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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130267
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】作業設備
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
B65G1/137 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023039894
(22)【出願日】2023-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】森 広幸
(72)【発明者】
【氏名】植田 智昭
(72)【発明者】
【氏名】山下 信吾
【テーマコード(参考)】
3F522
【Fターム(参考)】
3F522AA02
3F522BB01
3F522BB24
3F522BB27
3F522CC01
3F522CC02
3F522FF02
3F522FF06
3F522FF07
3F522FF35
3F522FF36
3F522FF37
3F522HH04
3F522HH05
3F522HH06
3F522HH13
3F522HH18
3F522HH19
3F522HH30
3F522HH33
3F522JJ02
3F522LL57
3F522LL58
(57)【要約】
【課題】作業者による物品の取り出し又は投入の作業の迅速性を高め易い作業支援装置を備えた作業設備を実現する。
【解決手段】作業支援装置30は、容器配列部20に配列された複数の容器W1のそれぞれに対応する表示領域E1を備えた被表示部31と、投影装置41と、作業者12の動きを検知する検知装置42と、投影装置41を制御する制御装置50と、を備え、制御装置50は、投影装置41を制御して対象容器W11に対応する表示領域E1に操作指示画像を投影し、操作指示画像が作業者により操作されたこと、又は作業者により対象容器W1に対する対象作業が実行されたこと、が検知装置42により検知されたことを条件として、投影装置41を制御して、操作指示画像の変更及び次に対象となる対象容器に対応する表示領域E1への操作指示画像の投影の少なくとも一方を行う作業指示制御を実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の容器が配列された容器配列部と、
作業者が、複数の前記容器の中の対象となる容器である対象容器から物品を取り出すピッキング作業、及び、複数の前記容器の中の対象となる容器である対象容器に物品を投入するアソート作業の少なくとも一方である対象作業を行うエリアであって、前記容器配列部に隣接して配置された作業エリアと、
前記作業者に対する前記対象作業の支援を行う作業支援装置と、
を備えた作業設備であって、
前記作業支援装置は、
前記容器配列部に配列された複数の前記容器のそれぞれに対応する表示領域を備えた被表示部と、
前記被表示部に画像を投影する投影装置と、
前記作業者の動きを検知する検知装置と、
前記投影装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記投影装置を制御して前記対象容器に対応する前記表示領域に操作指示画像を投影し、前記操作指示画像が前記作業者により操作されたこと、又は前記作業者により前記対象容器に対する前記対象作業が実行されたこと、が前記検知装置により検知されたことを条件として、前記投影装置を制御して、前記操作指示画像の変更及び次に対象となる前記対象容器に対応する前記表示領域への前記操作指示画像の投影の少なくとも一方を行う作業指示制御を実行する、作業設備。
【請求項2】
前記検知装置は、前記作業者の手の動きを検知できるように構成され、
前記制御装置は、前記検知装置により検知された前記作業者の手の動きに基づいて、前記作業者が、前記対象容器に対して前記対象作業を行ったか、前記対象容器以外の前記容器に対して前記対象作業を行ったかを判定し、前記対象容器以外の前記容器に対して前記対象作業を行ったと判定した場合には、前記投影装置を制御して、前記操作指示画像の表示態様を変化させ、又は、前記操作指示画像とは異なる画像の投影を行う、請求項1に記載の作業設備。
【請求項3】
前記制御装置は、前記投影装置を制御して、前記対象容器に対応する前記表示領域に、前記操作指示画像と共に、前記対象容器から取り出す物品の数又は前記対象容器に投入する物品の数を示す作業物品数情報、及び、前記対象容器から取り出す物品又は前記対象容器に投入する物品の種類を示す物品種類情報、の少なくとも一方を投影する、請求項1に記載の作業設備。
【請求項4】
前記制御装置は、前記投影装置を制御して、前記対象容器に対応する前記表示領域への前記操作指示画像の投影と並行して、次に対象となる前記対象容器に対応する前記表示領域に、前記操作指示画像とは異なる態様の予告画像を投影する、請求項1に記載の作業設備。
【請求項5】
前記制御装置は、
前記投影装置を制御して、前記被表示部における複数の前記容器のそれぞれに対応する前記表示領域とは異なる特定領域に、モード切替スイッチ画像を投影し、
前記モード切替スイッチ画像が前記作業者により操作されたことが前記検知装置により検知されたことに応じて、確認モードと作業モードとを切り替え、
前記作業モードでは前記作業指示制御を実行し、
前記確認モードでは、前記投影装置を制御して、前記容器配列部に配列された複数の前記容器について、それぞれの前記容器に収容された物品の種類と数とを示す状態情報を投影する状態表示制御を実行する、請求項1に記載の作業設備。
【請求項6】
前記容器配列部は、前記作業エリアから見て、上下方向の複数段のそれぞれにおいて左右方向に複数個の前記容器が並ぶように配置された棚であり、
前記表示領域は、複数の前記容器のそれぞれの上側及び下側の少なくとも一方に隣接して配置されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の作業設備。
【請求項7】
前記被表示部は、前記容器配列部の各段において、前記容器の上に垂れ下がるように配置されたシート状部材であり、各段の前記被表示部の下部に、上下方向に沿う切り込みが設けられている、請求項6に記載の作業設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業者に対するピッキング作業及びアソート作業の少なくとも一方である対象作業の支援を行う作業支援装置を備える作業設備に関する。
【背景技術】
【0002】
作業支援装置を備える作業設備が知られている。以下、背景技術の説明において括弧内に示す符号は特許文献1のものである。特許文献1(特開2012-162376号公報)には、物品収納棚(1)から手押し式の作業台車(20)上の物品収納容器(U)に物品を収納するために物品の種類及び数量が記載された作業リストを発行して、作業者の上記対象作業を支援する作業支援装置(作業リスト発行機18)を備えた作業設備が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-162376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような作業設備では、作業者が物品収納棚(1)から物品を取り出す作業を行う場合には、作業支援装置により発行された作業リストの記載を作業者が確認する必要がある。特許文献1には作業者による確認方法についての具体的な記載が無いが、例えば作業者が作業リストの記載を目視することが考えられる。そのような場合には、作業者は、作業リストを目視して物品の種類を確認し、物品収納棚(1)に配列されている複数の容器の中から、その物品の種類に対応する容器を探し出し、当該容器から物品を取り出すという作業が必要である。また、作業者が、物品の種類に対応する正しい容器から物品を取り出したか否か確認する場合には、作業リストと物品とを目視で照合する作業が必要である。このように、従来の技術では、作業者が上記対象作業を行う場合における作業の迅速性に課題があった。
【0005】
そこで、作業者による物品の取り出し又は投入の作業の迅速性を高め易い作業支援装置を備えた作業設備の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る作業設備は、複数の容器が配列された容器配列部と、作業者が、複数の前記容器の中の対象となる容器である対象容器から物品を取り出すピッキング作業、及び、複数の前記容器の中の対象となる容器である対象容器に物品を投入するアソート作業の少なくとも一方である対象作業を行うエリアであって、前記容器配列部に隣接して配置された作業エリアと、前記作業者に対する前記対象作業の支援を行う作業支援装置と、を備えた作業設備であって、前記作業支援装置は、前記容器配列部に配列された複数の前記容器のそれぞれに対応する表示領域を備えた被表示部と、前記被表示部に画像を投影する投影装置と、前記作業者の動きを検知する検知装置と、前記投影装置を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記投影装置を制御して前記対象容器に対応する前記表示領域に操作指示画像を投影し、前記操作指示画像が前記作業者により操作されたこと、又は前記作業者により前記対象容器に対する前記対象作業が実行されたこと、が前記検知装置により検知されたことを条件として、前記投影装置を制御して、前記操作指示画像の変更及び次に対象となる前記対象容器に対応する前記表示領域への前記操作指示画像の投影の少なくとも一方を行う作業指示制御を実行する。
【0007】
本構成によれば、作業者は、操作指示画像が表示された表示領域に対応する容器が物品の取り出し又は投入を行う対象容器であることを容易に認識することができる。また、作業指示制御により操作指示画像が変更される場合には、対象容器に対応する前記表示領域の操作指示画像の操作が完了したこと、又は、対象容器に対する対象作業の実行が完了したこと、を作業者が容易に認識することができる。従って、物品の取り出し又は投入の作業の迅速性及び正確性を高め易い。また、作業指示制御により次に対象となる対象容器に対応する表示領域に操作指示画像が投影される場合には、次に対象となる対象容器を作業者が容易に認識することができる。従って、複数の容器に対して連続して物品の取り出し又は投入を行う場合における、作業の迅速性及び正確性を高め易い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態に係る作業設備を示す図
図2図1の投影装置により投影された作業モードの画像を示す図
図3図2の対象容器に対する作業が正しく行われた状態を示す図
図4図2の対象容器に対する作業が完了した状態を示す図
図5図2の次に対象となる対象容器に対する作業モードの画像を示す図
図6図2の対象容器に対する作業が正しく行われなかった状態を示す図
図7図1の投影装置により投影された確認モードの画像を示す図
図8】第2の実施形態に係る作業モードの投影画像を示す図
図9図8の対象容器に対する作業が正しく行われた状態を示す図
図10図8の次に対象となる対象容器に対する作業モードの画像を示す図
図11】その他の実施形態に係る作業設備を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔第1の実施形態〕
以下では、第1の実施形態に係る作業設備10について、図面を参照して説明する。図1は、実施形態に係る作業設備10を示す図である。作業設備10は、作業者12がピッキング作業、又は、アソート作業の少なくとも一方である対象作業を行う作業エリア15を備えている。ここで、ピッキング作業とは、複数の容器W1の中の対象となる容器である対象容器W11から物品Bを取り出す作業である。また、アソート作業とは、複数の容器W1の中の対象となる容器である対象容器W11に物品Bを投入する作業である。容器W1は、特に限定されないが、段ボール製や樹脂製の箱等が例として挙げられる。
【0010】
本実施形態では、ピッキング作業では、作業者12が複数の容器W1の中から選択された対象容器W11から物品Bを取り出し、搬送車19に搭載された搬送容器W2に投入する。また、アソート作業では、作業者12が搬送車19に搭載された搬送容器W2から取り出した物品Bを、複数の容器W1の中から選択された対象容器W11に投入する。搬送容器W2は、特に限定されないが、段ボール製や樹脂製の箱等が例として挙げられる。
【0011】
作業設備10は、複数の容器W1が配列された容器配列部20を備えている。また、上述の作業エリア15は、容器配列部20に隣接して配置されている。また、作業設備10は、作業者12に対する対象作業の支援を行う作業支援装置30を備えている。本実施形態では、容器配列部20は、作業エリア15から見て、上下方向Zの複数段のそれぞれにおいて左右方向Xに複数個の容器W1が並ぶように配置された棚である。なお、容器配列部20の奥行方向を前後方向Yとし、容器配列部20に対して作業エリア15側を前方側Y1、作業エリア15の反対側を後方向Y2とする。
【0012】
作業支援装置30は、被表示部31を備えている。被表示部31は、容器配列部20に配列された複数の容器W1のそれぞれに対応する表示領域E1を備えている。本実施形態では、表示領域E1は、複数の容器W1のそれぞれの上側及び下側に隣接して配置されている。
【0013】
本実施形態では、被表示部31は、容器W1の表面、容器W1の上に垂れ下がるように容器配列部20に配置されたシート状部材である。また、被表示部31であるシート状部材の下部には、上下方向Zに沿う切り込み32が設けられている。また、本実施形態では、被表示部31は、容器配列部20の各段において、容器W1の上に垂れ下がるように配置されたシート状部材であり、各段の被表示部31の下部に、上下方向Zに沿う切り込み32が設けられている。
【0014】
被表示部31は、容器配列部20の表面や容器W1の表面であってもよい。図示の例では、容器W1の上側に隣接する被表示部31であるシート状部材の下部と、容器W1の表面と、容器W1の下側に隣接する被表示部31であるシート状部材の上部と、が複数の容器W1のそれぞれに対応する表示領域E1となっている。また、容器配列部20の最下段では、容器W1の上側に隣接する被表示部31であるシート状部材と、容器W1の表面と、容器W1の下側に隣接する容器配列部20の表面と、が複数の容器W1のそれぞれに対応する表示領域E1となっている。
【0015】
本実施形態では、被表示部31は、表示領域E1とは異なる特定領域E2を備えている。特定領域E2は、容器配列部20の左側の端部、右側の端部、又は、上側の端部に配置されている。また、特定領域E2は、表示領域E1に隣接して配置されている。
【0016】
作業支援装置30は、被表示部31に画像を投影する投影装置41を備えている。本実施形態では、投影装置41は、容器配列部20の前方側Y1から被表示部31に画像を投影する。また、投影装置41は、容器配列部20よりも上側(例えば、施設の天井)から被表示部31に画像を投影する。
【0017】
また、作業支援装置30は、作業者12の動きを検知する検知装置42を備えている。本実施形態では、検知装置42は、例えば図示しない画像センサ及び画像処理装置を備えることにより、操作指示画像D1が作業者12により操作されたこと、又は、作業者12により対象容器W11に対する対象作業が実行されたことを検知する。画像センサの例としては、赤外線センサ、光学センサ等が挙げられる。検知装置42が検知する作業者12の動きは、作業者12の腕、頭、足、作業者12が持つ道具等の動きであってもよい。本実施形態では、検知装置42は作業者12の手の動きを検知できるように構成されている。
【0018】
本実施形態では、作業支援装置30は可聴音を出力する音波出力装置43を備えている。音波出力装置43の例としては、スピーカ、チャイム等が挙げられる。また、本実施形態では、投影装置41と検知装置42と音波出力装置43とが一体的に入出力装置40に備えられている。本実施形態では、入出力装置40は、施設の天井に備えられている。
【0019】
作業支援装置30は、投影装置41と検知装置42と音波出力装置43とを制御する制御装置50を備えている。本実施形態では、制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置と、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の当該演算処理装置が参照可能な主記憶装置と、を備えている。制御装置50の各機能は、制御装置50が備えるハードウェアと、演算処理装置等のハードウェア上で実行されるプログラムとの協働により実現される。本実施形態では、制御装置50(具体的には、制御装置50が備える演算処理装置)が「コンピュータ」として機能する。制御装置50は、図示しない制御施設に設置された上位制御装置であってもよい。また、制御装置50が互いに通信可能に分離された複数のハードウェアを備える場合、一部のハードウェアが入出力装置40に備えられ、残りのハードウェアが図示しない制御施設に設置されていてもよい。
【0020】
図2から図5は制御装置50による作業指示制御を説明する図である。ここで、表示領域E1のうち、対象容器W11に対応する表示領域を第1表示領域E11とする。また、表示領域E1のうち、対象容器W11の次に対象となる対象容器W12に対応する表示領域を第2表示領域E12とする。
【0021】
図2に示すように、制御装置50は、投影装置41を制御して対象容器W11に対応する第1表示領域E11に操作指示画像D1を投影する。また、本実施形態では、制御装置50は、投影装置41を制御して、対象容器W11に対応する第1表示領域E11に、操作指示画像D1と共に、対象容器W11から取り出す物品Bの数又は対象容器W11に投入する物品Bの数を示す作業物品数情報、及び、対象容器W11から取り出す物品B又は対象容器W11に投入する物品Bの種類を示す物品種類情報、の少なくとも一方を投影する。
【0022】
操作指示画像D1は、特に限定されないが図形、物品Bの外観の画像、数字等が挙げられる。「作業物品数情報」の例としては、物品数を表す文字(数字)、1個又は複数個の画像、物品数を示す図形等が挙げられる。「物品種類情報」の例としては、対象商品の名称、画像、物品種類を示す識別符号等が挙げられる。本実施形態では、操作指示画像D1は、対象容器W11に対応する対象釦画像である。また、作業物品数情報や物品種類情報は、対象釦画像である操作指示画像D1の一部に示されている。図2に示す例では、作業物品数情報が対象釦画像の下部に示されている。
【0023】
本実施形態では、操作指示画像D1が対象容器W11の上側に隣接する被表示部31及び対象容器W11の下側に隣接する被表示部31の両方に投影されている。このようにすれば、作業者12が対象容器W11を容易に認識することができる。
【0024】
操作指示画像D1は、対象容器W11から取り出し又は投入される物品Bが1つの場合と複数の場合で例えば、点滅速度、色等が異なるようにしてもよい。このようにすれば、作業者12が複数個の物品Bを取り出す、又は、複数個の物品Bを投入するべき対象容器W11に対し、1個しか物品Bを取り出さない、又は、1個しか物品B投入しないようなミスを少なくできる。
【0025】
図3は、複数の操作指示画像D1のうちの1つの操作指示画像D1が作業者12により操作された状態を示している。図4は、複数の操作指示画像D1のうちの全ての操作指示画像D1が作業者12により操作された状態を示している。図5は、制御装置50が操作指示画像D1の投影を終了し、第2表示領域E12への操作指示画像D1の投影している状態を示している。
【0026】
制御装置50は、操作指示画像D1が作業者12により操作されたこと、又は、作業者12により対象容器W11に対する対象作業が実行されたこと、が検知装置42により検知されたこと条件として、投影装置41を制御して、操作指示画像D1の変更及び次に対象となる対象容器W12に対応する第2表示領域E12への操作指示画像D1の投影の少なくとも一方を行う作業指示制御を実行する。図3及び図4に示す例では、制御装置50は、第1表示領域E11に投影された操作指示画像D1の変更を行っている。図5に示す例では、次に対象となる対象容器W12に対応する第2表示領域E12への操作指示画像D1の投影を行っている。
【0027】
検知装置42により検知される、操作指示画像D1が作業者12により操作されたことの例としては、作業者12が被表示部31の操作指示画像D1に手を近づけること、作業者12が操作指示画像D1に手で触れること、作業者12の手が操作指示画像D1に囲まれた部分を通過すること、作業者12が操作指示画像D1に対する特定の操作(フリック操作、スワイプ操作等)を行うこと、等が挙げられる。なお、操作指示画像D1が作業者12により操作されたことが、操作指示画像D1が作業者12の腕、頭、足、作業者12が持つ道具により操作されたことであってもよい。また、操作指示画像D1の変更の例としては、画像の変更、色の変更、点滅速度の変更、点滅から点灯への変更、点灯から点滅への変更、消灯、又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。
【0028】
検知装置42により検知される、作業者12により対象容器W11に対する対象作業が実行されたことの例としては、対象容器W11の物品B、対象容器W11、対象容器W11の上側に隣接する被表示部31であるシート状部材に作業者12の手が近づくこと、作業者12の手が触れること等が挙げられる。なお、作業者12の手でなく、作業者12の腕、頭、足、作業者12が持つ道具等であってもよい。
【0029】
本実施形態では、制御装置50は、検知装置42により検知された作業者12の手の動きに基づいて、作業者12が、対象容器W11に対して対象作業を行ったか、対象容器W11以外の容器W1に対して対象作業を行ったかを判定する。また、本実施形態では、制御装置50は、対象容器W11以外の容器W1に対して対象作業を行ったと判定した場合には、投影装置41を制御して、操作指示画像D1の表示態様を変化させ、又は、別の画像D2の投影を行う。図6は、対象容器W11以外の容器W1に対して対象作業を行ったと判定した場合に別の画像D2が投影されている状態を示す図である。
【0030】
対象容器W11以外の容器W1に対して対象作業を行ったと判定した場合における、操作指示画像D1の表示態様を変化させることの例としては、色の変更、点滅速度の変更、点滅から点灯への変更、点灯から点滅への変更、消灯、又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。操作指示画像D1の表示態様の変化は、変化前の操作指示画像D1が変化後にも作業者12が認識できること(例えば色のみを変更する、点滅から点灯に変更等)が望ましい。
【0031】
本実施形態では、制御装置50は、検知装置42により撮像された画像における容器W1の開口と作業者12と手との位置関係に基づいて、作業者12が対象作業を行った容器W1を特定する。また、本実施形態では、作業者12が、対象容器W11に対して対象作業を行った場合に、第1表示領域E11の操作指示画像D1の表示態様が変化する。
【0032】
また、対象容器W11以外の容器W1に対して対象作業を行ったと判定した場合には、複数の表示領域E1(例えば容器配列部20の全ての表示領域E1)に別の画像D2を表示させる。別の画像D2の例としては、エラーを示す図形、文字、操作指示画像D1と異なる色の画像、点滅画像等が挙げられる。
【0033】
また、本実施形態では、対象容器W11以外の容器W1に対して対象作業を行ったと判定した場合には、第1表示領域E11の操作指示画像D1の表示態様を変更せずに、複数の表示領域E1に別の画像D2を表示させる。この場合に、第1表示領域E11の操作指示画像D1と、別の画像D2と、が重なって表示されていてもよい。本実施形態では、第1表示領域E11の操作指示画像D1が作業者12により操作されたこと、又は、作業者12により対象容器W11に対する対象作業が実行されたこと、が検知装置42により検知されると、制御装置50は別の画像D2の投影を終了する。
【0034】
また、本実施形態では、制御装置50は、対象容器W11以外の容器W1に対して対象作業を行ったと判定した場合には、音波出力装置43により可聴音を出力する。なお、制御装置50は、対象容器W11に対して対象作業を行ったと判定した場合に、音波出力装置43により可聴音を出力してもよい。この場合は、制御装置50は、対象容器W11に対して対象作業を行ったと判定した場合と、対象容器W11以外の容器W1に対して対象作業を行ったと判定した場合とで、異なる可聴音を音波出力装置43により出力する。また、対象容器W11に対して対象作業を行ったと判定した場合に、対象容器W11から取り出し又は投入される物品Bが1つの場合と複数の場合とで異なる可聴音を音波出力装置43により出力してもよい。
【0035】
対象容器W11は1つであってもよく、複数あってもよい。対象容器W11が複数ある場合には、操作指示画像D1が複数投影される。本実施形態では、図3に示すように、作業者12が対象容器W11に対して対象作業を行った場合に1つずつ操作指示画像D1の変更が行われる。なお、作業者12が1つの対象容器W11に対して対象作業を行った場合に、残りの対象容器W11の操作指示画像D1の変更が行われてもよい。このような変更は、例えば、複数の容器W1に同種の物品Bがあり、それを取り出す場合等に行われる。
【0036】
本実施形態では、制御装置50は、投影装置41を制御して、被表示部31における表示領域E1とは異なる特定領域E2に、作業支援装置30の操作釦を投影する。操作釦の例としては、作業開始釦、作業停止釦、容器W1への物品Bの補充の要請釦、異常停止釦等が挙げられる。作業支援装置30の操作釦は、例えば容器配列部20の上部に配置された特定領域E2に投影される。
【0037】
また、本実施形態では、被表示部31における表示領域E1とは異なる特定領域E2に、作業完了釦が投影されている。作業完了釦は、例えば容器配列部20の左右の端部に配置された特定領域E2に投影される。作業者12は、注文ごとの対象作業が完了した場合に作業完了釦を操作する。注文ごとに搬送容器W2が用意されている場合に、作業者12は、例えば、ピッキング作業では複数の対象容器W11から物品Bを取り出し1つの搬送容器W2への投入が完了した場合に作業完了釦を操作する。また、作業者12は、例えば、アソート作業では、1つの搬送容器W2から複数の対象容器W11への物品Bの投入が完了した場合に作業完了釦を操作する。作業完了釦が操作されると、制御装置50は、次の注文に対応する対象作業のために、次に対象となる対象容器W12に対応する第2表示領域E12への操作指示画像D1の投影を行う。図5はこの状態を示している。作業完了釦が投影される箇所は、搬送容器W2に隣接する箇所、或いは、搬送容器W2の表面が望ましい。
【0038】
本実施形態では、操作指示画像D1が作業者12により操作されたこと、又は、作業者12により対象容器W11に対する対象作業が実行されたこと、が検知装置42により検知されたことを条件とし、特定領域E2投影された作業完了釦が操作された場合に、前の対象容器W11に対応する第1表示領域E11への操作指示画像D1の投影を終了し、次に対象となる対象容器W12に対応する第2表示領域E12への操作指示画像D1の投影を行う。
【0039】
本実施形態では、対象作業がピッキング作業の場合は、対象容器W11はピッキング作業の各時点において物品Bが取り出される対象となる容器W1である。また、対象作業がアソート作業の場合は、対象容器W11はアソート作業の各時点において物品Bが投入される対象となる容器W1である。対象容器W11、及び、次に対象となる対象容器W12は、対象作業の進捗に応じて移り変わっていく。
【0040】
本実施形態では、制御装置50は、投影装置41を制御して、被表示部31における表示領域E1とは異なる特定領域E2に、モード切替スイッチ画像を投影する。モード切替スイッチ画像は、例えば容器配列部20の上部に配置された特定領域E2に投影される。また、制御装置50は、モード切替スイッチ画像が作業者12により操作されたことが検知装置42により検知されたことに応じて、確認モードと作業モードとを切り替える。図2から図6は、作業モードの場合の投影画像を示している。図7は、確認モードの場合の投影画像を示している。
【0041】
本実施形態では、制御装置50は、作業モードでは上述の作業指示制御を実行する。また、制御装置50は、確認モードでは、投影装置41を制御して、容器配列部20に配列された複数の容器W1について、それぞれの容器W1に収容された物品Bの種類と数とを示す状態情報を投影する状態表示制御を実行する。図7に示す例では、容器配列部20に配列された全ての容器W1を対象として、それぞれの容器W1に収容された物品Bの種類と数とを示す状態情報が投影されているが、容器配列部20に配列された一部に状態情報の投影対象外の容器W1があっても良い。
【0042】
〔第2の実施形態〕
以下では、第2の実施形態に係る作業設備10について図面を参照して説明する。また、以下では、上記第1の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。図8から図10は、本実施形態の作業モードの場合の投影画像を示している。
【0043】
図8に示すように、本実施形態では、制御装置50は、投影装置41を制御して、対象容器W11に対応する第1表示領域E11への操作指示画像D1の投影と並行して、次に対象となる対象容器W12に対応する第2表示領域E12に、操作指示画像D1とは異なる態様の予告画像D3を投影する。
【0044】
図9に示すように、本実施形態では、操作指示画像D1が作業者12により操作されたこと、又は、作業者12により対象容器W11に対する対象作業が実行されたこと、が検知装置42により検知されたことを条件として、操作指示画像D1の変更を行う。
【0045】
図10に示すように、本実施形態では、操作指示画像D1が作業者12により操作されたこと、又は、作業者12により対象容器W11に対する対象作業が実行されたこと、が検知装置42により検知されたことを条件とし、特定領域E2に投影された作業完了釦が操作された場合に、前の対象容器W11に対応する第1表示領域E11への操作指示画像D1の投影を終了し、第2表示領域E12の予告画像D3を操作指示画像D1に変更する。また、更に次に対象となる対象容器W13に対応する第3表示領域E13に、予告画像D3を投影する。なお、各時点の対象容器(対象容器W11、対象容器W12、対象容器W13)が複数ある場合には、複数の予告画像D3が投影されてもよい。
【0046】
〔その他の実施形態〕
次に、作業設備10のその他の実施形態について説明する。
【0047】
(1)上記の実施形態では、容器配列部20に配列された複数の容器W1、及び、搬送車19に搭載された搬送容器W2が段ボール製や樹脂製の箱である構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、容器W1又は搬送容器W2がカートン、トレイ、パレット、載置台、又は、それらの組合せ等であってもよい。また、例えば、搬送容器W2が搬送車19に搭載されていなくてもよい。また、例えば、図11に示すように、容器配列部20の収容部が物品Bの容器W1として機能し、表示領域E1が容器配列部20である棚の収容部のそれぞれに対応する構成であってもよい。図11に示す例では、容器配列部20の収容部である棚の横板が容器W1として機能し、搬送車19の収容部である天板が搬送容器W2として機能している。
【0048】
(2)上記の実施形態では、容器配列部20が上下左右に容器W1が配列される棚である構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、容器配列部20がコンベヤ、容器載置台等、平面的に容器W1を配列する構成でも良い。その場合において、容器W1が左右方向Xに一列に配列される構成でも、左右方向X及び前後方向Yに二次元的に配列される構成でも良い。また、容器W1が上下方向Zに一列に配列される構成でも良い。
【0049】
(3)上記の実施形態では、投影装置41がシート状部材、容器W1の表面、容器配列部20の表面である被表示部31に画像を投影する構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、被表示部31がシート状部材、容器W1の表面、容器配列部20の表面でなくてもよい。例えば、投影装置41が被表示部31である空間に立体画像を投影する立体画像投影装置であってもよい。また、被表示部31であるシート状部材に上下方向Zに沿う切り込み32が設けられていなくてもよい。
【0050】
(4)上記の実施形態では、表示領域E1は、複数の容器W1のそれぞれの上側及び下側に隣接して配置されている構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、表示領域E1は、複数の容器W1のそれぞれの上側及び下側の一方に隣接して配置されていてもよい。また、例えば、作業者12から見える場所に配置されていれば、表示領域E1が複数の容器W1のそれぞれに隣接していなくてもよい。
【0051】
(5)上記の実施形態では、対象容器W11以外の容器W1に対して対象作業を行ったと判定した場合には、複数の表示領域E1に別の画像を表示させる構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、対象容器W11に対応する第1表示領域E11の操作指示画像D1の色を変更する構成であってもよい。また、例えば、第1表示領域E11の操作指示画像D1を点滅させる等であってもよい。
【0052】
(6)上記の実施形態では、操作指示画像D1及び作業物品数情報が複数の容器W1のそれぞれに対応する第1表示領域E11に示されている構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、物品種類情報を示す画像及び作業物品数情報を示す画像の一方が操作指示画像D1として投影される構成であってもよい。また、物品種類情報及び作業物品数情報が投影されず、操作指示画像D1が対象容器W11に対応する対象釦画像のみが投影されてもよい。また、操作指示画像D1が作業者12による操作が行われない対象容器W11の場所を示すだけの画像であってもよい。
【0053】
(7)上記の実施形態では、制御装置50が対象容器W11以外の容器W1に対して対象作業を行ったと判定した場合には、操作指示画像D1の表示態様を変化させ、又は、前記操作指示画像D1とは異なる画像の投影を行う構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、制御装置50が対象容器W11以外の容器W1に対して対象作業を行ったと判定しない構成であってもよい。
【0054】
(8)上記の実施形態では、確認モードにおいて、それぞれの容器W1に収容された物品Bの種類と数とを示す状態情報を投影する構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、確認モードにおいて、それぞれの容器W1に収容された物品Bの種類と数との少なくとも一方を示す状態情報を投影する構成であってもよい。
【0055】
(9)上記の実施形態では、操作指示画像D1が作業者12により操作されたこと、又は、作業者12により対象容器W11に対する対象作業が実行されたこと、が検知装置42により検知されたことを条件とし、特定領域E2に投影された作業完了釦が操作された場合に操作指示画像D1の投影が行われる構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、作業完了釦が投影されず、操作指示画像D1が作業者12により操作されたこと、又は、作業者12により対象容器W11に対する対象作業が実行されたこと、が検知装置42により検知された場合に操作指示画像D1の投影が行われてもよい。
【0056】
(10)なお、上述した実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0057】
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した作業設備について説明する。
【0058】
本開示に係る作業設備は、複数の容器が配列された容器配列部と、作業者が、複数の前記容器の中の対象となる容器である対象容器から物品を取り出すピッキング作業、及び、複数の前記容器の中の対象となる容器である対象容器に物品を投入するアソート作業の少なくとも一方である対象作業を行うエリアであって、前記容器配列部に隣接して配置された作業エリアと、前記作業者に対する前記対象作業の支援を行う作業支援装置と、を備えた作業設備であって、前記作業支援装置は、前記容器配列部に配列された複数の前記容器のそれぞれに対応する表示領域を備えた被表示部と、前記被表示部に画像を投影する投影装置と、前記作業者の動きを検知する検知装置と、前記投影装置を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記投影装置を制御して前記対象容器に対応する前記表示領域に操作指示画像を投影し、前記操作指示画像が前記作業者により操作されたこと、又は前記作業者により前記対象容器に対する前記対象作業が実行されたこと、が前記検知装置により検知されたことを条件として、前記投影装置を制御して、前記操作指示画像の変更及び次に対象となる前記対象容器に対応する前記表示領域への前記操作指示画像の投影の少なくとも一方を行う作業指示制御を実行する。
【0059】
本構成によれば、作業者は、操作指示画像が表示された表示領域に対応する容器が物品の取り出し又は投入を行う対象容器であることを容易に認識することができる。また、作業指示制御により操作指示画像が変更される場合には、対象容器に対応する前記表示領域の操作指示画像の操作が完了したこと、又は、対象容器に対する対象作業の実行が完了したこと、を作業者が容易に認識することができる。従って、物品の取り出し又は投入の作業の迅速性及び正確性を高め易い。また、作業指示制御により次に対象となる対象容器に対応する表示領域に操作指示画像が投影される場合には、次に対象となる対象容器を作業者が容易に認識することができる。従って、複数の容器に対して連続して物品の取り出し又は投入を行う場合における、作業の迅速性及び正確性を高め易い。
【0060】
一態様として、前記検知装置は、前記作業者の手の動きを検知できるように構成され、前記制御装置は、前記検知装置により検知された前記作業者の手の動きに基づいて、前記作業者が、前記対象容器に対して前記対象作業を行ったか、前記対象容器以外の前記容器に対して前記対象作業を行ったかを判定し、前記対象容器以外の前記容器に対して前記対象作業を行ったと判定した場合には、前記投影装置を制御して、前記操作指示画像の表示態様を変化させ、又は、前記操作指示画像とは異なる画像の投影を行う、と好適である。
【0061】
本構成によれば、作業者が誤った容器に対する物品の取り出し又は投入を行った場合に、当該作業が誤りであったことを作業者に分かり易く知らせることができる。従って、本構成によれば、作業の正確性を高め易い。
【0062】
一態様として、前記制御装置は、前記投影装置を制御して、前記対象容器に対応する前記表示領域に、前記操作指示画像と共に、前記対象容器から取り出す物品の数又は前記対象容器に投入する物品の数を示す作業物品数情報、及び、前記対象容器から取り出す物品又は前記対象容器に投入する物品の種類を示す物品種類情報、の少なくとも一方を投影する、と好適である。
【0063】
本構成によれば、作業者は、対象容器に対する物品の取り出し又は投入を行う物品の数及び種類の少なくとも一方を容易に認識することができる。従って、作業者による作業の迅速性及び正確性をより高め易い。
【0064】
一態様として、前記制御装置は、前記投影装置を制御して、前記対象容器に対応する前記表示領域への前記操作指示画像の投影と並行して、次に対象となる前記対象容器に対応する前記表示領域に、前記操作指示画像とは異なる態様の予告画像を投影する、と好適である。
【0065】
本構成によれば、作業者は、対象容器に対する物品の取り出し又は投入の作業中に、次に対象となる対象容器の位置を認識することができる。そのため、対象容器に対する作業が完了した後、迅速に次に対象となる対象容器に対する作業に移行し易くなる。従って、作業者による作業の迅速性及び正確性をより高め易い。
【0066】
一態様として、前記制御装置は、前記投影装置を制御して、前記被表示部における複数の前記容器のそれぞれに対応する前記表示領域とは異なる特定領域に、モード切替スイッチ画像を投影し、前記モード切替スイッチ画像が前記作業者により操作されたことが前記検知装置により検知されたことに応じて、確認モードと作業モードとを切り替え、前記作業モードでは前記作業指示制御を実行し、前記確認モードでは、前記投影装置を制御して、前記容器配列部に配列された複数の前記容器について、それぞれの前記容器に収容された物品の種類と数とを示す状態情報を投影する状態表示制御を実行する、と好適である。
【0067】
本構成によれば、作業者は、対象作業を開始する前や対象作業の終了後等に、各容器にどのような物品が何個入っているかを容易に確認することができる。従って、作業者は、対象作業の準備や対象作業の確認を容易に行うことができる。
【0068】
一態様として、前記容器配列部は、前記作業エリアから見て、上下方向の複数段のそれぞれにおいて左右方向に複数個の前記容器が並ぶように配置された棚であり、前記表示領域は、複数の前記容器のそれぞれの上側及び下側の少なくとも一方に隣接して配置されている、と好適である。
【0069】
本構成によれば、作業者は、容器と表示領域との対応関係を認識し易い。従って、作業者による作業の迅速性及び正確性を高め易い。
【0070】
一態様として、前記被表示部は、前記容器配列部の各段において、前記容器の上に垂れ下がるように配置されたシート状部材であり、各段の前記被表示部の下部に、上下方向に沿う切り込みが設けられている、と好適である。
【0071】
本構成によれば、被表示部の表示領域を対応する容器に近づけて配置し易い。その上で、被表示部を構成するシート状部材に切り込みが設けられているため、作業者の手はシート状部材の切り込みを通過することができる。従って、被表示部を容器の上に接近させて配置した場合であっても、被表示部が作業者の作業の妨げになり難いようにできる。
【符号の説明】
【0072】
10 :作業設備
12 :作業者
15 :作業エリア
20 :容器配列部
30 :作業支援装置
31 :被表示部
32 :切り込み
41 :投影装置
42 :検知装置
50 :制御装置
B :物品
W1 :容器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11