(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013111
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】半導体素子および半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/52 20060101AFI20240124BHJP
【FI】
H01L21/52 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022115057
(22)【出願日】2022-07-19
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100200609
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 智和
(72)【発明者】
【氏名】油谷 匡胤
【テーマコード(参考)】
5F047
【Fターム(参考)】
5F047AA11
5F047AB08
5F047BA01
5F047CB03
(57)【要約】
【課題】 支持部材と半導体素子とを接合する接合層に発生した亀裂の伸展を抑制することが可能な半導体素子と、当該半導体素子を具備する半導体装置とを提供する。
【解決手段】 半導体素子A10は、第1方向zにおいて互いに反対側を向く主面101および裏面102を有する本体部10と、主面101に配置され、かつ本体部10に導通する第1電極11と、を備える。本体部10には、裏面102から凹む凹部15が設けられている。本体部10は、凹部15を規定する内周面104と、第1方向zに対して直交する方向を向く端面103と、を有する。内周面104は、端面103につながっている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向において互いに反対側を向く主面および裏面を有する本体部と、
前記主面に配置され、かつ前記本体部に導通する第1電極と、を備え、
前記本体部には、前記裏面から凹む凹部が設けられており、
前記本体部は、前記凹部を規定する内周面と、前記第1方向に対して直交する方向を向く端面と、を有し、
前記内周面は、前記端面につながっている、半導体素子。
【請求項2】
前記凹部は、前記第1方向に対して直交する第2方向において互いに離れた第1凹部および第2凹部を含む、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記第1方向に視て、前記第1凹部および前記第2凹部の各々は、前記本体部の四隅のいずれかに配置されている、請求項2に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記第2方向における前記第1凹部と前記第2凹部との間隔は、前記第1凹部および前記第2凹部の各々の前記第2方向の寸法よりも大きい、請求項3に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記第1凹部および前記第2凹部の各々は、前記第1方向および前記第2方向に対して直交する第3方向に延びており、
前記第1凹部および前記第2凹部の各々を規定する前記内周面の前記第3方向の両側は、前記端面につながっている、請求項2に記載の半導体素子。
【請求項6】
前記凹部は、一連であり、
前記裏面は、互いに離れた第1領域および第2領域を含む、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項7】
前記第1領域および前記第2領域は、前記第1方向に対して直交する第2方向において互いに隣り合っており、
前記第1領域および前記第2領域の各々は、前記第1方向および前記第2方向に対して直交する第3方向に延びている、請求項6に記載の半導体素子。
【請求項8】
前記端面は、前記第3方向において互いに反対側を向く第1端面および第2端面を含み、
前記第1領域は、前記第1端面につながっており、かつ前記第2端面から離れている、請求項7に記載の半導体素子。
【請求項9】
前記第2領域は、前記第1端面から離れており、かつ前記第2端面につながっている、請求項8に記載の半導体素子。
【請求項10】
前記第1方向に視て、前記凹部は、前記裏面を囲んでいる、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項11】
前記本体部には、前記裏面から凹み、かつ前記凹部から離れた陥入部が設けられており、
前記第1方向に視て、前記裏面は、前記陥入部を囲んでいる、請求項10に記載の半導体素子。
【請求項12】
前記内周面は、前記裏面および前記端面の各々に対して傾斜している、請求項10に記載の半導体素子。
【請求項13】
前記第1方向において前記第1電極とは反対側に位置し、かつ前記本体部に導通する第2電極をさらに備え、
前記第2電極は、前記裏面および前記内周面を覆っている、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項14】
前記内周面の表面粗さは、前記裏面の表面粗さよりも大きい、請求項1ないし13のいずれかに記載の半導体素子。
【請求項15】
請求項1ないし13のいずれかに記載の半導体素子と、
前記裏面に対向する支持部材と、
前記支持部材と前記半導体素子とを接合する接合層と、を備え、
前記第1方向に対して直交する方向に視て、前記接合層は、前記内周面に重なっている、半導体装置。
【請求項16】
前記第1方向に視て、前記接合層は、前記本体部よりも外方にはみ出している、請求項15に記載の半導体装置。
【請求項17】
前記接合層は、前記端面に接している、請求項16に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体素子と、当該半導体素子を具備する半導体装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、MOSFETが搭載された半導体装置の一例が開示されている。当該半導体装置は、電源電圧が印加されるドレイン端子と、MOSFETに電気信号を入力するためのゲート端子と、当該電源電圧に対応した電力が当該電気信号に基づき変換された後、変換された電力が出力されるソース端子とを備える。MOSFETは、ドレイン端子に導通するドレイン電極と、ソース端子に導通するソース電極とを有する。ドレイン電極は、第1導電性接合材によりドレイン端子につながるダイパッドに接合されている。ソース電極は、第2導電性接合材により金属クリップに接合されている。さらに金属クリップは、ソース端子にも接合されている。第1導電性接合材および第2導電性接合材は、ともにハンダである。これにより、当該半導体装置に、より大きな電流を流すことが可能となっている。
【0003】
ここで、MOSFETは、その駆動の際、比較的多くの熱を発する。これにより、当該熱に起因した繰り返し熱応力が第1導電性接合材に作用する。繰り返し熱応力の応力振幅の大きさや、繰り返し応力の回数によっては、第1導電性接合材に亀裂が発生する。当該亀裂は、ダイパッドの面内方向に沿って伸展する。当該亀裂の伸展が顕著になると、第1導電性接合材における熱伝導効率の低下が懸念される。したがって、第1導電性接合材における当該亀裂の伸展を抑制する対策が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は上記事情に鑑み、支持部材と半導体素子とを接合する接合層に発生した亀裂の伸展を抑制することが可能な半導体素子と、当該半導体素子を具備する半導体装置とを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の側面によって提供される半導体素子は、第1方向において互いに反対側を向く主面および裏面を有する本体部と、前記主面に配置され、かつ前記本体部に導通する第1電極と、を備え、前記本体部には、前記裏面から凹む凹部が設けられており、前記本体部は、前記凹部を規定する内周面と、前記第1方向に対して直交する方向を向く端面と、を有し、前記内周面は、前記端面につながっている。
【0007】
本開示の第2の側面によって提供される半導体装置は、本開示の第1の側面によって提供される半導体素子と、前記裏面に対向する支持部材と、前記支持部材と前記半導体素子とを接合する接合層と、を備え、前記第1方向に対して直交する方向に視て、前記接合層は、前記内周面に重なっている。
【発明の効果】
【0008】
本開示にかかる半導体素子が具備する構成によれば、支持部材と当該半導体素子とを接合する接合層に発生した亀裂の伸展を抑制することが可能となる。
【0009】
本開示のその他の特徴および利点は、添付図面に基づき以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本開示の第1実施形態にかかる半導体素子の平面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す半導体素子の底面図であり、第2電極の図示を省略している。
【
図5】
図5は、本開示の第1実施形態の第1変形例にかかる半導体素子の底面図であり、第2電極の図示を省略している。
【
図8】
図8は、本開示の第1実施形態の第2変形例にかかる半導体素子の底面図であり、第2電極の図示を省略している。
【
図10】
図10は、本開示の一実施形態にかかる半導体装置の斜視図である。
【
図20】
図20は、本開示の第2実施形態にかかる半導体素子の底面図であり、第2電極の図示を省略している。
【
図23】
図23は、本開示の第3実施形態にかかる半導体素子の底面図であり、第2電極の図示を省略している。
【
図26】
図26は、本開示の第4実施形態にかかる半導体素子の底面図であり、第2電極の図示を省略している。
【
図29】
図29は、本開示の第5実施形態にかかる半導体素子の底面図であり、第2電極の図示を省略している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示を実施するための形態について、添付図面に基づいて説明する。
【0012】
〔第1実施形態(半導体素子A10)〕
図1~
図4に基づき、本開示の第1実施形態にかかる半導体素子A10について説明する。半導体素子A10は、本体部10、第1電極11、第2電極12、第3電極13およびパッシベーション膜14を備える。ここで、
図2では、理解の便宜上、第2電極12の図示を省略している。
図2では、後述する本体部10の内周面104に相当する領域を、複数点の領域で示している。
【0013】
半導体素子A10および後述する半導体装置Bの説明においては、便宜上、後述する本体部10の主面101の法線方向を「第1方向z」と呼ぶ。第1方向zに対して直交する方向を「第2方向x」と呼ぶ。第1方向zおよび第2方向xの双方に対して直交する方向を「第3方向y」と呼ぶ。
【0014】
半導体素子A10は、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。この他、半導体素子A10は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの各種スイッチング素子でもよい。さらに、半導体素子A10は、ダイオードでもよい。本開示における半導体素子A10は、nチャネル型であり、かつ縦型構造のMOSFETを対象とする。
【0015】
本体部10は、
図1および
図2に示すように、第1方向zに視て矩形状である。
図3および
図4に示すように、本体部10は、半導体基板10Aおよび半導体層10Bを含む。半導体基板10Aは、半導体層10Bを支持している。半導体基板10Aの組成は、たとえば、ケイ素(Si)および炭化ケイ素(SiC)のいずれかを含む。半導体層10Bは、半導体基板10Aに積層されている。半導体層10Bは、複数の半導体により構成された回路層と、当該回路層と第1電極11および第3電極13とを導通する再配線層とを含む。
【0016】
図1~
図4に示すように、本体部10は、主面101、裏面102および端面103を有する。主面101および裏面102は、第1方向zにおいて互いに反対側を向く。端面103は、第1方向zに対して直交する方向を向く。端面103は、第2方向xにおいて互いに反対側を向く2つの領域と、第3方向yにおいて互いに反対側を向く2つの領域とを含む。本開示においては、これらの領域のうち第3方向yにおいて互いに反対側を向く2つの領域を、第1端面103Aおよび第2端面103Bと呼ぶ。
【0017】
図2~
図4に示すように、本体部10の半導体基板10Aには、裏面102から凹む凹部15が設けられている。これにより、本体部10は、凹部15を規定する内周面104を有する。内周面104は、裏面102および端面103につながっている。第1方向zに対して直交する方向に視て、内周面104は、半導体基板10Aに重なる領域を含む。
【0018】
図2に示すように、第1方向zに視て、凹部15は、裏面102を囲んでいる。凹部15は、半導体素子A10において一連である。凹部15は、反応性イオンエッチング(RIE)により形成される。これにより、内周面104の表面粗さは、裏面102の表面粗さよりも大きい。
【0019】
図1、
図3および
図4に示すように、第1電極11は、本体部10の主面101に配置されている。第1電極11は、本体部10の半導体層10Bに導通している。第1電極11には、半導体素子A10により変換された後の電力に対応する電流が流れる。すなわち、第1電極11は、半導体素子A10のソース電極に相当する。
【0020】
図3および
図4に示すように、第2電極12は、第1方向zにおいて第1電極11とは反対側に位置する。第2電極12は、本体部10の半導体基板10Aに導通している。第2電極12には、半導体素子A10により変換される前の電力に対応する電流が流れる。すなわち、第2電極12は、半導体素子A10のドレイン電極に相当する。
【0021】
図1および
図3に示すように、第3電極13は、本体部10の主面101に配置されている。第3電極13には、半導体素子A10を駆動するためのゲート電圧が印加される。第1方向zに視て、第3電極13の面積は、第1電極11の面積より小さい。
【0022】
パッシベーション膜14は、
図3および
図4に示すように、本体部10の主面101に積層されている。
図1に示すように、第1方向zに視て、パッシベーション膜14は、第1電極11および第3電極13の各々を囲んでいる。第1電極11および第3電極13は、パッシベーション膜14から外部に露出している。パッシベーション膜14は、絶縁体である。パッシベーション膜14の組成は、たとえば窒化ケイ素(Si
3N
4)を含む。
【0023】
<第1変形例(半導体素子A11)>
次に、
図5~
図7に基づき、半導体素子A10の第1変形例である半導体素子A11について説明する。ここで、
図5では、理解の便宜上、第2電極12の図示を省略している。
図5では、本体部10の内周面104に相当する領域を、複数点の領域で示している。
【0024】
図5に示すように、第1方向zに視て、凹部15は、本体部10の裏面102を囲んでいる。凹部15は、半導体素子A11において一連である。
【0025】
図5~
図7に示すように、本体部10の内周面104は、4つの領域に区分されている。当該4つの領域の各々は、本体部10の裏面102および端面103の各々に対して傾斜している。当該4つの領域の各々は、裏面102から端面103にかけて第1方向zにおいて裏面102から離れる向きに傾斜している。
【0026】
<第2変形例(半導体素子A12)>
次に、
図8および
図9に基づき、半導体素子A10の第2変形例である半導体素子A12について説明する。ここで、
図8では、理解の便宜上、第2電極12の図示を省略している。
図8では、本体部10の内周面104に相当する領域を、複数点の領域で示している。
【0027】
図8に示すように、第1方向zに視て、凹部15は、本体部10の裏面102を囲んでいる。凹部15は、半導体素子A12において一連である。裏面102は、円環状である。
【0028】
図8および
図9に示すように、本体部10の半導体基板10Aには、裏面102から凹み、かつ凹部15から離れた陥入部16が設けられている。第1方向zに視て、裏面102は、陥入部16を囲んでいる。したがって、第1方向zに視て、裏面102は、凹部15と陥入部16との間に挟まれている。
【0029】
〔半導体装置B〕
次に、
図10~
図18に基づき、本開示の一実施形態にかかる半導体装置Bについて説明する。半導体装置Bは、たとえばDC-DCコンバータといった、電力変換回路を具備する電子機器などに使用される。半導体装置Bのパッケージ形式は、TO(Transistor Outline)である。ただし、半導体装置Bのパッケージ形式は、TOに限定されない。半導体装置Bは、半導体素子A10、支持部材20、第1リード21、第2リード22、第3リード23、第1接合層24、第2接合層25、第3接合層26、導通部材31、ワイヤ32および封止樹脂40を備える。ここで、
図12は、理解の便宜上、封止樹脂40を透過している。
図12では、透過した封止樹脂40を想像線(二点鎖線)で示している。
【0030】
支持部材20は、
図12、および
図14~
図16に示すように、半導体素子A10を搭載する導電部材である。支持部材20は、第1リード21、第2リード22および第3リード23とともに、同一のリードフレームから構成されている。当該リードフレームは、銅(Cu)、または銅合金である。このため、支持部材20、第1リード21、第2リード22および第3リード23の各々の組成は、銅を含む。
図16に示すように、支持部材20は、搭載面201、裏面202および貫通孔203を有する。搭載面201は、第1方向zを向く。搭載面201は、半導体素子A10の本体部10の裏面102に対向している。裏面202は、第1方向zにおいて搭載面201とは反対側を向く。裏面202には、たとえば錫(Sn)めっきが施されている。貫通孔203は、第1方向zにおいて搭載面201から裏面202に至って支持部材20を貫通している。貫通孔203は、第1方向zに視て円形状である。
【0031】
第1接合層24は、
図14~
図16に示すように、支持部材20と半導体素子A10とを接合している。半導体装置Bにおいては、第1接合層24は、支持部材20の搭載面201と、半導体素子A10の第2電極12とを導電接合している。これにより、第2電極12が支持部材20に導通している。第1接合層24は、ハンダである。
【0032】
図18に示すように、第1方向zに対して直交する方向(
図18では第3方向y)に視て、第1接合層24は、半導体素子A10の本体部10の内周面104に重なっている。
図12および
図18に示すように、第1方向zに視て、第1接合層24は、本体部10よりも外方にはみ出したフィレット部241を有する。フィレット部241は、本体部10の端面103に接している。フィレット部241は、凹部15に収容された第1接合層24の部分につながっている。
【0033】
第1リード21は、
図12および
図14に示すように、支持部材20から離れて位置する。第1リード21は、第3方向yに沿って延びている。第1リード21は、半導体素子A10の第1電極11に導通している。したがって、第1リード21は、半導体装置Bのソース端子に相当する。第1リード21は、被覆部211、露出部212、第1接合面213を有する。被覆部211は、封止樹脂40に覆われている。露出部212は、被覆部211につながり、かつ封止樹脂40から露出している。露出部212は、第3方向yにおいて支持部材20から遠ざかる側に延びている。露出部212の表面には、たとえば錫めっきが施されている。第1接合面213は、第1方向zにおいて支持部材20の搭載面201と同じ側を向く。第1接合面213は、被覆部211の一部に含まれる。第1方向zにおいて、第1接合面213は、搭載面201に対して半導体素子A10寄りに位置する。
【0034】
第2リード22は、
図12および
図15に示すように、支持部材20および第1リード21の双方から離れて位置する。第2リード22は、第3方向yに沿って延びている。半導体装置Bにおいては、第2リード22は、第2方向xにおいて第3リード23に対して第1リード21とは反対側に位置する。第2リード22は、半導体素子A10の第3電極13に導通している。したがって、第2リード22は、半導体装置Bのゲート端子に相当する。第2リード22は、被覆部221、露出部222、第2接合面223を有する。被覆部221は、封止樹脂40に覆われている。露出部222は、被覆部221につながり、かつ封止樹脂40から露出している。露出部222は、第3方向yにおいて支持部材20から遠ざかる側に延びている。露出部222の表面には、錫めっきが施されている。第2接合面223は、第1方向zにおいて支持部材20の搭載面201と同じ側を向く。第2接合面223は、被覆部221の一部に含まれる。第1方向zにおいて、第2接合面223は、搭載面201に対して半導体素子A10寄りに位置する。
図17に示すように、第1方向zにおいて、第2接合面223の位置は、第1リード21の第1接合面213の位置と同一である。
【0035】
第3リード23は、
図12および
図16に示すように、第3方向yに沿って延びる部分を含むとともに、支持部材20につながっている。これにより、第3リード23は、半導体素子A10の第2電極12に導通している。したがって、第3リード23は、半導体装置Bのドレイン端子に相当する。第3リード23は、被覆部231および露出部232を有する。被覆部231は、支持部材20につながり、かつ封止樹脂40に覆われている。第2方向xに視て、被覆部231は、屈曲している。露出部232は、被覆部231につながり、かつ封止樹脂40から露出している。露出部232は、第3方向yにおいて支持部材20から遠ざかる側に延びている。露出部232の表面には、錫めっきが施されている。
【0036】
導通部材31は、
図12および
図14に示すように、半導体素子A10の第1電極11と、第1リード21の第1接合面213とに導電接合されている。これにより、第1リード21は、第1電極11に導通している。導通部材31は、銅または銅合金を含有する。半導体装置Bにおいては、導通部材31は、金属クリップである。
図14に示すように、導通部材31は、第1接合部311および第2接合部312を有する。第1接合部311は、導通部材31の一端に位置し、かつ第1電極11に導電接合されている。第2接合部312は、導通部材31の他端に位置し、第1リード21の第1接合面213に導電接合されている。
【0037】
第2接合層25は、
図14に示すように、半導体素子A10の第1電極11と、導通部材31の第1接合部311とを導電接合している。第2接合層25は、たとえばハンダである。
【0038】
第3接合層26は、
図14に示すように、第1リード21の第1接合面213と、導通部材31の第2接合部312とを導電接合している。第3接合層26は、たとえばハンダである。
【0039】
ワイヤ32は、
図12および
図15に示すように、半導体素子A10の第3電極13と、第2リード22の第2接合面223とに導電接合されている。これにより、第2リード22は、第3電極13に導通している。ワイヤ32は、アルミニウム(Al)を含有する。
【0040】
封止樹脂40は、
図12、および
図14~
図17に示すように、半導体素子A10、導通部材31およびワイヤ32と、支持部材20、第1リード21、第2リード22および第3リード23の各々の一部ずつとを覆っている。封止樹脂40は、電気絶縁性を有する。封止樹脂40は、たとえば黒色のエポキシ樹脂を含む材料からなる。封止樹脂40は、頂面41、底面42、一対の第1側面43、一対の第2側面44、一対の開口45、および取付け孔46を有する。
【0041】
図14~
図17に示すように、頂面41は、第1方向zにおいて支持部材20の搭載面201と同じ側を向く。
図14~
図16に示すように、底面42は、第1方向zにおいて頂面41とは反対側を向く。底面42から支持部材20の裏面202が露出している。
【0042】
図11および
図13に示すように、一対の第1側面43は、第3方向yにおいて互いに離れて位置する。一対の第1側面43の各々は、頂面41および底面42につながっている。一対の第1側面43のうち一方の当該第1側面43から、第1リード21の露出部212、第2リード22の露出部222、および第3リード23の露出部232が露出している。
【0043】
図11および
図13に示すように、一対の第2側面44は、第2方向xにおいて互いに離れて位置する。一対の第2側面44の各々は、頂面41および底面42につながっている。
図11に示すように、一対の開口45は、第2方向xにおいて互いに離れて位置する。一対の開口45の各々は、頂面41と、一対の第2側面44のいずれかとの双方から封止樹脂40の内方に向けて凹んでいる。一対の開口45の各々から、支持部材20の搭載面201の一部が露出している。
図11、
図13および
図16に示すように、取付け孔46は、第1方向zにおいて頂面41から底面42に至って封止樹脂40を貫通している。第1方向zに視て、取付け孔46は、支持部材20の貫通孔203に内包されている。貫通孔203を規定する支持部材20の周面は、封止樹脂40に覆われている。これにより、第1方向zに視て、取付け孔46の最大寸法は、貫通孔203の寸法よりも小となっている。
【0044】
次に、半導体素子A10および半導体装置Bの作用効果について説明する。
【0045】
半導体素子A10の本体部10は、第1方向zを向く裏面102と、第1方向zに対して直交する方向を向く端面103とを有する。本体部10には、裏面102から凹む凹部15が設けられている。本体部10は、凹部15を規定する内周面104を有する。内周面104は、端面103につながっている。本構成をとることにより、
図19に示すように、第1接合層24を用いて半導体素子A10を半導体装置Bの支持部材20に接合した際、第1方向zに対して直交する方向に視て、第1接合層24は、内周面104に重なる。これにより、第1方向zに対して直交する方向において第1接合層24の表面から裏面102に向けて、熱応力に起因して第1接合層24に発生した亀裂Cが伸展しようとすると、内周面104、または内周面104を覆う第2電極12により亀裂Cの伸展が規制される。したがって、本構成によれば、半導体素子A10においては、支持部材20と半導体素子A10とを接合する接合層(第1接合層24)に発生した亀裂Cの伸展を抑制することが可能となる。
【0046】
第1接合層24を用いて半導体素子A10を半導体装置Bの支持部材20に接合する際、第1接合層24は、本体部10の裏面102から凹部15に向けて流れ込む。これにより、凹部15に収容された第1接合層24の部分の第1方向zの寸法がより大きくなるため、当該部分に熱応力が集中しやすくなる。したがって、当該部分に亀裂Cが発生しやすくなるため、亀裂Cの伸展を効果的に抑制することができる。
【0047】
さらに、第1接合層24が本体部10の裏面102から凹部15に向けて流れ込むことによって、半導体装置Bにおいては、第1方向zに視て、第1接合層24が本体部10の外方にはみ出しやすくなる。これにより、第1接合層24には、フィレット部241が形成される。フィレット部241は、本体部10の端面103に接している。したがって、支持部材20に対する半導体素子A10の接合強度の向上を図ることができる。
【0048】
半導体素子A11においては、本体部10の内周面104は、本体部10の裏面102および端面103の各々に対して傾斜している。本構成をとることにより、半導体装置Bにおいて、第1方向zに対して直交する方向における第1接合層24に作用する熱応力の分布をより均一にすることができる。これにより、第1接合層24に作用する熱応力の集中を低減することが可能となる。
【0049】
半導体素子A12においては、本体部10には、裏面102から凹み、かつ凹部15から離れた陥入部16が設けられている。第1方向zに視て、裏面102は、陥入部16を囲んでいる。本構成をとることにより、半導体装置Bにおいて、第1方向zに視て半導体素子A10の中央に位置する第1接合層24の体積が増加するため、半導体素子A10の放熱性の向上を図ることができる。
【0050】
〔第2実施形態(半導体素子A20)〕
図20~
図22に基づき、本開示の第2実施形態にかかる半導体素子A20について説明する。これらの図において、先述した半導体素子A10と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。ここで、
図20では、理解の便宜上、第2電極12の図示を省略している。
図20では、本体部10の内周面104に相当する領域を、複数点の領域で示している。
【0051】
半導体素子A20においては、本体部10の構成が、半導体素子A10の当該構成と異なる。
【0052】
図20に示すように、凹部15は、互いに離れた第1凹部15A、第2凹部15B、第3凹部15Cおよび第4凹部15Dを含む。第1凹部15Aおよび第2凹部15Bは、第2方向xにおいて互いに離れている。第1凹部15Aおよび第3凹部15Cは、第3方向yにおいて互いに離れている。第4凹部15Dは、第3凹部15Cに対して第2方向xに離れており、かつ第2凹部15Bに対して第3方向yに離れている。第1方向zに視て、第1凹部15A、第2凹部15B、第4凹部15Dおよび第4凹部15Dは、本体部10の四隅に個別に配置されている。
【0053】
図20および
図21に示すように、第2方向xにおける第1凹部15Aと第2凹部15Bとの間隔Dは、第1凹部15Aおよび第2凹部15Bの各々の第2方向xの寸法S1,S2よりも大きい。
【0054】
先述した半導体装置Bにおいては、半導体素子A10に替えて半導体素子A20を具備する構成でもよい。
【0055】
次に、半導体素子A20の作用効果について説明する。
【0056】
半導体素子A20の本体部10は、第1方向zを向く裏面102と、第1方向zに対して直交する方向を向く端面103とを有する。本体部10には、裏面102から凹む凹部15が設けられている。本体部10は、凹部15を規定する内周面104を有する。内周面104は、端面103につながっている。したがって、本構成によれば、半導体素子A20においても、支持部材20と半導体素子A20とを接合する接合層(第1接合層24)に発生した亀裂Cの伸展を抑制することが可能となる。さらに半導体素子A20においては、半導体素子A10と共通する構成を具備することにより、半導体素子A10と同等の作用効果を奏する。
【0057】
半導体素子A20においては、凹部15は、第2方向xにおいて互いに離れた第1凹部15Aおよび第2凹部15Bを含む。第1方向zに視て、第1凹部15Aおよび第2凹部15Bの各々は、本体部10の四隅のいずれかに配置されている。ここで、半導体装置Bにおいては、一般的に本体部10の四隅において熱応力の集中が顕著となる。そこで本構成をとることにより、本体部10の四隅に位置する第1接合層24に発生した亀裂Cの伸展を効果的に抑制することができる。
【0058】
第2方向xにおける第1凹部15Aと第2凹部15Bとの間隔Dは、第1凹部15Aおよび第2凹部15Bの各々の第2方向xの寸法S1,S2よりも大きい。本構成をとることにより、第1凹部15Aと第2凹部15Bとの間に位置する本体部10の裏面102の領域がより拡大する。これにより、第1接合層24を用いて半導体素子A20を半導体装置Bの支持部材20に接合する際、裏面102から第1凹部15Aおよび第2凹部15Bに向けて流れ込む第1接合層24の各々の体積の増加を図ることができる。
【0059】
〔第3実施形態(半導体素子A30)〕
図23~
図25に基づき、本開示の第3実施形態にかかる半導体素子A30について説明する。これらの図において、先述した半導体素子A10と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。ここで、
図23では、理解の便宜上、第2電極12の図示を省略している。
図23では、本体部10の内周面104に相当する領域を、複数点の領域で示している。
【0060】
半導体素子A30においては、本体部10の構成が、半導体素子A10の当該構成と異なる。
【0061】
図23および
図24に示すように、凹部15は、互いに離れた第1凹部15A、第2凹部15B、第3凹部15C、第4凹部15Dおよび第5凹部15Eを含む。第1凹部15A、第2凹部15B、第3凹部15C、第4凹部15Dおよび第5凹部15Eの各々は、第3方向yに延びている。第1凹部15A、第2凹部15B、第3凹部15C、第4凹部15Dおよび第5凹部15Eは、第2方向xに沿って配列されている。
【0062】
図23および
図25に示すように、第1凹部15A、第2凹部15B、第3凹部15C、第4凹部15Dおよび第5凹部15Eの各々を規定する本体部10の内周面104の第3方向yの両側は、第1端面103Aおよび第2端面103Bにつながっている。
【0063】
図23および
図24に示すように、本体部10の裏面102は、第2方向xにおいて互いに離れた2つの第1領域102A、および2つの第2領域102Bを含む。2つの第1領域102Aの各々は、2つの第2領域102Bの少なくともいずれかの隣に位置する。したがって、2つの第1領域102Aのいずれかと、2つの第2領域102Bのいずれかとは、第2方向xにおいて互いに隣り合っている。2つの第1領域102A、および2つの第2領域102Bの各々は、第3方向yに延びている。
【0064】
先述した半導体装置Bにおいては、半導体素子A10に替えて半導体素子A30を具備する構成でもよい。
【0065】
次に、半導体素子A30の作用効果について説明する。
【0066】
半導体素子A30の本体部10は、第1方向zを向く裏面102と、第1方向zに対して直交する方向を向く端面103とを有する。本体部10には、裏面102から凹む凹部15が設けられている。本体部10は、凹部15を規定する内周面104を有する。内周面104は、端面103につながっている。したがって、本構成によれば、半導体素子A30においても、支持部材20と半導体素子A30とを接合する接合層(第1接合層24)に発生した亀裂Cの伸展を抑制することが可能となる。さらに半導体素子A30においては、半導体素子A10と共通する構成を具備することにより、半導体素子A10と同等の作用効果を奏する。
【0067】
〔第4実施形態(半導体素子A40)〕
図26~
図28に基づき、本開示の第4実施形態にかかる半導体素子A40について説明する。これらの図において、先述した半導体素子A10および半導体素子A30と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。ここで、
図26では、理解の便宜上、第2電極12の図示を省略している。
図26では、本体部10の内周面104に相当する領域を、複数点の領域で示している。
【0068】
半導体素子A40においては、本体部10の構成が、半導体素子A30の当該構成と異なる。
【0069】
図26に示すように、半導体素子A40においては、本体部10の本体部10は、2つの第1領域102A、および2つの第2領域102Bを含む。しかし、凹部15は、半導体素子A40において一連となっている。
【0070】
図26および
図27に示すように、2つの第1領域102Aの各々は、本体部10の第1端面103Aにつながっており、かつ本体部10の第2端面103Bから離れている。
図26および
図28に示すように、2つの第2領域102Bの各々は、第1端面103Aから離れており、かつ第2端面103Bにつながっている。これにより、第1方向zに視て、凹部15は、サーペンタイン状となっている。
【0071】
先述した半導体装置Bにおいては、半導体素子A10に替えて半導体素子A40を具備する構成でもよい。
【0072】
次に、半導体素子A40の作用効果について説明する。
【0073】
半導体素子A40の本体部10は、第1方向zを向く裏面102と、第1方向zに対して直交する方向を向く端面103とを有する。本体部10には、裏面102から凹む凹部15が設けられている。本体部10は、凹部15を規定する内周面104を有する。内周面104は、端面103につながっている。したがって、本構成によれば、半導体素子A40においても、支持部材20と半導体素子A40とを接合する接合層(第1接合層24)に発生した亀裂Cの伸展を抑制することが可能となる。さらに半導体素子A40においては、半導体素子A10と共通する構成を具備することにより、半導体素子A10と同等の作用効果を奏する。
【0074】
半導体素子A40においては、本体部10の裏面102は、第2方向xにおいて互いに隣り合う第1領域102Aおよび第2領域102Bを含む。第1領域102Aおよび第2領域102Bの各々は、第3方向yに延びている。第1領域102Aは、本体部10の第1端面103Aにつながっており、かつ本体部10の第2端面103Bから離れている。第2領域102Bは、第1端面103Aから離れており、かつ第2端面103Bにつながっている。本構成をとることにより、第1方向zに視て凹部15はサーペンタイン状に一連なものとなるため、第1接合層24を用いて半導体素子A40を半導体装置Bの支持部材20に接合する際、裏面102から凹部15に流れ込んだ第1接合層24の凹部15における分布が一様となる。これにより、半導体装置Bにおいて、第1接合層24には凹部15に対してより大きな投錨効果(アンカー効果)が発現するとともに、第1接合層24に対する半導体素子A40の接触面積が増加する。したがって、半導体装置Bの支持部材20に対する半導体素子A40の接合強度の向上と、半導体装置Bにおける半導体素子A40の放熱性の向上の両立を図ることができる。
【0075】
〔第5実施形態(半導体素子A50)〕
図29~
図31に基づき、本開示の第5実施形態にかかる半導体素子A50について説明する。これらの図において、先述した半導体素子A10、半導体素子A30および半導体素子A40と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。ここで、
図29では、理解の便宜上、第2電極12の図示を省略している。
図29では、本体部10の内周面104に相当する領域を、複数点の領域で示している。
【0076】
半導体素子A50においては、本体部10の構成が、半導体素子A40の当該構成と異なる。
【0077】
図29および
図30に示すように、2つの第1領域102Aの各々は、本体部10の第1端面103Aおよび第2端面103Bの各々から離れている。
図30および
図31に示すように、2つの第2領域102Bの各々は、第1端面103Aおよび第2端面103Bの各々から離れている。
【0078】
先述した半導体装置Bにおいては、半導体素子A10に替えて半導体素子A50を具備する構成でもよい。
【0079】
次に、半導体素子A50の作用効果について説明する。
【0080】
半導体素子A50の本体部10は、第1方向zを向く裏面102と、第1方向zに対して直交する方向を向く端面103とを有する。本体部10には、裏面102から凹む凹部15が設けられている。本体部10は、凹部15を規定する内周面104を有する。内周面104は、端面103につながっている。したがって、本構成によれば、半導体素子A50においても、支持部材20と半導体素子A50とを接合する接合層(第1接合層24)に発生した亀裂Cの伸展を抑制することが可能となる。さらに半導体素子A50においては、半導体素子A10と共通する構成を具備することにより、半導体素子A10と同等の作用効果を奏する。
【0081】
本開示は、先述した実施形態に限定されるものではない。本開示の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0082】
本開示は、以下の付記に記載した実施形態を含む。
[付記1]
第1方向において互いに反対側を向く主面および裏面を有する本体部と、
前記主面に配置され、かつ前記本体部に導通する第1電極と、を備え、
前記本体部には、前記裏面から凹む凹部が設けられており、
前記本体部は、前記凹部を規定する内周面と、前記第1方向に対して直交する方向を向く端面と、を有し、
前記内周面は、前記端面につながっている、半導体素子。
[付記2]
前記凹部は、前記第1方向に対して直交する第2方向において互いに離れた第1凹部および第2凹部を含む、付記1に記載の半導体素子。
[付記3]
前記第1方向に視て、前記第1凹部および前記第2凹部の各々は、前記本体部の四隅のいずれかに配置されている、付記2に記載の半導体素子。
[付記4]
前記第2方向における前記第1凹部と前記第2凹部との間隔は、前記第1凹部および前記第2凹部の各々の前記第2方向の寸法よりも大きい、付記3に記載の半導体素子。
[付記5]
前記第1凹部および前記第2凹部の各々は、前記第1方向および前記第2方向に対して直交する第3方向に延びており、
前記第1凹部および前記第2凹部の各々を規定する前記内周面の前記第3方向の両側は、前記端面につながっている、付記2に記載の半導体素子。
[付記6]
前記凹部は、一連であり、
前記裏面は、互いに離れた第1領域および第2領域を含む、付記1に記載の半導体素子。
[付記7]
前記第1領域および前記第2領域は、前記第1方向に対して直交する第2方向において互いに隣り合っており、
前記第1領域および前記第2領域の各々は、前記第1方向および前記第2方向に対して直交する第3方向に延びている、付記6に記載の半導体素子。
[付記8]
前記端面は、前記第3方向において互いに反対側を向く第1端面および第2端面を含み、
前記第1領域は、前記第1端面につながっており、かつ前記第2端面から離れている、付記7に記載の半導体素子。
[付記9]
前記第2領域は、前記第1端面から離れており、かつ前記第2端面につながっている、付記8に記載の半導体素子。
[付記10]
前記第1方向に視て、前記凹部は、前記裏面を囲んでいる、付記1に記載の半導体素子。
[付記11]
前記本体部には、前記裏面から凹み、かつ前記凹部から離れた陥入部が設けられており、
前記第1方向に視て、前記裏面は、前記陥入部を囲んでいる、付記10に記載の半導体素子。
[付記12]
前記内周面は、前記裏面および前記端面の各々に対して傾斜している、付記10に記載の半導体素子。
[付記13]
前記第1方向において前記第1電極とは反対側に位置し、かつ前記本体部に導通する第2電極をさらに備え、
前記第2電極は、前記裏面および前記内周面を覆っている、付記1ないし12のいずれかに記載の半導体素子。
[付記14]
前記内周面の表面粗さは、前記裏面の表面粗さよりも大きい、付記1ないし13のいずれかに記載の半導体素子。
[付記15]
付記1ないし14のいずれかに記載の半導体素子と、
前記裏面に対向する支持部材と、
前記支持部材と前記半導体素子とを接合する接合層と、を備え、
前記第1方向に対して直交する方向に視て、前記接合層は、前記内周面に重なっている、半導体装置。
[付記16]
前記第1方向に視て、前記接合層は、前記本体部よりも外方にはみ出している、付記15に記載の半導体装置。
[付記17]
前記接合層は、前記端面に接している、付記16に記載の半導体装置。
【符号の説明】
【0083】
A10,A20,A30,A40,A50:半導体素子
B:半導体装置
10:本体部
10A:半導体基板
10B:半導体層
101:主面
102:裏面
103:端面
103A:第1端面
103B:第2端面
104:内周面
11:第1電極
12:第2電極
13:第3電極
14:パッシベーション膜
15:凹部
15A~15E:第1凹部~第5凹部
16:陥入部
20:支持部材
201:搭載面
202:裏面
203:貫通孔
21:第1リード
211:被覆部
212:露出部
213:第1接合面
22:第2リード
221:被覆部
222:露出部
223:第2接合面
23:第3リード
231:被覆部
232:露出部
24:第1接合層
25:第2接合層
26:第3接合層
31:導電部材
311:第1接合部
312:第2接合部
32:ワイヤ
40:封止樹脂
41:頂面
42:底面
43:第1側面
44:第2側面
45:開口
46:取付け孔
z:第1方向
x:第2方向
y:第3方向