(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130459
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】メータ読取装置、メータ読取方法及びメータ読取プログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 7/60 20170101AFI20240920BHJP
【FI】
G06T7/60 150Z
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040196
(22)【出願日】2023-03-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】394013002
【氏名又は名称】三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中尾 尭理
(72)【発明者】
【氏名】山足 光義
(72)【発明者】
【氏名】西濱 令
(72)【発明者】
【氏名】和田 知也
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096BA08
5L096EA28
5L096EA37
5L096FA54
5L096FA66
5L096FA67
5L096GA41
(57)【要約】
【課題】アナログメータにおける指針を適切に検出可能とする。
【解決手段】領域設定部23は、アナログメータを撮影して得られたメータ画像から、アナログメータにおける指針の軸の周囲基準範囲を対象外領域に設定する。針検出部24は、メータ画像のうち、領域設定部23によって対象外領域に設定された部分を除いた対象領域の部分画像から、指針の角度を検出する。値特定部25は、検出された指針の角度によって示された位置の値を特定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アナログメータを撮影して得られたメータ画像から、前記アナログメータにおける指針の軸の周囲基準範囲を対象外領域に設定する領域設定部と、
前記メータ画像のうち、前記領域設定部によって前記対象外領域に設定された部分を除いた対象領域の部分画像から、前記指針の角度を検出する針検出部と
を備えるメータ読取装置。
【請求項2】
前記メータ読取装置は、さらに、
前記指針の軸の中心を原点とし、横軸を角度とし、縦軸を前記原点からの距離として、前記メータ画像を極座標変換して極座標画像を生成する画像変換部
を備え、
前記領域設定部は、前記画像変換部によって生成された前記極座標画像における距離が設定値以下の領域を前記対象外領域に設定する
請求項1に記載のメータ読取装置。
【請求項3】
前記領域設定部は、前記極座標画像における距離が指定距離よりも長く、かつ、前記極座標画像において横軸方向に色範囲内の色のピクセルが連続する数が基準数よりも少ない最も短い距離を特定し、特定された距離を前記設定値として、前記対象外領域を設定する請求項2に記載のメータ読取装置。
【請求項4】
前記領域設定部は、前記アナログメータにおける前記指針の先端よりも前記指針の軸から遠い領域を前記対象外領域に設定する
請求項1に記載のメータ読取装置。
【請求項5】
前記領域設定部は、前記アナログメータにおける目盛を検出し、前記目盛よりも前記指針の軸から遠い領域を、前記指針の先端よりも遠い領域として扱う
請求項4に記載のメータ読取装置。
【請求項6】
前記領域設定部は、前記メータ画像に表示された文字を検出し、前記文字が検出された領域を前記対象外領域に設定する
請求項1に記載のメータ読取装置。
【請求項7】
前記メータ読取装置は、さらに、
前記指針の軸の中心を原点とし、横軸を角度とし、縦軸を距離として、前記メータ画像を極座標変換して極座標画像を生成する画像変換部
を備え、
前記針検出部は、前記極座標画像における前記対象領域の部分画像において、色範囲内の色を有するピクセルの数が多い角度を、前記指針の角度として検出する
請求項1に記載のメータ読取装置。
【請求項8】
前記針検出部は、前記色範囲内の色を有するピクセルが前記縦軸の方向に連続する数が多い角度を、前記指針の角度として特定する
請求項7に記載のメータ読取装置。
【請求項9】
前記メータ読取装置は、さらに、
前記指針の軸の中心を原点とし、横軸を角度とし、縦軸を距離として、前記メータ画像を極座標変換して極座標画像を生成する画像変換部
を備え、
前記針検出部は、前記極座標画像における前記対象領域の部分画像において、色範囲内の色を有するピクセルの数の割合が多い角度を、前記指針の角度として検出する
請求項6に記載のメータ読取装置。
【請求項10】
コンピュータが、アナログメータを撮影して得られたメータ画像から、前記アナログメータにおける指針の軸の周囲基準範囲を対象外領域に設定し、
コンピュータが、前記メータ画像のうち、前記対象外領域に設定された部分を除いた対象領域の部分画像から、前記指針の角度を検出するメータ読取方法。
【請求項11】
アナログメータを撮影して得られたメータ画像から、前記アナログメータにおける指針の軸の周囲基準範囲を対象外領域に設定する領域設定処理と、
前記メータ画像のうち、前記領域設定処理によって前記対象外領域に設定された部分を除いた対象領域の部分画像から、前記指針の角度を検出する針検出処理と
を行うメータ読取装置としてコンピュータを機能させるメータ読取プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アナログメータを撮影して得られたメータ画像から指針によって示された値を読み取る技術に関する。
【背景技術】
【0002】
工場といった製造現場等には、現在でも多数のアナログメータが存在する。処理の自動化等のために、アナログメータにおいて指針が指し示す値を人手によらず読み取れるようにすることが求められている。
【0003】
特許文献1には、カメラを用いてアナログメータを撮影して得られたメータ画像を解析して、指針が指し示す値を読み取ることが記載されている。特許文献1では、円形のアナログメータについて、メータ画像から指針の角度を検出することにより、指針が指し示す値が読み取られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
指針が指し示す値を正確に読み取るには、指針を適切に検出することが重要である。製造現場等では、カメラを設置できる場所が限られていることがある。そのため、アナログメータを正面から撮影できず、斜めから撮影せざるを得ない場合がある。アナログメータの指針の軸には高さがあり、アナログメータを斜めから撮影すると、指針の軸が盤面に被って写ってしまう。この影響により、指針を適切に検出できない場合がある。
本開示は、アナログメータにおける指針を適切に検出可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るメータ読取装置は、
アナログメータを撮影して得られたメータ画像から、前記アナログメータにおける指針の軸の周囲基準範囲を対象外領域に設定する領域設定部と、
前記メータ画像のうち、前記領域設定部によって前記対象外領域に設定された部分を除いた対象領域の部分画像から、前記指針の角度を検出する針検出部と
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示では、指針の軸の周囲基準範囲が対象外領域に設定され、対象外領域に設定された部分を除いた対象領域から、指針が検出される。これにより、指針の軸が盤面に被って写ってしまうことが原因となり、指針を適切に検出できない状況を防ぐことができる。その結果、アナログメータにおける指針を適切に検出可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係るメータ読取装置10の構成図。
【
図2】実施の形態1に係るメータ読取装置10の処理の流れを示すフローチャート。
【
図3】実施の形態1に係るメータ画像の例を示す図。
【
図4】実施の形態1に係る極座標画像の例を示す図。
【
図7】実施の形態1に係るヒストグラム生成処理の説明図。
【
図8】変形例1に係るメータ読取装置10の構成図。
【
図9】実施の形態2に係るメータ読取装置10の処理の流れを示すフローチャート。
【
図10】実施の形態2に係る連続ピクセル特定処理の説明図。
【
図13】実施の形態3に係るメータ読取装置10の処理の流れを示すフローチャート。
【
図14】実施の形態3に係る第2領域設定処理の説明図。
【
図15】実施の形態4に係るメータ読取装置10の処理の流れを示すフローチャート。
【
図16】実施の形態4に係る第3領域設定処理の説明図。
【
図17】実施の形態4に係るヒストグラム生成処理の説明図。
【
図18】実施の形態5に係るメータ読取装置10の処理の流れを示すフローチャート。
【
図19】実施の形態5に係るヒストグラム生成処理の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
***構成の説明***
図1を参照して、実施の形態1に係るメータ読取装置10の構成を説明する。
メータ読取装置10は、コンピュータである。
メータ読取装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信インタフェース14とのハードウェアを備える。プロセッサ11は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
【0010】
プロセッサ11は、プロセッシングを行うICである。ICはIntegrated Circuitの略である。プロセッサ11は、具体例としては、CPU、DSP、GPUである。CPUは、Central Processing Unitの略である。DSPは、Digital Signal Processorの略である。GPUは、Graphics Processing Unitの略である。
【0011】
メモリ12は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ12は、具体例としては、SRAM、DRAMである。SRAMは、Static Random Access Memoryの略である。DRAMは、Dynamic Random Access Memoryの略である。
【0012】
ストレージ13は、データを保管する記憶装置である。ストレージ13は、具体例としては、HDDである。HDDは、Hard Disk Driveの略である。また、ストレージ13は、SD(登録商標)メモリカード、CompactFlash(登録商標)、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク、DVDといった可搬記録媒体であってもよい。SDは、Secure Digitalの略である。DVDは、Digital Versatile Diskの略である。
【0013】
通信インタフェース14は、外部の装置と通信するためのインタフェースである。通信インタフェース14は、具体例としては、Ethernet(登録商標)、USB、HDMI(登録商標)のポートである。USBは、Universal Serial Busの略である。HDMIは、High-Definition Multimedia Interfaceの略である。
【0014】
メータ読取装置10は、通信インタフェース14を介してカメラ141と接続されている。カメラ141は、アナログメータが設置された領域が撮影領域に含まれるように設置されている。ここでは、カメラ141は、アナログメータを斜めから撮影するように設置されていることを想定する。
【0015】
メータ読取装置10は、機能構成要素として、画像取得部21と、画像変換部22と、領域設定部23と、針検出部24と、値特定部25とを備える。メータ読取装置10の各機能構成要素の機能はソフトウェアにより実現される。
ストレージ13には、メータ読取装置10の各機能構成要素の機能を実現するプログラムが格納されている。このプログラムは、プロセッサ11によりメモリ12に読み込まれ、プロセッサ11によって実行される。これにより、メータ読取装置10の各機能構成要素の機能が実現される。
【0016】
また、ストレージ13には、アナログメータ領域情報31と、色範囲情報33と、対象外情報32と、値情報34とが記憶される。
【0017】
図1では、プロセッサ11は、1つだけ示されていた。しかし、プロセッサ11は、複数であってもよく、複数のプロセッサ11が、各機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
【0018】
***動作の説明***
図2から
図7を参照して、実施の形態1に係るメータ読取装置10の動作を説明する。
実施の形態1に係るメータ読取装置10の動作手順は、実施の形態1に係るメータ読取方法に相当する。また、実施の形態1に係るメータ読取装置10の動作を実現するプログラムは、実施の形態1に係るメータ読取プログラムに相当する。
【0019】
図2を参照して、実施の形態1に係るメータ読取装置10の処理の流れを説明する。
(ステップS11:設定読込処理)
画像取得部21は、ストレージ13からアナログメータ領域情報31を読み込む。領域設定部23は、ストレージ13から対象外情報32を読み込む。針検出部24は、ストレージ13から色範囲情報33を読み込む。値特定部25は、ストレージ13から値情報34を読み込む。
アナログメータ領域情報31は、カメラ141によって撮影された画像データにおいてアナログメータ41が写った部分の領域を示す。対象外情報32は、対象外領域51の設定に用いられる設定値を示す。色範囲情報33は、アナログメータ41の指針42として検出する色の範囲を示す。値情報34は、指針42の角度毎のアナログメータ41における目盛が表す値を示す。
【0020】
(ステップS12:画像取得処理)
画像取得部21は、カメラ141によって撮影された画像データを取得する。画像取得部21は、ステップS11で取得されたアナログメータ領域情報31が示すアナログメータ41の領域の部分画像を、取得された画像データから切り出す。切り出された部分画像を、メータ画像と呼ぶ。
【0021】
(ステップS13:極画像変換処理)
画像変換部22は、ステップS12で切り出されたメータ画像を極座標変換して極座標画像を生成する。この際、画像変換部22は、指針42の軸43の中心を原点とし、横軸を角度とし、縦軸を原点からの距離として、メータ画像を極座標変換する。画像変換部22は、アナログメータ41が円形の場合には、メータ画像の中心を軸43の中心として用いてもよい。
例えば、
図3に示すメータ画像から、
図4に示す極座標画像が生成される。極座標画像では、縦軸が原点からの距離であるため、下辺が指針42の軸43の中心に対応しており、上に行くほど指針42の軸43の中心から遠い位置を表す。
以降の説明で、距離と示す場合も原点からの距離を示すものとする。
【0022】
(ステップS14:2値化処理)
画像変換部22は、ステップS13で生成された極座標画像を、HSV変換してHSV画像を生成する。HSVは、Hue Saturation Valueの略である。画像変換部22は、HSV画像の各ピクセルを、ステップS11で取得された色範囲情報33が示す範囲内であるか否かにより2値化した2値画像を生成する。ここでは、画像変換部22は、HSV画像のうち、色範囲情報33が示す範囲内のピクセルを黒、色範囲情報33が示す範囲外のピクセルを白とした2値画像を生成する。例えば、
図4に示す極座標画像から、
図5に示す2値画像が生成される。
【0023】
(ステップS15:領域設定処理)
領域設定部23は、アナログメータ41における指針42の軸43の周囲基準範囲を対象外領域51に設定する。
具体的には、
図6に示すように、領域設定部23は、ステップS14で生成された2値画像における距離が設定値以下の領域を対象外領域51に設定する。2値画像では、極座標画像と同様に、横軸が角度であり、縦軸が指針42の軸43の中心からの距離である。そのため、2値画像において、下辺から設定値までの領域が対象外領域51に設定される。
【0024】
(ステップS16:針検出処理)
針検出部24は、メータ画像のうち、ステップS15で対象外領域51に設定された部分を除いた対象領域52の部分画像から、指針の角度を検出する。実施の形態1では、針検出部24は、対象領域52の部分画像において、色範囲内の色を有するピクセルの数が多い角度を、指針42の角度として検出する。
具体的には、針検出部24は、ステップS161からステップS164の処理により、指針42の角度を検出する。
【0025】
(ステップS161:ヒストグラム生成処理)
図7に示すように、針検出部24は、ステップS14で生成された2値画像のうち対象領域52の部分画像から、角度毎に黒のピクセルをカウントして、ヒストグラムを生成する。黒のピクセルをカウントするとは、色範囲内の色を有するピクセルをカウントすることを意味する。
【0026】
(ステップS162:最大値判定処理)
針検出部24は、ステップS161で生成されたヒストグラムにおける最大値が閾値以上であるか否かを判定する。針検出部24は、最大値が閾値以上である場合には、処理をステップS163に進める。一方、針検出部24は、最大値が閾値未満である場合には、処理をステップS164に進める。
【0027】
(ステップS163:角度検出処理)
針検出部24は、ステップS161で生成されたヒストグラムにおける最大値となった角度を、指針42の角度として検出する。
【0028】
(ステップS164:エラー処理)
針検出部24は、指針42が適切に検出されなかったと判定し、処理を終了する。この際、針検出部24は、読取エラーを出力するようにしてもよい。
【0029】
(ステップS17:値読取処理)
値特定部25は、ステップS163で検出された指針42の角度によって示された位置の値を特定する。具体的には、値特定部25は、ステップS163で検出された指針42の角度に対応する値を、値情報34から読み出す。
【0030】
***実施の形態1の効果***
以上のように、実施の形態1に係るメータ読取装置10は、アナログメータ41における指針42の軸43の周囲基準範囲を対象外領域51に設定する。そして、メータ読取装置10は、メータ画像のうち対象外領域51に設定された部分を除いた対象領域52の部分画像から、指針の角度を検出する。
これにより、指針42の軸43が盤面に被って写ってしまうことが原因となり、指針42を適切に検出できない状況を防ぐことができる。その結果、アナログメータ41における指針42を適切に検出可能となる。
【0031】
図3を参照して具体的に説明する。
図3では、アナログメータ41が左下側から撮影されている。そのため、軸43が軸43の右上側の盤面に写っている。
図3では、軸43が指針42と同じ色をしている。この場合には、軸43が盤面に被った部分は、指針42と同じ色になる。軸43の周辺を他の部分と同様に考慮して指針42の角度を検出する。すると、軸43の右上側の角度については、指針42の有無にかかわらず、軸43が盤面に被っている部分のピクセルは、指針42として検出する色範囲内になる。そのため、軸43の右側に光の影響等で、指針42がないにも関わらず、色範囲内の色のピクセルが写ると、誤検出され易くなってしまう。
実施の形態1に係るメータ読取装置10は、軸43の周囲における軸43が盤面に被って写っている可能性がある範囲を対象外領域51に設定する。これにより、軸43が盤面に被って写っているために、誤検出され易くなることを防止できる。その結果、アナログメータ41における指針42を適切に検出可能となる。
【0032】
***他の構成***
<変形例1>
実施の形態1では、各機能構成要素がソフトウェアで実現された。しかし、変形例1として、各機能構成要素はハードウェアで実現されてもよい。この変形例1について、実施の形態1と異なる点を説明する。
【0033】
図8を参照して、変形例1に係るメータ読取装置10の構成を説明する。
各機能構成要素がハードウェアで実現される場合には、メータ読取装置10は、プロセッサ11とメモリ12とストレージ13とに代えて、電子回路15を備える。電子回路15は、各機能構成要素と、メモリ12と、ストレージ13との機能とを実現する専用の回路である。
【0034】
電子回路15としては、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、FPGAが想定される。GAは、Gate Arrayの略である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略である。
各機能構成要素を1つの電子回路15で実現してもよいし、各機能構成要素を複数の電子回路15に分散させて実現してもよい。
【0035】
<変形例2>
変形例2として、一部の各機能構成要素がハードウェアで実現され、他の各機能構成要素がソフトウェアで実現されてもよい。
【0036】
プロセッサ11とメモリ12とストレージ13と電子回路15とを処理回路という。つまり、各機能構成要素の機能は、処理回路により実現される。
【0037】
実施の形態2.
実施の形態2は、メータ読取装置10が対象外領域51の設定に用いられる設定値を決定する点が実施の形態1と異なる。実施の形態2では、この異なる点を説明し、同一の点については説明を省略する。
【0038】
***動作の説明***
図9及び
図10を参照して、実施の形態2に係るメータ読取装置10の動作を説明する。
実施の形態2に係るメータ読取装置10の動作手順は、実施の形態2に係るメータ読取方法に相当する。また、実施の形態2に係るメータ読取装置10の動作を実現するプログラムは、実施の形態2に係るメータ読取プログラムに相当する。
【0039】
図9を参照して、実施の形態2に係るメータ読取装置10の処理の流れを説明する。
実施の形態2では、
図9に示す処理の実行後に、
図2に示す処理が実行される。
【0040】
(ステップS21:設定読込処理)
画像取得部21は、ストレージ13からアナログメータ領域情報31を読み込む。領域設定部23は、ストレージ13からアナログメータ領域情報31及び色範囲情報33を読み込む。
【0041】
(ステップS22:画像取得処理)
画像取得部21は、設定用画像を取得する。設定用画像は、カメラ141によって撮影された画像データである。設定用画像は、例えば、光の当たり具合等の影響が少ないことが確認された画像データである。
【0042】
(ステップS23:画像切出処理)
画像取得部21は、ステップS21で取得されたアナログメータ領域情報31が示すアナログメータ41の領域の部分画像を、取得された設定用画像から切り出す。切り出された部分画像を、メータ画像と呼ぶ。
【0043】
ステップS24及びステップS25の処理は、
図2のステップS13及びステップS14の処理と同じである。
【0044】
(ステップS26:連続ピクセル特定処理)
領域設定部23は、指針42の軸43の中心からの各距離について、極座標画像において横軸方向に色範囲内の色のピクセルが連続する数の最大値を特定する。
具体的には、
図10に示すように、領域設定部23は、2値画像における縦軸方向の各ピクセル位置について、2値画像において横軸方向に連続する黒ピクセルの数の最大値を特定する。
図10では、横軸方向に連続する黒ピクセルの数の最大値は、最下段から順に6個、5個、3個、2個、2個、1個になっている。
【0045】
(ステップS27:最大値判定処理)
領域設定部23は、ステップS26で特定された最大値が基準数より少ない距離があったか否かを判定する。領域設定部23は、最大値が基準数より少ない距離があった場合には、処理をステップS28に進める。一方、領域設定部23は、最大値が基準数より少ない距離がなかった場合には、処理をステップS29に進める。
【0046】
(ステップS28:設定値決定処理)
領域設定部23は、ステップS26で特定された最大値が基準数より少ない距離のうち最も値が小さい距離を特定する。そして、領域設定部23は、特定された距離を設定値として対象外情報32に設定する。
例えば、基準数が3の場合には、
図10では上から3段目の位置の距離での最大値が2であるため、最大値が基準数より少ない距離のうち最も値が小さい距離になる。よって、3段目の位置で特定される距離が設定値として設定される。
【0047】
(ステップS29:設定修正処理)
領域設定部23は、アナログメータ領域情報31又は色範囲情報33の設定を修正する。例えば、領域設定部23は、色範囲情報33が示す色の範囲を狭くして、黒に設定されるピクセルを限定する。そして、領域設定部23は、処理をステップS23に戻す。
【0048】
***実施の形態2の効果***
以上のように、実施の形態2に係るメータ読取装置10は、極座標画像において横軸方向に色範囲内の色のピクセルが連続する数が基準値よりも少ない最も短い距離を特定し、特定された距離を設定値として、対象外領域51を設定する。
これにより、指針42の軸43が盤面に被って写っている範囲を適切に対象外領域51として設定することが可能になる。
【0049】
図5に示すように、軸43が指針42と似た色をしている場合には、2値画像において、下辺から一定の距離までには、黒ピクセルが多数存在する。より正確には、下辺近傍は、概ね全てのピクセルが黒になる。そして、下辺から少し離れた位置では、文字部分と、光等の影響を受けた部分と、指針42の軸43が盤面に被って写っている部分とのピクセルが黒になる。そして、下辺からさらに離れた位置では、文字部分と、光等の影響を受けた部分と、指針42が写っている部分とのピクセルが黒になる。
文字部分については、連続して黒ピクセルにはなりづらい。光等の影響を受けた部分については、適切な画像データを設定用画像とすることで、連続して黒ピクセルにはならないようにできる。一方で、指針42の軸43が盤面に被って写っている部分については、ある程度連続して黒ピクセルになる。そこで、色範囲内の色のピクセル(黒ピクセル)が連続する数が基準値よりも少ない最も短い距離を設定値とすることで、適切に指針42の軸43が盤面に被って写っている部分を対象外領域51に設定することが可能である。
【0050】
***他の構成***
<変形例3>
実施の形態2では、最大値が基準数より少ない距離のうち最も短い距離を設定値とした。しかし、
図11に示すように、軸43の中心が指針42と全く異なる色である場合には、
図12に示すように、2値画像の下辺近傍のピクセルが白になってしまう。そのため、最大値が基準数より少ない距離のうち最も短い距離を設定値としてしまうと、距離0が設定値となってしまう恐れがある。
そこで、領域設定部23は、指定距離よりも長いという条件を加えて、設定値を特定してもよい。つまり、領域設定部23は、指定距離よりも長い距離のうち、最大値が基準数より少ない距離のうち最も短い距離を設定値としてもよい。これにより、軸43の中心が指針42と全く異なる色である場合にも、距離0が設定値となってしまうことを防止可能である。
ここで、指定距離は、例えば、軸43の半径、あるいは、半径よりも若干短い距離とすることが考えられる。
【0051】
実施の形態3.
実施の形態3は、アナログメータ41における指針42の先端よりも遠い領域を対象外領域51に設定する点が実施の形態1,2と異なる。実施の形態3では、この異なる点を説明して、同一の点については説明を省略する。
実施の形態3では、実施の形態1に機能を追加した場合について説明する。しかし、実施の形態2に機能を追加することも可能である。
【0052】
***動作の説明***
図13及び
図14を参照して、実施の形態3に係るメータ読取装置10の動作を説明する。
実施の形態3に係るメータ読取装置10の動作手順は、実施の形態3に係るメータ読取方法に相当する。また、実施の形態3に係るメータ読取装置10の動作を実現するプログラムは、実施の形態3に係るメータ読取プログラムに相当する。
【0053】
図13を参照して、実施の形態3に係るメータ読取装置10の処理の流れを説明する。
ステップS31からステップS35の処理は、
図2のステップS11からステップS15の処理と同じである。また、ステップS37からステップS38の処理は、
図2のステップS16からステップS17の処理と同じである。
【0054】
(ステップS36:第2領域設定処理)
図14に示すように、領域設定部23は、アナログメータ41における指針42の先端44(
図3参照)よりも指針42の軸43から遠い領域を対象外領域51に設定する。
具体的には、領域設定部23は、指針42の先端44を指定させる。あるいは、領域設定部23は、指針42の長さを指定させて、長さから指針42の先端44を特定する。指針42の長さは、軸43の中心から指針42の先端44までの長さである。そして、領域設定部23は、先端44よりも指針42の軸43から遠い領域を対象外領域51に設定する。
【0055】
アナログメータ41では、目盛45(
図3参照)が指針42の先端44付近にあることが多い。そこで、領域設定部23は、メータ画像から目盛45を検出することにより、先端44の位置を特定してもよい。例えば、領域設定部23は、目盛45よりも指針42の軸43から遠い領域を対象外領域51に設定する。この際、領域設定部23は、目盛45部分も対象外領域51に設定してもよし、目盛45部分は対象外領域51に設定しなくてもよい。
【0056】
***実施の形態3の効果***
以上のように、実施の形態3に係るメータ読取装置10は、アナログメータ41における指針42の先端よりも遠い領域を対象外領域51に設定する。
これにより、アナログメータ41の縁部分又はメータ画像に残ったアナログメータ41の外部の影響により、指針42を適切に検出できない状況を防ぐことができる。その結果、アナログメータ41における指針42を適切に検出可能となる。
【0057】
実施の形態4.
実施の形態4は、アナログメータ41における文字が表示された領域を対象外領域51に設定する点が実施の形態1~3と異なる。実施の形態4では、この異なる点を説明して、同一の点については説明を省略する。
実施の形態4では、実施の形態1に機能を追加した場合について説明する。しかし、実施の形態2,3に機能を追加することも可能である。
【0058】
***動作の説明***
図15から
図17を参照して、実施の形態4に係るメータ読取装置10の動作を説明する。
実施の形態4に係るメータ読取装置10の動作手順は、実施の形態4に係るメータ読取方法に相当する。また、実施の形態4に係るメータ読取装置10の動作を実現するプログラムは、実施の形態4に係るメータ読取プログラムに相当する。
【0059】
図15を参照して、実施の形態4に係るメータ読取装置10の処理の流れを説明する。
ステップS41からステップS45の処理は、
図2のステップS11からステップS15の処理と同じである。また、ステップS48の処理は、
図2のステップS17の処理と同じである。
【0060】
(ステップS46:第3領域設定処理)
図16に示すように、領域設定部23は、アナログメータ41における文字が表示された領域を、対象外領域51に設定する。
具体的には、領域設定部23は、メータ画像に表示された文字を検出する。例えば、領域設定部23は、画像データを入力として文字を検出する検出モデルに対して、メータ画像を入力として与えることにより、メータ画像から文字を検出する。そして、領域設定部23は、文字が検出された領域を対象外領域51に設定する。
図16では、文字が検出された領域は、文字を囲う矩形領域である。
【0061】
(ステップS47:針検出処理)
針検出部24は、メータ画像のうち、ステップS45及びステップS46で対象外領域51に設定された部分を除いた対象領域52の部分画像から、指針の角度を検出する。実施の形態4では、針検出部24は、対象領域52の部分画像において、色範囲内の色を有するピクセルの数の割合が多い角度を、指針42の角度として検出する。
具体的には、針検出部24は、ステップS471からステップS474の処理により、指針の角度を検出する。ステップS472からステップS474の処理は、
図2のステップS162からステップS164の処理と同じである。
【0062】
(ステップS471:ヒストグラム生成処理)
針検出部24は、ステップS44で生成された2値画像のうち対象領域52の部分画像から、角度毎に黒のピクセルをカウントする。針検出部24は、角度毎に、その角度を構成する対象領域52のピクセル数に対する、黒のピクセル数の割合を計算する。そして、針検出部24は、計算された割合についてのヒストグラムを生成する。
図17に示すように、第1角度では、対象領域52のピクセル数が10である。これに対して、第2角度では、文字が検出された領域があるため、対象領域52のピクセル数が8である。第1角度及び第2角度で、黒のピクセル数がいずれも5であったとする。この場合には、第1角度では、割合は0.5=5/10である。一方、第2角度では、割合は0.625=5/8である。そのため、黒のピクセル数が同じであっても、第2確度の方が割合は大きくなる。
【0063】
***実施の形態4の効果***
以上のように、実施の形態4に係るメータ読取装置10は、アナログメータ41における文字が表示された領域を対象外領域51に設定する。
これにより、アナログメータ41に表示された文字の影響により、指針42を適切に検出できない状況を防ぐことができる。その結果、アナログメータ41における指針42を適切に検出可能となる。
【0064】
文字が検出される領域は、2値画像の横軸方向における一部の範囲だけの可能性が高い。そのため、単純に黒のピクセル数により指針42の角度を検出してしまうと、文字が検出された領域を多く含む角度が検出されづらくなってしまう。そこで、実施の形態4に係るメータ読取装置10は、色範囲内の色を有するピクセルの数の割合を用いて、角度を検出する。これにより、指針42を適切に検出可能となる。
【0065】
実施の形態5.
実施の形態5は、色範囲内の色を有するピクセルが2値画像の縦軸の方向に連続する数により角度を検出する点が実施の形態1~4と異なる。実施の形態5では、この異なる点を説明して、同一の点については説明を省略する。
実施の形態5では、実施の形態1に機能を追加した場合について説明する。しかし、実施の形態2~4に機能を追加することも可能である。
【0066】
***動作の説明***
図18及び
図19を参照して、実施の形態5に係るメータ読取装置10の動作を説明する。
実施の形態5に係るメータ読取装置10の動作手順は、実施の形態5に係るメータ読取方法に相当する。また、実施の形態5に係るメータ読取装置10の動作を実現するプログラムは、実施の形態5に係るメータ読取プログラムに相当する。
【0067】
図18を参照して、実施の形態5に係るメータ読取装置10の処理の流れを説明する。
ステップS51からステップS55の処理は、
図2のステップS11からステップS15の処理と同じである。また、ステップS57の処理は、
図2のステップS17の処理と同じである。
【0068】
(ステップS56:針検出処理)
針検出部24は、メータ画像のうち、ステップS55で対象外領域51に設定された部分を除いた対象領域52の部分画像から、指針の角度を検出する。実施の形態5では、針検出部24は、対象領域52の部分画像において、色範囲内の色を有するピクセルが縦軸の方向に連続する数が多い角度を、指針42の角度として検出する。
具体的には、針検出部24は、ステップS561からステップS564の処理により、指針の角度を検出する。ステップS562からステップS564の処理は、
図2のステップS162からステップS164の処理と同じである。
【0069】
(ステップS561:ヒストグラム生成処理)
針検出部24は、ステップS54で生成された2値画像のうち対象領域52の部分画像から、角度毎に黒のピクセルの数の最大連続数を特定する。そして、針検出部24は、特定された最大連続数についてのヒストグラムを生成する。
図19に示すように、第3角度では、黒のピクセルが全部で5個ある。しかし、最大連続数は3である。したがって、ここでは、第3角度については3という値が設定されたヒストグラムが生成される。
【0070】
***実施の形態5の効果***
以上のように、実施の形態5に係るメータ読取装置10は、色範囲内の色を有するピクセルが2値画像の縦軸の方向に連続する数により角度を検出する。これにより、指針42を適切に検出可能となる。
ここで、指針42部分は、黒のピクセルが連続して現れるものと考えられる。これに対して、光等の影響により生じる黒のピクセルは、特定の光が当たった場所等にのみ現れ、連続して現れないない可能性が高い。そのため、黒のピクセルの連続性を考慮することにより、指針42を適切に検出可能となる。
【0071】
また、以上の説明における「部」を、「回路」、「工程」、「手順」、「処理」又は「処理回路」に読み替えてもよい。
【0072】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
アナログメータを撮影して得られたメータ画像から、前記アナログメータにおける指針の軸の周囲基準範囲を対象外領域に設定する領域設定部と、
前記メータ画像のうち、前記領域設定部によって前記対象外領域に設定された部分を除いた対象領域の部分画像から、前記指針の角度を検出する針検出部と
を備えるメータ読取装置。
(付記2)
前記メータ読取装置は、さらに、
前記指針の軸の中心を原点とし、横軸を角度とし、縦軸を前記原点からの距離として、前記メータ画像を極座標変換して極座標画像を生成する画像変換部
を備え、
前記領域設定部は、前記画像変換部によって生成された前記極座標画像における距離が設定値以下の領域を前記対象外領域に設定する
付記1に記載のメータ読取装置。
(付記3)
前記領域設定部は、前記極座標画像における距離が指定距離よりも長く、かつ、前記極座標画像において横軸方向に色範囲内の色のピクセルが連続する数が基準数よりも少ない最も短い距離を特定し、特定された距離を前記設定値として、前記対象外領域を設定する付記2に記載のメータ読取装置。
(付記4)
前記領域設定部は、前記アナログメータにおける前記指針の先端よりも前記指針の軸から遠い領域を前記対象外領域に設定する
付記1から3までのいずれか1項に記載のメータ読取装置。
(付記5)
前記領域設定部は、前記アナログメータにおける目盛を検出し、前記目盛よりも前記指針の軸から遠い領域を、前記指針の先端よりも遠い領域として扱う
付記4に記載のメータ読取装置。
(付記6)
前記領域設定部は、前記メータ画像に表示された文字を検出し、前記文字が検出された領域を前記対象外領域に設定する
付記1から5までのいずれか1項に記載のメータ読取装置。
(付記7)
前記メータ読取装置は、さらに、
前記指針の軸の中心を原点とし、横軸を角度とし、縦軸を距離として、前記メータ画像を極座標変換して極座標画像を生成する画像変換部
を備え、
前記針検出部は、前記極座標画像における前記対象領域の部分画像において、色範囲内の色を有するピクセルの数が多い角度を、前記指針の角度として検出する
付記1から6までのいずれか1項に記載のメータ読取装置。
(付記8)
前記針検出部は、前記色範囲内の色を有するピクセルが前記縦軸の方向に連続する数が多い角度を、前記指針の角度として特定する
付記7に記載のメータ読取装置。
(付記9)
前記メータ読取装置は、さらに、
前記指針の軸の中心を原点とし、横軸を角度とし、縦軸を距離として、前記メータ画像を極座標変換して極座標画像を生成する画像変換部
を備え、
前記針検出部は、前記極座標画像における前記対象領域の部分画像において、色範囲内の色を有するピクセルの数の割合が多い角度を、前記指針の角度として検出する
付記6に記載のメータ読取装置。
(付記10)
コンピュータが、アナログメータを撮影して得られたメータ画像から、前記アナログメータにおける指針の軸の周囲基準範囲を対象外領域に設定し、
コンピュータが、前記メータ画像のうち、前記対象外領域に設定された部分を除いた対象領域の部分画像から、前記指針の角度を検出するメータ読取方法。
(付記11)
アナログメータを撮影して得られたメータ画像から、前記アナログメータにおける指針の軸の周囲基準範囲を対象外領域に設定する領域設定処理と、
前記メータ画像のうち、前記領域設定処理によって前記対象外領域に設定された部分を除いた対象領域の部分画像から、前記指針の角度を検出する針検出処理と
を行うメータ読取装置としてコンピュータを機能させるメータ読取プログラム。
【0073】
以上、本開示の実施の形態及び変形例について説明した。これらの実施の形態及び変形例のうち、いくつかを組み合わせて実施してもよい。また、いずれか1つ又はいくつかを部分的に実施してもよい。なお、本開示は、以上の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0074】
10 メータ読取装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、14 通信インタフェース、15 電子回路、141 カメラ、21 画像取得部、22 画像変換部、23 領域設定部、24 針検出部、25 値特定部、31 アナログメータ領域情報、32 対象外情報、33 色範囲情報、34 値情報、41 アナログメータ、42 指針、43 軸、44 先端、45 目盛、51 対象外領域、52 対象領域。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アナログメータを撮影して得られたメータ画像から、前記アナログメータにおける指針の軸の中心を原点とし、縦軸と横軸との一方の軸を角度とし、他方の軸を前記原点からの距離として、前記メータ画像を極座標変換して極座標画像を生成する画像変換部と、
前記画像変換部によって生成された前記極座標画像における距離が指定距離よりも長く、かつ、前記極座標画像において一方の軸方向に色範囲内の色のピクセルが連続する数が基準数よりも少ない最も短い距離を設定値として特定し、前記極座標画像における距離が前記設定値以下の領域を対象外領域に設定する領域設定部と、
前記メータ画像のうち、前記領域設定部によって前記対象外領域に設定された部分を除いた対象領域の部分画像から、前記指針の角度を検出する針検出部とを備えるメータ読取装置。
【請求項2】
前記領域設定部は、前記アナログメータにおける前記指針の先端よりも前記指針の軸から遠い領域を前記対象外領域に設定する
請求項1に記載のメータ読取装置。
【請求項3】
前記領域設定部は、前記アナログメータにおける目盛を検出し、前記目盛よりも前記指針の軸から遠い領域を、前記指針の先端よりも遠い領域として扱う
請求項2に記載のメータ読取装置。
【請求項4】
前記領域設定部は、前記メータ画像に表示された文字を検出し、前記文字が検出された領域を前記対象外領域に設定する
請求項1に記載のメータ読取装置。
【請求項5】
前記針検出部は、前記極座標画像における前記対象領域の部分画像において、色範囲内の色を有するピクセルの数が多い角度を、前記指針の角度として検出する
請求項1に記載のメータ読取装置。
【請求項6】
前記針検出部は、前記色範囲内の色を有するピクセルが前記他方の軸の方向に連続する数が多い角度を、前記指針の角度として特定する
請求項5に記載のメータ読取装置。
【請求項7】
前記針検出部は、前記極座標画像における前記対象領域の部分画像において、色範囲内の色を有するピクセルの数の割合が多い角度を、前記指針の角度として検出する
請求項4に記載のメータ読取装置。
【請求項8】
コンピュータが、アナログメータを撮影して得られたメータ画像から、前記アナログメータにおける指針の軸の中心を原点とし、縦軸と横軸との一方の軸を角度とし、他方の軸を前記原点からの距離として、前記メータ画像を極座標変換して極座標画像を生成し、
コンピュータが、前記極座標画像における距離が指定距離よりも長く、かつ、前記極座標画像において一方の軸方向に色範囲内の色のピクセルが連続する数が基準数よりも少ない最も短い距離を設定値として特定し、前記極座標画像における距離が前記設定値以下の領域を対象外領域に設定し、
コンピュータが、前記メータ画像のうち、前記対象外領域に設定された部分を除いた対象領域の部分画像から、前記指針の角度を検出するメータ読取方法。
【請求項9】
アナログメータを撮影して得られたメータ画像から、前記アナログメータにおける指針の軸の中心を原点とし、縦軸と横軸との一方の軸を角度とし、他方の軸を前記原点からの距離として、前記メータ画像を極座標変換して極座標画像を生成する画像変換処理と、
前記画像変換処理によって生成された前記極座標画像における距離が指定距離よりも長く、かつ、前記極座標画像において一方の軸方向に色範囲内の色のピクセルが連続する数が基準数よりも少ない最も短い距離を設定値として特定し、前記極座標画像における距離が前記設定値以下の領域を対象外領域に設定する領域設定処理と、
前記メータ画像のうち、前記領域設定処理によって前記対象外領域に設定された部分を除いた対象領域の部分画像から、前記指針の角度を検出する針検出処理と
を行うメータ読取装置としてコンピュータを機能させるメータ読取プログラム。