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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024130719
(43)【公開日】2024-09-30
(54)【発明の名称】建物の出入口部開閉装置
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/13 20060101AFI20240920BHJP
   E06B 9/17 20060101ALI20240920BHJP
   E06B 9/78 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
E06B9/13 B
E06B9/17 Z
E06B9/78
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040601
(22)【出願日】2023-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】315008452
【氏名又は名称】株式会社 浅原
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】浅 原 克 好
【テーマコード(参考)】
2E042
【Fターム(参考)】
2E042AA06
2E042BA04
2E042CA04
2E042DA01
2E042DB16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明の目的は、シート状開閉部材の巻き取り、巻き戻しの使用勝手を向上させた建物の出入口部開閉装置を提供するものである。
【解決手段】建物の出入口部をシート状開閉部材3で開閉する建物の出入口部開閉装置1であって、巻き取り自在な柔軟性を有する帯状に形成され、出入口部を開閉するシート状開閉部材3と、シート状開閉部材3の一方側の端部を介してシート状開閉部材3の表面と裏面に亘ると共に、端部に沿って垂直方向に取付けられる一方側帯状端部4と、同様に他方側に他方側帯状端部5と、下方側に下方側帯状端部6と、建物の出入口部の上方に取り付けられ、シート状開閉部材3を巻き取る回転体7と、建物の出入口部の一方側に取り付けられ、シート状開閉部材3の一方側を案内する溝部を備えた一方側案内部材8と、同様に他方側に他方側案内部材9と、下方側帯状端部6の一方側に一方側錘11と、他方側に他方側錘12とを備えたものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の出入口部をシート状開閉部材で開閉する建物の出入口部開閉装置であって、
巻き取り自在な柔軟性を有する帯状に形成され、前記建物の出入口部を開閉する前記シート状開閉部材と、
前記シート状開閉部材の一方側の端部を介して前記シート状開閉部材の表面と前記シート状開閉部材の裏面に亘ると共に、前記シート状開閉部材の一方側の端部に沿って垂直方向に前記シート状開閉部材に取付けられる一方側帯状端部と、
前記シート状開閉部材の他方側の端部を介して前記シート状開閉部材の表面と前記シート状開閉部材の裏面に亘ると共に、前記シート状開閉部材の他方側の端部に沿って垂直方向に前記シート状開閉部材に取付けられる他方側帯状端部と、
前記シート状開閉部材の下方側の端部を介して前記シート状開閉部材の表面と前記シート状開閉部材の裏面に亘ると共に、前記シート状開閉部材の下方側の端部に沿って水平方向に前記シート状開閉部材に取付けられる下方側帯状端部と、
前記建物の出入口部の上方に取り付けられ、前記シート状開閉部材を巻き取る回転体と、
前記建物の出入口部の一方側に取り付けられ、前記シート状開閉部材の一方側側を案内する溝部を備えた一方側案内部材と、
前記建物の出入口部の他方側に取り付けられ、前記シート状開閉部材の他方側側を案内する溝部を備えた他方側案内部材と、
前記下方側帯状端部の一方側に取り付けられた一方側錘と、
前記下方側帯状端部の他方側に取り付けられた他方側錘とを備え、
前記回転体に前記シート状開閉部材が取り付けられ、前記下方側帯状端部が垂下して、前記建物の出入口部を閉じるものであり、前記回転体を前記シート状開閉部材を巻き取る方向に回転させて、前記建物の出入口部を開けるものであり、
前記一方側案内部材内に前記一方側帯状端部、前記一方側錘が位置し、
前記他方側案内部材内に前記他方側帯状端部、前記他方側錘が位置している
ことを特徴とする建物の出入口部開閉装置。
【請求項2】
一方側案内部材と他方側案内部材とが対向する部位であって前記一方側案内部材に垂直状の一方側縦開口部が、前記一方側案内部材と前記他方側案内部材とが対向する部位であって前記他方側案内部材に垂直状の他方側縦開口部が、それぞれ位置し、
一方側帯状端部は、前記一方側縦開口部を介して一方側帯状端部の折り返し部は、前記一方側案内部材の内方に、前記一方側帯状端部の前記折り返し部の反対側の端部は、前記一方側案内部材の外方に、それぞれ位置し、
前記一方側帯状端部の表面は前記一方側帯状端部の表面に対向する前記一方側縦開口部の部位に当接し、前記一方側帯状端部の裏面は前記一方側帯状端部の裏面に対向する前記一方側縦開口部の部位に当接し、
他方側帯状端部の折り返し部は、前記他方側案内部材の内方に、前記他方側帯状端部の前記折り返し部の反対側の端部は、前記他方側案内部材の外方に、それぞれ位置し、
他方側帯状端部は、前記他方側縦開口部を介して他方側帯状端部の折り返し部は、前記他方側案内部材の内方に、前記他方側帯状端部の前記折り返し部の反対側の端部は、前記他方側案内部材の外方に、それぞれ位置し、
前記他方側帯状端部の表面は前記他方側帯状端部の表面に対向する前記他方側縦開口部の部位に当接し、前記他方側帯状端部の裏面は前記他方側帯状端部の裏面に対向する前記一方側縦開口部の部位に当接する
ことを特徴とする請求項1記載の建物の出入口部開閉装置。
【請求項3】
回転体を手動で回転させると共に、複数の鎖素子を連結してなるチェーンと、
このチェーンの移動を阻止するストッパー体とを備え、
前記ストッパー体は、建物の出入口部開閉装置に取り付けられた支持体と、この支持体に取り付けられた前記チェーンを案内する筒状部と、この筒状部の下部に設けられた前記チェーンの上方への移動を阻止する前記チェーンの前記鎖素子に係止する被係止部とを有する
ことを特徴とする請求項1記載の建物の出入口部開閉装置。
【請求項4】
シート状開閉部材は、回転体に取り付けられ、前記シート状開閉部材の下端が建物の出入口部に当接した場合、前記シート状開閉部材は、前記回転体に一回以上巻かれている
ことを特徴とする請求項1記載の建物の出入口部開閉装置。
【請求項5】
回転体の外周面に螺旋状の突起が設けられていること
ことを特徴とする請求項1記載の建物の出入口部開閉装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の出入口部開閉装置に係り、特に、シート状開閉部材の巻き取り、巻き戻しの使用勝手を向上させた建物の出入口部開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の出入口部を通気性のシート状開閉部材で開閉する建物の出入口部開閉装置がある(特許文献1 図1参照)。
この建物の出入口部開閉装置は、通気性のシート状開閉部材と、この通気性のシート状開閉部材を巻き取る回転体と、建物の内側から見て建物の出入口部の右側に取り付けられ、通気性のシート状開閉部材の右側を案内する溝部を備えた右側案内部材と、この右側案内部材の長手方向に沿うと共に右側案内部材の溝部に向かうように折り返された右折り返し部と、通気性のシート状開閉部材の右側の部分に取り付けられ、右折り返し部の端部に対向する部分に建物の出入口部に向かう水平方向の動きを規制して通気性のシート状開閉部材の右縁部の右側案内部材の溝部からの離脱を防止する抜け出し防止部を備えた右抜け出し防止用部材と、前記建物の内側から見て前記建物の出入口部の左側に取り付けられ、前記通気性のシート状開閉部材の左側を案内する溝部を備えた左側案内部材と、この左側案内部材の長手方向に沿うと共に前記左側案内部材の溝部に向かうように折り返された左折り返し部と、前記通気性のシート状開閉部材の左側の部分に取り付けられ、前記左折り返し部の端部に対向する部分に前記建物の出入口部に向かう水平方向の動きを規制して前記通気性のシート状開閉部材の左縁部の前記左側案内部材の溝部からの離脱を防止する抜け出し防止部を備えた左抜け出し防止用部材と、を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4436230号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記建物の出入口部開閉装置にあっては、「右抜け出し防止用部材、左抜け出し防止用部材」を設けているため、回転体でシート状開閉部材を巻き取る場合、「右抜け出し防止用部材、左抜け出し防止用部材」によりシート状開閉部材の左端、右端がいびつな形状に巻かれ、巻きにくく、また、回転体で巻き取ったシート状開閉部材を垂下させたい場合、上記いびつな形状により、巻かれたシート状開閉部材が垂下しない場合があり、シート状開閉部材の巻き取り、巻き戻しの使用勝手が良好でないという問題点が生じた。
【0005】
本発明は、上記の問題点を考慮してなされた建物の出入口部開閉装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の建物の出入口部開閉装置は、建物の出入口部をシート状開閉部材で開閉する建物の出入口部開閉装置であって、巻き取り自在な柔軟性を有する帯状に形成され、前記建物の出入口部を開閉する前記シート状開閉部材と、前記シート状開閉部材の一方側の端部を介して前記シート状開閉部材の表面と前記シート状開閉部材の裏面に亘ると共に、前記シート状開閉部材の一方側の端部に沿って垂直方向に前記シート状開閉部材に取付けられる一方側帯状端部と、前記シート状開閉部材の他方側の端部を介して前記シート状開閉部材の表面と前記シート状開閉部材の裏面に亘ると共に、前記シート状開閉部材の他方側の端部に沿って垂直方向に前記シート状開閉部材に取付けられる他方側帯状端部と、前記シート状開閉部材の下方側の端部を介して前記シート状開閉部材の表面と前記シート状開閉部材の裏面に亘ると共に、前記シート状開閉部材の下方側の端部に沿って水平方向に前記シート状開閉部材に取付けられる下方側帯状端部と、前記建物の出入口部の上方に取り付けられ、前記シート状開閉部材を巻き取る回転体と、前記建物の出入口部の一方側に取り付けられ、前記シート状開閉部材の一方側側を案内する溝部を備えた一方側案内部材と、前記建物の出入口部の他方側に取り付けられ、前記シート状開閉部材の他方側側を案内する溝部を備えた他方側案内部材と、前記下方側帯状端部の一方側に取り付けられた一方側錘と、前記下方側帯状端部の他方側に取り付けられた他方側錘とを備え、前記回転体に前記シート状開閉部材が取り付けられ、前記下方側帯状端部が垂下して、前記建物の出入口部を閉じるものであり、前記回転体を前記シート状開閉部材を巻き取る方向に回転させて、前記建物の出入口部を開けるものであり、前記一方側案内部材内に前記一方側帯状端部、前記一方側錘が位置し、前記他方側案内部材内に前記他方側帯状端部、前記他方側錘が位置しているものである。
【0007】
また、請求項2記載の建物の出入口部開閉装置は、請求項1記載の建物の出入口部開閉装置において、一方側案内部材と他方側案内部材とが対向する部位であって前記一方側案内部材に垂直状の一方側縦開口部が、前記一方側案内部材と前記他方側案内部材とが対向する部位であって前記他方側案内部材に垂直状の他方側縦開口部が、それぞれ位置し、一方側帯状端部は、前記一方側縦開口部を介して一方側帯状端部の折り返し部は、前記一方側案内部材の内方に、前記一方側帯状端部の前記折り返し部の反対側の端部は、前記一方側案内部材の外方に、それぞれ位置し、前記一方側帯状端部の表面は前記一方側帯状端部の表面に対向する前記一方側縦開口部の部位に当接し、前記一方側帯状端部の裏面は前記一方側帯状端部の裏面に対向する前記一方側縦開口部の部位に当接し、他方側帯状端部の折り返し部は、前記他方側案内部材の内方に、前記他方側帯状端部の前記折り返し部の反対側の端部は、前記他方側案内部材の外方に、それぞれ位置し、他方側帯状端部は、前記他方側縦開口部を介して他方側帯状端部の折り返し部は、前記他方側案内部材の内方に、前記他方側帯状端部の前記折り返し部の反対側の端部は、前記他方側案内部材の外方に、それぞれ位置し、前記他方側帯状端部の表面は前記他方側帯状端部の表面に対向する前記他方側縦開口部の部位に当接し、前記他方側帯状端部の裏面は前記他方側帯状端部の裏面に対向する前記一方側縦開口部の部位に当接するものである。
【0008】
また、請求項3記載の建物の出入口部開閉装置は、請求項1記載の建物の出入口部開閉装置において、回転体を手動で回転させると共に、複数の鎖素子を連結してなるチェーンと、このチェーンの移動を阻止するストッパー体とを備え、前記ストッパー体は、建物の出入口部開閉装置に取り付けられた支持体と、この支持体に取り付けられた前記チェーンを案内する筒状部と、この筒状部の下部に設けられた前記チェーンの上方への移動を阻止する前記チェーンの前記鎖素子に係止する被係止部とを有するものである。
【0009】
また、請求項4記載の建物の出入口部開閉装置は、請求項1記載の建物の出入口部開閉装置において、シート状開閉部材は、回転体に取り付けられ、前記シート状開閉部材の下端が建物の出入口部に当接した場合、前記シート状開閉部材は、前記回転体に一回以上巻かれているものである。
【0010】
また、請求項5記載の建物の出入口部開閉装置は、請求項1記載の建物の出入口部開閉装置において、回転体の外周面に螺旋状の突起が設けられているものである。
【発明の効果】
【0011】
従来、「右抜け出し防止用部材、左抜け出し防止用部材」を設けていると、回転体でシート状開閉部材を巻き取った場合、「右抜け出し防止用部材、左抜け出し防止用部材」によりシート状開閉部材の左端、右端にいびつな形状に巻かれ、場合によっては、巻かれたシート状開閉部材が垂下しない場合があるが、請求項1記載の建物の出入口部開閉装置によれば、下方側帯状端部が垂下した状態にあっては、シート状開閉部材の一方側の端部は一方側帯状端部で、シート状開閉部材の他方側の端部は他方側帯状端部で、シート状開閉部材の下方側の端部は一方側錘及び他方側錘を有した下方側帯状端部で、それぞれ形成され、シート状開閉部材が剛性を有しているため、シート状開閉部材の巻き取り、巻き戻しの支障を防止することができ、
しかも、下方側帯状端部の一方側に取り付けられた一方側錘を一方側案内部材内に、前記下方側帯状端部の他方側に取り付けられた他方側錘を他方側案内部材内に、それぞれ位置させたため、シート状開閉部材が何らかの原因で落下した場合、建物の出入口部下の人への衝撃を少なくすることができる。
【0012】
また、請求項2記載の建物の出入口部開閉装置によれば、上述した請求項1記載の発明の効果に加え、一方側帯状端部の表面は前記一方側帯状端部の表面に対向する一方側縦開口部の部位に当接し、前記一方側帯状端部の裏面は前記一方側帯状端部の裏面に対向する前記一方側縦開口部の部位に当接しているため、シート状開閉部材の外から、一方側案内部材を介してシート状開閉部材の内への虫の侵入を防ぐことができる。
また、他方側帯状端部の表面は前記他方側帯状端部の表面に対向する他方側縦開口部の部位に当接し、前記他方側帯状端部の裏面は前記他方側帯状端部の裏面に対向する前記一方側縦開口部の部位に当接するため、シート状開閉部材の外から、他方側案内部材を介してシート状開閉部材の内への虫の侵入を防ぐことができる。
【0013】
また、請求項3記載の建物の出入口部開閉装置によれば、上述した請求項1記載の発明の効果に加え、チェーンの鎖素子が筒状部の下部に設けられた被係止部に係止してチェーンの上方への移動を阻止することができる。
【0014】
また、請求項4記載の建物の出入口部開閉装置によれば、上述した請求項1記載の発明の効果に加え、シート状開閉部材は、回転体に取り付けられ、前記シート状開閉部材の下端が建物の出入口部に当接した場合、前記シート状開閉部材は、前記回転体に一回以上巻かれているため、垂下したシート状開閉部材の自重が、シート状開閉部材の回転体に取り付けられた部位に直接かからないようにして、シート状開閉部材の回転体の取り付けを保護することができる。
【0015】
また、請求項5記載の建物の出入口部開閉装置によれば、上述した請求項1記載の発明の効果に加え、回転体の外周面に螺旋状の突起が設けられているため、回転体にシート状開閉部材の巻き付けを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1(a)は、本発明の一実施例の建物の出入口部開閉装置の概略的斜視図であり、 図1(b)は、図1(a)の一部の概略的斜視図である。
図2図2は、図1(a)の概略的正面図である。
図3図3(a)は、図1の3-3線による概略的断面図であり、図3(b)は図3(a)のシート状開閉部材が巻き取られた状態の概略的断面図であり、図3(c)は、図3(b)の好適な例の概略的一部拡大断面図である。
図4図4(a)は、図1の4-4線による概略的断面図であり、図4(b)は、図4(a)のシート状開閉部材が巻き取られた状態の概略的断面図である。
図5図5は、図1のシート状開閉部材が回転体に取り付けられる前後を示す概略的図である。
図6図6(a)は、図2の6-6線による概略的断面図であり、図6(b)は、図2の6’-6’線による概略的断面図であり、図6(c)は、図2の6”-6”線による概略的断面図である。
図7図7は、図1(a)の滑車とこの滑車を回転するチェーンとの関係を示す実施品を撮影した写真である。
図8図8は、図1(b)のストッパー体とこのストッパー体に係止するチェーンの鎖素子との関係を示す実施品を撮影した写真である。
図9図9は、図5の部材とこの部材によりシート状開閉部材が回転体に取り付けられた関係を示す一方側案内部材及び他方側案内部材を取り外した実施品を撮影した写真である。
図10図10は、図1(a)の下方側帯状端部の他方側案内部材を取り外した実施品を撮影した写真である。
【0017】
本発明の一実施例の建物の出入口部開閉装置を図1乃至図10を参照して説明する。
図1において、1は茶工場、食品工場等の建物の出入口部2[図3(b)]をシート状開閉部材(シート状開閉部材は、例えば、通気性を有する。)3で開閉する建物の出入口部開閉装置で、シート状開閉部材3は、例えば、巻き取り自在な柔軟性を有する帯状に形成され、建物の出入口部2を開閉するものである。
【0018】
4は、シート状開閉部材3の一方側の端部を介してシート状開閉部材3の表面とシート状開閉部材3の裏面に亘る一方側帯状端部で、一方側帯状端部4は、シート状開閉部材の一方側の端部に沿って垂直方向にシート状開閉部材3に取付けられる。取り付けは、例えば、熱圧着で、シート状開閉部材3の厚みは、例えば、1mm、圧着した一方側帯状端部4の厚みは、例えば、3mmである。
【0019】
図3(a)(b)に示すように、一方側案内部材8と他方側案内部材9とが対向する部位であって一方側案内部材8に垂直状の一方側縦開口部8Aが、一方側案内部材8と他方側案内部材9とが対向する部位であって他方側案内部材9に垂直状の他方側縦開口部9Aが、それぞれ位置している。
一方側帯状端部4は、一方側縦開口部8Aを介して一方側帯状端部4の折り返し部4Xは、一方側案内部材8の内方に、一方側帯状端部4の折り返し部4Xの反対側の端部4Y、4Zは、一方側案内部材8の外方に、それぞれ位置している。
そして、一方側帯状端部4の表面は一方側帯状端部4の表面に対向する一方側縦開口部8Aの部位に当接し、一方側帯状端部4の裏面は一方側帯状端部4の裏面に対向する一方側縦開口部8Aの部位8A1に当接している。
そのため、シート状開閉部材3の外から、一方側案内部材8を介してシート状開閉部材3の内への虫の侵入を防ぐことができる。
なお、一方側帯状端部4は、正面視、H1G1GHとなっている(図2参照)。また、図3(c)に示すように、一方側帯状端部4の裏面が一方側縦開口部8Aの部位8A1に当接すると、一方側帯状端部4の裏面が摩耗するため、柔軟部材8A2を設けると良い。
【0020】
図3(a)に示す5は、シート状開閉部材3の他方側の端部を介してシート状開閉部材3の表面とシート状開閉部材3の裏面に亘る他方側帯状端部で、他方側帯状端部5は、シート状開閉部材3の他方側の端部に沿って垂直方向にシート状開閉部材3に取付けられる。取り付けは、例えば、熱圧着で、シート状開閉部材3の厚みは、例えば、1mm、圧着した他方側帯状端部5の厚みは、例えば、3mmである。
他方側帯状端部5は、他方側縦開口部9Aを介して他方側帯状端部5の折り返し部5Xは、他方側案内部材9の内方に、他方側帯状端部5の折り返し部5Xの反対側の端部5Y、5Zは、他方側案内部材9の外方に、それぞれ位置している(図4参照)。
そして、他方側帯状端部5の表面は他方側帯状端部5の表面に対向する他方側縦開口部9Aの部位に当接し、他方側帯状端部5の裏面は他方側帯状端部5の裏面に対向する他方側縦開口部9Aの部位に当接している(図4参照)。
そのため、シート状開閉部材3の外から、他方側案内部材9を介してシート状開閉部材3の内への虫の侵入を防ぐことができる。
なお、他方側帯状端部5は、正面視、ABB1A1となっている(図2参照)。また、図3(c)に示すように、他方側帯状端部5の裏面が他方側縦開口部9Aの部位9A1に当接すると、他方側帯状端部5の裏面が摩耗するため、柔軟部材9A2を設けると良い。
【0021】
6は、シート状開閉部材3の下方側の端部を介してシート状開閉部材3の表面とシート状開閉部材3の裏面に亘る下方側帯状端部で、下方側帯状端部6は、シート状開閉部材3の下方側の端部に沿って水平方向にシート状開閉部材3に取付けられる。取り付けは、シート状開閉部材3に、例えば、熱圧着で、取り付けられる。下方側帯状端部6は、正面視、CDEFとなっている(図2参照)。
なお、図6(b)に示す61は柔軟部材で、62は、柔軟部材62の変形を是正するワイヤーロープである。
【0022】
7は、建物の出入口部2の上方に取り付けられ、シート状開閉部材3を巻き取る回転体で、回転体7の外周面には、螺旋状の突起71が設けられている。
回転体7の外周面に螺旋状の突起71が設けられているため、回転体7にシート状開閉部材3の巻き付けを容易にすることができる。
シート状開閉部材3の回転体7への取り付けは、部材72により行うことができる。
なお、シート状開閉部材3は、回転体7に取り付けられ、シート状開閉部材3の下端が建物の出入口部2に当接した場合、シート状開閉部材3は、回転体7に一回以上巻かれている。
即ち、シート状開閉部材3は、回転体7に一回以上巻かれているため、垂下したシート状開閉部材3の自重が、シート状開閉部材3の回転体7に取り付けられた部位に直接かからないようにして、シート状開閉部材3の回転体7の取り付けを保護することができる。
【0023】
8は一方側案内部材で、一方側案内部材8は、建物の出入口部2の一方側に取り付けられ、シート状開閉部材の一方側側を案内する溝部81を備えている。溝部81の外方への隙間Wは、例えば、3mmである。
【0024】
9は他方側案内部材で、他方側案内部材9は、建物の出入口部2の他方側に取り付けられ、通気性のシート状開閉部材3の他方側側を案内する溝部91を備えている。溝部91の外方への隙間Wは、例えば、3mmである。
【0025】
また、下方側帯状端部6の一方側に一方側錘11が、下方側帯状端部6の他方側に他方側錘12が、それぞれ取り付けられている。
一方側案内部材8内に一方側帯状端部4、一方側錘11が位置し、他方側案内部材9内に他方側帯状端部9、他方側錘12が位置している。
そして、建物の出入口部開閉装置1は、回転体7にシート状開閉部材3が取り付けられ、下方側帯状端部6が垂下して、建物の出入口部2を閉じるものであり、回転体7をシート状開閉部材3を巻き取る方向に回転させて、建物の出入口部2を開けるものである。
【0026】
従来、「右抜け出し防止用部材、左抜け出し防止用部材」を設けていると、回転体でシート状開閉部材を巻き取った場合、「右抜け出し防止用部材、左抜け出し防止用部材」によりシート状開閉部材の左端、右端にいびつな形状に巻かれ、場合によっては、巻かれたシート状開閉部材が垂下しない場合があるが、本実施例の建物の出入口部開閉装置1によれば、下方側帯状端部6が垂下した状態にあっては、シート状開閉部材3の一方側の端部は一方側帯状端部4で、シート状開閉部材3の他方側の端部は他方側帯状端部5で、シート状開閉部材3の下方側の端部は一方側錘11及び他方側錘12を有した下方側帯状端部6で、それぞれ形成され、シート状開閉部材3が剛性を有しているため、シート状開閉部材3の巻き取り、巻き戻しの支障を防止することができ、
しかも、下方側帯状端部6の一方側に取り付けられた一方側錘11を一方側案内部材8内に、下方側帯状端部6の他方側に取り付けられた他方側錘12を他方側案内部材9内に、それぞれ位置させたため、シート状開閉部材3が何らかの原因で落下した場合、建物の出入口部2下の人への衝撃を少なくすることができる。
【0027】
なお、20はシート状開閉部材3を収納する収納部であり、21は図示しない非通気性の開閉部材を収納する収納部であり、30は回転体7を回転させる回転手段であり、回転手段30は、例えば、回転体7と一体となって回転する滑車30aと、この滑車30aを回転するチェーン30bとを有する。
チェーン30bは、回転体7を手動で回転させると共に、複数の鎖素子を連結してなるものである。図8図9に示す100は、チェーン30bの移動を阻止するストッパー体で、ストッパー体100は、建物の出入口部開閉装置に取り付けられた支持体101と、この支持体101に取り付けられたチェーン30bを案内する筒状部102と、この筒状部102の下部に設けられたチェーン30bの上方への移動を阻止するチェーン30bの鎖素子103に係止する被係止部104とを有する。そのため、チェーン30bの鎖素子103が筒状部102の下部に設けられた被係止部104に係止してチェーン30bの上方への移動を阻止することができる。
【符号の説明】
【0028】
1 建物の出入口部開閉装置
2 建物の出入口部
3 シート状開閉部材
4 一方側帯状端部 5 他方側帯状端部 6 下方側帯状端部 7 回転体
8 一方側案内部材
9 他方側案内部材
11 一方側錘
12 他方側錘
71 突起
72 部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10