(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130551
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】車両制御システム
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20240920BHJP
G08B 21/24 20060101ALI20240920BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20240920BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20240920BHJP
B60W 40/08 20120101ALI20240920BHJP
【FI】
G08B25/04 C
G08B25/04 K
G08B21/24
H04M11/00 301
G08G1/16 C
B60W40/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040351
(22)【出願日】2023-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】523073264
【氏名又は名称】関岡 由佳
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】関岡 英彦
【テーマコード(参考)】
3D241
5C086
5C087
5H181
5K201
【Fターム(参考)】
3D241BA60
3D241BA70
3D241CC01
3D241CC08
3D241CC17
3D241CE02
3D241DA69Z
3D241DB01Z
3D241DD04Z
3D241DD12Z
5C086AA22
5C086AA44
5C086BA22
5C086CA01
5C086DA08
5C086DA15
5C086EA08
5C086FA17
5C086FA18
5C087AA10
5C087AA21
5C087AA51
5C087BB20
5C087DD03
5C087DD13
5C087EE08
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF13
5C087GG08
5C087GG09
5C087GG65
5C087GG66
5C087GG84
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181FF13
5H181FF27
5H181FF32
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL08
5H181LL09
5K201BA02
5K201BA19
5K201CC04
5K201CC10
5K201EC06
5K201ED04
5K201ED09
(57)【要約】
【課題】ドライバーに不測の事態が生じた場合であっても、車両を停止し、安全を担保できる車両制御システムを提供する。
【解決手段】見守りバンド1と、車両2と、サーバ3とで構成される車両制御システムであって、見守りバンド1のバッテリー残量が所定の基準値以下になったことを条件として、見守り対象者及び見守り者にアラーティングを行う。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記ブレーキ制御手段との間、及び、前記サーバとの間で通信を行う所定の機器と、を備える車両制御システムであって、
前記機器は、
同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、制御信号を、前記ブレーキ制御手段に送信する制御信号送信手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報と、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、
前記ブレーキ制御手段は、
前記制御信号を受信したことを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、
前記サーバは、
前記機器のバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器に送信可能に構成されている
車両制御システム。
【請求項2】
車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記ブレーキ制御手段との間、及び、前記サーバとの間で通信を行う所定の機器と、を備える車両制御システムであって、
前記機器は、
同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、制御信号を、前記ブレーキ制御手段に送信する制御信号送信手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報と、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、
前記ブレーキ制御手段は、
前記制御信号を受信したことを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、
前記サーバは、
前記機器のバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、前記機器のバッテリー残量が略ゼロであることを示す機器停止信号を、前記機器に送信可能に構成されている
車両制御システム。
【請求項3】
車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記ブレーキ制御手段との間、及び、前記サーバとの間で通信を行う所定の機器と、を備える車両制御システムであって、
前記機器は、
同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報を、前記ブレーキ制御手段と前記サーバに送信すると共に、前記機器のバッテリー残量の情報を前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、
前記ブレーキ制御手段は、
受信した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、
前記サーバは、
前記機器のバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器に送信可能に構成されている
車両制御システム。
【請求項4】
車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記ブレーキ制御手段との間、及び、前記サーバとの間で通信を行う所定の機器と、を備える車両制御システムであって、
前記機器は、
同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報を、前記ブレーキ制御手段と前記サーバに送信すると共に、前記機器のバッテリー残量の情報を前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、
前記ブレーキ制御手段は、
受信した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、
前記サーバは、
前記機器のバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、前記機器のバッテリー残量が略ゼロであることを示す機器停止信号を、前記機器に送信可能に構成されている
車両制御システム。
【請求項5】
所定の機器と、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記機器と前記ブレーキ制御手段の間の通信、及び、前記機器と前記サーバの間の通信を中継する携帯可能な中継デバイスと、を備える車両制御システムであって、
前記機器は、
同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、制御信号を、前記中継デバイスを介して前記ブレーキ制御手段に送信する制御信号送信手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報と、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記中継デバイスを介して前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、
前記中継デバイスは、
前記機器から送信データを受け付け、前記ブレーキ制御手段または前記サーバに送信すると共に、前記サーバから送信データを受け付け、前記機器に送信する中継手段と、
前記中継デバイスのバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する中継デバイス情報送信手段と、を有し、
前記ブレーキ制御手段は、
前記制御信号を受信したことを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、
前記サーバは、
前記機器のバッテリー残量、若しくは、前記中継デバイスのバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器、若しくは、前記中継デバイスの少なくとも一方に送信可能に構成されている
車両制御システム。
【請求項6】
所定の機器と、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記機器と前記ブレーキ制御手段の間の通信、及び、前記機器と前記サーバの間の通信を中継する携帯可能な中継デバイスと、を備える車両制御システムであって、
前記機器は、
同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、制御信号を、前記中継デバイスを介して前記ブレーキ制御手段に送信する制御信号送信手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報と、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記中継デバイスを介して前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、
前記中継デバイスは、
前記機器から送信データを受け付け、前記ブレーキ制御手段または前記サーバに送信すると共に、前記サーバから送信データを受け付け、前記機器に送信する中継手段と、
前記中継デバイスのバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する中継デバイス情報送信手段と、を有し、
前記ブレーキ制御手段は、
前記制御信号を受信したことを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、
前記サーバは、
前記機器のバッテリー残量、若しくは、前記中継デバイスのバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、バッテリー残量が略ゼロであることを示す停止信号を、前記機器、若しくは、前記中継デバイスの少なくとも一方に送信可能に構成されている
車両制御システム。
【請求項7】
所定の機器と、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記機器と前記ブレーキ制御手段の間の通信、及び、前記機器と前記サーバの間の通信を中継する携帯可能な中継デバイスと、を備える車両制御システムであって、
前記機器は、
同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報を、前記中継デバイスを介して、前記ブレーキ制御手段と前記サーバに送信すると共に、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記中継デバイスを介して、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、
前記中継デバイスは、
前記機器からの送信データを受け付け、前記ブレーキ制御手段または前記サーバに送信すると共に、前記サーバから送信データを受け付け、前記機器に送信する中継手段と、
前記中継デバイスのバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する中継デバイス情報送信手段と、を有し、
前記ブレーキ制御手段は、
受信した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、
前記サーバは、
前記機器のバッテリー残量、若しくは、前記中継デバイスのバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器、若しくは、前記中継デバイスの少なくとも一方に送信可能に構成されている
車両制御システム。
【請求項8】
所定の機器と、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記機器と前記ブレーキ制御手段の間の通信、及び、前記機器と前記サーバの間の通信を中継する携帯可能な中継デバイスと、を備える車両制御システムであって、
前記機器は、
同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報を、前記中継デバイスを介して、前記ブレーキ制御手段と前記サーバに送信すると共に、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記中継デバイスを介して、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、
前記中継デバイスは、
前記機器からの送信データを受け付け、前記ブレーキ制御手段または前記サーバに送信すると共に、前記サーバから送信データを受け付け、前記機器に送信する中継手段と、
前記中継デバイスのバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する中継デバイス情報送信手段と、を有し、
前記ブレーキ制御手段は、
受信した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、
前記サーバは、
前記機器のバッテリー残量、若しくは、前記中継デバイスのバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、バッテリー残量が略ゼロであることを示す停止信号を、前記機器、若しくは、前記中継デバイスの少なくとも一方に送信可能に構成されている
車両制御システム。
【請求項9】
所定の機器と、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記機器と前記ブレーキ制御手段の間の通信、及び、前記機器と前記サーバの間の通信を中継する携帯可能な中継デバイスと、を備える車両制御システムであって、
前記機器は、
同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報を、前記中継デバイスに送信すると共に、前記検知手段が取得した前記監視情報、及び、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記中継デバイスを介して、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、
前記中継デバイスは、
受信した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、制御信号を、前記ブレーキ制御手段に送信すると共に、前記機器からの送信データを受け付け、前記サーバに送信し、かつ、前記サーバからの送信データを受け付け、前記機器に送信する中継手段と、
前記中継デバイスのバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する中継デバイス情報送信手段と、を有し、
前記ブレーキ制御手段は、
前記制御信号を受信したことを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、
前記サーバは、
前記機器のバッテリー残量、若しくは、前記中継デバイスのバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器、若しくは、前記中継デバイスの少なくとも一方に送信可能に構成されている
車両制御システム。
【請求項10】
所定の機器と、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記機器と前記ブレーキ制御手段の間の通信、及び、前記機器と前記サーバの間の通信を中継する携帯可能な中継デバイスと、を備える車両制御システムであって、
前記機器は、
同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、
前記検知手段が取得した前記監視情報を、前記中継デバイスに送信すると共に、前記検知手段が取得した前記監視情報、及び、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記中継デバイスを介して、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、
前記中継デバイスは、
受信した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、制御信号を、前記ブレーキ制御手段に送信すると共に、前記機器からの送信データを受け付け、前記サーバに送信し、かつ、前記サーバからの送信データを受け付け、前記機器に送信する中継手段と、
前記中継デバイスのバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する中継デバイス情報送信手段と、を有し、
前記ブレーキ制御手段は、
前記制御信号を受信したことを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、
前記サーバは、
前記機器のバッテリー残量、若しくは、前記中継デバイスのバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、バッテリー残量が略ゼロであることを示す停止信号を、前記機器、若しくは、前記中継デバイスの少なくとも一方に送信可能に構成されている
車両制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両制御システムに関する。詳しくは、ドライバーに不測の事態が生じた場合であっても、車両を停止することができる車両制御システムに係るものである。
【背景技術】
【0002】
見守りバンドは、見守りバンドにより収集された各種情報が好適に活用されることで、例えば、高齢者の孤独死を回避すること、徘徊老人の軌跡を追跡し安全を担保すること等の社会貢献に寄与し得る。
【0003】
そこで、本発明の発明者は、好適な見守りバンド監視を実現する技術を提案している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、車両を運転するドライバーを対象とした見守りに着目すると、ドライバーに不測の事態が生じた場合において、いち早く車両を停止することが重要となるが、特許文献1に記載の技術のみでは対応ができているとは言い難い。
【0006】
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、ドライバーに不測の事態が生じた場合であっても、車両を停止し、安全を担保できる車両制御システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の車両制御システムは、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記ブレーキ制御手段との間、及び、前記サーバとの間で通信を行う所定の機器と、を備える車両制御システムであって、前記機器は、同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、制御信号を、前記ブレーキ制御手段に送信する制御信号送信手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報と、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、前記ブレーキ制御手段は、前記制御信号を受信したことを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、前記サーバは、前記機器のバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器に送信可能に構成されている。
【0008】
また、本発明の車両制御システムは、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記ブレーキ制御手段との間、及び、前記サーバとの間で通信を行う所定の機器と、を備える車両制御システムであって、前記機器は、同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、制御信号を、前記ブレーキ制御手段に送信する制御信号送信手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報と、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、前記ブレーキ制御手段は、前記制御信号を受信したことを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、前記サーバは、前記機器のバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、前記機器のバッテリー残量が略ゼロであることを示す機器停止信号を、前記機器に送信可能に構成されている。
【0009】
ここで、機器が制御信号送信手段を有することによって、検知手段が取得した監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として(換言すると、監視情報に基づいて、ドライバーに不測の事態が生じていると判断できる場合において)、制御信号をブレーキ制御手段に送信でき、ブレーキ制御手段を機能させることができる。
【0010】
また、機器が機器情報送信手段を有することによって、検知手段が取得した監視情報をサーバに送信することができ、サーバで監視情報をモニタリングすることができる。
【0011】
同様に、機器が機器情報送信手段を有することによって、機器のバッテリー残量の情報をサーバに送信することができ、サーバで機器のバッテリー残量の情報をモニタリングすることができる。
【0012】
また、ブレーキ制御手段が、制御信号を受信したことを条件として、車両を停止させるために、車両に制動力を付与可能に構成されたことによって、ドライバーに不測の事態が生じていると判断できる場合に、車両を停止させることができる。
【0013】
更に、サーバが、機器のバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、機器に送信可能に構成されている場合には、機器を装着した監視対象に注意喚起を行うことができる。
【0014】
同様に、サーバが、機器のバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、機器のバッテリー残量が略ゼロであることを示す機器停止信号を、機器に送信可能に構成されている場合には、機器とブレーキ制御手段との間の通信が不能な状況(ドライバーに不測の事態が生じているか否かの監視が不能な状況)が間近に迫っていることを、監視対象に知らしめることができる。
【0015】
また、本発明の車両制御システムは、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記ブレーキ制御手段との間、及び、前記サーバとの間で通信を行う所定の機器と、を備える車両制御システムであって、前記機器は、同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報を、前記ブレーキ制御手段と前記サーバに送信すると共に、前記機器のバッテリー残量の情報を前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、前記ブレーキ制御手段は、受信した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、前記サーバは、前記機器のバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器に送信可能に構成されている。
【0016】
更に、本発明の車両制御システムは、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記ブレーキ制御手段との間、及び、前記サーバとの間で通信を行う所定の機器と、を備える車両制御システムであって、前記機器は、同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報を、前記ブレーキ制御手段と前記サーバに送信すると共に、前記機器のバッテリー残量の情報を前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、前記ブレーキ制御手段は、受信した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、前記サーバは、前記機器のバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、前記機器のバッテリー残量が略ゼロであることを示す機器停止信号を、前記機器に送信可能に構成されている。
【0017】
ここで、機器が機器情報送信手段を有することによって、検知手段が取得した監視情報をブレーキ制御手段に送信でき、監視情報に基づいて、ブレーキ制御手段を機能させることができる。
【0018】
また、機器が機器情報送信手段を有することによって、検知手段が取得した監視情報をサーバに送信することができ、サーバで監視情報をモニタリングすることができる。
【0019】
同様に、機器が機器情報送信手段を有することによって、機器のバッテリー残量の情報をサーバに送信することができ、サーバで機器のバッテリー残量の情報をモニタリングすることができる。
【0020】
また、ブレーキ制御手段が、受信した監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、車両を停止させるために、車両に制動力を付与可能に構成されたことによって、受信した監視情報に基づいて、ドライバーに不測の事態が生じていると判断できる場合に、車両を停止させることができる。
【0021】
更に、サーバが、機器のバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、機器に送信可能に構成されている場合には、機器を装着した監視対象に注意喚起を行うことができる。
【0022】
同様に、サーバが、機器のバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、機器のバッテリー残量が略ゼロであることを示す機器停止信号を、機器に送信可能に構成されている場合には、機器とブレーキ制御手段との間の通信が不能な状況(ドライバーに不測の事態が生じているか否かの監視が不能な状況)が間近に迫っていることを、監視対象に知らしめることができる。
【0023】
また、本発明の車両制御システムは、所定の機器と、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記機器と前記ブレーキ制御手段の間の通信、及び、前記機器と前記サーバの間の通信を中継する携帯可能な中継デバイスと、を備える車両制御システムであって、前記機器は、同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、制御信号を、前記中継デバイスを介して前記ブレーキ制御手段に送信する制御信号送信手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報と、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記中継デバイスを介して前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、前記中継デバイスは、前記機器から送信データを受け付け、前記ブレーキ制御手段または前記サーバに送信すると共に、前記サーバから送信データを受け付け、前記機器に送信する中継手段と、前記中継デバイスのバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する中継デバイス情報送信手段と、を有し、前記ブレーキ制御手段は、前記制御信号を受信したことを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、前記サーバは、前記機器のバッテリー残量、若しくは、前記中継デバイスのバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器、若しくは、前記中継デバイスの少なくとも一方に送信可能に構成されている。
【0024】
更に、本発明の車両制御システムは、所定の機器と、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記機器と前記ブレーキ制御手段の間の通信、及び、前記機器と前記サーバの間の通信を中継する携帯可能な中継デバイスと、を備える車両制御システムであって、前記機器は、同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、制御信号を、前記中継デバイスを介して前記ブレーキ制御手段に送信する制御信号送信手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報と、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記中継デバイスを介して前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、前記中継デバイスは、前記機器から送信データを受け付け、前記ブレーキ制御手段または前記サーバに送信すると共に、前記サーバから送信データを受け付け、前記機器に送信する中継手段と、前記中継デバイスのバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する中継デバイス情報送信手段と、を有し、前記ブレーキ制御手段は、前記制御信号を受信したことを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、前記サーバは、前記機器のバッテリー残量、若しくは、前記中継デバイスのバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、バッテリー残量が略ゼロであることを示す停止信号を、前記機器、若しくは、前記中継デバイスの少なくとも一方に送信可能に構成されている。
【0025】
ここで、機器が制御信号送信手段を有することによって、検知手段が取得した監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として(換言すると、監視情報に基づいて、ドライバーに不測の事態が生じていると判断できる場合において)、制御信号を中継デバイスに送信することができる。そして、中継デバイスに送信された制御信号は、後述する中継手段によりブレーキ制御手段に送信されるため、ブレーキ制御手段を機能させることができる。
【0026】
また、機器が機器情報送信手段を有することによって、検知手段が取得した監視情報を中継デバイスに送信することができる。そして、中継デバイスに送信された監視情報は、後述する中継手段によりサーバに送信されるため、サーバで監視情報をモニタリングすることができる。
【0027】
同様に、機器が機器情報送信手段を有することによって、機器のバッテリー残量の情報を中継デバイスに送信することができる。そして、中継デバイスに送信された機器のバッテリー残量の情報は、後述する中継手段によりサーバに送信されるため、サーバで機器のバッテリー残量の情報をモニタリングすることができる。
【0028】
また、中継デバイスが携帯可能に構成されることによって、中継デバイスが携帯不能な場合(例えば、ビーコン端末を特定の場所に設置する場合)と比較すると、機器とブレーキ制御手段の間の通信を中継できるエリア、及び、機器とサーバの間の通信を中継できるエリアが拡大し、監視対象の監視情報をモニタリングできるエリアの拡大が実現する。
なお、「携帯可能な中継デバイス」としては、例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップ等の電子機器が挙げられる。
【0029】
また、中継デバイスが中継手段を有することによって、機器からの送信データを受け付け、ブレーキ制御手段に送信することができ、機器とブレーキ制御手段との情報のやり取りが実現する。
【0030】
同様に、中継デバイスが中継手段を有することによって、機器からの送信データを受け付け、サーバに送信することができ、機器とサーバとの情報のやり取りが実現する。
【0031】
また同様に、中継デバイスが中継手段を有することによって、サーバからの送信データを受け付け、機器に送信することができ、機器とサーバとの情報のやり取りが実現する。
【0032】
なお、中継デバイスを介することなく、機器とブレーキ制御手段や、機器とサーバが直接的に情報のやり取りを行うことも技術的には可能であるが、中継デバイスを介さない場合には、中継デバイスが担っている役割を機器が担うことになり、機器の小型軽量化が難しくなる。そのため、機器の小型軽量化を重視する場合には、中継デバイスを介して、機器とブレーキ制御手段や、機器とサーバが間接的に情報のやり取りを行う構成を採用する方が好ましい。
【0033】
更に、中継デバイスが中継デバイス情報送信手段を有することによって、中継デバイスのバッテリー残量の情報をサーバに送信することができ、サーバで中継デバイスのバッテリー残量の情報をモニタリングすることができる。
【0034】
また、ブレーキ制御手段が、制御信号を受信したことを条件として、車両を停止させるために、車両に制動力を付与可能に構成されたことによって、ドライバーに不測の事態が生じていると判断できる場合に、車両を停止させることができる。
【0035】
更に、サーバが、機器のバッテリー残量、若しくは、中継デバイスのバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、中継デバイスを介して、機器に送信可能に構成されている場合には、機器を装着した監視対象に注意喚起を行うことができる。
【0036】
同様に、サーバが、機器のバッテリー残量、若しくは、中継デバイスのバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、中継デバイスに送信可能に構成されている場合には、中継デバイスを携帯している者に注意喚起を行うことができる。
なお、「中継デバイスを携帯している者」とは、監視対象であっても良いし、監視対象以外(例えば、監視対象と同じ車両に乗っている者)であっても良い。
【0037】
また、サーバが、機器のバッテリー残量、若しくは、中継デバイスのバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、バッテリー残量がゼロであることを示す停止信号を、中継デバイスを介して、機器に送信可能に構成されている場合には、機器とブレーキ制御手段との間の通信が不能な状況(ドライバーに不測の事態が生じているか否かの監視が不能な状況)が間近に迫っていることを、監視対象に知らしめることができる。
【0038】
同様に、サーバが、機器のバッテリー残量、若しくは、中継デバイスのバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、バッテリー残量がゼロであることを示す停止信号を、中継デバイスに送信可能に構成されている場合には、機器とブレーキ制御手段との間の通信が不能な状況(ドライバーに不測の事態が生じているか否かの監視が不能な状況)が間近に迫っていることを、中継デバイスを携帯している者に知らしめることができる。
なお、「中継デバイスを携帯している者」とは、監視対象であっても良いし、監視対象以外(例えば、監視対象と同じ車両に乗っている者)であっても良い。
【0039】
また、本発明の車両制御システムは、所定の機器と、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記機器と前記ブレーキ制御手段の間の通信、及び、前記機器と前記サーバの間の通信を中継する携帯可能な中継デバイスと、を備える車両制御システムであって、前記機器は、同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報を、前記中継デバイスを介して、前記ブレーキ制御手段と前記サーバに送信すると共に、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記中継デバイスを介して、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、前記中継デバイスは、前記機器からの送信データを受け付け、前記ブレーキ制御手段または前記サーバに送信すると共に、前記サーバから送信データを受け付け、前記機器に送信する中継手段と、前記中継デバイスのバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する中継デバイス情報送信手段と、を有し、前記ブレーキ制御手段は、受信した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、前記サーバは、前記機器のバッテリー残量、若しくは、前記中継デバイスのバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器、若しくは、前記中継デバイスの少なくとも一方に送信可能に構成されている。
【0040】
また、本発明の車両制御システムは、所定の機器と、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記機器と前記ブレーキ制御手段の間の通信、及び、前記機器と前記サーバの間の通信を中継する携帯可能な中継デバイスと、を備える車両制御システムであって、前記機器は、同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報を、前記中継デバイスを介して、前記ブレーキ制御手段と前記サーバに送信すると共に、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記中継デバイスを介して、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、前記中継デバイスは、前記機器からの送信データを受け付け、前記ブレーキ制御手段または前記サーバに送信すると共に、前記サーバから送信データを受け付け、前記機器に送信する中継手段と、前記中継デバイスのバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する中継デバイス情報送信手段と、を有し、前記ブレーキ制御手段は、受信した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、前記サーバは、前記機器のバッテリー残量、若しくは、前記中継デバイスのバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、バッテリー残量が略ゼロであることを示す停止信号を、前記機器、若しくは、前記中継デバイスの少なくとも一方に送信可能に構成されている。
【0041】
ここで、機器が機器情報送信手段を有することによって、検知手段が取得した監視情報を中継デバイスに送信することができる。そして、中継デバイスに送信された監視情報は、後述する中継手段によりブレーキ制御手段に送信されるため、監視情報に基づいて、ブレーキ制御手段を機能させることができる。
【0042】
また、機器が機器情報送信手段を有することによって、検知手段が取得した監視情報を中継デバイスに送信することができる。そして、中継デバイスに送信された監視情報は、後述する中継手段によりサーバに送信されるため、サーバで監視情報をモニタリングすることができる。
【0043】
同様に、機器が機器情報送信手段を有することによって、機器のバッテリー残量の情報を中継デバイスに送信することができる。そして、中継デバイスに送信されたバッテリー残量の情報は、後述する中継手段によりサーバに送信されるため、サーバでバッテリー残量の情報をモニタリングすることができる。
【0044】
また、中継デバイスが携帯可能に構成されることによって、中継デバイスが携帯不能な場合(例えば、ビーコン端末を特定の場所に設置する場合)と比較すると、機器とブレーキ制御手段の間の通信を中継できるエリア、及び、機器とサーバの間の通信を中継できるエリアが拡大し、監視対象の監視情報をモニタリングできるエリアの拡大が実現する。
なお、「携帯可能な中継デバイス」としては、上述の通り、例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップ等の電子機器が挙げられる。
【0045】
また、中継デバイスが中継手段を有することによって、機器からの送信データを受け付け、ブレーキ制御手段に送信することができ、機器とブレーキ制御手段との情報のやり取りが実現する。
【0046】
同様に、中継デバイスが中継手段を有することによって、機器からの送信データを受け付け、サーバに送信することができ、機器とサーバとの情報のやり取りが実現する。
【0047】
また同様に、中継デバイスが中継手段を有することによって、サーバからの送信データを受け付け、機器に送信することができ、機器とサーバとの情報のやり取りが実現する。
【0048】
なお、中継デバイスを介することなく、機器とブレーキ制御手段や、機器とサーバが直接的に情報のやり取りを行うことも技術的には可能であるが、中継デバイスを介さない場合には、中継デバイスが担っている役割を機器が担うことになり、機器の小型軽量化が難しくなる。そのため、上述の通り、機器の小型軽量化を重視する場合には、中継デバイスを介して、機器とブレーキ制御手段や、機器とサーバが間接的に情報のやり取りを行う構成を採用する方が好ましい。
【0049】
更に、中継デバイスが中継デバイス情報送信手段を有することによって、中継デバイスのバッテリー残量の情報をサーバに送信することができ、サーバで中継デバイスのバッテリー残量の情報をモニタリングすることができる。
【0050】
また、ブレーキ制御手段が、受信した監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、車両を停止させるために、車両に制動力を付与可能に構成されたことによって、受信した監視情報に基づいて、ドライバーに不測の事態が生じていると判断できる場合に、車両を停止させることができる。
【0051】
更に、サーバが、機器のバッテリー残量、若しくは、中継デバイスのバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、中継デバイスを介して、機器に送信可能に構成されている場合には、機器を装着した監視対象に注意喚起を行うことができる。
【0052】
同様に、サーバが、機器のバッテリー残量、若しくは、中継デバイスのバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、中継デバイスに送信可能に構成されている場合には、中継デバイスを携帯している者に注意喚起を行うことができる。
なお、「中継デバイスを携帯している者」とは、監視対象であっても良いし、監視対象以外(例えば、監視対象と同じ車両に乗っている者)であっても良い。
【0053】
また、サーバが、機器のバッテリー残量、若しくは、中継デバイスのバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、バッテリー残量がゼロであることを示す停止信号を、中継デバイスを介して、機器に送信可能に構成されている場合には、機器とブレーキ制御手段との間の通信が不能な状況(ドライバーに不測の事態が生じているか否かの監視が不能な状況)が間近に迫っていることを、監視対象に知らしめることができる。
【0054】
同様に、サーバが、機器のバッテリー残量、若しくは、中継デバイスのバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、バッテリー残量がゼロであることを示す停止信号を、中継デバイスに送信可能に構成されている場合には、機器とブレーキ制御手段との間の通信が不能な状況(ドライバーに不測の事態が生じているか否かの監視が不能な状況)が間近に迫っていることを、中継デバイスを携帯している者に知らしめることができる。
なお、「中継デバイスを携帯している者」とは、監視対象であっても良いし、監視対象以外(例えば、監視対象と同じ車両に乗っている者)であっても良い。
【0055】
また、本発明の車両制御システムは、所定の機器と、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記機器と前記ブレーキ制御手段の間の通信、及び、前記機器と前記サーバの間の通信を中継する携帯可能な中継デバイスと、を備える車両制御システムであって、前記機器は、同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報を、前記中継デバイスに送信すると共に、前記検知手段が取得した前記監視情報、及び、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記中継デバイスを介して、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、前記中継デバイスは、受信した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、制御信号を、前記ブレーキ制御手段に送信すると共に、前記機器からの送信データを受け付け、前記サーバに送信し、かつ、前記サーバからの送信データを受け付け、前記機器に送信する中継手段と、前記中継デバイスのバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する中継デバイス情報送信手段と、を有し、前記ブレーキ制御手段は、前記制御信号を受信したことを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、前記サーバは、前記機器のバッテリー残量、若しくは、前記中継デバイスのバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、前記機器、若しくは、前記中継デバイスの少なくとも一方に送信可能に構成されている。
【0056】
また、本発明の車両制御システムは、所定の機器と、車両に搭載されたブレーキ制御手段と、サーバと、前記機器と前記ブレーキ制御手段の間の通信、及び、前記機器と前記サーバの間の通信を中継する携帯可能な中継デバイスと、を備える車両制御システムであって、前記機器は、同機器を装着した監視対象から所定の監視情報を取得する検知手段と、前記検知手段が取得した前記監視情報を、前記中継デバイスに送信すると共に、前記検知手段が取得した前記監視情報、及び、前記機器のバッテリー残量の情報を、前記中継デバイスを介して、前記サーバに送信する機器情報送信手段と、を有し、前記中継デバイスは、受信した前記監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として、制御信号を、前記ブレーキ制御手段に送信すると共に、前記機器からの送信データを受け付け、前記サーバに送信し、かつ、前記サーバからの送信データを受け付け、前記機器に送信する中継手段と、前記中継デバイスのバッテリー残量の情報を、前記サーバに送信する中継デバイス情報送信手段と、を有し、前記ブレーキ制御手段は、前記制御信号を受信したことを条件として、前記車両を停止させるために、前記車両に制動力を付与可能に構成され、前記サーバは、前記機器のバッテリー残量、若しくは、前記中継デバイスのバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、バッテリー残量が略ゼロであることを示す停止信号を、前記機器、若しくは、前記中継デバイスの少なくとも一方に送信可能に構成されている。
【0057】
ここで、機器が機器情報送信手段を有することによって、検知手段が取得した監視情報を中継デバイスに送信することができる。そして、中継デバイスに送信された監視情報に基づいて、後述する中継手段が制御信号を送信し、ブレーキ制御手段を機能させることができる。
【0058】
また、機器が機器情報送信手段を有することによって、検知手段が取得した監視情報を中継デバイスに送信することができる。そして、中継デバイスに送信された監視情報は、後述する中継手段によりサーバに送信されるため、サーバで監視情報をモニタリングすることができる。
【0059】
同様に、機器が機器情報送信手段を有することによって、機器のバッテリー残量の情報を中継デバイスに送信することができる。そして、中継デバイスに送信されたバッテリー残量の情報は、後述する中継手段によりサーバに送信されるため、サーバでバッテリー残量の情報をモニタリングすることができる。
【0060】
また、中継デバイスが携帯可能に構成されることによって、中継デバイスが携帯不能な場合(例えば、ビーコン端末を特定の場所に設置する場合)と比較すると、機器とブレーキ制御手段の間の通信を中継できるエリア、及び、機器とサーバの間の通信を中継できるエリアが拡大し、監視対象の監視情報をモニタリングできるエリアの拡大が実現する。
なお、「携帯可能な中継デバイス」としては、上述の通り、例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップ等の電子機器が挙げられる。
【0061】
また、中継デバイスが中継手段を有することによって、検知手段が取得した監視情報が所定の上限値を上回っていること、若しくは、所定の下限値を下回っていることを条件として(換言すると、監視情報に基づいて、ドライバーに不測の事態が生じていると判断できる場合において)、制御信号をブレーキ制御手段に送信でき、ブレーキ制御手段を機能させることができる。
【0062】
更に、中継デバイスが中継手段を有することによって、機器からの送信データを受け付け、サーバに送信することができ、機器とサーバとの情報のやり取りが実現する。
【0063】
同様に、中継デバイスが中継手段を有することによって、サーバからの送信データを受け付け、機器に送信することができ、機器とサーバとの情報のやり取りが実現する。
【0064】
なお、中継デバイスを介することなく、機器とブレーキ制御手段や、機器とサーバが直接的に情報のやり取りを行うことも技術的には可能であるが、中継デバイスを介さない場合には、中継デバイスが担っている役割を機器が担うことになり、機器の小型軽量化が難しくなる。そのため、上述の通り、機器の小型軽量化を重視する場合には、中継デバイスを介して、機器とブレーキ制御手段や、機器とサーバが間接的に情報のやり取りを行う構成を採用する方が好ましい。
【0065】
更に、中継デバイスが中継デバイス情報送信手段を有することによって、中継デバイスのバッテリー残量の情報をサーバに送信することができ、サーバで中継デバイスのバッテリー残量の情報をモニタリングすることができる。
【0066】
また、ブレーキ制御手段が、制御信号を受信したことを条件として、車両を停止させるために、車両に制動力を付与可能に構成されたことによって、ドライバーに不測の事態が生じていると判断できる場合に、車両を停止させることができる。
【0067】
更に、サーバが、機器のバッテリー残量、若しくは、中継デバイスのバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、中継デバイスを介して、機器に送信可能に構成されている場合には、機器を装着した監視対象に注意喚起を行うことができる。
【0068】
同様に、サーバが、機器のバッテリー残量、若しくは、中継デバイスのバッテリー残量が、所定の基準値以下になったことを条件として、バッテリー残量が不足していることを示す注意信号を、中継デバイスに送信可能に構成されている場合には、中継デバイスを携帯している者に注意喚起を行うことができる。
なお、「中継デバイスを携帯している者」とは、監視対象であっても良いし、監視対象以外(例えば、監視対象と同じ車両に乗っている者)であっても良い。
【0069】
また、サーバが、機器のバッテリー残量、若しくは、中継デバイスのバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、バッテリー残量がゼロであることを示す停止信号を、中継デバイスを介して、機器に送信可能に構成されている場合には、機器とブレーキ制御手段との間の通信が不能な状況(ドライバーに不測の事態が生じているか否かの監視が不能な状況)が間近に迫っていることを、監視対象に知らしめることができる。
【0070】
同様に、サーバが、機器のバッテリー残量、若しくは、中継デバイスのバッテリー残量が、略ゼロになったことを条件として、バッテリー残量がゼロであることを示す停止信号を、中継デバイスに送信可能に構成されている場合には、機器とブレーキ制御手段との間の通信が不能な状況(ドライバーに不測の事態が生じているか否かの監視が不能な状況)が間近に迫っていることを、中継デバイスを携帯している者に知らしめることができる。
なお、「中継デバイスを携帯している者」とは、監視対象であっても良いし、監視対象以外(例えば、監視対象と同じ車両に乗っている者)であっても良い。
【0071】
ところで、ここでの「機器(所定の機器)」とは、監視対象(人)が装着したり、監視対象(物)に装着したりすることができるのであれば、どの様なものであっても良い。例えば、監視対象(人)の手首に取り付ける見守りバンド等のウェアラブルデバイス(手首や脚などに装着するコンピュータデバイス)が挙げられる。
【0072】
また、ここでの「監視対象」は、人間に限らず、車両運転用ロボット(物)であっても良い。
【0073】
更に、ここでの「監視情報」は、監視対象(人)から取得したバイタルデータ(例えば、体温データ、睡眠データ、脈拍データ、血圧データ、血中酸素データ、心電図データ、など)や、監視対象(物)から取得したデータ(例えば、バッテリー残量の情報、各種パーツが正常動作しているか否かの情報、など)が挙げられる。
【発明の効果】
【0074】
本発明の車両制御システムでは、ドライバーに不測の事態が生じた場合であっても、車両を停止し、安全を担保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【
図1】車両制御システムXを説明するための模式図(1)である。
【
図2】車両制御システムXを説明するための模式図(2)である。
【
図3-1】車両制御システムXの使用方法を説明する図(1)である。
【
図3-2】車両制御システムXの使用方法を説明する図(2)である。
【
図3-3】車両制御システムXの使用方法を説明する図(3)である。
【
図3-4】車両制御システムXの使用方法を説明する図(4)である。
【
図3-5】車両制御システムXの使用方法を説明する図(5)である。
【
図3-6】車両制御システムXの使用方法を説明する図(6)である。
【
図3-7】車両制御システムXの使用方法を説明する図(7)である。
【
図3-8】車両制御システムXの使用方法を説明する図(8)である。
【
図3-9】車両制御システムXの使用方法を説明する図(9)である。
【
図3-10】車両制御システムXの使用方法を説明する図(10)である。
【
図3-11】車両制御システムXの使用方法を説明する図(11)である。
【
図3-12】車両制御システムXの使用方法を説明する図(12)である。
【
図3-13】車両制御システムXの使用方法を説明する図(13)である。
【
図3-14】車両制御システムXの使用方法を説明する図(14)である。
【
図4】車両制御システムYを説明するための模式図(1)である。
【
図5】車両制御システムYを説明するための模式図(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0076】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)について説明を行う。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.変形例
【0077】
また、本実施の形態では、監視対象(見守り対象)であるドライバー(「見守り対象者」と称する)が見守りバンド(所定の機器の一例である)を装着する場合を例に挙げて説明を行う。また、見守り対象者の見守りを行う人を「見守り者」と称する。
【0078】
<1.第1の実施の形態>
[システム構成の説明]
図1は、本発明の一例である車両制御システムXの構成例を説明するための模式図であり、
図1で示す車両制御システムXは、見守りバンド1(1a、1b、1c、1d)と、車両2(2a、2b、2c、2d)と、サーバ3とで構成される。
【0079】
また、本実施の形態では、見守り対象者が装着する見守りバンドを、見守り対象者が運転する車両と関連付けを行う。
具体的には、見守り対象者A(図示せず)が装着する「見守りバンド1a」を見守り対象者Aが運転する「車両2a」と関連付け、見守り対象者B(図示せず)が装着する「見守りバンド1b」を見守り対象者Bが運転する「車両2b」と関連付け、見守り対象者C(図示せず)が装着する「見守りバンド1c」を見守り対象者Cが運転する「車両2c」と関連付け、見守り対象者D(図示せず)が装着する「見守りバンド1d」を見守り対象者Dが運転する「車両2d」と関連付ける。
【0080】
そして、見守りバンドは、関連付けられた車両と情報をやり取りすることになる。
具体的には、「見守りバンド1a」は「車両2a」と、「見守りバンド1b」は「車両2b」と、「見守りバンド1c」は「車両2c」と、「見守りバンド1d」は「車両2d」と、情報をやり取りすることになる。
【0081】
以下、「見守りバンド1a」「見守りバンド1b」「見守りバンド1c」「見守りバンド1d」を総称して「見守りバンド1」と称する。同様に、「車両2a」「車両2b」「車両2c」「車両2d」を総称して「車両2」と称する。
【0082】
ここで、見守りバンド1は、無線ネットワークを介して車両2と相互接続可能に構成されている。また、見守りバンド1はインターネット5(無線)を介してサーバ3にもアクセス可能に構成されている。
【0083】
なお、「無線ネットワーク」は、見守りバンド1と車両2を無線接続できれば充分であって、例えば、Bluetooth(登録商標)やLoRaWAN(登録商標)など、特には限定されるものではない。
【0084】
また、見守りバンド1は、「見守り情報検知手段11」、「制御信号送信手段12」、「位置情報検知手段13」及び「機器情報送信手段14」を有する(
図2参照)。
【0085】
ここで、見守り情報検知手段11は、見守りバンド1を装着している見守り対象者(車両2のドライバー)のバイタルデータを取得可能に構成されている。
【0086】
なお、「バイタルデータ」とは、見守り対象者の生命兆候を示すデータであり、例として、体温データ、睡眠データ、脈拍データ、血圧データ、血中酸素データ、心電図データ等が挙げられる。
更に、バイタルデータとして取得する数値は、所定期間中の最低値、最高値、最頻値、平均値、偏差値、2値等が挙げられる。
【0087】
また、制御信号送信手段12は、見守り情報検知手段11が取得した「バイタルデータ」が、後述する「バイタル正常範囲」を逸脱している(具体的には、所定の上限値を上回っている、所定の下限値を下回っている)場合に、「制御信号」を車両2に送信可能に構成されている。
【0088】
更に、位置情報検知手段13は、見守りバンド1の位置座標を取得可能に構成されている。なお、「位置座標」については、GPS衛星を利用した測位による取得が代表的である。
【0089】
また、機器情報送信手段14は、見守り情報検知手段11が取得した「バイタルデータ」と、位置情報検知手段13が取得した位置座標(見守りバンド1の位置座標)である「ロケーションデータ」と、「見守りバンド1のバッテリー残量データ」をサーバ3に送信可能に構成されている。
【0090】
また、機器情報送信手段13は、見守り対象者の意思入力に基づいて、「SOS信号」をサーバ2に送信可能に構成されている。
【0091】
次に、車両2は、「ブレーキ制御手段21」を有する(
図2参照)。
【0092】
ここで、ブレーキ制御手段21は、制御信号送信手段12から「制御信号」を受信した場合に、車両2のブレーキ22を動作させ、車両2に制動力を付与することで車両2を停止させる。
【0093】
また、サーバ3は、モニタ6に接続されており、「管理手段31」、「表示手段32」、「警告手段33」及び「制御信号送信手段34」を有する(
図2参照)。
【0094】
ここで、管理手段31は、見守り対象者を示す見守り対象識別子(図示せず)とバンド識別子(図示せず)を対応付け、見守りバンド1から送信された「バイタルデータ」「見守りバンド1のバッテリー残量データ」及び「ロケーションデータ」に基づいて、モニタリングデータを決定する。
【0095】
また、管理手段31は、バンド識別子と対応する「見守りエリア」を決定する。
【0096】
なお、「見守りエリア」は、市町村等の所定のエリアを指しても良いし、所定の位置座標を中心とする同心円状の範囲を指しても良い。また、見守りエリアは、複数の市町村等の所定のエリアを指しても良い。
【0097】
また、管理手段31は、バンド識別子と対応する「バイタル正常範囲」を決定する。
【0098】
なお、「バイタル正常範囲」とは、見守り対象者の意思入力に基づき管理手段31により決定されたものである。こうした「バイタル正常範囲」は、見守り対象識別子のそれぞれに対して個別に決定される。
【0099】
また、表示手段32は、モニタリングデータの少なくとも一部に基づいて、バンド識別子と対応する管理画面を、モニタ6に表示するための信号(表示信号)を出力する。
【0100】
また、警告手段33は、モニタリングデータの少なくとも一部に基づいて、見守り対象者に関する異常を注意喚起するための見守り対象者向けアラーティングを、見守りバンド1と協働して行う。
【0101】
更に、警告手段33は、モニタリングデータの少なくとも一部に基づいて、見守り対象者に関する異常を注意喚起するための見守り者向けアラーティングを、表示手段32と協働して管理画面上で行う。
【0102】
なお、「アラーティング」とは、見守りバンド1やサーバ3(コンピュータ装置)が有する既知または慣用の出力デバイスに基づく報知を指す。こうした報知は、視覚的、聴覚的及び触覚的表現が挙げられる。
【0103】
以下、警告手段33が行うアラーティングについて、説明を行う。
【0104】
(1.SOS信号に基づくアラーティング)
警告手段33は、見守りバンド1からSOS信号を受け付けたことを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
具体的には、SOS信号を受け付けたことを管理画面上に表示し、見守り者に注意喚起する。
【0105】
(2.ロケーションデータに基づくアラーティング)
また、警告手段33は、ロケーションデータが見守りエリアの外域を示していることを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
【0106】
更に、警告手段33は、ロケーションデータが見守りエリアの外域を示していることに代えて、若しくは、ロケーションデータが見守りエリアの外域を示していることに加えて、ロケーションデータが所定のエリア内に位置していることを条件として、見守り者向けアラーティングを行っても良い。
【0107】
なお、「外域を示している」とは、(1)位置座標の少なくとも一部が、見守りエリアを逸脱していることや、(2)位置座標の少なくとも一部が、見守りエリアを所定時間、逸脱していることを意味する。
【0108】
(3.バイタルデータに基づくアラーティング)
また、警告手段33は、バイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱していることを条件として、見守り対象者向けアラーティングを行う。
具体的には、バイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱していることを見守り対象者に知らしめるために、見守りバンド1に対してメッセージ(SMSや電子メールなど)を送信すると共に、見守りバンド1にバイブコマンド信号を送信する。なお、バイブコマンド信号を受信した見守りバンド1は、所定の振動動作を行う。
また、バイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱していることを報知するためのメッセージについては、見守り対象者のみならず、見守り対象者毎(見守り対象識別子毎)に登録された登録者(例えば、見守り対象者の家族など)にも送信する。
【0109】
また、警告手段33は、バイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱していることを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守り対象者のバイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱していることを管理画面に表示し、見守り者に注意喚起する。
【0110】
なお、警告手段33による見守り者向けアラーティングを行った後に、見守り対象者のバイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱しなくなった場合には、表示手段32は、管理画面において、「バイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱していたこと」が分かるようにモニタ6に表示するための信号(表示信号)を出力する。
【0111】
(4.バッテリー残量データに基づくアラーティング)
また、警告手段33は、見守りバンド1のバッテリー残量が所定の基準値以下になっていることを条件として、見守り対象者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守りバンド1のバッテリー残量が基準値以下であることを見守り対象者に知らしめるために、見守りバンド1に対してメッセージ(SMSや電子メールなど)を送信すると共に、見守りバンド1にバイブコマンド信号を送信する。なお、バイブコマンド信号を受信した見守りバンド1は、所定の振動動作を行う。
【0112】
また、警告手段33は、見守りバンド1のバッテリー残量が所定の基準値以下になっていることを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守りバンド1のバッテリー残量が基準値以下であることを管理画面に表示し、見守り者に注意喚起する。
【0113】
また、警告手段33は、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロになっていることを条件として、換言すると、見守りバンド1との情報のやり取りが不可能な状態が間近に迫っていることを条件として、見守り対象者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロであり、見守りバンド1との接続が不可能な状態が間近に迫っていることを見守り対象者に知らしめるために、見守りバンド1に対してメッセージ(SMSや電子メールなど)を送信する。
【0114】
更に、警告手段33は、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロになっていることを条件として、換言すると、見守りバンド1との情報のやり取りが不可能な状態が間近に迫っていることを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロであり、見守りバンド1との接続が不可能な状態が間近に迫っていることを管理画面に表示し、見守り者に注意喚起する。
【0115】
また、制御信号送信手段34は、モニタ6に表示された管理画面を介した意思入力(見守り者の意思入力)に基づいて、見守りバンド1を制御するコントロール信号を決定し、コントロール信号を見守りバンド1に送信する。
【0116】
例えば、警告手段33が、見守り者向けアラーティング(ロケーションデータに基づくアラーティング、バイタルデータに基づくアラーティング、バッテリー残量データに基づくアラーティングなど)を行った場合において、コントロール信号を送信することによって、見守り対象者に注意喚起することができる。
【0117】
[システムの使用方法の説明]
以下、車両制御システムXの使用方法の一例を説明する。
図3-1~
図3-14は、車両制御システムXの使用方法を説明するための図であり、モニタ6の表示画面を示している。
【0118】
先ず、車両制御システムXを利用する見守り者は、ログインを行う。具体的には、ログインIDとパスワードを入力することで、ログインを行う(
図3-1参照)。
【0119】
ログイン直後の画面が
図3-2であり、初期画面では、符号Mで示す領域(以下、「メイン画面」と称する)に「登録されている全てのユーザの情報」が表示され、符号Sで示す領域(以下、「サブ画面」と称する)に「検索ツール」が表示されている。
【0120】
具体的には、メイン画面では、符号aで示す領域に「見守り対象者A」の情報が表示され、符号bで示す領域に「見守り対象者B」の情報が表示され、符号cで示す領域に「見守り対象者C」の情報が表示され、符号dで示す領域に「見守り対象者D」の情報が表示されている。
【0121】
また、サブ画面の「検索ツール」を用いることで、各種条件でユーザを絞り込むことができ、絞り込み検索を行った結果がメイン画面に表示されることになる。
【0122】
ユーザの絞り込み検索としては、例えば、「地域選択」のボタンをクリックして、地域を選択(例えば、「福岡市」を選択)すると、選択した地域に対応するユーザの情報がメイン画面に表示される。
同様に、「グループ指定」のボタンをクリックして、グループを選択(例えば、「老人施設A」を選択)すると、選択したグループに対応するユーザの情報がメイン画面に表示される。
また同様に、「担当者選択」のボタンをクリックして、担当者を選択(例えば、「見守り太郎」を選択)すると、選択した担当者に対応するユーザの情報がメイン画面に表示される。
更に同様に、「電池レベル指定」のボタンをクリックして、電池残量を選択(例えば、「0~25%」を選択)すると、選択した電池レベルに対応するユーザの情報がメイン画面に表示される。
【0123】
他のユーザの絞り込み検索としては、例えば、「監視対象」「SOS」「アラート」「エリア外」にチェックを付すと、チェックを付した項目に該当するユーザの情報がメイン画面に表示される。
【0124】
更に他のユーザの絞り込み検索としては、例えば、「登録番号」「MACADDRESS」「氏名(漢字)」「氏名(フリガナ)」を入力すると、入力項目に該当するユーザの情報がメイン画面に表示される。
【0125】
また、初期画面では、「メイン画面」に詳細表示がなされているが(
図3-2参照)、画面右上の「簡易」のボタンをクリックすることで、「メイン画面」に簡易表示がなされることになる(
図3-3参照)。
なお、「メイン画面」に簡易表示がなされている状態で、画面右上の「詳細」ボタンをクリックすることで、「メイン画面」に詳細表示がなされることになる。
【0126】
次に、「メイン画面」に表示されているユーザの情報のうち、「No92選択」~「No95選択」のボタンをクリックすると、対応するユーザの情報の詳細情報が表示される。
例えば、見守り対象者Aの情報のうち、「No92選択」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に「ユーザの情報(見守り対象者Aの詳細情報)」が表示され、「サブ画面」に「メニュー情報」が表示される(
図3-4参照)。
【0127】
ここで、「ユーザの情報」としては、「写真情報」「見守りバンド1の個体番号」「見守りバンド1の装置タイプ」「見守りバンド1のMACアドレス」「見守りバンド1のAuthKey」「接続アラート送信先(メールアドレス、SkypeID)」「ユーザ登録番号」「行政個人番号」「ユーザ生年月日」「IMEI番号」「ユーザ氏名(漢字)」「ユーザ氏名(フリガナ)」「ユーザ性別」「認知症の有無」「身長(cm)」「体重(kg)」「グループ」「地域」「郵便番号」「都道府県」「住所」「緊急連絡先氏名」「続柄」「緊急連絡先電話番号」「緊急連絡先メールアドレス」「安全確認日時」「契約場所」「契約開始日(年月日)」「契約解約日(年月日)」「担当者」「端末タイプ」「端末Version」「スマホの機種」「SIMカードの会社」「スマホの電話番号」等が表示される。
【0128】
また、符号Uで示す領域(以下、「下方画面」と称する)に、「見守りバンド1の電池残量」が表示されている。
【0129】
更に、「下方画面」には、「計測時間設定」「GPS・SOS信号設定」「アラートレベル設定」「調整値設定」の各種ボタンが表示されている。
ここで、「計測時間設定」のボタンをクリックすると、(1)見守りバンド1による位置計測時間を何秒毎に行うのか、(2)見守りバンド1による脈拍計測時間を何秒毎に行うのか、を設定することができる。
また、「GPS・SOS設定」のボタンをクリックすると、(1)見守りバンド1のGPS機能のON/OFF、(2)ユーザのSOS機能のON/OFF、を設定することができる。
更に、「アラートレベル設定」のボタンをクリックすると、バイタル正常範囲を設定することができる。具体的には、(1)心拍数の上下限、(2)最高血圧の上下限、(3)最低血圧の上下限、(4)体温の上下限、(5)血中酸素の上下限、を設定することができる。
また、「調整値設定」のボタンをクリックすると、心拍数、最高血圧、最低血圧、体温、血中酸素の調整値(医療機器での実測値と見守りバンドでの実測値の差)を設定することができる。
【0130】
次に、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「心拍数」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に心拍数のデータが表示される(
図3-5参照)。
同様に、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「血圧」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に血圧のデータが表示される(
図3-6参照)。
また同様に、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「体温」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に体温データが表示される(
図3-7参照)。
更に同様に、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「血中酸素」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に血中酸素のデータが表示される(
図3-8参照)。
また同様に、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「歩数計」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に歩数計のデータが表示される(
図3-9参照)。
また同様に、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「呼吸」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に呼吸のデータが表示される(
図3-10参照)。
また同様に、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「電子カルテ」のボタンをクリックすると、「メイン画面」に電子カルテのデータが表示される(
図3-11参照)。
なお、「サブ画面」に表示されている「メニュー情報」のうち、「検索画面に戻る」のボタンをクリックすると、初期画面が表示される(
図3-2参照)。
【0131】
ここで、警告手段33が、見守り者向けアラーティングを行う際には、対応するユーザの情報が着色表示されることになる。
例えば、見守り対象者Aの見守りバンド1aから「SOS信号」を受け付けた場合には、見守り対象者Aの情報を着色表示し(
図3-12参照)、見守り対象者Bのバイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱している場合には、見守り対象者Bの情報を着色表示する(
図3-13参照)といった具合である。
また、例えば、見守り対象者Aの見守りバンド1のバッテリー残量が所定の基準値以下になると、見守り対象者Aの情報を着色表示する(
図3-14参照)。
なお、本実施の形態では、どの様な種別のアラーティングであるかの判別の便宜を考慮して、アラーティング毎に表示を異ならせている。
【0132】
[効果]
上記した本発明を適用した車両制御システムXでは、バイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱している場合に、車両2のブレーキ22を動作させ、車両2を停止させることができ、安全を担保することができる。
【0133】
また、見守りバンド1から車両2に対して(より詳細には、制御信号送信手段12からブレーキ制御手段21に対して)、「制御信号」が直接送信されており、ドライバーに不測の事態が生じた場合に、極めて速やかに車両2を停止させることができる。
なお、見守りバンド1で取得した情報(バイタルデータ)をサーバ3に送信した上で、サーバ3でバイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱しているか否かを判断し、サーバ3から車両2に対して、「制御信号」を送信(間接的に送信)することによっても、ブレーキ22を動作させることはできる。しかしながら、サーバ3を経由した信号の伝達となり、見守りバンド1から車両に対しての直接送信と比べると、ブレーキ22の動作が遅れてしまうことになる。
【0134】
また、上記した本発明を適用した車両制御システムXでは、サーバ3の警告手段23が、見守りバンド1のバッテリー残量が少ない場合に、見守り対象者向けアラーティングを行うために、見守りバンド1と車両2との接続不可(バッテリー切れによる接続不可)となりそうな状況を、見守り対象者に知らせることができ、見守り不能な状況となることの回避が期待できる。
即ち、見守り対象者向けアラーティングを契機として、見守り対象者が充電(見守りバンド1の充電)を行うことが可能であり、こうした充電により、見守りバンド1と車両2との接続不可(バッテリー切れによる接続不可)を回避することで、安定的な見守りの継続が実現する。
【0135】
更に、サーバ3の警告手段33が、見守りバンド1のバッテリー残量が少ない場合に、見守り者向けアラーティングを行うために、見守りバンド1と車両2との接続不可(バッテリー切れによる接続不可)となりそうな状況を、早期に脱することが期待できる。
即ち、見守り者向けアラーティングを契機として、見守り者が各種手段(例えば、電話連絡、メール連絡など)で見守り対象者に注意喚起を行うことが可能であり、こうした注意喚起により、見守りバンド1と車両2との接続不可(バッテリー切れによる接続不可)を回避することで、安定的な見守りの継続が実現する。
【0136】
また、サーバ3の警告手段33が、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロになった場合に、見守り対象者向けアラーティングを行うために、見守りバンド1と車両2との接続不可(見守りバンド1のバッテリー切れによる接続不可)が間近である状況を、見守り対象者に知らせることができ、「見守り不能が間近な状況」を早期に脱することが期待できる。
即ち、見守り対象者向けアラーティングを契機として、見守り対象者が充電(見守りバンド1の充電)を行うことが可能であり、こうした充電により、「見守り不能が間近な状況」の早期改善が実現する。
【0137】
更に、サーバ3の警告手段33が、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロになった場合に、見守り者向けアラーティングを行うために、見守りバンド1と車両2との接続不可(バッテリー切れによる接続不可)が間近である状況を、早期に脱することが期待できる。
即ち、見守り者向けアラーティングを契機として、見守り者が各種手段(例えば、電話連絡、メール連絡、友人や知人や家族を介した連絡など)で見守り対象者に注意喚起を行うことが可能であり、こうした注意喚起で見守り対象者が充電(見守りバンド1の充電)を行うことによって、「見守り不能が間近な状況」の早期改善が実現する。
【0138】
<2.第2の実施の形態>
[システム構成の説明]
図4は、本発明の他の一例である車両制御システムYの構成例を説明するための模式図であり、
図4で示す車両制御システムYは、見守りバンド1(1a、1b、1c、1d)と、車両2(2a、2b、2c、2d)と、サーバ3と、中継デバイスとしてのスマートフォン4(4a、4b、4c、4d)で構成される。
【0139】
また、本実施の形態では、上記した第1の実施の形態と同様に、見守り対象者が装着する見守りバンドを、見守り対象者が運転する車両と関連付けを行う。
【0140】
更に、本実施の形態では、見守り対象者が装着する見守りバンドを、見守り対象者自身のスマートフォンと関連付けを行う。
具体的には、見守り対象者A(図示せず)が装着する「見守りバンド1a」を見守り対象者Aが有する「スマートフォン4a」と関連付け、見守り対象者B(図示せず)が装着する「見守りバンド1b」を見守り対象者Bが有する「スマートフォン4b」と関連付け、見守り対象者C(図示せず)が装着する「見守りバンド1c」を見守り対象者Cが有する「スマートフォン4c」を関連付け、見守り対象者D(図示せず)が装着する「見守りバンド1d」を見守り対象者Dが有する「スマートフォン4d」と関連付ける。
【0141】
そして、見守りバンドは、関連付けられたスマートフォンを介して、車両2やサーバ3と情報をやり取りすることになる。
具体的には、「見守りバンド1a」は「スマートフォン4a」を介して、「見守りバンド1b」は「スマートフォン4b」を介して、「見守りバンド1c」は「スマートフォン4c」を介して、「見守りバンド1d」は「スマートフォン4d」を介して、車両2やサーバ3と情報をやり取りすることになる。
なお、本実施の形態では、見守りバンドとスマートフォンとを1対1に対応させる場合を例に挙げて説明を行っているが、1つの見守りバンドに2以上のスマートフォンを対応させても良い。
【0142】
以下、「スマートフォン4a」「スマートフォン4b」「スマートフォン4c」「スマートフォン4d」を総称して「スマートフォン4」と称する。
【0143】
ここで、見守りバンド1は、無線ネットワークを介してスマートフォン4と相互接続可能に構成されている。また、スマートフォン4は無線ネットワークを介して車両2と相互接続可能に構成されている。更に、スマートフォン4はインターネット5(無線)を介してサーバ3にアクセス可能に構成されている。
【0144】
なお、「無線ネットワーク」は、見守りバンド1とスマートフォン4、スマートフォン4と車両2を無線接続できれば充分であって、例えば、Bluetooth(登録商標)やLoRaWAN(登録商標)など、特には限定されるものではない。
【0145】
また、見守りバンド1は、「見守り情報検知手段11」、「制御信号送信手段12」及び「機器情報送信手段14」を有する(
図5参照)。
【0146】
ここで、見守り情報検知手段11は、見守りバンド1を装着している見守り対象者(車両2のドライバー)のバイタルデータを取得可能に構成されている。
【0147】
また、制御信号送信手段12は、見守り情報検知手段11が取得した「バイタルデータ」が、後述する「バイタル正常範囲」を逸脱している(具体的には、所定の上限値を上回っている、所定の下限値を下回っている)場合に、「制御信号」をスマートフォン4に送信可能(スマートフォン4を介して車両2に送信可能)に構成されている。
【0148】
また、機器情報送信手段14は、見守り情報検知手段11が取得した「バイタルデータ」と、「見守りバンド1のバッテリー残量データ」をスマートフォン4に送信可能(スマートフォン4を介してサーバ3に送信可能)に構成されている。
【0149】
次に、スマートフォン4は、「位置情報検知手段41」、「中継手段42」、「スマホ情報送信手段43」及び「識別手段44」を有する(
図5参照)。
【0150】
ここで、位置情報検知手段41は、スマートフォン4の位置座標を取得可能に構成されている。なお、「位置座標」については、GPS衛星を利用した測位による取得が代表的である。
【0151】
また、中継手段42は、見守りバンド1からの送信データ(具体的には、制御信号送信手段12が送信したデータ)を受け付け、所定のデータフォーマットに基づいてデータ整形を行い、車両2に送信可能に構成されている。即ち、中継手段42は、見守りバンド1からの送信データ(制御信号)を車両2に送信する。
なお、ここでのデータ整形は、既知または慣用の手法を用いており、データフォーマットの態様に制限はない。車両2のハードウェア構成やプログラム構成に応じて決定される。
【0152】
更に、中継手段42は、見守りバンド1からの送信データ(具体的には、機器情報送信手段14が送信したデータ)を受け付け、所定のデータフォーマットに基づいてデータ整形を行い、サーバ3に送信可能に構成されている。即ち、中継手段42は、見守りバンド1からの送信データ(バイタルデータ及び見守りバンド1のバッテリー残量データ)をサーバ3に送信する。
なお、ここでのデータ整形も、既知または慣用の手法を用いており、データフォーマットの態様に制限はない。
【0153】
また、中継手段42は、サーバ3からの送信データ(具体的には、後述する警告手段33や制御信号送信手段34が送信したデータ)を受け付け、所定のデータフォーマットに基づいてデータ整形を行い、見守りバンド1に送信可能に構成されている。
なお、ここでのデータ整形も、既知または慣用の手法を用いており、データフォーマットの態様に制限はない。見守りバンド1のハードウェア構成やプログラム構成に応じて決定される。
【0154】
また、スマホ情報送信手段43は、位置情報検知手段41が取得した位置座標(スマートフォン4の位置座標)である「ロケーションデータ」と、「スマートフォン4のバッテリー残量データ」をサーバ3に送信する。
【0155】
更に、スマホ情報送信手段43は、見守り対象者の意思入力に基づいて、「SOS信号」を、サーバ3に送信可能に構成されている。
【0156】
また、識別手段44は、見守りバンド1を示すバンド識別子(図示せず)に基づき、「バイタルデータ」の送信を行った見守りバンド1が何れの機種であるのかを識別する。
【0157】
更に、識別手段44は、見守りバンド1が送信した「バイタルデータ」が、車両制御システムYにおける何れのデータに対応するものであるのかを、機械学習モデルに基づき識別する。
【0158】
ここで、機械学習の教師データは、見守りバンド1のバンド識別子が含む機種情報と、「バイタルデータ」の組み合わせである。
なお、機械学習における入力データは「バイタルデータ」であり、出力データは「機種情報(該当する見守りバンド1が、既知または慣用の見守りバンド1のうちの何れの機種であるかを示す情報)」である。
【0159】
次に、車両2は、「ブレーキ制御手段21」を有する(
図5参照)。
【0160】
ここで、ブレーキ制御手段21は、中継手段42から(具体的には、中継手段42を介して、制御信号送信手段12から)「制御信号」を受信した場合に、車両2のブレーキ22を動作させ、車両2に制動力を付与することで車両2を停止させる。
【0161】
また、サーバ3は、モニタ6に接続されており、「管理手段31」、「表示手段32」、「警告手段33」及び「制御信号送信手段34」を有する(
図5参照)。
【0162】
ここで、管理手段31は、見守り対象者を示す見守り対象識別子(図示せず)とバンド識別子(図示せず)を対応付け、スマートフォン4から送信された「バイタルデータ」「見守りバンド1のバッテリー残量データ」「ロケーションデータ」及び「スマートフォン4のバッテリー残量データ」に基づいて、モニタリングデータを決定する。
【0163】
また、上記した第1の実施の形態と同様に、管理手段31は、バント識別子と対応する「見守りエリア」、「バイタル正常範囲」を決定する。
【0164】
更に、上記した第1の実施の形態と同様に、表示手段32は、モニタリングデータの少なくとも一部に基づいて、バンド識別子と対応する管理画面を、モニタ6に表示するための信号(表示信号)を出力する。
【0165】
また、上記した第1の実施の形態と同様に、警告手段33は、モニタリングデータの少なくとも一部に基づいて、見守り対象者向けアラーティング、及び、見守り者向けアラーティングを行う。
【0166】
なお、「アラーティング」とは、見守りバンド1やスマートフォン4やサーバ3(コンピュータ装置)が有する既知または慣用の出力デバイスに基づく報知を指す。こうした報知は、視覚的、聴覚的及び触覚的表現が挙げられる。
【0167】
以下、警告手段33が行うアラーティングについて、説明を行う。
【0168】
(1.SOS信号に基づくアラーティング)
警告手段33は、スマートフォン4からSOS信号を受け付けたことを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
具体的には、SOS信号を受け付けたことを管理画面上に表示し、見守り者に注意喚起する。
【0169】
(2.ロケーションデータに基づくアラーティング)
また、警告手段33は、ロケーションデータが見守りエリアの外域を示していることを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
【0170】
更に、警告手段33は、ロケーションデータが見守りエリアの外域を示していることに代えて、若しくは、ロケーションデータが見守りエリアの外域を示していることに加えて、ロケーションデータが所定のエリア内に位置していることを条件として、見守り者向けアラーティングを行っても良い。
【0171】
(3.バイタルデータに基づくアラーティング)
また、警告手段33は、バイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱していることを条件として、見守り対象者向けアラーティングを行う。
具体的には、バイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱していることを見守り対象者に知らしめるために、スマートフォン4に対してメッセージ(SMSや電子メールなど)を送信すると共に、スマートフォン4を介して見守りバンド1にバイブコマンド信号を送信する。なお、バイブコマンド信号を受信した見守りバンド1は、所定の振動動作を行う。
また、バイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱していることを報知するためのメッセージについては、見守り対象者のみならず、見守り対象者毎(見守り対象識別子毎)に登録された登録者(例えば、見守り対象者の家族など)にも送信する。
【0172】
また、警告手段33は、バイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱していることを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守り対象者のバイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱していることを管理画面に表示し、見守り者に注意喚起する。
【0173】
なお、警告手段33による見守り者向けアラーティングを行った後に、見守り対象者のバイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱しなくなった場合には、表示手段32は、管理画面において、「バイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱していたこと」が分かるようにモニタ6に表示するための信号(表示信号)を出力する。
【0174】
(4.バッテリー残量データに基づくアラーティング)
また、警告手段33は、見守りバンド1のバッテリー残量が所定の基準値以下になっていることを条件として、見守り対象者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守りバンド1のバッテリー残量が基準値以下であることを見守り対象者に知らしめるために、スマートフォン4に対してメッセージ(SMSや電子メールなど)を送信すると共に、スマートフォン4を介して見守りバンド1にバイブコマンド信号を送信する。なお、バイブコマンド信号を受信した見守りバンド1は、所定の振動動作を行う。
【0175】
同様に、警告手段33は、スマートフォン4のバッテリー残量が所定の基準値以下になっていることを条件として、見守り対象者向けアラーティングを行う。
具体的には、スマートフォン4のバッテリー残量が基準値以下であることを見守り対象者に知らしめるために、スマートフォン4に対してメッセージ(SMSや電子メールなど)を送信すると共に、スマートフォン4を介して見守りバンド1にバイブコマンド信号を送信する。なお、バイブコマンド信号を受信した見守りバンド1は、所定の振動動作を行う。
【0176】
また、警告手段33は、見守りバンド1のバッテリー残量が所定の基準値以下になっていることを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守りバンド1のバッテリー残量が基準値以下であることを管理画面に表示し、見守り者に注意喚起する。
【0177】
同様に、警告手段33は、スマートフォン4のバッテリー残量が所定の基準値以下になっていることを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
具体的には、スマートフォン4のバッテリー残量が基準値以下であることを管理画面に表示し、見守り者に注意喚起する。
【0178】
また、警告手段33は、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロになっていることを条件として、換言すると、見守りバンド1との情報のやり取りが不可能な状態になっていることを条件として、見守り対象者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロであり、見守りバンド1との接続が不可能であることを見守り対象者に知らしめるために、スマートフォン4に対してメッセージ(SMSや電子メールなど)を送信する。
【0179】
同様に、警告手段33は、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロになっていることを条件として、換言すると、見守りバンド1との情報のやり取りが不可能な状態になっていることを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
具体的には、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロであり、見守りバンド1との接続が不可能であることを管理画面に表示し、見守り者に注意喚起する。
【0180】
更に、警告手段33は、スマートフォン4のバッテリー残量が略ゼロになっていることを条件として、換言すると、スマートフォン4との情報のやり取りが不可能な状態になっていることを条件として、見守り者向けアラーティングを行う。
具体的には、スマートフォン4のバッテリー残量が略ゼロであり、スマートフォン4との接続が不可能であることを管理画面に表示し、見守り者に注意喚起する。
【0181】
また、制御信号送信手段34は、モニタ6に表示された管理画面を介した意思入力(見守り者の意思入力)に基づいて、見守りバンド1を制御するコントロール信号を決定し、コントロール信号をスマートフォン4経由で見守りバンド1に送信する。
【0182】
[効果]
上記した本発明を適用した車両制御システムYでは、上述の車両制御システムXと同様に、バイタルデータがバイタル正常範囲を逸脱している場合に、車両2のブレーキ22を動作させ、車両2を停止させることができ、安全を担保することができる。
【0183】
また、上記した本発明を適用した車両制御システムYでは、サーバ3の警告手段33が、見守りバンド1のバッテリー残量が少ない場合や、スマートフォン4のバッテリー残量が少ない場合に、見守り対象者向けアラーティングを行うために、見守りバンド1と車両2との相互接続不可(バッテリー切れによる相互接続不可)となりそうな状況を、見守り対象者に知らせることができ、見守り不能な状態となることの回避が期待できる。
即ち、見守り対象者向けアラーティングを契機として、見守り対象者が充電(見守りバンド1やスマートフォン4の充電)を行うことが可能であり、こうした充電により、見守りバンド1と車両2との相互接続不可(バッテリー切れによる相互接続不可)を回避することで、安定的な見守りの継続が実現する。
【0184】
更に、サーバ3の警告手段33が、見守りバンド1のバッテリー残量が少ない場合や、スマートフォン4のバッテリー残量が少ない場合に、見守り者向けアラーティングを行うために、見守りバンド1と車両2との相互接続不可(バッテリー切れによる相互接続不可)となりそうな状況を、早期に脱することが期待できる。
即ち、見守り者向けアラーティングを契機として、見守り者が各種手段(例えば、電話連絡、メール連絡など)で見守り対象者に注意喚起を行うことが可能であり、こうした注意喚起により、見守りバンド1と車両2との相互接続不可(バッテリー切れによる相互接続不可)を回避することで、安定的な見守りの継続が実現する。
【0185】
また、サーバ3の警告手段33が、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロになった場合に、見守り対象者向けアラーティングを行うために、見守りバンド1と車両2との相互接続不可(見守りバンド1のバッテリー切れによる相互接続不可)である状況を、見守り対象者に知らせることができ、「見守り不能な状況」を早期に脱することが期待できる。
即ち、見守り対象者向けアラーティングを契機として、見守り対象者が充電(見守りバンド1の充電)を行うことが可能であり、こうした充電により、「見守り不能な状況」の早期改善が実現する。
【0186】
更に、サーバ3の警告手段33が、見守りバンド1のバッテリー残量が略ゼロになった場合や、スマートフォン4のバッテリー残量が略ゼロになった場合に、見守り者向けアラーティングを行うために、見守りバンド1と車両2との相互接続不可(バッテリー切れによる相互接続不可)である状況を、早期に脱することが期待できる。
即ち、見守り者向けアラーティングを契機として、見守り者が各種手段(例えば、電話連絡、メール連絡、友人知人や家族を介した連絡など)で見守り対象者に注意喚起を行うことが可能であり、こうした注意喚起で見守り対象者が充電(見守りバンド1やスマートフォン4の充電)を行うことによって、「見守り不能な状況」の早期改善が実現する。
【0187】
また、見守りバンド1が「位置情報検知手段」を備えていない(例えば、GPS機能を備えていない)ために、見守りバンド1の小型軽量化と、見守りバンド1の低消費電力化が実現する。
なお、見守りバンド1の消費電力が小さいことは、見守りバンド1のバッテリーが長持ちすることを意味し、1回の充電で可能な見守り時間の長時間化が実現する。
【0188】
<3.変形例>
[変形例1]
上記した第1の実施の形態、第2の実施の形態では、見守りバンド1の制御信号送信手段12が「バイタルデータ」が、「バイタル正常範囲」を逸脱しているか否かを判断した上で、「制御信号」を送信する場合を例に挙げて説明を行っている。しかしながら、見守り対象者(ドライバー)の「バイタルデータ」が「バイタル正常範囲」を逸脱している場合に、車両2を停止させることができれば充分であって、必ずしも、見守りバンド1において、「バイタルデータ」が「バイタル正常範囲」を逸脱しているか否かを判断する必要は無い。
例えば、車両2のブレーキ制御手段21が、「バイタルデータ」を受信した上で、「バイタルデータ」が「バイタル正常範囲」を逸脱しているか否かを判断し、逸脱している場合に限って、車両2のブレーキ22を動作させても良い。
また、例えば、スマートフォン4の中継手段42が、「バイタルデータ」を受信した上で、「バイタルデータ」が「バイタル正常範囲」を逸脱しているか否かを判断し、逸脱している場合に「制御信号」を車両2のブレーキ制御手段21に送信しても良い。
【0189】
[変形例2]
上記した第1の実施の形態では、見守りバンド1と車両2とが無線通信を行う場合を例に挙げ、上記した第2の実施の形態では、スマートフォン4と車両2とが無線通信を行う場合を例に挙げて説明を行っているが、車両2との通信が実現するのであれば、必ずしも無線通信である必要はなく、有線接続であっても良い。
具体的には、見守りバンド1と車両2とを有線接続したり、スマートフォン4と車両2とを有線接続したりしても良い。
【符号の説明】
【0190】
1 見守りバンド
2 車両
3 サーバ
4 スマートフォン
5 インターネット
6 モニタ
11 見守り情報検知手段
12 制御信号送信手段
13 位置情報送信手段
14 機器情報検知手段
21 ブレーキ制御手段
22 ブレーキ
31 管理手段
32 表示手段
33 警告手段
34 制御信号送信手段
41 位置情報検知手段
42 中継手段
43 スマホ情報送信手段
44 識別手段