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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130366
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04842 20220101AFI20240920BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20240920BHJP
   G06F 16/907 20190101ALI20240920BHJP
【FI】
G06F3/04842
G06F3/0481
G06F16/907
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040044
(22)【出願日】2023-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】山田 浩臣
【テーマコード(参考)】
5B175
5E555
【Fターム(参考)】
5B175FB02
5B175GB01
5E555AA02
5E555AA04
5E555AA75
5E555BA02
5E555BA73
5E555BB02
5E555BC18
5E555CB37
5E555CC03
5E555CC21
5E555DB03
5E555DB04
5E555DC40
5E555EA19
5E555EA26
5E555EA27
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】対象データと対象データに基づく特徴量との対応の確認をユーザにとって利便性良く可能とする情報処理装置、プログラム及び方法を提供する。
【解決手段】コンピュータに、複数の対象データを取得することと、複数の対象データのそれぞれに基づく複数の特徴量を取得することと、複数の特徴量のうち少なくとも1つの特徴量の選択を受け付けることと、複数の対象データが表示される対象データ表示領域と、複数の特徴量が表示される特徴量表示領域とを有し、選択された少なくとも1つの特徴量と対応付けられた少なくとも1つの対象データとの組をユーザが識別可能に表示する表示画面を生成することと、を実行させる、プログラム。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の対象データを取得する対象データ取得部と、
前記複数の対象データに対応する複数の特徴量を取得する特徴量取得部と、
前記複数の特徴量のうち少なくとも1つの特徴量の選択を受け付ける選択受付部と、
前記複数の対象データが表示される対象データ表示領域と、前記複数の特徴量が表示される特徴量表示領域とを有し、選択された前記少なくとも1つの特徴量と前記少なくとも1つの特徴量に対応する少なくとも1つの対象データとの組をユーザが識別可能に表示する表示画面を生成する画面生成部と、を備える、情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記画面生成部は、選択された前記少なくとも1つの特徴量を示す情報が表示される選択表示領域をさらに有する前記表示画面を生成する、情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記画面生成部は、前記特徴量表示領域における前記ユーザからの操作入力に基づいて選択可能な、前記複数の特徴量に対応する複数のオブジェクトを、前記特徴量表示領域に表示し、
前記選択受付部は、前記表示画面において、前記複数のオブジェクトのうち前記特徴量表示領域において選択されたオブジェクトが、前記選択表示領域に配置されることで、前記少なくとも1つの特徴量の選択を受け付ける、情報処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記画面生成部は、前記組を共通の表示態様で表示することで前記組を識別可能に表示する、情報処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記少なくとも1つの特徴量に対するラベリング情報を前記ユーザから受け付けるラベリング情報受付部、をさらに備える、情報処理装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記対象データは時系列データを含む、情報処理装置。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記対象データは画像データを含む、情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータに、
複数の対象データを取得することと、
前記複数の対象データに対応する複数の特徴量を取得することと、
前記複数の特徴量のうち少なくとも1つの特徴量の選択を受け付けることと、
前記複数の対象データが表示される対象データ表示領域と、選択された前記複数の特徴量が表示される特徴量表示領域とを有し、前記少なくとも1つの特徴量と対応付けられた前記少なくとも1つの対象データとの組をユーザが識別可能に表示する表示画面を生成することと、を実行させる、プログラム。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
複数の対象データを取得することと、
前記複数の対象データに対応する複数の特徴量を取得することと、
前記複数の特徴量のうち少なくとも1つの特徴量の選択を受け付けることと、
前記複数の対象データが表示される対象データ表示領域と、選択された前記複数の特徴量が表示される特徴量表示領域とを有し、前記少なくとも1つの特徴量と対応付けられた前記少なくとも1つの対象データとの組をユーザが識別可能に表示する表示画面を生成することと、を含む、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
機械学習においては、データセットと学習モデルを用いた学習、学習済みモデルの検証及び評価等が行われる。具体的には、まず、データセットに対して前処理が行われ、データセットが学習用と検証及び評価用とに分割される。前処理では、データセットに対してラベリング等が行われる(特許文献1参照)。ラベリングを適切に実行することにより有効なデータと無効なデータとの切り分けが可能となり、精度の高い学習モデルを生成することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-105979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、当該ラベリングは自動化できないため効率的に作業するためのツールが求められる。例えば、あるデータ(対象データ)から抽出された特徴量は、対象データに含まれる情報が抽出された情報であるので、異なる対象データに対応する場合であっても、近い特徴量となることがある。このように、特徴量のみからは、実際のデータの様子をユーザが把握することが難しく、ユーザによる特徴量のラベリングには効率化の余地がある。
【0005】
本開示は、一側面では、このような実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、対象データと対象データに基づく特徴量との対応の確認をユーザにとって利便性良く可能とする情報処理装置、プログラム及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
【0007】
本開示の一側面に係る情報処理装置は、複数の対象データを取得する対象データ取得部と、複数の対象データに対応する複数の特徴量を取得する特徴量取得部と、複数の特徴量のうち少なくとも1つの特徴量の選択を受け付ける選択受付部と、複数の対象データが表示される対象データ表示領域と、複数の特徴量が表示される特徴量表示領域とを有し、選択された少なくとも1つの特徴量と少なくとも1つの特徴量に対応する少なくとも1つの対象データとの組をユーザが識別可能に表示する表示画面を生成する画面生成部と、を備える。
【0008】
当該情報処理装置によれば、対象データ及び特徴量が取得され、特徴量の選択が受け付けられる。対象データが表示される対象データ表示領域と、特徴量が表示される特徴量表示領域とを有する表示画面において、選択された特徴量と、選択された特徴量に対応する対象データとが識別可能に表示される。これにより、情報処理装置を操作するユーザは、特徴量と対象データとの対応を1つの画面上で確認することができる。これにより、ユーザによる対応関係の確認の利便性が向上する。
【0009】
上記一側面に係る情報処理装置において、画面生成部は、選択された少なくとも1つの特徴量を示す情報が表示される選択表示領域をさらに有する表示画面を生成してもよい。
【0010】
当該情報処理装置によれば、ユーザが表示画面における選択表示領域を確認することで、ユーザは選択された特徴量を把握することができる。これにより、ユーザによる対応関係の確認の利便性が向上する。
【0011】
上記一側面に係る情報処理装置において、画面生成部は、特徴量表示領域における操作入力に基づいて選択可能な、複数の特徴量に対応する複数のオブジェクトを、特徴量表示領域に表示し、選択受付部は、表示画面において、複数のオブジェクトのうち特徴量表示領域において選択されたオブジェクトが、選択表示領域に配置されることで、少なくとも1つの特徴量の選択を受け付けてもよい。
【0012】
当該情報処理装置によれば、ユーザは、特徴量表示領域におけるオブジェクトを選択し、オブジェクトを選択表示領域に配置することで特徴量の選択を行うことができる。ユーザは直感的な操作によって特徴量を選択することができるので、ユーザによる対応関係の確認の利便性が向上する。
【0013】
上記一側面に係る情報処理装置において、画面生成部は、組を共通の表示態様で表示することで組を識別可能に表示する表示画面を生成してもよい。
【0014】
当該情報処理装置によれば、例えば、対象データ又は特徴量が多数の点によって表示される場合であっても、表示態様が共通するので、ユーザが一覧的に対象データと特徴量との対応を確認することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0015】
上記一側面に係る情報処理装置は、少なくとも1つの特徴量に対するラベリング情報をユーザから受け付けるラベリング情報受付部、をさらに備えてもよい。
【0016】
当該情報処理装置によれば、ユーザは特徴量に対応する対象データを確認しながら特徴量に対するラベリングが可能となるため、ユーザのラベリングの利便性が向上する。
【0017】
上記一側面に係る情報処理装置では、対象データは時系列データを含んでもよい。
【0018】
当該情報処理装置によれば、時系列表示される性質を有する対象データに対して、特徴量との対応関係の確認の利便性が向上する。
【0019】
上記一側面に係る情報処理装置では、対象データは画像データを含んでもよい。
【0020】
当該情報処理装置によれば、画像データに対して、特徴量との対応関係の確認の利便性が向上する。
【0021】
また、本開示の一側面に係るプログラムは、コンピュータに、複数の対象データを取得することと、複数の対象データに対応する複数の特徴量を取得することと、複数の特徴量のうち少なくとも1つの特徴量の選択を受け付けることと、複数の対象データが表示される対象データ表示領域と、複数の特徴量が表示される特徴量表示領域とを有し、選択された少なくとも1つの特徴量と対応付けられた少なくとも1つの対象データとの組をユーザが識別可能に表示する表示画面を生成することと、を実行させる。
【0022】
また、本開示の一側面に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する情報処理方法であって、複数の対象データを取得することと、複数の対象データに対応する複数の特徴量を取得することと、複数の特徴量のうち少なくとも1つの特徴量の選択を受け付けることと、複数の対象データが表示される対象データ表示領域と、複数の特徴量が表示される特徴量表示領域とを有し、選択された少なくとも1つの特徴量と対応付けられた少なくとも1つの対象データとの組をユーザが識別可能に表示する表示画面を生成することと、を含む。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、対象データと対象データに基づく特徴量との対応の確認をユーザにとって利便性良く可能とする情報処理装置、プログラム及び方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本実施形態に係る情報処理装置のブロック図である。
図2】本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例である。
図3】本実施形態に係る情報処理装置の処理の一例を説明するフローチャートである。
図4】本実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
図5】本実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
図6】本実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
図7】本実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
図8】本実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
図9】本実施形態に係るラベリング情報受付処理の一例を示すフローチャートである。
図10】本実施形態に係る表示画面におけるラベリング情報の入力の一例を示す図である。
図11】本実施形態に係る表示画面におけるラベリング情報の入力の一例を示す図である。
図12】本実施形態に係る表示画面の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、特許請求の範囲に係る発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、実施形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。以下、添付図面を取得して説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。なお、本明細書において「又は」という用語は「及び」の意味に加えて「又は」の意味も含み得る。
【0026】
図1を参照して、情報処理装置100の構成の一例について説明する。図2の例では、情報処理装置100は、記憶部101、通信部102、表示部103、操作部104、及び制御部105を備える。
【0027】
また、図2を参照して、情報処理装置100のハードウェア構成の一例について説明する。情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)等のプロセッサ201、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置202、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)203、入力操作を受け付ける入力デバイス204、及び情報の出力を行う出力デバイス205を有する。
【0028】
記憶部101は、記憶部101が備える記憶装置202を用いて実現することができる。制御部105は、情報処理装置100のプロセッサ201が、記憶装置202に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0029】
記憶部101は、1つの装置によって実現されてもよく、あるいは各部の機能を有する複数の装置によって実現されてよい。例えば、情報処理装置100は、提供されるサービス専用に設計された情報処理装置の他、汎用のデスクトップPC(Personal Computer)、タブレットPC等によって実現されてもよい。また、情報処理装置100の制御部105の機能は、端末とネットワークを通じて通信可能なサーバ等の他の情報処理装置にインストールされたプログラムによって実現されてもよい。
【0030】
図1に戻り、情報処理装置100の各部について説明する。
【0031】
記憶部101は、制御部105による処理のために実行されるプログラム又は情報処理装置100で使用される各種の情報を記憶する。
【0032】
通信部102は、例えば、情報処理装置100とネットワークを通じて接続される他のシステム又は情報処理装置への接続及びデータ授受を行う情報処理ユニットとして構成されている。
【0033】
表示部103は、例えば、ディスプレイ等の出力を行うための装置であり、情報処理装置100が備える出力デバイス205を用いて実現することができる。
【0034】
操作部104は、例えば、キーボード、マウス、又はタッチパネル等のユーザ入力を行うための装置であり、情報処理装置100が備える入力デバイス204を用いて実現することができる。
【0035】
制御部105は、対象データ取得部1051、特徴量取得部1052、第1リスト生成部1053、第2リスト生成部1054、選択受付部1055、画面生成部1056、及びラベリング情報受付部1057を有する。
【0036】
対象データ取得部1051は、複数の対象データを取得する。ここで、本実施形態における対象データとは、特徴量の抽出の対象となるデータであり、例えば時系列データ又は画像データを含む。また、対象データを生データとよぶこともある。対象データ取得部1051は、例えば、記憶部101に記憶されたデータを読み出すことで対象データを取得する。
【0037】
特徴量取得部1052は、複数の対象データに対応する複数の特徴量を取得する。また、特徴量は、1つの特徴量に対して、1つの対象データが対応してもよく、複数の対象データが対応してもよい。ここで、「特徴量」は、処理対象の時系列データに含まれる情報を包含する用語であり、例えば、対象の時系列データについての、最大値、最小値、中間値、平均値、標準偏差、又は分散などを含み得る。なお、「特徴量」は、対象データそのものも含み得る。特徴量取得部1052は、例えば、記憶部101に記憶された対象データに基づく特徴量を読み出すことで、特徴量を取得する。対象データからの特徴量の抽出は情報処理装置100によって行われてもよく、情報処理装置100とは異なる他の情報処理装置によって行われてもよい。
【0038】
第1リスト生成部1053は、対象データに含まれる変数を示す第1リストを生成する。第1リストには、例えば、変数及び変数に対して付与される列ラベルの情報が含まれる。
【0039】
第2リスト生成部1054は、特徴量及び特徴量に対して付与される列ラベルの情報が含まれる第2リストを生成する。
【0040】
選択受付部1055は、複数の特徴量のうち少なくとも1つの特徴量の選択を受け付ける。選択受付部1055は、例えば、後述の画面生成部1056が生成する表示画面を通じて、ユーザから、特徴量の選択を受け付ける。また、選択受付部1055は、予め選択する特徴量を設定する設定情報に基づいて、特徴量の選択を受け付けてもよい。
【0041】
画面生成部1056は、複数の対象データが表示される対象データ表示領域と、複数の特徴量が表示される特徴量表示領域とを有し、選択受付部1055を通じて選択された少なくとも1つの特徴量と少なくとも1つの特徴量に対応する少なくとも1つの対象データとの組をユーザが識別可能に表示する表示画面を生成する。画面生成部1056が生成する表示画面については後述する。
【0042】
ラベリング情報受付部1057は、特徴量に対するラベリング情報をユーザから受け付ける。ラベリング情報受付部1057は、受け付けたラベリング情報を特徴量と対応付けて記憶部101に記憶してもよい。また、ラベリング情報受付部1057は、対象データの変数に対するラベリング情報をユーザから受け付けてもよい。この場合、ラベリング情報受付部1057は、受け付けたラベリング情報を変数と対応付けて記憶部101に記憶してもよい。
【0043】
図3から図8を参照して、情報処理装置100における、特徴量の選択及び対象データと特徴量との表示処理について説明する。なお、本表示処理は、本開示の情報処理方法の一例である。
【0044】
ステップS301において、対象データ取得部1051は、複数の対象データを取得する。対象データ取得部1051は例えば記憶部101に記憶されたデータから、複数の変数を有する時系列データを対象データとして取得する。取得された対象データに基づいて、第1リスト生成部1053が第1リストを生成する。
【0045】
ステップS302において、特徴量取得部1052は、対象データ取得部1051が取得した複数の対象データに対応する複数の特徴量を取得する。特徴量取得部1052は、例えば記憶部101に予め記憶された特徴量を取得する。取得された特徴量に基づいて、第2リスト生成部1054が第2リストを生成する。
【0046】
ステップS303において、画面生成部1056は、対象データ表示領域、特徴量表示領域、及び選択表示領域を含む表示画面を生成する。
【0047】
ステップS304において、画面生成部1056は、対象データが対象データ表示領域に、特徴量が特徴量表示領域にそれぞれ表示されるよう表示画面を更新する。
【0048】
ここで、図4を参照して、画面生成部1056が生成し、表示部103を通じてユーザに表示する表示画面400の一例について説明する。
【0049】
表示画面400は、対象データ表示領域401、特徴量表示領域402、及び選択表示領域403を有する。また、対象データ表示領域401はデータ表示部4001を有する。データ表示部4001には、対象データ取得部1051が取得する基となる対象データを示す情報が表示される。図4の例では、データファイルを示す「Data fileXXX」という情報が表示される。
【0050】
対象データ表示領域401には対象データが散布図の形式で表示される。対象データ表示領域401は、縦軸変数選択欄40111、横軸変数選択欄40121、第1リスト4013、2次元散布図表示領域4014、時間軸散布図表示領域4015、列ラベル入力領域4016、行ラベル入力領域4017、行ラベル入力欄40171、及び登録ボタン40172を有する。
【0051】
縦軸変数選択欄40111は、2次元散布図表示領域4014において縦軸に表示される変数をユーザが選択可能とし、選択された変数を表示する領域である。図4の例では、縦軸の変数として「VAR1」が選択されている例が示される。また、縦軸変数選択欄40111で選択された変数は、時間軸散布図表示領域4015における横軸が時間軸の時間軸散布図において縦軸の変数として表示される。
【0052】
横軸変数選択欄40121は、2次元散布図表示領域4014において横軸に表示される変数をユーザが選択可能とし、選択された変数を表示する領域である。図4の例では、横軸の変数として「VAR2」が選択されている例が示される。
【0053】
第1リスト4013は、データ表示部4001に基づく対象データに含まれる複数の変数を示すリストである。第1リスト4013には、縦軸変数選択欄40111及び横軸変数選択欄40121においてユーザが選択可能な変数が示される。
【0054】
2次元散布図表示領域4014は、縦軸の変数として選択された変数と横軸の変数として選択された変数とに基づいてプロットされる散布図を表示する領域である。
【0055】
時間軸散布図表示領域4015は、縦軸の変数として選択された変数を、横軸を時間軸としてプロットした散布図である。
【0056】
列ラベル入力領域4016は、第1リスト4013に表示される各変数に対する列ラベルの入力を受け付ける。列ラベル入力領域4016に入力された列ラベルに基づいて、第1リスト4013が更新される。
【0057】
行ラベル入力領域4017は、対象データに対する行ラベルの入力をユーザから受け付ける。ユーザは、行ラベル入力欄40171に行ラベルを入力し、登録ボタン40172を選択することで、記憶部101において対象データに対応する行ラベルを更新することができる。
【0058】
特徴量表示領域402には特徴量が散布図の形式で表示される。特徴量表示領域402は、縦軸特徴量選択欄40211、横軸特徴量選択欄40221、第2リスト4023、2次元散布図表示領域4024、時間軸散布図表示領域4025、列ラベル入力領域4026、行ラベル入力領域4027、行ラベル入力欄40271、及び登録ボタン40272を有する。
【0059】
縦軸特徴量選択欄40211は、2次元散布図表示領域4024において縦軸に表示される特徴量をユーザが選択可能とし、選択された特徴量を表示する領域である。図4の例では、縦軸の特徴量として「F1」が選択されている例が示される。また、縦軸特徴量選択欄40211で選択された特徴量は、時間軸散布図表示領域4025における横軸が時間軸の時間軸散布図において縦軸の特徴量として表示される。
【0060】
横軸特徴量選択欄40221は、2次元散布図表示領域4024において横軸に表示される特徴量をユーザが選択可能とし、選択された特徴量を表示する領域である。図4の例では、横軸の特徴量として「F2」が選択されている例が示される。
【0061】
第2リスト4023は、データ表示部4001に基づく特徴量に含まれる複数の特徴量を示すリストである。第2リスト4023には、縦軸特徴量選択欄40211及び横軸特徴量選択欄40221においてユーザが選択可能な特徴量が示される。
【0062】
2次元散布図表示領域4024は、縦軸の特徴量として選択された特徴量と横軸の特徴量として選択された特徴量とに基づいてプロットされる散布図を表示する領域である。ユーザは、2次元散布図表示領域4024における各特徴量に対応する点を表示画面400上のオブジェクトとして選択可能である。2次元散布図表示領域4024では、例えば、オブジェクトO1及びオブジェクトO2が例示されている。
【0063】
時間軸散布図表示領域4025は、縦軸の特徴量として選択された特徴量を、横軸を時間軸としてプロットした散布図である。ユーザは、時間軸散布図表示領域4025における特徴量に対応する点を表示画面400上のオブジェクトとして選択可能である。時間軸散布図表示領域4025では、例えば、オブジェクトO3及びオブジェクトO4が例示されている。
【0064】
列ラベル入力領域4026は、第2リスト4023に表示される各特徴量に対する列ラベルの入力を受け付ける。列ラベル入力領域4026に入力された列ラベルに基づいて、第2リスト4023が更新される。
【0065】
行ラベル入力領域4027は、特徴量に対する行ラベルの入力をユーザから受け付ける。ユーザは、行ラベル入力欄40271に行ラベルを入力し、登録ボタン40272を選択することで、記憶部101において特徴量に対応する行ラベルを更新することができる。
【0066】
選択表示領域403は、後述の選択処理によって、ユーザによる特徴量の選択を可能とするための領域である。選択表示領域403については後述する。
【0067】
図3に戻り、ステップS305において、選択受付部1055は、特徴量表示領域402に表示されている特徴量に対応するオブジェクトの選択をユーザから受け付ける。例えば、図5に示されるように、操作部104によって制御される、ポインタPによってユーザはオブジェクトO1を選択する。ユーザは、一例として、マウスを操作することによってこの操作を行うことができる。ユーザがポインタPをオブジェクトO1上に動かし、クリックすることで、オブジェクトO1を選択することができる。
【0068】
ステップS306において、選択受付部1055は、表示画面において選択表示領域に配置されたオブジェクトに対応する特徴量を特定する。具体的には、選択受付部1055は、図5に示されるポインタPによって選択されたオブジェクトO1が、選択表示領域403にドラッグアンドドロップされたことを検出し、表示画面においてオブジェクトが選択表示領域に配置されたことを検出する。次に、選択受付部1055は、当該オブジェクトに対応する特徴量を特定する。
【0069】
ステップS307において、画面生成部1056は、特定された特徴量に対応する対象データを特定する。
【0070】
ステップS308において、画面生成部1056は、特定された特徴量と、特徴量に対応する対象データとの組を識別可能に表示するように表示画面を更新する。具体的には、図6に示されるように、選択表示領域403においてオブジェクト4031を表示し、オブジェクト4031に対応する情報を特徴量表示領域402における特徴量及び対象データ表示領域401における対象データに関連付けて表示する。図6の例では、オブジェクト4031で示される表示態様がなされる特徴量及び対象データが、1つの組として識別可能に表示されている。このように表示することで、ユーザは特徴量と対象データとの対応を確認しやすくなる。ここでオブジェクト及び対象データと特徴量との組の共通の表示態様は、一例として、色分けをオブジェクト及び組ごとに異ならせる態様であってもよい。また、共通の表示態様は、対象データ及び特徴量を表示するマーカーの形、大きさ、又は透明度を組ごとに異ならせる態様であってもよい。ただし、表示態様はこれらに限られない。
【0071】
ステップS305からステップS308までの処理は、ユーザの操作に応じて任意のタイミングで行うことができる。例えば、図7及び図8に示されるように、オブジェクトO2がポインタPによって選択され、選択表示領域403へとドラッグアンドドロップされることで、オブジェクト4031が対応する特徴量とは異なる特徴量に対応するオブジェクト4032が選択表示領域403に表示される。また、このとき、オブジェクト4031に対応する特徴量及び対象データとは異なる表示態様(例えば異なる色による表示)が、オブジェクト4032に対応する特徴量及び対象データに対してはなされる。なお、2次元散布図表示領域4024における他のオブジェクト及び時間軸散布図表示領域4025に表示されるオブジェクトO3又はオブジェクトO4等の他のオブジェクトが選択表示領域403にドラッグアンドドロップされることで、選択表示領域403におけるオブジェクトが生成されてもよい。
【0072】
このように、表示画面400では、特徴量及び対象データの組が識別可能に表示される。
【0073】
ステップS309において、ラベリング情報受付部1057は、ラベリング情報受付処理を行う。図9図10、及び図11を参照して、ラベリング情報受付処理について説明する。
【0074】
図9に示されるフローチャートにおけるステップS901にて、ラベリング情報受付部1057は、選択表示領域403におけるオブジェクトの選択入力を受け付ける。例えば、図10に示されるように、ポインタPによって、オブジェクト4031が選択されることで、ラベリング情報受付部1057は選択表示領域403におけるオブジェクトの選択を受け付ける。
【0075】
ステップS902において、ラベリング情報受付部1057は、オブジェクトが対応する特徴量を特定する。
【0076】
ステップS903において、画面生成部1056は、特定された特徴量及び対応する対象データの組のみを強調表示する。この様子は、例えば、図10に示されている。オブジェクト4031が選択される前は、例えば図8に示すようにオブジェクト4031とオブジェクト4032に対応する特徴量及び対象データがそれぞれ塗分けされて表示されている。一方、図10の表示画面400ではオブジェクト4031に対応する特徴量及び対象データのみが塗分けされて表示されている、つまり強調表示されている。
【0077】
ステップS904において、ラベリング情報受付部1057は、ラベリング情報を取得し、記憶部101に記憶する。具体的には、図9のように特徴量及び対象データの組が強調表示された表示画面400をユーザが閲覧し、行ラベル入力欄40271にラベリング情報を入力する。ラベリング情報受付部1057は、ユーザが登録ボタン40272を選択したことに応じて、入力されたラベリング情報を記憶部101に記憶する。図10の例では、ユーザは、行ラベルとして「normal」を入力する場合が示されている。
【0078】
同様に、図11に示すように、オブジェクト4032に対応する特徴量及び対象データに基づいて、行ラベルを入力してもよい。なお、不要なオブジェクト4031等は選択表示領域403の削除領域Dにドラッグアンドドロップすることで、削除可能である。
【0079】
このように、情報処理装置100は、ユーザがラベリング情報を入力したい特量量に対応する対象データを表示させることで、ユーザがより正確に特量量をラベリングすることができる。
【0080】
最後に、対象データが画像データである場合の表示画面400について説明する。図12では、対象データ表示領域401に、対象データとして画像1201及び画像1202がそれぞれ示される。特徴量の選択が時系列データの場合と同様に行われ、選択表示領域403にオブジェクト4031及びオブジェクト4032が表示される。図12の例では、画像を識別するために表示枠12011と表示枠12012とが、オブジェクト4031とオブジェクト4032とにそれぞれ対応するように設けられ、特徴量と対象データとの組が識別可能に表示される。
【0081】
ここで、以上説明した情報処理装置及びプログラムの主要な構成についてまとめておく。
【0082】
[付記1]
複数の対象データを取得する対象データ取得部(1051)と、
前記複数の対象データに対応する複数の特徴量を取得する特徴量取得部(1052)と、
前記複数の特徴量のうち少なくとも1つの特徴量の選択を受け付ける選択受付部(1055)と、
前記複数の対象データのそれぞれが表示される対象データ表示領域(401)と、前記複数の特徴量のそれぞれが表示される特徴量表示領域(402)とを有し、選択された前記少なくとも1つの特徴量と前記少なくとも1つの特徴量に対応する少なくとも1つの対象データとの組をユーザが識別可能に表示する表示画面(400)を生成する画面生成部(1056)と、を備える、情報処理装置。
[付記2]
付記1に記載の情報処理装置であって、
前記画面生成部は、選択された前記少なくとも1つの特徴量を示す情報が表示される選択表示領域(403)をさらに有する前記表示画面を生成する、情報処理装置。
[付記3]
付記2に記載の情報処理装置であって、
前記画面生成部は、前記特徴量表示領域における前記ユーザからの操作入力に基づいて選択可能な、前記複数の特徴量のそれぞれに対応する複数のオブジェクト(O1,O2,O3,O4)を、前記特徴量表示領域に表示し、
前記選択受付部は、前記表示画面において、前記複数のオブジェクトのうち前記特徴量表示領域において選択されたオブジェクトが、前記選択表示領域に配置されることで、前記少なくとも1つの特徴量の選択を受け付ける、情報処理装置。
[付記4]
付記1に記載の情報処理装置であって、
前記画面生成部は、前記組を共通の表示態様で表示することで前記組を識別可能に表示する、情報処理装置。
[付記5]
付記1から4のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記少なくとも1つの特徴量に対するラベリング情報を前記ユーザから受け付けるラベリング情報受付部(1057)、をさらに備える、情報処理装置。
[付記6]
付記1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記対象データは時系列データである、情報処理装置。
[付記7]
付記1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記対象データは画像データである、情報処理装置。
[付記8]
コンピュータに、
複数の対象データを取得することと、
前記複数の対象データに対応する複数の特徴量を取得することと、
前記複数の特徴量のうち少なくとも1つの特徴量の選択を受け付けることと、
前記複数の対象データが表示される対象データ表示領域と、前記複数の特徴量が表示される特徴量表示領域とを有し、選択された前記少なくとも1つの特徴量と対応付けられた前記少なくとも1つの対象データとの組をユーザが識別可能に表示する表示画面を生成することと、を実行させる、プログラム。
[付記9]
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
複数の対象データを取得することと、
前記複数の対象データに対応する複数の特徴量を取得することと、
前記複数の特徴量のうち少なくとも1つの特徴量の選択を受け付けることと、
前記少なくとも1つの特徴量と、前記少なくとも1つの特徴量に対応する少なくとも1つの対象データとを対応付けることと、
前記複数の対象データが表示される対象データ表示領域と、前記複数の特徴量が表示される特徴量表示領域とを有し、選択された前記少なくとも1つの特徴量と対応付けられた前記少なくとも1つの対象データとの組をユーザが識別可能に表示する表示画面を生成することと、を含む、情報処理方法。
【符号の説明】
【0083】
100…情報処理装置、1051…対象データ取得部、1052…特徴量取得部、1053…第1リスト生成部、1054…第2リスト生成部、1055…選択受付部、1056…画面生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12