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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130706
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】芝管理機
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/47 20060101AFI20240920BHJP
   A01D 43/063 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
A01D34/47
A01D43/063
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040569
(22)【出願日】2023-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉山 博紀
【テーマコード(参考)】
2B083
【Fターム(参考)】
2B083AA01
2B083BA01
2B083BA12
2B083BA18
2B083CA09
2B083CA30
2B083CB01
2B083DA02
2B083FA11
2B083HA32
(57)【要約】
【課題】カッタユニットの振動を小さくすることができる技術を提供する。
【解決手段】芝管理機は、地面に沿う左右方向に延びる回転軸周りを回転するカッタユニットと、を備えている。カッタユニットは、左右方向に延びる第1部分を備えており、回転軸周りを回転するシャフトと、第1部分上で左右方向に並んでいる偶数個のカッタブレードと、を備えている。各カッタブレードは、少なくとも3つの姿勢のうちの1つの姿勢で第1部分に取り付けられている。中心位置よりも右側に配置されるカッタブレードの数は、中心位置よりも左側に配置されるカッタブレードの数と同一である。中心位置から右方向に見たときのカッタブレードの左右方向の配置は、中心位置から左方向に見たときのカッタブレードの左右方向の配置と同一である。中心位置から等距離に位置する2個のカッタブレードの姿勢は、同一である。
【選択図】図22
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面上を移動しながら前記地面上の芝生のメンテナンスを行う芝管理機であって、
原動機と、
前記原動機の動作により、前記地面に沿う左右方向に延びる回転軸周りを回転するカッタユニットと、を備えており、
前記カッタユニットは、
前記左右方向に延びる第1部分を備えており、前記回転軸周りを回転するシャフトと、
前記第1部分上で前記左右方向に並んでおり、前記回転軸から離反するように前記第1部分から延びている偶数個のカッタブレードと、を備えており、
各カッタブレードは、少なくとも3つの姿勢のそれぞれで前記第1部分に取り付け可能であり、前記少なくとも3つの姿勢のうちの1つの姿勢で前記第1部分に取り付けられており、
最も左側に位置する前記カッタブレードと最も右側に位置する前記カッタブレードとの間の前記左右方向の中心を中心位置と規定し、
前記中心位置よりも右側に配置される前記カッタブレードの数は、前記中心位置よりも左側に配置される前記カッタブレードの数と同一であり、
前記中心位置から右方向に見たときの前記カッタブレードの前記左右方向の配置は、前記中心位置から左方向に見たときの前記カッタブレードの前記左右方向の配置と同一であり、
前記中心位置から等距離に位置する2個の前記カッタブレードの前記姿勢は、同一である、芝管理機。
【請求項2】
前記カッタブレードが前記第1部分から延びる方向が、前記カッタブレードの前記少なくとも3つの姿勢で異なる、請求項1に記載の芝管理機。
【請求項3】
前記カッタブレードは、
カッタ部と、
前記カッタ部に接続されており、前記第1部分に取り付けられる取付部と、を備えており、
前記取付部は、前記第1部分が挿入される取付開口を有する、請求項1または2に記載の芝管理機。
【請求項4】
前記第1部分の外周面は、多角形状を有しており、
前記取付開口は、前記シャフトの多角形状と同一の多角形状を有する、請求項3に記載の芝管理機。
【請求項5】
前記原動機は、電動モータである、請求項1から4のいずれか一項に記載の芝管理機。
【請求項6】
前記電動モータの回転を前記シャフトに伝達する伝達ユニットをさらに備えており、
前記伝達ユニットは、前記シャフトの前記左右方向の一端に接続されている、請求項5に記載の芝管理機。
【請求項7】
前記シャフトの前記左右方向の他端を回転可能に支持する支持ユニットをさらに備えている、請求項6に記載の芝管理機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、芝管理機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、耕うん機が開示されている。耕うん機は、原動機と、原動機の動作により地面に沿う左右方向に延びる回転軸周りを回転するカッタユニットと、を備えている。カッタユニットは、左右方向に延びる第1部分を備えており、回転軸周りを回転するシャフトと、第1部分上で左右方向に並んでおり、回転軸から離反するように第1部分から延びている偶数個のカッタブレードと、を備えている。各カッタブレードは、4つの姿勢のそれぞれで第1部分に取り付け可能であり、4つの姿勢のうちの1つの姿勢で第1部分に取り付けられている。最も左側に位置するカッタブレードと最も右側に位置するカッタブレードとの間の左右方向の中心は、中心位置と規定される。中心位置よりも右側に配置されるカッタブレードの数は、中心位置よりも左側に配置されるカッタブレードの数と同一である。中心位置から右方向に見たときのカッタブレードの左右方向の配置は、中心位置から左方向に見たときのカッタブレードの左右方向の配置と同一である。中心位置から等距離に位置する2個のカッタブレードの姿勢は、異なる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国実用新案第204810825号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の耕うん機では、中心位置から等距離に位置する2個のカッタブレードの姿勢が異なる。このため、中心位置から等距離に位置する2個のカッタブレードにおいて、一方のカッタブレードが地面に当たるときには、他方のカッタブレードが地面に当たらず、他方のカッタブレードが地面に当たるときには、一方のカッタブレードが地面に当たらない。このため、中心位置から左側に配置されるカッタブレードと、中心位置から右側に配置されるカッタブレードとで、地面とカッタブレードの当たり方が異なる。これにより、カッタユニットの振動が大きくなる。本明細書では、カッタユニットの振動を小さくすることができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、芝管理機を開示する。芝管理機は、地面上を移動しながら地面上の芝生のメンテナンスを行う。芝管理機は、原動機と、原動機の動作により、地面に沿う左右方向に延びる回転軸周りを回転するカッタユニットと、を備えている。カッタユニットは、左右方向に延びる第1部分を備えており、回転軸周りを回転するシャフトと、第1部分上で左右方向に並んでおり、回転軸から離反するように第1部分から延びている偶数個のカッタブレードと、を備えている。各カッタブレードは、少なくとも3つの姿勢のそれぞれで第1部分に取り付け可能であり、少なくとも3つの姿勢のうちの1つの姿勢で第1部分に取り付けられている。最も左側に位置するカッタブレードと最も右側に位置するカッタブレードとの間の左右方向の中心を中心位置と規定する。中心位置よりも右側に配置されるカッタブレードの数は、中心位置よりも左側に配置されるカッタブレードの数と同一である。中心位置から右方向に見たときのカッタブレードの左右方向の配置は、中心位置から左方向に見たときのカッタブレードの左右方向の配置と同一である。中心位置から等距離に位置する2個のカッタブレードの姿勢は、同一である。
【0006】
上記の構成によれば、中心位置から等距離に位置する2個のカッタブレードにおいて、一方のカッタブレードが地面に当たるときには、他方のカッタブレードも地面に当たり、一方のカッタブレードが地面に当たらないときには、他方のカッタブレードも地面に当たらない。このため、中心位置から左側に配置されるカッタブレードと、中心位置から右側に配置されるカッタブレードとで、地面とカッタブレードの当たり方が同一となる。これにより、カッタユニットの振動を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施例の芝管理機2の斜視図である。
図2】実施例の上側ハウジング26と下側ハウジング28との接続箇所の断面図である。
図3】実施例の芝管理機2において、右前輪60が取り外された状態の右側ハンドルブラケット110近傍の分解斜視図である。
図4】実施例の芝管理機2において、第2連通ポート44近傍の斜視図である。
図5】実施例の芝管理機2において、バッテリカバー14が開かれた状態の斜視図である。
図6】実施例の芝管理機2のカッタユニット130近傍の断面図である。
図7】実施例の前輪ユニット22と高さ調整ユニット24の斜視図である。
図8】実施例の前輪ユニット22と高さ調整ユニット24において、高さ調整ユニット24近傍の斜視図である。
図9】実施例の高さ調整ユニット24の断面図である。
図10】実施例の芝管理機2において、右前輪60近傍の断面図である。
図11】実施例の芝管理機2において、電動モータ122近傍の断面図である。
図12】実施例の芝管理機2において、第2連通ポート44近傍の断面図である。
図13】実施例の電動モータ122と、ファン126と、伝達ユニット128と、カッタユニット130の斜視図である。
図14】実施例の芝管理機2において、カッタユニット130近傍の断面図である。
図15】実施例の取付ユニット178の斜視図である。
図16】実施例の取付ユニット178の斜視図である。
図17】実施例の取付ユニット178において、右側シャフト挿入開口198近傍の分解斜視図である。
図18】実施例の取付ユニット178において、左側シャフト挿入開口216近傍の分解斜視図である。
図19】実施例のバッテリ取付ユニット16と、バッテリパックBPと、前輪ユニット22と、制御ユニット120と、電動モータ122と、ファン126と、カッタユニット130の左側面図である。
図20】実施例のバッテリ取付ユニット16と、バッテリパックBPと、前輪ユニット22と、制御ユニット120と、電動モータ122と、ファン126と、カッタユニット130の後面図である。
図21】実施例のバッテリ取付ユニット16と、バッテリパックBPと、前輪ユニット22と、制御ユニット120と、電動モータ122と、ファン126と、カッタユニット130の上面図である。
図22】実施例のカッタユニット130の斜視図である。
図23】実施例のシャフト232の斜視図である。
図24】実施例のカッタユニット130の分解斜視図である。
図25】実施例のカッタユニット130の前面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の代表的かつ非限定的な具体例について、図面を参照して以下に詳細に説明する。この詳細な説明は、本発明の好ましい例を実施するための詳細を当業者に示すことを単純に意図しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、開示された追加的な特徴ならびに発明は、さらに改善された芝管理機、その製造方法及び使用方法を提供するために、他の特徴や発明とは別に、又は共に用いることができる。
【0009】
また、以下の詳細な説明で開示される特徴や工程の組み合わせは、最も広い意味において本発明を実施する際に必須のものではなく、特に本発明の代表的な具体例を説明するためにのみ記載されるものである。さらに、以下の代表的な具体例の様々な特徴、ならびに、特許請求の範囲に記載されるものの様々な特徴は、本発明の追加的かつ有用な実施形態を提供するにあたって、ここに記載される具体例のとおりに、あるいは列挙された順番のとおりに組合せなければならないものではない。
【0010】
本明細書及び/又は特許請求の範囲に記載された全ての特徴は、実施例及び/又は特許請求の範囲に記載された特徴の構成とは別に、出願当初の開示ならびに特許請求の範囲に記載された特定事項に対する限定として、個別に、かつ互いに独立して開示されることを意図するものである。さらに、全ての数値範囲及びグループ又は集団に関する記載は、出願当初の開示ならびに特許請求の範囲に記載された特定事項に対する限定として、それらの中間の構成を開示する意図を持ってなされている。
【0011】
1つまたはそれ以上の実施形態において、カッタブレードが第1部分から延びる方向が、カッタブレードの少なくとも3つの姿勢で異なっていてもよい。
【0012】
上記の構成によれば、カッタブレードが第1部分から延びる方向を変更する簡素な構成により、カッタユニットの振動を小さくすることができる。
【0013】
1つまたはそれ以上の実施形態において、カッタブレードは、カッタ部と、カッタ部に接続されており、第1部分に取り付けられる取付部と、を備えていてもよい。取付部は、第1部分が挿入される取付開口を有していてもよい。
【0014】
上記の構成によれば、取付開口に第1部分を挿入するだけで、カッタブレードをシャフトに容易に取り付けることができる。
【0015】
1つまたはそれ以上の実施形態において、第1部分の外周面は、多角形状を有していてもよい。取付開口は、シャフトの多角形状と同一の多角形状を有していてもよい。
【0016】
上記の構成によれば、第1部分の外周面に対する取付開口の配置を変えることにより、カッタブレードの姿勢を容易に変更することができる。
【0017】
1つまたはそれ以上の実施形態において、原動機は、電動モータであってもよい。
【0018】
通常、電動モータの振動は、エンジンの振動よりも小さいため、原動機が電動モータである構成では、カッタユニットの振動が問題となり易い。上記の構成によれば、原動機が電動モータである構成において、カッタユニットの振動を小さくすることができる。
【0019】
1つまたはそれ以上の実施形態において、芝管理機は、電動モータの回転をシャフトに伝達する伝達ユニットをさらに備えていてもよい。伝達ユニットは、シャフトの左右方向の一端に接続されていてもよい。
【0020】
伝達ユニットがシャフトの一端に接続されている構成では、伝達ユニットがシャフトの中心位置に接続されている構成と比較して、シャフトの振動が大きくなり易い。上記の構成によれば、伝達ユニットがシャフトの一端に接続されている構成において、カッタユニットの振動を小さくすることができる。
【0021】
1つまたはそれ以上の実施形態において、芝管理機は、シャフトの左右方向の他端を回転可能に支持する支持ユニットをさらに備えていてもよい。
【0022】
上記の構成によれば、シャフトの回転に伴い、シャフトが撓むことを抑制することができる。
【0023】
(実施例)
図1に示すように、芝管理機2は、地面G(図6参照)上を移動しながら地面G上の芝生のメンテナンスを行う。具体的には、芝管理機2は、地面G上の枯れ落ちた芝や葉、芝刈により落ちた芝等(サッチ)を除去するサッチングを実行する。また、芝管理機2は、地面Gを耕うんすることにより、地面G上の芝生の根や土に酸素を供給するエアレーションを実行する。さらに、芝管理機2は、地面G上の芝生を切断するカッティングを実行する。
【0024】
芝管理機2は、本体ユニット4と、集草ボックス6と、ハンドルユニット8と、を備えている。集草ボックス6は、本体ユニット4の後端に着脱可能に取り付けられている。集草ボックス6は、芝管理機2により切断された芝や地面G上に落ちていた芝や葉等を収集する。ハンドルユニット8は、本体ユニット4に取り付けられている。ユーザは、芝管理機2の後側に立ち、ハンドルユニット8の上部を両手で把持して前方向に押し出す、または後方向に引くことにより、芝管理機2を移動させる。以下では、芝管理機2が移動する方向であって地面Gに沿う方向を前後方向と呼び、地面Gに直交する方向を上下方向と呼び、前後方向と上下方向に直交する方向を左右方向と呼ぶ。
【0025】
本体ユニット4は、ハウジング12と、バッテリカバー14と、バッテリ取付ユニット16(図5参照)と、バッテリパックBP(図5参照)と、右後輪18と、左後輪20と、前輪ユニット22と、高さ調整ユニット24(図7参照)と、を備えている。ハウジング12は、ハウジング12の上部の外形形状を規定する上側ハウジング26と、ハウジング12の下部の外形形状を規定する下側ハウジング28と、を備えている。ハウジング12は、上側ハウジング26と下側ハウジング28により画定される内部空間30(図6参照)を有する。
【0026】
図2に示すように、上側ハウジング26が下側ハウジング28と接続する箇所では、上側ハウジング26の上側当接面31は、下側ハウジング28の下側当接面32と当接している。上側ハウジング26は、上側突出壁34と、受入溝36と、を備えている。上側突出壁34は、上側当接面31から下方向に突出している。上側突出壁34は、芝管理機2の外部に露出している。上側突出壁34の下端は、下側当接面32よりも下側に配置されている。受入溝36は、上側当接面31から上方向に凹んでいる。受入溝36は、上側突出壁34よりも内部空間30側に配置されている。下側ハウジング28は、下側突出壁38を備えている。下側突出壁38は、下側当接面32から上方向に突出している。下側突出壁38は、受入溝36に受け入れられる。上側突出壁34と受入溝36と下側突出壁38は、ラビリンス構造を形成している。これにより、液体が、上側ハウジング26と下側ハウジング28との間を通過して、内部空間30に侵入することを抑制することができる。
【0027】
図3および図4に示すように、ハウジング12は、第1連通ポート40と、第1水抜き孔42と、第2連通ポート44と、第2水抜き孔46と、を備えている。図3に示すように、第1連通ポート40と第1水抜き孔42は、下側ハウジング28の右側前部に配置されている。第1連通ポート40と第1水抜き孔42は、上側ハウジング26と下側ハウジング28との接続箇所よりも下側に(即ち、地面G側に)配置されている。第1連通ポート40と第1水抜き孔42は、下側ハウジング28を左右方向に貫通している。第1連通ポート40と第1水抜き孔42は、ハウジング12の内部空間30(図6参照)と外部を連通している。第1連通ポート40は、前後方向に並ぶ複数の第1連通開口48を備えている。第1連通開口48は、上下方向に細長い開口である。第1水抜き孔42は、第1連通ポート40の下側に(即ち、地面G側に)配置されている。
【0028】
図1および図4に示すように、第2連通ポート44と第2水抜き孔46は、下側ハウジング28の前側右部に配置されている。第2連通ポート44と第2水抜き孔46は、上側ハウジング26と下側ハウジング28との接続箇所よりも下側に(即ち、地面G側に)配置されている。図4に示すように、第2連通ポート44は、下側ハウジング28を前後方向に貫通している。また、第2水抜き孔46は、下側ハウジング28を上下方向に貫通している。第2連通ポート44と第2水抜き孔46は、ハウジング12の内部空間30(図6参照)と外部を連通している。第2連通ポート44は、左右方向に並ぶ複数の第2連通開口50を備えている。第2連通開口50は、上下方向に細長い開口である。第2水抜き孔46は、第2連通ポート44よりも下側に(即ち、地面G側に)配置されている。第2水抜き孔46は、第2連通ポート44よりも後側に配置されている。
【0029】
図5に示すように、上側ハウジング26は、上面から下方向に凹む凹部52を有しており、バッテリカバー14は、凹部52よりも前側の位置で上側ハウジング26に取り付けられている。バッテリカバー14は、閉位置(図6参照)と開位置との間を回動する。バッテリカバー14の回動軸は、凹部52の前側に配置されている。図6に示すように、バッテリカバー14が閉位置にあるとき、バッテリカバー14は、凹部52を覆う。これにより、上側ハウジング26とバッテリカバー14との間に収容空間54が画定される。凹部52は、収容空間54の一部を構成する。図5に示すように、バッテリカバー14が開位置にあるとき、凹部52は覆われない。
【0030】
バッテリ取付ユニット16は、凹部52内で上側ハウジング26に固定されている。バッテリ取付ユニット16には、2個のバッテリパックBPが着脱可能に取り付けられる。なお、図5では、バッテリ取付ユニット16を見やすくするために、1個のバッテリパックBPの図示が省略されている。2個のバッテリパックBPは、左右方向に並んで配置される。バッテリパックBPは、バッテリカバー14が開位置にある状態で、バッテリパックBPをバッテリ取付ユニット16に対して前方下側にスライドさせることにより、バッテリ取付ユニット16に取り付けられ、バッテリパックBPをバッテリ取付ユニット16に対して後方上側に向かってスライドさせることにより、バッテリ取付ユニット16から取り外される。バッテリパックBPは、例えば、リチウムイオンバッテリ等の二次電池を備えている。
【0031】
図1に示すように、右後輪18は、下側ハウジング28の後方右端近傍に回転可能に取り付けられている。左後輪20は、下側ハウジング28の後方左端近傍に回転可能に取り付けられている。前輪ユニット22は、下側ハウジング28の前端近傍に取り付けられている。高さ調整ユニット24は、上側ハウジング26の左側上部に固定されている。
【0032】
図7に示すように、前輪ユニット22は、シャフト58と、右前輪60と、左前輪62と、を備えている。図7および図8に示すように、シャフト58は、中央シャフト部64と、右接続部66と、右シャフト部68と、左接続部70と、左シャフト部72と、プレート部74と、ピン部76と、を備えている。中央シャフト部64は、左右方向に延びている。図6に示すように、中央シャフト部64は、下側ハウジング28の前端下部に下側から取り付けられている。中央シャフト部64は、下側ハウジング28に対して回動可能であり、上下方向と前後方向に移動不能に下側ハウジング28に支持されている。図7に示すように、中央シャフト部64の回動軸AX1は、左右方向に延びている。右接続部66は、中央シャフト部64の右端と右シャフト部68の左端を接続している。右シャフト部68は、左右方向に延びている。右シャフト部68は、中央シャフト部64に対してオフセットした位置に配置されている。右シャフト部68は、右前輪60を回転可能に支持している。右前輪60は、左右方向に延びる回転軸AX2周りを回転する。回転軸AX2は、回動軸AX1とオフセットしている。
【0033】
図8に示すように、左接続部70は、中央シャフト部64の左端と左シャフト部72の右端を接続している。左シャフト部72は、中央シャフト部64に対してオフセットした位置に配置されている。左シャフト部72の中心軸と右シャフト部68の中心軸は略同一である。左シャフト部72は、左前輪62を回転可能に支持している。左前輪62は、回転軸AX2周りを回転する。即ち、左前輪62と右前輪60は、同軸で回転する。プレート部74は、中央シャフト部64に直交する方向に中央シャフト部64から延びている。ピン部76は、プレート部74から左方向に突出している。
【0034】
高さ調整ユニット24は、プレート部74の左側に配置されている。図9に示すように、高さ調整ユニット24は、固定筒部80と、調整ダイヤル部82と、第1筒部84と、第2筒部86と、ピン操作部88と、を備えている。固定筒部80は、上側ハウジング26(図1参照)に固定されている。調整ダイヤル部82は、上側ハウジング26の外部に露出しており、ユーザにより操作される。調整ダイヤル部82は、上下方向に延びる回動軸AX3周りを回動可能に固定筒部80に支持されている。第1筒部84と第2筒部86は、固定筒部80の内部に配置されている。第1筒部84は、上端に底部を有する略円筒形状を有する。第1筒部84の上端は、調整ダイヤル部82に接続されている。第1筒部84は、調整ダイヤル部82とともに回動軸AX3周りを回動する。第1筒部84は、上下方向に移動不能である。第1筒部84の外周面には、螺旋状に延びる雄ねじ部90が形成されている。第2筒部86は、下端に底部を有する略円筒形状を有する。第2筒部86は、第1筒部84の外周面を囲んでいる。第2筒部86は、回動軸AX3周りを回動不能に固定筒部80に支持されている。第2筒部86の内周面には、螺旋状に延びる雌ねじ部92が形成されている。雌ねじ部92は、雄ねじ部90と螺合する。第1筒部84が回動軸AX3周りを回動すると、第2筒部86は、第1筒部84に対して上下方向に相対的に移動する。ピン操作部88は、第2筒部86の下端から下方向に延びている。ピン操作部88は、右面から左方向に凹むピン受入溝94を有する。図8に示すように、ピン受入溝94は、前後方向に細長い略矩形形状を有する。ピン部76は、回転可能かつ前後方向に移動可能に、ピン受入溝94に受け入れられる。
【0035】
調整ダイヤル部82が回動軸AX3周りを回動すると、雄ねじ部90と雌ねじ部92との螺合構造により、第2筒部86が第1筒部84に対して相対的に上下方向に移動する。これにより、ピン操作部88が上下方向に移動する。図8に示すように、ピン操作部88が上下方向に移動すると、ピン部76は、ピン受入溝94内を前後方向に移動する。例えば、ピン操作部88が下方向に移動すると、ピン部76は、ピン受入溝94内を後方向に移動する。これにより、プレート部74は、プレート部74とピン部76の接続位置が下方向に押し下げられるように回動する。この結果、中央シャフト部64が回動軸AX1周りを回動方向D1に回動し、右前輪60を支持する右シャフト部68と左前輪62を支持する左シャフト部72が、中央シャフト部64に対して下方向に押し下げられるように移動する。これにより、ハウジング12(図6参照)が地面G(図6参照)から離れるように押し上げられる。一方、ピン操作部88が上方向に移動すると、ピン部76は、ピン受入溝94内を前方向に移動する。これにより、プレート部74は、プレート部74とピン部76の接続位置が上方向に押し上げられるように回動する。この結果、中央シャフト部64が回動軸AX1周りを回動方向D1と反対の回動方向D2に回動し、右前輪60を支持する右シャフト部68と左前輪62を支持する左シャフト部72が、中央シャフト部64に対して上方向に押し上げられるように移動する。これにより、ハウジング12が地面Gに近づくように押し下げられる。
【0036】
図1に示すように、ハンドルユニット8は、下側フレーム98と、上側フレーム100と、右側ボックス102と、左側ボックス104と、主電源スイッチ106と、操作レバー108と、を備えている。下側フレーム98は、略U字形状を有する。下側フレーム98は、ハウジング12から後方上側に向かって延びている。本体ユニット4は、板形状を有する右側ハンドルブラケット110と左側ハンドルブラケット112を備えている。下側フレーム98の右側前端は、右側ハンドルブラケット110を介して、ハウジング12の右面に取り付けられている。また、下側フレーム98の左側前端は、左側ハンドルブラケット112を介して、ハウジング12の左面に取り付けられている。右側ハンドルブラケット110と左側ハンドルブラケット112は、下側フレーム98とハウジング12を接続している。
【0037】
図3に示すように、右側ハンドルブラケット110は、上側ハウジング26と下側ハウジング28に固定されている。左右方向において、右側ハンドルブラケット110は、第1連通ポート40と対向して配置されている。右側ハンドルブラケット110は、芝管理機2を右側から左方向に見たときに、第1連通ポート40と少なくとも部分的に重なり合っている。右側ハンドルブラケット110は、第1連通ポート40を右側から覆っている。図10に示すように、左右方向において、右側ハンドルブラケット110は、右前輪60と第1連通ポート40との間に配置されている。上下方向において、右側ハンドルブラケット110の下端は、第1連通ポート40の下端よりも下側に配置されており、右側ハンドルブラケット110の上端は、第1連通ポート40の上端よりも上側に配置されている。このため、例えば、右前輪60を液体を用いて洗浄するとき、液体が右側ハンドルブラケット110に当たることにより、右側ハンドルブラケット110は、液体が第1連通ポート40を通ってハウジング12の内部空間30に侵入することを抑制する。また、第1水抜き孔42が第1連通ポート40の下側に配置されているため、液体が内部空間30に侵入したときでも、液体は、第1水抜き孔42を通って内部空間30から排出される。また、左右方向において第1水抜き孔42が右前輪60に対向して配置されているために、例えば、右前輪60を液体を用いて洗浄するとき、液体が第1水抜き孔42を通ってハウジング12の内部空間30に侵入することが抑制される。
【0038】
図1に示すように、上側フレーム100は、略U字形状を有する。上側フレーム100の右側前端と左側前端は、下側フレーム98を左右方向に挟むように下側フレーム98の後側上部に固定されている。上側フレーム100は、左右方向に延びるグリップ部114を備えている。グリップ部114は、ユーザにより把持される。
【0039】
右側ボックス102は、グリップ部114よりも下方右側で上側フレーム100に固定されている。左側ボックス104は、グリップ部114よりも下方左側で上側フレーム100に固定されている。主電源スイッチ106は、右側ボックス102に配置されている。主電源スイッチ106は、ユーザにより押されると、芝管理機2のオン状態とオフ状態を切り替える。操作レバー108は、左右方向に延びる回動軸周りを回動可能に、右側ボックス102と左側ボックス104に支持されている。芝管理機2がオン状態であるときに、操作レバー108がグリップ部114に近づく方向に引かれると、後述する電動モータ122(図11参照)が動作する。
【0040】
図11に示すように、本体ユニット4は、スポンジ部材118と、制御ユニット120と、電動モータ122と、モータハウジング124と、ファン126と、伝達ユニット128(図13参照)と、カッタユニット130(図13参照)と、をさらに備えている。スポンジ部材118と、制御ユニット120と、電動モータ122と、モータハウジング124と、ファン126と、伝達ユニット128は、ハウジング12の内部空間30に収容されている。
【0041】
内部空間30は、第1内部空間134と、第2内部空間136と、第3内部空間138と、を備えている。第1内部空間134は、第1連通ポート40(図10参照)よりも前側に配置されている。図12に示すように、第1内部空間134は、第2連通ポート44と第2水抜き孔46のそれぞれを介して、芝管理機2の外部と連通している。図11に示すように、第2内部空間136は、第1内部空間134の後側に配置されている。第2内部空間136は、第1接続開口140を介して第1内部空間134と連通している。第3内部空間138は、第2内部空間136の右側に配置されている。第3内部空間138は、第2接続開口142を介して第2内部空間136と連通している。また、図10に示すように、第3内部空間138は、第1連通ポート40と第1水抜き孔42のそれぞれを介して、芝管理機2の外部と連通している。第3内部空間138は、第1連通ポート40と第1水抜き孔42の左側に配置されている。
【0042】
図12に示すように、スポンジ部材118は、第1内部空間134に配置されている。スポンジ部材118は、多孔性材料からなる。空気は、スポンジ部材118の内部を通過可能である。一方、埃等の異物は、スポンジ部材118の内部を通過不能である。スポンジ部材118は、上側ハウジング26と下側ハウジング28との接続箇所よりも下側に(即ち、地面G側に)配置されている。下側ハウジング28は、第2水抜き孔46よりも後側において上方向に突出する防水壁144を備えており、スポンジ部材118は、防水壁144よりも前側に配置されている。スポンジ部材118は、第2連通ポート44の後側に隣接して配置されている。前後方向において、スポンジ部材118は、第2連通ポート44と防水壁144との間に配置されている。スポンジ部材118は、第2水抜き孔46の上側に隣接して配置されている。スポンジ部材118は、液体(例えば、第2連通ポート44から侵入した液体)を第2水抜き孔46に案内する。これにより、液体が第2水抜き孔46を介して芝管理機2の外部に排出される。
【0043】
制御ユニット120は、第1内部空間134に配置されている。制御ユニット120は、操作レバー108(図1参照)の操作に応じて、電動モータ122を制御する。制御ユニット120は、スポンジ部材118と防水壁144の後側に配置されている。制御ユニット120は、マイコンと複数のスイッチング素子(図示省略)とを有する基板148を備えている。基板148は、板形状を有する。基板148は、底面150が前後方向に直交するように配置されている。底面150は、上下方向と左右方向に沿っている。
【0044】
図11に示すように、電動モータ122とモータハウジング124は、第2接続開口142に挿入されている。電動モータ122とモータハウジング124は、制御ユニット120の後側に配置されている。電動モータ122は、例えば、直流ブラシレスモータである。変形例では、電動モータ122は、交流モータであってもよく、ブラシ付きモータであってもよい。電動モータ122は、モータシャフト152を備えている。前後方向において、モータシャフト152の位置は、第1連通ポート40の前端の位置と略同一である。なお、図11では、第1連通ポート40が破線により図示されている。バッテリパックBP(図5参照)の電力が電動モータ122に供給されると、モータシャフト152が左右方向に延びる回転軸AX4周りを回転する。
【0045】
モータハウジング124は、モータ支持部154と、カバー部156と、を備えている。モータ支持部154とカバー部156は、電動モータ122とファン126を収容する収容空間158を画定している。モータ支持部154は、ハウジング12に固定されている。モータ支持部154は、第2接続開口142に挿入されている。モータ支持部154は、電動モータ122を支持している。モータ支持部154は、底部160を有する略円筒形状を有する。モータ支持部154は、底部160を貫通する吸気開口162を有する。吸気開口162は、第2内部空間136と収容空間158を連通する。カバー部156は、モータ支持部154の右側に配置されている。カバー部156は、モータ支持部154に固定されるとともに、ハウジング12にも固定されている。カバー部156には、モータシャフト152が挿入されており、カバー部156は、モータシャフト152を回転可能に支持している。なお、図11では、モータシャフト152が破線により図示されている。カバー部156は、モータ支持部154の右端開口を覆っている。カバー部156は、カバー部156を貫通する排気開口164を有する。排気開口164は、収容空間158と第3内部空間138を連通する。
【0046】
ファン126は、電動モータ122の右側に配置されている。ファン126は、モータシャフト152に固定されている。ファン126は、例えば、遠心ファンである。ファン126は、モータシャフト152とともに回転する。これにより、内部空間30内に空気流AFが発生する。具体的には、図12に示すように、空気は、第2連通ポート44を通り、芝管理機2の外部から第1内部空間134に流入する。流入した空気は、スポンジ部材118を通過する。これにより、空気とともに第1内部空間134に流入した異物がスポンジ部材118に捕捉される。次に、空気は、制御ユニット120に沿って上方向に流れた後、屈曲して第1接続開口140に向かって流れる。これにより、制御ユニット120が冷却される。次に、空気は、第1接続開口140を通って、第1内部空間134から第2内部空間136に流入する。図11に示すように、流入した空気は、吸気開口162を通って、第2内部空間136から収容空間158に流入する。次に、空気は、電動モータ122の内部および外部を通過する。これにより、電動モータ122が冷却される。次に、空気は、ファン126に送り出されて、排気開口164を通って、収容空間158から第3内部空間138に流入する。流入した空気は、右方向に向かって流れた後、屈曲して後方向に流れる。図10に示すように、空気は、第1連通ポート40を通った後に下側ハウジング28と右側ハンドルブラケット110との間を通ることにより、芝管理機2の外部に流出する。
【0047】
伝達ユニット128は、第3内部空間138に配置されている。伝達ユニット128は、第1連通ポート40の左側に配置されている。伝達ユニット128は、第1連通ポート40と左右方向に対向する位置に配置されている。図13に示すように、伝達ユニット128は、第1プーリ168と、第2プーリ170と、ベルト172と、出力シャフト174と、を備えている。第1プーリ168は、モータシャフト152に固定されている。第2プーリ170は、第1プーリ168よりも後側に配置されている。第2プーリ170の外周面の直径は、第1プーリ168の外周面の直径よりも大きい。ベルト172は、第1プーリ168と第2プーリ170に架け渡されている。第1プーリ168が回転すると、ベルト172が第1プーリ168と第2プーリ170の周りを回転することにより、第2プーリ170が回転する。第2プーリ170の回転数は、第1プーリ168の回転数よりも小さい。第1プーリ168と第2プーリ170とベルト172は、減速機として機能する。出力シャフト174は、第2プーリ170に固定されている。出力シャフト174は、第2プーリ170とともに回転する。図14に示すように、出力シャフト174は、後述する取付ユニット178に挿入されている。出力シャフト174は、カッタユニット130と係合している。
【0048】
本体ユニット4は、取付ユニット178を備えており、カッタユニット130は、取付ユニット178に取り付けられている。取付ユニット178は、下側ハウジング28の内部で、下側ハウジング28に固定されている。取付ユニット178は、下側ハウジング28の後方下部に配置されている。
【0049】
図15に示すように、取付ユニット178は、右側支持部材180と、右側ベアリング182(図16参照)と、左側支持部材184と、左側ベアリング186(図16参照)と、接続シャフト188と、右側固定ネジ190と、左側固定ネジ192と、を備えている。右側支持部材180は、伝達ユニット対向部194と、上側突出壁部196と、を備えている。図14に示すように、伝達ユニット対向部194は、伝達ユニット128と左右方向に対向している。図16に示すように、伝達ユニット対向部194は、前後方向に長手方向を有する。伝達ユニット対向部194の左側前部は、カバー部156で構成されている。伝達ユニット対向部194は、伝達ユニット対向部194を左右方向に貫通する貫通孔194aを有する。貫通孔194aは、伝達ユニット対向部194の後側下部に位置している。伝達ユニット対向部194は、貫通孔194a内で右側ベアリング182を支持している。貫通孔194aには、出力シャフト174が挿入されており、右側ベアリング182は、出力シャフト174を回転可能に支持している。上側突出壁部196は、伝達ユニット対向部194の後方上部から上方向に突出している。上側突出壁部196は、貫通孔194aの上側に配置されている。上側突出壁部196は、右側シャフト挿入開口198と、右側ネジ挿入開口200と、を有する。右側シャフト挿入開口198は、上側突出壁部196を左右方向に貫通している。右側シャフト挿入開口198は、上側突出壁部196の上部に位置している。右側ネジ挿入開口200は、右側シャフト挿入開口198の上側に配置されている。右側ネジ挿入開口200は、上下方向に延びている。右側ネジ挿入開口200の下端は、右側シャフト挿入開口198に接続されている。右側ネジ挿入開口200の上端は、開放されている。図17に示すように、右側シャフト挿入開口198の断面は、略円形状を有する。また、右側ネジ挿入開口200の断面は、略円形状を有する。
【0050】
右側支持部材180は、上側突出壁部196の右面から左方向に突出する右側リブ部202をさらに備えている。右側リブ部202は、右側シャフト挿入開口198近傍に配置されている。右側リブ部202は、前部分204と、後部分206と、下部分208と、を備えている。前部分204は、上下方向に延びている。前部分204は、右側シャフト挿入開口198よりも前側に配置されている。後部分206は、上下方向に延びている。後部分206は、前部分204と右側シャフト挿入開口198よりも後側に配置されている。下部分208は、前後方向に延びている。下部分208は、前部分204の下端と後部分206の下端に接続されている。下部分208は、右側シャフト挿入開口198の下端近傍を右側から塞いでいる。下部分208は、前後方向と左右方向に沿う平面形状を有する右側当接面210を備えている。右側当接面210は、下部分208の上面に位置する。右側当接面210は、右側シャフト挿入開口198と隣り合っている。上下方向において、右側当接面210は、右側シャフト挿入開口198の上端と下端との間に配置されている。
【0051】
図16に示すように、左側支持部材184は、右側支持部材180の左側に配置されている。左側支持部材184は、上下方向に長手方向を有する。左側支持部材184は、左側支持部材184の右面から凹む左側ベアリング固定部214を備える。左側ベアリング固定部214は、貫通孔194aと左右方向に対向する位置に配置されている。左側支持部材184は、左側ベアリング固定部214内で左側ベアリング186を支持している。左側ベアリング186は、カッタユニット130(図14参照)を回転可能に支持している。左側支持部材184は、左側シャフト挿入開口216と、左側ネジ挿入開口218と、を有する。左側シャフト挿入開口216は、左側支持部材184の右面から左方向に延びている。左側シャフト挿入開口216は、左側支持部材184の上部に位置している。左側シャフト挿入開口216は、右側シャフト挿入開口198と左右方向に対向する位置に配置されている。左側ネジ挿入開口218は、左側シャフト挿入開口216の上側に配置されている。左側ネジ挿入開口218は、上下方向に延びている。左側ネジ挿入開口218の下端は、左側シャフト挿入開口216に接続されている。左側ネジ挿入開口218の上端は、開放されている。図18に示すように、左側シャフト挿入開口216の断面は、略円形状を有する。また、左側ネジ挿入開口218の断面は、略円形状を有する。
【0052】
左側支持部材184は、左側支持部材184の左面から凹む凹部220を有する。凹部220は、左側支持部材184の上端に位置する。凹部220は、左側支持部材184の上面に接続されている。凹部220は、左側シャフト挿入開口216の左端に接続されている。凹部220は、前後方向と左右方向に沿う平面形状を有する左側当接面222を備えている。左側当接面222は、凹部220の底面に位置する。左側当接面222は、左側シャフト挿入開口216と隣り合っている。上下方向において、左側当接面222は、左側シャフト挿入開口216の上端と下端との間に配置されている。
【0053】
図15に示すように、接続シャフト188は、右側支持部材180と左側支持部材184を接続している。接続シャフト188は、左右方向に延びている。接続シャフト188は、細長い略円柱形状を有する。図17に示すように、接続シャフト188は、接続シャフト188の右端に位置する右側切り欠き部224を備えている。右側切り欠き部224は、接続シャフト188の右端面から左方向に凹んでいるとともに、接続シャフト188の外周面の下端から上方向に凹んでいる。右側切り欠き部224は、左右方向に延びる右側位置合わせ面226を備えている。右側位置合わせ面226は、左右方向と前後方向に沿う平面形状を有する。図18に示すように、接続シャフト188は、接続シャフト188の左端に位置する左側切り欠き部228を備えている。左側切り欠き部228は、接続シャフト188の左端面から右方向に凹んでいるとともに、接続シャフト188の外周面の下端から上方向に凹んでいる。左側切り欠き部228は、左右方向に延びる左側位置合わせ面230を備えている。左側位置合わせ面230は、左右方向と前後方向に沿う平面形状を有する。
【0054】
次に、接続シャフト188を右側支持部材180と左側支持部材184に固定する方法を説明する。まず、接続シャフト188の左側位置合わせ面230が下側を向いた状態で接続シャフト188の左端を左側支持部材184の左側シャフト挿入開口216に挿入する。これにより、左側位置合わせ面230が左側支持部材184の左側当接面222に当接する。次に、図17に示すように、接続シャフト188の右側位置合わせ面226が下側を向いた状態で接続シャフト188の右端を右側支持部材180の右側シャフト挿入開口198に挿入する。これにより、右側位置合わせ面226が右側支持部材180の右側当接面210に当接する。次に、接続シャフト188を下方向に押し付けた状態(即ち、右側位置合わせ面226が右側当接面210に押し付けられた状態)で、右側固定ネジ190を右側ネジ挿入開口200に上側から挿入し、接続シャフト188の右端を、右側固定ネジ190により右側支持部材180に固定する。最後に、図18に示すように、接続シャフト188を下方向に押し付けた状態(即ち、左側位置合わせ面230が左側当接面222に押し付けられた状態)で、左側固定ネジ192を左側ネジ挿入開口218に上側から挿入し、接続シャフト188の左端を、左側固定ネジ192により左側支持部材184に固定する。これにより、図16に示すように、右側ベアリング182の中心軸と左側ベアリング186の中心軸が同一直線上に配置される。この結果、右側ベアリング182の中心軸と左側ベアリング186の中心軸が一直線上に配置されない構成と比較して、カッタユニット130の回転に伴う振動を抑制することができる。
【0055】
図14に示すように、カッタユニット130の右端は、出力シャフト174を介して、右側支持部材180に取り付けられている。カッタユニット130の左端は、左側ベアリング186を介して、左側支持部材184に取り付けられている。カッタユニット130は、取付ユニット178を介してハウジング12に取り付けられている。カッタユニット130は、出力シャフト174が回転すると、左右方向に延びる回転軸AX5周りを回転する。これにより、サッチングや、エアレーション、カッティングが実行される。カッタユニット130の回転数は、例えば、3200rpm以上であり、好ましくは2100rpm以上かつ3800rpm以下である。
【0056】
図19に示すように、右前輪60と左前輪62(図20参照)の回転軸AX2に沿って芝管理機2を左側から見たとき、右前輪60と左前輪62は、バッテリ取付ユニット16と、バッテリパックBPと、制御ユニット120と、電動モータ122と、ファン126(図20参照)と左右方向に少なくとも部分的に重なり合っている。回転軸AX2に沿って芝管理機2を左側から見たとき、バッテリ取付ユニット16とバッテリパックBPは、電動モータ122とファン126と左右方向に少なくとも部分的に重なり合っている。バッテリ取付ユニット16とバッテリパックBPは、電動モータ122のモータシャフト152よりも上側に配置されている。モータシャフト152の回転軸AX4は、右前輪60と左前輪62(図20参照)の回転軸AX2と、カッタユニット130の回転軸AX5よりも上側に配置されている。制御ユニット120は、回動軸AX1と回転軸AX2よりも前側に配置されている。また、制御ユニット120は、バッテリ取付ユニット16と、バッテリパックBPと、電動モータ122と、ファン126(図20参照)と、カッタユニット130よりも前側に配置されている。カッタユニット130の回転軸AX5は、バッテリ取付ユニット16と、バッテリパックBPと、右前輪60と、左前輪62と、電動モータ122と、ファン126(図20参照)よりも後側に配置されている。
【0057】
図20に示すように、バッテリ取付ユニット16とバッテリパックBPは、電動モータ122よりも左側に配置されている。回転軸AX2に直交する前後方向に沿って芝管理機2を後側から見たとき、制御ユニット120は、電動モータ122の全体とファン126の全体と前後方向に重なり合っており、カッタユニット130の右端近傍と前後方向に少なくとも部分的に重なり合っている。前後方向に沿って芝管理機2を後側から見たとき、電動モータ122は、カッタユニット130の右端近傍を前後方向に少なくとも部分的に重なり合っている。
【0058】
図21に示すように、回転軸AX2に直交する上下方向に沿って芝管理機2を上側から見たとき、前輪ユニット22の中央シャフト部64は、バッテリパックBPと、電動モータ122と、ファン126と上下方向に少なくとも部分的に重なり合っている。制御ユニット120は、中央シャフト部64よりも前側に配置されている。
【0059】
図22に示すように、カッタユニット130は、シャフト232と、複数(本実施例では16個)のカッタブレード234と、複数(本実施例では15個)の長尺スペーサ236と、固定ピン238と、短尺スペーサ240と、固定ナット242と、を備えている。
【0060】
図23に示すように、シャフト232は、第1部分246と、第2部分248と、を備えている。第1部分246は、左右方向に延びている。第1部分246の外周面は、多角形状の断面形状、本実施例では略正方形状の断面形状を有する。図14に示すように、第1部分246の右端は、出力シャフト174に係合している。図23に示すように、第2部分248は、第1部分246の左側に配置されている。第2部分248の外周面は、略円形状の断面形状を有する。図14に示すように、第2部分248の左端は、左側ベアリング186を介して左側支持部材184に取り付けられている。
【0061】
図22に示すように、複数のカッタブレード234は、第1部分246に配置されている。複数のカッタブレード234は、左右方向に並んでいる。複数のカッタブレード234の個数は、偶数個である。カッタブレード234は、例えば、金属材料からなる。変形例では、カッタブレード234は、樹脂材料からなってもよい。カッタブレード234は、平板形状を有する。変形例では、カッタブレード234は、湾曲した板形状を有していてもよい。カッタブレード234の重量は、例えば、2000g以下であり、好ましくは1000g以上かつ3000g以下である。
【0062】
図24に示すように、カッタブレード234は、カッタ部252と、取付部254と、を備えている。カッタ部252は、シャフト232から離反する方向に延びている。カッタ部252は、略直線状に延びている。カッタ部252は、サッチングや、エアレーション、カッティングを実行する。取付部254は、カッタ部252に接続されている。取付部254は、取付部254を厚み方向に(左右方向に)貫通する取付開口256を有する。取付開口256は、多角形状の断面形状、本実施例では、略正方形状の断面形状を有する。取付開口256の断面形状は、第1部分246の外周面の断面形状と同一である。取付開口256には、第1部分246が挿入される。第1部分246が取付開口256に挿入されているとき、第1部分246の外周面の各面が、取付開口256の各面に対向している。これにより、カッタブレード234が第1部分246の周りを回転することを抑制することができる。また、本実施例のカッタブレード234では、取付部254が比較的に大きく設計されている。これにより、カッタブレード234のうち取付開口256に対してカッタ部252側の部分の重量と、カッタブレード234のうち取付開口256に対してカッタ部252と反対側の部分の重量と、の差を小さくすることができる。このため、カッタブレード234自体のバランスが悪化することを抑制することができる。
【0063】
第1部分246の外周面の各面と取付開口256の各面とが対向する位置関係を変更することにより、第1部分246に対するカッタブレード234の姿勢が変化する。取付開口256は、取付開口256の各面の内で最もカッタ部252に近接した面256aを備えている。取付開口256の面256aが第1部分246の外周面の上面246aに対向しているとき、カッタブレード234は、カッタ部252が第1部分246から上方向に延びる第1の姿勢を有する。また、取付開口256の面256aが第1部分246の外周面の後面246bに対向しているとき、カッタブレード234は、カッタ部252が第1部分246から後方向に延びる第2の姿勢を有する。さらに、取付開口256の面256aが第1部分246の外周面の下面246cに対向しているとき、カッタブレード234は、カッタ部252が第1部分246から下方向に延びる第3の姿勢を有する。また、取付開口256の面256aが第1部分246の外周面の前面246dに対向しているとき、カッタブレード234は、カッタ部252が第1部分246から前方向に延びる第4の姿勢を有する。回転軸AX5の周方向において、第1の姿勢でのカッタ部252の位置を0度としたとき、第2の姿勢でのカッタ部252は、90度の位置に位置しており、第3の姿勢でのカッタ部252は、180度の位置に位置しており、第4の姿勢でのカッタ部252は、270度の位置に位置している。各姿勢でのカッタ部252は、回転軸AX5の周方向に等間隔に配置されている。また、周方向における各姿勢でのカッタ部252の間隔(本実施例では90度)は、360度を、第1部分246の外周面の面の数(本実施例では4)で除算した値と略同一である。
【0064】
図22に示すように、複数の長尺スペーサ236は、第1部分246に挿入されている。長尺スペーサ236は、略円筒形状を有する。長尺スペーサ236は、左右方向に隣接するカッタブレード234の間に挟まれている。これにより、複数のカッタブレード234が左右方向に等間隔に並んでいる。
【0065】
固定ピン238は、第1部分246の右端近傍に配置されている。固定ピン238は、回転軸AX5に略直交するように第1部分246に挿入されている。固定ピン238は、最も右側に位置するカッタブレード234に右側から当接している。固定ピン238は、カッタブレード234が固定ピン238を超えて右方向に移動することを抑制する。固定ピン238は、出力シャフト174に左側から当接している。固定ピン238は、最も右側に位置するカッタブレード234が出力シャフト174に当接することを抑制する。
【0066】
短尺スペーサ240は、第1部分246の左端近傍に配置されている。短尺スペーサ240には、シャフト232が挿入されている。短尺スペーサ240は、略円筒形状を有する。短尺スペーサ240は、最も左側に位置するカッタブレード234に左側から当接している。
【0067】
固定ナット242は、第2部分248に固定されている。固定ナット242は、短尺スペーサ240に左側から当接している。左右方向において、複数のカッタブレード234と、複数の長尺スペーサ236と、短尺スペーサ240は、固定ピン238と固定ナット242により挟まれている。これにより、シャフト232に対する複数のカッタブレード234と、複数の長尺スペーサ236と、短尺スペーサ240の左右方向の位置が固定される。
【0068】
複数のカッタブレード234の左右方向の位置と姿勢を説明する。以下では、最も右側に位置するカッタブレード234と最も左側に位置するカッタブレード234との間の左右方向の中心を、中心位置CPと規定して説明する。図25に示すように、中心位置CPは、右側から8番目に位置するカッタブレード234と右側から9番目に位置するカッタブレード234との間の左右方向の中心に位置している。中心位置CPには、カッタブレード234が配置されていない。中心位置CPに対して右側に配置されるカッタブレード234の数(本実施例では8)は、中心位置CPに対して右側に配置されるカッタブレード234の数(本実施例では8)と同一である。
【0069】
中心位置CPに対して右側に配置されるカッタブレード234のシャフト232への取付位置は、中心位置CPに対して左側に配置されるカッタブレード234のシャフト232への取付位置と略同一である。中心位置CPから右方向に見たときの8個のカッタブレード234の左右方向の配置は、中心位置CPから左方向に見たときの8個のカッタブレード234の左右方向の配置と略同一である。即ち、中心位置CPと、中心位置CPから右側にN番目に位置するカッタブレード234との間の距離は、中心位置CPと、中心位置CPから左側にN番目に位置するカッタブレード234との間の距離と略同一である。
【0070】
図22に示すように、複数のカッタブレード234の姿勢は、中心位置CPから右側に向かうにつれて、第4の姿勢、第2の姿勢、第3の姿勢、第1の姿勢のサイクルに従って順番に変化する。また、複数のカッタブレード234の姿勢は、中心位置CPから左側に向かうにつれて、第4の姿勢、第2の姿勢、第3の姿勢、第1の姿勢のサイクルに従って順番に変化する。中心位置CPから右側にN番目に位置するカッタブレード234の姿勢は、中心位置CPから左側にN番目に位置するカッタブレード234の姿勢と同一である。即ち、中心位置CPから左右方向に等距離に位置する2個のカッタブレード234の姿勢は、同一である。
【0071】
(効果)
本実施例の芝管理機2は、地面G上を移動しながら地面G上の芝生のメンテナンスを行う。芝管理機2は、電動モータ122(原動機の一例)と、電動モータ122の動作により、地面Gに沿う左右方向に延びる回転軸AX5周りを回転するカッタユニット130と、を備えている。カッタユニット130は、左右方向に延びる第1部分246を備えており、回転軸AX5周りを回転するシャフト232と、第1部分246上で左右方向に並んでおり、回転軸AX5から離反するように第1部分246から延びている偶数個のカッタブレード234と、を備えている。各カッタブレード234は、少なくとも3つの姿勢のそれぞれで第1部分246に取り付け可能であり、少なくとも3つの姿勢のうちの1つの姿勢で第1部分246に取り付けられている。最も左側に位置するカッタブレード234と最も右側に位置するカッタブレード234との間の左右方向の中心を中心位置CPと規定する。中心位置CPよりも右側に配置されるカッタブレード234の数は、中心位置CPよりも左側に配置されるカッタブレード234の数と同一である。中心位置CPから右方向に見たときのカッタブレード234の左右方向の配置は、中心位置CPから左方向に見たときのカッタブレード234の左右方向の配置と同一である。中心位置CPから等距離に位置する2個のカッタブレード234の姿勢は、同一である。
【0072】
上記の構成によれば、中心位置CPから等距離に位置する2個のカッタブレード234において、一方のカッタブレード234が地面Gに当たるときには、他方のカッタブレード234も地面Gに当たり、一方のカッタブレード234が地面Gに当たらないときには、他方のカッタブレード234も地面Gに当たらない。このため、中心位置CPから左側に配置されるカッタブレード234と、中心位置CPから右側に配置されるカッタブレード234とで、地面Gとカッタブレード234の当たり方が同一となる。これにより、カッタユニット130の振動を小さくすることができる。
【0073】
また、カッタブレード234が第1部分246から延びる方向が、カッタブレード234の少なくとも3つの姿勢で異なっている。
【0074】
上記の構成によれば、カッタブレード234が第1部分246から延びる方向を変更する簡素な構成により、カッタユニット130の振動を小さくすることができる。
【0075】
また、カッタブレード234は、カッタ部252と、カッタ部252に接続されており、第1部分246に取り付けられる取付部254と、を備えている。取付部254は、第1部分246が挿入される取付開口256を有している。
【0076】
上記の構成によれば、取付開口256に第1部分246を挿入するだけで、カッタブレード234をシャフト232に容易に取り付けることができる。
【0077】
また、第1部分246の外周面は、多角形状を有している。取付開口256は、シャフト232の多角形状と同一の多角形状を有している。
【0078】
上記の構成によれば、第1部分246の外周面に対する取付開口256の配置を変えることにより、カッタブレード234の姿勢を容易に変更することができる。
【0079】
また、電動モータ122は、原動機として機能する。
【0080】
通常、電動モータ122の振動は、エンジンの振動よりも小さいため、原動機が電動モータ122である構成では、カッタユニット130の振動が問題となり易い。上記の構成によれば、原動機が電動モータ122である構成において、カッタユニット130の振動を小さくすることができる。
【0081】
また、芝管理機2は、電動モータ122の回転をシャフト232に伝達する伝達ユニット128をさらに備えている。伝達ユニット128は、シャフト232の左右方向の一端に接続されている。
【0082】
伝達ユニット128がシャフト232の一端に接続されている構成では、伝達ユニット128がシャフト232の中心位置に接続されている構成と比較して、シャフト232の振動が大きくなり易い。上記の構成によれば、伝達ユニット128がシャフト232の一端に接続されている構成において、カッタユニット130の振動を小さくすることができる。
【0083】
また、芝管理機2は、シャフト232の左右方向の他端を回転可能に支持する取付ユニット178(支持ユニットの一例)をさらに備えている。
【0084】
上記の構成によれば、シャフト232の回転に伴い、シャフト232が撓むことを抑制することができる。
【0085】
(変形例)
一実施形態に係る芝管理機2は、着脱不能な内蔵式バッテリを備えている作業機であってもよい。この場合、内蔵式バッテリは、電源コードを外部電源に接続することにより充電される。
【0086】
一実施形態に係る芝管理機2は、外部電源に接続可能な電源コードを備えていてもよい。この場合、芝管理機2は、電源コードを介して外部電源から供給される電力により動作してもよい。
【0087】
一実施形態に係る芝管理機2では、第1連通ポート40は、右側ハンドルブラケット110と異なる部材と対向していてもよい。
【0088】
一実施形態に係る芝管理機2では、ファン126が回転したときに、空気は、第1連通ポート40からハウジング12の内部に流入した後に、第3内部空間138、収容空間158、第2内部空間136、第1内部空間134の順番に流れ、第2連通ポート44からハウジング12の外部に排出されてもよい。
【0089】
一実施形態に係るカッタユニット130では、カッタブレード234をシャフト232に取り付ける構造は、実施例に記載の構造に限られない。例えば、シャフト232は、上面246aと、後面246bと、下面246cと、前面246dのそれぞれに配置される取付部を備えていてもよい。カッタブレード234は、上面246aと、後面246bと、下面246cと、前面246dのそれぞれに配置される取付部に取り付け可能であってもよい。
【0090】
一実施形態に係るカッタユニット130では、シャフト232に対するカッタブレード234の姿勢は、4種類に限られず、例えば、3種類であってもよく、5種類以上であってもよい。例えば、シャフト232の第1部分246の外周面は、三角形状、五角形状、六角形状、または八角形状を有していてもよく、カッタブレード234の取付開口256の断面形状は、三角形状、五角形状、六角形状、または八角形状を有していてもよい。また、第1部分246の外周面は、多角形状以外の形状であってもよく、取付開口256の断面形状は、多角形状以外の形状であってもよい。
【0091】
一実施形態に係るカッタユニット130では、中心位置CPより右側に配置される複数のカッタブレード234は、左右方向に等間隔に配置されていなくてもよい。このとき、中心位置CPより右側に配置される複数のカッタブレード234は、左右方向に等間隔に配置されていない。
【0092】
一実施形態に係る芝管理機2は、電動モータ122に代えて、エンジンを備えていてもよい。
【符号の説明】
【0093】
2 :芝管理機
4 :本体ユニット
8 :ハンドルユニット
12 :ハウジング
26 :上側ハウジング
28 :下側ハウジング
30 :内部空間
40 :第1連通ポート
42 :第1水抜き孔
44 :第2連通ポート
46 :第2水抜き孔
48 :第1連通開口
50 :第2連通開口
60 :右前輪
62 :左前輪
110 :右側ハンドルブラケット
112 :左側ハンドルブラケット
120 :制御ユニット
122 :電動モータ
126 :ファン
128 :伝達ユニット
130 :カッタユニット
134 :第1内部空間
136 :第2内部空間
138 :第3内部空間
152 :モータシャフト
154 :モータ支持部
174 :出力シャフト
178 :取付ユニット
232 :シャフト
234 :カッタブレード
246 :第1部分
246a :上面
246b :後面
246c :下面
246d :前面
252 :カッタ部
254 :取付部
256 :取付開口
AX1、AX3:回動軸
AX2、AX4、AX5:回転軸
BP :バッテリパック
CP :中心位置
G :地面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図11
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