(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130338
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】サーバシステム、制御方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240920BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20240920BHJP
A63F 9/00 20060101ALI20240920BHJP
A63F 13/85 20140101ALI20240920BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63F13/35
A63F9/00 513
A63F13/85
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040003
(22)【出願日】2023-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】000169477
【氏名又は名称】株式会社コナミアミューズメント
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 尚孝
(72)【発明者】
【氏名】千葉 大輔
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC18
5L050CC18
(57)【要約】
【課題】ゲーム装置の予約の利便性を向上させる。
【解決手段】サーバシステムの一態様は、1以上のプレイヤーBがそれぞれプレイヤー端末20からネットワークを通じて互いに排他的にプレイする複数のゲーム装置のそれぞれに対する、プレイヤーBによるプレイの予約を管理するサーバシステムである。サーバシステムは、複数のゲーム装置のそれぞれの稼働状況を監視する監視手段と、複数のゲーム装置の中から稼働状況が特定条件を満たすゲーム装置である第1ゲーム装置2Tを検出する検出手段と、検出手段によって第1ゲーム装置2Tが検出された場合、第1ゲーム装置2T以外のゲーム装置を予約中のプレイヤーBの中から少なくとも1人のプレイヤーBを選択するプレイヤー選択手段と、プレイヤー選択手段によって選択された少なくとも1人のプレイヤーBに、第1ゲーム装置2Tでプレイする権利を割り当てる割当手段と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のプレイヤーがそれぞれプレイヤー端末からネットワークを通じて互いに排他的にプレイする複数のゲーム装置のそれぞれに対する、前記プレイヤーによるプレイの予約を管理するサーバシステムにおいて、
前記複数のゲーム装置のそれぞれの稼働状況を監視する監視手段と、
前記複数のゲーム装置の中から前記稼働状況が特定条件を満たすゲーム装置である第1ゲーム装置を検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記第1ゲーム装置が検出された場合、前記第1ゲーム装置以外のゲーム装置を予約中のプレイヤーの中から少なくとも1人のプレイヤーを選択するプレイヤー選択手段と、
前記プレイヤー選択手段によって選択された前記少なくとも1人のプレイヤーに、前記第1ゲーム装置でプレイする権利を割り当てる割当手段と、
を備えるサーバシステム。
【請求項2】
前記プレイヤー選択手段によって選択された前記少なくとも1人のプレイヤーに前記第1ゲーム装置でプレイできることを案内する報知手段を備える
請求項1に記載のサーバシステム。
【請求項3】
前記報知手段による前記案内は、
前記第1ゲーム装置に関する情報を含む、
請求項2に記載のサーバシステム。
【請求項4】
前記報知手段によって前記案内が行われた前記少なくとも1人のプレイヤーから前記第1ゲーム装置でプレイするか否かを受け付ける受付手段を備え、
前記割当手段は、
前記第1ゲーム装置でプレイする旨が前記受付手段によって受け付けられた場合、前記少なくとも1人のプレイヤーに前記第1ゲーム装置でプレイする権利を割り当てる
請求項2に記載のサーバシステム。
【請求項5】
前記プレイヤー選択手段は、
前記第1ゲーム装置でプレイしない旨が前記受付手段によって受け付けられた場合、前記ゲーム装置のいずれかを予約中の他のプレイヤーの中から少なくとも1人のプレイヤーを選択する
請求項4に記載のサーバシステム。
【請求項6】
前記報知手段は、
前記プレイヤー選択手段によって選択された前記少なくとも1人のプレイヤーに前記予約中のゲーム装置におけるプレイの順番が回ってきた場合、前記第1ゲーム装置でプレイできることを案内する
請求項2に記載のサーバシステム。
【請求項7】
前記割当手段によって前記第1ゲーム装置でプレイする権利が、前記プレイヤー選択手段によって選択された前記少なくとも1人のプレイヤーに割り当てられた場合に、前記予約中の前記ゲーム装置に対する予約をキャンセルする予約キャンセル手段
を備える請求項1に記載のサーバシステム。
【請求項8】
前記予約キャンセル手段は、
前記プレイヤー選択手段によって選択された前記少なくとも1人のプレイヤーが前記第1ゲーム装置でプレイを始めた場合に、前記予約中の前記ゲーム装置に対する予約をキャンセルする
請求項7に記載のサーバシステム。
【請求項9】
前記プレイヤー選択手段は、
前記検出手段によって検出された前記第1ゲーム装置に対応するゲーム装置を予約中のプレイヤーの中から前記少なくとも1人のプレイヤーを選択する
請求項1に記載のサーバシステム。
【請求項10】
前記複数のゲーム装置は、
直前に行われたプレイの状態が維持されるプライズゲームを提供する装置である
請求項1に記載のサーバシステム。
【請求項11】
1以上のプレイヤーがそれぞれプレイヤー端末からネットワークを通じて互いに排他的にプレイする複数のゲーム装置のそれぞれに対する、前記プレイヤーによるプレイの予約を管理するサーバシステムの制御方法において、
前記サーバシステムが、
前記複数のゲーム装置のそれぞれの稼働状況を監視する第1ステップと、
前記複数のゲーム装置の中から前記稼働状況が特定条件を満たすゲーム装置である第1ゲーム装置を検出する第2のステップと、
前記第2のステップにおいて前記第1ゲーム装置が検出された場合、前記第1ゲーム装置以外のゲーム装置を予約中のプレイヤーの中から少なくとも1人のプレイヤーを選択する第3のステップと、
前記第3のステップにおいて選択された前記少なくとも1人のプレイヤーに、前記第1ゲーム装置でプレイする権利を割り当てる第4のステップと、
を備える制御方法。
【請求項12】
1以上のプレイヤーがそれぞれプレイヤー端末からネットワークを通じて互いに排他的にプレイする複数のゲーム装置のそれぞれに対する、前記プレイヤーによるプレイの予約を管理するサーバシステムを、
前記複数のゲーム装置のそれぞれの稼働状況を監視する監視手段、
前記複数のゲーム装置の中から前記稼働状況が特定条件を満たすゲーム装置である第1ゲーム装置を検出する検出手段、
前記検出手段によって前記第1ゲーム装置が検出された場合、前記第1ゲーム装置以外のゲーム装置を予約中のプレイヤーの中から少なくとも1人のプレイヤーを選択するプレイヤー選択手段、及び、
前記プレイヤー選択手段によって選択された前記少なくとも1人のプレイヤーに、前記第1ゲーム装置でプレイする権利を割り当てる割当手段、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サーバシステム、制御方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームセンター等のアミューズメント施設、及び、ショッピングモールのゲームコーナ等に多種のゲーム装置が設定されている。また、特許文献1には、複数のゲーム装置の中から空きゲーム装置を検出することで、プレイヤーの好みに応じた空きゲーム装置を当該プレイヤーに報知する技術が示されている。
近年では、プレイヤーがネットワークを通じて幾つかのゲーム装置の中から1つを選択し、そのゲーム装置をプレイ可能にするサービスが実施されている。この種のサービスでは、他のプレイヤーがゲーム装置をプレイ中でも、そのゲーム装置でのプレイの予約を受け付けるサービスが提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、プレイヤーがあるゲーム装置を予約している状態における他の空きゲーム装置でのプレイに関して不便を感じることがあり、利便性の点で改善の余地がある。
【0005】
本開示は、ゲーム装置の予約の利便性を向上させることができるサーバシステム、制御方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の1つの態様に係るサーバシステムは、1以上のプレイヤーがそれぞれプレイヤー端末からネットワークを通じて互いに排他的にプレイする複数のゲーム装置のそれぞれに対する、前記プレイヤーによるプレイの予約を管理するサーバシステムにおいて、前記複数のゲーム装置のそれぞれの稼働状況を監視する監視手段と、前記複数のゲーム装置の中から前記稼働状況が特定条件を満たす第1ゲーム装置を検出する検出手段と、前記検出手段によって前記第1ゲーム装置が検出された場合、前記第1ゲーム装置以外のゲーム装置を予約中のプレイヤーの中から少なくとも1人のプレイヤーを選択するプレイヤー選択手段と、前記プレイヤー選択手段によって選択された前記少なくとも1人のプレイヤーに、前記第1ゲーム装置でプレイする権利を割り当てる割当手段と、を備える。
【0007】
本開示の1つの態様に係るサーバシステムの制御方法は、1以上のプレイヤーがそれぞれプレイヤー端末からネットワークを通じて互いに排他的にプレイする複数のゲーム装置のそれぞれに対する、前記プレイヤーによるプレイの予約を管理するサーバシステムの制御方法において、前記サーバシステムが、前記複数のゲーム装置のそれぞれの稼働状況を監視する第1のステップと、前記複数のゲーム装置の中から前記稼働状況が特定条件を満たす第1ゲーム装置を検出する第2のステップと、前記第2のステップにおいて前記第1ゲーム装置が検出された場合、前記第1ゲーム装置以外のゲーム装置を予約中のプレイヤーの中から少なくとも1人のプレイヤーを選択する第3のステップと、前記第3のステップにおいて選択された前記少なくとも1人のプレイヤーに、前記第1ゲーム装置でプレイする権利を割り当てる第4のステップと、を備える。
【0008】
本開示の1つの態様に係るプログラムは、1以上のプレイヤーがそれぞれプレイヤー端末からネットワークを通じて互いに排他的にプレイする複数のゲーム装置のそれぞれに対する、前記プレイヤーによるプレイの予約を管理するサーバシステムを、前記複数のゲーム装置のそれぞれの稼働状況を監視する監視手段、前記複数のゲーム装置の中から前記稼働状況が特定条件を満たす第1ゲーム装置を検出する検出手段、前記検出手段によって前記第1ゲーム装置が検出された場合、前記第1ゲーム装置以外のゲーム装置を予約中のプレイヤーの中から少なくとも1人のプレイヤーを選択するプレイヤー選択手段、及び、前記プレイヤー選択手段によって選択された前記少なくとも1人のプレイヤーに、前記第1ゲーム装置でプレイする権利を割り当てる割当手段、として機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本開示の1つの態様によれば、ゲーム装置の予約の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の実施形態に係るオンラインゲームシステムの構成の一例を示す図である。
【
図2】ゲームサーバの電気的構成の一例を示す図である。
【
図4】ゲームサーバの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図5】景品が互いに同じ複数のプライズゲーム装置のそれぞれの予約状況の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本開示に係る好適な形態を説明する。なお、図面において、各部の寸法および縮尺が実際と適宜に異なる場合があり、理解を容易にするために模式的に示している部分を含む場合がある。また、以下の説明において、本開示を限定する旨の特段の記載がない限り、本開示の範囲は以下の説明に記載された形態に限られない。本開示の範囲は当該形態の均等の範囲を含む。
【0012】
1.実施形態
[オンラインゲームシステム1]
図1は、本開示の実施形態に係るオンラインゲームシステム1の構成の一例を示す図である。
オンラインゲームシステム1は、複数のプライズゲーム装置2と、ゲームサーバシステム10と、インターネット等の第1ネットワークA1を通じてゲームサーバシステム10にアクセスする1以上のプレイヤー端末20と、を備え、ゲームサーバシステム10が1以上のプレイヤー端末20に対しゲームサービスを提供するシステムである。プライズゲーム装置2、ゲームサーバシステム10、プレイヤー端末20、及び「第1ネットワークA1」は、それぞれ本開示における「ゲーム装置」、「サーバシステム」、「プレイヤー端末」、「ネットワーク」の一例である。
【0013】
[プライズゲーム装置2]
プライズゲーム装置2は、それぞれ、所定のプレイ料金の支払いと引き換えに、そのプレイ料金に対応した範囲でユーザにゲームをプレイさせる商業用、又は業務用のゲーム装置である。この種のゲーム装置は「アーケードゲーム機」とも呼ばれる。プライズゲーム装置2は、多数のユーザであるプレイヤーBにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として施設に設置される。また、プライズゲーム装置2は、景品の獲得を目的にプレイされるプライズゲームを提供するゲーム装置でもあり、プライズゲームは「景品獲得ゲーム」とも呼ばれる。プライズゲーム装置2は、プレイヤーBの行為に応じて動作する適宜の動作装置2Aを備えており、プライズゲームは、動作装置2Aの動作によって遊技物品Pがゲームにおける目的地2Bまで移動した場合に、景品がそのプレイヤーBに付与されるタイプのゲームである。また、プライズゲーム装置2は、複数のプレイヤーBが同時にプレイするゲーム装置ではなく、それぞれのプレイヤーBが互いに排他的にプレイするゲーム装置でもある。
本実施形態において、遊技物品Pには、景品とは別の物品であって、当該景品の獲得権を生じさせる物品が用いられる。なお、遊技物品Pには景品それ自体が用いられてもよい。また、プライズゲーム装置2が提供するプライズゲームの種類は適宜であり、例えばクレーンゲーム、及びプッシャーゲームなどでもよい。
【0014】
本実施形態において、複数のプライズゲーム装置2は、それぞれ、適宜の施設に設置される。また、複数のプライズゲーム装置2は、それぞれ、第1ネットワークA1、又は、LAN(Local Area Network)などの第2ネットワークA2(図示例では第2ネットワークA2)を介してゲームサーバシステム10と通信し、当該ゲームサーバシステム10の指示にしたがって動作装置2Aが動作する。当該指示は、プレイヤー端末20に対するプレイヤーBの操作に基づいて生成されており、動作装置2Aが当該指示にしたがって動作することにより、プレイヤーBが動作装置2Aを遠隔操作可能になる。
なお、複数のプライズゲーム装置2が設置される施設は、ゲームサーバシステム10が設置される施設と同じであってもよいし、別であってもよい。
【0015】
本実施形態のオンラインゲームシステム1において、プレイヤーBのプレイ(動作装置2Aを動作させる行為)によって遊技物品Pが目的地2Bまで移動した場合、プライズゲーム装置2における、そのプレイヤーBのゲームが終了し、そのプレイヤーBに景品が付与される。また、この場合、例えば、施設のスタッフなどがプライズゲーム装置2を一時的にプレイヤー端末20からゲームがプレイ不可能な状態とし、遊技物品Pを目的地2B以外の場所に移動させ、その後、プレイヤー端末20からゲームがプレイ可能な状態とする。ゲームをプレイ可能、及び不可能とする手法には公知又は周知の適宜の手法が用いられる。
また、遊技物品Pが目的地2Bに移動しない限り、或いは、スタッフが何らかの理由によって遊技物品Pを移動しない限り、直前に行われたプレイの状態(遊技物品Pの位置、及び姿勢)が維持される。
【0016】
また、プレイヤーBが1回のゲームで遊技物品Pを目的地2Bに移動させることに失敗した場合、プレイヤーBが例えば30秒などの一定時間以内に「コンティニュー」をプレイヤー端末20に入力したときには、そのプライズゲーム装置2における後述する予約数にかかわらず、そのプレイヤーBが連続してゲームをプレイできる。
【0017】
[ゲームサーバシステム10]
ゲームサーバシステム10は、ゲームサーバ100を備える。
図2は、ゲームサーバ100の電気的構成の一例を示す図である。
ゲームサーバ100は、第1通信装置101と、第1記憶装置102と、第1制御装置103と、を備え、それぞれがバス104に接続されるサーバコンピュータである。
第1通信装置101は、第1ネットワークA1にアクセスし、この第1ネットワークA1を介してプレイヤー端末20との間で通信し、また、第2ネットワークA2にアクセスし、この第2ネットワークA2を介してプライズゲーム装置2との間で通信するハードウェアである。すなわち、第1通信装置101は、通信のための送信回路、及び受信回路を備える。
第1記憶装置102は、第1制御装置103が読み取り可能な記録媒体である。第1記憶装置102は、例えば、不揮発性メモリーと揮発性メモリーとを含む。不揮発性メモリーは、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)である。揮発性メモリーは、例えば、RAM(Random Access Memory)である。第1制御装置103は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの少なくとも1つのプロセッサーを含む。第1制御装置103の機能の一部は、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の回路によって構成されてもよい。
【0018】
第1記憶装置102は、ゲームサービスを提供する機能をゲームサーバ100に実現させるプログラムPRを記憶する。第1制御装置103がプログラムPRを実行することによって各種の機能部を実現する。第1制御装置103が実現する機能部については後述する。
【0019】
[プレイヤー端末20]
前掲
図1に戻り、プレイヤー端末20は、ゲームサービスを利用するプレイヤーBが使用する機器であり、例えば、スマートフォン、可搬型のパーソナルコンピュータ、及び据置型のパーソナルコンピュータなどである。
プレイヤー端末20は、第2通信装置201と、表示装置202と、音声出力装置203と、入力装置204と、第2記憶装置205と、第2制御装置206と、を備える。
第2通信装置201は、第1ネットワークA1にアクセスし、この第1ネットワークA1を介してゲームサーバシステム10と通信する送受信デバイスを含むハードウェアである。表示装置202は、各種情報を表示する装置である。音声出力装置203は、各種音声を出力する装置である。入力装置204は、プレイヤーBの操作の入力を受け付け、第2制御装置206に出力する装置である。第2記憶装置205は各種データを記憶する。第2制御装置206は、ゲームサービスにおけるゲームの実施に係る各種の制御を実施する装置である。
【0020】
本実施形態のオンラインゲームシステム1において、プレイヤーBがプライズゲーム装置2をプレイする際、そのプライズゲーム装置2の撮影像が表示装置202に表示される。プレイヤーBは、撮影像を通じてプライズゲーム装置2における遊技物品Pの位置、及び姿勢、並びに、動作装置2Aの位置、及び姿勢などを確認しながら、動作装置2Aを動かすための操作を入力装置204に入力する。この入力は、ゲームサーバ100を介してプライズゲーム装置2に送信され、プライズゲーム装置2が、この入力に応じて動作装置2Aを動作させることにより、ゲームのプレイが行われる。
【0021】
[ゲームサーバシステム10の機能的構成]
次いで、本実施形態のゲームサーバ100の第1制御装置103が実現する機能部について詳述する。
【0022】
本実施形態の第1制御装置103は、プログラムPRを実行することによって、プレイヤーBがプレイヤー端末20から第1ネットワークA1を介してプライズゲーム装置2をプレイ可能にするゲーム制御部110と、プレイヤーBによるプライズゲーム装置2の予約を管理する予約管理部112として機能する。
【0023】
ゲーム制御部110は、プレイヤーBがプレイヤー端末20から第1ネットワークA1を介してプライズゲーム装置2をプレイ可能にするために、ゲーム状態送信機能と、遠隔操作機能と、を実現する機能部である。
ゲーム状態送信機能は、プライズゲーム装置2をプレイ中のプレイヤーBに対して、そのプライズゲーム装置2の状態を、プレイヤー端末20を通じて提供する機能である。本実施形態において、「プライズゲーム装置2の状態」は、遊技物品Pの位置、及び姿勢を少なくとも含み、当該状態はプライズゲーム装置2の撮影像によって提供される。すなわち、本実施形態のオンラインゲームシステム1は、
図1に示すように、複数のプライズゲーム装置2のそれぞれには、状態を取得するための撮像装置3が設けられており、ゲームサーバ100が各撮像装置3から撮影像を取得する。そして、ゲームサーバ100のゲーム制御部110は、プライズゲーム装置2でプレイするプレイヤーBのプレイヤー端末20に、そのプライズゲーム装置2の撮影像を送信する。プレイヤー端末20が撮影像を表示装置202に表示することにより、プライズゲーム装置2の状態がプレイヤーBに提供される。なお、ゲームサーバ100は各プライズゲーム装置2を介して撮像装置3から撮影像を取得してもよいし、各撮像装置3から直接撮影像を取得してもよい。
【0024】
遠隔操作機能は、プレイヤーBによるプライズゲーム装置2の遠隔操作を実現する機能である。具体的には、ゲーム制御部110は、プレイヤーBがプレイヤー端末20に入力した操作を第1ネットワークA1を介して取得し、当該操作に応じて動作装置2Aを動作させる指令を第2ネットワークA2を介してプライズゲーム装置2に入力する。プライズゲーム装置2が当該指令に基づいて動作装置2Aを動作させることにより、遠隔操作機能が実現される。
【0025】
予約管理部112は、いずれか1のプライズゲーム装置2でのプレイの予約の要求をプレイヤー端末20を通じてプレイヤーBから受け付け、プライズゲーム装置2ごとに、そのプライズゲーム装置2でプレイするプレイヤーBの予約順を管理する。また、予約管理部112は、プライズゲーム装置2ごとに、予約の要求を受信した順番で、そのプライズゲーム装置2でプレイする予約順を設定する。また、予約管理部112は、プライズゲーム装置2において現在のプレイヤーBによるプレイが終了した場合、プレイを終了したプレイヤーBの次に予約したプレイヤーBが、そのプライズゲーム装置2でプレイすることをゲーム制御部110に出力する。この結果、ゲーム制御部110の制御により、次に予約したプレイヤーBが、そのプライズゲーム装置2でプレイ可能となる。
なお、プライズゲームが互いに独立して行われる複数のステーションをプライズゲーム装置2が備える場合、予約管理部112は、ステーションごとに、プレイヤーBの予約を管理する。
【0026】
ゲームサーバ100が予約管理部112を備えることにより、各プレイヤーBは、それぞれ、所望のプライズゲーム装置2でのプレイを予約することができる。
【0027】
本実施形態の予約管理部112は、
図3に示すように、先ず、プレイヤーBのプレイヤー端末20から所望の景品の選択を受け付け(ステップSa1)、当該景品を獲得可能な複数のプライズゲーム装置2を当該プレイヤーBにプレイヤー端末20を通じて提示する(ステップSa2)。そして、景品が互いに同じである複数のプライズゲーム装置2の中から所望の1つのプライズゲーム装置2に対する予約を予約管理部112が受け付ける(ステップSa3)。そして、予約管理部112がプライズゲーム装置2にプレイヤー端末20の予約を割り当て(ステップSa4)、これにより、プレイの予約が完了する。
【0028】
本実施形態において、ゲーム制御部110は、プライズゲーム装置2の状態を示す撮影像を、そのプライズゲーム装置2をプレイ中のプレイヤーBだけでなく、他のプレイヤーBのプレイヤー端末20にもリアルタイムに提供する。なお、他のプレイヤーBには、そのプライズゲーム装置2を予約中のプレイヤーBと、予約していないプレイヤーBの両方が含まれる。したがって、他のプレイヤーBは、その撮影像を参考にして自身が次にプレイしようとするプライズゲーム装置2を選択したり、また、プレイ中のプレイヤーBのプレイの様子を閲覧し、自身のプレイの参考にしたりできる。特に、プライズゲーム装置2を予約中のプレイヤーBは、そのプライズゲーム装置2で行われている他のプレイヤーBのプレイ観戦をすることで順番待ちの退屈を紛らわすことができる。
【0029】
ここで、本実施形態の第1制御装置103は、プログラムPRを実現することにより、プレイヤーBがいずれかのプライズゲーム装置2を予約中でも、それ以外のプライズゲーム装置2でプレイする機会をそのプレイヤーBに与える機能を実現する。当該機能を実現するために、第1制御装置103は、前掲
図2に示すように、監視部114と、検出部116と、プレイヤー選択部118と、報知部120と、受付部122と、割当部124と、予約キャンセル部126と、を更に備える。
【0030】
監視部114は、複数のプライズゲーム装置2のそれぞれの稼働状況を監視する機能部である。プライズゲーム装置2の稼働状況は、そのプライズゲーム装置2を予約していないプレイヤーBがそのプライズゲーム装置2でプレイできるまでに要する時間の指標と成り得る適宜の状況を含む。稼働状況は、例えば、そのプライズゲーム装置2で現在プレイが行われているか否か、そのプライズゲーム装置2の予約人数、及び、予約消化スピードなどである。予約消化スピードは、単位時間当たりに、プレイの順番が回ってきたプレイヤーBの人数である。予約消化スピードは、プレイヤーBのコンティニューの回数、及び、スタッフによる遊技物品Pの再配置作業などによって動的に変わり得る。
【0031】
検出部116は、複数のプライズゲーム装置2の中から稼働状況が特定条件を満たすプライズゲーム装置2を検出する。
本実施形態において、特定条件は、他のプライズゲーム装置2を予約中のプレイヤーBが、その予約中のプライズゲーム装置2でプレイ可能になる前に、検出対象のプライズゲーム装置2でプレイ可能になる可能性が高いことを示す条件である。具体例としては、特定条件は、プライズゲーム装置2で現在プレイが行われておらず、かつ予約人数もゼロであること、すなわち、プライズゲーム装置2が現在、空き状態であることである。また他の具体例としては、特定条件は、プライズゲーム装置2の予約人数が他のプライズゲーム装置2の予約人数よりも少ないことである。また他の具体例としては、プライズゲーム装置2の予約人数が他のプライズゲーム装置2よりも早くゼロになることである。
【0032】
プレイヤー選択部118は、検出部116によって特定条件を満たすプライズゲーム装置2が検出された場合、このプライズゲーム装置2以外のプライズゲーム装置2を予約中のプレイヤーBの中から1人のプレイヤーBを選択する。プレイヤーBの選択動作については後に詳述する。
以下の説明では、稼働状況が特定条件を満たすプライズゲーム装置2を「第1ゲーム装置2T」と称する。また、プレイヤー選択部118によって選択されたプレイヤーBを「第1プレイヤーBT」と称する。
【0033】
報知部120は、第1プレイヤーBTに対し、第1ゲーム装置2Tでプレイできることを案内する機能部である。
受付部122は、報知部120によって案内が行われた第1プレイヤーBTのプレイヤー端末20から、第1ゲーム装置2Tでプレイするか否かを示す応答を第1ネットワークA1を通じて受け付ける機能部である。
【0034】
割当部124は、第1プレイヤーBTに第1ゲーム装置2Tでプレイする権利を割り当てる制御を実行する機能部である。本実施形態において、「第1ゲーム装置2Tでプレイする権利」は、第1ゲーム装置2Tが空き状態である場合には、その時点で当該第1ゲーム装置2Tで直ぐにプレイできる権利、及び、第1ゲーム装置2Tが空き状態でない場合には、当該第1ゲーム装置2Tを予約できる権利を意味する。
【0035】
予約キャンセル部126は、第1プレイヤーBTが案内に応じて第1ゲーム装置2Tでプレイする場合に、第1プレイヤーBTが予約中のプライズゲーム装置2に対する予約を上記予約管理部112に取り消させる。この結果、予約中のプライズゲーム装置2がキャンセルされる。
【0036】
次いで、ゲームサーバ100の動作として、予約中のプレイヤーBへ他のプライズゲーム装置2でプレイする機会を与える動作を、より具体的に説明する。
【0037】
図4はゲームサーバ100の動作の一例を示すフローチャートである。
同図に示すように、ゲームサーバ100において、監視部114が複数のプライズゲーム装置2のそれぞれの稼働状況を継続的に検出することにより、当該稼働状況を監視する(ステップSb1)。次いで、検出部116は、複数のプライズゲーム装置2の中から稼働状況が上述の特定条件を満たすプライズゲーム装置2である第1ゲーム装置2Tを検出する(ステップSb2)。第1ゲーム装置2Tが検出されない場合(ステップSb2:No)、処理手順がステップSb1に戻り、稼働状況の監視が行われる。
【0038】
一方、第1ゲーム装置2Tが検出された場合(ステップSb2:Yes)、第1ゲーム装置2T以外のプライズゲーム装置2を予約中のプレイヤーBの中からプレイヤー選択部118が上述の第1プレイヤーBTを選択する(ステップSb3)。
具体的には、プレイヤー選択部118は、第1ゲーム装置2Tと景品が同じプライズゲーム装置2を予約中のプレイヤーBの中から1人の第1プレイヤーBTを選択する。本実施形態では、予約中のプレイヤーBの人数が複数人である場合、プレイヤー選択部118は、最も早く予約の順番が回ってくるプレイヤーBを第1プレイヤーBTに選択する。
【0039】
図5は、景品が互いに同じ2つのプライズゲーム装置2のそれぞれの予約状況の一例を示す図である。
同図に示すように、景品が互いに同じ2つのプライズゲーム装置2のうち、一方のプライズゲーム装置2が特定条件を満たす第1ゲーム装置2Tである場合、他方のプライズゲーム装置2を予約中のプレイヤーBの人数が1以上であるとする。この場合は、他方のプライズゲーム装置2において、現在プレイ中のプレイヤーBの次に予約の順番が回ってくるプレイヤーBが第1プレイヤーBTに選択される。
【0040】
図4に戻り、次いで報知部120が第1プレイヤーBTのプレイヤー端末20に対し案内Eを送信することにより、第1プレイヤーBTに対し、第1ゲーム装置2Tでプレイできることを案内する(ステップSb4)。
【0041】
図6は案内Eの一例を示す図である。
案内Eは、予約中のプライズゲーム装置2よりも早く第1ゲーム装置2Tでプレイ可能である旨を第1プレイヤーBTに通知する情報である。本実施形態の案内Eは、
図6に示すように、当該通知に係る案内メッセージE1と、第1ゲーム装置2Tに関する情報E2と、を含む。案内メッセージE1は、第1ゲーム装置2Tでプレイできる旨、及び、第1ゲーム装置2Tでプレイするか否かを第1プレイヤーBTに確認する旨のメッセージを含む。第1ゲーム装置2Tに関する情報E2は、例えば、プライズゲーム装置2で獲得できる景品、及び第1ゲーム装置2Tの状態(遊技物品Pの位置及び姿勢など)を含む情報である。本実施形態では、第1ゲーム装置2Tの状態は、第1ゲーム装置2Tのリアルタイムの撮影像によって示される。
【0042】
第1プレイヤーBTは、案内Eをプレイヤー端末20で受信することにより、第1ゲーム装置2Tでプレイ可能であることを知ることができる。
また、第1プレイヤーBTは、案内Eを通じて、第1ゲーム装置2Tに関するゲーム装置情報、及び第1ゲーム装置2Tの現在の上記状態を示す状態情報などが含まれているため、第1プレイヤーBTは、これらの情報に基づいて、第1ゲーム装置2Tでプレイするか否かを判断できる。
【0043】
第1プレイヤーBTは、プレイヤー端末20を操作することにより、第1ゲーム装置2Tでプレイするか否かを含む応答をゲームサーバ100に送信し、
図4に示すように、この応答をゲームサーバ100の受付部122が受け付ける(ステップSb5)。
【0044】
第1プレイヤーBTが第1ゲーム装置2Tでプレイしない旨を、ステップSb5における応答が示す場合(ステップSb6:No)、処理手順がステップSb3に戻り、予約中の他のプレイヤーBの中から1人が第1プレイヤーBTとして選択され、当該第1プレイヤーBTに案内が報知される。
【0045】
一方、第1プレイヤーBTが第1ゲーム装置2Tでプレイする旨を、ステップSb5における応答が示す場合には(ステップSb6:Yes)、割当部124が第1プレイヤーBTに第1ゲーム装置2Tでプレイする権利を割り当てる(ステップSb7)。この結果、第1ゲーム装置2Tが空き状態である場合、第1プレイヤーBTは、その時点で当該第1ゲーム装置2Tで直ぐにプレイすることができる。また、第1ゲーム装置2Tが空き状態でない場合でも、上述の特定条件を満たす第1ゲーム装置2Tが予約されるため、第1プレイヤーBTが予約中のプライズゲーム装置2の予約の順番が回ってくるよりも早く第1ゲーム装置2Tでプレイできる。
【0046】
その後、予約キャンセル部126は、第1プレイヤーBTが第1ゲーム装置2Tでプレイを開始した場合(ステップSb8)、第1プレイヤーBTが予約中のプライズゲーム装置2に対する予約を上記予約管理部112に取り消させることにより、当該予約中のプライズゲーム装置2をキャンセルする(ステップSb9)。ステップSb8、及びステップSb9の処理によれば、第1プレイヤーBTが第1ゲーム装置2Tでのプレイを開始するまでは、元の予約が維持される。したがって、第1プレイヤーBTは、実際のプレイ開始前に第1ゲーム装置2Tでプレイすることを取り止めた場合でも、元の予約に基づいて、当該予約に対応するプライズゲーム装置2でプレイを行うことができる。
【0047】
以上説明したように、本実施形態のゲームサーバシステム10が備えるゲームサーバ100は、1以上のプレイヤーBがそれぞれプレイヤー端末20から第1ネットワークA1を通じて互いに排他的にプレイする複数のプライズゲーム装置2のそれぞれに対する、プレイヤーによるプレイの予約を管理する予約管理部112を備える。
また、ゲームサーバ100は、複数のプライズゲーム装置2のそれぞれの稼働状況を監視する監視部114と、複数のプライズゲーム装置2の中から稼働状況が特定条件を満たすプライズゲーム装置2である第1ゲーム装置2Tを検出する検出部116と、検出部116によって第1ゲーム装置2Tが検出された場合、第1ゲーム装置2T以外のプライズゲーム装置2を予約中のプレイヤーBの中から1人のプレイヤーBを選択するプレイヤー選択部118と、プレイヤー選択部118によって選択された1人のプレイヤーBに、第1ゲーム装置2Tでプレイする権利を割り当てる割当部124と、を備える。
この構成によれば、複数のプライズゲーム装置2の中に、稼働状況が特定条件を満たす第1ゲーム装置2Tが存在する場合、第1ゲーム装置2T以外のプライズゲーム装置2を予約中のプレイヤーBに対し、第1ゲーム装置2Tでプレイする権利が割り当てられる。
したがって、プレイヤーBは、プライズゲーム装置2を予約中であっても、予約したプライズゲーム装置2以外でプレイする機会を得ることができ、予約の利便性を向上させることができる。
【0048】
本実施形態のゲームサーバ100は、プレイヤー選択部118によって選択されたプレイヤーBに第1ゲーム装置2Tでプレイできることを案内する報知部120を備える。
この構成によれば、プレイヤー選択部118によって選択されたプレイヤーBが把握しない状態で、第1ゲーム装置2Tでプレイする権利が、そのプレイヤーBに割り当てられることを防止できる。
【0049】
本実施形態のゲームサーバ100は、報知部120による案内Eは、第1ゲーム装置2Tに関する情報E2を含む。
この構成によれば、プレイヤー選択部118によって選択されたプレイヤーBは、第1ゲーム装置2Tに関する情報E2に基づいて、第1ゲーム装置2Tの詳細を把握でき、その第1ゲーム装置2Tをプレイするか否かを判断できる。
【0050】
本実施形態のゲームサーバ100は、報知部120によって案内Eが行われたプレイヤーBから第1ゲーム装置2Tでプレイするか否かを受け付ける受付部122を備える。そして、割当部124は、第1ゲーム装置2Tでプレイする旨が受付部122によって受け付けられた場合、そのプレイヤーBに第1ゲーム装置2Tでプレイする権利を割り当てる。
この構成によれば、プレイヤーBが意図しないうちに、第1ゲーム装置2Tでプレイする権利が割り当てられることを防止できる。
【0051】
本実施形態のゲームサーバ100において、プレイヤー選択部118は、第1ゲーム装置2Tでプレイしない旨が受付部122によって受け付けられた場合、プライズゲーム装置2のいずれかを予約中の他のプレイヤーBの中から1人のプレイヤーBを選択する。
この構成によれば、選択されたプレイヤーBが第1ゲーム装置2Tでプレイを行わない場合でも、他のプレイヤーBが新たに選択される。したがって、他のプレイヤーBは第1ゲーム装置2Tでプレイする機会を得ることができ、また、第1ゲーム装置2Tの稼働率低下を抑えることができる。
【0052】
本実施形態のゲームサーバ100は、割当部124によって第1ゲーム装置2Tでプレイする権利が、プレイヤー選択部118によって選択されたプレイヤーBに割り当てられた場合に、予約中のプライズゲーム装置2に対するそのプレイヤーBの予約をキャンセルする予約キャンセル部126を備える。
この構成によれば、プレイヤーBは、既に行っている予約についてキャンセル操作が不要となり、利便性が向上する。
【0053】
本実施形態のゲームサーバ100において、予約キャンセル部126は、プレイヤー選択部118によって選択されたプレイヤーBが第1ゲーム装置2Tでプレイを始めた場合に、予約中のプライズゲーム装置2に対する予約をキャンセルする。
この構成によれば、プレイヤーBが第1ゲーム装置2Tでプレイを開始するまでは、元の予約が維持される。したがって、プレイヤーBは、実際のプレイ開始前に第1ゲーム装置2Tでのプレイを取り止めた場合でも、元の予約に基づいて、当該予約に対応するプライズゲーム装置2でプレイを行うことができる。
【0054】
本実施形態のゲームサーバ100において、プレイヤー選択部118は、検出部116によって検出された第1ゲーム装置2Tと景品が同じであるプライズゲーム装置2を予約中のプレイヤーBの中からプレイヤーBを選択する。
この構成によれば、第1ゲーム装置2Tの景品に興味を示す可能性が低いプレイヤーBが選択されることを防止できる。
【0055】
本実施形態のゲームサーバ100において、複数のプライズゲーム装置2は、直前に行われたプレイの状態が維持されるプライズゲームを提供する装置である。
この構成によれば、プレイヤーBは、プライズゲーム装置2の状態を踏まえて予約を行った後、自分の予約の順番が回ってくるまでの間に、そのプライズゲーム装置2の状態に魅力を感じ無くなった場合でも、他のプライズゲーム装置2である第1ゲーム装置2Tでプレイする機会を得ることができる。
【0056】
2.変形例
以上に例示した実施形態に付加される具体的な変形の形態を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の形態を、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合してもよい。
【0057】
(第1変形例)
上述した実施形態において、報知部120が第1プレイヤーBTに第1ゲーム装置2Tを案内するタイミングが適宜である。
例えば、報知部120は、プレイヤー選択部118によって選択された第1プレイヤーBTに、予約中のプライズゲーム装置2におけるプレイの順番が回ってくるタイミングに合わせて、第1ゲーム装置2Tでプレイできることを案内してもよい。
この構成によれば、第1プレイヤーBTは、自身で予約したプライズゲーム装置2と、第1ゲーム装置2Tとで好きな方を選択してプレイできる。特に、第1ゲーム装置2Tが「空きゲーム装置」である場合、第1プレイヤーBTは、どちらのプライズゲーム装置2を選択しても、待ち時間無しで直ぐにプレイできる。
【0058】
(第2変形例)
上述した実施形態において、第1プレイヤーBTが予約中の予約を予約キャンセル部126がキャンセルするタイミングは適宜である。
例えば、予約キャンセル部126は、第1プレイヤーBTが第1ゲーム装置2Tでプレイを開始した後であっても、少なくとも予約中の予約の順番が回ってくるまで、その予約をキャンセルせずに維持してもよい。
この構成によれば、第1プレイヤーBTが第1ゲーム装置2Tでプレイを終えたときに、当初の予約の順番で予約中のプライズゲーム装置2をプレイできる。
また例えば、予約キャンセル部126は、報知部120の案内Eに対し、第1ゲーム装置2Tでプレイする旨の応答が第1プレイヤーBTから得れた場合に、第1プレイヤーBTが予約中の予約をキャンセルしてもよい。
【0059】
(第3変形例)
上述した実施形態において、報知部120は、第1プレイヤーBTに対し、第1ゲーム装置2Tでプレイするか否かを確認する旨のメッセージを案内Eによって通知した。そして、割当部124は、第1ゲーム装置2Tでプレイする旨の応答が第1プレイヤーBTから得られた場合に、第1ゲーム装置2Tでプレイする権利を第1プレイヤーBTに割り当てた。
しかしながら、例えば予約時などの適宜のタイミングで事前に各プレイヤーBから同意が得られている場合などには、報知部120は、第1プレイヤーBTに対し、第1ゲーム装置2Tでプレイするか否かを確認する旨のメッセージを通知する必要はなく、また、割当部124は、第1ゲーム装置2Tでプレイする旨の応答を得ずに、第1ゲーム装置2Tでプレイする権利を第1プレイヤーBTに割り当ててもよい。
【0060】
(第4変形例)
上述した実施形態において、検出部116によって検出された第1ゲーム装置2Tに対応するプライズゲーム装置2として景品が同じゲーム装置を例示した。しかしながら、第1ゲーム装置2Tに対応するプライズゲーム装置2は、景品が同じである場合に限らず、例えば、景品が類似である装置、ゲームの種類が同じ、又は類似である装置などでもよい。
【0061】
(第5変形例)
上述した実施形態において、プレイヤー選択部118は、第1プレイヤーBTとして1人のプレイヤーBを選択した。しかしながら、オンラインゲームシステム1が備えるゲーム装置が1人単位ではなく複数人単位で互いに排他的にプレイ可能な装置である場合、プレイヤー選択部118は、少なくとも1人以上のプレイヤーBを第1プレイヤーBTとして選択してもよい。
【0062】
(第6変形例)
上述の実施形態において、オンラインゲームシステム1が備えるゲーム装置はプライズゲーム装置2に限らない。すなわち、ゲーム装置は、第1ネットワークA1を介して複数のプレイヤーBが1人単位又は複数人単位で互いに排他的にプレイ可能であれば任意である。
【0063】
(他の変形例)
上述の実施形態において、プライズゲーム装置2が現実空間に存在する有体物である形態を説明した。しかしながら、プライズゲーム装置2は、仮想空間に配置された仮想的なオブジェクトでもよい。この場合において、仮想空間、及び、プライズゲーム装置2に対応する仮想的なオブジェクトの生成は、コンピュータが備える処理装置の演算処理によって実現される。また、プライズゲーム装置2の状態は、当該プライズゲーム装置2に対応する仮想的なオブジェクトを生成するコンピュータから取得される。
【0064】
上述の実施形態において、第1制御装置103が備える各機能部は、物理的又は論理的に分離した1台以上のコンピュータの組み合わせによって実現されてもよい。この場合において、1台以上のコンピュータの少なくとも1つがサーバコンピュータであってもよい。
また、第1制御装置103が備える各機能部を実現させるプログラムPRは、1以上の機能部ごとに複数のプログラムに分離されてもよい。
【0065】
[附記]
以上の記載から、本開示について、以下に付記された態様が把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、各付記の態様に図面の符号を便宜的に括弧書で併記する。しかしながら、本開示に係る態様が図示の具体的な形態に限定されるものではない。
【0066】
[附記1]
1以上のプレイヤー(B)がそれぞれプレイヤー端末(20)からネットワーク(A1)を通じて互いに排他的にプレイする複数のゲーム装置(2)のそれぞれに対する、前記プレイヤー(B)によるプレイの予約を管理するサーバシステム(10)において、
前記複数のゲーム装置(2)のそれぞれの稼働状況を監視する監視手段(114)と、
前記複数のゲーム装置(2)の中から前記稼働状況が特定条件を満たすゲーム装置(2)である第1ゲーム装置(2T)を検出する検出手段(116)と、
前記検出手段(116)によって前記第1ゲーム装置(2T)が検出された場合、前記第1ゲーム装置(2T)以外のゲーム装置(2)を予約中のプレイヤー(B)の中から少なくとも1人のプレイヤー(B)を選択するプレイヤー選択手段(118)と、
前記プレイヤー選択手段(118)によって選択された前記少なくとも1人のプレイヤー(B)に、前記第1ゲーム装置(BT)でプレイする権利を割り当てる割当手段(124)と、
を備えるサーバシステム(10)。
【0067】
附記1によれば、プレイヤーは、ゲーム装置を予約中であっても、予約したゲーム装置以外でプレイする機会を得ることができ、予約の利便性を向上させることができる。
【0068】
「プレイヤー端末」は、プレイヤーが操作可能であり、かつ、サーバシステムと通信可能な機器が含まれる。例えば、「プレイヤー端末」は、スマートフォン、可搬型のパーソナルコンピュータ、及び据置型のパーソナルコンピュータ、ウェアラブルデバイスなどである。
「ゲーム装置」は、プレイヤーに対して任意のゲームを提供するプレイする装置である。「ゲーム装置」は、現実空間に存在する有体物でもよいし、仮想空間に配置された仮想的なオブジェクトでもよい。「ゲーム」の種類は任意である。「ゲーム」は、例えば、クレーンゲーム、及びプッシャーゲーム等のプライズゲームでもよい。
「サーバシステム」は、物理的又は論理的に分離した1台以上のコンピュータの組み合わせを含む。
「稼働状況」は適宜である。「稼働状況」の一例は、対象のゲーム装置を予約していないプレイヤーがそのゲーム装置でプレイできるまでに要する時間の指標と成り得る適宜の状況である。この一例において、稼働状況は、対象のゲーム装置で現在プレイが行われているか否か、そのゲーム装置の予約人数、及び、予約消化スピードなどが有り得る。予約消化スピードは、単位時間当たりに、プレイの順番が回ってきたプレイヤーの人数である。
「特定条件」は適宜である。「特定条件」の一例は、他のゲーム装置を予約中のプレイヤーが、その予約中のゲーム装置でプレイ可能になる前に、対象のゲーム装置でプレイ可能になる可能性が高いこと、である。
プレイヤー選択手段によるプレイヤーの選択基準は適宜である。例えば、プレイヤー選択手段は、プレイヤーの予約の順番、及びプレイヤーのプレイ頻度などの適宜の情報を基準にしてもよい。また、プレイヤー選択手段は、ランダムにプレイヤーを選択してもよい。
「プレイする権利」は、予約をせずとも第1ゲーム装置でプレイヤーがプレイできることを意味する。この場合において、プレイヤーが第1ゲーム装置でプレイできるタイミングは、必ずしも即時でなくてもよい。
【0069】
[附記2]
前記プレイヤー選択手段(118)によって選択された前記少なくとも1人のプレイヤー(B)に前記第1ゲーム装置(2T)でプレイできることを案内する報知手段(120)を備える
附記1に記載のサーバシステム(10)。
【0070】
附記2によれば、プレイヤー選択手段によって選択されたプレイヤーが把握しない状態で、第1ゲーム装置でプレイする権利が、そのプレイヤーに割り当てられることを防止できる。
【0071】
[附記3]
前記報知手段(120)による前記案内は、
前記第1ゲーム装置(2T)に関する情報を含む、
附記2に記載のサーバシステム(10)。
【0072】
附記3によれば、プレイヤー選択手段によって選択されたプレイヤーは、第1ゲーム装置に関する情報に基づいて、第1ゲーム装置の詳細を把握でき、その第1ゲーム装置をプレイするか否かを判断できる。
【0073】
[附記4]
前記報知手段(120)によって前記案内が行われた前記少なくとも1人のプレイヤー(B)から前記第1ゲーム装置(2T)でプレイするか否かを受け付ける受付手段(122)を備え、
前記割当手段(124)は、
前記第1ゲーム装置(2T)でプレイする旨が前記受付手段(122)によって受け付けられた場合、前記少なくとも1人のプレイヤー(B)に前記第1ゲーム装置(2T)でプレイする権利を割り当てる
附記2または附記3に記載のサーバシステム(10)。
【0074】
附記4によれば、プレイヤーが意図しないうちに、第1ゲーム装置でプレイする権利が割り当てられることを防止できる
【0075】
[附記5]
前記プレイヤー選択手段(118)は、
前記第1ゲーム装置(2T)でプレイしない旨が前記受付手段(122)によって受け付けられた場合、前記ゲーム装置(2)のいずれかを予約中の他のプレイヤー(B)の中から少なくとも1人のプレイヤー(B)を選択する
附記4に記載のサーバシステム(10)。
【0076】
附記5によれば、選択されたプレイヤーが第1ゲーム装置でプレイを行わない場合には、他のプレイヤーが第1ゲーム装置でプレイする機会を得ることができ、また、第1ゲーム装置の稼働率低下を抑えることができる。
【0077】
[附記6]
前記報知手段(120)は、
前記プレイヤー選択手段(118)によって選択された前記少なくとも1人のプレイヤー(B)に前記予約中のゲーム装置(2)におけるプレイの順番が回ってきた場合、前記第1ゲーム装置(2)でプレイできることを案内する
附記2から附記5のいずれかに記載のサーバシステム(10)。
【0078】
附記6によれば、プレイヤー選択手段によって選択されたプレイヤーは、自身で予約したゲーム装置と、第1ゲーム装置とで好きな方を選択してプレイできる。
【0079】
[附記7]
前記割当手段(124)によって前記第1ゲーム装置(2T)でプレイする権利が、前記プレイヤー選択手段(118)によって選択された前記少なくとも1人のプレイヤー(B)に割り当てられた場合に、前記予約中の前記ゲーム装置(2)に対する予約をキャンセルする予約キャンセル手段(126)
を備える附記1から附記6のいずれかに記載のサーバシステム(10)。
【0080】
附記7によれば、前記プレイヤー選択手段によって選択されたプレイヤーは、既に行っている予約についてキャンセル操作が不要となり、利便性が向上する。
【0081】
[附記8]
前記予約キャンセル手段(126)は、
前記プレイヤー選択手段(118)によって選択された前記少なくとも1人のプレイヤー(B)が前記第1ゲーム装置(2T)でプレイを始めた場合に、前記予約中の前記ゲーム装置(2)に対する予約をキャンセルする
附記7に記載のサーバシステム(10)。
【0082】
附記8によれば、プレイヤー選択手段によって選択されたプレイヤーが第1ゲーム装置でプレイを開始するまでは、元の予約が維持される。したがって、プレイヤーは、実際のプレイ開始前に第1ゲーム装置でのプレイを取り止めた場合でも、元の予約に基づいて、当該予約に対応するゲーム装置でプレイを行うことができる。
【0083】
[附記9]
前記プレイヤー選択手段(118)は、
前記検出手段(116)によって検出された前記第1ゲーム装置(2T)に対応するゲーム装置(2)を予約中のプレイヤー(B)の中から前記少なくとも1人のプレイヤー(B)を選択する
附記1から附記8のいずれかに記載のサーバシステム(10)。
【0084】
附記9によれば、第1ゲーム装置に興味を示す可能性が低いプレイヤーが選択されることを防止できる。
【0085】
[附記10]
前記複数のゲーム装置(2)は、
直前に行われたプレイの状態が維持されるプライズゲームを提供する装置である
附記1から附記9のいずれかに記載のサーバシステム(10)。
【0086】
附記10によれば、プレイヤーがゲーム装置の状態を踏まえて予約を行った後、自分の予約の順番が回ってくるまでの間に、そのゲーム装置の状態に魅力を感じ無くなった場合でも、他のゲーム装置である第1ゲーム装置でプレイする機会を得ることができる。
【0087】
[附記11]
1以上のプレイヤー(B)がそれぞれプレイヤー端末(20)からネットワーク(A1)を通じて互いに排他的にプレイする複数のゲーム装置(2)のそれぞれに対する、前記プレイヤー(B)によるプレイの予約を管理するサーバシステム(10)の制御方法において、
前記サーバシステム(10)が、
前記複数のゲーム装置(2)のそれぞれの稼働状況を監視する第1ステップと、
前記複数のゲーム装置(2)の中から前記稼働状況が特定条件を満たすゲーム装置(2)である第1ゲーム装置(2T)を検出する第2のステップと、
前記第2のステップにおいて前記第1ゲーム装置(2T)が検出された場合、前記第1ゲーム装置(2T)以外のゲーム装置(2)を予約中のプレイヤー(B)の中から少なくとも1人のプレイヤー(B)を選択する第3のステップと、
前記第3のステップにおいて選択された前記少なくとも1人のプレイヤー(B)に、前記第1ゲーム装置(2T)でプレイする権利を割り当てる第4のステップと、
を備える制御方法。
【0088】
附記11によれば、附記1と同様の効果が得られる。
【0089】
[附記12]
1以上のプレイヤー(B)がそれぞれプレイヤー端末(20)からネットワーク(A1)を通じて互いに排他的にプレイする複数のゲーム装置(2)のそれぞれに対する、前記プレイヤー(B)によるプレイの予約を管理するサーバシステム(10)を、
前記複数のゲーム装置(2)のそれぞれの稼働状況を監視する監視手段(114)、
前記複数のゲーム装置(2)の中から前記稼働状況が特定条件を満たすゲーム装置(2)である第1ゲーム装置(2T)を検出する検出手段(116)、
前記検出手段(116)によって前記第1ゲーム装置(2T)が検出された場合、前記第1ゲーム装置(2T)以外のゲーム装置(2)を予約中のプレイヤー(B)の中から少なくとも1人のプレイヤー(B)を選択するプレイヤー選択手段(118)、及び、
前記プレイヤー選択手段(118)によって選択された前記少なくとも1人のプレイヤー(B)に、前記第1ゲーム装置(2T)でプレイする権利を割り当てる割当手段(124)、
として機能させるプログラム(PR)。
【0090】
附記12によれば、附記1と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0091】
1…オンラインゲームシステム、2…プライズゲーム装置、2T…第1ゲーム装置、10…ゲームサーバシステム、20…プレイヤー端末、100…ゲームサーバ、103…第1制御装置、110…ゲーム制御部、112…予約管理部、114…監視部、116…検出部、118…プレイヤー選択部、120…報知部、122…受付部、124…割当部、126…予約キャンセル部、A1…第1ネットワーク、B…プレイヤー、BT…第1プレイヤー、E…案内、P…遊技物品、PR…プログラム。