(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130709
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム、配膳ロボット、及び、端末装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20240920BHJP
A47G 23/08 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
G06Q50/12
A47G23/08 Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040579
(22)【出願日】2023-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】石村 結麻
(72)【発明者】
【氏名】片山 駿介
(72)【発明者】
【氏名】中川西 知也
(72)【発明者】
【氏名】岩元 理華子
【テーマコード(参考)】
3B115
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
3B115AA23
3B115CB02
5L049CC23
5L050CC23
(57)【要約】
【課題】 簡易な構造の配膳ロボットを用いて、複数のテーブルに料理を配膳する。
【解決手段】 本発明の情報処理装置は、
料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する料理の情報と、料理を配膳するテーブルの情報とを取得する配膳情報取得手段と、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に基づいて、配膳ロボットが料理を配膳する経路を決定する経路決定手段と、経路、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の情報に基づいて、料理を載せる棚を決定する棚決定手段と、決定した棚の情報と、棚に載せる料理の情報とを出力する棚情報出力手段と、料理を棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得する搭載完了取得手段と、搭載完了情報を取得すると、配膳ロボットに経路を出力する経路出力手段と、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する前記料理の情報と、前記料理を配膳するテーブルの情報とを取得する処理と、
前記料理を配膳する前記テーブルの情報、及び、前記料理の配膳における前記テーブルの優先度に基づいて、前記配膳ロボットが前記料理を配膳する経路を決定する処理と、
前記経路、前記料理を配膳する前記テーブルの情報、及び、前記料理の情報に基づいて、前記料理を載せる前記棚を決定する処理と、
決定した前記棚の情報と、前記棚に載せる前記料理の情報とを出力する処理と、
前記料理を前記棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得する処理と、
前記搭載完了情報を取得すると、前記配膳ロボットに前記経路を出力する処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項2】
前記配膳ロボットと前記テーブルとの距離、及び、前記テーブルの相互の距離を取得する処理と、
前記距離に基づいて、前記テーブルの前記優先度を決定する処理と
をコンピュータに実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記優先度を決定する処理は、少なくとも一部の前記テーブルに設定された前記優先度を用いて、他の前記テーブルの前記優先度を決定する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
下げ膳する前記テーブルの情報を取得する処理と、
下げ膳する前記テーブルの情報に基づいて、前記配膳ロボットの下膳経路を決定する処理と、
前記配膳ロボットに、前記下膳経路を出力する処理と、
コンピュータに実行させる請求項1ないし3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記下膳経路を決定する処理は、顧客が帰るための通路を避けた前記下膳経路を決定する
請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する前記料理の情報と、前記料理を配膳するテーブルの情報とを取得する配膳情報取得手段と、
前記料理を配膳する前記テーブルの情報、及び、前記料理の配膳における前記テーブルの優先度に基づいて、前記配膳ロボットが前記料理を配膳する経路を決定する経路決定手段と、
前記経路、前記料理を配膳する前記テーブルの情報、及び、前記料理の情報に基づいて、前記料理を載せる前記棚を決定する棚決定手段と、
決定した前記棚の情報と、前記棚に載せる前記料理の情報とを出力する棚情報出力手段と、
前記料理を前記棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得する搭載完了取得手段と、
前記搭載完了情報を取得すると、前記配膳ロボットに前記経路を出力する経路出力手段と、
を含む情報処理装置。
【請求項7】
料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する前記料理の情報と、前記料理を配膳するテーブルの情報とを取得し、
前記料理を配膳する前記テーブルの情報、及び、前記料理の配膳における前記テーブルの優先度に基づいて、前記配膳ロボットが前記料理を配膳する経路を決定し、
前記経路、前記料理を配膳する前記テーブルの情報、及び、前記料理の情報に基づいて、前記料理を載せる前記棚を決定し、
決定した前記棚の情報と、前記棚に載せる前記料理の情報とを出力し、
前記料理を前記棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得し、
前記搭載完了情報を取得すると、前記配膳ロボットに前記経路を出力する
情報処理方法。
【請求項8】
請求項6に記載の情報処理装置と、
前記情報処理装置から前記料理を載せる前記棚の情報を取得して表示し、前記情報処理装置に前記搭載完了情報を出力する端末装置と、
前記情報処理装置から前記経路を取得し、前記経路に沿って前記料理を配膳する前記配膳ロボットと、
を含む情報処理システム。
【請求項9】
料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する前記料理の情報と、前記料理を配膳するテーブルの情報とを取得し、
前記料理を配膳する前記テーブルの情報、及び、前記料理の配膳における前記テーブルの優先度に基づいて、前記配膳ロボットが前記料理を配膳する経路を決定し、
前記経路、前記料理を配膳する前記テーブルの情報、及び、前記料理の情報に基づいて、前記料理を載せる前記棚を決定し、
決定した前記棚の情報と、前記棚に載せる前記料理の情報とを出力し、
前記料理を前記棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得し、
前記搭載完了情報を取得すると、前記配膳ロボットに前記経路を出力する
情報処理装置から前記経路を取得し、前記経路に沿って前記料理を配膳する
配膳ロボット。
【請求項10】
料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する前記料理の情報と、前記料理を配膳するテーブルの情報とを取得し、
前記料理を配膳する前記テーブルの情報、及び、前記料理の配膳における前記テーブルの優先度に基づいて、前記配膳ロボットが前記料理を配膳する経路を決定し、
前記経路、前記料理を配膳する前記テーブルの情報、及び、前記料理の情報に基づいて、前記料理を載せる前記棚を決定し、
決定した前記棚の情報と、前記棚に載せる前記料理の情報とを出力し、
前記料理を前記棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得し、
前記搭載完了情報を取得すると、前記配膳ロボットに前記経路を出力する
情報処理装置から決定した前記棚の情報と前記棚に載せる前記料理の情報とを取得して表示し、前記情報処理装置に前記搭載完了情報を出力する
端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レストラン等の飲食店における料理の配膳に関し、特に、ロボットを用いる配膳に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の配膳装置は、配膳車両を用いて、料理が盛られた皿を提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の配膳車両は、配膳順に皿が並ぶようにトレイを上下に入れ替える。そのため、配膳車両は、トレイを上下に移動するための駆動系と、トレイを上下に入れ替えるためのスペースとが必要である。そこで、より簡易な構造の配膳ロボットを利用可能とする技術が望まれている。
【0005】
本発明の目的は、簡易な構造の配膳ロボットが複数のテーブルに料理を配膳可能とするプログラムなどを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態におけるプログラムは、料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する料理の情報と、料理を配膳するテーブルの情報とを取得する処理と、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に基づいて、配膳ロボットが料理を配膳する経路を決定する処理と、経路、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の情報に基づいて、料理を載せる棚を決定する処理と、決定した棚の情報と棚に載せる料理の情報とを出力する処理と、料理を棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得する処理と、搭載完了情報を取得すると、配膳ロボットに経路を出力する処理と、をコンピュータに実行させる。
【0007】
本発明の一形態における情報処理装置は、料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する料理の情報と、料理を配膳するテーブルの情報とを取得する配膳情報取得手段と、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に基づいて、配膳ロボットが料理を配膳する経路を決定する経路決定手段と、経路、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の情報に基づいて、料理を載せる棚を決定する棚決定手段と、決定した棚の情報と、棚に載せる料理の情報とを出力する棚情報出力手段と、料理を棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得する搭載完了取得手段と、搭載完了情報を取得すると、配膳ロボットに経路を出力する経路出力手段と、を含む。
【0008】
本発明の一形態における情報処理方法は、料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する料理の情報と、料理を配膳するテーブルの情報とを取得し、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に基づいて、配膳ロボットが料理を配膳する経路を決定し、経路、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の情報に基づいて、料理を載せる棚を決定し、決定した棚の情報と、棚に載せる料理の情報とを出力し、料理を棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得し、搭載完了情報を取得すると、配膳ロボットに経路を出力する。
【0009】
上記プログラムは、非一時的なコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納されていてもよい。
【0010】
本発明の一形態における情報処理システムは、上記の情報処理装置と、情報処理装置から料理を載せる棚の情報を取得して表示し、情報処理装置に搭載完了情報を出力する端末装置と、情報処理装置から経路を取得し、経路に沿って料理を配膳する配膳ロボットと、を含む。
【0011】
本発明の一形態における別の情報処理方法は、情報処理装置が、上記の情報処理方法を実行し、端末装置が、情報処理装置から料理を載せる棚の情報を取得して表示し、情報処理装置に搭載完了情報を出力し、配膳ロボットが、情報処理装置から経路を取得し、経路に沿って料理を配膳する。
【0012】
本発明の一形態における配膳ロボットは、料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する料理の情報と、料理を配膳するテーブルの情報とを取得し、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に基づいて、配膳ロボットが料理を配膳する経路を決定し、経路、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の情報に基づいて、料理を載せる棚を決定し、決定した棚の情報と、棚に載せる料理の情報とを出力し、料理を棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得し、搭載完了情報を取得すると、配膳ロボットに経路を出力する情報処理装置から経路を取得し、経路に沿って料理を配膳する。
【0013】
本発明の一形態における端末装置は、料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する料理の情報と、料理を配膳するテーブルの情報とを取得し、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に基づいて、配膳ロボットが料理を配膳する経路を決定し、経路、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の情報に基づいて、料理を載せる棚を決定し、決定した棚の情報と、棚に載せる料理の情報とを出力し、料理を棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得し、搭載完了情報を取得すると、配膳ロボットに経路を出力する情報処理装置から決定した棚の情報と棚に載せる料理の情報とを取得して表示し、情報処理装置に搭載完了情報を出力する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、簡易な構造の配膳ロボットが複数のテーブルに料理を配膳可能とするとの効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】第1実施形態における情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】情報処理装置の動作の一例を示すフロー図である。
【
図4】テーブルの優先度を決定するための構成を含む情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】説明に用いる配膳ロボットとテーブルとを示す図である。
【
図6】配膳ロボットに関する距離の一例を示す図である。
【
図7】テーブルに関する距離の一例を示す図である。
【
図8】ハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明における実施形態について図面を参照して説明する。ただし、実施形態における情報処理装置は、図面の記載に限られるわけではない。
【0017】
<第1実施形態>
図面を参照して、第1実施形態について説明する。以下の説明において、情報処理装置は、料理を棚に載せてテーブルに配膳する配膳ロボットに、料理を配膳するための経路を出力する。配膳ロボットは、経路に沿って料理を配膳する。そのため、情報処理装置は、プロセッサなどのハードウェアと、プロセッサにおいて実行されるプログラムとの組合せとして、以下で説明する機能を実現する。配膳ロボットは、料理の載せるための棚として、複数の棚を備えている。なお、配膳ロボットの棚に置かれた料理をテーブルに置く方法は、特に限られず、例えば、テーブルに着席した顧客が料理を取ってもよいし、配膳ロボットがアームなどを用いて料理をテーブルに置いてもよい。
【0018】
さらに、情報処理装置は、以下で説明する動作において、配膳ロボットに加え、端末装置などに情報を出力し、端末装置などから情報を取得する。例えば、情報処理装置は、完成した料理を置く料理台に設けられたキッチン・ディスプレイ(KD: Kitchen Display)又はタッチパネル、配膳ロボットに設けられたタッチパネル、及び、店舗サーバなどに情報を出力してもよい。以下、料理台に設けられたタッチパネルを「KTP(Kitchen Touch Panel)」と呼び、配膳ロボットに設けられたタッチパネルを「RTP(Robot Touch Panel)」と呼ぶ。あるいは、情報処理装置は、KTP、RTP、及び、店舗サーバなどから情報を取得してもよい。以下、情報処理装置の説明において、適宜、KTP、RTP、及び、店舗サーバを用いて説明するが、これらは、一例であり、情報処理装置の動作を限定するものではない。なお、KTP及びRTPは、タッチパネルを含むタブレット端末、又は、ノートコンピュータなどでもよい。店舗サーバは、例えば、会計を含む店舗全体の業務を管理する管理サーバでもよいし、調理及び配膳など料理全体を管理するオーダーエントリーシステム(OES: Order Entry System)を実現するサーバでもよい。
【0019】
第1実施形態における情報処理装置10の構成について、図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態における情報処理装置10の構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置10は、配膳情報取得部130と、経路決定部140と、棚決定部150と、棚情報出力部160と、搭載完了取得部170と、経路出力部180とを含む。
【0020】
配膳情報取得部130は、料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する料理の情報と、その料理を配膳するテーブルの情報とを取得する。例えば、配膳情報取得部130は、調理人、又は、配膳担当者などがKTPに入力した、配膳する料理の情報と、その料理を配膳するテーブルの情報とを取得してもよい。あるいは、配膳情報取得部130は、店舗サーバから、配膳する料理の情報と、その料理を配膳するテーブルの情報とを取得してもよい。
【0021】
経路決定部140は、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に基づいて、配膳ロボットが料理を配膳する経路を決定する。例えば、経路決定部140は、料理を配膳するテーブルの情報をテーブルの優先度の順に並び替え、並び替えたテーブルの情報の順番を経路として決定してもよい。例えば、料理を配膳するテーブルは、テーブルAからKまでの11卓あるとする。さらに、テーブルの優先度は、テーブルAからKの順とする。そして、料理の調理が、テーブルC、E、及び、Aの順に完了したとする。この場合、経路決定部140は、料理を配膳するテーブルの情報として、テーブルC、E、及び、Aを取得する。そして、経路決定部140は、テーブルC、E、及び、Aを優先度順に並び替え、テーブルA-C-Eの順となるテーブルの情報を経路として出力する。配膳ロボットは、例えば、店舗内の地図情報を参照して、経路、つまり決められたテーブルの順番に沿って、テーブルに料理を配膳すればよい。店舗内の地図情報は、例えば、配膳フロアにおける配膳ロボットの初期位置、テーブルの位置、及び、配膳ロボットが通行可能な通路などの情報である。なお、配膳ロボットの初期位置は、調理人が完成した料理を置く料理台の位置でもよいし、カトラリ又は伝票などの料理に付随して配膳する他の物品を搭載する位置でもよいし、料理を搭載後の配膳の待機位置などでもよく、特に限られない。なお、経路決定部140は、予め、テーブルの優先度を保存していてもよいし、経路を決定する際に、店舗サーバなどからテーブルの優先度を取得してもよい。
【0022】
経路の決定において、経路決定部140は、他の情報を用いてもよい。例えば、経路決定部140は、地図情報を用いてもよい。なお、経路決定部140は、予め、地図情報を保存していてもよい。例えば、店員が、予め、地図情報を、情報処理装置10に設定しておいてもよい。あるいは、経路決定部140は、店舗サーバから地図情報を取得してもよい。そして、経路決定部140は、地図情報に基づいて、配膳ロボットの初期位置から最も優先度が高いテーブルまでの、配膳ロボットが移動する経路を決定する。そして、経路決定部140は、テーブルの優先度の順にしたがって、最も優先度の高いテーブルから最も優先度の低いテーブルまで、配膳ロボットが移動する経路を決定する。このように、経路決定部140は、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に加え、地図情報など他の情報を用いて、経路を決定してもよい。
【0023】
経路決定部140は、配膳ロボットが初期位置に戻る経路を決定してもよい。例えば、経路決定部140は、料理を最後に配膳するテーブルから配膳ロボットの初期位置まで戻る経路を決定してもよい。あるいは、経路決定部140は、ドリンクバー又はサラダバーの前など、混雑が予想される場所を避けた経路を決定してもよい。
【0024】
顧客が配膳ロボットからテーブルに料理を移動する場合、配膳ロボットは、配膳ロボットからテーブルに料理を移動する間、テーブルの位置で停止することが望ましい。そこで、経路決定部140は、各テーブルにおける配膳ロボットの停止位置を含む経路を決定してもよい。なお、テーブルへの料理の移動完了としては、例えば、顧客がRTPを操作して、料理の移動完了を配膳ロボットに知らせればよい。あるいは、棚に設けられた重量センサ、又は、カメラからの情報に基づいて、配膳ロボットが、料理の移動完了を判定してもよい。あるいは、店舗サーバが、店舗内の画像を解析して、テーブルに料理が移動したことを判定して、配膳ロボットに通知してもよい。
【0025】
経路決定部140は、店員などからの指示に対応して、経路を変更してもよい。例えば、情報処理装置10は、決定した経路をKTP又はRTPに表示させて、店員に経路がよいか否かを問い合わせてもよい。経路を変更する場合、経路決定部140は、KTP又はRTPから店員の変更指示を取得して、経路を変更すればよい。そして、店員から承認を取得すると、情報処理装置10は、以下で説明する棚決定部150などの動作を実行してもよい。なお、店員は、例えば、店内の混雑状態などを考慮して、情報処理装置10に経路の変更を指示すればよい。
【0026】
棚決定部150は、経路、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の情報に基づいて、料理を載せる棚を決定する。例えば、棚決定部150は、経路決定部140が決定した経路におけるテーブルの通過順に沿って、上の棚からテーブルごとに配膳する料理を載せるように棚を決定してもよい。
図2は、配膳ロボットの一例を示す図である。
図2において、配膳ロボットは、料理を置くための棚の一例として、3段の棚を備えている。ただし、配膳ロボットは、3段に限らず、3段未満の棚を備えていてもよいし、4段以上の棚を備えていてもよい。
図2の配膳ロボットは、その他の構成として、RTPと、移動用の車輪とを備えている。RTPは、無線LAN(Local Area Network)などの無線通信を介して、情報処理装置10などと接続する。車輪は、図示しないモーターなどで回転されて、配膳ロボットを移動する。そして、例えば、棚決定部150は、経路における最初のテーブルに配膳する料理を置く棚として、一番上の棚を決定する。例えば、経路がテーブルA-C-Eの場合、棚決定部150は、テーブルAに配膳する料理として、一番上の棚を決定する。棚決定部150は、経路における二番目のテーブルに配膳する料理を置く棚として、中央の棚を決定する。例えば、経路がテーブルA-C-Eの場合、棚決定部150は、テーブルCに配膳する料理として、中央の棚を決定する。そして、棚決定部150は、経路における最後のテーブルに配膳する料理を置く棚として、一番下の棚を決定する。例えば、経路がテーブルA-C-Eの場合、棚決定部150は、テーブルEに配膳する料理として、一番下の棚を決定する。
【0027】
一つのテーブルに配膳する皿が多く、一段の棚に載らない場合、棚決定部150は、一つのテーブルに配膳する料理を載せる棚として、複数段の棚を決定してもよい。あるいは、一段の棚に複数のテーブルに配膳する料理が載る場合、棚決定部150は、複数のテーブルに配膳する料理を置く棚として、一段の棚を決定してもよい。棚決定部150は、料理又は皿などの食器に基づいて、棚を決定してもよい。壺などの高さがある食器は、平皿に比べ、重心の位置が高く、転倒しやすい。また、一般的に、移動中において、配膳ロボットの上部の棚は、下部の棚より横揺れなどの振動が大きくなる。そのため、重心の位置が高い食器が上部の棚に置かれた場合、そのような食器は、配膳ロボットの移動中に転倒する可能性が高くなる。あるいは、大きな皿など重い食器を上部の棚に載せた場合、配膳ロボット全体の重心が高くなるため、配膳ロボットは、人との接触時などでの転倒の可能性が高くなる。そこで、棚決定部150は、大きな皿及び壺などの食器を、配膳ロボットの下の棚に置くように決定してもよい。棚決定部150は、店員などの指示に基づいて、料理を搭載する棚を変更してよい。
【0028】
棚情報出力部160は、決定した棚の情報と、その棚に載せる料理の情報とを出力する。例えば、棚情報出力部160は、KTP、又は、RTPに、決定した棚の情報と、その棚に載せる料理の情報とを出力してもよい。店員は、KTP、又は、RTPに表示された棚の情報と、その棚に載せる料理の情報とを参照して、棚に料理を載せればよい。
【0029】
搭載完了取得部170は、料理を棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得する。例えば、店員は、料理を棚に載せ終わると、KTP又はRTPに表示された完了ボタンをタッチして、搭載完了取得部170に搭載完了情報を送信してもよい。あるいは、搭載完了取得部170は、棚に設けられた重量センサ、又は、カメラからの情報に基づいて、料理の搭載完了を判定してもよい。あるいは、店舗サーバが、店舗内の画像を解析して搭載完了か否かを判定し、完了している場合に搭載完了情報を生成して、搭載完了取得部170に搭載完了情報を出力してもよい。
【0030】
経路出力部180は、搭載完了情報を取得すると、配膳ロボットに経路を出力する。経路出力部180は、経路に加え、棚に載せた料理の情報、及び、その料理を配膳するテーブルの情報を出力してもよい。
【0031】
なお、配膳ロボットは、経路を取得すると、料理の配膳を開始する。経路がテーブルにおける停止位置を含む場合、配膳ロボットは、停止位置で止まってもよい。そして、棚に載せた料理の情報、及び、その料理を配膳するテーブルの情報を取得している場合、配膳ロボットは、料理を配膳するテーブルに到着すると、RTPにそのテーブルに配膳する料理の情報とそのテーブルに配膳する料理の棚の情報とを表示してもよい。そして、例えば、RTPが顧客からの料理の移動完了の入力を検出すると、配膳ロボットは、次のテーブルに移動すればよい。
【0032】
配膳ロボットの効率を考慮すると、配膳ロボットは、できるだけ多くの料理を載せた状態で配膳を開始することが望ましい。例えば、各棚にテーブルごとの料理を搭載する場合、配膳ロボットは、棚の数と同じ数のテーブルの料理が完成した場合に、配膳を開始することが望ましい。そのため、例えば、棚の数と同じテーブルに配膳する料理の調理が完了すると、情報処理装置10は、動作を開始してもよい。例えば、棚の数と同じ数のテーブルに配膳する料理の調理が完了すると、店員が、KTPを操作して、情報処理装置10に動作の開始を指示してもよい。しかし、顧客の待ち時間を考慮すると、配膳ロボットは、一部の棚が空いた状態で、料理を配膳する方が適切な場合もある。そこで、情報処理装置10は、店員などの指示に基づいて、棚の数より少ない数のテーブルに配膳する料理の調理が完了したときに動作を開始してもよい。この場合も、例えば、店員が、KTPを操作して、情報処理装置10に、動作の開始を指示すればよい。
【0033】
図3は、情報処理装置10の動作の一例を示すフロー図である。配膳情報取得部130は、料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する料理の情報と、料理を配膳するテーブルの情報とを取得する(ステップS201)。経路決定部140は、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に基づいて、料理を配膳する経路を決定する(ステップS202)。棚決定部150は、経路、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の情報に基づいて、料理を載せる棚を決定する(ステップS203)。棚情報出力部160は、決定した棚の情報と、棚に載せる料理の情報とを出力する(ステップS204)。搭載完了取得部170は、料理を棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得する(ステップS205)。経路出力部180は、搭載完了情報を取得すると、配膳ロボットに経路を出力する(ステップS206)。
【0034】
情報処理装置10は、配膳情報取得部130と、経路決定部140と、棚決定部150と、棚情報出力部160と、搭載完了取得部170と、経路出力部180とを含む。配膳情報取得部130は、料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する料理の情報と、料理を配膳するテーブルの情報とを取得する。経路決定部140は、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に基づいて、配膳ロボットが料理を配膳する経路を決定する。棚決定部150は、経路、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の情報に基づいて、料理を載せる棚を決定する。棚情報出力部160は、決定した棚の情報と、棚に載せる料理の情報とを出力する。搭載完了取得部170は、料理を棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得する。経路出力部180は、搭載完了情報を取得すると、配膳ロボットに経路を出力する。
【0035】
このように、情報処理装置10は、配膳する料理と、テーブルの情報とに基づいて、配膳ロボットが料理を配膳する経路を決定し、決定した経路に沿って料理を載せる棚の情報とその棚に載せる料理の情報とを出力する。そのため、店員は、料理を配膳するテーブルなどを確認しなくても、出力された情報を参照して、配膳される順に沿って料理を棚に載せることができる。このように、情報処理装置10は、複数のテーブルに料理を配膳する場合でも、固定された棚を備えた配膳ロボットなど簡易な構造の配膳ロボットを利用した料理の配膳を実現できる。また、情報処理装置10は、店員における料理を置く棚などの確認作業の負荷を低減する。
【0036】
さらに、料理の搭載が完了すると、情報処理装置10は、配膳ロボットに経路を出力する。配膳ロボットは、経路に沿って料理を配膳する。上記のように、料理は、例えば、上の棚から、配膳先となるテーブルの順番に沿って載せられている。そのため、顧客は、各テーブルにおいて、例えば、配膳ロボットから、料理が載っている棚の中で最も上の棚から、料理を取ればよい。そのため、顧客は、注文した料理が載っている棚を確認しなくても、料理を取ることができる。このように、情報処理装置10は、固定された棚を備えた配膳ロボットなど簡易な構造の配膳ロボットを利用した料理の配膳において、顧客における料理の棚の確認などの負荷も低減することができる。なお、配膳ロボットは、情報処理装置10から、テーブルに対応した料理の情報とその料理の棚の情報とを取得し、配膳するテーブルにおいて、そのテーブルに配膳する料理をRTPに表示してもよい。
【0037】
情報処理装置10は、下げ膳に対応した動作を実行してもよい。例えば、顧客が料理を食べ終わった場合などに対応して、配膳情報取得部130は、下げ膳するテーブルの情報を取得してもよい。例えば、配膳情報取得部130は、店員などが操作するKTPから下げ膳するテーブルの情報を取得してもよい。あるいは、顧客がテーブルに設けられたタッチパネルを操作して店舗サーバに会計を依頼した場合などにおいて、配膳情報取得部130は、店舗サーバから顧客が料理を食べ終わったテーブルの情報を取得してもよい。そして、経路決定部140は、下げ膳するテーブルの情報に基づいて、配膳ロボットの下膳経路を決定する。この場合も、経路決定部140は、下げ膳するテーブルでの停止位置の情報を、下膳経路の含めてもよい。そして、経路出力部180は、配膳ロボットに、下膳経路を出力する。配膳ロボットは、その下膳経路に沿って移動する。この場合、店員などは、食べ終わった料理の食器及びカトラリなどを配膳ロボットに搭載すればよい。なお、顧客は、料理を食べ終わると、レジカウンター及び出口に向かう。そこで、経路決定部140は、下げ膳するテーブルからレジカウンター及び出口までの通路など、顧客が帰るための通路を避けた下膳経路を決定してもよい。
【0038】
<第2実施形態>
情報処理装置10は、テーブルの優先度を決定するための構成を含んでいてもよい。
図4は、テーブルの優先度を決定するための構成を含む情報処理装置11の構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置11は、情報処理装置10の構成に加え、さらに、距離取得部110と、優先度決定部120と、を含む。
【0039】
距離取得部110は、配膳ロボットとテーブルとの距離、及び、テーブルの相互の距離を取得する。例えば、距離取得部110は、配膳ロボット及びテーブルに設置された距離センサから、配膳ロボットとテーブルとの距離、及び、テーブルの相互の距離を取得する。距離センサは、例えば、レーザ距離センサ、又は、超音波センサなどである。距離取得部110が取得する距離について、図面を参照して説明する。
図5は、説明に用いる配膳ロボット20と、テーブル40とを示す図である。
図5は、1台の配膳ロボット20と、11卓のテーブル40とを含む。
図5において、配膳ロボット20は、初期位置として、調理が完了した料理を置く料理台32の所に位置している。さらに、配膳ロボット20は、料理を配膳するために、
図5の矢印で示すように、テーブル40に囲まれた通路を移動する。これは、配膳ロボット20の移動距離、特に
図5の右側の5卓のテーブル40に配膳するための移動距離を短くするためである。ただし、
図5は、配膳ロボット20の経路を限定するものではない。配膳ロボット20は、例えば、
図5の左側下部のテーブル40への経路として、テーブル40の左側に移動する経路を用いてもよい。
【0040】
図6は、配膳ロボット20に関する距離の一例を示す図である。
図6において、配膳ロボット20と、11卓のテーブル40との距離は、11本の矢印を用いて示されている。
図5に示すように、配膳ロボット20は、テーブル40に囲まれた通路を移動する。そのため、
図6において、テーブル40の位置として、テーブル40の中央などではなく、テーブル40に囲まれた通路側の位置が用いられている。
図7は、テーブル40に関する距離の一例を示す図である。
図7において、上部左側のテーブル40と他のテーブル40との距離は、11本の矢印を用いて示されている。
図6と同様に
図7においても、テーブルの位置は、テーブル40の中央などではなく、テーブル40に囲まれた通路側の位置が用いられている。
【0041】
優先度決定部120は、距離に基づいて、テーブルの優先度を決定する。例えば、優先度決定部120は、距離に比例するように、テーブルの優先度を決定してもよい。優先度決定部120は、例えば、テーブル40の優先度として、
図6に示されている配膳ロボット20からの距離に比例した優先度を決定してもよい。優先度決定部120は、少なくとも一部のテーブル40に設定された優先度を用いて、他のテーブル40の優先度を決定してもよい。例えば、優先度決定部120は、店員などからの指示に基づいて、最初に移動するテーブル40の優先度を最も高くしてもよい。例えば、
図5において、上部左側のテーブル40は、配膳ロボット20が最初に移動する位置となるテーブル40である。そこで、優先度決定部120は、店員などからの指示に基づいて、上部左側のテーブル40の優先度を最も高くなるように優先度を決定してもよい。そして、優先度決定部120は、上部左側のテーブル40からの距離に対応して、他のテーブル40の優先度を決定してもよい。例えば、
図7において、上部左側のテーブル40に最も近いテーブル40は、上部中央のテーブル40である。そこで、優先度決定部120は、例えば、上部中央のテーブル40の優先度として、二番目に高い優先度を決定してもよい。
【0042】
そして、経路決定部140は、優先度決定部120が決定した優先度を用いて、経路を決定する。それ以外の構成及び動作は、第1実施形態と同様のため、詳細な説明を省略する。
【0043】
このように、情報処理装置11は、配膳ロボット20及びテーブル40の距離に基づいて、テーブル40の優先度を決定する。例えば、情報処理装置11は、配膳ロボット20の移動距離が最短となるようにテーブル40の優先度を決定する。そのため、情報処理装置11は、例えば、配膳ロボット20が配膳するテーブル40への移動距離が短くなるように、経路を決定できる。さらに、情報処理装置11は、そのような経路に対応して、料理を置く棚を決定できる。そして、情報処理装置10は、決定した経路と棚の情報とを出力する。そのため、店員は、配膳のために移動距離が短い経路に沿って配膳ロボット20が料理を配膳するテーブル40の順に沿って、棚に料理を載せることができる。さらに、配膳ロボット20は、最短距離で、料理を配膳できる。
【0044】
<ハードウェア構成>
次に、情報処理装置10及び11のハードウェア構成について説明する。情報処理装置10及び11の各構成部は、ハードウェア回路で構成されてもよい。あるいは、情報処理装置10及び11において、各構成部は、ネットワークを介して接続した複数の装置を用いて、構成されてもよい。例えば、情報処理装置10及び11は、クラウドコンピューティングを利用して構成されてもよい。あるいは、情報処理装置10及び11において、複数の構成部は、1つのハードウェアで構成されてもよい。あるいは、情報処理装置10及び11は、プロセッサ(CPU: Central Processing Unit)と、読み取り専用メモリ(ROM: Read Only Memory)と、ランダム・アクセス・メモリ(RAM: Random Access Memory)と、ネットワークインターフェースとを含むコンピュータ装置として実現されてもよい。
【0045】
図8は、情報処理装置10及び11のハードウェア構成の一例であるコンピュータ装置600の構成を示すブロック図である。コンピュータ装置600は、CPU610と、ROM620と、RAM630と、記憶装置640と、ネットワークインターフェース650とを含む。
【0046】
CPU610は、ROM620及び記憶装置640の少なくとも一方からプログラムを読み込む。そして、CPU610は、読み込んだプログラムに基づいて、RAM630と、記憶装置640と、ネットワークインターフェース650とを制御する。そして、コンピュータ装置600は、距離取得部110と、優先度決定部120と、配膳情報取得部130と、経路決定部140と、棚決定部150と、棚情報出力部160と、搭載完了取得部170と、経路出力部180としての機能を実現する。このように、情報処理装置10及び11は、ハードウェアとソフトウェアとの組合せとして、機能を実現してもよい。
【0047】
また、CPU610は、コンピュータで読み取り可能にプログラムを記憶した記録媒体690が含むプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。あるいは、CPU610は、ネットワークインターフェース650を介して、図示しない外部の装置からプログラムを受け取り、RAM630又は記憶装置640に保存して、保存したプログラムに基づいて動作してもよい。
【0048】
ROM620は、CPU610が実行するプログラム及び固定的なデータを記憶する。ROM620は、例えば、プログラマブルROM(P-ROM: Programmable-ROM)又はフラッシュROMである。RAM630は、CPU610が実行するプログラム及びデータを一時的に記憶する。RAM630は、例えば、ダイナミックRAM(D-RAM: Dynamic-RAM)である。記憶装置640は、コンピュータ装置600が長期的に保存するデータ及びプログラムを記憶する。また、記憶装置640は、CPU610の一時記憶装置として動作してもよい。記憶装置640は、例えば、ハードディスク装置、ソリッド・ステート・ドライブ(SSD: Solid State Drive)、又は、ディスクアレイ装置である。
【0049】
ROM620及び記憶装置640は、不揮発性(non-transitory)の記録媒体である。一方、RAM630は、揮発性(transitory)の記録媒体である。そして、CPU610は、ROM620、記憶装置640、及び、RAM630に記憶されているプログラムに基づいて動作可能である。つまり、CPU610は、不揮発性記録媒体及び揮発性記録媒体のどちらを用いても動作可能である。CPU610は、各機能を実現する際に、RAM630及び記憶装置640の少なくとも一方を、プログラム及びデータの一時的な記憶媒体として使用してもよい。
【0050】
ネットワークインターフェース650は、ネットワークを介して、配膳ロボット20などの他の装置とのデータのやり取りを中継する。ネットワークインターフェース650は、例えば、LANカードである。さらに、ネットワークインターフェース650は、有線に限らず、無線を用いてもよい。
【0051】
このように構成されたコンピュータ装置600は、情報処理装置10及び11における構成の動作を実行して、情報処理装置10及び11としての機能を実現する。
【0052】
<システムの例>
図面を参照して、情報処理装置10及び11を利用するシステムの一例を、情報処理装置11を用いて説明する。なお、情報処理装置10は、以下の説明おいて、距離に関連する動作を省略して動作すればよい。
図9は、情報処理装置11を利用する情報処理システム60の一例を示すブロック図である。情報処理システム60は、情報処理装置11と、配膳ロボット20と、店員が操作する端末装置の一例であるKTP30と、テーブル40とを含む。配膳ロボット20は、複数の棚21と、RTP22と、距離センサ50とを備えている。なお、RTP22は、少なくとも一部の動作において、KTP30の代わりに店員が操作する端末装置として動作してもよい。テーブル40は、距離センサ50を備えている。なお、
図9は、参考として、料理31と、完成した料理31を置く料理台32とを示している。
【0053】
情報処理装置11は、距離センサ50から、配膳ロボット20とテーブル40との距離、及び、テーブル40の相互の距離を取得する。そして、情報処理装置11は、距離に基づいて、テーブル40の優先度を決定する。そして、情報処理装置11は、KTP30から、配膳する料理31の情報と、料理31を配膳するテーブル40の情報とを取得する。そして、情報処理装置10は、料理31を配膳するテーブル40の情報、及び、テーブル40の優先度に基づいて、配膳ロボット20が料理31を配膳する経路を決定する。そして、情報処理装置10は、経路、料理31を配膳するテーブル40の情報、及び、料理31の情報に基づいて、料理31を載せる棚21を決定する。情報処理装置10は、決定した棚21の情報と、棚21に載せる料理31の情報とを、KTP30又はRTP22に出力する。
【0054】
KTP30又はRTP22は、棚21の情報と、棚21に載せる料理31の情報とを表示する。店員は、表示された情報を参照して、料理31を棚21に載せる。そして、店員は、KTP30又はRTP22を操作して、搭載完了情報を、情報処理装置10に出力する。情報処理装置10は、KTP30又はRTP22から料理31を棚21に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得する。そして、搭載完了情報を取得すると、情報処理装置10は、配膳ロボット20に経路を出力する。配膳ロボット20は、経路に沿って、料理31を配膳する。そして、配膳ロボット20が経路に沿ってテーブル40に移動すると、顧客は、配膳ロボット20からテーブル40に料理31を移動する。
【0055】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0056】
(付記1)
料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する料理の情報と、料理を配膳するテーブルの情報とを取得する処理と、
料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に基づいて、配膳ロボットが料理を配膳する経路を決定する処理と、
経路、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の情報に基づいて、料理を載せる棚を決定する処理と、
決定した棚の情報と、棚に載せる料理の情報とを出力する処理と、
料理を棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得する処理と、
搭載完了情報を取得すると、配膳ロボットに経路を出力する処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【0057】
(付記2)
配膳ロボットとテーブルとの距離、及び、テーブルの相互の距離を取得する処理と、
距離に基づいて、テーブルの優先度を決定する処理と
をコンピュータに実行させる付記1に記載のプログラム。
【0058】
(付記3)
優先度を決定する処理は、少なくとも一部のテーブルに設定された優先度を用いて、他のテーブルの優先度を決定する、
付記2に記載のプログラム。
【0059】
(付記4)
下げ膳するテーブルの情報を取得する処理と、
下げ膳するテーブルの情報に基づいて、配膳ロボットの下膳経路を決定する処理と、
配膳ロボットに、下膳経路を出力する処理と、
コンピュータに実行させる付記1ないし3のいずれか1項に記載のプログラム。
【0060】
(付記5)
下膳経路を決定する処理は、顧客が帰るための通路を避けた下膳経路を決定する
付記4に記載のプログラム。
【0061】
(付記6)
料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する料理の情報と、料理を配膳するテーブルの情報とを取得する配膳情報取得手段と、
料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に基づいて、配膳ロボットが料理を配膳する経路を決定する経路決定手段と、
経路、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の情報に基づいて、料理を載せる棚を決定する棚決定手段と、
決定した棚の情報と、棚に載せる料理の情報とを出力する棚情報出力手段と、
料理を棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得する搭載完了取得手段と、
搭載完了情報を取得すると、配膳ロボットに経路を出力する経路出力手段と、
を含む情報処理装置。
【0062】
(付記7)
配膳ロボットとテーブルとの距離、及び、テーブルの相互の距離を取得する距離取得手段と、
距離に基づいて、テーブルの優先度を決定する優先度決定手段と、
をさらに含む付記6に記載の情報処理装置。
【0063】
(付記8)
料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する料理の情報と、料理を配膳するテーブルの情報とを取得し、
料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に基づいて、配膳ロボットが料理を配膳する経路を決定し、
経路、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の情報に基づいて、料理を載せる棚を決定し、
決定した棚の情報と、棚に載せる料理の情報とを出力し、
料理を棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得し、
搭載完了情報を取得すると、配膳ロボットに経路を出力する
情報処理方法。
【0064】
(付記9)
配膳ロボットとテーブルとの距離、及び、テーブルの相互の距離を取得し、
距離に基づいて、テーブルの優先度を決定する、
付記8に記載の情報処理方法。
【0065】
(付記10)
付記6に記載の情報処理装置と、
情報処理装置から料理を載せる棚の情報を取得して表示し、情報処理装置に搭載完了情報を出力する端末装置と、
情報処理装置から経路を取得し、経路に沿って料理を配膳する配膳ロボットと、
を含む情報処理システム。
【0066】
(付記11)
付記7に記載の情報処理装置と、
情報処理装置から料理を載せる棚の情報を取得して表示し、情報処理装置に搭載完了情報を出力する端末装置と、
テーブル及び配膳ロボットの距離を情報処理装置に出力する距離センサと、
情報処理装置から経路を取得し、経路に沿って料理を配膳する配膳ロボットと、
を含む情報処理システム。
【0067】
(付記12)
情報処理装置が、付記8に記載の情報処理方法を実行し、
端末装置が、情報処理装置から料理を載せる棚の情報を取得して表示し、情報処理装置に搭載完了情報を出力する
配膳ロボットが情報処理装置から経路を取得し、経路に沿って料理を配膳する、
情報処理方法。
【0068】
(付記13)
情報処理装置が、付記9に記載の情報処理方法を実行し、
端末装置が、情報処理装置から料理を載せる棚の情報を取得して表示し、情報処理装置に搭載完了情報を出力し、
距離センサが、テーブル及び配膳ロボットの距離を情報処理装置に出力し、
配膳ロボットが情報処理装置から経路を取得し、経路に沿って料理を配膳する、
情報処理方法。
【0069】
(付記14)
料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する料理の情報と、料理を配膳するテーブルの情報とを取得し、
料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に基づいて、配膳ロボットが料理を配膳する経路を決定し、
経路、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の情報に基づいて、料理を載せる棚を決定し、
決定した棚の情報と、棚に載せる料理の情報とを出力し、
料理を棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得し、
搭載完了情報を取得すると、配膳ロボットに経路を出力する
情報処理装置から経路を取得し、経路に沿って料理を配膳する
配膳ロボット。
【0070】
(付記15)
料理を載せる棚が複数設けられた配膳ロボットが配膳する料理の情報と、料理を配膳するテーブルの情報とを取得し、
料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の配膳におけるテーブルの優先度に基づいて、配膳ロボットが料理を配膳する経路を決定し、
経路、料理を配膳するテーブルの情報、及び、料理の情報に基づいて、料理を載せる棚を決定し、
決定した棚の情報と、棚に載せる料理の情報とを出力し、
料理を棚に載せ終わったことを示す搭載完了情報を取得し、
搭載完了情報を取得すると、配膳ロボットに経路を出力する
情報処理装置から決定した棚の情報と棚に載せる料理の情報とを取得して表示し、情報処理装置に搭載完了情報を出力する
端末装置。
【0071】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0072】
10 情報処理装置
11 情報処理装置
20 配膳ロボット
21 棚
22 RTP
30 KTP
31 料理
32 料理台
40 テーブル
50 距離センサ
60 情報処理システム
110 距離取得部
120 優先度決定部
130 配膳情報取得部
140 経路決定部
150 棚決定部
160 棚情報出力部
170 搭載完了取得部
180 経路出力部
600 コンピュータ装置
610 CPU
620 ROM
630 RAM
640 記憶装置
650 ネットワークインターフェース
690 記録媒体