、沈み込み量Hを0.2mm以上としたときも、表2に示すように、密着性、外観、および耐熱衝撃性はいずれも良好(〇)と評価された。
【0077】
同様に、実施例2,3においても、沈み込み量Hを0.2mm未満としたときも、沈み込み量Hを0.2mm以上としたときも、密着性、外観、および耐熱衝撃性はいずれも良好(〇)と評価された。
【0078】
したがって、充填ステップS2の後にアニール処理を行うことにより、蓋体2の沈み込み量Hを0.2mm以上と設定した場合でも、密着性、外観、および耐熱衝撃性の優れた接合構造体100を製造できることが分かる。
【0079】
なお、比較例2では、充填ステップS2における加圧力と歪除去ステップS3における加圧力とを共に4.7MPaとしている。比較例2では、沈み込み量Hを0.2mm未満としたときも、沈み込み量Hを0.2mm以上としたときも、耐熱衝撃性は不良(×)と評価された。
【0080】
また、比較例3では、歪除去ステップS3において蓋体2を開口縁部面12に押圧していない。比較例3では、沈み込み量Hを0.2mm未満としたとき、熱衝撃試験前に外郭に剥離が生じていた(△)。また、比較例3では、沈み込み量Hを0.2mm以上としたとき、外観および耐熱衝撃性は不良(×)と評価された。
【0081】
また、比較例4では、充填ステップS2における加圧力を8.0MPaとしている。比較例4では、沈み込み量Hを0.2mm未満としたときも、沈み込み量Hを0.2mm以上としたときも、密着性および外観は不良(×)と評価された。
【0082】
以上のように、充填ステップS2の後にアニール処理を行うことにより、従来技術では耐熱衝撃性の観点から実現し得なかった、蓋体2の沈み込み量Hを0.2mm以上とする箱体1と蓋体2との接合が可能であることが分かる。
【符号の説明】
【0083】
1 箱体
2 蓋体
11 開口
12 開口縁部面
15 壁面
17 穿孔部(凹凸表面加工)
21 下面
100 接合構造体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8