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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130453
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】音響装置
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/00 20060101AFI20240920BHJP
   H04R 1/02 20060101ALI20240920BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20240920BHJP
   A42B 3/30 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
H04R1/00 310F
H04R1/02 103Z
H04R3/00 310
A42B3/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040182
(22)【出願日】2023-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】田中 剛
(72)【発明者】
【氏名】大坪 章人
【テーマコード(参考)】
3B107
5D220
【Fターム(参考)】
3B107EA05
5D220AA47
(57)【要約】
【課題】ヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させる。
【解決手段】入力信号SIに応じて電気信号を機械振動に変換し、ヘルメットHMに機械振動を伝達させる振動子としてのアクチュエータ部100と、アクチュエータ部100へ印加される押圧力を調整する調整部30と、アクチュエータ部100とヘルメットHMとの間に設けられ、アクチュエータ部100に印可される押圧力を検知する荷重センサ130と、入力信号SIを制御する制御部200と、を備え、制御部200には、印可された押圧力情報PIをユーザに通知する通知部214を含んで構成されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘルメットに固定されるアダプタ部に取り付けられることによって、機械振動を前記ヘルメットに伝達して音声を出力する音響装置であって、
入力信号に応じて電気信号を前記機械振動に変換し、前記ヘルメットに前記機械振動を伝達させる振動子と、
前記振動子へ印加される押圧力を調整する調整部と、
前記振動子と前記ヘルメットとの間において前記振動子に密接して設けられ、前記振動子に印可される前記押圧力を検知する荷重センサと、
前記入力信号を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部には、印可された前記押圧力に関する情報をユーザに通知する通知部を含んで構成されていることを特徴とする音響装置。
【請求項2】
前記通知部からの前記押圧力に関する情報に基づいて通知音を発生させる通知音発生部をさらに備え、
前記制御部が、前記押圧力が所定値に達したと判定した場合には、前記制御部は、前記通知音発生部を介して通知音を発生させることを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
【請求項3】
前記通知部からの前記押圧力に関する情報に基づいて光信号を発生させる通知光発生部をさらに備え、
前記制御部が、前記押圧力が所定値に達したと判定した場合には、前記制御部は、前記通知光発生部を介して通知光を発光させることを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
【請求項4】
前記制御部に、外部端末と通信を行う通信部をさらに備え、
前記制御部が、前記押圧力が所定値に達したと判定した場合には、前記通信部を介して外部端末に前記押圧力に関する情報を送信させることを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
【請求項5】
前記制御部は、ユーザが前記調整部を操作するときには、前記荷重センサから取得した前記押圧力に関する情報を、前記通信部を介して外部端末に連続して送信させることを特徴とする請求項4に記載の音響装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音響装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動2輪車等の車両用ヘルメットあるいはスキーや自転車等の運動用ヘルメットにおいて、スマートフォン等の外部機器から出力される音声情報を、ヘルメットを装着した状態で取得する要望が高まってきている。
ヘルメットに音声情報を取得する機器を装着する場合には、その機器は、走行中に風や振動等が発生しても、安定してヘルメットに保持されていることが求められる。
【0003】
この種のヘルメットに取り付けられる音響装置においては、入力される駆動信号に応じて動作されるアクチュエータ(振動子)とヘルメットに取り付けられ係合部を有するアダプタに装着される装着部とを有する本体部と、ヘルメットに取り付けられるアダプタ部とを備え、振動子から出力された音声がベース部材とアダプタ部とヘルメットとを介して骨伝導によって使用者に伝達される技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第7006615号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、ヘルメットの凸曲面形状によりヘルメットと本体部との間隔が異なり、ヘルメットと本体部との押圧力に差が発生することによって、振動子から伝達される音量、音質等の音声品質が劣化する虞があるという課題が一例として挙げられる。
【0006】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであって、ヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させる音響装置を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ヘルメットに固定されるアダプタ部に取り付けられることによって、機械振動を前記ヘルメットに伝達して音声を出力する音響装置であって、入力信号に応じて電気信号を前記機械振動に変換し、前記ヘルメットに前記機械振動を伝達させる振動子と、前記振動子へ印加される押圧力を調整する調整部と、前記振動子と前記ヘルメットとの間において前記振動子に密接して設けられ、前記振動子に印可される前記押圧力を検知する荷重センサと、前記入力信号を制御する制御部と、を備え、前記制御部には、印可された前記押圧力に関する情報をユーザに通知する通知部を含んで構成されていることを特徴とする音響装置である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1に係る音響装置を上方から見た斜視図である。
図2】実施例1に係る音響装置における本体部の構成を示す図である。
図3】実施例1に係る音響装置における制御部の構成を示す図である。
図4】実施例1に係る音響装置における制御部が行う処理フロー図である。
図5】実施例2に係る音響装置における本体部の構成を示す図である。
図6】実施例2に係る音響装置における制御部の構成を示す図である。
図7】実施例2に係る音響装置に連携する外部端末における表示画面であり、(a)は棒グラフ表示であり、(b)は指針表示である。
図8】実施例2に係る音響装置における制御部が行う処理フロー図である。
図9】実施例3に係る音響装置における本体部の構成を示す図である。
図10】実施例3に係る音響装置における制御部の構成を示す図である。
図11】実施例3に係る音響装置におけるアクチュエータ部に印可される押圧力と補正音量の関係を示す図である。
図12】実施例3に係る音響装置における制御部が行う処理フロー図である。
図13】実施例4に係る音響装置における本体部の構成を示す図である。
図14】実施例4に係る音響装置における制御部の構成を示す図である。
図15】図実施例4に係る音響装置における記憶部に格納されたヘルメットの型番情報を示す図である。
図16】実施例4に係る音響装置における制御部が行う処理フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の1またはそれ以上の実施形態に係る音響装置は、アダプタ部10と、本体部20と、調整部30と、を含んで構成されている。
アダプタ部は、例えば、ベース部に設けられた両面テープ等によりヘルメットに固定されている。そして、アダプタ部10と、本体部20とが嵌合することによって、本体部は、アダプタ部に固定される。
【0010】
本体部は、振動子と、荷重センサと、制御部と、を含んで構成されている。制御部は、通知部を含んで構成されている。
【0011】
本体部からヘルメットに伝達される音声信号品質は、ユーザが調整部を操作し、振動子に印可される押圧力を加減させることによってヘルメットの曲面形状にあわせて調整される。
制御部は、荷重センサから送信される押圧力情報を取得し、振動子に印可されている押圧力が所定値以上であるか否かを判定する。
制御部は、振動子に印可されている押圧力が所定値以上になった場合には、印可された押圧力に関する情報を通知部に送信し、通知部は、通知信号を発生させユーザに通知する。
つまり、ユーザは、調整部を操作し、通知部によって通知された位置において調整部の操作を停止させることによって、音声信号品質を容易に調整することができる。
そのため、本発明の音響装置はヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させることができる。
【0012】
<実施例1>
以下、図1図4を用いて、本実施形態に係る音響装置1について説明する。
なお、図面に適宜示される矢印FRは、音響装置1においてアクチュエータ部100が露出する側を前方(正面)として示している。図1に示すように、矢印FRは、音響装置1の前方(正面)を示し、矢印UPは正面視上方を示し、矢印LHは正面視左方を示している。
以下の説明において、上下、前後、左右の方向を用いて説明するときには、特に断りのない限り、正面視での上下方向、正面視での前後方向、正面視での左右方向を示すものとする。
また、ヘルメットHMは、本実施形態に係る音響装置1の前方側にあるものとして説明する。
【0013】
<音響装置1の構成>
本実施形態に係る音響装置1は、図1に示すように、アダプタ部10と、本体部20と、調整部30と、を含んで構成されている。
【0014】
アダプタ部10は、樹脂等の部材によって成型され、前方側に設けられた図示しない両面テープ等によって、ヘルメットHMに固定される。
アダプタ部10には、中央部において前後方向に延在して立ち上げられた外周壁が成型されている。外周壁の中心部には、前後方向に貫通した略円形の開口部AHが形成されている。
【0015】
本体部20は、ヘルメットHMに固定されるアダプタ部10に取り付けられることによって、アクチュエータ部100を介して変換した機械振動をヘルメットHMに伝達して音声を出力する。
本体部20は、左右方向を長手方向とする略直方体形状が、前後方向に湾曲された弓状に形成されている。本体部20の前方中央部には、アダプタ部10が挿入される開口部EHが前後方向に向かって形成されている。開口部EHには、後述する振動子としてのアクチュエータ部100が開口部EHを貫通して収容されている。
本体部20とアダプタ部10とは、開口部EHにアダプタ部10の外周壁が挿入され、アダプタ部10の開口部AHにアクチュエータ部100が挿入された状態で嵌合し固定される。
本体部20がアダプタ部10を介してヘルメットHMに装着された場合には、本体部20において前方側に露出しているアクチュエータ部100がヘルメットHMと当接する。
また、本体部20の内部には、後述する入力信号発生部110、送受信部120、制御部200、アクチュエータ部100を駆動する図示しない駆動回路、および回路の電源としてのバッテリー等が収容されている。
【0016】
調整部30は、本体部20の後方中央部に配設され、アクチュエータ部100へ印加される押圧力を調整する。
調整部30は、例えば、本体部20の後方中央部に回転式のダイヤルとして設けられ、ダイヤルを回すことによって、アクチュエータ部100が前後方向に移動する。
【0017】
本体部20が、ヘルメットHMに装着されている場合には、調整部30が操作されアクチュエータ部100が前後方向に移動することによって、アクチュエータ部100に印可される押圧力が変化する。
本体部20の構成について、以下に説明する。
【0018】
<本体部20の構成>
本体部20は、図2に示すように、振動子としてのアクチュエータ部100と、入力信号発生部110と、送受信部120と、荷重センサ130と、通知音発生部140と、通知光発生部150と、制御部200と、を含んで構成されている。
【0019】
アクチュエータ部100は、入力信号SIに応じて電気信号を機械振動に変換し、ヘルメットHMに機械振動を伝達させる。アクチュエータ部100は、入力信号発生部110から送信される入力信号SIを機械振動に変換する。
アクチュエータ部100は、磁性体をコアに有し、周囲にコイルを有する電磁石である。アクチュエータ部100は、図示しないコア、ボビン、コイルと、を含んで構成されている。コアの周囲には、コイルとコアとが接触しないように設けられたボビンを有し、ボビンの周囲にはコイルが巻かれている。
また、本体部20がヘルメットHMに装着されたときに、アクチュエータ部100がヘルメットHMに適切に当接するように、アクチュエータ部100の位置は、調整部30によって移動される。
【0020】
入力信号発生部110は、アクチュエータ部100への入力信号SIを出力する。
図2の矢印AR1に示すように、入力信号発生部110には、例えば、送受信部120において、無線等により受信された音声信号が入力される。そして、入力信号発生部110は、後述する制御部200からの制御情報に基づいて、矢印AR2で示すように、アクチュエータ部100への入力信号SIとして出力する。
【0021】
送受信部120は、制御部200からの制御情報に基づいて、外部端末と通信を行う。送受信部120は、例えば、外部端末から送信された音声信号を受信し、入力信号発生部110を介して、アクチュエータ部100への入力信号SIを送信する。
送受信部120は、例えば、無線通信による図示しない送受信回路を含んで構成されている。
【0022】
荷重センサ130は、アクチュエータ部100とヘルメットHMとの間においてアクチュエータ部100に密接して設けられ、アクチュエータ部100に印可される押圧力に関する情報を検知する。荷重センサ130は、制御部200に接続されている。
荷重センサ130は、検知した押圧力に関する情報としての押圧力情報PIを制御部200へ送信する。
【0023】
通知音発生部140は、後述する制御部200における通知部214から送信される通知信号ISに基づいて、ユーザに対して通知音を発生させる。
通知音発生部140は、例えば、ブザー、スピーカ、振動素子等の音を発生させる素子である。
【0024】
通知光発生部150は、後述する制御部200における通知部214から送信される通知信号ISに基づいて、ユーザに対して通知光を発光させる。
通知音発生部140は、例えば、LED、ランプ等の光を発生させる素子である。
【0025】
<制御部200の構成>
制御部200は、図3に示すように、プロセッサ210と、メモリ220と、を含んで構成されている。制御部200は、メモリ220内に搭載されたROM(Read-Only-Memory)に格納された制御プログラムに基づいて、音響装置1全体の制御を行う。
【0026】
プロセッサ210は、信号制御部211と、送受信制御部212と、判定部213と、通知部214と、を含んで構成されている。
メモリ220は、記憶部221を含んで構成されている。
また、プロセッサ210における信号制御部211、送受信制御部212、判定部213、通知部214、およびメモリ220は、バスラインBL1を介して接続されている。
【0027】
信号制御部211は、入力信号発生部110に入力される信号を、アクチュエータ部100への入力信号SIとして入力信号発生部110から出力させる。
信号制御部211は、例えば、入力信号発生部110におけるONおよびOFFを制御する。
【0028】
送受信制御部212は、送受信部120を制御することによって、外部端末と通信を行う。
送受信制御部212は、送受信部120を制御し、例えば、外部端末から送信された音声信号を、入力信号発生部110を介してアクチュエータ部100への入力信号SIとして伝達させる。
【0029】
判定部213は、荷重センサ130から押圧力情報PIを取得し、記憶部221Aに格納する。
判定部213は、荷重センサ130から取得した押圧力情報PIに基づいて、アクチュエータ部100に印可された押圧力に関する判定を行う。
具体的には、判定部213は、例えば、押圧力情報PIに変化が生じている場合には、調整部30が操作されていると判定する。
また、判定部213は、記憶部221に予め格納されている押圧力の所定値FX1と押圧力情報PIとを比較し、押圧力情報PIが所定値FX1に達しているか否かを判定する。
ここでいう、押圧力における所定値FX1は、音声品質調整が良好となる押圧力として設定された値であり、予め記憶部221に格納されている。
判定部213は、判定部213における判定結果を、バスラインBL1を介して信号制御部211、通知部214へ送信する。
【0030】
通知部214は、アクチュエータ部100に印可された押圧力情報PIをユーザに通知する。
具体的には、通知部214は、例えば、判定部213から送信される情報に基づいて、アクチュエータ部100に印可された押圧力が所定値FX1以上に達した旨の情報を取得した場合には、ユーザに通知する通知信号ISを発生させる。
このとき、通知信号ISは、例えば、通知音発生部140が設けられている場合には、通知音信号であり、通知光発生部150が設けられている場合には、通知信号ISは、通知光発生信号である。
【0031】
<制御部200の処理>
図4を用いて、制御部200の処理について説明する。
【0032】
ユーザは、音響装置1の音声品質調整を行うために、調整部30を回転させる。
調整部30が右方向に回転することによって、アクチュエータ部100は、前方側に移動する。また、調整部30が左方向に回転することによって、アクチュエータ部100は、後方側に移動する。
アクチュエータ部100が前後方向に移動することによって、荷重センサ130に印加される押圧力が変化する。
【0033】
制御部200における判定部213は、荷重センサ130に印加される押圧力情報PIが変化しているか否かを判定する(ステップS101)。
【0034】
判定部213が、荷重センサ130から取得された押圧力情報PIが変化していないと判定した場合には(ステップS101の「NO」)、処理をステップS101へ遷移させる。
【0035】
判定部213が、押圧力情報PIが変化していると判定した場合には(ステップS101の「YES」)、判定部213は、音声品質調整が開始されたと判定し、判定部213は荷重センサ130から押圧力情報PIを取得する(ステップS102)。
【0036】
判定部213は、押圧力情報PIが所定値FX1以上に達しているか否かを判定する(ステップS103)。
【0037】
判定部213が、荷重センサ130に印加される押圧力が所定値FX1に達していないと判定した場合には(ステップS103の「NO」)、制御部200は、処理をステップS102へ遷移させる。
【0038】
判定部213が、荷重センサ130に印加される押圧力が所定値FX1に達したと判定した場合には(ステップS103の「YES」)、制御部200は、調整が適正である旨の情報を、通知部214を介してユーザに通知し(ステップS104)、制御部200は、処理を終了させる。
【0039】
<作用・効果>
以上、説明したように、本実施形態に係る音響装置1は、ヘルメットHMに固定されるアダプタ部10に取り付けられることによって、機械振動をヘルメットHMに伝達して音声を出力する音響装置1であって、入力信号SIに応じて電気信号を機械振動に変換し、ヘルメットHMに機械振動を伝達させる振動子としてのアクチュエータ部100と、アクチュエータ部100へ印加される押圧力を調整する調整部30と、アクチュエータ部100とヘルメットHMとの間においてアクチュエータ部100に密接して設けられ、アクチュエータ部100に印可される押圧力を検知する荷重センサ130と、入力信号SIを制御する制御部200と、を備え、制御部200には、印可された押圧力情報PIをユーザに通知する通知部214を含んで構成されている。
つまり、ユーザが音声品質調整を行うために調整部30を操作した際に、制御部200が荷重センサ130から取得したアクチュエータ部100に印加されている押圧力情報PIに基づいて、制御部200は、通知部214を介して押圧力情報PIをユーザに通知する。
したがって、ユーザは、調整部30を操作し、通知された押圧力情報PIに基づいて調整部30を停止させることによって、良好な音声品質に調整することができる。
そのため、ヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させることができる。
【0040】
また、本実施形態に係る音響装置1は、通知部214からの押圧力に関する情報としての押圧力情報PIに基づいて通知音を発生させる通知音発生部140をさらに備え、制御部200が、押圧力情報PIが所定値FX1に達したと判定した場合には、制御部200は、通知音発生部140を介して通知音を発生させる。
つまり、ユーザが音声品質調整を行うために調整部30を操作し、アクチュエータ部100に印加されている押圧力情報PIが適正な押圧力に達した場合には、制御部200は、通知音発生部140を介して通知音を発生させる。
したがって、ユーザは、調整部30を操作し、通知音が発生した時点において調整部30を停止させることによって、良好な音声品質に調整することができる。
そのため、ヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させることができる。
【0041】
また、本実施形態に係る音響装置1は、通知部214からの押圧力情報PIに基づいて光信号を発生させる通知光発生部150をさらに備え、制御部200が、押圧力情報PIが所定値FX1に達したと判定した場合には、制御部200は、通知光発生部150を介して通知光を発光させる。
つまり、ユーザが音声品質調整を行うために調整部30を操作し、アクチュエータ部100に印加されている押圧力情報PIが適正な押圧力に達した場合には、制御部200は、通知光発生部150を介して通知光を発光させる。
したがって、ユーザは、調整部30を操作し、通知光が発光した時点において調整部30を停止させることによって、良好な音声品質に調整することができる。
そのため、ヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させることができる。
【0042】
<実施例2>
以下、図5図7を用いて、本実施形態に係る音響装置1Aについて説明する。
なお、実施例1と同一の符号を付す構成要素については、同様の機能を有することから、その詳細な説明は省略する。
【0043】
<音響装置1Aの構成>
本実施形態に係る音響装置1Aは、アダプタ部10と、本体部20Aと、調整部30と、を含んで構成されている。
【0044】
<本体部20Aの構成>
本体部20Aは、図5に示すように、アクチュエータ部100と、入力信号発生部110と、送受信部120Aと、荷重センサ130と、調整部30と、通知音発生部140と、通知光発生部150と、制御部200Aと、を含んで構成されている。
【0045】
送受信部120Aは、制御部200Aにおける通信部215からの制御情報に基づいて、外部端末と通信を行う。
送受信部120Aは、例えば、外部端末から送信された音声信号を受信し、入力信号発生部110を介して、アクチュエータ部100への入力信号SIを送信する。
さらに、送受信部120Aは、通信部215からの制御に基づいて押圧力情報PIを外部端末へ送信する。
【0046】
<制御部200Aの構成>
制御部200は、図6に示すように、プロセッサ210Aと、メモリ220Aと、を含んで構成されている。制御部200Aは、メモリ220A内に搭載されたROMに格納された制御プログラムに基づいて、音響装置1A全体の制御を行う。
【0047】
プロセッサ210Aは、信号制御部211と、判定部213と、通知部214と、通信部215、を含んで構成されている。
メモリ220Aは、記憶部221Aを含んで構成されている。
また、プロセッサ210Aの信号制御部211、判定部213、通知部214、通信部215、およびメモリ220Aは、バスラインBL2を介して接続されている。
【0048】
通信部215は、送受信部120Aを制御することによって、外部端末と通信を行う。
通信部215は、送受信部120Aを制御し、例えば、外部端末から送信された音声信号を、入力信号発生部110を介してアクチュエータ部100への入力信号SIとして伝達させる。
【0049】
さらに、通信部215は、制御部200における判定部213が、押圧力情報PIが所定値FX1に達したと判定した場合には、送受信部120Aを制御することによって外部端末に調整が適正である旨の情報を送信する。
【0050】
また、通信部215は、ユーザが調整部30を操作しているときには、荷重センサ130から取得した押圧力情報PIを、通信部215を介して外部端末に連続して送信させる。
外部端末においては、押圧力情報PIを連続して受信することによって、例えば、図7(a)および(b)に示すように、押圧力情報PIを即時に表示させている。
例えば、図7(a)に示すように、押圧力情報PIは、外部端末に用意された表示画面RD1において、押圧力情報PIの大きさを横軸に示す棒グラフとして表示されている。この棒グラフには、ユーザによる調整操作に即時連携させた動画として押圧力情報PIが表示されている。また、この棒グラフには、押圧力情報PIの適正範囲ARを表示させている。
また、例えば、図7(b)に示すように、押圧力情報PIは、外部端末に用意された表示画面RD2において、押圧力情報PIの大きさを、メータ表示を指針して表示している。このメータ表示の指針は、調整操作に即時連携させた動画として押圧力情報PIを表示させている。また、このメータ表示には、押圧力情報PIの適正範囲ARを表示させている。
【0051】
<制御部200Aの処理>
図8を用いて、制御部200Aの処理について説明する。
【0052】
ユーザは、音響装置1Aの音声品質調整を行うために、調整部30を回転させる。
【0053】
制御部200Aにおける判定部213は、荷重センサ130に印加される押圧力情報PIが変化しているか否かを判定する(ステップS201)。
【0054】
判定部213が、荷重センサ130から取得された押圧力情報PIが変化していないと判定した場合には(ステップS201の「NO」)、処理をステップS201へ遷移させる。
【0055】
判定部213が、押圧力情報PIが変化していると判定した場合には(ステップS201の「YES」)、判定部213は、音声品質調整が開始されたと判定し、判定部213は荷重センサ130から押圧力情報PIを取得する(ステップS202)。
【0056】
判定部213は、押圧力情報PIが所定値FX以上に達しているか否かを判定する(ステップS203)。
【0057】
判定部213が、荷重センサ130に印加される押圧力が所定値FXに達していないと判定した場合には(ステップS203の「NO」)、制御部200Aは、処理をステップ202へ遷移させる。
【0058】
判定部213が、荷重センサ130に印加される押圧力が所定値FXに達したと判定した場合には(ステップS203の「YES」)、制御部200Aは、調整は適正である旨の情報を、通信部215を介して外部端末に送信し(ステップS204)、制御部200Aは、処理を終了させる。
【0059】
<作用・効果>
以上、説明したように、本実施形態に係る音響装置1Aは、制御部200Aに、外部端末と通信を行う通信部215をさらに備え、制御部200Aが、押圧力としての押圧力情報PIが所定値FXに達したと判定した場合には、通信部215を介して外部端末に調整が適正である旨の情報を送信させる。
つまり、ユーザが音声品質調整を行うために調整部30を操作し、アクチュエータ部100に印加されている押圧力情報PIが所定値FXに達した場合には、制御部200は、通信部215を介して押圧力情報PIをユーザに送信する。
したがって、ユーザは、外部端末に通知された押圧力情報PIに基づいて調整部30を停止させることによって、良好な音声品質に調整することができる。
そのため、ヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させることができる。
【0060】
また、本実施形態に係る音響装置1Aは、制御部200Aは、ユーザが調整部30を操作するときに、荷重センサ130から取得した押圧力情報PIを、通信部215を介して外部端末に送信させる。
つまり、ユーザが音声品質調整を行うために調整部30を操作しているときには、制御部200Aは、押圧力情報PIを、通信部215を介して外部端末に送信し続けている。
したがって、外部端末においては、押圧力情報PIを連続して受信することによって、押圧力情報PIを即時に表示させることができる。そして、ユーザは、外部端末に表示された押圧力情報PIを即時に確認しながら良好な音声品質に調整することができる。
そのため、ヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させることができる。
【0061】
<実施例3>
以下、図9図12を用いて、本実施形態に係る音響装置1Bについて説明する。
なお、実施例1および実施例2と同一の符号を付す構成要素については、同様の機能を有することから、その詳細な説明は省略する。
【0062】
<音響装置1Bの構成>
本実施形態に係る音響装置1Bは、アダプタ部10と、本体部20Bと、を含んで構成されている。
【0063】
<本体部20Bの構成>
本体部20Bは、図9に示すように、アクチュエータ部100と、入力信号発生部110Bと、送受信部120Aと、荷重センサ130と、通知音発生部140と、通知光発生部150と、制御部200Bと、を含んで構成されている。
【0064】
入力信号発生部110Bは、制御部200Bからの制御に基づいて、アクチュエータ部100への入力信号SIを変更させる。
具体的には、入力信号発生部110Bは、例えば、制御部200Bからの制御に基づいて、入力信号発生部110BのONおよびOFF、入力信号SIにおける信号レベル、周波数特性等を変更させる。
【0065】
<制御部200Bの構成>
制御部200は、図10に示すように、プロセッサ210Bと、メモリ220Bと、を含んで構成されている。制御部200Bは、メモリ220B内に搭載されたROMに格納された制御プログラムに基づいて、音響装置1B全体の制御を行う。
【0066】
プロセッサ210Bは、信号制御部211Bと、判定部213Bと、通知部214Bと、通信部215B、情報取得部216と、を含んで構成されている。
メモリ220Bは、記憶部221Bを含んで構成されている。
記憶部221Bには、アクチュエータ部100に印可される押圧力に対する補正音量値VCが予め格納されている。
また、プロセッサ210Bの信号制御部211B、判定部213B、通知部214B、通信部215Bおよびメモリ220Bは、バスラインBL3を介して接続されている。
【0067】
信号制御部211Bは、判定部213Bから送信される情報に基づいて、入力信号発生部110Bが出力するアクチュエータ部100の入力信号SIを変更させる。
信号制御部211Bは、入力信号発生部110Bに対して、例えば、入力信号発生部110BのONおよびOFF、入力信号SIにおける信号レベル変更、周波数特性の変更等の制御を行う。
【0068】
具体的には、記憶部221Bには、例えば、図11に示すように、アクチュエータ部100に印可される押圧力に対する補正音量値VCが予め格納されている。
信号制御部211Bは、アクチュエータ部100に印加されている押圧力情報PIを取得し、印加されている押圧力情報PIに対する補正音量値VCを取得する。そして、信号制御部211Bは、取得した補正音量値VCに基づいて入力信号発生部110Bを制御する。
補正音量値VCは、例えば、音量調整値あるいは周波数特性値であり、補正音量値VCに基づいた制御が行われた入力信号SIは、押圧力情報PIが変化していても音量が略一定に保たれる。
【0069】
判定部213Bは、押圧力情報PIが所定値FX2未満であるか否かを判定する。
換言すると、判定部213Bは、荷重センサ130から押圧力情報PIを取得し、音響装置1Bが適正に装着されているか否かを判定する。
ここでいう、押圧力における所定値FX2は、音響装置1Bが適正に装着されている場合に得られる押圧力として設定された値であり、予め記憶部221に格納されている。
具体的には、例えば、音響装置1Bが適正に装着されている場合には、アクチュエータ部100は、ヘルメットHMに当接する。そのため、押圧力情報PIは、所定値FX2以上の値を示す。また、例えば、アクチュエータ部100がヘルメットHMに当接していない場合には、押圧力情報PIは、所定値FX2未満の値を示す。
【0070】
通知部214Bは、押圧力情報PIが所定値FX2未満である旨の情報を取得した場合には、適正な取り付けがなされていない旨の情報をユーザに通知する。
具体的には、通知部214Bは、例えば、音響装置1Bの取り付けが適正ではなく、アクチュエータ部100がヘルメットHMに当接していない場合には、押圧力情報PIは「0」となる。押圧力情報PIが「0」の場合には、信号制御部211Bが入力信号発生部110Bの出力レベルを調整しても適正な音声品質を得ることは困難となる。
そこで、通知部214Bは、押圧力情報PIが所定値FX2未満である旨の情報を取得した場合には、適切な取り付けがなされていない旨の情報をユーザに通知することによって、アクチュエータ部100がヘルメットHMに当接するように取り付けを修正することをユーザに促す。
通知部214Bは、通知音発生部140、通知光発生部150あるいは送受信部120Aを介して、ユーザに通知する。
【0071】
通信部215Bは、通知部214Bからの情報に基づいて、外部端末を介してユーザに通知する。
通信部215Bは、音響装置1Bが適切な取り付けがされずに、アクチュエータ部100がヘルメットHMに当接していない場合には、通知部214Bから送信された情報に基づいて、適切な取り付けがされていない旨の情報を、外部端末を介してユーザに通知する。そして、通信部215Bは、アクチュエータ部100がヘルメットHMに当接するように取り付けを修正することをユーザに促す。
【0072】
<制御部200Bの処理>
図12を用いて、制御部200Bの処理について説明する。
【0073】
制御部200Bにおける判定部213Bは、荷重センサ130に印加される押圧力情報PIを取得する(ステップS301)。
【0074】
判定部213Bは、押圧力情報PIが所定値FX2未満であるか否かを判定する(ステップS302)。
【0075】
判定部213Bが、押圧力情報PIが所定値FX2未満であると判定した場合には(ステップS301の「YES」)、通知部214Bは、適正な取り付けがなされていない旨の情報をユーザに通知する(ステップS303)。
【0076】
判定部213Bが、押圧力情報PIが所定値FX2未満ではないと判定した場合には(ステップS301の「NO」)、信号制御部211Bは、判定部213から送信された押圧力情報PIに基づいて、記憶部221Bから補正音量値VCを取得する。
そして、信号制御部211Bは、補正音量値VCに基づいて、入力信号発生部110Bを制御することによって入力信号SIを補正し(ステップS304)、制御部200Bは、処理を終了させる。
【0077】
<作用・効果>
以上、説明したように、本実施形態に係る音響装置1Bは、ヘルメットHMに固定されるアダプタ部10に取り付けられることによって、機械振動を前記ヘルメットに伝達して音声を出力する音響装置1Bであって、入力信号SIに応じて電気信号を機械振動に変換し、ヘルメットHMに機械振動を伝達させる振動子としてのアクチュエータ部100と、アクチュエータ部100への入力信号SIを発生させる入力信号発生部110Bと、アクチュエータ部100とヘルメットHMとの間においてアクチュエータ部100に密接して設けられ、アクチュエータ部100に印可される押圧力を検知する荷重センサ130と、入力信号SIを制御する制御部200Bと、を備え、制御部200Bは、荷重センサ130からの押圧力に関する情報としての押圧力情報PIに基づいて、入力信号発生部110Bに入力信号SIを変更させる信号制御部211Bを含んで構成されている。
つまり、ユーザが音響装置1BをヘルメットHMに適正に装着し、アクチュエータ部100をヘルメットHMへ当接させる。そして、制御部200Bは、アクチュエータ部100に印加されている押圧力情報PIに基づいて、入力信号発生部110Bから出力される入力信号SIの音量を略一定に保つように変更する。
したがって、ユーザは、音響装置1BをヘルメットHMに適正に装着させると、良好な音声品質に調整することができる。
そのため、ヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させることができる。
【0078】
また、本実施形態に係る音響装置1Bは、制御部200Bは、ユーザに通知する通知部214Bをさらに備え、制御部200Bが、押圧力情報PIが所定値FX2未満である旨の情報を取得した場合には、通知部214Bは、適切な取り付けがされていない旨の情報を、ユーザに通知する。
つまり、制御部200Bが、通知部214Bから音響装置1BのヘルメットHMへの取り付けが適正ではない旨をユーザに通知することによって、ユーザは、音響装置1Bを適正に取り付け直すことができる。
したがって、ユーザは、音響装置1Bを適正に取り付け直すことによって、良好な音声品質に調整することができる。
そのため、ヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させることができる。
【0079】
また、本実施形態に係る音響装置1Bは、制御部200Bは、外部端末と通信を行う通信部215Bをさらに備え、制御部200Bは、通知部214Bからの情報に基づいて、外部端末に送信することによってユーザに通知する。
つまり、制御部200Bが、外部端末を介して音響装置1BのヘルメットHMへの取り付けが適正ではない旨をユーザに通知することによって、ユーザは、音響装置1Bを適正に取り付け直すことができる。
したがって、ユーザは、音響装置1Bを適正に取り付け直すことによって、良好な音声品質に調整することができる。
そのため、ヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させることができる。
【0080】
<実施例4>
以下、図13図17を用いて、本実施形態に係る音響装置1Cについて説明する。
なお、実施例1~実施例3と同一の符号を付す構成要素については、同様の機能を有することから、その詳細な説明は省略する。
【0081】
<音響装置1Cの構成>
本実施形態に係る音響装置1Cは、アダプタ部10と、本体部20Cと、を含んで構成されている。
<本体部20Cの構成>
本体部20Cは、図13に示すように、アクチュエータ部100と、入力信号発生部110Bと、送受信部120Aと、荷重センサ130と、通知音発生部140と、通知光発生部150と、情報入力部160と、制御部200Cと、を含んで構成されている。
【0082】
情報入力部160は、ヘルメットHMの型番入力情報UIの入力を受け付ける。
情報入力部160は、例えば、キーボード、タッチパネルあるいは通信部215Cを介した外部端末等の情報入力部であり、ユーザは、情報入力部160を操作することによって、ヘルメットHMの型番入力情報UIを本体部20Cに入力する。
【0083】
<制御部200Cの構成>
制御部200Cは、図14に示すように、プロセッサ210Cと、メモリ220Cと、を含んで構成されている。制御部200Cは、メモリ220C内に搭載されたROMに格納された制御プログラムに基づいて、音響装置1C全体の制御を行う。
【0084】
プロセッサ210Cは、信号制御部211Bと、判定部213Cと、通知部214Bと、通信部215Cと、情報取得部216と、を含んで構成されている。
メモリ220Cは、記憶部221Cを含んで構成されている。
記憶部221Cには、ヘルメットHMの型番情報EIが予め格納されている。
記憶部221Cに格納されている型番情報EIには、例えば、図15に示すように、メーカ名、型番、最適押圧力値、入力音量値、周波数特性等の型番毎の設定情報が含まれている。
また、プロセッサ210Cの信号制御部211B、判定部213C、通知部214C、通信部215C、情報取得部216およびメモリ220Cは、バスラインBL4を介して接続されている。
【0085】
判定部213Cは、情報取得部216が取得した型番入力情報UIと記憶部221Cに格納されている型番情報EIとを照合し、照合結果に基づいて信号制御部211Bは、入力信号SIを変更させる。
具体的には、判定部213Cは、例えば、情報取得部216が取得した型番入力情報UIに含まれているメーカ名および型番と、記憶部221Cに格納されている型番情報EIに含まれているメーカ名および型番と、が一致しているか否かを照合し判定する。そして、判定部213Cが、メーカ名および型番が一致したと判定した場合には、判定部213Cは、例えば、一致したメーカ名および型番における入力音量値を記憶部221Cから取得し、入力音量値を信号制御部211Bに送信する。
【0086】
通信部215Cは、情報入力部160として外部端末が設定されている場合には、送受信部1120Aを介して、情報取得部216からの情報に基づいて、外部端末において入力された型番入力情報UIを取得する。
【0087】
情報取得部216は、情報入力部160が本体部20Cに設けられている場合には、情報入力部160において入力された型番入力情報UIを取得し、記憶部221Cに格納する。
情報取得部216は、情報入力部160として外部端末が設定されている場合には、通信部215Cを介して型番入力情報UIを取得し、記憶部221Cに格納する。
<制御部200Cの処理>
図16を用いて、制御部200Cの処理について説明する。
【0088】
ユーザは、音響装置1Cの音声品質調整を行うために、情報入力部160を介して、ヘルメットHMの型番入力情報UIを入力する。
【0089】
情報取得部216は、入力された型番入力情報UIを取得し記憶部221Cに格納する(ステップS401)。
【0090】
判定部213Cは、入力された型番入力情報UIと、予め記憶部221Cに格納されている型番情報EIと、を照合する(ステップS402)。
そして、判定部213Cは、型番入力情報UIおよび型番情報EIにおけるメーカ名および型番が一致するか否かを判定する(ステップS403)。
【0091】
判定部213Cが、メーカ名および型番が一致していないと判定した場合には(ステップS403の「NO」)、制御部200Cは、処理をステップS401へ遷移させる。
【0092】
判定部213Cが、メーカ名および型番が一致していると判定した場合には(ステップS403の「YES」)、制御部200Cは、例えば、入力されたメーカ名および型番と一致する入力音量値を取得する(ステップS404)。
【0093】
信号制御部211Bは、判定部213Cから送信される情報に基づいて、アクチュエータ部100への入力信号SIを変更させ(ステップS405)、制御部200Cは、処理を終了させる。
【0094】
<作用・効果>
以上、説明したように、本実施形態に係る音響装置1Cは、制御部200Cは、ユーザが入力したヘルメットHMにおける型番の入力情報としての型番入力情報UIを受け付け取得する情報取得部216と、ヘルメットHMの型番情報EIを予め格納しているメモリ220Cと、をさらに備え、制御部200Cは、型番入力情報UIと型番情報EIとを照合し、照合結果に基づいて入力信号発生部110に入力信号SIを変更させる。
つまり、制御部200Cは、ユーザが入力した型番入力情報UIと予めメモリ220Cに格納されている型番情報EIと、を照合する。メーカ名および型番が一致した場合には、制御部200Cは、型番情報EIから取得した入力音量値に基づいて、入力信号発生部110に入力信号SIの音量を変更させる。
したがって、ユーザは、情報取得部216を用いて型番入力情報UIを入力することによって、良好な音声品質に調整することができる。
そのため、ヘルメットの曲面形状にあわせて、容易に音声品質を向上させることができる。
【0095】
なお、本実施形態に係る音響装置1~1Bにおいて、通知部214が通知音発生部140を介してユーザに通知するよう例示したが、例えば、通知信号ISを入力信号ISとしてアクチュエータ部100に送信することによって、アクチュエータ部100を介してヘルメットHMから通知音を発生させてもよい。
【0096】
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0097】
1;音響装置
1A;音響装置
1B;音響装置
1C;音響装置
10;アダプタ部
20;本体部
20A;本体部
20B;本体部
20C;本体部
30;調整部
100;アクチュエータ部
110;入力信号発生部
110B;入力信号発生部
120;送受信部
120A;送受信部
130;荷重センサ
140;通知音発生部
150;通知光発生部
160;情報入力部
200;制御部
200A;制御部
200B;制御部
200C;制御部
210;プロセッサ
210A;プロセッサ
210B;プロセッサ
210C;プロセッサ
211;信号制御部
211B;信号制御部
212;送受信制御部
213;判定部
213B;判定部
213C;判定部
214;通知部
215;通信部
215B;通信部
215C;通信部
216;情報取得部
220;メモリ部
220A;メモリ部
220B;メモリ部
220C;メモリ部
221;記憶部
221A;記憶部
221B;記憶部
221C;記憶部
HM;ヘルメット
PI;押圧力情報
EI;型番情報
UI;型番入力情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16