(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130593
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】家電管理システムおよび家電管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/06 20240101AFI20240920BHJP
【FI】
G06Q50/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040424
(22)【出願日】2023-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】徳永 益規
(72)【発明者】
【氏名】林 炳
(72)【発明者】
【氏名】松井 友秀
(72)【発明者】
【氏名】加藤 功記
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC06
5L050CC06
(57)【要約】
【課題】
本発明では、在宅状況に応じた家電機器に対するきめ細かな制御を実現することを課題とする。
【解決手段】
エアコン31といった家電機器および当該家電機器と接続する家電機器管理装置20を有する家電機器管理システムにおいて、家電機器の稼働状況を示す稼働状況を特定する稼働状況特定部24と、前記稼働状況を用いて、家電機器が利用される家屋1における在宅状況を推定する在宅状況推定部23と、推定された在宅状況に応じて、家電機器が実行する機能を示すタスクを判定するタスク判定部22を有し、家電機器は、判定されたタスクに応じた制御指令に従って稼働する家電機器管理システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家電機器および当該家電機器と接続する情報処理装置を有する家電機器管理システムにおいて、
前記家電機器の稼働状況を示す稼働状況を特定する稼働状況特定部と、
前記稼働状況を用いて、前記家電機器が利用される家屋における在宅状況を推定する在宅状況推定部と、
推定された前記在宅状況に応じて、前記家電機器が実行する機能を示すタスクを判定するタスク判定部を有し、
前記家電機器は、判定されたタスクに応じた制御指令に従って稼働する家電機器管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の家電機器管理システムにおいて、
さらに、前記家電機器におけるタスクおよび当該タスクの実行条件である在宅状況が対応付けられている家電管理情報を記憶する記憶部を有し、
前記在宅状況推定部は、前記在宅状況として、在宅、不在および長期不在のいずれであるかを推定し、
前記タスク判定部は、前記在宅状況推定部の推定結果である在宅状況に対応するタスクを前記家電管理情報から判定する家電機器管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の家電機器管理システムにおいて、
前記不在には、睡眠が含まれる家電機器管理システム。
【請求項4】
請求項2に記載の家電機器管理システムにおいて、
前記記憶部は、前記家電機器における稼働状況および在宅傾向を対応付けて記憶し、
前記在宅状況推定部は、
前記在宅状況が前記在宅であるかを判定し、
当該判定の結果、前記在宅でないと判定された場合、前記在宅傾向を用いて、前記在宅状況が前記不在および前記長期不在のいずれであるかを判定する家電機器管理システム。
【請求項5】
請求項2に記載の家電機器管理システムにおいて、
さらに、前記タスクに応じた制御指令を作成する制御指令部を有し、
前記家電管理情報は、前記不在におけるタスクとして、ファームウエア更新を記憶し、前記在宅におけるタスクとして、空気清浄機の稼働を記憶し、
前記制御指令部は、前記在宅状況が不在である場合、ファームウエアを更新する制御指令を作成し、前記在宅状況が在宅である場合、前記空気清浄機を稼働させるための制御指令を作成する家電機器管理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の家電機器管理システムにおいて、
前記在宅状況推定部は、前記家電機器である冷蔵庫の開閉回数および前記家電機器である電気給湯機のお湯の供給量が所定量以上の場合、前記在宅状況を在宅と推定する家電機器管理システム。
【請求項7】
家電機器と接続する端末装置をコンピュータとして機能させるための家電機器管理プログラムにおいて、
前記端末装置を、
前記家電機器の稼働状況を示す稼働状況を特定する稼働状況特定部と、
前記稼働状況を用いて、前記家電機器が利用される家屋における在宅状況を推定する在宅状況推定部と、
推定された前記在宅状況に応じて、前記家電機器が実行する機能を示すタスクを判定するタスク判定部として機能させ、
前記家電機器は、判定されたタスクに応じた制御指令に従って稼働する家電機器管理プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の家電機器管理プログラムにおいて、
さらに、前記端末装置を、前記家電機器におけるタスクおよび当該タスクの実行条件である在宅状況が対応付けられている家電管理情報を記憶する記憶部として機能させ、
前記在宅状況推定部は、前記在宅状況として、在宅、不在および長期不在のいずれであるかを推定し、
前記タスク判定部は、前記在宅状況推定部の推定結果である在宅状況に対応するタスクを前記家電管理情報から判定する家電機器管理プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載の家電機器管理プログラムにおいて、
前記不在には、睡眠が含まれる家電機器管理プログラム。
【請求項10】
請求項8に記載の家電機器管理プログラムにおいて、
前記記憶部は、前記家電機器における稼働状況および在宅傾向を対応付けて記憶し、
前記在宅状況推定部は、
前記在宅状況が前記在宅であるかを判定し、
当該判定の結果、前記在宅でないと判定された場合、前記在宅傾向を用いて、前記在宅状況が前記不在および前記長期不在のいずれであるかを判定する家電機器管理プログラム。
【請求項11】
請求項8に記載の家電機器管理プログラムにおいて、
前記端末装置を、さらに、前記タスクに応じた制御指令を作成する制御指令部として機能させ、
前記家電管理情報は、前記不在におけるタスクとして、ファームウエア更新を記憶し、前記在宅におけるタスクとして、空気清浄機の稼働を記憶し、
前記制御指令部は、前記在宅状況が不在である場合、ファームウエアを更新する制御指令を作成し、前記在宅状況が在宅である場合、前記空気清浄機を稼働させるための制御指令を作成する家電機器管理プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載の家電機器管理プログラムにおいて、
前記在宅状況推定部は、前記家電機器である冷蔵庫の開閉回数および前記家電機器である電気給湯機のお湯の供給量が所定量以上の場合、前記在宅状況を在宅と推定する家電機器管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家電機器を管理するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、家電機器の稼働状況に応じて、利用者の在宅を判定する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、「利用者情報読出部131は、利用者の住宅における時系列の電力の使用状況を示す電力使用状況情報を記憶する電力使用状況情報記憶部12から利用者の電力使用状況情報を取得する。在宅状況判断部132は、利用者情報読出部131にて取得した電力使用状況情報より得られる利用者の住宅における現在の電力の使用状況と過去の電力の使用状況との比較に基づいて利用者が在宅であるか不在であるかを判断する」在宅判断装置1が記載されている。
【0003】
また、特許文献2には、「ユーザの住宅の消費電力の時間変化に基づいて、ユーザが在宅しているか判定する第1在宅判定部111と、住宅が有する少なくとも一つの電気機器20A,20Bの稼働状態に基づいて、ユーザが在宅しているか判定する第2在宅判定部112A,112Bと、第1在宅判定部の判定結果と第2在宅判定部の判定結果とに基づいて、ユーザが在宅しているか判定する総合判定部114と、を備える」在宅判定システム1が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-126713号公報
【特許文献2】特開2018-181236号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、家電機器には、様々な機能が搭載されているが、それぞれ実行に適切な状況がある。例えば、不在時には、利用者が掃除の邪魔にならず、ロボット掃除機の稼働に向いている。また、電灯のような照明器具は、在宅時や帰宅時に点灯することが望ましい。このため、家電機器に対しては、在宅状況などの状況に応じて、きめ細かく制御することが望ましい。特に、在宅や不在の期間は、一定ではなく、様々な期間が混在している。例えば、不在については、旅行などでの長期の不在や買い物などの短期の不在がある。このため、家電機器に対して、きめ細かく制御するためには、在宅状況をより精度よく把握することが必要である。
【0006】
これに対して、特許文献1および2では、宅配業者などの訪問者の利便性を向上するために、在宅状況を判定している。このため、在宅状況に応じた家電機器の制御については、十分には考慮されていなかった。このため、特許文献1および2では、家電機器に対して、きめ細かく制御することは困難である。
【0007】
そこで、本発明では、在宅状況に応じた家電機器に対するきめ細かな制御を実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明では、家電機器の稼働状況に基づき、在宅状況を推定し、在宅状況に応じた家電機器が実行する機能を示すタスクを判定する。この結果、在宅状況に応じて、家電機器を制御できる。
【0009】
より具体的には、家電機器および当該家電機器と接続する情報処理装置を有する家電機器管理システムにおいて、前記家電機器の稼働状況を示す稼働状況を特定する稼働状況特定部と、前記稼働状況を用いて、前記家電機器が利用される家屋における在宅状況を推定する在宅状況推定部と、推定された前記在宅状況に応じて、前記家電機器が実行する機能を示すタスクを判定するタスク判定部を有し、前記家電機器は、判定されたタスクに応じた制御指令に従って稼働する家電機器管理システムである。
【0010】
また、本発明には、家電機器管理システムを構成する各装置やこれらのサブシステムも含まれる。また、これら各装置やサブシステムで実行される家電機器管理方法も本発明に含まれる。なお、ここでの各装置としては、特に端末装置や家電機器管理装置といった情報処理装置が該当する。
【0011】
さらに、上述の情報処理装置やサブシステムないし家電機器管理管理システムを、コンピュータとして機能させるための家電機器管理プログラムやこれを格納する記憶媒体も本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、在宅状況に応じた家電機器に対するきめ細かな制御を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態における家電機器管理システムのシステム構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態における端末装置10の機能ブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態における家電機器30の機能ブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態における端末装置10のハードウエア構成図である。
【
図5】本発明の一実施形態における家電機器管理装置20のハードウエア構成図である。
【
図6】本発明の一実施形態で用いられる利用者情報181を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態で用いられる家電管理情報182を示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態における処理フローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について説明する。ここで、本発明は、家電機器の稼働状況に基づき、在宅状況を推定し、在宅状況に応じた家電機器が実行する機能を示すタスクを判定する。ここで、本実施形態では、管理対象の機器の一例として家庭内で利用される家電機器30を用いる。但し、稼働状況については、家電機器30の他、端末装置10の稼働状況を用いることができる。さらに、本実施形態では在宅状況の例として、「長期不在」「不在」および「在宅」のいずれであるかを推定する。またさらに、在宅状況の推定やタスクの判定を、情報処理装置の一例である端末装置10が実行する。以下、本実施形態の詳細について<構成><情報><処理フロー>の順で説明する。
【0015】
<構成>
まず、
図1は、本実施形態における家電機器管理システムのシステム構成図である。
図1において、家電機器30が家屋1で利用されるものとする。ここで、家電機器の利用者は、スマートフォンなどの端末装置10を用いることとする。そして、家電機器管理システムでは、端末装置10、家電機器管理装置20および各種家電機器30が、インターネットのようなネットワーク50を介して、互いに接続される。以下、これら各装置について説明する。この際、
図2に加え、
図3~
図5も参照して説明する。
【0016】
まず、端末装置10は、家屋1で利用される家電機器30の管理などに用いられる。そして、
図1では、家電機器30として、エアコン31、電灯32、ロボット掃除機33、冷蔵庫34、空気清浄機35および電気給湯機36を用いている。ここで、これら家電機器30は、空調、照明といった各種機能を有するが、在宅状況に応じた機能を示すタスクが実行されることになる。なお、タスクには、空調等の他、これらを実現するためのファームウエア等のソフトウエアの処理や更新といった管理機能も含まれる。なお、電気給湯機36として、自然冷媒ヒートポンプ電気給湯機を用いることができる。但し、家電機器30は、例示であり、石油ファンヒータ、ガス空調機やガス給湯機など電気機器以外を利用した機器を含んでもよい。さらに、これら家電機器30は、通信機能や情報処理機能を有する。これらについては、追って説明する。また、本実施形態では、家電機器30の稼働状況に基づき、在宅状況が推定され、この結果に応じたタスクが実行されることになる。
【0017】
また、家屋1には、家電機器30や端末装置10がネットワーク50を接続するためのルータ40が設けられる。但し、ルータ40は省略可能であり、家電機器30や端末装置10は直接ネットワーク50と接続してもよい。
【0018】
ここで、端末装置10について説明する。
図2は、本実施形態における端末装置10の機能ブロック図である。端末装置10は、家電機器30の購入や管理などに用いられる。そして、端末装置10は、通信部11、タスク判定部12、在宅状況推定部13、稼働状況特定部14、制御指令部15、入力部16、出力部17および記憶部18を有する。
【0019】
まず、通信部11は、各家電機器30や家電機器管理装置20と通信できる。これらの通信では、ルータ40を介して実現してもよいし、直接ないし他の機器を介して実現してもよい。また、タスク判定部12は、家電機器30や端末装置10自身の稼働状況に基づき、各家電機器30が実行するタスクを判定する。
【0020】
また、在宅状況推定部13は、家電機器30や端末装置10の稼働状況に基づき、家屋1における在宅状況を推定する。本実施形態では、特に、端末装置10の利用者やその家族などの同居人の在宅状況を推定される。また、本実施形態では、在宅状況として、「長期不在」「不在」および「在宅」のいずれであるかが推定されるが、在宅状況はこれらに限定されない。例えば、「不在」と「在宅」のいずれかであるかを推定してもよいし、他の在宅状況を追加してもよい。なお、本実施形態では、利用者の睡眠も「不在」として扱うが、別途在宅状況として、「睡眠」や「個室のみ在宅」を用いてもよい。
【0021】
また、稼働状況特定部14は、家電機器30の稼働状況を特定する。このために、稼働状況特定部14は、ログデータのような稼働状態から稼働状況を特定するが、稼働状態を稼働状況として用いてもよい。また、制御指令部15は、判定されたタスクに応じて、家電機器30に対して制御指令を出力する。なお、制御指令については、利用者からの承諾を条件に出力してもよい。
【0022】
また、入力部16は、利用者からの出力指示など各種操作を受け付ける。また、出力部17は、利用者に対する各種情報を出力する。この中には、制御指令についての確認画面が含まれる。なお、入力部16および出力部17は、タッチパネルのように一体で構成できる。
【0023】
また、記憶部18は、利用者情報181および家電管理情報182を記憶する。これらについては、追って説明する。また、端末装置10には、家電機器30で検知されたログデータを収集するログデータ収集部を設けてもよい。この場合、収集されたログデータを、通信部11を介して、家電機器管理装置20に通知してもよい。
【0024】
次に、家電機器30の情報処理に関する構成について説明する。
図3は、本実施形態における家電機器30の機能ブロック図である。この機能ブロック図は、エアコン31、電灯32、ロボット掃除機33、冷蔵庫34、空気清浄機35および電気給湯機36で共通しているので、まとめて説明する。
図4おいて、家電機器30は、情報処理に関する構成として、制御部301、通信部302、表示操作部303、稼働部304および検知部305を有する。そして、これらは通信路を介して互いに接続されている。以下、各構成について説明する。
【0025】
まず、制御部301は、制御信号作成部3011およびログデータ収集部3012を有する。制御部301は、制御信号作成部3011より、家電機器30の機能を実現するための制御信号を作成、出力し、家電機器30の稼働を制御する。また、ログデータ収集部3012は、検知部305で検知される稼働状態を示すログデータ収集する。なお、このログデータについては、買い替え案内情報に含まれる買い替え候補を特定するために利用可能である。
【0026】
なお、制御部301は、MPU(Micro-Processing Unit)で実現可能であり、制御信号作成部3011およびログデータ収集部3012は、専用ハードウエア、ファームウエアやプログラムといったソフトウエアで実現できる。ここで、ファームウエアやプログラムといったソフトウエアは、適宜更新される。
【0027】
また、通信部302は、ルータ40やネットワーク50を介した通信や近距離無線通信機能を有する。そして、通信部302は、収集されたログデータや制御に関する情報を出力したり、端末装置10や家電機器管理装置20などから制御指示を受け付けたりする。また、表示操作部303は、利用者から家電機器30に対する操作を受け付けたり、家電機器30の稼働状況を出力したりする。なお、表示操作部303は、操作を受け付ける操作部(例えばボタン)と、表示を行う表示部に分けて構成してもよい。
【0028】
また、稼働部304は、制御部301からの制御に従って、各種機能を実行する。このために、例えば、制御信号作成部3011で作成された制御信号が用いられる。この機能としては、空調、点灯、掃除、そのための自走、冷蔵、空気清浄や給湯が含まれる。また、検知部305は、家電機器30の稼働を検知し、制御部301に出力する。この結果、ログデータ収集部3012でログデータを収集できる。このため、検知部305は、各種センサ(含むカメラ)、計測器などで実現できる。
【0029】
次に、
図1に戻り、家電機器管理装置20について説明する。家電機器管理装置20は、本実施形態の主たる処理を実行可能である。本実施形態では、端末装置10が、在宅状況の推定やタスクの判定を実行するが、家電機器管理装置20が少なくともその一部を実行可能である。このため、家電機器管理装置20は、通信部21、タスク判定部22、在宅状況推定部23、稼働状況特定部24、制御指令部25および記憶部26を有する。
【0030】
まず、通信部21は、ネットワーク50を介して、端末装置10および家電機器30と接続する。また、タスク判定部22~制御指令部25は、タスク判定部12~制御指令部15と同様の処理を実行する。このため、タスク判定部22~制御指令部25とタスク判定部12~制御指令部15については、これらのうち一方の構成のうち少なくとも一部を省略できる。また、記憶部26は、利用者管理情報261および家電管理情報262を記憶する。これらについては、利用者情報181や家電管理情報182と同種の情報であり、追って説明する。
【0031】
ここで、端末装置10および家電機器管理装置20は、いわゆるコンピュータで実現できる。以下では、端末装置10および家電機器管理装置20の実装例について説明する。
【0032】
まず、端末装置10の一実装例であるハードウエア構成について説明する。
図4は、本実施形態における端末装置10のハードウエア構成図である。
図4において、端末装置10は、タッチパネル101、処理装置102、通信装置103および記憶装置104を有し、これらは通信路を介して互いに接続されている。
【0033】
まず、タッチパネル101は、
図2の入力部16および出力部17を兼ねた構成であり、利用者の操作を受け付けたり、各種情報を表示したりする。なお、タッチパネル101は、入力デバイスと出力デバイスに分けて構成してもよい。また、処理装置102は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサで実現でき、後述する記憶装置104に記憶されている家電管理プログラム105に従って演算を実行する。
【0034】
そして、家電管理プログラム105は、タスク判定モジュール106、在宅状況推定モジュール107、稼働状況特定モジュール108および制御指令モジュール109を有する。これら各モジュールは、個別のプログラムや一部の組合せで実現してもよい。
【0035】
ここで、各モジュールと同一の機能を実行する
図2に示す構成は、以下のとおりである。
タスク判定モジュール106:タスク判定部12
在宅状況推定モジュール107:在宅状況推定部13
稼働状況特定モジュール108:稼働状況特定部14
制御指令モジュール109:制御指令部15
このため、処理装置102は、家電管理プログラム105に従って、家電管理プログラム105は、タスク判定部12、在宅状況推定部13、稼働状況特定部14および制御指令部15の処理を実行することになる。なお、家電管理プログラム105は、エアコン31、電灯32、ロボット掃除機33といった各家電機器を個別に管理する管理プログラムとして実現してもよいし、家電機器30のメーカごとのプログラムで実現してもよい。また、これらプログラムは、記憶媒体に格納されることが可能である。
【0036】
また、通信装置103は、
図2の通信部11に該当し、ルータ40やネットワーク50を介した通信や近距離無線通信機能を有する。
【0037】
また、記憶装置104は、
図2の記憶部18に該当し、家電管理プログラム105や上述の利用者情報181および家電管理情報182を記憶する。このため、記憶装置104は、メモリのような主記憶装置と、いわゆるストレージである副記憶装置(記憶媒体)で実現してもよい。なお、副記憶装置は、外付けのHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカードなどで実現してもよい。さらに、上述のプログラムや情報の少なくとも一部は省略できる。以上で
図4の説明を終わる。
【0038】
次に、家電機器管理装置20の一実装例であるハードウエア構成について説明する。
図5は、本発明の一実施形態における家電機器管理装置20のハードウエア構成図である。
図5において、家電機器管理装置20は、処理装置201、通信装置202、メモリ203および副記憶装置204を有し、これらは通信路を介して互いに接続されている。
【0039】
まず、処理装置201は、CPUなどのプロセッサで実現でき、後述する副記憶装置204に記憶されている家電管理プログラム205に従って演算を実行する。また、通信装置202は、
図1の通信部21に該当し、ネットワーク50と接続し、他の装置との通信を行う。
【0040】
また、メモリ203および副記憶装置204が、
図1の記憶部26に該当する。そして、メモリ203は、副記憶装置204に記憶されている家電管理プログラム205や処理装置201での処理に用いられる情報が展開される。また、副記憶装置204は、いわゆるストレージで実現できる。そして、副記憶装置204は、家電管理プログラム205、利用者管理情報261および家電管理情報262を記憶する。また、副記憶装置204は、外付けのHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカードなどの各種記憶媒体で実現してもよい。またさらに、副記憶装置204は、ファイルサーバのように家電機器管理装置20とは別装置で実現してもよい。
【0041】
ここで、家電管理プログラム205は、タスク判定モジュール206、在宅状況推定モジュール207、稼働状況特定モジュール208および制御指令モジュール209を有する。これら各モジュールは、個別のプログラムや一部の組合せで実現してもよい。
【0042】
ここで、各モジュールと同一の機能を実行する
図1に示す構成は、以下のとおりである。
タスク判定モジュール206:タスク判定部22
在宅状況推定モジュール207:在宅状況推定部23
稼働状況特定モジュール208:稼働状況特定部24
制御指令モジュール209:制御指令部25
このため、処理装置201は、家電管理プログラム205に従って、家電管理プログラム205は、タスク判定部22、在宅状況推定部23、稼働状況特定部24および制御指令部25の処理を実行することになる。なお、家電管理プログラム205は、家電管理プログラム105と同様に、エアコン31、電灯32、ロボット掃除機33といった各家電機器を個別に管理する管理プログラムとして実現してもよいし、家電機器30のメーカごとのプログラムで実現してもよい。また、これらプログラムは、記憶媒体に格納されることが可能である。以上で、本実施形態の構成の説明を終わる。
【0043】
<情報>
まず、
図6は、本実施形態で用いられる利用者情報181を示す図である。利用者情報181は、利用者に関する情報であり、その家電機器30や在宅状況を示す。このために、利用者情報181は、利用者ごとに、連絡先、家電機器、傾向データの各項目を有する。利用者は、自身を識別する会員番号のような利用者IDを含むことが望ましい。連絡先は、該当の利用者の連絡先を示す。
【0044】
家電機器は、利用者が利用する家電機器30を識別する。傾向データは、家電機器30の稼働状況や在宅状況を示し、端末装置10や家電機器管理装置20などの情報処理装置による機械学習や統計分析等のデータ分析により、特定される。稼働状況は、家電機器30ごとのデータであり、ログデータ等の家電機器30の稼働状態から特定され、在宅状況に対応付けられている。例えば、エアコン31について、冬季の平日においては、18:00-23:00に暖房機能が実行されていれば、在宅と判定できる。また、
図6の電気給湯機36のように、不在における稼働状況を記録してもよい。また、稼働状況については、一律に在宅や不在といった在宅状況を定めておき、利用者情報181に明示的に記録しなくともよい。
【0045】
また、稼働状況については、時間帯ごとの稼働している機能の傾向を示す。より望ましくは、稼働状況を、ここで、時間帯とは、「冬季」といった季節ごと、月ごとなどで設定してもよいし、これらに限定されない通年で設定されてもよい。例えば、エアコン31については、「暖房」「冷房」については、季節によってその傾向が変わるため、季節ごとに設定されている。
【0046】
また、ロボット掃除機33の定例掃除については、季節や月によって変動が比較的小さいため、通年で設定されている。なお、このような定例掃除は、稼働に関する実績に限定されず、利用者により家電管理プログラム105への設定内容により特定される。このように、稼働状況の特定に用いられる稼働状態には、実績や設定内容が含まれる。なお、上述のように、稼働状況として、稼働状態そのものを用いてもよい。またさらに、検知部305の一例であるカメラでの撮影データを稼働状態し、これに基づき稼働状況を特定してもよい。またさらに、稼働状況については、電気給湯機36のように、利用量といった分量を用いてもよい。
【0047】
また、在宅傾向は、家電機器30の稼働状況から推定される在宅状況の履歴そのものないしこれに基づき判定される家屋1での在宅の傾向を示す。この傾向は、各家電機器30の稼働状況から推測されてもよいし、利用者の設定などで特定されてもよい。そして、在宅傾向も、「冬季」といった季節ごと、月ごとなどで設定してもよいし、これらに限定されない通年で設定されてもよい。また、本実施形態では、在宅状況として、「不在」「長期不在」を規定し、これら以外を「在宅」と判定されるように管理されている。この管理手法は、あくまでも一例であり、「在宅」も規定してもよいし、「在宅」と「長期不在」を規定するようにしてもよい。また、「長期不在」について、2023年4月1日~4月30日と固定的な日程が指定されているが、他と同様に「毎月1日~15日」といったようにその規則を示してもよい。
【0048】
ここで、本実施形態では、利用者情報181を利用者ごとの情報としたが、家屋1や家族家族単位としてもよい。なお、利用者管理情報261は、各家庭などの複数の利用者に関する情報であり、利用者情報181と同様の項目を有し、複数の利用者ごとの利用者情報の集合で構成される。またさらに、利用者情報181および利用者管理情報251は、少なくとも一部を設ければよい。
【0049】
次に、
図7は、本実施形態で用いられる家電管理情報182を示す図である。家電管理情報182は、
図1の家電機器30を管理するための情報である。このため、家電管理情報182は、家電機器ごとに、稼働状態およびタスクの各項目を有する。利用者情報181の家電機器と同様に、家電機器を識別する。
【0050】
また、稼働状態は、家電機器30のログデータないしこれを成形したデータである。ログデータとして、エアコン31の暖房といった機能の他、端末装置10の位置情報(GPSデータ)や動作モード(スリープモード)を用いることができる。さらに、ロボット掃除機33等のカメラでの撮影データを稼働状態として用い、この撮影データそのものないしこれに基づくデータを稼働状況として用いることができる。またさらに、より望ましくは、稼働状況を、在宅状況に応じて変化するデータが用いられる。
【0051】
また、タスクは、家電機器30や端末装置10が実行するタスクとその実行条件となる在宅状況が対応付けられている。例えば、電灯32は、不在時のタスクとして消灯が設定されている。なお、実行条件である在宅状況については、より詳細に設定することができる。例えば、ロボット掃除機33の定期掃除については、不在時に実行されるが、睡眠時には停止されることになる。また、タスクとして、スケジュール(日時)を設定してもよい。
【0052】
さらに、タスクには、定常時に実行している定期処理等の停止処理も含まれる。例えば、エアコン31の自動掃除機能がこれに該当する。またさらに、タスクの項目には、タスク無しであることを記録してもよい。また、タスク無しは、該当の項目がNULLとしてもよい。なお、家電管理情報262は、各家庭などの複数の利用者が利用する家電機器に関する情報であり、家電管理情報182と同様の項目を有し、家電管理情報182の集合で構成される。このため、家電管理情報262は、例えば、家電機器管理装置20を運用するメーカが製造、販売する家電機器を対象とすることができる。またさらに、家電管理情報182および家電管理情報262は、少なくとも一部を設ければよい。以上で、本実施形態で用いられる情報の説明を終わる。
【0053】
<処理フロー>
次に、本実施形態における処理フローについて説明する。
図8は、本実施形態における処理フローを示すフローチャートである。以下の処理フローでは、上述の機能ブロック図に示す構成を用いて説明する。
【0054】
本フローチャートに示す処理は、2時間毎、毎日定時など所定周期で実行されることが望ましいが、これに限らず、利用者からの操作に応じて実行してもよい。まず、ステップS1において、端末装置10の在宅状況推定部13が、家電管理情報182を用いて、行うべきタスクがあるかを判定する。この際、在宅状況推定部13は、家電管理情報182のスケジュールを用いて、該当の周期内にタスクがあるかを判定してもよいし、スケジュールが規定されていないタスクについてはタスクがあると判定してもよい。なお、家電管理情報182には何らかのタスクがあることが多いと想定されるため、本ステップは省略し、ステップS2から開始してもよい。ステップS1の結果、タスクがある場合(Y)、ステップS2に遷移する。また、ない場合(N)、ステップS1を繰り返す。
【0055】
また、ステップS2において、稼働状況特定部14が、家電管理情報182の稼働状態を用いて、本処理における各家電機器30の稼働状況を判定する。このために、稼働状況特定部14は、家電管理情報182の稼働状態を読み込み、利用者情報181に該当の稼働状況が記憶されているか判断する。例えば、エアコン31の稼働状態が冬季の水曜日の20:00-21:00において暖房であった場合、稼働状況特定部14は利用者情報181に該当の稼働状況(18:00-23:00暖房)が記憶されていると判断できる。また、冬季の水曜日の20:00-21:00において使用されていない、つまり、暖房でない場合、稼働状況特定部14は利用者情報181に該当の稼働状況が記憶されていと判断できる。
【0056】
なお、本ステップでは、稼働状態として、所定期間内の稼働状態が用いられる。ここで、所定期間には、例えば、本フローチャートの開始時点から所定時間前までの期間といった最新の期間を用いることが好適である。
【0057】
そして、ステップS3において、在宅状況推定部13が、ステップS2の結果を用いて、家屋1に在宅しているか、つまり、在宅状況が在宅であるかを判定する。より具体的には、在宅状況推定部13は、該当の稼働状況が記憶されている場合、在宅と判定する。例えば、エアコン31について「冬季の水曜日の20:00-21:00において暖房」である場合、在宅と判定される。また、在宅状況推定部13は、該当の稼働状況が記憶されていない場合、在宅ではないと判定される。例えば、エアコン31について「冬季の水曜日の20:00-21:00において使用されていない」である場合、在宅ではないと判定される。さらに、空気清浄機35で所定量以上のほこりを検知した稼働状態である場合、在宅と判定できる。さらに、冷蔵庫34の開閉回数が10回(以上)との所定回数医以上である場合、在宅状況推定部13は、在宅と判定できる。
【0058】
また、同様に、電気給湯機36のお湯の供給量が550L(以上)といった所定量以上の場合、在宅状況推定部13は、在宅と判定できる。またさらに、家電機器30として、家屋1の玄関などに設置されたドアにおけるスマートキーを用いて、在宅であるかを判定してもよい。スマートキーが外から開錠された場合、在宅と判定できる。
【0059】
なお、ステップS3では、在宅状況推定部13は、複数の家電機器30の稼働状況から在宅かを総合的に判定することが望ましい。例えば、家電機器30で在宅かの判定結果が異なる場合、在宅状況推定部13は、多数決方式で、最も多い在宅状況を判定する。また、家電機器30の稼働状況に重み付けしておき、在宅状況推定部13は、重みが示す合計や平均といった代表値に基づいて、在宅かを判定してもよい。なお、重みついては、過去の在宅状況に基づいて付与することができる。この結果、在宅でなかった場合(N)、ステップS4に遷移する。また、在宅であった場合(Y)、ステップS7に遷移する。
【0060】
また、ステップS4において、在宅状況推定部13が、家屋1での不在が長期不在であるかを判定する。このために、在宅状況推定部13は、利用者情報181の在宅傾向を用いる。つまり、在宅状況推定部13は、ステップS2での所定期間に該当する在宅傾向を特定する。なお、利用者情報181に該当する在宅傾向が記録されていない場合、在宅状況推定部13は、所定ルールに従って判定する。所定ルールには、在宅傾向が記録されていない場合、不在ないし在宅と判定することが含まれる。このように、長期不在以外と判定されることが望ましいが、これに限らない。
【0061】
以上の結果、長期不在と判定された場合(Y)、ステップS5に遷移する。また、長期不在でないと判定した場合(N)、ステップS6に遷移する。以上のステップS3およびステップS4において、在宅状況推定部13が、在宅状況を「在宅」「不在」「長期不在」のいずれかであるかを推定することになる。
【0062】
なお、ステップS3ないしステップS4においては、在宅状況推定部13は、特定の家電機器30の稼働状態が検知された場合、在宅でないとの判定を修正してもよい。例えば、本フローチャートでの処理中において、冷蔵庫34のドアの開閉回数が所定回数以上の場合、ステップS3やステップS4の判定を、在宅に変更する。さらに、端末装置10が検知する情報が家屋1である場合、同様に変更できる。
【0063】
また、ステップS5において、タスク判定部12が、家電管理情報182から長期不在時のタスクを判定する。
図7の例では、電気給湯機36の「電源オフ/水抜き」が特定される。また、ステップS6において、タスク判定部12が、家電管理情報182から不在時のタスクを判定する。
図7の例では、エアコン31の自動掃除機能などが特定される。さらに、
図7の例では、タスク判定部12は、ロボット掃除機33の定期掃除が不在時タスクの候補とする。家電管理情報182においては、定期掃除として、日時(毎日10:00-11:00)や睡眠時を除く、との実行条件が記録されている。このため、タスク判定部12は、実行条件を満たす場合に、該当の候補を不在時タスクとして特定する。なお、睡眠については、端末装置10の稼働状態を用いて判定してもよい。例えば、端末装置10が所定期間以上スリープモードである場合、睡眠であると判定できる。また、一定時間以上、端末装置10に対する未操作についても睡眠と判定できる。
【0064】
また、ステップS7において、タスク判定部12が、家電管理情報182から在宅時のタスクを判定する。
図7の例では、空気清浄機35の稼働(空気清浄)が特定される。以上のステップS5~ステップS7において、タスク判定部12が、家電機器30のタスクを判定することになる。
【0065】
また、ステップS8において、タスク判定部12が、長期不在時および不在時のタスクの実行に対する承諾を受け付けたかを判定する。このために、タスク判定部12は、出力部17に、長期不在時および不在時のタスクの実行を承諾するかの問合せ画面を出力する。これに対して、入力部16が利用者から承諾する入力を受け付けた場合(Y)、ステップS9に遷移する。また、入力部16が承諾しない旨、例えば拒否する入力を受け付けた場合(N)、ステップS10に遷移する。なお、長期不在時および不在時のタスクが複数ある場合、タスクごとに承諾と不承諾を選択可能としてもよいし、一括して選択可能としてもよい。なお、タスクごとに個別に選択可能な場合、承諾されたタスクについてステップS9に遷移し、これ以外についてはステップS10に遷移する。なお、本ステップは、省略してもよいし、ステップS7で実行してもよい。
【0066】
また、ステップS9において、制御指令部15が、在宅時のタスクおよびステップS8で承諾されたタスクを実行するための制御指令を作成する。そして、制御指令部15は、通信部11を介して該当の家電機器30に、作成された制御指令を通知する。この結果、家電機器30の制御信号作成部3011が、制御指令に対応する制御信号を作成し、稼働部304に通知する。このため、稼働部304は、制御信号に応じて稼働することになる。つまり、家電機器30は、特定されたタスクを実行する。
【0067】
なお、ステップS9での制御指令の作成に当たっては、制御指令部15は、出力部17に、タスクの内容を出力することで、タスクの実行を利用者に対して提案を行い、これに対する承諾を条件に、制御指令を作成してもよい。この場合、ステップS8は省略できる。また、制御指令には、稼働時間などその実行条件が含まれることがある。例えば、
図7の冷蔵庫34に対しては、制御指令部15は、不在時にファームウエア(バージョン2.3)に更新する制御指令を作成する。なお、ファームウエア更新は、冷蔵庫34に限らない。また、空気清浄機に対しては、制御指令部15は、稼働(空気清浄)させる制御指令を作成する。また、ロボット掃除機33の定期掃除については、制御指令部15は、10:00に掃除を実行する制御指令を作成する。なお、ファームウエアやアプリケーションといったソフトウエアの更新については、端末装置10に対して実現できる。
【0068】
また、ステップS10において、稼働状況特定部14および在宅状況推定部13が、ステップS2~ステップS9に応じて、利用者情報181を更新する。まず、稼働状況特定部14は、ステップS2で判定された稼働状況を利用者情報の稼働状況に記録する。また、在宅状況推定部13は、在宅傾向を更新する。例えば、在宅状況推定部13は、ステップS8で承諾されない場合、当該所定期間内では在宅と判定する。そして、この結果を在宅傾向に反映される。この際、在宅状況推定部13は、そのまま在宅傾向を修正してもよいし、機械学習や統計処理等のデータ分析処理を施して、在宅傾向に反映させる。以上で、
図8の説明を終わるが、本発明は本フローチャートに限定されない。例えば、ステップS2とステップS3~ステップ7の順序を逆にしてもよい。
【0069】
また、上述のように、各ステップの少なくとも一部を、家電機器管理装置20が実行してもよい。この場合、利用者情報181や家電管理情報182の代わりに、利用者管理情報261や家電管理情報262を用いることができる。さらに、ステップS8についてはは、タスク判定部22が、通信部21を介して端末装置10に、問合せ画面を通知し、これに対する回答を受け付けることになる。また、制御指令部15や制御指令部25は、制御信号を作成してもよい。
【0070】
以上で、本実施形態の説明を終わるが、本発明はこれらに限定されない。例えば、問合せ画面については、家電機器30の表示操作部303に出力し、利用者からの回答をこれが受け付けてもよい。また、その対象は、家電機器に限定されず、自動車等様々な機器、設備に適用できる。また、本実施形態の処理は、端末装置10で実行されるが、家電機器管理装置20で少なくともその一部を実行できる。このように、情報処理装置が本実施形態の機能、構成を有し、その処理を実行することが可能である。さらに、端末装置10と家電機器管理装置20のように複数の情報処理装置で連携して処理する場合、他方の情報処理装置が記憶する情報を用いることができる。なお、連携には、他方の情報処理装置の情報の利用のみ実行することも含まれる。
【符号の説明】
【0071】
1…家屋、10…端末装置、11…通信部、12…タスク判定部、13…在宅状況推定部、14…稼働状況特定部、15…制御指令部、16…入力部、17…出力部、18…記憶部、181…利用者情報、182…家電管理情報、20…家電機器管理装置、21…通信部、22…タスク判定部、23…在宅状況推定部、24…稼働状況特定部、25…制御指令部、26…記憶部、261…利用者管理情報、262…家電管理情報、30…家電機器、31…エアコン、32…電灯、33…ロボット掃除機、34…冷蔵庫、35…空気清浄機、36…電気給湯機、301…制御部、3011…制御信号作成部、3012…ログデータ収集部、302…通信部、303…表示操作部、304…稼働部、305…検知部、40…ルータ、50…ネットワーク