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特開2024-130579ゲームシステム、コンピュータプログラム、及び制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130579
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】ゲームシステム、コンピュータプログラム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/44 20140101AFI20240920BHJP
   A63F 13/798 20140101ALI20240920BHJP
   A63F 13/814 20140101ALI20240920BHJP
   A63F 13/52 20140101ALI20240920BHJP
【FI】
A63F13/44
A63F13/798
A63F13/814
A63F13/52
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040401
(22)【出願日】2023-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】000169477
【氏名又は名称】株式会社コナミアミューズメント
(74)【代理人】
【識別番号】100099645
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 晃司
(74)【代理人】
【識別番号】100161090
【弁理士】
【氏名又は名称】小田原 敬一
(72)【発明者】
【氏名】田川 義浩
(72)【発明者】
【氏名】石原 誠
(57)【要約】
【課題】リズムを取るリズム動作をプレイヤに要求して、音楽に合ったより自然なプレイ動作をプレイヤに取らせる。
【解決手段】音楽に対応するプレイ動作をプレイヤに要求するように構成されたゲームを提供するゲームシステム100は、前記プレイ動作を行うタイミングを前記プレイヤに案内する案内手段61Aと、前記プレイヤが前記タイミングで行う前記プレイ動作と、前記プレイヤがリズムを取るリズム動作とを、前記プレイヤに要求する要求手段61Bとを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音楽に対応するプレイ動作をプレイヤに要求するように構成されたゲームを提供するゲームシステムであって、
前記プレイ動作を行うタイミングを前記プレイヤに案内する案内手段と、
前記プレイヤが前記タイミングで行う前記プレイ動作と、前記プレイヤがリズムを取るリズム動作とを、前記プレイヤに要求する要求手段とを備える、ゲームシステム。
【請求項2】
前記リズム動作が行われたか否かの判定を行う判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づいて、前記リズム動作が所定の条件を満たすか否かの評価を行う評価手段とをさらに備える、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記判定手段は、前記プレイヤの体の所定の部位の動作が検出された場合に、前記リズム動作が行われたと判定する、請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記リズム動作は、反復して行う動作である、請求項2又は3に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記判定手段は、少なくとも一つの基準小節において、前記リズム動作が行われたと判定した場合には、前記リズム動作が行われた先行拍に後続する後続拍においては前記判定を行わない、請求項2又は3に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記評価手段は、前記リズムに対応する音が出力されない時間、前記リズムが変動する時間、前記プレイ動作の回数が多い時間、及び前記プレイ動作が前記リズム動作を阻害する時間の少なくとも一つにおける前記リズム動作については、その他のリズム動作と比較して相対的に緩和されている基準で前記評価を行う、請求項2又は3に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記要求手段は、前記リズムに対応する音が出力されない時間、前記リズムが変動する時間、前記プレイ動作の回数が多い時間、及び前記プレイ動作が前記リズム動作を阻害する時間の少なくとも一つにおいては、前記リズム動作を要求しない、請求項1から3のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記要求手段は、前記プレイ動作と前記リズム動作とが同じ時間で重複するように要求する、請求項1から3のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記要求手段は、前記プレイヤによる指示に応じて前記リズム動作を要求する、請求項1から3のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項10】
コンピュータを備え、音楽に対応するプレイ動作をプレイヤに要求するように構成されたゲームを提供するゲームシステムのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータを、
前記プレイ動作を行うタイミングを前記プレイヤに案内する案内手段と、
前記プレイヤが前記タイミングで行う前記プレイ動作と、前記プレイヤがリズムを取るリズム動作とを、前記プレイヤに要求する要求手段として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項11】
コンピュータを備え、音楽に対応するプレイ動作をプレイヤに要求するように構成されたゲームを提供するゲームシステムの制御方法であって、前記コンピュータは、
前記プレイ動作を行うタイミングを前記プレイヤに案内し、
前記プレイヤが前記タイミングで行う前記プレイ動作と、前記プレイヤがリズムを取るリズム動作とを、前記プレイヤに要求する、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音楽に対応するプレイ動作をプレイヤに要求するように構成されたゲームを提供するゲームシステム、及び当該ゲームシステムのコンピュータプログラム並びに制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のダンスゲーム装置では、プレイヤ自身が自由に踊るフリーダンスモードを楽しむことができる。具体的に、通常モードの表示画面にはステップゾーンが表示されており、矢印オブジェが、ダンス中に表示画面下から流れてくる。そして、プレイヤは、矢印オブジェとステップゾーンがオーバーラップする瞬間に、ダンスパッドの同じ方向のステップボタンを踏む。一方、フリーダンスモードでは、ステップゾーン及び矢印オブジェが表示されない。そして、プレイヤは、ダンスナンバーに合わせて自由に踊る。
【0003】
また、複数のプレイヤのダンス動作に基づく複数の操作入力データを受け付けるモードが選択された場合、複数のダンサーの中から、最も音楽にのれているダンサーが中央表示される。ここで、最も音楽にのれているかどうかは、プレイヤのダンス動作に基づく操作入力データが、予め定められている定義データと合致するか否かによって、コントロール部が決定する。そして、コントロール部は、定義データと合致するダンス入力をしたキャラクターを拡大表示させる指示信号を、表示装置に出力する。あるいは、音楽の中の重要なタイミングで入力を多くすると、判定部は、最も音楽にのれていると判定して、表示部に拡大表示する信号を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-90076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のダンスゲーム装置では、基本的に、矢印オブジェに合わせて動作することが求められている。そのため、ゲームのプレイ中に、プレイヤが棒立ちになってしまうことがある。例えば、比較的に簡単な動作が要求される場面(一例として矢印オブジェが少ない初心者向けのレベルでプレイする場面)では、プレイヤが棒立ちになってしまうことがある。そして、棒立ちの状態では、プレイヤがダンスしているようには見えないため、ゲームの面白みが低下してしまう。また、指示に従ったプレイ動作を行うことに集中してしまうと、プレイヤが、ダンスに集中することを困難にしてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様に係るゲームシステムは、音楽に対応するプレイ動作をプレイヤに要求するように構成されたゲームを提供するゲームシステムであって、前記プレイ動作を行うタイミングを前記プレイヤに案内する案内手段と、前記プレイヤが前記タイミングで行う前記プレイ動作と、前記プレイヤがリズムを取るリズム動作とを、前記プレイヤに要求する要求手段とを備える。
【0007】
また、他の一態様に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを備え、音楽に対応するプレイ動作をプレイヤに要求するように構成されたゲームを提供するゲームシステムのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータを、前記プレイ動作を行うタイミングを前記プレイヤに案内する案内手段と、前記プレイヤが前記タイミングで行う前記プレイ動作と、前記プレイヤがリズムを取るリズム動作とを、前記プレイヤに要求する要求手段として機能させる。
【0008】
また、他の一態様に係る制御方法は、コンピュータを備え、音楽に対応するプレイ動作をプレイヤに要求するように構成されたゲームを提供するゲームシステムの制御方法であって、前記コンピュータは、前記プレイ動作を行うタイミングを前記プレイヤに案内し、前記プレイヤが前記タイミングで行う前記プレイ動作と、前記プレイヤがリズムを取るリズム動作とを、前記プレイヤに要求する。
【発明の効果】
【0009】
これにより、リズムを取るリズム動作をプレイヤに要求して、音楽に合ったより自然なプレイ動作を、プレイヤに取らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ゲームシステムの概略図。
図2】ゲームの内容を説明するための概略図。
図3】一例としてのゲーム画面の概略図。
図4】ゲームシステムの概略ブロック図。
図5】スキップを説明するための概略図。
図6】要求処理の概略フローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態において説明する寸法、材料、形状及び構成要素の相対的な位置は任意に設定でき、本発明が適用される装置又は方法の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に具体的に記載された実施形態に限定されない。なお、以下の説明において、識別情報は、文字、数字、記号、画像、又はこれらの組み合わせによって構成されるデータであり、識別情報と紐付けられた識別対象を一意に特定する。
【0012】
図1は、一例としてのゲームシステム100を示す。ゲームシステム100は、音楽に対応するプレイ動作をプレイヤに要求するように構成されたゲームを提供する。例えば、このゲームでは、音楽に合わせて踊るダンス動作を、プレイ動作としてプレイヤへ指示するために、後述する指示標識が表示される。そして、ゲームシステム100は、ゲームサーバ10と、プレイヤにゲームをプレイさせるゲーム機60とを備えている。このゲーム機60は、所定のネットワーク50を介してゲームサーバ10に接続可能に構成されている。
【0013】
ゲームサーバ10は、複数のコンピュータとしてのサーバユニットが組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、ゲームサーバ10は、単一のサーバユニットによって構成されてもよい。あるいは、ゲームサーバ10が、クラウドコンピューティングを利用して論理的に構成されてもよい。なお、ゲームサーバ10は、外部サーバと協働して機能してもよい。
【0014】
また、ゲームサーバ10は、ゲーム装置の一例であるゲーム機60に対して、ゲームサービスを含むゲーム装置用の各種サービスを提供する。このサービスは、ネットワーク50を介してゲーム機60へゲームプログラム或いはデータを配信し且つ更新させる配信サービスを含んでいる。ゲームサーバ10は、この配信サービスを通じて、各ゲーム機60にゲームの提供に必要な各種のプログラム或いはデータを適宜に配信する。
【0015】
ゲームサービスは、ゲームサーバ10がゲーム機60からプレイヤを識別するプレイヤ識別情報(以下、プレイヤIDともいう)を受け取って、プレイヤを認証するサービスを含んでいてもよい。また、ゲームサービスは、認証したプレイヤのプレイ結果を含むプレイデータを、ゲームサーバ10がゲーム機60から受け取って保存するサービスを含んでいてもよい。さらに、ゲームサービスは、ゲームサーバ10が保存するプレイデータを、ゲーム機60に提供するサービスを含んでいてもよい。その他に、ゲームサービスは、ネットワーク50を介して複数のプレイヤが共通のゲームをプレイする際に、ゲームサーバ10がプレイヤ同士をマッチングするサービスを含んでいてもよい。また、ゲームサービスは、ゲームサーバ10がプレイヤから料金を徴収するサービスを含んでいてもよい。
【0016】
また、ゲームサーバ10は、ネットワーク50を介してゲーム機60のプレイヤにウェブサービスを提供してもよい。ウェブサービスは、各種の情報を提供する情報提供サービス、プレイヤによる情報発信、交換、及び共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、及び各プレイヤにプレイヤIDを付与するサービス等を含んでいる。さらに、ウェブサービスは、プレイヤIDをゲームサーバ10が受け取って、プレイヤを認証するサービスを含んでいてもよい。
【0017】
ネットワーク50は、ゲームサーバ10と、ゲーム機60とをそれぞれ接続できるように構成されている。一例として、ネットワーク50は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成されている。具体的には、ローカルエリアネットワークLANが、ゲームサーバ10と、インターネット51とを接続している。そして、WANとしてのインターネット51とローカルエリアネットワークLANとが、ルータ53を介して接続されている。ゲーム機60も、インターネット51に接続されるように構成されている。代替的に、ゲーム機60と、ゲーム機60が設置されている店舗等のルータ53との間にローカルサーバが設置されていてもよい。ゲーム機60は、このローカルサーバを介して、ゲームサーバ10と通信可能に接続できる。
【0018】
また、ゲームサーバ10と、ゲーム機60とは、ローカルエリアネットワークLANに代えて又は加えてインターネット51により、相互に接続されていてもよい。なお、ネットワーク50は、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、その他の通信回線、及びそれらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0019】
ゲーム機60は、所定の対価である料金の支払いと引き換えに、対価に対応した範囲でプレイヤにゲームをプレイさせる商業用(又は業務用)のゲーム装置である。このゲーム機60は、アーケードゲーム機と呼ばれることがある。また、ゲーム機60はコンピュータ装置であり、多数のプレイヤにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として、店舗等に設置される。一例として、ゲーム機60は、ゲームの音楽に合わせてプレイヤがダンス動作を行う音楽ゲームを提供する。なお、ゲーム機60は、音楽ゲーム以外のゲームとして、例えばリズムゲーム又は演奏ゲーム等の、プレイヤの動作を伴う他のゲームを提供してもよい。以下では、プレイヤがダンス動作を行う音楽ゲームを提供する場合を例に挙げて説明する。
【0020】
[ゲームの概要]
次に、図2から図4を参照して、ゲーム機60が提供する音楽ゲームの概要について説明する。図2はゲームシステム100が提供するゲームを説明するための概略説明図である。また、図3はゲーム画面GSを示す概略図であり、図4はゲームシステム100の概略ブロック図である。図4に示すように、ゲーム機60は、表示装置64を備えている。表示装置64は、一例として液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、及び無機ELディスプレイ等のディスプレイ、又はタッチパネルである。そして、表示装置64には、図3に示す指示標識及びダンスオブジェクトDOが表示される。
【0021】
代替的に、表示装置64は、マトリクス状に配置された発光装置(例えば、発光ダイオード)、又は筐体の一部にゲーム画面を投影するプロジェクタであってもよい。また、ゲーム機60は、ゲーム時に再生されるゲーム音楽及び効果音等を出力する音声出力装置65を備えている。この音声出力装置65は、一例としてスピーカである。表示装置64及び音声出力装置65は、いずれもゲーム機60の筐体に設けられているが、それぞれ筐体とは別体であってもよい。
【0022】
続いて、図2を参照して、プレイヤがリズムを取る又はリズムを刻むリズム動作を行うリズム動作時間について説明する。図2に示すように、ゲーム中にはリズム動作時間が設けられており、プレイヤは、リズム動作時間において、曲のテンポに合わせてリズム動作を行う。一例として、リズム動作は、曲のリズム(例えば、4分の4拍子)に合わせて「腰を落とす」又は「ステップを踏む」等の、プレイヤが体を動かす動作である。図2の例では、二小節目から四小節目までがリズム動作の要求があるリズム動作時間となっている。そして、4分の4拍子の各拍で、プレイヤがゲーム音楽のテンポに合わせて腰を落とすリズム動作を行ってリズムを取っている。すなわち、膝を伸ばした動作前P1の姿勢のプレイヤは、各拍で膝を曲げて腰を落とした動作中P2の姿勢を取る。そして、プレイヤは、動作中P2の姿勢を経て、動作前P1の姿勢に戻ることでリズムを取っている。
【0023】
このように、リズム動作をプレイヤに要求することより、音楽に合ったより自然なプレイ動作を、プレイヤに取らせることができる。すなわち、プレイヤは、リズム動作時間において、継続的にリズム動作を行うことを要求される。その結果、プレイヤが棒立ちになることを抑制して、より自然なダンスを行うプレイ動作をプレイヤに取らせることができる。また、リズム動作を行うことによってダンスに集中することになるため、プレイヤをゲームに没頭させることができる。
【0024】
また、ゲーム中には、リズム動作をプレイヤに要求しない非リズム動作時間が設けられている。図2の例では、一小節目がリズム動作の要求がない非リズム動作時間となっている。ただし、非リズム動作時間は、ゲーム中に設けられていなくともよい。すなわち、ゲームの最初から最後までの時間帯が、リズム動作時間となっていてもよい。
【0025】
リズム動作時間及び非リズム動作時間のいずれにおいても、指示標識によって、プレイ動作を行うタイミングが案内される。そして、プレイヤは、リズム動作を行いながら、指示標識によって案内されるタイミングで、プレイ動作を行う。これにより、リズム動作を行いながら、指示標識に合わせてプレイ動作を行うことになるため、ゲームの難易度を適度に高めることができる。代替的に、リズム動作時間及び非リズム動作時間の少なくとも一方において、プレイ動作を行うタイミングが案内されなくともよい。
【0026】
また、プレイヤによるリズム動作は評価対象となり、リズム動作を行い続けることによって、ゲームの成績を高くすることができる。代替的に、リズム動作は評価対象とならなくともよい。この場合であっても、プレイヤが適切なリズム動作を行った場合には、特別な演出(例えば「GROOVY」の文字列が表示される等)が行われてもよい。なお、非リズム動作時間ではリズム動作が要求されないが、プレイヤが非リズム動作時間に行ったリズム動作が評価対象となってもよい。
【0027】
続いて、図3を参照してゲーム画面GSの一例を説明する。図3に示すように、ゲーム機60においてプレイ可能なゲームでは、複数種類の指示標識が表示される。例えば、指示標識は、ポーズマーカーMP1,MP2と、タッチマーカーMT1,MT2とを含む。ポーズマーカーMP1,MP2は、ダンサーのシルエットの形を模した形状を有している。そして、ポーズマーカーMP1,MP2は、プレイヤのポーズ又はダンス動作を表し、音楽に対応するプレイ動作をプレイヤに要求する。また、タッチマーカーMT1,MT2は、プレイヤが手足を移動させるべき位置を示し、プレイ動作として手足の移動をプレイヤに要求する。さらに、指示標識は、プレイヤが手足を動かすべき軌道を示すトレースマーカー(不図示)を含んでいてもよい。このトレースマーカーは、プレイ動作として軌道に沿った手足の移動をプレイヤに要求する。
【0028】
また、ゲーム画面GSの上部には、タイムラインTLが表示される。そして、ポーズマーカーMP1は、タイムラインTLに表示される。このポーズマーカーMP1は、プレイヤがどのように体を動かすのかを指示するために、所定の動きを繰り返しながらタイムラインTL上を移動する。そして、図3の例では、ポーズマーカーMP1が、ゲーム画面GSの右端から左に向かって移動する。プレイヤは、ポーズマーカーMP1がタイムラインTLの判定フレームFLに囲まれた領域に到達するタイミングで、ポーズマーカーMP1によって指示されるダンス動作を行う。
【0029】
また、ポーズマーカーMP2は、タイムラインTLの下方に表示される。このポーズマーカーMP2は、プレイヤの決めポーズを指示するために、固定のポーズを模した画像として表されている。ここで、決めポーズとは、音楽の特徴的な部分に対応するタイミングで行うポーズであり、一例として、体の動きを一時的に止める動作である。そして、二つのポーズマーカーMP2の一方は、ゲーム画面GSの右端からゲーム画面GSの中央に向かって移動し、他方はゲーム画面GSの左端からゲーム画面GSの中央に向かって移動する。プレイヤは、ポーズマーカーMP2がゲーム画面GSの中央に到達するタイミングで、ポーズマーカーMP2が示すポーズを取る。
【0030】
なお、ポーズマーカーMP2は一つであってもよく、三つ以上であってもよい。さらに、ポーズマーカーMP2の当初表示位置と移動方向は任意である。例えば、ポーズマーカーMP2は、ゲーム画面GSの上端又は下端からゲーム画面GSの中央に向かって移動してもよい。さらに、ポーズマーカーMP2は、ゲーム画面GSの中央に表示されて、ゲーム画面GSの上端又は下端に向かって移動してもよい。若しくは、ポーズマーカーMP2は、ゲーム画面GSの中央に表示されて、ゲーム画面GSの右端又は左端に向かって移動してもよい。
【0031】
また、指示標識は、時間の経過とともに種々の態様で変化して、当該変化によって指示タイミングを示してもよい。例えば、指示標識の変化態様としては、面積が徐々に小さくなる態様、色が徐々に変化する態様、濃度が徐々に濃く又は薄くなる態様、徐々に明るく又は暗くなる態様、及び徐々にオブジェクトの数が多く又は少なくなる態様が含まれる。さらに、指示標識は、文字、図形、模様、数字、及び記号並びにこれらの組み合わせを含んでいてもよい。一例として、プレイヤは、指示標識の変化が終了するタイミングでプレイ動作を行う。
【0032】
また、タイムラインTLの下方には、ダンスオブジェクトDOが表示される。そして、タッチマーカーMT1,MT2は、ダンスオブジェクトDOの周囲に表示される。具体的に、タッチマーカーMT2は、プレイヤに手を動かす位置を指示し、ダンスオブジェクトDOの手の付近に表示される。また、タッチマーカーMT1は、プレイヤに足を動かす位置を指示し、ダンスオブジェクトDOの足の付近(特に足元)に表示される。なお、図3においては一つのダンスオブジェクトDOとしてメインダンサーを示している。ただし、ダンスオブジェクトDOは、メインダンサーに加えて、バックダンサーを含んでいてもよい。さらに、ダンスオブジェクトDOは、音楽に合わせて動くアイテム若しくは動物等の動作するオブジェクトであってもよい。
【0033】
ゲームシステム100が提供する音楽ゲームでは、プレイ動作を行うタイミング(以下、「指示タイミング」ともいう)が、指示標識によってプレイヤに案内される。一例として、指示タイミングは、音楽の各小節の各拍のタイミング(例えば、一拍目であれば拍頭)に対応する。そして、指示タイミングと、プレイヤがプレイ動作を行った動作タイミングとが比較される。
【0034】
比較の結果、指示タイミングとプレイ動作のタイミングとのずれが小さいと、適切なプレイ動作を行ったと評価されて高い評価が得られる。また、指示タイミングとプレイ動作のタイミングとのずれが大きいと、プレイヤがプレイ動作に失敗したと評価されて低い評価が得られるか、又は評価を得られない。なお、ずれが大きい場合に加えて、指示タイミングにプレイヤのプレイ動作を行わない場合にも、低い評価結果となる。また、評価対象となるプレイ動作は、指示標識によって指示される動作には限られない。
【0035】
また、タイムラインTLの上方には、ビューワーゲージVGが表示される。ビューワーゲージVGは、プレイヤが指示標識によって指示されたタイミングで適切なプレイ動作を行うと伸びていく。一方、プレイヤがプレイ動作に失敗すると、ビューワーゲージVGは変化しないか、又は縮んでしまう。そして、ビューワーゲージVGが合格ラインに到達すると、ゲームのステージクリアとなる。さらに、タイムラインTLの上方であって、図3におけるビューワーゲージVGの右方には、ゲームの成績としてのスコアSCが表示される。スコアSCは、プレイヤの成績としての点数を表し、プレイヤが指示標識によって指示されたタイミングで適切なプレイ動作を行うと増加する。一方、プレイヤがプレイ動作に失敗すると、スコアSC加算されないか、又は減少してしまう。
【0036】
なお、ビューワーゲージVGに代えて、円形等の他の形状によってプレイヤの成績を表してもよい。また、スコアSCに代えて、アルファベット(例えばA,B,C,D)により表すレベルによって、プレイヤの成績を表してもよい。さらに、プレイヤの成績を表す画像(図3の例ではビューワーゲージVG及びスコアSC)は、ゲーム画面GSの任意の位置に表示させてもよい。さらに、プレイヤの成績を表す画像は、ゲーム終了後の結果表示画面に表示させてもよい。
【0037】
また、ゲーム画面GSの下部には、コンボ数CNが表示されている。コンボ数CNは、プレイヤが適切なダンス動作を連続して行うと増加する。そして、プレイヤがダンス動作に失敗すると、コンボ数CNはリセットされてゼロに戻るか、又は減少する。
【0038】
さらに、タイムラインTLの下方且つダンスオブジェクトDOの上方には、リズムを取るリズム動作をプレイヤに要求する動作要求GZが表示される。一例として、動作要求GZは、「GROOVE ZONE」という文字列であり、ゲームのリズム動作時間に入っていることを表している。そして、動作要求GZは、リズム動作時間の開始から終了までの間に渡って表示される。ただし、動作要求GZは、リズム動作時間の開始前に、リズム動作時間の開始を表すように表示されてもよい。また、動作要求GZは、リズム動作時間の終了後に、リズム動作時間の終了を表すように表示されてもよい。
【0039】
また、動作要求GZは、リズム動作時間の途中、開始前、及び終了後の少なくともいずれかのタイミングにおいて一時的に表示されるポップアップ表示を含んでいてもよい。当該ポップアップ表示は、リズム動作時間の間に表示される動作要求GZに加えて及び/又は代えて表示される。なお、ポップアップ表示を含む動作要求GZは、ゲーム画面GSの任意の位置に表示されてもよい。さらに、複数の動作要求GZが、ゲーム画面GSに表示されてもよい。
【0040】
[ゲームシステムの構成]
図4を参照して、ゲームシステム100の制御系について説明する。ゲームサーバ10は、ゲームサーバ10を制御するサーバ制御部11と、ゲームサーバ10の制御プログラムPG1を記憶した記憶手段の一例であるサーバ記憶部12とを備えている。サーバ制御部11は、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
【0041】
一例として、サーバ制御部11のプロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro-Processing Unit)であり、サーバ記憶部12に記憶されたプログラムに基づいて、ゲームサーバ10の全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。また、サーバ記憶部12は、プロセッサが動作するためのシステムワークメモリであるRAM(Random Access Memory)、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)及びSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を含む。以下では、CPUが、ROM又はHDDに記憶された制御プログラムに従って、種々の演算、制御、及び判別等の処理動作を実行する場合を例に説明する。
【0042】
サーバ制御部11には、所定の指令及びデータを入力するキーボード若しくは各種スイッチを含むインターフェース(不図示)が、有線接続又は無線接続されている。また、サーバ制御部11には、装置の入力状態、設定状態、計測結果、及び各種情報を表示するモニタ(不図示)が、有線接続又は無線接続されている。なお、サーバ制御部11は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、CF(Compact Flash)カード、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬記録媒体、又はインターネット上のサーバ等の外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御を行ってもよい。
【0043】
サーバ記憶部12は、コンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体の一例である不揮発性記憶媒体を含んだ、ハードディスク及び半導体記憶装置等の記憶装置である。サーバ記憶部12は、一つの記憶ユニット上に全てのデータを記憶してもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶してもよい。そして、サーバ記憶部12は、制御プログラムPG1を記録している。制御プログラムPG1は、ゲームの提供に必要な各種の処理をサーバ制御部11に実行させる。
【0044】
具体的に、サーバ制御部11は、論理的装置として、ゲーム制御手段の一例であるゲーム制御部11Aを有している。この論理的装置は、ゲームサーバ10のハードウェア資源と、ソフトウェア資源としての制御プログラムPG1との組合せによって実現される。例えば、ゲーム制御部11Aは、制御プログラムPG1を実行することによって、ゲーム機60をプレイするプレイヤにゲームサービスを提供する。
【0045】
また、サーバ記憶部12は、音楽に合わせた基準ダンス動作の動作データD1を記憶している。例えば、動作データD1は、ダンサー又はプレイヤの基準ダンス動作を撮影したダンス動画に基づいて生成される。すなわち、ダンス動画の解析結果からダンサー又はプレイヤの動作データD1が取得される。この動作データD1は、ダンスを開始してから終了するまでの動作を記述した情報である。一例として、動作データD1は、ボーン解析によって取得されるボーン情報である。代替的に、動作データD1は、ダンサー又はプレイヤの体の各部の位置、向き、及び変位量を示すデータであってもよい。
【0046】
ここで、ボーン情報は、ダンサーの体の一部の位置座標を示す点を結ぶボーンを示す情報を意味しており、ボーン情報においてボーン同士は連結点によって互いに連結されている。そして、ダンス動画におけるダンサーのボーンの位置及び向き、並びに変位量に基づいて、ダンサーの基準ダンス動作を、動作データD1として記録できる。なお、ボーン情報は、ダンス開始からの時間経過に伴う各時点におけるダンサーのボーンを表す。ただし、ボーン情報は、ボーンの位置、向き、及び変位量を予測した情報を一部に含んでいてもよい。なお、サーバ制御部11は、ゲーム機60の撮影装置63が撮影した動画又は外部の記録装置から取得した動画を解析して動作データD1を取得してもよい。代替的に、予めダンス動作を撮影して得られたダンス動画を解析してボーン情報が作成されており、オペレータが、当該ボーン情報をサーバ記憶部12に記憶させてもよい。
【0047】
また、サーバ記憶部12は、音楽ゲーム用のゲームデータを記憶している。そして、ゲームデータには、指示データD2と、音楽データD3とが含まれている。音楽データD3は、ゲーム中に再生される各楽曲であるが、効果音及び演出音等のデータを含んでいてもよい。そして、指示データD2は、ゲームの操作手順を定義したデータであり、例えば、指示標識並びに動作要求GZの表示タイミング、表示位置、及び移動速度のデータを含んでいる。さらに、指示データD2は、指示標識の種類等のデータを含んでいる。また、ゲームデータは、画像データを記憶している。画像データは、例えば、動作要求GZ、指示標識、演出画像、アイコン、各種オブジェクト、及び背景等の画像を含んでいる。
【0048】
[ゲーム機の構成]
図4に示すように、ゲーム機60は、ゲーム機60を制御するゲーム機制御部61と、ゲームシステム100のコンピュータプログラムの一例としてのゲーム機プログラムPG2を記憶したゲーム機記憶部62とを備えている。ゲーム機制御部61は、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータである。プロセッサは、例えばCPU、又はMPUであり、ゲーム機プログラムPG2に基づいて、ゲーム機60の全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。また、ゲーム機記憶部62は、プロセッサが動作するためのシステムワークメモリであるRAM、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM、HDD及びSSD等の記憶装置を含む。また、ゲーム機制御部61は、CD、DVD、CFカード、及びUSBメモリ等の可搬記録媒体、又はインターネット上のサーバ等の外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御することもできる。
【0049】
ゲーム機記憶部62は、コンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体の一例である不揮発性記憶媒体を含んだ、ハードディスク及び半導体記憶装置等の記憶装置である。また、ゲーム機記憶部62は、ゲーム機プログラムPG2とともに、ゲームサーバ10から取得したゲーム機データGDを記録している。ゲーム機データGDは、ゲーム機プログラムPG2に従ってプレイヤに所定のゲームをプレイさせるために使用される。なお、ゲーム機データGDは、サーバ記憶部12が記憶しているゲームデータと同様に、画像データ、音楽データD3、及び指示データD2を含んでいる。さらにゲーム機データGDは、ダンスオブジェクトDOのデータを含んでいてもよい。
【0050】
また、ゲーム機60は、ゲームのプレイ中にプレイヤの体の所定の部位の動作を検出する検出装置の一例として撮影装置63を有している。撮影装置63は、一例としてカメラであり、複数のカメラから構成されていてもよい。当該カメラは、撮影範囲にプレイヤの体全体が含まれるように配置されている。また、撮影装置63は、プレイヤの動作を撮影してプレイ動画としてゲーム機記憶部62に記憶させてもよい。さらに、ゲーム機60は、ゲーム画面GSが表示される表示装置64を備えている。また、ゲーム機60は、ゲームのプレイ中に出力される楽曲、判定音、評価音、及び効果音等の音声を出力する音声出力装置65を備えている。
【0051】
ゲーム機制御部61は、撮影装置63が撮影したプレイ動画を解析して、プレイヤの動作情報(例えばボーン情報)を取得する。また、撮影装置63は、プレイヤが体に装着しているマーカーを撮影するカメラであってもよい。この場合、ゲーム機制御部61は、マーカーが映っている映像を解析して、動作情報を取得する。代替的に、所定の部位の動作を検出する検出装置は、各種のセンサを含んでいてもよい。この場合、検出装置は、プレイヤの体の動きを検出するジャイロセンサ及び加速度センサ等の慣性センサと、検出された動きを記録する記録装置とから構成されてもよい。さらに、検出装置は、プレイヤの体の動きを検出する磁気式又は機械式のセンサと、検出された動きを記録する記録装置とから構成されてもよい。
【0052】
また、ゲーム機制御部61は、ゲーム機プログラムPG2に基づいてプレイヤにゲームをプレイさせる。そして、ゲーム機制御部61は、ゲームの進行を制御するために、ゲームの進行に必要な各種の演算制御を実行する。そのために、ゲーム機制御部61は、案内手段の一例である案内部61A、要求手段の一例である要求部61B、判定手段の一例である判定部61C、評価手段の一例である評価部61D、及び表示制御手段の一例である表示制御部61Eを有している。これらの各部は、ゲーム機制御部61のハードウェア資源と、ソフトウェア資源としてのゲーム機プログラムPG2との組合せによって実現される論理的装置である。
【0053】
[案内手段]
案内部61Aは、プレイ動作を行うタイミングをプレイヤに案内する。例えば、案内部61Aは、指示データD2に基づいて、所定の指示タイミングにおいて指示標識を表示装置64に表示させる。指示標識は、ポーズマーカーMP1,MP2と、タッチマーカーMT1,MT2とである。これにより、案内部61Aは、プレイ動作を行うタイミングをプレイヤに案内する。
【0054】
一例として、案内部61Aは、図3に示すようにポーズマーカーMP1,MP2を表示させる。具体的に、案内部61Aは、予めゲームサーバ10から取得してゲーム機データGDに含まれている指示データD2から指示タイミングを読み出す。そして、案内部61Aは、指示タイミングにポーズマーカーMP1が判定フレームFLに到達して表示されるように、ポーズマーカーMP1を表示させ且つ移動させる。また、案内部61Aは、指示タイミングにポーズマーカーMP2が画面中央又はダンスオブジェクトDOに到達して表示されるように、ポーズマーカーMP2を表示させ且つ移動させる。
【0055】
また、他の例として、案内部61Aは、タッチマーカーMT1,MT2を表示装置64に表示させる。具体的に、案内部61Aは、指示データD2から指示タイミングを読み出す。そして、指示タイミング又は指示タイミングの直前に、タッチマーカーMT1,MT2を指示データD2に示される位置に表示させる。代替的に、案内部61Aは、音声出力装置65に指示タイミングを示す音(例えば「ジャンプ」の音声)を出力させてもよい。また、案内部61Aは、ゲーム機60に設けられた発光装置を点灯又は消灯させることによって、指示タイミングを案内してもよい。さらに、案内部61Aは、ゲーム機60に設けられた振動装置を振動させることによって、指示タイミングを案内してもよい。
【0056】
[要求手段]
要求部61Bは、プレイヤが指示タイミングで行うプレイ動作と、プレイヤがリズムを取るリズム動作とを、プレイヤに要求する。例えば、要求部61Bは、案内部61Aに指示タイミングを案内させることによって、プレイ動作をプレイヤに要求する。なお、要求部61Bと案内部61Aとは、一つの機能部として構成されていてもよい。また、要求部61Bは、指示データD2を参照して、後述する基準小節毎に、リズム動作が要求されているか否かを判断する。そして、リズム動作が要求されている場合、要求部61Bは、動作要求GZを表示装置64に表示させる。すなわち、要求部61Bは、リズム動作が要求されている時間であることをプレイヤへ提示する。これにより、要求部61Bは、リズム動作をプレイヤに要求する。
【0057】
上述したように、ゲームの各楽曲には、リズム動作時間と、非リズム動作時間とがある。そして、各楽曲の各小節において、リズム動作が要求されることを示す情報が、指示データD2に含まれている。例えば、動作要求GZの表示開始タイミング及び表示終了タイミングを示す情報が、指示データD2に含まれている。そして、要求部61Bは、指示データD2に含まれている表示開始タイミングにおいて、表示装置64に動作要求GZを表示させる。また、要求部61Bは、指示データD2に含まれている表示終了タイミングにおいて、動作要求GZを非表示にさせる。
【0058】
これにより、リズムを取るリズム動作をプレイヤに要求して、音楽に合ったより自然なプレイ動作を、プレイヤに取らせることができる。また、指示標識による案内が無い又は少ない時間に、プレイヤが棒立ちとなることを抑制できる。また、プレイヤは、指示標識であるタッチマーカーMT1,MT2を手足で追うことに集中してしまうことがある。この場合、プレイヤは、リズムを取る動作を忘れてしまい、ダンスに集中できなくなる。この点、リズム動作をプレイヤに要求することによって、プレイヤは、リズム動作を行うことによってダンスに集中できる。そのため、プレイヤをゲームに没頭させることができる。なお、リズム動作時間は、ゲームサーバ10の管理者等が任意に定めて指示データD2に含めている。代替的に、サーバ制御部11又はゲーム機制御部61が、自動的にリズム動作時間を定めてもよい。
【0059】
また、要求部61Bによるリズム動作の要求態様は任意である。例えば、動作要求GZは、文字列でなくともよく、マーク又は画像であってもよい。また、要求部61Bは、動作要求GZの表示態様(例えば明るさ、点滅、又は色等)を変化させてもよい。さらに、要求部61Bは、音声によってリズム動作をプレイヤに要求してもよい。例えば、要求部61Bは、音声出力装置65にリズム動作時間の開始タイミング及び終了タイミングを示す音(例えば「グルーブゾーン開始」及び「グルーブゾーン終了」の音声)を出力させてもよい。また、要求部61Bは、ゲーム機60に設けられた発光装置を点灯又は消灯させることによって、リズム動作時間の開始タイミング及び終了タイミングを示してもよい。さらに、案内部61Aは、ゲーム機60に設けられた振動装置を振動させることによって、リズム動作時間の開始タイミング及び終了タイミングを示してもよい。
【0060】
なお、要求部61Bは、リズム動作時間の間はずっと表示装置64に動作要求GZを表示させる。さらに、要求部61Bは、リズム動作時間の少なくとも一部のタイミングにおいて、表示装置64に動作要求GZ(例えばポップアップ表示)を表示させてもよい。一例として、最初のリズム動作時間の開始タイミングから、判定部61Cが所定の回数(例えば四回)リズム動作を判定するまで、要求部61Bは、ポップアップ表示を表示させる。また、他の例として、評価部61Dが所定の回数(例えば四回)連続的に低い評価をした場合に、要求部61Bは、ポップアップ表示を表示させる。なお、要求部61Bは、リズム動作のタイミング(例えば腰を落とすタイミング)を案内しない。すなわち、要求部61Bは、指示標識によるリズム動作のタイミングの案内を行わず、リズム動作時間であることの提示として動作要求GZの表示のみを行う。代替的に、要求部61Bは、指示標識によってリズム動作のタイミングをプレイヤに案内してもよい。
【0061】
また、要求部61Bは、リズムに対応する音が出力されない時間、リズムが変動する時間、プレイ動作の回数が多い時間、及びプレイ動作がリズム動作を阻害する時間の少なくとも一つにおいては、リズム動作を要求しない。すなわち、要求部61Bは、これらのリズムを取り難い時間の少なくとも一つにおいては、動作要求GZを非表示にさせる。これにより、リズムを取り難いに時間において、リズム動作が要求されることを抑制できる。具体的に、リズムに対応する音が出力されない時間とは、音が全くない時間、又はリズムを刻む楽器の音がない時間等である。図2の例では、一小節目がリズムを刻む楽器の音がない時間であり、非リズム動作時間である。そのため、要求部61Bは、動作要求GZを表示させない。
【0062】
また、リズムが変動する時間とは、基本リズムとはリズムが異なる時間、又は基本リズムよりも強いリズムあるか若しくはアクセントがある時間である。一例として、リズムが変動する時間は、4分の4拍子が基本リズムである楽曲における、付点8分音符に対応する音がある時間である。また、他の例として、リズムが変動する時間は、ブレイク(すなわち一時的な中断)がある時間、又は瞬間的な拍子変化がある時間等である。そして、プレイ動作の回数が多い時間とは、指示標識の数が多い時間、又は指示標識の密度が高い時間である。一例として、プレイ動作の回数が多い時間とは、一小節における指示標識の数が16個を超える時間である。さらに、プレイ動作がリズム動作を阻害する時間とは、リズム動作中に行うことができないジャンプ等の動作を、案内部61Aが案内している時間である。
【0063】
また、要求部61Bは、プレイ動作とリズム動作とが同じ時間で重複するように、プレイ動作とリズム動作とを要求する。例えば、要求部61Bは、リズム動作時間において、案内部61Aに指示タイミングを案内させている時に、同時に動作要求GZを表示装置64に表示させる。この場合、プレイヤは、リズムを取るようにリズム動作を行いながら、指示標識に従ってダンス動作を行う。これにより、リズム動作を行いながらプレイ動作を行うことになるため、ゲームの難易度を適度に高めることができる。
【0064】
また、要求部61Bは、プレイヤによる指示に応じてリズム動作を要求してもよい。一例として、プレイヤは、ゲーム開始時にリズム動作の有無の指示をゲーム機60に入力する。または、要求部61Bは、ゲーム開始時に、プレイヤに対してリズム動作の有無の指示の入力を要求する。そして、プレイヤが、リズム動作が無いと指示した場合、要求部61Bは、指示データD2がリズム動作時間であると示していても、動作要求GZを表示装置64に表示させない。一方、プレイヤが、リズム動作が有ると指示した場合、要求部61Bは、リズム動作時間において動作要求GZを表示装置64に表示させる。これにより、プレイヤは、リズム動作時間の有無に応じて難易度を調節できる。
【0065】
他の例として、プレイヤは、リズム動作時間の開始タイミング、終了タイミング、長さ、及び回数等を指示できてもよい。要求部61Bは、プレイヤによる指示に応じて動作要求GZを表示装置64に表示させる。例えば、プレイヤは、楽曲のサビに対応する時間を含まないように、リズム動作時間の開始タイミング及び終了タイミングを指示してもよい。この場合、要求部61Bは、指示データD2がリズム動作時間であると示していても、サビに対応する時間においては、動作要求GZを表示装置64に表示させない。
【0066】
[判定手段]
判定部61Cは、リズム動作が行われたか否かの判定を行う。例えば、判定部61Cは、プレイヤの体の所定の部位の動作が検出された場合に、リズム動作が行われたと判定する。このように、予め定められている所定の部位の動作の検出に基づいて判定することにより、判定部61Cは、リズム動作が行われたか否かの判定をより確実に行うことができる。一例として、所定の部位は腰であるが、頭、手、又は足等であってもよい。さらに、所定の部位は、複数の部位であってもよく、体全体であってもよい。
【0067】
また、判定部61Cは、所定の部位の移動量が閾値を超えている場合に、リズム動作が行われたと判定してもよい。例えば、判定部61Cは、前方向、後方向、左方向、右方向、上方向、及び下方向の少なくとも一つの方向における移動量を算出する。そして、予めゲーム機記憶部62が記憶している所定の閾値と比較して、移動量が閾値を超えているか否かを判定する。一例として、閾値は、プレイヤが所定のプレイ動作を行う場合における所定の部位の移動量よりも小さくなるように設定されている。例えば、当該所定のプレイ動作は、プレイヤの手がタッチマーカーMT2に到達する動作、及びプレイヤの足がタッチマーカーMT1に到達する動作である。代替的に、閾値は、プレイヤが所定のプレイ動作を行う場合における所定の部位の移動量よりも大きくなるように設定されていてもよい。
【0068】
一例として、判定部61Cは、検出装置としての撮影装置63によって撮影されたプレイヤの撮像データを解析する。そして、判定部61Cは、リズム動作時間の各拍において所定の部位(例えば腰)の移動量が閾値を超えている場合に、当該拍においてリズム動作が行われたと判定する。一方、所定の部位の移動量が閾値を超えていない場合、判定部61Cは、当該拍においてリズム動作が行われていないと判定する。
【0069】
代替的に、判定部61Cは、プレイヤの体全体の動きを解析してもよい。さらに、判定部61Cは、所定の部位の動作が他の検出装置(例えばセンサ等)によって検出された場合に、リズム動作が行われたと判定してもよい。また、プレイヤがコントローラを持ちながらプレイする場合、判定部61Cは、コントローラのセンサによってコントローラの動きが検出された場合に、リズム動作が行われたと判定してもよい。
【0070】
さらに、判定部61Cは、タッチパネル若しくはコントローラに対するタッチ動作、又はコントローラに対するボタン押し下げ動作等が検出された場合に、リズム動作が行われたと判定してもよい。一例として、プレイヤがタッチパネルに表示される指示標識をタッチしてプレイ動作を行う音楽ゲームの場合、判定部61Cは、所定の部位としての指の動作(例えば反復動作)が検出された場合に、リズム動作が行われたと判定する。この場合、プレイヤの指によるリズム動作は、タッチパネルによって検出される。
【0071】
また、判定部61Cが判定するリズム動作は、反復して行う動作であってもよい。具体的に、判定部61Cは、プレイヤの体の少なくとも一部が反復して動く動作が検出された場合に、リズム動作が行われたと判定する。これにより、判定部61Cは、リズム動作が行われたか否かをより厳密に判定できる。すなわち、反復動作は、体の向きを変える動作等のダンス中に一回のみ行われる動作とは区別できるため、判定部61Cがより厳密に判定できる。他の例として、判定部61Cが判定するリズム動作は、他の動作であってもよい。例えば、他の動作は、所定時間に渡って継続する動作、所定回数繰り返される動作、所定の軌道に沿った動作、又はこれらの動作の組み合わせである。例えば、判定部61Cは、腕又は足を所定回数上下させる動作が検出された場合に、リズム動作が行われたと判定する。
【0072】
また、判定部61Cは、少なくとも一つの基準小節において、リズム動作が行われたと判定した場合には、リズム動作が行われた先行拍に後続する後続拍においては判定を行わなくともよい。この基準小節は、判定部61Cがリズム動作の判定を行う最小範囲であり、少なくとも一つの小節を含んでいる。例えば、図5の第1例においては、各小節が基準小節である。そして、二小節目から四小節目までの各基準小節が、リズム動作が要求されるリズム動作時間に対応する。また、図5の第2例においては、二つの小節が基準小節である。そして、三小節目及び四小節目からなる基準小節が、リズム動作時間に対応する。なお、図5の表においては、プレイヤによるリズム動作があった場合を「Y」によって示し、プレイヤによるリズム動作がない場合を「N」で示している。
【0073】
図5の例では、二小節目の一拍目と三拍目では、リズム動作が検出されている。この場合、二小節目から四小節目までの各小節が基準小節となる第1例では、二小節目において、リズム動作が検出された一拍目が先行拍となる。そして、先行拍に後続する後続拍となる二拍目では、スキップの処理が行われて、判定部61Cが判定を行わない。同様に、三小節目の三拍目と、四小節目の二拍目でも、判定部61Cが判定を行わない。なお、図5の表においては、スキップの処理が行われた場合を「S」によって示し、スキップの処理が行われない場合を「-」で示している。
【0074】
次に、三小節目と四小節目の二小節が基準小節となる第2例では、三小節目において、リズム動作が検出された二拍目が先行拍となる。そして、先行拍に後続する後続拍となる三拍目では、スキップの処理が行われて、判定部61Cが判定を行わない。また、三小節目において、リズム動作が検出された四拍目も先行拍となる。そして、先行拍に後続する後続拍となる四小節目の一拍目では、スキップの処理が行われて、判定部61Cが判定を行わない。
【0075】
これにより、判定部61Cによる処理の負担を軽くできる。すなわち、判定処理をスキップすることにより、全ての拍で判定を行う必要がないため、判定部61Cによる処理の負担を軽くできる。なお、判定部61Cは、非リズム動作時間においては判定を行わない。これにより、判定部61Cによる処理の負担を軽くできる。ただし、判定部61Cは、非リズム動作時間において判定を行ってもよい。
【0076】
なお、判定部61Cは、全ての基準小節のそれぞれにおいて、リズム動作が行われた先行拍に後続する後続拍においては判定を行わなくともよい。また、判定部61Cは、任意の一部の基準小節において、リズム動作が行われた先行拍に後続する後続拍においては判定を行わなくともよい。
【0077】
代替的に、判定部61Cは、基準小節においてリズム動作が行われたと判定した後は、当該基準小節において先行拍に後続する全ての後続拍において判定を行わなくともよい。すなわち、判定部61Cは、一回リズム動作が行われたと判定した後は、基準小節が経過するまで判定をスキップしてもよい。この場合、判定部61Cは、当該基準小節に後続する次の基準小節においては、再び判定を行う。なお、各基準小節には基本的に一つの小節が含まれる。ただし、テンポが速い楽曲の場合には、基準小節には二つの小節が含まれてもよい。さらに、基準小節に含まれる小節の数は、三つ以上であってもよい。
【0078】
また、判定部61Cは、各拍における所定の音の長さ(例えば、4分音符の音価)の範囲内でリズム動作が検出された場合に、当該拍においてリズム動作が行われたと判定する。例えば、図5の例において、判定部61Cは、二小節目が開始してから4分音符の音価に対応する時間内にリズム動作が検出された場合に、一拍目にリズム動作が行われたと判定する。そして、二小節目が開始してから4分音符の音価に対応する時間を経過した直後にリズム動作が検出された場合、判定部61Cは、二拍目にリズム動作が行われたと判定する。
【0079】
なお、判定部61Cは、各拍においてリズム動作が行われたと判定した場合に、特別な演出を行ってもよい。一例として、判定部61Cは、リズム動作が行われたと判定した場合、表示装置64に「GROOVY」の文字列を表示させる。さらに、判定部61Cは、各拍においてリズム動作が行われなかったと判定した場合に、特別な演出を行ってもよい。一例として、判定部61Cは、リズム動作が行われなかったと判定した場合、表示装置64に「BAD」の文字列を表示させる。これにより、これらの特別な演出は、判定結果の表示として機能する。
【0080】
[評価手段]
評価部61Dは、判定部61Cによる判定結果に基づいて、リズム動作が所定の条件を満たすか否かの評価を行う。例えば、評価部61Dは、基準小節を経過する度に、経過した基準小節内において、リズム動作が行われたと判定された回数を評価する。そして、基準小節において一回でもリズム動作が行われたと判定されていれば、評価部61Dは、所定の条件を満たすと評価して、プレイヤの成績に点数を加えてゲーム機記憶部62に記憶させる。これにより、プレイヤにリズム動作を行う動機を与えて、音楽に合ったより自然なプレイ動作を、プレイヤに取らせることができる。また、プレイヤは、リズム動作を行うことによってダンスに集中できるため、プレイヤをゲームに没頭させることができる。
【0081】
一例として、評価部61Dが増加させる点数は、適切なプレイ動作を一回行った場合の点数と同じである。ただし、評価部61Dが増加させる点数は、適切なプレイ動作を一回行った場合の点数よりも高くてもよく、又は低くてもよい。なお、所定の条件は、基準小節内におけるリズム動作が行われたと判定された回数が一回以上である条件には限られない。例えば、二回以上の任意の回数が、所定の条件として設定されていてもよい。
【0082】
評価部61Dは、所定の条件を満たすと評価した場合に、特別な演出を行ってもよい。一例として、評価部61Dは、所定の条件を満たすと評価した場合(例えば、基準小節におけるリズム動作の回数が一回以上である場合)、表示装置64に「GROOVY」の文字列を表示させる。さらに、評価部61Dは、所定の条件を満たさないと評価した場合に、特別な演出を行ってもよい。一例として、評価部61Dは、所定の条件を満たさないと評価した場合(例えば、基準小節におけるリズム動作の回数がゼロ回である場合)、表示装置64に「BAD」の文字列を表示させる。評価部61Dは、これらの特別な演出を、基準小節を経過する度に表示させる。これにより、これらの特別な演出は、評価結果の表示としても機能する。
【0083】
評価部61Dは、リズム動作が行われたタイミングを考慮しない。すなわち、評価部61Dは、基準小節内においてリズム動作が行われたと判定されていれば、所定の条件を満たすと評価して点数を増加させる。これにより、プレイヤは拍毎にリズム動作を行う必要がないので、ゲームの難易度が過度に高くなることを抑制できる。代替的に、所定のタイミングでリズム動作が行われたことが、所定の条件として設定されていてもよい。さらに、評価部61Dは、所定のタイミングとリズム動作が行われたタイミングとを比較して、両タイミングの差に応じて増加点数が変わるように評価してもよい。一例として、増加点数が三段階に分かれており、評価部61Dは、所定のタイミングを基準としていずれの段階に該当するのかを評価してもよい。
【0084】
また、評価部61Dは、リズムに対応する音が出力されない時間、リズムが変動する時間、プレイ動作の回数が多い時間、及びプレイ動作がリズム動作を阻害する時間の少なくとも一つにおけるリズム動作については、その他のリズム動作と比較して相対的に緩和されている基準で評価を行ってもよい。すなわち、これらのリズムを取り難い時間の少なくとも一つにおいては、所定の条件を満たす基準が緩和されてもよい。これにより、リズムを取り難い時間において、プレイヤが正確にリズム動作を行うことができない場合であっても、成績に与える影響を小さくできる。
【0085】
例えば、これらの時間に対応するリズム動作時間においては、二つの基準小節におけるリズム動作の回数が一回以上である場合に、評価部61Dは、両基準小節において所定の条件を満たすと評価する。また、所定のタイミングとリズム動作が行われたタイミングとを比較する場合、両タイミングの差が大きい場合であっても、高い段階の評価が行われるように基準が緩和される。代替的に、リズムを取り難い時間の基準が相対的に易しくなるように、その他のリズム動作時間の所定の条件を満たす基準が難化してもよい。
【0086】
さらに、評価部61Dは、プレイヤによるプレイ動作を評価する。例えば、評価部61Dは、指示標識によって案内される指示タイミングに対するプレイ動作の動作タイミングを評価する。具体的に、評価部61Dは、撮影装置63が撮影したプレイ動画を解析して、プレイヤの動作情報を取得する。そして、評価部61Dは、解析結果に基づいて、プレイヤのプレイ動作の動作タイミングを評価する。例えば、評価部61Dは、プレイヤの手がタッチマーカーMT2に到達する動作タイミング、又は到達すると予測される動作タイミングと、指示タイミングとを比較する。そして、評価部61Dは、比較結果に基づいて、プレイ動作を評価する。同様に、評価部61Dは、プレイヤの足がタッチマーカーMT1に到達する動作タイミングを評価する。
【0087】
また、評価部61Dは、プレイヤがプレイ動作を行う動作タイミングと、ポーズマーカーMP1が判定フレームFLに到達する指示タイミングとを比較する。そして、評価部61Dは、比較結果に基づいて、プレイ動作を評価する。若しくは、評価部61Dは、プレイ動作を行う動作タイミングとポーズマーカーMP2による指示タイミングを比較して、プレイ動作を評価する。なお、評価部61Dは、プレイヤの動作情報と動作データD1とを比較して、プレイヤのプレイ動作が適切であるか否かも評価できる。
【0088】
そして、評価部61Dは、動作タイミングが指示タイミングと近い場合には、高い評価をゲーム機記憶部62に記憶させる。一方、評価部61Dは、動作タイミングが指示タイミングと遠い場合には、低い評価をゲーム機記憶部62に記憶させる。さらに、評価部61Dは、評価結果を示す画像又は文字(例えば、「Perfect」、「Good」又は「Bad」の文字)を表示装置64に表示させてもよい。また、評価部61Dは、音声出力装置65に評価結果を示す音声を出力させてもよい。さらに、評価部61Dは、ゲーム機60に設けられた発光装置を点灯又は消灯させることによって、評価結果を示してもよい。また、評価部61Dは、ゲーム機60に設けられた振動装置を振動させることによって、評価結果を示してもよい。
【0089】
また、評価部61Dは、プレイ動作が高い評価である場合、ゲームの成績が上がるように評価して、プレイヤの成績に高い点数を加える。また、評価部61Dは、プレイ動作が低い評価である場合、プレイヤの成績に点数を加えないか、又は低い点数を加える。さらに、評価部61Dは、プレイ動作が低い評価である場合、プレイヤの成績から点数を減じてもよい。そして、評価部61Dは、ゲームの成績として、スコアSCを表示装置64に表示させる。
【0090】
[表示制御手段]
表示制御部61Eは、動作データD1に基づいて、音楽に合わせて動作するダンスオブジェクトDOを表示させる。これにより、表示制御部61Eは、プレイ動作を行うタイミングをプレイヤに案内する。なお、プレイヤは、ダンスオブジェクトDOの動作を真似てダンスしてもよいし、指示標識の指示に従ってダンスしてもよい。なお、動作データD1は、ダンサー又はプレイヤの基準ダンス動作を撮影したダンス動画に基づいて生成される。ここで、動作データD1の生成は、サーバ制御部11が行ってもよく、オペレータが操作する他のコンピュータ装置が行ってもよい。そして、ゲーム機60は、生成された動作データD1をゲームサーバ10から取得する。
【0091】
一例として、表示制御部61Eは、ゲームサーバ10から予め取得していたダンスオブジェクトDOの画像データ等を利用して、動作データD1に従ってダンスオブジェクトDOが動くゲーム画面GSを生成する。このとき、表示制御部61Eは、ダンスオブジェクトDOが動くとともに、バックダンサーとなるダンスオブジェクトDOも動くゲーム画面GSを生成してもよい。また、ゲーム画面GSには、指示標識、背景、及び演出画像等の画像又は映像が含まれる。代替的に、表示制御部61Eは、基準ダンス動作を踊るダンサーの動作を模倣するように動作するダンスオブジェクトDOの動画データを、ゲームサーバ10から予め取得していてもよい。
【0092】
ダンスオブジェクトDOの表示態様の一例として、ダンスオブジェクトDOにはボーンが設定されており、表示制御部61Eは、ゲームサーバ10から予め取得していたダンサーの動作データD1に従って、ダンスオブジェクトDOの隣接するボーン同士の相対的な位置及び向きを変化させる。これにより、ダンスオブジェクトDOの外形も変化する。そして、ダンスオブジェクトDOの外観は、ボーンの位置及び向きの変化に伴って変化するテクスチャによって表現される。ゲーム画面GSでは、ダンサーの基準ダンス動作がダンスオブジェクトDOの動きに反映される。例えば、基準ダンス動作において腕が上下に移動すると、ダンスオブジェクトDOの腕も上下に動く。プレイヤは、表示装置64に表示されるダンスオブジェクトDOを見ながら、指示標識によって指示されるプレイ動作を行うように体を動かす。
【0093】
[要求処理フロー]
次に、図6に示すフローチャートを参照して、リズム動作を要求する要求処理について説明する。まず、ゲームが開始すると、要求部61Bは、指示データD2を参照する。そして、要求部61Bは、現在の基準小節においてリズム動作が要求されているか否か、すなわちリズム動作時間であるか否かを判断する(S101)。リズム動作が要求されていない場合(S101でNO)、要求部61Bは、案内部61Aに指示タイミングを案内させることによって、プレイ動作をプレイヤに要求する(S102)。そして、評価部61Dは、プレイヤによるプレイ動作を評価する(S103)。その後、基準小節が経過すると、当該基準小節における処理が終了する。そして、要求部61Bは、次の基準小節において、リズム動作が要求されているか否かを再び判断する。
【0094】
一方、リズム動作が要求されている場合(S101でYES)、要求部61Bは、動作要求GZを表示装置64に表示させることによって、リズム動作をプレイヤに要求する(S104)。並行して、要求部61Bは、案内部61Aに指示タイミングを案内させることによって、プレイ動作をプレイヤに要求する(S105)。そして、評価部61Dは、プレイヤによるプレイ動作を評価する(S106)。
【0095】
また、判定部61Cは、リズム動作が行われたか否かの判定を行う(S107)。そして、判定部61Cによって、リズム動作が行われなかったと判定された場合(S107でNO)、評価部61Dによる評価が行われず、プレイヤの成績に点数が加わらない(S108)。その後、基準小節が経過すると、当該基準小節における処理が終了する。そして、要求部61Bは、次の基準小節において、リズム動作が要求されているか否かを再び判断する。
【0096】
一方、判定部61Cによって、リズム動作が行われたと判定された場合(S107でYES)、評価部61Dは、判定部61Cによる判定結果に基づいて、リズム動作が所定の条件を満たすか否かの評価を行う(S109)。評価部61Dによって、所定の条件を満たさないと評価された場合(S109でNO)、評価部61Dは、プレイヤの成績に点数を加えない(S108)。その後、基準小節が経過すると、当該基準小節における処理が終了する。そして、要求部61Bは、次の基準小節において、リズム動作が要求されているか否かを再び判断する。
【0097】
また、評価部61Dによって、所定の条件を満たすと評価された場合(S109でYES)、評価部61Dは、プレイヤの成績に点数を加えてゲーム機記憶部62に記憶させる(S110)。その後、基準小節が経過すると、当該基準小節における処理が終了する。そして、要求部61Bは、次の基準小節において、リズム動作が要求されているか否かを再び判断する。なお、評価部61Dは、リズム動作の評価と並行して、プレイ動作の評価も実行する。代替的に、評価部61Dは、プレイ動作の評価の後にリズム動作の評価を行ってもよい。
【0098】
以上説明した実施形態によれば、リズムを取るリズム動作をプレイヤに要求して、音楽に合ったより自然なプレイ動作を、プレイヤに取らせることができる。また、指示標識による案内が無い又は少ない時間に、プレイヤが棒立ちとなることを抑制できる。また、リズム動作をプレイヤに要求することによって、プレイヤは、リズム動作を行うことによってダンスに集中できる。そのため、プレイヤをゲームに没頭させることができる。
【0099】
以上、上述した実施形態を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、上述した実施形態及び各変形形態、並びに上述した実施形態又は各変形形態に含まれる技術的手段は、本発明に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
【0100】
例えば、ゲーム機60に設けられた論理的装置の少なくとも一部は、ゲームサーバ10又は他のコンピュータ装置に設けることができる。この場合、ゲーム機60、ゲームサーバ10、及び他のコンピュータ装置の少なくとも二つの装置が協働してゲームシステム100として機能する。
【0101】
以下、上述した実施形態及び各変形形態から導き出される各種の態様を付記する。なお、各態様の理解を容易にするため、添付図面に図示された参照符号を記載する。ただし、参照符号は、本発明を図示の形態に限定する意図で記載するものではない。
【0102】
(付記1)
音楽に対応するプレイ動作をプレイヤに要求するように構成されたゲームを提供するゲームシステム100であって、
前記プレイ動作を行うタイミングを前記プレイヤに案内する案内手段61Aと、
前記プレイヤが前記タイミングで行う前記プレイ動作と、前記プレイヤがリズムを取るリズム動作とを、前記プレイヤに要求する要求手段61Bとを備える、ゲームシステム。
【0103】
(付記2)
前記リズム動作が行われたか否かの判定を行う判定手段61Cと、
前記判定手段による判定結果に基づいて、前記リズム動作が所定の条件を満たすか否かの評価を行う評価手段61Dとをさらに備える、付記1に記載のゲームシステム。
【0104】
(付記3)
前記判定手段61Cは、前記プレイヤの体の所定の部位の動作が検出された場合に、前記リズム動作が行われたと判定する、付記2に記載のゲームシステム。
【0105】
(付記4)
前記リズム動作は、反復して行う動作である、付記1から3のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【0106】
(付記5)
前記判定手段61Cは、少なくとも一つの基準小節において、前記リズム動作が行われたと判定した場合には、前記リズム動作が行われた先行拍に後続する後続拍においては前記判定を行わない、付記2又は3に記載のゲームシステム。
【0107】
(付記6)
前記評価手段61Dは、前記リズムに対応する音が出力されない時間、前記リズムが変動する時間、前記プレイ動作の回数が多い時間、及び前記プレイ動作が前記リズム動作を阻害する時間の少なくとも一つにおける前記リズム動作については、その他のリズム動作と比較して相対的に緩和されている基準で前記評価を行う、付記2又は3に記載のゲームシステム。
【0108】
(付記7)
前記要求手段61Bは、前記リズムに対応する音が出力されない時間、前記リズムが変動する時間、前記プレイ動作の回数が多い時間、及び前記プレイ動作が前記リズム動作を阻害する時間の少なくとも一つにおいては、前記リズム動作を要求しない、付記1から6のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【0109】
(付記8)
前記要求手段61Bは、前記プレイ動作と前記リズム動作とが同じ時間で重複するように要求する、付記1から7のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【0110】
(付記9)
前記要求手段61Bは、前記プレイヤによる指示に応じて前記リズム動作を要求する、付記1から8のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【0111】
(付記10)
コンピュータ61を備え、音楽に対応するプレイ動作をプレイヤに要求するように構成されたゲームを提供するゲームシステム100のコンピュータプログラムPG2であって、前記コンピュータを、
前記プレイ動作を行うタイミングを前記プレイヤに案内する案内手段61Aと、
前記プレイヤが前記タイミングで行う前記プレイ動作と、前記プレイヤがリズムを取るリズム動作とを、前記プレイヤに要求する要求手段61Bとして機能させる、コンピュータプログラム。
【0112】
(付記11)
コンピュータ61を備え、音楽に対応するプレイ動作をプレイヤに要求するように構成されたゲームを提供するゲームシステム100の制御方法であって、前記コンピュータは、
前記プレイ動作を行うタイミングを前記プレイヤに案内し、
前記プレイヤが前記タイミングで行う前記プレイ動作と、前記プレイヤがリズムを取るリズム動作とを、前記プレイヤに要求する、制御方法。
【0113】
付記1に記載のゲームシステム100、付記10に記載のコンピュータプログラムPG2、及び付記11に記載の制御方法によれば、リズムを取るリズム動作をプレイヤに要求して、音楽に合ったより自然なプレイ動作を、プレイヤに取らせることができる。また、指示標識による案内が無い又は少ない時間に、プレイヤが棒立ちとなることを抑制できる。また、リズム動作をプレイヤに要求することによって、プレイヤは、リズム動作を行うことによってダンスに集中できる。そのため、プレイヤをゲームに没頭させることができる。
【0114】
また、付記2に記載のゲームシステム100によれば、プレイヤにリズム動作を行う動機を与えて、音楽に合ったより自然なプレイ動作を、プレイヤに取らせることができる。また、プレイヤは、リズム動作を行うことによってダンスに集中できるため、プレイヤをゲームに没頭させることができる。また、付記3に記載のゲームシステム100によれば、予め定められている所定の部位の動作の検出に基づいて判定することにより、判定部61Cは、リズム動作が行われたか否かの判定をより確実に行うことができる。
【0115】
また、付記4に記載のゲームシステム100によれば、判定部61Cは、リズム動作が行われたか否かをより厳密に判定できる。また、付記5に記載のゲームシステム100によれば、判定部61Cによる処理の負担を軽くできる。また、付記6に記載のゲームシステム100によれば、リズムを取り難いに時間において、プレイヤが正確にリズム動作を行うことができない場合であっても、成績に与える影響を小さくできる。
【0116】
また、付記7に記載のゲームシステム100によれば、リズムを取り難いに時間において、リズム動作が要求されることを抑制できる。また、付記8に記載のゲームシステム100によれば、リズム動作を行いながらプレイ動作を行うことになるため、ゲームの難易度を適度に高めることができる。また、付記9に記載のゲームシステム100によれば、プレイヤは、リズム動作時間の有無に応じて難易度を調節できる。
【符号の説明】
【0117】
61 :ゲーム機制御部(コンピュータ)
61A :案内部(案内手段)
61B :要求部(要求手段)
61C :判定部(判定手段)
61D :評価部(評価手段)
100:ゲームシステム
PG2:ゲーム機プログラム(コンピュータプログラム)
図1
図2
図3
図4
図5
図6