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特開2024-130547情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130547
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20240920BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040347
(22)【出願日】2023-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安倍 美枝子
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA11
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】カスタマイズされた帳票であっても入力操作を円滑に行うことができる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置1は、帳票イメージファイル(伝票イメージファイル)を取得する取得部(CPU11)と、取得部により取得された帳票イメージファイルに少なくとも一つ以上の項目を設定する設定部(CPU11)と、帳票イメージファイル、及び設定部により設定された項目に関する説明が記載されたヘルプイメージファイルに基づいて、ヘルプ画面情報を生成する生成部(CPU11)と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帳票イメージファイルを取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記帳票イメージファイルに少なくとも一つ以上の項目を設定する設定部と、
前記帳票イメージファイル、及び前記設定部により設定された項目に関する説明が記載されたヘルプイメージファイルに基づいて、ヘルプ画面情報を生成する生成部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記生成部は、前記設定部によって複数の項目が設定される場合に、前記帳票イメージファイルと、前記複数の項目の入力順序とに基づいて、前記ヘルプ画面情報を生成する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
ヘルプ画面に表示可能な複数の項目のヘルプイメージファイルを含む第1フォルダを記憶する記憶部を有し、
前記生成部は、前記設定部により設定された項目に関するヘルプイメージファイルを前記第1フォルダからコピーし、コピーしたヘルプイメージファイルが格納された第2フォルダを生成する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記生成部は、前記帳票イメージファイルをコピーして前記第2フォルダに格納し、前記第2フォルダの名称に、前記帳票イメージファイルの識別番号を付加する請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記生成部は、前記帳票イメージファイルの名称を、予め準備された帳票イメージファイルと同一の名称に変更する請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記設定部は、設定した項目における入力順序を設定する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記生成部は、前記設定部により設定された前記入力順序に基づいて、前記ヘルプ画面情報を生成する請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
ユーザが操作する操作部と、
前記操作部からの指示により、前記生成部により生成されたヘルプ画面情報に基づいて、ヘルプ画面を表示部に表示させる表示制御部を備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
帳票イメージファイルを取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された前記帳票イメージファイルに少なくとも一つ以上の項目を設定する設定工程と、
前記帳票イメージファイル、及び前記設定工程により設定された項目に関する説明が記載されたヘルプイメージファイルに基づいて、ヘルプ画面情報を生成する生成工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置のコンピュータを、
帳票イメージファイルを取得する取得部、
前記取得部により取得された前記帳票イメージファイルに少なくとも一つ以上の項目を設定する設定部、
前記帳票イメージファイル、及び前記設定部により設定された項目に関する説明が記載されたヘルプイメージファイルに基づいて、ヘルプ画面情報を生成する生成部、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種帳票に対する記入項目やレイアウト位置等をカスタマイズできる情報処理装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、多種多様な企業間取引に対応可能な注文登録システムに活用できる画面生成エンジンが記載されている。
また、特許文献2には、帳票に表示される項目名を使用するユーザに合わせて変更するシステムが記載されている。
また、特許文献3には、帳票のフォームカスタマイズ作業時に設定した内容を学習し、次のフォームカスタマイズを行う際に利用可能とする帳票処理装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-054749号公報
【特許文献2】特開2000-089946号公報
【特許文献3】特開2001-250077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、帳票に入力処理を行う業務アプリケーション(以下、業務アプリと表記する。)の操作方法を示すヘルプ画面に表示される項目は、当該業務アプリを提供するメーカーにより予め設定されている。一方、業務アプリの入力画面は、カスタマイズによって入力項目を変更したり、入力順序を変更したりすることが可能である。このため、上記ヘルプ画面において、カスタマイズされた入力画面では表示しない項目の説明が表示されていたり、逆にカスタマイズされた入力画面において、ヘルプ画面では説明が表示されない項目が表示されていたりする。このように、カスタマイズされた入力画面と、メーカーにより予め設定されたヘルプ画面に表示される項目が異なることにより、業務アプリにおける入力操作を円滑に行うことができないという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、カスタマイズされた帳票であっても入力操作を円滑に行うことができる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る情報処理装置は、
帳票イメージファイルを取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記帳票イメージファイルに少なくとも一つ以上の項目を設定する設定部と、
前記帳票イメージファイル、及び前記設定部により設定された項目に関する説明が記載されたヘルプイメージファイルに基づいて、ヘルプ画面情報を生成する生成部と、
を備える。
【0008】
また、上記課題を解決するため、本発明に係る情報処理方法は、
帳票イメージファイルを取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された前記帳票イメージファイルに少なくとも一つ以上の項目を設定する設定工程と、
前記帳票イメージファイル、及び前記設定工程により設定された項目に関する説明が記載されたヘルプイメージファイルに基づいて、ヘルプ画面情報を生成する生成工程と、
を含む。
【0009】
また、上記課題を解決するため、本発明に係るプログラムは、
情報処理装置のコンピュータを、
帳票イメージファイルを取得する取得部、
前記取得部により取得された前記帳票イメージファイルに少なくとも一つ以上の項目を設定する設定部、
前記帳票イメージファイル、及び前記設定部により設定された項目に関する説明が記載されたヘルプイメージファイルに基づいて、ヘルプ画面情報を生成する生成部、
として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、カスタマイズされた帳票であっても入力操作を円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
図2】ヘルプ用イメージフォルダの例を示す図である。
図3】項目設定処理のフローチャートである。
図4】項目設定画面の例を示す図である。
図5】ヘルプ生成処理のフローチャートである。
図6】ヘルプ用イメージフォルダの例を示す図である。
図7】ヘルプ画面の例を示す図である。
図8】ヘルプ画面のスクリプトファイルの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0013】
<情報処理装置の構成>
まず、図1を参照して、情報処理装置1の構成を説明する。図1は、情報処理装置1の機能構成を示すブロック図である。
情報処理装置1は、例えば、販売管理に関する業務(マスタデータの登録や帳票作成など)を行うための端末装置である。本実施形態において、帳票は、見積書、注文書、納品書、請求書、領収書等の伝票や帳簿を含む。また、帳票は、契約書、説明書、約款等の定型文書等の各種書類を含むとしてもよい。
【0014】
図1に示すように、情報処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、RAM(Random Access Memory)12と、記憶部13と、操作部14と、表示部15と、通信部16と、バス17と、を備える。
情報処理装置1の各部は、バス17を介して接続されている。
【0015】
少なくとも1つのプロセッサとしてのCPU11は、情報処理装置1の各部を制御するプロセッサである。CPU11は、記憶部13に記憶されているシステムプログラム及びアプリケーションプログラムのうち、指定されたプログラムを読み出してRAM12に展開し、当該プログラムに従って各種処理を実行する。
なお、図1では単一のCPU11が図示されているが、これに限られない。CPU等のプロセッサが2以上設けられていてもよく、本実施形態のCPU11が実行する処理を、これらの2以上のプロセッサが分担して実行してもよい。
【0016】
RAM12は、例えば、揮発性のメモリであり、CPU11により読み出された各種のプログラムやデータを一時的に格納するワークエリアを有する。
【0017】
記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等のデータの書き込み及び読み出しが可能な記憶装置を備え、各種のプログラムやデータ等を記憶する。
記憶部13に記憶されるプログラムとしては、帳票入力業務を含む販売管理に関する業務を行うための販売管理業務アプリ131などがある。
記憶部13に記憶されるデータとしては、販売管理業務アプリ131上で使用するマスタデータやトランザクションデータなどを格納するデータベース132などがある。
【0018】
図2に、データベース132に記憶されたヘルプ用イメージフォルダ132aの例を示す。
ヘルプ用イメージフォルダ132aは、販売管理業務アプリ131実行中において、操作部14を介してユーザによりヘルプ画面の表示を指示された際に、ヘルプ画面に表示されるヘルプ画面情報を含む。当該ヘルプ画面は、販売管理業務アプリ131における操作方法が示された画面である。
ヘルプ用イメージフォルダ132aは、例えば、売上伝票入力用フォルダ132bと、仕入伝票入力用フォルダ132cとを有する。
【0019】
売上伝票入力用フォルダ132bは、売上伝票入力業務に関するヘルプ画面に表示されるヘルプ画面情報を含む。売上伝票入力用フォルダ132bは、例えば、販売管理業務アプリ131を提供するメーカーにより表示する項目を予め設定されたヘルプ画面に表示されるヘルプ画面情報を含む。当該売上伝票入力用フォルダ132bがヘルプ画面に表示可能な複数の項目のヘルプイメージファイルを含む第1フォルダである。
具体的には、売上伝票入力用フォルダ132bは、「売上伝票入力_D001_01.png」イメージファイル、「売上伝票入力_伝票番号.png」イメージファイル、「売上伝票入力_伝票日付.png」イメージファイル、「売上伝票入力_C伝番.png」イメージファイル、「売上伝票入力_得意先.png」イメージファイル、「売上伝票入力_担当者.png」イメージファイル、「売上伝票入力_来勘.png」イメージファイル等を含む。
【0020】
「売上伝票入力_D001_01.png」イメージファイルは、伝票を読み取って得られた伝票のイメージファイルであり、上記メーカーにより予め準備された帳票イメージファイルである。
「売上伝票入力_伝票番号.png」イメージファイルは、伝票に記載可能な項目である「伝票番号」に関する説明文が記載されたヘルプイメージファイルである。
「売上伝票入力_伝票日付.png」イメージファイルは、伝票に記載可能な項目である「伝票日付」に関する説明文が記載されたヘルプイメージファイルである。
「売上伝票入力_C伝番.png」イメージファイルは、伝票に記載可能な項目である「チェックデジット伝番」に関する説明文が記載されたヘルプイメージファイルである。
「売上伝票入力_得意先.png」イメージファイルは、伝票に記載可能な項目である「得意先コード」及び「得意先名」に関する説明文が記載されたヘルプイメージファイルである。
「売上伝票入力_担当者.png」イメージファイルは、伝票に記載可能な項目である「担当者」に関する説明文が記載されたヘルプイメージファイルである。
「売上伝票入力_来勘.png」イメージファイルは、伝票に記載可能な項目である「来勘」(来月勘定)に関する説明文が記載されたヘルプイメージファイルである。
【0021】
仕入伝票入力用フォルダ132cは、仕入伝票入力業務に関するヘルプ画面に表示されるヘルプ画面情報を含む。仕入伝票入力用フォルダ132cは、例えば、販売管理業務アプリ131を提供するメーカーにより表示する項目を予め設定されたヘルプ画面に表示されるヘルプ画面情報を含む。
具体的には、仕入伝票入力用フォルダ132cは、「仕入伝票入力_D001_01.png」イメージファイル、「仕入伝票入力_伝票番号.png」イメージファイル、「仕入伝票入力_伝票日付.png」イメージファイル、「仕入伝票入力_仕入先.png」イメージファイル、「仕入伝票入力_担当者.png」イメージファイル、「仕入伝票入力_来勘.png」イメージファイル等を含む。それぞれのイメージファイルの説明は省略する。
【0022】
操作部14は、キーボード等のキー入力部と、マウス等のポインティングデバイスとを有する。操作部14は、ユーザからのキー操作入力及び位置操作入力を受け付け、その操作情報を、CPU11に出力する。CPU11は、操作部14から送信された情報に基づいて、ユーザの入力操作を受け付ける。
【0023】
表示部15は、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等で構成される。表示部15は、CPU11から指示された表示情報に従い各種表示を行う。
【0024】
通信部16は、各種無線通信方式のアンテナ、変復調回路、信号処理回路などを有し、通信先と無線通信を行う少なくとも一つの無線通信部である。通信部16の無線通信方式は、Wi-Fi(登録商標)などの無線LAN(Local Area Network)、ワイヤレスWAN(Wide Area Network)、Bluetooth(登録商標)などである。例えば、CPU11は、通信部16を介して、Wi-Fi通信により、アクセスポイントとの無線送受信を行い、当該アクセスポイントにネットワーク接続された通信先の機器(例えば、印刷装置(図示省略))と情報の送受信を行う。
本実施形態の情報処理装置1は、通信部16を介して外部の印刷装置に接続されており、情報処理装置1で作成された各種の帳票等を当該印刷装置で印刷できる。
【0025】
<情報処理装置の動作>
次に、情報処理装置1の動作について説明する。
具体的には、販売管理業務アプリ131における売上伝票入力業務に関する動作を説明する。ユーザは、販売管理業務アプリ131により、得意先が使用する伝票に応じた売上伝票入力業務を行うことができる。
情報処理装置1のCPU11は、図3に示す項目設定処理を実行することで、得意先が使用する伝票に基づいて、当該伝票に記載される項目の設定を行う。
【0026】
[項目設定処理]
まず、CPU11は、通信部16を介して、得意先が使用する伝票の伝票イメージファイルを取得する(ステップA1)。当該伝票イメージファイルは、例えば、情報処理装置1に接続された外部のスキャナーにより得意先が使用する伝票を読み取ることで取得される。なお、情報処理装置1は、伝票を読み取らずに生成された伝票イメージファイルを取得してもよい。
つまり、CPU11は、伝票イメージファイル(帳票イメージファイル)を取得する。ここで、CPU11は取得部として機能する。当該ステップA1が取得工程である。
【0027】
次に、CPU11は、表示部15に、図4に示す項目設定画面151を表示して、ユーザによる項目の選択、及び当該項目の入力順序の設定を受け付ける(ステップA2)。当該入力順序は、例えば、伝票に入力を行う際に、操作部14が備えるキーボードのEnterキーをユーザが押下操作した場合にカーソルが移動する順序である。
図4に示す例において、CPU11は、項目設定画面151内の領域151aに、ステップA1において取得した伝票イメージを表示する。
また、CPU11は、項目設定画面151内の領域151bに、予め伝票に記載することが設定されている項目の一覧を表示する。CPU11は、領域151aに表示した伝票イメージ上に、予め伝票に記載することが設定されている項目の内容を「XXXX・・・」や「9999・・」として表示する。
【0028】
また、CPU11は、項目設定画面151上にカスタマイズ設定画面151cを表示する。CPU11は、カスタマイズ設定画面151cにおいて、ユーザによる伝票に記載する項目の選択、及び当該項目の入力順序の設定を受け付ける。以下、ユーザにより伝票に記載する項目として選択された項目を選択項目とする。
具体的には、CPU11は、カスタマイズ設定画面151c内の領域151dに、伝票に記載可能である項目の一覧を表示する。
CPU11は、ユーザによりチェックボックスにチェックが入れられた項目を、伝票に記載する選択項目として設定する。
つまり、CPU11は、取得部として取得した伝票イメージファイル(帳票イメージファイル)に少なくとも一つ以上の項目を設定する。ここで、CPU11は設定部として機能する。当該ステップA2が設定工程である。
図4に示す例においては、伝票に記載する選択項目として「伝票日付」、「伝票番号」、「得意先コード・得意先名」が選択されている。
【0029】
また、CPU11は、領域151dに表示されている項目における上からの順序を、選択項目の伝票に入力する順序として設定する。
つまり、設定部としてのCPU11は、設定した項目における入力順序を設定する。
図4に示す例においては、選択項目の伝票に入力する順序は、「伝票日付」、「伝票番号」、「得意先コード・得意先名」の順である。
【0030】
次に、CPU11は、ステップA1において取得した伝票イメージファイル、及びステップA2において受け付けた選択項目及び選択項目の入力順序設定の情報をデータベース132に記憶することで保存し(ステップA3)、本処理を終了する。なお、CPU11は、これらの情報に、当該伝票を使用する得意先の得意先コード、及び識別番号であるフォーム番号を付加して保存する。
具体的には、ステップA3において、CPU11は、当該伝票イメージファイルを、図6に示すカスタマイズイメージフォルダ132eに保存する。CPU11は、当該伝票イメージファイルを保存する際に、当該伝票イメージファイルの名称を例えば「売上伝票入力_伝票イメージ_991.png」とする。ここで、「991」は、フォーム番号であり、伝票イメージファイル(帳票イメージファイル)の識別番号である。なお、フォーム番号は他の数字であってもよい。
【0031】
次に、CPU11は、上記項目設定処理実行後、図5に示すヘルプ生成処理を実行する。CPU11は、ヘルプ生成処理を実行することで、得意先が使用する伝票に応じたヘルプ画面に表示されるヘルプ画面情報を生成する。
つまり、CPU11は、伝票イメージファイル(帳票イメージファイル)、及び設定部として設定した項目に関する説明が記載されたヘルプイメージファイルに基づいて、ヘルプ画面に表示されるヘルプ画面情報を生成する。ここで、CPU11は生成部として機能する。当該ヘルプ生成処理が生成工程である。
【0032】
[ヘルプ生成処理]
まず、CPU11は、上記項目設定処理ステップA3で保存した選択項目及び選択項目の入力順序設定の情報を取得する(ステップB1)。
次に、CPU11は、ステップB1において取得した選択項目の情報に基づいて、当該選択項目のヘルプイメージファイルを含む、カスタマイズ売上伝票入力用フォルダを生成する(ステップB2)。
次に、CPU11は、ステップB1で取得した選択項目の入力順序設定の情報に基づいて、ステップB2で生成したカスタマイズ売上伝票入力用フォルダに含まれる選択項目のヘルプイメージファイルの名称を変更する(ステップB3)。
【0033】
ステップB2,B3について図6に具体例を示す。
図6に、データベース132に記憶された、カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132dを含むヘルプ用イメージフォルダ132aの例を示す。
ステップB2において、CPU11は、ヘルプ用イメージフォルダ132a内において、売上伝票入力用フォルダ132bに含まれるヘルプイメージファイルのうち、選択項目のヘルプイメージファイルのみをコピーし、コピーしたヘルプイメージファイルが格納されたカスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132dを生成する。当該カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132dが第2フォルダである。
図6に示す例においては、CPU11は、カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132dの名称を「売上伝票入力_991用フォルダ」とする。当該「売上伝票入力_991用フォルダ」内の「991」は、上記項目設定処理ステップA3で保存された伝票イメージファイルの名称「売上伝票入力_伝票イメージ_991.png」内のフォーム番号「991」に対応する。
つまり、生成部としてのCPU11は、カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132d(第2フォルダ)の名称に、伝票イメージファイル(帳票イメージファイル)のフォーム番号(識別番号)を付加する。
【0034】
図4に示す例では、選択項目は「伝票日付」、「伝票番号」、及び「得意先コード・得意先名」であった。そのため、図6に示す例では、カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132dに、「伝票日付」、「伝票番号」、及び「得意先コード・得意先名」のヘルプイメージファイルが含まれる。
また、ステップB3において、CPU11は、「伝票日付」のヘルプイメージファイルの名称を「売上伝票入力_K001_01.png」とする。また、CPU11は、「伝票番号」のヘルプイメージファイルの名称を「売上伝票入力_K001_02.png」とする。また、CPU11は、「得意先コード・得意先名」のヘルプイメージファイルの名称を「売上伝票入力_K001_03.png」とする。
なお、上記「売上伝票入力_K001_01.png」内の「01」、上記「売上伝票入力_K001_02.png」内の「02」、及び上記「売上伝票入力_K001_03.png」内の「03」は、ステップB1で取得した選択項目の入力順序を示す。
また、上記「売上伝票入力_K001_01.png」、「売上伝票入力_K001_02.png」、及び「売上伝票入力_K001_03.png」内の「K001」は他の符号であってもよい。
【0035】
次に、CPU11は、上記項目設定処理ステップA3において保存した伝票イメージファイルを、カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132dにコピーし、名称を変更して(ステップB4)、本処理を終了する。なお、CPU11は、カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132dに含まれる情報に、当該伝票を使用する得意先の得意先コードを付加して保存する。
【0036】
図6に示す例においては、CPU11は、カスタマイズイメージフォルダ132eに保存された「売上伝票入力_伝票イメージ_991.png」イメージファイルを、カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132dにコピーする。そして、当該イメージファイルの名称を「売上伝票入力_D001_01.png」に変更する。つまり、CPU11は、コピーしたイメージファイルの名称を、売上伝票入力用フォルダ132bに含まれる伝票のイメージファイルの名称(「「売上伝票入力_D001_01.png」」)と同一の名称に変更する。
つまり、生成部としてのCPU11は、上記項目設定処理ステップA3において保存した伝票イメージファイル(帳票イメージファイル)を、カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132d(第2フォルダ)にコピーする。
そして、生成部としてのCPU11は、コピーした伝票イメージファイル(帳票イメージファイル)の名称を、予め準備された帳票イメージファイルと同一の名称に変更する。
【0037】
[ヘルプ画面表示処理]
CPU11は、販売管理業務アプリ131において、操作部14を介したユーザの操作により、上記項目設定処理により伝票に記載される項目の設定を行った得意先が使用する伝票に、売上の情報を入力する。その際に、操作部14を介してユーザにより、得意先コード及びフォーム番号を指定した上で、ヘルプ画面の表示を指示された場合に、CPU11は、ヘルプ画面表示処理を実行し、表示部15に図7に示すヘルプ画面152を表示する。
つまり、CPU11は、操作部14からの指示により、生成部として生成したヘルプ画面情報に基づいて、ヘルプ画面152を表示部15に表示させる。ここで、CPU11は表示制御部として機能する。
以下、ヘルプ画面表示処理におけるCPU11の動作を説明する。
【0038】
図7に示すように、CPU11は、ヘルプ画面152内の表示領域152aにおいて、カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132d内の「売上伝票入力_D001_01.png」イメージファイル152bを表示する。
また、CPU11は、ヘルプ画面152内の表示領域152cにおいて、カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132d内の「売上伝票入力_K001_01.png」イメージファイル152dを表示する。また、CPU11は、イメージファイル152dの下に、カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132d内の「売上伝票入力_K001_02.png」イメージファイル152eを表示する。また、CPU11は、イメージファイル152eの下に、カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132d内の「売上伝票入力_K001_03.png」イメージファイル152fを表示する。
【0039】
すなわち、CPU11は、ヘルプ画面152内の表示領域152cにおいて、選択項目の伝票に入力する順序で、当該選択項目に関する説明文が記載されたヘルプイメージファイルを表示する。
つまり、生成部としてのCPU11は、設定部として設定した入力順序に基づいて、ヘルプ画面情報を生成する。
なお、生成部としてのCPU11は、設定部として設定した入力順序以外の入力順序に基づいて、ヘルプ画面情報を生成してもよい。
【0040】
図8に、ヘルプ画面152を表示するためのスクリプトファイルを示す。
図8に示す記述S1は、「売上伝票入力_D001_01.png」イメージファイル152bを表示させる部分である。また、記述S2は、「売上伝票入力_K001_01.png」イメージファイル152dを表示させる部分である。また、記述S3は、「売上伝票入力_K001_02.png」イメージファイル152eを表示させる部分である。また、記述S4は、「売上伝票入力_K001_03.png」イメージファイル152fを表示させる部分である。
【0041】
CPU11は、販売管理業務アプリ131を提供するメーカーにより予め準備されたスクリプトファイルの記述S2~S4を図8に示すように変更することにより、ヘルプ画面152を表示するためのスクリプトファイルを生成する。
【0042】
以上、本実施形態の情報処理装置1は、帳票イメージファイル(伝票イメージファイル)を取得する取得部(CPU11)と、取得部により取得された帳票イメージファイルに少なくとも一つ以上の項目を設定する設定部(CPU11)と、帳票イメージファイル、及び設定部により設定された項目に関する説明が記載されたヘルプイメージファイルに基づいて、ヘルプ画面情報を生成する生成部(CPU11)と、を備える。
これにより、設定部により設定されることによりカスタマイズされた入力画面と、当該入力画面に関するヘルプ画面に表示される項目が同じになる。これにより、帳票に入力する操作を円滑に行うことができる。
【0043】
また、本実施形態の情報処理装置1において、生成部(CPU11)は、設定部(CPU11)によって複数の項目が設定される場合に、帳票イメージファイルと、複数の項目の入力順序とに基づいて、ヘルプ画面情報を生成する。
これにより、所定の入力順序と同じ順序で、ヘルプイメージファイルが表示されるため、帳票に入力する操作を円滑に行うことができる。
【0044】
また、本実施形態の情報処理装置1は、ヘルプ画面に表示可能な複数の項目のヘルプイメージファイルを含む第1フォルダ(売上伝票入力用フォルダ132b)を記憶する記憶部13を有し、生成部(CPU11)は、設定部(CPU11)により設定された項目に関するヘルプイメージファイルを第1フォルダからコピーし、コピーしたヘルプイメージファイルが格納された第2フォルダ(カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132d)を生成する。
これにより、業務アプリを提供するメーカーにより予め準備されたヘルプイメージファイルを用いて、カスタマイズされた入力画面に応じたヘルプ画面を生成できる。
【0045】
また、本実施形態の情報処理装置1において、生成部(CPU11)は、帳票イメージファイルをコピーして、第2フォルダ(カスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132d)に格納し、前記第2フォルダの名称に、帳票イメージファイルの識別番号(フォーム番号)を付加する。
これにより、カスタマイズされた入力画面に関するヘルプ画面に表示されるヘルプ画面情報を識別することができる。
【0046】
また、本実施形態の情報処理装置1において、生成部(CPU11)は、帳票イメージファイルの名称を、予め準備された帳票イメージファイルと同一の名称に変更する。
これにより、業務アプリを提供するメーカーにより予め準備されたスクリプトファイルの記述により帳票イメージファイルをヘルプ画面において表示できる。
【0047】
また、本実施形態の情報処理装置1において、設定部(CPU11)は、設定した項目における入力順序を設定する。
これにより、帳票入力業務において効率的に入力できる順序を設定できる。
【0048】
また、本実施形態の情報処理装置1において、生成部(CPU11)は、設定部(CPU11)により設定された入力順序に基づいて、ヘルプ画面情報を生成する。
これにより、カスタマイズされた入力画面での入力順序と同じ順序で、ヘルプイメージファイルが表示されるため、帳票に入力する操作を円滑に行うことができる。
【0049】
また、本実施形態の情報処理装置1は、ユーザが操作する操作部14と、操作部14からの指示により、生成部(CPU11)により生成されたヘルプ画面情報に基づいて、ヘルプ画面を表示部15に表示させる表示制御部(CPU11)を備える。
これにより、カスタマイズされた入力画面に関するヘルプ画面を表示することができる。
【0050】
以上、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記実施形態では、情報処理装置1の動作として、販売管理業務アプリ131における売上伝票入力業務に関する動作を説明したがこれに限らない。仕入伝票入力業務においても、CPU11は、売上伝票入力業務と同様に上記項目設定処理及びヘルプ生成処理を実行してもよい。この場合、CPU11は、ユーザの指示に基づいて、仕入伝票入力業務に関するヘルプ画面を表示する。
【0051】
また、上記実施形態の図4に示す項目設定画面151では、複数の項目が予め伝票に記載することが設定されているがこれに限らない。CPU11は、項目を伝票に記載することが設定されていない状態において、ユーザによる伝票に記載する項目の選択、及び当該項目の入力順序の設定を受け付けてもよい。
【0052】
また、上記実施形態のヘルプ生成処理では、CPU11は、売上伝票入力用フォルダ132bに含まれるイメージファイルのうち、選択項目のヘルプイメージファイルのみをコピーしたカスタマイズ売上伝票入力用フォルダ132dを生成するとしたがこれに限らない。CPU11は、ユーザによって選択項目のヘルプイメージファイルを新たに生成することを受け付け、当該選択項目のヘルプイメージファイル含むカスタマイズ売上伝票入力用フォルダを生成してもよい。
【0053】
また、情報処理装置1のCPU11は、上記項目設定処理において、カスタマイズ設定画面151c内の領域151dに表示された項目から伝票に記載する選択項目を選択することを受け付けるとしたがこれに限らない。CPU11は、領域151dに表示されていない項目を追加で生成してもよい。この場合、CPU11は、操作部14を介したユーザの操作により、当該生成した項目に関する説明文が記載されたヘルプイメージファイルを生成する。
【0054】
また、上記実施形態において、CPU11は、得意先が使用する伝票に応じたヘルプ画面を表示するとしたがこれに限らない。伝票以外の所定の定型文書に応じたヘルプ画面を表示してもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体として記憶部13のHDD、SSDを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを、通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
【符号の説明】
【0056】
1 情報処理装置
11 CPU(取得部、設定部、生成部、表示制御部)
12 RAM
13 記憶部
131 販売管理業務アプリ
132 データベース
14 操作部
15 表示部
16 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8