(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130379
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】制御装置、制御システム、及び、制御方法
(51)【国際特許分類】
H04N 5/93 20060101AFI20240920BHJP
H04N 5/92 20060101ALI20240920BHJP
H04N 5/765 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
H04N5/93
H04N5/92 010
H04N5/765
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040059
(22)【出願日】2023-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】井野 智晃
(72)【発明者】
【氏名】川島 大地
(72)【発明者】
【氏名】井上 隆司
(72)【発明者】
【氏名】小川 慧
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 慶太
(57)【要約】
【課題】ユーザが静止物体を第1光学センサにかざすだけで、静止物体に対応付けて予め登録した動作を機器に実行させることができる制御装置などを提供する。
【解決手段】制御装置30は、静止物体を第1光学センサでセンシングすることにより得られた読取センシングデータを取得する第1取得部と、取得された読取センシングデータに対して所定の変換を行うことで読取特徴データを生成する生成部33と、生成された読取特徴データに合致する登録特徴データに予め対応付けられたデジタルデータを取得する第2取得部と、取得されたデジタルデータに基づいて機器を制御する制御部36と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静止物体を第1光学センサでセンシングすることにより得られた読取センシングデータを取得する第1取得部と、
取得された前記読取センシングデータに対して所定の変換を行うことで読取特徴データを生成する生成部と、
生成された前記読取特徴データに合致する登録特徴データに予め対応付けられたデジタルデータを取得する第2取得部と、
取得された前記デジタルデータに基づいて機器を制御する制御部と、を備える
制御装置。
【請求項2】
前記登録特徴データは、前記静止物体を第2光学センサでセンシングすることにより得られた登録センシングデータに対して前記所定の変換を行うことで得られる
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記デジタルデータは、音声データまたは映像データを含み、
前記機器は、前記音声データまたは前記映像データを再生する再生機器であり、
前記制御部は、取得された前記デジタルデータに基づいて、前記音声データまたは前記映像データを再生するように前記機器を制御する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項4】
前記デジタルデータは、前記機器が所定の動作の実行の許可に用いられる認証データを含み、
前記機器は、前記認証データに基づいて前記所定の動作の実行が許可され、
前記制御部は、前記認証データに基づいて、前記所定の動作を実行するように前記機器を制御する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項5】
前記登録特徴データ及び前記デジタルデータは、前記制御装置にネットワークを介して接続されているサーバに格納されており、
前記第2取得部は、前記読取特徴データを含む要求を前記サーバに送信することで、前記サーバから前記デジタルデータを取得する
請求項1から4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記第1光学センサは、カメラ、及び、測距センサのいずれか1つを含む
請求項1から4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記デジタルデータは、マイクロフォンでセンシングされることで得られた音声データまたはカメラでセンシングされることで得られた映像データを含み、
前記デジタルデータを得るためのセンシングと、前記登録センシングデータを得るためのセンシングとは、共通する期間で行われ、
前記機器は、前記デジタルデータに含まれる前記音声データまたは前記映像データを再生する再生機器であり、
前記制御部は、取得された前記デジタルデータに基づいて、前記デジタルデータに含まれる前記音声データまたは前記映像データを再生するように前記機器を制御する
請求項2に記載の制御装置。
【請求項8】
機器を制御する制御装置と、前記制御装置にネットワークを介して接続されているサーバとを備える制御システムであって、
前記サーバは、静止物体を第1光学センサでセンシングすることにより得られた登録センシングデータに対して所定の変換を行うことで得られた登録特徴データと、当該登録特徴データと対応付けられたデジタルデータとを格納しており、
前記制御装置は、
前記静止物体を第2光学センサでセンシングすることにより得られた読取センシングデータを取得する第1取得部と、
取得された前記読取センシングデータに対して前記所定の変換を行うことで読取特徴データを生成する生成部と、
生成された前記読取特徴データを含む要求を前記サーバに送信することで、前記サーバから前記読取特徴データに合致する登録特徴データに予め対応付けられたデジタルデータを取得する第2取得部と、
取得された前記デジタルデータに基づいて機器を制御する制御部と、を備える
制御システム。
【請求項9】
静止物体を第1光学センサでセンシングすることにより得られた読取センシングデータを取得し、
取得された前記読取センシングデータに対して所定の変換を行うことで読取特徴データを生成し、
生成された前記読取特徴データに合致する登録特徴データに予め対応付けられたデジタルデータを取得し、
取得された前記デジタルデータに基づいて機器を制御する
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、制御システム、及び、制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、被写体の撮影時に受信手段で受信した情報を撮影された画像と関連付けて記憶する撮影装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、ユーザが静止物体を第1光学センサにかざすだけで、静止物体に対応付けて予め登録した動作を機器に実行させることができる制御装置などを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る制御装置は、静止物体を第1光学センサでセンシングすることにより得られた読取センシングデータを取得する第1取得部と、取得された前記読取センシングデータに対して所定の変換を行うことで読取特徴データを生成する生成部と、生成された前記読取特徴データに合致する登録特徴データに予め対応付けられたデジタルデータを取得する第2取得部と、取得された前記デジタルデータに基づいて機器を制御する制御部と、を備える。
【0006】
また、本開示の一態様に係る制御システムは、機器を制御する制御装置と、前記制御装置にネットワークを介して接続されているサーバとを備える制御システムであって、前記サーバは、静止物体を第1光学センサでセンシングすることにより得られた登録センシングデータに対して所定の変換を行うことで得られた登録特徴データと、当該登録特徴データと対応付けられたデジタルデータとを格納しており、前記制御装置は、前記静止物体を第2光学センサでセンシングすることにより得られた読取センシングデータを取得する第1取得部と、取得された前記読取センシングデータに対して前記所定の変換を行うことで読取特徴データを生成する生成部と、生成された前記読取特徴データを含む要求を前記サーバに送信することで、前記サーバから前記読取特徴データに合致する登録特徴データに予め対応付けられたデジタルデータを取得する第2取得部と、取得された前記デジタルデータに基づいて機器を制御する制御部と、を備える。
【0007】
また、本開示の一態様に係る制御方法は、静止物体を第1光学センサでセンシングすることにより得られた読取センシングデータを取得し、取得された前記読取センシングデータに対して所定の変換を行うことで読取特徴データを生成し、生成された前記読取特徴データに合致する登録特徴データに予め対応付けられたデジタルデータを取得し、取得された前記デジタルデータに基づいて機器を制御する。
【0008】
なお、これらの全般的または具体的な態様は、装置、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの非一時的な記録媒体で実現されてもよく、装置、集積回路、コンピュータプログラム及び非一時的な記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本開示における制御装置などは、ユーザが静止物体を第1光学センサにかざすだけで、静止物体に対応付けて予め登録した動作を機器に実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施の形態1に係る制御システムの概要を説明するための図である。
【
図2】
図2は、実施の形態1に係る制御システムの構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、制御装置の平面、右側面及び正面を表した等角投影図である。
【
図5】
図5は、制御装置の底面、左側面及び背面を表した等角投影図である。
【
図12】
図12は、実施の形態1に係る制御システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図13】
図13は、実施の形態1に係る携帯端末による登録データの生成処理の詳細の一例を示すフローチャートである。
【
図14】
図14は、制御装置による読取特徴データの生成処理の詳細の一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、実施の形態2に係る制御システムの構成の一例を示す図である。
【
図16】
図16は、実施の形態2に係る制御システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図17】
図17は、実施の形態2に係る携帯端末による登録データの生成処理)の詳細の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の第1の態様に係る制御装置は、静止物体を第1光学センサでセンシングすることにより得られた読取センシングデータを取得する第1取得部と、取得された前記読取センシングデータに対して所定の変換を行うことで読取特徴データを生成する生成部と、生成された前記読取特徴データに合致する登録特徴データに予め対応付けられたデジタルデータを取得する第2取得部と、取得された前記デジタルデータに基づいて機器を制御する制御部と、を備える。
【0012】
このため、デジタルデータの登録時に用いた静止物体をキーにして、当該静止物体の外観の特徴に対応付けられたデジタルデータを正しく読み出すことができる。これにより、ユーザが静止物体を第1光学センサにかざすだけで、静止物体に対応付けて予め登録した動作を機器に実行させることができる。
【0013】
本開示の第2の態様に係る制御装置は、第1の態様に係る制御装置であって、前記登録特徴データは、前記静止物体を第2光学センサでセンシングすることにより得られた登録センシングデータに対して前記所定の変換を行うことで得られる。
【0014】
これによれば、静止物体に対して、読取特徴データを生成するための処理(つまり、第1光学センサでのセンシング、及び、センシングで得られたセンシングデータに対する所定の変換)と同じ処理を行うことで得られた登録特徴データに予め対応付けられたデジタルデータを取得するため、静止物体の外観の特徴に対応付けられたデジタルデータを正しく読み出すことができる。
【0015】
本開示の第3の態様に係る制御装置は、第1の態様または第2の態様に係る制御装置であって、前記デジタルデータは、音声データまたは映像データを含み、前記機器は、前記音声データまたは前記映像データを再生する再生機器であり、前記制御部は、取得された前記デジタルデータに基づいて、前記音声データまたは前記映像データを再生するように前記機器を制御する。
【0016】
これによれば、静止物体を第1光学センサにかざすだけで、静止物体の外観の特徴に対応付けられた音声データまたは映像データを機器に再生させることができる。
【0017】
本開示の第4の態様に係る制御装置は、第1の態様または第2の態様に係る制御装置であって、前記デジタルデータは、前記機器が所定の動作の実行の許可に用いられる認証データを含み、前記機器は、前記認証データに基づいて前記所定の動作の実行が許可され、前記制御部は、前記認証データに基づいて、前記所定の動作を実行するように前記機器を制御する。
【0018】
これによれば、静止物体を第1光学センサにかざすだけで、静止物体の外観の特徴に対応付けられた認証データに基づいて所定の動作を機器に実行させることができる。
【0019】
本開示の第5の態様に係る制御装置は、第1の態様から第4の態様のいずれか1つの態様に係る制御装置であって、前記登録特徴データ及び前記デジタルデータは、前記制御装置にネットワークを介して接続されているサーバに格納されており、前記第2取得部は、前記読取特徴データを含む要求を前記サーバに送信することで、前記サーバから前記デジタルデータを取得する。
【0020】
これによれば、サーバがデジタルデータを格納しており、制御装置はデジタルデータを格納する必要がないため、制御装置の実現に必要な記憶容量を低減することができる。
【0021】
本開示の第6の態様に係る制御装置は、第1の態様から第5の態様のいずれか1つの態様に係る制御装置であって、前記第1光学センサは、カメラ、及び、測距センサのいずれか1つを含む。
【0022】
これにより、カメラでの撮影で得られた画像データ、または、測距センサでのセンシングで得られた測距データが読取センシングデータとして得られる。よって、静止物体の外形の特徴を得ることができる。
【0023】
本開示の第7の態様に係る制御装置は、第2の態様に係る制御装置であって、前記デジタルデータは、マイクロフォンでセンシングされることで得られた音声データまたはカメラでセンシングされることで得られた映像データを含み、前記デジタルデータを得るためのセンシングと、前記登録センシングデータを得るためのセンシングとは、共通する期間で行われ、前記機器は、前記デジタルデータに含まれる前記音声データまたは前記映像データを再生する再生機器であり、前記制御部は、取得された前記デジタルデータに基づいて、前記デジタルデータに含まれる前記音声データまたは前記映像データを再生するように前記機器を制御する。
【0024】
これによれば、登録センシングデータとデジタルデータとは共通する期間のセンシングで得られるため、例えば、静止物体をユーザが見つけたときのユーザの体験の一部である周囲の音声の音声データを静止物体をキーにして再生することができる。よって、機器は、静止物体に紐付けられた、ユーザの体験の一部を再現することができる。
【0025】
本開示の第8の態様に係る制御システムは、機器を制御する制御装置と、前記制御装置にネットワークを介して接続されているサーバとを備える制御システムであって、前記サーバは、静止物体を第1光学センサでセンシングすることにより得られた登録センシングデータに対して所定の変換を行うことで得られた登録特徴データと、当該登録特徴データと対応付けられたデジタルデータとを格納しており、前記制御装置は、前記静止物体を第2光学センサでセンシングすることにより得られた読取センシングデータを取得する第1取得部と、取得された前記読取センシングデータに対して前記所定の変換を行うことで読取特徴データを生成する生成部と、生成された前記読取特徴データを含む要求を前記サーバに送信することで、前記サーバから前記読取特徴データに合致する登録特徴データに予め対応付けられたデジタルデータを取得する第2取得部と、取得された前記デジタルデータに基づいて機器を制御する制御部と、を備える。
【0026】
このため、デジタルデータの登録時に用いた静止物体をキーにして、当該静止物体の外観の特徴に対応付けられたデジタルデータを正しく読み出すことができる。これにより、ユーザが静止物体を第1光学センサにかざすだけで、静止物体に対応付けて予め登録した動作を機器に実行させることができる。
【0027】
本開示の第9の態様に係る制御方法は、静止物体を第1光学センサでセンシングすることにより得られた読取センシングデータを取得し、取得された前記読取センシングデータに対して所定の変換を行うことで読取特徴データを生成し、生成された前記読取特徴データに合致する登録特徴データに予め対応付けられたデジタルデータを取得し、取得された前記デジタルデータに基づいて機器を制御する。
【0028】
このため、デジタルデータの登録時に用いた静止物体をキーにして、当該静止物体の外観の特徴に対応付けられたデジタルデータを正しく読み出すことができる。これにより、ユーザが静止物体を第1光学センサにかざすだけで、静止物体に対応付けて予め登録した動作を機器に実行させることができる。
【0029】
なお、これらの全般的または具体的な態様は、装置、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの非一時的な記録媒体で実現されてもよく、装置、集積回路、コンピュータプログラム及び非一時的な記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0030】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0031】
なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するのであって、これらによって請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0032】
(実施の形態1)
[1-1.構成]
図1は、実施の形態1に係る制御システムの概要を説明するための図である。
【0033】
制御システム1は、静止物体としての石Ob1を、石Ob1に対応付けられたデジタルデータを読み出すためのキーとして扱うためのシステムである。制御システム1では、携帯端末10と、サーバ20と、制御装置30とが、通信ネットワーク50を介して互いに通信可能に接続されている。
【0034】
ユーザは、まず、携帯端末10が備えるカメラを用いて、例えば河原で拾った石Ob1を撮影するとともに、携帯端末10が備えるマイクを用いて河原(携帯端末10の周囲)の音を録音する。これにより、携帯端末10では、石Ob1が撮影された画像データと、河原の音の音声データとが生成される。携帯端末10は、画像データに基づいて石Ob1の外観の特徴を含む特徴データを生成し、生成した特徴データと、録音により得られた音声データとを対応付けてサーバ20に送信する。サーバ20は、互いに対応付けられた特徴データ及び音声データを記憶する。
【0035】
その後に、ユーザは、石Ob1を家に持ち帰って制御装置30の載置台37の上に石Ob1を置くと、制御装置30により石Ob1の特徴データが生成されて、サーバ20に特徴データが送信される。サーバ20は、制御装置30から特徴データを受信すると、受信した特徴データに合致する(類似する)特徴データに対応付けられた音声データを特定し、特定した音声データを制御装置30へ送信する。制御装置30は、取得した音声データを、再生機器を用いて再生する。このように、制御装置30は、石Ob1を制御装置30の載置台37に置くことで、石Ob1を携帯端末10で撮影したときに録音して得られた音声データを再生することができる。つまり、制御システム1は、石Ob1をキーにして、石Ob1を取得した時の周囲の音声を再現することができ、ユーザに石Ob1を拾ったときのことを思い起こさせることができる。
【0036】
図2は、実施の形態1に係る制御システムの構成の一例を示す図である。
【0037】
制御システム1は、携帯端末10と、サーバ20と、制御装置30とを備える。
【0038】
携帯端末10は、カメラ11と、マイク12と、通信部13と、記憶部14と、入力受付部15と、生成部16とを備える。携帯端末10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末などで実現される。
【0039】
カメラ11は、レンズなどの光学系及びイメージセンサを有する。カメラ11は、撮影することで画像データを生成する。生成される画像データは、静止画データであってもよいし、動画データであってもよい。カメラ11は、カラーカメラであってもよいし、モノクロカメラであってもよい。カメラ11は、ステレオカメラであってもよい。カメラ11は、石Ob1を撮影することで、石Ob1の外観を含む画像を示す画像データを生成する。石Ob1は、静止物体の一例である。静止物体は、外観が静止している、または、外観を復元できる物体であればどのような物体であってもよい。静止物体は、変形しない(変形し難い)剛性の高い物質のみで構成されている物体であり、木材、ガラス、樹脂、金属などの材料で構成される物体であり、変形し難いように所定の厚みを有する形状の物体であればよい。また、静止物体は、荷重が加えられたときに変形しても、加えられた荷重が除かれると元に戻る形状を有する物体であってもよい。人及び動物の外観は、変形しやすいため、静止物体には、人及び動物は含まれない。なお、カメラ11は、静止物体をセンシングする第2光学センサの一例である。
【0040】
マイク12は、収音することで、マイク12の周囲の音を録音し、音声データを生成する。マイク12は、モノラルマイクであってもよいし、ステレオマイクであってもよい。
【0041】
通信部13は、通信ネットワーク50を介してサーバ20との間で情報の授受を行う。通信部13は、具体的には、サーバ20へ、後述する登録特徴データ、及び、マイク12で生成された音声データを送信する。音声データは、デジタルデータの一例である。通信部13は、例えば、携帯電話通信網に接続する通信IF(Interface)で実現されてもよいし、無線LANに接続する通信IFで実現されてもよい。
【0042】
記憶部14は、携帯端末10で生成されたデータまたは通信部13により受信されたデータを記憶する。記憶部14は、例えば、カメラ11により生成された画像データ、マイク12により生成された音声データなどを記憶する。また、記憶部14は、例えば、生成部16により生成された登録特徴データ(後述参照)を記憶する。また、記憶部14は、プロセッサにより実行されるプログラムを記憶している。プログラムは、携帯端末10の機能を実現するためのものである。記憶部14は、例えば、不揮発性メモリ(SSD:Solid State Drive)により実現される。
【0043】
入力受付部15は、ユーザからの操作による入力を受け付ける。入力受付部15は、例えば、タッチパネル、キーボードなどの入力IF(Interface)により実現される。
【0044】
生成部16は、カメラ11により生成された画像データに対して所定の変換を行うことで、登録特徴データを生成する。生成部16は、例えば、画像データにおける石Ob1が映っている領域の1以上の特徴点を検出する。各特徴点は、特徴量を有する。特徴量は、例えば、SIFT(Scale-Invariant Feature Transform)特徴量である○《お客さんによいかを確認》○。生成部16は、登録用の画像データに対して所定の変換を行うことで、1以上の特徴点及び各特徴点の特徴量を含むデータである登録特徴データを生成する。生成部16は、例えば、記憶部14に記憶されているプログラムを実行するプロセッサにより実現される。
【0045】
サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを備える。
【0046】
通信部21は、通信ネットワーク50を介して携帯端末10または制御装置30との間で情報の授受を行う。通信部21は、具体的には、携帯端末10から登録特徴データ及び音声データを受信する。また、通信部21は、制御装置30から後述する要求を受信する。また、通信部21は、制御装置30へ音声データを送信する。通信部21は、例えば、有線LANに接続する通信IFで実現されてもよいし、無線LANに接続する通信IFで実現されてもよい。また、通信部21は、携帯電話通信網に接続する通信IF(Interface)で実現されてもよい。
【0047】
記憶部22は、通信部21が携帯端末10から受信した登録特徴データ及び音声データを対応付けて登録データとして記憶する。また、記憶部22は、サーバ20の機能を実現するためのプログラムを記憶している。記憶部22は、例えば、SSD、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性記憶装置により実現される。
【0048】
【0049】
図3に示されるように、記憶部22は、登録データとして、ユーザID、登録特徴データ、及び、音声データを記憶している。記憶部22は、例えば、複数の登録データを記憶している。1つの登録データは、1つの登録特徴データ及び当該1つの登録特徴データに対応付けられた1つの音声データを含む。なお、1つの登録特徴データには、2以上の音声データが対応付けられてもよい。
【0050】
なお、登録データは、ユーザIDを含まなくてもよい。登録データは、ユーザIDを含むことで、ユーザごとに登録データを管理することができる。なお、登録データを管理するとは、登録データを記憶し、当該登録データが新しいデータに更新されたときに新しいデータに書き換えることである。なお、新しい登録データに更新されたときに、古い登録データは、削除されずに記憶部22に残されてもよい。
【0051】
制御部23は、通信部21が制御装置30から受信した要求に基づいて、要求に応じた音声データを特定する。具体的には、制御部23は、記憶部22に記憶されている複数の登録データを参照し、複数の登録データのうちで要求に含まれる読取特徴データ(後述参照)に合致する登録特徴データを含む登録データ特定する。そして、制御部23は、特定した登録データに含まれる音声データを、読取特徴データに合致する登録特徴データに予め対応付けられたデジタルデータとして特定する。制御部23は、特定した音声データを通信部21を介して制御装置30へ送信する。制御部23は、例えば、記憶部22に記憶されているプログラムを実行するプロセッサにより実現される。
【0052】
なお、読取特徴データに合致する登録特徴データとは、読取特徴データに類似する度合いを示す類似度が所定値以上となる登録特徴データであり、複数の登録データのうち読取特徴データに対する類似度が最大となる登録特徴データである。この場合の類似度は、値が大きいほど、読取特徴データにより類似していることを示す。
【0053】
制御装置30は、カメラ31と、取得部32と、生成部33と、通信部34と、記憶部35と、制御部36と、再生機器40とを備える。
【0054】
カメラ31は、レンズなどの光学系及びイメージセンサを有する。カメラ31は、撮影することで画像データを生成する。生成される画像データは、静止画データであってもよいし、動画データであってもよい。カメラ31は、カラーカメラであってもよいし、モノクロカメラであってもよい。カメラ31は、ステレオカメラであってもよい。カメラ31は、石Ob1を撮影することで、石Ob1の外観を含む画像を示す画像データを生成する。なお、カメラ31は、静止物体をセンシングする第1光学センサの一例である。画像データは、読取センシングデータの一例である。
【0055】
取得部32は、カメラ31により得られた画像データを取得する。取得部32は、第1取得部の一例である。取得部32は、例えば、記憶部35に記憶されているプログラムを実行するプロセッサにより実現される。
【0056】
生成部33は、取得された画像データに対して所定の変換を行うことで読取特徴データを生成する。生成部33による画像データに対する所定の変換は、携帯端末10の生成部16による所定の変換と同じ処理である。生成部33は、例えば、記憶部35に記憶されているプログラムを実行するプロセッサにより実現される。
【0057】
通信部34は、通信ネットワーク50を介して制御装置30との間で情報の授受を行う。通信部34は、具体的には、サーバ20へ、生成部33により生成された読取特徴データを含む要求を送信することで、サーバ20から、読取特徴データに合致する登録特徴データに予め対応付けられた音声データを受信(取得)する。通信部34は、第2取得部の一例である。通信部34は、例えば、無線LANに接続する通信IFで実現されてもよいし、有線LANに接続する通信IFで実現されてもよい。また、通信部34は、携帯電話通信網に接続する通信IF(Interface)で実現されてもよい。
【0058】
記憶部35は、制御装置30で生成されたデータまたは通信部34により受信されたデータを記憶する。記憶部35は、例えば、生成部33により生成された読取特徴データを記憶する。また、記憶部35は、例えば、通信部34により受信された音声データを記憶する。また、記憶部35は、プロセッサにより実行されるプログラムを記憶している。プログラムは、携帯端末10の機能を実現するためのものである。記憶部35は、例えば、不揮発性メモリ(SSD:Solid State Drive)により実現される。
【0059】
制御部36は、取得された音声データに基づいて、再生機器40を制御する。具体的には、制御部36は、音声データを再生するように再生機器40を制御する。制御部36は、例えば、記憶部35に記憶されているプログラムを実行するプロセッサにより実現される。
【0060】
再生機器40は、音声データを再生する機器である。再生機器40は、図示しないスピーカを備え、スピーカから音声データを再生することで得られた音声を出力する。再生機器40は、機器の一例である。
【0061】
図4は、制御装置の平面、右側面及び正面を表した等角投影図である。
【0062】
図5は、制御装置の底面、左側面及び背面を表した等角投影図である。
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
[1-2.動作]
図12は、実施の形態1に係る制御システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【0070】
携帯端末10は、石Ob1を撮影し、かつ、周囲の音を録音し、かつ、撮影により得られた画像データに所定の変換を行うことで、登録特徴データ及び音声データを含む登録データを生成する(S11)。登録データの生成処理の詳細は、
図13を用いて後述する。
【0071】
携帯端末10は、生成した登録データをサーバ20へ送信する(S12)。
【0072】
サーバ20は、携帯端末10から登録データを受信すると、受信した登録データを記憶する(S13)。
【0073】
制御装置30は、石Ob1を撮影し、撮影により得られた画像データに所定の変換を行うことで、読取特徴データを生成する(S14)。読取特徴データの生成処理の詳細は、
図14を用いて後述する。
【0074】
制御装置30は、読取特徴データを含む要求をサーバ20へ送信する(S15)。
【0075】
サーバ20は、制御装置30から要求を受信すると、受信した要求に含まれる読取特徴データに合致する登録特徴データに対応付けられた音声データを特定する(S16)。
【0076】
サーバ20は、特定した音声データを制御装置30へ送信する(S17)。
【0077】
制御装置30は、再生機器40に音声データを再生させる(S18)。
【0078】
図13は、実施の形態1に係る携帯端末による登録データの生成処理(S11)の詳細の一例を示すフローチャートである。
【0079】
携帯端末10は、カメラ11で石Ob1を撮影する(S21)。携帯端末10のカメラ11では、静止物体を様々な角度から撮影されてもよい。つまり、登録データに含まれる画像データは、1枚の静止画に限らずに、複数枚の静止画であってもよいし、一定時間の動画であってもよい。携帯端末10は、登録時に静止物体を様々な角度から撮影することを、ユーザへ促すガイドを音声または映像でユーザに提示してもよい。ガイドの音声が提示される場合、当該音声は、携帯端末10が備える図示しないスピーカから出力される。ガイドの映像が提示される場合、当該映像は、携帯端末10が備える図示しないディスプレイに表示される。
【0080】
携帯端末10は、マイク12で周囲の音を録音する(S22)。ステップS22の処理は、ステップS21と同時(つまり、共通する期間)に行われてもよい。ステップS22の処理は、ステップS21のカメラ11による撮影が開始された時に開始されてもよい。例えば、カメラ11のシャッターが押されたときに、ステップS22の録音が開始されてもよい。ステップS22の録音は、所定時間が経過後に終了されてもよい。所定時間は、ユーザにより予め設定された時間であってもよい。ステップS22の録音は、ユーザによる終了指示を受け付けた場合に、終了されてもよい。
【0081】
携帯端末10は、ステップS21で生成された画像データに所定の変換を行うことで、登録特徴データを生成する(S23)。携帯端末10は、画像データが複数の画像を含む場合、複数の画像のそれぞれに対して所定の変換をすることで登録特徴データを生成してもよい。携帯端末10は、画像データが動画像を含む場合、動画像に含まれる複数のフレームのそれぞれに対して所定の変換をすることで登録特徴データを生成してもよい。
【0082】
携帯端末10は、生成した登録特徴データと、音声データとを対応付けた登録データを生成し、生成した登録データをサーバ20へ送信する(S24)。登録データには、ユーザIDが含まれてもよい。ユーザIDは、例えば、携帯端末10に予め設定されたIDである。
【0083】
図14は、制御装置による読取特徴データの生成処理(S14)の詳細の一例を示すフローチャートである。
【0084】
制御装置30は、載置台37に置かれた石Ob1をカメラ31で撮影する(S31)。載置台37の上方の空間は、カメラ31の撮影対象の空間である。つまり、載置台37上に物体を置けば、カメラ31により撮影される画像には、載置台37上に置かれた物体が含まれることとなる。
【0085】
制御装置30は、カメラ31により得られた画像データに所定の変換を行うことで、読取特徴データを生成する(S32)。
【0086】
[1-3.効果など]
本実施の形態に係る制御装置30は、取得部32(第1取得部)と、生成部33と、通信部34(第2取得部)と、制御部36とを備える。取得部32は、石Ob1(静止物体)をカメラ11(第1光学センサ)で撮影(センシング)することにより得られた画像データ(読取センシングデータ)を取得する。生成部33は、取得された画像データに対して所定の変換を行うことで読取特徴データを生成する。通信部34は、生成された読取特徴データに合致する登録特徴データに予め対応付けられた音声データ(デジタルデータ)を取得する。制御部36は、取得された音声データに基づいて再生機器40を制御する。
【0087】
このため、音声データの登録時に用いた石Ob1をキーにして、当該石Ob1の外観の特徴に対応付けられた音声データを正しく読み出すことができる。これにより、ユーザが石Ob1をカメラ31にかざすだけで、石Ob1に対応付けて予め登録した動作(音声データの再生)を再生機器40に実行させることができる。
【0088】
また、本実施の形態に係る制御装置30において、登録特徴データは、石Ob1(静止物体)をカメラ11(第2光学センサ)で撮影(センシング)することにより得られた画像データ(登録センシングデータ)に対して所定の変換を行うことで得られる。
【0089】
これによれば、石Ob1に対して、読取特徴データを生成するための処理(つまり、カメラ31での撮影、及び、撮影で得られた画像データに対する所定の変換)と同じ処理を行うことで得られた登録特徴データに予め対応付けられた音声データを取得するため、石Ob1の外観の特徴に対応付けられた音声データを正しく読み出すことができる。
【0090】
また、本実施の形態に係る制御装置30において、制御部36は、取得された音声データに基づいて、音声データを再生するように再生機器40を制御する。
【0091】
これによれば、石Ob1をカメラ31にかざすだけで、石Ob1の外観の特徴に対応付けられた音声データを再生機器40に再生させることができる。
【0092】
また、本実施の形態に係る制御装置30において、登録特徴データ及び音声データは、制御装置30に通信ネットワーク50を介して接続されているサーバ20に格納されている。通信部34は、読取特徴データを含む要求をサーバ20に送信することで、サーバ20から、読取特徴データに合致する登録特徴データに予め対応付けられた音声データを取得する。
【0093】
これによれば、サーバ20が音声データを格納しており、制御装置30は音声データを格納する必要がないため、制御装置30の実現に必要な記憶容量を低減することができる。
【0094】
また、本実施の形態に係る制御装置30において、音声データは、マイクロフォンでセンシングされることで得られる。音声データを得るためのマイク12によるセンシング(録音)と、画像データ(登録センシングデータ)を得るためのカメラ11によるセンシングとは、共通する期間で行われる。再生機器40は、音声データを再生する。制御部36は、取得された音声データに基づいて、当該音声データを再生するように再生機器40を制御する。
【0095】
これによれば、カメラ11により得られた画像データとマイク12により得られた音声データとは共通する期間のセンシングで得られるため、例えば、石Ob1をユーザが見つけたときのユーザの体験の一部である周囲の音声の音声データを、石Ob1をキーにして再生機器40で再生することができる。よって、再生機器40は、石Ob1に紐付けられた、ユーザの体験の一部を再現することができる。
【0096】
[1-4.実施の形態1の変形例]
上記実施の形態では、制御装置30は、再生機器40を備える構成としたが、これに限らずに、再生機器40を備えていなくてもよい。制御装置30は、外部の再生機器40と通信可能に接続されており、取得した音声データを再生機器40に送信して再生させる構成であってもよい。
【0097】
上記実施の形態では、制御装置30は、カメラ31を備える構成としたが、これに限らずに、カメラ31を備えていなくてもよい。制御装置30は、外部のカメラ31と通信可能に接続されており、カメラ31により撮影された画像データをカメラ31から取得する構成であってもよい。
【0098】
上記実施の形態では、登録データに含まれるデジタルデータが音声データであるとしたが、これに限らずに、映像データであってもよい。この場合、映像データは、携帯端末10のカメラ11により石Ob1を撮影するタイミングで撮影した映像データであってもよいし、石Ob1を撮影するタイミングとは異なるタイミングで撮影した映像データであってもよい。映像データは、静止画であってもよいし、動画であってもよい。映像データが動画の場合には、当該映像データには音声データが含まれていてもよい。また、デジタルデータが映像データの場合、再生機器40は、映像データを再生する機器であってもよい。
【0099】
上記実施の形態では、登録データに含まれるデジタルデータとしての音声データは、石Ob1を撮影する期間と共通する期間でのセンシング(収音)により生成されるとしたが、これに限らない。音声データは、石Ob1を撮影する期間と異なる期間でのセンシング(収音)により生成されてもよい。このように、デジタルデータが生成される期間が石Ob1を撮影する期間と異なる場合、撮影した石Ob1の画像から生成された登録特徴データに対応付けるデジタルデータは、ユーザにより指定されることで決定されてもよい。
【0100】
上記実施の形態及びその変形例では、デジタルデータは、携帯端末10により生成された音声データまたは映像データであるとしたが、携帯端末10とは異なる端末(他の携帯端末、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、録音機器など)が備えるマイクまたはカメラによるセンシングにより生成された音声データまたは映像データであってもよい。
【0101】
(実施の形態2)
実施の形態2に係る制御システムは、サーバ20に格納されている登録データに含まれるデジタルデータの種類が実施の形態1に係る制御システム1と異なる。実施の形態1では、登録データとして登録特徴データに対応付けられているデジタルデータは、再生機器40が再生する音声データを例にしたが、実施の形態2では、動作機器40Aを動作させるための認証データを例にして説明する。
【0102】
[2-1.構成]
図15は、実施の形態2に係る制御システムの構成の一例を示す図である。
【0103】
実施の形態2に係る制御システム1Aの構成のうち、実施の形態1に係る制御システム1と異なる構成について主に説明し、実施の形態1に係る制御システム1と同じ構成についての説明を省略する。
【0104】
実施の形態2に係る制御システム1Aでは、サーバ20の記憶部22は、実施の形態1とは異なる登録データを記憶している。具体的には、登録データにおいて登録特徴データに対応付けられているデジタルデータの種類が異なる。上述したように、登録データに含まれるデジタルデータは、動作機器40Aが所定の動作の実行の許可に用いられる認証データである。
【0105】
また、実施の形態2に係る制御システム1Aは、制御装置30Aに含まれる機器が所定の動作を実行する動作機器40Aであることが異なる。また、制御部36がデジタルデータに含まれる認証データに基づいて、所定の動作を実行するように動作機器40Aを制御することが異なる。
【0106】
動作機器40Aは、所定の動作を実行する機器である。動作機器40Aは、認証データに基づいて所定の動作の実行が許可される。動作機器40Aは、認証データを取得することで正当なユーザであることを認証して所定の動作が許可されてもよいし、制御部36が認証データを取得することで正当なユーザであることを認証して所定の動作が許可されてもよい。所定の動作は、例えば、家の鍵の開閉である。所定の動作は、自動車の動作であってもよい。所定の動作は、認証データに基づいて、ユーザが正当なユーザであるか否かを判定し、正当なユーザである場合に許可される動作であればどのような動作であってもよい。動作機器40Aは、機器の一例である。
【0107】
[2-2.動作]
図16は、実施の形態2に係る制御システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【0108】
携帯端末10は、石Ob1を撮影し、かつ、撮影により得られた画像データに所定の変換を行い、ユーザから認証用のユーザデータの入力を受け付けることで、登録特徴データ及び認証データを含む登録データを生成する(S11A)。登録データの生成処理の詳細は、
図17を用いて後述する。
【0109】
携帯端末10は、生成した登録データをサーバ20へ送信する(S12)。
【0110】
サーバ20は、携帯端末10から登録データを受信すると、受信した登録データを記憶する(S13)。
【0111】
制御装置30Aは、石Ob1を撮影し、撮影により得られた画像データに所定の変換を行うことで、読取特徴データを生成する(S14)。
【0112】
制御装置30Aは、読取特徴データを含む要求をサーバ20へ送信する(S15)。
【0113】
サーバ20は、制御装置30Aから要求を受信すると、受信した要求に含まれる読取特徴データに合致する登録特徴データに対応付けられた認証データを特定する(S16A)。
【0114】
サーバ20は、特定した認証データを制御装置30Aへ送信する(S17A)。
【0115】
制御装置30Aは、認証データに基づいて、所定の動作を動作機器40Aに実行させる(S18A)。
【0116】
図17は、実施の形態2に係る携帯端末による登録データの生成処理(S11A)の詳細の一例を示すフローチャートである。
【0117】
携帯端末10は、カメラ11で石Ob1を撮影する(S41)。ステップS41は、ステップS21と同じ処理である。
【0118】
携帯端末10は、ステップS41で生成された画像データに所定の変換を行うことで、登録特徴データを生成する(S42)。ステップS42は、ステップS23と同じ処理である。
【0119】
携帯端末10は、ユーザから認証用のユーザデータの入力を受け付け、ユーザデータに基づいて認証データを生成する(S43)。ユーザデータは、例えば、ユーザID及びパスワードであってもよいし、ユーザの生体情報(指紋、顔、虹彩など)であってもよい。
【0120】
携帯端末10は、生成した登録特徴データと、認証データとを対応付けた登録データを生成し、生成した登録データをサーバ20へ送信する(S44)。登録データには、ユーザIDが含まれてもよい。ユーザIDは、例えば、携帯端末10に予め設定されたIDである。
【0121】
[2-3.効果など]
本実施の形態に係る制御装置30Aにおいて、デジタルデータは、動作機器40A(機器)が所定の動作の実行の許可に用いられる認証データを含む。動作機器40Aは、認証データに基づいて所定の動作の実行が許可される。制御部36は、認証データに基づいて、所定の動作を実行するように動作機器40Aを制御する。
【0122】
これによれば、石Ob1(静止物体)をカメラ11(第1光学センサ)にかざすだけで、石Ob1の外観の特徴に対応付けられた認証データに基づいて所定の動作を動作機器40Aに実行させることができる。
【0123】
なお、静止物体として石ではなく、所定時間形状を維持するが所定時間以上経過すると形状が変化する物体(例えば、植物の葉など)を撮影することで得られた画像データから登録特徴データを生成することで、所定時間だけ認証が可能な物体をキーとして利用することができる。
【0124】
[3.その他]
上記実施の形態では、登録特徴データ及び読取特徴データを生成する基になるデータ(センシングデータ)は、カメラ11、31により撮影された画像データであるとしたが、これに限らずに、測距センサにより検出された測距データであってもよい。測距データは、石Ob1などの静止物体の外形を示すデータである。測距センサは、物体の表面の複数の位置までの距離を計測できるセンサであり、例えばLiDARである。この場合、携帯端末10及び制御装置30、30Aは、測距センサを備える。このように、登録センシングデータは、カメラ11、31により撮影された画像データであってもよいし、測距センサにより検出された測距データであってもよい。つまり、登録特徴データ及び読取特徴データを生成する基になるデータセンシングデータは、静止物体の外観の特徴を検出する光学センサによりセンシングされることで得られたデータを含んでいればよい。また、登録特徴データ及び読取特徴データを生成する基になるデータは、光学センサによりセンシングされることで得られたデータに加えてさらに静止物体をセンシングすることで得られたデータを含んでいてもよい。例えば、静止物体の重さを含んでいてもよい。
【0125】
上記実施の形態では、携帯端末10がセンシングデータから登録特徴データを生成するとしたが、これに限らずに、サーバ20がセンシングデータから登録特徴データを生成してもよい。この場合、携帯端末10は、登録特徴データの基になる登録センシングデータをサーバ20へ送信する。
【0126】
上記実施の形態では、制御装置30、30Aと、サーバ20とは、通信ネットワーク50を介して接続されているとしたが、これに限らずに、制御装置30、30Aと、サーバ20との機能を含む1つの装置で実現されてもよい。
【0127】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0128】
また、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0129】
また、本開示の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの非一時的な記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及びコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0130】
例えば、本開示は、制御装置(コンピュータまたはDSP)が実行する制御方法として実現されてもよいし、上記制御方法をコンピュータまたはDSPに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。
【0131】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、上記実施の形態において説明された制御システムの動作における複数の処理の順序は、変更されてもよいし、複数の処理は、並行して実行されてもよい。
【0132】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0133】
本開示は、ユーザが静止物体を第1光学センサにかざすだけで、静止物体に対応付けて予め登録した動作を機器に実行させることができる制御装置などとして有用である。
【符号の説明】
【0134】
1、1A 制御システム
10 携帯端末
11、31 カメラ
12 マイク
13、21、34 通信部
14、22、35 記憶部
15 入力受付部
16、33 生成部
20 サーバ
23、36 制御部
30、30A 制御装置
32 取得部
37 載置台
40 再生機器
40A 動作機器
50 通信ネットワーク