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特開2024-130640情報処理プログラム及び情報表示システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130640
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】情報処理プログラム及び情報表示システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0482 20130101AFI20240920BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
G06F3/0482
G06F3/14 360D
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040485
(22)【出願日】2023-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】前川 貴夫
【テーマコード(参考)】
5B069
5E555
【Fターム(参考)】
5B069BA04
5B069CA07
5E555AA04
5E555AA14
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA27
5E555BB05
5E555BB06
5E555BB27
5E555BC10
5E555BD07
5E555CB16
5E555CB40
5E555CB42
5E555DB11
5E555DC02
5E555DC09
5E555DC10
5E555DC11
5E555DC35
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】画面をスクロール操作することで複数のオブジェクトの表示位置を変更する構成において、表示範囲外となった特定項目を再表示するために逆方向のスクロール操作を要することなく、表示範囲外となった特定項目を再表示させる。
【解決手段】情報処理システムは、画面のスクロール操作の方向に応じて複数のオブジェクト60の表示位置を変更し、スクロール操作により複数の項目中の重要項目62が表示範囲50外になった場合に、スクロール操作が停止され、又は画面上の定められた領域に入力があると、重要項目62を簡易バナー70Sとして表示範囲50に表示させる、処理をコンピュータに実行させる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面のスクロール操作の方向に応じて複数の項目の表示位置を変更し、
前記スクロール操作により前記複数の項目中の特定項目が表示範囲外になった場合に、前記スクロール操作が停止され、又は前記画面上の定められた領域に入力があると、前記特定項目を前記画面の一部に表示させる、
処理をコンピュータに実行させる、情報処理プログラム。
【請求項2】
前記特定項目を前記画面の一部に表示した状態において、前記画面上で消去動作を受け付けた場合に、前記特定項目の表示を消去する、
請求項1に記載の、情報処理プログラム。
【請求項3】
前記消去動作として、前記特定項目に付された消去入力部への入力がされた場合に、前記特定項目を前記画面から消去させる、
請求項2に記載の、情報処理プログラム。
【請求項4】
前記消去動作として、前記特定項目以外の他の項目が選択された場合に、前記特定項目を前記画面から消去させる、
請求項2に記載の、情報処理プログラム。
【請求項5】
前記消去動作として、前記画面がスクロール操作された場合に、前記特定項目を前記画面から消去させる、
請求項2に記載の、情報処理プログラム。
【請求項6】
前記特定項目以外の他の項目の表示位置に、前記特定項目を重ねて表示させる、
請求項1に記載の、情報処理プログラム。
【請求項7】
重ねられた前記他の項目を、ユーザが認識可能に透かす透過処理を前記特定項目にさせる、
請求項6に記載の、情報処理プログラム。
【請求項8】
前記表示範囲に全体が表示されている項目の表示を維持したまま、前記特定項目を表示させる、
請求項1に記載の、情報処理プログラム。
【請求項9】
前記特定項目を、前記特定項目以外の他の項目と異なる表示態様で表示させる、
請求項1に記載の、情報処理プログラム。
【請求項10】
前記表示態様として、前記特定項目を前記他の項目と異なる色で表示させる、
請求項9に記載の、情報処理プログラム。
【請求項11】
前記複数の項目として、ユーザにより設定が変更可能な項目を表示し、
ユーザにより設定変更された項目に基づき前記特定項目を定める、
請求項1に記載の、情報処理プログラム。
【請求項12】
前記特定項目が表示された状態で前記特定項目が選択されると、前記特定項目を編集可能とさせる、
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の、情報処理プログラム。
【請求項13】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
画面のスクロール操作の方向に応じて複数の項目の表示位置を変更し、
前記スクロール操作により前記複数の項目中の特定項目が表示範囲外になった場合に、前記スクロール操作が停止され、又は前記画面上の定められた領域に入力があると、前記特定項目を前記画面の一部に表示する、
情報表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理プログラム及び情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、メモリとプロセッサを備え、前記プロセッサは、選択可能な第1画像を表示させ、前記第1画像が表示された領域を含む領域に、第2画像を前記第1画像の少なくとも一部が視認不可能になるように重畳させて表示させ、前記第2画像が前記第1画像の少なくとも一部が視認不可能になるように重畳して表示されている場合には、前記第2画像を当該領域に表示させたまま、前記第1画像を、視認可能にし、選択可能にするための操作を受け付けるよう制御する、情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-189987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、画面をスクロール操作することで複数のオブジェクトの表示位置を変更する構成において、表示範囲外となった特定項目を再表示するために逆方向のスクロール操作を要することなく、表示範囲外となった特定項目を再表示させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第一態様の情報処理プログラムは、画面のスクロール操作の方向に応じて複数の項目の表示位置を変更し、前記スクロール操作により前記複数の項目中の特定項目が表示範囲外になった場合に、前記スクロール操作が停止され、又は前記画面上の定められた領域に入力があると、前記特定項目を前記画面の一部に表示させる、処理をコンピュータに実行させる。
【0006】
第二態様の情報処理プログラムは、第一態様に記載の情報処理プログラムにおいて、前記特定項目を前記画面の一部に表示した状態において、前記画面上で消去動作を受け付けた場合に、前記特定項目の表示を消去する。
【0007】
第三態様の情報処理プログラムは、第二態様に記載の情報処理プログラムにおいて、前記消去動作として、前記特定項目に付された消去入力部への入力がされた場合に、前記特定項目を前記画面から消去させる。
【0008】
第四態様の情報処理プログラムは、第二態様に記載の情報処理プログラムにおいて、前記消去動作として、前記特定項目以外の他の項目が選択された場合に、前記特定項目を前記画面から消去させる。
【0009】
第五態様の情報処理プログラムは、第二態様に記載の情報処理プログラムにおいて、前記消去動作として、前記画面がスクロール操作された場合に、前記特定項目を前記画面から消去させる。
【0010】
第六態様の情報処理プログラムは、第一態様に記載の情報処理プログラムにおいて、前記特定項目以外の他の項目の表示位置に、前記特定項目を重ねて表示させる。
【0011】
第七態様の情報処理プログラムは、第六態様に記載の情報処理プログラムにおいて、重ねられた前記他の項目を、ユーザが認識可能に透かす透過処理を前記特定項目にさせる。
【0012】
第八態様の情報処理プログラムは、第一態様に記載の情報処理プログラムにおいて、前記表示範囲に全体が表示されている項目の表示を維持したまま、前記特定項目を表示させる。
【0013】
第九態様の情報処理プログラムは、第一態様に記載の情報処理プログラムにおいて、前記特定項目を、前記特定項目以外の他の項目と異なる表示態様で表示させる。
【0014】
第十態様の情報処理プログラムは、第九態様に記載の情報処理プログラムにおいて、前記表示態様として、前記特定項目を前記他の項目と異なる色で表示させる。
【0015】
第十一態様の情報処理プログラムは、第一態様に記載の情報処理プログラムにおいて、前記複数の項目として、ユーザにより設定が変更可能な項目を表示し、ユーザにより設定変更された項目に基づき前記特定項目を定める。
【0016】
第十二態様の情報処理プログラムは、第一態様に記載の情報処理プログラムにおいて、前記特定項目が表示された状態で前記特定項目が選択されると、前記特定項目を編集可能とさせる。
【0017】
第十三態様の情報表示システムは、プロセッサを備え、前記プロセッサは、画面のスクロール操作の方向に応じて複数の項目の表示位置を変更し、前記スクロール操作により前記複数の項目中の特定項目が表示範囲外になった場合に、前記スクロール操作が停止され、又は前記画面上の定められた領域に入力があると、前記特定項目を前記画面の一部に表示する。
【発明の効果】
【0018】
第一態様の情報処理プログラムによれば、画面をスクロール操作することで複数のオブジェクトの表示位置を変更する構成において、表示範囲外となった特定項目を再表示するために逆方向のスクロール操作を要することなく、表示範囲外となった特定項目を再表示できる。
【0019】
第二態様の情報処理プログラムによれば、特定項目を定められた時間の経過により非表示とさせる場合と比べて、画面の表示範囲を確保することができる。
【0020】
第三態様の情報処理プログラムによれば、特定項目以外の他の項目の選択により特定項目の表示を消去する場合と比べて、ユーザの意図せぬ特定項目の表示消去が抑制される。
【0021】
第四態様の情報処理プログラムによれば、消去入力部への入力により特定項目の表示を消去する場合と比べて、ユーザによる操作数を減らすことができる。
【0022】
第五態様の情報処理プログラムによれば、消去入力部への入力により特定項目の表示を消去する場合と比べて、ユーザによる操作数を減らすことができる。
【0023】
第六態様の情報処理プログラムによれば、特定項目を他の項目と並べて表示させる場合と比べて、特定項目以外の項目の表示態様の変更を小さくできる。
【0024】
第七態様の情報処理プログラムによれば、特定項目が不透明である場合と比べて、特定項目の表示により隠れた他の項目をユーザが認識しやすい。
【0025】
第八態様の情報処理プログラムによれば、特定項目を他の項目に重ねられて表示させる場合と比べて、他の項目が隠れてユーザが認識できなくなることが抑制される。
【0026】
第九態様の情報処理プログラムによれば、特定項目と他の項目とを同じ態様で表示させる場合と比べて、特定項目が表示されたことをユーザが認識しやすい。
【0027】
第十態様の情報処理プログラムによれば、特定項目と他の項目とを異なる字体で表示させる場合と比べて、特定項目が表示されたことを認識しやすい。
【0028】
第十一態様の情報処理プログラムによれば、特定項目を予め定められた項目のみとする場合と比べて、ユーザの意図する設定項目が表示されやすい。
【0029】
第十二態様の情報処理プログラムによれば、特定項目で設定した内容を編集することができる。
【0030】
第十三態様の情報表示システムによれば、画面をスクロール操作することで複数のオブジェクトの表示位置を変更する構成において、表示範囲外となった特定項目を再表示するために逆方向のスクロール操作を要することなく、表示範囲外となった特定項目を再表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】第一実施形態に係る画像形成装置の構成を説明する図である。
図2】第一実施形態に係る画面の表示範囲を説明する図であり、特定項目である電子メール宛先が表示された様子を示す図である。
図3図2に続けて第一実施形態に係る画面の表示範囲を説明する図であり、画面の表示範囲がスクロールされた様子を示す図である。
図4図3に続けて第一実施形態に係る画面の表示範囲を説明する図であり、電子メール宛先が表示範囲からスクロールアウトした様子を示す図である。
図5図4に続けて第一実施形態に係る画面の表示範囲を説明する図であり、電子メール宛先が簡易バナーとして表示された様子を示す図である。
図6図5に続けて第一実施形態に係る画面の表示範囲を説明する図であり、簡易バナーが選択されて詳細バナーが表示される様子を示す図である。
図7図6に続けて第一実施形態に係る画面の表示範囲を説明する図であり、詳細バナーのうちの一つが選択されて電子メール宛先入力項目が表示された様子を示す図である。
図8】第一実施形態に係る処理手順を設定するフローチャートである。
図9】第一実施形態の第一変形例に係る画面の表示範囲を説明する図であり、電子メール宛先が表示範囲からスクロールアウトした様子を示す図である。
図10図9に続けて第一実施形態の第一変形例に係る画面の表示範囲を説明する図であり、電子メール宛先が他の項目と並んで表示された様子を示す図である。
図11】第一実施形態の第一変形例に係る処理手順を設定するフローチャートである。
図12】第一実施形態の第二変形例に係る画面の表示範囲を説明する図であり、特定項目であるコピー部数項目が表示された様子を示す図である。
図13図12に続けて第一実施形態の第一変形例に係る画面の表示範囲を説明する図であり、画面の表示範囲がスクロールされた様子を示す図である。
図14図13に続けて第一実施形態の第二変形例に係る画面の表示範囲を説明する図であり、コピー部数項目が表示範囲からスクロールアウトした様子を示す図である。
図15図14に続けて第一実施形態の第二変形例に係る画面の表示範囲を説明する図であり、コピー部数項目が簡易バナーとして表示された様子を示す図である。
図16図15に続けて第一実施形態の第二変形例に係る画面の表示範囲を説明する図であり簡易バナーが選択されてコピー部数入力項目が表示された様子を示す図である。
図17】第二実施形態に係る画面の表示範囲を説明する図であり、電子メール宛先のバナーハンドルが表示された様子を示す図である。
図18図17に続けて第二実施形態に係る画面の表示範囲を説明する図であり、バナーハンドルが入力された様子を示す図である。
図19】第二実施形態に係る処理手順を設定するフローチャートである。
図20】第二実施形態の変形例に係る処理手順を設定するフローチャートである。
図21】第三実施形態に係る画面の表示範囲を説明する図であり、設定を変更された複数の項目が表示された様子である。
図22図21に続けて第三実施形態に係る画面の表示範囲を説明する図であり、画面の表示範囲がスクロールされた様子を示す図である。
図23図22に続けて第三実施形態に係る画面の表示範囲を説明する図であり、設定を変更された複数の項目が表示範囲からスクロールアウトした様子である。
図24図23に続けて第三実施形態に係る画面の表示範囲を説明する図であり、設定を変更された複数の項目が簡易バナーとして表示された様子を示す図である。
図25】第三実施形態に係る処理手順を設定するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本開示の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において、同一又は等価な構成要素及び部品には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0033】
[第一実施形態]
(ハードウェア構成)
図1は、本開示の第一実施形態に係る画像形成装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、画像形成装置20は、本開示の情報表示システムの一例であり、後述するように、各種の情報を表示する画面を有する表示部37を備えている。
【0034】
図1に示すように、画像形成装置20は、画像形成装置20の動作を制御する制御部30を備えている。この制御部30は、CPU31(=Central Processing Unit)、ROM32(=Read Only Memory)、RAM33(=Random Access Memory)、及び入出力部34(=I/O)がバス35を介して相互に通信可能に接続されている。
【0035】
CPU31は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU31は、ROM32又は後述する記憶部36からプログラムを読み出し、RAM33を作業領域としてプログラムを実行する。CPU31は、ROM32又は記憶部36に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。CPU31は「プロセッサ」の一例である。
【0036】
ROM32は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM33は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0037】
入出力部34には、記憶部36、表示部37、操作部38、原稿読取部39、画像形成部40、及び通信部41が接続されている。これらの各部は、入出力部34を介して、CPU31と相互に通信可能とされている。
【0038】
記憶部36は、HDD(=Hard Disk Drive)、SSD(=Solid State Drive)又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。第1の実施形態では、記憶部36には、少なくとも後述する決定処理を実行するための情報処理プログラムが記憶されている。なお、情報処理プログラムは、画像形成装置20に予めインストールされていてもよいし、不揮発性の記憶媒体に記憶したり、又は、ネットワークを介して配布したりして、画像形成装置20に適宜インストールしてもよい。不揮発性の記憶媒体の例としては、CD-ROM、光磁気ディスク、HDD、DVD-ROM、フラッシュメモリ、メモリカード等が想定される。
【0039】
表示部37には、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(=Electro Luminescence)ディスプレイ等が用いられる。本実施形態の表示部37は、「画面」の一例である。
【0040】
本実施形態において、表示部37及び操作部38は、タッチパネルとして一体とされている。操作部38としては、例えば、原稿の印刷を開始させる指示、及び原稿のコピーを開始させる指示等が含まれ、画像形成装置20のユーザから各種の指示を受付ける。また、表示部37としては、ユーザから受付けた指示に応じて実行された処理の結果、及び処理に対する通知等の各種の情報を表示する。
【0041】
なお、タッチパネルの画面には、後述するように複数のオブジェクト60が表示され(図2等も参照)、複数のオブジェクト60は、ユーザによるスクロール操作によって表示位置が変更される。本実施形態における、スクロール操作とは、ユーザによる画面のフリック操作、スワイプ操作等が含まれる。
【0042】
また、操作部38は、上述のタッチパネルだけではなく、カーソルキー、テンキー又はスタートキー等の各種の操作キーを更に有していてもよい。また、各種の操作キーにより、タッチパネルのスクロール操作を行ってもよい。
【0043】
原稿読取部39は、画像形成装置20の上部に設けられた図示しない自動原稿送り装置の給紙台に置かれた原稿を1枚ずつ取り込み、取り込んだ原稿を光学的に読み取って画像情報を得る。また、原稿読取部39は、プラテンガラス等の原稿台に置かれた原稿を光学的に読み取って画像情報を得る。
【0044】
画像形成部40は、原稿読取部39による読み取りによって得られた画像情報、又はネットワークを介して接続された外部のコンピュータ等から得られた画像情報に基づく画像等を、紙等の記録媒体に形成する。
【0045】
通信部41は、他の機器と通信するためのインターフェースである。当該通信には、例えば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0046】
上記の情報処理プログラムを実行する際に、画像形成装置20は、上記のハードウェア資源を用いて、当該情報処理プログラムに基づく処理を実行する。
【0047】
(画面表示項目)
図2に、本実施形態の画像形成装置20の画面に表示される表示範囲50の一例を示す。図2に示される表示範囲50には、画像形成装置における原稿読取部39が読み取った原稿データを、電子メールを用いて宛先に該原稿データを送信するにあたり、ユーザが設定を行う画面が表示されている。図2に示されるように、本実施形態に係る画面には、横長とされた複数のオブジェクト60が縦方向に並んで表示され、それぞれのオブジェクト60は、ユーザの入力操作(より具体的には、オブジェクト60が表示された領域のタッチ)により、設定情報を編集可能とされている。なお、以後、図2に示される状態を、電子メール送信画面と称する。
【0048】
ここで、本実施形態においては、画面の表示範囲50には、図2に示されるように、電子メール宛先、件名、本文といった項目を示すオブジェクト60が表示されている。これらの複数の項目のうち、電子メール宛先は、電子メール送信画面に表示されるオブジェクト60のうち、最も上側に表示される項目であり、原稿データを電子メールで送信するにあたり、ユーザにとって他の項目64と比べて重要と認識されやすい項目とされる。本実施形態では、この電子メール宛先を本実施形態においては重要項目62と称する。重要項目62は、特定項目の一例である。なお、本説明においては図2に示されるように、電子メール宛先としては、複数の送信先が設定されている。
【0049】
また、本実施形態に係るオブジェクト60は、ユーザのスクロール操作により同じ方向に移動される。例えば図2のように、電子メール宛先を含む複数のオブジェクト60が表示されていた場合において、矢印F方向にスクロール操作が行われた場合に、図3に示されるようにそれぞれのオブジェクト60がスクロール操作の方向に向かって移動する。
【0050】
そして、スクロール操作が続けられた場合に、画面の表示範囲50の外側へと移動して画面に表示されなくなるオブジェクト60が発生する。例えば、図4では、図3の状態から重要項目62が表示範囲50の外側へ移動した様子が示されている。なお、以後の説明において、オブジェクト60が表示範囲50の外側へ移動した状態を当該オブジェクトに対するスクロールアウトと称する。すなわち、図4には、重要項目62がスクロールアウトした状態が示されている。
【0051】
ここで、本実施形態においては、画面の表示範囲50から重要項目62がスクロールアウトした状態でユーザの操作が停止してから予め定められた時間である非操作時間が経過した場合に、図5に示されるように、簡易バナー70Sが表示される。なお、本実施形態において、非操作時間は、一例として3秒である。
【0052】
簡易バナー70Sは、図5に示されるように、他の項目64に対して重ねて表示されるオブジェクト60であり、上述の重要項目62である電子メール宛先の設定内容を略記して表示する。なお、簡易バナー70Sは、ユーザによる入力操作が可能とされている。また、簡易バナー70Sは、図5に示されるように、重ねられた他の項目64をユーザが認識可能となるように透過処理が施されている。
【0053】
また、簡易バナー70Sは、図5に示されるように、他の項目64とは異なる態様で表示される。より具体的には、本実施形態において簡易バナー70Sの地(背景)の色は、他の項目64の地の色と異なる色で表示される。
【0054】
そして、図5に示された状態から、ユーザが簡易バナー70Sを入力操作(具体的には、画面のタッチ操作)した場合には、図6に示されるように、詳細バナー70Lとして重要項目62の詳細が表示される。より具体的には、図6に示される状態においては、電子メール宛先として設定された複数の送信先が表示される。これらの複数の送信先の項目は、画面をタッチされた場合にユーザによる編集操作を可能とされている。なお、以後の説明において、簡易バナー70S及び詳細バナー70Lを特に区別しない場合は、単にバナー70と称する。
【0055】
そして図6に示された状態から、複数の送信先が表示された詳細バナー70Lのうちのいずれか一つを入力操作した場合、図7に示されるように、送信先を編集するスクリーンキーボード74及び電子メール宛先入力項目62Rが表示される。すなわち、画面は、ユーザにより電子メールの送信先を編集することが可能な状態とされる。
【0056】
なお、図6に示されるように詳細が表示された詳細バナー70Lには、詳細な表示を消去する消去入力部78が付されて表示される。また、ユーザが消去入力部78を入力操作した場合、画面の表示は、図5に示される状態に変化する。
【0057】
また、本実施形態において、図5に示されるように、簡易バナー70Sが表示された状態において、表示された簡易バナー70S以外の表示領域をユーザが操作した場合、簡易バナー70Sは、画面表示から消去される。例えば図5に示される状態において、ユーザが他の項目64を入力操作した場合には、簡易バナー70Sが消去され、図4に示される状態となる。図6図7の状態においても、ユーザが他の項目64を入力操作した場合には、図4に示される状態となる。
【0058】
また、本実施形態において、図5に示されるように、簡易バナー70Sが表示された状態において、ユーザがスクロール操作した場合も、簡易バナー70Sは、画面から消去される。
【0059】
なお、本実施形態において、CPU31は、ユーザから最後に操作された時刻からの経過時間をカウントする非操作タイマー機能を有している。この非操作タイマーは、ユーザから操作を受付けるたびに、経過時間のカウントがリセットされる。具体的なカウントのリセットを行う時期については、後述する。
【0060】
また、ユーザによるスクロール操作は、どのような操作でもよいが、本実施形態においては、タッチパネルである画面をユーザがスワイプすることにより、スワイプの方向に向かってそれぞれのオブジェクト60を移動させる。
【0061】
続いて、本実施形態において、CPU31が情報処理プログラムを実行して画面の表示範囲50にオブジェクト60を表示させる処理手順を、図8を参照しながら説明する。なお、本実施形態において、電子メール送信画面を最初に表示した場合には、重要項目62である電子メール宛先が表示範囲50内に表示されているものとする。
【0062】
図8に示される様に、CPU31は、ステップS101に示されるように電子メール送信画面を表示し、ステップS102へと移行する。ステップS102においてCPU31は、非操作タイマーのカウントをリセットさせたうえで起動させ、ユーザが操作しない時間のカウントを行う。そして、CPU31は、非操作タイマーを起動させてから、ステップS103へと移行する。
【0063】
ステップS103においてCPU31は、ユーザによる操作の有無を判定する。そして、CPU31は、ステップS103において肯定判定した場合には、ステップS107へと移行する。また、CPU31は、ステップS103において否定判定した場合には、ステップS104へと移行する。
【0064】
ステップS104において、CPU31は、非操作タイマーのカウントが、非操作時間よりも長いか判定する。そして、CPU31は、ステップS104において肯定判定した場合には、ステップS105へと移行する。また、CPU31は、ステップS104において否定判定した場合には、ステップS103へと移行する。
【0065】
ステップS105においてCPU31は、画面の表示範囲50から電子メール宛先の一部又は全部がスクロールアウトしているか判定する。そして、CPU31は、ステップS105において、肯定判定した場合は、ステップS106へと移行する。また、CPU31は、ステップS105において、否定判定した場合には、ステップS103へ移行する。
【0066】
ステップS106においてCPU31は、電子メール宛先を図5に示すように簡易バナー70Sとして表示する。そして、CPU31は、電子メール宛先が簡易バナー70Sとして表示されたと判定した場合、ステップS103へと移行する。
【0067】
続いて、CPU31は、ステップS103において肯定判定し、ステップS107へと移行した場合には、非操作タイマーを停止する。そして、CPU31は、ステップS108へと移行する。
【0068】
ステップS108においてCPU31は、宛先表示の簡易バナー70Sが、表示範囲50に表示されているか判定する。そして、CPU31は、ステップS108において肯定判定した場合にはステップS109へと移行する。また、CPU31は、ステップS108において否定判定した場合にはステップS102へと移行する。
【0069】
ステップS109においてCPU31は、ユーザによる簡易バナー70Sへの入力操作の有無を判定する。また、CPU31は、ユーザにより、スクロール操作、又は他の項目64の入力操作がされたと判定した場合に、ステップS109において否定判定する。そして、CPU31は、ステップS109において肯定判定した場合には、ステップS114へと移行する。また、CPU31は、ステップS109において否定判定した場合には、ステップS110へと移行する。
【0070】
ステップS114においてCPU31は、図6に示すように、詳細バナー70Lを表示する。そして、CPU31は、詳細バナー70Lが表示されたと判定した場合に、ステップS103へと移行する。
【0071】
ステップS110においてCPU31は、画面に表示された簡易バナー70Sを消去する。そして、CPU31は、ステップS111へと移行する。
【0072】
ステップS111において、CPU31は、ユーザにより詳細バナー70L(電子メール宛先)の入力操作が行われているか判定する。そして、CPU31は、ステップS111において肯定判定した場合は、ステップS115へと移行する。また、CPU31は、ステップS111において否定判定した場合には、ステップS112へと移行する。
【0073】
ステップS115において、CPU31は、ユーザによる詳細バナー70Lの入力操作を受付ける。また、ステップS114においてCPU31は、詳細バナー70Lについて、図7に示すように、ユーザによる編集があった場合に、電子メール宛先の変更の処理を行う。そして、電子メール宛先の編集処理が完了したと判定した場合、詳細バナー70Lを消去したうえで簡易バナー70Sを表示し、ステップS102へと移行する。
【0074】
ステップS112において、CPU31は、ユーザにより他の項目64のパラメータの変更操作が行われているか判定する。そして、CPU31は、ステップS112において、肯定判定した場合は、ステップS116へと移行する。また、CPU31は、ステップS112において、否定判定した場合は、ステップS113へと移行する。
【0075】
ステップS116において、CPU31は、ユーザによる他の項目64のパラメータの変更操作を受付ける。そして、他の項目64のパラメータの変更処理が完了したと判定した場合、ステップS102へと移行する。
【0076】
ステップS113において、CPU31は、ユーザによりスクロール操作が行われているか判定する。そして、CPU31は、ステップS113において肯定判定した場合には、ステップS117へと移行する。また、CPU31は、ステップS113において否定判定した場合は、ステップS102へと移行する。
【0077】
なお、ステップS113において、CPU31は、ユーザが消去入力部78への入力操作を行ったことにより否定判定した場合には、詳細バナー70Lを消去し、簡易バナー70Sを表示したうえで、ステップS102へと移行する。
【0078】
ステップS117において、CPU31は、ユーザによるスクロール操作により画面の表示範囲50の表示の変更を行う。そして、画面の表示範囲50の表示の変更が完了したと判定した場合、ステップS102へと移行する。
【0079】
CPU31は、以上の手順に沿って画面の表示範囲50におけるオブジェクト60の表示を行う。続いて、本実施形態における情報処理プログラムによる処理手順の作用及び効果を説明する。
【0080】
(作用及び効果)
本実施形態における情報処理プログラムの処理手順では、画面をスクロール操作することで複数のオブジェクト60の表示位置を変更する構成において、非操作時間が経過した場合に表示範囲50外となった重要項目62を簡易バナー70Sとして再表示する。このため、ユーザは、スクロールアウトした重要項目62、すなわち電子メール宛先について確認したい場合においても、重要項目62を表示するためにスクロール操作をせずに、重要項目62を確認することができる。
【0081】
したがって、本実施形態に係る情報処理プログラムによれば、表示範囲50外となった重要項目62を再表示するために逆方向のスクロール操作を要することなく、表示範囲50外となった重要項目62を再表示できる。
【0082】
また、本実施形態における情報処理プログラムの処理手順によれば、バナー70を画面の一部に表示した状態において、画面上でユーザによる消去動作を受け付けた場合に、バナー70の表示を消去する。そして、ユーザがバナー70の表示を消去した場合は、他の項目64のみが画面に表示される。
【0083】
したがって、本実施形態に係る情報処理プログラムによれば、バナー70を定められた時間の経過により非表示とさせる場合と比べて、画面の表示範囲50を確保することができる。
【0084】
また、本実施形態における情報処理プログラムによれば、消去動作として、バナー70に付された消去入力部78への入力がされた場合に、バナー70を画面から消去させる。
【0085】
したがって、本実施形態に係る情報処理プログラムによれば、バナー70以外の他の項目64の選択によりバナー70の表示を消去する場合と比べて、ユーザの意図せぬバナー70の表示消去が抑制される。
【0086】
また、本実施形態における情報処理プログラムによれば、ユーザによる消去動作として、バナー70以外の他の項目64が選択された場合に、バナー70を画面から消去させる。
【0087】
したがって、本実施形態に係る情報処理プログラムによれば、消去入力部78への入力によりバナー70の表示を消去する場合と比べて、ユーザによる操作数を減らすことができる。
【0088】
また、ユーザによる消去動作として、画面がスクロール操作された場合に、バナー70を画面から消去させる。
【0089】
したがって、本実施形態に係る情報処理プログラムによれば、消去入力部78への入力によりバナー70の表示を消去する場合と比べて、ユーザによる操作数を減らすことができる。
【0090】
また、本実施形態に係る情報処理プログラムの処理手順では、バナー70以外の他の項目64の表示位置に、バナー70を重ねて表示させる。
【0091】
したがって、本実施形態に係る情報処理プログラムによれば、バナー70を他の項目64と並べて表示させる場合と比べて、バナー70以外の項目の表示態様の変更を小さくできる。
【0092】
また、本実施形態に係る情報処理プログラムの処理手順では、重ねられた他の項目64を、ユーザが認識可能に透かす透過処理をバナー70にさせる。
【0093】
したがって、本実施形態に係る情報処理プログラムによれば、バナー70が不透明である場合と比べて、バナー70の表示により隠れた他の項目64をユーザが認識しやすい。
【0094】
また、本実施形態に係る情報処理プログラムの処理手順では、バナー70を、バナー70以外の他の項目64と異なる表示態様で表示させる。
【0095】
したがって、本実施形態に係る情報処理プログラムによれば、バナー70と他の項目64とを同じ態様で表示させる場合と比べて、バナー70が表示されたことをユーザが認識しやすい。
【0096】
また、本実施形態に係る情報処理プログラムの処理手順では、表示態様として、バナー70を他の項目64と異なる色で表示させる。
【0097】
したがって、本実施形態に係る情報処理プログラムによれば、バナー70と他の項目64とを異なる字体で表示させる場合と比べて、バナー70が表示されたことを認識しやすい。
【0098】
また、本実施形態に係る情報処理プログラムの処理手順では、詳細バナー70Lが表示された状態で詳細バナー70Lが入力操作されると、詳細バナー70Lを編集可能とさせる。
【0099】
したがって、本実施形態に係る情報処理プログラムによれば、バナー70に入力操作をすることで設定した内容を編集することができる。
【0100】
また、本実施形態に係る画像形成装置20は、制御部30が、画面の表示範囲50外となった重要項目62をバナー70として再表示する。
【0101】
したがって、本実施形態に係る画像形成装置20によれば、表示範囲50外となった重要項目62を再表示するために逆方向のスクロール操作を要することなく、表示範囲50外となった重要項目62を再表示できる。
【0102】
続いて、本実施形態における第一変形例について、図9から図11を参照しながら説明する。
【0103】
(第一変形例)
(画面表示項目)
図9は、本実施形態の第一変形例に係る電子メール送信画面を示す図である。なお、本変形例において、重要項目62は、第一実施形態と同様に電子メール宛先とされている。
【0104】
図9に示されるように、ユーザによるスクロール操作により、一部がスクロールアウトした項目が生じる場合がある。例えば図9では、画面の表示範囲50における上側と下側には、一部がスクロールアウトした一部表示項目164が発生している。
【0105】
ここで、本変形例において、CPU31は、簡易バナー170Sを表示する際に、図9に示されるように一部表示項目164を消去し、重要項目62が表示された簡易バナー170Sを、他の項目64と並べて表示する。より具体的には、本変形例において、簡易バナー170Sは、他の項目64と同じ大きさのオブジェクト60として、画面の表示範囲50内に並んだ他の項目64に挿入されて表示される。
【0106】
また、本変形例では図10に示されるように、簡易バナー170Sは、オブジェクト60の上側の縁が、画面の表示範囲50の上側の縁と重なるように表示される。また、他の項目64は、図9に示された状態において、画面の表示範囲50の上側に表示された一部表示項目164の上下方向の長さから、簡易バナー170Sの上下方向の長さだけ下方に移動して、表示される。
【0107】
また、図9に示された状態において、画面の表示範囲50に、全体が表示されている項目は、図10においても画面の表示範囲50に表示されている。すなわち、本変形例では、表示範囲50に全体が表示されている他の項目64の表示を維持したまま、簡易バナー170Sを表示させている。
【0108】
なお、本変形例では簡易バナー170Sは、図10に示されるように、他のオブジェクト60と異なる色とされている。
【0109】
続いて、本変形例において、CPU31が情報処理プログラムを実行して画面の表示範囲50にオブジェクト60を表示させる処理手順を、図11を参照しながら説明する。なお、本変形例では、簡易バナー170Sを表示する処理動作に相当する動作(図8におけるステップS106)について説明し、その他の動作は、第一実施形態と同様とする。
【0110】
図11に示される様に、CPU31は、ステップS151においてCPU31は、簡易バナー表示処理開始の有無を判定する。そして、CPU31は、ステップS151において肯定判定した場合には、ステップS152へと移行する。また、CPU31は、ステップS151において否定判定した場合には、ステップS151を繰り返す。
【0111】
ステップS152において、CPU31は、画面の表示範囲50に一部が表示されている一部表示項目164における、画面の表示範囲50の長さを取得する。そして、CPU31は、ステップS152において否定判定した場合には、ステップS153へと移行する。
【0112】
ステップS153において、CPU31は、簡易バナー170Sを画面の表示範囲50の一番上側に表示する。そして、CPU31は、ステップS154へと移行する。
【0113】
ステップS154において、CPU31は、ステップS151の時点で画面の表示範囲50に表示されていた他の項目64を、簡易バナー170Sの下側にそれぞれ表示する。より具体的には、CPU31は、ステップS152で得られた値だけ、画面の表示範囲50に表示されていた他の項目64を下方へと移動させる。
【0114】
CPU31は、以上の手順に沿って画面の表示範囲50におけるオブジェクト60の表示を行う。続いて、本変形例における作用及び効果を説明する。
【0115】
(作用及び効果)
本変形例における情報処理プログラムの処理手順では、表示範囲50に全体が表示されている項目の表示を維持したまま、特定項目を表示させる。このため、ユーザは、スクロールアウトした重要項目62について確認したい場合においても、重要項目62を表示するためにスクロール操作をせずに、重要項目62を確認することができる。
【0116】
したがって、本変形例に係る情報処理プログラムによれば、重要項目62を他の項目64に重ねられて表示させる場合と比べて、他の項目64が隠れてユーザが認識できなくなることが抑制される。
【0117】
なお、その他の作用及び効果は、第一実施形態と同様である。
【0118】
続いて、本実施形態における第二変形例について、図12から図16を参照しながら説明する。
【0119】
(第二変形例)
(画面表示項目)
図12は、本実施形態の第二変形例を示す図である。本変形例では、画面の表示範囲50には、画像形成装置20における原稿読取部39が読み取った原稿データをコピーして印刷するにあたり、ユーザが設定を行う画面が表示されている。本変形例では、図12に示される状態を、コピー設定画面と称する。
【0120】
本変形例においては、画面の表示範囲50には、図12に示されるように、コピー部数項目82、スクリーンテンキー76、用紙トレイ、倍率、原稿サイズといった複数の項目が表示されている。これらの複数の項目のうち、コピー部数項目82は、本変形例における特定項目の一例であり、ユーザにとって他の項目64と比べて重要と認識されやすい項目とされる。
【0121】
また、本変形例においても、オブジェクト60は、ユーザのスクロール操作により同じ方向に移動される。例えば図12のように、コピー部数項目82を含む複数のオブジェクト60が表示されていた場合において、矢印F方向にスクロール操作が行われた場合に、図13に示されるようにそれぞれの項目がスクロール操作の方向に向かって移動する。
【0122】
そして、スクロール操作が続けられた場合に、図14に示されるように、それぞれのオブジェクト60は、画面の表示範囲50の外側へと移動する。
【0123】
ここで、本変形例においては、画面の表示範囲50からコピー部数項目82がスクロールアウトした状態でユーザによる操作が停止してから非操作時間が経過した場合に、図15に示されるように、簡易バナー70Sとして表示される。
【0124】
そして、図15に示された状態から、ユーザが簡易バナー70Sを入力操作した場合には、図16に示されるように、詳細バナー70Lとしてコピー部数項目82の詳細が表示される。より具体的には、図16においては、コピー部数入力項目82P及びスクリーンテンキー76が表示される。
【0125】
その他の構成及び動作は、第一実施形態と同様である。すなわち、特定項目は、ユーザにとって重要な項目であれば、電子メール送信画面における電子メール宛先に限らず、コピー設定画面におけるコピー部数項目82とすることができる。
【0126】
(作用及び効果)
なお、本変形例においても、第一実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。また、CPU31は、本変形例に係るプログラムの処理動作と、第一変形例に係るプログラムの処理動作と、の両方の処理動作を行ってもよい。
【0127】
(その他の変形例)
なお、本実施形態におけるバナー70の表示及び消去について、CPU31は、予め定められた時間をかけて画面の表示範囲50を徐々に変化させてもよい。この場合、特定項目が瞬間的に表示される場合と比べて、ユーザは、特定項目が表示されたことを認識しやすい。また、特定項目が瞬間的に表示される場合と比べて、ユーザの誤操作が低減される。
【0128】
また、本実施形態において、CPU31は、バナー70の表示又は消去に伴って、ユーザに特定項目の表示及び消去を通知する通知手段を実行してもよい。通知手段の一例としては、表示画面の点滅、ブザーの鳴動等、ユーザに対して視覚的又は聴覚的に変化が発生したことを通知する方法が挙げられる。この場合においても、CPU31が、ユーザに対して特定項目の表示又消去に伴った通知を行わない場合と比べて、ユーザは、特定項目が表示されたことを認識しやすい。また、ユーザに対して特定項目の表示又消去に伴った通知を行わない場合と比べて、ユーザの誤操作が低減される。
【0129】
また、本実施形態では、簡易バナー70Sの地の色は、他の項目64の地の色と異なる色で表示されていたが、これに限らず、簡易バナー70Sの文字の色を他の項目64の文字の色と異なる色で表示させてもよい。また、簡易バナー70Sの地の色及び文字の色の両方を、他の項目64の地の色及び文字の色と異なる色で表示してもよい。また、簡易バナー70Sの文字を、他の項目64の文字の字体と異なる字体で表示してもよい。すなわち、バナー70の地の色、文字の色、又は文字の字体を他の項目64の地の色、文字の色、又は文字の字体と異ならせることは、バナー70を他の項目64と異なる表示態様で表示させることの一例である。
【0130】
また、本実施形態では、図5に示されるように簡易バナー70Sの形状は、他の項目64の形状と同等とされていたが、これに限らず、簡易バナー70Sを他の項目64と異なる形状で表示させてもよい。例えば、簡易バナー70Sの縦方向の長さを、他の項目64の縦方向の長さよりも大きくしてもよい。すなわち、バナー70の形状を他の項目64の形状と異ならせることは、バナー70を他の項目64と異なる表示態様で表示させることの一例である。
【0131】
また、本実施形態における処理手順として、ユーザが画面の表示範囲50の縁からスワイプした場合に、簡易バナー70Sを表示させてもよい。すなわち、ユーザが画面の表示範囲50の縁からスワイプすることは、本実施形態における画面上の定められた領域への入力の一例である。
【0132】
続いて、本開示における第二実施形態を、図17から図19を参照しながら説明する。なお、本実施形態において、第一実施形態と同様の構成においては、第一実施形態及びその変形例と同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0133】
[第二実施形態]
(画面表示項目)
図17は、本開示の第二実施形態を示す図である。本実施形態では、図17に示されるように電子メール送信画面において、重要項目62がスクロールアウトした場合に、表示マークの一例であるバナーハンドル80が表示される。
【0134】
そして、ユーザが、図17に示された状態においてバナーハンドル80に入力操作を行った場合、図18に示されるように、簡易バナー70Sが表示される。なお、図18に示された状態においてにおいて、ユーザが簡易バナー70Sを操作した場合の動作は、第一実施形態と同様である。
【0135】
続いて、本実施形態において、CPU31が情報処理プログラムを実行して画面の表示範囲50にオブジェクト60を表示させる処理手順を、図19を参照しながら説明する。
【0136】
図19に示される様に、CPU31は、ステップS201に示されるように電子メール送信画面を表示し、ステップS202へと移行する。
【0137】
ステップS202においてCPU31は、ユーザの操作の有無を判定する。そして、CPU31は、ステップS202において肯定判定した場合には、ステップS203へと移行する。また、CPU31は、ステップS202において否定判定した場合には、ステップS202を繰り返す。
【0138】
ステップS203においてCPU31は、ユーザによるバナーハンドル80への入力操作の有無を判定する。なお、CPU31は、バナーハンドル80が表示されていない場合(例えば、最初にステップS203に移行した場合)は、否定判定する。そして、CPU31は、ステップS203において肯定判定した場合には、ステップS208へと移行する。また、CPU31は、ステップS203において否定判定した場合には、ステップS204へと移行する。
【0139】
ステップS204においてCPU31は、ユーザによる簡易バナー70Sへの入力操作の有無を判定する。なお、CPU31は、バナーハンドル80が表示されていない場合(例えば、最初にステップS204に移行した場合)は、否定判定する。また、CPU31は、ユーザにより、スクロール操作、又は他の項目64の入力操作がされたと判定した場合に、ステップS204において否定判定する。そして、CPU31は、ステップS204において肯定判定した場合には、ステップS209へと移行する。また、CPU31は、ステップS204において否定判定した場合には、ステップS205へと移行する。
【0140】
ステップS205において、CPU31は、ユーザにより詳細バナー70Lの入力操作が行われているか判定する。そして、CPU31は、ステップS205において肯定判定した場合は、ステップS210へと移行する。また、CPU31は、ステップS205において否定判定した場合には、ステップS206へと移行する。
【0141】
ステップS206において、CPU31は、ユーザにより他の項目64のパラメータの変更操作が行われているか判定する。そして、CPU31は、ステップS206において、肯定判定した場合は、ステップS211へと移行する。また、CPU31は、ステップS206において、否定判定した場合は、ステップS207へと移行する。
【0142】
ステップS207において、CPU31は、ユーザによりスクロール操作が行われているか判定する。そして、CPU31は、ステップS207において肯定判定した場合には、ステップS212へと移行する。また、CPU31は、ステップS207において否定判定した場合は、ステップS202へと移行する。
【0143】
ステップS212において、CPU31は、ユーザによるスクロール操作により画面の表示範囲50の表示の変更を行う。そして、CPU31は、スクロール処理が完了したと判定した場合、ステップS213へと移行する。
【0144】
ステップS213において、CPU31は、画面の表示範囲50から重要項目62の一部又は全部がスクロールアウトしているか判定する。そして、CPU31は、ステップS213において、肯定判定した場合は、ステップS214へと移行する。また、CPU31は、ステップS213において、否定判定した場合は、ステップS215へと移行する。
【0145】
ステップS214において、CPU31は、バナーハンドル80を画面の表示範囲50に表示する。そして、CPU31は、ステップS202へと移行する。
【0146】
ステップS215において、CPU31は、バナーハンドル80を画面の表示範囲50から消去する。そして、CPU31は、ステップS202へと移行する。
【0147】
ステップS208においてCPU31は、電子メール宛先を図17に示すように簡易バナー70Sとして表示する。そして、CPU31は、電子メール宛先が簡易バナー70Sとして表示されたと判定した場合、ステップS202へと移行する。
【0148】
ステップS209においてCPU31は、図18に示すように、詳細バナー70Lを表示する。そして、CPU31は、詳細バナー70Lが表示されたと判定した場合に、ステップS202へと移行する。
【0149】
ステップS210において、CPU31は、ユーザによる詳細バナー70Lの入力操作を受付ける。また、ステップS209においてCPU31は、詳細バナー70Lについて、図7に示すように、ユーザによる編集があった場合に、重要項目62の変更の処理を行う。そして、CPU31は、電子メール宛先の編集処理が完了したと判定した場合、詳細バナー70Lを消去したうえで簡易バナー70Sを表示し、ステップS202へと移行する。
【0150】
ステップS211において、CPU31は、ユーザによる他の項目64のパラメータの変更操作を受付ける。そして、他の項目64のパラメータの変更処理が完了したと判定した場合、ステップS202へと移行する。
【0151】
CPU31は、以上の手順に沿って画面の表示範囲50におけるオブジェクト60の表示を行う。続いて、本変形例における作用及び効果を説明する。
【0152】
(作用及び効果)
本変形例における情報処理プログラムの処理手順では、画面をスクロール操作することで複数のオブジェクト60の表示位置を変更する構成において、ユーザがバナーハンドル80を入力操作した場合に、表示範囲50外となった重要項目62を簡易バナー70Sとして再表示する。このため、ユーザは、スクロールアウトした重要項目62について確認したい場合においても、重要項目62を表示するためにスクロール操作をせずに、重要項目62を確認することができる。
【0153】
したがって、本変形例に係る情報処理プログラムによれば、表示範囲50外となった重要項目62を再表示するために逆方向のスクロール操作を要することなく、表示範囲50外となった重要項目62を再表示できる。
【0154】
なお、その他の作用及び効果は、第一実施形態と同様である。また、CPU31は、本変形例に係るプログラムの処理動作と、第一実施形態に係るプログラムの処理動作と、の両方の処理動作を行ってもよい。
【0155】
続いて、本実施形態における第一変形例について、図20を適宜参照しながら説明する。
【0156】
(第一変形例)
第二実施形態の第一変形例では、ユーザによりバナーハンドル80が入力操作された場合に、第一実施形態の第一変形例と同様に表示範囲50に全体が表示されている他の項目64の表示を維持したまま、簡易バナー170Sを表示する。その他の動作は、第二実施形態と同様である。
【0157】
続いて、本変形例において、CPU31が情報処理プログラムを実行して画面の表示範囲50にオブジェクト60を表示させる処理手順を、図20を参照しながら説明する。なお、本変形例では、第二実施形態に係る簡易バナー170Sを表示する処理動作に相当する動作(図19におけるステップS203)について説明し、その他の動作は、第二実施形態と同様とする。
【0158】
図20に示される様に、CPU31は、ステップS221においてCPU31は、バナーハンドル80への入力操作の有無を判定する。そして、CPU31は、ステップS221において肯定判定した場合には、ステップS222へと移行する。また、CPU31は、ステップS221において否定判定した場合には、ステップS221を繰り返す。
【0159】
ステップS222において、CPU31は、画面の表示範囲50に一部が表示されている一部表示項目164における、画面の表示範囲50の長さを取得する。そして、CPU31は、ステップS222において否定判定した場合には、ステップS223へと移行する。
【0160】
ステップS223において、CPU31は、簡易バナー170Sを画面の表示範囲50の一番上側に表示する。そして、CPU31は、ステップS224へと移行する。
【0161】
ステップS224において、CPU31は、ステップS221の時点で画面の表示範囲50に表示されていた他の項目64を、簡易バナー170Sの下側にそれぞれ表示する。より具体的には、CPU31は、ステップS222で得られた値だけ、画面の表示範囲50に表示されていた他の項目64を下方へと移動させる。
【0162】
CPU31は、以上の手順に沿って画面の表示範囲50におけるオブジェクト60の表示を行う。続いて、本変形例における作用及び効果を説明する。
【0163】
(作用及び効果)
本変形例における作用及び効果は、第二実施形態と同様である。また、CPU31は、本変形例に係るプログラムの処理動作と、第二実施形態に係るプログラムの処理動作と、の両方の処理動作を行ってもよい。
【0164】
(その他の変形例)
なお、上述の説明において、本実施形態では、簡易バナー170Sを表示する箇所は、一例として画面の表示範囲50の一番上側とされているが、これに限らず、他の項目64に対してどの位置に挿入して表示してもよい。例えば、簡易バナー170Sを表示する箇所は、画面の表示範囲50の一番上側に変えて、画面の表示範囲50の一番下側に表示してもよい。
【0165】
また、本実施形態及び変形例では、簡易バナー170Sが表示されている場合において、ユーザによる入力操作があった場合においても、表示した簡易バナー170Sを消去しなくてもよい。例えば、簡易バナー170Sは、ユーザによるスクロール操作があり、簡易バナー170Sがスクロールアウトするまで、画面に表示されていてもよい。また、この場合において、簡易バナー170Sがスクロールアウトした場合、スクロールアウトした簡易バナー170Sを消去した上で、再び重要項目62を簡易バナー170Sとして表示させてもよい。
【0166】
また、本実施形態及び変形例では、簡易バナー170Sとして重要項目62が表示されている場合において、ユーザによるスクロール操作により、重要項目62(すなわち、電子メール宛先)が再び表示された場合に、簡易バナー170Sを消去してもよい。
【0167】
続いて、本開示における第三実施形態を、図21から図25を参照しながら説明する。なお、本実施形態において、他の実施形態と同様の構成においては、他の実施形態及びその変形例と同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0168】
[第三実施形態]
(画面表示項目)
図21は、本開示の第二実施形態に係るコピー設定画面を示す図である。なお、本実施形態において、重要な項目は、第一実施形態の第二変形例と同様に、コピー部数項目82とされている。
【0169】
また、本実施形態では、ユーザの入力操作により、設定値が初期値(デフォルト値)から変更された項目については、一例としてオブジェクト60にアスタリスク「*」が付されて表示される。例えば図21では、ユーザにより「原稿サイズ」の項目について入力操作がされている。本実施形態では、ユーザの入力操作により、設定値が初期値から変更された項目を、設定済み項目264と称する。
【0170】
また、本変形例においても、オブジェクト60は、ユーザのスクロール操作により同じ方向に移動される。例えば図21のように、コピー部数項目82を含む複数のオブジェクト60が表示されていた場合において、矢印F方向にスクロール操作が行われた場合に、図22に示されるようにそれぞれの項目がスクロール操作の方向に向かって移動する。
【0171】
そして、スクロール操作が続けられた場合に、図23に示されるように、それぞれのオブジェクト60は、画面の表示範囲50の外側へと移動する。
【0172】
ここで、本実施形態においては、画面の表示範囲50からいずれかの入力操作された項目がスクロールアウトした状態で、バナーハンドル80が表示される。そしてユーザがバナーハンドル80に入力操作を行った場合に、図24に示されるように、設定済み項目264が簡易バナー270として表示される。なお、本実施形態では、複数の設定済み項目264があった場合に、図24に示されるように、複数の設定済み項目264がそれぞれ簡易バナー270として表示される。
【0173】
そして、図24に示された状態から、ユーザが簡易バナー270を入力操作した場合には、選択された設定済み項目264の詳細が表示される。すなわち、本実施形態では、複数の項目として、ユーザにより設定が変更可能な項目を表示し、ユーザにより設定変更された項目に基づいて特定項目が定められる。
【0174】
続いて、本実施形態において、CPU31が情報処理プログラムを実行して画面の表示範囲50にオブジェクト60を表示させる処理手順を、図25を参照しながら説明する。
【0175】
図25に示される様に、CPU31は、ステップS301に示されるようにコピー設定画面を表示し、ステップS302へと移行する。
【0176】
ステップS302においてCPU31は、ユーザによる操作の有無を判定する。そして、CPU31は、ステップS302において肯定判定した場合には、ステップS303へと移行する。また、CPU31は、ステップS302において否定判定した場合には、ステップS302を繰り返す。
【0177】
ステップS303においてCPU31は、ユーザによるバナーハンドル80への入力操作の有無を判定する。なお、CPU31は、バナーハンドル80が表示されていない場合(例えば、最初にステップS303に移行した場合)は、否定判定する。そして、CPU31は、ステップS303において肯定判定した場合には、ステップS307へと移行する。また、CPU31は、ステップS303において否定判定した場合には、ステップS304へと移行する。
【0178】
ステップS304において、CPU31は、ユーザにより重要な項目であるコピー部数項目82の入力操作が行われているか判定する。そして、CPU31は、ステップS304において肯定判定した場合は、ステップS308へと移行する。また、CPU31は、ステップS304において否定判定した場合には、ステップS305へと移行する。
【0179】
ステップS305において、CPU31は、ユーザにより他の項目64のパラメータの変更操作が行われているか判定する。そして、CPU31は、ステップS305において、肯定判定した場合は、ステップS309へと移行する。また、CPU31は、ステップS305において、否定判定した場合は、ステップS306へと移行する。
【0180】
ステップS306において、CPU31は、ユーザによりスクロール操作が行われているか判定する。そして、CPU31は、ステップS306において肯定判定した場合には、ステップS310へと移行する。また、CPU31は、ステップS306において否定判定した場合は、ステップS302へと移行する。
【0181】
ステップS310において、CPU31は、ユーザによるスクロール操作により画面の表示範囲50の表示の変更を行う。そして、CPU31は、スクロール処理が完了したと判定した場合、ステップS311へと移行する。
【0182】
ステップS311において、CPU31は、画面の表示範囲50から設定済み項目264が1つ以上スクロールアウトしているか判定する。そして、CPU31は、ステップS311において、肯定判定した場合は、ステップS312へと移行する。また、CPU31は、ステップS311において、否定判定した場合は、ステップS313へと移行する。
【0183】
ステップS312において、CPU31は、バナーハンドル80を画面の表示範囲50に表示する。そして、CPU31は、ステップS302へと移行する。
【0184】
ステップS313において、CPU31は、バナーハンドル80を画面の表示範囲50から消去する。そして、CPU31は、ステップS302へと移行する。
【0185】
ステップS307においてCPU31は、図24に示すように、設定済み項目264の簡易バナー270の一覧を表示する。また、ステップS307においてCPU31は、設定済み項目264について、ユーザによる編集があった場合に、設定済み項目264の変更の処理を行う。そして、CPU31は、ユーザによる設定済み項目264の変更の処理が完了したと判定した場合に、ステップS302へと移行する。
【0186】
ステップS308において、CPU31は、ユーザによるコピー部数項目82の入力操作を受付ける。そして、CPU31は、コピー部数項目82の編集処理が完了したと判定した場合、ステップS302へと移行する。
【0187】
ステップS309において、CPU31は、ユーザによる他の項目64のパラメータの入力操作を受付ける。また、CPU31は、ユーザにより編集処理をされた他の項目64を、特定項目である設定済み項目264と設定する。そして、他の項目64のパラメータの編集処理が完了したと判定した場合、ステップS302へと移行する。
【0188】
CPU31は、以上の手順に沿って画面の表示範囲50におけるオブジェクト60の表示を行う。続いて、本変形例における作用及び効果を説明する。
【0189】
(作用及び効果)
本実施形態に係る情報処理プログラムは、複数の項目として、ユーザにより設定が変更可能な項目を表示し、ユーザにより設定変更された項目に基づき特定項目を定める。
【0190】
したがって、本実施形態に係る情報処理プログラムによれば、特定項目を予め定められた項目のみとする場合と比べて、ユーザの意図する設定項目が表示されやすい。
【0191】
その他の作用及び効果は、他の実施形態と同様である。また、CPU31は、本実施形態に係るプログラムの処理動作と、他の実施形態に係るプログラムの処理動作と、の両方の処理動作を行ってもよい。
【0192】
(変形例)
また、本実施形態においても、第一実施形態又は第二実施形態と同様の変形例を適用してもよい。
【0193】
また、本実施形態では、設定値が初期値から変更された項目である設定済み項目264には、アスタリスクが付されていたが、本実施形態に係るプログラムの処理動作は、これを行わなくてもよい。すなわち、本実施形態において、設定値が初期値から変更された項目である設定済み項目264は、他の項目64と同様の表示とされてもよい。
【0194】
以上、添付図面を参照しながら本開示の実施形態を説明したが、本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は応用例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0195】
なお、以下に本開示の好ましい態様を更に示す。
【0196】
((1))
画面のスクロール操作の方向に応じて複数の項目の表示位置を変更し、
前記スクロール操作により前記複数の項目中の特定項目が表示範囲外になった場合に、前記スクロール操作が停止され、又は前記画面上の定められた領域に入力があると、前記特定項目を前記画面の一部に表示させる、
処理をコンピュータに実行させる、情報処理プログラム。
【0197】
((2))
前記特定項目を前記画面の一部に表示した状態において、前記画面上で消去動作を受け付けた場合に、前記特定項目の表示を消去する、
((1))に記載の、情報処理プログラム。
【0198】
((3))
前記消去動作として、前記特定項目に付された消去入力部への入力がされた場合に、前記特定項目を前記画面から消去させる、
((2))に記載の、情報処理プログラム。
【0199】
((4))
前記消去動作として、前記特定項目以外の他の項目が選択された場合に、前記特定項目を前記画面から消去させる、
((2))に記載の、情報処理プログラム。
【0200】
((5))
前記消去動作として、前記画面がスクロール操作された場合に、前記特定項目を前記画面から消去させる、
((2))に記載の、情報処理プログラム。
【0201】
((6))
前記特定項目以外の他の項目の表示位置に、前記特定項目を重ねて表示させる、
((1))から((5))のいずれか1に記載の、情報処理プログラム。
【0202】
((7))
重ねられた前記他の項目を、ユーザが認識可能に透かす透過処理を前記特定項目にさせる、
((6))に記載の、情報処理プログラム。
【0203】
((8))
前記表示範囲に全体が表示されている項目の表示を維持したまま、前記特定項目を表示させる、
((1))から((5))のいずれか1に記載の、情報処理プログラム。
【0204】
((9))
前記特定項目を、前記特定項目以外の他の項目と異なる表示態様で表示させる、
((1))から((8))のいずれか1に記載の、情報処理プログラム。
【0205】
((10))
前記表示態様として、前記特定項目を前記他の項目と異なる色で表示させる、
((9))に記載の、情報処理プログラム。
【0206】
((11))
前記複数の項目として、ユーザにより設定が変更可能な項目を表示し、
ユーザにより設定変更された項目に基づき前記特定項目を定める、
((1))から((10))のいずれか1に記載の、情報処理プログラム。
【0207】
((12))
前記特定項目が表示された状態で前記特定項目が選択されると、前記特定項目を編集可能とさせる、
((1))から((11))のいずれか1に記載の、情報処理プログラム。
【0208】
((13))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
画面のスクロール操作の方向に応じて複数の項目の表示位置を変更し、
前記スクロール操作により前記複数の項目中の特定項目が表示範囲外になった場合に、前記スクロール操作が停止され、又は前記画面上の定められた領域に入力があると、前記特定項目を前記画面の一部に表示する、
情報表示システム。
【0209】
((1))の情報処理プログラムによれば、画面をスクロール操作することで複数のオブジェクトの表示位置を変更する構成において、表示範囲外となった特定項目を再表示するために逆方向のスクロール操作を要することなく、表示範囲外となった特定項目を再表示できる。
((2))の情報処理プログラムによれば、特定項目を定められた時間の経過により非表示とさせる場合と比べて、画面の表示範囲を確保することができる。
((3))の情報処理プログラムによれば、特定項目以外の他の項目の選択により特定項目の表示を消去する場合と比べて、ユーザの意図せぬ特定項目の表示消去が抑制される。
((4))の情報処理プログラムによれば、消去入力部への入力により特定項目の表示を消去する場合と比べて、ユーザによる操作数を減らすことができる。
((5))の情報処理プログラムによれば、消去入力部への入力により特定項目の表示を消去する場合と比べて、ユーザによる操作数を減らすことができる。
((6))の情報処理プログラムによれば、特定項目を他の項目と並べて表示させる場合と比べて、特定項目以外の項目の表示))の変更を小さくできる。
((7))の情報処理プログラムによれば、特定項目が不透明である場合と比べて、特定項目の表示により隠れた他の項目をユーザが認識しやすい。
((8))の情報処理プログラムによれば、特定項目を他の項目に重ねられて表示させる場合と比べて、他の項目が隠れてユーザが認識できなくなることが抑制される。
((9))の情報処理プログラムによれば、特定項目と他の項目とを同じ))で表示させる場合と比べて、特定項目が表示されたことをユーザが認識しやすい。
((10))の情報処理プログラムによれば、特定項目と他の項目とを異なる字体で表示させる場合と比べて、特定項目が表示されたことを認識しやすい。
((11))の情報処理プログラムによれば、特定項目を予め定められた項目のみとする場合と比べて、ユーザの意図する設定項目が表示されやすい。
((12))の情報処理プログラムによれば、特定項目で設定した内容を編集することができる。
((13))の情報表示システムによれば、画面をスクロール操作することで複数のオブジェクトの表示位置を変更する構成において、表示範囲外となった特定項目を再表示するために逆方向のスクロール操作を要することなく、表示範囲外となった特定項目を再表示できる。
【符号の説明】
【0210】
20 画像形成装置(情報表示システムの一例)
30 制御部
31 CPU(プロセッサの一例)
34 入出力部
35 バス
36 記憶部
37 表示部(画面の一例)
38 操作部
39 原稿読取部
40 画像形成部
41 通信部
50 表示範囲
60 オブジェクト
62 重要項目(特定項目の一例)
62R 電子メール宛先入力項目
64 他の項目
70 バナー
70L 詳細バナー
70S 簡易バナー
74 スクリーンキーボード
76 スクリーンテンキー
78 消去入力部
80 バナーハンドル(定められた領域の一例)
82 コピー部数項目(特定項目の一例)
82P コピー部数入力項目
164 一部表示項目
170S 簡易バナー
264 設定済み項目(特定項目の一例)
270 簡易バナー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図21
図22
図23
図24
図25